JPWO2020080465A1 - 弾性波装置 - Google Patents

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Abstract

Qの劣化が生じ難い、弾性波装置を提供する。
互いに対向する一方主面及び他方主面を有する圧電体5と、圧電体5の一方主面上に設けられており、複数本の電極指11,12を有するIDT電極6と、圧電体5の他方主面側に配置されており、圧電体5を伝搬する弾性波の音速よりも、伝搬するバルク波の音速が高い高音速部材3と、電極指11,12の上面に設けられている第1の誘電体膜13とを備え、IDT電極6の電極指11,12間に、誘電体が存在しない部分がある、弾性波装置1。

Description

本発明は、高音速部材上に直接または間接に圧電体が積層された構造を有する弾性波装置、該弾性波装置を用いた弾性波フィルタ、複合フィルタ装置、高周波フロントエンド回路及び通信装置に関する。
下記の特許文献1には、高音速部材上に直接または間接に圧電体が積層されている構造を有する弾性波装置が開示されている。特許文献1では、圧電体上にIDT電極が設けられている。また、特許文献1には、この圧電体上のIDT電極を覆うように、誘電体膜が設けられている。
WO2012/086639号公報
特許文献1に記載の弾性波装置では、高音速部材上に直接または間接に圧電体が積層されている。この構造では、Q値を高めることができる。
しかしながら、本願発明者らは、上記IDT電極の電極指間の領域も含めて、IDT電極を覆うように、誘電体膜が設けられていると、この誘電体膜の影響により、Q値が劣化するおそれがあることを見出した。従って、Q値が高い弾性波装置の利点が損なわれがちであった。
本発明の目的は、Q値の劣化が生じ難い、弾性波装置を提供することにある。また、本発明の他の目的は、本発明の弾性波装置を有する、弾性波フィルタ、複合フィルタ装置、高周波フロントエンド回路及び通信装置を提供することにある。
本発明に係る弾性波装置は、互いに対向する一方主面及び他方主面を有する圧電体と、前記圧電体の前記一方主面上に設けられており、複数本の電極指を有するIDT電極と、前記圧電体の前記他方主面側に配置されており、前記圧電体を伝搬する弾性波の音速よりも、伝搬するバルク波の音速が高い高音速部材と、前記電極指の上面に設けられている第1の誘電体膜とを備え、前記IDT電極の前記電極指間に、誘電体が存在しない部分がある、弾性波装置である。
本発明に係る弾性波フィルタは、本発明に従って構成された弾性波装置を有する。
本発明に係る複合フィルタ装置は、一端同士が共通接続されている複数の帯域通過型フィルタを備え、少なくとも1つの帯域通過型フィルタが、本発明に従って構成された弾性波フィルタである。
本発明に係る高周波フロントエンド回路は、本発明に従って構成された弾性波装置と、パワーアンプとを備える。
本発明に係る通信装置は、本発明に従って構成された高周波フロントエンド回路と、RF信号処理回路とを備える。
本発明に係る弾性波装置によれば、Q値の劣化を抑制することができる。
図1(a)は、本発明の第1の実施形態の弾性波装置の正面断面図であり、図1(b)は、その要部を拡大して示す部分拡大正面断面図である。 図2は、本発明の第1の実施形態の弾性波装置の電極構造を示す模式的平面図である。 図3は、本発明の第2の実施形態としての弾性波フィルタの回路図である。 図4は、本発明の第3の実施形態としての複合フィルタ装置の回路図である。 図5は、第1の実施形態についての実施例1の弾性波装置並びに比較例1及び比較例2の弾性波装置の共振特性を示す図である。 図6は、実施例1並びに比較例1及び比較例2の弾性波装置のQ特性を示す図である。 図7は、第1の誘電体膜としてのSiO膜厚(λ)と、Qmaxとの関係を示す図である。 図8(a)は、本発明の第4の実施形態の弾性波装置を説明するための部分拡大正面断面図であり、図8(b)は、第5の実施形態の弾性波装置を説明するための部分拡大正面断面図である。 図9は、本発明の第5の実施形態の弾性波装置におけるフィレットが設けられている部分を拡大して示す図である。 図10は、フィレットの寸法とミーゼス応力との関係を示す図である。 図11は、本発明の第6の実施形態の弾性波装置を説明するための部分拡大正面断面図であり、第1の誘電体膜の第1の側面と、第1の誘電体膜の下面とのなすテーパー角度θ1及び電極指の側面と、圧電体の上面とのなす角度αを説明するための図である。 図12は、第1の実施形態の弾性波装置におけるテーパー角度θ1と、メインモードに最も近い高次モードの位相との関係を示す図である。 図13は、第1の実施形態の弾性波装置におけるテーパー角度θ1と、メインモードの共振周波数の2倍の周波数付近の高次モードの位相との関係を示す図である。 図14は、本発明の第7の実施形態に係る弾性波装置の正面断面図である。 図15は、本発明の第8の実施形態に係る弾性波装置の正面断面図である。 図16は、図15に示した弾性波装置についての実施例3と、圧電体の上面に溝が設けられていない実施例4のQ特性を示す図である。 図17は、本発明の第9の実施形態の弾性波装置を説明するための部分拡大正面断面図である。 図18は、第1の誘電体膜の側面のテーパー角度θ1が40°である場合の、第2の誘電体膜の側面のテーパー角度θ2と、メインモードに最も近い高次モードの位相との関係を示す図である。 図19は、本発明の第10の実施形態の弾性波装置を説明するための部分拡大正面断面図である。 図20は、第1の誘電体膜の側面のテーパー角度θ1が40°である場合の、第2の誘電体膜の側面のテーパー角度θ2と、レイリー波の位相との関係を示す図である。 図21は、第2の誘電体膜の密度D2/第1の誘電体膜の密度D1の密度比と、メインモードに最も近い高次モードの位相との関係を示す図である。 図22は、本発明の第11の実施形態の弾性波装置の正面断面図である。 図23は、本発明の第12の実施形態の弾性波装置の正面断面図である。 図24は、本発明の実施形態としての高周波フロントエンド回路及び通信装置を説明するための回路図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
なお、本明細書に記載の各実施形態は、例示的なものであり、異なる実施形態間において、構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることを指摘しておく。
図1(a)は、本発明の第1の実施形態の弾性波装置の正面断面図であり、図1(b)は、その要部を拡大して示す部分拡大正面断面図である。図2は、第1の実施形態の弾性波装置の電極構造を示す模式的平面図である。
支持基板2上に、高音速部材3及び低音速膜4が積層されている。低音速膜4上に、圧電体5が積層されている。この圧電体5の上面5a上に、IDT電極6及び反射器7,8が設けられている。弾性波装置1は、1ポート型弾性波共振子である。
IDT電極6は、複数本の第1の電極指11と、複数本の第2の電極指12とを有する。図1(b)に拡大して示されているように、第1の電極指11及び第2の電極指12上には、第1の誘電体膜13が積層されている。第1の誘電体膜13は、第1の電極指11と第2の電極指12との間のギャップの全領域においては設けられていない。
なお、後述するように、本発明においては、電極指間の一部の領域に誘電体が存在していてもよい。すなわち、電極指間に、誘電体が存在しない領域があればよい。なお、電極指間に存在しない「誘電体」とは、第1の誘電体膜13を含む全ての誘電体を含む。言い換えれば、「電極指間に誘電体が存在しない領域がある」場合とは、電極指間に第1の誘電体膜13がなく、かつ、第1の誘電体膜13以外の他の誘電体膜がない場合を指す。なお、IDT電極の全ての電極指間において、誘電体が存在しない領域があってもよく、少なくとも一部の電極指間において誘電体が存在しない部分があってもよい。
第1の実施形態では、電極指間に誘電体が存在しないため、Q値の劣化が生じ難い。この点については、後述の実施例1及び比較例1,2を参照して詳細に説明する。
図1(a)に戻り、支持基板2は、本実施形態では、シリコン基板である。もっとも、支持基板2の材料は特に限定されず、酸化アルミニウム、ダイヤモンド、サファイア、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、水晶等の圧電体、アルミナ、マグネシア、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、ジルコニア、コージライト、ムライト、ステアタイト、フォルステライト等の各種セラミック、ガラス等の誘電体、窒化ガリウム等の半導体及び樹脂等を用いることができる。
高音速部材3は、伝搬するバルク波の音速が、圧電体5を伝搬する弾性波の音速よりも高い高音速材料からなる。本実施形態では、高音速部材3は、窒化アルミニウムからなる。もっとも、上記弾性波を閉じ込め得る限り、高音速材料としては、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、シリコン、サファイア、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、水晶、アルミナ、ジルコニア、コ−ジライト、ムライト、ステアタイト、フォルステライト、マグネシア、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜またはダイヤモンド、上記材料を主成分とする媒質、上記材料の混合物を主成分とする媒質等の様々な材料を用いることができる。弾性波を圧電体5及び低音速膜4が積層されている部分に閉じ込めるには、高音速部材3の膜厚は厚いほど望ましく、弾性波の波長λの0.5倍以上、さらには1.5倍以上であることが望ましい。
なお、本明細書において、主成分とは、材料の50重量%を超える成分をいうものとする。
低音速膜4は、伝搬するバルク波の音速が、圧電体5を伝搬するバルク波の音速よりも低い適宜の材料からなる。本実施形態では、低音速膜4は酸化ケイ素からなる。もっとも、上記低音速膜を構成する材料としては、酸化ケイ素の他、酸窒化ケイ素、炭化タンタル、ガラスなどを用いることができる。また、これらの材料に、フッ素、炭素またはホウ素などを加えた化合物のような、これらの元素を主成分とした媒質を用いてもよい。
圧電体5は、LiTaOからなる。もっとも、圧電体5は、LiNbOやZnOなどの他の圧電体を用いて構成されていてもよい。
IDT電極6及び反射器7,8は、適宜の金属からなる。このような金属としては特に限定されない。また、複数の金属膜を積層してなる積層金属膜が用いられてもよい。
第1の誘電体膜13は、酸化ケイ素からなる。もっとも、第1の誘電体膜13の材料はこれに限定されない。酸窒化ケイ素、アルミナなどの他の誘電体材料が用いられてもよい。また、第1の誘電体膜13は、これらの誘電体を主成分とする混合材料からなるものであってもよい。
第1の誘電体膜13は、順テーパー形状を有する。第1の誘電体膜13は、下面13aと、上面13bと、第1,第2の側面13c,13dとを有する。下面13aが第1の電極指11上に積層されている部分である。上面13bは、下面13aと、第1の誘電体膜13の厚み方向において対向している。第1の側面13cと第2の側面13dとは、第1の電極指11の幅方向において対向し合っている。図1(b)に示されているように、下面13aから上面13b側に向かうにつれて、その幅方向寸法が小さくなるように、第1の誘電体膜13に順テーパー形状が設けられている。ここで幅方向寸法とは、第1の電極指11の幅方向に沿う寸法をいうものとする。
従って、第1の側面13c及び第2の側面13dは、上方にいくにつれて両者が近接するように傾斜されている。ここで、第1の側面13cの下面13aとのなす角度を、テーパー角度θ1とする。第2の側面13dも、下面13aに対して、テーパー角度θ1をなしている。第2の電極指12上においても同様に、第1の誘電体膜13に順テーパー形状が付与されている。
次に、弾性波装置1においてQ値が高められることを、具体的な実験例に基づき説明する。
以下の実施例1の弾性波装置を用意した。
IDT電極の電極指ピッチで定まる波長をλとした。λ=2μmとした。
IDT電極6の電極指の対数=67対。
IDT電極6のデューティ=0.45。
第1,第2の電極指11,12の幅方向寸法=0.45μm。
交差幅=90μm。
反射器7,8の電極指の本数=各41本。
IDT電極6及び反射器7,8の材料:Al。厚み=145nm。
第1の誘電体膜13:酸化ケイ素膜、厚み=35nm、テーパー角度θ1=55°。
下面13aの幅方向寸法=0.385μm。
上面13bの幅方向寸法=0.338μm。
第1の誘電体膜13の厚み=0.025λすなわち波長の2.5%。
比較例1として、電極指間のギャップの全領域においても、酸化ケイ素膜が、0.025λの厚みで設けられていることを除いては、実施例1と同様にして構成された弾性波装置を用意した。
また、比較例2の弾性波装置として、第1の誘電体膜13が設けられていないことを除いては、実施例1と同様にして構成された、弾性波装置を用意した。
図5は、実施例1の弾性波装置並びに比較例1及び比較例2の弾性波装置の共振特性を示し、図6は、Q特性を示す図である。図5及び図6において、実線が実施例1の結果を示し、破線が比較例1の結果を示し、一点鎖線が比較例2の結果を示す。
図5から明らかなように、比較例1及び比較例2に比べて、実施例1では、メインモードの共振特性における山谷比が大きくなっている。また、矢印Xで示す高次モードの応答も、実施例1は、比較例1及び比較例2に比べて小さくなっている。
図6に示すように、Q値については、第1の誘電体膜が設けられていない比較例2が良好であるのに対し、電極指間に第1の誘電体膜が存在している比較例1ではQ特性がかなり悪化している。これに対して、実施例1では、比較例1と同等のQ特性を示す。
従って、実施例1によれば、高音速部材上に直接または間接に圧電体5が積層されている弾性波装置における良好なQ特性を劣化させることなく、良好な共振特性が得られることがわかる。
実施例1と同様の構造の弾性波装置において、第1の誘電体膜13の厚みを変化させた。図7は、上記第1の誘電体膜13の厚みとQmaxとの関係を示す図である。図7から明らかなように、第1の誘電体膜13の厚みが増加すると、特に、0.04λを超えると、Qmaxが急激に低下する。従って、好ましくは、第1の誘電体膜13の膜厚は、0.04λ以下、すなわち波長λの4%以下である。
図3は、本発明の第2の実施形態としての弾性波フィルタの回路図である。弾性波フィルタ21は、複数の弾性波共振子を有するラダー型フィルタである。複数の直列腕共振子S1〜S4及び複数の並列腕共振子P1〜P3が弾性波共振子からなる。このうち少なくとも1つの弾性波共振子が、上記弾性波装置1により構成されている。
なお、本発明の弾性波フィルタは、ラダー型回路を有するものに限定されない。本発明の弾性波装置を有する弾性波フィルタであればよい。
図4は、本発明の第3の実施形態としての複合フィルタ装置の回路図である。複合フィルタ装置30では、複数の帯域通過型フィルタ31〜34の一端が共通接続されている。複合フィルタ装置30は、CA(キャリアアグリゲーション)システムに好適に用いられる。すなわち、複数のバンドの受信信号や送信信号などを同時に送受信する用途に、複合フィルタ装置30は好適に用いられる。この場合、複数の帯域通過型フィルタ31〜34の少なくとも1つが、本発明に係る弾性波フィルタからなるものであればよい。その場合に、弾性波装置のQ値を低減することができるので、良好なフィルタ特性を得ることができる。
図8(a)は本発明の第4の実施形態の弾性波装置を説明するための部分拡大正面断面図であり、図8(b)は第5の実施形態の弾性波装置を説明するための部分拡大正面断面図である。
図8(a)に示す弾性波装置41では、第1の電極指11及び第2の電極指12に順テーパー形状が設けられている。第1の電極指11を代表して説明すると、第1の電極指11は、下面11aと、上面11bと、一対の側面11c,11dとを有する。圧電体5の上面5aから上方にいくにつれて、側面11cと側面11dとが電極指の幅方向において近づくように、第1の電極指11に順テーパーが設けられている。このように、第1の電極指11に順テーパーが設けられていてもよい。
また、第4の実施形態の弾性波装置41では、第1の電極指11と第2の電極指12との間の電極指間のギャップの一部の領域に誘電体からなるフィレット42が設けられている。このように、本発明は、電極指間の全領域に誘電体が設けられない構造に限定されるものではない。すなわち、電極指間の一部の領域にフィレット42のような誘電体が存在していてもよい。
また、図8(b)に示す第5の実施形態の弾性波装置43のように、順テーパーが設けられていない第1,第2の電極指11,12間のギャップにおいても、同様にフィレット42が設けられてもよい。このフィレット42が設けられていることにより、第4,第5の実施形態の弾性波装置では、第1,第2の電極指11,12と圧電体5との境界及び境界近傍に加わる応力を低減することができる。それによって、耐熱衝撃性を高めることができるとともに、IMD特性を高めることができる。これを、図9を参照して説明する。
図9は、第5の実施形態の弾性波装置43におけるフィレット42が設けられている部分を拡大して示す図である。熱衝撃が加わった場合、あるいは駆動時に発熱した場合、第1の電極指11と、圧電体5の上面5aとの境界Y付近に、ハッチングで示す領域に大きな応力が加わる。フィレット42が設けられていると、この応力による歪みを抑制することができるとともに、応力集中を緩和することができる。それによって、耐熱衝撃性及びIMD特性を高めることができる。
ここで、フィレット42とは、誘電体からなるが、上記効果を奏するためには、第1の電極指11の側面11dから、上記境界Yを通り、圧電体5の上面5a上であって、ギャップの領域の一部に至るように延びている。ここで、フィレットの上端は、第1の電極指11の側面11dの上端であってもよい。すなわち、フィレット42の上端は、側面11d内に限らず、側面11dの上端縁に至っていてもよい。図9は、第1の電極指11の長さ方向と直交する方向の断面を示している。この長さ方向と直交する断面において、フィレット42の外表面は、上記境界Yであるコーナー部に向かって凹んだ曲線状の形状を有している。
ここで、フィレット42の高さH及び長さLを以下のように定義する。
高さHは、境界Yと、側面11d上のフィレット42の上端との間の寸法である。長さLは、境界Yと、フィレット42の圧電体5の上面5a上の最も遠い端部との間の寸法である。ここで、フィレットの寸法Lと、ミーゼス応力との関係を図10に示す。図10は、フィレットの寸法と、LiTaOからなる圧電体5及び第1の電極指11に加わるミーゼス応力との関係を示す図である。なお、図10においては、a)〜d)の4種類の構造についての結果が示されている。
a)LiTaO上に、Alからなる電極指が積層されている構造。
この場合のLiTaOの上面側の応力LT@LTと表す。また、Alからなる電極指側における応力を、Al@LTで示す。
b)LiNbO上に、Alからなる電極指が積層されている構造。
図10において、LN@LNは、この構造において、LiNbO側における応力を示す。Al@LNは、この構造におけるAlからなる電極指側の応力を示す。
c)Si基板上に、Alが積層されている構造。
この場合には、Si@Siが、Si基板側の応力を示す。Al@Siが、この構造におけるAlからなる電極指側の応力を示す。
d)第1の実施形態のように、高音速部材、低音速膜及び圧電体が積層されている構造。
この構造における圧電体側における応力をPECT@PECTで示す。この構造におけるAlからなる電極指側の応力をAl@PECTで表す。
なお、図10では、上記のように、構造a)〜d)のそれぞれについて、2種類の応力のフィレットサイズ依存性が示されている。もっとも、図10において、Al@LT、Al@LN及びAl@PECTはほぼ同じ値であり、重複しているため、1本の破線で示している。同様に、LT@LT及びPECT@PECTもほぼ重なっているため、1本の実線で示している。
図10から明らかなように、a)〜d)のいずれの構造においても、フィレット寸法Lは1.0nm以上であれば、応力を効果的に緩和し得ることがわかる。
なお、図10より、フィレット寸法Lは、1000nm以下の範囲で、1.0nm未満の場合よりも応力を小さくし得ることがわかる。
なお、図8(a)に示す第4の実施形態のように、第1,第2の電極指11,12に順テーパーが設けられていることが望ましい。それによって、上記応力をより一層緩和することができる。
図11は本発明の第6の実施形態の弾性波装置を説明するための部分拡大正面断面図である。第6の実施形態の弾性波装置51では、第1の電極指11が順テーパー形状を有し、第1の誘電体膜13も順テーパー形状を有する。特に図示はしないが、第2の電極指12側も同様に構成されている。ここで、弾性波装置51では、第1の誘電体膜13の第1の側面13c及び第2の側面13dのテーパー角度θ1が、50°以上、88°以下とされている。それによって、メインモードに最も近い高次モードを効果的に抑制することができる。これを図12を参照して説明する。
図12は、テーパー角度θ1と、図5に矢印Xで示したメインモードに最も近い高次モードの位相との関係を示す図である。図12から明らかなように、テーパー角度θ1が90°、すなわちテーパーが付与されていない場合に比べ、50°以上、88°以下になれば高次モードの位相は小さくなることがわかる。また、90°以上、100°以下の範囲内であれば、高次モードの位相の大きさは飽和しており、小さくならないこともわかる。
従って、弾性波装置51では、テーパー角度θ1が50°以上、88°以下であるため、上記高次モードの影響を効果的に抑制することができる。特に、テーパー角度θ1は80°以下であることがより一層好ましい。
弾性波装置1を、例えば図4に示した複合フィルタ装置30の帯域通過型フィルタに用いた場合、上記高次モードが現れると、他の帯域通過型フィルタのフィルタ特性に悪影響を与えるおそれがある。すなわち、高次モードの発生する周波数は他の帯域通過型フィルタの通過帯域内に位置すると、他の帯域通過型フィルタのフィルタ特性も悪化させる。従って、このような利用するメインモード以外の高次モードは抑制されることが望ましい。本実施形態では、上記テーパー角度θ1が88°以下であるため、上記高次モードを効果的に抑制することができる。
なお、図5では示されていないが、上記メインモードに最も近い高次モードだけでなく、メインモードの共振周波数の2倍の周波数付近の位置にも高次モードが現れていた。
図13は、テーパー角度θ1と、この共振周波数の2倍の周波数付近の高次モードの位相との関係を示す図である。図13から明らかなように、テーパー角度θ1が、60°以上、80°以下であれば、この高次モードを効果的に抑制することができる。従って、より好ましくは、テーパー角度θ1は、60°以上、80°以下である。
なお、図11において、傾斜角度αは、第1の電極指11の順テーパー構造における側面11cと、下面11aとのなす角度である。
図14は、本発明の第7の実施形態に係る弾性波装置の正面断面図である。第7の実施形態の弾性波装置61では、第1,第2の電極指11,12が、第6の実施形態と同様に順テーパー形状を有し、並びに第2の誘電体膜62が設けられていることを除いては、第1の実施形態の弾性波装置1と同様に構成されている。第2の誘電体膜62は、圧電体5の上面5aと、第1,第2の電極指11,12との間に積層されている。第2の誘電体膜62は、本実施形態では、酸化ケイ素膜である。第2の誘電体膜62を構成する誘電体は、これに限定されない。酸窒化ケイ素、アルミナ、酸化タンタルなど適宜の誘電体を用いることができる。また、これらの誘電体を主成分とし、他の誘電体や元素が添加された材料を用いてもよい。
第2の誘電体膜62は、第1,第2の電極指11,12間のギャップの全領域には至っていない。もっとも、ここでは、ギャップとは、第1,第2の電極指11,12の下端間の全領域をいうものではなく、第1,第2の電極指11,12と一体化されている第2の誘電体膜62,62間の圧電体5の上面5a間の露出領域をいうものとする。従って、第7の実施形態の弾性波装置61においても、ギャップの全領域において、誘電体が存在していない。もっとも、第7の実施形態の弾性波装置61においても、前述したフィレットが設けられていてもよい。またギャップ内において、一部の領域に、誘電体が存在していてもよい。
第2の誘電体膜62の材料は、第1の誘電体膜13の材料と同一である必要は必ずしもなく、異なっていてもよい。
IDT電極6の第1の電極指11の側面と、電極指間のギャップにおいて圧電体5の上面5aとが誘電体で覆われていない。そのため、弾性表面波が、圧電体5内を効果的に伝搬する。従って、圧電体の粘性損が、誘電体の粘性損に比べて小さいため、Q値の劣化を効果的に抑制することができる。
よって、弾性波装置61においても、第1の電極指11と第2の電極指12との間の一部に誘電体が存在しないため、第1の実施形態と同様に、Q値の劣化を抑制することができる。
また、第2の誘電体膜62が設けられていることにより、比帯域を狭くする方向に周波数調整することができる。さらに上方の第1の誘電体膜13の厚みや材料の調整により周波数調整を容易に行うことができる。
図15は、第8の実施形態に係る弾性波装置の正面断面図である。第8の実施形態の弾性波装置71では、第1の電極指11と第2の電極指12との間のギャップにおいて、圧電体5の上面5aに溝5bが設けられている。この溝5bが設けられていることを除いては、弾性波装置71は弾性波装置61と同様に構成されている。溝5bが設けられているため、溝5bの底面5b1は、圧電体5の上面5aよりも低い位置にある。
弾性波装置71では、上記溝5bが設けられているため、Q値をより一層高めることができる。これを、図16を参照して説明する。
弾性波装置71の実施例として、第2の誘電体膜62を設けずに、第2の誘電体膜62を略して、以下の実施例3の弾性波装置を用意した。
実施例3のパラメータ。
Siからなる支持基板の方位:(111)面。
高音速部材3:窒化ケイ素膜、厚み300nm。
低音速膜4:酸化ケイ素膜、厚み225nm。
圧電体5:50°YカットのLiTaO、厚み300nm。
IDT電極6の電極指ピッチで定まる波長λ=2μm。
IDT電極6の電極指の対数=100対、デューティ=0.5。
第1,第2の電極指11,12の幅方向寸法=30μm。
IDT電極6及び反射器7,8の電極構造は、下からTi膜/Al膜/Ti膜の積層構造。厚みは、下からTi膜=16nm、Al膜=120nm、Ti膜=4nm。
第1の誘電体膜13:酸化ケイ素膜、厚み=35nm、テーパー角度θ1=78°。
なお、第2のテーパー角度θ2の定義については、後述する。
上記設計パラメータの実施例3と、上記溝5bが設けられていないことを除いては、弾性波装置71と同様にして構成された実施例4の弾性波装置を用意した。
図16は、上記実施例3及び実施例4の弾性波装置のQ特性を示す図である。実線が実施例3の結果を、破線が実施例4の結果を示す。図16から明らかなように、溝5bが設けられている実施例3では、Q特性をより一層効果的に高め得ることがわかる。
図17は、本発明の第9の実施形態の弾性波装置を説明するための部分拡大正面断面図である。弾性波装置81では、弾性波装置61と同様に構成されている。もっとも、図17に示すテーパー角度θ2>テーパー角度θ1とされている。ここでテーパー角度θ2とは、第2の誘電体膜62における第3,第4の側面62c,62dの傾斜角度である。第2の誘電体膜62は、下面62aと、上面62bと、第3,第4の側面62c,62dとを有する。第2の誘電体膜62は、前述したように順テーパー形状を有する。従って、第3の側面62cは、下面62aすなわち圧電体5の上面5aと、テーパー角度θ2をなしている。
本実施形態の特徴は、θ2>θ1であり、それによって、高次モードを効果的に抑制することができる。これを、図18を参照して説明する。上記第1の誘電体膜13の側面のテーパー角度θ1を40°と固定し、第2の誘電体膜62の側面のテーパー角度θ2を変化させた。図18は、テーパー角度θ2と、メインモードに最も近い高次モードの位相との関係を示す図である。なお、他の設計パラメータは前述した実施例4と同様とした。すなわち、圧電体において、電極指間のギャップには溝を設けなかった。
図18から明らかなように、第2の誘電体膜62のテーパー角度θ2が、40°を超えると、高次モードの位相が非常に小さくなることがわかる。従って、好ましくは、θ2>θ1であり、それによって、高次モードを効果的に抑制することができる。
図19は、第10の実施形態の弾性波装置を説明するための部分拡大正面断面図である。弾性波装置91では、弾性波装置81とは逆に、テーパー角度θ1>テーパー角度θ2である。その他の構成は、弾性波装置91は弾性波装置81と同様である。図20は、第1の誘電体膜13の側面のテーパー角度θ1を40°と固定し、第2の誘電体膜62の側面のテーパー角度θ2を変化させた場合のレイリー波の位相の変化を示す図である。図20から明らかなように、テーパー角度θ2が40°より小さいと、レイリー波の位相を小さくすることができる。従って、スプリアスとなるレイリー波を効果的に抑制することができる。
図21は、密度比=(第2の誘電体膜62の密度D2/第1の誘電体膜13の密度D1)と、メインモードに最も近い高次モードの位相との関係を示す図である。なお、弾性波装置の設計パラメータは実施例4と同様とした。ここでは、第1の誘電体膜13を酸化ケイ素で構成し、第2の誘電体膜62の材料を変更し、第2の誘電体膜62の密度を変化させた。なお、酸化ケイ素の密度は2.2×10kg/mである。
図21から明らかなように、上記密度比が1を超えて大きくなるほど高次モードの位相が小さくなっている。従って、好ましくは、D2>D1である。
図22は、第11の実施形態の弾性波装置の正面断面図である。弾性波装置101は、高音速部材3を有しない。また、支持基板2が、高音速材料からなる高音速支持基板2Aである。このように、高音速部材として、高音速支持基板2Aを用いてもよい。
図23は、本発明の第12の実施形態の弾性波装置の正面断面図である。弾性波装置111では、弾性波装置101における低音速膜4が取り除かれている。その他の構成は、弾性波装置111は、弾性波装置101と同様である。このように、圧電体5のIDT電極6が設けられている側とは反対の面に、直接高音速支持基板2Aが高音速部材として積層されていてもよい。
上記各実施形態の弾性波装置は、高周波フロントエンド回路のデュプレクサなどとして用いることができる。この例を下記において説明する。
図24は、通信装置及び高周波フロントエンド回路の構成図である。なお、同図には、高周波フロントエンド回路230と接続される各構成要素、例えば、アンテナ素子202やRF信号処理回路(RFIC)203も併せて図示されている。高周波フロントエンド回路230及びRF信号処理回路203は、通信装置240を構成している。なお、通信装置240は、電源、CPUやディスプレイを含んでいてもよい。
高周波フロントエンド回路230は、スイッチ225と、デュプレクサ201A,201Bと、フィルタ231,232と、ローノイズアンプ回路214,224と、パワーアンプ回路234a,234b,244a,244bとを備える。なお、図24の高周波フロントエンド回路230及び通信装置240は、高周波フロントエンド回路及び通信装置の一例であって、この構成に限定されるものではない。
デュプレクサ201Aは、フィルタ211,212を有する。デュプレクサ201Bは、フィルタ221,222を有する。デュプレクサ201A,201Bは、スイッチ225を介してアンテナ素子202に接続される。なお、上記弾性波装置は、デュプレクサ201A,201Bであってもよいし、フィルタ211,212,221,222であってもよい。
さらに、上記弾性波装置は、例えば、3つのフィルタのアンテナ端子が共通化されたトリプレクサや、6つのフィルタのアンテナ端子が共通化されたヘキサプレクサなど、3以上のフィルタを備えるマルチプレクサについても適用することができる。
すなわち、上記弾性波装置は、弾性波共振子、フィルタ、デュプレクサ、3以上のフィルタを備えるマルチプレクサを含む。そして、該マルチプレクサは、送信フィルタ及び受信フィルタの双方を備える構成に限らず、送信フィルタのみ、または、受信フィルタのみを備える構成であってもかまわない。
スイッチ225は、制御部(図示せず)からの制御信号に従って、アンテナ素子202と所定のバンドに対応する信号経路とを接続し、例えば、SPDT(Single Pole Double Throw)型のスイッチによって構成される。なお、アンテナ素子202と接続される信号経路は1つに限らず、複数であってもよい。つまり、高周波フロントエンド回路230は、キャリアアグリゲーションに対応していてもよい。
ローノイズアンプ回路214は、アンテナ素子202、スイッチ225及びデュプレクサ201Aを経由した高周波信号(ここでは高周波受信信号)を増幅し、RF信号処理回路203へ出力する受信増幅回路である。ローノイズアンプ回路224は、アンテナ素子202、スイッチ225及びデュプレクサ201Bを経由した高周波信号(ここでは高周波受信信号)を増幅し、RF信号処理回路203へ出力する受信増幅回路である。
パワーアンプ回路234a,234bは、RF信号処理回路203から出力された高周波信号(ここでは高周波送信信号)を増幅し、デュプレクサ201A及びスイッチ225を経由してアンテナ素子202に出力する送信増幅回路である。パワーアンプ回路244a,244bは、RF信号処理回路203から出力された高周波信号(ここでは高周波送信信号)を増幅し、デュプレクサ201B及びスイッチ225を経由してアンテナ素子202に出力する送信増幅回路である。
RF信号処理回路203は、アンテナ素子202から受信信号経路を介して入力された高周波受信信号を、ダウンコンバートなどにより信号処理し、当該信号処理して生成された受信信号を出力する。また、RF信号処理回路203は、入力された送信信号をアップコンバートなどにより信号処理し、当該信号処理して生成された高周波送信信号をパワーアンプ回路234a,234b,244a,244bへ出力する。RF信号処理回路203は、例えば、RFICである。なお、通信装置は、BB(ベースバンド)ICを含んでいてもよい。この場合、BBICは、RFICで処理された受信信号を信号処理する。また、BBICは、送信信号を信号処理し、RFICに出力する。BBICで処理された受信信号や、BBICが信号処理する前の送信信号は、例えば、画像信号や音声信号等である。
なお、高周波フロントエンド回路230は、上記デュプレクサ201A,201Bに代わり、デュプレクサ201A,201Bの変形例に係るデュプレクサを備えていてもよい。
他方、通信装置240におけるフィルタ231,232は、ローノイズアンプ回路214,224及びパワーアンプ回路234a,234b,244a,244bを介さず、RF信号処理回路203とスイッチ225との間に接続されている。フィルタ231,232も、デュプレクサ201A,201Bと同様に、スイッチ225を介してアンテナ素子202に接続される。
以上、本発明の実施形態に係る弾性波装置、弾性波フィルタ、複合フィルタ装置、高周波フロントエンド回路及び通信装置について、実施形態及びその変形例を挙げて説明したが、本発明は、上記実施形態及び変形例における任意の構成要素を組み合わせて実現される別の実施形態や、上記実施形態に対して本発明の主旨を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例や、本発明に係る高周波フロントエンド回路及び通信装置を内蔵した各種機器も本発明に含まれる。
本発明は、弾性波共振子、フィルタ、デュプレクサ、マルチバンドシステムに適用できるマルチプレクサ、フロントエンド回路及び通信装置として、携帯電話機などの通信機器に広く利用できる。
1…弾性波装置
2…支持基板
2A…高音速支持基板
3…高音速部材
4…低音速膜
5…圧電体
5a…上面
5b…溝
5b1…底面
6…IDT電極
7,8…反射器
11…第1の電極指
11a…下面
11b…上面
11c…側面
11d…側面
12…第2の電極指
13…第1の誘電体膜
13a…下面
13b…上面
13c…第1の側面
13d…第2の側面
21…弾性波フィルタ
30…複合フィルタ装置
31〜34…帯域通過型フィルタ
41…弾性波装置
42…フィレット
43…弾性波装置
51…弾性波装置
61…弾性波装置
62…第2の誘電体膜
62a…下面
62b…上面
62c…第3の側面
62d…第4の側面
71…弾性波装置
81…弾性波装置
91…弾性波装置
101…弾性波装置
111…弾性波装置
201A,201B…デュプレクサ
202…アンテナ素子
203…RF信号処理回路
211,212…フィルタ
214…ローノイズアンプ回路
221,222…フィルタ
224…ローノイズアンプ回路
225…スイッチ
230…高周波フロントエンド回路
231,232…フィルタ
234a,234b…パワーアンプ回路
240…通信装置
244a,244b…パワーアンプ回路
P1〜P3…並列腕共振子
S1〜S4…直列腕共振子

Claims (18)

  1. 互いに対向する一方主面及び他方主面を有する圧電体と、
    前記圧電体の前記一方主面上に設けられており、複数本の電極指を有するIDT電極と、
    前記圧電体の前記他方主面側に配置されており、前記圧電体を伝搬する弾性波の音速よりも、伝搬するバルク波の音速が高い高音速部材と、
    前記電極指の上面に設けられている第1の誘電体膜とを備え、
    前記IDT電極の前記電極指間に、誘電体が存在しない部分がある、弾性波装置。
  2. 互いに対向する一方主面及び他方主面を有する圧電体と、
    前記圧電体の前記一方主面上に設けられており、複数本の電極指を有するIDT電極と、
    前記圧電体の前記他方主面側に配置されている高音速部材と、
    前記電極指の上面に設けられている第1の誘電体膜とを備え、
    前記高音速部材は、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、シリコン、サファイア、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、水晶、アルミナ、ジルコニア、コ−ジライト、ムライト、ステアタイト、フォルステライト、マグネシア、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜またはダイヤモンドのうち少なくとも1種の材料または少なくとも1種の材料の混合物を主成分とする媒質からなり、
    前記IDT電極の前記電極指間に、誘電体が存在しない部分がある、弾性波装置。
  3. 前記電極指間の全領域において、前記第1の誘電体膜が存在しない、請求項1または2に記載の弾性波装置。
  4. 前記第1の誘電体膜の膜厚が、前記IDT電極の電極指ピッチで定まる波長λの4%以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  5. 前記誘電体からなるフィレットが少なくとも1つの電極指間に設けられており、
    前記フィレットが、前記IDT電極における前記電極指の側面から、前記電極指と前記圧電体における前記一方主面との境界を通り、さらに前記電極指間における前記一方主面の一部に至っており、
    前記電極指の延びる方向と直交する方向の断面において、前記フィレットの外表面が、断面における前記電極指の前記側面と前記圧電体の前記一方主面との境界であるコーナー部に向かって凹んでいる曲線である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  6. 前記電極指間において、前記圧電体の前記一方主面に溝が設けられている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  7. 前記電極指が順テーパー形状を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  8. 前記第1の誘電体膜が、順テーパー形状を有し、前記順テーパー形状のテーパー角度θ1が88°以下である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  9. 前記テーパー角度θ1が50°以上である、請求項8に記載の弾性波装置。
  10. 前記テーパー角度θ1が60°以上、80°以下である、請求項8または9に記載の弾性波装置。
  11. 前記圧電体と前記電極指との間に設けられた第2の誘電体膜をさらに備える、請求項1〜10のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  12. 前記IDT電極の電極指間の全領域において、前記第2の誘電体膜が存在しない、請求項11に記載の弾性波装置。
  13. 前記第1の誘電体膜及び前記第2の誘電体膜が、それぞれ順テーパー形状を有し、
    前記第1の誘電体膜の順テーパー形状のテーパー角度をθ1、前記第2の誘電体膜の順テーパー形状のテーパー角度をθ2としたときに、θ1>θ2である、請求項11または12に記載の弾性波装置。
  14. 前記第1の誘電体膜及び前記第2の誘電体膜が、それぞれ順テーパー形状を有し、
    前記第1の誘電体膜の順テーパー形状のテーパー角度をθ1、前記第2の誘電体膜の順テーパー形状のテーパー角度をθ2としたときに、θ1<θ2である、請求項11または12に記載の弾性波装置。
  15. 前記第1の誘電体膜の密度をD1、前記第2の誘電体膜の密度をD2としたときに、D2>D1である、請求項11〜14のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  16. 前記高音速部材が、高音速材料を主体とする高音速支持基板である、請求項1に記載の弾性波装置。
  17. 前記高音速部材と、前記圧電体との間に配置されており、伝搬するバルク波の音速が、前記圧電体を伝搬するバルク波の音速よりも低い、低音速膜をさらに備える、請求項1に記載の弾性波装置。
  18. 前記第1の誘電体膜が酸化ケイ素膜である、請求項1〜17のいずれか1項に記載の弾性波装置。
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