JPWO2020138339A1 - 製品管理方法 - Google Patents

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Abstract

製品管理方法は、カーボンペーパを基材とするガス拡散層25b,26bに電極触媒層25a,26aを接合する接合工程S8を経て製造される膜電極構造体21や燃料電池スタックをコンピュータによって管理する。この製品管理方法は、複数枚のガス拡散層の各々の特定箇所の画像を撮像することによって1次特徴ベクトルデータを取得し、取得した各1次特徴ベクトルデータを記憶媒体に記憶させる工程(S2,S5)と、これら工程(S2,S5)を経た後のガス拡散層の特定箇所の画像を撮像することによって取得した特徴ベクトルデータを記憶媒体に記憶された管理データベースと照合する工程(S9,S11,S12)と、を備える。

Description

本発明は、製品管理方法に関する。より詳しくは、カーボンペーパを材料とする製品をコンピュータによって管理する製品管理方法に関する。
燃料電池セルは、アノード電極体及びカソード電極体の間に固体高分子を含む電解質層を配置して形成された膜電極構造体(所謂、MEA)を、一対のセパレータで挟持して形成される。また燃料電池スタックは、このような複数の燃料電池セルを積層することによって構成され、例えば駆動モータに供給する電力を発生する電源として車両に搭載される。
ところで各燃料電池セルを構成するアノード電極体やカソード電極体の基材には、導電性や耐酸性を備えるカーボンペーパが用いられる場合が多い。このため1台の燃料電池スタックには、複数枚のカーボンペーパが用いられる。また燃料電池スタックの性能は各カーボンペーパの性能によって大きく左右される。このため燃料電池スタックを製造する製造工程では、カソード電極体、アノード電極体、これら電極構造体を含む燃料電池セル、又はこれら燃料電池セルを積層して構成される燃料電池スタックにおいて、どのようなカーボンペーパが用いられているかを管理する管理システムが求められている。
特許第6217614号
例えば特許文献1には、その検査結果に関する情報が印刷された識別子をMEAに取り付けることによって燃料電池スタックを管理する管理システムが示されている。そこでこのような技術を利用して、燃料電池スタックを製造する過程において、カーボンペーパに識別子を取り付けることが考えられる。しかしながらこの場合、カーボンペーパには直に識別子を取り付ける必要があるため、カーボンペーパのうち識別子が取り付けられた部分を発電に用いることができなくなってしまったり、カーボンペーパを傷付けたりしてしまうおそれがある。また識別子から情報を取得するためには、専用のリーダーを用いる必要があり、管理が煩雑になるおそれもある。
本発明は、カーボンペーパを基材とする部品や製品を管理する方法であって、カーボンペーパを傷付けることなく管理できる製品管理方法を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る製品管理方法は、カーボンペーパを基材とするワーク(例えば、後述のカーボンペーパCA,CC並びに第1ガス拡散層25b及び第2ガス拡散層26b)に材料(例えば、後述の第1電極触媒層25a及び第2電極触媒層26a)を接合又は塗工する材料形成工程(例えば、後述の接合工程S8)を経て製造される構造体(例えば、後述のアノード電極体25、カソード電極体26、及び膜電極構造体21)又は当該構造体を部品とする製品(例えば、後述の燃料電池セル2、燃料電池スタック1)をコンピュータ(例えば、コンピュータ5)によって管理する方法であって、複数枚のワークの各々に対し前記材料が接合又は塗工されない部分における特定箇所(例えば、後述の特定箇所P,PA,PC)の画像を撮像することによって1次ワークデータ(例えば、後述の図6における1次特徴ベクトルデータ)を取得し、取得した各ワークの1次ワークデータを記憶媒体(例えば、後述の記憶媒体55)に記憶させる登録工程(例えば、後述のアノード側初期登録工程S2、及びカソード側初期登録工程S5)と、前記登録工程を経た後のワークの前記特定箇所の画像を撮像することによって参照ワークデータを取得し、当該参照ワークデータを前記記憶媒体に記憶されたデータと照合する照合工程(例えば、後述のセル管理工程S9、セル検査工程S11、及びスタック組立/スタック管理工程S12)と、を備えることを特徴とする。
(2)この場合、前記特定箇所は、前記ワークのうち前記材料が接合又は塗工されない面(例えば、後述の第2面CAb,CCb)の一部であることが好ましい。
(3)この場合、前記製品管理方法は、前記登録工程及び前記材料形成工程を経た後のワークの前記特定箇所の画像を撮像することによって2次ワークデータ(例えば、後述の図6における2次特徴ベクトルデータ)を取得し、当該2次ワークデータと前記記憶媒体に記憶された複数の1次ワークデータとを照合し、最も一致度合いが高い1次ワークデータと前記2次ワークデータとを関連付けて前記記憶媒体に記憶させる更新工程(例えば、後述のセル管理工程S9)をさらに備えることが好ましい。
(4)本発明に係る製品管理方法は、第1ガス拡散層(例えば、後述の第1ガス拡散層25b)にアノード電極材(例えば、後述の第1電極触媒層25a)が接合又は塗工されたアノード電極体(例えば、後述のアノード電極体25)と、第2ガス拡散層(例えば、後述の第2ガス拡散層26b)にカソード電極材(例えば、後述の第2電極触媒層26a)が接合又は塗工されたカソード電極体(例えば、後述のカソード電極体26)と、前記アノード電極体と前記カソード電極体との間に挟まれたイオン交換層(例えば、後述の電解質膜24)と、を有する一体電極構造体(例えば、後述のMEA21)又は当該一体電極構造体を部品とする製品(例えば、後述の燃料電池セル2、燃料電池スタック1)を管理する方法であって、複数枚の第1ガス拡散層の各々に対し前記アノード電極材が接合又は塗工されない部分における第1特定箇所(例えば、後述の特定箇所PA)の画像を撮像することによって1次アノード電極データ(例えば、後述の図6の破線6a内における1次特徴ベクトルデータ)を取得し、取得した各第1ガス拡散層の1次アノード電極データを記憶媒体(例えば、後述の記憶媒体55)に記憶させるアノード側登録工程(例えば、後述のアノード側初期登録工程S2)と、複数枚の第2ガス拡散層の各々に対し前記カソード電極材が接合又は塗工されない部分における第2特定箇所(例えば、後述の特定箇所PC)の画像を撮像することによって1次カソード電極データ(例えば、後述の図6の破線6b内における1次特徴ベクトルデータ)を取得し、取得した各第2ガス拡散層の1次カソード電極データを前記記憶媒体に記憶させるカソード側登録工程(例えば、後述のカソード側初期登録工程S5)と、前記アノード側登録工程を経た第1ガス拡散層の前記第1特定箇所又は前記カソード側登録工程を経た第2ガス拡散層の前記第2特定箇所の画像を撮像することによって参照電極データを取得し、当該参照電極データを前記記憶媒体に記憶されたデータと照合する照合工程(例えば、後述のセル管理工程S9、セル検査工程S11、及びスタック組立/スタック管理工程S12)と、を備えることを特徴とする。
(5)この場合、前記製品管理方法は、前記一体電極構造体に含まれる第1ガス拡散層の1次アノード電極データと当該一体電極構造体に含まれる第2ガス拡散層の1次カソード電極データとを関連付けて前記記憶媒体に記憶させるセル管理工程(例えば、後述のセル管理工程S9)をさらに備えることが好ましい。
(6)この場合、前記製品管理方法は、複数の前記一体電極構造体を積層して構成される積層体(例えば、後述の燃料電池スタック1)に含まれる複数枚の第1ガス拡散層の各々の1次アノード電極データと当該積層体に含まれる複数枚の第2ガス拡散層の各々の1次カソード電極データとを関連付けて前記記憶媒体に記憶させるスタック管理工程(例えば、後述のスタック組立/スタック管理工程S12)をさらに備えることが好ましい。
(1)カーボンペーパを基材とするワークの表面の模様は、それぞれ異なる。これを利用して登録工程では、複数枚のワークの各々に対し所定の特定箇所の画像を撮像することによって1次ワークデータを取得し、取得した各ワークの1次ワークデータを記憶媒体に記憶させる。また照合工程では、この登録工程を経た後のワークの特定箇所の画像を撮像することによって参照ワークデータを取得し、この参照ワークデータを上記記憶媒体に記憶されたデータと照合する。これにより本発明の製品管理方法によれば、各種工程が施された後のワークや、このワークを部品とする製品において、どのようなワークが用いられているかを特定することができる。また本発明の製品管理方法では、登録工程や照合工程等を行うにあたり、ワークの特定箇所の画像を撮像するだけでよいので、ワークを傷付けたり、ひいては部品や製品の性能を低下させたりすることもない。また本発明の製品管理方法では、1次ワークデータや参照ワークデータを取得するための特定箇所を、ワークのうち材料が接合又は塗工されない部分に定める。このような位置に特定箇所を定めることにより、材料形成工程を経た後のワークに対しても容易に特定箇所の画像を撮像でき、さらに得られた参照ワークデータを1次ワークデータと照合し、このワークの由来や特性等を特定することができる。
(2)例えば圧着や熱転写等の加工方法によって材料をワークに対し接合又は塗工すると、この加工によってワークの表面の模様が変化する。ただしこの加工による模様の変化は、材料が接合又は塗工される面よりも材料が接合又は塗工されない面の方が小さいと考えられる。そこで本発明の製品管理方法では、特定箇所を、ワークのうち、加工による模様の変化が小さいと考えられる材料が接合又は塗工されない面の一部とする。よって本発明の製品管理方法によれば、このような位置に特定箇所を定めることにより、材料形成工程の前後における特定箇所の模様の変化を小さくできるので、照合工程における精度を向上できる。
(3)上述のように材料形成工程の前後では特定箇所の模様が変化する場合がある。そこで更新工程では、登録工程及び材料形成工程を経た後のワークの特定箇所の画像を撮像することによって2次ワークデータを取得し、この2次ワークデータと記憶媒体に記憶された複数の1次ワークデータとを照合し、最も一致度合いが高い1次ワークデータとこの2次ワークデータとを関連付けて記憶媒体に記憶させる。このように材料形成工程を経た後に取得される2次ワークデータを、材料形成工程を経る前に取得した1次ワークデータと関連付けて記憶媒体に記憶させることにより、その後の照合工程では、参照ワークデータを最新の2次ワークデータと照合できるので、この照合工程における精度をさらに向上できる。
(4)第1ガス拡散層や第2ガス拡散層の表面の模様は、それぞれ異なる。これを利用してカソード側登録工程では、複数枚の第1ガス拡散層の各々に対しカソード電極材が接合又は塗工されない部分における第1特定箇所の画像を撮像することによって1次カソード電極データを取得し、取得した各第1ガス拡散層の1次カソード電極データを記憶媒体に記憶させ、アノード側登録工程では、複数枚の第2ガス拡散層の各々に対しアノード電極材が接合又は塗工されない部分における第2特定箇所の画像を撮像することによって1次アノード電極データを取得し、取得した各第2ガス拡散層の1次アノード電極データを記憶媒体に記憶させる。また照合工程では、カソード側登録工程を経た第1ガス拡散層の第1特定箇所又はアノード側登録工程を経た第2ガス拡散層の第2特定箇所の画像を撮像することによって参照電極データを取得し、この参照電極データを記憶媒体に記憶されたデータと照合する。これにより本発明の製品管理方法によれば、一対のカソード電極体及びアノード電極体を備える一体電極構造体や、この一体電極構造体を積層して構成される積層体において、どのようなガス拡散層が用いられているかを特定することができる。また本発明の製品管理方法では、カソード側登録工程、アノード側登録工程、及び照合工程等を行うにあたり、ガス拡散層の特定箇所の画像を撮像するだけでよいので、ガス拡散層を傷付けたり積層体の性能を低下させたりすることもない。また本発明の製品管理方法では、1次カソード電極データや1次アノード電極データや参照電極データを取得するための特定箇所を、ガス拡散層のうち電極材が接合又は塗工されない部分に定める。このような位置に特定箇所を定めることにより、一体電極構造体や積層体に対しても容易に特定箇所の画像を撮像でき、さらに得られた参照電極データを1次カソード電極データや1次アノード電極データと照合し、このガス拡散層の由来や特性等を特定することができる。
(5)セル管理工程では、一対のカソード電極体及びアノード電極体を含む一体電極構造体に含まれる第1ガス拡散層の1次カソード電極データと同じ一体電極構造体に含まれる第2ガス拡散層の1次アノード電極データとを関連付けて記憶媒体に記憶させる。これにより、一体電極構造体を備える燃料電池セルにおいて、どのような由来や特性等を有するガス拡散層が用いられているかを特定することができる。
(6)スタック管理工程では、一体電極構造体を積層して構成される積層体に含まれる複数枚の第1ガス拡散層の各々の1次カソード電極データと同じ積層体に含まれる複数枚の第2ガス拡散層の各々の1次アノード電極データとを関連付けて記憶媒体に記憶させる。これにより、積層体を備える燃料電池スタックにおいて、どのような由来や特性等を有するガス拡散層が用いられているかを特定することができる。
本発明の一実施形態に係る製品管理方法の管理対象である燃料電池スタックの構成を示す図である。 製品管理方法において用いられる管理システムの構成を示す図である。 コンピュータにおいて実現される機能ブロック図である。 特徴ベクトル演算部の構成を示す図である。 燃料電池スタックの製造工程の手順を示す図である。 記憶媒体に構築される管理データベースの一例を示す図である。 カーボンペーパに設定される特定箇所の一例を示す図である。 MEAに設定される特定箇所の一例を示す図である。
以下、本発明の一実施形態に係る製品管理方法について、図面を参照しながら説明する。製品管理方法は、図1に示すような燃料電池スタック1を製造する製造工程において実行され、この製造工程において製造される複数の燃料電池スタック1や、これら燃料電池スタック1を構成する複数の燃料電池セル2や、これら複数の燃料電池セル2を構成する複数の膜電極構造体21や、これら複数の膜電極構造体21を構成する複数の電極体25,26や、これら電極体25,26を構成する複数のガス拡散層25b,26b等、後述のカーボンペーパを材料とするワークを管理対象とし、その製造番号や由来等を管理する。
図1は、本実施形態に係る製品管理方法の管理対象である燃料電池スタック1の構成を示す図である。図1には、この燃料電池スタック1を構成する複数の燃料電池セル2の一部のみを図示する。
燃料電池セル2は、膜電極構造体21(以下、「MEA21」という)と、このMEA21を挟持する第1セパレータ22及び第2セパレータ23と、を備える。MEA21は、例えば、パーフルオロスルホン酸薄膜等の固体高分子を含むイオン交換層としての電解質膜24と、この電解質膜24の一方の面に設けられたアノード電極体25と、電解質膜24の他方の面に設けられたカソード電極体26と、を備える。
アノード電極体25は、電解質膜24の一方の面に臨む第1電極触媒層25aと、第1電極触媒層25aに積層される第1ガス拡散層25bと、を備える多孔質体である。カソード電極体26は、電解質膜24の他方の面に臨む第2電極触媒層26aと、第2電極触媒層26aに積層される第2ガス拡散層26bと、を備える多孔質体である。
第1電極触媒層25a及び第2電極触媒層26aは、例えばカーボンブラック等のカーボン製の触媒担体に白金等の触媒金属を担持して構成される触媒粒子(電極触媒)と、イオン伝導性高分子バインダと、を含む。なお上記電極触媒は、例えば白金黒等の触媒金属のみからなり、触媒担体を含まなくてもよい。
第1ガス拡散層25b及び第2ガス拡散層26bは、例えば、カーボンペーパを基材としたシート材である。第1ガス拡散層25bは第1セパレータ22に臨むように配置され、第2ガス拡散層26bは第2セパレータ23に臨むように配置される。第1セパレータ22及び第2セパレータ23としては、例えばカーボンセパレータが使用されるが、これに替えて金属セパレータを用いてもよい。
第1セパレータ22の第1ガス拡散層25bに臨む面には、アノード側ガスを供給するためのアノード側ガス入口連通孔(図示せず)と、このアノード側ガスを排出するためのアノード側ガス出口連通孔(図示せず)と、に連通するアノード側ガス流路27が形成される。
第2セパレータ23の第2ガス拡散層26bに臨む面には、カソード側ガスを供給するためのカソード側ガス入口連通孔(図示せず)と、このカソード側ガスを排出するためのカソード側ガス出口連通孔(図示せず)と、に連通するカソード側ガス流路28が形成される。
燃料電池スタック1は、以上のような燃料電池セル2を複数積層することによって構成される。
図2は、製品管理方法において用いられる管理システムSの構成を示す図である。管理システムSは、燃料電池スタックの製造工程(後述の図5参照)が行われる製造ライン3の一部に組み込まれる。管理システムSは、製造ライン3を流れる管理対象であるn個(nは、2以上の整数)のワークW1,…,Wn等の画像を撮像するカメラCと、このカメラCによって得られた画像データを処理するプログラムがインストールされたコンピュータ5と、を備える。
製造ライン3を流れるn個のワークW1,…,Wnは、燃料電池スタック1、燃料電池セル2、膜電極構造体21、アノード電極体25、カソード電極体26、第1ガス拡散層25b、及び第2ガス拡散層26b等である。これらワークW1,…,Wnは、カーボンペーパを基材とするガス拡散層25b,26bを材料として含む。カーボンペーパの表面に形成される模様は、各個体によって異なる。そこで管理システムSでは、これらワークW1,…,Wnに対し予め定められた特定箇所Pにおけるカーボンペーパの模様を識別子として利用し、これらワークW1,…,Wnを管理する。
カメラCは、製造ライン3を流れるワークW1,…,Wnの特定箇所Pの画像を撮像し、得られた画像データをコンピュータ5に送信する。
図3は、コンピュータ5にインストールされたプログラムによって、このコンピュータ5において実現される機能ブロック図である。コンピュータ5には、カメラCによって撮像されたワークWの特定箇所Pの画像データに基づいて、このワークWを特徴付ける特徴ベクトルデータを算出する特徴ベクトル演算部51と、特徴ベクトル演算部51によって算出された特徴ベクトルデータとこのワークWを特徴付ける各種情報(後述のカーボンシート製造番号や固有情報等)とを関連付けて記憶媒体55に記憶させることにより管理データベースを新たに構築する初期登録部52と、特徴ベクトル演算部51によって算出された特徴ベクトルデータを記憶媒体55に記憶されている管理データベースと照合し、この管理データベースを更新する更新登録部53と、を備える。
図4は、特徴ベクトル演算部51の構成を示す図である。特徴ベクトル演算部51は、例えば第1フィルタF1から第256フィルタF256まで256種のフィルタを備え、これらを用いることによってカメラCによって得られた特定箇所Pの画像データに基づいて第1特徴量から第256特徴量までの256のスカラ量を成分とする256次元のベクトルデータである特徴ベクトルデータを算出する。各フィルタF1〜F256は、それぞれ特定箇所Pの画像データを特徴付けるピクセル値が入力されると所定範囲(例えば、0〜99)内の整数である第1〜第256特徴量を出力する。各フィルタF1〜F256は、例えば、それぞれ第1、第2、第3、第4レイヤを備える4層のニューラルネットワークによって構成される。
各フィルタF1〜F256を構成するニューラルネットワークは、複数枚のカーボンペーパをサンプルとして準備し、これらサンプルの画像データから算出される特徴量ベクトルによって、適切なサンプルを識別できるように予め学習しておいたものが用いられる。より具体的には、カメラを用いることによって、サンプルとして準備した複数枚のカーボンペーパの所定の部分における画像を異なる時間及び環境下で撮像し、サンプル毎に学習用画像データと検証用画像データとを取得する。また各フィルタF1〜F256を構成するニューラルネットワークは、サンプル毎に準備した学習用画像データを用いて算出される特徴ベクトルデータと、各サンプルを異なる時間及び環境下で撮像して得られる検証用画像データを用いて算出される特徴ベクトルデータとの一致度合いを評価し、同じサンプルから得られる2つの特徴ベクトルデータの一致度合いが最も高くなるように学習される。ここで2つの特徴ベクトルデータの一致度合いは、2つの特徴ベクトルデータの各成分の差分を成分とする差分ベクトルデータのノルム値を算出することによって数値化できる。すなわち差分ベクトルデータのノルム値が小さい程、2つの特徴ベクトルデータの一致度合いは高いと評価できる。
図5は、本実施形態に係る製品管理方法が組み込まれた燃料電池スタックの製造工程の手順を示す図である。燃料電池スタックの製造工程は、アノード側トリム工程S1と、アノード側初期登録工程S2と、アノード側クリーニング工程S3と、カソード側トリム工程S4と、カソード側初期登録工程S5と、カソード側クリーニング工程S6と、電極層接合工程S7と、接合工程S8と、セル管理工程S9と、セルクリーニング工程S10と、セル検査工程S11と、スタック組立/スタック管理工程S12と、を備える。
アノード側トリム工程S1では、アノード電極体25の第1ガス拡散層25b用に予め準備されたカーボンペーパの原紙ロールRA1を送り出しながら、この原紙ロールRA1を図示しないトリム装置によって切断することにより、複数枚の矩形状のカーボンペーパCAを切り出す。図5には、原紙ロールRA1の幅方向に沿って列状に4枚のカーボンペーパCAを1度に切り出す場合について説明するが、本発明はこれに限らない。このアノード側トリム工程S1によって原紙ロールRA1から切り出された複数枚のカーボンペーパCAは、燃料電池スタック1では第1ガス拡散層25bとなる。
アノード側初期登録工程S2では、管理システムSを用いることによって、アノード側トリム工程S1において切り出された複数枚のカーボンペーパCAの各々の情報を登録し、図6に例示するような管理データベースを新たに構築する。より具体的には、アノード側初期登録工程S2では、カメラCは、図7に示すように各カーボンペーパCAに対し予め定められた特定箇所PAの画像を撮像する。特定箇所PAは、カーボンペーパCAのうち後述の接合工程S8においてアノード電極材が接合されない部分に定められる。より具体的には、特定箇所PAは、カーボンペーパCAのうち接合工程S8においてアノード電極材が接合される第1面CAaとは反対側の第2面CAbの一部に設定される。
次にアノード側初期登録工程S2では、特徴ベクトル演算部51は、カメラCによって撮像された特定箇所PAの画像データに基づいて、特徴ベクトルデータを算出する。次にアノード側初期登録工程S2では、初期登録部52は、特徴ベクトル演算部51によって1枚毎に算出される特徴ベクトルデータを1次特徴ベクトルデータとし、この1次特徴ベクトルデータを記憶媒体55に記憶させる。またこの際、初期登録部52は、1枚毎に算出される1次特徴ベクトルデータと、アノード側トリム工程S1において切り出されるカーボンペーパCAに対し1枚毎に所定の順序で付与されるカーボンシート製造番号と、対象とするカーボンペーパCAに固有の固有情報と、を関連付けて記憶媒体55に記憶させる。ここで固有情報には、例えばカーボンペーパCAの製造日や、1本の原紙ロールRA1毎に付与されるロール番号や、カーボンペーパCAの切出位置等、がある。以上によりアノード側初期登録工程S2では、図6のうち破線6aで示すような管理データベースが記憶媒体55に構築される。
図5に戻り、アノード側クリーニング工程S3では、アノード側初期登録工程S2を経たカーボンペーパCAにエアを吹き付けることにより、このカーボンペーパCAに付着するほこりや異物を除去する。
カソード側トリム工程S4では、カソード電極体26の第2ガス拡散層26b用に予め準備されたカーボンペーパの原紙ロールRC1を送り出しながら、この原紙ロールRC1を図示しないトリム装置によって切断することにより、複数枚の矩形状のカーボンペーパCCを切り出す。図5には、原紙ロールRC1の幅方向に沿って列状に4枚のカーボンペーパCCを1度に切り出す場合について説明するが、本発明はこれに限らない。このカソード側トリム工程S4によって原紙ロールRC1から切り出された複数枚のカーボンペーパCCは、燃料電池スタック1では第2ガス拡散層26bとなる。
カソード側初期登録工程S5では、管理システムSを用いることによって、カソード側トリム工程S4において切り出された複数枚のカーボンペーパCCの各々の情報を登録し、図6に例示するような管理データベースを新たに構築する。より具体的には、カソード側初期登録工程S5では、カメラCは、図7に示すように各カーボンペーパCCに対し予め定められた特定箇所PCの画像を撮像する。特定箇所PCは、カーボンペーパCCのうち後述の接合工程S8においてカソード電極材が接合されない部分に定められる。より具体的には、特定箇所PCは、カーボンペーパCCのうち接合工程S8においてカソード電極材が接合される第1面CCaとは反対側の第2面CCbの一部に設定される。
次にカソード側初期登録工程S5では、特徴ベクトル演算部51は、カメラCによって撮像された特定箇所PCの画像データに基づいて、特徴ベクトルデータを算出する。次にカソード側初期登録工程S5では、初期登録部52は、特徴ベクトル演算部51によって1枚毎に算出される特徴ベクトルデータを1次特徴ベクトルデータとし、この1次特徴ベクトルデータを記憶媒体55に記憶させる。またこの際、初期登録部52は、1枚毎に算出される1次特徴ベクトルデータと、カソード側トリム工程S4において切り出されるカーボンペーパCCに対し1枚毎に所定の順序で付与されるカーボンシート製造番号と、対象とするカーボンペーパCCに固有の固有情報と、を関連付けて記憶媒体55に記憶させる。ここで固有情報には、例えばカーボンペーパCCの製造日や、1本の原紙ロールRC1毎に付与されるロール番号や、カーボンペーパCCの切出位置等、がある。以上によりカソード側初期登録工程S5では、図6のうち破線6bで示すような管理データベースが記憶媒体55に構築される。
図5に戻り、カソード側クリーニング工程S6では、カソード側初期登録工程S5を経たカーボンペーパCCにエアを吹き付けることにより、このカーボンペーパCCに付着するほこりや異物を除去する。
電極層接合工程S7では、予め準備されたシート状の電解質膜24の両面に、アノード電極体25の第1電極触媒層25a用に予め準備されたアノード電極材の原紙ロールRA2から切り出したアノード電極材と、カソード電極体26の第2電極触媒層26a用に予め準備されたカソード電極材の原紙ロールRC2から切り出したカソード電極材とを、例えば熱転写によって接合する。これにより電解質膜24の両面にそれぞれ第1電極触媒層25a及び第2電極触媒層26aが接合される。
接合工程S8では、電極層接合工程S7を経て電極触媒層25a及び第2電極触媒層26aが接合された電解質膜24を、アノード側クリーニング工程S3を経たカーボンペーパCAと、カソード側クリーニング工程S6を経たカーボンペーパCCとで挟み、圧着する。これによりカーボンペーパCAは、その第1面CAaにおいて第1電極触媒層25aに接合され、カーボンペーパCCは、その第1面CCaにおいて第2電極触媒層26aに接合され、電解質膜24をアノード電極体25及びカソード電極体26で挟んで構成されるMEA21が製造される。上述のように特定箇所PA,PCは、カーボンペーパCA,CCの第2面CAb,CCbに設定される。よってこれら特定箇所PA,PCは、接合工程S8を経て製造されるMEA21においても外部から視認できる。
セル管理工程S9では、管理システムSを用いることによって、接合工程S8を経て製造された複数のMEA21の各々の情報を登録し、図6に例示するように管理データベースを更新する。より具体的には、セル管理工程S9では、カメラCは、図8に示すようにMEA21を構成する第1ガス拡散層25bのうち第1電極触媒層25aが接合される部分以外の部分に設定された特定箇所PAの画像を撮像し、カメラCは、MEA21を構成する第2ガス拡散層26bのうち第2電極触媒層26aが接合される部分以外の部分に設定された特定箇所PCの画像を撮像する。
次にセル管理工程S9では、特徴ベクトル演算部51は、カメラCによって撮像された特定箇所PA,PCの画像データに基づいて、それぞれ特徴ベクトルデータを算出する。次にセル管理工程S9では、更新登録部53は、特定箇所PAの画像データに基づいて算出される特徴ベクトルデータを2次特徴ベクトルデータとし、この2次特徴ベクトルデータを記憶媒体55に記憶されている管理データベースと照合し、対象とするMEA21を構成する第1ガス拡散層25bのカーボンシート製造番号を特定する。より具体的には、更新登録部53は、管理データベースに含まれる複数の1次特徴ベクトルデータを読み出し、これら複数の1次特徴ベクトルデータのうち、特定箇所PAの画像データに基づいて算出した2次特徴ベクトルデータと最も一致度合いが高いものを抽出し、この一致度合いが最も高い1次特徴ベクトルデータと関連付けられているカーボンシート製造番号を特定する。ここで2つの特徴ベクトルデータの一致度合いは、上述のように2つの特徴ベクトルデータの各成分の差分を成分とする差分ベクトルデータのノルム値によって数値化できる。すなわち2つの特徴ベクトルデータが近い程、差分ベクトルデータのノルム値は小さくなることから、最もノルム値が小さい組み合わせが、一致度合いが高いと判定できる。また更新登録部53は、特定箇所PAの画像データに基づいて算出した2次特徴ベクトルデータを、以上のようにして特定したカーボンシート製造番号や1次特徴ベクトルデータと関連付けて記憶媒体55に記憶させる。
また更新登録部53は、特定箇所PCの画像データに基づいて算出される特徴ベクトルデータを2次特徴ベクトルデータとし、この2次特徴ベクトルデータを記憶媒体55に記憶されている管理データベースと照合し、上記と同じ手順によって対象とするMEA21を構成する第2ガス拡散層26bのカーボンシート製造番号を特定する。そして更新登録部53は、特定箇所PCの画像データに基づいて算出した2次特徴ベクトルデータを、以上のようにして特定したカーボンシート製造番号や1次特徴ベクトルデータと関連付けて記憶媒体55に記憶させる。また更新登録部53は、以上のようにして1組のMEA21に対し2組ずつ付与される2次特徴ベクトルデータを記憶媒体55に記憶させる際には、これら2次特徴ベクトルデータと、接合工程S8において製造されるMEA21に対し1組毎に所定の順序で付与されるセル製造番号と、を関連付けて記憶媒体55に記憶させる。以上によりセル管理工程S9では、図6のうち破線6cで示すような管理データベースが記憶媒体55に構築される。
なお図6の例によれば、カーボンシート製造番号が「An*****1」である第1ガス拡散層は、これと同じセル製造番号「****1」が付与されたカーボンシート製造番号が「Ca*****1」である第2ガス拡散層と関連付けられる。このため図6の例によれば、セル製造番号が「****1」であるMEAは、カーボンシート製造番号が「An*****1」であるカーボンシートを第1ガス拡散層とし、カーボンシート製造番号が「Ca*****1」であるカーボンシートを第2ガス拡散層として組み立てられたものであることを特定することができる。なお図6に示すように、1次特徴ベクトルデータと、これと関連付けられる2次特徴ベクトルデータとの間には、ややずれがある。このずれは、1次特徴ベクトルデータを取得してから2次特徴ベクトルデータを取得するまでの間には、アノード側クリーニング工程、カソード側クリーニング工程、及び接合工程等が行われることにより、カーボンシートの特定箇所PA,PCにおける模様が変化することに起因する。このためセル管理工程以降の工程においてカメラCを用いて撮像した画像に基づいて算出した特徴ベクトルデータを、管理データベースに照合する際には、新たに取得した特徴ベクトルデータとカーボンペーパの最新の状態を反映していると思われる2次特徴ベクトルデータとの一致度合いを算出することが好ましい。
図5に戻り、セルクリーニング工程S10では、セル管理工程S9を経たMEA21にエアを吹き付けることにより、このMEA21に付着するほこりや異物を除去する。
セル検査工程S11では、セルクリーニング工程S10を経たMEA21に対し、十分な性能が確保されているかどうかを判定するための各種検査を行う。またセル検査工程S11では、管理システムSを用いることによって、この検査の結果に関する情報を登録し、管理データベースを更新する。より具体的には、セル検査工程S11では、カメラCは、セルクリーニング工程S10を経たMEA21の特定箇所PAの画像を撮像する。特徴ベクトル演算部51は、特定箇所PAの画像データに基づいて特徴ベクトルデータを算出する。また更新登録部53は、特定箇所PAの画像データに基づいて算出される特徴ベクトルデータを記憶媒体55に記憶されている管理データベースに照合し、この特徴ベクトルデータと最も一致度合いが高い2次特徴ベクトルデータと関連付けられているセル製造番号を特定する。また更新登録部53は、上述のような検査結果に関する情報を、以上のようにして特定したセル製造番号と関連付けて記憶媒体55に記憶させる。以上によりセル検査工程S11では、図6のうち破線6dで示すような管理データベースが記憶媒体55に構築される。
なお図6の例によれば、セル製造番号が「****1」であるMEAは、カーボンシート製造番号が「An*****1」であるカーボンシートを第1ガス拡散層とし、カーボンシート製造番号が「Ca*****1」であるカーボンシートを第2ガス拡散層として組み立てられたものであり、かつその検査結果は、検査Aの結果が「aa点」であり、検査Bの結果が「ba点」であり、検査Cの結果が「ca点」であったことを特定することができる。
スタック組立/スタック管理工程S12では、セル検査工程S11を経た複数のMEA21の中からm台(mは、2以上の整数)のMEA21を選択し、これら選択したm台のMEA21を積層することによって燃料電池スタック1を組み立てる。なおこのスタック組立/スタック管理工程S12では、管理システムSを用いることによって、燃料電池スタック1に関する情報を登録し、図6に例示するように管理データベースを更新する。
より具体的には、スタック組立/スタック管理工程S12では、1組の燃料電池スタック1を組み立てるために選択したm台のMEA21の各々の特定箇所PAの画像をカメラCで撮像する。特徴ベクトル演算部51は、これらm台のMEA21の特定箇所PAの画像データに基づいて特徴ベクトルデータを算出する。更新登録部53は、これら複数のMEA21の特定箇所PAの画像データに基づいて算出される特徴ベクトルデータを記憶媒体55に記憶されている管理データベースに照合し、各特徴ベクトルデータと最も一致度合いが高い2次特徴ベクトルデータと関連付けられているセル製造番号を特定する。また更新登録部53は、スタック組立/スタック管理工程S12において組み立てられる燃料電池スタック1に対し1組毎に所定の順序で付与されるスタック製造番号と、1組の燃料電池スタック1において対象とするMEA21が挿入される位置に相当する層番号とを、上述のようにして特定したセル製造番号と関連付けて記憶媒体55に記憶させる。以上によりスタック組立/スタック管理工程S12では、図6のうち破線6eで示すような管理データベースが記憶媒体55に構築される。
なお図6の例によれば、スタック製造番号が「***1」である燃料電池スタックは、セル製造番号が「****1」であるMEAと、セル製造番号が「****2」であるMEAとが用いられていることを特定することができる。また図6の例によれば、スタック製造番号が「***1」である燃料電池スタックにおいて、セル製造番号が「****1」であるMEAは「第a1層」として用いられており、セル製造番号「****2」であるMEAは「第a2層」として用いられていることも特定することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限らない。本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜変更してもよい。
例えば上記実施形態では、第1ガス拡散層25b及び第2ガス拡散層26bと第1電極触媒層25a及び第2電極触媒層26aとをそれぞれ接合することによってアノード電極体25及びカソード電極体26を製造する場合について説明したが、本発明はこれに限らない。これら第1ガス拡散層25b及び第2ガス拡散層26bには、第1電極触媒層25a及び第2電極触媒層26aを塗工することによってアノード電極体25及びカソード電極体26を製造してもよい。
S…管理システム
C…カメラ
1…燃料電池スタック(製品)
2…燃料電池セル(製品)
21…MEA(構造体)
24…電解質膜(イオン交換層)
25…アノード電極体(構造体、アノード電極体)
25a…第1電極触媒層(材料、アノード電極材)
25b…第1ガス拡散層(ワーク、第1ガス拡散層)
26…カソード電極体(構造体、カソード電極体)
26a…第2電極触媒層(材料、カソード電極材)
26b…第2ガス拡散層(ワーク、第2ガス拡散層)
5…コンピュータ
51…特徴ベクトル演算部
52…初期登録部
53…更新登録部
55…記憶媒体
CA,CC…カーボンペーパ(ワーク)

Claims (6)

  1. カーボンペーパを基材とするワークに材料を接合又は塗工する材料形成工程を経て製造される構造体又は当該構造体を部品とする製品をコンピュータによって管理する製品管理方法であって、
    複数枚のワークの各々に対し前記材料が接合又は塗工されない部分における特定箇所の画像を撮像することによって1次ワークデータを取得し、取得した各ワークの1次ワークデータを記憶媒体に記憶させる登録工程と、
    前記登録工程を経た後のワークの前記特定箇所の画像を撮像することによって参照ワークデータを取得し、当該参照ワークデータを前記記憶媒体に記憶されたデータと照合する照合工程と、を備えることを特徴とする製品管理方法。
  2. 前記特定箇所は、前記ワークのうち前記材料が接合又は塗工されない面の一部であることを特徴とする請求項1に記載の製品管理方法。
  3. 前記登録工程及び前記材料形成工程を経た後のワークの前記特定箇所の画像を撮像することによって2次ワークデータを取得し、当該2次ワークデータと前記記憶媒体に記憶された複数の1次ワークデータとを照合し、最も一致度合いが高い1次ワークデータと前記2次ワークデータとを関連付けて前記記憶媒体に記憶させる更新工程をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の製品管理方法。
  4. 第1ガス拡散層にアノード電極材が接合又は塗工されたアノード電極体と、第2ガス拡散層にカソード電極材が接合又は塗工されたカソード電極体と、前記アノード電極体と前記カソード電極体との間に挟まれたイオン交換層と、を有する一体電極構造体又は当該一体電極構造体を部品とする製品を管理する製品管理方法であって、
    複数枚の第1ガス拡散層の各々に対し前記アノード電極材が接合又は塗工されない部分における第1特定箇所の画像を撮像することによって1次アノード電極データを取得し、取得した各第1ガス拡散層の1次アノード電極データを記憶媒体に記憶させるアノード側登録工程と、
    複数枚の第2ガス拡散層の各々に対し前記カソード電極材が接合又は塗工されない部分における第2特定箇所の画像を撮像することによって1次カソード電極データを取得し、取得した各第2ガス拡散層の1次カソード電極データを前記記憶媒体に記憶させるカソード側登録工程と、
    前記アノード側登録工程を経た第1ガス拡散層の前記第1特定箇所又は前記カソード側登録工程を経た第2ガス拡散層の前記第2特定箇所の画像を撮像することによって参照電極データを取得し、当該参照電極データを前記記憶媒体に記憶されたデータと照合する照合工程と、を備えることを特徴とする製品管理方法。
  5. 前記一体電極構造体に含まれる第1ガス拡散層の1次アノード電極データと当該一体電極構造体に含まれる第2ガス拡散層の1次カソード電極データとを関連付けて前記記憶媒体に記憶させるセル管理工程をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の製品管理方法。
  6. 複数の前記一体電極構造体を積層して構成される積層体に含まれる複数枚の第1ガス拡散層の各々の1次アノード電極データと当該積層体に含まれる複数枚の第2ガス拡散層の各々の1次カソード電極データとを関連付けて前記記憶媒体に記憶させるスタック管理工程をさらに備えることを特徴とする請求項4又は5に記載の製品管理方法。

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