JPWO2020044419A1 - 永久磁石式回転電機及びそれを用いた圧縮機 - Google Patents

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Abstract

高速域においても高効率に制御可能な永久磁石式回転電機永久磁石式回転電機を提供する。固定子の外周側に配置された回転子3には、回転子3の周方向に延び、かつ軸方向に貫通して形成された複数の永久磁石挿入部13と、永久磁石挿入部13に挿入される板状の複数の永久磁石14を備える。回転子3には、回転子の軸方向に貫通して形成された複数のリベット挿入部16と、リベット挿入部16に挿入されるリベットを備える。回転子3の回転中心と永久磁石14の周方向中央部とを結ぶ線をd軸とし、d軸と電気角で直交する軸をq軸としたとき、複数のリベット挿入部16を前記d軸上に位置させるとともに、複数のリベット挿入部16の中心線を前記d軸上からずらして配置させた。

Description

本発明は回転子に永久磁石を備える永久磁石式回転電機及びそれを用いた圧縮機に関する。
永久磁石式回転電機はエアコン、冷蔵庫、あるいは食品ショーケースなどにおける圧縮機等様々な技術分野に適用されている。従来、永久磁石式回転電機においては、電機子巻線となる固定子巻線に集中巻が採用されるとともに、界磁にはネオジム磁石などの高磁束密度な永久磁石が採用され、小形・高効率化が図られている。しかしながら、小形・高効率化による出力密度の増加に伴い、鉄心の非線形磁気特性(磁気飽和)の影響が顕著になり、集中巻の採用と相俟って、空間高調波磁束成分の増加に伴う鉄損、脈動トルクおよび電磁加振力等が増大している。
これらの課題を解決するために、例えば特許文献1に記載のように外転型の回転子を有する永久磁石式回転電機が提案されている。特許文献1では、回転子はアクスルハブと円筒部材がボルトで固定され、この円筒部材には環状の珪素鋼板を積層して所定の厚さにした磁性円筒が円周に沿って永久磁石の中心軸(d軸)に多数個設けられたビス(ねじ)で固定されている。また、この磁性円筒の内周面には、円筒部材の径方向の厚さが円筒部材の周方向両端で肉薄とした永久磁石が接着剤により固着されている。
特開平10−285891号公報
特許文献1に記載の技術においては、永久磁石形状の中央部が厚いため起磁力が両端部の起磁力に比べて大きく、且つ両端部が薄いため固定子が作る回転磁界の磁束が極間部(q軸)で通りやすくなり、永久磁石の起磁力と固定子による回転磁界の磁束との積にほぼ比例するトルクが安定し、脈動トルクの低減が可能となる。しかしながら、特許文献1では、永久磁石式回転電機が1000min-1から3000min-1といった中・低速域において高効率を得ることができるが、7000min-1から8000min-1といった高速域においては、負荷トルクが大きい場合、あるいは電動機の電機子巻線を増加して高インダクタンスとなる場合では、トルク電流による磁束(q軸磁束)の影響が大きくなるため、永久磁石の起磁力分布が歪み電圧・電流位相が進んで力率が低下する。特に特許文献1では、q軸磁束によって永久磁石の起磁力分布が歪むことから、永久磁石の中心軸(d軸)に多数個設けられたビス(ねじ)ならびに永久磁石に渦電流が生じて損失が増加し効率が低下する。さらに、高速域においては、接着剤により固着された永久磁石が剥がれる恐れがある。その結果、永久磁石式回転電機はインバータなどの駆動装置によって高トルク・高効率に制御できない問題が生じる。
そこで本発明の目的は、高速域においても高効率に制御可能な永久磁石式回転電機及びそれを用いた圧縮機を提供することにある。
また、本発明の目的は、上記に加え、回転子の回転に伴う加速・減速による磁石の破損を防止することができる永久磁石式回転電機及びそれを用いた圧縮機を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の特徴とするところは、固定子と、前記固定子の外周側に回転可能に配置された回転子とを有し、前記固定子は中心から径方向外側に向かって放射状に設けられた複数のティースと、前記複数のティースに巻装された電機子巻線とを有し、前記回転子には、前記回転子の周方向に延び、かつ軸方向に貫通して形成された複数の永久磁石挿入部と、前記永久磁石挿入部に挿入される板状の複数の永久磁石と、前記回転子の軸方向に貫通して形成された複数のリベット挿入部と、前記複数のリベット挿入部に挿入される円筒状の複数のリベットと、を有する永久磁石式回転電機において、前記回転子の回転中心と前記永久磁石の周方向中央部とを結ぶ線をd軸とし、前記d軸と電気角で直交する軸をq軸としたとき、前記複数のリベット挿入部を前記d軸上に位置させるとともに、前記複数のリベット挿入部の中心線を前記d軸上からずらして配置したことにある。
また、本発明の特徴とするところは、作動流体である気体の容積を縮小する圧縮機構と、前記圧縮機構を駆動する永久磁石式回転電機とを備える圧縮機において、前記永久磁石式回転電機は、固定子と、前記固定子の外周側に回転可能に配置された回転子とを有し、前記固定子は中心から径方向外側に向かって放射状に設けられた複数のティースと、前記複数のティースに巻装された電機子巻線とを有し、前記回転子には、前記回転子の周方向に延び、かつ軸方向に貫通して形成された複数の永久磁石挿入部と、前記永久磁石挿入部に挿入される板状の複数の永久磁石とを有し、前記回転子には、前記回転子の軸方向に貫通して形成された複数のリベット挿入部と、前記複数のリベット挿入部に挿入される円筒状の複数のリベットを備え、前記回転子の回転中心と前記永久磁石の周方向中央部とを結ぶ線をd軸とし、前記d軸と電気角で直交する軸をq軸としたとき、前記複数のリベット挿入部を前記d軸上に位置させるとともに、前記複数のリベット挿入部の中心線を前記d軸上からずらして配置したことにある。
本発明によれば、高速域においても高効率に制御可能な永久磁石式回転電機及びそれを用いた圧縮機を提供することができる。
また、本発明によれば、上記に加え、回転子の回転に伴う加速・減速による磁石の破損を防止することができる永久磁石式回転電機及びそれを用いた圧縮機を提供することができる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施例1に係る永久磁石式回転電機の断面図である。 本発明の実施例1に係る永久磁石式回転電機の回転子鉄心形状を示す断面図である。 比較例の永久磁石式回転電機の低速・低負荷トルク時のベクトル図である。 比較例の永久磁石式回転電機の高速・高負荷トルク時のベクトル図である。 本発明の実施例1に係る永久磁石式回転電機の高速・高負荷トルク時のベクトル図である。 本発明の実施例1に係る永久磁石式回転電機のトルク特性(実線)を示す。 本発明の実施例2に係る永久磁石式回転電機の回転子鉄心形状を示す断面図である。 本発明の実施例3に係る永久磁石式回転電機の回転子鉄心形状を示す断面図である。 本発明の実施例4に係る永久磁石式回転電機の回転子鉄心形状の断面図である。 本発明の実施例5に係るである圧縮機の断面図である。
以下、本発明の実施例を図1〜図9を用いて説明する。各図中において、参照番号が同一のものは同一の構成要件あるいは類似の機能を備えた構成要件を示している。また、各実施例の永久磁石式回転電機は、6極の回転子と、9スロットの固定子から構成される。すなわち、回転子の極数と固定子のスロット数の比が2:3である。回転子の極数、固定子のスロット数、ならびにこれらの比は、各実施例における値に限らず、他の値でも、各実施例と同様の効果を得ることができる。例えば、回転子の極数は、4極あるいは8極や10極等としても良い。なお、各実施例における永久磁石式回転電機は、永久磁石が回転子鉄心に埋設される、いわゆる埋込磁石型の回転電機である。
以下の説明において、「軸方向」とは回転子の回転軸方向を示し、「径方向」とは回転子の径方向を示し、「周方向」とは回転子の周方向を示す。
図1は、本発明の実施例1に係る永久磁石式回転電機の断面図である。本断面図は、回転軸に垂直な方向の断面を示す(後述する図2、図6、図7も同様)。なお、本実施例1は、永久磁石式同期電動機として動作する。
図1に示すように、永久磁石式回転電機1は、固定子2と、固定子2の外周側に所定のギャップ(空隙)を介して回転可能に配置された回転子3から構成されている。この回転子3にはシャフトの固定部を具備した回転子支持部材(図示せず)が設けられている。固定子2は、固定子鉄心6が軸方向に積層され、円環状のコアバック5と、コアバック5から径方向外側へ向けて突出する複数のティース4を備えている。複数のティース4は周方向に沿って略等間隔に配列されている。周方向に隣合うティース4間にはスロット7が形成され、ティース4を取り囲むように集中巻の電機子巻線8が巻装されている。すなわち、電機子巻線8は、固定子2の中心から径方向外側に向かって放射状に配置される複数のティース4の軸心周りに巻装され、周方向に、三相巻線のU相巻線8a、V相巻線8b、W相巻線8cが相互に空隙を介して配置される。
ここで、本実施例1の永久磁石式回転電機1は、回転子3の極数が6極、固定子2のスロット数が9スロットであるから、スロットピッチは電気角で120度である。また、固定子2の中心部に、円柱状のシャフト(図示せず)を貫通するシャフト孔15が形成されている。
本実施例1の永久磁石式回転電機1においては、三相巻線8a〜8cからなる電機子巻線8に三相交流電流を流すと、回転磁界が発生する。この回転磁界によって永久磁石14および回転子鉄心12に働く電磁力により、回転子3が回転する。
なお、永久磁石式回転電機1が動作する時に固定子鉄心6および回転子鉄心12に発生する渦電流損などの鉄損を低減するために、固定子鉄心6および回転子鉄心12は、珪素鋼板などの磁性鋼板からなる薄板を複数積層した積層体によって構成することが好ましい。
図2は本実施例1による永久磁石式回転電機1の回転子鉄心形状を示す断面図である。図2において、回転子3は、回転子鉄心12が積層されて構成される。回転子鉄心12内の内周側表面の近傍には、回転子3の周方向に延び、かつ軸方向に貫通して形成された(断面が細長い長方形状)永久磁石挿入部13が複数(本実施例1では極数分である6個)形成されている。
複数の永久磁石挿入部13には、それぞれ、磁石材料、例えば希土類のネオジムからなる、平板状の永久磁石14が挿入される。永久磁石挿入部13は、永久磁石14より若干大きく形成されており、永久磁石14の外周は回転子鉄心12で覆われる。永久磁石14は回転子3の回転に伴う加速・減速により、永久磁石挿入部13の隙間を移動するが、周囲を回転子鉄心12で覆われているので、永久磁石14に作用する荷重は永久磁石挿入部13内の回転子鉄心12の面で受けることになる。このため、回転子鉄心12自体に亀裂等が入る恐れもない。また、永久磁石14も永久磁石挿入部13内の回転子鉄心12の面に当接するので、永久磁石14が破損する恐れもない。
ここで、図2の回転子3の断面において、永久磁石14の磁極がつくる磁束の方向、つまり永久磁石14の長手方向中心(断面中央)と回転中心Oとを結ぶ仮想軸をd軸(磁束軸)と定義し、d軸と電気的に、すなわち、電気角で直交する軸(永久磁石間の軸)をq軸と定義する。
図2において、回転子鉄心12には、一磁極当たり一枚の永久磁石14が設けられている。永久磁石14の断面形状は、永久磁石挿入部13と同様に細長い長方形状であり、その長手方向はd軸に対して幾何的に直角方向に伸びている。また、本実施例1の回転子3の回転子鉄心12には、永久磁石挿入部13の外径側において、回転子の軸方向に貫通して形成された円柱状のリベット挿入部16が複数(本実施例1では極数分である6個)形成されている。リベット挿入部16には、軸方向に積層された固定子鉄心6を締結するために円筒状のリベットが挿入される。そして、d軸上にリベット挿入部16を位置させるとともに、複数のリベット挿入部16の中心線をd軸上からずらして配置しており、後述するようにq軸磁束の影響を抑制する。
回転子3の回転子鉄心12には、隣合う永久磁石挿入部13同士の間(永久磁石14の極間)のq軸上において、回転子の内周面から径方向外側に向かって凹んだ凹部11が設けられている。この凹部11はq軸上に位置しており、後述するようにq軸磁束の影響を抑制する。また、回転子3、すなわち、回転子鉄心12は、凹部11よりも内周側に位置し、固定子2のティース4とのギャップ長(隙間)が最短のg1となる内周部と、ギャップ長がg1よりも長いg2となる内周部とを有している。
次に凹部11の構成について説明する。凹部11は、永久磁石14の周方向長さ方向と平行に沿う二つの直線部11b、11cと、二つの直線部11b、11cの回転子内周側端部を結ぶ曲線部11aとを有している。このように凹部11に曲線部11aを設けることで、高速域において回転子遠心力に伴う応力の影響を緩和することができる。本実施例の凹部11においては曲線部11aは二つの直線部11b、11cと滑らかに接続される。これにより、凹部11内における回転子遠心力に伴う応力の集中が緩和されるので、遠心力に対する回転子の強度が向上する。
回転子3の回転中心Oの周りにおいて、回転子3の一つの磁極を構成する永久磁石14の内周側磁極面の端部間の角度をθp1、凹部11の二つの直線部11b、11cの回転子外周側の各端部間(曲線部11a)の角度をθp2とする場合、θp1およびθp2は、θp2/θp1≦0.5の関係を満たすように設定される。
ここで、本実施例においては、上記のように、集中巻の巻線を有する固定子におけるスロットピッチが電気角で120°である。また、1磁極当たり1.5スロット(=9スロット/6極)であるから、q軸間の角度は電気角で180°である。このため、電気角で、120°≦θp1<180°、0°<θp2≦60°である。したがって、0<θp2/θp1≦0.5(=60°/120°)である。本実施例では下限値を0.18とし、0.18≦θp2/θp1≦0.5の関係を満たすように設定している。
さらに、本発明の検討によれば、本実施例のように曲線部を有する凹部11が設けられる回転子の場合、0.18≦θp2/θp1とすることにより、後述する図5に示すように、q軸磁束の抑制による高速域における実質的なトルク向上効果が得られる。
本実施例1の回転子3の回転子鉄心12には、隣合う永久磁石挿入部13同士の間(永久磁石14の極間)において、回転子の内周面から径方向外側に向かって凹んだ凹部11が設けている。そして、q軸上に凹部11を位置させている。この凹部11により空気層が形成され、この空気層により磁気抵抗が高くなるため、周方向に隣合う永久磁石挿入部13(永久磁石14)同士の間において磁束が通過し難くなる。このため、永久磁石14同士の間からの漏れ磁束を低減するとともに、q軸磁束の影響を抑制することができ、誘導起電力と電機子電流との相互作用によって生じる高調波磁束を低減できる。すなわち、凹部11により、電機子反作用が抑制され、機内磁束の高調波成分が低減される。
次に、本実施例1の効果を更に高める構成について説明する。回転子3は、周方向に隣合う永久磁石挿入部13(永久磁石14)同士の間であって、永久磁石挿入部13とは隔離されて形成された切欠部17を備えている。この切欠部17は回転子を軸方向に貫通している。
この切欠部17により空気層が形成され、この空気層により磁気抵抗が高くなるため、周方向に隣合う永久磁石挿入部13(永久磁石14)同士の間において磁束が通過し難くなる。そして、q軸上に切欠部17を位置させている。このため、永久磁石14同士の間からの漏れ磁束を低減するとともに、q軸磁束の影響を抑制することができ、誘導起電力と電機子電流との相互作用によって生じる高調波磁束を低減できる。すなわち、切欠部17により、電機子反作用が抑制され、機内磁束の高調波成分が低減される。また、永久磁石挿入部13に埋設された永久磁石14の外周は回転子鉄心12で覆われるので、回転子3の回転に伴う加速・減速により、永久磁石挿入部13の隙間を永久磁石14が移動しても、回転子鉄心12自体に亀裂等が入る恐れもなく、また、永久磁石14も永久磁石14が破損する恐れもない。
また、リベット挿入部16における磁束は、無負荷時(電流が流れていない状態)と負荷時(電流が流れている時)によって変化する。例えば、リベット挿入部16の中心をd軸上と一致させた時、無負荷時においては、リベット挿入部16を中心として周方向左右にほぼ対称的に磁束が流れる。一方、負荷時においては、リベット挿入部16を中心として周方向左右にほぼ対称的に磁束は流れず、d軸上から遅れ側に磁束の流れが偏った非対称となる。
そこで本実施例のリベット挿入部16は、q軸磁束の影響によって永久磁石14の起磁力分布が歪むことを鑑みて、回転子3の回転方向に対して、d軸上から進み側にずらして配置している。すなわち、d軸上からずらす位置は、回転速度、トルク電流ならびにq軸インダクタンスの値から自ずと決定される。
図3aおよび図3bは、従来発明による比較例である永久磁石式回転電機のベクトル図である。なお、図3aは低速・低負荷トルク時であり、図3bは高速・高負荷トルク時である。図3a、図3bのベクトル図は、永久磁石式回転電機を制御するためのd−q軸座標系を用いており、本座標系のd軸方向は、回転子のd軸方向(図2参照)としている。
図3a、図3bにおいて、Φmは永久磁石14による回転子のd軸方向の磁束を示す。ΦdおよびΦqは、本座標系において、それぞれ、固定子巻線に流れる電機子電流I1のd軸成分およびq軸成分による磁束、すなわち、d軸磁束およびq軸磁束を示す。Φ1は、永久磁石による磁束Φmと電機子電流I1による磁束(Φd、Φq)からなる永久磁石式回転電機全体の磁束、すなわち、主磁束を示す。また、Emは無負荷時の誘起電圧を示す。V1は、固定子巻線の端子電圧を示し、主磁束Φ1に対して位相差が90°である。また、V1は、誘起電圧Emと、電機子電流I1のd軸成分およびq軸成分による電圧降下(ωΦd、ωΦq:ωはインバータの出力角周波数)との合成ベクトルによって表わされる。
図3aに示すように、低速・低負荷トルク時では、電機子電流I1およびそのq軸成分は小さいためにq軸磁束が小さいので、主磁束Φ1と永久磁石の磁束Φmの位相差が小さい。このため、特許文献1の方式でも力率が比較的高くなり、高い効率で所望のトルクが得られる。
しかしながら、図3bに示すように、高速・高負荷トルク時では、電機子電流I1およびそのq軸磁束が大きくなるので、主磁束Φ1とΦmの位相差が大きくなる。このため、力率が低下し、電機子電流I1を増やした割には、トルクが大きくならず、効率が低下する。
図4は、本実施例1の永久磁石式回転電機のベクトル図である。図4は、高速・高負荷トルク時であり、破線で示すベクトル(Φ1’、I1’、V1’)が実施例1の永久磁石式回転電機のベクトルである。本実施例1の効果を分かり易くするため、図3bに示した比較例のベクトル図を併記している。
図4に示すように、本実施例においては、回転子3に凹部11ならびに切欠部17を設けることにより、回転子のq軸方向における磁気抵抗が増大するため、電機子電流I1を大きくした場合のq軸磁束Φqの影響を抑制できる。また、q軸磁束Φqの影響を鑑みて、d軸上のリベット挿入部16の位置を適正化し、永久磁石14の起磁力分布を改善している。このため、高速・高負荷トルク時でも、力率の低下が抑制され、比較的高い効率を維持しながら所望のトルクが得られる。
ここで、本実施例1におけるq軸方向の磁気抵抗を増やす手段、すなわち、q軸磁束を低減する手段である凹部11の構成や切欠部17について、さらに具体的に説明する。
図2に示すように、回転子3がq軸上に形成される凹部11の径方向の内周側端部と、固定子2のティース4とのギャップ長g2は、d軸側のギャップ長g1より大きくなるように設定される。すなわち、回転子3の内周において凹部11は、固定子2のティース4とのギャップ長が最短のg1となる部位と、g1よりも長いギャップ長のg2となる部位と、を有している。また、凹部11は、図2に示すように、永久磁石14の周方向の長さ方向に平行な二つの直線部(11b、11c)と、これら直線部の回転子内周側の各端部を結ぶ曲線部(11a)とを有する。このようにして、回転子3の内周部が構成される。
さらに、凹部11において、隣合う永久磁石14の間に回転方向に沿うように位置する内周側の曲線部11aと、その内周側の曲線部11aの回転方向の側端部から回転方向側に広がるように位置する略直線状の回転方向側の直線部11bと、内周側の曲線部11aの反回転方向側の端部から反回転方向側に広がるように位置する略直線状の反回転方向側の直線部11cとが接続する。すなわち、凹部11の曲線部11aの中央部と回転中心Oとの距離が、永久磁石14と回転中心Oとの距離よりも長い。これにより、q軸磁束が低減される。なお、ここでは時計周りを回転方向として説明したが、反時計周りに回転する回転子3であっても構わない。このような凹部11と前述した切欠部17により、永久磁石14の磁束をd軸近傍に集めることができる。
なお、本実施例においては、凹部11を永久磁石14の周方向の長さ方向と平行な二つの直線部(11b、11c)と、各直線部の回転子内周側の端部を結ぶ曲線部とで構成するが、これに限定されず、凹部11の内周側から外周側に向かうにつれて左右に広がる形状であればよい。
上述したように、回転子3の一つの磁極を構成する永久磁石14の内周側磁極面の端部間の角度θp1と、凹部11の二つの直線部11b、11cの回転子内周側の各端部間の角度θp2とを、0.18≦θp2/θp1≦0.5となる様に設定し、永久磁石挿入部13(永久磁石14)の側面において、回転子3を軸方向に貫通する切欠部17を形成することにより、q軸の磁気抵抗を増やすことが可能となる。このため、図4に示すように、電圧(V1’)と電流(I1’)の位相差、ならびに主磁束Φ1と永久磁石の磁束Φmの位相差が低減される。これにより、高速域において、高トルクが得られる。また、永久磁石式回転電機のインダクタンスが大きい場合、電機子反作用の影響による力率低下を抑制することができる。その結果、トルクの低下を抑制しつつ、永久磁石式回転電機の小形・高効率化が可能となる。
図5は、本実施例1の永久磁石式回転電機のトルク特性(実線)を示す。縦軸および横軸は、それぞれトルクおよび電機子電流である。ただし、定格電流を1P.U.とし、また、定格電流を流した際での本実施例1のトルク(高速域のトルク)を1P.U.としている。なお、比較例として従来発明による永久磁石式回転電機のトルク特性を破線で示す。図5に示すように、本実施例1の永久磁石式回転電機のトルクは、従来発明による比較例よりも大きくなり、特に高速域において大きくなっている。
本実施例1によれば、隣合う永久磁石挿入部13同士の間(永久磁石14の極間)において、回転子3の内周面から径方向外側に向かって凹んだ凹部11が設け、この凹部11をq軸上に位置させているので、電機子反作用の影響による力率低下が抑制され、高速域でのトルク低下を抑制することができる。このため、永久磁石式回転電機の高効率化や小型化が可能になる。
また、本実施例1によれば、隣合う永久磁石挿入部13同士の間(永久磁石14の極間)において、永久磁石挿入部13とは隔離されて形成された切欠部17を設け、この切切欠部17をq軸上に位置させているので、電機子反作用の影響による力率低下が抑制され、高速域でのトルク低下を抑制することができる。このため、永久磁石式回転電機の高効率化や小型化が可能になる。
また、本実施例1によれば、d軸上にリベット挿入部16を位置させるとともに、複数のリベット挿入部16の中心線をd軸上からずらして配置しているので、電機子反作用の影響による力率低下が抑制され、高速域でのトルク低下を抑制することができる。このため、永久磁石式回転電機の高効率化や小型化が可能になる。
以上説明した本実施例1では、回転子3に凹部11及び切欠部17の両方を設けているが、凹部11あるいは切欠部17の何れか一方を設けるようにしても良い。
図6は、本発明の実施例2に係る永久磁石式回転電機の回転子鉄心形状の断面図である。
図6において、図2と参照番号が同一のものは同一の構成要件あるいは類似の機能を備えた構成要件を示している。以下、主に、実施例1とは異なる点について説明する。
本実施例2は、実施例1(図2)と異なり、回転子3の磁極一極あたり2枚の永久磁石を備えている。実施例1のように永久磁石を用いる場合、渦電流による熱損失が問題となる。特に、高回転を行う場合、磁石に加わる変動磁場の周波数や変動幅も増加し、それに伴い熱損失も増加する。この渦電流のよる発熱損失を低減するために、本実施例では永久磁石挿入部13に埋設される永久磁石14を分割して配置している(14a、14b)。分割された永久磁石14a、14bは個々の磁石に鎖交する磁束が減少する。そのため分割された個々の永久磁石14a、14bの渦電流密度が減少し、総量としての渦電流損失が減少する。
本実施例2によれば、永久磁石挿入部13に埋設される永久磁石14(14a、14b)を分割して配置しているので、渦電流による損失を低減することができる。
また、本実施例2によれば、隣合う永久磁石挿入部13同士の間(永久磁石14の極間)において、回転子3の内周面から径方向外側に向かって凹んだ凹部11が設け、この凹部11をq軸上に位置させているので、電機子反作用の影響による力率低下が抑制され、高速域でのトルク低下を抑制することができる。
また、本実施例2によれば、隣合う永久磁石挿入部13同士の間(永久磁石14の極間)において、永久磁石挿入部13とは隔離されて形成された切欠部17を設け、この切欠部17をq軸上に位置させているので、電機子反作用の影響による力率低下が抑制され、高速域でのトルク低下を抑制することができる。このため、永久磁石式回転電機の高効率化や小型化が可能になる。
また、本実施例2によれば、実施例1と同様、d軸上にリベット挿入部16を位置させるとともに、複数のリベット挿入部16の中心線をd軸上からずらして配置しているので、電機子反作用の影響による力率低下が抑制され、高速域でのトルク低下を抑制することができる。このため、永久磁石式回転電機の高効率化や小型化が可能になる。
このように永久磁石14を分割して配置した回転子構造においても電機子反作用の影響による力率低下を改善することができ、トルクの低下を抑制し、小形・高効率にできることはいうまでもない。
以上説明した本実施例2では、回転子3に凹部11及び切欠部17の両方を設けているが、凹部11あるいは切欠部17の何れか一方を設けるようにしても良い。
図7は、本発明の実施例2に係る永久磁石式回転電機の回転子鉄心形状の断面図である。
図7において、図2と参照番号が同一のものは同一の構成要件あるいは類似の機能を備えた構成要件を示している。以下、主に、実施例1とは異なる点について説明する。
本実施例3は、実施例1(図2)と異なり、複数のリベット挿入部16の中心線をd軸上と同じとし、且つN極またはS極のみに配置している。従来技術のようにリベット挿入部16を用いる場合、永久磁石14と同じ数だけ必要となりコストが問題となる。そのため、本実施例ではリベット挿入部16をN極(またはS極)毎に配置している。
本実施例3によれば、リベット挿入部16による永久磁石の磁束分布の歪む度合い(箇所)が減るため、電機子反作用の影響による力率低下が抑制され、高速域でのトルク低下を抑制することができる。このため、永久磁石式回転電機の高効率化や小型化が可能になる。
また、本実施例3によれば、隣合う永久磁石挿入部13同士の間(永久磁石14の極間)において、回転子3の内周面から径方向外側に向かって凹んだ凹部11が設け、この凹部11をq軸上に位置させているので、電機子反作用の影響による力率低下が抑制され、高速域でのトルク低下を抑制することができる。
また、本実施例3によれば、隣合う永久磁石挿入部13同士の間(永久磁石14の極間)において、永久磁石挿入部13とは隔離されて形成された切欠部17を設け、この切切欠部17をq軸上に位置させているので、電機子反作用の影響による力率低下が抑制され、高速域でのトルク低下を抑制することができる。このため、永久磁石式回転電機の高効率化や小型化が可能になる。
このようにリベット挿入部16を配置した回転子構造においても電機子反作用の影響による力率低下を改善することができ、トルクの低下を抑制し、小形・高効率にできることはいうまでもない。
以上説明した本実施例3では、回転子3に凹部11及び切欠部17の両方を設けているが、凹部11あるいは切欠部17の何れか一方を設けるようにしても良い。
図8は、本発明の実施例4に係る永久磁石式回転電機の回転子鉄心形状の断面図である。
図8において、図2と参照番号が同一のものは同一の構成要件あるいは類似の機能を備えた構成要件を示している。以下、主に、実施例1とは異なる点について説明する。
図8において、回転子3の回転中心Oと永久磁石14の周方向角部14a(外周側の角部)とを結ぶ線(図の破線)をL1とする。本実施例4は、実施例1(図2)と異なり、複数のリベット挿入部16の中心線を回転子3の回転中心Oと永久磁石14の周方向角部とを結ぶ線L1と一致するように配置させた。
本実施例4によれば、リベット挿入部16による永久磁石の磁束分布の歪む度合い(箇所)が減るため、電機子反作用の影響による力率低下が抑制され、高速域でのトルク低下を抑制することができる。このため、永久磁石式回転電機の高効率化や小型化が可能になる。
リベット挿入部16の位置は、永久磁石式回転電機の仕様に合わせ、適宜設定すれば良い。先の実施例1を考慮した場合、以下の範囲に設定すると良い。すなわち、複数のリベット挿入部16は、d軸上であって複数のリベット挿入部16の中心線がd軸上からずれた位置と、複数のリベット挿入部の中心線が回転子3の回転中心Oと永久磁石14の周方向角部14aとを結ぶ線と一致する位置との範囲内になるように配置する。
次に実施例1から実施例4の永久磁石式回転電機をスクロール圧縮機に適用して例について、図9を用いて説明する。図9は、本発明の実施例5に係る圧縮機の断面図である。
図9において、円筒状の圧縮容器69内には、固定スクロール部材60の端板61に直立する渦巻状ラップ62と、旋回スクロール部材63の端板64に直立する渦巻状ラップ65とが互いに噛み合う圧縮機構を備え、永久磁石式回転電機により旋回スクロール部材63がクランク軸72を介して旋回運動することによって圧縮動作が行われる。この永久磁石式回転電機として、本発明の実施例1ないし実施例4の何れかが適用される。
また、固定スクロール部材60および旋回スクロール部材63によって形成される圧縮室66a〜66bのうち、最も外径側に位置している圧縮室は、旋回運動に伴って固定スクロール部材60、旋回スクロール部材63の中心に向かって移動し、容積が次第に縮小する。圧縮室66a、66bが固定スクロール部材60、旋回スクロール部材63の中心近傍に達すると、両圧縮室内の作動流体である圧縮ガスは圧縮室66と連通した吐出口67から吐出される。吐出された圧縮ガスは固定スクロール部材60およびフレーム68に設けられたガス通路(図示せず)を通ってフレーム68下部の圧縮容器69内に至り、圧縮容器69の側壁に設けられ、吐出パイプ70から圧縮機外に排出される。
また、圧縮機を駆動する永久磁石式回転電機は、別置のインバータ(図示せず)によって制御され、圧縮動作に適した回転速度で回転する。ここで、永久磁石式回転電機は固定子2と回転子3から構成され、クランク軸72は、実施例1ないし実施例4の何れかにおけるシャフト孔15に取付けられる。永久磁石式回転電機によってクランク軸72が回転すると、旋回スクロール部材63は、自転せずに、クランク軸72の上部における所定の偏心量を半径とする旋回公転運動を行う。クランク軸72の内部には、油孔74が設けられ、クランク軸72の回転に伴って圧縮容器69の下部にある油溜め部73の潤滑油が油孔74を介してすべり軸受75へ供給される。このような圧縮機に、上述の実施例1ないし実施例4の何れかの永久磁石式回転電機を適用することより、圧縮機の効率向上が図られ、省エネ化が可能となる。
ところで、現在の家庭用および業務用のエアコンでは、圧縮容器69内にR410A冷媒が封入されているものが多く、永久磁石式回転電機の周囲温度は80℃以上となることが多い。今後、地球温暖化係数がより小さいR32冷媒の採用が進むと永久磁石式回転電機の周囲温度はさらに上昇する。永久磁石14、特にネオジム磁石は、高温になると残留磁束密度が低下し、同一出力を確保するために電機子電流が増加することから、前述の本発明の実施例1ないし実施例4の何れかの永久磁石式回転電機を適用することで、効率低下を抑えることができる。
本実施例5では、スクロール圧縮機に前述の実施例1ないし実施例4の何れかの永久磁石式回転電機を適用する例を説明したが、本実施例5を提供するにあたり、冷媒の種類が制限されるものではない。また、圧縮機の種類として、本実施例5ではスクロール圧縮機の例で説明したが、ロ−タリ圧縮機、レシプロ圧縮機などの他の圧縮機構を有する圧縮機に適用することも可能である。
本実施例5によれば、小形・高効率な永久磁石式回転電機を適用することにより、省エネ化が可能な圧縮機を実現できる。また、実施例1ないし実施例4の何れかの永久磁石式回転電機を適用することにより、圧縮機の高速運転が可能になるなど、運転範囲を広げることができる。
さらに、HeやR32などの冷媒においては、R22、R407C、R410Aなどの冷媒と比べて、圧縮機における隙間からの漏れが大きく、特に低速運転時には、循環量に対する漏れの比率が大きくなるため、効率が低下する。低循環量(低速運転)時の効率向上のためには、圧縮機構部を小形化し、同じ循環量を得るために回転数を上げることで、漏れ損失を低減させることが有効である。さらに、最大循環量を確保するために最大回転数も上げることが好ましい。これに対し、上述の実施例1ないし実施例4の何れかの永久磁石式回転電機1を圧縮機に適用することで、最大トルクおよび最大回転数を大きくすることが可能となり、かつ高速域での損失低減が可能となるため、HeやR32等の冷媒を用いる際に効率を向上することができる。
上述のように、実施例1ないし実施例4の何れかの永久磁石式回転電機を圧縮機に適用することにより、圧縮機の効率を向上することができる。
なお、本発明は前述した実施例1〜5に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。前述した実施例1〜5は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、本発明を実現するにあたり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施例1〜5の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置き換えをすることが可能である。
1…永久磁石式回転電機
2…固定子
3…回転子
4…ティース
5…コアバック
6…固定子鉄心
7…スロット
8a、8b、8c…電機子巻線
11…凹部
12…回転子鉄心
13…永久磁石挿入部
14…永久磁石
15…シャフト孔
16…リベット挿入部
17…切欠部
60…固定スクロール部材
61、64…端板
62、65…渦巻状ラップ
63…旋回スクロール部材
66a、66b…圧縮室
67…吐出口
68…フレーム
69…圧縮容器
70…吐出パイプ
72…クランク軸
73…油溜め部
74…油孔
75…すべり軸受

Claims (14)

  1. 固定子と、前記固定子の外周側に回転可能に配置された回転子とを有し、
    前記固定子は中心から径方向外側に向かって放射状に設けられた複数のティースと、前記複数のティースに巻装された電機子巻線とを有し、
    前記回転子には、前記回転子の周方向に延び、かつ軸方向に貫通して形成された複数の永久磁石挿入部と、前記永久磁石挿入部に挿入される板状の複数の永久磁石とを有する永久磁石式回転電機において、
    前記回転子には、前記回転子の軸方向に貫通して形成された複数のリベット挿入部と、前記複数のリベット挿入部に挿入される円筒状の複数のリベットを備え、
    前記回転子の回転中心と前記永久磁石の周方向中央部とを結ぶ線をd軸とし、前記d軸と電気角で直交する軸をq軸としたとき、前記複数のリベット挿入部を前記d軸上に位置させるとともに、前記複数のリベット挿入部の中心線を前記d軸上からずらして配置したことを特徴とする永久磁石式回転電機。
  2. 固定子と、前記固定子の外周側に回転可能に配置された回転子とを有し、
    前記固定子は中心から径方向外側に向かって放射状に設けられた複数のティースと、前記複数のティースに巻装された電機子巻線とを有し、
    前記回転子には、前記回転子の周方向に延び、かつ軸方向に貫通して形成された複数の永久磁石挿入部と、前記永久磁石挿入部に挿入される板状の複数の永久磁石とを有する永久磁石式回転電機において、
    前記回転子には、前記回転子には、前記回転子の軸方向に貫通して形成された複数のリベット挿入部と、前記複数のリベット挿入部に挿入される円筒状の複数のリベットを備え、
    前記回転子の回転中心と前記永久磁石の周方向中央部とを結ぶ線をd軸とし、前記d軸と電気角で直交する軸をq軸としたとき、前記複数のリベット挿入部を前記d軸上に位置させるとともに、前記複数のリベット挿入部を前記複数の永久磁石のN極またはS極のどちらか一方に配置したことを特徴とする永久磁石式回転電機。
  3. 固定子と、前記固定子の外周側に回転可能に配置された回転子とを有し、
    前記固定子は中心から径方向外側に向かって放射状に設けられた複数のティースと、前記複数のティースに巻装された電機子巻線とを有し、
    前記回転子には、前記回転子の周方向に延び、かつ軸方向に貫通して形成された複数の永久磁石挿入部と、前記永久磁石挿入部に挿入される板状の複数の永久磁石とを有する永久磁石式回転電機において、
    前記回転子には、前記回転子の軸方向に貫通して形成された複数のリベット挿入部と、前記複数のリベット挿入部に挿入される円筒状の複数のリベットを備え、
    前記回転子の回転中心と前記永久磁石の周方向中央部とを結ぶ線をd軸とし、前記d軸と電気角で直交する軸をq軸としたとき、前記複数のリベット挿入部は、前記d軸上であって前記複数のリベット挿入部の中心線が前記d軸上からずれた位置と、前記複数のリベット挿入部の中心線が前記回転子の回転中心と前記永久磁石の周方向角部とを結ぶ線と一致する位置との範囲内になるように配置したことを特徴とする永久磁石式回転電機。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項において、
    前記回転子には、前記回転子の周方向に隣合う前記永久磁石挿入部同士の間であって、前記回転子の内周面から径方向外側に向かって凹んだ凹部を形成し、前記凹部を前記q軸上に位置させたことを特徴とする永久磁石式回転電機。
  5. 請求項1乃至3の何れか1項において、
    前記回転子には、前記回転子の周方向に隣合う前記永久磁石挿入部同士の間であって、前記永久磁石挿入部とは隔離されて形成された切欠部を備え、前記切欠部を前記q軸上に位置させたことを特徴とする永久磁石式回転電機。
  6. 請求項4において、
    前記凹部は、前記回転子の周方向に隣合う前記永久磁石挿入部の周方向にそれぞれ形成された二つ直線部と、前記二つの直線部の間に形成された曲線部から構成されたことを特徴とする永久磁石式回転電機。
  7. 請求項6において、
    前記永久磁石の内周側の磁極面の端部間の角度θp1とし、前記二つの直線部の回転子内周側の端部間の角度θp2とした時、θp2/θp1≦0.5となる関係を有することを特徴とする永久磁石式回転電機。
  8. 請求項6又は7において、
    前記凹部は、前記二つの直線部の間隔が前記回転子の外周側から前記回転子の内周側へ向かって広がっていることを特徴とする永久磁石式回転電機。
  9. 請求項1乃至3の何れか1項において、
    前記永久磁石挿入部に挿入される前記永久磁石は分割して埋設されたことを特徴とする永久磁石式回転電機。
  10. 作動流体である気体の容積を縮小する圧縮機構と、前記圧縮機構を駆動する永久磁石式回転電機とを備える圧縮機において、
    前記永久磁石式回転電機は、
    固定子と、前記固定子の外周側に回転可能に配置された回転子とを有し、
    前記固定子は中心から径方向外側に向かって放射状に設けられた複数のティースと、前記複数のティースに巻装された電機子巻線とを有し、
    前記回転子には、前記回転子の周方向に延び、かつ軸方向に貫通して形成された複数の永久磁石挿入部と、前記永久磁石挿入部に挿入される板状の複数の永久磁石とを有し、
    前記回転子には、前記回転子の軸方向に貫通して形成された複数のリベット挿入部と、前記複数のリベット挿入部に挿入される円筒状の複数のリベットを備え、
    前記回転子の回転中心と前記永久磁石の周方向中央部とを結ぶ線をd軸とし、前記d軸と電気角で直交する軸をq軸としたとき、前記複数のリベット挿入部を前記d軸上に位置させるとともに、前記複数のリベット挿入部の中心線を前記d軸上からずらして配置したことを特徴とする圧縮機。
  11. 作動流体である気体の容積を縮小する圧縮機構と、前記圧縮機構を駆動する永久磁石式回転電機とを備える圧縮機において、
    前記永久磁石式回転電機は、
    固定子と、前記固定子の外周側に回転可能に配置された回転子とを有し、
    前記固定子は中心から径方向外側に向かって放射状に設けられた複数のティースと、前記複数のティースに巻装された電機子巻線とを有し、
    前記回転子には、前記回転子の周方向に延び、かつ軸方向に貫通して形成された複数の永久磁石挿入部と、前記永久磁石挿入部に挿入される板状の複数の永久磁石とを有する永久磁石式回転電機において、
    前記回転子には、前記回転子の軸方向に貫通して形成された複数のリベット挿入部と、前記複数のリベット挿入部に挿入される円筒状の複数のリベットを備え、
    前記回転子の回転中心と前記永久磁石の周方向中央部とを結ぶ線をd軸とし、前記d軸と電気角で直交する軸をq軸としたとき、前記複数のリベット挿入部を前記d軸上に位置させるとともに、前記複数のリベット挿入部を前記複数の永久磁石のN極またはS極のどちらか一方に配置したことを特徴とする圧縮機。
  12. 作動流体である気体の容積を縮小する圧縮機構と、前記圧縮機構を駆動する永久磁石式回転電機とを備える圧縮機において、
    前記永久磁石式回転電機は、
    固定子と、前記固定子の外周側に回転可能に配置された回転子とを有し、
    前記固定子は中心から径方向外側に向かって放射状に設けられた複数のティースと、前記複数のティースに巻装された電機子巻線とを有し、
    前記回転子には、前記回転子の周方向に延び、かつ軸方向に貫通して形成された複数の永久磁石挿入部と、前記永久磁石挿入部に挿入される板状の複数の永久磁石とを有する永久磁石式回転電機において、
    前記回転子には、前記回転子の軸方向に貫通して形成された複数のリベット挿入部と、前記複数のリベット挿入部に挿入される円筒状の複数のリベットを備え、
    前記回転子の回転中心と前記永久磁石の周方向中央部とを結ぶ線をd軸とし、前記d軸と電気角で直交する軸をq軸としたとき、前記複数のリベット挿入部は、前記d軸上であって前記複数のリベット挿入部の中心線が前記d軸上からずれた位置と、前記複数のリベット挿入部の中心線が前記回転子の回転中心と前記永久磁石の周方向角部とを結ぶ線と一致する位置との範囲内になるように配置したことを特徴とする圧縮機。
  13. 請求項10乃至12の何れか1項において、
    前記回転子には、前記回転子の周方向に隣合う前記永久磁石挿入部同士の間であって、前記回転子の内周面から径方向外側に向かって凹んだ凹部を形成し、前記凹部を前記q軸上に位置させたことを特徴とする圧縮機。
  14. 請求項10乃至12の何れか1項において、
    前記回転子には、前記回転子の周方向に隣合う前記永久磁石挿入部同士の間であって、前記永久磁石挿入部とは隔離されて形成された切欠部を備え、前記切欠部を前記q軸上に位置させたことを特徴とする圧縮機。
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