JPWO2020071392A1 - 予後不良のがん細胞の増殖抑制剤 - Google Patents
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Abstract
Description
特に、ヒト由来のフィブリラリンは321個のアミノ酸からなる蛋白質(National Center for Biotechnology Information(NCBI)http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)であり、サル、ウシ、イヌ、ラット、及びマウス等の哺乳動物のフィブリラリンとの間で、アミノ酸配列において約90%以上の相同性がある。その機能としては、リボソーム生合成、核小体低分子リボ核酸タンパク質の生合成やmRNAのプロセッシングに関与することが知られている(特許文献1)、
フィブリラリンの作用の阻害によって起きる細胞増殖抑制活性は、DNA複製期に相当するS期を短縮し、静止期を延長することで細胞の増殖を抑制するものであり、アポトーシスを引き起こすことで細胞の増殖を抑制するものではない。即ち、細胞周期を制御することによって細胞の増殖を抑制していることが報告されている(特許文献2)。
フィブリラリンの発現や活性を抑制する物質は、ES細胞やiPS細胞の未分化幹細胞の増殖抑制又は死滅化の試剤(特許文献1)、更に、赤芽球前駆細胞の増殖に起因する真性多血症又は巨核球前駆細胞の増殖に起因する本態性血小板血症などの治療剤(特許文献2)として使用できると報告されていた。しかし、フィブリラリンを制御しても、細胞周期の制御にとどまり、がん細胞等の死滅にまで誘導することは困難であると考えられ、そのため、がん細胞とフィブリラリンの機能または作用の関連が充分に検討されてはいなかった。
本発明者は、siRNAを使用して、フィブリラリンの発現量(産出量)を抑制すると、がん細胞の増殖を抑制できることを見出した。更に、移植したがん細胞に対してフィブリラリンsiRNAを投与することにより、がん細胞の増殖抑制が達成できた。即ち、フィブリラリンの発現又は活性を抑制することにより、がん細胞、特に予後不良ながんのがん細胞(フィブリラリンの発現量(産出量)が高いがん細胞)の増殖をも抑制でき、がん疾患の治療が可能であることを見出した。
本発明者は、以上の知見に基づいて本発明を完成した。
〔1〕 フィブリラリンの発現又は活性の抑制剤を有効成分とする、がん細胞の増殖抑制剤。
〔2〕 上記がん細胞が、フィブリラリン高発現のがん細胞である、〔1〕に記載のがん細胞の増殖抑制剤。
〔3〕 上記フィブリラリン高発現のがん細胞が、フィブリラリンRNA発現量が、がん種毎の患者データベースから決定したフィブリラリンRNA発現量の中央値以上のがん細胞である、〔2〕に記載のがん細胞の増殖抑制剤。
〔4〕 上記がん細胞が、大腸がん細胞、卵巣がん細胞、乳がん細胞、肺腺がん細胞、神経膠腺がん細胞、及び腎がん細胞のいずれかである、〔1〕又は〔2〕に記載のがん細胞の増殖抑制剤。
〔5〕 上記がん細胞が、腎がん細胞である、〔4〕に記載のがん細胞の増殖抑制剤。
〔6〕 上記フィブリラリンの発現又は活性の抑制剤が、フィブリラリンのsiRNA、shRNA、若しくはアンチセンス、又はこれらの修飾体である、〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のがん細胞の増殖抑制剤。
〔7〕 上記フィブリラリンのsiRNAが、ヒトフィブリラリン遺伝子の塩基配列の103〜121位の塩基配列に対応するRNA塩基配列(配列番号1:ggucgaggcggaggcuuua)を含むもの、又は配列番号1において、1若しくは2個の塩基が置換、挿入、若しくは欠失されたRNA塩基配列を含み、かつヒトフィブリラリンの発現を抑制するものである、〔6〕に記載のがん細胞の増殖抑制剤。
〔8〕 フィブリラリンのsiRNAの塩基数が、19〜25個である、〔7〕に記載のがん細胞の増殖抑制剤。
〔9〕 上記〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載のがん細胞の増殖抑制剤を有効成分とする、がん治療剤。
〔10〕 配列番号1:ggucgaggcggaggcuuuaの塩基配列を含む最大25塩基の塩基配列からなる、フィブリラリンのsiRNA、又はその修飾体。
〔11〕 がん細胞の増殖抑制に有効な量の、フィブリラリンの発現又は活性の抑制剤を、がん患者に投与する、がん細胞の増殖抑制方法。
〔12〕 がん治療に有効な量の、フィブリラリンの発現又は活性の抑制剤を、がん患者に投与する、がん治療方法。
〔13〕 フィブリラリンの発現又は活性の抑制剤の、がん細胞の増殖抑制剤の製造のための使用。
〔14〕 フィブリラリンの発現又は活性の抑制剤の、がん治療剤の製造のための使用。
〔15〕 がん細胞の増殖抑制における使用のための、フィブリラリンの発現又は活性の抑制剤。
〔16〕 がん治療における使用のための、フィブリラリンの発現又は活性の抑制剤。
〔17〕 がん患者のがん組織のフィブリラリン発現量を測定する工程と、その測定値を、がんの種類ごとに予め決定したフィブリラリン発現量の中央値と比較する工程と、その測定値が中央値以上である場合に予後が悪いと判定し、その測定値が中央値より低い場合に予後が良いと判定する工程とを含む、がんの予後の検査方法。
フィブリラリンの発現を抑制できる薬剤、即ち、フィブリラリン遺伝子の発現を抑制できる薬剤としては、フィブリラリン(例えばヒトフィブリラリン)を標的とするアンチセンス、siRNA、shRNA(以上、mRNAを標的とする又は結合する核酸化合物)、miRNA、デコイ、アプタマー、CpGオリゴヌクレオチドなどの核酸化合物、例えばアクチノマイシンDなどのrRNAの転写制御を行う低分子化合物を挙げることができる。
使用されるアンチセンスやsiRNA等の核酸化合物の塩基数は、14〜45個とすればよく、核酸化合物の種類によって適宜好ましい塩基数のものを使用することができる。例えばアンチセンスの塩基数は14〜30個、siRNAの塩基数は19〜25個、miRNAの塩基数は19〜25個、デコイの塩基数は16〜24個、アプタマーの塩基数は26〜45個、CpGオリゴヌクレオチドの塩基数は16〜24個が、それぞれ望ましい。
また、アンチセンスRNAとして、配列番号1の塩基配列又はその塩基配列を含む19〜30塩基の塩基配列からなるものを挙げることができる。アンチセンスDNAとしては、ヒトフィブリラリンの遺伝子配列の中で、103〜121位の塩基配列(配列番号2:ggtcgaggcggaggcttta)からなるもの、又はその塩基配列を含む19〜30塩基の塩基配列からなるものが挙げられる。
また、siRNAとしては、配列番号1において、1〜2個、特に1個の塩基が置換、挿入、又は欠失されたRNA塩基配列や、それを含む19〜25個のRNA塩基配列からなるものも、フィブリラリンの発現を抑制する限り使用できる。また、アンチセンスRNAとしては、配列番号1において、1〜2個、特に1個の塩基が置換、挿入、又は欠失されたRNA塩基配列や、それを含む19〜30個のRNA塩基配列からなるものも、フィブリラリンの発現を抑制する限り使用できる。アンチセンスDNAとしては、配列番号2において、1〜2個、特に1個の塩基が置換、挿入、又は欠失されたDNA塩基配列や、それを含む19〜30個のDNA塩基配列からなるものも、フィブリラリンの発現を抑制する限り使用できる。フィブラリンの発現を抑制することは、発現しなくなることの他、発現量が低減することも含む。
なお、ヒトrRNAには、約200カ所のメチル化修飾部位が存在する。導入されるメチル基は、一般的に、局所的な疎水環境を提供したり、水素結合を弱めたりする効果がある。リボースの2’−O−メチル化は、リボースのねじれ構造をC3’−end型に固定する役割があり、rRNAの局所的な構造形成に寄与している。このようにrRNAのメチル化修飾の化学的な性質がリボゾームの生合成や機能に関して色々な役割を果たしている(生化学第85巻第10号896〜908頁2013年)。このrRNAのメチル化修飾反応のメカニズムは、下記の通りである。即ち、Box C/Dと呼ばれる共通配列を有するsnoRNAがrRNAと塩基対を形成し、さらにフィブリラリン、Nop58p,Nop56p,及びSnu13p(ヒトでは15.5k)の4種のタンパク質(主成分はフィブリラリン)が結合したBox C/D snoRNP複合体を形成して、ターゲットrRNAのメチル化部位を決定するためのガイドになりrRNAがメチル化修飾される。導入されるメチル基の供与体は、S−アデノシルメチオニン(SAM)であり、メチルトランスフェラーゼの働きにより、メチル化修飾が行われる。
従って、フィブリラリンの機能を抑制又は阻害する薬剤とは、上記のメチル化修飾のメカニズムを抑制又は阻害する薬剤のことを言う。例えば、アプタマーなどの核酸化合物又はペプチドを挙げることができる。
生存率は、がん治療(がん切除などの手術を含む外科的治療、放射線治療、化学療法などを含む)を開始した日から、例えば、50〜3000日後、中でも300〜1500日後の生存率とすることができる。生存率は、がん治療を開始した日から、大腸がんでは50〜150日(特に50日)後、卵巣がんでは50〜150日(特に50日)後、乳がんでは50〜150日(特に100日)後、肺がん(特に、肺腺がん)では1000〜3000日(特に1500日)後、神経膠腺がんでは300〜1000日(特に500日)後の生存率とすることができる。
本発明のフィブリラリンの発現又は活性の抑制剤は、予後の悪いフィブリラリン高発現のがん細胞に対して、より有効なものである。
本発明のがん治療剤は、経口および非経口の両方を包含する種々の経路、例えば、限定することなく、経口、静脈内、筋肉内、皮下、局所(特に、腫瘍内)、リンパ管又はリンパ節内、髄腔内、直腸内、動脈内、門脈内、心室内、経粘膜、経皮、鼻内、腹腔内、肺内および子宮内等の経路で投与することができ、各投与経路に適した剤形に製剤化することができる。かかる剤形および製剤方法は任意の公知のものを適宜採用することができる(例えば、標準薬剤学、渡辺喜照ら編、南江堂、2003年などを参照)。
フィブリラリンの発現又は活性の抑制剤の有効量とは、例えば、がんの増殖を抑制し、症状を軽減し、または進行を遅延もしくは停止する量であり、好ましくは、がんの進行を阻止し、またはがんを治癒する量である。また、投与による利益を超える悪影響が生じない量が好ましい。かかる量は、培養細胞などを用いたin vitro試験や、マウス、ラット、イヌまたはブタなどのモデル動物における試験により適宜決定することができ、このような試験法は当業者によく知られている。また、添加物や担体の用量も当業者に公知であるか、または、上記の試験等により適宜決定することができる。
また、本発明は、がん治療に有効な量の、フィブリラリンの発現又は活性の抑制剤を、がん患者に投与する、がん治療方法を提供する。がん治療には、がんの治癒、寛解、改善、軽減、進行遅延、進行停止などが含まれる。
上記の通り、本発明の「がん細胞」は、フィブリラリン高発現のがん細胞を言い、従って、本発明の「がん患者」は、フィブリラリン高発現のがん細胞を有する患者、即ち、予後不良のがん患者である。
フィブリラリンの発現又は活性の抑制剤は、添加物や担体と共に製剤化して投与すればよい。投与経路は、剤型により異なり、経口、静脈内、筋肉内、皮下、局所(特に、腫瘍内)、リンパ管又はリンパ節内、髄腔内、直腸内、動脈内、門脈内、心室内、経粘膜、経皮、鼻内、腹腔内、肺内、子宮内などの経路とすることができる。
がん細胞の増殖抑制又はがん治療に有効な、フィブリラリンの発現又は活性の抑制剤の量は、上記の種々の条件により異なるが、例えば、1日当たり、0.00001mg〜100g、中でも0.0001mg〜10g、中でも0.001mg〜1g、0.01mg〜100mg、中でも0.1mg〜10mgとすることができる。この投与量は、ブリラリンの発現又は活性の抑制剤が修飾された核酸化合物である場合は、核酸化合物に換算した量である。また、毎日投与しない場合や投与頻度が経時的に変化する場合は、総投与量から算出した1日当たりの投与量である。
投与期間は、がんが治癒または寛解するまでとすることができる。
生存率は、例えば、がん治療を開始した日から50〜3000日目、中でも300〜1500日目の生存率とすることができる。特に、大腸がんではがん治療開始日から50〜150日(特に50日)後、卵巣がんではがん治療開始日から50〜150日(特に50日)後、乳がんではがん治療開始日から50〜150日(特に100日)後、肺腺がんではがん治療開始日から1000〜3000日(特に1500日)後、神経膠腺がんではがん治療開始日から300〜1000日(特に500日)後の生存率とすることができる。
a)材料・試薬:
米国国立がん研究所米国国立ヒトゲノム研究所によるがんゲノムアトラスプロジェクトで収集した、さまざまな組織におけるがんのゲノムやエピゲノム、トランスクリプトーム、変異情報などの公開データ
b)方法:
公開データ内のRNA−seqにより解析されたフィブリラリン遺伝子のRNA発現データ(RPKM値:Reads per kilobase of exon per million mapped reads)を取得し、全遺伝子の発現量を用いてフィブリラリンRNA発現量の相対値(AU)を正規化法により算出し、患者毎のフィブリラリン遺伝子発現量の相対値をlog2表示した。
c)結果:
図1に示すように、多くのがんでフィブリラリン遺伝子が高発現していることが明らかとなった。
a)材料・試薬:
米国国立がん研究所米国国立ヒトゲノム研究所によるがんゲノムアトラスプロジェクトで収集した、さまざまな組織におけるがんのゲノムやエピゲノム、トランスクリプトーム、変異情報などの公開データ
b)方法:
公開データ内の担がん患者におけるがん組織のフィブリラリン遺伝子の発現量と、治療開始後の生存日数を収集した。
大腸がん、卵巣がん、乳がん、肺腺がん、神経膠腫の患者の各がん組織について、フィブリラリンRNA発現量の中央値を算出し、中央値以上の値をhigh、それより低い量をlowと区分した。各がん患者をhigh群、low群に分類し、各群患者の術後の生存率を経時的に算出し、カプランマイヤー法によりグラフ化した。コックス比例ハザードモデルによる統計解析を行った。
c)結果:
図2〜6に示されるように、大腸がん、卵巣がん、乳がん、肺腺がん、神経膠腺がんの担がん患者において、フィブリラリン発現量(産生量)の高い担がん患者の生存率が良くないことが示された。図2〜6中の実線は中央値、2本の破線はそれぞれ最高値及び最低値を示す。
a)材料・試薬:
腎細胞がん: 7860株
フィブリラリンsiRNA:ヒトフィブリラリン遺伝子の塩基配列中の103〜121位に対応するRNAの塩基配列(配列番号1:ggucgaggcggaggcuuua))を使用。
b)方法:
7860株を24穴プレートに培養後、5μMのフィブリラリンsiRNAを5μLのDharmafect試薬(GE−healthcare)を用いて細胞内に導入した。72時間培養後、RNAを抽出しRT−qPCRによりフィブリラリン発現量を解析した。フィブリラリン発現量を、siRNAを導入しないコントロール細胞のフィブリラリン発現量に対する相対値として表した。
c)結果:
図7に示されるように、フィブリラリンsiRNAを使用することにより、腎細胞がん株のフィブリラリン発現量(産生量)が、約10分の1に減少した。
a)材料・試薬:
・異種移植用のヒト腎がん細胞株:786O mock
・フィブリラリンsiRNA:ヒトフィブリラリン遺伝子の塩基配列(103〜121位の塩基配列に対応する塩基配列(配列番号1:ggucgaggcggaggcuuua))を使用。
・EGFPsiRNA:MISSION siRNA(SIGMA)を使用。
b)方法:
ヌードマウス(雄性、4週令)の皮下に、ヒト腎がん細胞株(786O mock)を、5x106個注入した。図8に示されるスケジュールで、アテロコラーゲンと混合したフィブリラリンsiRNA(1nM)を、ヒト腎がん細胞株注入部位に注入した。また、コントロールとして、その反対側の体側に同様にヒト腎がん細胞株を注入し、同様のスケジュールで、アテロコラーゲンと混合したEGFPsiRNA(1nM)をヒト腎がん細胞株注入部位に注入した。
フィブリラリンsiRNAの投与開始当日、その後5日目、10日目、17日目、25日目、32日目の移植腎細胞の直径を計測した。
c)結果:
図9に示されるように、フィブリラリンsiRNAを投与した箇所では、腎がん形成が抑制されていた。また、siRNAの投与開始17日目までは、移植腎がんの直径は明らかに減少しており、がんが死滅したと考えられる。一方、コントロールとしてEGFPsiRNAを投与した箇所では、移植腎がんの直径が増大していた。
Claims (17)
- フィブリラリンの発現又は活性の抑制剤を有効成分とする、がん細胞の増殖抑制剤。
- 上記がん細胞が、フィブリラリン高発現のがん細胞である、請求項1に記載のがん細胞の増殖抑制剤。
- 上記フィブリラリン高発現のがん細胞が、フィブリラリンRNA発現量が、がん種毎の患者データベースから決定したフィブリラリンRNA発現量の中央値以上のがん細胞である、請求項2に記載のがん細胞の増殖抑制剤。
- 上記がん細胞が、大腸がん細胞、卵巣がん細胞、乳がん細胞、肺腺がん細胞、神経膠腺がん細胞、及び腎がん細胞のいずれかである、請求項1又は2に記載のがん細胞の増殖抑制剤。
- 上記がん細胞が、腎がん細胞である、請求項4に記載のがん細胞の増殖抑制剤。
- 上記フィブリラリンの発現又は活性の抑制剤が、フィブリラリンのsiRNA、shRNA、若しくはアンチセンス、又はこれらの修飾体である、請求項1〜5のいずれかに記載のがん細胞の増殖抑制剤。
- 上記フィブリラリンのsiRNAが、ヒトフィブリラリン遺伝子の塩基配列の103〜121位の塩基配列に対応するRNA塩基配列(配列番号1:ggucgaggcggaggcuuua)を含むもの、又は配列番号1において、1若しくは2個の塩基が置換、挿入、若しくは欠失されたRNA塩基配列を含み、かつヒトフィブリラリンの発現を抑制するものである、請求項6に記載のがん細胞の増殖抑制剤。
- フィブリラリンのsiRNAの塩基数が、19〜25個である、請求項7に記載のがん細胞の増殖抑制剤。
- 上記請求項1〜8のいずれかに記載のがん細胞の増殖抑制剤を有効成分とする、がん治療剤。
- 配列番号1:ggucgaggcggaggcuuuaの塩基配列を含む最大25塩基の塩基配列からなる、フィブリラリンのsiRNA、又はその修飾体。
- がん細胞の増殖抑制に有効な量の、フィブリラリンの発現又は活性の抑制剤を、がん患者に投与する、がん細胞の増殖抑制方法。
- がん治療に有効な量の、フィブリラリンの発現又は活性の抑制剤を、がん患者に投与する、がん治療方法。
- フィブリラリンの発現又は活性の抑制剤の、がん細胞の増殖抑制剤の製造のための使用。
- フィブリラリンの発現又は活性の抑制剤の、がん治療剤の製造のための使用。
- がん細胞の増殖抑制における使用のための、フィブリラリンの発現又は活性の抑制剤。
- がん治療における使用のための、フィブリラリンの発現又は活性の抑制剤。
- がん患者のがん組織のフィブリラリン発現量を測定する工程と、その測定値を、がんの種類ごとに予め決定したフィブリラリン発現量の中央値と比較する工程と、その測定値が中央値以上である場合に予後が悪いと判定し、その測定値が中央値より低い場合に予後が良いと判定する工程とを含む、がんの予後の検査方法。
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