JPH0657471A - 蓚酸をグリオキサル酸に還元する電気化学的方法 - Google Patents

蓚酸をグリオキサル酸に還元する電気化学的方法

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JPH0657471A
JPH0657471A JP5122838A JP12283893A JPH0657471A JP H0657471 A JPH0657471 A JP H0657471A JP 5122838 A JP5122838 A JP 5122838A JP 12283893 A JP12283893 A JP 12283893A JP H0657471 A JPH0657471 A JP H0657471A
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oxalic acid
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JP5122838A
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English (en)
Inventor
Bernd Scharbert
ベルント・シャルベルト
Pierre Babusiaux
ピエール・バブショウ
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Hoechst AG
Original Assignee
Hoechst AG
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25BELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES FOR THE PRODUCTION OF COMPOUNDS OR NON-METALS; APPARATUS THEREFOR
    • C25B3/00Electrolytic production of organic compounds
    • C25B3/20Processes
    • C25B3/25Reduction

Abstract

(57)【要約】 【構成】 分割されたまたは分割されていない電解セル
において水溶液中で蓚酸を電気化学的に還元することに
よってグリオキサル酸を製造するに当たって、カソード
の50〜99.999重量% が鉛より成りそして分割さ
れていないセル中のまたは分割されたセルのカソード室
中の電解水溶液が更に、2500A/m2の電流密度を
基礎として少なくとも0.25Vの水素過電圧を持つ金
属の少なくとも一種類の塩および鉱酸または有機酸を含
有する。 【効果】 高価な超高純度の鉛カソードを使用しない
で、市販の鉛含有材料を使用できる。硝酸での周期的洗
浄を省くことができる、カソードの長い寿命が達成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の利用分野】本発明は蓚酸を電気化学的方法で還
元してグリオキサル酸を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】グリオキサル酸は工業的に話題となる化
合物を製造する重要な中間体でありそしてグリオキサー
ルのコントロールされた酸化によってまたは蓚酸の電気
化学的還元によって製造できる。
【0003】グリオキサル酸を与える蓚酸の電気化学的
還元は久しい以前から公知であり、一般に水性の酢酸媒
体中で低温で実施され、高い水素過電圧を持つ電極にて
鉱酸を添加せずまたは添加してそしてイオン交換膜の存
在下に実施される(ドイツ特許出願公告第458,43
8号明細書)。
【0004】工業的規模での蓚酸を含めて従来に使用さ
れている通例の電解法の場合または長期間の期間電解実
験する場合には、電解の過程で電流收率が明らかに低下
し(ドイツ特許出願公告第347,605号明細書)そ
して水素の発生が増加するので、満足な結果は得られな
い。
【0005】これらの欠点を克服する為に、蓚酸の還元
を添加物、例えば第三アミン類または第四アンモニウム
塩の存在下に鉛カソードで実施している(ドイツ特許出
願公開第2,240,759号明細書、同第2,35
9,863号明細書)。これらの場合の添加物の濃度は
10-5〜1% である。その時にこの添加物はグリオキサ
ル酸生成物中に含まれそして分離法によって除かなけれ
ばならない。上記の各文献はその方法の選択率について
の詳細な情報をなんら提供していない。
【0006】Goodridge等、J.Appl.E
lectrochem.、10、1(1980)、第5
5〜60頁では、種々の電極材料が、蓚酸の電気化学的
還元でのそれらの電流收率に関して研究されている。こ
の研究において、超高純度鉛カソード(99.999%
)がこの方法に最も適しているとが発見されている。
【0007】国際特許出願WO−91/19832にも
同様に、蓚酸からグリオキサル酸を製造する電気化学的
方法が開示されており、この方法では99.97% より
高い純度の超高純度鉛カソードが電解溶液中に溶解した
少量の鉛塩の存在下に使用されている。この方法では鉛
カソードは周期的に硝酸で洗浄され、その結果としてカ
ソードの有効寿命が減少する。この方法の別の欠点は、
電解の間に蓚酸濃度を飽和濃度域に一定に維持される点
である。この場合の選択率はたった95% である。
【0008】米国特許第4,692,226号明細書に
は、蓚酸をグリオキサル酸に電気化学的に還元する為に
使用されるカソード材料が鉛であるかまたはそれの合金
の一つ、殊にBiとの合金であることが記載されてい
る。更なる詳細な説明はない。実施例では99.99%
の鉛カソードが使用されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上述
の欠点を避け、特に高い選択性を示し、電解の終わりに
できるだけ低い蓚酸濃度を達成しそして良好な長期安定
性を持つカソードを使用する、蓚酸を電気化学的に還元
してグリオキサル酸を得る方法を提供することである。
選択率は電解の間に生じる生成物全部──即ち、グルオ
キサル酸+副生成物(例えばグリコール酸、酢酸および
蟻酸)──の量に対する生じるグリオキサル酸の量の割
合を意味する。
【0010】
【課題を解決するための手段】この課題は、蓚酸の電気
化学的還元を少なくとも50% の鉛含有量のカソードで
実施しそして電解水溶液が2500A/m2 の電流密度
で少なくとも0.25Vの水素過電圧を示す金属の塩を
および場合によっては鉱酸を含有することで達成され
る。
【0011】それ故に本発明の対象は、分割されたまた
は分割されていない電解セルにおいて水溶液中で蓚酸を
電気化学的に還元することによってグリオキサル酸を製
造する方法において、カソードの50〜99.999重
量% が鉛より成りそして分割されていないセル中のまた
は分割されたセルのカソード室中の電解水溶液が更に、
2500A/m2 の電流密度を基礎として少なくとも
0.25Vの水素過電圧を持つ金属の少なくとも一種類
の塩をおよび鉱酸または有機酸を含有することを特徴と
する、上記方法にある。
【0012】特に興味の持てるカソードは、66〜9
9.96重量% 、殊に80〜99.9重量% の鉛および
34〜0.04重量% 、殊に20〜0.1重量% の他の
金属より成る。
【0013】驚くべきことに、大部分の鉛含有材料がカ
ソードとして適している。特に、WO−91/1983
2と反対に、超高純度鉛は使用されない。これは慣用の
安価な鉛合金をカソードとして使用できるという長所を
有している。特に有利な合金成分は、V、Sb、Cu、
Sn、Ag、Ni、As、CdおよびCa、殊にSb、
Sn、CuおよびAgである。興味の持てる合金は、例
えば99.6重量% の鉛、0.2重量% の錫および0.
2重量% の銀を含有するものが含まれる。特に興味の持
てるものの中には、パイプ用鉛(材料No.2.320
1、98.7〜99.1% Pb;材料No.2.320
2、99.7〜99.8% Pb)、弾丸用鉛(材料N
o.2.3203、94.5〜96.8% Pb、材料N
o.2.3205、93〜95% Pb、材料No.2.
3208、91.5〜92.5% Pb)、硬質鉛(材料
No.2.3212、87〜88% Pb)、70〜80
% の鉛含有のホワイトメタル、代表的金属、例えば67
% のPbを含有するPbSn5Sb28、市販の鉛(9
9.9〜99.94% Pb)または銅鉛合金(99.9
% Pb)の如き慣用の鉛合金がある。
【0014】本発明の方法は分割されてないまたは好ま
しくは分割されたセルにおいて実施する。アノード室と
カソード室とへのセルの分割は、電解水溶液中で安定で
ありそしてポリマーまたは他の有機−または無機材料、
例えばガラスまたはセラミックより成る慣用の隔膜を用
いて行う。好ましくはイオン交換膜を使用し、特にポリ
マー、殊にカルボキシル基および/またはスルホン酸基
を持つポリマーより成るカチオン交換膜を用いる。安定
なアニオン交換膜を使用することも可能である。
【0015】電解は慣用の電解セル中で、例えばビーカ
ー・セルまたはプレート−およびフレーム・セルまたは
固定床−または流動床電極より成るセルにおいて実施す
ることができる。電極の単極−および双極接続の両方を
使用することができる。
【0016】電解は連続的にも不連続的にも実施するこ
とができる。可能なアノード材料は相応するアノード反
応に耐えるあらゆる材料である。例えば鉛、鉛または他
の支持体の上に適用された二酸化鉛、白金、チタンの上
に適用された金属酸化物、例えば貴金属酸化物、例えば
白金が微量に混入された二酸化チタンが例えばチタンの
上に適用されたものが、希硫酸から発生する酸素に対し
て安定している。炭素または、チタンの上に適用され
た、貴金属酸化物が微量混入された二酸化チタンは、例
えばアルカリ金属塩化物水溶液から塩素を発生するのに
使用される。
【0017】可能なアノード液は鉱酸水溶液または該鉱
酸の塩の溶液、例えば希硫酸または燐酸、薄いまたは濃
厚な塩酸、硫酸ナトリウム溶液または塩化ナトリウム溶
液がある。
【0018】分割されていないセルまたは分割されたセ
ルのカソード室の電解水溶液は、1リットルの溶液当た
り約0.1モルの蓚酸と使用する電解温度での電解水溶
液の蓚酸飽和濃度との間にある濃度で電解用蓚酸を含有
している。
【0019】分割されていないセルまたは分割されたセ
ルのカソード室の電解水溶液に(2500A/m2 の電
流密度を基礎として)少なくとも0.25Vの水素過電
圧を持つ金属の塩を混入する。主として適しているこの
種の塩には、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Hg、S
n、Pb、Tl、Ti、Zr、Bi、V、Ta、Cr、
Ce、CoまたはNiの塩、殊にPb、Sn、Bi、Z
n、CdまたはCrの塩がある。これらの塩の有利なア
ニオンには塩化物、硫酸塩、硝酸塩または酢酸塩があ
る。
【0020】この塩は直接的に添加してもよいしまた
は、例えば酸化物、炭酸塩の添加によって、若干の場合
には金属それ自体を添加することによって溶液中で発生
させてもよい。
【0021】分割されていないセル中のまたは分割され
たセルのカソード室中の電解水溶液中の塩の濃度は、電
解水溶液の全量を基準として約10-6〜10重量% 、殊
に約10-5〜0.1重量% に調整するのが有利である。
【0022】驚くべきことに、かゝる金属塩でさえ、電
解水溶液に貧溶解性の金属蓚酸塩、例えばCu、Ag、
Au、Zn、Cd、Sn、Pb、Ti、Zr、V、T
a、CeおよびCoの蓚酸塩を添加した後に使用できる
ことを見出した。この様に、使用された金属イオンは生
成物溶液から非常に簡単な方法で、即ち電解後に飽和濃
度まで下げて濾過によって除くことができる。
【0023】分割されていないセル中のまたは分割され
たセルのカソード室中の電解水溶液は鉱酸、例えば燐
酸、塩酸、硫酸または硝酸の如き鉱酸とまたは有機酸、
例えばトリフルオロ酢酸、蟻酸または酢酸と混合する。
鉱酸を添加するのが有利であり、硝酸が特に有利であ
る。
【0024】上述の酸の濃度は0〜10重量% 、殊に1
-6〜0.1重量% である。酸を上記の濃度でカソード
液にまたは分割されていないセル中の電解液に添加する
場合に、電流収率は驚くべきことに不連続的方法で実施
する複数の実験の後でも70% 以上のままであり、他
方、酸の不存在下での電流収率は70% より明らかに下
である。上記の金属の塩が電解水溶液中に同時に存在す
る場合には、電解の開始時では、初めには酸の添加を省
ける。これは、例えば操作が不連続的方法である場合に
最初のバッチの為にまたは操作が連続的方法である場合
に、電解の開始時の電解循環系に存在する蓚酸の割合を
基準として理論的に移動する電荷の約90% が通過する
までの場合である。しかしながら酸を後続の実験でまた
は後に来る電解の時点で添加しない場合には、電流収率
が実験毎に低下する。
【0025】上述の鉱酸の一種以上が電解水溶液中に存
在する場合には、上述の金属塩の添加も省くことができ
る。カソードを再生する為にカソードを10% 濃度硝酸
で洗浄する場合には、上述の国際特許出願WO−91/
19832で提案されている通り、鉛カソードが著しく
腐食しそしてそれ故にカソードの寿命が短縮される。
【0026】本発明の方法は硝酸で洗浄する必要がな
く、このことは本発明の方法の顕著な長所である。驚く
べきことに、上述の濃度で上記の酸を添加することは鉛
カソードの著しい腐食をもたらさない。
【0027】本発明の方法の電流密度は10〜5000
A/m2 、特に100〜4000A/m2 であるのが有
利である。本発明の方法のセル電圧は電流密度に左右さ
れ、3mmの電極間距離を基準として1V〜20V、殊
に1V〜10Vであるのが有利である。
【0028】電解温度は−20℃〜+40℃の範囲にあ
る。驚くべきことに、+18℃以下の電解温度において
1.5重量% 以下の蓚酸濃度ですら副生成物としてのグ
リコール酸の形成が、生じるグルオキサル酸に比較して
1.5mol% 以下であることを見出した。更に高い温
度では、グリコール酸の割合が増加する。それ故に電解
温度は+10℃〜+30℃、特に+10℃〜+18℃で
あるのが有利である。
【0029】本発明の方法のカソード液流速は1時間当
たり1〜10,000、殊に50〜2000、特に10
0〜1000リットルである。生成物溶液は慣用の方法
で後処理する。方法が不連続的である場合には、電気化
学的還元を、一定の転化率に達した時に中止する。生じ
るグリオキサル酸は、未だ存在する蓚酸から上述の従来
技術に従って分離する。例えば、蓚酸はイオン交換樹脂
に選択的に付着させることができそして蓚酸不含の水溶
液を濃縮して市販の50重量% 濃度グリオキシ酸を得る
ことができる。方法を連続的に実施する場合には、グリ
オキサル酸が反応混合物から慣用の方法によって連続的
に抽出されそして相応する当量比の新鮮な蓚酸を同時に
供給する。
【0030】反応副生成物、特にグリコール酸、酢酸お
よび蟻酸はこの方法に従ってグリオキサル酸から分離さ
れないかまたは完全に分離されない。それ故に、費用の
掛かる洗浄工程を省く為に、この方法で高い選択率を達
成することが重要である。本発明の方法は、副生成物の
合計の割合を非常に低く保つことができることに注目す
ることができる。副生成物の合計の割合はグリオキサル
酸を基準として0〜5mol% 、殊に3mol% 以下、
特に2mol% 以下である。
【0031】本発明の方法の選択性は、低い蓚酸最終濃
度であっても──即ち、電解溶液1リットル当たり0.
2モル程の蓚酸──、副生成物の割合が有利にもグリオ
キサル酸を基準として3mol% 以下であることにます
ます注目できる。
【0032】本発明で使用するカソードの特別な長所
は、超高純度の高価な鉛カソードを使わないですみそし
てその代わりに慣用の市販の鉛含有材料を使用できるこ
とにある。更に、周期的に硝酸で洗浄する必要がなく、
その結果鉛の消耗が非常に低く維持されそして工業的方
法においてカソードの長い寿命を達成することができ
る。
【0033】
【実施例】本発明を更に詳細に説明する以下の実施例に
おいて、以下の如く構成された分割された強制循環セル
を使用する:0.02m2 の電極面積および3mmの電
極間距離を持つ強制循環セル。 カソード: 錫を0.2% および銀を0.2% の比率
で含む鉛(99.6% ) アノード: チタン上の酸化イリジウムを基礎とする
酸素発生用の寸法安定性アノード カチオン交換膜:2層の膜はペルフルオロスルホニル−
エトキシビニル−エーテル+テトラフルオロエチレンよ
り成るコポリマーで製造されている。カソードの側に1
300当量の層があり、アノードの側に1100当量の
ものがある、例えばNafion(登録商標)324
(製造元:DuPont); スペーサー: ポリエチレン−ネット 各成分の定量分析をHPLCによって実施し、化学的収
率は消費された蓚酸の量を基準として生じるグリオキサ
ル酸の量として規定する。電流収率は生じるグリオキサ
ル酸の量を基準とする。選択率は既に上で定義した。
【0034】例1(比較例) 塩および酸を添加しない。 電解条件: 電流密度: 2500A/m2 セル電圧: 5〜8V カソード液温度: 16℃ カソード液流速: 400リットル/時 アノード液: 2規定の硫酸 出発カソード液: 24リットルの水溶液に2418
g (19.2mol)の蓚酸二水和物 945Ah後の最終カソード液: 全容量: 25.2リットル 0.30mol/リットルの蓚酸 0.44mol/リットルのグリオキサル酸 化学的収率 95% 電流収率 62% この例は、新鮮な鉛カソードを使用したのにもかかわら
ず、不満足な電流収率であったことを説明している。
【0035】例2(比較例) 鉛塩を添加するが、酸を添加しない。 例1と同じ電解条件 出発カソード液(a) (a)24リットルの水溶液に2418g (19.2m
ol)の蓚酸二水和物;これに1.76g の鉛(II)ア
セテート−三水和物を添加する(40ppm Pb2+) 950Ahの通過後、サンプルを取り出して電流収率を
測定し、カソード液を流し出し、1300mlの水をア
ノード液に添加しそして新鮮なカソード溶液(b)を供
給する。
【0036】(b)24リットルの水溶液に2418g
(19.2mol)の蓚酸二水和物;これに0.022
g の鉛(II)アセテート−三水和物を添加する(0.5
ppm Pb2+) (c)および(d):新鮮なカソード溶液を(b)と同
様に二度添加する(c)および(d)。
【0037】この場合には電流収率は次の通りに変化す
る: (a): 81% (b): 70% (c): 67% (d): 60% 四回の実験を不連続的に実施しそして3800Ahの電
荷移動──76時間の電解時間に相当する──の後に、
電流収率は実験(a)の間の81% から実験(d)の間
の60% に低下した。実験(d)の電流収率は、塩また
は酸を添加してない新鮮な鉛カソードで測定される電流
収率のオーダーである。
【0038】例3(比較例) 10% 濃度硝酸で洗浄する。例2に続く実験。電気化学
的セルを、循環用ポンプによって5リットルの10% 濃
度HNO3 で約20℃で20分洗浄する。この洗浄工程
の後の鉛(II)イオン含有量は0.88g /リットルで
あり、これは4.4g の鉛摩耗量に相当する。
【0039】この例にて、洗浄を硝酸で実施した場合に
鉛カソードの著しい腐食が確認される。例4(実施例) 鉛塩および硝酸を添加する。
【0040】例1と同様の電解条件 出発カソード液(a) (a)24リットルの水溶液に2418g (19.2m
ol)の蓚酸二水和物;これに1.76g の鉛(II)ア
セテート−三水和物を添加する(40ppm Pb2+) 945Ahの通過後、サンプルを取り出して電流収率を
測定し、カソード液を貯蔵タンク中に流し出し、130
0mlの水をアノード液に添加しそして新鮮なカソード
溶液(b)を供給する。
【0041】(b)24リットルの水溶液に2418g
(19.2mol)の蓚酸二水和物;これに0.022
g の鉛(II)アセテート−三水和物(0.5ppm P
2+)および0.86mlの65% 濃度NHO3 (33
ppm)を添加する (a)の所で説明した方法段階を三度繰り返しそして新
鮮なカソーソ溶液(c)、(d)および(e)を(b)
における如く使用する。
【0042】この場合には電流収率は次の通りに変化す
る: (a): 78% (b): 80% (c): 71% (d): 72% (e): 71% カソードの重量は電解の間に実験(a)の前の195
8.3g から実験(e)の後の1958.9g に僅かに
増加する。
【0043】貯蔵タンク中の最終カソード液 全容量: 127リットル 0.22mol/リットルの蓚酸(28mol) 0.52mol/リットルのグリオキサル酸(66mo
l) 0.0031mol/リットルのグリコール酸(0.3
9mol) 0.0004mol/リットルの蟻酸(0.05mo
l) 0.0002mol/リットルの酢酸(0.03mo
l) 化学的収率 97% 電流消費量 4725Ah 電流収率 75% 選択率 99.3% 実験(a)の間の78% の初期電流收率の後に、実験
(b)の間に收率が80% に上昇しそして次に続く実験
の間、丁度70% を超える値で安定している。
【0044】例5(実施例) 鉛塩および硝酸を添加する。 例1と同様の電解条件 出発カソード液(a) (a)24リットルの水溶液に2418g (19.2m
ol)の蓚酸二水和物;これに0.22g の鉛(II)ア
セテート−二水和物(0.5ppmPb2+)および0.
86mlの65% 濃度HNO3 (33ppm)を添加す
る 945Ahの通過後、サンプルを取り出して電流収率を
測定し、カソード液を貯蔵タンク中に流し出し、180
0mlの水をアノード液に添加しそして新鮮なカソード
溶液(b)を供給する。これはカソード溶液(a)に相
当しそして上記の方法段階を三度繰り返す(b)、
(c)および(d)。
【0045】この場合には電流収率は次の通りに変化す
る: (a): 86% (b): 73% (c): 70% (d): 75% 貯蔵タンク中の最終カソード液 全容量: 101リットル 0.20mol/リットルの蓚酸(20.2mol) 0.53mol/リットルのグリオキサル酸(53.5
mol) 0.0010mol/リットルのグリコール酸(0.1
0mol) 0.0004mol/リットルの蟻酸(0.04mo
l) 化学的収率 95% 電流消費量 3780Ah 電流収率 76% 選択率 99.7%例6(実施例) 硝酸を添加し、鉛塩を添加しない。
【0046】例1と同様の電解条件 出発カソード液(a) 24リットルの水溶液に2418g (19.2mol)
の蓚酸二水和物;KORENI0.86mlの65% 濃
度HNO3 を添加 945Ah後の最終カソード液: 全容量: 25.2リットル 0.15mol/リットルの蓚酸(3.8mol) 0.60mol/リットルのグリオキサル酸(15.1
mol) 0.0010mol/リットルのグリコール酸(0.0
26mol) 0.0004mol/リットルの蟻酸(0.010mo
l) 化学的収率 98% 電流収率 85% 選択率 99.7% この例は、65% 濃度硝酸を添加した場合に、充分な量
のPbが電極材料から溶液中に流入するので、鉛塩を添
加する必要がないことを示している。電解水溶液中で、
0.5ppmのPb2+濃度が測定される。例7(実施例) 添加した金属塩の触媒効果 各実験の前に、カソードを約25℃で2リットルの10
% 濃度硝酸で約10分洗浄する。
【0047】例1と同じ電解条件 実験の間、カソードで発生する水素の量を測定する。 出発カソード液 4000リットルの水に403g (3.2mol)の蓚
酸二水和物 a)金属塩を含有しない b)1.46g の鉛(II)アセテート−二水和物を含有
する c)1.67g の塩化亜鉛を含有する d)1.85g のビスマス(III )硝酸塩五水和物を含
有する e)2.01g の硫酸銅(II)五水和物を含有する f)2.85g の塩化鉄(II)四水和物を含有する 171Ahの通過後、カソードの所で発生する水素の量
は次の通りである: a)23.6リットル b)13.1リットル c)11.8リットル d)18.7リットル e) 5.4リットル f)17.6リットル この例は、添加した金属塩の触媒効果が酸の濃度に無関
係であることを示している。金属塩は、実験a)に比較
して発生する水素の量を明らかに減少させる。 例8(実施例) 電解を例4と同様に実施するが、カソードとして99.
7〜99.8% の鉛含有量の鉛−アンチモン−合金(材
料No.2.3202)を使用する。
【0048】電解は実験d)の後で終了する。この場合
には電流収率は次の通りに変化する: (a): 82% (b): 71% (c): 72% (d): 72% 貯蔵タンク中の最終カソード液 全容量: 102リットル 0.21mol/リットルの蓚酸(21.5mol) 0.52mol/リットルのグリオキサル酸(53mo
l) 0.0040mol/リットルのグリコール酸(0.4
1mol) 0.0004mol/リットルの蟻酸(0.04mo
l) 0.0004mol/リットルの酢酸(0.04mo
l) 化学的収率 96% 電流消費量 3780Ah 電流収率 74% 選択率 99.1%例9(実施例) 電解を例4と同様に実施するが、カソードとして93〜
95% の鉛含有量の鉛−アンチモン−合金(材料No.
2.3205)を使用する。
【0049】電解は実験c)の後で終了する。この場合
には電流収率は次の通りに変化する: (a): 76% (b): 73% (c): 74% 貯蔵タンク中の最終カソード液 全容量: 76リットル 0.21mol/リットルの蓚酸(16mol) 0.52mol/リットルのグリオキサル酸(39mo
l) 0.0046mol/リットルのグリコール酸(0.3
5mol) 0.0006mol/リットルの蟻酸(0.04mo
l) 0.0011mol/リットルの酢酸(0.08mo
l) 化学的収率 95% 電流消費量 2835Ah 電流収率 74% 選択率 98.9%

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分割されたまたは分割されていない電解
    セルにおいて水溶液中で蓚酸を電気化学的に還元するこ
    とによってグリオキサル酸を製造する方法において、カ
    ソードの50〜99.999重量% が鉛より成りそして
    分割されていないセル中のまたは分割されたセルのカソ
    ード室中の電解水溶液が更に、2500A/m2 の電流
    密度を基礎として少なくとも0.25Vの水素過電圧を
    持つ金属の少なくとも一種類の塩および鉱酸または有機
    酸を含有することを特徴とする、上記方法。
  2. 【請求項2】 カソードが66〜99.96重量% 、殊
    に80〜99.9重量% の鉛および34〜0.04重量
    % 、殊に20〜0.1重量% の他の金属より成る請求項
    1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 カソードが鉛の他に、V、Sb、Ca、
    Sn、Ag、Ni、As、CdおよびCu、殊にSb、
    Sn、CuおよびAgの金属の少なくとも一種類を含有
    する請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 カソードが99.6重量% の鉛、0.2
    重量% のSnおよび0.2重量% のAgを含有する請求
    項1〜3のいずれか一つに記載の方法。
  5. 【請求項5】 カソードが93〜95重量% の鉛および
    7〜5重量% のアンチモンを含有する請求項1〜3のい
    ずれか一つに記載の方法。
  6. 【請求項6】 電解水溶液が0〜10重量% 、殊に10
    -6〜0.1重量% の鉱酸または有機酸を含有する請求項
    1〜5のいずれか一つに記載の方法。
  7. 【請求項7】 鉱酸が硝酸、燐酸、硫酸または塩酸、殊
    に硝酸である請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 分割されていないセル中のまたは分割さ
    れたセルのカソード室中の電解水溶液中の、2500A
    /m2 の電流密度を基礎として少なくとも0.25Vの
    水素過電圧を持つ金属の塩の濃度が、電解水溶液の全量
    を基準として10-6〜10重量% 、殊に10-5〜0.1
    重量% である、請求項1〜7のいずれか一つに記載の方
    法。
  9. 【請求項9】 2500A/m2 の電流密度を基礎とし
    て少なくとも0.25Vの水素過電圧を持つ金属の塩と
    して、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Hg、Sn、P
    b、Tl、Ti、Zr、Bi、V、Ta、Cr、Ce、
    Co、Niの塩、殊にPb、Sn、Bi、Zn、Cd、
    Crの塩、またはこれらの組合せ、特にPbの塩を使用
    する請求項1〜8のいずれか一つに記載の方法。
  10. 【請求項10】 電流密度が10〜5000A/m2
    殊に100〜4000A/m2 である請求項1〜9のい
    ずれか一つに記載の方法。
  11. 【請求項11】 電解温度が−20℃〜+40℃、殊に
    +10℃〜+30℃、特に+10℃〜+18℃である請
    求項1〜10のいずれか一つに記載の方法。
  12. 【請求項12】 電解溶液中の蓚酸濃度が1リットルの
    電解溶液当たり0.1モル乃至使用する電解温度での電
    解溶液の蓚酸飽和濃度までである請求項1〜11のいず
    れか一つに記載の方法。
  13. 【請求項13】 操作が不連続的方法である場合に最初
    のバッチの為にまたは操作が連続的方法である場合に、
    電解の開始時の電解循環系に存在する蓚酸の割合を基準
    として理論的に移動する電荷の約90% が通過するま
    で、鉱酸および有機酸の添加を行わない請求項1〜12
    のいずれか一つに記載の方法。
JP5122838A 1992-05-26 1993-05-25 蓚酸をグリオキサル酸に還元する電気化学的方法 Withdrawn JPH0657471A (ja)

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EP0578946B1 (de) 1996-02-14
CA2096901A1 (en) 1993-11-27
ATE134224T1 (de) 1996-02-15
BR9302036A (pt) 1993-11-30
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