JPWO2019203365A1 - 内視鏡 - Google Patents

内視鏡 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2019203365A1
JPWO2019203365A1 JP2020514470A JP2020514470A JPWO2019203365A1 JP WO2019203365 A1 JPWO2019203365 A1 JP WO2019203365A1 JP 2020514470 A JP2020514470 A JP 2020514470A JP 2020514470 A JP2020514470 A JP 2020514470A JP WO2019203365 A1 JPWO2019203365 A1 JP WO2019203365A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pair
endoscope
bottomed cylinder
resin tube
image pickup
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020514470A
Other languages
English (en)
Inventor
直之 原口
直之 原口
雄一 畑瀬
雄一 畑瀬
茂樹 緒形
茂樹 緒形
Original Assignee
パナソニックi−PROセンシングソリューションズ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by パナソニックi−PROセンシングソリューションズ株式会社 filed Critical パナソニックi−PROセンシングソリューションズ株式会社
Publication of JPWO2019203365A1 publication Critical patent/JPWO2019203365A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B1/00Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor
    • A61B1/005Flexible endoscopes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B1/00Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B23/00Telescopes, e.g. binoculars; Periscopes; Instruments for viewing the inside of hollow bodies; Viewfinders; Optical aiming or sighting devices
    • G02B23/24Instruments or systems for viewing the inside of hollow bodies, e.g. fibrescopes

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Astronomy & Astrophysics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Instruments For Viewing The Inside Of Hollow Bodies (AREA)
  • Endoscopes (AREA)

Abstract

内視鏡は、軸線の延在方向一端に先端面を有する略円筒状の有底筒部と、先端面に設けられる透光性の光学部材の背面側に配置される撮像素子を有し、有底筒部の内方に収容される撮像ユニットと、有底筒部の一対の円弧内面に先端側が固定される一対の操作線材と、先端側が有底筒部に接続され、内方に一対の操作線材を挿通する樹脂製チューブと、有底筒部に対し軸線方向に離間して配置され、一対の操作線材が内方に挿通され、樹脂製チューブに接続され、樹脂製チューブよりも大きな硬度を有する硬質部材と、を備える。

Description

本開示は、内視鏡に関する。
従来、内視鏡の体内等に挿入される先端側の湾曲部は、湾曲自在とするために、例えば複数個の節輪が回動自在に連結して構成される(例えば、特許文献1参照)。内視鏡の挿入部の先頭の節輪又は先端硬質部には、挿入部の内部を通る操作ワイヤの先端部が固定される。操作ワイヤの基端は、操作部の湾曲操作機構に接続される。湾曲操作機構には、術者が操作するアングルノブが設けられる。内視鏡は、そのアングルノブの操作により、操作ワイヤが押し引きされて湾曲部が上下又は左右方向に湾曲する。これにより、術者のアングルノブの操作により先端硬質部の向きを変えることができる。
日本国特開2016−34352号公報
内視鏡において、挿入部の先端側を小径化することとその先端側に屈曲機能を組み込むことは、相反する条件であり、両立が難しい。特許文献1の湾曲部は、ステンレス鋼材などの金属材料で形成された複数個の節輪からなる節輪群を有するので、節輪群の外周側はさらに網状管および外皮により構成される外周壁で被覆される。このため、小径化や短尺化による小型化が困難となる。より具体的には、例えばステンレス鋼材からなる個々の節輪に、2本の金属線を通す0.1mmの孔を直径方向に離間させて2箇所穿設することを考える。孔の周囲には、強度的な加工限界から0.1mm程の周縁が必要となる。すると、一つの孔に直径方向で0.3mmのスペースが必要となる。これらの二つの孔が直径方向に並ぶと、0.6mmのスペースが必要となる。この例では、外径3mmの内視鏡の場合、直径方向に2.4mmのスペースが確保可能となる。この場合、直径2.4mmのスペースに、撮像ユニットの収容は可能となる。
しかしながら、例えば冠動脈などの極細い血管に挿入される内視鏡は、外径1mm以下が望ましい。冠動脈は、右冠動脈と左冠動脈とが、大動脈のバルサルバ洞で繋がる。右冠動脈は、1本のまま右心室や左心室に血液を送る。左冠動脈は、途中で2つに分かれ、前下行枝と回旋枝とになって左心室や心房を中心に血液を送る。これらの冠動脈は、段々と細くなって心臓の外側を走行し、さらに細くなって内側に延びる。通常、成人の場合、左右の冠動脈の太さはそれぞれ4mmほどであるが、乳幼児では2mm以下となる。外径が1mmの内視鏡では、上記の二つの孔を構成するために直径方向に0.6mmのスペースを使えば、その他の外皮からなる外周壁の厚みも加えると、撮像ユニットの収容スペースが確保できなくなる。そのため、節輪を用いた従来構造を抜本的に変えなければならないという要請があった。
本開示は、上述した従来の事情に鑑みて案出され、小型化および先端部の屈曲機能を両立する内視鏡を提供することを目的とする。
本開示は、軸線の延在方向一端に先端面を有する略円筒状の有底筒部と、前記先端面に設けられる透光性の光学部材の背面側に配置される撮像素子を有し、前記有底筒部の内方に収容される撮像ユニットと、前記有底筒部の一対の円弧内面に先端側が固定される一対の操作線材と、先端側が前記有底筒部に接続され、内方に前記一対の操作線材を挿通する樹脂製チューブと、前記有底筒部に対し軸線方向に離間して配置され、前記一対の操作線材が内方に挿通され、前記樹脂製チューブに接続され、前記樹脂製チューブよりも大きな硬度を有する硬質部材と、備える内視鏡を提供する。
また、本開示は、軸線の延在方向一端に先端面を有する略円筒状の有底筒部と、前記先端面に設けられる透光性の光学部材の背面側に配置される撮像素子を有し、前記有底筒部の内方に収容される撮像ユニットと、前記有底筒部の一対の円弧内面に先端側が固定される一対の操作線材と、前記有底筒部に対し軸線方向に離間して配置され、前記一対の操作線材が内方に挿通される環状のジョイントと、先端側が前記有底筒部に接続されるとともに、後端側が前記ジョイントに接続され内方に前記一対の操作線材を挿通する樹脂製チューブと、を備える、内視鏡を提供する。
本開示によれば、小型化および先端部の屈曲機能を両立する内視鏡を提供できる。
本実施の形態に係る内視鏡の外観例を示す斜視図 図1に示す内視鏡の先端側の外観例を示す斜視図 図2に示す内視鏡の先端側の要部を透視した斜視図 図2に示す内視鏡の先端側の正面とそのA−A断面とをともに示した構成図 図4に示すA−A断面の要部拡大図 図2に示す内視鏡の先端側の正面とそのB−B断面とをともに示した構成図 図3に示す有底筒部の背面図 図2に示す内視鏡の先端側の樹脂製チューブを省略した斜視図 図8に示す内視鏡の先端側のワイヤガイドを省略した斜視図 有底筒部が曲がる前の屈曲部を模式的に示した作用図 有底筒部が下へ曲げられた屈曲部を模式的に示した作用図 有底筒部が上へ曲げられた屈曲部を模式的に示した作用図 屈曲方向規制部がフレキシブル配線基板で代替された変形例に係る構成を示す斜視図 図13に示す変形例に係る構成の側面図
以下、適宜図面を参照しながら、本開示に係る内視鏡を具体的に開示した実施の形態(以下、「本実施の形態」という)を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になることを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるものであり、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
図1は、本実施の形態に係る内視鏡11の外観例を示す斜視図である。図1では、プラグ部13および操作部15を含む内視鏡11の全体構成を斜視図にて示している。なお、本実施の形態において説明に用いる方向は、図1中の方向を基準とし、その他の図中に方向が記載されている場合はその方向に従う。ここで、「上」、「下」は、水平面に置かれた操作部15およびプラグ部13の上と下にそれぞれ対応し、「前(先)」、「後」は、内視鏡11の挿入部17の先端側と基端側にそれぞれ対応する。
図1に示すように、内視鏡11は、例えば医療用の軟性鏡である。内視鏡11は、観察対象(例えば人体の血管)の内部を撮影して得られた静止画又は動画に対して周知の画像処理等を行うビデオプロセッサ(図示略)に接続される。内視鏡11は、略前後方向に延在し、観察対象の内部に挿入される挿入部17を有する。挿入部17の後部には、正逆方向に回転操作可能となったアングルノブ27が設けられた操作部15が接続される。操作部15には、挿入部17に挿通されている操作線材21(図3参照)の一端側が固定されるとともに、挿入部17に挿通されているケーブル23(図3参照)が接続される。ケーブル23は、操作部15からさらに後方に導出されてプラグ部13に接続される。
なお、一端側が操作部15に接続される操作線材21は、ワイヤガイド25(図6参照)の内方に挿通されて覆われている。つまり、操作線材21は、ワイヤガイド25に覆われた状態で操作部15に接続される。
操作部15には、正逆方向に回転操作可能となったアングルノブ27が設けられる。操作部15の内部には、このアングルノブ27の回転操作に連動するワイヤ進退機構が設けられる。ワイヤ進退機構は、アングルノブ27の回転操作により一方の操作線材21を引き、他方の操作線材21を繰り出すように作動する。
ビデオプロセッサは、ソケット部を有している。ソケット部にはプラグ部13の後部が挿入され、これにより、内視鏡11は、ビデオプロセッサとの間で電力、各種信号(映像信号、制御信号など)、および照明光の伝送が可能となる。
上述した電力および各種信号は、挿入部17の内部に挿通されたケーブル23を介してプラグ部13から導かれる。先端部29に設けられた撮像素子31(図3参照)が出力した撮像画像データは、ケーブル23を介してプラグ部13からビデオプロセッサに伝送される。ビデオプロセッサは、プラグ部13から伝送された撮像画像データに対して色補正、階調補正等の周知の画像処理を施して、画像処理後の撮像画像データを表示装置(図示略)に出力する。表示装置は、例えば液晶表示パネル等の表示デバイスを有するモニタ装置であり、内視鏡11によって撮像された被写体の撮像画像のデータ(例えば、被写体である人物の血管内の様子を示す画像データ)を表示する。
挿入部17は、操作部15に後端が接続された可撓性の軟性部33と、軟性部33の先端に連なる先端部29とを有している。軟性部33は各種の内視鏡検査、内視鏡手術等の方式に対応する適切な長さを有する。軟性部33は、例えば樹脂製チューブ35により構成され、十分な可撓性を有するように形成される。軟性部33は、先端部29と操作部15との間を接続する。
内視鏡11は、細径で形成されることにより、細径の体腔への挿入が可能となる。細径の体腔は、人体の血管に限定されず、例えば尿管、すい管、胆管、細気管支等が含まれる。つまり、内視鏡11は、人体の血管、尿管、すい管、胆管、細気管支等への挿入を可能とすることができる。内視鏡11は、血管内の病変の観察に用いることができる。内視鏡11は、動脈硬化性プラークの同定において有効となる。また、心臓カテーテル検査時の冠動脈の観察にも適用可能となる。さらに、内視鏡11は、血栓や動脈硬化性の黄色プラークの検出にも有効となる。なお、動脈硬化病変では、色調(白色、淡黄色、黄色)や、表面(平滑、不整)が観察される。血栓では、色調(赤色、白色、暗赤色、黄色、褐色、混色)が観察される。
また、内視鏡11は、腎盂・尿管がんや、特発性腎出血の診断・治療に用いることができる。この場合、内視鏡11は、尿道から膀胱内に挿入され、さらに尿管内にまで進めて、尿管と腎盂の中を観察することができる。
また、内視鏡11は、十二指腸に開口するファーター乳頭への挿入が可能となる。胆汁は、肝臓から造られ胆管を通って、また膵液は膵臓から造られ膵管を通って十二指腸にあるファーター乳頭から排出される。内視鏡11は、胆管および膵管の開口部であるファーター乳頭から挿入し、胆管又は膵管の観察を可能とすることができる。
さらに、内視鏡11は、気管支への挿入が可能となる。内視鏡11は、背臥位となった検体(つまり、被施術者)の口腔又は鼻腔から挿入される。内視鏡11は、咽頭、喉頭を過ぎ、声帯を視認しつつ気管へ挿入される。気管支は分岐するたびに細くなる。例えば最大外径Dmaxが2mm未満の内視鏡11によれば、亜区域気管支まで内腔の確認が可能となる。
図2は、図1に示す内視鏡11の先端側の外観例を示す斜視図である。内視鏡11は、先端部29に、有底筒部37を有する。有底筒部37は、軸線39の延在方向一端に先端面41を有する略円筒状または円筒状で形成される。本実施の形態において、有底筒部37は、先端面41を有するフランジ状のホルダ43と、このホルダ43の後部に接続されて筒状部分を形成する先端リング45とにより構成される。ホルダ43は、例えばセラミック等の絶縁体を用いて形成される。先端リング45は、例えばステンレス鋼により形成される。ホルダ43と先端リング45とは、例えば溶接もしくはろう付けにより一体に接合される。
挿入部17には、有底筒部37に対し軸線方向に離間して環状のジョイント47(硬質部材の一例)が配置される。このジョイント47には、一対の操作線材21(図3参照)が内方に挿通される。
有底筒部37には、樹脂製チューブ35の先端側が接続される。樹脂製チューブ35は、後端側がジョイント47に接続される。ジョイント47の後端側には、他の樹脂製チューブ35が接続される。樹脂製チューブ35は、例えば連結用ニップル49(図4参照)を介してジョイント47に接続される。ジョイント47よりも後方の樹脂製チューブ35は、操作部15まで延在して、操作部15に接続される。有底筒部37、樹脂製チューブ35およびジョイント47は、例えば同一外径で形成される。本実施の形態では、有底筒部37とジョイント47との間の樹脂製チューブ35に、少なくとも一対の操作線材21、ケーブル23、および屈曲方向規制部51の一例としての一対の曲げ方向規制ワイヤ53(図3参照)が挿通される。
ホルダ43は、先端面41の中央部に、四角形の対物カバーガラス55(対物カバーの一例)が設けられる。また、この先端面41には、対物カバーガラス55の平行な一対の辺に沿って、一対のライトガイド57を構成する複数本(図例では4本)の光ファイバ59の光出射端面が2列に配置されている。
図3は、図2に示す内視鏡11の先端側の要部を透視した斜視図である。有底筒部37の内方には、上述した対物カバーガラス55を有した撮像ユニット61が収容される。有底筒部37は、先端リング45の後部内周に、装着管63が固定される。装着管63は、例えばステンレス鋼により製作される。装着管63は、先端が先端リング45の後部内周に、溶接やろう付けにより固定され、後端が先端リング45から導出される。
図4は、図2に示す内視鏡11の先端側の正面とそのA−A断面とをともに示した構成図である。有底筒部37では、ホルダ43の中央部に、先端面41に表出する対物カバーガラス55が固定される。光学部材の一例としての対物カバーガラス55の背面には、光学部材の一例としてのレンズ67が固定される。レンズ67の背面には、素子カバーガラス69が固定される。スペース65は、ホルダ43と、対物カバーガラス55、レンズ67および素子カバーガラス69との間の隙間を示す。スペース65に接着剤(図示略)が充填されることで、対物カバーガラス55、レンズ67および素子カバーガラス69とホルダ43とが固定される。素子カバーガラス69は、後部がスペース65から後方へ突出する。
図5は、図4に示すA−A断面の要部拡大図である。後部が突出した素子カバーガラス69の背面には、四角形の撮像素子31が固定される。対物カバーガラス55、レンズ67、素子カバーガラス69および撮像素子31は、撮像ユニット61を構成する。つまり、撮像ユニット61は、先端面41に設けられる透光性の対物カバー、およびレンズ67を介して対物カバーの背面に配置される撮像素子31を有する。
撮像素子31は、1辺が製造限界値〜1mm以下(例えば、0.5mm〜1.0mm)の四角形で形成される。撮像素子31は、撮像面と反対の背面に、複数(例えば4つ)のパッド71(図7参照)が設けられる。撮像素子31には、基板が垂直に接続される。撮像素子31と基板とは、カメラモジュール73を構成する。このカメラモジュール73の後方には、ケーブル23が接続される。
基板は、同一平面上に線状の複数(本実施の形態では4本)の導体が平行に並び、これらが絶縁被覆された板状に成形される。基板は、導体の延在方向の一端部および他端部の辺が、撮像素子31の1辺より短い四角形で形成される。基板は、一端部および他端部における導体が、板面表裏の少なくとも一方で露出する。
基板としては、例えば可撓性を有するFFC(フレキシブル・フラット・ケーブル)等を用いることができる。
また、基板は、導体が絶縁被覆されるものの他、絶縁基板に導体が印刷されるものであってもよい。この基板としては、可撓性を有する絶縁基板に導体をパターン印刷したFPC(フレキシブル・プリント・配線板)や、絶縁基板に導体をパターン印刷した積層基板等を用いることができる。本実施の形態では、基板として、可撓性を有するFPCであるフレキシブル配線基板75が用いられている。
フレキシブル配線基板75には、導体と導通する電装部品(図3参照)が実装される。電装部品としては、例えばノイズ低減などに効果があるバイパスコンデンサ77が挙げられる。フレキシブル配線基板75には、電装部品を実装するためのランドが形成される。ランドは、フレキシブル配線基板75の導体に接続されている。
図6は、図2に示す内視鏡11の先端側の正面とそのB−B断面とをともに示した構成図である。フレキシブル配線基板75の他端部には、露出した導体に、ケーブル23の複数の心線79のそれぞれが接続される。ケーブル23は、複数の心線79が同一平面上に配置され、一括して絶縁被覆される。ケーブル23としては、例えばリボン状ケーブルを用いることができる。
ケーブル23は、心線79がそれぞれ内部被覆81に覆われる。内部被覆81に覆われてそれぞれ絶縁された複数の心線79は、一括して内部被覆81の外側からシールドにより覆われる。
図7は、図3に示す有底筒部37の背面図である。有底筒部37には、一対の操作線材21が固定される。操作線材21は、有底筒部37の装着管63に固定される。より具体的には、一対の操作線材21は、撮像素子31の平行な一対の辺にそれぞれ対向する装着管63の一対の円弧内面83に先端側が固定される。操作線材21と装着管63とは、レーザ溶接などの溶接や、半田もしくは銀ろうによるろう付けにより固定できる。
内視鏡11は、一対の操作線材21の間に、屈曲方向規制部51が配置される。屈曲方向規制部51は、有底筒部37に直接または間接的に先端側が固定される。屈曲方向規制部51は、少なくとも有底筒部37とジョイント47との間に渡り延在して設けられる。
この屈曲方向規制部51は、有底筒部37に電気的に接続される。従って、屈曲方向規制部51が設けられた場合、少なくとも有底筒部37とジョイント47との間は、屈曲方向規制部51により電気的に導通状態となる。
屈曲方向規制部51は、導体で構成されることが好ましい。導体としては、可撓性を有した導電性樹脂、カーボンなども含まれる。
屈曲方向規制部51を構成する導体としては、例えば、ピアノ線、ステンレス鋼線などの金属線を好適に用いることができる。
本実施の形態において、屈曲方向規制部51は、金属線である一対の曲げ方向規制ワイヤ53にて構成される。曲げ方向規制ワイヤ53は、断面形状を例えば円形状で形成できる。一対の曲げ方向規制ワイヤ53は、有底筒部37の装着管63に固定される。撮像素子31の平行な一対の辺にそれぞれ対向する装着管63の一対の円弧内面83には、上述した一対の操作線材21の先端側が固定されている。一対の曲げ方向規制ワイヤ53は、撮像素子31の他の平行な一対の辺にそれぞれ対向する装着管63の他の一対の円弧内面83に先端側が固定される。
先端側が装着管63に固定された曲げ方向規制ワイヤ53は、図4に示すように、それぞれの後端側がジョイント47に固定される。曲げ方向規制ワイヤ53は、装着管63およびジョイント47に溶接やろう付けにより固定することができる。従って、有底筒部37の装着管63と、ジョイント47との間には、一対の操作線材21と一対の曲げ方向規制ワイヤ53とからなる4本の平行な金属線が延在する。より具体的には、一対の操作線材21は、装着管63とジョイント47の上下に固定される。一対の曲げ方向規制ワイヤ53は、装着管63とジョイント47の左右に固定される。
内視鏡11は、屈曲方向規制部51に一対の曲げ方向規制ワイヤ53を設けることにより、有底筒部37とジョイント47との間の座屈を規制できる。また、一対の曲げ方向規制ワイヤ53は、その軸力により曲げモーメントをより生じやすくできる。
なお、金属線は、断面が円形状に限定されない。金属線は、断面形状が円弧状の帯板状であってもよい。この例として例えばスチール製巻き尺の帯材を挙げることができる。この場合、一対の金属線は、凹曲面同士が対向するように平行に配置される。金属線は、断面円弧状の一対の帯材を用いることで、座屈強度を高めつつ、直線保持機能を付与できる。
ところで、内視鏡11は、一対の曲げ方向規制ワイヤ53の間に、上述したフレキシブル配線基板75および帯状のケーブル23が配置されている。フレキシブル配線基板75は、撮像素子31とジョイント47との間で撮像素子31の背面に垂直に固定されている。帯状のケーブル23は、このフレキシブル配線基板75の撮像素子31と反対側に延在してジョイント47に挿通される。これらのフレキシブル配線基板75および帯状のケーブル23も、屈曲方向規制部51を構成することができる。すなわち、フレキシブル配線基板75および帯状のケーブル23は、一対の曲げ方向規制ワイヤ53と同様に、有底筒部37とジョイント47との間の座屈を規制でき、その軸力により曲げモーメントをより生じやすくできる。
このため、屈曲方向規制部51は、構成部材として、一対の曲げ方向規制ワイヤ53、または、フレキシブル配線基板75および帯状のケーブル23の少なくともいずれか一方を構成部材として備えるものとしてもよい。本実施の形態においては、これら双方の構成部材を備えることにより、有底筒部37とジョイント47との間の座屈をより確実に規制し、曲げモーメントをより生じやすくしている。
図8は、図2に示す内視鏡11の先端側の樹脂製チューブ35を省略した斜視図である。ジョイント47の後部に連結される連結用ニップル49は、帯状のケーブル23を挿通する左右方向に長いケーブル貫通孔85を有する。連結用ニップル49の後端面には、このケーブル貫通孔85を挟んで上下に一対のガイド固定部87が形成される。それぞれのガイド固定部87には、内方に操作線材21を挿通したワイヤガイド25の先端側が固定される。ワイヤガイド25は、例えば、0.05mm〜0.1mの径を有する細い鋼材を密着巻きしたもので、1.5m程度の長さを有する。密着巻きのため、ワイヤガイド25の長さは短くならない。従って、使用者が操作部15を操作して操作線材21を引っ張ると、ジョイント47と操作部15との間の長さは変わらず、ジョイント47と先端側の有底筒部37との間の長さが短くなって屈曲部89は曲がる(図11および図12参照)。なお、ワイヤガイド25の両端はジョイント47および操作部15のそれぞれにより固定されているので、屈曲や座屈等によってワイヤガイド25の中立軸の長さが短くなることはない。つまり、固定されたジョイント47は、屈曲部89(図2参照)の支点として作用する。つまり、ジョイント47を支持した状態で、屈曲部89を方向転換させることが可能となる。
図9は、図8に示す内視鏡11の先端側のワイヤガイド25を省略した斜視図である。ガイド固定部87には、それぞれの操作線材21を挿通する線材貫通孔91が穿設される。従って、内視鏡11は、操作部15により、一対の操作線材21がワイヤガイド25の内方で進退することで、ワイヤガイド25の先端に固定されたジョイント47を支点として、屈曲部89が屈曲する。これにより、内視鏡11は、屈曲部89の先端側に設けられた有底筒部37のホルダ43の先端面41が屈曲方向へと向けられることになる。
次に、本実施の形態に係る内視鏡11の構成に基づく作用を説明する。
内視鏡11は、軸線39の延在方向一端に先端面41を有する円筒状の有底筒部37を備える。内視鏡11は、先端面41に配置される透光性の対物カバーガラス55と、レンズ67を介して対物カバーガラス55の背面に固定される四角形の撮像素子31とを有し、有底筒部37の内方に収容される撮像ユニット61を備える。内視鏡11は、撮像素子31の平行な一対の辺にそれぞれ対向する有底筒部37の一対の円弧内面83に先端側が固定される一対の操作線材21を備える。内視鏡11は、有底筒部37に対し軸線方向に離間して配置され、一対の操作線材21が内方に挿通される環状のジョイント47を備える。内視鏡11は、先端側が有底筒部37に接続されるとともに、後端側がジョイント47に接続され内方に一対の操作線材21を挿通する樹脂製チューブ35を備える。
このように、本実施形態に係る内視鏡11では、有底筒部37の内方に、撮像ユニット61が収容される。撮像素子31は、四角形に形成される。この四角形は、正方形であることが望ましいが、これに限定されない。例えば円筒状の有底筒部37の内方に、正方形で形成された撮像素子31が収容される場合、図7に示したように、撮像素子31の四角形に有底筒部37の内周円が略外接するように配置される。略外接とは、正方形の各角部が有底筒部37の内周円に近接する相対位置関係も含む意味である。
このような配置により、撮像素子31は、有底筒部37の内周円において、最大面積で配置が可能となる。換言すれば、所定の面積の撮像素子31を収容する有底筒部37を、最小外径で製作することができる。
有底筒部37は、内周円内に最大サイズで撮像素子31を収容した構造において、背面視で、撮像素子31の正方形と内周円との間に、図7に示す4つのスペース93が生まれる。このスペース93は、撮像素子31の正方形の各辺を弦とし、この弦と有底筒部37の円弧とに囲まれる三日月形状となる。
図10は、有底筒部37が曲がる前の屈曲部89を模式的に示した作用図である。内視鏡11は、この4つのスペース93のうち、対向する一対のスペース93に操作線材21のそれぞれの先端が固定される。つまり、一対の操作線材21は、有底筒部37における直径方向の両端にそれぞれが固定される。これにより、内視鏡11は、レイアウト上の余剰スペースを有効に利用して、各部材の配置密度を高めつつ、操作線材21の最適な固定位置が確保されている。
ここで、一対の操作線材21は、それぞれを一対の平行な原動節と例えることができる。また、有底筒部37の後部は、一対の操作線材21が両端に固定された直径方向の従動節と例えることができる。なお、操作線材21および有底筒部37は、弾性変形を許容することから厳密には機構学上の「節」とは異なる。有底筒部37の後部は、一対の操作線材21がそれぞれ逆方向に進退されると、直径方向の両端が進出方向と後退方向との逆方向に変位する。この変位は、操作線材21と有底筒部37との接合部がまわり対偶でなく、固定されていても、操作線材21の固定部近傍が弾性変形することで可能となる。例えば、外径1mmの内視鏡11の場合、僅かな弾性変形によっても変異が可能となる。
先端側に進出する側の操作線材21は、この弾性変形の際、外側へ膨出しようとする。操作線材21は、この膨出が、環状のジョイント47の内方に挿通されていることで、ある程度規制される。換言すれば、一対の操作線材21は、有底筒部37とジョイント47との間で、僅かに一方が膨出し、且つ双方が圧縮または引っ張り方向に僅かに変形する。
有底筒部37は、後部における直径方向の両端、すなわち、従動節の一端が進出方向に、他端が後退方向に変位することにより、先端面41が他端側に向かって曲がる。つまり、内視鏡11は、引かれた操作線材側に先端面41が向く。
図11は、有底筒部37が下へ曲げられた屈曲部89を模式的に示した作用図である。具体的には、内視鏡11は、下側の操作線材21が引かれ、上側の操作線材21が繰り出されることにより、有底筒部37が下側に向く。
図12は、有底筒部37が上へ曲げられた屈曲部89を模式的に示した作用図である。また、内視鏡11は、上側の操作線材21が引かれ、下側の操作線材21が繰り出されることにより、有底筒部37が上側に向く。
さらに、一対の操作線材21は、樹脂製チューブ35の内方に挿通されている。一対の操作線材21は、双方が進退方向に操作され、有底筒部37とジョイント47との間の距離に大きな差が生じると、長い方の操作線材21が外側に大きく膨出する。長い方の操作線材21は、この膨出部95が樹脂製チューブ35の内壁に当接する。樹脂製チューブ35は、可撓性を有することで、短い方の操作線材21を挟んで長い方の操作線材21と反対側に屈曲中心97が位置する。樹脂製チューブ35は、この屈曲中心97を中心として、引かれた操作線材側に先端面41がさらに大きな角度で曲がる。この場合、内視鏡11は、有底筒部37とジョイント47との間の樹脂製チューブ35が屈曲部89となる。
この屈曲部89による屈曲は、操作線材21および樹脂製チューブ35の各素材が、屈曲するための適正な硬さで設定されることにより実現する。適正な硬さとは、屈曲部89が、操作線材21の引っ張り操作で生じた圧縮力による座屈に耐え、且つ曲がりが可能となる硬さである。
このように構成された内視鏡11では、従来の複雑な節輪構造体を用いずに、先端部29に屈曲機能を付与することができる。そして、樹脂製チューブ35の内方には、複雑な節輪構造体を省略して一対の操作線材21のみを挿通すればよい構造となる。その結果、上述した構成を有する内視鏡11では、部品点数を大幅に削減しながら構造を簡素化し、小径化および屈曲部89の短縮による小型化を実現できる。従って、本実施形態に係る内視鏡11によれば、小型化および先端部29の屈曲機能を両立させることができる。
また、内視鏡11は、一対の操作線材21の間に配置され、有底筒部37に直接または間接的に先端側が固定されて少なくともジョイント47との間に渡り延在して設けられる屈曲方向規制部51を備える。
この内視鏡11では、屈曲方向規制部51が有底筒部37とジョイント47との間に設けられることにより、有底筒部37とジョイント47との間の座屈耐荷重を大きくできる。つまり、操作線材21や樹脂製チューブ35のみで座屈荷重を受ける必要がなくなる。この構造では、屈曲部89は、屈曲部89の中立位置に屈曲方向規制部51が配置されるので、屈曲方向規制部51を挟んで曲げ方向内側の操作線材21に引っ張り荷重が加わり、曲げ方向外側の操作線材21に圧縮荷重が加わるようになる。すなわち、内視鏡11は、屈曲方向規制部51を設けることにより、有底筒部37とジョイント47との間の座屈を規制し、その軸力により曲げモーメントをより生じやすくできる。その結果、内視鏡11は、屈曲部89における屈曲方向や屈曲角度の作動精度をより高めることができるようになる。
また、内視鏡11では、有底筒部37の一部が金属を用いて形成され、屈曲方向規制部51が有底筒部37の一部と電気的に接続されている。
この内視鏡11では、一部(具体的には、先端リング45および装着管63)が金属を用いて形成される有底筒部37の内方に撮像ユニット61が収容される。有底筒部37の一部(具体的には、先端リング45および装着管63)には、屈曲方向規制部51が電気的に接続される。屈曲方向規制部51は、基端側がアース部に接続される。内視鏡11は、有底筒部37に静電気が印加された場合、屈曲方向規制部51を介してこの静電気をアース部へ逃がすことが可能となる。なお、静電気は、屈曲方向規制部51を介して、屈曲方向規制部51の基端側が接続されたアース部に逃がす場合に限定されず、例えば、基端側がアース部に接続された操作線材21を介して逃がされてもよい。これにより、内視鏡11は、静電対策用のシールド構造部品を増設せずに、撮像素子31を静電気から保護できる。その結果、内視鏡11は、小径化を実現しながら、撮像ユニット61の動作信頼性を高めることができる。
また、内視鏡11では、屈曲方向規制部51が導体で構成されている。
この内視鏡11では、屈曲方向規制部51が、可撓性を有した導電性樹脂、カーボンまたは金属などの導体により構成される。内視鏡11は、屈曲方向規制部51が、これらの導体からなることにより、撮像ユニット61を覆う金属製の有底筒部37を、これらの導体を介してアース部に導通接続できる。これにより、静電気対策としての専用のGND線などの導通部材を用いることなく、有底筒部37の内方に収容した撮像ユニット61を軸線周りの360度の方向から飛来する静電気に対して確実にシールドできる。その結果、内視鏡11は、小径化を実現しながら、撮像ユニット61の動作信頼性を高めることができる。
また、内視鏡11では、導体が金属線である。
この内視鏡11では、屈曲方向規制部51を構成する導体に金属線が用いられる。金属線は、有底筒部37とジョイント47との間の座屈を規制して曲げモーメントを生じやすくし、かつ有底筒部37とアース部とを導通接続できる。これにより、内視鏡11は、屈曲方向規制部51をピアノ線やステンレス鋼線などの入手の容易な安価な素材で構成できる。また、金属線は、金属製の有底筒部37に対し、溶接やろう付けによる容易な接合を可能にできる。
また、内視鏡11は、屈曲方向規制部51が撮像素子31とジョイント47との間で撮像素子31の背面に垂直に導通接続されるフレキシブル配線基板75と、このフレキシブル配線基板75の撮像素子31と反対側に導通接続されてジョイント47に挿通される帯状のケーブル23とで構成されている。
この内視鏡11では、撮像素子31の背面には、短尺のフレキシブル配線基板75が接続される。このフレキシブル配線基板75の撮像素子31と反対側の後端には、帯状のケーブル23が接続される。有底筒部37とジョイント47との間には、フレキシブル配線基板75と帯状のケーブル23とからなる帯板状部材が延在することになる。この帯板状部材は、延在方向に直交する断面形状が縦横比の大きい長方形となる。つまり、帯板状部材は、表裏の板面方向には容易に曲がる一方、幅方向には曲がりにくい。内視鏡11は、有底筒部37とジョイント47との間に、この帯板状部材が延在することにより、有底筒部37とジョイント47との間の座屈をその軸力により規制し、縦横比の大きな断面形状から曲げモーメントをより生じやすくすることができる。その結果、屈曲方向規制部51として用いられる専用の金属線などの部材を省略することも可能となる。
次に、上述した本実施の形態に係る内視鏡の変形例を説明する。
図13は、屈曲方向規制部51がフレキシブル配線基板75で代替された変形例に係る構成を示す斜視図である。図14は、図13に示す変形例に係る構成の側面図である。この変形例に係る内視鏡99は、屈曲方向規制部51がフレキシブル配線基板101で構成されている。この変形例では、撮像素子31に導通接続されたフレキシブル配線基板101が、ジョイント47に達する長さで形成されている。フレキシブル配線基板101は、ジョイント47よりも後方で帯状のケーブル23に接続される。
この変形例に係る内視鏡99では、撮像素子31に導通接続されているフレキシブル配線基板101が、屈曲方向規制部51としての働きを担う。すなわち、フレキシブル配線基板101は、延在方向に直交する断面形状が縦横比の大きい長方形となる。このため、フレキシブル配線基板101は、表裏の板面方向には容易に曲がる一方、幅方向には曲がりにくい。内視鏡99は、撮像素子31に固定されたフレキシブル配線基板101が、ジョイント47まで延在することにより、有底筒部37とジョイント47との間の座屈をその軸力により規制し、縦横比の大きな断面形状から曲げモーメントをより生じやすくすることができる。その結果、内視鏡99は、屈曲方向規制部51として用いられる専用の金属線などの部材を省略することが可能となる。
また、以下、樹脂製チューブ35と上述したジョイント47が一例である硬質部材とについて補足説明する。硬質部材は、樹脂製チューブ35よりも大きな硬度を有し、樹脂製チューブ35の中央部に位置する。すなわち、樹脂製チューブ35の中央部に位置する硬質部材は、有底筒部37に接続される樹脂製チューブ35の先端側と、操作部15に接続される樹脂製チューブ35の後端側との間に配置される。樹脂製チューブ35よりも硬い硬質部材を樹脂製チューブ35の中央部に配置することにより、この硬質部材は屈曲部89の支点として作用する。このため、硬質部材は操作部15よりも先端部29の撮像ユニット61に近い位置に配置される方が好ましい。
樹脂製チューブ35は屈曲部89(または先端部29)に含まれる第1部材と、軟性部33に含まれる第2部材とを有する。例えば、図2に示す内視鏡11の構成の場合、ジョイント47よりも先端側に位置する樹脂製チューブ35は第1部材に相当し、ジョイント47よりも後端側に位置する樹脂製チューブ35は第2部材に相当する。そして、硬質部材であるジョイント47は樹脂製チューブ35の第1部材と第2部材との間に配置される。このように第1部材と第2部材とは物理的に別体で構成され、離間して配置されてもよい。すなわち、樹脂製チューブ35は二つのチューブによって構成されてもよい。
一方で、第1部材と第2部材とは離間されず、物理的に接続された状態で構成されてもよい。すなわち、樹脂製チューブ35は一つのチューブによって構成されてもよい。この場合、硬質部材は、例えば、樹脂製チューブ35に内包され、その内壁に接続される。つまり、硬質部材は、第1部材と第2部材とを接続するジョイントとして作用しないものの、樹脂製チューブ35の内壁に固定されるため屈曲部89の支点部材として作用する。ただし、硬質部材が樹脂製チューブ35に配置される場合も、硬質部材は一対の操作線材21が内方に挿通されるため貫通孔を有する環形状で構成される。すなわち、硬質部材は樹脂製チューブ35の内壁に固定される場合も、ジョイント47と同様の形状としてもよい。硬質部材の樹脂製チューブ35の内壁への固定方法は特に限定するものではないが、例えば、硬質部材がジョイント47のように構成される場合、硬質部材の外周面が樹脂製チューブ35の内周面に固定される。この場合、硬質部材の外周面の径は、樹脂製チューブ35の内周面の径と実質的に同一、あるいは、樹脂製チューブ35の内周面の径よりも小さい方が好ましい。
また、第1部材および第2部材は同一の材質でもよいし、異なる材質でもよい。異なる材質とする場合、第1部材および第2部材が離間しているかに関わらず、第1部材は第2部材よりも小さな硬度を有する方がよい。すなわち、第1部材の材質は、第2部材の材質よりも柔らかい方がよい。
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、修正例、置換例、付加例、削除例、均等例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した各種の実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
なお、本出願は、2018年4月19日出願の日本特許出願(特願2018−080681)に基づくものであり、その内容は本出願の中に参照として援用される。
本開示は、小型化および先端部の屈曲機能を両立する内視鏡として有用である。
11 内視鏡
21 操作線材
23 ケーブル
31 撮像素子
35 樹脂製チューブ
37 有底筒部
39 軸線
41 先端面
47 ジョイント
51 屈曲方向規制部
53 曲げ方向規制ワイヤ
55 対物カバーガラス
61 撮像ユニット
67 レンズ
75 フレキシブル配線基板
83 円弧内面

Claims (12)

  1. 軸線の延在方向一端に先端面を有する略円筒状の有底筒部と、
    前記先端面に設けられる透光性の光学部材の背面側に配置される撮像素子を有し、前記有底筒部の内方に収容される撮像ユニットと、
    前記有底筒部の一対の円弧内面に先端側が固定される一対の操作線材と、
    先端側が前記有底筒部に接続され、内方に前記一対の操作線材を挿通する樹脂製チューブと、
    前記有底筒部に対し軸線方向に離間して配置され、前記一対の操作線材が内方に挿通され、前記樹脂製チューブに接続され、前記樹脂製チューブよりも大きな硬度を有する硬質部材と、を備える、
    内視鏡。
  2. 前記樹脂製チューブは、第1部材と前記第1部材よりも後端側に位置する第2部材とを有し、
    前記硬質部材は、前記第1部材と前記第2部材との間に接続される、
    請求項1に記載の内視鏡。
  3. 前記第1部材および前記第2部材は離間して配置され、
    前記硬質部材は、前記第1部材の後端側と前記第2部材の先端側とを接続するジョイントを含む、
    請求項2に記載の内視鏡。
  4. 前記第2部材は、前記第1部材よりも大きな硬度を有する、
    請求項2に記載の内視鏡。
  5. 前記硬質部材は、前記樹脂製チューブの内壁に接続される、
    請求項2に記載の内視鏡。
  6. 一対の前記操作線材の間に配置され、前記有底筒部に直接または間接的に先端側が固定されて少なくとも前記硬質部材との間に渡り延在して設けられる屈曲方向規制部、をさらに備える、
    請求項1に記載の内視鏡。
  7. 前記有底筒部の一部が金属を用いて形成され、
    前記屈曲方向規制部が前記有底筒部の一部と電気的に接続される、
    請求項6に記載の内視鏡。
  8. 前記屈曲方向規制部が導体で構成される、
    請求項6または7に記載の内視鏡。
  9. 前記導体が金属線である、
    請求項8に記載の内視鏡。
  10. 前記屈曲方向規制部がフレキシブル配線基板で構成される、
    請求項6に記載の内視鏡。
  11. 前記屈曲方向規制部は、前記撮像素子と前記硬質部材との間で前記撮像素子の背面に垂直に導通接続されるフレキシブル配線基板と、前記フレキシブル配線基板の前記撮像素子と反対側に導通接続されて前記硬質部材に挿通される帯状のケーブルとで構成される、
    請求項6に記載の内視鏡。
  12. 軸線の延在方向一端に先端面を有する略円筒状の有底筒部と、
    前記先端面に設けられる透光性の光学部材の背面側に配置される撮像素子を有し、前記有底筒部の内方に収容される撮像ユニットと、
    前記有底筒部の一対の円弧内面に先端側が固定される一対の操作線材と、
    前記有底筒部に対し軸線方向に離間して配置され、前記一対の操作線材が内方に挿通される環状のジョイントと、
    先端側が前記有底筒部に接続されるとともに、後端側が前記ジョイントに接続され内方に前記一対の操作線材を挿通する樹脂製チューブと、を備える、
    内視鏡。
JP2020514470A 2018-04-19 2019-04-19 内視鏡 Pending JPWO2019203365A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018080681 2018-04-19
JP2018080681 2018-04-19
PCT/JP2019/016906 WO2019203365A1 (ja) 2018-04-19 2019-04-19 内視鏡

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2019203365A1 true JPWO2019203365A1 (ja) 2021-05-13

Family

ID=68240082

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020514470A Pending JPWO2019203365A1 (ja) 2018-04-19 2019-04-19 内視鏡

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPWO2019203365A1 (ja)
WO (1) WO2019203365A1 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3231080B2 (ja) * 1992-06-03 2001-11-19 テルモ株式会社 カテーテルチューブ
JP3712750B2 (ja) * 1994-10-14 2005-11-02 テルモ株式会社 医療用チューブ
JPH0928665A (ja) * 1995-07-21 1997-02-04 Terumo Corp カテーテル
JP6744118B2 (ja) * 2016-04-05 2020-08-19 パナソニックi−PROセンシングソリューションズ株式会社 内視鏡
JP6650378B2 (ja) * 2016-09-08 2020-02-19 富士フイルム株式会社 内視鏡

Also Published As

Publication number Publication date
WO2019203365A1 (ja) 2019-10-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10890753B2 (en) Endoscope
US20090030276A1 (en) Tissue visualization catheter with imaging systems integration
JP2020110483A (ja) カメラモジュール、カメラおよびカメラモジュールのケーブル接続方法
JP2019177144A (ja) 脈管内の装置とともに使用するための側方ローディング・コネクタ及び関連システム及び方法
JP5905980B1 (ja) 内視鏡
US11064868B2 (en) Endoscope with distal linear conductor
JP2000245693A (ja) 内視鏡装置
EP1707125B1 (en) Ultrasonic endoscope
JP4262467B2 (ja) 内視鏡
JPWO2019203365A1 (ja) 内視鏡
US10517465B2 (en) Cable connection structure and endoscope apparatus
JP3615169B2 (ja) 挿入形状検出プローブ
US10757309B2 (en) Endoscope imaging module with signal cable and flexible linear structure
JP3689188B2 (ja) 撮像装置
JP2015008901A (ja) 撮像ユニットおよび内視鏡装置
JPS61250608A (ja) 内視鏡
JP3510343B2 (ja) 電子内視鏡
JP6744118B2 (ja) 内視鏡
WO2019208454A1 (ja) 内視鏡
WO2020202541A1 (ja) 内視鏡装置
JP2024055540A (ja) カメラモジュール
JP5283463B2 (ja) 内視鏡
WO2018168926A1 (ja) 軟性内視鏡およびそれを備える内視鏡システム
JP2003079566A (ja) 内視鏡形状検出プローブ
WO2017150461A1 (ja) 超音波プローブユニット、超音波内視鏡および超音波プローブユニットの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20201224

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210319