JPWO2020174654A1 - 靴 - Google Patents

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Abstract

靴100は、足を収容するための内部空間20aを囲むアッパー20を備える。アッパー20の内足部22の内足外表面22fには、脚をスイングさせたときに内部空間20aから外部に空気が吸い出される空気吸出部30が設けられ、空気吸出部30は、靴100を水平面に載置したとき鉛直方向に対して所定の第1角度だけ傾斜した方向に延伸し、内足外表面22fから凹んでいる。

Description

本発明は、スポーツ等で着用する靴に関する。
使用中のシューズ内部の蒸れを軽減するために、通気手段を備えるシューズが知られている。例えば、特許文献1には、開口部に延在する案内片を有する通気手段を備えたシューズが記載されている。このシューズでは、シューズの運動中に案内片が通気手段の開口部中に空気を向けるように配置されている。この案内片は、シューズの縦軸に対して前方に傾斜して配置されている。この構成により、シューズの移動速度が最高になったときに、この案内片は空気の流れに対して実質的に平行になり、空気が通気手段中に入り易くなる。
特開2004−174257号公報
本発明者らは、靴内部の蒸れを軽減する観点から、以下の認識を得た。
靴を履いて歩行、走行あるいは運動をするとき、足から発散された汗の蒸気により靴内部が蒸れると着用者に不快感を与える。特許文献1に記載の靴は、案内片を備えた通気手段によって空気を靴内部に空気を導入する構成を有している。しかし、この靴は内部空気の排出について改善の余地がある。
本発明者らは、特に脚のスイング中に靴内を効果的に換気する観点でさらに改善すべき点があることを認識した。
本発明は、こうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、脚をスイングさせたとき靴内を効果的に換気することができる靴を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の靴は、足を収容するための内部空間を囲むアッパーを備え、アッパーの内足部の内足外表面には、脚をスイングさせたときに内部空間から外部に空気が吸い出される空気吸出部が設けられ、空気吸出部は、本靴を水平面に載置したとき鉛直方向に対して所定の第1角度だけ傾斜した方向に延伸し、内足外表面から凹んでいる。
なお、以上の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、プログラム、プログラムを記録した一時的なまたは一時的でない記憶媒体、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、脚をスイングさせたとき靴内を効果的に換気することができる靴を提供できる。
本発明に係る実施の形態の靴を概略的に示す斜視図である。 図1の靴を概略的に示す別の斜視図である。 図1の靴を概略的に示す平面図である。 図1の靴を履いて走行する状態を模式的に示す図である。 図1の靴を履いて脚をスイングさせたときの空気の流れを模式的に示す図である。 図1の靴の空気吸出部を概略的に示す図である。 図1の靴の空気吸出部を概略的に示す断面図である。 図1の靴の空気吸出部の角度と換気特性の関係を示すグラフである。 図1の靴のスイング位置に対する角度およびスイング速度を示すグラフである。 図1の靴のスイング位置に対する角度およびスイング速度を示す別のグラフである。 図1の靴の空気取込部を概略的に示す図である。 図1の靴の空気取込部を概略的に示す断面図である。 図1の靴の空気取込部の角度と換気特性の関係を示すグラフである。 図1の靴のアッパーを平面に展開した状態を概略的に示す展開図である。 図1の靴のシュータンの周囲を示す背面図である。 第1変形例に係る靴を概略的に示す平面図である。
以下、本発明を好適な実施形態をもとに各図面を参照しながら説明する。実施形態、変形例では、同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
また、第1、第2などの序数を含む用語は多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、この用語によって構成要素が限定されるものではない。
[実施の形態]
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係る靴100の構成について説明する。図1は、内足部22から視た靴100を概略的に示す斜視図である。図1を含め、以下の図では、特に説明しない限り右足用の靴を示す。本明細書の説明は、左足用の靴にも同様に適用される。図2は、靴100の空気吸出部を模式的に示す側面図である。図2は、外足側から視た靴100を概略的に示す別の斜視図である。図3は、平面視の靴100を概略的に示す図である。
本実施形態の靴100は、例えば歩行や走行などのスポーツシューズとして使用できる。靴100は、ソール10と、アッパー20とを有する。アッパー20は、足を収容するための内部空間20aを囲む。アッパー20には、シューレース(不図示)を通すためのハトメ72が設けられてもよい。アッパー20の内部空間20a側にはシュータン70が設けられる。図3に示すように、アッパー20の幅方向中心線Laから内足側(図中下側)を内足部22と、幅方向中心線Laから外足側(図中上側)を外足部24という。また、外足部24側から内足部22側に向かう方向を内側といい、その反対方向を外側という。
また、前後方向中心線Lbから前側(図中左側)をアッパー20の前足部22aといい、中心線Lbから後側(図中右側)を後足部22bという。なお、中心線Laと中心線Lbとは互いに直交してもよい。また、靴100を水平面に載置した状態(以下、「水平状態」という)における上方向を上方または上側といい、その反対方向を下方または下側という。
アッパー20は、内部空間20aから空気を吸い出すための空気吸出部30と、内部空間20aに空気を取り込むための空気取込部40と、内部空間20aから空気を排出するための排気部44と、つま先から空気取入れるための空気取入れ孔46と、シュータン70を介して換気を促すシュータン凹凸部70pとを有する。
図4は、靴100を履いて走行する状態を模式的に示す図である。この図に示すように、歩行や走行するとき、靴100を履いた脚がスイング運動する。脚がスイングするとき、アッパー20の表面に相対的な空気の流れ(以下、「気流Af」という)が生じる。
図5は、靴100を履いて脚をスイングさせたときのアッパー20の表面での気流Afを模式的に示す平面視の図である。気流Afは、アッパー20の表面に沿って流れるときその凹凸により速度差が生じる。アッパー20の表面には、気流Afの速度差に応じて圧力が低下する低圧領域Amと、圧力が高まる高圧領域Apとが生じる。例えば、低圧領域Amは、アッパー20の内足部22の内足外表面22fの母指球に対応する膨らみ部の近傍から後方に生じうる。例えば、高圧領域Apは、アッパー20のつま先部26から外足部24の外足外表面24fにかけて生じうる。
(空気吸出部)
空気吸出部30を説明する。図6は、空気吸出部30を概略的に示す図である。図7は、図6のA−A線断面図である。本実施形態では、アッパー20の内足部22の内足外表面22fに、複数の空気吸出部30が設けられる。空気吸出部30は、内部空間20aと外気との間の通気を可能にする通気構造を有する。靴100を履いた状態で脚をスイングさせたときにアッパー20の表面に発生した負圧により、内部空間20aの空気Agは空気吸出部30を通って外部に吸い出される(図7を参照)。
図6に示すように、空気吸出部30は、靴100を水平状態にしたとき鉛直線Lvに対して所定の第1角度θpだけ傾斜した方向に延伸している。第1角度θpについては後述する。本実施形態の空気吸出部30は、側面視で延伸方向つまり長手方向に細長い矩形、長円等のスリット形状を有する。本実施形態では、複数の空気吸出部30が互いに略平行に配列されている。空気吸出部30のスリット形状は、矩形、長円形状に限定されず、蛇行状や台形状、その他形状であってもよい。例えば、複数のパンチング孔を斜めに配置したような構成であってもよい。これらの場合、それぞれの前縁と後縁の中心を結んだ線が第1角度θpだけ傾斜した方向に延伸していればよい。短手方向に対する長手方向の長さ比は、例えば110%以上であり、好ましくは150%以上、さらに好ましくは200%以上であってもよい。
図7に示すように、空気吸出部30は、内足外表面22fから凹んでいる。本実施形態では、空気吸出部30は、内足外表面22fに設けられた開口30hと、開口30hの内部空間20a側に設けられた網目体30jとを含んで構成される。空気吸出部30は、単なる開口であってもよいが、砂や小石の進入を少なくし、また開口を補強する観点から開口30hに網目体30jが設けられている。この実施形態では、空気吸出部30は、開口30hが設けられた内足外表面22fの内部空間20a側に網目体30jが積層された構造を有する。内足外表面22fと網目体30jの段差は、空気の吸出しを効果的に実現する観点から、0.1mm以上20mm以下の範囲が好ましい。
開口30hが設けられた内足外表面22fと網目体30jとは別々に形成されて接着などの手段により貼り合わせされてもよい。本実施形態では、開口30hが設けられた内足外表面22fと網目体30jとは、厚みの厚い領域と薄い領域とを一体に形成可能な織り方により形成される。例えば、開口30hが設けられた内足外表面22fと網目体30jとは、ジャガード織りまたはジャガード編みにより一体的に形成されてもよい。この例の空気吸出部30は、ジャガード織りまたはジャガード編みで形成されたレリーフ状の凹部である。
網目体30jの開口率、目開き、線径、メッシュ数等の仕様は、所望の空気抵抗および所望の防塵性能に応じて実験やシミュレーションにより定めうる。例えば、ジャガード編みにより形成する場合、網目体30jは26ゲージの経編機で80デニールの太さの糸を用いて編んだ平編等で、十分な通気性が確保可能である。一方、内足外表面22fは網目体30jの2倍程度の太さの糸で編まれているものを用いることができる。この場合、内足外表面22fの通気度は、JISL1096で規定されるフラジール形通気試験で250cm/(cm・s)程度であればよく、網目体30jはさらに大きい通気度を有しているのが好ましい。これに限らず、網目体30jと内足外表面22fとは、目視で確認できる程度の開口率、目開き、線径、メッシュ数等の仕様の差異を有していてもよい。
空気吸出部30は、負圧が発生しやすい領域に設けられていることが望ましい。図3に示すように、内足外表面22fのうち靴100の幅方向中心線Laに沿う方向で前方から視たときに視認できない領域は、気流Afがつま先部26で遮られて負圧が発生しやすいといえる。したがって、空気吸出部30は、内足外表面22fのうち靴100の幅方向中心線Laに沿う方向で前方から視たときに視認できない領域に設けられる部分を含んでもよい。つまり、空気吸出部30は、靴100の正面から視て目視できない領域に設けられる部分を含んでもよい。
本発明者らの検討の結果、アッパー20のつま先部26から踵部28までの前後長L1を100%とするとき、空気吸出部30は、内足外表面22fの前足部22aのうち、つま先部26から30%の位置L2から80%の位置L3まで前後領域L23では、負圧が発生しやすいことが示唆されている(図3参照)。このため、本実施形態の空気吸出部30は、つま先部26から30%以上で80%以下の前後領域に設けられる部分を含む。
本発明者らの検討の結果、内足外表面22fの前足部22aのうち平面視で最も内側に位置する最内点22eと、最も外側に位置する最外点22pとによって規定される前後方向範囲22peでは、特に負圧が発生しやすいことが示唆されている(図3参照)。つまり、最内点22eから最外点22pの間の範囲22peは負圧が発生しやすい。このため、本実施形態の空気吸出部30は、範囲22peに設けられる部分を含む。
図4に示すように、脚をスイングさせたとき、気流Afは靴100の前側上部から後側下部に流れる。このため、空気吸出部30は、空気が効率よく吸い出されるように、気流Afの方向に沿って後下がりに傾斜する。つまり、空気吸出部30は、延伸方向の後縁30eが前縁30fよりも下方に位置している。この実施形態では、図1に示すように、空気吸出部30の後縁30eは、アッパー20の最内点22eと最外点22pとを結んだラインLcよりも下側に位置し、空気吸出部30の前縁30fは、ラインLcよりも上側に位置している。
図8は、空気吸出部30の延伸方向と気流Afの方向とがなす角度と、空気吸出部30の換気特性の関係について、本発明者らが検討した結果を示す棒グラフである。なお、空気吸出部30の換気特性は、脚のスイングを模擬し、前方から向かい風を当てたときに、単位時間当りに換気される空気量と定義される。この図の縦軸は、換気特性を予め設定された基準値を100としたときの相対比率で表したものであり、数値が大きいほど換気特性が良いことを示している。この図において、Xは空気吸出部30の延伸方向が気流Afの方向と平行である場合を示し、換気効率は82であった。また、Yは空気吸出部30の延伸方向が気流Afの方向と直交する場合を示し、換気効率は42であった。
この結果、平行の場合には直交する場合に比べて、換気特性が2倍程度良好であることが分かった。これは、直交の場合には、気流Afが主に開口30hの長辺に衝突し、その部分で局所的に圧力が高まり、吸出し効果が低下するためと考えられる。あるいは、直交の場合には、開口30hでの気流Afの乱れが大きくなり吸出し効果が低下するためと考えられる。これらから、換気特性を向上するためには、空気吸出部30は気流Afの方向と略平行に延伸することが望ましいといえる。
換気特性を向上する観点から、脚のスイング速度が高いときに、空気吸出部30の延伸方向が気流Afの方向と平行になることが望ましい。図9、図10は、脚のスイング位置に対する靴100の角度θsおよび靴100のスイング速度Vsとの関係を示すグラフである。図9は、17km/hで走行する場合を示し、図10は、12km/hで走行する場合を示している。
なお、靴100の角度θsは、靴100を水平面に載置した状態を0°として、図4に示すように、側面視で、つま先部26を中心として踵部28が反時計回りに回転した場合を正の数値で示し、踵部28が時計回りに回転した場合を負の数値で示す。また、靴100のスイング速度Vsは、スイング運動する靴100の接線方向の速度を示す。
図9、図10の横軸は、脚のスイングの1サイクルのストロークを100%とした場合の靴100のストローク位置を示している。図9、図10で、破線は左縦軸に対応する靴100のスイング速度Vsを示し、実線は右縦軸に対応する靴100の角度θsを示している。
検討の結果、図9に示すように、17km/hで走行する場合、角度θsが72°〜13°の範囲で、スイング速度Vsがピーク速度の95%以上(10m/s以上)になる。また、図10に示すように、12km/hで走行する場合、角度θsが70°〜12°の範囲で、スイング速度Vsがピーク速度の95%以上(7.3m/s以上)になる。この結果から、いずれの走行速度であっても、靴100の角度θsが70°〜20°の範囲なら、ピーク速度の95%以上のスイング速度Vsを得られるといえる。換言すると、スイング速度Vsがピーク速度に近い状態では靴100の角度θsは45°±25°であるといえる。
空気吸出部30の延伸方向の鉛直線Lvに対する第1角度θpを説明する。ここで、第1角度θpは、空気吸出部30の後縁30eを中心に前縁30fが後縁30eの真上にある状態を0°とし、図6に示すように、側面視で、空気吸出部30が反時計回りに回転して前縁30fが前向きに傾斜する場合を正の数値で示し、空気吸出部30が時計回りに回転して前縁30fが後向きに傾斜する場合を負の数値で示す。
上述したように、靴100の角度θsが70°〜20°の範囲にある場合に、空気吸出部30の延伸方向は気流Afの方向と略平行であることが望ましい。この条件を実現するため、本実施形態では、第1角度θpは20°〜70°の範囲内に設定され、水平状態で延伸方向の前縁30fが後縁30eより上方に位置している。この場合、スイング速度Vsがピーク速度に近い状態で、空気吸出部30の延伸方向が気流Afの方向と略平行になるので、負圧を効果的に利用できる。
(空気取込部)
図11〜図13も参照して空気取込部40を説明する。図11は、空気取込部40を概略的に示す図である。図12は、図11のB−B線断面図である。空気取込部40は、図12に示すように、外部空気Ajを内部空間20aに取り込むための通気部として機能する。特に、空気取込部40は、靴100を履いた状態で脚をスイングさせたときに、気流Afの速度差に応じて圧力が高まる高圧領域Apに配置され、この圧力によって効率よく空気を導入可能な構成を有する。
空気取込部40は、アッパー20の外表面のうち内足外表面22fを除いた別の外表面に設けられる。例えば、アッパー20の前方から目視できる領域には、脚をスイングさせたときに気流Afが当たるので、空気取込部40は、靴100の前方から目視できる領域に設けられる部分を含んでもよい。本実施形態では、図3に示すように、空気取込部40は、つま先部26のつま先外表面26fに設けられる第1空気取込部40Tと、外足部24の外足外表面24fに設けられる第2空気取込部40Sとを含む。つま先外表面26fから外足部24の外足外表面24fにかけて高圧領域Apが発生し易いためである。つま先外表面26fおよび外足外表面24fを総称するときは、取込部外表面という。
本実施形態の空気取込部40は、側面視で延伸方向つまり長手方向に細長い矩形、長円等のスリット形状を有する。図3に示すように、つま先外表面26fには、複数の第1空気取込部40Tが互いに略平行に配列されている。また、図2に示すように、外足外表面24fには、複数の第2空気取込部40Sが互いに略平行に配列されている。空気取込部40のスリット形状は、矩形、長円形状に限定されず、蛇行状や台形、その他形状であってもよい。例えば、複数のパンチング孔を斜めに配置したような構成であってもよい。これらの場合、それぞれの前縁と後縁の中心を結んだ線が所定の角度だけ傾斜した方向に延伸していればよい。短手方向に対する長手方向の長さ比は、例えば110%以上であり、好ましくは150%以上、さらに好ましくは200%以上であってもよい。
空気取込部40は、内部空間20aと外気との間の通気を可能にする通気構造を有する。図12に示すように、空気取込部40は、取込部外表面から凹んでいる。本実施形態では、空気取込部40は、取込部外表面に設けられた開口40hと、開口40hの内部空間20a側に設けられた網目体40jとを含んで構成される。空気取込部40は、単なる開口であってもよいが、砂や小石の進入を少なくし、また開口を補強する観点から開口40hに網目体40jが設けられている。この実施形態では、空気取込部40は、開口40hが設けられた取込部外表面の内部空間20a側に網目体40jが積層された構造を有する。外足外表面24fと網目体40jの段差は、空気の取込を効果的に実現する観点から、0.1mm以上20mm以下の範囲が好ましい。
開口40hが設けられた取込部外表面と網目体40jとは別々に形成されて接着などの手段により貼り合わせされてもよい。本実施形態では、開口40hが設けられた取込部外表面と網目体40jとはジャガード織りまたはジャガード編みにより一体的に形成されている。つまり、空気取込部40は、ジャガード織りまたはジャガード編みで形成されている。
網目体40jの開口率、目開き、線径、メッシュ数等の仕様は、所望の空気抵抗および所望の防塵性能に応じて実験やシミュレーションにより定めうる。製造を容易にする観点から、網目体40jの開口率、目開き、線径、メッシュ数等の仕様は網目体30jと同じであってもよい。先に述べたように、例えばジャガード編みにより形成する場合、網目体40jは26ゲージの経編機で80デニールの太さの糸を用いて編んだ平編等で、十分な通気性が確保可能である。一方、外足外表面24fおよびつま先外表面26fは網目体40jの2倍程度の太さの糸で編まれているものを用いることができる。この場合、外足外表面24fおよびつま先外表面26fの通気度は、JISL1096で規定されるフラジール形通気試験で250cm/(cm・s)程度であればよく、網目体40jはさらに大きい通気度を有しているのが好ましい。これに限らず、網目体40jと外足外表面24fおよびつま先外表面26fとは、目視で確認できる程度の開口率、目開き、線径、メッシュ数等の仕様の差異を有していてもよい。
図13は、空気取込部40の延伸方向と気流Afの方向とがなす角度と、空気取込部40の換気特性の関係について、本発明者らが検討した結果を示す棒グラフである。なお、空気取込部40の換気特性は、脚のスイングを模擬し、前方から向かい風を当てたときに、単位時間当りに換気される空気量と定義される。この図の縦軸は、換気特性を予め設定された基準値を100としたときの相対比率で表したものであり、数値が大きいほど換気特性が良いことを示している。この図において、Xは空気取込部40の延伸方向が気流Afの方向と平行である場合を示し、換気効率は14であった。また、Yは空気取込部40の延伸方向が気流Afの方向と直交する場合を示し、換気効率は28であった。
この結果、直交する場合には平行の場合に比べて、換気特性が2倍程度良好であることが分かった。これは、直交する場合には、気流Afが主に開口40hの長辺に衝突し、その部分で局所的に圧力が高まり、取込効果が向上するためと考えられる。これらから、換気特性を向上するためには、空気取込部40は気流Afの方向と略直交する方向に延伸することが望ましいといえる。
第1空気取込部40Tの延伸方向を説明する。換気特性を向上する観点から、第1空気取込部40Tは、つま先部26において、幅方向に延伸してもよい。この場合、第1空気取込部40Tの延伸方向が気流Afの方向と略直交するので、効率よく空気を取込める。
第2空気取込部40Sの延伸方向を説明する。換気特性を向上する観点から、スイング速度Vsがピーク速度に近い状態における靴100の角度θs(45°±25°)において第2空気取込部40Sの延伸方向が気流Afの方向と略直交することが望ましい。このため、本実施形態の第2空気取込部40Sは、水平状態で延伸方向の前縁40fが後縁40eより下方に位置するように傾斜している。つまり、第2空気取込部40Sは、気流Afの方向に略直交するように前下がりに傾斜している。第2空気取込部40Sの鉛直線Lvに対する傾斜角θqは20°以上70°以下の範囲内であってもよい。この場合、スイング速度Vsがピーク速度に近い状態で第2空気取込部40Sの延伸方向が気流Afの方向と略直交するので、効率よく空気を取込める。
(排気部)
図1、図2を参照して排気部44を説明する。図1、図2に示すように、本実施形態の排気部44は、アッパー20の踵部28に設けられる。排気部44は、内部空間20aの空気を排出可能な通気部として機能する。排気部44は、内足外表面22fの踵側に設けられる第1排気部44Pと、外足外表面24fの踵側に設けられる第2排気部44Sとを含む。排気部44は、延伸方向に細長い矩形、長円等のスリット形状を有する。第1排気部44Pは、空気吸出部30と同じ方向に傾斜しており、第2排気部44Sは、第2空気取込部40Sと同じ方向に傾斜している。
排気部44は、外表面22f、24fから凹んでおり、開口44hと、その内部空間20a側に設けられた網目体44jと、を含んでいる。開口44hは開口30hと同様の特徴を有し、網目体44jは網目体30jと同様の特徴を有する。製造を容易にする観点から、網目体44jの開口率、目開き、線径、メッシュ数等の仕様は網目体30jと同じであってもよい。また、踵部28にヒールカウンターを設ける場合、ヒールカウンターの一部を切欠き、その部分に排気部44を配置してもよい。
図14は、アッパー20を平面に展開した状態を概略的に示す展開図である。製造容易化の観点から、アッパー20を平面に展開した状態において、第1空気取込部40Tおよび第2空気取込部40Sは、空気吸出部30の延伸方向と同じ方向に延伸してもよい。また、アッパー20を平面に展開した状態において、排気部44は、空気吸出部30の延伸方向と同じ方向に延伸してもよい。本実施形態では、空気吸出部30と、第1空気取込部40Tと、第2空気取込部40Sと、排気部44とは、中心線Laに対して20°〜70°の範囲内で同じ方向に傾斜している。空気吸出部30と、第1空気取込部40Tと、第2空気取込部40Sと、排気部44とはアッパー20と一体的にジャガード織りまたはジャガード編みで形成されている。
(シュータン凹凸部)
図15を参照して、シュータン凹凸部70pを説明する。図15は、シュータン70の周囲を示す背面図である。シュータンが足8の甲に密着すると、この部分が蒸れやすくなる。そこで、本実施形態では、シュータン70の内部空間20a側に、凹凸部70pが設けられ、凹凸部70pはシュータン70の厚み方向(上下方向)に通気可能に形成される。つまり、シュータン70は、その幅方向(図中左右方向)の中央部に厚み方向に通気可能な素材で形成された通気部70cを有しており、凹凸部70pは通気部70cの内部空間20a側の表面に設けられている。通気部70cは、発泡樹脂などの多孔質素材で形成されてもよい。
凹凸部70pは、足8の甲とシュータン70との間に凹凸部空間70aを形成し、凹凸部70pを介して凹凸部空間70aの空気を外部に換気できる。凹凸部70pの形状は、所望の換気特性に対応してシミュレーションまたは実験により定めることができる。
(空気取入れ孔)
図1、図2を参照して空気取入れ孔46を説明する。図1、図2に示すように、本実施形態の空気取入れ孔46は、アッパー20のつま先部26まで巻き上げられたアウトソール12の一部を前後方向に貫通するように形成されている。空気取入れ孔46は、内部空間20aの空気を取入れ可能な通気部として機能する。本実施形態の空気取入れ孔46は、正面視で横長の略矩形形状を有する。空気取入れ孔46の周囲には補強リブ46bが設けられてもよい。本実施形態の空気取入れ孔46の下縁は、インナーソールまたは中敷(靴の内部における上面)よりも上方に配置される。空気取入れ孔46を有することにより、靴100の前方からも空気を取り込むことが可能になり、換気性能の向上を図れる。
本発明の一態様の概要について説明する。本発明のある態様の靴100は、足を収容するための内部空間20aを囲むアッパー20を備える。アッパー20の内足部22の内足外表面22fには、脚をスイングさせたときに内部空間20aから外部に空気が吸い出される空気吸出部30が設けられ、空気吸出部30は、靴100を水平面に載置したとき鉛直方向に対して所定の第1角度θpだけ傾斜した方向に延伸し、内足外表面22fから凹んでいる。
この態様によれば、歩行や走行により脚をスイングさせたとき、内足外表面22fに沿って流れる外部空気流Afにより空気吸出部30に負圧を生じさせ、この負圧を利用して内部空間20aの内部空気を外部に吸い出すことができる。これにより靴100の内部を効果的に換気できる。また、空気吸出部30が斜めに延伸するとともに凹んでいるため、外気の流れに沿う領域が拡大し、負圧を有効に利用することができる。
空気吸出部30は、内足外表面22fのうち靴100の幅方向中心線Laに沿う方向で前方から視たときに視認できない領域に設けられる部分を含んでもよい。この場合、内足外表面22fの正面から可視できない領域は負圧になりやすいので、効率よく換気できる。
アッパー20のつま先部26から踵部28までの前後長を100%とするとき、空気吸出部30は、内足外表面22fのうち、つま先部26から30%以上で80%以下の前後方向領域に設けられる部分を含んでもよい。この場合、内足外表面22fのつま先部26から30%以上で80%以下の前後方向領域は負圧になりやすいので、効率よく換気できる。
空気吸出部30は、内足外表面22fの前足部22aのうち平面視で最も内側に位置する最内点22eと最も外側に位置する最外点22pとによって規定される前後方向範囲22peに設けられる部分を含んでもよい。この場合、アッパー20の内足外表面22fの前足部22aの前後方向範囲22peは負圧になりやすいので、効率よく換気できる。
空気吸出部30の後縁30eは、アッパー20の最内点22eと最外点22pとを結んだラインLcより下側に位置してもよい。この場合、アッパー20のラインLcより下側は負圧になりやすいので、効率よく換気できる。
空気吸出部30は、第1角度θpが20°〜70°の範囲内にあり、後縁30eが前縁30fより下方に傾斜するスリット形状を有してもよい。この場合、走行時に脚のスイング速度がピーク速度となる靴角度で、空気吸出部30の延伸方向を外部気流Afの方向と略平行にすることができる。これにより、負圧を効果的に利用できる。
アッパー20の外表面のうち内足外表面22fを除いた別の外表面24f、26fに、外部空気を取り込むための空気取込部40が設けられ、空気取込部40は、脚をスイングさせたときに外部気流Afに交差する方向に延伸し、別の外表面24f、26fから凹んでいてもよい。この場合、空気取込部40で外部空気を取り込むことにより、靴100の内部を効率よく換気できる。また、空気取込部40が交差方向に延伸するため、効率よく外気を取込みできる。また、凹んでいることにより、取込空気をこの部分に衝突させて空気を取込み易くできる。
空気取込部40は、靴100の幅方向中心線Laに沿う方向で前方から視たときに目視できる領域に設けられる部分を含んでもよい。この場合、この方向から目視できる領域には、脚をスイングさせたときに外気が当たるので、外気を効率よく取込める。
アッパー20を平面に展開した状態において、空気取込部40は、空気吸出部30の延伸方向と同じ方向に延伸してもよい。この場合、見た目が美しく、織物や編物の場合は製造が容易になる。
空気取込部40は、アッパー20のつま先部26に設けられ、幅方向に延伸してもよい。この場合、新鮮な空気を効果的に内部空間20aに取り入れることができる。
アッパー20の踵部28に、内部空間20aの空気を排出可能な排気部44が設けられてもよい。この場合、後方からも空気を排出することができる。
内部空間20a側に凹凸部70pが設けられたシュータン70を有し、凹凸部70pは、シュータン70の厚み方向に通気可能に形成されてもよい。この場合、凹凸部70pは足8の甲とシュータン70の間に空間を形成し、凹凸部70pを介して円滑に換気できる。
空気吸出部30は、ジャガード織りまたはジャガード編みで形成されてもよい。この場合、空気吸出部30の開口30hと網目体30jとを容易に形成できる。
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明した。前述した実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体例を示したものにすぎない。実施形態の内容は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、請求の範囲に規定された発明の思想を逸脱しない範囲において、構成要素の変更、追加、削除等の多くの設計変更が可能である。前述の実施形態では、このような設計変更が可能な内容に関して、「実施形態の」「実施形態では」等との表記を付して説明しているが、そのような表記のない内容に設計変更が許容されないわけではない。また、図面の断面に付したハッチングは、ハッチングを付した対象の材質を限定するものではない。
以下、変形例を説明する。変形例の図面および説明では、実施形態と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付する。実施形態と重複する説明を適宜省略し、実施形態と相違する構成について重点的に説明する。
[第1変形例]
実施の形態の説明では、凹凸部がシュータン70に設けられる例を示したが、本発明はこれに限定されない。凹凸部はつま先部26の内部空間20a側にも設けられてもよい。
図16は、第1変形例に係る靴100を概略的に示す平面図である。この図は、つま先部26の周辺を示している。本変形例のつま先部26の内部空間20a側には、凹凸部26pが設けられる。この場合、凹凸部26pと足との間に凹凸部空間が形成され、凹凸部26pで面方向の通気を促し、空気取込部40を介して効率よく換気できる。
凹凸部26pは、所望の換気性能が得られる範囲でどこに設けられてもよい。本変形例では、凹凸部26pは、シュータン70の左右端からつま先まで中心線Laに平行に延びる2本のラインLpに挟まれた領域に設けられている。
[その他の変形例]
実施の形態の説明では、開口30hが設けられた内足外表面22fと網目体30jとはジャガード織りまたはジャガード編みにより一体的に形成される例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、開口が設けられた内足外表面を樹脂などの素材で形成し、これに網目体を貼り合わせてもよい。
実施の形態の説明では、第1空気取込部40Tおよび第2空気取込部40Sを備える例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1空気取込部40Tと、第2空気取込部40Sの少なくとも一方は設けられていなくてもよい。また、排気部44を設けることは必須ではない。また、シュータン凹凸部70p、空気取入れ孔46を設けることは必須ではない。
実施の形態の説明では、シュータン70は、その幅方向の中央部に通気部70cが設けられる例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、シュータン70が厚み方向に通気性を有する素材で形成されてもよい。また、通気部70cは、中央部以外の部位に設けられてもよい。例えば、通気部70cは、前後方向端部や幅方向端部に設けられてもよいし、シュータン70の全域に設けられてもよい。
実施の形態の説明では、内足外表面22fの開口30hの周囲が平坦である例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、内足外表面22fの開口30hの前側長辺の近傍に隆起部が設けられてもよい。この場合、隆起部において気流Afの速度が早くなるので、開口30hの圧力がさらに低下し、効率よく内部空気が吸い出される。
また、内足外表面22fは、アッパー20とは別の部材で構成されていてもよく、例えば別途に成形された樹脂パーツやソール10を巻き上げて覆う構成であってもよい。図1では、複数の開口30hが設けられているが、単一の開口30hのみが設けられていてもよい。
また、効率よく換気する観点で、開口30hの内足側アッパーに対する面積比は、本靴を内足側から見たときに視認できる面積に対して例えば1%以上、好ましくは5%以上、さらに好ましくは10%以上であってもよい。また、同様の観点から、図3に示す、位置L3(つま先部26から80%の位置)に対応する領域の面積に対して、1.5%以上、好ましくは7.5%以上、さらに好ましくは15%以上であってもよい。一方、アッパー20をジャガード織またはジャガード編みで形成する場合、強度やフィット性を保つ観点からは、開口30hの内足側アッパーに対する面積比は、例えば40%以下、好ましくは20%以下、さらに好ましくは12%以下であってもよい。同様に、位置L3に対応する面積に対しては、例えば50%以下、好ましくは25%以下、さらに好ましくは20%以下であってもよい。
実施の形態の説明では、外足外表面24f、つま先外表面26fの開口40hの周囲が平坦である例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、空気取込部40の取込部外表面の開口40hの後側長辺の近傍に隆起部が設けられてもよい。この場合、隆起部の前側において気流Afの速度が遅くなるので、隆起部の前側の開口40hの圧力が高まり、効率よく外部空気を取り込むことができる。
また、外足外表面24fは、アッパー20とは別の部材で構成されていてもよく、例えば別途に成形された樹脂パーツやソール10を巻き上げて覆う構成であってもよい。図2では、複数の開口40hが設けられているが、単一の開口40hのみが設けられていてもよい。
また、効率よく換気する観点で、開口40hの外足側アッパーに対する面積比は、本靴を外足側から見たときに視認できる面積に対して例えば1%以上、好ましくは5%以上、さらに好ましくは10%以上であってもよい。一方、アッパー20をジャガード織またはジャガード編みで形成する場合、強度やフィット性を保つ観点からは、開口40hの外足側アッパーに対する面積比は、例えば40%以下、好ましくは20%以下、さらに好ましくは12%以下であってもよい。
上述の各変形例は上述の実施形態と同様の作用・効果を奏する。
上述した実施形態と変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施形態は、組み合わされる各実施形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。
本発明は、靴に関し靴に利用することができる。
20・・・アッパー、20a・・・内部空間、22・・・内足部、22a・・・前足部、22e・・・最内点、22f・・・内足外表面、22p・・・最外点、22pe・・・前後方向範囲、24・・・外足部、24f・・・外足外表面、26・・・つま先部、28・・・踵部、30・・・空気吸出部、30e・・・後縁、30f・・・前縁、40・・・空気取込部、40e・・・後縁、40f・・・前縁、44・・・排気部、70・・・シュータン、70a・・・凹凸部空間、70p・・・凹凸部、100・・・靴、L23・・・前後領域。

Claims (13)

  1. 足を収容するための内部空間を囲むアッパーを備え、
    前記アッパーの内足部の内足外表面には、脚をスイングさせたときに前記内部空間から外部に空気が吸い出される空気吸出部が設けられ、
    前記空気吸出部は、本靴を水平面に載置したとき鉛直方向に対して所定の第1角度だけ傾斜した方向に延伸し、前記内足外表面から凹んでいることを特徴とする靴。
  2. 前記空気吸出部は、前記内足外表面のうち本靴の幅方向中心線に沿う方向で前方から視たときに視認できない領域に設けられる部分を含むことを特徴とする請求項1に記載の靴。
  3. 前記アッパーのつま先部から踵部までの前後長を100%とするとき、前記空気吸出部は、前記内足外表面のうち、前記つま先部から30%以上で80%以下の前後方向領域に設けられる部分を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の靴。
  4. 前記空気吸出部は、前記内足外表面の前足部のうち平面視で最も内側に位置する最内点と最も外側に位置する最外点とによって規定される前後方向範囲に設けられる部分を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の靴。
  5. 前記空気吸出部の後縁は、前記アッパーの前記最内点と前記最外点とを結んだラインより下側に位置することを特徴とする請求項4に記載の靴。
  6. 前記空気吸出部は、前記第1角度が20°以上70°以下の範囲内にあり、前記空気吸出部の後縁が前記空気吸出部の前縁より下方に傾斜するスリット形状を有することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の靴。
  7. 前記アッパーの外表面のうち前記内足外表面を除いた別の外表面に、外部空気を取り込むための空気取込部が設けられ、前記空気取込部は、脚をスイングさせたときに外部気流に交差する方向に延伸し、前記別の外表面から凹んでいることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の靴。
  8. 前記空気取込部は、本靴の幅方向中心線に沿う方向で前方から視たときに視認できる領域に設けられる部分を含むことを特徴とする請求項7に記載の靴。
  9. 前記アッパーを平面に展開した状態において、前記空気取込部は、前記空気吸出部の延伸方向と同じ方向に延伸することを特徴とする請求項7または8に記載の靴。
  10. 前記空気取込部は、前記アッパーのつま先部に設けられ、幅方向に延伸することを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の靴。
  11. 前記アッパーの踵部に、前記内部空間の空気を排出可能な排気部が設けられることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の靴。
  12. 前記内部空間側に凹凸部が設けられたシュータンを有し、前記凹凸部は、前記シュータンの厚み方向に通気可能に形成されることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の靴。
  13. 前記空気吸出部は、ジャガード織りまたはジャガード編みで形成されることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の靴。
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