JPWO2020044683A1 - マニピュレーションシステム及びマニピュレーションシステムの駆動方法 - Google Patents

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裕基 植田
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Abstract

操作者の熟練度及び技術によらず、効率よくかつ好適に微小対象物の操作対象を検出することができるマニピュレーションシステム及びマニピュレーションシステムの駆動方法を提供する。微小対象物が載置される試料ステージと、微小対象物を保持するための第1ピペットを備える第1マニピュレータと、第1ピペットに保持された微小対象物を操作するための第2ピペットを備える第2マニピュレータと、微小対象物を撮像する撮像部と、試料ステージ、第1ピペット、第2ピペット及び撮像部を制御するコントローラと、を備え、コントローラは、撮像部の画像データに基づいて人工知能によって微小対象物の所定の操作対象位置を検出し、第2ピペットを所定の操作対象位置に移動させて、微小対象物に対する操作を第2ピペットに実行させる。

Description

本発明は、マニピュレーションシステム及びマニピュレーションシステムの駆動方法に関する。
バイオテクノロジ分野において、顕微鏡観察下で細胞や卵にDNA溶液や細胞を注入する等のように、微小な対象物に微細な操作を行うマイクロマニピュレーションシステムが知られている。微小対象物を保持するための保持用ピペットで微小対象物の位置を固定しつつ、操作用ピペットを微小対象物の操作対象の位置に突き刺してインジェクション操作が行われる。
特許文献1には、微小対象物の操作対象が検出されない場合、焦点位置及び微小対象物の姿勢の変更後に再度検出を実行する技術が開示されている。
特開2017−124452号公報
しかしながら、エッジ抽出処理及びパターンマッチング等の一般的な画像処理を行う場合、焦点位置、顕微鏡の光学系、微小対象物の姿勢等の撮像条件によって操作対象の輝度の差(コントラスト)が変化する。また、微小対象物は、画像のコントラストが低い。したがって、安定した検出が難しく、撮像条件を変更する度に、検出パラメータ等を変更する必要がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、操作者の熟練度及び技術によらず、効率よくかつ好適に微小対象物の操作対象を検出することができるマニピュレーションシステム及びマニピュレーションシステムの駆動方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るマニピュレーションシステムは、微小対象物が載置される試料ステージと、前記微小対象物を保持するための第1ピペットを備える第1マニピュレータと、前記第1ピペットに保持された前記微小対象物を操作するための第2ピペットを備える第2マニピュレータと、前記微小対象物を撮像する撮像部と、前記試料ステージ、前記第1ピペット、前記第2ピペット及び前記撮像部を制御するコントローラと、を備え、前記制御装置は、前記撮像部の画像データに基づいて人工知能によって前記微小対象物の所定の操作対象位置を検出し、前記第2ピペットを前記所定の操作対象位置に移動させて、前記微小対象物に対する操作を第2ピペットに実行させる。
これによれば、コントローラが、蓄積された学習データに基づいて人工知能により所定の操作対象位置の検出操作を行うため、操作者の熟練度によらず、所定の操作対象位置を検出することができる。また、所定の操作対象位置が、撮像条件の変更によるコントラストの変化が大きい場合でも、撮像条件の変更時における検出パラメータの設定変更が不要である。人工知能を用いた画像認識は、検出パラメータの設定を変更する必要がないので、新たなプログラムを作成することなく、所定の操作対象位置の検出ができる。したがって、効率よくかつ好適に微小対象物の所定の操作対象位置を検出することができる。
本発明の一態様に係るマニピュレーションシステムにおいて、前記コントローラは、前記微小対象物に対する操作が成功した場合に、前記画像データ及び前記画像データの撮像条件を前記人工知能に記憶させる。これによれば、人工知能の学習データを蓄積することによって、微小対象物の位置の検出及び微小対象物に対する操作の成功の精度が向上するので、効率よくかつ好適に微小対象物を検出することができ、効率よくかつ好適に微小対象物への操作が可能である。
本発明の一態様に係るマニピュレーションシステムにおいて、前記コントローラは、前記所定の操作対象位置が検出されない場合に、前記微小対象物の姿勢を変更させる。これによれば、効率よくかつ好適に微小対象物の所定の操作対象位置を検出することができる。
本発明の一態様に係るマニピュレーションシステムにおいて、前記コントローラは、前記所定の操作対象位置が検出されない場合に、前記第1ピペットによる前記微小対象物の保持解除操作と、保持位置を変更させた再保持操作と、を実行させる。これによれば、効率よくかつ好適に微小対象物の所定の操作対象位置を検出することができる。
本発明の一態様に係るマニピュレーションシステムにおいて、前記第1ピペットによる前記微小対象物の保持は、前記第1ピペットを陰圧にして前記微小対象物を前記第1ピペットに吸着させることによって行う。これによれば、効率よくかつ好適に微小対象物の所定の操作対象位置を検出することができる。
本発明の一態様に係るマニピュレーションシステムの駆動方法は、微小対象物が載置される試料ステージと、前記微小対象物を保持するための第1ピペットを備える第1マニピュレータと、前記第1ピペットに保持された前記微小対象物を操作するための第2ピペットを備える第2マニピュレータと、前記微小対象物を撮像する撮像部と、を備えるマニピュレーションシステムの駆動方法であって、前記第1ピペットに保持された前記微小対象物の所定の操作対象位置を、前記撮像部の画像データに基づいて人工知能によって検出するステップと、前記第2ピペットを前記所定の操作対象位置に移動させて、前記微小対象物に対する操作を実行させるステップと、を含む。
これによれば、蓄積された学習データに基づいて人工知能により所定の操作対象位置の検出操作を行うため、操作者の熟練度によらず、所定の操作対象位置を検出することができる。また、所定の操作対象位置が、撮像条件の変更によるコントラストの変化が大きい場合でも、撮像条件の変更時における検出パラメータの設定変更が不要である。人工知能を用いた画像認識は、検出パラメータの設定を変更する必要がないので、新たなプログラムを作成することなく、所定の操作対象位置の検出ができる。したがって、効率よくかつ好適に微小対象物の所定の操作対象位置を検出することができる。
本発明によれば、操作者の熟練度及び技術によらず、効率よくかつ好適に微小対象物の操作対象を検出することができる。
図1は、実施形態に係るマニピュレーションシステムの構成を模式的に示す図である。 図2は、微動機構の一例を示す断面図である。 図3は、マニピュレーションシステムの制御ブロック図である。 図4は、試料保持部材に配置される細胞の一例を示す模式図である。 図5は、操作対象の細胞及び核の模式図である。 図6は、画像処理により検出された細胞及び核の模式図である。 図7は、実施形態のマニピュレーションシステムの動作の一例を示すフローチャート図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
図1は、実施形態に係るマニピュレ−ションシステムの構成を模式的に示す図である。マニピュレーションシステム10は、顕微鏡観察下で微小対象物である試料を操作するためのシステムである。図1において、マニピュレーションシステム10は、顕微鏡ユニット12と、第1マニピュレータ14と、第2マニピュレータ16と、マニピュレーションシステム10を制御するコントローラ(制御装置)43とを備えている。顕微鏡ユニット12の両側に第1マニピュレータ14と第2マニピュレータ16とが分かれて配置されている。
顕微鏡ユニット12は、撮像素子を含むカメラ18と、顕微鏡20と、試料ステージ22とを備えている。試料ステージ22は、シャーレなどの試料保持部材11を支持可能であり、試料保持部材11の直上に顕微鏡20が配置される。顕微鏡ユニット12は、顕微鏡20とカメラ18とが一体構造となっており、試料保持部材11に向けて光を照射する光源(図示は省略している)を備えている。なお、カメラ18は、顕微鏡20と別体に設けてもよい。
試料保持部材11には、試料を含む溶液が収容される。溶液は、例えば、パラフィンオイル等である。試料保持部材11の試料に光が照射され、試料保持部材11の試料で反射した光が顕微鏡20に入射すると、試料に関する光学像は、顕微鏡20で拡大された後、カメラ18で撮像される。カメラ18で撮像された画像を基に試料の観察が可能となっている。
図1に示すように、第1マニピュレータ14は、第1ピペット保持部材24と、X−Y軸テーブル26と、Z軸テーブル28と、X−Y軸テーブル26を駆動する駆動装置30と、Z軸テーブル28を駆動する駆動装置32とを備える。第1マニピュレータ14は、X軸−Y軸−Z軸の3軸構成のマニピュレータである。なお、本実施形態において、水平面内の一方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と交差する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと交差する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。
X−Y軸テーブル26は、駆動装置30の駆動により、X軸方向又はY軸方向に移動可能となっている。Z軸テーブル28は、X−Y軸テーブル26上に上下移動可能に配置され、駆動装置32の駆動によりZ軸方向に移動可能になっている。駆動装置30、32は、コントローラ43に接続されている。
第1ピペット保持部材24は、Z軸テーブル28に連結され、先端に毛細管チップである第1ピペット25が取り付けられている。第1ピペット保持部材24は、X−Y軸テーブル26とZ軸テーブル28の移動に従って3次元空間を移動領域として移動し、試料保持部材11に収容された試料を、第1ピペット25を介して保持することができる。すなわち、第1マニピュレータ14は、微小対象物の保持に用いられる保持用マニピュレータであり、第1ピペット25は、微小対象物の保持手段として用いられるホールディングピペットである。
図1に示す第2マニピュレータ16は、第2ピペット保持部材34と、X−Y軸テーブル36と、Z軸テーブル38と、X−Y軸テーブル36を駆動する駆動装置40と、Z軸テーブル38を駆動する駆動装置42とを備える。第2マニピュレータ16は、X軸−Y軸−Z軸の3軸構成のマニピュレータである。
X−Y軸テーブル36は、駆動装置40の駆動により、X軸方向又はY軸方向に移動可能となっている。Z軸テーブル38は、X−Y軸テーブル36上に上下移動可能に配置され、駆動装置42の駆動によりZ軸方向に移動可能になっている。駆動装置40、42は、コントローラ43に接続されている。
第2ピペット保持部材34は、Z軸テーブル38に連結され、先端にガラス製の第2ピペット35が取り付けられている。第2ピペット保持部材34は、X−Y軸テーブル36とZ軸テーブル38の移動に従って3次元空間を移動領域として移動し、試料保持部材11に収容された試料を人工操作することが可能である。すなわち、第2マニピュレータ16は、微小対象物の操作(DNA溶液の注入操作や穿孔操作など)に用いられる操作用マニピュレータであり、第2ピペット35は、微小対象物のインジェクション操作手段として用いられるインジェクションピペットである。
X−Y軸テーブル36とZ軸テーブル38は、第2ピペット保持部材34を、試料保持部材11に収容された試料などの操作位置まで粗動駆動する粗動機構(3次元移動テーブル)として構成されている。また、Z軸テーブル38と第2ピペット保持部材34との連結部には、ナノポジショナとして微動機構44が備えられている。微動機構44は、第2ピペット保持部材34をその長手方向(軸方向)に移動可能に支持するとともに、第2ピペット保持部材34をその長手方向(軸方向)に沿って微動駆動するように構成される。
図2は、微動機構の一例を示す断面図である。図2に示すように微動機構44は、第2ピペット保持部材34を駆動対象とする圧電アクチュエータ44aを備える。圧電アクチュエータ44aは、筒状のハウジング87と、ハウジング87の内部に設けられた転がり軸受80、82と、圧電素子92とを含む。ハウジング87の軸方向に第2ピペット保持部材34が挿通される。転がり軸受80、82は、第2ピペット保持部材34を回転可能に支持する。圧電素子92は、印加される電圧に応じて第2ピペット保持部材34の長手方向に沿って伸縮する。第2ピペット保持部材34の先端側(図2左側)には第2ピペット35(図1参照)が取り付けられ固定される。
第2ピペット保持部材34は、転がり軸受80、82を介してハウジング87に支持される。転がり軸受80は、内輪80aと、外輪80bと、内輪80aと外輪80bとの間に設けられたボール80cとを備える。転がり軸受82は、内輪82aと、外輪82bと、内輪82aと外輪82bとの間に設けられたボール82cとを備える。各外輪80b、82bがハウジング87の内周面に固定され、各内輪80a、82aが中空部材84を介して第2ピペット保持部材34の外周面に固定される。このように、転がり軸受80、82は、第2ピペット保持部材34を回転自在に支持するようになっている。
中空部材84の軸方向の略中央部には、径方向外方に突出するフランジ部84aが設けられている。転がり軸受80は、フランジ部84aに対して第2ピペット保持部材34の軸方向の先端側に配置され、転がり軸受82はフランジ部84aに対して後端側に配置される。内輪間座としてのフランジ部84aを挟んで転がり軸受80の内輪80aと、転がり軸受82の内輪82aとが配置される。第2ピペット保持部材34の外周面にねじ加工が施されており、内輪80aの先端側及び内輪82aの後端側からロックナット86及びロックナット86が第2ピペット保持部材34に螺合されて、転がり軸受80、82の軸方向の位置が固定される。
円環状のスペーサ90は、転がり軸受80、82と同軸に外輪82bの軸方向後端側に配置される。スペーサ90の軸方向後端側には、円環状の圧電素子92がスペーサ90と略同軸に配置され、さらにその軸方向後端側にはハウジング87の蓋88が配置される。蓋88は、圧電素子92を軸方向に固定するためのもので、第2ピペット保持部材34が挿通する孔部を有する。蓋88は、例えば、ハウジング87の側面に不図示のボルトにより締結されていてもよい。なお、圧電素子92は、棒状又は角柱状としてスペーサ90の周方向に略等配となるように並べても良く、第2ピペット保持部材34を挿通する孔部を有した角筒としても良い。
圧電素子92はスペーサ90を介して転がり軸受82と接している。圧電素子92は、リード線(図示せず)を介して制御回路としてのコントローラ43に接続されている。圧電素子92は、コントローラ43からの印加電圧に応答して第2ピペット保持部材34の軸方向に沿って伸縮し、第2ピペット保持部材34をその軸方向に沿って微動させるようになっている。第2ピペット保持部材34が軸方向に沿って微動すると、この微動が第2ピペット35(図1参照)に伝達され、第2ピペット35の位置が微調整されることになる。また、圧電素子92により第2ピペット保持部材34が軸方向に振動すると、第2ピペット35も軸方向に振動する。このように微動機構44により、微小対象物への操作(DNA溶液や細胞の注入操作や穿孔操作など)の際には、より正確な操作が可能となり、圧電素子92による穿孔作用の向上を実現できる。
なお、上述の微動機構44は、微小対象物の操作用の第2マニピュレータ16に設けられるとしているが、図1に示すように微小対象物の固定用の第1マニピュレータ14に微動機構44と同様の微動機構54を設けてもよく、省略することも可能である。
次に、コントローラ43によるマニピュレーションシステム10の制御について図3を参照して説明する。図3は、マニピュレーションシステムの制御ブロック図である。
コントローラ43は、演算手段としてのCPU(中央演算処理装置)及び記憶手段としてのハードディスク、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のハードウェア資源を備える。コントローラ43は、記憶部46Bに格納された所定のプログラムに基づいて各種の演算を行い、演算結果に従って制御部46Aが各種の制御を行うように駆動信号を出力する。
制御部46Aは、顕微鏡ユニット12の焦点合わせ機構81、第1マニピュレータ14の駆動装置30、駆動装置32、吸引ポンプ29、第2マニピュレータ16の駆動装置40、駆動装置42、圧電素子92、注入ポンプ39を制御し、必要に応じて設けられたドライバやアンプ等を介してそれぞれに駆動信号を出力する。制御部46Aは、駆動装置30、32、40、42にそれぞれ駆動信号Vxy、V(図1参照)を供給する。駆動装置30、32、40、42は、駆動信号Vxy、Vに基づいてX−Y−Z軸方向に駆動する。制御部46Aは、微動機構44にナノポジショナ制御信号V(図1参照)を供給して、微動機構44の制御を行ってもよい。
コントローラ43は、情報入力手段としてジョイスティック47と、キーボードやタッチパネル等の入力部49とが接続されている。また、コントローラ43は、液晶パネル等の表示部45が接続される。表示部45にはカメラ18で取得した顕微鏡画像や各種制御用画面が表示されるようになっている。なお、入力部49としてタッチパネルが用いられる場合には、表示部45の表示画面にタッチパネルを重ねて用い、操作者が表示部45の表示画像を確認しつつ入力操作を行うようにしてもよい。
ジョイスティック47は公知のものを用いることができる。ジョイスティック47は、基台と、基台から直立するハンドル部とを備えており、ハンドル部を傾斜させるように操作することで駆動装置30、40のX−Y駆動を行うことができ、ハンドル部をねじることで駆動装置32、42のZ駆動を行うことができる。ジョイスティック47は、吸引ポンプ29、圧電素子92、注入ポンプ39の各駆動を操作するためのボタン47Aを備えていてもよい。
図3に示すように、コントローラ43は、さらに画像入力部43A、画像処理部43B、画像出力部43C及び位置検出部43Dを備えている。顕微鏡20を通してカメラ18で撮像した画像信号Vpix(図1参照)が画像入力部43Aに入力される。画像処理部43Bは、画像入力部43Aから画像信号を受け取って、画像処理を行う。画像出力部43Cは、画像処理部43Bで画像処理された画像情報を表示部45へ出力する。位置検出部43Dは、カメラ18で撮像された微小対象物である細胞等の位置や、第2ピペット35によるインジェクション操作を行う操作対象である細胞の核等の位置を、画像処理後の画像情報に基づいて検出することができる。位置検出部43Dは、画像情報に基づいてカメラ18の撮像領域内における細胞等の有無を検出することができる。また、位置検出部43Dは、第1ピペット25及び第2ピペット35の位置を検出してもよい。画像入力部43A、画像処理部43B、画像出力部43C及び位置検出部43Dは、制御部46Aにより制御される。
制御部46Aは、位置検出部43Dからの位置情報、及び細胞等の有無の情報に基づいて、第1マニピュレータ14及び第2マニピュレータ16を制御する。本実施形態において、制御部46Aは、第1マニピュレータ14及び第2マニピュレータ16を所定のシーケンスで自動的に駆動する。かかるシーケンス駆動は、記憶部46Bにあらかじめ保存された所定のプログラムによるCPUの演算結果に基づいて、制御部46Aが順次それぞれに駆動信号を出力することで行われる。
次に、図4から図6を参照して、微小対象物である試料の操作対象の検出する方法について説明する。本実施形態において、試料は細胞100である。また、細胞100は、前核期受精卵である。また、細胞100への操作は、DNA溶液のインジェクション操作である。
図4は、試料保持部材に配置される細胞の一例を示す模式図である。細胞100は、試料保持部材11の培地11Aに配置される。培地11Aは、試料保持部材11の少なくとも一部に形成される。培地11Aは、インジェクション操作が実行されていない未処理細胞100Aを配置する未処理細胞領域と、インジェクション操作が完了した処理済細胞100Bを配置する処理済細胞領域と、を有する。複数の未処理細胞100Aは、ある程度近い位置に全てが存在するように配置される。複数の処理済細胞100Bは、互いにある程度近い位置に全てが存在するように配置される。
図5は、操作対象の細胞及び核の模式図である。細胞100は、核110を含む。核110は、核膜112と核小体114とを有する。核小体114は、核膜112に覆われた核110の内部に存在する。細胞100は、第1ピペット25に保持された状態で、第2ピペット35によってインジェクション操作される。
DNA溶液等のインジェクションにおいては、DNA溶液等を、核膜112の内部に注入する必要がある。核膜112は、低コントラストかつ形状が不定であるため、エッジ抽出処理等の一般的な画像処理手段による検出が困難である。そこで、核膜112より高コントラストの核小体114を検出し、核小体114の位置に基づいて、インジェクション位置を決定する。
図6は、画像処理により検出された細胞及び核の模式図である。細胞100は半透明なので、細胞100をスライスしたような画像データが得られる。細胞100の画像データは、図3に示すカメラ18により撮像される。カメラ18により撮像された細胞100の画像データは、画像入力部43Aから画像信号として画像処理部43Bに送られる。画像処理部43Bは、細胞100の画像データの画像処理を行う。
画像処理部43Bは、細胞100、核110、核小体114の位置を検出するために、画像入力部43Aから受け取った画像信号について二値化処理とフィルタ処理を実行する。画像処理部43Bは、画像信号をグレースケール化して、あらかじめ設定された所定の閾値に基づいて、このグレースケール画像をモノクロ画像に変換する。そして、画像処理部43Bは、二値化処理とフィルタ処理により得られたモノクロ画像に基づいてエッジ抽出処理やパターンマッチングを行う。その処理結果に基づいて位置検出部43Dは、細胞100、核110、核小体114の位置を検出することができる。
本実施形態において、画像処理部43Bは、核小体114の位置検出に、人工知能を用いた画像認識を利用する。画像処理部43Bは、人工知能用の学習データを有する。学習データには、インジェクションが成功した場合の画像データ及び撮像条件が蓄積されている。画像データは、画像認識により取得した細胞100及び核小体114の画像データである。撮像条件は、画像データに対応するカメラ18の焦点位置、顕微鏡20の光学系、及び細胞100の姿勢、検出パラメータ等である。人工知能は、人工知能が学習データに基づいて画像認識による核小体114の検出を実行する。ここで、インジェクションが成功した場合、人工知能は、新たな画像データ及び撮像条件を記憶して、さらに学習データを蓄積する。人工知能は、学習データを蓄積することで、撮像条件の変更によるコントラストの変化が大きい核小体114に対しても、検出パラメータの設定変更することなく位置検出ができる。なお、通常の画像処理と人工知能による画像認識とを併用し、通常の画像処理での結果の信頼性が低い場合にのみ人工知能での画像認識を利用してもよい。通常の画像処理を併用することによって、画像処理時間が短縮できる。
なお、図3に示すコントローラ43は、演算手段としてCPUを備えるが、さらにGPU(画像処理装置)を備えてもよい。GPUが制御処理を実行することによって、制御処理時間を短縮することができる。GPUが画像処理部43Bによる人工知能を用いた画像認識処理を実行し、CPUがその他の制御処理を実行してもよい。
次にマニピュレーションシステム10の駆動方法について説明する。マニピュレーションシステム10の動作を開始する前に、操作者は、まず、図1に示すカメラ18の視野内に、第1ピペット25及び第2ピペット35を配置する。ここで、第1ピペット25の先端の高さは試料保持部材11の底面よりわずかに上の位置とする。操作者は、次に、顕微鏡20の焦点合わせ機構81を用いて、焦点を第1ピペット25に合わせる。操作者は、焦点を第1ピペット25に合わせた状態で、焦点が合うように第2ピペット35の高さを調整する。操作者は、次に、試料保持部材11内の細胞100(未処理細胞100A;図4参照)の周辺を、カメラ18の視野と重なるように試料ステージ22を移動させる。操作者は、さらに、細胞100に第1ピペット25の先端を近付けても細胞100が動かないことを確認する。これは、図3に示す吸引ポンプ29が平衡状態であることを確認するためである。以上の準備により、細胞100は、第1ピペット25及び第2ピペット35の近傍に配置される。
図7は、実施形態のマニピュレーションシステムの動作の一例を示すフローチャート図である。本実施形態のマニピュレーションシステム10は、試料保持部材11に載置された複数の細胞100に対し、1つの細胞100ごとに操作を行い、複数の細胞100について操作を繰り返し実行する。コントローラ43は、複数の細胞100に対する操作を自動で実行する。マニピュレーションシステム10による自動操作は、例えば、PCソフト上の開始ボタンを押すことでスタートする。
操作者は、まず、マニピュレーションシステム10が複数回の操作を実行した後、操作を終了する回数である操作終了回数Neを、図3に示す入力部49を介してコントローラ43の制御部46Aに入力する(ステップST10)。1つの細胞100ごとに操作を行うので、操作終了回数Neは、操作を行う細胞100(未処理細胞100A)の個数である。制御部46Aに操作終了回数Neが入力されると、制御部46Aは、実行した操作回数のカウンタ値である操作実行回数NをN=0としてコントローラ43の記憶部46Bに記憶させる(ステップST12)。
次に、コントローラ43の画像処理部43Bは、顕微鏡20を通してカメラ18が撮像した画像データの画像処理を行う。コントローラ43の位置検出部43Dは、画像処理によって、カメラ18の画面上における第1ピペット25の先端中央の位置座標を検出する(ステップST20)。制御部46Aは、第1マニピュレータ14を駆動して、検出結果に基づいて、第1ピペット25の先端中央が所定の第1座標に一致するよう、第1ピペット25を所定の位置へ移動させる(ステップST22)。所定の第1座標は、予め設定された座標である。位置検出部43Dは、画像処理によって、カメラ18の画面上における第2ピペット35の先端中央の位置座標を検出する(ステップST24)。制御部46Aは、第2マニピュレータ16を駆動して、検出結果に基づいて、第2ピペット35の先端中央が所定の第2座標に一致するよう、第2ピペット35を所定の位置へ移動させる(ステップST26)。所定の第2座標は、予め設定された座標である。
次に、制御部46Aは、第1マニピュレータ14の吸引ポンプ29を駆動させ、第1ピペット25の吸引を実行させる。吸引ポンプ29が駆動すると、第1ピペット25の内部は陰圧となり、第1ピペット25の開口に向かって試料保持部材11の溶液の流れが発生する。細胞100は、溶液とともに吸引されて、第1ピペット25の先端に吸着し、保持される(ステップST30)。ここで、細胞100が保持されたかを確認するために、第1ピペット25の先端近傍に細胞100があるか、画像処理によって検出して判断するようにしてもよい。
次に、画像処理部43Bは、核小体114の位置を人工知能による画像認識で検出する(ステップST40)。核小体114が検出されない場合(ステップST42;No)、制御部46Aは、第1マニピュレータ14の吸引ポンプ29を停止させ、第1ピペット25の吸引を停止させる。制御部46Aは、第1ピペット25の内部が僅かに陽圧になるように吸引ポンプ29を駆動してもよい。これにより、細胞100は、第1ピペット25からの吸着が解除され、第1ピペット25から離れる方向に僅かに移動する。細胞100が移動する際に、第2ピペット35の先端と接触することにより、細胞100が回転する。所定の時間、細胞100が回転した後、制御部46Aは、吸引ポンプ29の吸引を再開させ、第1ピペット25の内部を陰圧にして吸引する。これにより、細胞100は、第1ピペット25に再吸着し、保持される(ステップST44)。細胞100が第1ピペット25に再び保持された後、画像処理部43Bは、人工知能による画像認識を再び実行する(ステップST40)。なお、本実施形態では、核小体114が検出されない場合に、細胞100の姿勢を変更させるが、核小体114の位置が細胞100の中心より大きくずれている場合においても、細胞100の姿勢を変更させるようにしてもよい。また、細胞100の姿勢を変更させずに、第1ピペット25を移動させて、細胞100の焦点位置を変更した後、再度人工知能による画像認識を実行させてもよい。
核小体114が検出された場合(ステップST42;Yes)、制御部46Aは、画像処理により得られた核小体114の位置情報に基づいて、第2ピペット35の移動経路を算出する。すなわち、第2ピペット35は、核小体114の近傍であるインジェクション位置に対して第2ピペット35の先端が対向するよう、Y方向に移動する。その後、第2ピペット35の先端は、X方向にインジェクション位置へ移動して、核膜112内に差し込まれる。制御部46Aは、第2マニピュレータ16の注入ポンプ39を駆動させ、細胞100に対するDNA溶液等のインジェクション操作を実行させる(ステップST50)。制御部46Aは、例えば、予め設定された時間、注入ポンプ39を駆動させてインジェクション操作を実行させてもよい。画像処理部43Bは、インジェクション操作中に画像処理を実行し、核膜112の膨らみを検出して、DNA溶液等のインジェクションが完了したか判断してもよい。人工知能は、インジェクション操作が成功した場合、取得した画像データ及び撮像条件を記憶して、人工知能用の学習データにさらに蓄積してもよい。
インジェクションが成功した場合(ステップST51;Yes)、制御部46Aは、試料ステージ22を駆動し、インジェクション操作後の細胞100を、処理済細胞100Bとして処理済細胞領域に移動させる(図4参照)(ステップST60)。制御部46Aは、第1マニピュレータ14の吸引ポンプ29を停止させ、第1ピペット25の吸引を停止させる。これにより、第1ピペット25の内部が陽圧となり、第1ピペット25は、処理済細胞100Bの保持を解除する。処理済細胞100Bは、処理済細胞領域に載置される。制御部46Aは、再度試料ステージ22を駆動し、未処理細胞100Aが配置される未処理細胞領域の近傍に第1ピペット25の先端を移動させる。
その後、制御部46Aは、操作実行回数Nのカウンタ値を1つ増やして、N=N+1として記憶する(ステップST70)。操作実行回数Nが操作終了回数Neよりも小さい場合(ステップST72;No)、ステップST30に戻って別の細胞100に対する保持操作、核小体114の検出操作、核膜112へのインジェクション操作、細胞100の載置操作を繰り返し実行する。操作実行回数Nが操作終了回数Ne以上となった場合(ステップST72;Yes)、予め設定された個数の細胞100に対する操作が終了し、一連の操作を終了する。
カメラ18の撮像画像は、焦点位置におけるX−Y平面を撮像したものであるので、第2ピペット35の先端と核小体114とのZ方向の位置が重ならない可能性がある。この場合、第2ピペット35の先端が核小体114の近傍に差し込まれず、インジェクションは失敗することが想定される。インジェクションが失敗した場合(ステップST51;No)、保持中の細胞100への操作を中止し(ステップST80)、ステップST30に戻る。この後、同じ細胞100に対して、保持操作、核小体114の検出操作、核膜112へのインジェクション操作を行ってもよいし、別の細胞100に対して、保持操作、核小体114の検出操作、核膜112へのインジェクション操作を行ってもよい。別の細胞100に変更する場合、保持中の細胞100を、未処理細胞領域に戻してもよいし、培地11Aに処理失敗細胞領域を設けて、処理失敗細胞領域に載置してもよい。ステップST80の後、例えば、ステップST44に戻り、細胞100の姿勢を変更して、核小体114の検出及びインジェクション操作を再度試行してもよい。インジェクションを失敗した細胞100について、操作者が判断してもよいし、予め設定した条件に基づいて制御部46Aが判断してもよい。第2ピペット35の先端と核小体114とのZ方向の位置のずれは、インジェクション成功時の画像データ及び焦点位置等の学習データから推測することができる。したがって、人工知能が多くの学習データを蓄積することによって、第2ピペット35の先端と核小体114とのZ方向のずれを解消し、インジェクションの失敗を低減できる。
以上のように、マニピュレーションシステム10は、細胞100の保持操作、核小体114の検出操作、核膜112内へのインジェクション操作、細胞100の載置操作を自動で行うので、移動先の試料ステージ22の領域を見失うこと、及び、繰り返し行う第1ピペット25及び第2ピペット35の位置調整操作の際に、第1ピペット25及び第2ピペット35が折損することを抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態のマニピュレーションシステム10は、細胞100(微小対象物)が載置される試料ステージ22と、細胞100を保持するための第1ピペット25を備える第1マニピュレータ14と、第1ピペット25に保持された細胞100を操作するための第2ピペット35を備える第2マニピュレータ16と、細胞100を撮像する顕微鏡ユニット12(撮像部)と、試料ステージ22、第1ピペット25、第2ピペット35及び顕微鏡ユニット12を制御するコントローラ43と、を備え、コントローラ43は、顕微鏡ユニット12の画像データに基づいて人工知能によって細胞100の核小体114(所定の操作対象位置)を検出し、第2ピペット35を核小体114に移動させて、細胞100に対する操作を第2ピペット35に実行させる。
これによれば、コントローラ43が、蓄積された学習データに基づいて人工知能により核小体114の検出操作を行うため、操作者の熟練度によらず、核小体114の位置を検出することができる。また、撮像条件の変更によるコントラストの変化が大きい核小体114に対しても、撮像条件の変更時における検出パラメータの設定変更が不要である。人工知能を用いた画像認識は、検出パラメータの設定を変更する必要がないので、新たなプログラムを作成することなく、核小体114の位置検出ができる。したがって、効率よくかつ好適に細胞100の核小体114を検出することができる。
本実施形態のマニピュレーションシステム10において、コントローラ43は、インジェクション操作が成功した場合に、画像データ及び画像データの撮像条件を人工知能に記憶させる。これによれば、人工知能の学習データを蓄積することによって、核小体114の位置の検出及びインジェクション操作の成功の精度が向上するので、効率よくかつ好適に細胞100の核小体114を検出することができ、効率よくかつ好適に核小体114へのインジェクション操作が可能である。
本実施形態のマニピュレーションシステム10において、コントローラ43は、核小体114が検出されない場合に、細胞100の姿勢を変更させる。これによれば、効率よくかつ好適に細胞100の核小体114を検出することができる。
本実施形態のマニピュレーションシステム10において、コントローラ43は、核小体114が検出されない場合に、第1ピペット25による細胞100の保持解除操作と、保持位置を変更させた再保持操作と、を実行させる。これによれば、効率よくかつ好適に細胞100の核小体114を検出することができる。
本実施形態のマニピュレーションシステム10において、第1ピペット25による細胞100の保持は、第1ピペット25を陰圧にして細胞100を第1ピペット25に吸着させることによって行う。これによれば、効率よくかつ好適に細胞100の核小体114を検出することができる。
本実施形態のマニピュレーションシステム10の駆動方法は、細胞100が載置される試料ステージ22と、細胞100を保持するための第1ピペット25を備える第1マニピュレータ14と、第1ピペット25に保持された細胞100を操作するための第2ピペット35を備える第2マニピュレータ16と、細胞100を撮像する顕微鏡ユニット12と、を備えるマニピュレーションシステム10の駆動方法であって、第1ピペット25に保持された細胞100の核小体114を、顕微鏡ユニット12の画像データに基づいて人工知能によって検出するステップST40と、第2ピペット35を核小体114に移動させて、細胞100に対する操作を実行させるステップST50と、を含む。
これによれば、蓄積された学習データに基づいて人工知能により核小体114の検出操作を行うため、操作者の熟練度によらず、核小体114の位置を検出することができる。また、撮像条件の変更によるコントラストの変化が大きい核小体114に対しても、撮像条件の変更時における検出パラメータの設定変更が不要である。人工知能を用いた画像認識は、検出パラメータの設定を変更する必要がないので、新たなプログラムを作成することなく、核小体114の位置検出ができる。したがって、効率よくかつ好適に細胞100の核小体114を検出することができる。
本実施形態のマニピュレーションシステム10及びマニピュレーションシステム10の駆動方法は適宜変更してもよい。例えば、第1ピペット25、第2ピペット35等の形状等は、微小対象物の種類や、微小対象物に対する操作に応じて適宜変更することが好ましい。微小対象物の保持操作、所定の操作対象位置の検出操作、インジェクション操作、微小対象物の載置操作の各操作において、適宜手順の一部を省略してもよく、また、手順を置換して実行してもよい。
10 マニピュレーションシステム
11 試料保持部材
11A 培地
12 顕微鏡ユニット(撮像部)
14 第1マニピュレータ
16 第2マニピュレータ
18 カメラ
20 顕微鏡
22 試料ステージ
24 第1ピペット保持部材
25 第1ピペット
26 X−Y軸テーブル
28 Z軸テーブル
29 吸引ポンプ
30、32 駆動装置
34 第2ピペット保持部材
35 第2ピペット
36 X−Y軸テーブル
38 Z軸テーブル
39 注入ポンプ
40、42 駆動装置
43 コントローラ(制御装置)
43A 画像入力部
43B 画像処理部
43C 画像出力部
43D 位置検出部
44、54 微動機構
44a 圧電アクチュエータ
45 表示部
46A 制御部
46B 記憶部
47 ジョイスティック
47A ボタン
49 入力部
80、82 転がり軸受
80a、82a 内輪
80b、82b 外輪
80c、82c ボール
81 焦点合わせ機構
84 中空部材
84a フランジ部
86 ロックナット
87 ハウジング
88 蓋
90 スペーサ
92 圧電素子
100 細胞
100A 未処理細胞
100B 処理済細胞
110 核
112 核膜
114 核小体
ST10、ST12、ST20、ST22、ST24、ST26、ST30、ST40、ST42、ST44、ST50、ST51、ST60、ST70、ST72、ST80 ステップ

Claims (6)

  1. 微小対象物が載置される試料ステージと、
    前記微小対象物を保持するための第1ピペットを備える第1マニピュレータと、
    前記第1ピペットに保持された前記微小対象物を操作するための第2ピペットを備える第2マニピュレータと、
    前記微小対象物を撮像する撮像部と、
    前記試料ステージ、前記第1ピペット、前記第2ピペット及び前記撮像部を制御するコントローラと、を備え、
    前記コントローラは、前記撮像部の画像データに基づいて人工知能によって前記微小対象物の所定の操作対象位置を検出し、前記第2ピペットを前記所定の操作対象位置に移動させて、前記微小対象物に対する操作を第2ピペットに実行させるマニピュレーションシステム。
  2. 前記コントローラは、前記微小対象物に対する操作が成功した場合に、前記画像データ及び前記画像データの撮像条件を前記人工知能の学習データに追加する請求項1に記載のマニピュレーションシステム。
  3. 前記コントローラは、前記所定の操作対象位置が検出されない場合に、前記微小対象物の姿勢を変更させる請求項1又は2に記載のマニピュレーションシステム。
  4. 前記コントローラは、前記所定の操作対象位置が検出されない場合に、前記第1ピペットによる前記微小対象物の保持解除操作と、保持位置を変更させた再保持操作と、を実行させる請求項1から3のいずれか一項に記載のマニピュレーションシステム。
  5. 前記第1ピペットによる前記微小対象物の保持は、前記第1ピペットを陰圧にして前記微小対象物を前記第1ピペットに吸着させることによって行う請求項1から4のいずれか一項に記載のマニピュレーションシステム。
  6. 微小対象物が載置される試料ステージと、
    前記微小対象物を保持するための第1ピペットを備える第1マニピュレータと、
    前記第1ピペットに保持された前記微小対象物を操作するための第2ピペットを備える第2マニピュレータと、
    前記微小対象物を撮像する撮像部と、を備えるマニピュレーションシステムの駆動方法であって、
    前記第1ピペットに保持された前記微小対象物の所定の操作対象位置を、前記撮像部の画像データに基づいて人工知能によって検出するステップと、
    前記第2ピペットを前記所定の操作対象位置に移動させて、前記微小対象物に対する操作を実行させるステップと、を含むマニピュレーションシステムの駆動方法。
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