JPWO2020031765A1 - 電解酸化によるトリキノイル及び/又はその水和物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

穏和な条件で、廃棄物が少なく、高収率でトリキノイル及び/又は水和物を製造する方法を提供する。テトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン、その金属塩及び/又はその水和物を、電解酸化を行い、トリキノイル及び/又は水和物を製造する。分離型の電解槽を用いて電解酸化を行うこと、また、中性又は酸性条件下で電解酸化を行うことが好ましい。

Description

本発明は、電解酸化によるトリキノイル及び/又はその水和物の製造方法に関する。
本願は、2018年8月9日に出願された日本国特許出願第2018−150575号に対し優先権を主張し、その内容をここに援用する。
近年、発光素子に有機EL素子を用いた有機EL表示装置が普及しつつある。有機ELを構成する有機材料としては、π共役有機分子であるヘキサアザトリフェニレン誘導体が、有機EL素子の電子輸送層などに利用されている。
ヘキサアザトリフェニレン誘導体の製造中間体としては、トリキノイル(別名:シクロヘキサンヘキサオン)が挙げられる。
トリキノイルの合成方法としては、テトラヒドキシ−p−ベンゾキノンを発煙硝酸で酸化する方法が知られている(非特許文献1)。この反応では、発煙硝酸を大過剰量用いるため、大量の廃棄物がでることになる。
JOURNAL OF RESEARCH of the National Bureau of Standards-A.Physics and Chemistry Vol.67A,No.2,March-April 1963,153
穏和な条件でさらに廃棄物が少なく、高収率でトリキノイル及び/又はその水和物を製造する方法の提供をすることである。
上記の目的を達成するために検討した結果、以下の形態を包含する本発明を完成するに至った。
〔1〕テトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン、テトラヒドロキシ−p−ベンゾキノンの金属塩及びテトラヒドロキシ−p−ベンゾキノンの水和物から選ばれる少なくとも1種のテトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン化合物を、電解酸化を行い、トリキノイル及び/又はその水和物を製造する方法。
〔2〕分離型の電解槽を用いて電解酸化を行う、上記の〔1〕に記載の方法。
〔3〕製造されるトリキノイルの水和物が、トリキノイル八水和物である、上記の〔1〕又は〔2〕に記載の方法。
〔4〕電解酸化が、中性又は酸性条件下で行う電解酸化である、上記の〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の方法。
本発明の製造方法によれば、穏和な条件で行え、さらに、廃棄物が少なく、高収率でトリキノイル及び/又はその水和物を得ることができる。特に、トリキノイル八水和物の製造に好適である。
実施例1で得られたトリキノイル八水和物の13C−NMRチャートである(図1a)。95ppm付近のピークを部分的に拡大したチャートも併せて示す(図1b)。純度の高いトリキノイル八水和物であることが分かる。
(1)原料化合物
本発明で用いる原料化合物は、テトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン、テトラヒドロキシ−p−ベンゾキノンの金属塩及びテトラヒドロキシ−p−ベンゾキノンの水和物から選ばれる少なくとも1種のテトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン化合物である。
ここで、テトラヒドキシ−p−ベンゾキノンとは以下の式(I)で表される化合物である。
Figure 2020031765
テトラヒドロキシ−p−ベンゾキノンの金属塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩があり、二ナトリウム塩、四ナトリウム塩、二カリウム塩、四リチウム塩などを挙げることができる。
テトラヒドロキシ−p−ベンゾキノンの水和物としては、水和数が特定のものであっても、非特定のものであってもよく、具体的には、一水和物、二水和物などを挙げることができる。
(2)生成物
本発明の製造方法により得られる生成物は、トリキノイル及び/又はその水和物(以下、「トリキノイル化合物」ということがある。)である。トリキノイルの水和物において、結合する水分子数に制限はないが、好ましくは八水和物である。
ここで、トリキノイルとは以下の式(II)で表される化合物である。
Figure 2020031765
なお、トリキノイル八水和物は、X線結晶構造解析によると、以下の式(III)に示すドデカヒドロキシシクロヘキサン二水和物の構造を有する化合物である。
Figure 2020031765
(3)アノード、カソード
本発明の製造方法において、テトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン化合物は、電気化学的酸化、即ち、電解酸化にかけられる。この場合、アノードにおいては存在するテトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン化合物の酸化が起こる。カソードにおいては、典型的には、水素イオン(プロトン)の還元、例えば水素の形成が行われる。
アノードおよびカソードは、当業者には知られているものであって、水溶液系の電解に適している任意の電極を使用することができる。電極の材料は適宜選択可能であり、例えば、Au、Ru、Ph、Pd、Os、Ir、Ptなどの貴金属; Ti、Cr、Fe、Ni、Cu、Zn、Sn、Pdなどの卑金属; Cu−Zn、TiO−ZrO−MnO−CrCu、ミッシュメタル−Ni−Fe、LaNi、CeLi、PrNi、SmNi、ステンレス、アマルガムなどの合金類; 卑金属に貴金属をめっき処理したもの、金属を絶縁材料にめっき処理したもの; ITO、TO、FTOなどの半導体セラミックスからなる透明導電ガラス; グラファイト(黒鉛)、グラッシーカーボン、カーボンペーストなどの炭素類; TiO、SnO、In、ZnO、Fe、PdO、MnO、WOなどのn型半導体酸化物; ホウ素ドープダイヤモンド;などを挙げることができる。
アノードおよびカソードの形状は、特に制限はなく、例えば、平板、線状、球状、ホイル、メッシュ、多孔質、リングディスク、スプリットディスク、微小くし型などの形状でよく、その配置も特に制限はない。
(4)電解槽
本発明の製造方法においては、アノード槽とカソード槽とが分離した電解槽(「分離型の電解槽」を用いてもよいし、非分離型の電解槽を用いてもよい。
バッチ式の電解槽であってよいし、流通式の電解槽であってよい。ここで、バッチ式の電解槽とは、電解液を満たした反応容器に少なくとも一対の電極(アノードおよびカソード)を差し込み、電極に電圧を印加することにより、電極表面で電気化学反応を行なうものである。流動式の電解槽とは、少なくとも一対の電極を設けた流路に電解液を流通させ、電極に電圧を印加し連続的に電気化学反応を行なうものである。
(5)分離型の電解槽
分離型の電解槽を用いることで、生成したトリキノイル化合物の電解還元を簡便に抑制することが可能となるため、優位である。
この分離型の電解槽の構造上の特徴としては、イオン交換膜、固体電解膜などの隔膜を介してアノード槽とカソード槽が接していることである。この隔膜は、プロトンは通過できるためアノード槽内の電解液とカソード槽内の電解液とを電気的に接続することを可能とする一方で、アノード槽内で生成したトリキノイル化合物は通過しないためトリキノイル化合物の還元を抑制することができる。
固体電解膜としては、電解液内のプロトンを通過しうるものであれば、特に制限はなく、例えば、プロトン伝導性の固体高分子膜、多孔質ガラス、PTFE結着セラミックス、焼付結ニッケルなどを挙げることができる。
本発明の場合、イオン交換膜に代えて塩橋でアノード槽とカソード槽を接続する方法もとりうる。
(6)電解液
本発明の製造方法に用いる電解液は、テトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン化合物を含有する懸濁液または溶液である。溶媒には水などの極性溶媒を用いる。
テトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン化合物含有懸濁液又は溶液は、懸濁液又は溶液の総重量に対して、一般に0.5〜30重量%、好ましくは1〜15重量%、特に1〜10重量%のテトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン化合物を含む。
本発明の場合、原則的には、中性または酸性のpH範囲で操作することが可能である。生成するトリキノイル化合物の安定性を考慮すれば、酸性の条件下で操作することが好ましい。そのため、テトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン化合物含有懸濁液または溶液は、pH0〜pH7、好ましくはpH1〜pH5、特にpH1〜pH3のpH範囲で操作することが好ましい。
pHを調整するために、易水溶性の塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸;p−トルエンスルホン酸などの有機酸;または様々な酸の混合物を用いることが好ましい。
分離型の電解槽で反応を行う場合、アノード槽側の電解液が、テトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン化合物を含有する電解液となる。カソード槽側の電解液の組成は、テトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン化合物を含有しない以外は、電解酸化に影響しない範囲であれば適宜選択可能である。カソード槽側の電解液は、テトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン化合物を含有しない以外は、アノード槽側の電解液と同一の組成であってもよい。
電解液の導電率を改良するために導電性塩を添加することができる。導電性塩は適宜選択可能であり、導電性塩のカチオン部としては、例えば、Ag、Al3+、Ba2+、Be2+、Ca2+、Cd2+、Ce3+、Co2+、[Co(NH3+、[Co(en)3+]、Cr3+、Cs、Cu2+、Fe2+、Fe3+、Hg 2+、Hg2+、K、Li、Mg2+、Mn2+、NH 、N 、Na、Ni2+、Pd2+、Zn2+などの無機イオン; MeNH 、EtNH 、MeNH 、EtNH 、MeNH、EtNH、Me、EtBuなどのアンモニウムイオン; Me、Etなどのその他のオニウムイオン;などが挙げられる。
導電性塩のアニオン部としては、例えば、[Au(CN)、[Au(CN)、B(Ph) 、Br、BrO 、Cl、ClO 、ClO 、ClO 、CN、CO 2−、[CO(CN)3−、CrO 2−、F、[Fe(CN)4−、[Fe(CN)3−、HCO 、HF 、HPO 2−、HPO 、HPO 、HS、HSO 、I、IO 、IO 、N(CN) 、NO 、NO 、N 、OCN、OH、PF 、PO 3−、P 4−、SCN、SeO 2−、SO 2−、SO 2−、S 2−、S 2−、S 2−、S 2−、WO 2−などの無機イオン; ギ酸イオン、酢酸イオン、MeSO 、HCO 、C 2−、マロン酸イオン、酒石酸イオン、クエン酸イオン、C 、ピクリン酸イオン、アルキルスルホン酸イオン、アリールスルホン酸イオン、アルキルホスホン酸イオンなどの有機イオン;などが挙げられる。
メディエーターも、添加することができる。金属系のメディエーターとしては、Ru(IV)/Ru(II)、Co(III)/Co(II)などのレドックス系メディエーターが挙げられ、非金属系としては、Cl、Br、Iなどのハロゲン化物イオン、NO 、スルフィド類の電解酸化により生成する活性種などのメディエーターを挙げることができる。
(7)反応
電解反応は、アノードとカソードに電解電圧を印加することによって行う。
電解反応の総時間は、当然、電解槽、使用される電極および電流密度により決まる。最適時間は、当業者により常套手段の実験、例えば電解の間にサンプリングすることによって決定される。
本発明の製造方法においては、電解反応は、0〜100℃、好ましくは室温〜50℃の範囲の温度で実施される。
本発明の場合、電解槽中で電解液を混合することが好ましい。この場合、当業者には知られている任意の機械的撹拌機を使用することができる。超音波または噴出ノズルなどの他の混合方法の使用も同様に好ましい。
分離型の電解槽で反応を行う場合、反応の進行とともにアノード槽側の電解液で、原料のテトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン化合物由来の黒色が徐々に消失するし、トリキノイル化合物由来の黄色〜白色へ変化することが観測できる。
(8)単離・精製
本発明の製造方法においては、目的とするトリキノイル化合物は、電解液中から結晶状態で析出する。分離型の電解槽で反応を行う場合、アノード槽側の電解液中から析出することになる。
析出した結晶を濾別し、水で洗浄することで容易に目的とするトリキノイル化合物を単離することができる。
以下の実施例は、本発明をさらに説明することが意図されており、本発明を限定するものと理解されるものではない。
〔実施例1〕
撹拌子を備えた50mLのビーカーに2Nの塩酸(10mL)およびテトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン(865mg、5.0mmol)を入れ、メッシュ状の白金電極を設置した。底面に10μm細孔のガラスフィルターを備えたガラス管をビーカーに入れ、ビーカー内の液面に合わせてガラス管内に2Nの塩酸を加えた。ガラス管内にコイル状の白金電極を設置した。
ポテンショスタット/ガルバノスタットと各電極を接続し、ビーカー内のメッシュ状白金電極がアノードとなるように、80mAの電流を402分間通電した。得られた白色結晶を吸引濾過および水で洗浄した後、減圧乾燥して目的のトリキノイル八水和物(938mg、3.0mmol)を60%の収率で得た。
なお、ポテンショスタット/ガルバノスタットには、北斗電工株式会社製の「ポテンショスタット/ガルバノスタット HA−151B」を用いた。
〔実施例2〕
撹拌子を備えた50mLのグラッシーカーボンるつぼに2Nの塩酸(20mL)およびテトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン(1.72g, 10.0mmol)を入れた。底面に10μm細孔のガラスフィルターを備えたガラス管をグラッシーカーボンるつぼに入れ、るつぼ内の液面に合わせてガラス管内に2Nの塩酸を加えた。ガラス管内にコイル状の白金電極を設置した。
グラッシーカーボンるつぼがアノードとなり、白金電極がカソードとなるように、ポテンショスタット/ガルバノスタットを接続し、120mAの電流を510分間通電した。得られた白色結晶を吸引濾過および水で洗浄した後、減圧乾燥して目的のトリキノイル八水和物(2.0g, 6.4mmol)を64%の収率で得た。
〔実施例3〕
底面にボロンドープダイヤモンド電極を備えた50mL筒状反応容器に撹拌子を入れ、2Nの塩酸(10mL)およびテトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン(866mg, 5.0mmol)を入れた。底面に10μm細孔のガラスフィルターを備えたガラス管を筒状反応容器に入れ、容器内の液面に合わせてガラス管内に2Nの塩酸を加えた。ガラス管内にコイル状の白金電極を設置した。
ポテンショスタット/ガルバノスタットと各電極を接続し、ボロンドープダイヤモンド電極がアノードとなるように、100mAの電流を300分間通電した。得られた白色結晶を吸引濾過および水で洗浄した後、減圧乾燥して目的のトリキノイル八水和物(910mg, 2.9mmol)を58%の収率で得た。
〔実施例4〕
撹拌子を備えた50mLのビーカーに2Nの塩酸(10mL)およびテトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン(862mg、5.0mmol)を入れ、メッシュ状の白金電極を設置した。底面にプロトン伝導性の固体高分子膜を備えたガラス管をビーカーに入れ、ビーカー内の液面に合わせてガラス管内に2Nの塩酸を加えた。ガラス管内にコイル状の白金電極を設置した。
ポテンショスタット/ガルバノスタットと各電極を接続し、ビーカー内のメッシュ状白金電極がアノードとなるように、100mAの電流を320分間通電した。得られた白色結晶を吸引濾過および水で洗浄した後、減圧乾燥して目的のトリキノイル八水和物(987mg、3.2mmol)を63%の収率で得た。
なお、プロトン伝導性の固体高分子膜としては、アクイヴィオン(登録商標)E87−05Sを用いた。
本発明は、工場レベルでのトリキノイル化合物の製造に利用可能であり、また穏和な条件で行え、さらに、廃棄物が少なく、高収率な製造方法であるため有用である。

Claims (4)

  1. テトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン、テトラヒドロキシ−p−ベンゾキノンの金属塩及びテトラヒドロキシ−p−ベンゾキノンの水和物から選ばれる少なくとも1種のテトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン化合物を、電解酸化を行い、トリキノイル及び/又はその水和物を製造する方法。
  2. 分離型の電解槽を用いて電解酸化を行う、請求項1に記載の方法。
  3. 製造されるトリキノイルの水和物が、トリキノイル八水和物である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 電解酸化が、中性又は酸性条件下で行う電解酸化である、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
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