JPWO2019234876A1 - 内燃機関の複リンク式ピストンクランク機構 - Google Patents

内燃機関の複リンク式ピストンクランク機構 Download PDF

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Abstract

ロアリンク(7)は、クランクピン軸受部(11)の中心軸を含む分割面(14)において、アッパピン軸受部(12)を含むロアリンクアッパ(15)と、コントロールピン軸受部(13)を含むロアリンクロア(16)と、の2部品に分割して形成されている。分割面(14)は、クランクピン軸受部(11)よりアッパリンク側に位置する第1分割面(14a)と、クランクピン軸受部(11)よりコントロールリンク側に位置する第2分割面(14b)と、を有している。ロアリンク(7)は、第1分割面(14a)の表面粗さを第2分割面(14b)の表面粗さよりも大きくする。

Description

本発明は、内燃機関の複リンク式ピストンクランク機構に関する。
ピストンにピストンピンを介して一端が連結されたアッパリンクと、アッパリンクの他端にアッパピンを介して連結され、かつクランクシャフトのクランクピンに連結されたロアリンクと、一端が機関本体側に揺動可能に支持され、かつ他端が上記ロアリンクにコントロールピンを介して連結されたコントロールリンクと、を備えてなる内燃機関の複リンク式ピストンクランク機構が従来から広く知られている。
このような複リンク式ピストンクランク機構におけるロアリンクは、クランクピンが嵌合する円筒状のクランクピン軸受部の直径方向に沿う合わせ面(分割面)で一対のロアリンク部材に分割されている。一対のロアリンク部材は、複数のボルトにより互いに締結されてロアリンクとなる。
このようなロアリンクにおいては、機関運転中、ロアリンクに作用する荷重によりロアリンクの合わせ面に沿って一対のロアリンク部材をずらそう(引き離そう)とする力が作用する。
そのため、ロアリンクは、ロアリンクの合わせ面に沿ってずれが生じる虞がある。また、一対のロアリンク部材を締結するボルトは、ロアリンクの合わせ面に沿った一対のロアリンク部材のずれにより、剪断応力が生じて破損する虞がある。
例えば、特許文献1には、このようなロアリンクの合わせ面に機械加工を施して摩擦係数を高め、ロアリンクに荷重が作用してもロアリンクの合わせ面に沿って一対のロアリンク部材にずれが生じないようにする技術が開示されている。
特許文献1のロアリンクは、ロアリンクの合わせ面全体に一様な機械加工を施しており、ロアリンクの合わせ面の摩擦係数を場所によって異ならせたものではない。
しかしながら、ロアリンクに荷重が作用した際のロアリンクの合わせ面に沿った一対のロアリンク部材のずれと、ロアリンクの合わせ面の摩擦係数との相関に関しては十分な解析がなされていなかった。
ロアリンクは、非常に硬い材質であり、ロアリンクの合わせ面に機械加工を施すためには高価な工具が必要となる。
従って、ロアリンクの製造コストは、高価な工具を必要とする機械加工の範囲が小さくなるほど低減できる。
つまり、特許文献1のロアリンクは、ロアリンクの合わせ面に施す機械加工の範囲について十分な検討がなされておらず、ロアリンクの製造コストを低減するにあたって更なる改善の余地がある。
特開2005−147376号公報
本発明の内燃機関の複リンク式ピストンクランク機構は、ピストンに連結された第1リンクと、上記第1リンクの他端に第1連結ピンを介して連結され、かつクランクピンに連結された第2リンクと、一端が上記第2リンクに第2連結ピンを介して連結され、他端が機関本体側に支持された第3リンクと、を備えている。
上記第2リンクは、クランクピン軸受部の中心軸を含む平面からなる合わせ面で第2リンクアッパと第2リンクロアに分割構成される。上記第2リンクの合わせ面は、上記クランクピン軸受部より第1リンク側に位置する第1合わせ面の表面粗さが上記クランクピン軸受部より第3リンク側に位置する第2合わせ面の表面粗さよりも大きい。
本発明は、第2合わせ面の表面粗さを小さく(細く)しても燃焼荷重Fが第2リンクに作用した際にずれが生じにくいとの知見に基づき、第1合わせ面の表面粗さを第2合わせ面の表面粗さよりも大きくした。
そのため、第2合わせ面は、第1合わせ面に比べて機械加工を簡略化することができ、総じてロアリンクの製造コストを低減することができる。
本発明に係る第1実施例の内燃機関の複リンク式ピストンクランク機構の概略構成を模式的に示した説明図。 本発明に係る内燃機関の複リンク式ピストンクランク機構の要部であるロアリンクの正面図。 ロアリンクの分割面に機械加工を施す工程を模式的に示した説明図。 本発明に係る内燃機関の複リンク式ピストンクランク機構の要部であるロアリンクを模式的に示した説明図。 本発明に係る第2実施例の内燃機関の複リンク式ピストンクランク機構の概略構成を模式的に示した説明図。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明が適用される第1実施例の内燃機関の複リンク式ピストンクランク機構1の概略構成を模式的に示した説明図である。
複リンク式ピストンクランク機構1を有する内燃機関は、例えば、自動車等の車両に搭載される。
複リンク式ピストンクランク機構1は、ピストン2と、第1リンクとしてのアッパリンク4と、第2リンクとしてのロアリンク7と、第3リンクとしてのコントロールリンク9と、から大略構成されている。
ピストン2は、ピストンピン3を介してアッパリンク4の一端に回転可能に連結されている。
アッパリンク4は、他端が第1連結ピンとしてのアッパピン5を介してロアリンク7の一端側に回転可能に連結されている。
ロアリンク7は、クランクシャフト6のクランクピン6aに回転可能に連結されている。
コントロールリンク9は、一端が第2連結ピンとしてのコントロールピン8を介してロアリンク7の他端側に回転可能に連結されている。
コントロールリンク9は、他端が機関本体側に支持されるコントロールシャフト10の偏心軸部10aに回転可能に連結されている。
コントロールシャフト10は、クランクシャフト6と平行に配置されるものであって、例えば、シリンダブロック(図示せず)に回転可能に支持される。
つまり、コントロールシャフト10の偏心軸部10aに回転可能に連結されているコントロールリンク9の他端は、機関本体側に揺動可能に支持されていることになる。偏心軸部10aの中心軸は、コントロールシャフト10の回転中心に対して所定量偏心している。
複リンク式ピストンクランク機構1は、ピストン2とクランクシャフト6のクランクピン6aとを複数のリンクで連係したものである。
複リンク式ピストンクランク機構1は、コントロールシャフト10を回転させて偏心軸部10aの位置を変更することで、上死点におけるピストン2の位置が変更可能となり、内燃機関の機械的圧縮比を変更することができる。
コントロールシャフト10は、ロアリンク7の自由度を規制するものであり、例えば、電動モータからなるアクチュエータ等によって回転駆動される。
なお、複リンク式ピストンクランク機構1は、偏心軸部10aの位置を固定することで、圧縮比を可変としない構成とすることも可能である。すなわち、複リンク式ピストンクランク機構1は、コントロールシャフト10に替えて、機関本体側に支持される支持ピンにコントロールリンク9の他端を回転可能に連結し、固定圧縮比機構として構成することも可能である。
図2は、ロアリンク7の正面図である。ロアリンク7は、クランクピン6aに嵌合する円筒状のクランクピン軸受部11を中央に有している。また、ロアリンク7は、クランクピン軸受部11を挟んで互いにほぼ180°反対側となる位置に、一対のアッパピン軸受部12及び一対のコントロールピン軸受部13を有している。アッパピン軸受部12は、第1連結ピン軸受部に相当するものである。コントロールピン軸受部13は、第2連結ピン軸受部に相当するものである。
ロアリンク7は、全体として、菱形に近い平行四辺形をなしている。ロアリンク7は、クランクピン軸受部11の中心を通る分割面14において、アッパピン軸受部12を含む第2リンクアッパとしてのロアリンクアッパ15と、コントロールピン軸受部13を含む第2リンクロアとしてのロアリンクロア16と、の2部品に分割して形成されている。
ロアリンクアッパ15及びロアリンクロア16は、炭素鋼の鍛造や鋳造等によって形成されたものである。
分割面14は、クランクピン軸受部11の中心軸を含む単一の平面からなり、ロアリンクアッパ15とロアリンクロア16の合わせ面をとなる。分割面14は、クランクピン軸受部11よりアッパリンク4側に位置する第1合わせ面としての第1分割面14aと、クランクピン軸受部11よりコントロールリンク9側に位置する第2合わせ面としての第2分割面14bと、を有している。
第1分割面14aは、ロアリンクアッパ15側のアッパ側第1端面15aと、ロアリンクロア16側のロア側第1端面16aとによって構成される。第2分割面14bは、ロアリンクアッパ15側のアッパ側第2端面15bと、ロアリンクロア16側のロア側第2端面16bとによって構成される。つまり、ロアリンクアッパ15は、第1分割面14aを構成するアッパ側第1端面15aと、第2分割面14bを構成するアッパ側第2端面15bと、を有している。また、ロアリンクロア16は、第1分割面14aを構成するロア側第1端面16aと、第2分割面14bを構成するロア側第2端面16bと、を有している。
ロアリンク7の分割面14は、図2示すように、燃焼荷重Fの入力方向に対して直交している。また、第1分割面14aは、燃焼荷重Fが圧縮荷重として作用する面である。
分割面14は、クランクシャフト軸方向視で、アッパピン軸受部12の中心とコントロールピン軸受部13の中心とを結ぶ直線に沿ったロアリンク幅方向に対して傾斜している。換言すると、分割面14は、アッパピン軸受部12の中心軸とコントロールピン軸受部13の中心軸とを含む平面に対して斜めに傾いている。
本実施例では、ロアリンク幅方向におけるアッパピン軸受部12側をロアリンク7の一端側とし、ロアリンク幅方向におけるコントロールピン軸受部13側をロアリンク7の他端側とする。
これらのロアリンクアッパ15及びロアリンクロア16は、クランクピン軸受部11をクランクピン6aに嵌め込んだ上で、互いに逆向きに挿入される一対のボルト(図示せず)によって互いに締結されている。さらに言えば、ロアリンクアッパ15とロアリンクロア16は、クランクピン軸受部11の両側に配置した2本のボルトによって締結されている。なお、ロアリンクアッパ15とロアリンクロア16とは、2本以上のボルトで締結するようにしてもよい。
本願の発明者らは、燃焼荷重Fが作用した際のロアリンク7の分割面14の挙動を解析した。その結果、アッパリンク4側の第1分割面14aでは、摩擦係数を小さくするとずれが生じることが判明した。また、コントロールリンク9側の第2分割面14bでは、摩擦係数を小さくしてもずれが生じにくいことが判明した。つまり、コントロールリンク9側の第2分割面14bは、機械加工を省略して表面粗さを小さく(細く)しても、燃焼荷重Fがロアリンク7に作用した際にずれが生じにくいことが判明した。
そこで、ロアリンク7は、第1分割面14aの表面粗さを第2分割面14bの表面粗さよりも大きく(粗く)する。
具体的には、図3に示すように、第1分割面14aに対して機械加工(例えば円盤型の工具21を用いた研削)を施す。
すなわち、ロアリンクアッパ15のアッパ側第1端面15aとロアリンクロア16のロア側第1端面16aに対して機械加工を施す。
アッパ側第1端面15a及びロア側第1端面16aには、図3、図4に示すように、クランクピン軸受部11の軸方向に沿って延びるツールマークT1が形成される。
ツールマークT1は、クランクピン軸受部11の径方向に沿って山と谷が交互に繰り返し連続するものである。つまり、第1分割面14aは、ロアリンクアッパ15及びロアリンクロア16の双方の合わせ面がクランクピン軸受部11の径方向に沿って山と谷が交互に繰り返し連続して表面粗さが大きくなっている。換言すれば、第1分割面14aは、ロアリンクアッパ15及びロアリンクロア16の双方の合わせ面がクランクピン軸受部11の径方向に沿って山と谷が交互に繰り返し連続して所定の表面粗さとなっている。
第1分割面14aは、アッパ側第1端面15aのツールマークT1とロア側第1端面16aのツールマークT1とが噛み合うことで、ロアリンク7に燃焼荷重Fが作用した際に生じるずれを効果的に防止できる。
このようなツールマークT1は、図3に示すように、円盤状の工具21を回転させて研削することで形成される。
工具21の径は、ロアリンクアッパ15及びロアリンクロア16のクランクピン軸受部11軸方向に沿った長さに比べて十分大きいので、ツールマークT1は、クランクピン軸受部11の軸方向と略平行となるように形成される。
アッパ側第1端面15a及びロア側第1端面16aは、平面視で(図3に示すように)、クランクピン軸受部11軸方向に沿った中心位置上を工具21の中心Crが通るように工具21を水平移動させることで研削される。図3における直線Lは、クランクピン軸受部11軸方向に沿った中心位置を通る直線である。
第2分割面14bは、表面粗さRaが第1分割面14aの表面粗さよりも小さくなるように形成する。すなわち、第2分割面14bは、一般的な砥石で研削すればよい程度の表面粗さであり、場合によっては特に後加工せずとも良い。
つまり、ロアリンクアッパ15のアッパ側第2端面15bとロアリンクロア16のロア側第2端面16bは、第1分割面14aのような機械加工を施す必要はない。さらに言えば、アッパ側第2端面15b及びロア側第2端面16bは、機械加工を施すとしても一般的な砥石による研削程度で十分であり、場合によっては機械加工を行わなくても良い。
第1実施例における第2分割面14bは、一般的な砥石による研削が施されている。
つまり、ロアリンクアッパ15のアッパ側第2端面15bとロアリンクロア16のロア側第2端面16bには、一般的な砥石による研削が施されている。
第1実施例のアッパ側第2端面15b及びロア側第2端面16bには、図3、図4に示すように、クランクピン軸受部11の軸方向に沿って延びるツールマークT2が形成される。このようなツールマークT2は、砥石(図示せず)を回転させて研削することで形成される。
ツールマークT2は、クランクピン軸受部11の径方向に沿って山と谷が交互に繰り返し連続するものである。つまり、第2分割面14bは、ロアリンクアッパ15及びロアリンクロア16の双方の合わせ面がクランクピン軸受部11の径方向に沿って山と谷が交互に繰り返し連続している。ただし、ツールマークT2は、ツールマークT1に比べて細かいものである。従って、第2分割面14bの表面粗さは、第1分割面14aに比べて小さくなっている。換言すれば、第2分割面14bは、ロアリンクアッパ15及びロアリンクロア16の双方の合わせ面がクランクピン軸受部11の径方向に沿って山と谷が交互に繰り返し連続して、第1分割面14aよりも表面粗さが小さい所定の表面粗さとなっている。
上述した第1実施例のロアリンク7は、ロアリンク7は、第1分割面14aに工具21による機械加工を施し、第2分割面14bに工具21による機械加工を施さない。ロアリンク7は、第1分割面14aの表面粗さが第2分割面14bの表面粗さよりも大きくなるよう形成される。
これによって、工具21による機械加工は、ロアリンク7に燃焼荷重Fが作用した際のロアリンク7の分割面14でのロアリンクアッパ15とロアリンクロア16のずれを防止する上で必要な範囲にのみ施されることになる。
そのため、工具21による機械加工の範囲を小さくすることができ、ロアリンク7の製造コストを低減することができる。換言すれば、第2分割面14bは、第1分割面14aに比べて機械加工を簡略化することができ、総じてロアリンク7の製造コストを低減することができる。また、工具21の使用頻度が減少することで、工具21の寿命を延長できる。
なお、第1分割面14aにおいて、燃焼荷重Fがロアリンク7に作用した際のずれを防止できるならば、ロアリンクアッパ15のアッパ側第1端面15aとロアリンクロア16のロア側第1端面16aのどちらか一方にのみ工具21による機械加工を施すことも可能である。
以下、本発明の他の実施例について説明する。なお、上述した実施例と同一の構成要素については、同一の符号を付し重複する説明を省略する。
図5は、本発明が適用される第2実施例の内燃機関の複リンク式ピストンクランク機構30の概略構成を模式的に示した説明図である。
複リンク式ピストンクランク機構30は、上述した第1実施例の複リンク式ピストンクランク機構1と略同一構成となっているが、ロアリンクアッパ33がアッパピン軸受部12及びコントロールピン軸受部13を有するようにロアリンク32が分割されている。
すなわち、ロアリンク32は、クランクピン軸受部11の中心軸を含む単一の平面からなる分割面31において、アッパピン軸受部12及びコントロールピン軸受部13を含む第2リンクアッパとしてのロアリンクアッパ33と、それ以外の部分からなる第2リンクロアとしてのロアリンクロア34と、の2部品に分割して形成されている。ロアリンク32の分割面31は、燃焼荷重Fの入力方向に対して直交している。
分割面31は、クランクピン軸受部11よりアッパリンク4側に位置する第1合わせ面としての第1分割面31aと、クランクピン軸受部11よりコントロールリンク9側に位置する第2合わせ面としての第2分割面31bと、を有している。第1分割面31aは、燃焼荷重Fが圧縮荷重として作用する面である。
第2実施例の分割面31は、クランクシャフト軸方向視で、アッパピン軸受部12の中心とコントロールピン軸受部13の中心と結ぶ直線に対して略平行になっている。換言すると、分割面31は、アッパピン軸受部12の中心軸とコントロールピン軸受部13の中心軸とを含む平面に対して略平行になっている。
ロアリンクアッパ33は、第1分割面31aを構成するアッパ側第1端面33aと、第2分割面31bを構成するアッパ側第2端面33bと、を有している。また、ロアリンクロア34は、第1分割面14aを構成するロア側第1端面34aと、第2分割面31bを構成するロア側第2端面34bと、を有している。
そして、ロアリンク32は、アッパリンク4側の第1分割面31aの表面粗さがコントロールリンク9側の第2分割面31bの表面粗さよりも大きく(粗く)なっている。
ロアリンク32は、第1分割面31aに上述した工具21による機械加工を施し、第2分割面14bに工具21による機械加工を施さない。
アッパ側第1端面33a及びロア側第1端面34aには、クランクピン軸受部11の軸方向に沿って延びるツールマークが形成される。このツールマークは、クランクピン軸受部11の径方向に沿って山と谷が交互に繰り返し連続するものである。
第1分割面31aは、アッパ側第1端面33aのツールマークとロア側第1端面34aのツールマークとが噛み合うことで、ロアリンク32に燃焼荷重Fが作用した際に生じるずれを効果的に防止できる。
アッパ側第2端面33b及びロア側第2端面34bは、機械加工を施すとしても一般的な砥石による研削程度で十分であり、場合によっては機械加工を行わなくても良い。
アッパ側第2端面33b及びロア側第2端面34bに機械加工を施す場合は、アッパ側第2端面33b及びロア側第2端面34bにクランクピン軸受部11の軸方向に沿って延びるツールマークが形成されるようにする。このツールマークは、クランクピン軸受部11の径方向に沿って山と谷が交互に繰り返し連続するものである。
このような第2実施例の複リンク式ピストンクランク機構30においても、上述した複リンク式ピストンクランク機構1と略同様の作用効果を奏することができる。
また、第1分割面31aにおいて、燃焼荷重Fがロアリンク32に作用した際のずれを防止できるならば、ロアリンクアッパ33のアッパ側第1端面33aとロアリンクロア34のロア側第1端面34aのどちらか一方にのみ工具21による機械加工を施すことも可能である。

Claims (5)

  1. ピストンにピストンピンを介して一端が連結された第1リンクと、上記第1リンクの他端に第1連結ピンを介して連結され、かつクランクシャフトのクランクピンに連結された第2リンクと、一端が上記第2リンクに第2連結ピンを介して連結され、他端が機関本体側に支持された第3リンクと、を備えてなる内燃機関の複リンク式ピストンクランク機構であって、
    上記第2リンクは、上記クランクピンと嵌合するクランクピン軸受部を有し、上記クランクピン軸受部の中心軸を含む平面からなる合わせ面で第2リンクアッパと第2リンクロアに分割構成され、
    上記合わせ面は、上記クランクピン軸受部より第1リンク側に位置する第1合わせ面と、上記クランクピン軸受部より第3リンク側に位置する第2合わせ面と、を有し、
    上記第1合わせ面の表面粗さが上記第2合わせ面の表面粗さよりも大きい内燃機関の複リンク式ピストンクランク機構。
  2. 上記第1合わせ面において、上記第2リンクアッパ及び上記第2リンクロアの双方の合わせ面の粗さが大きくなる請求項1に記載の内燃機関の複リンク式ピストンクランク機構。
  3. 上記第1合わせ面を構成する上記第2リンクアッパの第1端面と、上記第1合わせ面を構成する上記第2リンクロアの第2端面とは、上記クランクピン軸受部の径方向に沿って山と谷が交互に繰り返し連続して所定の表面粗さとなっている請求項1または2に記載の内燃機関の複リンク式ピストンクランク機構。
  4. 上記第2リンクの上記合わせ面は、燃焼荷重に対して直交している請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関の複リンク式ピストンクランク機構。
  5. 上記第1合わせ面は、燃焼荷重が圧縮荷重として作用する面である請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関の複リンク式ピストンクランク機構。
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