JPWO2020158924A1 - 母児間免疫寛容を誘導する方法 - Google Patents
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Abstract
Description
〔0〕
子を懐胎している母親への投与により、該子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導することに用いるための医薬であって、骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質を含む、医薬。
〔1〕
子を懐胎している母親への投与により、該子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導することに用いるための医薬であって、骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質を含み、該母親の骨髄由来幹細胞が該非遺伝母由来抗原を有する、医薬。
〔2〕
該医薬が該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための他の医薬と組み合わせて用いるための医薬である、〔1〕に記載の医薬。
〔2−a〕
該他の医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、該母親への投与により、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための医薬である、〔2〕に記載の医薬:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔2−b〕
(1)子を懐胎している母親に対する骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の投与、ここで該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する、および、
(2)該母親に対する
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の投与により、
該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための組み合わせ医薬であって、(1)に規定される物質および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞を含む組み合わせ医薬。
〔2−c〕
該他の医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の該子への移植により、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための医薬である、〔2〕に記載の医薬:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔2−d〕
(1)子を懐胎している母親に対する骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の投与、ここで該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する、および、
(2)胎児期の該子に対する
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の移植により、
該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための組み合わせ医薬であって、(1)に規定される物質および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞を含む組み合わせ医薬。
〔2−e〕
該他の医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、新生児期の子への移植により、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための医薬である、〔2〕に記載の医薬:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および
(c)該母親と同種異系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔2−f〕
(1)子を懐胎している母親に対する骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の投与、ここで該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する、および、
(2)新生児期の該子に対する
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(c)該母親と同種異系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の移植により、
該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための組み合わせ医薬であって、(1)に規定される物質および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞を含む組み合わせ医薬。
〔3〕
該子を懐胎している母親が、疾患を有する子を懐胎している母親であり、該医薬が該子における該疾患を治療するための医薬と組み合わせて用いるための医薬である、〔1〕に記載の医薬。
〔4〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有さない母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔3〕に記載の医薬:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔4−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有さない母親に対する骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の投与、ここで該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する、および、
(2)胎児期の該子に対する
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の移植により、
該子における該疾患を治療するための組み合わせ医薬であって、(1)に規定される物質および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞を含む組み合わせ医薬。
〔5〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有する母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔3〕に記載の医薬。
〔5−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有する母親に対する骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の投与、ここで該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する、および、
(2)胎児期の該子に対する該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞の移植により、
該子における該疾患を治療するための組み合わせ医薬であって、(1)に規定される物質および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞を含む組み合わせ医薬。
〔6〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有さない母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む、新生児期以降の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔3〕に記載の医薬:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;
(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;および
(c)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器。
〔6−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有さない母親に対する骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の投与、ここで該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する、および、
(2)新生児期以降の該子に対する
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器、
(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器、および、
(c)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器から選択される、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器の移植により、
該子における該疾患を治療するための組み合わせ医薬であって、(1)に規定される物質および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む組み合わせ医薬。
〔7〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有する母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む、新生児期以降の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔3〕に記載の医薬:
(a)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;および
(b)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器。
〔7−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有する母親に対する骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の投与、ここで該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する、および、
(2)新生児期以降の該子に対する
(a)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器、および、
(b)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器
から選択される、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器の移植により、
該子における該疾患を治療するための組み合わせ医薬であって、(1)に規定される物質および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む組み合わせ医薬。
〔8〕
該子における該疾患を治療するための医薬が、該非遺伝母由来抗原と同一の単離されたタンパク質を含む、新生児期以降の該子への投与により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔3〕に記載の医薬。
〔8−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している母親に対する骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の投与、ここで該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する、および、
(2)新生児期以降の該子に対する該非遺伝母由来抗原と同一の単離されたタンパク質の投与により、
該子における該疾患を治療するための組み合わせ医薬であって、(1)に規定される物質および(2)に規定される単離されたタンパク質を含む組み合わせ医薬。
〔9〕
子を懐胎している母親への投与により、該子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導することに用いるための医薬であって、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む医薬:
(a)子を懐胎している母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔10〕
該医薬が該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための他の医薬と組み合わせて用いるための医薬である、〔9〕に記載の医薬。
〔10−a〕
該他の医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の該子への移植により、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための医薬である、〔10〕に記載の医薬:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔10−b〕
(1)子を懐胎している母親に対する以下の(a)および(b)から選択される単離された骨髄由来幹細胞の投与、および、
(2)胎児期の該子に対する以下の(a)および(b)から選択される単離された骨髄由来幹細胞の移植により、
該子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための組み合わせ医薬であって、(1)に規定される単離された骨髄由来幹細胞および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞を含む組み合わせ医薬:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔10−c〕
該他の医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、新生児期の子への移植により、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための医薬である、〔10〕に記載の医薬:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および
(c)該母親と同種異系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔10−d〕
(1)子を懐胎している母親に対する以下の(a)および(b)から選択される単離された骨髄由来幹細胞の投与、および、
(2)新生児期の該子に対する以下の(a)〜(c)から選択される単離された骨髄由来幹細胞の移植により、
該子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための組み合わせ医薬であって、(1)に規定される単離された骨髄由来幹細胞および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞を含む組み合わせ医薬:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および
(c)該母親と同種異系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔11〕
該子を懐胎している母親が、疾患を有する子を懐胎している母親であり、該医薬が該子における該疾患を治療するための医薬と組み合わせて用いるための医薬である、〔9〕に記載の医薬。
〔12〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有さない母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔11〕に記載の医薬:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔12−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有さない母親に対する
(a)該母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の投与、および、
(2)胎児期の該子に対する
(i)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(ii)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の移植により、
該子における該疾患を治療するための組み合わせ医薬であって、(1)に規定される単離された骨髄由来幹細胞および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞を含む組み合わせ医薬。
〔13〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有する母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔11〕に記載の医薬。
〔13−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有する母親に対する
(a)該母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の投与、および、
(2)胎児期の該子に対する該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞の移植により、
該子における該疾患を治療するための組み合わせ医薬であって、(1)に規定される単離された骨髄由来幹細胞および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞を含む組み合わせ医薬。
〔14〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有さない母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む、新生児期以降の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔11〕に記載の医薬:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;
(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;および
(c)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器。
〔14−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有さない母親に対する
(a)該母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の投与、および、
(2)新生児期以降の該子に対する
(i)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器、
(ii)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器、および、
(iii)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器から選択される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器の移植により、
該子における該疾患を治療するための組み合わせ医薬であって、(1)に規定される単離された骨髄由来幹細胞および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む組み合わせ医薬。
〔15〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有する母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む、新生児期以降の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔11〕に記載の医薬:
(a)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;および
(b)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器。
〔15−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有する母親に対する
(a)該母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の投与、および、
(2)新生児期以降の該子に対する
(i)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器、および、
(ii)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器から選択される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器の移植により、
該子における該疾患を治療するための組み合わせ医薬であって、(1)に規定される単離された骨髄由来幹細胞および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む組み合わせ医薬。
〔16〕
該子における該疾患を治療するための医薬が、該非遺伝母由来抗原と同一の単離されたタンパク質を含む、新生児期以降の該子への投与により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔11〕に記載の医薬。
〔16−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している母親に対する
(a)該母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の投与、および、
(2)新生児期以降の該子に対する該非遺伝母由来抗原と同一の単離されたタンパク質の投与により、
該子における該疾患を治療するための組み合わせ医薬であって、(1)に規定される単離された骨髄由来幹細胞および(2)に規定される単離されたタンパク質を含む組み合わせ医薬。
〔17〕
該疾患が、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容が誘導される結果として治療可能となる疾患である、〔3〕から〔8〕および〔11〕から〔16〕のいずれかに記載の医薬。
〔18〕
該疾患が、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫反応が抑制される結果として治療可能となる疾患である、〔3〕から〔8〕および〔11〕から〔16〕のいずれかに記載の医薬。
〔19〕
該幹細胞が、間葉系幹細胞または造血系幹細胞である、〔1〕から〔18〕のいずれかに記載の医薬。
〔20〕
該幹細胞が、間葉系幹細胞である、〔1〕から〔18〕のいずれかに記載の医薬。
〔21〕
子を懐胎している母親への投与により、該子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導することに用いるための医薬であって、間葉系幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質を含み、該母親の骨髄由来幹細胞が該非遺伝母由来抗原を有する、医薬。
〔22〕
子を懐胎している母親への投与により、該子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導することに用いるための医薬であって、以下から選択される単離された間葉系幹細胞を含む医薬:
(a)子を懐胎している母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された間葉系幹細胞;および
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された間葉系幹細胞。
〔A0〕
子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導する方法であって、
子を懐胎している母親に対して、骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の有効量を投与する工程を含む方法。
〔A1〕
子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導する方法であって、
子を懐胎している母親に対して、骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の有効量を投与する工程であって、該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する工程を含む方法。
〔A2〕
該物質と該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための他の医薬とを組み合わせて用いる工程をさらに含む、〔A1〕に記載の方法。
〔A2−a〕
該他の医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、該母親への投与により、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための医薬である、〔A2〕に記載の方法:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔A2−b〕
子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導する方法であって、
(1)子を懐胎している母親に対して、骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の有効量を投与する工程であって、該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する工程、および、
(2)該母親に対して、
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の有効量を投与する工程を含む方法。
〔A2−c〕
該他の医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の該子への移植により、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための医薬である、〔A2〕に記載の方法:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔A2−d〕
子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導する方法であって、
(1)子を懐胎している母親に対して、骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の有効量を投与する工程であって、該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する工程、および、
(2)胎児期の該子に対して、
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の有効量を移植する工程を含む方法。
〔A2−e〕
該他の医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、新生児期の子への移植により、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための医薬である、〔A2〕に記載の方法:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および
(c)該母親と同種異系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔A2−f〕
子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導する方法であって、
(1)子を懐胎している母親に対して、骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の有効量を投与する工程であって、該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する工程、および、
(2)新生児期の該子に対して、
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(c)該母親と同種異系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の有効量を移植する工程を含む方法。
〔A3〕
該子を懐胎している母親が、疾患を有する子を懐胎している母親であり、該物質と該子における該疾患を治療するための医薬とを組み合わせて用いる工程をさらに含む、〔A1〕に記載の方法。
〔A4〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有さない母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔A3〕に記載の方法:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔A4−a〕
子における疾患を治療する方法であって、
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有さない母親に対して、骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の有効量を投与する工程であって、該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する工程、および、
(2)胎児期の該子に対して、
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の有効量を移植する工程を含む方法。
〔A5〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有する母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔A3〕に記載の方法。
〔A5−a〕
子における疾患を治療する方法であって、
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有する母親に対して、骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の有効量を投与する工程であって、該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する工程、および、
(2)胎児期の該子に対する該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞の有効量を移植する工程を含む方法。
〔A6〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有さない母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む、新生児期以降の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔A3〕に記載の方法:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;
(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;および
(c)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器。
〔A6−a〕
子における疾患を治療する方法であって、
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有さない母親に対して、骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の有効量を投与する工程であって、該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する工程、および、
(2)新生児期以降の該子に対して、
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器、
(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器、および、
(c)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器から選択される、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器の有効量を移植する工程を含む方法。
〔A7〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有する母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む、新生児期以降の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔A3〕に記載の方法:
(a)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;および
(b)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器。
〔A7−a〕
子における疾患を治療する方法であって、
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有する母親に対して、骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の有効量を投与する工程であって、該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する工程、および、
(2)新生児期以降の該子に対して、
(a)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器、および、
(b)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器
から選択される、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器の有効量を移植する工程を含む方法。
〔A8〕
該子における該疾患を治療するための医薬が、該非遺伝母由来抗原と同一の単離されたタンパク質を含む、新生児期以降の該子への投与により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔A3〕に記載の方法。
〔A8−a〕
子における疾患を治療する方法であって、
(1)疾患を有する子を懐胎している母親に対して、骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の有効量を投与する工程であって、該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する工程、および、
(2)新生児期以降の該子に対して、該非遺伝母由来抗原と同一の単離されたタンパク質の有効量を投与する工程を含む方法。
〔A9〕
子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導する方法であって、
子を懐胎している母親に対して、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞の有効量を投与する工程を含む方法:
(a)該母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔A10〕
該単離された骨髄由来幹細胞と該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための他の医薬とを組み合わせて用いる工程をさらに含む、〔A9〕に記載の方法。
〔A10−a〕
該他の医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の該子への移植により、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための医薬である、〔A10〕に記載の方法:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔A10−b〕
子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導する方法であって、
(1)子を懐胎している母親に対して、以下の(a)および(b)から選択される単離された骨髄由来幹細胞の有効量を投与する工程、および、
(2)胎児期の該子に対して、以下の(a)および(b)から選択される単離された骨髄由来幹細胞の有効量を移植する工程を含む方法:
(a)該母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔A10−c〕
該他の医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、新生児期の子への移植により、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための医薬である、〔A10〕に記載の方法:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および
(c)該母親と同種異系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔A10−d〕
子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導する方法であって、
(1)子を懐胎している母親に対して、以下の(a)および(b)から選択される単離された骨髄由来幹細胞の有効量を投与する工程、および、
(2)新生児期の該子に対して、以下の(a)〜(c)から選択される単離された骨髄由来幹細胞の有効量を移植する工程を含む方法:
(a)該母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および
(c)該母親と同種異系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔A11〕
該子を懐胎している母親が、疾患を有する子を懐胎している母親であり、該単離された骨髄由来幹細胞と該子における該疾患を治療するための医薬とを組み合わせて用いる工程をさらに含む、〔A9〕に記載の方法。
〔A12〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有さない母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔A11〕に記載の方法:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔A12−a〕
子における疾患を治療する方法であって、
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有さない母親に対して、
(a)該母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の有効量を投与する工程、および、
(2)胎児期の該子に対して、
(i)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(ii)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の有効量を移植する工程を含む方法。
〔A13〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有する母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔A11〕に記載の方法。
〔A13−a〕
子における疾患を治療する方法であって、
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有する母親に対して、
(a)該母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の有効量を投与する工程、および、
(2)胎児期の該子に対して、該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞の有効量を移植する工程を含む方法。
〔A14〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有さない母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む、新生児期以降の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔A11〕に記載の方法:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;
(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;および
(c)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器。
〔A14−a〕
子における疾患を治療する方法であって、
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有さない母親に対して、
(a)該母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の有効量を投与する工程、および、
(2)新生児期以降の該子に対して、
(i)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器、
(ii)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器、および、
(iii)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器から選択される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を移植する工程を含む方法。
〔A15〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有する母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む、新生児期以降の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔A11〕に記載の方法:
(a)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;および
(b)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器。
〔A15−a〕
子における疾患を治療する方法であって、
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有する母親に対して、
(a)該母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の有効量を投与する工程、および、
(2)新生児期以降の該子に対して、
(i)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器、および、
(ii)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器から選択される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を移植する工程を含む方法。
〔A16〕
該子における該疾患を治療するための医薬が、該非遺伝母由来抗原と同一の単離されたタンパク質を含む、新生児期以降の該子への投与により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔A11〕に記載の方法。
〔A16−a〕
子における疾患を治療する方法であって、
(1)疾患を有する子を懐胎している母親に対して、
(a)該母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の有効量を投与する工程、および、
(2)新生児期以降の該子に対して、該非遺伝母由来抗原と同一の単離されたタンパク質を投与する工程を含む方法。
〔A17〕
該疾患が、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容が誘導される結果として治療可能となる疾患である、〔A3〕から〔A8〕および〔A11〕から〔A16〕のいずれかに記載の方法。
〔A18〕
該疾患が、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫反応が抑制される結果として治療可能となる疾患である、〔A3〕から〔A8〕および〔A11〕から〔A16〕のいずれかに記載の方法。
〔A19〕
該幹細胞が、間葉系幹細胞または造血系幹細胞である、〔A1〕から〔A18〕のいずれかに記載の方法。
〔A20〕
該幹細胞が、間葉系幹細胞である、〔A1〕から〔A18〕のいずれかに記載の方法。
〔A21〕
子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導する方法であって、
子を懐胎している母親に対して、間葉系幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の有効量を投与する工程であって、該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する工程を含む方法。
〔A22〕
子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導する方法であって、
子を懐胎している母親に対して、以下から選択される単離された間葉系幹細胞の有効量を投与する工程を含む方法:
(a)該母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された間葉系幹細胞;および
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された間葉系幹細胞。
〔B0〕
子を懐胎している母親への投与により、該子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導することに用いるための、骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する、物質。
〔B1〕
子を懐胎している母親への投与により、該子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導することに用いるための、骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質であって、該母親の骨髄由来幹細胞が該非遺伝母由来抗原を有する、物質。
〔B2〕
該物質が該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための他の医薬と組み合わせて用いるための物質である、〔B1〕に記載の物質。
〔B2−a〕
該他の医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、該母親への投与により、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための医薬である、〔B2〕に記載の物質:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔B2−b〕
(1)子を懐胎している母親に対する骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の投与、ここで該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する、および、
(2)該母親に対する
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の投与により、
該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導することに用いるための、(1)に規定される物質および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞を含む組み合わせ物。
〔B2−c〕
該他の医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の該子への移植により、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための医薬である、〔B2〕に記載の物質:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔B2−d〕
(1)子を懐胎している母親に対する骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の投与、ここで該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する、および、
(2)胎児期の該子に対する
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の移植により、
該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導することに用いるための、(1)に規定される物質および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞を含む組み合わせ物。
〔B2−e〕
該他の医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、新生児期の子への移植により、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための医薬である、〔B2〕に記載の物質:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および
(c)該母親と同種異系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔B2−f〕
(1)子を懐胎している母親に対する骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の投与、ここで該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する、および、
(2)新生児期の該子に対する
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(c)該母親と同種異系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の移植により、
該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導することに用いるための、(1)に規定される物質および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞を含む組み合わせ物。
〔B3〕
該子を懐胎している母親が、疾患を有する子を懐胎している母親であり、該物質が該子における該疾患を治療するための医薬と組み合わせて用いるための物質である、〔B1〕に記載の物質。
〔B4〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有さない母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔B3〕に記載の物質:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔B4−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有さない母親に対する骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の投与、ここで該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する、および、
(2)胎児期の該子に対する
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の移植により、
該子における該疾患を治療することに用いるための、(1)に規定される物質および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞を含む組み合わせ物。
〔B5〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有する母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔B3〕に記載の物質。
〔B5−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有する母親に対する骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の投与、ここで該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する、および、
(2)胎児期の該子に対する該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞の移植により、
該子における該疾患を治療することに用いるための、(1)に規定される物質および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞を含む組み合わせ物。
〔B6〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有さない母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む、新生児期以降の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔B3〕に記載の物質:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;
(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;および
(c)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器。
〔B6−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有さない母親に対する骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の投与、ここで該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する、および、
(2)新生児期以降の該子に対する
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器、
(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器、および、
(c)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器から選択される、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器の移植により、
該子における該疾患を治療することに用いるための、(1)に規定される物質および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む組み合わせ物。
〔B7〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有する母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む、新生児期以降の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔B3〕に記載の物質:
(a)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;および
(b)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器。
〔B7−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有する母親に対する骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の投与、ここで該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する、および、
(2)新生児期以降の該子に対する
(a)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器、および、
(b)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器
から選択される、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器の移植により、
該子における該疾患を治療することに用いるための、(1)に規定される物質および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む組み合わせ物。
〔B8〕
該子における該疾患を治療するための医薬が、該非遺伝母由来抗原と同一の単離されたタンパク質を含む、新生児期以降の該子への投与により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔B3〕に記載の物質。
〔B8−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している母親に対する骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の投与、ここで該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する、および、
(2)新生児期以降の該子に対する該非遺伝母由来抗原と同一の単離されたタンパク質の投与により、
該子における該疾患を治療することに用いるための、(1)に規定される物質および(2)に規定される単離されたタンパク質を含む組み合わせ物。
〔B9〕
子を懐胎している母親への投与により、該子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導することに用いるための、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞:
(a)子を懐胎している母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔B10〕
該細胞が該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための他の医薬と組み合わせて用いるための細胞である、〔B9〕に記載の細胞。
〔B10−a〕
該他の医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の該子への移植により、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための医薬である、〔B10〕に記載の細胞:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔B10−b〕
(1)子を懐胎している母親に対する以下の(a)および(b)から選択される単離された骨髄由来幹細胞の投与、および、
(2)胎児期の該子に対する以下の(a)および(b)から選択される単離された骨髄由来幹細胞の移植により、
該子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導することに用いるための、(1)に規定される単離された骨髄由来幹細胞および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞を含む組み合わせ物:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔B10−c〕
該他の医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、新生児期の子への移植により、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための医薬である、〔B10〕に記載の細胞:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および
(c)該母親と同種異系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔B10−d〕
(1)子を懐胎している母親に対する以下の(a)および(b)から選択される単離された骨髄由来幹細胞の投与、および、
(2)新生児期の該子に対する以下の(a)〜(c)から選択される単離された骨髄由来幹細胞の移植により、
該子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導することに用いるための、(1)に規定される単離された骨髄由来幹細胞および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞を含む組み合わせ物:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および
(c)該母親と同種異系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔B11〕
該子を懐胎している母親が、疾患を有する子を懐胎している母親であり、該医薬が該子における該疾患を治療するための医薬と組み合わせて用いるための医薬である、〔B9〕に記載の細胞。
〔B12〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有さない母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔B11〕に記載の細胞:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔B12−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有さない母親に対する
(a)該母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の投与、および、
(2)胎児期の該子に対する
(i)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(ii)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の移植により、
該子における該疾患を治療することに用いるための、(1)に規定される単離された骨髄由来幹細胞および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞を含む組み合わせ物。
〔B13〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有する母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔B11〕に記載の細胞。
〔B13−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有する母親に対する
(a)該母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の投与、および、
(2)胎児期の該子に対する該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞の移植により、
該子における該疾患を治療することに用いるための、(1)に規定される単離された骨髄由来幹細胞および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞を含む組み合わせ物。
〔B14〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有さない母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む、新生児期以降の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔B11〕に記載の細胞:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;
(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;および
(c)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器。
〔B14−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有さない母親に対する
(a)該母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の投与、および、
(2)新生児期以降の該子に対する
(i)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器、
(ii)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器、および、
(iii)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器から選択される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器の移植により、
該子における該疾患を治療することに用いるための、(1)に規定される単離された骨髄由来幹細胞および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む組み合わせ物。
〔B15〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有する母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む、新生児期以降の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔B11〕に記載の細胞:
(a)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;および
(b)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器。
〔B15−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有する母親に対する
(a)該母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の投与、および、
(2)新生児期以降の該子に対する
(i)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器、および、
(ii)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器から選択される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器の移植により、
該子における該疾患を治療することに用いるための、(1)に規定される単離された骨髄由来幹細胞および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む組み合わせ物。
〔B16〕
該子における該疾患を治療するための医薬が、該非遺伝母由来抗原と同一の単離されたタンパク質を含む、新生児期以降の該子への投与により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔B11〕に記載の細胞。
〔B16−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している母親に対する
(a)該母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の投与、および、
(2)新生児期以降の該子に対する該非遺伝母由来抗原と同一の単離されたタンパク質の投与により、
該子における該疾患を治療することに用いるための、(1)に規定される単離された骨髄由来幹細胞および(2)に規定される単離されたタンパク質を含む組み合わせ物。
〔B17〕
該疾患が、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容が誘導される結果として治療可能となる疾患である、〔B3〕から〔B8〕および〔B11〕から〔B16〕のいずれかに記載の細胞。
〔B18〕
該疾患が、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫反応が抑制される結果として治療可能となる疾患である、〔B3〕から〔B8〕および〔B11〕から〔B16〕のいずれかに記載の細胞。
〔B19〕
該幹細胞が、間葉系幹細胞または造血系幹細胞である、〔B1〕から〔B18〕のいずれかに記載の細胞。
〔B20〕
該幹細胞が、間葉系幹細胞である、〔B1〕から〔B18〕のいずれかに記載の細胞。
〔B21〕
子を懐胎している母親への投与により、該子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導することに用いるための、間葉系幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質であって、該母親の骨髄由来幹細胞が該非遺伝母由来抗原を有する、物質。
〔B22〕
子を懐胎している母親への投与により、該子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導することに用いるための、以下から選択される単離された間葉系幹細胞:
(a)子を懐胎している母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された間葉系幹細胞;および
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された間葉系幹細胞。
〔C0〕
子を懐胎している母親への投与により、該子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導することに用いるための医薬の製造における、骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の使用。
〔C1〕
子を懐胎している母親への投与により、該子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導することに用いるための医薬の製造における、骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の使用であって、該母親の骨髄由来幹細胞が該非遺伝母由来抗原を有する、使用。
〔C2〕
該医薬が該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための他の医薬と組み合わせて用いるための医薬である、〔C1〕に記載の使用。
〔C2−a〕
該他の医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、該母親への投与により、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための医薬である、〔C2〕に記載の使用:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔C2−b〕
(1)子を懐胎している母親に対する骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の投与、ここで該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する、および、
(2)該母親に対する
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の投与により、
該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための組み合わせ医薬の製造における、(1)に規定される物質および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞の使用。
〔C2−c〕
該他の医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の該子への移植により、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための医薬である、〔C2〕に記載の使用:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔C2−d〕
(1)子を懐胎している母親に対する骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の投与、ここで該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する、および、
(2)胎児期の該子に対する
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の移植により、
該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための組み合わせ医薬の製造における、(1)に規定される物質および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞の使用。
〔C2−e〕
該他の医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、新生児期の子への移植により、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための医薬である、〔C2〕に記載の使用:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および
(c)該母親と同種異系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔C2−f〕
(1)子を懐胎している母親に対する骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の投与、ここで該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する、および、
(2)新生児期の該子に対する
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(c)該母親と同種異系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の移植により、
該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための組み合わせ医薬の製造における、(1)に規定される物質および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞の使用。
〔C3〕
該子を懐胎している母親が、疾患を有する子を懐胎している母親であり、該医薬が該子における該疾患を治療するための医薬と組み合わせて用いるための医薬である、〔C1〕に記載の使用。
〔C4〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有さない母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔C3〕に記載の使用:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔C4−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有さない母親に対する骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の投与、ここで該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する、および、
(2)胎児期の該子に対する
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の移植により、
該子における該疾患を治療するための組み合わせ医薬の製造における、(1)に規定される物質および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞の使用。
〔C5〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有する母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔C3〕に記載の使用。
〔C5−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有する母親に対する骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の投与、ここで該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する、および、
(2)胎児期の該子に対する該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞の移植により、
該子における該疾患を治療するための組み合わせ医薬の製造における、(1)に規定される物質および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞の使用。
〔C6〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有さない母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む、新生児期以降の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔C3〕に記載の使用:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;
(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;および
(c)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器。
〔C6−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有さない母親に対する骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の投与、ここで該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する、および、
(2)新生児期以降の該子に対する
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器、
(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器、および、
(c)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器から選択される、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器の移植により、
該子における該疾患を治療するための組み合わせ医薬の製造における、(1)に規定される物質および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器の使用。
〔C7〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有する母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む、新生児期以降の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔C3〕に記載の使用:
(a)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;および
(b)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器。
〔C7−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有する母親に対する骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の投与、ここで該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する、および、
(2)新生児期以降の該子に対する
(a)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器、および、
(b)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器
から選択される、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器の移植により、
該子における該疾患を治療するための組み合わせ医薬の製造における、(1)に規定される物質および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器の使用。
〔C8〕
該子における該疾患を治療するための医薬が、該非遺伝母由来抗原と同一の単離されたタンパク質を含む、新生児期以降の該子への投与により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔C3〕に記載の使用。
〔C8−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している母親に対する骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の投与、ここで該母親の骨髄由来幹細胞が該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する、および、
(2)新生児期以降の該子に対する該非遺伝母由来抗原と同一の単離されたタンパク質の投与により、
該子における該疾患を治療するための組み合わせ医薬の製造における、(1)に規定される物質および(2)に規定される単離されたタンパク質の使用。
〔C9〕
子を懐胎している母親への投与により、該子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導することに用いるための医薬の製造における、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む使用:
(a)子を懐胎している母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔C10〕
該医薬が該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための他の医薬と組み合わせて用いるための医薬である、〔C9〕に記載の使用。
〔C10−a〕
該他の医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の該子への移植により、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための医薬である、〔C10〕に記載の使用:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔C10−b〕
(1)子を懐胎している母親に対する以下の(a)および(b)から選択される単離された骨髄由来幹細胞の投与、および、
(2)胎児期の該子に対する以下の(a)および(b)から選択される単離された骨髄由来幹細胞の移植により、
該子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための組み合わせ医薬の製造における、(1)に規定される単離された骨髄由来幹細胞および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞の使用:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔C10−c〕
該他の医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、新生児期の子への移植により、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための医薬である、〔C10〕に記載の使用:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および
(c)該母親と同種異系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔C10−d〕
(1)子を懐胎している母親に対する以下の(a)および(b)から選択される単離された骨髄由来幹細胞の投与、および、
(2)新生児期の該子に対する以下の(a)〜(c)から選択される単離された骨髄由来幹細胞の移植により、
該子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための組み合わせ医薬の製造における、(1)に規定される単離された骨髄由来幹細胞および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞の使用:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および
(c)該母親と同種異系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔C11〕
該子を懐胎している母親が、疾患を有する子を懐胎している母親であり、該医薬が該子における該疾患を治療するための医薬と組み合わせて用いるための医薬である、〔C9〕に記載の使用。
〔C12〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有さない母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔C11〕に記載の使用:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
〔C12−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有さない母親に対する
(a)該母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の投与、および、
(2)胎児期の該子に対する
(i)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(ii)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の移植により、
該子における該疾患を治療するための組み合わせ医薬の製造における、(1)に規定される単離された骨髄由来幹細胞および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞の使用。
〔C13〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有する母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔C11〕に記載の使用。
〔C13−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有する母親に対する
(a)該母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の投与、および、
(2)胎児期の該子に対する該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞の移植により、
該子における該疾患を治療するための組み合わせ医薬の製造における、(1)に規定される単離された骨髄由来幹細胞および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞の使用。
〔C14〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有さない母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む、新生児期以降の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔C11〕に記載の使用:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;
(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;および
(c)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器。
〔C14−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有さない母親に対する
(a)該母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の投与、および、
(2)新生児期以降の該子に対する
(i)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器、
(ii)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器、および、
(iii)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器から選択される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器の移植により、
該子における該疾患を治療するための組み合わせ医薬の製造における、(1)に規定される単離された骨髄由来幹細胞および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器の使用。
〔C15〕
該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有する母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む、新生児期以降の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔C11〕に記載の使用:
(a)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;および
(b)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器。
〔C15−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有する母親に対する
(a)該母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の投与、および、
(2)新生児期以降の該子に対する
(i)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器、および、
(ii)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器から選択される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器の移植により、
該子における該疾患を治療するための組み合わせ医薬の製造における、(1)に規定される単離された骨髄由来幹細胞および(2)に規定される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器の使用。
〔C16〕
該子における該疾患を治療するための医薬が、該非遺伝母由来抗原と同一の単離されたタンパク質を含む、新生児期以降の該子への投与により、該子における該疾患を治療するための医薬である、〔C11〕に記載の使用。
〔C16−a〕
(1)疾患を有する子を懐胎している母親に対する
(a)該母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞の投与、および、
(2)新生児期以降の該子に対する該非遺伝母由来抗原と同一の単離されたタンパク質の投与により、
該子における該疾患を治療するための組み合わせ医薬の製造における、(1)に規定される単離された骨髄由来幹細胞および(2)に規定される単離されたタンパク質の使用。
〔C17〕
該疾患が、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容が誘導される結果として治療可能となる疾患である、〔C3〕から〔C8〕および〔C11〕から〔C16〕のいずれかに記載の使用。
〔C18〕
該疾患が、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫反応が抑制される結果として治療可能となる疾患である、〔C3〕から〔C8〕および〔C11〕から〔C16〕のいずれかに記載の使用。
〔C19〕
該幹細胞が、間葉系幹細胞または造血系幹細胞である、〔C1〕から〔C18〕のいずれかに記載の使用。
〔C20〕
該幹細胞が、間葉系幹細胞である、〔C1〕から〔C18〕のいずれかに記載の使用。
〔C21〕
子を懐胎している母親への投与により、該子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導することに用いるための医薬の製造における、間葉系幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質の使用であって、該母親の骨髄由来幹細胞が該非遺伝母由来抗原を有する、使用。
〔C22〕
子を懐胎している母親への投与により、該子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導することに用いるための医薬の製造における、以下から選択される単離された間葉系幹細胞の使用:
(a)子を懐胎している母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された間葉系幹細胞;および
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された間葉系幹細胞。
(a)子を懐胎している母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む医薬(以下「第2の医薬」と称する)を提供する。
(1)以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の子への移植により、該子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための医薬:
(a)子を懐胎している母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
(2)以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、新生児期の子への移植により、該子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための医薬:
(a)子を懐胎している母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および
(c)該母親と同種異系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
・第2の医薬と組み合わせて用いるための第1の医薬;
・第3の医薬と組み合わせて用いるための第1の医薬;
・第1の医薬と組み合わせて用いるための第2の医薬;
・第3の医薬と組み合わせて用いるための第2の医薬;
・第1の医薬と第2の医薬を含む組み合わせ医薬;
・第1の医薬と第3の医薬を含む組み合わせ医薬;および
・第2の医薬と第3の医薬を含む組み合わせ医薬。
(1)以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の子への移植により、該子における疾患を治療するための医薬:
(a)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有さない母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および
(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。
(2)以下から選択される、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む、新生児期以降の子への移植により、該子における疾患を治療するための医薬:
(a)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有さない母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;
(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;および
(c)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器。
(3)子にとっての非遺伝母由来抗原と同一の単離されたタンパク質を含む、新生児期以降の子への投与により、該子における疾患を治療するための医薬。
(1)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有する母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の子への移植により、該子における疾患を治療するための医薬。
(2)以下から選択される、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む、新生児期以降の子への移植により、該子における疾患を治療するための医薬:
(a)疾患を有する子を懐胎している該疾患を有する母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;および
(b)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器。
(3)子にとっての非遺伝母由来抗原と同一の単離されたタンパク質を含む、新生児期以降の子への投与により、該子における疾患を治療するための医薬。
・第4の医薬と組み合わせて用いるための第1の医薬;
・第4の医薬と組み合わせて用いるための第2の医薬;
・第1の医薬と第4の医薬を含む組み合わせ医薬;および
・第2の医薬と第4の医薬を含む組み合わせ医薬。
(a)子を懐胎している母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された間葉系幹細胞、および、
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された間葉系幹細胞から選択される単離された間葉系幹細胞を含む医薬もまた提供する。該医薬は、第2の医薬の代替医薬として使用できる。
1. BTF3タンパク質(Basic transcription factor 3);
2. SUPT16Hタンパク質(Suppressor of Ty 16 Homolog; またはFacilitates chromatin transcription complex subunit SPT16);
3. YBX1タンパク質(Y-Box binding protein 1; またはNuclease-sensitive element-binding protein 1);
4. NPM1タンパク質(Nucleophosmin 1);
5. PA2G4タンパク質(Proliferation-associated protein 2G4);
6. PFDN5タンパク質(Prefoldin subunit 5);
7. PSMC3タンパク質(Proteasome (Prosome, Macropain) 26S subunit, ATPase 3; または26S proteasome regulatory subunit 6A);
8. HNRNPKタンパク質(Heterogeneous nuclear ribonucleoprotein K);
9. HMGB1タンパク質(High mobility group box 1);
10. HMGB2タンパク質(High mobility group box 2);
11. HMGB3タンパク質(High mobility group box 3);
12. S100A8タンパク質(S100 calcium-binding protein A8);
13. S100A9タンパク質(S100 calcium-binding protein A9);
14. IL-1ファミリー(Interleukin-1 family);および
15. 1から14より選択されるタンパク質と機能的に同等な核タンパク質。
(I)配列番号:1から34および131から144より選択されるアミノ酸配列を含む、核タンパク質;
(II)配列番号:1から34および131から144より選択されるアミノ酸配列からなる、核タンパク質;
(III)配列番号:1から34および131から144より選択されるアミノ酸配列において1若しくは複数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列を含む、核タンパク質;
(IV)配列番号:1から34および131から144より選択されるアミノ酸配列において1若しくは複数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列からなる、核タンパク質;
(V)配列番号:1から34および131から144より選択されるアミノ酸配列と約80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、核タンパク質;
(VI)配列番号:1から34および131から144より選択されるアミノ酸配列と約80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなる、核タンパク質;
(VII)配列番号:57から90および147から160より選択される塩基配列からなるDNAによりコードされる、核タンパク質;および
(VIII)配列番号:57から90および147から160より選択される塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAによりコードされる、核タンパク質。
(i)配列番号:1から34および131から144より選択されるアミノ酸配列の一部からなる、核タンパク質の断片ペプチド;
(ii)配列番号:35から56および145より選択されるアミノ酸配列を含む、核タンパク質の断片ペプチド;
(iii)配列番号:35から56および145より選択されるアミノ酸配列からなる、核タンパク質の断片ペプチド;
(iv)配列番号:35から56および145より選択されるアミノ酸配列の一部からなる、核タンパク質の断片ペプチド;
(v)配列番号:35から56および145より選択されるアミノ酸配列において1若しくは複数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列を含む、核タンパク質の断片ペプチド;
(vi)配列番号:35から56および145より選択されるアミノ酸配列において1若しくは複数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列からなる、核タンパク質の断片ペプチド;
(vii)配列番号:35から56および145より選択されるアミノ酸配列と約80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、核タンパク質の断片ペプチド;
(viii)配列番号:35から56および145より選択されるアミノ酸配列と約80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなる、核タンパク質の断片ペプチド;
(ix)配列番号:91から112および161より選択される塩基配列からなるDNAによりコードされる、核タンパク質の断片ペプチド;および
(x)配列番号:91から112および161より選択される塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAによりコードされる、核タンパク質の断片ペプチド。
(1)配列番号:1から2より選択されるアミノ酸配列の一部からなる断片ペプチドであって、配列番号:35に記載のアミノ酸配列を含む断片ペプチド;
(2)配列番号:3に記載のアミノ酸配列の一部からなる断片ペプチドであって、配列番号:36に記載のアミノ酸配列を含む断片ペプチド;
(3)配列番号:4に記載のアミノ酸配列の一部からなる断片ペプチドであって、配列番号:37から39より選択されるアミノ酸配列を含む断片ペプチド;
(4)配列番号:5から7より選択されるアミノ酸配列の一部からなる断片ペプチドであって、配列番号:40から41より選択されるアミノ酸配列を含む断片ペプチド;
(5)配列番号:8に記載のアミノ酸配列の一部からなる断片ペプチドであって、配列番号:42に記載のアミノ酸配列を含む断片ペプチド;
(6)配列番号:9に記載のアミノ酸配列の一部からなる断片ペプチドであって、配列番号:43に記載のアミノ酸配列を含む断片ペプチド;
(7)配列番号:10に記載のアミノ酸配列の一部からなる断片ペプチドであって、配列番号:44に記載のアミノ酸配列を含む断片ペプチド;
(8)配列番号:11から16より選択されるアミノ酸配列の一部からなる断片ペプチドであって、配列番号:45に記載のアミノ酸配列を含む断片ペプチド;
(9)配列番号:17から18より選択されるアミノ酸配列の一部からなる断片ペプチドであって、配列番号:46に記載のアミノ酸配列を含む断片ペプチド;
(10)配列番号:19に記載のアミノ酸配列の一部からなる断片ペプチドであって、配列番号:47に記載のアミノ酸配列を含む断片ペプチド;
(11)配列番号:20に記載のアミノ酸配列の一部からなる断片ペプチドであって、配列番号:48から50より選択されるアミノ酸配列を含む断片ペプチド;
(12)配列番号:21、23および24より選択されるアミノ酸配列の一部からなる断片ペプチドであって、配列番号:51に記載のアミノ酸配列を含む断片ペプチド;
(13)配列番号:21から26より選択されるアミノ酸配列の一部からなる断片ペプチドであって、配列番号:52に記載のアミノ酸配列を含む断片ペプチド;
(14)配列番号:27に記載のアミノ酸配列の一部からなる断片ペプチドであって、配列番号:53に記載のアミノ酸配列を含む断片ペプチド;
(15)配列番号:28から29より選択されるアミノ酸配列の一部からなる断片ペプチドであって、配列番号:54に記載のアミノ酸配列を含む断片ペプチド;
(16)配列番号:30に記載のアミノ酸配列の一部からなる断片ペプチドであって、配列番号:55に記載のアミノ酸配列を含む断片ペプチド;
(17)配列番号:31から34より選択されるアミノ酸配列の一部からなる断片ペプチドであって、配列番号:56に記載のアミノ酸配列を含む断片ペプチド;および
(18)以下の<1>から<74>の群より2つのアミノ酸配列(いずれも配列番号:131から133より選択されるアミノ酸配列中のアミノ酸配列)を選択し、長い方をAとし、短い方をBとするとき、配列番号:131から133より選択されるアミノ酸配列におけるAの全部または一部からなるペプチドであって、Bを含むペプチド:
<1>1番目から44番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<2>1番目から25番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<3>1番目から34番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<4>1番目から42番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<5>1番目から43番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<6>1番目から45番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<7>1番目から46番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<8>1番目から47番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<9>1番目から48番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<10>1番目から49番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<11>1番目から50番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<12>1番目から51番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<13>1番目から52番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<14>1番目から62番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<15>1番目から84番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<16>10番目から25番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<17>11番目から25番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<18>11番目から27番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<19>11番目から28番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<20>11番目から29番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<21>11番目から30番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<22>11番目から34番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<23>11番目から44番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<24>12番目から25番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<25>12番目から30番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<26>13番目から25番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<27>13番目から30番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<28>14番目から25番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<29>14番目から30番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<30>15番目から25番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<31>15番目から30番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<32>16番目から25番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<33>16番目から30番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<34>17番目から25番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<35>17番目から30番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<36>45番目から74番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<37>45番目から84番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<38>45番目から215番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<39>55番目から84番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<40>63番目から215番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<41>1番目から70番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<42>1番目から81番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<43>1番目から170番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<44>2番目から25番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<45>2番目から34番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<46>2番目から42番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<47>2番目から43番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<48>2番目から44番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<49>2番目から45番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<50>2番目から46番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<51>2番目から47番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<52>2番目から48番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<53>2番目から49番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<54>2番目から50番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<55>2番目から51番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<56>2番目から52番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<57>2番目から62番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<58>2番目から70番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<59>2番目から81番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<60>2番目から84番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<61>2番目から170番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<62>85番目から169番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<63>89番目から185番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<64>89番目から195番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<65>89番目から205番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<66>89番目から215番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<67>93番目から215番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<68>17番目から44番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<69>1番目から185番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<70>1番目から195番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<71>1番目から205番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<72>2番目から185番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;
<73>2番目から195番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列;および
<74>2番目から205番目のアミノ酸からなるアミノ酸配列。
・配列番号:131から133より選択されるアミノ酸配列における17番目から25番目のアミノ酸配列;
・配列番号:131から133より選択されるアミノ酸配列における45番目から74番目のアミノ酸配列;および
・配列番号:131から133より選択されるアミノ酸配列における55番目から84番目のアミノ酸配列が挙げられる。
i. 配列番号:146のアミノ酸配列を含む、人工配列ペプチド;
ii. 配列番号:146のアミノ酸配列からなる、人工配列ペプチド;
iii. 配列番号:146のアミノ酸配列の一部からなる、人工配列ペプチド;
iv. 配列番号:146のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列を含む、人工配列ペプチド;
v. 配列番号:146のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列からなる、人工配列ペプチド;
vi. 配列番号:146のアミノ酸配列と約90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、人工配列ペプチド;
vii. 配列番号:146のアミノ酸配列と約90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなる、人工配列ペプチド;
viii. 配列番号:162の塩基配列からなるDNAによりコードされる、人工配列ペプチド;および
ix. 配列番号:162の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAによりコードされる、人工配列ペプチド。
全身の細胞でGFPを発現しているGFPトランスジェニックマウス(GFPTgマウス)をドナーに用いた。まず、8週令GFPTgマウスの骨髄(大腿骨)を、26-G針を用いて採取し、採取した骨髄を40-μm メッシュナイロンフィルターに通してから、遠心力440xg、4℃、5分間遠心分離操作を行った。分離した沈殿物を溶解バッファー(RBC Lysis Buffer、BioLegend社製)に懸濁して赤血球を溶血した後、再度、遠心力440 xg、4℃、5分間遠心分離操作を行ってから上清を取り除き、沈殿物の細胞を回収した。回収した細胞をリン酸緩衝生理食塩水(PBS)に懸濁し細胞懸濁液(骨髄細胞懸濁液)とした。
免疫系が確立されていない生後10目頃までのマウス新生仔は、ヒトにおける胎児期に見立てることができることから、この時期のマウス新生仔をレシピエントとして採用することとし、本実施例では生後24時間以内のマウスをレシピエントとした。そして、顕微鏡下にてφ75μmのガラスニードルを用いて、準備した野生型マウス(C57BL/6)の新生仔マウス(生後24時間以内)の浅側頭静脈または顔面静脈に、上記にて準備した注入剤を総量20μl注入した。このようにすることで、GFPTgマウス由来のGFPタンパク質は、レシピエントマウスにとっての非遺伝母由来抗原のモデルとなる。
GFPTgマウスの造血幹細胞、間葉系幹細胞、非幹細胞、骨髄細胞のいずれかを移植した各レシピエントマウスが6週令になったタイミングで、GFPTg(C57BL/6)マウスの尾の皮膚より10mm角の移植片を作製し、各レシピエントマウスの背部皮膚へ移植した。なお、比較のため、GFPTgマウスの細胞移植を行わなかった6週齢の野生型マウス(未処置のマウス)に対しても同様に皮膚移植を行った。移植片は、3-0吸収糸で縫合した後に、7日間バンドエイドで固定した。移植後、1週毎に移植片の残存を、GFP蛍光ライトを用いて観察した。
皮膚移植から4週間後にレシピエントマウスの眼窩静脈叢より採血し、血清を-20℃にて保存した。組換えGFPを0.2μg/mlの濃度となるよう加えたPBS100μlを調整し、96ウェルプレートの各ウェルに注入して4℃で一晩保持した後、洗浄バッファー(washing buffer、0.05%Tween20(登録商標)含有PBS、SIGMA ALDLICH社)で2回洗浄し、ウェルに固着しなかった組換えGFPを除去した。その後、ブロッキングバッファー(blocking buffer 、1% BSA 含有PBS)を200μl加え1時間、常温で保持した後、washing bufferにて洗浄した。
図1は実施例1のELISA評価結果を示した図である。図1は、その縦軸に抗GFP抗体量の相対比を示しており、レシピエントマウスの各グループ毎の抗GFP抗体の産生量を、抗体価が最も高い未処置のマウスの抗体生産量の最大値を1として補正して、その平均値を棒グラフで、標準偏差をエラーバーとして表したものである。「BMC」で示した棒グラフは、GFPTgマウスの骨髄細胞を移植したレシピエントマウスのグループの抗体産生量であり、「HSC」で示した棒グラフはGFPTgマウスの造血幹細胞を移植したレシピエントマウスの抗体産生量であり、「MSC」で示した棒グラフは、GFPTgマウスの間葉系幹細胞を移植したレシピエントマウスの抗体産生量である。「非幹細胞」で示した棒グラフは、GFPTgマウスの非幹細胞を移植したレシピエントマウスの抗体産生量であり、「control」で示した棒グラフは、比較のために示した細胞移植を行わなかった未処置のマウスの結果である。
生直後にGFPTgマウスの細胞移植を行った後、10週令および11週令に達したタイミングで、レシピエントマウスの腹腔内にGFPTgマウスの骨髄細胞を投与した。投与される骨髄細胞は、1〜2×107cellsを2回に分けて、10週令および11週令のそれぞれで投与し、合計2回の投与で1〜2×107cellsとなるように行った。
上記ELISPOTによる評価結果を図2に示す。図2は、グラフ縦軸にスポット数を示しており、レシピエントマウスの各グループ毎に、観察されたスポット数を箱ひげにて示した箱ひげ図である。グラフ上方には、それぞれのグループに対応つけて、スポットの観察画像を表示している。
図3は実施例2のELISA評価結果を示した図である。図3は、その縦軸に抗GFP抗体量の相対比を示しており、レシピエントマウスの各グループ毎の抗GFP抗体の産生量を、抗体価が最も高い未処置のマウスの抗体生産量の最大値を1として補正して、その平均値を棒グラフにて、標準偏差をエラーバーとして表したものである。「HSC」で示した棒グラフはPDGFRaKIマウスの造血幹細胞を移植したレシピエントマウスの抗体産生量であり、「MSC」で示した棒グラフは、PDGFRaKIマウスの間葉系幹細胞を移植したレシピエントマウスの抗体産生量である。「control」で示した棒グラフは、比較のために示した細胞移植を行わなかった未処置のマウスの結果である。
実施例2でのELISPOTによる評価結果を図4に示す。図4は、グラフ縦軸にスポット数を示しており、レシピエントマウスの各グループ毎に、観察されたスポット数を箱ひげにて示した箱ひげ図である。また、グラフ上方には、それぞれのグループに対応つけて、スポットの観察画像を表示している。
i)ペプチドの製造
以下の表に示す核タンパク質の断片ペプチドを、固相法により化学的に合成した(得られたペプチドは、いずれもトリフルオロ酢酸(TFA)塩の形態である)。
C57BL/6Jマウス(8週齢、雄、体重25g)を用意し、前出の表に記載のペプチドNP-1〜11を投与する群と対照群に分けた。ペプチドの投与は、生理食塩水を溶媒として1μg/μLの濃度に調整した各ペプチドの溶液を100μL/匹の量(ペプチドの投与量としては4mg/kg)で尾静脈に注入することにより行った。対照群には、生理食塩水を100μL/匹の量で尾静脈に注入した。
生理食塩水またはペプチドNP-1〜11の投与から一定時間後(NP-1〜6および8は14時間後、NP-7、10および11は16時間後、NP-9は24時間後)に、全身麻酔下で心臓から末梢血を約800-1000μL採取した(ヘパリンを含有する1 mLシリンジを使用)。赤血球を除去するため、採取した血液と等量のHetasep(STEMCELL Technologies社、Cat No. ST-07906)を加え、100Gで2分間遠心し、室温で15分間インキュベートした後、上清を回収した。当該上清を、末梢血中の有核細胞を含むサンプルとして次の実験に供した。
上記の手順によって得た上清(末梢血由来細胞含有サンプル)を、コラーゲンIでコートされた6ウェルプレート(Corning社、Cat No. 356400)に播種し、MesenCult Expansion Kit(STEMCELL Technologies社、Cat No. ST-05513)を利用して当該キットのマニュアル通りに調製したExpansion Mediumに1% L-glutamine(ナカライテスク社)、10μM ROCK inhibitor(Y27632、Tocris Bioscience社)および 1% ペニシリン/ストレプトマイシン(ナカライテスク社)を含有させた培地(数値はいずれも終濃度)を用いて、37℃、5%CO2、5%O2の条件下で10日間培養した。培養期間中は1週間に2回、培地を新鮮なものに交換した。培養10日目に、Differential Quik Stain Kit(シスメックス株式会社、Cat No. 16920)を用いてプレート上の細胞を染色し、50個以上の細胞を含むコロニーの数をカウントした。
ペプチドNP-1〜11のいずれを投与したマウスにおいても、生理食塩水を投与したマウスと比較して、末梢血由来細胞の培養によってプレート上に得られるコロニーの数が多かった(図7〜10)。
i)ペプチドの製造
配列番号:146のアミノ酸配列からなる人工配列ペプチドを化学的に合成した(得られたペプチドはトリフルオロ酢酸(TFA)塩の形態である)。以下、当該ペプチドを「人工配列ペプチド1r10」または「ペプチド1r10」と称する。
C57BL/6Jマウス(8週齢、雄、体重25g)を用意し、人工配列ペプチド1r10を投与する群と対照群に分けた。ペプチドの投与は、生理食塩水を溶媒として1μg/μLの濃度に調整したペプチド1r10の溶液を100μL/匹の量(ペプチドの投与量としては4mg/kg)で尾静脈に注入することにより行った。対照群には、生理食塩水を100μL/匹の量で尾静脈に注入した。
生理食塩水または人工配列ペプチド1r10の投与から14時間後に、全身麻酔下で心臓から末梢血を約800-1000μL採取した(ヘパリンを含有する1 mLシリンジを使用)。赤血球を除去するため、採取した血液と等量のHetasep(STEMCELL Technologies社、Cat No. ST-07906)を加え、100Gで2分間遠心し、室温で15分間インキュベートした後、上清を回収した。当該上清を、末梢血中の有核細胞を含むサンプルとして次の実験に供した。
上記の手順によって得た上清(末梢血由来細胞含有サンプル)を、コラーゲンIでコートされた6ウェルプレート(Corning社、Cat No. 356400)に播種し、MesenCult Expansion Kit(STEMCELL Technologies社、Cat No. ST-05513)を利用して当該キットのマニュアル通りに調製したExpansion Mediumに1% L-glutamine(ナカライテスク社)、10μM ROCK inhibitor(Y27632、Tocris Bioscience社)および 1% ペニシリン/ストレプトマイシン(ナカライテスク社)を含有させた培地(数値はいずれも終濃度)を用いて、37℃、5%CO2、5%O2の条件下で10日間培養した。培養期間中は1週間に2回、培地を新鮮なものに交換した。培養10日目に、Differential Quik Stain Kit(シスメックス株式会社、Cat No. 16920)を用いてプレート上の細胞を染色し、50個以上の細胞を含むコロニーの数をカウントした。
ペプチド1r10を投与したマウスでは、生理食塩水を投与したマウスと比較して、末梢血由来細胞の培養によってプレート上に得られるコロニーの数が多かった(図11)。
Claims (25)
- 子を懐胎している母親への投与により、該子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導することに用いるための医薬であって、骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質を含む、医薬。
- 子を懐胎している母親への投与により、該子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導することに用いるための医薬であって、骨髄幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質を含み、該母親の骨髄由来幹細胞が該非遺伝母由来抗原を有する、医薬。
- 該医薬が該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための他の医薬と組み合わせて用いるための医薬である、請求項1または2に記載の医薬。
- 該子を懐胎している母親が、疾患を有する子を懐胎している母親であり、該医薬が該子における該疾患を治療するための医薬と組み合わせて用いるための医薬である、請求項1または2に記載の医薬。
- 該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有さない母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、請求項4に記載の医薬:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。 - 該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有する母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、請求項4に記載の医薬。
- 該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有さない母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む、新生児期以降の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、請求項4に記載の医薬:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;
(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;および
(c)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器。 - 該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有する母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む、新生児期以降の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、請求項4に記載の医薬:
(a)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;および
(b)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器。 - 該子における該疾患を治療するための医薬が、該非遺伝母由来抗原と同一の単離されたタンパク質を含む、新生児期以降の該子への投与により、該子における該疾患を治療するための医薬である、請求項4に記載の医薬。
- 該物質が、HMGB1タンパク質またはその断片ペプチドである、請求項1から9のいずれかに記載の医薬。
- 子を懐胎している母親への投与により、該子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導することに用いるための医薬であって、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む医薬:
(a)子を懐胎している母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。 - 該医薬が該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導するための他の医薬と組み合わせて用いるための医薬である、請求項11に記載の医薬。
- 該子を懐胎している母親が、疾患を有する子を懐胎している母親であり、該医薬が該子における該疾患を治療するための医薬と組み合わせて用いるための医薬である、請求項11に記載の医薬。
- 該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有さない母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、請求項13に記載の医薬:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞;および(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞。 - 該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有する母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された骨髄由来幹細胞を含む、胎児期の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、請求項13に記載の医薬。
- 該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有さない母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む、新生児期以降の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、請求項13に記載の医薬:
(a)該母親に由来し、該非遺伝母由来抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;
(b)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;および
(c)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器。 - 該疾患を有する子を懐胎している母親が、該疾患を有する母親であり、該子における該疾患を治療するための医薬が、以下から選択される単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器を含む、新生児期以降の該子への移植により、該子における該疾患を治療するための医薬である、請求項13に記載の医薬:
(a)該母親と同種同系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器;および
(b)該母親と同種異系の該疾患を有さないドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する、単離された骨髄由来幹細胞、単離された組織または単離された臓器。 - 該子における該疾患を治療するための医薬が、該非遺伝母由来抗原と同一の単離されたタンパク質を含む、新生児期以降の該子への投与により、該子における該疾患を治療するための医薬である、請求項13に記載の医薬。
- 該疾患が、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容が誘導される結果として治療可能となる疾患である、請求項4から9および13から18のいずれかに記載の医薬。
- 該疾患が、該非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫反応が抑制される結果として治療可能となる疾患である、請求項4から9および13から18のいずれかに記載の医薬。
- 該幹細胞が、間葉系幹細胞または造血系幹細胞である、請求項1から20のいずれかに記載の医薬。
- 該幹細胞が、間葉系幹細胞である、請求項1から20のいずれかに記載の医薬。
- 子を懐胎している母親への投与により、該子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導することに用いるための医薬であって、間葉系幹細胞を末梢血中に動員する活性を有する物質を含み、該母親の骨髄由来幹細胞が該非遺伝母由来抗原を有する、医薬。
- 該物質が、HMGB1タンパク質またはその断片ペプチドである、請求項23に記載の医薬。
- 子を懐胎している母親への投与により、該子にとっての非遺伝母由来抗原またはそれと同一の抗原に対する該子における免疫寛容を誘導することに用いるための医薬であって、以下から選択される単離された間葉系幹細胞を含む医薬:
(a)子を懐胎している母親に由来し、該子にとっての非遺伝母由来抗原を有する単離された間葉系幹細胞;および
(b)該母親と同種同系のドナーに由来し、該非遺伝母由来抗原と同一の抗原を有する単離された間葉系幹細胞。
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