JPWO2020067558A5 - - Google Patents

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本発明は、高透明性、低熱膨張係数、低リタデーション性、耐引裂き性を併せ持つ、表示装置を形成する支持基材等として有用なポリイミド及びその前駆体並びにフレキシブルデバイスに関するものである。
有機EL装置等の表示装置やタッチパネルは、テレビのような大型ディスプレイや、携帯電話、パソコン、スマートフォンなどの小型ディスプレイをはじめ、各種のディスプレイの構成部材として使用される。例えば、有機EL装置は、一般に支持基板であるガラス基板上に薄膜トランジスタ(TFT)を形成し、更にその上に電極、発光層及び電極を順次形成し、これらをガラス基板や多層薄膜等で気密封止して作られる。また、タッチパネルは、第1の電極が形成された第1のガラス基板と、第2の電極が形成された第2のガラス基板とを絶縁層(誘電層)を介して接合した構成となっている。
これらの構成部材は、ガラス基板上に各種の機能層を形成した積層体である。このガラス基板を樹脂基板へと置き換えることにより、従来のガラス基板を用いた構成部材に比べて、薄型化・軽量化・フレキシブル化することができる。これを利用して、フレキシブルディスプレイ等のフレキシブルデバイスを得ることが期待される。一方、樹脂はガラスと比較して(i)寸法安定性、(ii)透明性、(iii)耐熱性等が劣るため、種々の検討がなされている。樹脂基板としては、比較的上記(i)~(iii)の特性に優れるポリイミドが、特に活発に検討されてきた。
ポリイミドの特性は、それを構成するモノマー(主に、ジアミン及びテトラカルボン酸二無水物)の組成に依存する。従って、上記特性に優れる樹脂基板を製造するためには、優れたモノマーを選択することが重要である。
この優れたモノマーの一つとして、2,2-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン(TFMB)が挙げられる。TFMBは、フッ素を含有する芳香族ジアミンである。これをポリイミドのモノマーとして導入することで、ポリイミド基板において上記特性が向上することが期待されている。さらに、TFMBは、フッ素を含有する芳香族ジアミンとしては、比較的製造コストが小さいという、産業上極めて重要な利点がある。
これらの理由から、TFMBを使用した樹脂基板の検討が多く行われてきた(特許文献1~5)。
しかしながら、TFMBを使用したポリイミドであっても、ガラス基板を代替するのに十分な特性を有するポリイミド基板は現れていないのが現状である。
特に、フレキシブルディスプレイ用途で樹脂基板を適用するためには、上記(i)~(iii)の特性に加え、(iv)樹脂の複屈折(リタデーション)が低いことが重要である。これは、鮮明な画像を得るために必要な物性である。リタデーションには、基板の面内方向のリタデーション及び基板の膜厚方向のリタデーション(Rth)があるが、特にRthは、複屈折率が大きいと、画像が二重に見えたり、色がぼやけたりしてしまうということがあるという理由から重要な特性である。しかし、特許文献1~4のいずれにも、TFMBを使用したポリイミドにおいて、Rthは十分低い値を示していないか、開示がない。
また、ポリイミド基板に要求される、他の重要な特性として、(v)引き裂き伝播抵抗が大きいことが挙げられる。フレキシブルデバイスの製造では、ガラス等の支持基材上にポリイミド層を形成し、さらにその上に機能層を形成し、支持基材を剥離する工程が含まれるが、フィルムを無機基板から引き剥がすときには、一定以上のフィルムの機械強度・伸度などの力学特性が必要であり、特に、引き裂き伝播抵抗が小さいと、剥離するときに、フィルムが破断してしまう問題がある。そのため、支持基材として用いられるフィルムには大きな引き裂き伝播抵抗が求められている。そこで、本発明者らは、特許文献5において、寸法安定性、耐熱性、透明性、及び高い引き裂き伝播抵抗を同時に満足できる、TFMBを使用したポリイミドフィルムを見出した。
以上より、フレキシブルデバイス用の基板としてTFMBを使用したポリイミド基板を適用するためには、(i)寸法安定性、(ii)透明性、(iii)耐熱性に加え、特に(iv)Rthが低く、(v)引き裂き伝播抵抗が大きいことが求められる。しかし、(i)~(v)の特性を同時に満たすことは、従来の技術では困難であった。
特開2012-040836号公報 国際公開2014/098235号 国際公開2015/125895号 国際公開2016/158825号 特開2015-187987号公報
本発明の目的は、優れた寸法安定性、透明性、耐熱性に加え、Rthが低く、引き裂き伝播抵抗が大きなポリイミド及びその前駆体を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定のポリイミド前駆体及びそれから生じるポリイミドが、上記特性を満足することが可能であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明のポリイミド前駆体は、ジアミンに由来する構造単位とテトラカルボン酸二無水物に由来する構造単位とを有するポリイミド前駆体である。
本発明のポリイミド前駆体は、i)ジアミンに由来する構造単位として、2,2-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジンに由来する構造単位を、ジアミンに由来する全構造単位の60モル%以上含み、ii)テトラカルボン酸二無水物に由来する構造単位として、4,4’-(2,2’-ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物及び4,4’-オキシジフタル酸二無水物から選ばれる1種以上に由来する構造単位を、合計で、テトラカルボン酸二無水物に由来する全構造単位の20モル%以上含むものである。そして、本発明のポリイミド前駆体は、イミド化したポリイミドの黄色度(フィルム厚み10μmで換算後)が10以下であり、かつ、引き裂き伝播抵抗が1.0mN/μm以上である。
本発明のポリイミド前駆体は、重量平均分子量が80,000~800,000の範囲内であってもよい。
本発明のポリイミド前駆体をイミド化したポリイミドのフィルム厚み5~20μmにおける伸度が10%以上であってもよい。
本発明のポリイミド前駆体をイミド化したポリイミドのフィルムの厚み方向のリタデーション(フィルム厚み10μmで換算後)が65nm以下であってもよい。
本発明のポリイミドは、ジアミンに由来する構造単位とテトラカルボン酸二無水物に由来する構造単位とを有するポリイミドである。本発明のポリイミドは、i)ジアミンに由来する構造単位として、2,2-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジンに由来する構造単位を、ジアミンに由来する全構造単位の60モル%以上含み、ii)テトラカルボン酸二無水物に由来する構造単位として、4,4’-(2,2’-ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物及び4,4’-オキシジフタル酸二無水物から選ばれる1種以上に由来する構造単位を、合計で、テトラカルボン酸二無水物に由来する全構造単位の20モル%以上含む。そして、本発明のポリイミドは、黄色度(フィルム厚み10μmで換算後)が10以下であり、引き裂き伝播抵抗が1.0mN/μm以上である。
本発明のポリイミドは、5~20μmのフィルム状態での伸度が10%以上であってもよい。
本発明のポリイミドは、フィルム状態での厚み方向のリタデーション(フィルム厚み10μmで換算後)が65nm以下であってもよい。
本発明のポリイミドは、i)ジアミンに由来する構造単位として、2,2-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジンに由来する構造単位を、ジアミンに由来する全構造単位の80モル%以上含んでいてもよい。
本発明のポリイミドは、ii)テトラカルボン酸二無水物に由来する構造単位として、4,4’-(2,2’-ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物及び4,4’-オキシジフタル酸二無水物から選ばれる1種以上に由来する構造単位を、合計で、テトラカルボン酸二無水物に由来する全構造単位の25モル%以上含んでいてもよい。
本発明のフレキシブルデバイスは、上記いずれかのポリイミドを含むポリイミド層上に機能層が形成されてなるものである。
本発明のポリイミド前駆体又はそれから得られるポリイミドは、優れた寸法安定性、透明性、耐熱性に加え、Rth及び引き裂き伝播抵抗に優れる。特に、4,4’-(2,2’-ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物を使用した場合、低Rthに優れる。また、4,4’-オキシジフタル酸二無水物を使用した場合、5~20μm程度の薄膜フィルムとしたときでも伸びに優れる。さらに、原料モノマーとしてTFMBを使用しているため、製造コストが抑えられ、生産性に非常に優れる。そのため、例えば、表示装置、タッチパネル等の樹脂基板用ポリイミドフィルムとして適しており、ポリイミドフィルムの表面上に表示素子、発光素子、回路、ITO等の導電膜、メタルメッシュ、ハードコート膜又は水分や酸素等の浸透を防止するガスバリア膜などの機能層が表面上に形成されたフレキシブルデバイスとして、好ましく適用できる。
本発明のポリイミド前駆体は、ジアミンに由来する構造単位とテトラカルボン酸二無水物(以下、単に「酸二無水物」ともいう。)に由来する構造単位とを有するポリイミド前駆体であって、i)ジアミンに由来する構造単位として、2,2-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン(TFMB)に由来する構造単位を、ジアミンに由来する全構造単位の60モル%以上含み、ii)テトラカルボン酸二無水物に由来する構造単位として、4,4’-(2,2’-ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物(6FDA)及び4,4’-オキシジフタル酸二無水物(ODPA)から選ばれる1種以上に由来する構造単位を、合計で、テトラカルボン酸二無水物に由来する全構造単位の20モル%以上含む。本発明のポリイミド前駆体をイミド化してなるポリイミドにおいても、これらの構造単位をそのまま保有することになる。
また、本発明のポリイミド前駆体は、イミド化をしたときのポリイミドの黄色度(フィルム厚み10μmで換算後)が10以下であり、かつ、引き裂き伝播抵抗が1.0mN/μm以上である。
なお、ポリイミド前駆体及びポリイミドの構造単位とその割合は、ジアミンとテトラカルボン酸二無水物の種類と使用割合によって定まるので、構造単位の説明はジアミンと酸二無水物により説明する。ジアミンと酸二無水物の使用割合は、それぞれに由来する構造単位の存在割合とする。
上記TFMBは、これをモノマーとして使用して製造されるポリイミドの(以下、単に「ポリイミドの」ともいう。)、耐熱性、低熱膨張係数(低CTE)、透明性の観点から、全ジアミンの80モル%以上含むことが好ましく、より好ましくは90モル%以上である。
TFMBの他に、ポリイミドに所望の特性を付与することを目的として、他のジアミンを使用することができる。他のジアミンを使用する場合は、全ジアミンの40モル%未満の範囲で使用することがよく、好ましくは20モル%未満、より好ましくは10モル%未満である。
上記他のジアミンとしては、ポリイミドの耐熱性、低CTEの観点から、芳香族環を1個以上有するジアミンを使用することができる。かかるジアミンの例を挙げると、2,2’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル(別名;2,2’-ジメチル-ベンジジン)、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、3,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,6-ジメチル-m-フェニレンジアミン、2,5-ジメチル-p-フェニレンジアミン、2,4-ジアミノメシチレン、4,4'-メチレンジ-o-トルイジン、4,4'-メチレンジ-2,6-キシリジン、4,4'-メチレン-2, 6-ジエチルアニリン、2,4-トルエンジアミン、m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、4,4'-ジアミノジフェニルプロパン、3,3'-ジアミノジフェニルプロパン、4,4'-ジアミノジフェニルエタン、3,3'-ジアミノジフェニルエタン、4,4'-ジアミノジフェニルメタン、3,3'-ジアミノジフェニルメタン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン4,4'-ジアミノジフェニルスルフィド、3,3'-ジアミノジフェニルスルフィド、4,4'-ジアミノジフェニルスルホン、3,3'-ジアミノジフェニルスルホン3,3'-ジアミノジフェニルエーテル、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、ベンジジン、3,3' -ジアミノビフェニル、3,3' -ジメチル- 4,4'-ジアミノビフェニル、3,3'-ジメトキシベンジジン、4,4'-ジアミノ-p-テルフェニル、3,3'-ジアミノ-p-テルフェニル、ビス(p-β-アミノ-t-ブチルフェニル)エーテル、ビス(p-β-メチル-δ-アミノペンチル)ベンゼン、p-ビス(2-メチル-4-アミノペンチル)ベンゼン、p-ビス(1,1-ジメチル-5-アミノペンチル)ベンゼン、1,5-ジアミノナフタレン、2,6-ジアミノナフタレン、2,4-ビス(β-アミノ-t-ブチル)トルエン、2,4-ジアミノトルエン、m-キシレン-2,5-ジアミン、p-キシレン-2,5-ジアミン、m-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミン、2,6-ジアミノピリジン、2,5-ジアミノピリジン、2,5-ジアミノ-1,3,4-オキサジアゾール、ピペラジン、5-アミノ-2-(4-アミノフェニル)ベンゾイミダゾールなどが挙げられる。
これらのうちより好ましくは、ポリイミドの生成反応が速く、高透明であるという観点から、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,6-ジメチル-m-フェニレンジアミン、2,5-ジメチル-p-フェニレンジアミン、2,4-ジアミノメシチレン、2,4-トルエンジアミン、m-フェニレンジアミン、2,2’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、5-アミノ-2-(4-アミノフェニル)ベンゾイミダゾール又はp-フェニレンジアミンである。さらに好ましくは、2,2’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、5-アミノ-2-(4-アミノフェニル)ベンゾイミダゾール又は4,4’-ジアミノジフェニルエーテルが適する。
また、上記他のジアミンとして、ポリイミドの、低弾性、低残存応力等の柔軟性の観点から、シロキサン骨格を有するジアミンを適用してもよい。シロキサン骨格を有するジアミンとして、例えば、ジアミノプロピルテトラメチルジシロキサン、両末端アミノ変性メチルフェニルシリコーンが挙げられる。
また、上記他のジアミンとして、ポリイミドの透明性や低CTEの観点から、脂環構造を有するジアミンを適用してもよい。脂環構造を有するジアミンとして、例えば、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸が挙げられる。
上記6FDA及びODPAから選ばれる1種以上のモノマーは、これらをモノマーとして使用して製造されるポリイミドの、耐熱性、透明性の観点から、合計で、全テトラカルボン酸二無水物の20モル%以上、好ましくは25モル%以上含む。6FDAの場合は、低Rthの観点から、下限が60モル%であることが好ましく、より好ましくは80モル%であり、さらに好ましくは90モル%である。ODPAの場合は、低Rthの観点から、好ましくは下限が25モル%であり、より好ましくは30モル%であり、さらに好ましくは35モル%である。また、低CTEの観点から、ODPAの場合は、上限が60モル%であることが好ましく、より好ましくは50モル%であり、さらに好ましくは40モル%である。
6FDA又はODPAの他に、ポリイミドに所望の特性を付与することを目的として、他のテトラカルボン酸二無水物を使用することができる。他のテトラカルボン酸二無水物を使用する場合は、全テトラカルボン酸二無水物の40モル%未満の範囲で使用することがよく、好ましくは20モル%未満、より好ましくは10モル%未満である。
上記他のテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、ナフタレン-2,3,6,7-テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン-1,2,5,6-テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン-1,2,6,7-テトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ナフタレン-1,2,4,5-テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボン酸二無水物4,8-ジメチル-1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロナフタレン-1,2,5,6-テトラカルボン酸二無水物、4,8-ジメチル-1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロナフタレン-2,3,6,7-テトラカルボン酸二無水物、2,6-ジクロロナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボン酸二無水物、2,7-ジクロロナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7-テトラクロロナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8-テトラクロロナフタレン-2,3,6,7-テトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’’,4,4’’-p-テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’’,3,3’’-p-テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’’,4’’-p-テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2-ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)-プロパン二無水物、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)-プロパン二無水物、ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(34-ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1-ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ペリレン-2,3,8,9-テトラカルボン酸二無水物、ペリレン-3,4,9,10-テトラカルボン酸二無水物、ペリレン-4,5,10,11-テトラカルボン酸二無水物、ペリレン-5,6,11,12-テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン-1,2,7,8-テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン-1,2,6,7-テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン-1,2,9,10-テトラカルボン酸二無水物、シクロペンタン-1,2,3,4-テトラカルボン酸二無水物、ピラジン-2,3,5,6-テトラカルボン酸二無水物、ピロリジン-2,3,4,5-テトラカルボン酸二無水物、チオフェン-2,3,4,5-テトラカルボン酸二無水物、(トリフルオロメチル)ピロメリット酸二無水物、ジ(トリフルオロメチル)ピロメリット酸二無水物、ジ(ヘプタフルオロプロピル)ピロメリット酸二無水物、ペンタフルオロエチルピロメリット酸二無水物、ビス{3,5-ジ(トリフルオロメチル)フェノキシ}ピロメリット酸二無水物、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、5,5’-ビス(トリフルオロメチル)-3,3’,4,4’-テトラカルボキシビフェニル二無水物、2,2’,5,5’-テトラキス(トリフルオロメチル)-3,3’,4,4’-テトラカルボキシビフェニル二無水物、5,5’-ビス(トリフルオロメチル)-3,3’,4,4’-テトラカルボキシジフェニルエーテル二無水物、5,5’-ビス(トリフルオロメチル)-3,3’,4,4’-テトラカルボキシベンゾフェノン二無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}ベンゼン二無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}トリフルオロメチルベンゼン二無水物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)トリフルオロメチルベンゼン二無水物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン二無水物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)テトラキス(トリフルオロメチル)ベンゼン二無水物、2,2-ビス4-(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン二無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}ビフェニル二無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル二無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}ジフェニルエーテル二無水物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル二無水物などが挙げられる。また、これらは単独で使用してもよく又は2種以上併用することもできる。
他のテトラカルボン酸二無水物としては、好ましくは、ポリイミドに強度と柔軟性、低CTE性を与えることが可能な、ピロメリット酸二無水物(PMDA)、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)である。
また、1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物(CBDA)、1,2,4,5-シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物(CHDA)は、耐熱性、透明性に優れ、CTEを適切な範囲に制御できることから好ましい。
なお、本発明のポリイミド前駆体は、1種類のポリイミド前駆体であってもよいし、2種類以上のポリイミド前駆体の混合物であっても良い。後者の場合、各原料モノマーの好ましい含有率は、当該混合物の全構造単位に対する含有率として計算する。
本発明のポリイミド前駆体は、イミド化したポリイミドの黄色度(フィルム厚み10μmで換算後)が10以下であり、かつ、引き裂き伝播抵抗が1.0mN/μm以上である。これらの優れた特性を発現するために、ポリイミド前駆体の重量平均分子量(Mw)を80,000~800,000とすることが好ましい。Mwをこの範囲とする方法としては、テトラカルボン酸二無水物及びジアミンの仕込み比などの反応条件を最適化することが挙げられる。
反応条件の最適化の手法としては、(I) 反応溶媒中での高基質濃度での重合、(II)原料モノマーの仕込み比、(III)ワニスの反応条件(温度、時間)が挙げられる。
(I)高基質濃度での重合を行う場合、原料溶液中の原料モノマーの固形分濃度を調整する。固形分濃度を最適化する場合は、ワニス中の前記ジアミン及びテトラカルボン酸二無水物を含むモノマー群の固形分濃度を、10wt%~40wt%とすることが好ましい。これにより、引き裂き伝播抵抗が高くなる。
一般的に、分子間反応は反応基質濃度を高めることでモノマー分子の衝突確率が高まり反応率が高くなる傾向にある。
しかし、反応基質濃度が高過ぎる、つまりモノマーの溶剤中濃度が40wt%を超えると、高分子量化したポリイミド前駆体が十分溶解せず析出してしまい、薄膜を形成することが著しく困難と成る。上記の観点から、より好ましい下限は12wt%であり、さらに好ましくは17wt%である。また、より好ましい上限は30wt%であり、さらに好ましくは25wt%である。
溶解性または反応活性の低いモノマーを選択した場合は、重合を適正に行うために各モノマーの添加順序を工夫する、有機溶媒中に各モノマーを添加した後に加熱して攪拌する、有機溶媒中に各モノマーを添加した後に超音波を照射する等の工程を加えても良い。
(II)仕込み比の最適化については、上記のとおり、原料モノマーであるジアミンとテトラカルボン酸二無水物の使用量を調節すればよい。具体的には、適切な分子量のワニスを得るために、テトラカルボン酸二無水物/ジアミンのモル比率を、0.985~1.003の範囲で調整することが好ましい。更に、0.987~1.002の範囲がより好ましい。これにより、引き裂き伝播抵抗が高くなる。
一般的に、酸二無水物とジアミンから付加重合するポリイミドの場合はテトラカルボン酸二無水物/ジアミンのモル比率が1に近いほど、最も分子量が高くなる傾向にある。一方、1から遠いほど、重合反応が進むにつれて末端官能基が酸無水物構造ないしアミノ基のどちらかに偏り末端の反応が進まなくなり高分子量化が進みにくくなる。上述の通り、分子量が過大であると、粘度が高過ぎて、製膜しにくくなる、伸度が低下する等の不具合が起こる傾向にある。一方、分子量が過小であると、ポリイミドの引き裂き伝播抵抗が低下する傾向にある。また、Rthの低減効果が得られない傾向にある。
しかも、各モノマーの反応活性は異なる。従って、酸無水物/ジアミンのモル比率が仕込み比から大きく変動して過大又は過小になり、たとえテトラカルボン酸二無水物/ジアミンのモル比率が仕込みの時点で1であっても十分高い分子量にならない場合もある。それに対し、本発明のポリイミド前駆体は、適切なモノマーを選択し、各モノマーに適したテトラカルボン酸二無水物/ジアミンのモル比率を選択したことで、ポリイミド前駆体のMwを80,000~800,000の範囲内にすることができる。さらに、イミド化したポリイミドの引き裂き伝播抵抗が1.0mN/μm以上になる。
テトラカルボン酸二無水物/ジアミンのモル比率を適切な範囲とするために、有機溶媒に対する各モノマーの添加順を変更する、有機溶媒中に各モノマーを添加した後に加熱して攪拌する、有機溶媒中に各モノマーを添加した後に超音波を照射する等の工程を加えても良い。
(III)反応条件を最適化する場合は、前記ジアミン及びテトラカルボン酸二無水物を含むモノマー群を、有機溶剤中で、35℃~50℃で1~10時間加熱する工程を経ることが好ましい。これにより、引き裂き伝播抵抗が高くなる。一般的に、ジアミン及びテトラカルボン酸二無水物を含むモノマー群の有機溶剤中での反応条件において、反応温度が高いほど、重合反応の制御が難しくなり、ゲル化等の不具合が起こる傾向にある。そのため、使用するモノマーを溶解させるために反応温度を上げることはあるものの、一般的には、できるだけ低温で反応させる。
それに対し、本発明のポリイミド前駆体は、有機溶剤中の反応温度が高くても、ポリイミド前駆体のMwを80,000~800,000の範囲内にすることができる。具体的な反応温度は35℃~50℃、反応時間は1~10時間とすることが好ましい。このような反応条件でも、得られた本発明のポリイミド前駆体は、Mwが80,000~800,000の範囲内になるとともに、イミド化したポリイミドの引き裂き伝播抵抗が1.0mN/μm以上になる。
さらに、上記の通り、適切なモノマーを選択しているため、特に6FDAを使用した場合、黄色度(フィルム厚み10μmで換算後)が10以下であり、熱膨張係数が100ppm/K以下であるポリイミドが得られる。加熱温度が35℃未満では、高分子量の樹脂が得られなく、引き裂き伝播抵抗の向上効果やRthの低減効果が得られない。一方、50℃を超えると、重合の逆反応が起こり、高分子量の樹脂が得られない。加熱時間が1時間未満では、高分子量の樹脂が得られなく、引き裂き伝播抵抗の向上効果やRthの低減効果が得られない。一方、加熱時間が10時間を超えると、重合の逆反応が起こり、高分子量の樹脂が得られない。
特にRthを低く抑える観点から、加熱温度は40℃~50℃が好ましく、また、加熱時間は1~6時間が好ましく、1~4時間がより好ましい。
重合度を向上させるために、35℃~50℃で1~10時間加熱する工程より後に、さらに、5℃~35℃で5時間以上攪拌する工程を経ることが好ましい。攪拌温度は、10℃~35℃がより好ましく、15℃~30℃がさらに好ましい。また、攪拌時間は、10時間以上がさらに好ましい。このように、十分な時間をかけて撹拌工程を実施することによって、ポリイミド前駆体の重合度が高くなり、Mwが80,000~800,000のポリイミド前駆体が得られやすくなる。
上記(I)~(III)の手法は、それぞれを単独で適応してもよいが、(I)~(III)の手法を組み合わせて行うことがより好ましい。これらの手法を最適化することにより、得られるポリイミド前駆体は、Mwが80,000~800,000の範囲内になるとともに、イミド化したポリイミドの引き裂き伝播抵抗が1.0mN/μm以上になる。
特に6FDAを使用した場合は、上記工程によって、ポリイミドのRthが低く抑えられ、Rth(フィルム厚み10μmで換算後)が65nm以下になる。
また、ODPAを使用した場合は、厚みが5~20μm程度の薄膜ポリイミドフィルムとしたときでも伸びに優れる。具体的には、厚みが10μm程度のポリイミドフィルムでは伸び(「伸度」ともいう。)が20%以上であり、厚みが6μm程度のポリイミドフィルムでも、伸びが10%以上の値を保持することができる。さらに組成を最適化することで、厚みが10μm程度のポリイミドフィルムの伸びに対する、厚みが6μm程度のポリイミドフィルムの伸びが70%以上を保持することができる。
近年、電子機器の小型化・軽量化が進んでいるため、フレキシブルデバイスにおいても、従来より薄いものが求められてきている。ODPAを使用した場合、このような用途において、特に好適に使用することができる。
有機溶媒としては、極性溶媒が好ましく、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、ジメチルホルムアミド、2-ブタノン、ジグライム、キシレン等が挙げられる。また、溶解性を高めるために、キシレン、ヘキサンなど追加することができる。より好ましくは、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドンである。
また、上記加熱の際、大気中で行っても良いが、窒素気流下で行ったほうが好ましい。また、ポリイミド前駆体の分子末端を、モノアミン又はモノカルボン酸二無水物で封止してもよい。
本発明のポリイミドは、本発明のポリイミド前駆体をイミド化して得られる。イミド化は、熱イミド化法又は化学イミド化法等により行うことができる。
熱イミド化は、ガラス、金属、樹脂などの任意の支持基材上に、ポリイミド前駆体を、アプリケーターを用いて塗布し、150℃以下の温度で2~60分予備乾燥し、溶媒を除去した後、イミド化のために通常、室温から段階的に温度を昇温し、450℃までに10分~20時間程度熱処理することにより行われる。必要な機械特性に応じて、熱処理温度を変更することは可能である。好ましくは、ポリイミドの耐熱性、機械強度の観点から、イミド化のための熱処理の最高温度が350℃~450℃であり、より好ましくは、360℃~400℃である。また、熱イミド化において、酸二無水物やジアミンの種類、溶剤の種類の組み合わせを選択すれば、イミド化が比較的短時間で完了し、予備加熱を含め熱処理は60分間以内で行うことも可能である。なお、ポリイミド前駆体を塗布する際、ポリイミド前駆体を公知の溶媒に溶解させたポリイミド前駆体溶液として、塗布してもよい。
化学イミド化は、ポリイミド前駆体溶液に脱水剤と触媒を加え、30℃~60℃で化学的に脱水を行う。代表的な脱水剤としては無水酢酸が、触媒としてはピリジンが例示される。
化学イミド化は、不純物が混入しやく、工程が煩雑という懸念があることから、熱イミド化法により行うことが好ましい。
なお、一種類のポリイミド前駆体をイミド化しても良いし、二種類以上のポリイミド前駆体を混合し、一度にイミド化してよい。
本発明のポリイミド前駆体及びポリイミドの好ましい重合度は、ポリイミド前駆体溶液のE型粘度計による測定する粘度として1,000~100,000cPであり、好ましくは3,000~10,000cPの範囲にあることがよい。また、ポリイミド前駆体の分子量はGPC法によって求めることができる。ポリイミド前駆体の好ましい分子量範囲(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)で15,000~250,000、重量平均分子量(Mw)で80,000~800,000の範囲であることが望ましい。なお、ポリイミドの分子量も、その前駆体の分子量と同等の範囲にある。Mwが80,000未満であるとポリイミドの引き裂き伝播抵抗が低下する傾向にあり、800,000を超えると粘度が高過ぎて、製膜しにくくなったり、ゲルが生成してフィルムが不均一になることで引き裂き伝播抵抗が低下したりする傾向にある。6FDAを使用しODPAを使用しない場合、より好ましくはMwの下限が220,000であり、さらに好ましくは230,000である。また、ODPAを使用し6FDAを使用しない場合、より好ましくはMwの下限が180,000であり、さらに好ましくは200,000である。
なお、6FDA及びODPAを併用する場合、Mwの好ましい下限は、6FDA及びODPAのモル分率から求めることができる。即ち、ポリイミド前駆体及びポリイミドにおける6FDA及びODPAの使用量の合計をαモル、6FDAの使用量をβモル、6FDAを使用しODPAを使用しない場合の好ましいMwの下限をγ、ODPAを使用し6FDAを使用しない場合の好ましいMwの下限をδとした場合、Mwの好ましい下限εは、
ε = γ×β/α + δ×(α-β)/α
で表される。
本発明のポリイミド前駆体をイミド化して得られる本発明のポリイミドは、上記の通り、黄色度(フィルム厚み10μmで換算後)が10以下であり、かつ、引き裂き伝播抵抗が1.0mN/μm以上であり、好ましくは、Rth(フィルム厚み10μmで換算後)が65nm以下であり、CTEが100ppm/K以下である。
本発明のポリイミドの黄色度(YI)は10以下がよく、好ましくは6以下であり、より好ましくは4以下である。この範囲であれば、有機EL装置用TFT基板、タッチパネル基板、カラーフィルター基板等の、透明性や着色が少ないことを要求される基板に好適に使用できる。
上記のとおり、本発明のポリイミドの引き裂き伝播抵抗は1.0mN/μm以上である。1.0mN/μm未満であると、例えば、ポリイミド層上に表示素子等の機能層を搭載し、支持基材からポリイミド層を引きはがす工程等において、ポリイミド層が破断する恐れがある。より好ましい範囲は1.3mN/μm以上である。さらに好ましい範囲は1.5mN/μm以上である。
また、耐熱性の観点から、本発明のポリイミドは、ガラス転移温度(Tg)が250℃以上、好ましくは300℃以上であることがよい。また、熱分解温度(1%重量減少温度、Td1)が400℃以上であることが良い。
また、本発明のポリイミドのRthは65nm以下がよく、45nm以下が好ましく、より好ましくは40nm以下であり、さらに好ましくは30nm以下である。この範囲であれば、例えば、タッチパネル基板として使用した場合、視認性等の光学特性に優れる。
フレキシブルデバイス用基板の透明性の観点から、本発明のポリイミドは、厚さ10~15μmのフィルムの状態において、可視領域の全光線透過率が70%以上、好ましくは80%以上であることがよい。また、厚さ10~15μmのポリイミドフィルムの状態において、450nmの光透過率が70%以上が好ましく、より好ましくは80%以上である。
本発明のポリイミドのCTEは、100ppm/K以下がよく、好ましくは-10ppm/K~80ppm/Kの範囲内である。CTEが-10ppm/K未満であるか、または、80ppm/Kを超えると、表示素子の搭載時の熱応力により、表示装置に反りやクラックが生じたり、剥離したりするなどの問題が発生してしまうことがある。CTEは、より好ましくは0ppm/K~80ppm/Kの範囲内である。特にODPAを使用した場合、組成の最適化によりCTEの上限を40ppm/Kとすることが好ましく、30ppm/Kとすることがより好ましく、20ppm/Kとすることが最も好ましい。
本発明のポリイミド前駆体をポリイミドとする方法には制限はないが、ポリイミドを樹脂基板として使用する場合は、フィルム状又はポリイミド層を含む積層体として得ることが有利である。
好ましくは、(1)ポリイミド前駆体を含む樹脂溶液(樹脂組成物)を、支持基材上に塗布した後、乾燥、熱処理(イミド化)する方法、(2)液相中でイミド化まで完了させた樹脂溶液を支持基材上に塗布乾燥する方法、(3)別途作製したポリイミドフィルムを別の支持基材上に張り付ける方法のいずれかによって、ポリイミド積層体を得ることができる。生産効率の観点からは、前記(1)の方法のように支持基材上でイミド化を行い、そのまま積層体とし、必要によりこれを剥離してフィルムとすることが望ましい。ここで、支持基材としては、ポリイミド層形成時の加熱に耐えうる耐熱性や、ポリイミド積層体から支持基材を剥離する際の剥離性を担保できれば、樹脂基材、ガラス基材、金属基材等、公知のものを適用できる。好ましくは、ポリイミド層の低Rthの観点から、ガラス及びポリイミドフィルムであり、より好ましくは、ポリイミドフィルムである。
本発明のポリイミドは、本発明のポリイミドを含むポリイミド層上に機能層が形成されてなるフレキシブルデバイスとして適する。この場合のポリイミド層は、単層でもよいし、複数層からなるようにしてもよい。単層の場合には、3μm~100μmの範囲内の厚みを有するようにするのがよい。一方、複数層の場合においては、主たるポリイミド層が上記の厚みを有するポリイミドフィルムであれば良い。ここで、「主たるポリイミド層」とは、複数層のポリイミドの中で、厚みが最も大きな比率を占めるポリイミド層を指し、かつ、本発明のポリイミドからなる層であり、好適にはその厚みを3μm~100μmの範囲内にするのがよく、更に好ましくは4μm~50μmの範囲内である。
本発明のポリイミドは、このポリイミド層を有する積層体とし、そのポリイミド層表面上に、各種の機能を有する素子層等(機能層)を形成することができる。機能層の例を挙げると液晶表示装置、有機EL表示装置、タッチパネル、電子ペーパーをはじめとする表示装置であって、カラーフィルター等の表示装置又はこれらの構成部品が挙げられる。また、例えば、有機EL照明装置、タッチパネル装置、ITO等が積層された導電性フィルム、タッチパネル用フィルム、水分や酸素等の浸透を防止するガスバリアフィルム、フレキシブル回路基板の構成部品などを含めた、前記表示装置に付随して使用される各種機能装置も包含される。すなわち、ここで言う「機能層」とは、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、及びカラーフィルター等の構成部品のみならず、有機EL照明装置、タッチパネル装置、有機EL表示装置の電極層もしくは発光層、ガスバリアフィルム、接着フィルム、薄膜トランジスタ(TFT)、液晶表示装置の配線層もしくは透明導電層等の1種又は2種以上を組み合わせたものも含めている。
機能層の形成方法は、目的とするデバイスに応じて、適宜、形成条件が設定されるが、一般的には金属膜、無機膜、有機膜等をポリイミドフィルム上に成膜した後、必要に応じて所定の形状にパターニングしたり、熱処理したりするなど、公知の方法を用いることができる。すなわち、これら表示素子を形成するための手段については特に制限されず、例えば、スパッタリング、蒸着、CVD、印刷、露光、浸漬など、適宜選択されたものであり、必要な場合には真空チャンバー内などでこれらのプロセス処理を行うようにしてもよい。そして、支持基材とポリイミドフィルムとを分離するのは、各種プロセス処理を経て機能層を形成した直後であってもよく、ある程度の期間で基材と一体にしておき、例えば表示装置として利用する直前に分離して取り除くようにしてもよい。
以下に、本発明のフレキシブルデバイスの一例として、機能層としてボトムエミッション構造の有機EL表示装置の製造方法の概略を説明する。
本発明のポリイミドを含有するポリイミドフィルム(以下、「本発明のポリイミドフィルム」と記すことがある)上に、ガスバリア層を設けて水分や酸素の透湿を阻止できる構造にする。次に、ガスバリア層の上面に、薄膜トランジスタ(TFT)を含む回路構成層を形成する。この場合、有機EL表示装置においては、薄膜トランジスタとして動作速度が速いLTPS-TFTが主に選択される。この回路構成層には、その上面にマトリックス状に複数配置された画素領域のそれぞれに対して、例えばITO(Indium Tin Oxide)の透明導電膜からなるアノード電極を形成して構成する。更に、アノード電極の上面には有機EL発光層を形成し、この発光層の上面にはカソード電極を形成する。このカソード電極は各画素領域に共通に形成される。そして、このカソード電極の面を被うようにして、再度ガスバリア層を形成し、更に最表面には、表面保護のため封止基板を設置する。この封止基板のカソード電極側の面にも水分や酸素の透湿を阻止するガスバリア層を積層しておくのが信頼性の観点より望ましい。なお、有機EL発光層は、正孔注入層-正孔輸送層-発光層-電子輸送層等の多層膜(アノード電極-発光層-カソード電極)で形成されるが、特に、有機EL発光層は水分や酸素により劣化するため真空蒸着で形成され、電極形成も含めて真空中で連続形成されるのが一般的である。
上記有機EL表示装置の発光層から出る光の波長が主に440nmから780nmであることから、有機EL表示装置に用いられる透明樹脂基板としては、この波長領域での平均透過率が少なくとも80%以上であることが求められる。一方、UVレーザー光の照射により、ガラス基材などの支持基材とポリイミド層の剥離を行なう場合、UVレーザー光の波長での透過率が高いと、吸収/剥離層を別に設ける必要があり、このことにより生産性が低下する。この剥離には現在、308nmレーザー装置が一般的に使われている。レーザーリフトオフを行なうためには、ポリイミド自体が308nmレーザー光を十分に吸収する必要があり、極力光を透過させないことが望ましい。このような観点から、本発明のポリイミドフィルムの308nmでの透過率は、好ましくは1%以下であり、さらに好ましくは0.5%以下である。
以下、実施例及び比較例に基づき、本発明を具体的に説明する。なお、本発明はこれらの内容に制限されるものではない。
実施例及び比較例で使用する材料の略号及び評価方法を示す。
(酸二無水物)
・6FDA: 4,4’-(2,2’-ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物
・ODPA:4,4’-オキシジフタル酸二無水物
・PMDA:ピロメリット酸無水物
(ジアミン)
・TFMB:2,2-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン
・m-TB:2,2’-ジメチル‐4,4’-ジアミノビフェニル
(溶剤)
・NMP: N-メチル-2-ピロリドン
・DMAc:ジメチルアセトアミド
(光透過率T450及び黄色度YI)
ポリイミドフィルム(50mm×50mm)をSHIMADZU UV-3600分光光度計にて、450nmにおける光透過率(T450)を求めた。
また、下式(1)で表される計算式に基づいてYI(黄色度)を算出した。
YI=100×(1.2879X-1.0592Z)/Y … (1)
[ここで、X,Y,Zは、JIS Z 8722で規定する試験片の三刺激値である。]
そして、下式(2)で表される、厚み10μmに換算した値YI(10)を算出した。
YI(10)=(YI/厚み[μm])×10 … (2)
(熱膨張係数;CTE)
ポリイミドフィルム(3mm×15mm)を、熱機械分析(TMA)装置(日立ハイテクサイエンス社製;品名TMA/AA6100)にて5.0gの荷重を加えながら一定の昇温速度(10℃/min)で30℃から280℃まで昇温し、280℃で10分保持、次いで、280℃から30℃まで降温し、250℃~100℃の降温時におけるポリイミドフィルムの伸び量からCTEを測定した。
(全光線透過率;TT)
ポリイミドフィルム(50mm×50mm)を、ヘイズメーター(日本電色工業社製;品名HAZE METER NDH500)にて全光線透過率を測定した。
(ガラス転移温度;Tg)
ポリイミドフィルム(5mm×70mm)を、動的粘弾性測定装置(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製;品名RAS-G2)にて23℃から450℃まで5℃/分で昇温させたときの動的粘弾性を測定し、tanδ極大値を示す温度を、ガラス転移温度(Tg)とした。
(厚み方向のリタデーション;Rth)
まず、試料に入射する光の入射角を変更するために試料を回転させる回転装置を付けた、複屈折・位相差評価装置(株式会社フォトニックラティス社製、WPA-100)を準備した。この装置にて、ポリイミドフィルム(50mm×50mm)の波長543nmにおけるリタデーションの入射角依存性を測定した。
その測定データを数値解析して、厚み方向のリタデーションRthを求めた。フィルム厚み10μmで換算後の値をRth10とした。
(引き裂き伝播抵抗)
ポリイミドフィルム(63.5mm×50mm)の試験片を準備し、試験片に長さ12.7mmの切り込みを入れ、軽荷重引裂き試験機(東洋精機社製)を用いて室温で引き裂き伝播抵抗値を測定した。測定した引き裂き伝播抵抗値は、単位厚み当たりの抵抗値(kN/m)として表した。
(分子量Mw)
分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(東ソー株式会社製、商品名;HLC-8220GPC)により測定した。標準物質としてポリスチレンを用い、展開溶媒にはN,N-ジメチルアセトアミドを用いた。
(引張り強度、および引張り伸度)
ポリイミドフィルム(10mm×15mm)の試験片を準備し、テンシロン万能試験機(オリエンテック株式会社製、RTA-250)を用い、引張速度10mm/minで引張試験を行った。5サンプルの平均値を算出し、引張伸度と引張強度とした。
下記の合成例に従い、ポリイミド前駆体溶液A~C、H~Tを調製した。
(合成例1)
窒素気流下で、3000mlのセパラブルフラスコの中に、156.45gのTFMBを、2125gのDMAcに溶解させた。次いで、218.99gの6FDAを加えた。なお、酸二無水物(a)とジアミン(b)のモル比(a/b)は、1.009とした。この溶液を、45℃で2時間加熱し、内容物を溶解させ、その後、溶液を室温で10時間攪拌を続けて重合反応を行い、高重合度のポリイミド(PI)前駆体溶液A(粘稠な溶液)を得た。組成、固形分濃度、ポリイミド(PI)前駆体溶液AのMw等を表1に示す。
(合成例2)
窒素気流下で、300mlのセパラブルフラスコの中に、6.28gのTFMB及び8.72gの6FDAを85gのDMAcに溶解させた。なお、酸二無水物(a)とジアミン(b)のモル比(a/b)は、1.0とした。この溶液を、攪拌しながら室温から80℃まで昇温し、80℃で6時間攪拌を続けて重合反応を行い、高重合度のポリイミド(PI)前駆体溶液B(粘稠な溶液)を得た。組成、固形分濃度、ポリイミド(PI)前駆体溶液BのMw等を表1に示す。
(合成例3)
窒素気流下で、300mlのセパラブルフラスコの中に、6.28gのTFMBを、85gのDMAcに溶解させた。次いで、8.72gの6FDAを加えた。なお、酸二無水物(a)とジアミン(b)のモル比(a/b)は、1.0とした。この溶液を、加熱をすることなく、室温(20℃)で3時間攪拌を続けて重合反応を行い、高重合度のポリイミド(PI)前駆体溶液C(粘稠な溶液)を得た。組成、固形分濃度、ポリイミド(PI)前駆体溶液CのMw等を表1に示す。
(合成例4)
窒素気流下で、3000mlのセパラブルフラスコの中に、表1の組成の通り、ジアミンをNMPに溶解させ、次いで、酸二無水物を加えた。この溶液を、45℃で2時間加熱し、内容物を溶解させ、その後、溶液を室温で10時間攪拌を続けて重合反応を行い、高重合度のポリイミド(PI)前駆体溶液H(粘稠な溶液)を得た。組成、固形分濃度、ポリイミド(PI)前駆体溶液HのMw等を表1に示す。
(合成例5)
窒素気流下で、3000mlのセパラブルフラスコの中に、表1の組成の通り、ジアミンをNMPに溶解させ、次いで、酸二無水物を加えた。この溶液を、45℃で2時間加熱し、内容物を溶解させ、その後、溶液を室温で10時間攪拌を続けて重合反応を行い、高重合度のポリイミド(PI)前駆体溶液I(粘稠な溶液)を得た。組成、固形分濃度、ポリイミド(PI)前駆体溶液IのMw等を表1に示す。
(合成例6)
窒素気流下で、3000mlのセパラブルフラスコの中に、表1の組成の通り、ジアミンをNMPに溶解させ、次いで、酸二無水物を加えた。この溶液を、45℃で2時間加熱し、内容物を溶解させ、その後、溶液を室温で30時間攪拌を続けて重合反応を行い、高重合度のポリイミド(PI)前駆体溶液J(粘稠な溶液)を得た。組成、固形分濃度、ポリイミド(PI)前駆体溶液JのMw等を表1に示す。
(合成例7)
窒素気流下で、3000mlのセパラブルフラスコの中に、表2の組成の通り、ジアミンをNMPに溶解させ、次いで、酸二無水物を加えた。この溶液を、45℃で2時間加熱し、内容物を溶解させ、その後、溶液を室温で30時間攪拌を続けて重合反応を行い、高重合度のポリイミド(PI)前駆体溶液K(粘稠な溶液)を得た。組成、固形分濃度、ポリイミド(PI)前駆体溶液KのMw等を表2に示す。
(合成例8)
窒素気流下で、3000mlのセパラブルフラスコの中に、表2の組成の通り、ジアミンをNMPに溶解させ、次いで、酸二無水物を加えた。この溶液を、45℃で2時間加熱し、内容物を溶解させ、その後、溶液を室温で30時間攪拌を続けて重合反応を行い、高重合度のポリイミド(PI)前駆体溶液L(粘稠な溶液)を得た。組成、固形分濃度、ポリイミド(PI)前駆体溶液LのMw等を表2に示す。
(合成例9)
窒素気流下で、3000mlのセパラブルフラスコの中に、表2の組成の通り、ジアミンをNMPに溶解させ、次いで、酸二無水物を加えた。この溶液を、室温(23℃)で3時間加熱し、内容物を溶解させ、その後、溶液を室温で3時間攪拌を続けて重合反応を行い、高重合度のポリイミド(PI)前駆体溶液M(粘稠な溶液)を得た。組成、固形分濃度、ポリイミド(PI)前駆体溶液MのMw等を表2に示す。
(合成例10)
窒素気流下で、3000mlのセパラブルフラスコの中に、表2の組成の通り、ジアミンをNMPに溶解させ、次いで、酸二無水物を加えた。この溶液を、45℃で2時間加熱し、内容物を溶解させ、その後、溶液を室温で30時間攪拌を続けて重合反応を行い、高重合度のポリイミド(PI)前駆体溶液N(粘稠な溶液)を得た。組成、固形分濃度、ポリイミド(PI)前駆体溶液NのMw等を表2に示す。
(合成例11)
窒素気流下で、3000mlのセパラブルフラスコの中に、表2の組成の通り、ジアミンをNMPに溶解させ、次いで、酸二無水物を加えた。この溶液を、攪拌しながら室温から80℃まで昇温し、80℃で6時間攪拌を続けて重合反応を行い、高重合度のポリイミド(PI)前駆体溶液O(粘稠な溶液)を得た。組成、固形分濃度、ポリイミド(PI)前駆体溶液OのMw等を表2に示す。
(合成例12)
窒素気流下で、3000mlのセパラブルフラスコの中に、表2の組成の通り、ジアミンをNMPに溶解させ、次いで、酸二無水物を加えた。この溶液を、加熱をすることなく、室温(20℃)で3時間攪拌を続けて重合反応を行い、高重合度のポリイミド(PI)前駆体溶液P(粘稠な溶液)を得た。組成、固形分濃度、ポリイミド(PI)前駆体溶液PのMw等を表2に示す。
(合成例13)
窒素気流下で、3000mlのセパラブルフラスコの中に、表2の組成の通り、ジアミンをNMPに溶解させ、次いで、酸二無水物を加えた。この溶液を、45℃で2時間加熱し、内容物を溶解させ、その後、溶液を室温で30時間攪拌を続けて重合反応を行い、高重合度のポリイミド(PI)前駆体溶液T(粘稠な溶液)を得た。組成、固形分濃度、ポリイミド(PI)前駆体溶液TのMw等を表2に示す。
Figure 2020067558000001
Figure 2020067558000002
合成例14
窒素気流下で、300mlのセパラブルフラスコの中に、合成例9で得られたポリイミド(PI)前駆体溶液Mを50g加えた。次いで、合成例10で得られたポリイミド(PI)前駆体溶液Nを50g加えた。室温で3時間を攪拌し、高粘稠なポリイミド(PI)前駆体溶液Qを得た。
合成例15
窒素気流下で、300mlのセパラブルフラスコの中に、合成例8で得られたポリイミド(PI)前駆体溶液Lを50g加えた。次いで、合成例5で得られたポリイミド(PI)前駆体溶液Iを50g加えた。室温で3時間を攪拌し、高粘稠なポリイミド(PI)前駆体溶液Sを得た。
合成例16
窒素気流下で、300mlのセパラブルフラスコの中に、合成例10で得られたポリイミド(PI)前駆体溶液Nを50g加えた。次いで、合成例5で得られたポリイミド(PI)前駆体溶液Iを50g加えた。室温で3時間を攪拌し、高粘稠なポリイミド(PI)前駆体溶液Rを得た。
(実施例1)
合成例1で得られたポリイミド前駆体溶液Aに、溶剤DMAcを加えて、粘度が4000cPになるように希釈した上で、支持基材としての75μmのポリイミドフィルム(宇部興産製ユーピレックス-S)上に、バーコーターを用いて、イミド化後のポリイミド層の厚みが約10μmになるように塗工した。続いて、100℃で15分間加熱を行った。そして、窒素雰囲気中で、100℃から400℃まで10分間で昇温させ、支持基材の上にポリイミド層(ポリイミドA)を形成した。それから、支持基材を剥離し、ポリイミド(PI)フィルムAを得た。上記剥離は、形成されたポリイミド層だけを、カッターで切り口を1周作って、剥離する範囲を決めてから、ピンセットで支持基材から剥離することによって行った。なお、ポリイミド(PI)フィルムAの厚み、CTE、Tg、TT、T450、Rth10、YI(10)、引き裂き伝播抵抗、伸度及び強度は、表3に示した。
(実施例2)
合成例1で得られたポリイミド前駆体溶液Aに、溶剤DMAcを加えて、粘度が4000cPになるように希釈した上で、支持基材としての75μmのポリイミドフィルム(宇部興産製ユーピレックス-S)上に、バーコーターを用いて、イミド化後のポリイミド層の厚みが約10μmになるように塗工した。続いて、120℃で10分間の加熱で乾燥し溶剤除去を行った。次に、支持基材の幅方向のフィルム端部を把持具で保持しながら支持基材を加熱炉に搬入し、180℃から360℃まで約30℃/分の昇温速度で熱処理しながら支持基材を幅方向に10%延伸して、支持基材の上にポリイミド層(ポリイミドB)を形成した。それから、支持基材を剥離し、ポリイミド(PI)フィルムBを得た。上記剥離は、形成されたポリイミド層だけを、カッターで切り口を1周作って、剥離する範囲を決めてから、ピンセットで支持基材から剥離することによって行った。なお、ポリイミド(PI)フィルムBの厚み、CTE、Tg、TT、T450、Rth10、YI(10)、引き裂き伝播抵抗、伸度及び強度は、表3に示した。
(実施例3)
合成例1で得られたポリイミド前駆体溶液Aに、溶剤DMAcを加えて、粘度が4000cPになるように希釈した上で、支持基材としての75μmのポリイミドフィルム(宇部興産製ユーピレックス-S)上に、バーコーターを用いて、イミド化後のポリイミド層の厚みが約10μmになるように塗工した。続いて、120℃で10分間の加熱で乾燥し溶剤除去を行った。次に、支持基材の幅方向のフィルム端部を把持具で保持しながら支持基材を加熱炉に搬入し、180℃から360℃まで約30℃/分の昇温速度で熱処理しながら支持基材を幅方向に20%延伸して、支持基材の上にポリイミド層(ポリイミドC)を形成した。それから、支持基材を剥離し、ポリイミド(PI)フィルムCを得た。上記剥離は、形成されたポリイミド層だけを、カッターで切り口を1周作って、剥離する範囲を決めてから、ピンセットで支持基材から剥離することによって行った。なお、ポリイミド(PI)フィルムCの厚み、CTE、Tg、TT、T450、Rth10、YI(10)、引き裂き伝播抵抗、伸度及び強度は、表3に示した。
(実施例4)
合成例1で得られたポリイミド前駆体溶液Aに、溶剤DMAcを加えて、粘度が4000cPになるように希釈した上で、支持基材としての75μmのポリイミドフィルム(宇部興産製ユーピレックス-S)上に、バーコーターを用いて、イミド化後のポリイミド層の厚みが約10μmになるように塗工した。続いて、120℃で10分間の加熱で乾燥し溶剤除去を行った。次に、窒素雰囲気中で、一定の昇温速度(4℃/min)で室温から360℃まで昇温させ、更に、360℃で10分間保持した。その後、窒素雰囲気中で3時間かけて室温に戻し支持基材の上にポリイミド層(ポリイミドD)を形成した。それから、支持基材を剥離し、ポリイミド(PI)フィルムDを得た。上記剥離は、形成されたポリイミド層だけを、カッターで切り口を1周作って、剥離する範囲を決めてから、ピンセットで支持基材から剥離することによって行った。なお、ポリイミド(PI)フィルムDの厚み、CTE、Tg、TT、T450、Rth10、YI(10)、引き裂き伝播抵抗、伸度及び強度は、表3に示した。
(実施例5)
合成例1で得られたポリイミド前駆体溶液Aに、溶剤DMAcを加えて、粘度が4000cPになるように希釈した上で、支持基材としての100μmのガラス基板上に、バーコーターを用いて、イミド化後のポリイミド層の厚みが約10μmになるように塗工した。続いて、120℃で10分間の加熱で乾燥し溶剤除去を行った。次に、窒素雰囲気中で、一定の昇温速度(4℃/min)で室温から370℃まで昇温させ、更に、370℃で30分間保持した。その後、窒素雰囲気中で4時間かけて室温に戻し支持基材の上にポリイミド層(ポリイミドE)を形成した。それから、支持基材を剥離し、ポリイミド(PI)フィルムEを得た。上記剥離は、形成されたポリイミド層だけを、カッターで切り口を1周作って、剥離する範囲を決めてから、ピンセットで支持基材から剥離することによって行った。なお、ポリイミド(PI)フィルムEの厚み、CTE、Tg、TT、T450、Rth10、YI(10)、引き裂き伝播抵抗、伸度及び強度は、表3に示した。
(比較例1)
合成例2で得られたポリイミド前駆体溶液Bに、溶剤DMAcを加えて、粘度が4000cPになるように希釈した上で、支持基材としての100μmのガラス基板上に、バーコーターを用いて、イミド化後のポリイミド層の厚みが約10μmになるように塗工した。続いて、120℃で10分間の加熱で乾燥し溶剤除去を行った。その後、350℃で30分間加熱を行って、支持基材の上にポリイミド層(ポリイミドF)を形成した。それから、支持基材を剥離し、ポリイミド(PI)フィルムFを得た。上記剥離は、形成されたポリイミド層だけを、カッターで切り口を1周作って、剥離する範囲を決めてから、ピンセットで支持基材から剥離することによって行った。なお、ポリイミド(PI)フィルムFの厚み、CTE、Tg、TT、T450、Rth10、YI(10)、引き裂き伝播抵抗、伸度及び強度は、表3に示した。
(比較例2)
合成例3で得られたポリイミド前駆体溶液Cに、溶剤DMAcを加えて、粘度が4000cPになるように希釈した上で、支持基材としての100μmのガラス基板上に、バーコーターを用いて、イミド化後のポリイミド層の厚みが約10μmになるように塗工した。続いて、120℃で10分間の加熱で乾燥し溶剤除去を行った。次に、窒素雰囲気中で、一定の昇温速度(4℃/min)で室温から360℃まで昇温させ、更に、360℃で10分間保持した。その後、窒素雰囲気中で3時間かけて室温に戻し支持基材の上にポリイミド層(ポリイミドG)を形成した。それから、支持基材を剥離し、ポリイミド(PI)フィルムGを得た。上記剥離は、形成されたポリイミド層だけを、カッターで切り口を1周作って、剥離する範囲を決めてから、ピンセットで支持基材から剥離することによって行った。なお、ポリイミド(PI)フィルムGの厚み、CTE、Tg、TT、T450、Rth10、YI(10)、引き裂き伝播抵抗、伸度及び強度は、表3に示した。
得られたポリイミド(PI)フィルムA~Gについて、各種評価を行った。結果を表3に示す。
(実施例6~14、比較例3~5)
ポリイミド前駆体溶液Aの代わりに表4及び表5に示すポリイミド前駆体溶液をそれぞれ使用した他は、実施例5と同じ条件で、支持基材としての100μmのガラス基板上に、厚み10μmのポリイミド層を形成し、次いで、ポリイミド(PI)フィルムを得た。得られたポリイミド層及びポリイミド(PI)フィルムの種類も表4及び表5に記載した。
なお、得られたポリイミド(PI)フィルムの厚み、CTE、Tg、TT、T450、Rth10、YI(10)、引き裂き伝播抵抗、伸度及び強度は、表4及び表5に示した。
(実施例15~23)
表6に示すポリイミド前駆体溶液をそれぞれ使用し、支持基材としての100μmのガラス基板上に、イミド化後のポリイミド層を表6に示した厚みになるように塗工した他は、実施例5と同じ条件で、ポリイミド層を形成し、次いで、ポリイミド(PI)フィルムを得た。得られたポリイミド層及びポリイミド(PI)フィルムの種類も表6に記載した。なお、得られたポリイミド(PI)フィルムの厚み、CTE、Tg、TT、T450、Rth10、YI(10)、引き裂き伝播抵抗、伸度及び強度は、表6に示した。
Figure 2020067558000003
Figure 2020067558000004
Figure 2020067558000005
Figure 2020067558000006
比較例6
窒素気流下で、300mlのセパラブルフラスコの中に、18.55gのm-TBを、212.5gのDMAcに溶解させた。次いで、18.95gのPMDAを加えた。なお、酸二無水物(a)とジアミン(b)のモル比(a/b)は、0.995とした。この溶液を、室温で3時間攪拌しながら反応させ、高重合度のポリイミド(PI)前駆体溶液(粘稠な溶液)を得た。実施例2と同様に製膜し、光学特性を測定した。YIが51と黄色フィルムであった。
比較例7
窒素気流下で、300mlのセパラブルフラスコの中に、18.55gのm-TBを、212.5gのDMAcに溶解させた。次いで、18.95gのPMDAを加えた。なお、酸二無水物(a)とジアミン(b)のモル比(a/b)は、0.995とした。この溶液を、45℃で2時間加熱し、内容物を溶解させ、その後、溶液を10分攪拌して重合反応を行ったところ、樹脂の粘度が大きく上昇し、全体的にゲル化となった。製膜できなかった。
以上、本発明の実施の形態を例示の目的で詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に制約されることはない。
本出願は、日本国特許出願2018-186221号(出願日:2018年9月29日)に基づく優先権を主張するものであり、当該出願の全内容をここに援用する。

Claims (9)

  1. ジアミンに由来する構造単位とテトラカルボン酸二無水物に由来する構造単位とを有するポリイミド前駆体であって、i)ジアミンに由来する構造単位として、2,2-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジンに由来する構造単位を、ジアミンに由来する全構造単位の60モル%以上含み、ii)テトラカルボン酸二無水物に由来する構造単位として、4,4’-オキシジフタル酸二無水物に由来する構造単位を必須に含有するとともに、4,4-(2,2’-ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物及び4,4-オキシジフタル酸二無水物から選ばれる1種以上に由来する構造単位を、合計で、テトラカルボン酸二無水物に由来する全構造単位の20モル%以上含み、かつ、重量平均分子量が180,000~800,000の範囲内であり、
    イミド化したポリイミドの黄色度(フィルム厚み10μmで換算後)が10以下であり、かつ、引き裂き伝播抵抗が1.0mN/μm以上であることを特徴とするポリイミド前駆体。
  2. イミド化したポリイミドのフィルム厚み5~20μmにおける伸度が10%以上である、請求項1に記載のポリイミド前駆体。
  3. イミド化したポリイミドのフィルムの厚み方向のリタデーション(フィルム厚み10μmで換算後)が65nm以下である、請求項1に記載のポリイミド前駆体。
  4. ジアミンに由来する構造単位とテトラカルボン酸二無水物に由来する構造単位とを有するポリイミドであって、i)ジアミンに由来する構造単位として、2,2-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジンに由来する構造単位を、ジアミンに由来する全構造単位の60モル%以上含み、ii)テトラカルボン酸二無水物に由来する構造単位として、4,4’-オキシジフタル酸二無水物に由来する構造単位を必須に含有するとともに、4,4’-(2,2’-ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物及び4,4’-オキシジフタル酸二無水物から選ばれる1種以上に由来する構造単位を、合計で、テトラカルボン酸二無水物に由来する全構造単位の20モル%以上含み、重量平均分子量が180,000~800,000の範囲内であり、黄色度(フィルム厚み10μmで換算後)が10以下であり、引き裂き伝播抵抗が1.0mN/μm以上であることを特徴とする、ポリイミド。
  5. 5~20μmのフィルム状態での伸度が10%以上である、請求項に記載のポリイミド。
  6. フィルム状態での厚み方向のリタデーション(フィルム厚み10μmで換算後)が65nm以下である、請求項に記載のポリイミド。
  7. 前記ジアミンに由来する構造単位として、2,2-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジンに由来する構造単位を、ジアミンに由来する全構造単位の80モル%以上含む、請求項に記載のポリイミド。
  8. 前記テトラカルボン酸二無水物に由来する構造単位として、4,4’-(2,2’-ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物及び4,4’-オキシジフタル酸二無水物から選ばれる1種以上に由来する構造単位を、合計で、テトラカルボン酸二無水物に由来する全構造単位の25モル%以上含む、請求項に記載のポリイミド。
  9. ポリイミド層と、該ポリイミド層上に形成された機能層と、を備えたフレキシブルデバイスであって、
    前記ポリイミド層が、請求項4~8のいずれか1項に記載のポリイミドを含むことを特徴とするフレキシブルデバイス。
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