JPH11183377A - 光学式成分計 - Google Patents

光学式成分計

Info

Publication number
JPH11183377A
JPH11183377A JP34746297A JP34746297A JPH11183377A JP H11183377 A JPH11183377 A JP H11183377A JP 34746297 A JP34746297 A JP 34746297A JP 34746297 A JP34746297 A JP 34746297A JP H11183377 A JPH11183377 A JP H11183377A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
wavelength
optical component
absorbance
components
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34746297A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadashi Miki
匡 三木
Masayo Haji
雅代 土師
Taketoshi Sato
武年 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP34746297A priority Critical patent/JPH11183377A/ja
Publication of JPH11183377A publication Critical patent/JPH11183377A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来使用されているケモメトリックス法は、
処理に多数の波長の光を必要とし、分光のための構成や
回路などの装置が大がかりになって、携帯型などの小型
の検査器には応用しにくいという課題を有している。 【解決手段】 生体試料中の予め決めた閾値以上の重量
割合の成分を同一の光学的性質を有する複数のグループ
に分類したときに、前記グループに分類された成分に共
通して相関を有する吸光度を有する波長の光を照射する
発光部1から照射された光を生体試料を介して受ける受
光部2が受け、制御部5が予め決めた演算式に基づいて
生体成分の濃度を算出するようにして、未知の成分など
を含む試料に対しても比較的少ない波長数で成分濃度を
算出できる小型の光学式成分計としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体に直接光を照
射したり、吸引などで浸出させた体液サンプルに光を照
射して、その透過光または反射光の光量変化から、血液
や体液が含む特定成分の濃度を測定する光学式成分計に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、生体内成分の測定装置としては、
酸化ヘモグロビン濃度を測定するパルスオキシメータ
や、糖尿病の予防や管理、診断治療のための非侵襲血糖
計など、採血や生体組織の破壊を伴わずに、光学的手段
を用いて直接生体組織内の成分を測定する無侵襲測定装
置や、吸引や圧迫により浸出させた体液や分泌物に対し
て光学的な手法により成分測定を行う無侵襲に近い低侵
襲式のものが提案されている。
【0003】こうした光学的な無侵襲式の成分計は、グ
ルコース糖などの測定成分に対する光の吸収度が光の波
長によって異なるものであって、これらの光の吸収の度
合いは測定成分の濃度の対数に比例して大きくなること
を利用しているものである。
【0004】この原理を用いた装置の一般的な構成は、
基準光量L0と、測定部位に光を照射して透過あるいは
拡散反射した測定光量L1の対数比率Log(L0/L
1)(以下、吸光度と略記)と、成分濃度の相関を求め
るものである。この方式では、グルコース糖などの測定
成分の濃度が大きくなるに連れて吸光度が大きくなるも
のである。これらの構成では、基準光量L0は、試料に
照射しない場合の光量や、測定物質に吸収されにくい波
長の光量として演算する場合が多い。
【0005】しかし、現実には例えばグルコース糖の吸
収波長λの吸収の度合いは温度により変化する他、血液
中の成分にはλの光を吸収する物質は、吸収度合いの強
弱こそ弱まるもののグルコース糖以外にも多数存在す
る。これらの影響は、測定する物質の割合が微小な場合
には測定を困難にするものである。
【0006】図9は、従来使用している生体成分の光学
式成分計によって吸光度を測定したときの特性図であ
る。(a)は低濃度のグルコース糖の水溶液に対する吸
光度の特性を示している。また(b)は前記低濃度のグ
ルコース糖に中濃度の蛋白質を加えた混合水溶液に対す
る吸光度の特性を示している。なお変化を見やすくする
ため、(a)の変化は(b)の3倍に拡大してある。こ
の図から分かるように、例えばグルコース糖による吸収
度がピークを示す帰属波長の光の吸光度は、蛋白質を加
えた混合水溶液に対しては、同波長の蛋白質による吸光
度に比べて、非常に低下するものである。この理由は、
グルコース糖に対する帰属波長が蛋白質に対する帰属波
長と重複して、蛋白質の吸光度に影響されることによる
ものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の光学式成分計
は、測定成分の帰属波長λでの吸光度を検知しても、温
度や波長λの光を吸収する他の混在成分が同時に変化す
る状況下では、本当にグルコース糖の濃度が変化したの
か、温度や他の成分が変化したのかどうかが判別できな
いという課題を有している。特にグルコース糖など生体
内での濃度が非常に小さい成分を測定する場合には、こ
の問題は大きな課題となっているものである。
【0008】こうした問題を解決するために、複数の波
長の光を使用して、吸光度の相対変化を計算して、他の
成分の影響を低減する回帰分析を使用する方法が提案さ
れている。こうした装置は、測定成分とその他の妨害成
分の吸光度変化率に最も差のある波長の光を選択して、
またはいくつかの代表的な波長の光について実験を行い
回帰分析をした結果を検量式にまとめているものであ
る。
【0009】しかし、この回帰分析による方法のもの
は、検量式の作成に用いたサンプルのものと類似したサ
ンプルについては精度良く測定できるが、前記サンプル
中には含まれていない成分などが含まれている場合に
は、誤差が大きくなってしまうものである。特に、血中
成分など生体を扱う応用では個体差が大きいため、薬の
服用による影響や、体質や体調の差によって傾向が変わ
ったり、未知の物質が出現したりするケースが考えられ
るものである。
【0010】また、分光計のような大型の計測装置を生
体成分の光学式成分計として使用する方法も提案されて
いる。この方法は、広範囲な波長域について吸光度特性
をスキャンして測定し、統計的な処理を施すことによっ
て、測定成分の濃度を算出するもので、一般にケモメト
リックスと称されているものである。ところがこのケモ
メトリックスの手法では、未知成分などによる影響は回
帰分析による方法よりは低減できるものの、処理に多数
の波長の光を必要とするために、分光のための構成や回
路などの装置が大がかりになって、携帯型などの小型の
検査器には応用しにくいという課題を有しているもので
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、発光部が照射
する光の波長を適切に選択し、受光部が生体試料を介し
て受けた信号を制御部が予め決めた演算式に基づいて生
体成分の濃度を算出するようにして、小型で簡単な構成
の光学式成分計としている。
【0012】
【発明の実施の形態】請求項1に記載した発明は、生体
試料中の予め決めた閾値以上の重量割合の成分を同一の
光学的性質を有する複数のグループに分類したときに、
前記グループに分類された成分に共通して相関を有する
吸光度を有する波長の光を照射する発光部から照射され
た光を生体試料を介して受光部が受け、制御部が予め決
めた演算式に基づいて生体成分の濃度を算出するように
して、未知の成分などを含む試料に対しても比較的少な
い波長数で成分濃度を算出できる小型の光学式成分計と
している。
【0013】請求項2に記載した発明は、発光部を、レ
ーザ光源またはLED光源と分光フィルタとから構成し
て、簡単に複数の波長の光とそれぞれの波長の光の吸光
度を得ることが出来、精度の高い成分濃度の算出ができ
る光学式成分計としている。
【0014】請求項3に記載した発明は、発光部に複数
のレーザ光源または複数のLED光源を使用するように
して、光源のもともと有する発光波長域を検知波長とし
て使用することで、分光フィルタの必要のない簡単な構
成の光学式成分計としている。
【0015】請求項4に記載した発明は、複数のレーザ
光源または複数のLED光源のそれぞれが検知波長域の
成分を含むようにして、類似構造を有する成分が混合し
ている場合でも精度良く目的の成分濃度を算出すること
が可能な光学式成分計としている。
【0016】請求項5に記載した発明は、制御部は、同
一グループ内で温度に相関して吸光度比率の変化する波
長を検知波長として選択するようにして、温度変化があ
っても精度良く目的の成分濃度を算出することを可能と
する光学式成分計としている。
【0017】請求項6に記載した発明は、少なくとも水
分と蛋白質と糖質と脂質と無機質とを分類するグループ
中に含める構成として、特に生体試料に応用する場合に
精度良く目的成分を算出することが可能な光学式成分計
としている。
【0018】請求項7に記載した発明は、制御部は、検
知波長の2次微分値をオフセット光量の補正に使用する
ようにして、光源や外光が変動したり、測定部位への試
料の装着がずれたりしても正確な測定が出来る光学式成
分計としている。
【0019】請求項8に記載した発明は、制御部は、測
定試料の内の最も吸収の少ない波長の光の吸光度をオフ
セット吸光度として差し引く演算を行う構成として、光
源や外光が変動したり、測定部位への試料の装着がずれ
たりしても正確な測定が出来る光学式成分計としてい
る。
【0020】請求項9に記載した発明は、同一波長に吸
光度のピークを有する成分を同一グループに分類するよ
うにして、分類数を最小とでき、簡単な構成の光学式成
分計としている。
【0021】請求項10に記載した発明は、同一の分子
構造基を有する成分を同一グループに分類するようにし
て、生体試料の測定に適した光学式成分計としている。
【0022】請求項11に記載した発明は、水分グルー
プの検知波長として1400nmから1500nmの波
長域または1900nmから2000nmの波長域を、
糖分グループの検知波長として1550nmから175
0nmの波長域または2100nmから2300nmの
波長域を、蛋白質グループの検知波長を1650nmか
ら1750nmの波長域または2000nmから230
0nmの波長域を、脂質グループの検知波長として16
50nmから1750nmの波長域または2150nm
から2300nmの波長域の波長を選択するようにし
て、それぞれのグループの吸光度変化の大きい波長を選
出でき、精度が高い算出が可能な光学式成分計としてい
る。
【0023】請求項12に記載した発明は、測定成分を
グルコース糖とし、測定成分グループの検知波長として
1550nmから1750nmの波長域または2100
nmから2300nmの波長域から選択した波長の光を
照射することによって、非侵襲血糖計などの生体計測装
置への応用が可能な光学式成分計としている。
【0024】請求項13に記載した発明は、成分グルー
プに応じて複数の波長を選ぶ構成により、より精度の高
い算出が可能な光学式成分計としている。
【0025】請求項14に記載した発明は、測定成分グ
ループについては複数の波長を選ぶ構成により、目的成
分のより精度の高い算出を可能とするものである。
【0026】請求項15に記載した発明は、測定試料に
対する吸収の少ない波長を、1300nmから1400
nmの波長域から選択するようにして、光源変動や外
光、測定部位の装着むらなどのオフセット光量を補正す
ることができ、更に精度の高い算出が可能な光学式成分
計としている。
【0027】請求項16に記載した発明は、検知波長の
原吸光度と、検知波長の2次微分値の双方を用いて成分
濃度の演算を行う構成とすることにより、双方のばらつ
きを補正でき、より精度の高い算出が可能な光学式成分
計としている。
【0028】
【実施例】(実施例1)以下、本発明の第1の実施例に
ついて説明する。図1は本実施例の構成を示すブロック
図である。3は、発光部1と、発光部1から照射されて
生体試料を透過した光を受光する受光部2とを収容する
プローブである。本実施例では、受光部2は発光部1か
ら照射されて生体試料を透過した光を受光する位置に配
置しているが、発光部1と同一側に設けて生体試料によ
って反射した光を受光する配置としても支障はないもの
である。発光部1は、豆電球等を使用した光源1aと分
光フィルタ1bによって構成している。分光フィルタ1
bは、円盤状に配置した複数のフィルタを回転すること
によって一つの光源1aの光の波長を、必要な複数個の
波長の光に変換して照射できるものである。前記光源1
aは制御部5によって制御される発光回路4によってオ
ンオフされている。また分光フィルタ1bも、特に図示
していないが、制御部5によって制御されているもので
ある。
【0029】受光部2の受光信号は、光量検出回路6に
伝達されている。光量検出回路6は、受光光量に応じた
電圧信号をアナログ信号としてAD変換部7に出力して
いる。AD変換部7は、この信号をディジタル信号に変
換して前記制御部5に伝達しているものである。制御部
5は、AD変換部7から入力されたディジタル信号の数
値を演算して、測定する成分の濃度を算出するメモリや
演算回路を備えており、算出した成分濃度を表示操作部
8に出力している。表示操作部8は、前記算出した成分
濃度を表示する液晶パネル等によって構成した表示部
と、使用者が操作するためのキーボード等の操作部とを
備えているものである。
【0030】以下本実施例の光学式成分計の動作につい
て説明する。使用者が表示操作部8を使用して測定開始
を指示すると、制御部5がこの信号を受けて発光回路4
と分光フィルタ1bとを駆動する。すなわち、光源1a
が点灯し、分光フィルタ1bが回転するものである。分
光フィルタ1bが回転することによって発光部1は複数
個の波長の光を放射する。この光は、生体試料を透過す
ることによって、生体試料中の血液成分によって吸光さ
れて減衰するものである。この吸光度或いは減衰度は、
前記光の波長によって、また血液中に含まれる成分の濃
度や温度によって異なるものである。受光部2は、発光
部1が照射した光を指先を介して受け、この受光信号を
光量検出回路6・AD変換部7を介して制御部5に伝達
している。制御部5は内蔵しているプログラムに従っ
て、このデータを処理して、血液成分の濃度を演算して
表示操作部8に表示するものである。
【0031】このとき本実施例では、発光部1が照射す
る光の波長を、以下のようにして決定している。つま
り、血液中のグルコース糖の濃度を測定することを目的
とする場合には、図2に示している方法で決定している
ものである。図2は、2種類の蛋白質すなわちアルブミ
ンとグロブリンの水溶液に対して、種々の波長の光を照
射したときの吸光度の特性を示している。図2のaは、
生体の蛋白質として代表的なアルブミン水溶液の吸光特
性であり、bは同じくγグロブリン水溶液の吸光特性で
ある。蛋白質はその構造上、水素や酸素、窒素からなる
ペプチド結合やアミド結合を有しており、従ってλ1’
やλ1などのように、こうした分子構造基に起因した帰
属波長を有しているものである。
【0032】本実施例では前記λ1’やλ1に見られる
ように、こうした分子構造に起因して同一の帰属波長を
有しているものを同一グループに分類しているものであ
る。従って、発光部1が照射する光の波長の種類を少な
くでき、結果として簡単な構成で、小型の光学式成分計
を実現しているものである。
【0033】このとき前記グループ分けに関して、同一
の分子構造基を有しているがどうかに拘らず、同一の吸
光ピークを有する成分を同一グループに分類する方法も
可能である。こうした分類方法とした場合には、発光部
1が照射する光の波長の種類をより少なくでき、簡単な
構成の小型の光学式成分計を実現しているものである。
【0034】なおこのグループ分けに関して、本実施例
では血液中に無視しても影響はないほど微量に存在する
成分については無視しているものである。すなわち、グ
ループ分けの対象としている成分は、生体試料中の予め
決めた閾値以上の重量割合の成分に限定しているもので
ある。
【0035】ここで発明者らは、血液中のグルコース糖
の濃度を正確に測定する目的で、血液成分に近い成分を
有する水溶液を使用して実験しているものである。図3
はこの実験結果を示すものであり、グルコース糖と蛋白
質と水とを混合した溶液についての吸光度の特性を示し
ている。図中のλ1は蛋白質の帰属波長を、λ2・λ3
は、それぞれグルコース糖と水の帰属波長の1つを示し
ている。λ3が負となっているのは、混合水溶液とした
場合には純水に比べて水自体の濃度は小さくなるためで
ある。
【0036】今、グルコース糖の波長λ1、λ2、λ3
での単位重量当たりの濃度変化に対する吸収係数を、K
(糖,λ1)、K(糖,λ2)、K(糖,λ3)とする。また同
様に、蛋白質および水の波長λ1、λ2、λ3での吸収
係数をそれぞれ、K(蛋,λ1)、K(蛋,λ2)、K(蛋,λ
3)、および、K(水,λ1)、K(水,λ2)、K(水,λ3)
とする。糖、蛋白、水の単位重量当たりの濃度をそれぞ
れ、C(糖)、C(蛋)、C(水)とすると、この時波長λ1
における吸光度A(λ1)は(数1)で近似できる。
【0037】
【数1】
【0038】同様に、波長λ2、波長λ3における吸光
度は、(数2)(数3)で近似できる。
【0039】
【数2】
【0040】
【数3】
【0041】前記(数1)(数2)(数3)を行列式の
形に書き表せば、(数4)となる。
【0042】
【数4】
【0043】これらの式からC(糖)について解けば、
(数5)となる。
【0044】
【数5】
【0045】(数5)中の、K'(nm)は行列式Kの逆行
列のn行m列成分であることを示している。
【0046】このようにして、予め測定したそれぞれの
成分グループの吸光度の濃度変化係数の行列式と、波長
λ1、λ2、λ3における測定試料の吸光度によって、
測定物質であるグルコース糖の濃度を算出することがで
きるものである。
【0047】このとき、(数6)に示すような回帰式を
使用した場合には、より正確な測定が出来るものであ
る。
【0048】
【数6】
【0049】また、発光部1が照射する光の波長を、生
体成分に対する吸光度が大きい波長に設定した場合に
は、生体成分の濃度を精度良く測定できるものである。
図3は発明者らが行った実験の一例を示しており、生体
成分として水を使用しているものである。この測定結果
より分かるように、水に対する吸光度は1400nmか
ら1500nmがピーク波長となっており適当である。
同様に、図示していないが糖分の検知波長としては15
50nmから1750nm、または2100nmから2
300nmが適当である。また蛋白質の検知波長として
は、1650nmから1750nm、または2000n
mから2300nmが、脂質の検知波長として1650
nmから1750nmまたは2150nmから2300
nmが適当である。
【0050】また更に、本実施例の光学的成分計を人体
の血液中の血糖値を測定する血糖計に適用する場合に
は、発光部1が照射する光の波長を、グルコース糖を含
む測定成分グループの検知波長として適当な1550n
mから1750nmの波長域または2100nmから2
300nmの波長域に設定することが特に有効である。
【0051】また(数5)に示している式は、吸光度行
列を求めた時の測定環境の差やノイズなどによって誤差
を生ずる場合がある。(数6)は、(数4)が3波長λ
1、λ2、λ3を使った多項式となっている事に着目し
た回帰分析式としているもので、この(数6)の形式を
実験データに当てはめて係数を決定するようにすれば、
より精度の高い検量モデルを作成することが可能とな
る。
【0052】以上のようにグルーピングした成分に共通
した分子構造に起因した帰属波長など、グルーピングし
た成分に共通して相関のある波長をそれぞれ選出して検
量モデルを作成する方法を取れば、複数の成分が混合し
ている場合でも少ない波長の光を使用して、精度良く定
量することができる。
【0053】更に本実施例のように、光学的に同じ性質
の成分をグルーピングする方法を取れば、成分の分から
ない未知な成分が後々出現するような場合であっても、
精度の高い測定が可能となるものである。つまり、未知
の成分ではあっても、既に分類されているいずれかのグ
ループに属する可能性が高いと考えられるためである。
また、本実施例によれば光学的に同じ性質の成分を同一
グループとしてグルーピングしているため、いちいち未
知成分を細かく知る必要がないものである。
【0054】また本実施例のように、グループの分類方
法を水、蛋白質、脂質、糖、無機物といったように分類
すれば、測定の誤差を小さくすることが出来るものであ
る。つまり、生体に関係する殆どの物質は、蛋白質・脂
質・糖・無機物に分類でき、未知物質もこのグルーピン
グした物質の一部として総量が定量されるためである。
【0055】またこのとき、発光部1が照射する光の波
長を図4に示すようにして設定すれば、温度によるオフ
セット光量の影響を低減した測定が可能となるものであ
る。すなわち、図4は純水の温度を変化させたときの吸
光度特性の変化を示しているものである。図4のaは液
温30℃における吸光度特性、bは液温60℃における
吸光度特性を示している。またλ3とλ3’は、液温3
0℃と液温60℃での帰属波長を示している。純水の場
合には、帰属波長は分子構造の振動モードに対応した複
数の吸収度のピークが互いに重なりあった結果を示して
いるものである。つまり、温度の変化によって、これら
の各ピークでの吸光度の強弱が変化し、この合成結果で
ある帰属波長の位置が変化するものである。逆に言え
ば、温度はいくつかのピークでの吸光度の比率により検
出できることになる。
【0056】以上のことから、発光部1が照射する光の
波長に温度補正をするための波長を追加すると、温度に
対しても精度補正をすることが可能となる。特に、こう
した波長は生体試料内では最も成分比率の多い水分など
のピーク波長で補正すれば効果が大きい。図4に示して
いる例では、温度変化△Tはλ3とλ3’の比率によっ
て決定されるものであり、(数7)で近似できる。
【0057】
【数7】
【0058】(数7)中のRは、変化の係数を示してい
る。実際には(数7)に示している補正式を適用する場
合には、ある波長の光の吸光度が温度変化△Tによって
増減することを考慮して、△Tと相関のある補正項を付
け加えて回帰分析を行う方法が有効である。つまり、
(数8)に示すような回帰分析式とするものである。
【0059】
【数8】
【0060】またこのとき、制御部5がAD変換部7か
ら入力されたディジタル信号を処理する場合に、図5
(b)に示すような方法で演算すると、オフセット光量
による影響を低減できるものである。オフセット光量
は、例えばプローブ3内に外光が紛れ込んだ場合、或い
は測定する指先の皮膚の色差などによって発生するもの
である。図5(a)は、前記オフセット光量の影響を示
しており、aはこの影響のない正常状態の吸光特性を示
しており、bはオフセット光量による影響のある吸光特
性を示している。つまり特性bは、特性aに対して平行
移動した特性となっているものである。そこで本実施例
では図5(b)に示しているように、前記図5(a)に
示している特性aと特性bとを2次微分して比較するよ
うにしているものである。2次微分した波形は図5
(b)にcとdとして示しているように一致しているも
のである。つまり、2次微分処理を施すことによって、
オフセット光量によるベースラインの変動が取り除かれ
るものである。
【0061】特に、この2次微分法は、測定する波長域
に均等にオフセット光量が増加した場合のみでなく、通
電開始後に光源が温度上昇した結果、光量が徐々に増減
するような場合にも正確な測定が出来るものである。
【0062】また前記オフセット光量による影響を避け
るための別の手段として、発光部1が照射する光の波長
を1300nmから1400nm、好ましくは1330
nm付近とすることが有効である。図6はこの理由を説
明するものであり、糖と蛋白質の混合水溶液を使用した
ときの吸光特性を示している。図6(a)は前記オフセ
ット光量による影響を示しており、aは正常時の吸光特
性を、bはオフセット光量による影響を受けて変動した
特性を示している。この図から分かるように、オフセッ
ト光量による影響はベースラインの変動として現れるも
のである。発明者らの実験の結果では、前記1300n
mから1400nm、好ましくは1330nm付近の波
長の光は、糖や蛋白質に対する吸収が少ない波長となっ
ているものである。つまりこの波長の光の吸光度特性
は、ほぼベースラインの変動分を示していることにな
る。そこで本実施例では、制御部5がAD変換部7から
入力されたディジタル信号を処理する場合に、図6
(a)に示している特性bから、1300nmから14
00nm、好ましくは1330nm付近の波長の光によ
る吸光特性を差し引くように演算しているものである。
図6(b)はこの演算結果の特性を示しているものであ
り、cとdとして示しているように一致しているもので
ある。つまり、最も吸収の少ない波長の光の吸収度をオ
フセット吸光度として差し引く演算を行うことによっ
て、オフセット光量による影響を低減できるものであ
る。
【0063】なお、グルーピングの方法は本実施例を適
用する対象に応じて追加、削除することにより、より一
層の精度改善が可能である。特に、本実施例では、グル
コース糖を糖グループに分類する例を示したが、生体試
料などでは糖グループとしてはグルコース糖以外の成分
も含んでおり、こうした成分が算出精度に影響する場合
には、グルコース糖のグループとそれ以外のグループに
分類する方法も有効である。
【0064】また、回帰分析の式は(数1)〜(数8)
に示した以外の式を使用する事も可能である。本実施例
では、蛋白質の吸光度を表す波長として、λ1の1波長
を使う式を示しているが、λ1、λ1’のように、1つ
のグループに対して複数の波長の吸光度を使用する方法
は、精度の改善には有効である。
【0065】特にこの方法は、測定成分グループに対し
て複数の波長の吸光度を使用するようにすれば更に効果
が高いものである。
【0066】この他、吸光度と、吸光度の2次微分値を
組み合わせた式を使用することも考えられる。この方法
とした場合には、オフセット光量が影響する波長域のみ
に2次微分値を使用するようにして、省波長化すること
ができる。
【0067】更に、本実施例では基準光量を測定する方
法については触れなかったが、一例としては、指などを
挿入する前に減光フィルタを入れてマイコンに記憶した
値と比較するといった方法や、ビームスプリッタで2系
統に分割した光で基準値を採る構成とすることも可能で
ある。
【0068】(実施例2)続いて、本発明の第2の実施
例について説明する。図7は本実施例の構成を示すブロ
ック図である。本実施例では、発光部1として複数のレ
ーザ光源をレーザアレイに構成したものを使用してい
る。つまり、レーザ光源の狭波長の発光特性を利用して
いるものであり、発光部1を上下に駆動することによっ
て、異なる波長の光が照射される構成となっている。こ
の駆動方法の他に、レンズなどを使用して時系列で発光
点灯する光を同じ光路上に供給する方法も可能である。
【0069】この構成とした場合には、実施例1で説明
した2次微分処理を実行するための本来の波長の近傍の
波長の光を容易に入手でき、オフセット光量の補正が容
易に出来るものである。
【0070】(実施例3)次に本発明の第3の実施例に
ついて説明する。図3は、本実施例の構成を示すブロッ
ク図である。本実施例では発光部1を複数のレーザ光源
1cと、前記複数のレーザ光源1cのそれぞれに対応す
る複数の分光フィルタ1dによって構成しているもので
ある。本実施例では分光フィルタ1dとして、光路部分
の厚みによる干渉を利用する干渉フィルタを使用してい
るものである。以上のように構成することによって、例
えば分光フィルタ1dを回転させてやることによって分
光フィルタ1dに対するレーザ光の入射角度が変わっ
て、光路部分の厚みが変わり、レーザ光源1cの光の波
長をさらに細かく分光することが可能である。
【0071】この構成とした場合には、実施例1で説明
した2次微分処理を実行するための本来の波長の近傍の
波長の光を容易に入手でき、オフセット光量の補正が容
易に出来るものである。また例えば、使用者が例えば薬
を服用しているような場合には、血液成分と類似の構造
を持つ成分が混合しているものであり、本実施例とした
場合にはこのような場合でも精度良く目的の成分濃度を
算出することができるものである。
【0072】
【発明の効果】請求項1に記載した発明は、生体試料中
の予め決めた閾値以上の重量割合の成分を同一の光学的
性質を有する複数のグループに分類したときに、前記グ
ループに分類された成分に共通して相関を有する吸光度
を有する波長の光を照射する発光部と、発光部から照射
された光を生体試料を介して受ける受光部と、前記発光
部及び受光部を制御する制御部とを有し、前記制御部は
受光部からの信号を受けたときに、予め決めた演算式に
基づいて生体成分の濃度を算出する構成として、未知の
成分などを含む試料に対しても比較的少ない波長数で成
分濃度を算出できる小型の光学式成分計を実現するもの
である。
【0073】請求項2に記載した発明は、発光部は、レ
ーザ光源またはLED光源と、分光フィルタとから成る
構成として、それぞれの光源から複数の波長の光の吸光
度を得ることが出来、より精度の高い成分濃度の算出を
可能な光学式成分計を実現するものである。
【0074】請求項3に記載した発明は、発光部は、複
数のレーザ光源または複数のLED光源から成る分光フ
ィルタの必要のない簡単な構成の光学式成分計を実現す
るものである。
【0075】請求項4に記載した発明は、発光部は、複
数のレーザ光源または複数のLED光源と、前記複数の
レーザ光源またはLED光源のそれぞれと対となる分光
フィルタとから成る構成として、類似の構造を持つ成分
が混合している場合でも精度良く目的の成分濃度を算出
することを可能とする光学式成分計を実現するものであ
る。
【0076】請求項5に記載した発明は、発光部は、同
一グループ内で温度に相関して吸光度比率が変化する波
長の光を照射する構成として、温度変化があっても精度
良く目的の成分濃度を算出できる光学式成分計を実現す
るものである。
【0077】請求項6に記載した発明は、少なくとも水
分と蛋白質と糖質と脂質と無機質とを複数のグループ中
に含める構成として、特に生体試料に応用する場合に精
度良く測定成分を算出できる光学式成分計を実現するも
のである。
【0078】請求項7に記載した発明は、制御部は、検
知波長の吸光度を2次微分した値をオフセット光量の補
正に使用する構成として、光源変動や外光、測定部位の
装着ずれなどによるオフセット光量を補正することがで
き、更に精度の高い算出が可能な光学式成分計を実現す
るものである。
【0079】請求項8に記載した発明は、制御部は、測
定試料の内の最も吸収の少ない波長の光の吸光度をオフ
セット吸光度として差し引く演算を行う構成とすること
によって、光源変動や外光、測定部位の装着むらなどの
オフセット光量を補正することができ、更に精度の高い
算出が可能な光学式成分計を実現するものである。
【0080】請求項9に記載した発明は、生体試料中の
予め決めた閾値以上の重量割合を有する成分の内で同一
波長に吸光度のピークを有するものを同一グループとす
る複数のグループに分類したときに、前記グループに分
類された成分に共通して相関を有する吸光度を有する波
長の光を照射する発光部と、発光部から照射された光を
生体試料を介して受ける受光部と、前記発光部及び受光
部を制御する制御部とを有し、前記制御部は受光部から
の信号を受けたときに、予め決めた演算式に基づいて生
体成分の濃度を算出する構成として、グループの分類数
を最小とでき、小型の光学式成分計を実現するものであ
る。
【0081】請求項10に記載した発明は、生体試料中
の予め決めた閾値以上の重量割合を有する成分の内で同
一の分子構造基を有する成分を同一グループとする複数
のグループに分類したときに、前記グループに分類され
た成分に共通して相関を有する吸光度を有する波長の光
を照射する発光部と、発光部から照射された光を生体試
料を介して受ける受光部と、前記発光部及び受光部を制
御する制御部とを有し、前記制御部は受光部からの信号
を受けたときに、予め決めた演算式に基づいて生体成分
の濃度を算出する構成として、特に類似の成分の多い生
体試料などに適用する場合に効率的な分類が可能な小型
の光学式成分計を実現するものである。
【0082】請求項11に記載した発明は、発光部は、
水分の検知波長として1400nmから1500nmの
波長域または1900nmから2000nmの波長域の
光を、糖分の検知波長として1550nmから1750
nmの波長域または2100nmから2300nmの波
長域の光を、蛋白質の検知波長として1650nmから
1750nmの波長域または2000nmから2300
nmの波長域の光を、脂質の検知波長として1650n
mから1750nmの波長域または2150nmから2
300nmの波長域の光を照射する構成として、それぞ
れのグループの吸光度変化の大きい波長を選出でき、精
度が高い算出を可能とする小型の光学式成分計を実現す
るものである。
【0083】請求項12に記載した発明は、発光部は、
グルコース糖を含む測定成分グループの検知波長として
1550nmから1750nmの波長域または2100
nmから2300nmの波長域の光を照射する構成とし
て、非侵襲血糖計などの生体計測装置への応用を可能と
する小型の光学式成分計を実現するものである。
【0084】請求項13に記載した発明は、発光部が照
射する光の波長は、1つの成分グループに対して複数と
する構成として、精度が高い算出を可能とする小型の光
学式成分計を実現するものである。
【0085】請求項14に記載した発明は、発光部が照
射する光の波長は、目的とする成分グループに対して複
数とする構成として、目的成分のより精度の高い算出を
可能とする小型の光学式成分計を実現するものである。
【0086】請求項15に記載した発明は、発光部は1
300nmから1400nmの波長の光を照射する構成
として、生体試料への適用する場合に、より光源変動や
外光、測定部位の装着むらなどのオフセット光量を補正
することができ、更に精度の高い算出を可能とする小型
の光学式成分計を実現するものである。
【0087】請求項16に記載した発明は、制御部は、
検知波長の原吸光度と、前記検知波長の2次微分値の双
方を用いて成分濃度の演算を行う構成として、双方のば
らつきを補正でき、より精度の高い算出を可能とする小
型の光学式成分計を実現するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である光学式成分計の構
成を示すブロック図
【図2】同、成分グループに共通な帰属波長を説明する
吸光特性図
【図3】同、帰属波長の光を使って成分濃度を定量する
操作を説明する吸光特性図
【図4】同、温度による帰属波長の変化を説明する吸光
特性図
【図5】(a)同、オフセット光量による影響を説明す
る吸光特性図 (b)同、低吸光度の波長の光を使用することによって
オフセット光量による影響を補正したことを説明する吸
光特性図
【図6】(a)同、オフセット光量による影響を説明す
る吸光特性図 (b)同、低吸光度の波長の光を使用することによって
オフセット光量による影響を補正したことを説明する吸
光特性図
【図7】本発明の第2の実施例である光学式成分計の構
成を示すブロック図
【図8】本発明の第3の実施例である光学式成分計の構
成を示すブロック図
【図9】従来の装置によって吸光度を測定したときの吸
光特性図
【符号の説明】
1 発光部 2 受光部 3 プローブ 4 発光回路 5 制御部 6 光量検出回路 7 AD変換部 8 表示操作部

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体試料中の予め決めた閾値以上の重量
    割合の成分を同一の光学的性質を有する複数のグループ
    に分類したときに、前記グループに分類された成分に共
    通して相関を有する吸光度を有する波長の光を照射する
    発光部と、発光部から照射された光を生体試料を介して
    受ける受光部と、前記発光部及び受光部を制御する制御
    部とを有し、前記制御部は受光部からの信号を受けたと
    きに、予め決めた演算式に基づいて生体成分の濃度を算
    出する光学式成分計。
  2. 【請求項2】 発光部は、レーザ光源またはLED光源
    と、分光フィルタとから成る請求項1記載の光学式成分
    計。
  3. 【請求項3】 発光部は、複数のレーザ光源または複数
    のLED光源から成る請求項1に記載した光学式成分
    計。
  4. 【請求項4】 発光部は、複数のレーザ光源または複数
    のLED光源と、前記複数のレーザ光源またはLED光
    源のそれぞれと対となる分光フィルタとから成る請求項
    1に記載した光学式成分計。
  5. 【請求項5】 発光部は、同一グループ内で温度に相関
    して吸光度比率が変化する波長の光を照射する請求項1
    から4のいずれか1項に記載した光学式成分計。
  6. 【請求項6】 少なくとも水分と蛋白質と糖質と脂質と
    無機質とを複数のグループ中に含める請求項1記載の光
    学式成分計。
  7. 【請求項7】 制御部は、受光部から受けた信号を2次
    微分した値に基づいて生体成分の濃度を算出することに
    よりオフセット光量を補正する請求項1から6のいずれ
    か1項に記載した光学式成分計。
  8. 【請求項8】 制御部は、測定試料の内の最も吸収の少
    ない波長の光の吸光度をオフセット吸光度として差し引
    く演算を行うことによってオフセット光量を補正する請
    求項1から7のいずれか1項に記載した光学式成分計。
  9. 【請求項9】 生体試料中の予め決めた閾値以上の重量
    割合を有する成分の内で同一波長に吸光度のピークを有
    するものを同一グループとする複数のグループに分類し
    たときに、前記グループに分類された成分に共通して相
    関を有する吸光度を有する波長の光を照射する発光部
    と、発光部から照射された光を生体試料を介して受ける
    受光部と、前記発光部及び受光部を制御する制御部とを
    有し、前記制御部は受光部からの信号を受けたときに、
    予め決めた演算式に基づいて生体成分の濃度を算出する
    光学式成分計。
  10. 【請求項10】 生体試料中の予め決めた閾値以上の重
    量割合を有する成分の内で同一の分子構造基を有する成
    分を同一グループとする複数のグループに分類したとき
    に、前記グループに分類された成分に共通して相関を有
    する吸光度を有する波長の光を照射する発光部と、発光
    部から照射された光を生体試料を介して受ける受光部
    と、前記発光部及び受光部を制御する制御部とを有し、
    前記制御部は受光部からの信号を受けたときに、予め決
    めた演算式に基づいて生体成分の濃度を算出する光学式
    成分計。
  11. 【請求項11】 発光部は、水分の検知波長として14
    00nmから1500nmの波長域または1900nm
    から2000nmの波長域の光を、糖分の検知波長とし
    て1550nmから1750nmの波長域または210
    0nmから2300nmの波長域の光を、蛋白質の検知
    波長として1650nmから1750nmの波長域また
    は2000nmから2300nmの波長域の光を、脂質
    の検知波長として1650nmから1750nmの波長
    域または2150nmから2300nmの波長域の光を
    照射する請求項1から10のいずれか1項に記載した光
    学式成分計。
  12. 【請求項12】 発光部は、グルコース糖を含む測定成
    分グループの検知波長として1550nmから1750
    nmの波長域または2100nmから2300nmの波
    長域の光を照射する請求項1から10のいずれか1項に
    記載した光学式成分計。
  13. 【請求項13】 発光部が照射する光の波長は、1つの
    成分グループに対して複数とする請求項1から12のい
    ずれか1項に記載した光学式成分計。
  14. 【請求項14】 発光部が照射する光の波長は、測定成
    分グループに対して複数とする請求項1から12のいず
    れか1項に記載した光学式成分計。
  15. 【請求項15】 発光部は最も吸収の少ない波長として
    1300nmから1400nmの波長の光を照射する請
    求項1から10または請求項13或いは請求項14のい
    ずれか1項に記載した光学式成分計。
  16. 【請求項16】 制御部は、検知波長の吸光度と、前記
    検知波長の吸光度の2次微分値の双方を用いて成分濃度
    の演算を行う請求項1から15のいずれか1項に記載し
    た光学式成分計。
JP34746297A 1997-12-17 1997-12-17 光学式成分計 Pending JPH11183377A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34746297A JPH11183377A (ja) 1997-12-17 1997-12-17 光学式成分計

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34746297A JPH11183377A (ja) 1997-12-17 1997-12-17 光学式成分計

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11183377A true JPH11183377A (ja) 1999-07-09

Family

ID=18390394

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34746297A Pending JPH11183377A (ja) 1997-12-17 1997-12-17 光学式成分計

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11183377A (ja)

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004202218A (ja) * 2002-10-31 2004-07-22 Nippon Koden Corp 信号処理方法/装置及びそれを用いたパルスフォトメータ
JP2007051933A (ja) * 2005-08-18 2007-03-01 Mie Univ 食品の味覚情報の取得方法。
JP2008531217A (ja) * 2005-03-01 2008-08-14 マシモ・ラボラトリーズ・インコーポレーテッド 多波長センサドライバ
JP2009072639A (ja) * 2002-10-31 2009-04-09 Nippon Koden Corp パルスフォトメータ
JP2010133895A (ja) * 2008-12-08 2010-06-17 Fujifilm Corp 塗布膜中の成分量の測定方法、及び機能性フィルムの製造方法
JP2011510312A (ja) * 2008-01-25 2011-03-31 ニルラス・エンジニアリング・アクチエンゲゼルシャフト 媒質の温度を非侵襲的にかつ光学的に特定するための方法
WO2012115349A2 (ko) * 2011-02-21 2012-08-30 한국과학기술원 정전영량 방식의 터치스크린을 이용한 생테분자의 검출방법
JP2012193976A (ja) * 2011-03-15 2012-10-11 Hochiki Corp エチルアルコール検知装置及び検知方法
JP2012200277A (ja) * 2011-03-23 2012-10-22 Seiko Epson Corp 濃度定量方法及び濃度定量装置
JP2013053864A (ja) * 2011-09-01 2013-03-21 Seiko Epson Corp 水分量測定方法及び水分量測定装置
WO2014115666A1 (ja) * 2013-01-23 2014-07-31 テルモ株式会社 校正方法及び校正システム、並びにこの方法を用いて校正された体液成分測定装置
US8965471B2 (en) 2007-04-21 2015-02-24 Cercacor Laboratories, Inc. Tissue profile wellness monitor
JP2015052603A (ja) * 2014-10-09 2015-03-19 セイコーエプソン株式会社 分光測定装置
US9839381B1 (en) 2009-11-24 2017-12-12 Cercacor Laboratories, Inc. Physiological measurement system with automatic wavelength adjustment
WO2019208561A1 (ja) * 2018-04-24 2019-10-31 興和株式会社 血液成分の血中濃度測定方法、血中濃度測定装置およびプログラム
US10729402B2 (en) 2009-12-04 2020-08-04 Masimo Corporation Calibration for multi-stage physiological monitors
JP2020171452A (ja) * 2019-04-10 2020-10-22 Look Tec株式会社 グルコース量算出方法

Cited By (48)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009072639A (ja) * 2002-10-31 2009-04-09 Nippon Koden Corp パルスフォトメータ
JP2004202218A (ja) * 2002-10-31 2004-07-22 Nippon Koden Corp 信号処理方法/装置及びそれを用いたパルスフォトメータ
US8912909B2 (en) 2005-03-01 2014-12-16 Cercacor Laboratories, Inc. Noninvasive multi-parameter patient monitor
US9750443B2 (en) 2005-03-01 2017-09-05 Cercacor Laboratories, Inc. Multiple wavelength sensor emitters
JP2008531217A (ja) * 2005-03-01 2008-08-14 マシモ・ラボラトリーズ・インコーポレーテッド 多波長センサドライバ
US10327683B2 (en) 2005-03-01 2019-06-25 Cercacor Laboratories, Inc. Multiple wavelength sensor emitters
US10251585B2 (en) 2005-03-01 2019-04-09 Cercacor Laboratories, Inc. Noninvasive multi-parameter patient monitor
US9167995B2 (en) 2005-03-01 2015-10-27 Cercacor Laboratories, Inc. Physiological parameter confidence measure
JP2012110746A (ja) * 2005-03-01 2012-06-14 Cercacor Laboratories Inc 多波長センサ発光体
US10984911B2 (en) 2005-03-01 2021-04-20 Cercacor Laboratories, Inc. Multiple wavelength sensor emitters
US10123726B2 (en) 2005-03-01 2018-11-13 Cercacor Laboratories, Inc. Configurable physiological measurement system
US11545263B2 (en) 2005-03-01 2023-01-03 Cercacor Laboratories, Inc. Multiple wavelength sensor emitters
US10856788B2 (en) 2005-03-01 2020-12-08 Cercacor Laboratories, Inc. Noninvasive multi-parameter patient monitor
US9241662B2 (en) 2005-03-01 2016-01-26 Cercacor Laboratories, Inc. Configurable physiological measurement system
US11430572B2 (en) 2005-03-01 2022-08-30 Cercacor Laboratories, Inc. Multiple wavelength sensor emitters
US9131882B2 (en) 2005-03-01 2015-09-15 Cercacor Laboratories, Inc. Noninvasive multi-parameter patient monitor
US9549696B2 (en) 2005-03-01 2017-01-24 Cercacor Laboratories, Inc. Physiological parameter confidence measure
US8929964B2 (en) 2005-03-01 2015-01-06 Cercacor Laboratories, Inc. Multiple wavelength sensor drivers
US9351675B2 (en) 2005-03-01 2016-05-31 Cercacor Laboratories, Inc. Noninvasive multi-parameter patient monitor
JP2008538186A (ja) * 2005-03-01 2008-10-16 マシモ・ラボラトリーズ・インコーポレーテッド 多波長センサ発光体
US8849365B2 (en) 2005-03-01 2014-09-30 Cercacor Laboratories, Inc. Multiple wavelength sensor emitters
JP2007051933A (ja) * 2005-08-18 2007-03-01 Mie Univ 食品の味覚情報の取得方法。
JP4674309B2 (ja) * 2005-08-18 2011-04-20 国立大学法人三重大学 食品の味覚情報の取得装置
US11647923B2 (en) 2007-04-21 2023-05-16 Masimo Corporation Tissue profile wellness monitor
US10980457B2 (en) 2007-04-21 2021-04-20 Masimo Corporation Tissue profile wellness monitor
US9848807B2 (en) 2007-04-21 2017-12-26 Masimo Corporation Tissue profile wellness monitor
US10251586B2 (en) 2007-04-21 2019-04-09 Masimo Corporation Tissue profile wellness monitor
US8965471B2 (en) 2007-04-21 2015-02-24 Cercacor Laboratories, Inc. Tissue profile wellness monitor
JP2011510312A (ja) * 2008-01-25 2011-03-31 ニルラス・エンジニアリング・アクチエンゲゼルシャフト 媒質の温度を非侵襲的にかつ光学的に特定するための方法
JP2010133895A (ja) * 2008-12-08 2010-06-17 Fujifilm Corp 塗布膜中の成分量の測定方法、及び機能性フィルムの製造方法
US10750983B2 (en) 2009-11-24 2020-08-25 Cercacor Laboratories, Inc. Physiological measurement system with automatic wavelength adjustment
US11534087B2 (en) 2009-11-24 2022-12-27 Cercacor Laboratories, Inc. Physiological measurement system with automatic wavelength adjustment
US9839381B1 (en) 2009-11-24 2017-12-12 Cercacor Laboratories, Inc. Physiological measurement system with automatic wavelength adjustment
US10729402B2 (en) 2009-12-04 2020-08-04 Masimo Corporation Calibration for multi-stage physiological monitors
US11571152B2 (en) 2009-12-04 2023-02-07 Masimo Corporation Calibration for multi-stage physiological monitors
WO2012115349A3 (ko) * 2011-02-21 2012-11-15 한국과학기술원 정전영량 방식의 터치스크린을 이용한 생테분자의 검출방법
US9274658B2 (en) 2011-02-21 2016-03-01 Korea Advanced Institute Of Science And Technology Method for detecting biomolecules using a capacitive touch screen
WO2012115349A2 (ko) * 2011-02-21 2012-08-30 한국과학기술원 정전영량 방식의 터치스크린을 이용한 생테분자의 검출방법
JP2012193976A (ja) * 2011-03-15 2012-10-11 Hochiki Corp エチルアルコール検知装置及び検知方法
JP2012200277A (ja) * 2011-03-23 2012-10-22 Seiko Epson Corp 濃度定量方法及び濃度定量装置
JP2013053864A (ja) * 2011-09-01 2013-03-21 Seiko Epson Corp 水分量測定方法及び水分量測定装置
JPWO2014115666A1 (ja) * 2013-01-23 2017-01-26 テルモ株式会社 校正方法及び校正システム、並びにこの方法を用いて校正された体液成分測定装置
CN104937396A (zh) * 2013-01-23 2015-09-23 泰尔茂株式会社 校正方法及校正系统、以及使用该方法进行校正的体液成分测定装置
WO2014115666A1 (ja) * 2013-01-23 2014-07-31 テルモ株式会社 校正方法及び校正システム、並びにこの方法を用いて校正された体液成分測定装置
JP2015052603A (ja) * 2014-10-09 2015-03-19 セイコーエプソン株式会社 分光測定装置
WO2019208561A1 (ja) * 2018-04-24 2019-10-31 興和株式会社 血液成分の血中濃度測定方法、血中濃度測定装置およびプログラム
JPWO2019208561A1 (ja) * 2018-04-24 2021-05-27 興和株式会社 血液成分の血中濃度測定方法、血中濃度測定装置およびプログラム
JP2020171452A (ja) * 2019-04-10 2020-10-22 Look Tec株式会社 グルコース量算出方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10582855B2 (en) Compact spectrometer system for non-invasive measurement of absorption and transmission spectra in biological tissue samples
US6741876B1 (en) Method for determination of analytes using NIR, adjacent visible spectrum and discrete NIR wavelenths
US5218207A (en) Using led harmonic wavelengths for near-infrared quantitative
JPH11183377A (ja) 光学式成分計
US5360004A (en) Non-invasive determination of analyte concentration using non-continuous radiation
JP4701468B2 (ja) 生体情報測定装置
JP6283035B2 (ja) 試料中の成分を検出するための装置
US6741875B1 (en) Method for determination of analytes using near infrared, adjacent visible spectrum and an array of longer near infrared wavelengths
JP6878312B2 (ja) 光電式容積脈波記録法装置
EP1214578A1 (en) Method for determination of analytes using near infrared, adjacent visible spectrum and an array of longer near infrared wavelengths
JPH08503773A (ja) 発光ダイオード/赤外線発光ダイオード近赤外装置の測定感度を増加させる低コスト手段
JP2013523362A (ja) 生体組織における生物学的、化学的、及び/又は生理学的パラメータを決定するための装置及び方法
WO2001016577A1 (en) Method for determination of analytes using nir, adjacent visible spectrum and discrete nir wavelengths
US7107087B2 (en) Method and apparatus for measuring a concentration of a component in a subject
JP6828988B2 (ja) 糖尿病管理モニタで分析物濃度を動的に較正および測定するためのシステムおよび方法
US20080312886A1 (en) System and Method for Estimating Substance Concentrations in Bodily Fluids
WO2008035076A2 (en) Blood oxygen monitor
KR20090036996A (ko) 복수 개의 단일 파장 광원을 이용한 투과와 반사 병행방식의 무채혈 혈당기
AU2017366580A1 (en) NDIR glucose detection in liquids
US20180143134A1 (en) NDIR Glucose Detection in Liquids
JP2018159663A (ja) 非破壊検査装置
US20210196158A1 (en) Self-reference point setting type blood component measuring method and apparatus
CN112351735B (zh) 血糖值变化量测定装置
JPH1078437A (ja) 血糖計
EP2319394A1 (en) Non-invasive device and method for monitoring analytes in biological samples