JPWO2020115820A1 - 導波管平面線路変換器及び高周波モジュール - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1に開示されている接続構造は、誘電体基板に形成されているポスト壁導波路を備えており、ポスト壁導波路の端部が導波管の中空部に挿入されている。
また、特許文献1に開示されている接続構造は、ポスト壁導波路における上部側の接地導体層と、導波管の上部広壁との隙間から外部への高周波信号の漏れを防止するために、当該隙間に金属等の導体(以下、「閉鎖導体」と称する)を配置している。
図1は、実施の形態1に係る導波管平面線路変換器を示す斜視透過図である。図2は、図1に示す導波管平面線路変換器の分解斜視透過図である。
図3は、図1に示す導波管平面線路変換器の上面透過図である。
図4は、図3に示す導波管平面線路変換器におけるx1−x1’断面を示す断面図であり、図5は、図3に示す導波管平面線路変換器におけるx2−x2’断面を示す断面図である。
図8は、図3に示す導波管平面線路変換器におけるx5−x5’断面を示す断面図であり、図9は、図3に示す導波管平面線路変換器におけるx6−x6’断面を示す断面図である。
図10は、図3に示す導波管平面線路変換器におけるx7−x7’断面を示す断面図であり、図11は、図3に示す導波管平面線路変換器におけるx8−x8’断面を示す断面図である。
図12は、図3に示す導波管平面線路変換器におけるx9−x9’断面を示す断面図である。
第1の金属ブロック1aと第2の金属ブロック1bとの間には、空間3a及び空間3bのそれぞれが形成されるように、第1の金属ブロック1aと第2の金属ブロック1bとが接続されている。
空間3aは、方形導波管1における第1の開口2a側の管路である。
空間3bは、方形導波管1における第2の開口2b側の管路である。
空間3bは、空間3cを含んでおり、空間3cは、図8に示すように、第2の開口2b側の管路の内壁面1a’とポスト壁導波路6との間の空間である。
第1の開口2a側の管路におけるy−z面と平行な方向の断面形状と、第2の開口2b側の管路におけるy−z面と平行な方向の断面形状である第2の断面形状とが、異なっている。
例えば、x1−x1’断面、x2−x2’断面及びx3−x3’断面(図3を参照)におけるそれぞれの空間3aの形状は、第1の断面形状である。
例えば、x4−x4’断面及びx5−x5’断面(図3を参照)におけるそれぞれの空間3bの形状は、第2の断面形状である。第2の断面形状は、長手方向が5aで、短手方向が5bの矩形である。
第2の断面形状における長手方向5aと短手方向5bとは、図7及び図8に示すように、互いに直交している。
第1の断面形状の長手方向4aと、第2の断面形状の短手方向5bとは、図4から図8に示すように、互いに平行に配置されている。
第1の断面形状の短手方向4bと、第2の断面形状の長手方向5aとは、図4から図8に示すように、互いに平行に配置されている。
ポスト壁導波路6は、誘電体基板7と、第1の接地導体8と、第2の接地導体9と、第1の柱状導体10と、第2の柱状導体11とを備えている。
誘電体基板7は、空間3bでは、y−z面における長手方向が、長手方向5aと平行になるように配置され、空間3aの一部では、y−z面における長手方向が、第1の断面形状の短手方向4bと平行になるように配置されている。また、誘電体基板7は、方形導波管1における第2の開口2bの外側では、y−z面における長手方向が、y軸方向と平行になるように配置されている。
第1の平面7aは、誘電体基板7における2つのx−y面のうち、−z軸方向側のx−y面である。
第2の平面7bは、誘電体基板7における2つのx−y面のうち、+z軸方向側のx−y面である。
第1の接地導体8は、誘電体基板7の第1の平面7aに形成されている。
第2の接地導体9は、誘電体基板7の第2の平面7bに形成されている。誘電体基板7は、第2の接地導体9が第2の金属ブロック1bと接するように配置されている。
第1の柱状導体10は、複数存在しており、複数の第1の柱状導体10は、ほぼx軸方向に沿って並べて配置されている。
第2の柱状導体11は、第1の柱状導体10よりも+y軸方向側に配置されており、第1の接地導体8と第2の接地導体9との間を導通させている。
第2の柱状導体11は、複数存在しており、複数の第2の柱状導体11は、ほぼx軸方向に沿って並べて配置されている。
ポスト壁導波路6の導波路幅6aは、第1の柱状導体10と第2の柱状導体11との間の長さである。
ネジ12a,12bは、誘電体基板7を第2の金属ブロック1bに固定するための部材である。
平衡プローブ13は、先端が空間3aに配置され、基端がポスト壁導波路6における第1の開口2a側の端部と接続されている。
第1のプローブ13aは、先端が空間3aに配置され、基端が第1の接地導体8における第1の開口2a側の端部8aと接続されるように、誘電体基板7のうち、空間3aに配置されている部分の誘電体基板7の第1の平面7aに形成されている。
第1のプローブ13aの先端は、−x軸側の端部であり、第1のプローブ13aの基端は、+x軸側の端部である。
第2のプローブ13bは、先端が空間3aに配置され、基端が第2の接地導体9における第1の開口2a側の端部9aと接続されるように、誘電体基板7のうち、空間3aに配置されている部分の誘電体基板7の第2の平面7bに形成されている。
第2のプローブ13bの先端は、−x軸側の端部であり、第2のプローブ13bの基端は、+x軸側の端部である。
第1のプローブ13aの基端のy軸方向の位置と、第2のプローブ13bの基端のy軸方向の位置とは、ほぼ同じ位置である。
第1のプローブ13aにおける先端のy軸方向の位置と、第2のプローブ13bにおける先端のy軸方向の位置とは、異なる位置であり、第1のプローブ13aと第2のプローブ13bとは、基端から先端の方向に向かうほど、互いの間の距離が広がっている。
信号線導体14aは、例えば、マイクロストリップ線路によって実現されている。
信号線導体14aは、誘電体基板7のうち、第2の開口2bの外側に配置されている部分の誘電体基板7の第1の平面7aに形成されている。
接地導体14bは、誘電体基板7のうち、第2の開口2bの外側に配置されている部分の誘電体基板7の第2の平面7bに形成されている。
ネジ15a,15bは、誘電体基板7のうち、第2の開口2bの外側に配置されている部分の誘電体基板7を第2の金属ブロック1bに固定するための部材である。
空間16bは、ネジ12bが第1の金属ブロック1aと接触しないように形成された空洞である。
第2の断面形状の長手方向5aの寸法は、方形導波管1により伝搬される電磁波の半波長以下の長さである。
ポスト壁導波路6の導波路幅6aは、方形導波管1により伝搬される電磁波の実効波長の半波長以上の長さである。
なお、ポスト壁導波路6は、誘電体基板7を有しており、電磁波が誘電体基板7を通るので、実効波長は、空間3a等の空間を通る電磁波の波長よりも短くなる。
空間3bを形成している第1の金属ブロック1aの内壁面のうち、ポスト壁導波路6と対向している内壁面1a’と、ポスト壁導波路6における第1の接地導体8との間の長さ5cは、誘電体基板7の基板厚の半分以上の長さである。
誘電体基板7の基板厚は、誘電体基板7の厚さのほかに、第1の接地導体8の導体厚及び第2の接地導体9の導体厚のそれぞれを含んでいるものとする。
第1の断面形状の長手方向4aと、第2の断面形状の短手方向5bとは、図4から図8に示すように、互いに平行に配置されている。
また、第1の断面形状の短手方向4bと、第2の断面形状の長手方向5aとは、図4から図8に示すように、互いに平行に配置されている。
したがって、空間3aにおける広壁面と、空間3bにおける広壁面とが直交しており、空間3aにおける狭壁面と、空間3bにおける狭壁面とが直交している。また、空間3bには、ポスト壁導波路6が配置されている。
よって、空間3aにおける基本モードは、TE01モードであり、空間3bにおける基本モードは、TE10モードである。TE01モードとTE10モードとは、互いに直交しているモードであるため、TE01モードとTE10モードとの結合は、小さい。
TE01モードとTE10モードとの結合が小さいため、方形導波管1における第2の開口2bから外部への電磁波の漏れを防止することができる。
空間3aでのTE01モードは、空間3aに配置されている平衡プローブ13である第1のプローブ13a及び第2のプローブ13bによって、平衡線路として、第1の接地導体8及び第2の接地導体9を有している、ポスト壁導波路6の伝搬が可能なモードに変換される。
ポスト壁導波路6の導波路幅6aは、当該電磁波の実効波長の半波長以上の長さであるため、当該電磁波は、TE10モードでポスト壁導波路6を伝搬される。
方形導波管1における第2の開口2bの外側に配置されている平面線路14の一端が、ポスト壁導波路6のy軸方向の中央部と接続されているため、ポスト壁導波路6を伝搬された電磁波は、準TEMモードで平面線路14を伝搬される。
電磁界解析には、有限要素法が用いられている。図13の横軸は、方形導波管1により伝搬される電磁波の中心周波数であり、電磁波の中心周波数は、9.7GHz帯であるX帯によって規格化されている。図13の縦軸は、TE10モードで伝搬される電磁波の減衰定数[N・s/m]である。
電磁界解析においては、第1の接地導体8の導体厚と、第2の接地導体9の導体厚とを含む誘電体基板7の基板厚を0.54[mm]で固定している。
また、電磁界解析においては、図8に示す長さ5cを、0.2[mm]〜0.8[mm]の範囲としている。
図13において、30は長さ5cが0.2[mm]の場合の解析結果を示し、31は長さ5cが0.27[mm]の場合の解析結果を示し、32は長さ5cが0.3[mm]の場合の解析結果を示し、33は長さ5cが0.4[mm]の場合の解析結果を示し、34は長さ5cが0.5[mm]の場合の解析結果を示し、35は長さ5cが0.6[mm]の場合の解析結果を示し、36は長さ5cが0.7[mm]の場合の解析結果を示し、37は長さ5cが0.8[mm]の場合の解析結果を示している。
解析結果31に係る0.27[mm]の長さ5cは、誘電体基板7の基板厚である0.54[mm]の半分の長さである。
長さ5cが誘電体基板7の基板厚の半分以上の長さの場合は、解析結果31〜37が示すように、規格化周波数が1の減衰定数は、約50以上[N・s/m]である。したがって、誘電体基板7を含む空間3bは、規格化周波数が1の電磁波を実質的に遮断することができる。
したがって、当該電磁波は、ポスト壁導波路6を除く空間3bをTE10モードでほとんど伝搬されないが、ポスト壁導波路6をTE10モードで伝搬される。
電磁界解析には、有限要素法が用いられている。図14の横軸は、方形導波管1により伝搬される電磁波の中心周波数であり、電磁波の中心周波数は、X帯によって規格化されている。図14の縦軸は、当該電磁波の反射振幅[dB]である。
電磁界解析において、長さ5cは、0.5[mm]であるとしている。
反射振幅が−20[dB]の比帯域幅は、規格化周波数が約0.95〜1.05の範囲であり、規格化周波数が約0.95〜1.05の範囲では、反射振幅が約−20〜−40[dB]の範囲である。したがって、規格化周波数が約0.95〜1.05の範囲では、方形導波管1により伝搬される電磁波の反射が十分に小さいことが分かる。
実施の形態2では、第1の金属ブロック1aと第1の接地導体8との間を導通させる導通部材40を備える導波管平面線路変換器について説明する。
図15は、実施の形態2に係る導波管平面線路変換器を示す断面図である。
図15に示す導波管平面線路変換器におけるy1−y1’断面は、図3に示す導波管平面線路変換器におけるy1−y1’断面に対応している。
図15において、図1から図12と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
導通部材40は、導電性のスポンジ又は導電性のボンド等によって実現される。
導通部材40は、空間3bの一部に設けられており、第1の金属ブロック1aと第1の接地導体8との間を導通させている。
導通部材40は、y軸方向の位置が、例えば、平面線路14のy軸方向の位置に配置される。
空間3bの一部に設けられる導通部材40の数は、1つでもよいし、複数でもよい。
したがって、実施の形態2の導波管平面線路変換器は、実施の形態1の導波管平面線路変換器よりも更に、外部へ漏洩する電磁波を抑圧することができる。
実施の形態3では、導波管平面線路変換器を備える送信系の高周波モジュールについて説明する。
図16は、実施の形態3に係る高周波モジュールを示す断面図である。
図16に示す高周波モジュールは、導波管平面線路変換器を含んでおり、当該導波管平面線路変換器におけるy1−y1’断面は、図3に示す導波管平面線路変換器におけるy1−y1’断面に対応している。
図16において、図1から図12と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
空間51は、高周波増幅器55及びアイソレータ56を設けるために、第1の金属ブロック1aと第2の金属ブロック1bとによって形成されている。
誘電体基板52は、一方の平面に接地導体53が施され、他方の平面に接地導体54が施されている。誘電体基板52は、接地導体54が第2の金属ブロック1bと接するように、空間51に配置されている。
高周波増幅器55は、平面線路14を伝搬された電磁波がアイソレータ56を通過してくると、当該電磁波を増幅する。
アイソレータ56は、誘電体基板7と高周波増幅器55との間に位置するように、第2の金属ブロック1bに設けられている。
アイソレータ56は、順方向には電磁波を通過させるが、逆方向には電磁波を通過させない高周波部品である。
アイソレータ56は、準TEMモードで平面線路14を伝搬された電磁波を通過させて、高周波増幅器55から出力された電磁波の通過を阻止する。
図16に示す高周波モジュールでは、アイソレータ56が、平面線路14を伝搬された電磁波を通過させて、高周波増幅器55から出力された電磁波の通過を阻止している。しかし、これは一例に過ぎず、高周波増幅器55から出力された電磁波を通過させて、平面線路14を伝搬された電磁波の通過を阻止するアイソレータ56であってもよい。
放熱フィン57は、高周波増幅器55等から発生した熱を高周波モジュールの外部に放熱するために、空間51を形成している第2の金属ブロック1bの内壁面101と対向している第2の金属ブロック1bの外壁面102に設けられている。
第2の金属ブロック1bの外壁面102には、第2の金属ブロック1bが設けられているため、高周波増幅器55等から発生した熱は、高周波モジュールの外部に放熱される。
図16に示す高周波モジュールは、高周波増幅器55及びアイソレータ56を空間51に設けている。したがって、図16に示す高周波モジュールは、平面線路14を伝搬される電磁波及び高周波増幅器55により増幅される高周波のそれぞれが、高周波モジュールの外部に放射されることを防ぐことができる。
しかし、これは一例に過ぎず、例えば、図17に示すように、高周波増幅器55及びアイソレータ56を設けるための空間51が、シールド部材58によって形成されている高周波モジュールであってもよい。
図17は、実施の形態3に係る他の高周波モジュールを示す断面図である。
シールド部材58は、一端が第1の接地導体8と接続され、他端が接地導体53と接続されており、高周波増幅器55及びアイソレータ56を覆っている。
図17に示す高周波モジュールは、シールド部材58を備えているため、平面線路14を伝搬される電磁波及び高周波増幅器55により増幅される高周波のそれぞれが、高周波モジュールの外部に放射されることを防ぐことができる。
実施の形態4では、第1の金属ブロック1aの内壁面のうち、ポスト壁導波路6と対向している内壁面1a’に、チョーク構造60が形成されている高周波モジュールについて説明する。
図18は、実施の形態4に係る高周波モジュールを示す断面図である。
図18に示す高周波モジュールは、導波管平面線路変換器を含んでおり、当該導波管平面線路変換器におけるy1−y1’断面は、図3に示す導波管平面線路変換器におけるy1−y1’断面に対応している。
図18において、図1から図12、図16及び図17と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
チョーク構造60は、第1の金属ブロック1aの内壁面のうち、ポスト壁導波路6と対向している内壁面1a’に形成されている。
チョーク構造60の長さ60aは、チョーク構造60の開口位置から、チョーク構造60の底部60bまでのz軸方向の長さであり、長さ60aは、空間3bの伝搬を抑圧したい電磁波の波長の4分の1の奇数倍の長さである。
当該電磁波の波長の4分の1の奇数倍の長さ60aを有するチョーク構造60は、当該電磁波を抑圧するように作用する。
したがって、図18に示す高周波モジュールに含まれている導波管平面線路変換器は、実施の形態1の導波管平面線路変換器よりも更に、空間3bにおける当該電磁波の伝搬を抑えることができる。
実施の形態5では、実施の形態1〜4の導波管平面線路変換器のうち、いずれかの実施の形態の導波管平面線路変換器を2つ備えている導波管平面線路変換器について説明する。
図19は、実施の形態5に係る導波管平面線路変換器を示す斜視透過図である。図19において、図1と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
2つの導波管平面線路変換器のうち、一方の導波管平面線路変換器である第1の導波管平面線路変換器は、図中、分配合成器70の左上に表記されている導波管平面線路変換器である。
他方の導波管平面線路変換器である第2の導波管平面線路変換器は、図中、分配合成器70の右下に表記されている導波管平面線路変換器である。
分配合成器70は、入出力ポート70aが第1の導波管平面線路変換器における方形導波管1の第1の開口2aと接続され、入出力ポート70bが第2の導波管平面線路変換器における方形導波管1の第1の開口2aと接続されている。
分配合成器70は、第1の導波管平面線路変換器における方形導波管1の第1の開口2aから入出力ポート70aに電磁波が入力されると、電磁波を2つに分岐して、一方の電磁波を入出力ポート70bに出力し、他方の電磁波を入出力ポート70cに出力する。入出力ポート70aに入力された電磁波の位相と、入出力ポート70b,70cに出力された電磁波の位相とは、逆位相である。
また、分配合成器70は、入出力ポート70cに電磁波が入力されると、電磁波を2つに分岐して、一方の電磁波を入出力ポート70aに出力し、他方の電磁波を入出力ポート70bに出力する。入出力ポート70aに出力された電磁波の位相と、入出力ポート70bに出力された電磁波の位相とは、逆位相である。
また、第1の導波管平面線路変換器における第2のプローブ13bと、第2の導波管平面線路変換器における第1のプローブ13aとが、対向するように配置されている。
図20は、図19に示す導波管平面線路変換器と比較対象となる導波管平面線路変換器を示す斜視透過図である。
図20に示す導波管平面線路変換器は、第1の導波管平面線路変換器における第1のプローブ13aと、第2の導波管平面線路変換器における第1のプローブ13aとが、対向するように配置されている。
また、第1の導波管平面線路変換器における第2のプローブ13bと、第2の導波管平面線路変換器における第2のプローブ13bとが、対向するように配置されている。
図20に示す第1の導波管平面線路変換器の平面線路14に与えられる電磁波の位相と、第2の導波管平面線路変換器の平面線路14に与えられる電磁波の位相とが、同相であるものとする。
図20に示す導波管平面線路変換器では、第1の導波管平面線路変換器における方形導波管1の第1の開口2aから出力された電磁波の位相と、第2の導波管平面線路変換器における方形導波管1の第1の開口2aから出力された電磁波の位相とは、逆相になる。
電磁界解析には、有限要素法が用いられている。図21の横軸は、2つの導波管平面線路変換器における方形導波管1の第1の開口2aから出力されたそれぞれの電磁波の中心周波数であり、電磁波の中心周波数は、X帯によって規格化されている。図21の縦軸は、電磁波の通過位相[deg]である。
図21において、81は、第1の導波管平面線路変換器における電磁波の通過位相、82は、第2の導波管平面線路変換器における電磁波の通過位相である。
通過位相81と通過位相82とは、位相が180度反転している。
電磁界解析には、有限要素法が用いられている。図22の横軸は、2つの導波管平面線路変換器における方形導波管1の第1の開口2aから出力されたそれぞれの電磁波の中心周波数であり、電磁波の中心周波数は、X帯によって規格化されている。図22の縦軸は、反射振幅[dB]である。
図22において、91は、第1の導波管平面線路変換器における電磁波の反射振幅、92は、第2の導波管平面線路変換器における電磁波の反射振幅である。
反射振幅91と反射振幅92とは、概ね同じである。
図20に示す第1の導波管平面線路変換器の平面線路14に与えられる電磁波の位相と、第2の導波管平面線路変換器の平面線路14に与えられる電磁波の位相とが、同相であるものとする。
図20に示す第1の導波管平面線路変換器における第1のプローブ13aと、第2のプローブ13bとを入れ替えた場合、図21に示す電磁界解析結果により、2つの導波管平面線路変換器におけるそれぞれの電磁波の通過位相は、同相になることが分かる。
図20に示す第1の導波管平面線路変換器における第1のプローブ13aと、第2のプローブ13bとを入れ替えても、図22に示す電磁界解析結果により、2つの導波管平面線路変換器におけるそれぞれの電磁波の反射振幅は、概ね同じになることが分かる。
図19に示す第1の導波管平面線路変換器の平面線路14に与えられる電磁波の位相と、第2の導波管平面線路変換器の平面線路14に与えられる電磁波の位相とが、同相であるものとする。
したがって、図19に示す導波管平面線路変換器では、第1の導波管平面線路変換器における方形導波管1の第1の開口2aから出力された電磁波の位相と、第2の導波管平面線路変換器における方形導波管1の第1の開口2aから出力された電磁波の位相とは、同位相になる。また、それぞれの電磁波の反射振幅は、概ね同じになる。
図19に示す導波管平面線路変換器の分配合成器70は、通過位相が同相であり、かつ、反射振幅が概ね同じである2つの電磁波を合成し、入出力ポート70aから合成した電磁波を外部に出力する。
また、この発明に係る導波管平面線路変換器は、第1の開口側の管路における断面形状である第1の断面形状と、第2の開口側の管路における断面形状である第2の断面形状とが異なり、第1の断面形状の長手方向と第2の断面形状の短手方向とが平行に配置され、第1の断面形状の短手方向と第2の断面形状の長手方向とが平行に配置されている方形導波管と、一部が第2の開口側の管路内に配置されているポスト壁導波路と、先端が第1の開口側の管路内に配置され、基端がポスト壁導波路における第1の開口側の端部と接続されている平衡プローブと、方形導波管における第2の開口の外側に配置され、一端がポスト壁導波路における第2の開口側の端部と接続されている平面線路とを備え、ポスト壁導波路は、誘電体基板と、誘電体基板の第1の平面に形成されている第1の接地導体と、誘電体基板の第2の平面に形成されている第2の接地導体と、第1の接地導体と第2の接地導体とを接続している第1の柱状導体と、第1の接地導体と第2の接地導体とを接続している第2の柱状導体とを備えており、ポスト壁導波路の導波路幅が、第1の柱状導体と第2の柱状導体との間の長さであり、方形導波管は、第1の金属ブロックと、第2の金属ブロックとを備え、第1の金属ブロックと第2の金属ブロックとの間に、管路としての空間が形成されるように、第1の金属ブロックと第2の金属ブロックとが接続されており、誘電体基板は、空間内に配置され、ネジによって、第2の金属ブロックに固定されている。
第2の金属ブロック1bの外壁面102には、放熱フィン57が設けられているため、高周波増幅器55等から発生した熱は、高周波モジュールの外部に放熱される。
図16に示す高周波モジュールは、高周波増幅器55及びアイソレータ56を空間51に設けている。したがって、図16に示す高周波モジュールは、平面線路14を伝搬される電磁波及び高周波増幅器55により増幅される高周波のそれぞれが、高周波モジュールの外部に放射されることを防ぐことができる。
Claims (11)
- 第1の開口側の管路における断面形状である第1の断面形状と、第2の開口側の管路における断面形状である第2の断面形状とが異なり、前記第1の断面形状の長手方向と前記第2の断面形状の短手方向とが平行に配置され、前記第1の断面形状の短手方向と前記第2の断面形状の長手方向とが平行に配置されている方形導波管と、
一部が前記第2の開口側の管路内に配置されているポスト壁導波路と、
先端が前記第1の開口側の管路内に配置され、基端が前記ポスト壁導波路における前記第1の開口側の端部と接続されている平衡プローブと、
前記方形導波管における前記第2の開口の外側に配置され、一端が前記ポスト壁導波路における前記第2の開口側の端部と接続されている平面線路と
を備えた導波管平面線路変換器。 - 前記第2の開口側の管路の内壁面と前記ポスト壁導波路との間に空間が設けられており、
前記第1の断面形状の長手方向の寸法が、前記方形導波管により伝搬される電磁波の半波長以上の長さであり、前記第2の断面形状の長手方向の寸法が、前記電磁波の半波長以下の長さであり、
前記ポスト壁導波路の導波路幅が、前記電磁波の実効波長の半波長以上の長さであることを特徴とする請求項1記載の導波管平面線路変換器。 - 前記ポスト壁導波路は、
誘電体基板と、
前記誘電体基板の第1の平面に形成されている第1の接地導体と、
前記誘電体基板の第2の平面に形成されている第2の接地導体と、
前記第1の接地導体と前記第2の接地導体とを接続している第1の柱状導体と、
前記第1の接地導体と前記第2の接地導体とを接続している第2の柱状導体とを備えており、
前記ポスト壁導波路の導波路幅が、前記第1の柱状導体と前記第2の柱状導体との間の長さであることを特徴とする請求項1記載の導波管平面線路変換器。 - 前記平衡プローブは、
先端が前記第1の開口側の管路内に配置され、基端が前記第1の接地導体における前記第1の開口側の端部と接続されている第1のプローブと、
先端が前記第1の開口側の管路内に配置され、基端が前記第2の接地導体における前記第1の開口側の端部と接続されている第2のプローブとを備えており、
前記第1のプローブと前記第2のプローブとは、基端から先端の方向に向かうほど、互いの間の距離が広がっていることを特徴とする請求項3記載の導波管平面線路変換器。 - 前記第2の開口側の管路の内壁面のうち、前記ポスト壁導波路と対向している内壁面と、前記ポスト壁導波路との間の長さが、前記誘電体基板の基板厚の半分以上の長さであることを特徴とする請求項3記載の導波管平面線路変換器。
- 前記方形導波管は、第1の金属ブロックと、第2の金属ブロックとを備え、前記第1の金属ブロックと前記第2の金属ブロックとの間に、前記管路としての空間が形成されるように、前記第1の金属ブロックと前記第2の金属ブロックとが接続されており、
前記誘電体基板は、前記空間内に配置され、ネジによって、前記第2の金属ブロックに固定されていることを特徴とする請求項3記載の導波管平面線路変換器。 - 前記方形導波管は、第1の金属ブロックと、第2の金属ブロックとを備え、前記第1の金属ブロックと前記第2の金属ブロックとの間に、前記管路としての空間が形成されるように、前記第1の金属ブロックと前記第2の金属ブロックとが接続されており、
前記誘電体基板は、前記第2の接地導体が前記第2の金属ブロックと接するように、前記空間に配置され、
前記第1の金属ブロックと前記第1の接地導体との間を導通させる導通部材を備えたことを特徴とする請求項3記載の導波管平面線路変換器。 - 前記方形導波管は、第1の金属ブロックと、第2の金属ブロックとを備え、前記第1の金属ブロックと前記第2の金属ブロックとの間に、前記管路としての空間が形成されるように、前記第1の金属ブロックと前記第2の金属ブロックとが接続されており、
前記空間を形成している前記第2の金属ブロックの内壁面と対向している前記第2の金属ブロックの外壁面に、放熱フィンが形成されていることを特徴とする請求項1記載の導波管平面線路変換器。 - 前記方形導波管は、第1の金属ブロックと、第2の金属ブロックとを備え、前記第1の金属ブロックと前記第2の金属ブロックとの間に、前記管路としての空間が形成されるように、前記第1の金属ブロックと前記第2の金属ブロックとが接続されており、
前記第1の金属ブロックの内壁面のうち、前記ポスト壁導波路と対向している内壁面に、チョーク構造が形成されていることを特徴とする請求項1記載の導波管平面線路変換器。 - 請求項4記載の導波管平面線路変換器を2つ備えており、
2つの導波管平面線路変換器のうちの一方の導波管平面線路変換器が、第1の導波管平面線路変換器であり、他方の導波管平面線路変換器が、第2の導波管平面線路変換器であり、
前記第1の導波管平面線路変換器における前記方形導波管の第1の開口と、前記第2の導波管平面線路変換器における前記方形導波管の第1の開口とが分配合成器を介して接続されており、
前記第1の導波管平面線路変換器における第1のプローブと、前記第2の導波管平面線路変換器における第2のプローブとが対向するように配置され、
前記第1の導波管平面線路変換器における第2のプローブと、前記第2の導波管平面線路変換器における第1のプローブとが対向するように配置されていることを特徴とする導波管平面線路変換器。 - 導波管平面線路変換器と、
送信用の高周波を増幅する高周波増幅器と、
前記導波管平面線路変換器に含まれる平面線路により伝搬される電磁波と、前記高周波増幅器により増幅される高周波との干渉を防ぐアイソレータとを備え、
前記導波管平面線路変換器は、
第1の開口側の管路における断面形状である第1の断面形状と、第2の開口側の管路における断面形状である第2の断面形状とが異なり、前記第1の断面形状の長手方向と前記第2の断面形状の短手方向とが平行に配置され、前記第1の断面形状の短手方向と前記第2の断面形状の長手方向とが平行に配置されている方形導波管と、
一部が前記第2の開口側の管路内に配置されているポスト壁導波路と、
先端が前記第1の開口側の管路内に配置され、基端が前記ポスト壁導波路における前記第1の開口側の端部と接続されている平衡プローブと、
前記方形導波管における前記第2の開口の外側に配置され、一端が前記ポスト壁導波路における前記第2の開口側の端部と接続されている平面線路とを備えていることを特徴とする高周波モジュール。
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