JPWO2020067227A1 - 金属管の洗浄方法及び洗浄装置 - Google Patents

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Abstract

高い洗浄性を長期間にわたって維持することができる金属管の洗浄方法及び洗浄装置を提供する。金属管(2)の洗浄方法は、洗浄槽(10)に洗浄液(3)を貯留する貯留工程と、洗浄槽(10)内の洗浄液(3)中の溶存気体を気泡化してファインバブルを発生させ、且つ洗浄槽(10)内の洗浄液(3)中に超音波を照射しながら、洗浄槽(10)内の洗浄液(3)に金属管(2)を浸漬する浸漬工程と、洗浄槽(10)に新たな洗浄液(3)を供給する供給工程と、洗浄槽(10)内において洗浄液(3)の液面高さが基準液面(S)の高さを超えた場合、当該基準液面(S)の高さを超えた高さに相当する量の洗浄液(3)を洗浄槽(10)から排出する排出工程と、を備える。

Description

本開示は、金属管の洗浄方法及び洗浄装置に関する。
従来、金属管の製造工程において、金属管の表面に生成されたスケールを除去するために酸洗処理が行われている。酸洗処理後の金属管は、表面に残存するスケールを除去するために洗浄液によって洗浄される(例えば、水による水洗処理(リンス)が施される。)。酸洗処理後の金属管には、例えば、洗浄液中に超音波を照射しながら洗浄する超音波洗浄を施すことができる。
特許文献1は、マイクロバブルの存在下で被洗浄物の超音波洗浄を行うようにした超音波洗浄装置を開示する。当該超音波洗浄装置は、超音波発生器と、脱気装置と、を備える。超音波発生器は、洗浄液が貯留される洗浄槽内に設けられている。脱気装置は、洗浄槽に接続された循環路に設けられている。洗浄槽内の洗浄液は、循環路を介して脱気装置に導入される。脱気装置は、洗浄液から溶存空気を分離して気泡、好ましくはマイクロバブルを発生させる。この気泡(マイクロバブル)は、洗浄液とともに、循環路を介して洗浄槽に戻される。これにより、洗浄槽内の洗浄液の溶存空気濃度が徐々に低下する。溶存空気濃度が既定値以下になったとき、洗浄槽内の洗浄液に被洗浄物が浸漬され、超音波発生器が洗浄液に超音波を照射する。
特開2007−29944号公報
特許文献1には、洗浄液の溶存空気濃度を規定値以下とすることで、超音波の音圧の低下がない、効率的で良好な超音波洗浄を行うことができると記載されている。しかしながら、特許文献1の超音波洗浄装置を酸洗処理後の金属管の洗浄に使用する場合には、洗浄性の低下が懸念される。すなわち、金属管の超音波洗浄では、洗浄液中のスケールの量が時間とともに増加する。このスケールにより、洗浄液に照射された超音波が減衰して洗浄性が低下する。
本開示は、高い洗浄性を長期間にわたって維持することができる金属管の洗浄方法及び洗浄装置を提供することを課題とする。
本開示に係る金属管の洗浄方法は、洗浄槽に洗浄液を貯留する貯留工程と、洗浄槽内の洗浄液中の溶存気体を気泡化してファインバブルを発生させ、且つ洗浄槽内の洗浄液中に超音波を照射しながら、洗浄槽内の洗浄液に金属管を浸漬する浸漬工程と、洗浄槽に新たな洗浄液を供給する供給工程と、洗浄槽内において洗浄液の液面高さが所定の基準液面高さを超えた場合、当該基準液面高さを超えた高さに相当する量の洗浄液を洗浄槽から排出する排出工程と、を備える。
本開示によれば、金属管の洗浄において、高い洗浄性を長期間にわたって維持することができる。
図1は、実施形態に係る洗浄装置の平面図である。 図2は、図1に示す洗浄装置のII−II断面図である。 図3は、実施形態に係る洗浄装置に採用可能な排出機構を例示する図である。 図4は、実施形態に係る洗浄装置に採用可能な、別の排出機構を例示する図である。 図5は、洗浄液の溶存酸素濃度と、超音波の音圧と、金属管の洗浄性との関係を示すグラフである。 図6は、洗浄液のオーバーフロー時間と、洗浄液の溶存酸素濃度と、洗浄槽への洗浄液の供給量との関係を示すグラフである。 図7は、洗浄液のスケール密度と、超音波の音圧減衰率と、金属管の洗浄性との関係を示すグラフである。 図8は、洗浄処理された金属管の表面積と、洗浄液のスケール密度と、洗浄槽への洗浄液の供給量との関係を示すグラフである。
実施形態に係る金属管の洗浄方法は、洗浄槽に洗浄液を貯留する貯留工程と、洗浄槽内の洗浄液中の溶存気体を気泡化してファインバブルを発生させ、且つ洗浄槽内の洗浄液中に超音波を照射しながら、洗浄槽内の洗浄液に金属管を浸漬する浸漬工程と、洗浄槽に新たな洗浄液を供給する供給工程と、洗浄槽内において洗浄液の液面高さが所定の基準液面高さを超えた場合、当該基準液面高さを超えた高さに相当する量の洗浄液を洗浄槽から排出する排出工程と、を備える(第1の構成)。
第1の構成に係る洗浄方法では、金属管が浸漬される洗浄液にファインバブルを発生させることにより、洗浄液中に照射された超音波が散乱して洗浄性が向上する。また、洗浄液中の溶存気体を気泡化してファインバブルを発生させることで、超音波洗浄の間、洗浄液の溶存酸素濃度が低下する。これにより、良好な超音波洗浄性を確保することができる。
第1の構成に係る洗浄方法では、例えば、洗浄槽に洗浄液が供給されることにより、あるいは、洗浄槽内の洗浄液に金属管が浸漬されることにより、洗浄槽内において洗浄液の液面高さが上昇して基準液面高さを超えた場合、当該基準液面高さを超えた高さ分だけ、洗浄槽から洗浄液が排出される。これにより、金属管から剥離して洗浄液中に分散及び浮遊するスケールが、洗浄液とともに洗浄槽から排出される。洗浄槽では、新たな洗浄液の供給も行われる。そのため、洗浄槽において、洗浄液中のスケール密度を低下させることができる。よって、洗浄液中に照射される超音波の減衰を低減することができ、高い洗浄性を長期間にわたって維持することができる。
上記浸漬工程において、洗浄槽内の洗浄液の溶存酸素濃度は、5.2mg/L以下であることが好ましい(第2の構成)。
第2の構成によれば、良好な超音波洗浄性をより確実に確保することができる。
上記供給工程は、上記浸漬工程と同時に実施することができる。供給工程において、洗浄槽への洗浄液の1分間当たりの供給量は、洗浄槽における洗浄液の貯留量の0.17%以上1.25%以下であることが好ましい(第3の構成)。
第3の構成によれば、洗浄液中のスケールの量の増加をより確実に抑制することができるとともに、洗浄液中の溶存酸素濃度を好ましい範囲に維持することができる。
上記供給量は、上記貯留量の0.17%以上0.83%以下であることがより好ましく(第4の構成)、上記貯留量の0.33%以上0.83%以下であることがさらに好ましい(第5の構成)。
第4又は第5の構成によれば、洗浄液中のスケールの量の増加をさらに確実に抑制することができるとともに、洗浄液中の溶存酸素濃度をより好ましい範囲に維持することができる。
上記金属管は、特定の化学組成を有する鋼管であってもよい。当該化学組成は、質量%で、C:0.01〜0.13%、Si:0.75%以下、Mn:2%以下、P:0.045%以下、S:0.030%以下、Ni:7〜14%、及び、Cr:16〜20%を含有し、残部がFe及び不純物からなることが好ましい(第6の構成)。
上記化学組成は、残部のFeの一部に換えて、質量%で、Nb:0.2〜1.1%、Ti:0.1〜0.6%、Mo:0.1〜3%、Cu:2.5〜3.5%のいずれか1種又は2種以上を含有することもできる(第7の構成)。
上記化学組成は、残部のFeの一部に換えて、質量%で、B:0.001〜0.1%及びN:0.02〜0.12%を含有することもできる(第8の構成)。
実施形態に係る金属管の洗浄装置は、洗浄槽と、供給機構と、排出機構と、ファインバブル発生機構と、超音波照射機構と、を備える。洗浄槽には、洗浄液が貯留され、金属管が収容される。供給機構は、洗浄槽に洗浄液を供給する。排出機構は、洗浄槽内において洗浄液の液面高さが所定の基準液面高さを超えた場合、当該基準液面高さを超えた高さに相当する量の洗浄液を洗浄槽から排出する。ファインバブル発生機構は、洗浄槽内の洗浄液中の溶存気体を気泡化してファインバブルを発生させる。超音波照射機構は、洗浄槽内の洗浄液中に超音波を照射する(第9の構成)。
第9の構成に係る洗浄装置は、ファインバブル発生機構を備える。ファインバブル発生機構は、洗浄液中の溶存気体を気泡化することにより、洗浄液中にファインバブルを発生させる。このため、金属管の超音波洗浄において、良好な洗浄性を確保することができる。
第9の構成に係る洗浄装置において、排出機構は、洗浄槽内において洗浄液の液面高さが基準液面高さを超えた場合、当該基準液面高さを超えた高さ分だけ、洗浄槽から洗浄液を排出する。これにより、金属管から剥離して洗浄液中に分散及び浮遊するスケールが、洗浄液とともに洗浄槽から排出される。一方、供給機構は、洗浄槽に対して、新たな洗浄液を供給する。洗浄槽では、洗浄液の供給及び排出により、洗浄液中のスケール密度を低下させることができる。このため、超音波の減衰を低減することができ、高い洗浄性を確保することができる。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。各図において同一又は相当の構成については同一符号を付し、同じ説明を繰り返さない。
[洗浄装置]
図1は、実施形態に係る洗浄装置1を模式的に示す平面図である。図2は、図1に示す洗浄装置1のII−II断面図である。
図1を参照して、洗浄装置1は、被洗浄物である金属管2に対して超音波洗浄を行う。洗浄装置1は、例えば、酸洗処理が施された後の金属管2に対し、水洗処理を施すことができる。
洗浄装置1は、洗浄槽10と、供給機構20と、複数の排出機構30と、複数の超音波照射機構40と、複数のファインバブル発生機構50と、を備える。洗浄装置1は、複数の緩衝部材60をさらに備える。
(洗浄槽)
洗浄槽10は、金属管2を収容可能に構成されている。超音波洗浄に際し、洗浄槽10内には、通常、複数の金属管2が同時に収容される。
洗浄槽10には、金属管2を洗浄するための洗浄液3が貯留される。洗浄液3の種類は、特に限定されるものではなく、公知の洗浄液から適宜選択して採用することができる。洗浄液3は、例えば水(水道水又は工業用水)である。
本実施形態において、洗浄槽10は、平面視で矩形状をなす。洗浄槽10は、その上面が開口している。洗浄槽10の底面は、例えば、長手方向の一端部から他端部に向かって傾斜する傾斜面である。すなわち、洗浄槽10において、長手方向の一端部の深さ(内壁面の高さ)は、長手方向の他端部の深さ(内壁面の高さ)と異なる。洗浄槽10は、例えば、10〜25m程度の長さ、1〜2m程度の幅、及び0.4〜1m程度の最大深さを有する大型の洗浄槽である。
洗浄槽10の材料は、特に限定されるものではない。洗浄槽10の材料として、例えば、ステンレス鋼等の金属材料、繊維強化プラスチック(FRP)やポリプロピレン(PP)等のプラスチック樹脂、又は耐酸レンガ等を挙げることができる。
(供給機構)
供給機構20は、洗浄槽10に洗浄液3を供給する。供給機構20は、少なくとも1つの供給管21を有する。本実施形態では、供給機構20は、複数の供給管21を有する。洗浄液3は、各供給管21を介して洗浄槽10に供給される。複数の供給管21は、間隔を空けて配置されている。このため、洗浄液3は、洗浄槽10に対して分散して供給される。3つ以上の供給管21が存在する場合、新たな洗浄液3の均一供給の観点から、供給管21の間隔は、概ね均等であることが好ましい。
本実施形態において、複数の供給管21は、洗浄槽10の長手方向の一対の側壁のうち、一方の側壁に沿って設けられている。ただし、供給管21の位置及び数は、特に限定されるものではない。洗浄槽10の長手方向の両側壁に、1つ以上の供給管21が設けられていてもよい。また、洗浄槽10の長手方向の側壁に加えて又は代えて、洗浄槽10の短手方向の側壁に、1つ以上の供給管21を設けることもできる。
(排出機構)
各排出機構30は、洗浄槽10内の洗浄液3の量が所定量を超えたときに、洗浄槽10から洗浄液3を排出する。複数の排出機構30は、間隔を空けて配置されている。このため、洗浄液3は、洗浄槽10から分散して排出される。3つ以上の排出機構30が存在する場合、排出機構30の間隔は、概ね均等であることが好ましい。なお、排出機構30は1つでもよい。
本実施形態において、複数の排出機構30は、洗浄槽10の長手方向の一対の側壁のうち、供給管21と反対側の側壁に沿って設けられている。ただし、排出機構30の位置及び数は、特に限定されるものではない。洗浄槽10の長手方向の一対の側壁のうち、供給管21側の側壁に、排出機構30を設けることもできる。また、洗浄槽10の長手方向の側壁に加えて又は代えて、洗浄槽10の短手方向の側壁に、1つ以上の排出機構30を設けてもよい。
図3において、洗浄装置1に採用可能な排出機構30Aを例示する。排出機構30Aは、排出口31と、排出管32と、を含む。
排出口31は、洗浄槽10の側壁に形成された開口である。排出管32は、洗浄槽10の外側に設けられ、排出口31に接続されている。洗浄液3は、排出口31及び排出管32を介して、洗浄槽10から排出される。
洗浄装置1では、洗浄槽10内の洗浄液3の基準液面Sが設定されている。金属管2を洗浄するに際し、洗浄液3は、その液面が基準液面Sに到達するまで、洗浄槽10に供給される。洗浄槽10の深さ方向において、排出口31の下端の位置は、基準液面Sの位置と実質的に一致する。
図3において二点鎖線で示すように、洗浄槽10内の洗浄液3の液面の高さが基準液面Sの高さを超えたとき、基準液面Sを超えた分の洗浄液3が排出口31からオーバーフローする。例えば、洗浄槽10内の洗浄液3の液面が基準液面Sと一致している状態で、供給機構20が洗浄槽10に新たな洗浄液3を供給すると、供給量と実質的に同量の洗浄液3が排出口31からオーバーフローする。
このように、排出機構30Aは、洗浄槽10内の洗浄液3の量が、基準液面Sに相当する液量(所定量)を超えたときに、洗浄槽10から洗浄液3を排出する。
図4において、洗浄装置1に採用可能な別の排出機構30Bを例示する。排出機構30Bは、排出口33と、排出管34と、排出ポンプ35と、液面検出手段(図示せず)と、を含む。なお、液面検出手段としては、市販されている液面レベルセンサ等を用いることができる。
排出口33は、洗浄槽10の側壁に形成された開口である。排出口33は、洗浄槽10の側壁において、基準液面Sよりも低い任意の高さに設けられている。排出管34は、洗浄槽10の外側に設けられ、排出口33に接続されている。洗浄液3は、排出口33及び排出管34を介して、洗浄槽10から排出される。
排出ポンプ35は、排出管34の途中に設けられる。排出ポンプ35は、洗浄槽10内の洗浄液3の液面の高さが基準液面Sの高さを超えたとき、基準液面Sを超えた分の洗浄液3を洗浄槽10から吸い出すように制御される。例えば、洗浄槽10内に配置された液面検出手段からの信号に応じて、洗浄液3の液面が基準液面Sを超えた場合に排出ポンプ35を駆動し、洗浄液3の液面の高さが基準液面Sの高さを下回ると排出ポンプ35の駆動を止めるように制御する。
このように、排出機構30Bも、排出機構30A(図3)と同様、洗浄槽10内の洗浄液3の量が所定量を超えたときに、洗浄槽10から洗浄液3を排出する。
(超音波照射機構)
図1に戻り、超音波照射機構40は、洗浄槽10内の洗浄液3中に超音波を照射する。超音波照射機構40としては、超音波洗浄において一般に採用されている、公知の超音波振動子を用いることができる。
超音波照射機構40が照射する超音波の周波数は、20kHz〜200kHzであることが好ましい。超音波の周波数を20kHz以上とすることにより、金属管2の表面から発生する大きなサイズの気泡が、洗浄液3中での超音波の伝搬を阻害して洗浄性が低下するのを防止することができる。超音波の周波数を200kHz以下とすることにより、超音波の直進性が強くなって洗浄の均一性が低下するのを防止することができる。超音波の周波数は、より好ましくは20kHz〜150kHz、さらに好ましくは25kHz〜100kHzである。
超音波照射機構40は、周波数掃引機能を有することが好ましい。周波数掃引機能は、選択された特定の周波数を中心として±0.1kHz〜±10kHzの範囲で周波数を掃引しつつ、洗浄液3に超音波を照射する機能である。
本実施形態では、洗浄槽10の各側壁の内面において、少なくとも1つの超音波照射機構40が設けられている。ただし、超音波照射機構40の位置及び数は、特に限定されるものではない。洗浄槽10の底面に、1又は複数の超音波照射機構40を設置することもできる。複数の超音波照射機構40を洗浄槽10に設置する場合、洗浄槽10全体に均一に超音波が伝搬されるように、超音波照射機構40を配置することが好ましい。これにより、個々の超音波照射機構40の発振負荷が一様となるため、発生した超音波間での干渉を防止することができる。
(ファインバブル発生機構)
ファインバブル発生機構50は、洗浄槽10内の洗浄液3中の溶存気体を気泡化してファインバブルを発生させる。ファインバブル発生機構50は、洗浄槽10の外側に配置されている。洗浄槽10の長手方向の一側壁に沿って、複数のファインバブル発生機構50が配置されている。ただし、ファインバブル発生機構50の位置及び数は、特に限定されるものではない。
各ファインバブル発生機構50は、配管51,52と、ファインバブル発生装置53と、を有する。配管51,52は、洗浄槽10とファインバブル発生装置53とを接続する。洗浄槽10からの洗浄液は、配管51を介してファインバブル発生装置53に導入される。ファインバブル発生装置53は、洗浄液3中の溶存気体を利用してファインバブルを発生させる。ファインバブルは、洗浄液3とともに、配管52を介して洗浄槽10に戻される。
ファインバブル発生装置53は、公知のファインバブル発生装置から適宜選択することができる。公知のファインバブル発生装置として、例えば、気泡のせん断、気泡の微細孔通過、液の減圧(圧力変化)、気体の加圧溶解、超音波、電気分解、又は化学反応等により、ファインバブルを発生させるものが知られている。ファインバブル発生装置53は、ファインバブルの気泡径及び濃度の制御が容易なものであることが好ましい。ファインバブル発生装置53として、例えば、液の循環路中に液の圧力変化を生じさせることでファインバブルを発生させる公知のファインバブル発生装置を採用することができる。
ここで、ファインバブルとは、平均気泡径が100μm以下の微細気泡をいう。特に、μmサイズの平均気泡径を有するファインバブルをマイクロバブルと称し、nmサイズの平均気泡径を有するファインバブルをナノバブルと称することがある。平均気泡径とは、ファインバブルの直径に関する個数分布において、標本数が最大となる直径である。
ファインバブルは、超音波洗浄において、被洗浄物に対する超音波の伝搬効率を向上させ、超音波キャビテーションの核として洗浄性を向上させる。ファインバブルは、一般的な洗浄液3の液性条件下では、表面電位が負に帯電していることが多い。一方、金属管2の表面に存在している洗浄対象物(例えば、スケール、スマット、又は油分等)は、正に帯電していることが多い。このため、ファインバブルが金属管2の近傍まで到達すると、帯電性の違いによって、ファインバブルが金属管2に吸着されることとなる。ファインバブルを付与した洗浄液3に超音波を照射することにより、金属管2の表面でキャビテーションを発生させ、金属管2の洗浄を効率よく行うことができる。
洗浄液3中のファインバブルの平均気泡径は、ファインバブル発生機構50の大型化を防止し、気泡径の制御を容易にする観点から、0.01μm以上であることが好ましい。また、ファインバブルの平均気泡径は、ファインバブルの浮上速度の増加及び金属管2への超音波の伝搬の阻害を防止する観点から、100μm以下であることが好ましい。より好ましくは、ファインバブルは、1μm〜50μmの平均気泡径を有するマイクロバブルである。
洗浄液3中のファインバブルの少なくとも一部は、周波数共振径以下の気泡径を有することが好ましい。周波数共振径とは、洗浄液3中の超音波の周波数に共振する直径をいう。ファインバブル発生機構50は、周波数共振径以下の気泡径を有するファインバブルの個数がファインバブルの全個数の70%以上となるように、洗浄液3中にファインバブルを発生させることが好ましい。以下、その理由について説明する。
ファインバブルを含む各種気泡の固有振動数は、Minnaert共振周波数とも呼ばれ、以下の式(1)で与えられる。
Figure 2020067227
上記式(1)において、
:気泡の固有振動数(Minnaert共振周波数)
:気泡の平均半径
:周辺液体の平均圧力
γ:断熱比(空気のγ=1.4)
ρ:液体密度
である。
着目する気泡の内部に空気が存在するとした場合に、気泡の周辺液体が水であり、圧力が大気圧であるとすると、気泡の固有振動数fと気泡の平均半径Rとの積fの値は、上記式(1)より、約3kHz・mm程度となる。これより、照射される超音波の周波数が20kHzであれば、共振する気泡の半径(共振半径)Rは、約150μmとなる。周波数共振径2Rは、超音波に共振する気泡の直径であるから、超音波の周波数が周波数20kHzの場合は約300μmとなる。同様に、超音波の周波数が100kHzであれば、共振半径Rは約30μmとなり、周波数共振径2Rは約60μmとなる。
共振半径Rよりも大きな半径を有する気泡は、阻害因子となる。なぜなら、ファインバブルを含む気泡が共振する際、気泡は、短時間に膨張と収縮とを繰り返し、最終的には圧壊するが、第一音波が気泡を通過する時点で気泡の大きさが周波数共振径2Rよりも大きければ、超音波は気泡表面で拡散してしまうためである。逆に、第一音波が気泡を通過する時点で気泡の大きさが周波数共振径2R以下であれば、超音波は気泡表面で拡散せずに気泡中を通過することができる。
よって、洗浄液3中において、周波数共振径2R以下の気泡径を有するファインバブルの個数の、ファインバブルの全個数に対する割合を70%以上とすることが好ましい。ファインバブルの発生の直後に膨張する気泡の存在を考慮すると、上記割合は、80%以上98%以下であることがより好ましい。これにより、洗浄液3中での超音波の伝搬効率を向上させることができる。また、第一音波を洗浄槽10の壁面及び/又は底面まで伝播させることで、洗浄槽10全体への超音波の拡散及び反射が繰り返され、均一な超音波洗浄性を実現することが可能となる。周波数共振径2R以下であった気泡は、所定の超音波照射時間を超えると、膨張と収縮とを繰り返して圧壊し、キャビテーション洗浄に寄与することができる。
洗浄液3中のファインバブルの濃度(密度)は、超音波の伝搬性を向上させ、超音波キャビテーションの核の数を確保する観点から、10個/mL以上であることが好ましい。また、洗浄液3中に発生させるファインバブルの濃度は、ファインバブル発生機構50の大型化及び台数増加を防止するため、10個/mL以下であることが好ましい。
ファインバブルの平均気泡径及び濃度は、液中パーティクルカウンターや気泡径分布計測装置等といった、公知の機器で測定することができる。
(緩衝部材)
緩衝部材60は、洗浄槽10内に配置されている。複数の緩衝部材60は、洗浄槽10の長手方向に並んでいる。
図2に示すように、緩衝部材60は、概略U字状をなす。洗浄槽10内の金属管2は、緩衝部材60上に載置される。緩衝部材60の内表面は、洗浄槽10において、超音波照射機構40よりも内側に位置する。このため、超音波照射機構40に金属管2が接触することはなく、超音波照射機構40は金属管2から保護される。
[洗浄方法]
以下、洗浄装置1を用いた金属管2の洗浄方法について説明する。
金属管2は、熱間加工や熱処理等を経て、その表面にスケールが生成されている。スケールを除去するため、金属管2には酸洗処理が施される。本実施形態に係る洗浄方法は、金属管2を酸溶液に所定時間浸漬して酸洗する工程(公知の酸洗工程)の後、金属管2を洗浄する方法である。
被洗浄物としての金属管2は、例えば、ステンレス鋼からなる管や、Ni基合金からなる管である。金属管2がステンレス鋼管の場合、金属管2は、質量%で、Crを10.5%以上含有する鋼管である。例えば、質量%で、C:0.01〜0.13%、Si:0.75%以下、Mn:2%以下、P:0.045%以下、S:0.030%以下、Ni:7〜14%、及びCr:16〜20%を含有し、残部がFe及び不純物からなる化学組成を有する鋼管である。当該化学組成は、残部のFeの一部に換えて、質量%で、Nb:0.2〜1.1%、Ti:0.1〜0.6%、Mo:0.1〜3%、Cu:2.5〜3.5%のいずれか1種または2種以上を含有していてもよい。また、残部のFeの一部に換えて、質量%で、Bを0.001〜0.1%、Nを0.02〜0.12%含有していてもよい。
上記化学組成を有する金属管2は、その鋼組織がオーステナイトとなることで、優れた耐熱性、耐食性、及び耐水蒸気酸化性を有する。当該金属管2は、例えば引張強度550MPa以上という優れた強度を有する。このような金属管2は、その製造工程において1000℃を超える高温で熱処理が施されるため、その表面に多量のスケールが発生する。従って、熱処理後に酸洗処理及び酸洗処理後に表面に残存するスケールを洗い流すための洗浄処理(リンス処理)が必要となる。
また、金属管2がNi基合金管である場合、例えば、以下に示す化学組成である。質量%で、C:0.05%以下、Si:0.5%以下、Mn:1%以下、P:0.030%以下、S:0.030%以下、Cr:19.5〜24.0%、Mo:2.5〜4.0%、Ti:1.2%以下、及びFe:22%以上を含有し、主な残部がNiである(典型的には、残部はNi及び不純物である)。当該化学組成は、残部のNiの一部に換えて、質量%で、Cu:0.5%以下、Nb:4.5%以下、Al:2.0%以下の1種以上を含有してもよい。このような金属管2も、その製造工程において高温で熱処理が施されるため、その表面に多量のスケールが発生する。従って、熱処理後に酸洗処理及び酸洗処理後に表面に残存するスケールを洗い流すための洗浄処理(リンス処理)が必要となる。
本実施形態に係る金属管2の洗浄方法は、洗浄槽10に洗浄液3を貯留する工程と、洗浄槽10内の洗浄液3に金属管2を浸漬する工程と、洗浄槽10に洗浄液3を供給する工程と、洗浄槽10から洗浄液3を排出する工程と、を備える。
(貯留工程)
図1を再度参照して、金属管2の洗浄に際し、まず、洗浄槽10に洗浄液3を貯留する。洗浄槽10には、供給機構20によって洗浄液3が供給される。ただし、空の洗浄槽10に洗浄液3を供給する貯留工程の段階では、供給機構20以外の手段で洗浄液3を洗浄槽10に供給してもよい。洗浄槽10に供給される洗浄液3は、7mg/L〜11mg/L程度の溶存酸素濃度を有していることが好ましく、8mg/L〜10mg/L程度の溶存酸素濃度を有していることがより好ましい。洗浄液3は、典型的には水(水道水又は工業用水)である。洗浄液3が水温10〜35℃の水(水道水又は工業用水)の場合、洗浄液3の溶存酸素濃度は、7mg/L〜11mg/Lとなる。洗浄液3が水温15〜25℃の水(水道水又は工業用水)の場合、洗浄液3の溶存酸素濃度は、8mg/L〜10mg/Lとなる。溶存酸素濃度は、洗浄液3中の溶存気体量の指標となる。
洗浄槽10内の洗浄液3の液面が基準液面S(図3又は図4)を超えると、排出機構30による洗浄液3の排出が開始される。供給機構20は、洗浄液3の液面が基準液面Sに到達した後も、継続して洗浄液3を洗浄槽10に供給する。これにより、洗浄槽10では、洗浄液3の供給と同時に洗浄液3の排出が行われることになる。このときの洗浄液3の排出量は、洗浄液3の供給量と実質的に等しい。排出機構30によって排出された洗浄液(水)3は、所定の排水処理を施された後、廃棄される。
(浸漬工程、供給工程、及び排出工程)
次に、洗浄槽10に貯留された洗浄液3に、金属管2を所定時間浸漬する。金属管2は、クレーン等を使用して、洗浄槽10内の洗浄液3中に浸漬させることができる。通常、複数の金属管2を同時に洗浄液3中に浸漬させるが、金属管2を1本ずつ洗浄液3中に浸漬させてもよい。
浸漬工程において、洗浄槽10内の洗浄液3中への金属管2の浸漬、洗浄液3中での金属管2の保持、及び洗浄槽10からの金属管2の引き上げを1サイクルとして、このサイクルを所定回数実施する。当該サイクルにおける金属管2の保持時間、及びサイクルの実施回数は、洗浄液3への金属管2の合計浸漬時間が所定時間以上となるように決定することができる。金属管2の合計浸漬時間は、金属管2に付着しているスケールの量等に応じて、適宜設定すればよい。金属管2の合計浸漬時間は、例えば、好ましくは30秒以上であり、より好ましくは1分間以上である。
金属管2を洗浄槽10から引き上げる際には、金属管2を水平面に対して傾けることが好ましい。これにより、金属管2内の液切りを行うことができる。上記サイクルを複数回実施する場合には、サイクルごとに傾ける方向を変更することが好ましい。
浸漬工程の間、供給機構20により、新たな洗浄液3が洗浄槽10に連続して供給される。そして、排出機構30により、基準液面Sを超えた高さに相当する量の洗浄液3が洗浄槽10から連続して排出される。すなわち、本実施形態では、浸漬工程、供給工程、及び排出工程が同時に実施される。供給機構20は、1分間当たりに、洗浄槽10内の洗浄液3の貯留量(金属管2を浸漬していない状態で洗浄槽10内に基準液面Sまで洗浄液3を貯留した際の洗浄液3の量)に対して好ましくは0.17%以上1.25%以下、より好ましくは0.17%以上0.83%以下、さらに好ましくは0.33%以上0.83%以下の量の洗浄液3を洗浄槽10に供給する。
浸漬工程の間、洗浄槽10内の洗浄液3中には、超音波照射機構40によって超音波が照射され、ファインバブル発生機構50によってファインバブルが供給される。
本実施形態に係る洗浄方法では、ファインバブル発生機構50が洗浄液3中の溶存気体を気泡化することにより、洗浄液3の溶存酸素濃度が低下する。ファインバブル発生機構50は、洗浄槽10内の洗浄液3の溶存酸素濃度を5.2mg/L以下に低下させる。ファインバブル発生機構50は、洗浄槽10内の洗浄液3の溶存酸素濃度をより好ましくは4.5mg/L以下、さらに好ましくは4.2mg/L以下に低下させる。
具体的には、供給機構20は、7mg/L〜11mg/L程度、好ましくは8mg/L〜10mg/L程度の溶存酸素濃度を有する洗浄液3を洗浄槽10に供給する。この洗浄液3がファインバブル発生機構50のファインバブル発生装置53を通過したとき、洗浄液3中の溶存気体がファインバブル化されて、洗浄液3の溶存酸素濃度が低下する。洗浄槽10とファインバブル発生機構50との間で洗浄液3が循環することにより、洗浄槽10内の洗浄液3の溶存酸素濃度は、5.2mg/L以下、より好ましくは4.5mg/L以下、さらに好ましくは4.2mg/L以下となる。
予め設定された合計浸漬時間以上、洗浄液3に金属管2を浸漬したら、クレーン等を使用して、洗浄槽10から金属管2を回収する。この際も、金属管2を傾けながら引き上げることが好ましい。これにより、金属管2の内部に洗浄液3が残存するのを防止することができる。
金属管2を回収することにより、当該金属管2の洗浄が完了する。洗浄槽10では、継続して、超音波及びファインバブルが洗浄液3に付与され、洗浄液3の供給及び排出が行われている。このため、引き続き、別の金属管2の浸漬工程を実施することができる。
ファインバブルを含まない酸溶液又は水等を金属管2が洗浄槽10内に持ち込んだ場合、洗浄槽10内の洗浄液3の溶存酸素濃度が高くなる可能性がある。洗浄液3の溶存酸素濃度が高くなった場合、ファインバブル発生機構50が溶存酸素濃度を十分に低下させるまで、金属管2の超音波洗浄を停止することが好ましい。洗浄液の溶存酸素濃度が5.2mg/L以下、4.5mg/L以下、又は4.2mg/L以下になった段階で、金属管2の浸漬を再開すればよい。
本実施形態では、貯留工程で洗浄槽10に洗浄液3を貯留した後、浸漬工程で洗浄槽10内に金属管2を配置している。しかしながら、貯留工程において、空の洗浄槽10内に金属管2を配置した後、洗浄槽10に洗浄液3を貯留することもできる。
[数値範囲]
以下、洗浄槽10内の洗浄液3の溶存酸素濃度、及び洗浄槽10に対する洗浄液3の供給量の各数値範囲について、図5から図8を参照しつつ説明する。図5から図8を用いた説明及び検証において、被洗浄物としての金属管2は、オーステナイト系ステンレス鋼管(Ni:9質量%、Cr:18.5質量%、Cu:3質量%、Nb:0.5質量%を含有)、洗浄槽10に供給される洗浄液3は、水温約20℃の水(工業用水)、洗浄槽10における洗浄液3の貯留量(基準液面Sまで貯留したときの量)は、約12000Lである。
(溶存酸素濃度)
図5は、洗浄液3の溶存酸素濃度と、洗浄液3中に照射される超音波の音圧と、金属管2の洗浄性との関係を示すグラフである。図5のグラフの作成に際し、洗浄槽10内の洗浄液3の溶存酸素濃度、及び洗浄槽10内の洗浄液3中に照射される超音波の音圧を変化させて、金属管2の洗浄性を検証した。
溶存酸素濃度[mg/L]は、市販の溶存酸素濃度計((株)堀場製作所製、LAQUA OM−71)で測定した値である。この測定値を、本開示における溶存酸素濃度とする。音圧[mV]は、市販の超音波音圧計((株)カイジョー製音圧レベルモニタ 19001D型)を用いて、5秒間の平均測定値を測定する測定モードで、プローブ(圧電素子が付けられた振動伝達棒)を洗浄液3の液面から100mm水中に入れて測定したときの値である。この測定値を、本開示における音圧とする。なお、超音波の周波数は38kHzである。
図5のグラフにおいて、「○」「△」「×」は、洗浄性の評価結果を表す。「○」は、金属管2の表面からスケールが完全に除去され、超音波による洗浄性が極めて良好であったことを意味する。「△」は、金属管2の表面の一部にスケールが残存するものの、超音波による洗浄性が良好といえることを意味する。「×」は、超音波による洗浄性が不良であったことを意味する。
図5より、洗浄液3の溶存酸素濃度が5.2mg/L以下である場合、○又は△の評価結果が多く、多くの音圧領域で洗浄性が良好となることがわかる。このため、本実施形態では、洗浄槽10内の洗浄液3の溶存酸素濃度を5.2mg/L以下とする。
図5より、洗浄液3の溶存酸素濃度を4.5mg/L以下、又は4.2mg/L以下とすれば、洗浄性が良好な音圧領域がさらに増加することがわかる。よって、洗浄槽10内の洗浄液3の溶存酸素濃度は、4.5mg/L以下であることが好ましく、4.2mg/L以下であることがより好ましい。
洗浄液3の溶存酸素濃度が5.2mg/L以下である場合、超音波の音圧が120mV以上になると、図5における評価結果が○又は△となる。洗浄液3の溶存酸素濃度が4.5mg/L以下、又は4.2mg/L以下である場合、超音波の音圧が120mV以上になると、図5における評価結果が○となる。よって、超音波照射機構40は、洗浄液3中の超音波の音圧が120mV以上となるよう、超音波を出力することが好ましい。
洗浄槽10内の洗浄液3の溶存酸素濃度は、通常、2.0mg/L以上である。ただし、洗浄槽10内の洗浄液3の溶存酸素濃度の下限は、特に管理又は制御しなくてもよい。
(洗浄液の供給量と溶存酸素濃度との関係)
図6は、洗浄液3のオーバーフロー時間と、洗浄液3の溶存酸素濃度と、洗浄槽10への洗浄液3の供給量との関係を示すグラフである。図6のグラフの作成に際し、供給量を40L/min、100L/min、150L/minと変化させ、供給量ごとに洗浄液3中の溶存酸素濃度を測定した。供給機構20が供給する洗浄液3は、水温20℃程度の水(工業用水)であり、8mg/L〜10mg/L程度の溶存酸素濃度を有すると考えられる。オーバーフロー時間とは、洗浄槽10における洗浄液3のオーバーフロー(排出機構30からの排水)の継続時間であり、換言すれば、供給機構20が洗浄槽10に洗浄液3を継続して供給している時間である。
図6より、洗浄槽10への洗浄液3の供給量が40L/min、100L/min、及び150L/minである場合のいずれも、洗浄槽10内の洗浄液3の溶存酸素濃度を4.5mg/L以下に維持できることがわかる。供給量が40L/min及び100L/minの場合は、洗浄槽10内の洗浄液3の溶存酸素濃度が4.2mg/L以下に維持される。供給量が40L/min未満の場合、洗浄槽10内の洗浄液3の溶存酸素濃度はさらに低下すると予想される。
図6より、貯留量が約12000Lの洗浄槽10に対し、8mg/L〜10mg/L程度の溶存酸素濃度を有する洗浄液3を供給する場合、その供給量を150L/min以下とすることが好ましく、100L/min以下とすることがより好ましい。これらの供給量を貯留量(約12000L)に対する割合に換算して、洗浄槽10への洗浄液3の1分間当たりの供給量は、好ましくは、洗浄槽10における洗浄液3の貯留量の1.25%以下であり、より好ましくは、当該貯留量の0.83%以下である。これにより、洗浄槽10内の洗浄液3において、上述した溶存酸素濃度を確保することができる。
(洗浄液の供給量とスケール密度との関係)
図7は、洗浄液3のスケール密度と、洗浄液3中に照射される超音波(周波数38kHz及び音圧120mV)の音圧減衰率と、金属管2の洗浄性との関係を示すグラフである。
図7より、洗浄液3中のスケール密度が小さいほど音圧減衰率は小さく、スケール密度が高いほど音圧減衰率が大きくなることがわかる。スケール密度が2.5g/L以下である場合、金属管2に付着しているスケールが完全に除去され、超音波による洗浄性は極めて良好である。スケール密度が2.5g/Lを超えると、金属管2にスケールの一部が残存する(洗浄残り)。スケール密度が5.0g/Lを超えると、超音波による洗浄性は不良となる。よって、洗浄液3中のスケール密度は2.5g/L以下であることが好ましい。
図8は、洗浄処理された金属管2の表面積と、洗浄液3のスケール密度と、洗浄槽10への洗浄液3の供給量との関係を示すグラフである。図8における供給量の条件は、供給なし、20L/min、40L/minである。洗浄槽10内の洗浄液3には、周波数38kHz及び音圧120mVの超音波を照射した。
図8より、洗浄槽10への洗浄液3の供給を行わなかった場合、処理表面積が4000m程度で、洗浄液3のスケール密度が2.0g/L弱となる。図8に示す近似直線を延長すると、処理表面積が5000m程度になったときに、スケール密度が2.5g/Lに到達すると考えられる。上述したように、スケール密度が2.5g/Lを超えると洗浄残りが発生し始めることから、洗浄槽10への洗浄液3の供給を行わない場合、処理表面積が5000m程度となった段階で、洗浄槽10内の洗浄液3の交換が必要になると考えられる。
洗浄槽10への洗浄液3の供給を行う場合、供給量とほぼ同量の洗浄液3が洗浄槽10からオーバーフローし、洗浄槽10内の洗浄液3が徐々に入れ替えられる。図8より、洗浄槽10への洗浄液3の供給を行った場合、処理表面積が6000mに達しても、洗浄液3のスケール密度は、1.0g/L以下である。よって、洗浄槽10への洗浄液3の供給を行う場合、洗浄槽10への洗浄液3の供給を行わない場合と比較して、洗浄槽10内の洗浄液3の交換間隔が長くなる。洗浄槽10に対する洗浄液3の供給量が40L/minである場合は、供給量が20L/minである場合と比較して、スケール密度の増加速度が小さくなり、洗浄槽10内の洗浄液3の交換間隔がより長くなる。
図7及び図8からわかるように、貯留量が約12000Lの洗浄槽10に対して洗浄液3を供給する場合、その供給量を20L/min以上とすることが好ましく、40L/min以上とすることがより好ましい。これらの供給量を貯留量(約12000L)に対する割合に換算して、洗浄槽10への洗浄液3の1分間当たりの供給量は、好ましくは、洗浄槽10における洗浄液3の貯留量の0.17%以上であり、より好ましくは当該貯留量の0.33%以上である。これにより、洗浄液3のスケール密度を2.5g/L以下に長く維持することができる。よって、洗浄槽10内の洗浄液3の交換間隔が長くなり、洗浄液3の交換回数を減少させることができる。
[実施形態の効果]
本実施形態では、金属管2が浸漬される洗浄液3にファインバブルを発生させることにより、洗浄液3中の超音波を散乱させ、3次元的に伝搬させることができる。これにより、金属管2の洗浄性が向上する。また、本実施形態では、洗浄液3中の溶存気体をファインバブル化することで、洗浄液3の溶存酸素濃度が5.2mg/L以下まで低下する。よって、図5を参照して説明したように、良好な超音波洗浄性を確保することができる。
本実施形態では、金属管2の浸漬工程において、洗浄槽10への洗浄液3の供給、及び洗浄槽10からの洗浄液3の排出が連続して行われる。これにより、金属管2から剥離したスケールが洗浄液3とともに洗浄槽10から排出される一方、新たな洗浄液3が洗浄槽10に供給される。よって、図7及び図8を参照して説明したように、洗浄液3のスケール密度の増加を抑制することができ、超音波の減衰を低減することができる。このため、金属管2の超音波洗浄において、高い洗浄性を確保することができる。
本実施形態において、洗浄液3の溶存酸素濃度は、好ましくは4.5mg/L以下、より好ましくは4.2mg/L以下である。これにより、広い音圧領域で、超音波洗浄性を向上させることができる。
本実施形態において、洗浄槽10への洗浄液3の1分間当たりの供給量は、洗浄槽10における洗浄液3の貯留量に対し、好ましくは0.17%以上1.25%以下、より好ましくは0.17%以上0.83%以下、さらに好ましくは0.33%以上0.83%以下である。これにより、洗浄液3の溶存酸素濃度が好ましい範囲に維持されるとともに、洗浄液3のスケール密度の増加を抑制することができる。よって、超音波洗浄性をさらに向上させることができる。
本実施形態において、洗浄槽10の底面は、長手方向の一端部から他端部に向かって傾斜する傾斜面である。これにより、金属管2の内部に洗浄液3が侵入しやすくなり、金属管2の内周面を確実に洗浄することができる。
本実施形態において、超音波照射機構40は、好ましくは周波数掃引機能を有する。これにより、金属管2の洗浄効率を向上させることができる。
詳述すると、ファインバブルを含む微小気泡に対して超音波を印加した場合、微小気泡に対してBjerknes力と呼ばれる力が作用し、微小気泡は、その直径に応じて超音波の腹や節に引き寄せられる。周波数共振径2R以下の気泡径を有する微小気泡は、超音波の腹に引き寄せられ、キャビテーション洗浄に寄与することができる。超音波照射機構40の周波数掃引機能によって超音波の周波数が変化した場合、周波数の変化に応じて周波数共振径2Rが変動し、キャビテーション洗浄に寄与する微小気泡が増加する。よって、多くの微小気泡をキャビテーションの核として利用することができる。これにより、金属管2の洗浄効率が向上する。
超音波の波長が照射物体の厚みに対応する波長の1/4となったとき、超音波は照射物体を透過する。よって、超音波照射機構40が周波数を適切な範囲で掃引しながら超音波を印加することにより、金属管2の周壁を透過する超音波を増加させることができる。よって、金属管2の洗浄効率が向上する。
ところで、超音波は、照射物体に垂直入射されるだけでなく、多重反射を繰り返しながら伝播する。そのため、一定の音場は、形成されにくい傾向にある。これに対し、超音波照射機構40の周波数掃引機能によれば、特定の周波数を中心として±0.1kHz〜±10kHzの範囲で周波数を掃引しつつ、洗浄液3中に超音波を照射する。これにより、金属管2の様々な位置で、超音波の波長が金属管2の肉厚に対応する波長の1/4であるという条件が満たされる。このため、金属管2の様々な位置で、金属管2の外側から内側へと超音波を透過させることができる。
以上、本開示に係る実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
本実施形態では、金属管2の浸漬工程、洗浄槽10への洗浄液3の供給工程、及び洗浄槽10からの洗浄液3の排出工程を同時に実施していたが、これらの工程は、必ずしも同時に実施される必要はない。また、洗浄槽10における洗浄液3の供給又は排出は、連続的に行われなくてもよい。例えば、洗浄槽10への洗浄液3の供給を停止した状態で、金属管2を洗浄液3に浸漬すると、金属管2の体積分、洗浄槽10内の洗浄液3の液面が上昇して基準液面Sを超える場合がある。このとき、基準液面Sを超えた高さに相当する量の洗浄液3が洗浄槽10から排出される。ここで、洗浄槽10内の洗浄液3には、金属管2の出し入れに伴い洗浄液3が撹拌されることや、配管51,52を介して洗浄槽10とファインバブル発生装置53との間で洗浄液3が循環されることにより、常に、スケールがまんべんなく分散及び浮遊している。よって、洗浄槽10からは、スケールが分散及び浮遊する洗浄液3が排出されることとなる。金属管2を引き上げた後、洗浄液3の量が減少した洗浄槽10内に新たな洗浄液3を供給すれば、洗浄槽10内の洗浄液3のスケール密度は低下する。このように、浸漬工程、供給工程、及び排出工程を同時に実施しなくても、スケール密度の上昇を抑制することが可能である。
以下、実施例によって本開示をさらに詳しく説明する。ただし、本開示は、以下の実施例に限定されるものではない。
図1から図3に示す洗浄装置1を用いて、多数の金属管2の超音波洗浄を実施した結果について、4日間分評価した。各金属管2は、冷間引抜加工後に熱処理を施し、その後酸洗処理を施したものである。各金属管2は、38mm〜95mmの外径を有する。また、各金属管2は、オーステナイト系ステンレス鋼管であり、以下の化学組成を有する。
[化学組成]
質量%で、
C:0.07〜0.13%、
Si:0.30%以下、
Mn:1.0%以下、
P:0.040%以下、
S:0.010%以下、
Ni:7.5〜10.5%、
Cr:17.0〜19.0%、
Nb:0.30〜0.60%、及び、
Cu:2.5〜3.5%
を含有し、
残部がFe及び不純物からなる。
本実施例の洗浄処理では、洗浄槽10内の洗浄液3に対し、超音波照射機構40によって超音波を照射し、ファインバブル発生機構50によってファインバブルを供給した。以下、本実施例における洗浄条件を示す。
[洗浄条件]
・洗浄液:常温の工業用水
・洗浄槽の貯留量:12000L
・超音波の周波数:38kHz
・洗浄槽への洗浄液の供給量:約40L/min
金属管2の洗浄処理において、処理日ごとに、洗浄槽10内の洗浄液3の超音波の平均音圧及び平均溶存酸素濃度を測定した。平均音圧は、市販の超音波音圧計((株)カイジョー製音圧レベルモニタ 19001D型)を用いて、5秒間の平均測定値を測定する測定モードで、プローブを洗浄液3の液面から100mm水中に入れて測定した。平均溶存酸素量は、市販の溶存酸素濃度計((株)堀場製作所製、LAQUA OM−71)を用いて測定した。洗浄処理した金属管2の重量(処理量)、測定結果、及び洗浄性の評価を表1に示す。
Figure 2020067227
表1に示すように、4日目になると、金属管2の累計処理量が200トンを超えている。しかしながら、洗浄槽10内の洗浄液3の平均溶存酸素濃度は、3.55mg/Lであり、5.2mg/L以下に維持されている。また、洗浄液3のスケール密度は、0.108g/Lであり、洗浄性が低下し始める2.5g/Lを超えていない。このため、4日間にわたって洗浄性は良好であった。よって、本開示に係る洗浄方法及び洗浄装置によれば、高い超音波洗浄性を確保できることが確認された。
1:洗浄装置
2:金属管
3:洗浄液
10:洗浄槽
20:供給機構
30:排水機構
40:超音波照射機構
50:ファインバブル発生機構

Claims (9)

  1. 金属管の洗浄方法であって、
    洗浄槽に洗浄液を貯留する貯留工程と、
    前記洗浄槽内の前記洗浄液中の溶存気体を気泡化してファインバブルを発生させ、且つ前記洗浄槽内の前記洗浄液中に超音波を照射しながら、前記洗浄槽内の前記洗浄液に前記金属管を浸漬する浸漬工程と、
    前記洗浄槽に新たな洗浄液を供給する供給工程と、
    前記洗浄槽内において前記洗浄液の液面高さが所定の基準液面高さを超えた場合、当該基準液面高さを超えた高さに相当する量の洗浄液を前記洗浄槽から排出する排出工程と、を備える、洗浄方法。
  2. 請求項1に記載の洗浄方法であって、
    前記浸漬工程において、前記洗浄槽内の前記洗浄液の溶存酸素濃度は、5.2mg/L以下である、洗浄方法。
  3. 請求項1又は2に記載の洗浄方法であって、
    前記供給工程は、前記浸漬工程と同時に実施され、
    前記供給工程において、前記洗浄槽への前記洗浄液の1分間当たりの供給量は、前記洗浄槽における前記洗浄液の貯留量の0.17%以上1.25%以下である、洗浄方法。
  4. 請求項3に記載の洗浄方法であって、
    前記供給量は、前記貯留量の0.17%以上0.83%以下である、洗浄方法。
  5. 請求項4に記載の洗浄方法であって、
    前記供給量は、前記貯留量の0.33%以上0.83%以下である、洗浄方法。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の洗浄方法であって、
    前記金属管は、
    質量%で、
    C:0.01〜0.13%、
    Si:0.75%以下、
    Mn:2%以下、
    P:0.045%以下、
    S:0.030%以下、
    Ni:7〜14%、及び、
    Cr:16〜20%、
    を含有し、残部がFe及び不純物からなる化学組成を有する鋼管である、洗浄方法。
  7. 請求項6に記載の洗浄方法であって、
    前記化学組成は、残部のFeの一部に換えて、質量%で、Nb:0.2〜1.1%、Ti:0.1〜0.6%、Mo:0.1〜3%、Cu:2.5〜3.5%のいずれか1種又は2種以上を含有する、洗浄方法。
  8. 請求項6又は7に記載の洗浄方法であって、
    前記化学組成は、残部のFeの一部に換えて、質量%で、B:0.001〜0.1%及びN:0.02〜0.12%を含有する、洗浄方法。
  9. 金属管の洗浄装置であって、
    洗浄液が貯留され、前記金属管が収容される洗浄槽と、
    前記洗浄槽に洗浄液を供給する供給機構と、
    前記洗浄槽内において前記洗浄液の液面高さが所定の基準液面高さを超えた場合、当該基準液面高さを超えた高さに相当する量の洗浄液を前記洗浄槽から排出する排出機構と、
    前記洗浄槽内の前記洗浄液中の溶存気体を気泡化してファインバブルを発生させるファインバブル発生機構と、
    前記洗浄槽内の前記洗浄液中に超音波を照射する超音波照射機構と、
    を備える、洗浄装置。
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