JP4911501B2 - 新規遺伝子発現抑制剤 - Google Patents

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Description

本発明は、ET-2/VIC siRNAを有効成分とするET-2/VIC遺伝子発現抑制剤及び該発現抑制剤を使用したトランスグルタミナーゼ(transglutaminase)1発現抑制剤、ケラチノサイトの分化誘導抑制に関し、さらに角化異常障害や癌の予防あるいは治療剤に関する。
近年、目的遺伝子を特異的に発現抑制することで遺伝子の機能を調べる、RNA干渉の技術が注目されている。これまで、こうした遺伝子の機能を調べるためには、ノックアウトマウスの作成が必要であった。しかし、ノックアウトマウスの作成や飼育には長大の時間と莫大なコストがかかる。RNA干渉の技術によって、ノックアウトマウスを作成することなく、細胞レベルで、その遺伝子の機能を調べることが可能になった。また、ある種の遺伝子発現が癌などの疾病と関与している場合、その遺伝子発現をRNA干渉によって抑制することで治療や予防に役立つことがわかっている。
RNA干渉(RNAi)は、2本鎖RNA(dsRNA)によって、その配列特異的にmRNAが切断され、その結果遺伝子の発現が抑制される現象であり、生物共通の核酸レベルの防御システムであることが報告されている。RNAiにおいては、dsRNAがダイサー(Dicer)の作用によりプロセッシングされsiRNA(short interfering RNA)が形成され、siRNAがガイドRNAとしてターゲット配列を認識し、ターゲットmRNAを切断することにより、遺伝子の発現が抑制される。
Vasoactive intestinal contractor (VIC)は、endothelin (ET)ファミリーペプチドの1つで、ヒトET-2のマウス・ラットオルソローグと考えられており、ET-2/VICと呼ばれている(非特許文献1を参照)。しかしながら、ET-2/VICの生体での発現量が微量である等の理由により、また、ET-2/VICのノックアウトマウスの作成が成功していないのでET-2/VICの生理作用についてはいまだ不明である。
ET-2/VIC遺伝子は腸管で多く発現している(非特許文献2を参照)他、子宮、精巣、小脳などでも、かなり高発現している(非特許文献3を参照)。さらに、胎児の発達と共に発現が強まり、誕生に関与する重要な因子の可能性がある(非特許文献4を参照)。また、最近、ヒト乳癌細胞において、低酸素の部位ではET-2の発現が高く、ET-2が生存因子として作用することが示唆された(非特許文献5を参照)。一般に、低酸素状態の癌細胞部位は転移しやすく(非特許文献6及び7を参照)、テロメラーゼ活性も高い(非特許文献8を参照)ことが知られており、低酸素部位へは化学療法、放射線療法共に、その効果が低減する。
Genomics、10巻、236-242頁(1991) J. Biol. Chem.、264巻、14613-14616頁(1989) J. Biotechnol.、84巻、187-192頁(2001) Genomics、64巻、51-61頁(2000) Mol. Cancer Ther.、1巻、1273-1281頁(2002) Int. J. Cancer、 80巻、617-623頁(1999) Cancer Res.、64巻、2461-2468頁(2004) Biochem. Biophys. Res. Commun.、260巻、365-370頁(1999)
本発明は、RNA干渉を遺伝子発現抑制手段として用いる、簡便、安価、かつ有効な遺伝子抑制剤を提供することを目的とする。
上記のように、ET-2/VICのノックアウトマウスの作成は未だ成功しておらず、また、ET-2/VICの生体での発現量が微量なので、ET-2/VICの生理作用については十分解明されていなかった。さらに、ノックアウトマウスを作成しようとした場合、ノックアウトマウスの作成や飼育には莫大な時間とコストがかかるので容易ではなかった。
本発明者らは、ET-2/VIC遺伝子発現をRNA干渉によって特異的に抑制することで、抗癌治療に役立つ可能性があることを考え、鋭意検討を行なった。その結果、皮膚細胞の1種であるケラチノサイトの分化の際に、ET-2/VIC遺伝子発現が上昇することを新たに見出した。さらに、ET-2/VIC siRNAを用いることで、トランスグルタミナーゼ1の発現が抑制され、分化が抑制されることを明らかにした。ケラチノサイトの分化はすなわち、皮膚における角化であり、上記したケラチノサイトの分化や癌細胞でET-2/VICが高発現していることから、ET-2/VIC siRNAが、角化異常による皮膚疾患、魚鱗せん、や魚の目、毛包性角化症などの治療・予防薬になることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1] ET-2/VIC mRNAの部分配列を標的配列とするsiRNA又はshRNAを有効成分として含有するET-2/VIC遺伝子発現抑制剤。
[2] 配列番号1及び配列番号2に表されるRNAを含む[1]のET-2/VIC遺伝子発現抑制剤。
[3] ET-2/VIC mRNAの部分配列を標的配列とするsiRNA又はshRNAを有効成分として含有するトランスグルタミナーゼ1発現抑制剤。
[4] siRNA又はshRNAが配列番号1及び配列番号2に表されるRNAを含む[3]のトランスグルタミナーゼ1発現抑制剤。
[5] ET-2/VIC mRNAの部分配列を標的配列とするsiRNA又はshRNAを有効成分として含有するケラチノサイト分化誘導抑制剤。
[6] siRNA又はshRNAが配列番号1及び配列番号2に表されるRNAを含む[5]のケラチノサイト分化誘導抑制剤。
[7] ET-2/VIC mRNAの部分配列を標的配列とするsiRNA又はshRNAを有効成分として含有する医薬組成物。
[8] siRNA又はshRNAが配列番号1及び配列番号2に表されるRNAを含む[7]の医薬組成物。
[9] 角化異常障害の予防又は治療剤である[7]又は[8]の医薬組成物。
[10] 癌の予防又は治療剤である[7]又は[8]の医薬組成物。
[11] 角化異常が原因の脱毛を予防又は治療するための育毛剤である[7]又は[8]の医薬組成物。
[12] ET-2/VIC遺伝子の全部又は一部からなるケラチノサイトの分化マーカー。
[13] ET-2/VIC遺伝子をケラチノサイトの分化マーカーとして用い、ET-2/VIC遺伝子の発現を測定することを含むケラチノサイトの分化程度を決定する方法。
[14] ET-2/VIC遺伝子断片をプローブ又はプライマーとして含む、ET-2/VIC遺伝子をケラチノサイトの分化マーカーとして用い、ケラチノサイトの分化程度を決定するための検出試薬。
本発明は、高血圧や心筋梗塞やガンや皮膚分化の原因物質であるET-2/VICペプチドの遺伝子発現抑制物質を初めて見出したものである。siRNAを初めて開発(設計・探索・評価・実証)し、それを有効成分とするET-2/VIC遺伝子発現抑制剤を開発した。本発明によれば、極めて簡単な核酸配列物であるET-2/VIC siRNAを用いて、有効にET-2/VICの遺伝子発現を抑制できる。また、ET-2/VICsiRNAは、それ自体がケラチノサイトの分化抑制剤やケラチノサイトの分化誘導抑制剤として有用であるばかりではなく、該研究の成果に基づく新しい角化異常障害や癌の予防あるいは治療剤として極めて重要な意義を有する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、ET-2/VIC siRNAを有効成分として含有するET-2/VIC遺伝子発現抑制剤である。
「siRNA」は、標的mRNAの翻訳を阻止する二本鎖RNA分子を意味する。
本発明のsiRNAは、ET-2/VIC mRNAの部分配列を標的とする。本発明において、ET-2/VIC mRNAの部分配列を標的配列とするsiRNAをET-2/VIC siRNAと呼ぶことがある。標的配列はノンコーディング領域であってもよい。標的配列の塩基数は、限定されず、15〜500塩基の範囲で選択される。好ましくは15〜50、15〜45、15〜40、15〜35若しくは15〜30塩基、さらに好ましくは20〜35塩基、さらに好ましくは19〜30塩基、特に好ましくは19〜29塩基、19〜28塩基若しくは19〜25塩基である。標的遺伝子の標的配列は、例えば標的遺伝子により適宜発現抑制効果の大きい部分を選択すればよい。また、効果的に発現を抑制するsiRNAの種々の設計法が知られており、それらの方法に従って設計してもよい。
本発明のsiRNAは、二本鎖であり、上記標的遺伝子DNAの標的配列に相補的な配列であるセンス鎖と該センス鎖に相補的な配列であるアンチセンス鎖がハイブリダイズしてなる。二本鎖のそれぞれの鎖には、3'突出末端を含む。該3'突出末端は1〜6塩基、好ましくは1〜3塩基、さらに好ましくは2塩基からなる。突出末端の長さは二つの鎖のあいだで無関係であり、すなわち一つの鎖の突出末端の長さは、もう一つの鎖の突出末端の長さに依存しない。
本発明のsiRNAと標的配列は、同一であることが望ましいが、実質的に同一、すなわち相同な配列であってもよい。すなわち、本発明のsiRNAのセンス鎖配列と標的配列がハイブリダイズする限り1又は複数、すなわち、1〜3個、2個又は1個のミスマッチがあってもよい。この場合のハイブリダイズ条件は、本発明のsiRNAを生体内に投与して医薬として用いる場合は、生体内の条件であり、本発明のsiRNAを試薬としてin vitroで用いる場合は、中度のストリンジェントな条件又は高度なストリンジェントな条件であり、このような条件として、例えば、400mM NaCl、40mM PIPES pH6.4、1mM EDTA、50℃〜70℃で12〜16時間でのハイブリゼーション条件が挙げられる。また、本発明のshRNAのセンス鎖配列と標的配列は、90%以上、好ましくは95%以上、さらに好ましくは95、96、97、98若しくは99%以上の配列相同性を有する。
siRNAの3'突出末端の配列は限定されないが、例えば5'側からAG、UA、AUG、UUGG、及びAAGCUU等の配列が挙げられる。
本発明は、生体内でダイサーによりプロセシングされて本発明のsiRNAを生成する、ショートヘアピンRNA(shRNA)をも含む。shRNAは、2本鎖部分を含みセンス鎖とアンチセンス鎖がループ配列を介して連結しているステムループ構造を有する。shRNAにおいて、センス鎖の3’末端とアンチセンス鎖の5’末端がループ(ヘアピンループ配列)を介して連結されている。ヘアピンループ配列は限定されないが、5〜12塩基からなるUUで始まる配列、例えばUUCAAGAGAが挙げられる。そのほかのループ配列としては、Lee NS. et al.(2002)Nat. Biotech. 20, 500-505、Paddison PJ. et al.(2002)Genes and Dev. 16, 948-958、Sui G. et al.(2002)Proc. Natl. Acad. Sci. USA 99, 5515-5520、 Paul CP. et al.(2002)Nat. Biotech. 20, 505-508、Kawasaki H. et al.(2003)Nucleic Acids Res. 31, 700-707等に記載の配列を採用することができる。
本発明のsiRNAは、化学合成や、プロモーター及びRNAポリメラーゼを用いた転写系によりin vitroで合成することができる。化学合成による合成は、互いに相補的な配列を逆方向配列として有し自己相補性を有するRNAを合成し、自己相補性部分で結合させればよい。また、プロモーター及びRNAポリメラーゼを用いた合成は、1つのプロモーターの下流にセンス鎖とアンチセンス鎖をループで連結した構造を有するテンプレートDNAを合成しRNAポリメラーゼによりRNAを転写し、siRNA1又はshRNAとして合成してもよい。プロモーターとしては、in vitroで製造する場合、T3プロモーター、T7プロモーター等が用いられ、ベクターに本発明の2本鎖RNAのテンプレートDNAを導入し、該ベクターを生体内に投与して生体内で2本鎖RNAを合成する場合、U6プロモーター、H1プロモーターなどのPolIII系プロモーター等が用いられる。ベクターを用いる場合、ベクターとしては、プラスミドベクター、ウイルスベクター等を用いることができる。プラスミドベクターとしては、pBAsiベクター、pSUPERベクター等を用いればよく、ウイルスベクターとしては、アデノウイルスベクター、レンチウイルスベクター、レトロウイルスベクター等を用いることができる。
配列番号10にマウスのET-2/VIC遺伝子の配列を示す。該配列情報に基づいて本発明のsiRNAを設計することが可能である。
本発明のET-2/VIC siRNAの一例として、センス鎖GGCUUGACAAGGAAUGUGUGUACUU(配列番号1)及びアンチセンス鎖AAGUACACAUUCCUUGUCAAGCC(配列番号2)を含むsiRNAが挙げられる。また、3'突出末端を含むsiRNAの一例として、センス鎖GGCUUGACAAGGAAUGUGUGUACUU-AG(配列番号3)及びアンチセンス鎖AAGUACACAUUCCUUGUCAAGCC-AU(配列番号4)を含むsiRNAが挙げられる。
本発明において、RNA干渉により標的遺伝子の発現を抑制(サイレンシング)するとは、遺伝子の発現をその遺伝子のmRNA又はタンパク質の発現量を指標に判定した場合に、本発明のsiRNAを導入しない場合に対して、100%抑制される場合のみならず、75%以上、50%以上あるいは20%以上抑制される場合も含まれる。発現抑制の程度は、遺伝子のmRNA又はタンパク質の産生量をsiRNA導入前後で比較すればよい。mRNAの場合は、ノーザンハイブリダイゼーション、RT-PCR、in situ hybridization等により測定することができ、タンパク質の場合は、ウエスタンブロッティング、ELISA、抗体を結合させたプロテインチップを用いた測定、タンパク質の活性測定等により測定することができる。
本発明において、ET-2/VIC siRNAのET-2/VIC遺伝子抑制作用は、マウスケラチノサイトを使用した分化誘導実験系において見出された。ケラチノサイトは、新生児マウスから単離された細胞で、皮膚細胞モデルとして使用されており、マウスケラチノサイトは高濃度のCa2+を添加することにより細胞の増殖を停止し、分化することが知られている。ET-2/VICsiRNAはマウスケラチノサイトの分化を抑制する。また、本発明においては、ET-2/VICsiRNAは、上記マウスケラチノサイトを使用した細胞分化誘導実験系において、transglutaminase 1(TGase 1)の発現を抑制することが確かめられている。
TGase 1は、ケラチノサイトの分化に関与し、インボルクリンなどを架橋して、cornified envelopeを形成することが知られており、ET-2/VICsiRNAの分化阻害メカニズムは、最終的にはTGase 1の発現抑制によるものといえる。
また、vasoactive intestinal contractor (VIC)は、endothelin (ET) ファミリーペプチドの1つで、ヒトET-2のマウス・ラットオルソローグと考えられている(Genomics、10巻、236-242項 (1991))。ET-2/VIC遺伝子は腸管で多く発現している(J. Biol. Chem.、264巻、14613-14616項 (1989))他、子宮、精巣、小脳などでも、かなり高発現している(J. Biotechnol.、84巻、187-192項 (2001))。さらに、胎児の発達と共に発現が強まり、誕生に関与する重要な因子の可能性がある(Genomics、64巻、51-61項 (2000))。また、最近、ヒト乳癌細胞において、低酸素の部位ではET-2の発現が高く、ET-2が生存因子として作用することが示唆された(Mol. Cancer Ther.、1巻、1273-1281項 (2002))。一般に、低酸素状態の癌細胞部位は転移しやすく(Int. J. Cancer、 80巻、617-623項 (1999)、Cancer Res.、64巻、2461-2468項 (2004))、テロメラーゼ活性も高い(Biochem. Biophys. Res. Commun.、260巻、365-370項 (1999))ことが知られており、低酸素部位へは化学療法、放射線療法共に、その効果が低減する。そこで、ET-2/VICの発現を癌細胞で抑制する物質は、癌治療・予防薬となり得る。ET-2/VIC siRNAが、ET-2/VIC遺伝子、TGase 1の発現を抑制することは、これらの発現が密接に関連してケラチノサイトの分化に関与していることを示唆する。このような知見は、ケラチノサイト分化メカニズムの解明、該解明をとおして、新規な医薬品開発の研究開発において重要であり、本発明の、角化異常抑制剤、癌の治療薬、ET-2/VIC遺伝子発現抑制剤、TGase 1の発現抑制剤は、このような研究において有用な試薬となりうる。
すなわち、本発明はET-2/VIC遺伝子の発現を抑制し得るET-2/VIC siRNAを有効成分として含むトランスグルタミナーゼ1発現抑制剤、ケラチノサイト分化誘導抑制剤を包含する。さらに、本発明はET-2/VIC遺伝子の発現を抑制し得るET-2/VIC siRNAを有効成分として含む角化異常障害、癌の治療薬又は予防薬を包含する。角化異常障害には、脱毛症等が含まれ、本発明はET-2/VIC遺伝子の発現を抑制し得るET-2/VIC siRNAを有効成分として含む育毛剤を包含する。
本発明のsiRNAは、発現を抑制しようとする被験体に導入する。被験体は限定されず、細胞、組織、個体である。動物に対しては、癌等の病気の予防、治療用医薬として用いることができる、さらに、本発明のsiRNAは、研究用試薬として用いることができ、この場合本発明のsiRNAは、遺伝子発現抑制剤、RNAi試薬等として用いることができる。
また、siRNA又はshRNAを発現し得るベクターを投与してもよい。shRNAは体内でプロセシングを受け、siRNAを生成し、ET-2/VICの発現を抑制し得る。
本発明における、ET-2/VIC siRNAのET-2/VIC遺伝子発現抑制は、例えば、マウスケラチノサイトにET-2/VIC siRNAをトランスフェクション試薬に抱合させた培養液を接触させて行う。ET-2/VIC siRNAの濃度は、培養細胞含有培地において0.1〜200μM/L、好ましくは10〜150μM/L、さらに好ましくは50〜100nM/Lの濃度になるように添加する。
この濃度範囲で添加する場合、ET-2/VIC遺伝子及びTGase 1の発現を抑制し、ケラチノサイトの分化を抑制することができるトランスフェクション試薬としては、Lipofectamine(登録商標)、Lipofectamine plus(登録商標)、jet PEI(登録商標)、Oligofectamine(登録商標)、siLentFect(登録商標)、DMRIE-C(登録商標)、Transfectin-Lipid(登録商標)、Effectene(登録商標)などを用いることができる。
また、本発明の角化異常又は癌疾患予防又は治療剤は、ケラチノサイトの分化を抑制して過剰な角化を退行させる。癌細胞の場合では、癌細胞の生存・転移に関与しているET-2/VICの発現を抑制することで癌細胞を死滅させる。
本発明の薬剤の対象角化異常疾患を具体的に例示すると、たとえば、魚鱗せん、魚の目、毛包性角化症が挙げられる。毛包性角化症により、頭皮の毛髪成長が阻害されるが、本発明は、こうした場合は育毛剤にもなりうる。
本発明の角化異常障害や癌予防剤あるいは治療薬、育毛剤としてのET-2/VIC siRNAのヒトへの投与方法は、静脈内、筋肉内、皮下及び腹腔内の注射又は非経腸的ルート等の非経口的ルートが好ましい。ET-2/VIC siRNAは、通常用いられる医薬担体と配合して使用される。担体としては、生理的食塩水、リン酸緩衝生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水グルコース液及び緩衝生理食塩水が含まれるが、これらに限定されるものではない。担体と配合される場合、ET-2/VIC siRNAの含有量は、製剤により適宜選択されればよく、製剤により種々異なるが、0.001〜1重量%であることが好ましい。投与量は患者の年齢、性別、体重、症状、治療目的等により決定されるが、一般に、成人の患者に対して、非経口投与の場合、0.0001〜1mgを1日1回〜数回に分けて投与することができる。この投与量は疾病の種類、患者の年齢、体重、症状などにより適宜増減することができる。
また、本発明のET-2/VIC siRNAは、神経細胞の細胞培養あるいは組織培養において培養添加物として使用することができる。
さらに、本発明はET-2/VIC遺伝子又はその一部をマーカーとして、ケラチノサイトの分化程度を評価する方法を包含する。該方法においては、ケラチノサイトにおけるET-2/VIC遺伝子の発現の程度を測定すればよい。ET-2/VIC遺伝子の発現の程度は、例えばmRNAを測定することにより決定することができ、RT-PCR、定量的PCR、ノーザンブロッティング法等により、測定することができる。この場合、ケラチノサイトにおいて、ET-2/VIC遺伝子の発現の程度が大きい場合、該ケラチノサイトの分化程度が大きいと判定することができる。対象とするケラチノサイトの動物種は限定されず、ヒト、マウス等あらゆる動物のケラチノサイトが対象となる。本発明は、ET-2/VIC遺伝子の発現の程度を測定するためのET-2/VIC遺伝子の断片をも包含し、該断片は例えばプライマーとして用いることができる。該断片の塩基長は、5〜50、好ましくは10〜30、さらに好ましくは15〜25である。例えば、配列番号5及び7に表される配列からなるプライマーセットを用いてET-2/VIC遺伝子の発現の程度を測定することができる。
さらに、本発明は、ET-2/VIC遺伝子又はその一部からなるケラチノサイトの分化マーカーを包含する。「分化マーカー」とは分化の程度の決定に用いることができるマーカーをいう。
本発明を以下の実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
(1) マウスケラチノサイトの分化での遺伝子発現
購入した滅菌済みS-MEM培地(Caフリー)にCa濃度を減らした9%牛胎児血清を添加した。ケラチノサイトを6cmディッシュに加え、37℃、5%CO2下に培養した。細胞がセミコンフルエント状態に達してから、10%牛胎児血清を添加したMEM培地と交換して、分化を開始した。ケラチノサイトは、Caが低い濃度(0.05mM程度)では分化せずに細胞を増殖するが、Ca濃度が高くなると(1.2mM〜)、増殖を停止し、分化を開始する。さらに0、20、40、60分間培地交換をしないで培養した。このようにして得られた培養物を、PBSで3回洗浄し、その後0.5ml(6cmディッシュ1枚あたり)ISOGEN(日本ジーン社)で2回可溶化し、それを混合、その後-80℃で保存した。製造業者(日本ジーン社)の推奨に従い、RNA抽出を行った。ひとつの条件につき0.5μgのRNA逆転写に、RNA PCR Kit (Takara)を用いた。プライマー配列、サイクル数及びアニーリング温度を以下の表1に示す。
Figure 0004911501
次いで3%アガロースゲルを用いた電気泳動を行った。電気泳動後、ゲルをエチジウムブロマイドで染色し、UV下で写真撮影を行った。増幅産物は、サイズ別に同定し、さらに、それぞれのバンドにおけるエチジウムブロマイドの蛍光強度をNIH Imageを用いて定量した。図1は、MEM培地と交換し、分化を開始した時のET-2/VIC遺伝子発現のRT-PCRによる評価を示す。データは18SrRNA発現量に対して標準化した。分化開始直後から、ET-2/VICは著しく発現誘導された。
この結果は、ET-2/VIC遺伝子が、ケラチノサイトの分化の制御に大きく関わっていることを示す。
(2)ET-2/VIC siRNA(最終濃度100nM)の細胞への添加方法
購入した滅菌済みS-MEM培地150μLにトランスフェクション試薬(SiLent Fect Lipid Reagent, BIO-RAD)4.5μLを混合し(溶液1)、また、別個にS-MEM培地150μLに100μM siRNA stock溶液1.8μLを混合した(溶液2)。さらに溶液1と溶液2を混合し、室温で20分間、放置した。siRNAの配列を表2に示す。
Figure 0004911501
(3)遺伝子発現抑制
上記(1)と同様にケラチノサイトを6cmディッシュに加え、37℃、5%CO2下に培養した。細胞が50%コンフルエント状態に達してから、培地を半分除去し、上記(2)で調製したsiRNA溶液を添加し、24時間培養を続けた。24時間後、上記(1)と同様にMEM培地と交換して分化を開始した。1時間後、上記(1)と同様に遺伝子発現の解析を行った。図2は、ET-2/VIC siRNA添加24時間後、MEM培地と交換し、分化を開始した時のET-2/VIC遺伝子発現のRT-PCRによる評価を示す。データは18SrRNA発現量に対して標準化した。分化開始後、ET-2/VICはET-2/VIC siRNAによって著しく発現抑制された。
この結果は、ET-2/VICsiRNAがET-2/VIC遺伝子発現上昇を確かに抑制することを示す。
(4)ケラチノサイトの分化抑制
上記(3)と同様に上記(2)で調製したsiRNA溶液を添加し、24時間培養を続けた。24時間後、上記(1)と同様にMEM培地と交換して分化を開始した。2日間培地交換しないで培養し、位相差顕微鏡により形態観察をした。顕微鏡観察によって分化の様子を評価した結果を図3に示す。ET-2/VIC siRNA 100nM添加することにより、ケラチノサイトの分化抑制が観察された(図3)。さらに、分化開始5日間培地交換しないで培養し、分化の指標である、cornified envelope (CE)の形成とTGase 1発現について調べた。CEの形成は次のようにして測定した。得られた培養物をPBSで2回洗浄し、その後0.5mLの可溶化液(50mM Tris-HCl、150mM NaCl、1mM EDTA、1% Triton X-100 at pH 8.0、1mM PMSF)に溶解しつつセルスクレイパーで回収した。これをホモジナイザーで処理、均一溶液にしたのち、タンパク量をBCA Protein assayキット(Pierce Biotechnology)によって測定した(全タンパク量)。その後、遠心分離(10000g、15分間)を行い、上澄み溶液はウエスタンブロット(WB)分析用に回収保存した。遠心分離後得られた不溶物から、100℃の溶解液(100mM Tris-HCl、1% 2-メルカプトエタノール、2% SDS at pH 9.0)によって2回、溶解物を除去し、残った不溶物をCEとした。さらに、可溶化液(50mM Tris-HCl、150mM NaCl、1mM EDTA、1% Triton X-100 at pH8.0、1mM PMSF)で洗浄3回行い、さらに、ホモジナイザーで処理、均一溶液にし、上記同様にタンパク量を測定した(CEタンパク量)。CE形成量は、CE/TPの割合として計算した。その結果を図4に示す。ET-2/VIC siRNA 100nM添加することにより、CEの形成量が抑制された(図4)。さらに、TGase 1の発現はウエスタンブロットによって測定した。上記で回収済みWB用サンプルを同様にタンパク量測定し、一定量(50μg)を10%アクリルアミドゲルに供し、SDS-PAGEを行った。PVDF膜に転写後、ブロッキング、1次抗体反応(anti-TGase 1 polyclonal, 1:200, Santa Cruz)、アルカリホスファターゼ2次抗体と反応、発色させた。バンドにおける発色強度をNIH Imageを用いて定量した。図5は、ET-2/VIC siRNAを添加した場合のTGase 1発現のWBによる評価を示す。データはscramble-negative control発現量に対して標準化した。TGase 1は発現抑制された。
本発明のET-2/VIC mRNAの部分配列を標的配列とするsiRNAは、ET-2/VIC遺伝子発現抑制剤、トランスグルタミナーゼ1発現抑制剤、ケラチノサイト分化誘導抑制剤として、ケラチノサイトの分化の解明等に利用することができる。さらに、角化異常障害癌の予防又は治療剤として用いることができる。
マウスケラチノサイト分化開始後におけるET-2/VIC遺伝子を示す電気泳動写真(A)及び定量化したグラフ(B)である。グラフ中、縦棒及びその先端突起はそれぞれ一群3ディッシュの平均値と標準偏差値を示す。各処理群間で統計的有意差が認められた場合、異なるアルファベットで示す(P<0.05, Scheffe’s F-test)。 ET-2/VIC siRNAを導入したマウスケラチノサイト分化開始1時間後おけるET-2/VIC遺伝子を示す電気泳動写真(A)及び定量化したグラフ(B)である。グラフ中、縦棒及びその先端突起はそれぞれ一群3ディッシュの平均値と標準偏差値を示す。各処理群間で統計的有意差が認められた場合、アスタリスクで示す(P<0.05, Student's t-test)。 ET-2/VIC siRNAを導入したマウスケラチノサイト分化開始48時間後の形態変化を顕微鏡で観察した結果を示す写真である。 ET-2/VIC siRNAを導入したマウスケラチノサイト分化開始120時間後のCE形成量を示すグラフである。グラフ中、縦棒及びその先端突起はそれぞれ一群3ディッシュの平均値と標準偏差値を示す。各処理群間で統計的有意差が認められた場合、アスタリスクで示す(P<0.05, Student's t-test)。 ET-2/VIC siRNAを導入したマウスケラチノサイト分化開始120時間後のTGase 1発現量を示すWB写真(A)及び定量化したグラフ(B)である。グラフ中、縦棒及びその先端突起はそれぞれ一群3ディッシュの平均値と標準偏差値を示す。各処理群間で統計的有意差が認められた場合、アスタリスクで示す(P<0.05, Student's t-test)。
配列番号1〜10 合成

Claims (4)

  1. ET-2/VIC mRNAの部分配列を標的配列とするsiRNA又はshRNAを有効成分として含有するトランスグルタミナーゼ1発現抑制剤。
  2. siRNA又はshRNAが配列番号1及び配列番号2に表されるRNAを含む請求項記載のトランスグルタミナーゼ1発現抑制剤。
  3. ET-2/VIC mRNAの部分配列を標的配列とするsiRNA又はshRNAを有効成分として含有するケラチノサイト分化誘導抑制剤。
  4. siRNA又はshRNAが配列番号1及び配列番号2に表されるRNAを含む請求項記載のケラチノサイト分化誘導抑制剤。
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