JPWO2019208561A1 - 血液成分の血中濃度測定方法、血中濃度測定装置およびプログラム - Google Patents

血液成分の血中濃度測定方法、血中濃度測定装置およびプログラム Download PDF

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Abstract

ヒトの指などの生体に照射された光から血液成分の血中濃度を精度よく測定する技術を提供する。血液成分の血中濃度測定方法は、複数波長の光を生体に照射して生体から受光した光に基づいて脈波信号を測定し、脈波信号から各波長の光における生体の血液の吸光度を算出し、血液の吸収スペクトルを所定の血液成分の吸収スペクトルと所定の血液成分以外の血液成分の吸収スペクトルとの重ね合わせであるとしたときの、生体の血液の吸光度のうちの所定の血液成分の吸光度に相関する値を算出し、値から所定の血液成分の血中濃度を算出する。

Description

本発明は、血液成分の血中濃度測定方法、血中濃度測定装置およびプログラムに関する。
血液は、血球や水の他、アルブミンやヘモグロビンなどのタンパク質、中性脂肪、コレステロール、グルコースといった種々の成分を含み、これらはヒトの健康状態を反映している。そのため、ヒトの健康状態を評価する上で血液成分の測定は重要であり、注射針を用いて採血した血液の分析は一般に行われている。ただし、注射針の穿刺による痛み、採血から測定および注射針の廃棄などに伴う作業の煩雑さ、感染の恐れといった要因のため、血液分析を頻繁に行うことは現実的ではないことから、採血を伴わない非侵襲的な血液成分の測定方法が求められている。そこで、血液の吸収スペクトルを非侵襲的に取得し、そのスペクトル形状を解析することで血液成分の血中濃度を算出する方法が検討されている。
血液の吸収スペクトルを非侵襲的に測定および算出する方法としては、光を生体に照射し、生体から受光した光の強度が血液の脈動によって周期的に変化することを利用し、異なる時刻での光強度(例えば最大値と最小値)を差分して求めた光強度の変化幅から血液の吸光度を算出するということを各波長の光について行うことで、各波長における血液の吸光度、すなわち、血液の吸収スペクトルを算出する方法がある(特許文献1、2)。また、生体に連続光を照射したときの光の散乱係数を基に、生体の血液中の生体脂質濃度を測定する方法がある(特許文献3)。
特許第3345481号公報 国際公開第2003/079900号 国際公開第2014/087825号
しかしながら、血液の吸収スペクトルは、測定対象成分の濃度の他に、濃度が未知な夾雑成分の影響を受けるため、上記の技術では、観測された血液の吸収スペクトルをそのまま用いても測定対象成分の血中濃度を精度よく測定できない可能性がある。
上記の実情に鑑み、本件開示の技術は、ヒトの指などの生体に照射された光から血液成分の血中濃度を精度よく測定する技術を提供することを目的とする。
本件開示の血液成分の血中濃度測定方法は、複数波長の光を生体に照射して前記生体から受光した光に基づいて脈波信号を測定し、前記脈波信号から各波長の光における前記生体の血液の吸光度を算出し、血液の吸収スペクトルを所定の血液成分の吸収スペクトルと前記所定の血液成分以外の血液成分の吸収スペクトルとの重ね合わせであるとしたときの、前記生体の血液の吸光度のうちの前記所定の血液成分の吸光度に相関する値を算出し、前記値から前記所定の血液成分の血中濃度を算出する。これにより、精度の高い血液成分の血中濃度の測定が実現できる。ここで、複数波長の光とは、ある波長域に発光波長を有する光のことであり、例えば、900〜1700nmの波長域の近赤外光のことである。なお、複数波長の光は、1つの光源(例えば、ハロゲンランプ)から照射されてもよいし、複数の光源(例えば、Light-Emitting Diode(LED))から照射されてもよい。
また、上記の血中濃度測定方法において、前記脈波信号を測定することは、第1光源および第2光源から波長の異なる第1光および第2光を前記生体にそれぞれ照射して前記生体から受光した光に基づいて前記第1光に対応する第1脈波信号および前記第2光に対応する第2脈波信号を測定することであり、前記生体の血液の吸光度を算出することは、前記第1脈波信号および前記第2脈波信号から、前記第1光および前記第2光における前記生体の血液の吸光度を算出することであり、前記値を算出することは、前記第1光および前記第2光における前記生体の血液の吸光度から、前記所定の血液成分の吸光度に相関する値を算出することであってもよい。
また、上記の血中濃度測定方法において、前記脈波信号を測定することは、一つの光源から複数波長の光を前記生体に照射して前記生体から受光した光に基づいて前記複数波長の光に対応する脈波信号を測定することであり、前記生体の血液の吸光度を算出することは、前記脈波信号から各波長における前記生体の血液の吸光度を算出して、前記生体の血液の吸収スペクトルを算出することであり、前記値を算出することは、前記吸収スペクトルを、前記所定の血液成分の吸収スペクトルと前記所定の血液成分以外の血液成分の吸収スペクトルとの重ね合わせであるとしたときの、前記重ね合わせにおける前記所定の血液成分の吸収スペクトルが示す吸光度に相関する値を算出することであってもよい。
また、上記の血中濃度測定方法において、前記値を算出することは、前記重ね合わせにおける前記所定の血液成分の吸収スペクトルに用いられる係数を前記値として最小二乗法により決定することであり、前記所定の血液成分の血中濃度を算出することは、前記係数を吸光度として、前記所定の血液成分の血中濃度と吸光度との相関を示す検量線を用いて前記所定の血液成分の血中濃度に換算することであってもよい。
また、上記の血中濃度測定方法において、前記所定の血液成分はトリグリセライドを含み、前記所定の血液成分以外の血液成分はヘモグロビンを含んでいてもよい。
また、本件開示は血液成分の血中濃度測定装置またはプログラムの側面からも捉えることができる。例えば、本件開示の血液成分の血中濃度測定装置は、複数波長の光を生体に照射して前記生体から受光した光に基づいて脈波信号を測定する測定部と、前記脈波信号から各波長の光における前記生体の血液の吸光度を算出する第1算出部と、血液の吸収スペクトルを所定の血液成分の吸収スペクトルと前記所定の血液成分以外の血液成分の吸収スペクトルとの重ね合わせであるとしたときの、前記生体の血液の吸光度のうちの前記所定の血液成分の吸光度に相関する値を算出する第2算出部と、前記値から前記所定の血液成分の血中濃度を算出する第3算出部とを備えていてもよい。
本件開示の技術によれば、ヒトの指などの生体に照射された光から血液成分の血中濃度を精度よく測定する技術を提供することができる。
一実施形態における血中濃度測定装置の構成の一例を示す図である。 一実施形態における血中濃度測定装置を模式的に示す図である。 一実施形態における血中濃度測定装置の一部を模式的に示す図である。 一実施形態における血中濃度測定装置によって実行される処理のフローチャートの一例を示す図である。 一実施形態における血中濃度測定装置によって測定される脈波信号の一例を示すグラフである。 一実施形態における血中濃度測定装置によるノイズ除去処理の概略を示す図である。 一実施形態における血中濃度測定装置によって測定される吸収スペクトルの一例を示すグラフである。 実施例1における血中濃度測定装置による測定結果の一例を示す図である。 図8の測定結果に基づく血中TG値と非侵襲血液吸光度との相関を示すグラフである。 図8の測定結果に基づく血中TG値とTG推定値を示すグラフである。 図8の測定結果に基づく血中TG値とTG推定値を示す別のグラフである。 図8の測定結果に基づく非侵襲血液スペクトルを示すグラフである。 実施例2におけるTGスペクトルとHbスペクトルの一例を示すグラフである。 実施例2における血中濃度測定装置による測定結果の一例を示す図である。 TGの水溶液とHbの水溶液を測定した場合の吸収スペクトルの一例を示すグラフである。 図14の測定結果に基づく血中TG値と非侵襲TG吸光度との相関を示すグラフである。 図14の測定結果に基づく血中TG値とTG推定値を示すグラフである。 図14の測定結果に基づく血中TG値とTG推定値を示す別のグラフである。 一実施形態の変形例における血中濃度測定装置を模式的に示す図である。 一実施形態の変形例における血中濃度測定装置の一部を模式的に示す図である。
以下に、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、本実施形態における血液の吸収スペクトルの算出対象は、血液の脈動が生じる部位であればよく、手の指、足の指、手のひら、足の裏、耳たぶ、唇などが好ましく、手の指、特に人差し指が好ましい。
例えばヒトの指を透過した光の強度は、指の内部の血液の脈動によって周期的に変動する。本実施形態では、ヒトの指の透過光の経時変化である脈波信号を利用して、複数の波長における血液の吸光度、すなわち、血液の吸収スペクトルを非侵襲的に算出する。一方、血液中のトリグリセライド(Triglyceride:TG)は、その濃度が上昇すると血液の濁りを引き起こすため、血液の吸光度を増加させる。したがって、本実施形態は、生体を非侵襲的に測定したときの血液の吸光度(血液吸光度)を指標として、TGの血中濃度を示す血中TG値を算出する血液成分の血中濃度測定方法を提供する。特に本実施形態は、血液吸光度から血中TG値を算出する際に、TG用のスペクトルとTG以外の成分用のスペクトルをあらかじめ取得しておき、生体に光を照射したときの透過光を観測し、観測した透過光が示す血液吸収スペクトルを各々の重ね合わせとみなして、TG用のスペクトルを用いて血中TG値を算出することで、TGの血中濃度の測定精度の向上を実現している。
まず、本実施形態における血液の吸収スペクトルを非侵襲的に測定する方法について説明する。図1に、本実施形態におけるコンピュータの一例としての血中濃度測定装置1の概略構成の一例を示す。血中濃度測定装置1では、吸収スペクトルの算出対象である血液を含む被験者の身体の一部(指など)に近赤外光を照射し、その透過光スペクトルを基に血液の吸収スペクトルを算出する。図1に示すように、血中濃度測定装置1は、制御部10、記憶部20、照射部30、受光部40、表示部50を有する。
制御部10は、Central Processing Unit(CPU)を含み、血中濃度測定装置1内の各部の動作を制御する。記憶部20には、以下に説明する血中濃度測定装置1における種々の処理を実行するためのプログラムが格納されている。また、記憶部20は、血中濃度測定装置1における種々の処理を実行した際に得られるデータを記憶する。制御部10は、記憶部20に格納されているプログラムを装置内のRandom Access Memory(RAM;図示せず)に展開して実行することで、血中濃度測定装置1における種々の処理を実行する。照射部30は、血液の吸収スペクトルの算出対象である血液を含む被験者の身体の一部(指など)に近赤外光を照射する。被験者の身体を透過した透過光は、受光部40によって受光される。本実施形態では、照射部30によって被験者の指に近赤外光が照射され、照射された光は指を透過し、その透過光は受光部40によって受光される。そして、受光部40の分光器によって、ヒトの指の透過光の分光スペクトルが経時的に測定される。
本実施形態では、一例として、受光部40の分光器としてマルチチャンネルフーリエ変換型分光器を用いて、分光器によって10秒間(50msec間隔で200回)の測定を行う。マルチチャンネルフーリエ変換型分光器は、入射した光をサバール板によって分離し、フーリエレンズを用いて分離した光を互いに干渉させた結果生じる干渉縞(インターフェログラム)をラインセンサで取得し、取得したインターフェログラムをフーリエ変換することで分光スペクトルを得る。マルチチャンネルフーリエ変換分光器の測定可能な波長域は、近赤外全域(900〜2500nm)をカバーしている。マルチチャンネルフーリエ変換分光器を使用して検体の透過光スペクトルを測定し、あらかじめ取得したいわゆるブランクの透過光スペクトルと測定した透過光スペクトルとを比較することで、検体のブランクに対する吸収スペクトルを得ることができる。
また、制御部10は、制御部10の機能の一部としての測定部11、吸収スペクトル算出部12、吸光度算出部13、血中濃度算出部14を有する。測定部11は、受光部40によって受光された透過光に基づく脈波信号を測定する。吸収スペクトル算出部12は、脈波信号から被験者の血液の吸収スペクトルを算出する。具体的には吸収スペクトル算出部12は、測定部11によって測定された脈波信号に対してノイズを除去して被験者の血液の吸収スペクトルを算出する。吸光度算出部13は、算出された吸収スペクトルを、所定の血液成分の一例であるTGの吸収スペクトルとTG以外の血液成分の吸収スペクトルとの重ね合わせとしたときの、当該重ね合わせにおけるTGの吸収スペクトルが示す吸光度を算出する。なお、TG以外の血液成分、すなわち所定の血液成分以外の血液成分の一例としてヘモグロビンが挙げられる。血中濃度算出部14は、算出された吸光度からTGの血中濃度を算出する。血中濃度算出部14によるTGの血中濃度の算出結果は、測定された血中TG値として表示部50に表示される。
図2に、本実施形態における血中濃度測定装置1の一例を模式的に示す。血中濃度測定装置1には、被験者が指100を挿入するための開口部60が設けられている。開口部60の奥には照射部30と受光部40が設けられている。図3に、図2の血中濃度測定装置1において、被験者が指100を開口部60に挿入したときの状態を模式的に示す。照射部30と受光部40は、開口部60から挿入された被験者の指100を挟むように配置されている。
照射部30は、ハロゲンランプ31を有する。一例として、ハロゲンランプ31によって照射される光の波長は、900〜1700nmの波長域の近赤外光である。ただし、照射部30に設けられる光源の種類、個数および照射波長はこれに限られない。光源は、例えば、Light-Emitting Diode(LED)であってもよい。また、受光部40は、光検出器41を有する。これにより、照射部30から指100に照射された近赤外光は指100を透過して受光部40に受光される。血中濃度測定装置1では、受光部40によって受光された近赤外光に基づいて以下に説明する処理によって被験者の血液の吸収スペクトルが算出され、血中TG値が測定される。測定された血中TG値は表示部50に表示される。
図4に、制御部10によって実行される処理のフローチャートの一例を示す。制御部10は、例えば血中濃度測定装置1の使用者の操作に従って図4に示すフローチャートの処理を開始する。
OP101において、制御部10は、照射部30を制御して被験者の指に近赤外光を照射する。照射された近赤外光は被験者の指を透過し、透過光として受光部40に入射する。次いで、処理はOP102に進められる。OP102において、制御部10は、測定部11により、受光部40によって受光された透過光を用いて上記の脈波信号の測定を行う。
次に、OP103において、制御部10は、OP102で測定した脈波信号からノイズを除去する。図5は、本実施形態で得られる脈波信号の経時変化を、波長、光量、時間の各軸を設定して示したグラフの一例である。図5に示すように、OP102における測定によって各波長における透過光量の経時変化である脈波信号が得られる。脈波信号には、血液の脈動に起因する変動の他に、測定対象のヒトの呼吸や指の動きによる低周波のドリフト変動や、血中濃度測定装置1内のセンサのノイズに起因する高周波ノイズが含まれる。そこで、制御部10は、各種ノイズ処理を行って観測された透過光の分光スペクトルから脈動に起因する変化を取り出す。
図6に、OP103における、透過光の分光スペクトルから低周波のドリフト変動と高周波ノイズを除去する処理の一例を概略的に示す。図中、各グラフの横軸は時間(秒)、縦軸は透過光量(波長1200nm)を示す。図6に例示するように、制御部10は、低周波ドリフトの除去には、6次多項式をフィッティングにより差分する処理を実行し、高周波ノイズの除去には、各波長の脈波信号を多変量時系列データとして主成分分析を行って、第1主成分を用いてデータを再構築する処理を実行する。制御部10は、これらのノイズの除去処理を行うことで、図6に例示するように、ノイズが除去された脈波信号を得る。次に、制御部10は、処理をOP104に進める。
OP104において、制御部10は、吸収スペクトル算出部12により、OP103において得られたノイズが除去された脈波信号を基に、血液の吸収スペクトルを算出する。本実施形態においては、観測された透過光の波長λにおける透過光量の時間平均値をPaveとし、ノイズが除去された脈波信号の振幅に相当する標準偏差をPsdとすると、波長λにおける血液吸光度(血液吸収スペクトル)ABlood(λ)は、次の式(1)により算出される。
Figure 2019208561
すなわち、脈動によって光路上の血液量が増加する前の透過光量(Pave+Psd)を基準として血液量が増加した後の透過光量(Pave−Psd)から血液の吸光度を算出している。
制御部10は、血液の吸収スペクトルを算出すると、OP105において、吸光度算出部13によりTGの吸収スペクトルが示す吸光度を算出し、血中濃度算出部14により、算出した吸光度を、検量線を用いて血中濃度に換算することでTGの血中TG値を算出し、算出した血中TG値を測定値とする。具体的な処理の詳細については、後述の各実施例において説明する。さらに、制御部10は、OP106において、測定した血中TG値を表示部50に表示し、本フローチャートの処理を終了する。
ここで、図7に、上記の処理によって算出される血液の吸収スペクトルの一例を示す。図7には、当該血液を光路長0.1mmの石英セルに封入した場合に測定される吸収スペクトルも示す。なお、いずれの吸収スペクトルについても、波長1000〜1350nmの範囲で標準正規変量(Standard Normal Variate:SNV)による規格化を行っている。図7のグラフの横軸は波長(nm)、縦軸はSNVによる規格化を行った吸光度を示す。図7からわかるように、双方の吸収スペクトルはともに、短波長(1000nm付近)側で吸光度が大きく、波長1250〜1300nm付近で吸光度が小さくなるという互いに類似する形状を示している。すなわち、このことは、上記の本実施形態の血液の吸収スペクトルの測定処理によって、吸収スペクトルを好適に測定できることを示しているといえる。
次に、上記の血中TG値の測定処理に関する実施例を2例説明する。なお、以下の実施例において上記と同様の構成要素および処理については同一の符号を用いて説明する。
(実施例1)
まず、本実施形態に係る実施例1について説明する。実施例1では、上記の血液の吸収スペクトルの測定を用いて血中TG値を算出する。上記の通り、血液中のTGの濃度が増加すると、血液の濁度も増加する。また、一般に、血液の濁度が増加すると、血液の吸収スペクトルにおける短波長(波長1000nm付近)側の吸光度が増加する。そこで、本実施例では、非侵襲的に測定された血液の吸収スペクトルに対して波長1200nmの吸光度がゼロとなるようにベース補正を行って得られる吸収スペクトル(以下「非侵襲血液スペクトル」と称する)における波長1000nmの吸光度(以下「非侵襲血液吸光度」と称する)を、算出する血中TG値の指標として用いる。また、本実施例では、一例として後述の採血測定よって得られる血中TG値と非侵襲血液吸光度との相関関係についてあらかじめ作成された回帰直線を検量線として用いることで、測定された血液の吸収スペクトルにおける非侵襲血液吸光度が血中TG値に換算される。検量線のデータは、例えば記憶部20にあらかじめ記憶される。
本実施例では、制御部10は、OP102〜OP104の処理において、脈波信号の測定を複数回行い、それぞれの脈波信号から算出される血液の吸収スペクトルが示す値の平均値を以下の処理における血液の吸収スペクトルとして用いる。なお、以下では、吸光度算出部13、血中濃度算出部14を制御部10に代表させて説明する。
本実施例のOP105においては、血中濃度測定装置1の制御部10は、OP104において算出された血液の吸収スペクトルから非侵襲血液吸光度を算出する。さらに、制御部10は、算出した非侵襲血液吸光度を記憶部20に記憶された検量線を用いて血中TG値に換算し、換算により得られる血中TG値を測定された血中TG値とする。
図8に、上記の処理によって測定された血中TG値の一例を示す。ここでは、4人の被験者に対して、1日5回(9:30、11:30、13:30、15:30、17:00)、血中濃度測定装置1を用いて上記の血中TG値の測定処理を実行する。さらに、同じ被験者に対して、採血による血中TG値の測定(以下、採血測定)を行う。一例として、血中濃度測定装置1において、被験者の左手人差し指に光を照射して測定を行う。一方、採血測定は、右手の人差し指または中指にランセットを穿刺して出血させ、簡易血液分析装置cobas b101(ロシュ・ダイアグノスティックス社製)を用いて血中TG値を測定する。
図8において、「ID_測定番号」の各値は、各被験者の識別番号と上記の5回の測定の各測定回との組み合わせである。例えば「ID02_5」は、識別番号が「ID02」である被験者が第5回目、すなわち17:00に測定を行った場合に対応する。また、図中「血中TG値」の各値は、上記の採血測定によって測定される血中TG値である。また、図中「非侵襲血液吸光度」の各値は、OP105において算出される非侵襲血液吸光度の値である。また、図中「TG推定値」は、OP105において算出される血中TG値である。図中「誤差」の各値は、「TG推定値」の値から「血中TG値」の値を減算した値であり、各値の差を示す。
図9は、図8の「血中TG値」と「非侵襲血液吸光度」の相関を示すグラフである。図9のグラフの横軸は採血測定による血中TG値(mg/dL)、縦軸は非侵襲血液吸光度の値を示す。図9からわかるように、「血中TG値」が大きくなるほど「非侵襲血液吸光度」が大きくなる傾向が認められる。なお、図9における「血中TG値」と「非侵襲血液吸光度」の相関係数は、0.499である。
また、図10は、図8における各「ID_測定番号」に対する「血中TG値」と「TG推定値」を示すグラフである。また、図11は、図8の「血中TG値」と「TG推定値」の相関を示すグラフである。図10のグラフの横軸は各「ID_測定番号」、縦軸はTG推定値(mg/dL)を示す。図11のグラフの横軸は採血測定による血中TG値(mg/dL)、縦軸はTG推定値(mg/dL)を示す。さらに、以下の式(2)を用いて、OP105において算出される血中TG値の正確さを示す指標として平均二乗誤差を求めると、「68mg/dL」となる。
Figure 2019208561
なお、iは、図8の「ID_測定番号」を上から順に数えた場合の値である。例えば、ID01_1〜ID01_5に対応するiの値は、それぞれ1〜5であり、ID02_1〜ID02_5に対応するiの値は、それぞれ6〜10である。Nは、測定数であり、図8の場合はNは20である。また、predTGは、i番目の測定における「TG推定値」の値であり、bloodTGは、i番目の測定における「血中TG値」の値である。
上記説明より、血中濃度測定装置1において、算出される非侵襲血液吸光度を血中TG値の算出における有用な指標として用いることができ、これにより血中TG値の測定精度の向上が期待できる。
(実施例2)
次に、本実施形態に係る実施例2について説明する。本実施例では、図8の各測定回における、非侵襲血液スペクトルに着目する。図12は、図8の各測定回における非侵襲血液スペクトルを示すグラフである。図12のグラフの横軸は波長(nm)、縦軸は吸光度を示す。
図12の各非侵襲血液スペクトルは、TGの吸収スペクトルと、ヘモグロビンなどのTG以外の成分の吸収スペクトルの重ね合わせと考えられる。そこで、本実施例では、血中濃度測定装置1は、上記のOP101〜OP106の処理を実行する前に、TGの吸収スペクトルの測定データとTG以外の吸収スペクトルの測定データをあらかじめ取得する。取得したデータは、例えば記憶部20に記憶される。本実施例では、OP104において算出される非侵襲血液スペクトルがTGの吸収スペクトルとTG以外の吸収スペクトルとの重ね合わせであることを踏まえて、当該非侵襲血液スペクトルに含まれるTGの吸収スペクトルから血中TG値を算出する。以下にその具体的な処理について説明する。
まず、血中濃度測定装置1がTGの吸収スペクトルをあらかじめ取得する方法の一例として、TGを主成分とした人工脂肪乳剤(例えば、イントラリポス)の希釈液を石英セルに封入して吸収スペクトルを測定した結果を取得する。また、血中濃度測定装置1がTG以外の成分の吸収スペクトルをあらかじめ取得する方法の一例として、血液の主成分であるヘモグロビンの精製試薬の水溶液を石英セルに封入して吸収スペクトルを測定した結果を取得する。また、血中濃度測定装置1がTGの吸収スペクトルあるいはTG以外の成分の吸収スペクトルをあらかじめ取得する方法の一例として、種々の血液の吸収スペクトルを測定し、ALS(Alternating Least Squares)やMCR(Multiple Curve Resolution)などのアルゴリズムを用いて各吸収スペクトルを2つ以上のスペクトルに分離し、分離したスペクトルをTGの吸収スペクトルあるいはTG以外の成分の吸収スペクトルとして取得する。
ここでは、一例としてMCRを用いて、算出された非侵襲血液スペクトルを2つに分離し、一方をTGの吸収スペクトル(以下「TGスペクトル」と称する)とし、もう一方をTG以外の成分としてヘモグロビンの吸収スペクトル(以下「Hbスペクトル」と称する)とする。そして、血中濃度測定装置1は、TGスペクトルのデータとHbスペクトルのデータをあらかじめ取得して例えば記憶部20に記憶する。また、血中濃度測定装置1は、血中TG値の算出に用いられる検量線のデータも例えば記憶部20に記憶する。なお、検量線の詳細については後述する。
次に、本実施例におけるOP105の処理について説明する。本実施例では、血中濃度測定装置1の制御部10は、OP104において算出される非侵襲血液スペクトルのデータと、記憶部20に記憶されているTGスペクトルとHbスペクトルのデータを用いて、以下の式(3)の等式ができるだけ成立する係数α、βを最小二乗法で決定する。
Figure 2019208561
ここで、iは実施例1におけるiと同じである。また、xは、i番目の測定で得られる非侵襲血液スペクトルを表す。また、a、bは、あらかじめ取得したTGスペクトルとHbスペクトルをそれぞれ表す。
そして、制御部10は、決定した係数αを吸光度として記憶部20に記憶された検量線を用いて換算することで血中TG値を算出する。
次に、図8に示す例において、本実施例で血中TG値を算出する処理について説明する。本実施例では、制御部10は、図12に示す20個の非侵襲血液スペクトル(波長900〜1350nmの44個の吸光度からなる)に対して、多変量解析ソフトウェアPirouette 4.5(Infometrix社製)を用いてMCRアルゴリズムを適用し、各非侵襲血液スペクトルを2つのスペクトルの重ね合わせとして上記の式(3)で表現する。
すなわち、i番目の測定で得られる非侵襲血液スペクトルxは、2つの定ベクトルaおよびbの線形結合であるとして、制御部10は、式(3)の等式ができるだけ成立するようなaおよびb、αおよびβを決定する。
図13は、MCRによって得られる2つのスペクトルaおよびbの一例を示すグラフである。また、図14に、図8に示す測定について、各測定回において決定されるαおよびβの値を示す。なお、図中「ID_測定番号」、「血中TG値」、「TG推定値」、「誤差」は、図8と同様である。また、「α(非侵襲TG吸光度)」、「β」は、それぞれ各測定回において決定されるαおよびβの値である。図13のグラフの横軸は波長(nm)、縦軸は吸光度を示す。
図13に示すように、いずれのスペクトルも、吸光度が、短波長側で大きく長波長側で小さい概して類似した形状を示す。ただし、スペクトルaの形状は、波長900nmから1200nmにかけて単調減少する形状であるのに対し、スペクトルbの形状は、波長1000nmから1100nmにかけて急激に減少する形状である点で異なる。
ここで、いずれのスペクトルがTGの吸収スペクトルをより反映したものであるかを判断するため、TGを主成分とする人工脂肪乳剤イントラリポスの水希釈液(TG=400mg/dL)およびウシ血液由来ヘモグロビン水溶液(ヘモグロビン=16g/dL)を光路長0.1mmの石英セルに封入し、溶媒である水をブランクとしてフーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)で吸収スペクトルを測定する。図15に、当該測定によって得られるTGスペクトルとHbスペクトルのグラフの一例を示す。なお、図15では、いずれのスペクトルも波長900〜1350nmの範囲でSNVによる規格化を行う。図15のグラフの横軸は波長(nm)、縦軸はSNVによる規格化を行った吸光度を示す。
図15に示すように、いずれのスペクトルにおける吸光度も、短波長側で大きく、長波長側で小さくなり、概ね互いに類似する形状を示す。ただし、TGスペクトルは長波長側となるに従って単調減少する形状であるのに対し、Hbスペクトルは、波長1100nm以上の範囲で急激に減少する形状である点で異なる。このことから、図13におけるスペクトルaはTGスペクトルを反映したスペクトルであり、スペクトルbはHbスペクトルを反映したスペクトルであるといえる。そこで、本実施形態では、式(3)においてTGスペクトルaの係数であるαを非侵襲血液スペクトルにおけるTGの吸光度として血中TG値の算出に用いる。
図16に、図14における「血中TG値」の値に対して「α(非侵襲TG吸光度)」の値をプロットしたグラフを示す。図16のグラフの横軸は採血測定による血中TG値、縦軸は非侵襲TG吸光度を示す。図16からわかるように、「血中TG値」の値が大きいほど「α(非侵襲TG吸光度)」の値が大きくなる傾向が認められる。なお、図16における「血中TG値」と「α(非侵襲TG吸光度)」との相関係数は、0.550である。したがって、非侵襲血液吸光度を用いる実施例1の場合における「血中TG値」と「非侵襲血液吸光度」の相関係数(0.499)よりも良好な相関を示すといえる。このことから、上記の処理によって決定されるαの値を用いて血中TG値を算出する処理は、実施例1の非侵襲血液吸光度を用いて血中TG値を算出する処理に比べて、血中TG値のより有用な指標となることがわかる。そこで、本実施例では、図16に示す血中TG値と非侵襲TG吸光度の相関関係について作成した回帰直線を検量線として採用する。
図17は、図14の各測定回における血中TG値と本実施例において算出されるTG推定値とを示すグラフである。また、図18は、血中TG値に対してTG推定値をプロットした結果を示すグラフである。図17のグラフの横軸は各「ID_測定番号」、縦軸はTG推定値(mg/dL)を示す。図18のグラフの横軸は採血測定による血中TG値(mg/dL)、縦軸はTG推定値(mg/dL)を示す。実施例1と同様に、式(2)を用いて、OP105において算出される血中TG値の正確さを示す指標として平均二乗誤差を求めると、「59mg/dL」である。このことからも、非侵襲血液吸光度を用いる実施例1の場合(平均二乗誤差は「68mg/dL」)に比べて、本実施例による処理の方が血中TG値の測定精度がより向上することが期待できる。
以上が本実施形態に関する説明であるが、上記の血中濃度測定装置1の構成、吸収スペクトルの測定処理、血中TG値の測定処理などは、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想と同一性を失わない範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、上述した本実施形態では、血中濃度測定装置によりトリグリセライドの血中濃度を測定する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、本実施形態の血中濃度測定装置により血中濃度を測定される血液成分は、トリグリセライドに限定されるものではない。本実施形態の血中濃度測定装置は、ヘモグロビン、グルコース、コレステロール等の血中濃度の測定にも適用可能である。
また、上述した本実施形態では、トリグリセライドの血中濃度を算出する際、トリグリセライドの吸収スペクトルが示す吸光度として、トリグリセライドの吸収スペクトルに用いられる係数αが用いられた。しかしながら、本実施形態とは異なり、例えば、トリグリセライドの吸収スペクトルを求め、その後、トリグリセライドの吸収スペクトルが示す吸光度として、トリグリセライドの吸収スペクトルから上記の非侵襲血液吸光度を算出し、算出した非侵襲血液吸光度からトリグリセライドの血中濃度を算出してもよい。
また、本実施形態では、生体に照射される光は、生体を透過する波長域400〜2500nmから選ばれる少なくとも2つ以上の波長の単色光である。なお、波長域400〜2500nmの全範囲または一部の範囲の光を照射し、受光した光を複数波長に分光して測定してもよい。生体に照射する光の波長域は、より好ましくは900〜1700nm、さらに好ましくは900〜1300nmである。このような波長域を選択することで、生体における血液の脈動をより正確に反映した脈波信号を測定することで、主成分分析において当該脈波信号を基準とした再構築によりノイズをより効果的に除去することができる。また、分光器では、受光した光を10〜50nm間隔で分光測定するのが好ましい。
本実施形態で測定する光の多波長時系列データは、測定部位の透過光強度、反射光強度、散乱光強度、または吸光度のいずれであってもよい。すなわち、上記の説明では、受光部40は生体の透過光を受光することを想定しているが、受光部40で受光する光は透過光に限られない。受光部40の数や位置を変更することで、生体からの透過光、反射光、散乱光、あるいはこれら複数種類の光を受光し、受光した光に対して上記の吸収スペクトルの測定処理を適用することができる。また、吸収スペクトルの測定に用いる脈波信号は、吸光度の脈波信号を用いるのが好ましく、より好ましくは透過光強度と吸光度の脈波信号を用いる。また、多波長時系列データを主成分分析する際の各波長の光信号の前処理方法としては、時間平均値による中心化処理が好ましい。これにより、光強度や吸光度の変動の中心が求まる。
また、本実施形態において、血液の吸収スペクトルを算出するにあたり、受光する光の脈波信号から算出に不要なノイズを除去するために、既存の信号処理方法を併用してもよい。例えば、本実施形態に基づく主成分分析を行う前あるいは行った後に、特定の周波数成分のみを取り出す周波数フィルタ処理、時系列データに多項式をフィッティングして差分することで緩やかな低周波ドリフトを除去する処理、移動平均やSavitzky-Golayフィルタを用いた平滑化処理、あるいはこれらの組み合わせを行うことができる。
また、吸収スペクトルを測定するために用いる分光器は、本実施形態で用いたマルチチャンネルフーリエ変換型分光器であってもよいし、例えば、シングルチャンネルフーリエ変換型分光器であってもよいし、マルチチャンネル分散型分光器であってもよいし、シングルチャンネル分散型分光器であってもよい。
(変形例)
次に、本実施形態の変形例について説明する。本変形例に係る血中濃度測定装置1は、被験者が指100にLight-Emitting Diode(LED)によって近赤外光を照射して、指100の血液を透過した近赤外光をPhotodiode(PD)で受光して受光データを取得する。血中濃度測定装置1は、受光データから脈波信号を測定する。本変形例に係る血中濃度測定装置1は、図1に示す上記実施形態に係る血中濃度測定装置1の照射部30および受光部40に代えて照射部30Aおよび受光部40Aを備える。なお、本変形例に係る血中濃度測定装置1は、照射部30Aおよび受光部40A以外は、図1〜図3に示す上記実施形態に係る血中濃度測定装置1と同様の構成を備える。
図19に、本変形例に係る血中濃度測定装置1において、被験者が指100を開口部60(図2参照)に挿入したときの状態を模式的に示す。照射部30Aと受光部40Aは、開口部60から挿入された被験者の指100の腹側に配置されている。本変形例に係る血中濃度測定装置1には、照射部30Aが指100の腹側に光を照射し、血液を透過した当該光を当該指の腹側に配置されている受光部40Aで受光する反射光方式が採用されている。
図20は、血中濃度測定装置1において照射部30Aおよび受光部40Aの配置関係を示す平面図である。照射部30Aは、第1LED32(「第1光源」の一例)と、第2LED33(「第2光源」の一例)と、を有する。第1LED32は、波長1050nmにピーク波長を有する光(「第1光」の一例)を照射する。第2LED33は、波長1300nmにピーク波長を有する光(「第2光」の一例)を照射する。血中TG値の濃度が上昇して血液の濁度が大きくなると、波長1050nm付近の近赤外光における吸光度が大きくなる。そこで、本変形例では、波長1050nmにおける血液の吸光度と、波長1300nmにおける血液の吸光度とを用いて血中TG値を測定する。
受光部40Aは、PD42(「受光素子」の一例)を有する。PD42は、照射部30Aから指100に照射されて血液を透過した光を受光する。PD42は光を受光することによって受光データとしての電圧信号を出力する。また、血中濃度測定装置1は、AD(Analog Digital)変換器(不図示)を有しており、PD42からの受光データとしての出力信号をAD変換した後、制御部10に出力する。制御部10は、受光データを記憶部20に記憶する。
次に、本変形例に係る血中濃度測定装置1における血中TG値の測定方法について、図4を参照しつつ説明する。
まず、OP101において、血中濃度測定装置1の制御部10は、照射部30Aにより複数波長の光を被験者の指に照射して、血液を透過した光をPD42で受光して受光データを取得する。血中濃度測定装置1は、例えば、20秒間に亘り第1LED32と第2LED33とで波長の異なる光を交互に複数回(例えば、200回)照射し、被験者の血液を透過した光をPD42で受光して、20秒分(200サイクル分)の受光データを取得する。
次のOP102では、制御部10は、OP101で取得した受光データに基づいて、血液を透過した第1LED32からの光照射による光強度の経時変化であって第1光に対応する第1脈波信号と、血液を透過した第2LED33からの光照射による光強度の経時変化であって第2光に対応する第2脈波信号と、を測定する。次のOP103での処理は上記と同様であるのでその説明は省略する。
次のOP104では、OP103でノイズを除去した第1脈波信号および第2脈波信号から、第1光および第2光における被験者の血液の各吸光度を算出する。各吸光度は上記式(1)を用いて算出される。
次のOP105では、制御部10は、血中TG値を算出する。ここで、本変形例における血中TG値の算出方法について説明する。上記実施例2で説明した通り、血液の吸収スペクトルは、TGの吸収スペクトルと、ヘモグロビンの吸収スペクトルとの重ね合わせであるとする。このため、所定波長の光における血液の吸光度は、TGの当該所定波長の光における吸光度とヘモグロビンの当該所定波長の光での吸光度との線形結合で表すことができる。本変形例に係る血中濃度測定装置1は、上記実施例2と同様に、TGスペクトルのデータとHbスペクトルのデータがあらかじめ記憶部20に記憶されており、これらのデータを用いて、以下の式(4)、(5)の等式が成立する係数α、βを決定する。
Figure 2019208561
Figure 2019208561
式(4)において、X1050は、第1LED32により照射した波長1050nmの光に対する血液の吸光度を表し、A1050はあらかじめ取得したTGスペクトルにおける波長1050nmでの吸光度を表し、B1050はあらかじめ取得したHbスペクトルにおける波長1050nmでの吸光度を表している。同様に、式(5)において、X1300は、第2LED33により照射した波長1300nmの光に対する血液の吸光度を表し、A1300はあらかじめ取得したTGスペクトルにおける波長1300nmでの吸光度を表し、B1300はあらかじめ取得したHbスペクトルにおける波長1300nmでの吸光度を表している。
ここで、係数αは、上記実施例2におけるαと同様に、血液の吸光度のうちのTGの吸光度に相関する値である。このため、式(4)におけるα×A1050と式(5)におけるα×A1300とを差分した値もTGの吸光度に相関する値である。本変形例において、制御部10は、この差分した値を非侵襲TG吸光度とみなして、検量線を用いてTGの血中濃度に換算する。検量線は、例えば、図16と同様に、血中TG値と非侵襲TG吸光度の相関関係について作成した回帰直線を採用する。本変形例による血中濃度測定装置1によれば、上記実施例2と同様に血中TG値の測定精度を向上することができる。
なお、本変形例に係る血中濃度測定装置1には、反射光方式が採用されているが、透過光方式が採用されてもよい。透過光方式の血中濃度測定装置1は、照射部30Aと受光部40Aが開口部60から挿入された被験者の指100を挟むように例えば照射部30Aが指100の背側(爪側)に配置されており、指100を通過した光を受光部40Aが受光する構成であってもよい。
また、本変形例では、照射部30Aは、指100における生体透過性の低い波長順に光を照射してもよい。ここで、生体透過性は、生体内での光の吸収率が低いほど高く、生体内での光の吸収率が高いほど低い。一般的に、波長900nm〜1500nmにおける近赤外光は、生体内での吸収率が小さく、生体透過性が高い。上記波長の近赤外光において、ヒトの指における生体透過性は、低い順に、波長1300nm、波長1050nmである。照射部30Aは、制御部10によって制御されることによって、生体透過性の低い波長順、すなわち、第2LED33、第1LED32の順で光を照射してもよい。
また、本変形例では、発光波長の異なる2つのLEDを使用した例を示したが、測定対象の血液成分を変更したり、増加させたりすることで、必要なLEDの個数や、LEDの発光波長の種類は適宜変更される。
1 血中濃度測定装置
10 制御部
11 測定部
12 吸収スペクトル算出部
13 吸光度算出部
14 血中濃度算出部
20 記憶部
30 照射部
40 受光部
50 表示部

Claims (15)

  1. 複数波長の光を生体に照射して前記生体から受光した光に基づいて脈波信号を測定し、
    前記脈波信号から各波長の光における前記生体の血液の吸光度を算出し、
    血液の吸収スペクトルを所定の血液成分の吸収スペクトルと前記所定の血液成分以外の血液成分の吸収スペクトルとの重ね合わせであるとしたときの、前記生体の血液の吸光度のうちの前記所定の血液成分の吸光度に相関する値を算出し、
    前記値から前記所定の血液成分の血中濃度を算出する
    ことを特徴とする血液成分の血中濃度測定方法。
  2. 前記脈波信号を測定することは、第1光源および第2光源から波長の異なる第1光および第2光を前記生体にそれぞれ照射して前記生体から受光した光に基づいて前記第1光に対応する第1脈波信号および前記第2光に対応する第2脈波信号を測定することであり、
    前記生体の血液の吸光度を算出することは、前記第1脈波信号および前記第2脈波信号から、前記第1光および前記第2光における前記生体の血液の吸光度を算出することであり、
    前記値を算出することは、前記第1光および前記第2光における前記生体の血液の吸光度から、前記所定の血液成分の吸光度に相関する値を算出することである、ことを特徴とする請求項1に記載の血液成分の血中濃度測定方法。
  3. 前記脈波信号を測定することは、一つの光源から複数波長の光を前記生体に照射して前記生体から受光した光に基づいて前記複数波長の光に対応する脈波信号を測定することであり、
    前記生体の血液の吸光度を算出することは、前記脈波信号から各波長における前記生体の血液の吸光度を算出して、前記生体の血液の吸収スペクトルを算出することであり、
    前記値を算出することは、前記吸収スペクトルを、前記所定の血液成分の吸収スペクトルと前記所定の血液成分以外の血液成分の吸収スペクトルとの重ね合わせであるとしたときの、前記重ね合わせにおける前記所定の血液成分の吸収スペクトルが示す吸光度に相関する値を算出することである、ことを特徴とする請求項1に記載の血液成分の血中濃度測定方法。
  4. 前記値を算出することは、前記重ね合わせにおける前記所定の血液成分の吸収スペクトルに用いられる係数を前記値として最小二乗法により決定することであり、
    前記所定の血液成分の血中濃度を算出することは、前記係数を吸光度として、前記所定の血液成分の血中濃度と吸光度との相関を示す検量線を用いて前記所定の血液成分の血中濃度に換算することである、ことを特徴とする請求項3に記載の血液成分の血中濃度測定方法。
  5. 前記所定の血液成分はトリグリセライドを含み、前記所定の血液成分以外の血液成分はヘモグロビンを含む、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の血液成分の血中濃度測定方法。
  6. 複数波長の光を生体に照射して前記生体から受光した光に基づいて脈波信号を測定する測定部と、
    前記脈波信号から各波長の光における前記生体の血液の吸光度を算出する第1算出部と、
    血液の吸収スペクトルを所定の血液成分の吸収スペクトルと前記所定の血液成分以外の血液成分の吸収スペクトルとの重ね合わせであるとしたときの、前記生体の血液の吸光度のうちの前記所定の血液成分の吸光度に相関する値を算出する第2算出部と、
    前記値から前記所定の血液成分の血中濃度を算出する第3算出部とを備えることを特徴とする血液成分の血中濃度測定装置。
  7. 前記測定部は、第1光源および第2光源から波長の異なる第1光および第2光を前記生体にそれぞれ照射して前記生体から受光した光に基づいて、前記第1光に対応する第1脈波信号および前記第2光に対応する第2脈波信号を測定し、
    前記第1算出部は、前記第1脈波信号および前記第2脈波信号から、前記第1光および前記第2光の各波長における前記生体の血液の吸光度を算出し、
    前記第2算出部は、前記第1光および前記第2光における前記生体の血液の吸光度から、前記所定の血液成分の吸光度に相関する値を算出する、ことを特徴とする請求項6に記載の血液成分の血中濃度測定装置。
  8. 前記測定部は、一つの光源から複数波長の光を前記生体に照射して前記生体から受光した光に基づいて、前記複数波長の光に対応する脈波信号を測定し、
    前記第1算出部は、前記脈波信号から各波長における前記生体の血液の吸光度を算出して、前記各波長における前記生体の血液の吸収スペクトルを算出し、
    前記第2算出部は、前記吸収スペクトルを、前記所定の血液成分の吸収スペクトルと前記所定の血液成分以外の血液成分の吸収スペクトルとの重ね合わせであるとしたときの、前記重ね合わせにおける前記所定の血液成分の吸収スペクトルが示す吸光度に相関する値を算出する、ことを特徴とする請求項6に記載の血液成分の血中濃度測定装置。
  9. 前記第2算出部は、前記重ね合わせにおける前記所定の血液成分の吸収スペクトルに用いられる係数を前記値として最小二乗法により決定し、
    前記第3算出部は、前記係数を吸光度として、前記所定の血液成分の血中濃度と吸光度との相関を示す検量線を用いて前記所定の血液成分の血中濃度に換算する、ことを特徴とする請求項8に記載の血液成分の血中濃度測定装置。
  10. 前記所定の血液成分はトリグリセライドを含み、前記所定の血液成分以外の血液成分はヘモグロビンを含む、ことを特徴とする請求項6から9のいずれか一項に記載の血液成分の血中濃度測定装置。
  11. コンピュータに、
    複数波長の光を生体に照射して前記生体から受光した光に基づいて脈波信号を測定させ、
    前記脈波信号から各波長の光における前記生体の血液の吸光度を算出させ、
    血液の吸収スペクトルを所定の血液成分の吸収スペクトルと前記所定の血液成分以外の血液成分の吸収スペクトルとの重ね合わせであるとしたときの、前記生体の血液の吸光度のうちの前記所定の血液成分の吸光度に相関する値を算出させ、
    前記値から前記所定の血液成分の血中濃度を算出させる
    ためのプログラム。
  12. 前記コンピュータに前記脈波信号を測定させることは、第1光源および第2光源から波長の異なる第1光および第2光を前記生体にそれぞれ照射して前記生体から受光した光に基づいて前記第1光に対応する第1脈波信号および前記第2光に対応する第2脈波信号を測定させることであり、
    前記コンピュータに前記生体の血液の吸光度を算出させることは、前記第1脈波信号および前記第2脈波信号から、前記第1光および前記第2光における前記生体の血液の吸光度を算出させることであり、
    前記コンピュータに前記値を算出させることは、前記第1光および前記第2光における前記生体の血液の吸光度から、前記所定の血液成分の吸光度に相関する値を算出させることである、ことを特徴とする請求項11に記載のプログラム。
  13. 前記コンピュータに前記脈波信号を測定させることは、一つの光源から複数波長の光を前記生体に照射して前記生体から受光した光に基づいて前記複数波長の光に対応する脈波信号を測定させることであり、
    前記コンピュータに前記生体の吸光度を算出させることは、前記脈波信号から各波長における前記生体の血液の吸光度を算出させて、前記各波長における前記生体の血液の吸収スペクトルを算出させることであり、
    前記コンピュータに前記値を算出させることは、前記吸収スペクトルを、前記所定の血液成分の吸収スペクトルと前記所定の血液成分以外の血液成分の吸収スペクトルとの重ね合わせであるとしたときの、前記重ね合わせにおける前記所定の血液成分の吸収スペクトルが示す吸光度に相関する値を算出させることである、ことを特徴とする請求項11に記載のプログラム。
  14. 前記コンピュータに前記値を算出させることは、前記重ね合わせにおける前記所定の血液成分の吸収スペクトルに用いられる係数を前記値として最小二乗法により決定させることであり、
    前記コンピュータに前記所定の血液成分の血中濃度を算出させることは、前記係数を吸光度として、前記所定の血液成分の血中濃度と吸光度との相関を示す検量線を用いて前記所定の血液成分の血中濃度に換算させることである、ことを特徴とする請求項13に記載のプログラム。
  15. 前記所定の血液成分はトリグリセライドを含み、前記所定の血液成分以外の血液成分はヘモグロビンを含む、ことを特徴とする請求項11から14のいずれか一項に記載のプログラム。
JP2020515479A 2018-04-24 2019-04-23 血液成分の血中濃度測定方法、血中濃度測定装置およびプログラム Pending JPWO2019208561A1 (ja)

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