JPWO2020004333A1 - 固体酸化物形セル用電極及びそれを用いた固体酸化物形セル - Google Patents

固体酸化物形セル用電極及びそれを用いた固体酸化物形セル Download PDF

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Abstract

固体酸化物形セル用電極及び固体酸化物形セルであって、電子伝導性材料及びイオン伝導性材料を含有し、電子伝導性材料とイオン伝導性材料の質量比が75:25〜25:75であり、電子伝導性材料とイオン伝導性材料の各材料における一次粒子の平均粒子径が1nm〜1μmであり、電極の膜厚が0.5μm〜50μmであり、電極の気孔率が1〜30体積%である。

Description

本発明は、固体酸化物形セル用電極及びそれを用いた固体酸化物形セルに関する。
電気化学反応用の固体酸化物形セルは、高効率エネルギー変換を可能とするデバイスとしての実用化に向けた研究開発が進められている。固体酸化物形セルを用いたデバイスの代表例として、固体酸化物形燃料電池や固体酸化物形電解セル等が挙げられる。固体酸化物形セルは、酸化物を主な材料とする緻密体の電解質を、空気極と燃料極の2つの多孔質体の電極で挟み込んで構成される。
固体酸化物形セルは、構成材料により幅広い作動温度領域を選択でき、400〜1000℃で使用される。
電荷担体となるイオンは、主に酸化物イオンとプロトンである。酸化物イオンを伝導する電解質材料は酸化物イオン伝導性電解質と、プロトンを伝導する電解質材料はプロトン伝導性電解質とそれぞれ呼ばれる。酸化物イオン伝導性電解質としてはセリア系材料等が、プロトン伝導性電解質としてはペロブスカイト型酸化物材料等が、代表例としてそれぞれ挙げられる。
電極の材料は、触媒活性を有する電子伝導性の酸化物や金属が用いられる(以下、「電子伝導性材料」という)。電子伝導性材料は、単体で用いられる場合もあるが、電極内の反応場の拡大のために、電解質と同じ材料又は電解質と同じイオン(「イオン」は、酸化物イオンやプロトンを含む伝導キャリアとなる全てのイオンの総称)を伝導するイオン伝導性材料が、電子伝導性材料と混合して用いられることもある。一般的には、電子伝導性材料とイオン伝導性材料が混合されることで、電極の反応抵抗が低減される。なお、反応抵抗は、電極単位面積あたりの反応場の広さ(又は反応活性点の量)と反応場あたりの活性に依存する。
電子伝導性材料とイオン伝導性材料の混合について、少なくとも1つ以上の材料の平均粒径が1μm以下である場合の混合を複合と呼び、複合化することにより電極の反応抵抗低減の効果が顕著に得られる。
電極は多孔質体であることにより、電極内の反応場に、電気化学反応に必要なガスを供給し、また電気化学反応により生成したガスを除去(ガスの供給や除去を、以下、「ガス拡散」という)することができる。ガス拡散に伴い生じる電極内の抵抗をガス拡散抵抗と呼ぶ。実用上、ガス拡散抵抗を十分に低減させるためには、電極の気孔率を少なくとも30体積%を超えるようにすることが必要であり、実際の電極設計としては気孔率を40体積%程度とすることが多い。
上記の電極の反応抵抗とガス拡散抵抗を合せた抵抗を、電極抵抗と呼ぶ。
固体酸化物形セルの空気極用の電子伝導性材料としては、ペロブスカイト型の酸化物材料、例えば、(LaSr)MnO、(LaSr)FeO、(LaSr)CoO、(LaSr)(CoFe)O等がある。上記電子伝導性材料のLaは他のランタノイド(Pr、Sm、Gd)と置換又は一部置換が可能であり、Srは他のアルカリ土類金属(Ca、Ba)と置換又は一部置換が可能である。
固体酸化物形セルの燃料極用の電子伝導性材料としては、金属系材料(Ti、Mn、Fe、Co、Ni、Cu等)が使用される。金属系材料は、水素、一酸化炭素、炭化水素、及びバイオ燃料等のガスにより還元されたものも含む。例えば、製造時の材料としてNiO(酸化物)が用いられている場合、固体酸化物形セルが構築され、上記ガスにより動作される際には、NiOはNi(金属)に還元される。
固体酸化物形セルの普及に向けての重要な課題として、コスト低減に直結する単位体積あたりのエネルギー変換性能の向上が挙げられる。そして、固体酸化物形セルの単位体積あたりのエネルギー変換性能の重要な要因となるのが、電極単位面積あたりの電流(以下、「電流密度」という)であり、現在も電流密度の増加を目指し、様々な研究開発が進められている。
固体酸化物形セルの電流密度を決定する支配的な要因は、上記の電極抵抗である。電極で起こる電気化学反応とガス拡散に伴い、過電圧(平衡状態と作動状態の電圧差)が生じるが、高効率作動の観点から、低い過電圧でも高い電流密度を得ることができる低電極抵抗の電極が要求される。
これまでの研究開発としては、例えば、電子伝導性材料とイオン伝導性材料を複合化することで電極抵抗を低減し、高い電流密度を得ることができる電極が開示されている(特許文献1)。また、さらに高い電流密度を得るために電極構造と電極材料のナノサイズ化が開示されている(特許文献2)。十分な拡散性を得るためには気孔率を高く設定する必要性についても報告されており(非特許文献1)、気孔率の制御方法とその有効性についても開示されている(特許文献3)。しかしながら、反応場を拡大することによる反応抵抗の低減とガスの拡散経路を確保することによるガス拡散抵抗の低減の両立は、トレードオフの関係が存在し、結果として電極抵抗を低減することに限界が生じていた。
日本国公開特許公報第2005−139024号 日本国公開特許公報第2010−282932号 日本国公開特許公報第2004−119108号 H. Shimada, T. Suzuki, T. Yamaguchi, H. Sumi, K. Hamamoto, Y. Fujishiro, J. Power Sources, 302, 53-60 (2016)
以上のように、固体酸化物形セルのコスト低減のためには、電極抵抗を従来技術と比較し飛躍的に低減させることが必要である。しかし、上記の従来技術では、電極抵抗の低減には成功しているが、固体酸化物形セルの早期普及と商用化のためには、さらに電極抵抗を低減させ、より高い電流密度を実現することが求められている。
従って、本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、電極抵抗が低い固体酸化物形セル用電極及びそれを用いた固体酸化物形セルと、その製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来技術における課題、つまり、「電極抵抗を低減するためには電極反応場の拡大とガス拡散経路の確保が必要であるが、両者のトレードオフの関係から両立することが困難」という課題を解決すべく、電極の材料と構造を制御することにより多くの電極試料を試作し、その性能評価を重ねた結果、電極材料として、異なる結晶構造を有する複数の酸化物又は金属材料が特定の粒子径であり、特定の含有割合で複合化され、電極が特定膜厚である場合に、気孔率を従来よりも低い値にすることができ、気孔率を特定の範囲とすることにより、電極抵抗を飛躍的に低減できることを見出し、本発明を開発するに至った。
上記課題を解決するために、本発明は、以下のことを特徴としている。
(1)固体酸化物形セル用電極であって、電子伝導性材料及びイオン伝導性材料を含有し、
電子伝導性材料とイオン伝導性材料の質量比が75:25〜25:75であり、
電子伝導性材料とイオン伝導性材料の各材料における一次粒子の平均粒子径が1nm〜1μmであり、
電極の膜厚が0.5μm〜50μmであり、
電極の気孔率が1〜30体積%であることを特徴とする固体酸化物形セル用電極。
(2)上記(1)の固体酸化物形セル用電極において、その膜厚が0.5μm≦前記電極の膜厚≦1μmの場合、前記電極の気孔率が1〜15体積%である固体酸化物形セル用電極。
(3)上記(1)の固体酸化物形セル用電極において、その膜厚が1μm<前記電極の膜厚≦5μmの場合、前記電極の気孔率が5〜20体積%である固体酸化物形セル用電極。
(4)上記(1)の固体酸化物形セル用電極において、その膜厚が5μm<前記電極の膜厚≦25μmの場合、前記電極の気孔率が7〜25体積%である固体酸化物形セル用電極。
(5)上記(1)の固体酸化物形セル用電極において、その膜厚が25μm<前記電極の膜厚≦50μmの場合、前記電極の気孔率が10〜30体積%である固体酸化物形セル用電極。
(6)積層構造体であって、電解質上又は電解質上に形成されたイオン伝導性材料中間層上に、上記(1)から(5)のいずれかに記載の固体酸化物形セル用電極が形成されたことを特徴とする積層構造体。
(7)積層構造体であって、上記(6)に記載の積層構造体の固体酸化物形セル用電極上に、該固体酸化物形セル用電極よりも高い気孔率を有する多孔質層を積層したことを特徴とする積層構造体。
(8)固体酸化物形セルであって、電解質と、該電解質を挟み込む空気極と燃料極から構成され、該空気極側に、上記(6)又は(7)に記載の積層構造体を有することを特徴とする固体酸化物形セル。
(9)固体酸化物形セルであって、電解質と、該電解質を挟み込む空気極と燃料極から構成され、該燃料極側に、上記(6)又は(7)に記載の積層構造体を有することを特徴とする固体酸化物形セル。
なお、本明細書において、数値範囲を「〜」を用いて示す時、その両端の数値を含む。
本発明によれば、電極抵抗が低い電極を提供することができる。また、本発明によれば、高い電流密度を実現する固体酸化物形セルを提供することができる。
実施形態の電極と電解質の積層構造体の断面模式図。 実施形態の積層型電極、中間層、電解質の積層構造体の断面模式図。 実施形態の固体酸化物形セルの断面模式図。 実施例3の電極の断面の走査型電子顕微鏡(SEM)像。 実施例3の電極の断面を画像解析することにより得た2値化像(白色部:材料、黒色部:気孔)。
上記のように、固体酸化物形セルの早期普及と商用化のためには、コストに直結する電極抵抗の低減が必要である。電極抵抗は反応抵抗とガス拡散抵抗を合せた抵抗であるが、反応抵抗を低減するための反応場の拡大と、ガス拡散抵抗を低減するためのガス拡散経路の確保はトレードオフの関係であることから、電極抵抗の低減に限界が生じていた。そこで、発明者らは、固体酸化物形セル用電極を、複数の酸化物又は金属酸化物を特定の含有割合で複合化し、特定の粒子径、特定の膜厚、特定の気孔率とすることにより、反応抵抗とガス拡散抵抗を同時に低減することが可能となり、その結果として電極抵抗を飛躍的に低減できることを見出した。
なお、本明細書において、数値範囲を「〜」を用いて示す時、その両端の数値を含む。
以下、実施形態と実施例に基づいて、本発明の固体酸化物形セル用電極及びそれを用いた固体酸化物形セル、その製造方法を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る電極の断面を模式的に示している。本実施形態の電極は、多孔質でありガス拡散のための気孔を有している(多孔質電極1)。多孔質電極1は電子伝導性材料3とイオン伝導性材料4を含んでいる。多孔質電極の気孔率は1〜30体積%である。
図1において、製造される電極が空気極の場合、電子伝導性材料3は、空気極用の電子伝導性材料であり、一方、製造される電極が燃料極の場合、電子伝導性材料3は、燃料極用の電子伝導性材料である。
図1に示すように、多孔質電極1はイオン伝導性材料である電解質2上に形成される。電解質2は、ガスクロスリークを防止するために緻密体層を有する。電解質2全体が緻密体であっても良い。電解質2の緻密体層の相対密度は、90〜100体積%であり、97〜100体積%がより好ましく、98〜100体積%が特に好ましい。ガスクロスリーク防止機能をさらに向上させることができるからである。また、電解質2の緻密体層の厚さは、0.1μm〜1mmであり、0.5μm〜100μmがより好ましく、1μm〜30μmが特に好ましい。ガスクロスリーク防止機能を維持しつつ、電解質2の緻密体層の抵抗を低減することができるからである。ガスクリスリークを防止しつつ、電解質2を薄くするためには、電解質2全体が緻密体であることが望ましい。
図2は、本発明実施形態に係る電極の断面図を模式的に示している。多孔質電極1と電解質2において相互材料の化学的安定性が低い場合は、多孔質電極1と電解質2の間に反応防止機能を有する中間層5を用い、多孔質電極1は中間層5上に形成される。中間層5はイオン伝導性材料である。
また、ガス拡散性の向上や電気的集電性を向上させるために、図2に示すように、多孔質電極1上に、多孔質電極1よりも高い気孔率を有する多孔質電極6を形成する。これにより、多孔質電極1は電極抵抗を低減させるために特化した電極(機能層、触媒層、又は活性層などと呼ばれる)として形成することができる。
空気極用の電子伝導性材料とは、高温酸化雰囲気で使用が可能であり、空気極側ガスの酸化又は還元反応に対する触媒活性を有し、且つ電子を伝導する性質を持つ材料を指す。空気極用の電子伝導性材料としては、特に制限されず、例えば、(LaSr)MnO、(LaSr)FeO、(LaSr)CoO、(LaSr)(CoFe)O等の酸化物が挙げられる。空気極用の電子伝導性酸化物は、1種単独であっても2種以上の組み合わせであってもよい。
空気極用の電子伝導性材料としては、下記一般式(1):
1−x3−z (1)
で表されるペロブスカイト型酸化物材料が好ましい。
前記一般式(1)中、AはY、La、Ce、Pr、Sm、及びGdのうちの1種以上が含まれており、好ましくはLa、Sm、及びGdのうちの1種以上が含まれている。また、BはSr、Ca及びBaのうちの1種以上が含まれており、好ましくはSrが含まれている。CはCr、Mn、Fe、Co、Ni及びCuのうちの1種以上が含まれており、好ましくはMn、Fe及びCoのうちの1種以上が含まれている。また、xは0.20〜0.60、好ましくは0.25〜0.50、特に好ましくは0.30〜0.50である。また、yは0.95〜1.15、好ましくは1.00〜1.10、特に好ましくは1.00〜1.05である。また、zは−1.00〜1.00、好ましくは−0.50〜0.50、特に好ましくは−0.30〜0.30である。
なお、前記一般式(1)で表わされるペロブスカイト型酸化物材料は、1種単独でも2種以上の組み合わせであってもよい。
イオン伝導性材料とは、空気極で酸化又は還元されるイオンを伝導する性質を持つ材料を指す。イオン伝導性材料としては、特に制限されず、例えば、Al、Ca、Sc、Y、Ce等の金属元素がドープされている安定化ジルコニア;Sc、Y、La、Sm、Gd、Yb等の金属元素がドープされているセリア;Mg、Al、Ca、Sr、Cr、Mn、Fe、Co、Ni等の金属元素がドープされているランタンガレート;Mg、Al、Ca、Sr、Cr、Mn、Fe、Co、Ni等の金属元素がドープされているランタンアルミネート;Mg、Al、Ca、Sr、Cr、Mn、Fe、Co、Ni等の金属元素がドープされているランタンスカンジネート;Y、Nb、Gd、W等の金属元素がドープされている酸化ビスマス:ランタンジルコネート、サマリウムジルコネート、ガドリニウムジルコネート等のパイロクロール型酸化物;Sc、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Y、In、La、Pr、Nd、Sm、Gd、Yb等の金属元素がドープされているストロンチウムジルコネート、ストロンチウムセレート、ストロンチウムジルコネートセレート、バリウムジルコネート、バリウムセレート、バリウムジルコネートセレート等のペロブスカイト型酸化物;などの酸化物が挙げられる。イオン伝導性材料は、1種単独であっても2種以上の組み合わせであってもよい。
イオン伝導性材料としては、安定化ジルコニア、ドープセリア、ドープバリウムジルコネート、ドープバリウムジルコネートセレートが好ましい。
燃料極用の電子伝導性材料とは、高温還元雰囲気で使用が可能であり、燃料極側ガスの酸化又は還元反応に対する触媒活性を有し、且つ電子を伝導する性質を持つ材料を指し、作動時には還元され金属となるような酸化物を含む。燃料極用の電子伝導性材料としては、特に制限されず、例えば、酸化鉄、酸化ニッケル、酸化銅等の酸化物が挙げられる。燃料極用の電子伝導性材料は、1種単独であっても2種以上の組み合わせであってもよい。
燃料極用の電子伝導性材料としては、酸化ニッケルが好ましい。
本発明の電極は電子伝導性材料とイオン伝導性材料が複合化された多孔質体である。電極中の電子伝導性材料とイオン伝導性材料の質量比(電子伝導性材料:イオン伝導性材料)は、75:25〜25:75、好ましくは70:30〜30:70、特に好ましくは60:40〜40:60である。電極中の電子伝導性材料とイオン伝導性材料の質量比が上記範囲内にあることにより、電子伝導性材料とイオン伝導性材料の接触点が増加することにより反応場が拡大され、電極抵抗が低くなる。
本発明の電極中に含まれる電子伝導性材料とイオン伝導性材料以外の他材料成分は、電子伝導性材料とイオン伝導性材料を合せた質量を100質量部としたとき、該他材料成分が0〜20質量部の範囲である。
本発明の電極中の電子伝導性材料とイオン伝導性材料における一次粒子の平均粒子径は、1nm〜1μm、好ましくは5nm〜0.5μm、特に好ましくは10nm〜0.2μmである。電極中の電子伝導性材料とイオン伝導性材料における一次粒子の平均粒子径が上記範囲内にあることにより、電子伝導性材料とイオン伝導性材料の接触点が増加すること及び電極内比表面積が増加することにより反応場が拡大され、電極抵抗が低くなる。
なお、本発明において、上記一次粒子の平均粒子径は、X線回折(例:リガク製、SmartLab)とシェラーの式(シェラー定数:0.9)により計算される。
本発明の電極の膜厚は、0.5μm〜50μm、好ましくは0.5μm〜25μm、特に好ましくは0.5μm〜5μmである。電極の膜厚が上記範囲内にあることにより、ガス拡散抵抗が低減されるため電極抵抗が低くなる。
本発明の電極の気孔率は、1〜30体積%であり、好ましくは2〜25体積%、特に好ましくは3〜20体積%である。電極の気孔率が上記範囲に内にあることにより、電極内の電子伝導性材料とイオン伝導性材料の空間あたりの占有率が高くなり反応場が拡大されるため、電極抵抗が低くなる。
本発明の電極では、その膜厚と気孔率が以下の範囲にあることにより、より電極抵抗が低くなる。
(I)0.5μm≦前記電極の膜厚≦1μmの場合、前記電極の気孔率が1〜15体積%、好ましくは2〜13体積%、特に好ましくは3〜10体積%である。
(II)1μm<前記電極の膜厚≦5μmの場合、前記電極の気孔率が5〜20体積%、好ましくは7〜18体積%、特に好ましくは10〜15体積%である。
(III)5μm<前記電極の膜厚≦25μmの場合、前記電極の気孔率が7〜25体積%、好ましくは8〜20体積%、特に好ましくは12〜18体積%である。
(IV)25μm<前記電極の膜厚≦50μmの場合、前記電極の気孔率が10〜30体積%、好ましくは12〜25体積%、特に好ましくは15〜20体積%である。
本実施形態の電極は、以下に示す製造方法により、好適に製造される。
本発明品である電極、すなわち多孔質電極1は電解質2又は中間層5上に形成される。電解質2は、一般的にはガスリークを防止するために緻密体である。中間層5は緻密体、多孔質体のいずれも用いることができるが、反応防止機能を強化するために相対密度が高いことが望ましい。具体的には、60〜100体積%が好ましく、70〜100体積%がより好ましく、80〜100体積%が特に好ましい。
多孔質電極1の原材料は、酸化物の粉体材料を用いる。この酸化物粉体材料の粒子径、分散状態、焼成温度、又は複合化する材料の組合せにより、電極を形成した際の一次粒子の平均粒子径を制御することができる。
多孔質電極1の形成時に、バインダー、可塑剤、若しくは分散剤の添加量若しくは焼成温度を変化させること、又はカーボン、セルロース、若しくは高分子系の造孔剤を追加混合することにより、多孔質電極1の気孔率が制御できる。
多孔質電極1の製造方法は、例えば多孔質の支持体上に、第1スラリーを塗布し、その後、第1温度で焼成して電解質2を形成する工程と、電解質2上に第2スラリーを塗布し、その後、第2温度で焼成して多孔質電極1を形成する工程を備えている。また、中間層5を用いる場合には、例えば多孔質の支持体上に、第1スラリーを塗布し、その後、第1温度で焼成して電解質2を形成する工程と、電解質2上に第3スラリーを塗布し、その後、第3温度で焼成して中間層5を形成する工程と、中間層5上に第2スラリーを塗布し、その後、第2温度で焼成して多孔質電極1を形成する工程を備えている。
第1スラリー塗布方法としては、スクリーン印刷法、スプレーコート法、転写法、又はディップコート法などが挙げられる。いずれの塗布方法でも、第1スラリー中の電解質材料の粒子分散性を最適化することにより、高い成形密度の塗布膜が得られる。この塗布膜は、第1温度で焼成することによって焼結が進行するが、焼成後に得られる電解質2の膜厚は0.5〜30μmが好ましい。
電気抵抗を低減するために、電解質2をできるだけ薄層化することが好ましい。一方で、極度の薄膜化は、電解質2の欠陥によるガスリークを引き起こす。したがって、電解質2は、欠陥を防ぐために膜厚0.5μm以上で、電解質2の電気抵抗が固体酸化物形セルの総電気抵抗の1/2以下にできる膜厚30μm以下が適切である。
この塗布膜の焼成温度、すなわち第1温度は、1250〜1500℃が好ましく、1300〜1450℃がより好ましく、1350〜1400℃が特に好ましい。焼成温度1250℃以上で塗布膜の焼結が十分進行し、緻密な電解質が得られるからである。また、焼成温度1500℃以下で、元素の拡散と、電解質2を構成する元素の揮発が抑えられるからである。塗布膜の焼成時間は、1〜8時間が好ましく、2〜6時間がより好ましく、3〜4時間が特に好ましい。
第2スラリーの塗布方法としては、スクリーン印刷法、スプレーコート法、転写法、又はディップコート法などが挙げられる。この塗布膜は、第3温度で焼成することによって焼結が進行するが、焼成後に得られる多孔質電極1の膜厚は0.5〜50μmが好ましい。
多孔質電極1を形成する工程では、例えば空気極を電解質1又は中間層5上に形成する。多孔質電極1は、電子伝導性材料としてペロブスカイト型酸化物材料を含むことが好ましい。
多孔質電極1は、電子伝導性材料とイオン伝導性材料が複合化された材料である。多孔質電極1の焼成温度である第2温度は、700〜1200℃が好ましく、800〜1100℃がより好ましく、850〜1050℃が特に好ましい。焼成時間は、0.5〜8時間が好ましく、1〜6時間がより好ましく、1〜3時間が特に好ましい。
第3スラリー塗布方法としては、スクリーン印刷法、スプレーコート法、転写法、又はディップコート法などが挙げられる。いずれの塗布方法でも、第3スラリー中の中間層材料の粒子分散性を最適化することにより、高い成形密度の塗布膜が得られる。この塗布膜は、第3温度で焼成することによって焼結が進行するが、焼成後に得られる中間層5の膜厚は0.1〜15μmが望ましい。
電気抵抗を低減するために、中間層5をできるだけ薄層化することが好ましい。一方で、極度の薄膜化は、中間層5の反応防止機能を損ねてしまう。したがって、中間層5は、反応防止機能を維持するために膜厚0.1μm以上で、中間層5の電気抵抗が固体酸化物形セルの総電気抵抗の1/2以下にできる膜厚15μm以下が適切である。
この塗布膜の焼成温度、すなわち第3温度は、1000〜1400℃が好ましく、1100〜1350℃がより好ましく、1150〜1300℃が特に好ましい。良好な焼結状態が得られ、電解質2との元素の相互拡散の影響も抑えられるからである。塗布膜の焼成時間は、0.5〜4時間が好ましく、1〜3時間がより好ましく、1〜2時間が特に好ましい。
図3(a)、(b)は、本発明実施形態に係る固体酸化物形セルの断面図を模式的に示している。本発明の実施形態に係る固体酸化物形セルは、多孔質電極7と、電解質2と、本発明の多孔質電極1を備えている。また、反応防止用の中間層として中間層5と、ガス拡散性の向上や電気的集電性を向上のための多孔質電極6を備えることもある。
本実施形態の固体酸化物形セルの製造方法は、多孔質電極1が空気極である場合、例えば、燃料極である多孔質電極7上に、第1スラリーを塗布し、その後、第1温度で焼成して電解質2を形成する工程と、電解質2上に第2スラリーを塗布し、その後、第2温度で焼成して多孔質電極1を形成する工程を備えている。また、中間層5を用いる場合には、例えば多孔質電極1上に、第1スラリーを塗布し、その後、第1温度で焼成して電解質2を形成する工程と、電解質2上に第3スラリーを塗布し、その後、第3温度で焼成して中間層5を形成する工程と、中間層5上に第2スラリーを塗布し、その後、第2温度で焼成して多孔質電極1を形成する工程を備えている。
なお、図3(b)に示すように、多孔質電極7とは異なる材料を支持体8として用いて、この支持体8上に多孔質電極7を形成し、多孔質電極7上に電解質2、中間層5、多孔質電極1、そして必要に応じて多孔質電極6を順次形成して、固体酸化物形セルを作製してもよい。また、空気極は多孔質電極1と多孔質電極7のどちらでもよく、燃料極は空気極でない方の電極とすればよい。上記の実施形態の固体酸化物形セルでは、多孔質電極1を空気極として説明している。
電解質2を形成する工程で用いる支持体8は、多孔体であることが好ましい。良好なガス拡散性を実現できるからである。この多孔体である支持体8の気孔率は、例えば10〜60体積%である。支持体8の作製方法は、一軸加圧成形、射出成形、押出成形、又は鋳込み成形などが採用できるが、特に限定されない。多孔質支持体8の形状は、平板形状又はチューブ形状などが採用できるが、特に限定されない。支持体8の材料としては、アルミナ若しくはジルコニア等の酸化物、又は耐熱性金属が挙げられる。燃料極として、イオン伝導性材料とMeOα(Me=Ti、Mn、Fe、Co、Ni、Cuの少なくとも一種、0.8≦α≦2.2)で表される酸化物の混合物を用いてもよい。
イオン伝導性材料とMeOαで表される酸化物の混合質量比は、イオン伝導性材料:MeOαで表される酸化物=30:70〜70:30が好適な範囲の目安である。この混合質量比は、イオン伝導性材料:MeOαで表される酸化物=35:65〜65:35がより好ましく、イオン伝導性材料:MeOαで表される酸化物=40:60〜60:40が特に好ましい。
燃料極上に、電解質材料である第1スラリーを塗布し、燃料極とこの塗布物を第1温度で共焼結することによって、薄膜状の緻密電解質層が得られる。すなわち、薄膜緻密電解質層である電解質2と、この電解質2の一面に形成された燃料極である多孔質電極7を備える積層体が得られる。なお、燃料極とこの塗布物を共焼結することにより、燃料極とともに電解質を収縮させることが可能となり、相対密度が高い緻密電解質層が得られる。
なお、第1スラリーの塗布方法及び電解質2の膜厚については、電極の製造方法での第1スラリーの塗布方法及び電解質2の膜厚と同様である。また、燃料極と電解質2の共焼結温度である第1温度の好ましい範囲とその理由は、電極の作製方法の電解質2の材料である塗布膜の焼成温度の好ましい範囲とその理由と同様である。さらに、共焼結時間の好ましい範囲とその理由も、電極の作製方法の電解質2の材料である塗布膜の焼成時間の好ましい範囲とその理由と同様である。
電解質2上に、中間層材料である第3スラリーを塗布し、塗布物を第3温度で焼結することによって、薄膜状中間層が得られる。すなわち、薄膜中間層である中間層5と電解質2の一面に形成された燃料極である多孔質電極7を備える積層体が得られる。
なお、第3スラリーの塗布方法及び中間層5の膜厚については、電極の製造方法での第3スラリーの塗布方法及び中間層5の膜厚と同様である。また、中間層5の焼成温度である第3温度の好ましい範囲とその理由は、電極の作製方法の中間層5の材料である塗布膜の焼成温度の好ましい範囲とその理由と同様である。さらに、焼成時間の好ましい範囲とその理由も、電極の作製方法の中間層5の材料である塗布膜の焼成時間の好ましい範囲とその理由と同様である。
多孔質電極1を形成する工程では、電解質2又は中間層5上に空気極である多孔質電極1を形成する。多孔質電極1に含まれる酸化物、及び多孔質電極1の焼成温度である第2温度については、電極の製造方法のときと同様である。また、ガス拡散性の向上や電気的集電性を向上させるために、多孔質電極1上に、多孔質電極1よりも高い気孔率を有する多孔質電極6を形成することがある。多孔質電極6は、材料や気孔率が多孔質電極1と異なるが、製造方法については、多孔質電極1と同様である。なお、固体酸化物形セルは、支持体としての多孔質電極7上に、電解質2、(必要であれば)中間層5、多孔質電極1、(必要であれば)多孔質電極6が形成されたデバイスである。そして、この多孔質電極1が本発明品である。
つぎに、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これらは単なる例示であって、本発明を制限するものではない。
以下の手順に従って、電子伝導性材料とイオン伝導性材料の比、一次粒子の平均粒子径、膜厚、そして気孔率の異なる空気極を作製した。ここでは、空気極の原材料となる酸化物粉体材料は噴霧熱分解法により作製した。
<噴霧熱分解法による酸化物粉体材料の合成>
噴霧熱分解法は、ナノサイズの酸化物粉体材料を合成できる手法の一つである。単一の酸化物粉体材料を合成することもできるが、2種類以上の酸化物が複合化された酸化物粉体材料を合成することもできる。この際、複合化された2種類以上の酸化物において良好な分散状態を得ることができる。また、一次粒子径を広い範囲で制御することができることも特徴である。以下、実施例における噴霧熱分解法による酸化物粉体材料の合成について記載する。
噴霧熱分解法の工程は、空気極用の電子伝導性材料源の金属塩と、イオン伝導性材料源の金属塩とを含有する噴霧用水溶液を調製し、噴霧用水溶液を超音波振動により霧化させ、次いで、霧化した該噴霧用水溶液を加熱炉に導入することで、空気極用の酸化物粉体材料を得るものである。
噴霧用水溶液中に含有される各金属元素の濃度比を適宜選択することにより、空気極用の電子伝導性材料の一次粒子及びイオン伝導性材料の一次粒子を構成する各種の金属元素の組成比を調節した。
噴霧装置内の噴霧用水溶液を超音波振動(1.75MHz)により霧化させ、次いで、キャリアーガスの空気でフローすることにより霧化した該噴霧用水溶液を噴霧装置に接続された配管を通して加熱炉に導入した。噴霧用水溶液中の該空気極用の電子伝導性材料源の金属塩やイオン伝導性材料源の金属塩を、熱分解及び酸化して、空気極用の酸化物粉体材料を得た。加熱炉としては、4段式電気炉(炉内温度は前段から300、500、700、900℃、炉内加熱時間は前段から8秒、8秒、8秒、8秒)を用いた。
<噴霧用水溶液の作製>
(1)噴霧用水溶液s1
硝酸サマリウム六水和物18.98g、硝酸ストロンチウム8.01g、硝酸コバルト六水和物22.02g、及び硝酸セリウム六水和物8.45gを秤量し、純水に溶解させ、次いで、水溶液量が1000mlになるようにさらに純水を加え、噴霧用水溶液s1を調製した。該噴霧用水溶液s1を噴霧熱分解することにより、1Lあたり0.1molの80質量部Sm0.5Sr0.5Co(以下、SSC)−20質量部Ce0.8Sm0.21.9(以下、SDC)を合成できる。
(2)噴霧用水溶液s2
硝酸サマリウム六水和物17.49g、硝酸ストロンチウム6.82g、硝酸コバルト六水和物18.76g及び硝酸セリウム六水和物12.34gを秤量し、それ以外は噴霧用水溶液s1と同様の方法により、噴霧用水溶液s2を調製した。該噴霧用水溶液s2を噴霧熱分解することにより、1Lあたり0.1molの70質量部SSC−30質量部SDCを合成できる。
(3)噴霧用水溶液s3
硝酸サマリウム六水和物16.07g、硝酸ストロンチウム5.70g、硝酸コバルト六水和物15.67g、及び硝酸セリウム六水和物16.04gを秤量し、それ以外は噴霧用水溶液s1と同様の方法により、噴霧用水溶液s3を調製した。該噴霧用水溶液s3を噴霧熱分解することにより、1Lあたり0.1molの60質量部SSC−40質量部SDCを合成できる。
(4)噴霧用水溶液s4
硝酸サマリウム六水和物14.72g、硝酸ストロンチウム4.63g、硝酸コバルト六水和物12.73g、及び硝酸セリウム六水和物19.54gを秤量し、それ以外は噴霧用水溶液s1と同様の方法により、噴霧用水溶液s4を調製した。該噴霧用水溶液s4を噴霧熱分解することにより、1Lあたり0.1molの50質量部SSC−50質量部SDCを合成できる。
(5)噴霧用水溶液s5
硝酸サマリウム六水和物13.44g、硝酸ストロンチウム3.61g、硝酸コバルト六水和物9.94g、及び硝酸セリウム六水和物22.88gを秤量し、それ以外は噴霧用水溶液s1と同様の方法により、噴霧用水溶液s5を調製した。該噴霧用水溶液s5を噴霧熱分解することにより、1Lあたり0.1molの40質量部SSC−60質量部SDCを合成できる。
(6)噴霧用水溶液s6
硝酸サマリウム六水和物12.22g、硝酸ストロンチウム2.64g、硝酸コバルト六水和物7.27g、及び硝酸セリウム六水和物26.06gを秤量し、それ以外は噴霧用水溶液s1と同様の方法により、噴霧用水溶液s6を調製した。該噴霧用水溶液s6を噴霧熱分解することにより、1Lあたり0.1molの30質量部SSC−70質量部SDCを合成できる。
(7)噴霧用水溶液s7
硝酸サマリウム六水和物11.06g、硝酸ストロンチウム1.72g、硝酸コバルト六水和物4.74g、及び硝酸セリウム六水和物29.08gを秤量し、それ以外は噴霧用水溶液s1と同様の方法により、噴霧用水溶液s7を調製した。該噴霧用水溶液s7を噴霧熱分解することにより、1Lあたり0.1molの20質量部SSC−80質量部SDCを合成できる。
(8)噴霧用水溶液s8
硝酸ガドリニウム六水和物14.93g、硝酸ストロンチウム4.61g、硝酸コバルト六水和物12.68g、及び硝酸セリウム六水和物19.61gを秤量し、それ以外は噴霧用水溶液s1と同様の方法により、噴霧用水溶液s8を調製した。該噴霧用水溶液s8
を噴霧熱分解することにより、1Lあたり0.1molの50質量部Gd0.5Sr0.5Co(以下、GSC)−50質量部Ce0.8Gd0.21.9(以下、GDC)を合成できる。
(9)噴霧用水溶液s9
硝酸ランタン六水和物11.43g、硝酸ストロンチウム3.73g、硝酸マンガン六水和物12.63g、硝酸セリウム六水和物19.45g、及び硝酸ガドリニウム六水和物5.05gを秤量し、それ以外は噴霧用水溶液s1と同様の方法により、噴霧用水溶液s9を調製した。該噴霧用水溶液s9を噴霧熱分解することにより、1Lあたり0.1molの50質量部La0.6Sr0.4MnO(以下、LSM)−50質量部GDCを合成できる。
(10)噴霧用水溶液s10
硝酸ランタン六水和物25.98g、硝酸ストロンチウム8.47g、硝酸コバルト六水和物5.82g、及び硝酸鉄九水和物32.32gを秤量し、それ以外は噴霧用水溶液s1と同様の方法により、噴霧用水溶液s10を調製した。該噴霧用水溶液s10を噴霧熱分解することにより、1Lあたり0.1molのLa0.6Sr0.4Co0.2Fe0.8(以下、LSCF)を合成できる。
<酸化物粉体材料の作製>
(1)酸化物粉体材料p1
前記噴霧水溶液s1を用いて、超音波方式の噴霧熱分解法により、噴霧熱分解を行い、SSC−SDCの酸化物粉体材料p1を得た。
(2)酸化物粉体材料p2
前記噴霧水溶液s2を用いて、酸化物粉体材料p1と同様の方法により、SSC−SDCの酸化物粉体材料p2を得た。
(3)酸化物粉体材料p3
前記噴霧水溶液s3を用いて、酸化物粉体材料p1と同様の方法により、SSC−SDCの酸化物粉体材料p3を得た。
(4)酸化物粉体材料p4
前記噴霧水溶液s4を用いて、酸化物粉体材料p1と同様の方法により、SSC−SDCの酸化物粉体材料p4を得た。
(5)酸化物粉体材料p5
前記噴霧水溶液s5を用いて、酸化物粉体材料p1と同様の方法により、SSC−SDCの酸化物粉体材料p5を得た。
(6)酸化物粉体材料p6
前記噴霧水溶液s6を用いて、酸化物粉体材料p1と同様の方法により、SSC−SDCの酸化物粉体材料p6を得た。
(7)酸化物粉体材料p7
前記噴霧水溶液s7を用いて、酸化物粉体材料p1と同様の方法により、SSC−SDCの酸化物粉体材料p7を得た。
(8)酸化物粉体材料p8
前記噴霧水溶液s8を用いて、酸化物粉体材料p1と同様の方法により、GSC−GDCの酸化物粉体材料p8を得た。
(9)酸化物粉体材料p9
前記噴霧水溶液s9を用いて、酸化物粉体材料p1と同様の方法により、LSM−GDCの酸化物粉体材料p9を得た。
(10)酸化物粉体材料p10
前記噴霧水溶液s10を用いて、酸化物粉体材料p1と同様の方法により、LSCFの酸化物粉体材料p10を得た。
該7種のSSC−SDCの酸化物粉体材料のX線回折分析を行ったところ、いずれのSSC−SDCの酸化物粉体材料も、SSCとSDCと同定できる回折ピークが観察され、結晶性のSSCとSDCを含む粉体材料であると確認できた。また、該GSC−GDCの酸化物粉体材料のX線回折分析を行ったところ、GSCとGDCと同定できる回折ピークが観察され、結晶性のGSCとGDCを含む粉体材料であると確認できた。また、該LSM−GDCの酸化物粉体材料のX線回折分析を行ったところ、LSMとGDCと同定できる回折ピークが観察され、結晶性のLSMとGDCを含む粉体材料であると確認できた。また、該LSCFの酸化物粉体材料のX線回折分析を行ったところ、LSCFと同定できる回折ピークが観察され、結晶性のLSCFを含む粉体材料であると確認できた。
<市販品の酸化物粉体材料>
市販品のGDCとしてCe0.9Gd0.11.95(CGO90/10、UHSA、ソルベイ・スペシャルケム・ジャパン製)を使用した。
<電極の作製>
上記の酸化物粉体材料に、エチルセルロース、可塑剤、分散剤、α−テレピネオールを混合したものを、混錬器にて、室温で1分30秒間混錬することにより、電極用スラリーを得た。次いで、該電極用スラリーを、スクリーン印刷法にて、CGO90/10焼結体ペレット上の両面に成形した。なお、前記CGO90/10焼結体ペレットは、CGO90/10粉末2.2gを、26mm径の超硬ダイスを使用し20MPaで一軸プレス成形した後、1350℃で3時間焼成することで得た。次いで、所定の焼成条件で焼成することにより、電極を得た。ここで、電極膜厚の制御は、スクリーン印刷に用いるメッシュ厚さを変えることにより行った。また、気孔率の制御は、酸化物粉体材料の質量に対するエチルセルロースの質量を変えることにより行った。
<実施例としての電極の作製>
(1)実施例1
前記酸化物粉体材料p2を用いた。酸化物粉体材料100質量部に対して、エチルセルロースを1質量部とした。20μm用メッシュによるスクリーン印刷法にてCGO90/10焼結体ペレット上の両面に成形後、950℃で1時間焼成することで実施例1の電極を得た。
(2)実施例2
前記酸化物粉体材料p3を用いた。酸化物粉体材料100質量部に対して、エチルセルロースを1質量部とした。20μm用メッシュによるスクリーン印刷法にてCGO90/10焼結体ペレット上の両面に成形後、950℃で1時間焼成することで実施例3の電極を得た。
(3)実施例3
前記酸化物粉体材料p4を用いた。酸化物粉体材料100質量部に対して、エチルセルロースを1質量部とした。20μm用メッシュによるスクリーン印刷法にてCGO90/10焼結体ペレット上の両面に成形後、950℃で1時間焼成することで実施例3の電極を得た。
(4)実施例4
前記酸化物粉体材料p5を用いた。酸化物粉体材料100質量部に対して、エチルセルロースを1質量部とした。20μm用メッシュによるスクリーン印刷法にてCGO90/10焼結体ペレット上の両面に成形後、950℃で1時間焼成することで実施例4の電極を得た。
(5)実施例5
前記酸化物粉体材料p6を用いた。酸化物粉体材料100質量部に対して、エチルセルロースを1質量部とした。20μm用メッシュによるスクリーン印刷法にてCGO90/10焼結体ペレット上の両面に成形後、950℃で1時間焼成することで実施例5の電極を得た。
(6)実施例6
前記酸化物粉体材料p4を用いた。酸化物粉体材料100質量部に対して、エチルセルロースを1質量部とした。3μm用メッシュによるスクリーン印刷法にてCGO90/10焼結体ペレット上の両面に成形後、950℃で1時間焼成することで実施例6の電極を得た。
(7)実施例7
前記酸化物粉体材料p8を用いた。酸化物粉体材料100質量部に対して、エチルセルロースを1質量部とした。20μm用メッシュによるスクリーン印刷法にてCGO90/10焼結体ペレット上の両面に成形後、950℃で1時間焼成することで実施例7の電極を得た。
(8)実施例8
前記酸化物粉体材料p9を用いた。酸化物粉体材料100質量部に対して、エチルセルロースを1質量部とした。20μm用メッシュによるスクリーン印刷法にてCGO90/10焼結体ペレット上の両面に成形後、1150℃で1時間焼成することで実施例8の電極を得た。
(9)実施例9
前記酸化物粉体材料p10とCGO90/10を50:50の質量比で混合した酸化物粉体材料を用いた。混合した酸化物粉体材料100質量部に対して、エチルセルロースを1質量部とした。20μm用メッシュによるスクリーン印刷法にてCGO90/10焼結体ペレット上の両面に成形後、950℃で1時間焼成することで実施例9の電極を得た。(10)実施例10
前記酸化物粉体材料p10とCGO90/10を50:50の質量比で混合した酸化物粉体材料を用いた。混合した酸化物粉体材料100質量部に対して、エチルセルロースを1質量部とした3μm用メッシュによるスクリーン印刷法にてCGO90/10焼結体ペレット上の両面に成形後、950℃で1時間焼成することで実施例10の電極を得た。
(11)実施例11
前記酸化物粉体材料p4を用いた。酸化物粉体材料100質量部に対して、エチルセルロースを3質量部とした。40μm用メッシュによるスクリーン印刷法にてCGO90/10焼結体ペレット上の両面に成形後、950℃で1時間焼成することで実施例11の電極を得た。
(12)実施例12
前記酸化物粉体材料p4を用いた。酸化物粉体材料100質量部に対して、エチルセルロースを1質量部とした。10μm用メッシュによるスクリーン印刷法にてCGO90/10焼結体ペレット上の両面に成形後、950℃で1時間焼成することで実施例12の電極を得た。
<比較例としての電極の作製>
(1)比較例1
前記酸化物粉体材料p1を用いた。酸化物粉体材料100質量部に対して、エチルセルロースを1質量部とした。20μm用メッシュによるスクリーン印刷法にてCGO90/10焼結体ペレット上の両面に成形後、950℃で1時間焼成することで比較例1の電極を得た。
(2)比較例2
前記酸化物粉体材料p7を用いた。酸化物粉体材料100質量部に対して、エチルセルロースを1質量部とした。20μm用メッシュによるスクリーン印刷法にてCGO90/10焼結体ペレット上の両面に成形後、950℃で1時間焼成することで比較例2の電極を得た。
(3)比較例3
前記酸化物粉体材料p4を用いた。酸化物粉体材料100質量部に対して、エチルセルロースを8質量部とした。20μm用メッシュによるスクリーン印刷法にてCGO90/10焼結体ペレット上の両面に成形後、950℃で1時間焼成することで比較例3の電極を得た。
(4)比較例4
前記酸化物粉体材料p4を用いた。酸化物粉体材料100質量部に対して、エチルセルロースを1質量部とした。60μm用メッシュによるスクリーン印刷法にてCGO90/10焼結体ペレット上の両面に成形後、950℃で1時間焼成することで比較例4の電極を得た。
(5)比較例5
前記酸化物粉体材料p4を用いた。酸化物粉体材料100質量部に対して、エチルセルロースを5質量部とした。3μm用メッシュによるスクリーン印刷法にてCGO90/10焼結体ペレット上の両面に成形後、950℃で1時間焼成することで比較例5の電極を得た。
(6)比較例6
前記酸化物粉体材料p9を用いた。酸化物粉体材料100質量部に対して、エチルセルロースを8質量部とした。20μm用メッシュによるスクリーン印刷法にてCGO90/10焼結体ペレット上の両面に成形後、950℃で1時間焼成することで比較例6の電極を得た。
(7)比較例7
前記酸化物粉体材料p10とCGO90/10を50:50の質量比で混合した酸化物粉体材料を用いた。混合した酸化物粉体材料100質量部に対して、エチルセルロースを8質量部とした。20μm用メッシュによるスクリーン印刷法にてCGO90/10焼結体ペレット上の両面に成形後、950℃で1時間焼成することで比較例7の電極を得た。
(8)比較例8
前記酸化物粉体材料p4を用いた。酸化物粉体材料100質量部に対して、エチルセルロースを3質量部とした。3μm用メッシュによるスクリーン印刷法にてCGO90/10焼結体ペレット上の両面に成形後、950℃で1時間焼成することで比較例8の電極を得た。
(9)比較例9
前記酸化物粉体材料p4を用いた。酸化物粉体材料100質量部に対して、エチルセルロースを5質量部とした。10μm用メッシュによるスクリーン印刷法にてCGO90/10焼結体ペレット上の両面に成形後、950℃で1時間焼成することで比較例9の電極を得た。
(10)比較例10
前記酸化物粉体材料p4を用いた。酸化物粉体材料100質量部に対して、エチルセルロースを10質量部とした。40μm用メッシュによるスクリーン印刷法にてCGO90/10焼結体ペレット上の両面に成形後、950℃で1時間焼成することで比較例10の電極を得た。
<一次粒子の平均粒子径測定>
実施例1〜12及び比較例1〜10の電極の一次粒子の平均粒子径を、X線回折(例:SmartLab、リガク製)のピーク半値幅とシェラーの式(シェラー定数:0.9)により求めた。その結果を表1に示す。
<電極の膜厚の測定>
実施例1〜12及び比較例1〜10の電極の膜厚を、電極の断面を走査型電子顕微鏡(SEM、JSM−5600、日本電子製)で観察することで求めた。その結果を表1に示す。また、例として、実施例3の電極部分のSEM像を図4に示す。
<電極の気孔率測定>
実施例1〜12及び比較例1〜10の電極断面を、クロスセクションポリッシャ(例:Arイオンビーム、IB−09020CP型、日本電子製)により平滑化した後、SEM(JSM−5600、日本電子製)で観察し、SEM画像のコントラストを画像処理することにより、電極の気孔率を得た。その結果を表1に示す。また、例として、実施例3の画像処理結果を図5に示す。
<電極の性能評価>
実施例1〜12及び比較例1〜10の電極について、交流インピーダンス法(1287、1255B、ソーラトロン製)により、空気雰囲気下、700℃における単位面積あたりの電極抵抗を測定した。その結果を表1に示す。なお、電極抵抗は、交流インピーダンス法より得られる測定対象のセルのコール・コール・プロット、すなわち、周波数を変化させた時の周波数毎の実数部抵抗値Z’(Ω)及び虚数部抵抗値Z”(Ω)を、横軸を実数部抵抗値Z’、縦軸を虚数部抵抗値Z”として、プロットして得られるグラフにおいて、該グラフの横軸との2つの切片の実数部抵抗値の差である。
Figure 2020004333
表1において、電子伝導性材料のSSC及びGSCは一般的に700℃付近の温度域で使用される材料である。また、電子伝導性材料のLSCFも、SSC及びGSCには電極活性が劣るが、700℃付近の温度域で使用することができる材料である。一方、電子伝導性材料のLSMは一般的に800℃以上の比較的高い温度域で使用される材料である。そのため、ここでは、SSC及びGSCを用いた実施例1〜7、実施例11と12、比較例1〜5、及び比較例8〜10における比較と、LSCFを用いた実施例9と10、比較例7との比較と、LSMを用いた実施例8と比較例6における比較に分けて説明する。
電子伝導性材料にSSC、GSC、及びLSCFを用いた際に、比較例1〜5及び比較例7〜10に対し、実施例1〜7及び実施例9〜10は低い電極抵抗を示した。これは、電子伝導性材料とイオン伝導性材料の質量比、電子伝導性材料とイオン伝導性材料の各材料における一次粒子の平均粒子径、電極の膜厚、及び電極の気孔率を特定の範囲内とすることにより、電極内の反応場を拡大することによる反応抵抗低減効果と、良好なガス拡散性によるガス拡散抵抗低減効果を、同時に得ることができ、低い電極抵抗を実現したものである。
電子伝導性材料にLSMを用いた際に、比較例6に対し、実施例8は低い電極抵抗を示した。これは、電子伝導性材料とイオン伝導性材料の質量比、電子伝導性材料とイオン伝導性材料の各材料における一次粒子の平均粒子径、電極の膜厚、及び電極の気孔率を特定の範囲内とすることにより、電極内の反応場を拡大することによる反応抵抗低減効果と、良好なガス拡散性によるガス拡散抵抗低減効果を、同時に得ることができ、低い電極抵抗を実現したものである。
本発明を用いれば、電極抵抗の低い優れた性能を有する固体酸化物形セル用電極及び固体酸化物形セルを製造することができる。
1 多孔質電極
2 電解質
3 電子伝導性材料
4 イオン電導性材料
5 中間層
6 多孔質電極
7 多孔質電極
8 支持体

Claims (9)

  1. 固体酸化物形セル用電極であって、電子伝導性材料及びイオン伝導性材料を含有し、 電子伝導性材料とイオン伝導性材料の質量比が75:25〜25:75であり、
    電子伝導性材料とイオン伝導性材料の各材料における一次粒子の平均粒子径が1nm〜1μmであり、
    電極の膜厚が0.5μm〜50μmであり、
    電極の気孔率が1〜30体積%であることを特徴とする固体酸化物形セル用電極。
  2. 請求項1記載の固体酸化物形セル用電極において、その膜厚が0.5μm≦前記電極の膜厚≦1μmの場合、前記電極の気孔率が1〜15体積%である固体酸化物形セル用電極。
  3. 請求項1記載の固体酸化物形セル用電極において、その膜厚が1μm<前記電極の膜厚≦5μmの場合、前記電極の気孔率が5〜20体積%である固体酸化物形セル用電極。
  4. 請求項1記載の固体酸化物形セル用電極において、その膜厚が5μm<前記電極の膜厚≦25μmの場合、前記電極の気孔率が7〜25体積%である固体酸化物形セル用電極。
  5. 請求項1記載の固体酸化物形セル用電極において、その膜厚が25μm<前記電極の膜厚≦50μmの場合、前記電極の気孔率が10〜30体積%である固体酸化物形セル用電極。
  6. 積層構造体であって、電解質上又は電解質上に形成されたイオン伝導性材料中間層上に、請求項1から5のいずれかに記載の固体酸化物形セル用電極が形成されたことを特徴とする積層構造体。
  7. 積層構造体であって、請求項6に記載の積層構造体の固体酸化物形セル用電極上に、該固体酸化物形セル用電極よりも高い気孔率を有する多孔質層を積層したことを特徴とする積層構造体。
  8. 固体酸化物形セルであって、電解質と、該電解質を挟み込む空気極と燃料極から構成され、該空気極側に、請求項6又は7に記載の積層構造体を有することを特徴とする固体酸化物形セル。
  9. 固体酸化物形セルであって、電解質と、該電解質を挟み込む空気極と燃料極から構成され、該燃料極側に、請求項6又は7に記載の積層構造体を有することを特徴とする固体酸化物形セル。
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