JPWO2019244313A1 - データ処理装置、データ処理方法および太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

データ処理装置、データ処理方法および太陽電池モジュールの製造方法 Download PDF

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Abstract

データ処理装置(100)は、太陽電池モジュールの耐久性を評価するための試験において得られたデータを処理する。データ処理装置(100)は、太陽電池モジュールの出力特性を表す複数のパラメータに含まれるパラメータ同士の関連付けの設定を保持する設定保持部(22)と、試験において複数のパラメータの各々について得られた測定データを格納する測定データ格納部(18)と、太陽電池モジュールの劣化の原因となる事項ごとに、関連付けが設定されているパラメータ同士の相関を表す関数を保持する相関保持部(21)と、を備える。データ処理装置(100)は、設定保持部(22)に保持されている設定にしたがって関連付けられたパラメータ同士の測定データと相関保持部(21)に保持されている関数との比較によって劣化の原因を推定する推定処理部(16)と、推定処理部(16)による推定の結果を提示する提示部(13)と、を備える。

Description

本発明は、太陽電池モジュールの耐久性を評価するための試験において得られたデータを処理するデータ処理装置、データ処理方法および太陽電池モジュールの製造方法に関する。
太陽電池モジュールは、各種環境状態での耐久性を評価するための耐久試験によって、信頼性の確認が行われる。耐久試験では、太陽電池モジュールの出力特性の測定と、太陽電池モジュールの外観の目視による検査とが行われる。出力特性の測定では、疑似太陽光の照射によって太陽電池モジュールに発電を行わせて各種パラメータの測定値が求められ、あらかじめ設定された基準値と測定値との比較によって出力特性が評価される。太陽電池モジュールの耐久性を評価するための耐久試験については、各種工業規格に規定されている。
太陽電池モジュールの生産に携わる技術者は、製品が満たすべき耐久性の確保が可能となるように材料の選定と製造条件の設定とが行われているか否かを確認するために、工業規格に規定された耐久試験を実施することがある。また、技術者は、太陽電池モジュールの材料と太陽電池モジュールの製造条件との検討のために有用な情報を短期間において得るために、工業規格に規定される耐久試験に劣化を意図的に加速させるための条件が加えられた加速試験を行うことがある。技術者は、製品の使用期間内における耐久性に影響を及ぼす劣化が確認された場合に、劣化の原因を検証する。検証によって特定された原因が解消されることによって、製品が満たすべき耐久性を備えた太陽電池モジュールの生産が可能となる。
従来、劣化の原因の検証において、電圧の印加によって励起発光状態とされた太陽電池モジュールを撮影して得られた画像を解析する、いわゆるEL(Electro-Luminescence)検査が行われることがある。特許文献1には、太陽電池モジュールを発光させて撮像された画像に基づくデータ処理によって検査対象の欠陥を検査する技術が開示されている。
国際公開第2011/016420号
上記特許文献1に開示されている従来のEL検査の場合、耐久試験における合否判定の基準とされる劣化の程度よりも劣化が進行していない場合には劣化の原因を検証することが難しいことがある。このため、劣化の原因を検証するためのデータが得られるまで劣化の進行を待たなければならない場合がある。また、太陽電池モジュールに生じ得る劣化の多くについては、従来の耐久試験における出力特性の測定によって得られるパラメータごとの測定値からは、原因を特定することが困難である。このため、従来の技術では、太陽電池モジュールの耐久性を評価するための試験において、太陽電池モジュールに生じた劣化の原因を検証することが困難であるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、太陽電池モジュールの耐久性を評価するための試験において、太陽電池モジュールに生じた劣化の原因を容易に検証可能とするためのデータ処理装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるデータ処理装置は、太陽電池モジュールの耐久性を評価するための試験において得られたデータを処理する。本発明にかかるデータ処理装置は、太陽電池モジュールの出力特性を表す複数のパラメータに含まれるパラメータ同士の関連付けの設定を保持する設定保持部と、試験において複数のパラメータの各々について得られた測定データを格納する測定データ格納部と、太陽電池モジュールの劣化の原因となる事項ごとに、関連付けが設定されているパラメータ同士の相関を表す関数を保持する相関保持部と、を備える。本発明にかかるデータ処理装置は、設定保持部に保持されている設定にしたがって関連付けられたパラメータ同士の測定データと相関保持部に保持されている関数との比較によって劣化の原因を推定する推定処理部と、推定処理部による推定の結果を提示する提示部と、を備える。
本発明にかかるデータ処理装置は、太陽電池モジュールの耐久性を評価するための試験において、太陽電池モジュールに生じた劣化の原因の容易な検証が可能となるという効果を奏する。
本発明の実施の形態1にかかるデータ処理装置を有する評価システムの構成を示すブロック図 実施の形態1にかかるデータ処理装置のハードウェア構成を示すブロック図 図1に示す評価システムによって耐久性が評価される太陽電池モジュールの要部断面図 図3に示す太陽電池モジュールが有する太陽電池セルのうち受光面側の構成を示す平面図 図3に示す太陽電池モジュールが有する太陽電池セルのうち受光面側とは逆の裏面側の構成を示す平面図 図3に示す太陽電池モジュールの等価回路を示す図 図3に示す太陽電池モジュールのIV特性を表すグラフの例を示す図 図1に示す評価システムが有するEL検査装置によって取得されるEL像を模式的に示す図 図1に示す評価システムの第1の動作手順を示すフローチャート 図1に示す評価システムの第2の動作手順を示すフローチャート 図1に示すデータ処理装置に設定されるパラメータ同士の関連付けの第1の例について説明する図 図1に示すデータ処理装置に関連付けが設定されているパラメータの1つである曲線因子の時系列データの例を示す図 図11に示す第1の例にかかるパラメータ同士の関連付けによる曲線因子と直列抵抗との測定データの分布の例を示す第1の図 図11に示す第1の例にかかるパラメータ同士の関連付けによる曲線因子と直列抵抗との測定データの分布の例を示す第2の図 図14に示す例における曲線因子の時系列データを示す図 図11に示す第1の例にかかるパラメータ同士の関連付けによる曲線因子と直列抵抗との測定データの分布の例を示す第3の図 図16に示す例における曲線因子の時系列データを示す図 図1に示すデータ処理装置に設定されるパラメータ同士の関連付けの第2の例について説明する図 図1に示すデータ処理装置に関連付けが設定されているパラメータである短絡電流密度および開放電圧の時系列データの例を示す図 図18に示す第2の例にかかるパラメータ同士の関連付けによる短絡電流密度と開放電圧との測定データの分布の例を示す図 図18に示す第2の例にかかるパラメータ同士の関連付けによる曲線因子と直列抵抗との測定データの分布の例を示す図 本発明の実施の形態2にかかる太陽電池モジュールの製造方法の手順を示すフローチャート
以下に、本発明の実施の形態にかかるデータ処理装置、データ処理方法および太陽電池モジュールの製造方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかるデータ処理装置100を有する評価システム110の構成を示すブロック図である。評価システム110は、作製された太陽電池モジュールの耐久性を評価するためのシステムである。評価システム110は、太陽電池モジュールの出力特性の測定を行う出力測定器101と、太陽電池モジュールのEL検査を行うEL検査装置102と、出力測定器101から入力されたデータとEL検査装置102から入力されたデータとを処理するデータ処理装置100とを備える。以下の説明において、太陽電池モジュールの製造には、太陽電池モジュールの作製と、作製された太陽電池モジュールの耐久性評価とが含まれるものとする。
評価システム110は、耐久試験あるいは加速試験による試験結果を基に太陽電池モジュールの耐久性を評価する。耐久試験は、各種環境状態での太陽電池モジュールの耐久性を評価するための試験であって、各種工業規格に規定されている。耐久試験には、国際電気標準会議(International Electrotechnical Commission,IEC)によって定められた太陽電池モジュールについての試験規格であるIEC61215およびIEC61701に準じたものが挙げられる。加速試験は、工業規格に規定される耐久試験に劣化を意図的に加速させるための条件が加えられた試験である。以下の説明において、耐久試験と加速試験とを区別せずに、単に「試験」と称することがある。
試験では、定期的に、疑似太陽光の照射による発電を太陽電池モジュールに行わせる。出力測定器101は、太陽電池モジュールによって出力される電流と電圧とを測定する。EL検査装置102は、あらかじめ設定された期間おきに、電圧の印加によって励起発光状態とされた太陽電池モジュールを撮影する。
データ処理装置100は、実施の形態1のデータ処理方法を実行するためのプログラムであるデータ処理プログラムがインストールされたコンピュータである。データ処理装置100は、作製された太陽電池モジュールの試験において得られたデータを処理する。図1に示すデータ処理装置100の各機能部は、ハードウェアであるコンピュータによってデータ処理プログラムが実行されることによって実現される。
データ処理装置100は、データ処理装置100全体を制御する機能部である制御部10を備える。制御部10は、出力測定器101による測定結果の演算処理と耐久性の合否判定とを行う機能部である演算部14と、試験において得られた測定データを加工する機能部であるデータ加工部15と、試験において劣化が確認された太陽電池モジュールについて劣化の原因を推定する機能部である推定処理部16と、パラメータの関連付けを設定する機能部である関連付け設定部17とを有する。パラメータについては後述する。
データ処理装置100は、情報を記憶する機能部である記憶部11を備える。記憶部11は、試験において得られた測定データを格納する機能部である測定データ格納部18と、試験におけるEL検査によって得られた画像データを格納する機能部である画像データ格納部19とを有する。測定データ格納部18は、試験において複数のパラメータの各々について得られた測定データを格納する。記憶部11は、データ加工部15でのデータ加工によって得られた加工データを格納する機能部である加工データ格納部20と、太陽電池モジュールの劣化の原因となる事項ごとに、関連付けが設定されているパラメータ同士の相関関係の情報を保持する機能部である相関保持部21と、関連付けの設定を保持する機能部である設定保持部22とを有する。
データ処理装置100は、出力測定器101によって測定された測定値とEL検査装置102によって取得された画像とを受信する機能部である受信部12と、耐久性の評価に関する情報と推定処理部16による推定の結果を提示する提示部13とを備える。
図2は、実施の形態1にかかるデータ処理装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。データ処理装置100は、各種処理を実行するCPU(Central Processing Unit)41と、データ格納領域を含むRAM(Random Access Memory)42と、不揮発性メモリであるROM(Read Only Memory)43と、外部記憶装置44とを備える。データ処理装置100は、データ処理装置100の外部の装置との接続インタフェースである通信インタフェース(Interface,I/F)45と、技術者による操作にしたがって情報を入力する入力デバイス46と、画面にて情報を表示する出力デバイスであるディスプレイ47とを備える。図2に示すデータ処理装置100の各部は、バス48を介して相互に接続されている。
CPU41は、ROM43および外部記憶装置44に記憶されているプログラムを実行する。図1に示す制御部10の機能は、CPU41を使用して実現される。外部記憶装置44は、HDD(Hard Disk Drive)あるいはSSD(Solid State Drive)である。外部記憶装置44は、データ処理プログラムと、各種データとを記憶する。図1に示す記憶部11の機能は、外部記憶装置44を使用して実現される。ROM43には、データ処理装置100であるコンピュータの基本となる制御のためのプログラムであるBIOS(Basic Input/Output System)あるいはUEFI(Unified Extensible Firmware Interface)が記憶されている。なお、データ処理プログラムは、ROM43に記憶されても良い。
ROM43および外部記憶装置44に記憶されているプログラムは、RAM42にロードされる。CPU41は、RAM42にデータ処理プログラムを展開して各種処理を実行する。入力デバイス46は、キーボードおよびポインティングデバイスを含む。ディスプレイ47の1つの例は、液晶パネルを備える液晶ディスプレイである。図1に示す提示部13の機能は、ディスプレイ47を使用して実現される。図1に示す受信部12の機能は、通信I/F45を使用して実現される。
データ処理プログラムは、コンピュータによる読み取りが可能とされた記憶媒体に記憶されたものであっても良い。データ処理装置100は、記憶媒体に記憶されたデータ処理プログラムを外部記憶装置44へ格納しても良い。記憶媒体は、フレキシブルディスクである可搬型記憶媒体、あるいは半導体メモリであるフラッシュメモリであっても良い。データ処理プログラムは、他のコンピュータあるいはサーバ装置から通信ネットワークを介して、データ処理装置100となるコンピュータへインストールされても良い。
データ処理装置100の機能は、太陽電池モジュールの耐久性を評価するための専用のハードウェアである処理回路によって実現されても良い。処理回路は、単一回路、複合回路、プログラム化されたプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はこれらの組み合わせである。
次に、評価システム110による評価の対象とされる太陽電池モジュールについて説明する。図3は、図1に示す評価システム110によって耐久性が評価される太陽電池モジュール50の要部断面図である。図4は、図3に示す太陽電池モジュール50が有する太陽電池セル51のうち受光面側の構成を示す平面図である。図5は、図3に示す太陽電池モジュール50が有する太陽電池セル51のうち受光面側とは逆の裏面側の構成を示す平面図である。
太陽電池モジュール50は、複数の太陽電池セル51を有する。複数の太陽電池セル51は、接続配線52によって電気的に接続されている。複数の太陽電池セル51は、図3から図5に示すX方向において直列に接続されている。太陽電池セル51は、光電変換機能を有する太陽電池基板であってpn接合を有する半導体基板53と、半導体基板53の受光面に形成された反射防止膜および受光面電極54と、半導体基板53の裏面に形成された裏面電極55とを有する。
半導体基板53の受光面には、集光効率を高めるための凹凸であるテクスチャー構造が形成されている。テクスチャー構造は、四角錐形状の微小な構造体の集合である。受光面電極54は、反射防止膜に囲まれて設けられている。図3および図4では、テクスチャー構造と反射防止膜との図示を省略している。
受光面電極54は、半導体基板53での光電変換によって生成された電子を集める線状のグリッド電極である集電電極54Aと、集電電極54Aに直交して設けられており集電電極54Aから電子を取り出すバス電極である接続電極54Bとを有する。裏面電極55は、半導体基板53での光電変換によって生成された正孔を集める集電電極55Aと、集電電極55Aから正孔を取り出す接続電極55Bとを有する。集電電極55Aは、太陽電池セル51の裏面の全体に設けられている。集電電極55Aは、アルミニウムを含む。接続電極55Bは、太陽電池セル51の裏面において点在している。接続電極55Bは、半導体基板53を挟んで接続電極54Bと対向する位置に設けられている。接続電極55Bは、銀を含む。X方向において互いに隣り合う太陽電池セル51のうち一方の太陽電池セル51の接続電極54Bと他方の太陽電池セル51の接続電極55Bとが、接続配線52によって接続されている。
複数の太陽電池セル51は、封止材である透明樹脂56によって封止されている。保護部品であるカバーガラス57は、透明樹脂56によって封止された複数の太陽電池セル51の受光面側を覆う。保護部品であるバックシート58は、透明樹脂56によって封止された複数の太陽電池セル51の裏面側を覆う。
次に、太陽電池モジュール50の出力特性の測定について説明する。評価システム110は、太陽電池モジュール50から置き換えられた等価回路の特性を示す各種パラメータを解析することによって太陽電池モジュール50の出力特性を評価する。データ処理装置100は、試験において得られる各種パラメータの測定値の経時変化を基に、製品が満たすべき耐久性を太陽電池モジュール50が有しているか否かの判定を行う。演算部14は、電流および電圧の測定結果を用いて、太陽電池モジュール50の耐久性の評価に用いられる各種パラメータについての測定値を算出する。
図6は、図3に示す太陽電池モジュール50の等価回路を示す図である。太陽電池モジュール50は、電流源61、並列抵抗62、直列抵抗63およびダイオード64を有する等価回路に置き換えられる。電流源61は、光電流が流れ出る電源である。並列抵抗62は、pn接合の周辺におけるリーク電流などによって生じる抵抗を表す。直列抵抗63は、素子各部を電流が流れるときの抵抗を表す。太陽電池モジュール50の出力特性は、等価回路に含まれるダイオード64が有する電流Iと電圧Vとの特性によって表される。以下の説明にて、電流Iと電圧Vとの特性を、IV特性と称することがある。演算部14は、電流Iと電圧Vとの測定結果を基に、太陽電池モジュール50の出力特性であるIV特性を求める。
図7は、図3に示す太陽電池モジュール50のIV特性を表すグラフの例を示す図である。図7に示すグラフにおいて、縦軸は電流Iを表し、横軸は電圧Vを表す。太陽電池モジュール50の出力端に接続される負荷におけるバイアス電圧が変化する状況において、データ処理装置100は、太陽電池モジュール50の出力端から出力される電流Iと電圧Vとを測定することによって、電流Iと電圧Vとの関係を表すグラフである曲線を求める。かかる曲線は、太陽電池モジュール50のIV特性を表す。図7では、太陽電池モジュール50に光を照射したときのIV特性を表す曲線と、太陽電池モジュール50に光を照射していないときのIV特性を表す曲線とを示している。
演算部14は、光を照射したときのIV特性を基に、最大出力電力であるPmaxと、開放電圧であるVocと、短絡電流であるIscとの各パラメータについての測定値を算出する。Pmaxは、曲線上における電流Iと電圧Vとの積である電力の最大値を表す。Vocは、I=0における電圧Vである。Vocは、太陽電池モジュール50の出力端に負荷が接続されない状態における電圧Vを表す。Iscは、V=0における電流Iである。Iscは、太陽電池モジュール50の出力端を短絡させた状態における電流Iを表す。Pmaxは、最大出力電力であるときの電流I=Ipmと、最大出力電力であるときの電圧V=Vpmとの積Ipm×Vpmである。
演算部14は、短絡電流密度であるJscと、変換効率であるEffと、曲線因子であるFF(Fill Factor)と、直列抵抗であるRsと、並列抵抗であるRshと、電流値であるIdとである各パラメータについての測定値を算出する。Jscは、Iscを、太陽電池セルが有する受光面の面積によって除算した結果である。Effは、Pmaxを、太陽電池セルに照射する光の強度によって除算した結果である。FFは、Pmaxを、VocとIscとの積によって除算した結果である。FFの値が1に近いほど、太陽電池モジュール50の変換効率は高い。
直列抵抗であるRsは、光を照射したときのIV特性を表す曲線のうち、Voc付近、すなわちI=0付近での傾きによって表される。並列抵抗であるRshは、光を照射したときのIV特性を表す曲線のうちI=Iscにおける傾きによって表される。電流値Idは、太陽電池モジュール50に光を照射していないときにあらかじめ定められたマイナスのバイアス電圧を太陽電池モジュール50に印加した場合に、順方向とは逆の方向へ流れる電流Iの値とする。
演算部14は、演算処理によって、Pmax、Voc、IscまたはJsc、Eff、FF、Rs、RshおよびIdの各パラメータについての測定値を算出する。測定データ格納部18は、算出された測定値を記憶する。なお、演算部14によって測定値が算出されるパラメータは、実施の形態1にて説明するパラメータに限られない。演算部14は、実施の形態1にて説明するパラメータ以外のパラメータについての測定値を算出しても良い。
試験では、あらかじめ設定された期間おきに太陽電池モジュール50に発電を行わせて、出力測定器101による測定が行われる。出力測定器101は、太陽電池モジュール50によって出力される電流と電圧との測定値をデータ処理装置100へ送る。演算部14は、受信部12にて受信された測定値を基に、当該期間ごとにおける各種パラメータについての測定値を算出する。演算部14は、パラメータごとの測定値の経時変化を検出する。時間の経過によって試験の開始当初からの測定値の低下が確認された場合に、太陽電池モジュール50には、出力特性を低下させる劣化が生じていると推定される。演算部14は、パラメータごとの測定値の経時変化を基に、太陽電池モジュール50の劣化の有無を判定する。測定データ格納部18は、各種パラメータについての測定結果である測定データを記憶する。
次に、EL検査装置102によるEL検査について説明する。図8は、図1に示す評価システム110が有するEL検査装置102によって取得されるEL像65を模式的に示す図である。EL検査装置102は、電圧の印加によって励起発光状態とされた太陽電池モジュール50を撮影する。演算部14は、太陽電池モジュール50の撮影によって得られた画像であるEL像65を解析する。図8には、太陽電池モジュール50のうち1つの太陽電池セル51についてのEL像65を示している。
太陽電池モジュール50が励起発光状態とされることにより、太陽電池セル51のうちの半導体基板53が発光する。EL像65には、太陽電池セル51のうち受光面電極54と裏面電極55とによる影が写される。集電電極54Aは、EL像65の解像度より小さい幅をなすことから、EL像65では集電電極54Aの影は確認されない。EL像65には、接続電極54Bと接続電極55Bとの影が写される。EL像65のうち受光面電極54と裏面電極55との影以外の領域は、電気が流れる箇所は発光により明るくなる一方、電気が流れない部分は暗くなる。半導体基板53のクラックといった欠陥が生じている場合、欠陥が生じた部分は電流が流れないことから、EL像65において暗部となって確認される。演算部14は、EL像65の解析によって、太陽電池モジュール50の欠陥を検出する。演算部14は、EL像65のうち輝度が閾値以下となった部分を暗部と定義して、暗部を観察しても良い。
試験におけるEL検査では、EL検査装置102は、あらかじめ設定された期間おきに太陽電池モジュール50を撮影する。EL検査装置102は、撮影によって得られたEL像65のデータである画像データをデータ処理装置100へ送る。演算部14は、受信部12にて受信された画像データを解析する。演算部14は、画像データの解析によって、EL像65の経時変化を観察する。EL像65のうち試験の開始当初において明るかった部分が時間の経過によって暗くなった場合、かかる部分には光電変換の性能を低下させる劣化が生じていると推定される。演算部14は、EL像65の経時変化を基に、太陽電池モジュール50の劣化の有無を判定する。画像データ格納部19は、画像データを記憶する。
このように、データ処理装置100は、パラメータごとの測定値の経時変化とEL像65における暗部の経時変化とに基づいて、太陽電池モジュール50の劣化の有無を判定する。評価システム110は、劣化の有無の判定によって、太陽電池モジュール50の耐久性を評価する。提示部13は、耐久性の評価結果を提示する。
図9は、図1に示す評価システム110の第1の動作手順を示すフローチャートである。第1の動作手順は、試験による耐久性の評価の結果を提示するための手順とする。
ステップS1では、評価システム110は、作製された太陽電池モジュール50について、試験開始時における出力特性の測定とEL検査とを実施する。演算部14は、出力測定器101による電流および電圧の測定結果を基に、各種パラメータについての測定値を算出する。測定データ格納部18は、算出された測定値である測定データを格納する。EL検査装置102は、励起発光状態とされた太陽電池モジュール50を撮影する。画像データ格納部19は、撮影によって得られたEL像65のデータである画像データを格納する。
ステップS1における出力特性の測定とEL検査とが完了すると、太陽電池モジュール50の耐久試験あるいは加速試験が開始される。ステップS2では、評価システム110は、試験時間内の設定時間おきに出力特性の測定とEL検査とを実施する。測定データ格納部18は、算出された測定値である測定データを格納する。データ加工部15は、測定データ格納部18に格納された測定データを基に、パラメータごとの時系列データを作成する。加工データ格納部20は、データ加工部15によって作成された時系列データを格納する。また、データ加工部15は、パラメータごとの測定データの推移を表すグラフを作成する。画像データ格納部19は、撮影によって得られた画像データを格納する。
演算部14は、加工データ格納部20に格納された時系列データを基に、パラメータごとの測定データの経時変化の度合いを求める。演算部14は、画像データ格納部19に格納された画像データを基に、EL像65のうち暗部である領域の経時変化の有無を確認する。ステップS3において、演算部14は、パラメータごとの測定データの経時変化とEL像65における暗部の経時変化とに基づいて、太陽電池モジュール50の劣化の有無を判定する。演算部14は、耐久性の評価である試験の合否を判定する。ステップS4において、提示部13は、ステップS3における耐久性の評価結果を提示する。これにより、評価システム110は、図9に示す第1の動作手順を終了する。
耐久試験の1つである耐湿試験では、太陽電池モジュール50が高温かつ多湿の状態で使用および貯蔵される場合における耐久性の評価が行われる。かかる耐湿試験は、ダンプヒート(Damp Heat,DH)試験とも称される。例を挙げると、耐湿試験において、試験条件は温度85℃および相対湿度85%とされ、試験時間は1000時間とされる。耐湿試験では、500時間おきに出力特性の測定が行われる。
実施の形態1では、規格に規定された耐湿試験に代えて、耐湿性についての加速試験が実施されるものとする。加速試験の試験条件には、耐久試験よりも厳しい試験条件が設定される。例を挙げると、耐湿性についての加速試験において、試験条件は温度105℃および相対湿度100%とされ、試験時間は1000時間よりも短い時間とされる。評価システム110は、115時間おきに出力特性の測定を行う。耐湿性についての加速試験では、試験条件を満足し得る試験槽のサイズを考慮して、太陽電池モジュール50のうち1枚の太陽電池セル51に相当する部分が検体とされても良い。耐湿性についての加速試験は、複数の検体が試験槽へ投入されて実施される。
次に、データ処理装置100による劣化の原因の推定について説明する。データ処理装置100は、劣化有りと判定された太陽電池モジュール50について、劣化の原因の推定のためのデータ処理を実行して、推定の結果を提示する。技術者は、提示された推定結果の内容を基に、劣化の原因を特定する。劣化の原因となった材料あるいは製造条件の見直しが技術者によって行われて、劣化の原因が解消されることにより、今後生産される太陽電池モジュール50について、製品が満たすべき耐久性の確保が可能となる。
関連付け設定部17は、太陽電池モジュール50の耐久性の評価に用いられる複数のパラメータに含まれるパラメータ同士の関連付けを設定する。設定保持部22は、関連付け設定部17によって設定された関連付けの内容を保持する。データ加工部15は、設定保持部22に保持されている設定にしたがってパラメータ同士の測定データを組み合わせることによって、パラメータ同士の測定データを関連付けるデータ加工を行う。加工データ格納部20は、データ加工によって得られた測定データの組み合わせを格納する。
相関保持部21は、関連付けが設定されているパラメータ同士について、劣化の原因ごとにあらかじめ把握されている相関を示す関数である相関関数を保持する。相関保持部21において、劣化の原因を表す情報は、相関関数に対応付けられて保持される。推定処理部16は、設定保持部22に保持されている設定にしたがって関連付けられたパラメータ同士の測定データの分布を、相関保持部21に保持されている相関関数と比較することによって、劣化の原因を推定する。
データ処理装置100は、複数のパラメータに含まれるパラメータ同士が関連付けられた関連図を提示することによって、IV特性とパラメータごとの時系列データからは推定が困難な原因について、原因となり得る事項の絞り込みの容易化を可能とする情報を提供する。関連付け設定部17によるパラメータ同士の関連付けは、技術者による入力デバイス46への手動入力によって行われる。技術者は、原因となり得る事項の絞り込みの容易化に有用な関連付けをデータ処理装置100に設定し得る。データ処理装置100は、関連付け設定部17によって、任意の内容の関連付けを設定可能とする。設定可能な関連付けの数は任意であるものとする。
図10は、図1に示す評価システム110の第2の動作手順を示すフローチャートである。第2の動作手順は、劣化の原因の推定結果を提示するための手順とする。ステップS11では、関連付け設定部17は、太陽電池モジュール50の出力特性を表す複数のパラメータに含まれるパラメータ同士の関連付けを設定する。設定保持部22は、関連付け設定部17によって設定された関連付けの内容を保持する。データ処理装置100は、試験の開始に先立って、関連付けの設定と関連付けの内容の保持とを行う。上記の相関関数は、相関保持部21にあらかじめ保持されている。相関関数は、技術者によってデータ処理装置100に設定されたものであっても良く、データ処理プログラムにあらかじめ設定されたものであっても良い。技術者は、データ処理プログラムにあらかじめ相関関数が設定されている場合も、データ処理装置100に任意の相関関数を設定することができる。
上記のステップS1およびステップS2における出力特性の測定が行われると、測定データ格納部18は、複数のパラメータの各々について得られた測定データを格納する。ステップS12において、データ加工部15は、保持されている設定にしたがってパラメータ同士の測定データを関連付けるデータ加工によって、測定データの組み合わせを作成する。加工データ格納部20は、データ加工によって得られた測定データの組み合わせを格納する。測定データの組み合わせは、関連図における座標によって表される。関連図は、互いに関連付けられたパラメータを表す2つの軸を有する散布図である。提示部13は、データ加工部15によって作成された関連図を提示する。
試験時間における測定データの組み合わせの作成および格納が完了してから、ステップS13において、推定処理部16は、関連付けられたパラメータ同士の測定データの関係を、相関保持部21に保持されている相関関数と比較することによって、測定データの関係に類似する相関関数があるか否かを判断する。推定処理部16は、関連図における測定データの分布と相関関数との類似度を表す指標を算出し、算出された指標を基に類似か否かを判断する。推定処理部16は、類似するか否かの判断には、任意の手法を用いることができる。
測定データの関係に類似する相関関数があった場合(ステップS13,Yes)、ステップS14において、推定処理部16は、当該相関関数との対応付けを有する原因情報を相関保持部21から抽出することによって、劣化の原因を推定する。推定処理部16は、ステップS14にて得られた推定結果を出力する。このように、推定処理部16は、測定データの関係と類似する相関関数との対応付けを有する原因情報を相関保持部21から得ることによって、劣化の原因の推定のための処理を実行する。ステップS15にて、提示部13は、推定処理部16によって出力された推定結果を提示する。
測定データの関係に類似する相関関数が無かった場合(ステップS13,No)、推定処理部16は、推定される原因は無しとする推定結果を出力する。ステップS15にて、提示部13は、推定される原因は無しとする推定結果を提示する。これにより、評価システム110は、図10に示す手順を終了する。
技術者は、提示部13によって提示された推定結果を参照して、劣化の原因の検証のための検査を行う。例を挙げると、技術者は、太陽電池モジュール50の切断または切断に準じた方法によって太陽電池モジュール50の内部を観察する破壊検査を行う。提示部13に原因情報が提示された場合、技術者は、提示された原因情報に対象を絞り込んで検査を行うことによって、劣化の原因の容易な検証が可能となる。提示部13に原因情報が提示されなかった場合、技術者は、相関保持部21に情報が保持されている原因以外に対象を絞り込んで検査を行うことができる。
技術者は、劣化の原因の検証によって新たに見出されたパラメータ同士の相関を基に、パラメータ同士の新たな関連付けの設定と、パラメータ同士の新たな相関関数の設定とを行っても良い。このような考察が重ねられることによって、データ処理装置100には、劣化の原因の推定および特定のために有用な情報が蓄積される。データ処理装置100は、有用な情報が蓄積されることによって、劣化の原因の高精度な推定を行うことが可能となる。
次に、パラメータ同士の関連付けと劣化の原因の推定との具体例を説明する。図11は、図1に示すデータ処理装置100に設定されるパラメータ同士の関連付けの第1の例について説明する図である。第1の例は、曲線因子であるFFと直列抵抗であるRsとが関連付けられた例である。設定保持部22は、第1のパラメータであるFFと第2のパラメータであるRsとについての関連付けの設定を保持する。図11には、FFおよびRsの測定データがプロットされる前の状態における関連図を示している。図11に示すグラフにおいて、縦軸はRsを表し、横軸はFFを表す。
データ処理装置100には、FFとRsとについて、劣化の原因ごとに把握されている相関を示す3つの相関関数が設定されている。相関保持部21は、3つの相関関数と、各相関関数に対応付けられている原因情報とを保持する。図11に示す関連図には、相関保持部21に保持されている3つの相関関数のグラフC1,C2,C3が付加されている。FFおよびRsの関連図において、グラフC1,C2,C3は、直線によって表される。以下、グラフC1によって表される相関関数を第1の相関関数、グラフC2によって表される相関関数を第2の相関関数、グラフC3によって表される相関関数を第3の相関関数とする。
第1の相関関数は、直列抵抗の単調増加と単調減少とである直列抵抗の変動による相関を表す関数である。第1の相関関数によって表される劣化の傾向は、図3から図5に示す太陽電池セル51のうち面方向の全体における耐湿性の劣化に起因して現れ得る。面方向とは、太陽電池セル51の受光面と裏面とに平行な方向とする。太陽電池セル51の製造工程において接続配線52の断面積を本来よりも小さくすることによって太陽電池モジュール50の直列抵抗を意図的に大きくさせた場合に、FFとRsとの間において当該相関が確認される。当該相関によると、太陽電池モジュール50の構成に0.001Ωの直列抵抗が加わったとした場合に、FFの数値が0.01低下する。相関保持部21は、太陽電池セル51の全体の耐湿性劣化による直列抵抗の増大との原因情報を、第1の相関関数と対応付けて保持している。
グラフC1によって表される第1の相関関数は、太陽電池セル51に直列抵抗の単調増加が生じた場合の相関に相当する。この相関は、例えば裏面の接続電極55Bが劣化した際に現れる。具体的には、裏面における接続電極55Bと集電電極55Aとの間の接触抵抗が増加した際に現れる。あるいは、裏面における接続電極55Bと接続配線52との間の接触抵抗が増加した際に現れる。接続配線52自体の抵抗が低いことから、集電電極55A、接続電極55Bおよび接続配線52の間での接触に異常が生じた場合に、直列抵抗が単調増加した場合と同様の相関が現れる。
第2の相関関数は、受光面電極54の抵抗と裏面電極55の抵抗との面方向における分布による相関を表す関数である。第2の相関関係によって表される劣化の傾向は、太陽電池セル51のうち面方向における部分的な耐湿性の劣化に起因して現れ得る。1mm以上のサイズの領域にて抵抗の分布が発生した場合に、FFとRsとの間において当該相関が確認される。この場合において、太陽電池モジュール50のIV特性は、直列抵抗であるRsが互いに異なる太陽電池セル51が並列に接続された回路のIV特性と同じようなものとなる。第2の相関関数では、第1の相関関数の場合と比較して、Rsの増加に対するFFの低下が大きい。
太陽電池モジュール50の周囲の水が太陽電池モジュール50の端から太陽電池モジュール50の内部に入り込んだ場合に、太陽電池モジュール50の当該端に位置する太陽電池セル51では、太陽電池セル51の端から水が入り込む。水の入り込みによる太陽電池セル51の劣化の多くは、太陽電池セル51の端から進行する。太陽電池セル51の製造工程において図4に示す集電電極54Aの一部を意図的に断線した場合、または裏面電極55の一部を本来の厚さよりも薄くした場合に、FFとRsとの間において当該相関が確認される。相関保持部21は、太陽電池セル51の部分的な耐湿性劣化による抵抗の分布との原因情報を、第2の相関関数と対応付けて保持している。
グラフC2によって表される第2の相関関数の相関は、例えば電極の一部が劣化した際に現れる。具体的には、受光面側のグリッド電極である集電電極54Aのうち太陽電池セル51の端部のみにおいて劣化が生じた場合、あるいは受光面の接続電極54Bと受光面の集電電極54Aのうちの一部との間の接触抵抗が増加した場合に現れる。すなわち、受光面の接続電極54Bと受光面の集電電極54Aとが接触する全ての箇所のうち、一部では接触が正常であり、かつ他の一部では劣化が生じて接触抵抗が増加した際に現れる。受光面の接続電極54Bと受光面の集電電極54Aのうちの一部との間の接触抵抗が増加した場合、接触が正常な部分である集電電極54Aに電流が集電される現象が発生する。RsはI=0付近の傾きであるので、一部で接触抵抗が増加しても接触が正常な部分では電流が流れる場合にはRsに顕著な変化は現れないが、一部での接触抵抗の増加によって、最大出力電力であるときのVpmとIpmとは低下する。VpmとIpmとの低下によって、最大出力電力であるPmaxが低下した場合、FFは低下する。このことから、第2の相関関数では、単純に直列抵抗が増加した場合の相関を表す第1の相関関数の場合よりも、Rsの増加に対するFFの低下が大きくなる。
第3の相関関数は、受光面電極54の接触抵抗の増加と減少とである接触抵抗の変動による相関を表す。当該相関は、受光面電極54のうちの集電電極54Aと半導体基板53であるエミッタとの接触抵抗が変化した場合に現れる。第3の相関関数によって表される劣化の傾向は、太陽電池モジュール50に一般的に生じる劣化であって、面方向において部分的に接触抵抗が増加した場合に現れ得る。太陽電池セル51の製造工程での電極焼成における焼成条件の変化によって、集電電極54Aの接触抵抗を意図的に変化させた場合に、FFとRsとの間において当該相関が確認される。
集電電極54Aの接触抵抗の変化は、太陽電池セル51の受光面において部分的に発生する。半導体基板53のうち集電電極54Aと接触する領域には、接触抵抗が周囲よりも高い部分が1μmオーダーまたは10μmオーダーのサイズで多数現れる。
半導体基板53に形成されたテクスチャー構造を構成する構造体の頂点または稜線と集電電極54Aとが接触する部分には、集電電極54Aに含まれる銀と半導体基板53に含まれるシリコンとの反応による合金層が形成される。集電電極54Aと半導体基板53との間の電気的接続は、かかる合金層によって確保される。構造体の底面を構成する底辺の長さと、底面から頂点までの高さとは、1μmオーダーから10μmオーダーにおいてランダムであることから、集電電極54Aと半導体基板53との接触にも1μmオーダーまたは10μmオーダーの領域ごとにばらつきが生じる。かかる接触のばらつきによって、集電電極54Aの接触抵抗の変化が生じ得る。相関保持部21は、面方向における受光面電極54の接触抵抗の部分的な増大との原因情報を、第3の相関関数と対応付けて保持している。
第3の相関関数では、第1の相関関数の場合と比較して、Rsの増加に対するFFの低下が大きい。第3の相関関数では、第2の相関関数の場合と比較して、Rsの増加に対するFFの低下が小さい。
グラフC3によって表される第3の相関関数の相関は、例えば受光面の集電電極54Aと半導体基板53との接触抵抗が部分的に増加した際に現れる。受光面の集電電極54Aと半導体基板53との接触抵抗が部分的に増加した場合、正常な接触抵抗を有する集電電極54Aに電流が集電される現象が発生する。集電電極54Aと半導体基板53とが接触する部分は、受光面の全体において広範に存在していることから、第3の相関関数では、電極の一部が劣化した場合の相関を表す第2の相関関数の場合よりも、Rsの増加に対するFFの低下が小さくなる。
なお、相関関数は、直線のグラフによって表されるものに限られず、曲線のグラフによって表されるものであっても良い。
図12は、図1に示すデータ処理装置100に関連付けが設定されているパラメータの1つである曲線因子の時系列データの例を示す図である。図12に示すグラフにおいて、縦軸は曲線因子であるFFを表し、横軸は時間を表す。
データ加工部15は、測定データ格納部18に格納された測定データを基に、FFを含む複数のパラメータについての時系列データを作成する。データ加工部15は、パラメータごとの時系列データの推移を表すグラフを作成する。データ加工部15は、FFについて、図12に示すようなグラフを作成する。図12には、5つの検体についての時系列データが示されている。時系列データは、115時間ごとにおける測定データを示すプロットによって表される。
図12において、時間「0h」は、試験の開始時とする。試験の開始時から115時間の経過時よりも後において、FFは緩やかに低下する。試験の開始時から920時間において、各検体におけるFFは、2%から3%程度低下する。
図13は、図11に示す第1の例にかかるパラメータ同士の関連付けによる曲線因子と直列抵抗との測定データの分布の例を示す第1の図である。図13は、図11に示す関連図に測定データのプロットが追加されたものである。データ加工部15は、FFの測定値とRsの測定値との組み合わせを表す座標を生成することによって、FFとRsとの測定データの組み合わせを作成する。データ加工部15は、生成された座標を関連図にプロットする。
このように、データ加工部15は、関連付けが設定されている第1のパラメータであるFFと第2のパラメータであるRsとについて、FFを表す横軸とRsを表す縦軸とを有するグラフにFFの測定値とRsの測定値との組み合わせを表す座標がプロットされた関連図を生成する。提示部13は、データ加工部15によって生成された関連図を提示する。これにより、データ処理装置100は、互いに関連付けられたFFとRsとについての測定データの関係を、視覚において分かり易い態様によって提示することができる。
図13に示す関連図には、試験の開始時から920時間におけるFFとRsとの測定データがプロットされている。データ加工部15は、FFとRsとについて、図13に示すような関連図を作成する。図13には、5つの検体についての測定データが示されている。プロットが分散された領域のうちの右下の端に位置するプロットは、試験の開始時における測定データを表す。時間が経過するに従い、Rsの増加に伴ってFFが低下する。プロットが分散された領域のうちの左上の端に位置するプロットは、920時間の経過時における測定データを表す。
推定処理部16は、プロットの線形近似によって得られるグラフである直線L1の傾きと各相関関数のグラフC1,C2,C3の傾きとの比較によって、測定データの関係に類似する相関関数の有無を判断する。図13に示す関連図によると、直線L1の傾きは、グラフC1,C2,C3のうちグラフC3の傾きに最も近い。
太陽電池セル51の製造工程での電極焼成における焼成温度が高くなると、集電電極54Aの接触抵抗は低下し、Rsは低くなる。焼成温度が低くなると、接触抵抗は高くなり、Rsは高くなる。焼成温度を最も上げるときに焼成温度を上下させるとともに焼成温度が通常よりも下げられた場合において、太陽電池セル51の耐湿性が低下し、FFとRsとの測定データを表すプロットが図13に示すような傾きをなして分布することが発明者らによって確認されている。このような耐湿性の低下は、規格に規定された耐湿試験によっても確認できる。
推定処理部16は、FFとRsとの測定データの関係と第3の相関関係とが類似すると判断することによって、第3の相関関数との対応付けを有する原因情報を相関保持部21から取得する。この場合、原因情報は、このようにして、推定処理部16は、FFとRsとの測定データと保持されている相関関数との比較によって劣化の原因を推定する。
提示部13は、関連付けが設定されているパラメータ同士の測定データの関係を、相関関数のグラフとともに関連図に表示する。これにより、データ処理装置100は、互いに関連付けられたパラメータ同士についての測定データの関係を分かり易く提示することができる。
相関保持部21は、FFとRsとの測定データの関係と保持された相関関係とを比較した結果を格納することによって、測定データの分布の傾向と特定された原因とを随時蓄積しても良い。データ処理装置100は、過去に得られた傾向を参照することによって、劣化の原因の推定精度を高めることができる。
図14は、図11に示す第1の例にかかるパラメータ同士の関連付けによる曲線因子と直列抵抗との測定データの分布の例を示す第2の図である。図15は、図14に示す例における曲線因子の時系列データを示す図である。図15には、図12に時系列データが示された検体とは異なる5つの検体についての時系列データを示している。
図15に示す時系列データでは、115時間が経過した後におけるFFの低下の度合いが、図12に示す場合よりも大きい。FFは、115時間の経過時と230時間の経過時との間にて大きく低下し、230時間の経過時よりも後は緩やかに低下する。
図14に示す関連図には、試験の開始時から920時間におけるFFとRsとの測定データがプロットされている。図14には、5つの検体についての測定データが示されている。図14において、直線L2は、試験の開始時から115時間におけるプロットの線形近似によって得られるグラフとする。直線L3は、115時間の経過時から230時間の経過時までにおけるプロットの線形近似によって得られるグラフとする。直線L4は、230時間の経過時以降におけるプロットの線形近似によって得られるグラフとする。
図14に示す関連図によると、直線L2の傾きは、グラフC1,C2,C3の中でグラフC3の傾きに最も近い。試験の開始時から115時間が経過した時までにおいて、FFとRsとの測定データの関係は、第3の相関関係に類似すると判断できる。直線L3の傾きは、グラフC1,C2,C3の中でグラフC2の傾きに最も近い。115時間の経過時から230時間の経過時までにおいて、FFとRsとの測定データの関係は、第2の相関関係に類似すると判断できる。このような耐湿性の低下が生じた場合に、図8に示すEL像65のうち、太陽電池セル51の外形である矩形を構成する各辺の付近に暗部が発生することが確認されている。かかるEL像65によって、太陽電池セル51の耐湿性の劣化が太陽電池セル51の端から先行して発生していることが把握できる。
直線L4の傾きは、グラフC1,C2,C3の中でグラフC3の傾きに最も近い。230時間の経過時よりも後において、FFとRsとの測定データの関係は、第3の相関関係に類似すると判断できる。230時間の経過時よりも後では、受光面電極54の接触抵抗が面方向において一様に増大することが推定される。図15に示されるように、FFは、230時間の経過時においておよそ0.72程度であって、920時間の経過時においておよそ0.69である。230時間の経過時より後におけるFFの低下は3%から4%程度にとどめられている。230時間の経過時から920時間の経過時までにおける各EL像65における暗部の分布に顕著な変化が無いことからも、230時間の経過時から920時間の経過時までにおける耐湿性の劣化が少ないことが確認されている。
このように、試験における経過時間によって劣化の原因が異なる場合においても、推定処理部16は、パラメータ同士についての測定データの分布と保持されている相関関係との比較によって、経過時間ごとの劣化の原因を推定することができる。また、技術者は、経過時間ごとの測定データの傾向を把握することができる。データ処理装置100は、経過時間によって劣化の原因が異なることを、関連図によって分かり易く提示することができる。
図16は、図11に示す第1の例にかかるパラメータ同士の関連付けによる曲線因子と直列抵抗との測定データの分布の例を示す第3の図である。図17は、図16に示す例における曲線因子の時系列データを示す図である。図17には、図12に時系列データが示された検体および図15に時系列データが示された検体とは異なる5つの検体についての時系列データを示している。
図17に示す時系列データでは、230時間が経過した後におけるFFの低下の度合いが、図12に示す場合よりも大きい。試験の開始時から920時間において、各検体におけるFFは、10%から15%程度低下する。図17に示す時系列データでは、図12に示す場合に比べて、FFは顕著に低下する。
図16に示す関連図には、試験の開始時から920時間におけるFFとRsとの測定データがプロットされている。図16には、5つの検体についての測定データが示されている。図16において、直線L5は、試験の開始時から115時間が経過した時までにおけるプロットの線形近似によって得られるグラフとする。直線L6は、115時間の経過時から230時間の経過時までにおけるプロットの線形近似によって得られるグラフとする。直線L7は、345時間の経過時以降におけるプロットの線形近似によって得られるグラフとする。
図16に示す関連図によると、直線L5の傾きは、グラフC1,C2,C3の中でグラフC3の傾きに最も近い。試験の開始時から115時間の経過時までにおいて、FFとRsとの測定データの関係は、第3の相関関係に類似すると判断できる。直線L6の傾きは、グラフC1,C2,C3の中でグラフC2の傾きに最も近い。115時間の経過時から230時間の経過時までにおいて、FFとRsとの測定データの関係は、第2の相関関係に類似すると判断できる。直線L7の傾きは、グラフC1,C2,C3の中でグラフC1の傾きに最も近い。345時間の経過時よりも後において、FFとRsとの測定データの関係は、第1の相関関係に類似すると判断できる。
試験の開始時におけるEL像65では、太陽電池セル51のうち接続電極54Bおよび接続電極55B以外の部分の全体が白く写される。かかるEL像65によって、太陽電池セル51のうち接続電極54Bおよび接続電極55B以外の部分の全体が発光に寄与可能であることが確認される。試験の開始時から230時間の経過時におけるEL像65を、試験の開始時におけるEL像65と比較すると、太陽電池セル51の外形である矩形を構成する各辺の付近にて暗部の発生が確認される。時間が経過するにしたがい、太陽電池セル51の中心へ向けて暗部は拡大していく。EL像65における暗部の発生の態様は、経過した時間に関わらず同じであることから、EL像65の解析のみによって劣化の原因を特定することは困難である。
図16に示す関連図によると、345時間の経過時よりも後において、FFとRsとの測定データの関係が第1の相関関係と類似する状態が続いている。測定データのこのような傾向から、全ての接続電極55Bにおいて半導体基板53からの剥離が同時期に生じたとの推定ができる。試験の終了後において検体の破壊検査による故障解析を行った際に全ての接続電極55Bにおいて剥離が観察されることによって、かかる推定が有効であることが実証できる。
このように、EL像65の解析による原因の特定が困難であって、かつ破壊検査によらなければ原因の確認が困難である場合においても、推定処理部16は、パラメータ同士についての測定データの分布と保持されている相関関係との比較によって、劣化の原因を容易に推定することができる。
図18は、図1に示すデータ処理装置100に設定されるパラメータ同士の関連付けの第2の例について説明する図である。第2の例は、短絡電流密度であるJscと開放電圧であるVocとが関連付けられた例である。設定保持部22は、第1のパラメータであるJscと第2のパラメータであるVocとについての関連付けの設定を保持する。図18には、JscおよびVocの測定データがプロットされる前の状態における関連図を示している。図18に示すグラフにおいて、縦軸はVocを表し、横軸はJscを表す。
図19は、図1に示すデータ処理装置100に関連付けが設定されているパラメータである短絡電流密度および開放電圧の時系列データの例を示す図である。図19の上段に示すグラフの縦軸は短絡電流密度であるJscを表す。図19の中段に示すグラフの縦軸は開放電圧であるVocを表す。図19の下段には、曲線因子であるFFの時系列データの例を示している。図19の下段に示すグラフの縦軸はFFを表す。図19に示す各グラフの横軸は時間を表す。第2の例では、第1の例と同様に、FFとRsとの関連付けも設定されているものとする。
図19には、3つの検体についての時系列データが示されている。時系列データは、試験の開始時と、試験の開始時から115時間、345時間および460時間が経過した各時点とにおける測定データを示すプロットによって表される。
図11から図17に示す上記の第1の例についての説明では、試験時間内の設定時間おきに実施される出力特性の測定にてJscとVocとの低下は認められていないとする。第2の例では、出力特性の測定にてJscとVocとの低下が認められた場合について説明する。図19に示すグラフによると、JscおよびVocは、FFと同様に、試験の開始時から時間の経過に伴って低下する。
図18には、半導体基板53の受光面における表面再結合速度を10cm/sから100000cm/sまで変化させた場合におけるJscとVocとの関係を表す2つのグラフC4,C5が付加されている。JscとVocとの関係は、シミュレーションによって得られたものであっても良い。シミュレーションには、太陽電池セル51のシミュレータとして一般的な一次元半導体デバイスシミュレータが使用される。グラフC4は、太陽電池セル51にて半導体基板53であるp型シリコン基板の表面再結合速度のみを変化させるシミュレーションによって得られた関係を表す。グラフC5は、半導体基板53の受光面に設けられる反射防止膜を通常よりも薄くさせた状態にするとともにp型シリコン基板の表面再結合速度を変化させた場合の関係を表す。相関保持部21は、グラフC4によって表される相関関数である第4の相関関数と、グラフC5によって表される相関関数である第5の相関関数とを保持する。
第5の相関関数は、半導体基板53の界面における表面再結合速度の変化と反射防止膜の厚さの減少とによる相関を表す関数である。第5の相関関数によって表される劣化の傾向は、反射防止膜の溶出が進行した場合に現れ得る。反射防止膜が溶出によって薄くなることで、反射防止膜の反射防止機能が低下する。グラフC4に比べてグラフC5のほうがJscの低下が顕著であるように、反射防止膜が薄くなることでJscの低下が大きくなる。また、反射防止膜が薄くなることで、反射防止膜による半導体基板53の表面パッシベーションの効果も損なわれる。表面パッシベーションの効果の低下によって半導体基板53の表面でのキャリア再結合の抑制が不十分となるため、Vocの低下も大きくなる。相関保持部21は、反射防止膜の溶出との原因情報を、第5の相関関数と対応付けて保持している。
図20は、図18に示す第2の例にかかるパラメータ同士の関連付けによる短絡電流密度と開放電圧との測定データの分布の例を示す図である。図20は、図18に示す関連図に測定データのプロットが追加されたものである。データ加工部15は、関連付けが設定されている第1のパラメータであるJscと第2のパラメータであるVocとについて、Jscを表す横軸とVocを表す縦軸とを有するグラフにJscの測定値とVocの測定値との組み合わせを表す座標がプロットされた関連図を生成する。提示部13は、データ加工部15によって生成された関連図を提示する。図20に示す関連図には、試験の開始時から460時間におけるJscとVocとの測定データがプロットされている。図20には、3つの検体についての測定データが示されている。
直線L8は、試験の開始時から460時間におけるプロットの線形近似によって得られるグラフとする。図20に示す関連図によると、測定データのプロットは、グラフC5に沿って分布している。JscとVocとの測定データの関係は、第5の相関関係に類似すると判断できる。反射防止膜の溶出による劣化は、時系列データにおいてJscとVocとが同時に低下することによっても確認される。かかる測定データと時系列データとによって、劣化の原因が反射防止膜の溶出であることが推定できる。
図21は、図18に示す第2の例にかかるパラメータ同士の関連付けによる曲線因子と直列抵抗との測定データの分布の例を示す図である。図21には、FFとRsとの測定データがプロットされた関連図を示している。直線L9は、試験の開始時から460時間におけるプロットの線形近似によって得られるグラフとする。
図21の関連図によると、直線L9の傾きは、グラフC3の傾きよりもグラフC1の傾きに近い。このことから、反射防止膜の溶出による劣化の場合、FFの低下に対するRsの増加の度合いは、太陽電池モジュール50に一般的に生じる劣化の傾向を表す第3の相関関数の場合よりも大きくなることが分かる。また、反射防止膜の溶出による劣化の場合における測定データの関係は、太陽電池セル51の全体の耐湿性劣化による直列抵抗の増大の傾向を表す第1の相関関数に類似することが分かる。
相関保持部21は、関連付けられたパラメータ同士についての測定データの関係と保持された相関関係とを比較した結果を格納することによって、測定データの分布の傾向と特定された原因とを随時蓄積しても良い。データ処理装置100は、過去に得られた傾向を参照することによって、劣化の原因の推定精度を高めることができる。
太陽電池セル51は、図5に示す集電電極55Aに代えて、パッシベーション膜である絶縁膜を備えたPERC(Passivated Emitter and Rear Cell)構造の太陽電池セルであっても良い。PERC構造では、かかる絶縁膜の溶出によって、Jscの低下を伴わずVocのみが低下する現象を生じ得る。絶縁膜の溶出による劣化の場合におけるJscとVocとの測定データの関係は、反射防止膜を通常の厚さとしたまま表面再結合速度を変化させた場合の傾向を表す第4の相関関数に類似することが予測できる。このように、データ処理装置100は、劣化の原因と測定データの関係の傾向との予測を基に、劣化の原因を推定することもできる。
技術者は、保持された相関関係を指標として劣化の原因を推定した結果とともに、時系列データ、測定データおよび画像データといった各種データに表れる事象を参照することによって、劣化の原因を高い精度で特定することができる。劣化の原因の特定に至る実績がデータ処理装置100に蓄積されることで、データ処理装置100は、高い精度で劣化の原因を推定することが可能となる。劣化の原因の容易な検証が可能となることで、技術者は、劣化の原因が容易な検証によって特定可能となることで、耐久性の向上のための措置を開発設計あるいは製造条件に即座に反映させることができる。
実施の形態1によると、データ処理装置100は、関連付けられたパラメータ同士の測定データと相関関数との比較によって劣化の原因を推定して、推定の結果を提示する。これにより、データ処理装置100は、太陽電池モジュール50の耐久性を評価するための試験において、太陽電池モジュール50に生じた劣化の原因の容易な検証が可能となるという効果を奏する。
実施の形態2.
図22は、本発明の実施の形態2にかかる太陽電池モジュール50の製造方法の手順を示すフローチャートである。太陽電池モジュール50の製造工程には、評価システム110による耐久性評価の工程が含まれている。実施の形態2では、上記の実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付し、実施の形態1とは異なる構成について主に説明する。
ステップS21からステップS23は、太陽電池モジュール50を作製する工程を表す。ステップS21では、太陽電池セル51が作製される。ステップS21では、準備されたシリコン基板の表面が洗浄され、洗浄後の表面にテクスチャー構造が形成される。次に、テクスチャー構造が形成されたシリコン基板には、n型不純物の拡散によってn型拡散層が形成される。n型拡散層の形成によって、pn接合が形成される。次に、シリコン基板の側面に形成されたn型拡散層をドライエッチングによって除去するpn分離が行われる。これにより、半導体基板53が形成される。
pn分離の後に、半導体基板53のうち受光面となる側の表面に、反射防止膜であるSiN層が形成される。半導体基板53の受光面と裏面とには、スクリーン印刷によって電極ペーストが印刷される。印刷された電極ペーストの乾燥が行われ、さらに電極の焼成が行われることによって、受光面電極54と裏面電極55とが形成される。これにより、太陽電池セル51が作製される。
ステップS22では、太陽電池セル51同士が接続配線52によって接続されることによって、太陽電池アレイが作製される。ステップS23では、透明樹脂56に挟み込まれた状態の太陽電池アレイをさらにカバーガラス57とバックシート58によって挟み込んでラミネート加工を施す。これにより、太陽電池モジュール50が作製される。なお、実施の形態2において、太陽電池モジュール50を作製する工程は、ステップS21からステップS23と同様の工程に限られない。太陽電池モジュール50を作製する工程は、照射された光を受けることによって発電する機能を有する太陽電池モジュール50を作製可能であれば良く、ステップS21からステップS23の工程とは異なる工程であっても良い。
次に、太陽電池モジュール50の試験が実施される。ステップS24において、評価システム110は、試験における出力特性の測定とEL検査とを実施して、ステップS21からステップS23において作製された太陽電池モジュール50の耐久性を評価する。評価システム110は、演算部14における劣化の有無を判定によって、耐久性を評価する。データ処理装置100は、試験において得られた測定データと画像データとを格納する。
劣化ありと判定された場合(ステップS25,Yes)、ステップS26において、データ処理装置100は、劣化の原因を推定し、推定結果を提示する。劣化の原因の推定と推定結果の提示とは、実施の形態1と同様に行われる。推定結果が提示されることによって、図22に示す製造工程が終了する。劣化なしと判定された場合(ステップS25,No)も、図22に示す製造工程は終了する。
劣化ありとの評価結果が得られた場合に、技術者は、提示部13によって提示された推定結果の情報を参照して、劣化の原因を特定する。技術者は、特定された原因の内容を基に、開発設計の変更あるいは製造条件の調整などの措置を講じることによって、原因の改善を図る。このようにして、劣化の原因の特定と、特定された原因の改善とによって、太陽電池モジュール50の耐久性向上を図ることができる。
実施の形態2によると、データ処理装置100は、太陽電池モジュール50の製造工程に含まれる耐久性評価によって得られた測定データを基に、劣化の原因を推定する。技術者は、劣化の原因が容易な検証によって特定可能となることで、耐久性の向上のための措置を開発設計あるいは製造条件に即座に反映させることができる。これにより、劣化の原因の容易な検証によって、高い耐久性を有する太陽電池モジュール50が製造可能となるまでにおける検討の簡易化を図ることができるという効果を奏する。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
10 制御部、11 記憶部、12 受信部、13 提示部、14 演算部、15 データ加工部、16 推定処理部、17 関連付け設定部、18 測定データ格納部、19 画像データ格納部、20 加工データ格納部、21 相関保持部、22 設定保持部、41 CPU、42 RAM、43 ROM、44 外部記憶装置、45 通信I/F、46 入力デバイス、47 ディスプレイ、50 太陽電池モジュール、51 太陽電池セル、52 接続配線、53 半導体基板、54 受光面電極、54A,55A 集電電極、54B,55B 接続電極、55 裏面電極、56 透明樹脂、57 カバーガラス、58 バックシート、61 電流源、62 並列抵抗、63 直列抵抗、64 ダイオード、65 EL像、100 データ処理装置、101 出力測定器、102 EL検査装置、110 評価システム。
演算部14は、短絡電流密度であるJscと、変換効率であるEffと、曲線因子であるFF(Fill Factor)と、直列抵抗であるRsと、並列抵抗であるRshと、電流値であるIdとである各パラメータについての測定値を算出する。Jscは、Iscを、太陽電池セル51が有する受光面の面積によって除算した結果である。Effは、Pmaxを、太陽電池セル51に照射する光の強度によって除算した結果である。FFは、Pmaxを、VocとIscとの積によって除算した結果である。FFの値が1に近いほど、太陽電池モジュール50の変換効率は高い。
10 制御部、11 記憶部、12 受信部、13 提示部、14 演算部、15 データ加工部、16 推定処理部、17 関連付け設定部、18 測定データ格納部、19 画像データ格納部、20 加工データ格納部、21 相関保持部、22 設定保持部、41 CPU、42 RAM、43 ROM、44 外部記憶装置、45 通信I/F、46 入力デバイス、47 ディスプレイ、48 バス、50 太陽電池モジュール、51 太陽電池セル、52 接続配線、53 半導体基板、54 受光面電極、54A,55A 集電電極、54B,55B 接続電極、55 裏面電極、56 透明樹脂、57 カバーガラス、58 バックシート、61 電流源、62 並列抵抗、63 直列抵抗、64 ダイオード、65 EL像、100 データ処理装置、101 出力測定器、102 EL検査装置、110 評価システム。

Claims (13)

  1. 太陽電池モジュールの耐久性を評価するための試験において得られたデータを処理するデータ処理装置であって、
    前記太陽電池モジュールの出力特性を表す複数のパラメータに含まれるパラメータ同士の関連付けの設定を保持する設定保持部と、
    前記試験において前記複数のパラメータの各々について得られた測定データを格納する測定データ格納部と、
    前記太陽電池モジュールの劣化の原因となる事項ごとに、前記関連付けが設定されているパラメータ同士の相関を表す関数を保持する相関保持部と、
    前記設定保持部に保持されている設定にしたがって関連付けられた前記パラメータ同士の測定データと前記相関保持部に保持されている前記関数との比較によって劣化の原因を推定する推定処理部と、
    前記推定処理部による推定の結果を提示する提示部と、
    を備えることを特徴とするデータ処理装置。
  2. 前記相関保持部は、劣化の原因を表す情報である原因情報を、前記関数に対応付けて保持し、
    前記推定処理部は、前記パラメータ同士の測定データの関係に類似する前記関数との対応付けを有する前記原因情報を得ることによって、前記推定のための処理を実行することを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装置。
  3. 前記関連付けの設定を行う関連付け設定部を備え、
    前記設定保持部は、前記関連付け設定部によって設定された前記関連付けの設定を保持することを特徴とする請求項1または2に記載のデータ処理装置。
  4. 前記設定保持部に保持されている設定にしたがって関連付けられた前記パラメータ同士について、前記評価のために測定された測定データを加工するデータ加工部を備え、
    前記データ加工部は、前記関連付けが設定されている第1のパラメータと第2のパラメータとについて、前記第1のパラメータを表す軸と前記第2のパラメータを表す軸とを有するグラフに前記第1のパラメータの測定値と前記第2のパラメータの測定値との組み合わせを表す座標がプロットされた関連図を生成し、
    前記提示部は、前記データ加工部によって生成された前記関連図を提示することを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のデータ処理装置。
  5. 前記設定保持部は、第1のパラメータである曲線因子と第2のパラメータである直列抵抗とについての前記関連付けの設定を保持することを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載のデータ処理装置。
  6. 前記相関保持部は、直列抵抗の変動による相関を表す前記関数である相関関数を保持することを特徴とする請求項5に記載のデータ処理装置。
  7. 前記相関保持部は、前記太陽電池モジュールが有する受光面電極の抵抗と裏面電極の抵抗との面方向における分布による相関を表す前記関数である相関関数を保持することを特徴とする請求項5に記載のデータ処理装置。
  8. 前記相関保持部は、前記太陽電池モジュールが有する受光面電極の接触抵抗の変動による相関を表す前記関数である相関関数を保持することを特徴とする請求項5に記載のデータ処理装置。
  9. 前記設定保持部は、第1のパラメータである短絡電流密度と第2のパラメータである開放電圧とについての前記関連付けの設定を保持することを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載のデータ処理装置。
  10. 前記相関保持部は、前記太陽電池モジュールが有する半導体基板の表面再結晶速度の変化と前記太陽電池モジュールが有する反射防止膜の厚さの減少とによる相関を表す前記関数である相関関数を保持することを特徴とする請求項9に記載のデータ処理装置。
  11. 前記相関保持部は、前記太陽電池モジュールが有する半導体基板の表面再結晶速度の変化による相関を表す前記関数である相関関数を保持することを特徴とする請求項9に記載のデータ処理装置。
  12. 太陽電池モジュールの耐久性を評価するための試験において得られたデータを処理するデータ処理装置が、
    前記太陽電池モジュールの出力特性を表す複数のパラメータに含まれるパラメータ同士の関連付けの設定を保持する工程と、
    前記複数のパラメータの各々について得られた測定データを格納する工程と、
    前記太陽電池モジュールの劣化の原因となる事項ごとに、前記関連付けが設定されているパラメータ同士の相関関係を保持する工程と、
    保持されている設定にしたがって関連付けられた前記パラメータ同士についての前記測定データの分布と保持されている前記相関関係との比較によって劣化の原因を推定する工程と、
    劣化の原因の推定結果を提示する工程と、
    を含むことを特徴とするデータ処理方法。
  13. 太陽電池モジュールを作製する工程と、
    前記太陽電池モジュールの出力特性を表す複数のパラメータに含まれるパラメータ同士の関連付けの設定を保持する工程と、
    前記太陽電池モジュールの耐久性を評価するための試験において前記複数のパラメータの各々について得られた測定データを格納する工程と、
    前記太陽電池モジュールの劣化の原因となる事項ごとに、前記関連付けが設定されているパラメータ同士の相関関係を保持する工程と、
    保持されている設定にしたがって関連付けられた前記パラメータ同士についての前記測定データの分布と保持されている前記相関関係との比較によって劣化の原因を推定する工程と、
    劣化の原因の推定結果を提示する工程と、
    を含むことを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
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