JP3231556B2 - ジスルフィド化合物の電解還元方法 - Google Patents

ジスルフィド化合物の電解還元方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジスルフィド化合物の
電解還元方法に関し、とくにシスチンを電解還元し、長
期間安定して高収率でシステインを製造する方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】HS−基を含有する化合物は、医薬品、
農薬の原料、中間体、樹脂等の安定剤等として広範な分
野にて使用されている。重要なHS−含有アミノ酸であ
るシステインはジスルフィド化合物であるシスチンを塩
酸又は硫酸等の溶液とし、電解還元することにより製造
している。電解還元によりジスルフィド化合物からHS
−基含有化合物を得る方法は古くから行われており、酸
性水溶液を電解還元することにより合成する方法は古く
は米国特許第2907703号にみられる。又、最近で
は特開平4−9486号「システインおよびその類似体
の電気化学的調整のための高収率法」にみられる。
【0003】特開平4−9486号には、システインを
電解還元により高収率で得るための電解条件、陽極及び
陰極材料に関し詳細に記載されており、陽極及び陰極材
質の選定と陰極室中のシスチン又はシステインの漏洩に
よる損失を防止するための隔膜の選択が重要であるこ
と。さらに電解液として水性アンモニア、水性アミン等
の溶液を用いることでシステイン電解還元による合成を
経済性の面でより安価に行うことが可能であることを開
示している。これらの従来の技術においては、陰極とし
ては、錫、銅、銀、ニッケル、炭素、フッ素化炭素又は
ガラス状炭素が開示されており、工業的には銀板が使用
されている。
【0004】しかしながら、従来技術で開示されている
陰極材料は、電解液の液性が水酸化アンモニウム又はア
ミン等を含むアルカリ性溶液においても塩酸又は硫酸等
の酸性溶液においても水素発生電位が貴な陰極材料であ
り、さらに反応効率を上げる目的で多孔体を用いること
も開示しているが、例えば炭素質の材料では材質自体が
脆く、電解中にさらに多孔化が進行する。従って、水素
発生の過電圧が貴となり、水素発生が容易となることに
より反応効率が低下する。その結果、安定して還元生成
物が得られないという問題を有している。さらに陽極と
しては、有害な重金属の混入を避けるために白金めっき
チタン板が一般的に用いられている。また、特開平4−
9486号公報では、チタンに白金とイリジウムを担持
した電極、鉛又は二酸化鉛電極、チタンの酸化物(商品
名エボネックス Ti47)等の電極が陽極として開示
されている。鉛または二酸化鉛は有害であるため重金属
の混入を避けるという目的には適当ではない。鉛または
二酸化鉛電極はハロゲンイオン、アンモニウムイオン、
アミンなどを含む電解液中で電解すると消耗が激しく鉛
イオン、塩化鉛、水酸化鉛、鉛錯イオン等として溶解又
はスラッジを生成した電解液中に鉛イオンなどの重金属
イオンが混入することを回避できない。また、鉛または
二酸化鉛電極はアミン等の有機物を電解酸化するので電
解液の不安定化を招くという問題も有している。
【0005】一方、白金めっき電極、白金イリジウム電
極はチタン板にめっき等により白金又は白金及びイリジ
ウムの金属を被覆した電極であり、被覆した貴金属の耐
久性に乏しく貴金属が貴金属イオン又は錯イオンとして
溶解消耗し、高価な貴金属が短期間に消耗するので好ま
しくない。また、チタンの酸化物(商品名エボネック
ス)からなる電極はジスルフィド化合物を還元する目的
で陽極として使用した場合、陽極で酸素発生を伴うため
に表面が酸化され非導電性の酸化被膜を形成するために
短期間で電圧が上昇し電解不能となる欠点を有してい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、本発明はジ
スルフィド化合物の電解還元において、還元の収率が高
い陰極とともに、長寿命の陽極を使用することによっ
て、高効率で長期に安定した操業が可能な電解方法を提
供することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、隔膜によって
陽極室と陰極室に区画した電解槽の陰極室におけるジス
ルフィド化合物の電解還元方法において、陰極にはチタ
ン、タンタル、ニオブ、ジルコニウム、またはチタン、
タンタル、ニオブ、ジルコニウム、銀、錫、銅、アルミ
ニウム、鉄、モリブデン、金、アンチモン、ビスマス、
パラジウム、亜鉛から選ばれる2種以上の合金からなる
電極活性面を有する電極を、陽極には、チタン、タンタ
ル、ニオブ、ジルコニウムまたはこれらの合金からなる
耐食性金属上に酸化イリジウムを含有する電極活性物質
を被覆した不溶性陽極を用いたジスルフィド化合物の電
解還元方法である。
【0008】また、陽極の電極活性物質の被覆が酸化イ
リジウムとともにチタン、タンタル、ニオブ、ジルコニ
ウム、錫、銅、アンチモン、ルテニウム、白金、コバル
ト、インジウム、モリブデン、タングステンから選ばれ
る金属又はそれらの酸化物の少なくとも1種以上を含有
する前記のジスルフィド化合物を電解還元する方法であ
る。
【0009】すなわち、本発明のジスルフィド化合物の
電解還元する方法は、陰極としてチタン、タンタル、ニ
オブ、ジルコニウム、またはチタン、タンタル、ニオ
ブ、ジルコニウム、銀、錫、アルミニウム、鉄、モリブ
デン、金、アンチモン、ビスマス、パラジウム、亜鉛か
ら選ばれる2種以上の合金からなる電極を用いるもので
あり、従来から開示されている鉛、錫、銅、銀、ニッケ
ル、炭素等の材料と比較しジスルフィド化合物を電解還
元する際の水素ガスの発生電位が同等か卑な電位を示す
ものでありジスルフィド化合物の電解還元反応には有利
である。又これらの材料を合金化することにより水素ガ
ス発生電位をさらに有利なものとすることが可能であ
る。さらに本発明の陰極材料は耐食性に優れ電解液に溶
出することが少なく、又、合金化によりさらに耐食性を
向上させることも可能であり有害な重金属の電解液への
混入を防止できる。
【0010】陰極として使用することができる合金に
は、Ti−5%Al−2.5%Sn(アルミニウムが5
重量%、錫2.5重量%、残部がチタンを意味する。以
下のものも同様である。)、Ti−5%Mo、Ti−4
5%Au、Ti−5%Nb、Zr−42%Zn、Ti−
34〜65%Zn、Zr−2.5%Sn、Ta−25%
Pd、Sn−23%Pd、Au−42%Zr、Sn−1
0%Sb、Mo−10%Sn、Sn−33〜56%T
i、Cu−20%Sn、Cu−10%Au、Ti−5%
Cu−20%Sn、Zr−32%Ag、Ti−65%A
g、Fe−65%Al、Sn−13%Bi、Ti−25
%Biを挙げることができる。
【0011】陰極は、使用する電解液の種類により水素
発生電位及び耐食性を考慮し選択することができるが、
シスチンを電解還元し、長期間安定して高収率でシステ
インを製造する場合には、とくに安価なチタン、ジルコ
ニウムまたはこれらの合金を用いることが好ましい。陰
極の形状は板状、網状、棒状、多孔対等任意の形状のも
のが使用可能である。反応収率の点からは実表面積を拡
大した網状、多孔体等の形状のものが良くエキスパンド
メタル、パンチドメタル、多孔性焼結体等の多孔体が好
適である。従来から使用されている材料の多孔体では副
生する水素の発生電位が低いため、反応収率の向上を目
的とし、多孔体を使用すると副生する水素の発生量が増
加してしまうが、本発明の陰極材料は水素ガス発生電位
が高いため多孔体を陰極として使用しても反応収率が低
下することはない。従って反応時間の低減化及び電解装
置の縮小が可能となり経済的である。
【0012】さらに本発明の電解還元方法は、陽極とし
てチタン、タンタル、ニオブ、ジルコニウム又はこれら
の合金を電極基体として該電極基体とに酸化イリジウム
又は酸化イリジウムとチタン、タンタル、ニオブ、ジル
コニウム、錫、アンチモン、ルテニウム、白金、コバル
ト、インジウム、モリブデン、タングステンの金属又は
酸化物の少なくとも1種以上からなる被覆を有する不溶
性電極を用いているので、耐食性に優れており、従来か
ら使用されている白金メッキチタン電極、白金−イリジ
ウム電極、鉛又は鉛合金電極、二酸化鉛電極及びチタン
の酸化物(商品名エボネックス Ti47)等に比較し
長寿命であり、電解液への電極成分の溶出も無く長時間
安定した操業が可能である。陽極の電極基体は電解液へ
の耐食性を考慮し任意に選択可能であるが、チタンが十
分な耐久性を有するとともに、薄膜形成性金属のなかで
は安価であり好適である。
【0013】電極物質としては酸化イリジウムのみを電
極基体に被覆した電極でも十分な耐久性を有するが酸化
イリジウムとチタン、タンタル、ニオブ、ジルコニウ
ム、錫、アンチモン、ルテニウム、白金、コバルト、イ
ンジウム、モリブデン、タングステンの金属又は酸化物
の少なくとも1種以上からなる被覆を施すことによりさ
らに電極寿命の長寿命化を期待できる。酸化イリジウム
と共に被覆を施す金属又は酸化物の選択は電解液及び電
解条件により任意に選択できる。酸化イリジウムとして
20%以上を含有すれば、電位が安定する。例えば、I
rO2−Ta25 、IrO2−SnO2 では、酸性から
中性の溶液で用いられ、IrO2−In23 、IrO2
−Co23 、IrO2−SnO2 −In23 はアルカ
リ性用溶液中で使用でき、これらは被覆成分の耐食性を
考慮して選ぶことができる。また、特許第129642
9号(特公昭60−22074号公報)、特許第129
6432号(特公昭60−22075号公報)、特許第
1472759号(特公昭63−20313号公報)及
び特許第1767891号(特公平4−43985号公
報)にみられる電極基体と電極活物質との間に電極寿命
の長寿命化を目的とした中間層被覆を設けることにより
さらに長寿命化を計ることが可能である。
【0014】これらの電極基体への被覆方法としては従
来より公知の電気めっき法、化学めっき法、蒸着法、熱
分解法等のいずれか又は組み合わせにより被覆可能であ
る。陽極基体への酸化イリジウムの被覆量は電解条件等
により異なるが陽極電位の安定化及び電極寿命による電
解槽の解体による操業の停止を低減化するために数年の
耐用年数とするような被覆量にすべきであり、10mg
/m2 〜60mg/m2 の被覆量とすることが好ましBR
>い。又、陽極の形状は板状、網状、棒状等いずれの形
状でも可能であり、陰極と同様に電流密度、電流分布、
発熱、電解液流量等を考慮し選択される。
【0015】本発明に使用される隔膜は陽イオン交換
膜、陰イオン交換膜、中性膜、両性膜等が使用可能であ
り、フッ素系又は炭化水素系の陽イオン交換膜、陰イオ
ン交換膜、中性膜あるいは両性膜が取り扱い上又は消費
電力の面から好適である。さらに、隔膜を介して原料で
あるジスルフィドや反応生成物が陽極室へ漏洩し損失す
ることを防ぐためには原料であるジスルフィド、反応生
成物の電解液中における溶存状態すなわち電荷及びイオ
ンの大きさ等により隔膜の選択を行うべきである。
【0016】例えばシスチンを等電点であるpH=5以
下の酸性水溶液に溶解し電解還元を行う場合は陽イオン
交換膜としてはカルボン酸基をイオン交換基として有す
る膜を選択することによりスルホン酸基をイオン交換基
として有する膜よりはシスチンの陽極室への漏洩による
損失を低減することが可能であり、例えば、セレミオン
膜(旭硝子(株)製)、アシプレックス膜(旭化成工業
(株)製)等を用いることが好ましい。さらに陽イオン
交換基と陰イオン交換基を有する両性膜はジスルフィド
及び生成物の陽極室への漏洩による損失を低減すること
が可能であり、ネオセプタ膜((株)トクヤマ製)等を
用いることが好ましい。
【0017】
【作用】本発明は、有用なアミノ酸であるシステインを
シスチンのようなジスルフィド化合物の電解還元によっ
て製造する際に、隔膜によって陽極室と陰極室に区画し
た電解槽の陰極室において、陰極にはチタン−錫合金の
ようなシステインの生成の収率の高い電極を用いるとと
もに、陽極には、チタン、タンタル、ニオブ、ジルコニ
ウムまたはこれらの合金からなる耐食性金属上に酸化イ
リジウムを含有する電極活性物質を被覆した不溶性陽極
を用いたので、高い生成効率でしかも長期に安定して不
純物の混入の少ないアミノ酸を製造することができる。
【0018】
【実施例】以下に、実施例を示し本発明をさらに詳しく
説明する。 実施例1 熱シュウ酸溶液により酸洗を施した縦100mm、横1
00mm、厚み3mmのチタン板に塩化白金酸と塩化イ
リジウムを溶解した水溶液を塗布し、乾燥後550℃の
マッフル炉中で空気中で15分間焼成し熱分解により酸
化イリジウム−白金被覆を形成した。溶液の塗布、乾
燥、焼成の工程を10回繰り返し行い、イリジウムとし
て15g/m2 、白金として5g/m2 を被覆して酸化
イリジウム−白金電極を作成した。一方、陰極としては
縦100mm、横100mm、厚み3mmのチタン板上
に電気めっきにより錫を5μmの厚さにめっきを施しそ
の後10-4torrの減圧中で電子ビームを照射しチタ
ン表面にチタン−5%錫からなるチタン錫合金を形成し
た。
【0019】図1に示す2室型電解槽の陽極および陰極
として上記の電極を用い、陽極液に1mol/lの硫酸
水溶液を、陰極液にL−シスチン濃度が0.5mol/
l、塩酸濃度が2mol/lである水溶液を用い、隔膜
として第4級アンモニウム基を陰イオン交換基とし相対
する側にスルホン酸基を陽イオン交換基として有する両
性膜((株)トクヤマ製ネオセプタ膜)を用い、外部の
電解液貯槽と電解液を循環しながら電解を行った。陰極
電流密度を15A/dm2 、電解温度を45℃として電
解し、L−システインを製造した。陰極電流密度を保持
し、4時間通電した後の陰極液をヨウ素滴定法により分
析しL−システインへの転化量を求めた。電流効率はL
−システインの転化量と通電した電気量から算出し、そ
の結果を表1に示す。
【0020】比較例1 陰極に銀板、黒鉛板、鉛板を用いた点を除き実施例1と
同様に電解し、電流効率を求め、その結果を表1に示
す。黒鉛板では黒鉛の崩壊がみられ、陰極液に炭素が懸
濁した。鉛板は電流効率は良好であったが電解中に鉛が
溶出し陰極液中に白色のスラッジが懸濁し、使用に耐え
なかった。
【0021】
【表1】
【0022】実施例2 実施例1と同様にチタン板上に塩化錫と塩化イリジウム
を溶解した水溶液を塗布し、乾燥後550℃のマッフル
炉中で空気中で15分間焼成し熱分解により酸化イリジ
ウム−酸化錫被覆を形成した。溶液の塗布、乾燥、焼成
の工程を10回繰り返し行いイリジウムとして15g/
2 、錫として205g/m2 を被覆した酸化イリジウ
ム−酸化錫電極を作成した。一方、陰極としては縦10
0mm、横100mm、厚み3mmのジルカロイ(Zr
−2.5%Sn)を用い、実施例1と同じ電解槽を用
い、陽極液には、1mol/lの塩化アンモニウム水溶
液、陰極液には、0.5mol/lのL−シスチンの2
mol/lアンモニア水を用い、隔膜には、ナフィオン
324(デュポン社社製)を用いて陰極電流密度10A
/dm2 、電解温度:45℃において6時間通電した後
の陰極液をヨウ素滴定法により分析しL−システインへ
の転化量を求めた。電流効率はL−システインの転化量
と通電した電気量から算出し、その結果を表2に示す。
陽極および陰極ともに変化はなかった。
【0023】比較例2 陰極に銀板、黒鉛板、鉛板を用いた点を除き実施例2と
同様に電解し、電流効率を求め、その結果を表1に示
す。黒鉛板では黒鉛の崩壊がみられ、陰極液に炭素が懸
濁した。鉛板では陰極液中に白色のスラッジが懸濁し
た。
【0024】
【表2】
【0025】実施例3 実施例1と同様の方法で、酸化イリジウムに他の金属あ
るいは酸化物を含有した陽極を作成し、硫酸5%、塩化
アンモニウム3%の水溶液中にて、実施例1と同様に作
成した陰極を対極にして、電流密度10A/dm2 、電
解温度45℃において電極間隔を10mmとして無隔膜
電解槽において長期連続耐久性試験を行ない、電解電圧
が初期電圧よりも5V上昇した時点を陽極の寿命とし、
電極組成とともに寿命時間を表3に示す。
【0026】比較例3 陽極として、白金めっき電極、白金−イリジウム電極、
黒鉛電極、フェライト電極、鉛−錫合金電極、チタンの
酸化物(商品名エボネックス Ti47)の電極を用
い、実施例3と同様にして評価を行い、その結果を表3
に示す。
【0027】
【表3】
【0028】
【発明の効果】本発明は、ジスルフィド化合物を電解還
元する方法において、陰極としてチタン−錫電極、ジル
カロイ電極等を用いたので、高い収率でシステイン等を
得ることができ、また陽極として酸化イリジウムを含有
する電極触媒とした不溶性電極を使用することにより長
期間の安定した操業が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電解方法に使用する電解槽を説明す
る図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−96686(JP,A) 特開 昭62−297481(JP,A) 特開 平3−240987(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25B 1/00 - 15/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隔膜によって陽極室と陰極室に区画した
    電解槽の陰極室におけるジスルフィド化合物の電解還元
    方法において、陰極にはチタン、タンタル、ニオブ、ジ
    ルコニウム、またはチタン、タンタル、ニオブ、ジルコ
    ニウム、銀、錫、銅、アルミニウム、鉄、モリブデン、
    金、アンチモン、ビスマス、パラジウム、亜鉛から選ば
    れる2種以上の合金からなる電極活性面を有する電極
    を、陽極には、チタン、タンタル、ニオブ、ジルコニウ
    ムまたはこれらの合金からなる耐食性金属上に酸化イリ
    ジウムを含有する電極活性物質を被覆した不溶性陽極を
    用いたことを特徴とするジスルフィド化合物の電解還元
    方法
  2. 【請求項2】 陽極の電極活性物質の被覆が酸化イリジ
    ウムとともにチタン、タンタル、ニオブ、ジルコニウ
    ム、錫、銅、アンチモン、ルテニウム、白金、コバル
    ト、インジウム、モリブデン、タングステンから選ばれ
    る金属又はそれらの酸化物の少なくとも1種以上を含有
    することを特徴とする請求項1記載のジスルフィド化合
    物の電解還元方法
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