JPWO2019198231A1 - 移動体端末及び現在位置補正システム - Google Patents

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Abstract

近接した近距離通信機器の現在位置を利用して自端末の現在位置の誤差がより小さくなるよう補正する。携帯機器10は、現在位置情報及び現在位置情報の推定誤差を記憶する現況情報記憶部23と、携帯機器20と近接したときに、携帯機器10のユーザのスケジュールから携帯機器10の所在位置が確定されている場合、その所在位置の位置情報及び所在位置に設定されている誤差情報を携帯機器20へ送信すると共に、携帯機器20における現在位置情報及び誤差情報を受信する近距離通信処理部14と、現況情報記憶部23に記憶されている誤差情報が示す現在位置の誤差が、受信された誤差情報が示す現在位置の誤差より大きい場合、受信した現在位置情報及び誤差情報で現況情報記憶部23を更新する補正部15と、を有する。

Description

本発明は、移動体端末及び現在位置補正システム、特に移動体端末の現在位置の測位に関する。
GPS(Global Positioning System)の電波が届きにくい若しくは届かない屋内で現在の位置を測位する方法の一つにPDR(Pedestrian Dead Reckoning:歩行者自律航法又は歩行者推測航法)がある。PDRは、例えば歩行者が携帯するスマートフォンのセンサ値から歩行者の位置を推定する。具体的には、加速度センサの値から移動距離を、磁気センサの値から進行方向を推定することにより、起点からの移動先を相対的に推定する。このように、PDRは、ビーコンを用いた位置推定技術のように屋内に網目状に発信装置(ビーコン)を設置する必要がなく、スマートフォン単体で位置推定ができるというメリットがある。
その一方、PDR単独ではセンサデータの誤差を自己訂正できないため、推定を重ねていくと誤差が累積し、やがて正しい測位ができなくなるデメリットがある。
この対策として、他の手法で正しい位置が測位できた際に現在の位置をその正しい位置でリセットする方法がある。たとえば、事務所の出入口にBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)を利用したビーコンを設置し、スマートフォンがビーコンと通信できたとき、現在の位置は出入口であるとし、ビーコンの設置位置情報でリセットしてPDRを用いた測位を新たに始める技術が提案されている。
特開2005−513975号公報 特開2007−101492号公報
しかしながら、従来の方法を利用するためには、ビーコンの設置数が足りないと現在位置の誤差がなかなか解消されない。つまり、リセットされずに誤差が累積されることになると、現在位置が正しく測位されているとは言い難い。一方、これを解消するためにビーコンの設置数を増やそうとすると、設置コストが増大してしまう。
本発明は、近接した近距離通信機器の現在位置を利用して自端末の現在位置の誤差がより小さくなるよう補正することを目的とする。
本発明に係る移動体端末は、ユーザにより携帯される移動体端末において、施設内における現在位置を示す現在位置情報及び当該現在位置の誤差情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている現在位置情報及び搭載されているセンサによる計測値に基づいて現在位置を推定し、推定した現在位置を示す現在位置情報で前記記憶手段に記憶されている現在位置情報を更新する現在位置推定手段と、前記記憶手段に記憶されている現在位置情報の誤差を推定し、推定した誤差を示す誤差情報で前記記憶手段に記憶されている誤差情報を更新する誤差推定手段と、前記移動体端末を、前記施設内においてユーザが現在所在しているエリアの位置を特定するエリア情報を取得できる場合に前記移動体端末の現在位置が確定されている位置確定機と、エリア情報を取得できない場合に前記移動体端末の現在位置が確定されていない位置未確定機と、判定する判定手段と、近距離通信機器と近接したときに、当該近距離通信機器における現在位置情報及び誤差情報を取得する取得手段と、前記記憶手段に記憶されている誤差情報と前記取得手段が取得した誤差情報とを対比した結果、前記移動体端末の現在位置情報の誤差が前記近距離通信機器の現在位置情報の誤差より大きいと判断した場合、前記近距離通信機器から取得した現在位置情報及び誤差情報で前記記憶手段に記憶されている現在位置情報及び誤差情報を更新することによって補正する補正手段と、近距離通信機器と近接したときに、前記移動体端末が位置確定機と判定されている場合、前記施設における各エリアの位置情報と当該各エリアにおける誤差情報とが対応付けられたエリア情報を記憶するエリア情報記憶手段を参照することで得られる、当該エリアの位置情報を前記移動体端末の現在位置情報とし、またユーザが所在しているエリアに設定されている誤差情報を前記近距離通信機器へ送信する送信手段と、を有するものである。
また、前記判定手段は、ユーザの現時点のスケジュール情報に設定されている当該ユーザの所在位置に対応するエリア情報が前記エリア情報記憶手段に設定されている場合、前記移動体端末を位置確定機と判定するものである。
また、前記スケジュール情報を記憶する手段及び前記エリア情報記憶手段を有するものである。
また、前記判定手段は、前記施設におけるスケジュール管理システムが管理しているスケジュール情報を参照するものである。
また、前記判定手段は、入退室管理システムが管理している入退室情報を参照することでユーザが現在所在しているエリアを特定するものである。
本発明に係る現在位置補正システムは、ユーザにより携帯される移動体端末と、前記移動体端末と近距離無線通信を行う近距離通信機器と、施設内におけるユーザの所在位置を示す所在位置情報を取得する所在位置情報取得手段と、前記施設内における各エリアの位置情報と当該各エリアにおける誤差情報とが対応付けられたエリア情報を記憶するエリア情報記憶手段と、を有し、前記移動体端末は、前記施設内における現在位置を示す現在位置情報及び当該現在位置の誤差情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている現在位置情報及び搭載されているセンサによる計測値に基づいて現在位置を推定し、推定した現在位置を示す現在位置情報で前記記憶手段に記憶されている現在位置情報を更新する現在位置推定手段と、前記記憶手段に記憶されている現在位置情報の誤差を推定し、推定した誤差を示す誤差情報で前記記憶手段に記憶されている誤差情報を更新する誤差推定手段と、前記移動体端末を、前記所在位置情報を参照することにより前記施設内においてユーザが現在所在しているエリアに対応するエリア情報を取得できる場合に前記移動体端末の現在位置が確定されている位置確定機と、当該エリア情報を取得できない場合に前記移動体端末の現在位置が確定されていない位置未確定機と、判定する判定手段と、前記近距離通信機器と近接したときに、前記近距離通信機器における現在位置情報及び誤差情報を取得する取得手段と、前記記憶手段に記憶されている誤差情報と前記取得手段が取得した誤差情報とを対比した結果、前記移動体端末の現在位置情報の誤差が前記近距離通信機器の現在位置情報の誤差より大きいと判断した場合、前記近距離通信機器から取得した現在位置情報及び誤差情報で前記記憶手段に記憶されている現在位置情報及び誤差情報を更新することによって補正する補正手段と、前記近距離通信機器と近接したときに、前記移動体端末が位置確定機と判定されている場合、前記エリア情報記憶手段を参照することで得られる、当該エリアの位置情報を前記移動体端末の現在位置情報とし、またユーザが所在しているエリアに設定されている誤差情報を前記近距離通信機器へ送信する送信手段と、を有するものである。
本発明によれば、近接した近距離通信機器の現在位置を利用して自端末の現在位置の誤差がより小さくなるよう補正することができる。
また、スケジュール管理システムが管理しているスケジュール情報や入退室管理システムが管理している入退室情報を有効利用することで、自端末の現在位置が確定されているかどうかを判定することができる。
本発明に係る現在位置補正システムの一実施の形態を示す全体構成図である。 実施の形態1における携帯機器のハードウェア構成図である。 実施の形態1における携帯機器のブロック構成を示す図である。 実施の形態1における現況情報記憶部に設定される現況情報のデータ構成の一例を示す図である。 実施の形態1におけるスケジュール情報記憶部に記憶されるスケジュール情報のデータ構成例を示す図である。 実施の形態1におけるエリア情報記憶部に記憶されるエリア情報のデータ構成例を示す図である。 実施の形態1における現在位置情報の更新処理を示すフローチャートである。 実施の形態1における立場設定処理を示すフローチャートである。 実施の形態1における現在位置情報の補正処理を示すフローチャートである。 実施の形態2における現在位置補正システムのブロック構成図である。 実施の形態2における現在位置情報の補正処理を示すフローチャートである。 実施の形態3における現在位置補正システムのブロック構成図である。 実施の形態3におけるルート情報記憶部に記憶されるルート情報を模式的に示す図である。 図13Aにおけるルート情報をテーブル形式にて示す図である。 実施の形態3におけるエリア情報記憶部に記憶されるエリア情報のデータ構成例を示す図である。
以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施の形態について説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明に係る現在位置補正システムの一実施の形態を示す全体構成図である。図1には、移動体端末として2台の携帯機器10,20が示されている。本実施の形態では、携帯機器10,20としてスマートフォンを用いる場合を例にして説明する。もちろん、近距離通信機能を有し、携帯性のある通信端末機器であれば、タブレット端末など他の機器でもよい。携帯機器10,20は、施設内を移動するユーザA,Bによりそれぞれ携帯される。ただ、図1では、ユーザBが会議室等施設内のいずれかのエリアに所在し着席している状態を図示している。このように、ユーザA,Bは、施設内を移動するが、ユーザBに示すようにスケジュールに従っていずれかの部屋に所在する場合もありうる。なお、図1では、説明に必要な2台の携帯機器10,20のみを図示したが、携帯機器10,20の台数は3台以上あってもよい。
図2は、本実施の形態における携帯機器10,20のハードウェア構成図である。本実施の形態における携帯機器10,20は、コンピュータを搭載し、従前から存在する汎用的なハードウェア構成で実現できる。すなわち、携帯機器10,20は、図2に示したようにCPU1、ROM2、RAM3、ストレージ4、近距離無線通信を行うための近距離無線通信インタフェース(IF)5、ユーザインタフェースである液晶パネル6及び各種センサ7を内部バス8に接続して構成される。各種センサ7には、加速度センサ、角速度センサ(ジャイロセンサ)、気圧センサ及び磁気センサ等が含まれる。
図3は、本実施の形態における携帯機器10のブロック構成を示す図である。なお、図3では、便宜的に携帯機器10のブロック構成のみ図示したが、携帯機器20も同等の構成を有している。ここでは、携帯機器10を代表させて説明する。
携帯機器10は、PDR算出部11、現在位置推定部12、誤差推定部13、近距離通信処理部14、補正部15、制御部16、PDRデータ記憶部21、機器情報記憶部22、現況情報記憶部23、スケジュール情報記憶部24及びエリア情報記憶部25を有している。なお、本実施の形態の説明に用いない構成要素については図3から省略している。
PDR算出部11は、各種センサ7による計測値に基づいて歩行者自律航法(PDR)に従って測位を行うことで起点(現在位置)からの移動距離及び進行方向を算出し、その算出した移動距離及び進行方向に基づき起点(現在位置)からの相対的な移動先を推定し、PDRデータ記憶部21に保存する。
現在位置推定部12は、現況情報記憶部23に記憶されている現在位置情報及びPDR算出部11が推定した移動距離及び進行方向に基づいて現在位置を推定し、推定した現在位置を示す現在位置情報で現況情報記憶部23に記憶されている現在位置情報を更新する。
現在位置情報は、携帯機器10の現在位置を示す情報である。なお、携帯機器10は、ユーザAにより携帯されて移動するため、携帯機器10とユーザAの現在位置は同じとなる。すなわち、「ユーザAの現在位置」と「携帯機器10の現在位置」は同義である。後述するように、ユーザAのいるフロア及び当該フロアにおける位置(座標データ)で表される。現在位置情報は、このように推定により求められるが、誤差推定部13は、現況情報記憶部23に記憶されている現在位置情報の誤差を推定し、推定した誤差を示す誤差情報で現況情報記憶部23に記憶されている誤差情報を更新する。
近距離通信処理部14は、近距離通信機器と近接したときに、当該近距離通信機器との間で近距離無線通信を行う。「近距離通信機器」というのは、近距離無線通信を行うための機能を搭載した機器のことをいう。本実施の形態では、近距離通信機器として、ユーザに携帯されることで移動する携帯機器20や、自律的に移動する移動体端末、更に既知の場所に取り付けられ設置される、つまり固定設置されているビーコン等BLE技術を利用した機器を想定している。近距離通信処理部14は、近距離通信機器と近接したときに、具体的には、近距離通信機器と近距離無線通信を行うことが可能な距離まで近づいたときに、近距離通信機器から当該近距離通信機器における現在位置情報及び誤差情報を受信する。なお、ビーコンは、位置が固定されているので、ビーコンの設置位置を示す設置位置情報が現在位置情報に相当する。ビーコンが自ら設置位置情報を発信する機能を有する場合、近距離通信処理部14は、ビーコンが発信する設置位置情報を受信する。ビーコンが自ら設置位置情報を発信する機能を有していない場合、近距離通信処理部14は、例えば既知の外部のデータベースからビーコンの設置位置情報を取得する。いずれの場合でも、以降の説明では便宜的に近距離通信処理部14がビーコンから設置位置情報を受信(取得)するものとして説明する。更に、近距離通信処理部14は、近距離通信機器と近接したときに、現況情報記憶部23に記憶されている現在位置情報及び誤差情報を近距離通信機器へ送信する。近接する状態は、携帯機器10が自ら移動する場合、通信相手となる近距離通信機器が移動してきて携帯機器10に近接する場合、また双方が移動している場合に起こりうる。
補正部15は、現況情報記憶部23に記憶されている誤差情報と近距離通信処理部14が受信した誤差情報とを対比した結果、携帯機器10の現在位置情報の誤差が近距離通信機器の現在位置情報の誤差より大きいと判断した場合、近距離通信機器から取得した現在位置情報及び誤差情報で現況情報記憶部23に記憶されている現在位置情報及び誤差情報を更新することによって補正する。携帯機器10は、ユーザAの移動に伴い施設内を移動することになるが、ユーザAに会議等のスケジュールが設定されていれば、会議室等所定のエリアに留まる。施設内における会議室等のエリアの位置を示す位置情報は、前述した現在位置情報と同様に、ユーザAのいるフロア及び当該フロアにおける位置(座標データ)で表すことができる。現在位置情報は、推定により求められるが、エリアの位置を示す位置情報は確定された情報である。補正部15は、近距離通信機器と近接したときに、携帯機器10が位置確定機と判定されている場合、エリアの位置情報を携帯機器10の現在位置情報として取得すると共に、当該エリアに設定されている誤差情報を取得する。
制御部16は、上記各構成要素11〜15の動作制御を行う。また、制御部16は、判定手段として機能し、携帯機器10が、施設内においてユーザが所在しているエリアに基づき携帯機器10の現在位置が確定されている位置確定機か、確定されていない位置未確定機かを判定する。
PDRデータ記憶部21には、PDR算出部11が求めた移動距離及び進行方向が記憶される。機器情報記憶部22には、携帯機器10に搭載されている各種センサ7に関する情報が記憶されている。各種センサ7に関する情報としては、携帯機器10に搭載されているセンサの種類や数、各種センサ7の性能に関する情報等である。なお、機器情報記憶部22に携帯機器10に関する情報、具体的には携帯機器10の型番等機種が特定できる情報を記憶するようにしてもよい。そして、この情報から各種センサ7に関する情報を外部から取得してもよい。
図4は、本実施の形態における現況情報記憶部23に設定される現況情報のデータ構成の一例を示す図である。現況情報には、携帯機器10の現在位置に関する情報として、現在位置情報、推定誤差及び補正情報が設定される。現在位置情報は、携帯機器10の現在位置を示す情報であり、施設内における位置を2次元(平面)で表した情報(X座標とY座標)と、Z座標データで特定できる階数(フロア)と、で構成される。本実施の形態では、図4に例示したように、Z座標データをユーザAがいる階数で表している。ユーザAの現在位置は、推定により求められるが、推定誤差は、この推定により発生していると推定される現在位置の誤差である。補正情報は、現在位置情報及び推定誤差が補正された場合に、その補正に関連する情報を含む。本実施の形態では、補正時刻、補正方法及び補正相手を含んでいる。補正時刻は、現在位置情報及び推定誤差が補正されたときの時間情報である。本実施の形態では、時刻のみを取り扱っているが、日にちを含めるなど時間を表す形式はこれに限る必要はない。補正方法は、現在位置情報及び推定誤差が更新されたときに、更新した情報の取得方法を示す情報である。本実施の形態では、更新する情報を近距離通信機器(携帯機器20)とすれ違ったときに取得する場合と、ビーコンから取得する場合を想定しているので、補正方法には、「すれ違い」又は「ビーコン」が設定される。補正相手は、更新する情報の取得先となる近距離通信機器の種類を特定する情報である。本実施の形態では、機器識別情報(機器ID)が設定される。
図5は、本実施の形態におけるスケジュール情報記憶部24に記憶されるスケジュール情報のデータ構成例を示す図である。スケジュール情報記憶部24には、ユーザのスケジュール情報がユーザAによって予め設定登録される。スケジュール情報には、当該スケジュールの開始時刻及び終了時刻と、当該スケジュール中にユーザAが所在する場所(エリア)を示す所在位置情報として場所名が設定される。つまり、ユーザAは、開始時刻と終了時刻との間は、場所名により示されるエリアに所在することが予定されている。
図6は、本実施の形態におけるエリア情報記憶部25に記憶されるエリア情報のデータ構成例を示す図である。エリア情報記憶部25には、施設における各エリア(場所)の位置情報と当該各エリアにおける誤差情報が予め設定登録される。エリア情報に含まれる場所名は、エリアを特定する情報であり、同じエリアに対してスケジュール情報に設定される場所名と同じ名称で設定される。位置情報は、前述した現在位置情報と同様のデータ構成であり、当該エリアのあるフロア及び当該フロアにおける位置(座標データ)で表される。誤差情報は、当該エリアにおける誤差を示す情報である。エリアは、施設内において位置は確定されているが、ユーザは、そのエリア内のどの位置にいるかは特定できない。ユーザは、そのエリア内にいるもののそのエリアの中心にいるとは限らない。位置(座標データ)がエリアの中心座標を示しているとすると、ユーザが中心から外れた位置にいれば、その外れた距離分の誤差が生じうる。そこで、本実施の形態においては、その誤差を表すためにエリア情報に誤差情報を設定するようにした。エリア情報に設定する誤差情報は、基本的にはエリアの広さを表す値であり、具体的には広いエリアほど誤差情報の値は大きくなるよう設定される。後述するように、誤差情報は、現況情報の推定誤差に利用される。
携帯機器10における各構成要素11〜16は、携帯機器10に搭載されたコンピュータと、コンピュータに搭載されたCPU1で動作するプログラムとの協調動作により実現される。また、各記憶部21〜23は、携帯機器10に搭載されたストレージ4にて実現される。あるいは、RAM3又は外部にある記憶手段をネットワーク経由で利用してもよい。
また、本実施の形態で用いるプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、メモリカード等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して提供することも可能である。通信手段や記録媒体から提供されたプログラムはコンピュータにインストールされ、コンピュータのCPU1がプログラムを順次実行することで各種処理が実現される。
次に、本実施の形態における動作について説明する。携帯機器10,20は、同等の構成を有し、同等の動作を行うため、ここでも携帯機器単体の動作においては、携帯機器10を代表させて説明する。
まず、携帯機器10が他の近距離通信機器と近接する、しないにかかわらず、現在位置情報を更新する処理は実施される。この更新処理について図7に示すフローチャートを用いて説明する。本処理は、いったん開始されると、終了が指示されるまで、例えばユーザAが1歩移動する度に繰り返し実行される。本実施の形態では、ユーザAの1歩の移動をユーザA(携帯機器10)の移動として検知するものとする。ただ、後述するように、昇降機を移動手段として利用する場合、ユーザA自身は移動しなくても携帯機器10は移動することになるので、このような場合を想定すると、ユーザA自身の移動ではなくステップ102〜105を繰り返し周期的に実行するようにしてもよい。
制御部16は、加速度センサからの計測値を常時監視することによってユーザAの移動を監視している(ステップ101でN)。そして、ユーザAの移動を検知すると(ステップ101でY)、PDR算出部11は、制御部16からの指示に従い加速度センサによる測定値に基づき起点(現在位置)からの移動距離を、また、磁気センサによる測定値に基づき起点(現在位置)からの進行方向を、それぞれ算出する(ステップ102)。そして、PDR算出部11は、その算出した移動距離及び進行方向に基づき起点(現在位置)からの相対的な移動先を推定し(ステップ103)、PDRデータ記憶部21に保存する。
続いて、現在位置推定部12は、現況情報記憶部23に記憶されている現在位置情報を読み出し、その現在位置情報を起点としてPDR算出部11が推定した相対的な移動先を加えることでユーザAが移動したことに伴う新たな現在位置を推定する。そして、現在位置推定部12は、推定した現在位置を示す現在位置情報で現況情報記憶部23に記憶されている現在位置情報を更新する(ステップ104)。
ところで、推定により得られる現在位置情報には、誤差が含まれている可能性がある。つまり、ユーザAの実際の所在位置(現在位置)とずれている可能性がある。前述した現在位置を推定する処理を繰り返し実行すると、推定される現在位置情報には誤差が累積されることになる。誤差推定部13は、この推定により得られる現在位置情報の誤差を推定する。具体的には、ステップ103で更新した現在位置情報の誤差を推定し、現況情報記憶部23に記憶されている推定誤差を読み出し、読み出した誤差情報に、推定した誤差を加えることでユーザAが移動したことに伴う新たな誤差(累積誤差)を推定する。そして、誤差推定部13は、推定した誤差(累積誤差)で現況情報記憶部23に記憶されている推定誤差を更新する(ステップ105)。誤差推定部13による現在位置情報の誤差の具体的な推定方法については、後述する。ここでは、推定誤差として図4(a)に例示したように数値が得られるものとして説明を続ける。
以上のようにして、ユーザAの移動が検知される度に、現況情報記憶部23で保持される携帯機器10(ユーザA)の現在位置情報及び現在位置情報の推定誤差は更新されることになる。
続いて、現在位置情報の補正について図8及び図9に示すフローチャートを用いて説明する。本処理は、いったん開始されると、終了が指示されるまで繰り返し実行される。前述したように、近距離通信機器としては、移動する携帯機器20と移動しないビーコンが存在するが、ここでは、特に断らない限り、近距離通信機器として携帯機器20を想定して説明する。もちろん、近距離通信機器としての携帯機器20においても、移動体端末として図8及び図9を用いて説明する処理は実行される。
本実施の形態では、携帯機器10の立場(役割)を常に決めておく。そのために、制御部16は、図5に例示したスケジュール情報を参照し、現時点でユーザAにスケジュールが設定されているかどうかを確認する。具体的には、現在時刻がスケジュール情報に設定されているスケジュールの開始時刻と当該スケジュールの終了時刻との間であれば、ユーザAは現時点で当該スケジュールを持っていることになる。この場合(ステップ111でY)、制御部16は、携帯機器10の立場を位置確定機と設定する(ステップ112)。そうでなければ(ステップ111でN)、制御部16は、携帯機器10の立場を位置未確定機と設定する(ステップ113)。
図5に例示したスケジュール情報の設定例に基づくと、現在時刻が2018年1月9日の15時00分と16時00分の間であれば、ユーザAの所在位置は第1会議室と推定される。図6に例示したエリア情報を参照すると、ユーザAの所在位置(第1会議室)に対応するエリア情報はエリア情報記憶部25に設定登録されているので、施設内における第1会議室の位置は既知の情報である。従って、第1会議室にいるユーザA(携帯機器10)の現在位置は、第1会議室と同じ位置であるため第1会議室のエリア情報で示すことができる。なお、スケジュール情報に設定されている場所のエリア情報がエリア情報記憶部25に登録されていなければ、携帯機器10の現在位置は確定できない状況にあるため位置未確定機となる。エリア情報に登録されている第1会議室の位置は信頼できる情報なので、携帯機器10の現在位置は誤差を考慮しなくてよい確定的な位置となる。なお、ユーザAは、第1会議室のどの位置にいるかは特定できないため、厳密には、エリア情報において第1会議室に対して設定された誤差情報が示す誤差は生じうるが、少なくとも携帯機器10の現在位置は第1会議室の位置と確定できる。そこで、本実施の形態では、スケジュール情報及びエリア情報により位置が確定できる携帯機器10を位置確定機と判定する。このように、位置確定機は、現在位置が確定されているので、後述する補正処理によって現在位置の補正を要しない携帯機器10となる。
これに対し、現時点でユーザAにスケジュールがないということは、ユーザA(携帯機器10)の現在位置は特定できない。例えば、2018年1月9日の16時00分を過ぎると、ユーザAは第1会議室から退室するであろうが、その後のスケジュール情報は設定されていないため、ユーザAの所在位置は不明となる。仮に、スケジュール情報が設定されていたとしてもそのスケジュール情報が示す場所のエリア情報がエリア情報記憶部25に登録されていなければ、ユーザAの所在位置は不明となる。このような場合、制御部16は、携帯機器10を位置未確定機と判定する。従って、図8におけるステップ111では、厳密には、スケジュール情報の有無のみならず、スケジュール情報に設定されている場所名に対応するエリア情報がエリア情報記憶部25に登録されているかどうかまで確認することになる。なお、位置未確定機、すなわち携帯機器10(ユーザA)の所在位置は不明とはいっても、現在位置情報は現在位置推定部12による推定により得られている。ただ、携帯機器10の現在位置情報は、推定による情報であって確定的でない。
以上説明したように、制御部16は、ユーザAのスケジュール情報を常時参照し、スケジュールがあってユーザAの所在位置が取得できるようであれば携帯機器10の立場を位置確定機に、取得できないようであれば位置未確定機に、切り替える。なお、携帯機器10の立場は、RAM3又はストレージ4に記憶される。
続いて、現在位置情報の補正処理について図9に示すフローチャートを用いて説明する。本処理は、いったん開始されると、終了が指示されるまで繰り返し実行される。
制御部16は、近距離通信処理部14の通信範囲内に携帯機器20がいるかどうかを常時監視している(ステップ121でN)。近距離通信処理部14の通信範囲内に携帯機器20がいる、すなわち制御部16が携帯機器20を検出できるということは、近距離通信処理部14が携帯機器20との間で近距離無線通信が可能になるくらいに、携帯機器10と携帯機器20とが近接していることである。本実施の形態において携帯機器10と携帯機器20とが近接するということは、同じ位置に所在する、すなわち現在位置が同じであると仮定する。現在位置が同じということは、携帯機器10,20それぞれの現在位置情報が示す現在位置は、論理的には同じであるはずである。ただ、前述したように、本実施の形態では、現在位置情報には推定誤差が生じている。
近距離通信処理部14の通信範囲内に携帯機器20が検出された場合(ステップ121でY)、制御部16は、携帯機器10の立場を確認する。携帯機器10の立場が位置確定機でない場合(ステップ122でN)、すなわち位置未確定機の場合、制御部16は、近距離通信処理部14に、現況情報記憶部23に記憶されている現在位置情報及び推定誤差を携帯機器20へ送信させる(ステップ123)。なお、この際、近距離通信処理部14は、送信元を特定する情報として自機器の機器ID“Ta”を合わせて送信する。携帯機器20においても携帯機器10と同様に動作するので、携帯機器20は、携帯機器20の現況情報記憶部に記憶されている現在位置情報及び推定誤差を携帯機器10へ送信する。これにより、近距離通信処理部14は、携帯機器20から送信された現在位置情報及び推定誤差を受信する(ステップ124)。この受信する情報には、送信元を特定する情報として携帯機器20の機器ID“Tb”が付加されている。図1には、携帯機器10,20間の情報交換を模式的に示している。なお、情報の送受信はどちらを先に実施してもよい。
情報交換が終了すると、補正部15は、制御部16からの指示に従い操作を開始する。まず、補正部15は、情報の送信元の機器IDを確認する。ここでは、通信相手は携帯機器20、すなわち移動体なので(ステップ125でY)、補正部15は、現況情報記憶部23に記憶されている推定誤差を読み出し、その読み出した推定誤差と、携帯機器20から取得した推定誤差とを比較する。比較した結果、読み出した推定誤差が携帯機器20から取得した推定誤差より大きい場合(ステップ126でY)、現況情報記憶部23に記憶されている現在位置情報及び推定誤差を、携帯機器20から取得した現在位置情報及び推定誤差で更新する(ステップ127)。
携帯機器10の推定誤差が携帯機器20の推定誤差より大きいということは、携帯機器20における現在位置情報の方が相対的に現在位置を正しく示していると考えられる。双方に推定誤差はあるかもしれないが、少なくとも通信相手側の携帯機器20の現在位置の方が正しく測位されていると考えられる。そこで、本実施の形態では、相対的に正しいと考えられる情報を採用し、上記のように携帯機器10における現在位置を携帯機器20における現在位置で補正する。
ここでは、携帯機器20から取得した情報で更新しているので、図4(b)に示す補正後の現在位置情報及び推定誤差は、携帯機器20と同じである。この数値例によると、携帯機器10における推定誤差は30であり、携帯機器20における推定誤差の15より大きい。従って、携帯機器20から受信した現在位置情報及び推定誤差で、それぞれ補正する。また、補正部15は、補正した現在時刻で補正時刻を、すれ違い通信により補正することで「すれ違い」で補正方法を、情報の取得先の携帯機器20の機器ID“Tb”で補正相手を、それぞれ更新する。この結果、携帯機器10における現在位置情報及び推定誤差は、図4(b)に示すように更新される。前述したように、現在位置情報及び推定誤差は、携帯機器20と同じ値となる。本実施の形態において「すれ違い通信」というのは、携帯機器10,20を携帯するユーザA,Bがすれ違うときに携帯機器10,20が通信可能な範囲に入ることで相互に行われる通信のことをいう。
ステップ127における補正処理が終了すると、処理はステップ121に戻る。なお、仮に、携帯機器20がまだ通信範囲内にいるとしても、1回の検出につき前述した1回の補正を行えばよいので、同じ更新処理を繰り返し実行しないようにしてもよい。これは、ステップ124において受信した機器ID“Tb”を、携帯機器20が近距離通信処理部14の通信範囲からいなくなるまで一時記憶しておくことで判別可能となる。
一方、現況情報記憶部23から読み出した推定誤差が携帯機器20から取得した推定誤差以下の場合(ステップ126でN)、現況情報記憶部23に記憶されている現在位置情報の方が正しい現在位置を示していると判断して、情報を更新することなくステップ121に戻る。ところで、携帯機器20は、携帯機器10と同等の機能を有しているので、携帯機器20は、自機器内の現況情報記憶部23に記憶されている現在位置情報及び推定誤差を、ステップ123において携帯機器10から受信した現在位置情報及び推定誤差で更新することになる。
また、ここでは、携帯機器20を通信相手として説明しているが、ユーザAが移動することで、携帯機器10がビーコンに近接し、ビーコンとの間で近距離無線通信が可能になる場合もある。この場合(ステップ121でY)、携帯機器20と異なり、ビーコンは携帯機器10,20と同等の機能を有しているとは限らない。従って、携帯機器10が現在位置情報及び推定誤差を送信するが(ステップ123)、ビーコンは送信した情報を受け取るとは限らない。もちろん、受け取らなくても問題ない。
一方、近距離通信処理部14は、ビーコンから送信された情報を受信する(ステップ124)。この受信する情報には、ビーコンの設置位置を示す設置位置情報及び送信元を特定する情報としてビーコンの機器IDが含まれている。
補正部15は、情報送信元の機器IDに基づき通信相手がビーコンと判断すると、前述した推定誤差を対比することなく、受信した設置位置情報を現在位置情報として取り扱い、現況情報記憶部23に記憶されている現在位置情報を更新すると共に、推定誤差を0に初期化する(ステップ130)。ビーコンから推定誤差は送られてこないと考えられるが、そもそもビーコンから受信する設置位置情報に誤差はない(推定誤差=0)と考えられるので推定誤差を比較する必要もない。また、補正部15は、補正した現在時刻で補正時刻を、ビーコンから取得した情報で補正するので「ビーコン」で補正方法を、情報の取得先のビーコンの機器IDで補正相手を、それぞれ更新する。
一方、携帯機器10の立場が位置確定機の場合(ステップ122でY)、制御部16は、補正部15に、スケジュール情報からユーザAの所在位置を取得させ、その所在位置の位置情報及び誤差情報をエリア情報から取得させる。そして、取得された位置情報で現況情報記憶部23に記憶されている現在位置情報を、取得した誤差情報で現況情報記憶部23に記憶されている推定誤差を、それぞれ更新させる(ステップ128)。続いて、制御部16は、近距離通信処理部14に、現況情報記憶部23に記憶されている現在位置情報及び推定誤差を携帯機器20へ送信させる(ステップ129)。この際、近距離通信処理部14は、送信元を特定する情報として自機器の機器ID“Ta”を合わせて送信する。
図5及び図6の設定例によると、スケジュール情報からユーザAの所在位置(第1会議室)を特定し、その第1会議室の位置情報及び誤差情報をエリア情報から取得して、その取得した情報で携帯機器10における現在位置情報及び推定誤差を更新する。この結果、携帯機器10における現在位置情報及び推定誤差は、図4(c)に示すように更新される。また、取得した情報は、携帯機器20へ送信されることになる。携帯機器10の立場が位置確定機の場合、誤差情報で示された位置の誤差はあるかもしれないが、ユーザAの現在位置は第1会議室と確定されている。つまり、携帯機器10における現在位置情報及び推定誤差は、信頼性のある情報とみなして、携帯機器10は、携帯機器20が提供する情報(現在位置情報及び推定誤差)で現況情報記憶部23を更新しない。このため、携帯機器10は、立場が位置確定機の場合、携帯機器20が提供する情報を受信する必要がない。ただ、携帯機器10は、携帯機器20が提供する情報を受信してステップ126の処理に移行するようにしてもよい。
本実施の形態によれば、携帯機器10と、通信相手となる携帯機器20の現在位置情報の平均を求めるような計算を行うのではなく、一方の現在位置情報がより正確に測位されていると判断して、一方の現在位置情報を採用するようにした。本実施の形態では、携帯機器10,20同士の通信は、Wi−Fi(登録商標)のアドホック通信やBluetooth等で行うことを想定している。そして、携帯機器10,20を携帯するユーザA,Bがすれ違うときに携帯機器10,20が通信可能な範囲に入ることですれ違い通信が行われ、前述した補正処理が実施される。すれ違い通信が繰り返し実行されることで、相対的に小さい推定誤差に対応する現在位置情報で、現況情報記憶部23に記憶されている現在位置情報が補正されていくので、現在位置情報は、徐々に正しい現在位置を示すようになる。通信相手がビーコンの場合には、推定誤差が0の正しい現在位置にリセットされることになる。
また、通信相手となる携帯機器20の立場が位置確定機の場合、携帯機器10は、携帯機器20をビーコンと同等に取り扱う。携帯機器20(ユーザB)は、スケジュール情報に設定されている場所から移動しないため、携帯機器20を固定設置されているビーコンと同等に取り扱えるからである。ただ、図8に示すフローチャートでは、携帯機器20の立場を考慮せずに、ステップ126において自端末の推定誤差と通信相手の推定誤差とを比較するようにした。基本的には、携帯機器20から受信する推定誤差は、携帯機器10の推定誤差より小さい値となる可能性が高い。このため、携帯機器10が携帯機器20の立場を考慮しなくても、携帯機器10の現況情報記憶部23は、携帯機器20から受信した情報(現在位置情報及び推定誤差)で更新されると考えられる。ただ、携帯機器10は、ビーコンとの間ですれ違い通信を実施した直後に、すなわち推定誤差が0となった直後に、位置確定機である携帯機器20とすれ違う場合も考えられ、この場合、携帯機器10の推定誤差の方が携帯機器20の推定誤差より小さい可能性もある。従って、本実施の形態においては、携帯機器20の立場を考慮せずにステップ126を実施するようにした。ただ、例えばステップ124において通信相手から情報を取得する際に、通信相手の立場を合わせて取得し、通信相手が位置確定機の場合には、通信相手の現況情報は信頼性のある情報と判断して、ステップ126を処理せずにステップ127において通信相手の情報にて現況情報を更新するようにしてもよい。
本実施の形態によれば、携帯機器10の利用環境がGPSの電波が届きにくい若しくは届かない施設内等の環境であっても、上記のようにして現在位置を正しく測位することが可能となる。
ここで、誤差推定部13による推定誤差の推定方法について説明する。本実施の形態では、移動距離、経過時間あるいは進路変更回数という指標を用いる。
移動距離は、ユーザ(携帯機器)の移動距離であり、加速度センサにより計測値に基づき計測可能である。移動距離が長くなるにつれ、現在位置情報の誤差は相対的に大きくなると考えられる。基本的には、移動距離は、現況情報記憶部23に記憶されている推定誤差が0に初期化されてからの移動距離を示す。ただ、携帯機器20の推定誤差で補正されると、移動距離に基づき得られる推定誤差は、携帯機器20の現況情報記憶部に記憶されている推定誤差が初期化されてからのユーザBの移動に伴う推定誤差に、補正後におけるユーザAの移動に伴う推定誤差が累積されていくことになる。なお、移動距離ではなく、ユーザの歩数という指標を用いるようにしてもよい。歩数は、加速度センサで計測可能である。
経過時間は、推定誤差が0に初期化されてからの経過時間であり、計時手段で計測可能である。ユーザAが全く移動しない場合を除き、初期化されてからの時間が経過するにつれ、現在位置情報の誤差は相対的に大きくなると考えられる。基本的には、経過時間は、現況情報記憶部23に記憶されている推定誤差が0に初期化されてからの経過時間である。ただ、携帯機器20の推定誤差で補正されると、経過時間に基づき得られる推定誤差は、携帯機器20の現況情報記憶部に記憶されている推定誤差が初期化されてからの経過時間に伴う推定誤差に、携帯機器10の現況情報記憶部23に記憶されている推定誤差が補正されてからの経過時間に伴う推定誤差が累積されていくことになる。
進路変更回数は、ユーザAが施設内を右折又は左折等を行うことで進路を変更した回数であり、加速度センサ及び角速度センサで計測可能である。ユーザAが直進を続ける場合と比較して、進路の変更を重ねるにつれ、現在位置情報の誤差は相対的に大きくなると考えられる。基本的には、進路変更回数は、携帯機器10に記憶されている推定誤差が0に初期化されてからの進路の変更回数である。ただ、携帯機器20の推定誤差で補正されると、進路変更回数に基づき得られる推定誤差は、携帯機器20の現況情報記憶部に記憶されている推定誤差が初期化されてからのユーザBにおける進路変更に伴う推定誤差に、補正後におけるユーザAの進路変更に伴う推定誤差が累積されていくことになる。なお、進路変更の回数ではなく、進路を変更した際の角度(直進方向からずれた角度)の総和(累積角度)という指標を用いるようにしてもよい。進路を変更したときの角度は、加速度センサ及びジャイロセンサで計測可能である。
以上説明した移動距離、経過時間あるいは進路変更回数は、数値データであるが、これ以外にも、例えば推定誤差の推定に移動手段という指標を用いてもよい。移動手段というのは、ユーザの移動手段であり、歩行、走行、昇降機、階段、輸送機(車両、電車等)等が考えられる。移動手段は、加速度センサ、気圧センサ、角速度センサ、3軸型の磁気センサ等の各計測値を分析することで判別可能である。例えば、歩行による移動は、走行による移動より速度は相対的に遅い。また、輸送機による移動は、走行による移動より速度は相対的に速い。閾値を予め設定しておくことで判別可能である。階段による移動は、2次元方向の移動に加えて上下方向の移動が伴い、昇降機による移動は上下方向の移動のみである。このように、移動手段は、各種センサ7による計測値に基づいて推定することが可能である。
また、歩行は、走行に対して移動に伴う誤差は相対的に生じにくいと考えられる。輸送機は、PDRではなくGPSを利用して測位できるので、誤差は相対的に生じにくいと考えられる。このような判断の下、推定した移動手段毎に推定誤差を数値化することによって前述した移動距離等と同様に取り扱えるようにする。なお、誤差が生じにくい移動手段ほど推定誤差を示す数値を小さい値に設定する。
更に、機器情報記憶部22に設定されている情報を用いてもよい。例えば、現在位置の測位に利用するセンサの数が多ければ多いほど、現在位置情報の誤差は相対的に小さくなると考えられる。また、携帯機器10の機種が新しいと、携帯機器10に搭載されているセンサも新しく、新しいセンサほど精度がよいため現在位置情報の誤差は相対的に小さくなると考えられる。このように、センサの数や精度を数値化することによって前述した移動距離等と同様に取り扱えるようにする。
以上のように推定誤差の推定に利用する情報として、以上説明した指標を用いることが可能である。これらの指標は、必ずしも単独で用いる必要はなく、適宜組み合わせて利用してもよい。ただ、指標によって取り得る数値の範囲や大きさが異なるため、また、各指標に優先度を付けるため、これらの指標値を組み合わせて推定誤差を算出する際に各指標に重み付けを行って推定誤差を算出するのが好適である。また、前述した通信相手がビーコンの場合は、推定誤差が0に算出されるようにすることも必要である。
実施の形態2.
図10は、本実施の形態における現在位置補正システムのブロック構成図である。図10には、携帯機器10,20に加えてスケジュール管理システム30が示されている。上記実施の形態1では、スケジュール情報を携帯機器10,20が保持し、その情報を参照してユーザA,Bが保持する現在位置情報の信頼性を判断するようにした。本実施の形態においては、スケジュール管理システムが管理するスケジュール情報を有効利用することを特徴としている。すなわち、携帯機器10,20がスケジュール情報を保持しておく必要はない。なお、携帯機器10と携帯機器20は、同等の構成を有しているので、本実施の形態においても携帯機器10を代表させて説明する。
携帯機器10は、実施の形態1(図3)に示す構成からスケジュール情報記憶部24及びエリア情報記憶部25を外し、無線通信部17を追加した構成を有している。無線通信部17は、スケジュール管理システム30との間で無線通信を行う。例えば、無線の通信方式としてWi−Fi通信を行う。無線通信部17は、携帯機器10に搭載されたコンピュータと、コンピュータに搭載されたCPU1で動作するプログラムとの協調動作により実現される。また、携帯機器10のハードウェア構成は、実施の形態1に示した構成に加えて、スケジュール管理システム30との間で無線通信を行うための無線通信インタフェースが必要となる。
スケジュール管理システム30は、無線通信部31、情報管理部32、スケジュール情報記憶部33及びエリア情報記憶部34を有している。なお、本実施の形態の説明に用いない構成要素は図から省略している。無線通信部31は、携帯機器10,20との間で無線通信を行う。情報管理部32は、スケジュール情報記憶部33及びエリア情報記憶部34に記憶される情報の管理を行う。本実施の形態においては、携帯機器10からの問合せに応じて通信相手となる携帯機器20が所在している場所のエリア情報を提供する。
スケジュール情報記憶部33には、施設のユーザのスケジュール情報が設定登録されている。スケジュール情報自体は、スケジュール管理システム30が施設のユーザのスケジュールを管理するために本来的に保持している情報である。スケジュール管理システム30が保持管理するスケジュール情報には、図5に示すスケジュールの情報項目に加えて、当該スケジュールを持つユーザの識別情報(ユーザID)が少なくとも対応付けられている。
エリア情報記憶部34には、実施の形態1において図6に示したのと同じエリア情報が設定される。エリア情報は、スケジュール管理とは関係のない情報なので、携帯機器10が保持したままとしてよいが、複数のユーザに共通可能な情報なので、本実施の形態では、スケジュール管理システム30に持たせるようにして説明する。
スケジュール管理システム30は、上記構成を管理サーバ上に構築する。無線通信部31及び情報管理部32は、管理サーバを形成するコンピュータと、コンピュータに搭載されたCPUで動作するプログラムとの協調動作により実現される。また、スケジュール情報記憶部33及びエリア情報記憶部34は、管理サーバに搭載されたHDDにて実現される。
以下、本実施の形態における動作について説明する。まず、図7を用いて説明した現在位置情報の更新処理及び図8を用いて説明した立場設定処理は、実施の形態1と同じでよいので説明を省略する。ただ、図8において、スケジュール情報及びエリア情報はスケジュール管理システム30が管理しているので、制御部16は、情報管理部32と連携動作する必要がある。以下、本実施の形態における現在位置情報の補正処理について図11に示すフローチャートを用い説明する。なお、実施の形態1(図9)と同じ処理には同じステップ番号を付け、説明を適宜省略する。
近距離通信処理部14の通信範囲内に携帯機器20が検出されると(ステップ121でY)、制御部16は、携帯機器10の立場が位置未確定機の場合(ステップ122でN)、現況情報記憶部23に記憶されている現在位置情報及び推定誤差を携帯機器20へ送信させると共に(ステップ123)、携帯機器20から送信された現在位置情報及び推定誤差を受信する(ステップ124)。本実施の形態では、送信元を特定する情報として、機器IDに加えてユーザの識別情報(ユーザID)を合わせて送信する。
補正部15は、無線通信部17を介して、携帯機器20から受信した情報に含まれている携帯機器20のユーザIDをスケジュール管理システム30へ送信することで、携帯機器20を携帯するユーザBに関するエリア情報の有無を問い合わせる(ステップ201)。
スケジュール管理システム30における情報管理部32は、スケジュール情報を参照することで、無線通信部17を介して受信したユーザIDに基づきユーザBのスケジュールを確認する。そして、現時点におけるユーザBのスケジュールがスケジュール情報記憶部33に設定登録されていれば、エリア情報記憶部34を参照して、そのスケジュールに登録されている場所のエリア情報(位置情報及び誤差情報)を取り出し、携帯機器10に返信する。現時点におけるユーザBのスケジュールがスケジュール情報記憶部33に設定登録されていなければ、その旨を携帯機器10に返信する。
携帯機器10における補正部15は、問合せに応じてスケジュール管理システム30からエリア情報が返信されてくると(ステップ202でY)、そのエリア情報に含まれている位置情報をユーザBの現在位置情報とし、誤差情報を推定誤差としてステップ124において受信した情報を更新する(ステップ203)。一方、スケジュール管理システム30からエリア情報が取得できなければ(ステップ202でN)、ステップ124において受信した情報をそのまま用いる。
そして、補正部15は、現況情報記憶部23に記憶されている推定誤差を読み出し、その読み出した推定誤差と、携帯機器20の推定誤差とを比較する。比較した結果、読み出した推定誤差が携帯機器20の推定誤差より大きい場合(ステップ126でY)、現況情報記憶部23に記憶されている現在位置情報及び推定誤差を、携帯機器20から取得した現在位置情報及び推定誤差で更新する(ステップ127)。
一方、携帯機器10の立場が位置確定機の場合(ステップ122でY)、携帯機器10を携帯するユーザAのスケジュールがスケジュール管理システム30に登録されているので、補正部15は、携帯機器10を携帯するユーザAのユーザIDをスケジュール管理システム30へ送信して、ユーザAが現時点で所在している場所のエリア情報を取得し、その取得したエリア情報に含まれている位置情報及び誤差情報で、現況情報記憶部23の現在位置情報及び推定誤差をそれぞれ更新する(ステップ204)。そして、制御部16は、近距離通信処理部14に、現況情報記憶部23に記憶されている現在位置情報及び推定誤差と、ユーザAのユーザIDを携帯機器20へ送信させる(ステップ129)。なお、携帯機器20は、自ら携帯機器10の現在位置情報及び推定誤差をスケジュール管理システム30から取得するので、現在位置情報及び推定誤差を携帯機器20の代わりにユーザAのユーザIDのみを送信するようにしてもよい。
なお、携帯機器10,20が共に位置確定機の場合であっても、スケジュール管理システム30から取得した情報によって現況情報を個々に更新することが可能である。また、同じスケジュールが設定されていることから同じ会議に出席しているユーザA,Bのうち一方のユーザ(例えば、ユーザA)がスケジュールを設定し忘れている場合でも、ユーザAの現在位置は、ユーザBによって正しく補正されることになる。
本実施の形態によれば、説明内のユーザのスケジュールを管理するスケジュール管理システム30が構築されている場合、スケジュール管理システム30が管理するスケジュール情報を有効利用することができる。
実施の形態3.
図12は、本実施の形態における現在位置補正システムのブロック構成図である。図12には、携帯機器10,20に加えて入退室管理システム40と、エリアの一例としての部屋50が示されている。上記実施の形態2においては、スケジュール管理システム30が管理するスケジュール情報を有効利用する場合を例にして説明した。本実施の形態では、入退室管理システム40が管理する情報を有効利用することを特徴とする。
ところで、施設内を移動するユーザの中には、監視員等業務の関係上、予め決められたルートを移動するユーザが存在する。決められたルートに沿って移動するということは、決められた場所を移動するということである。そして、移動する場所の位置情報は事前に把握できる。すなわち、予め決められたルートを移動している間のユーザの現在位置は、既知であると考えられる。このように、実施の形態2では、移動しないユーザの携帯機器20をビーコンと同様に取り扱うようにしたが、本実施の形態においては、既知の順序で場所を移動するユーザが携帯する携帯機器(上記例の携帯機器20)をビーコンと同様に位置が既知である近距離通信機器として取り扱うことができるようにした。
図12に示すように、入退室管理システム40が導入されている施設の各部屋50の出入口(扉)には、カードリーダ(CR)51が設置され、扉には電子鍵52が取り付けられている。また、施設のユーザは、自己を識別するユーザIDが記録された非接触ICカード26を携帯している。なお、カードリーダ(CR)51に近接するとユーザIDを送信するという非接触ICカード26としての機能を携帯機器20に内蔵させてもよい。
本実施の形態における携帯機器10,20のハードウェア構成及びブロック構成は、実施の形態2と同じでよい。但し、ユーザは、施設内にいるときには携帯機器と共に非接触ICカード26を携行する。携帯機器10と携帯機器20は、同等の構成を有しているので、本実施の形態においても携帯機器10を代表させて説明する。
入退室管理システム40は、無線通信部41、情報管理部42、認証部43、鍵制御部44、入退室情報記憶部45、ルート情報記憶部46及びエリア情報記憶部47を有している。なお、本実施の形態の説明に用いない構成要素は図から省略している。無線通信部41は、携帯機器10,20との間で無線通信を行う。情報管理部42は、各記憶部45〜47に記憶される情報の管理を行う。本実施の形態においては、携帯機器10からの問合せに応じて通信相手となる携帯機器20が所在している場所のエリア情報を提供する。認証部43は、カードリーダ51が非接触ICカード26から読み取ったユーザIDに基づきユーザを認証する。鍵制御部44は、電子鍵52の開閉制御を行う。特に、認証部43によりユーザ認証が成功すると、電子鍵52を開き、認証されたユーザが入退室できるようにする。
ユーザは、各エリアを入退室するときに非接触ICカード26をカードリーダ51に読み取らせるが、入退室情報記憶部45には、そのユーザの入退室が記録される。例えば、非接触ICカード26がカードリーダ51に読み取られたときの日時情報、非接触ICカード26から読み取ったユーザID、当該カードリーダ51が設置されている部屋の識別情報(場所名)及び扉の識別情報(扉ID)、入室/退室の別等が記録される。
図13Aは、本実施の形態におけるルート情報記憶部46に記憶されるルート情報を模式的に示す図であり、図13Bは、ルート情報をテーブル形式にて示す図である。図13には、特定のユーザ、本実施の形態の場合、ユーザBのルート情報のみを抽出して示している。ユーザBは、例えば警備員等であり、業務中は、図13Aにおいて破線で示す決められたルートを移動する。部屋に入退室する際には、携行する非接触ICカード26を扉に設置のカードリーダ51に読み取らせることで入退室情報記憶部45に入退室情報が記録され、現在の所在位置が確認できる。
図13Bに示すように、ルート情報は、扉ID、CR入室側/退室側及び現在地を含む。扉IDは、ユーザBが非接触ICカード26を読み取らせるカードリーダ51が設置されている扉の識別情報である。CR入室側/退室側は、ユーザBが入室する場合を“IN”で、退室する場合を“OUT”で示す。現在地は、非接触ICカード26を読み取らせた直後のユーザBが所在する場所である。例えば、扉IDが“A”の部屋Aに入室したときの所在位置は“部屋A”である。扉IDが“B”の部屋Bから退室したときの所在位置は“廊下”である。
図14は、本実施の形態におけるエリア情報記憶部47に記憶されるエリア情報のデータ構成例を示す図である。データ構成自体は、実施の形態1と同じなので、説明を省略するが、図13に示す場所に関するエリア情報がエリア情報記憶部47に登録される。エリア情報は、入退室管理とは直接関係のない情報なので、携帯機器10が保持したままとしてよいが、複数のユーザに共通可能な情報なので、本実施の形態では、入退室管理システム40に保持管理させるようにして説明する。
入退室管理システム40は、管理サーバによってユーザの入退室を管理する。構成要素41〜43は、管理サーバを形成するコンピュータと、コンピュータに搭載されたCPUで動作するプログラムとの協調動作により実現される。鍵制御部44は、管理サーバに接続されるコントローラにより実現される。各記憶部45〜47は、管理サーバに搭載されたHDDにて実現される。
以下、本実施の形態における動作について説明する。まず、図7を用いて説明した現在位置情報の更新処理は、実施の形態1と同じでよいので説明を省略する。また、ユーザ同士によるすれ違いの発生の有無に関係なく、ユーザがエリアを移動する際には、携行する非接触ICカード26を扉に設置のカードリーダ51に読み取らせることで、入退室情報が入退室情報記憶部45に記録される。なお、入退室情報記憶部45に記録される部屋の識別情報は、ユーザAの所在位置を示す所在位置情報に相当する情報である。
本実施の形態における立場設定処理の流れは、基本的には図8を用いて説明した立場設定処理と同じでよい。ただ、本実施の形態の場合、スケジュール情報は利用しないので、その代わりにルート情報を参照する。
すなわち、図8に示すステップ111において、制御部16は、入退室管理システム40の情報管理部42と連携することで携帯機器10の立場を判断する。すなわち、制御部16は、情報管理部42に問い合わせることによってユーザAの現在位置を確認する。そして、ユーザAの現在位置がルート情報記憶部46に設定されているルート上にあれば、ユーザAは、業務中であると判断し、ユーザAの携帯機器10の立場を位置確定機と設定する(ステップ112)。そうでなければ(ステップ111でN)、制御部16は、携帯機器10の立場を位置未確定機と設定する(ステップ113)。
なお、ここでは、ユーザAの位置のみで携帯機器10の立場を判断したが、ルート情報に設定される移動の時間が決められているのであれば、位置に加えて現在時刻とその時間とを照合することで携帯機器10の立場を判断するようにしてもよい。
続いて、本実施の形態における現在位置情報の補正処理について説明する。基本的には、実施の形態2における説明に用いた図11に示すフローチャートと同様でよく、問合せ等のアクセス先がスケジュール管理システム30ではなく入退室管理システム40となる。
すなわち、携帯機器10の立場が位置未確定機の場合(ステップ122でN)、ステップ201においては、補正部15は、無線通信部17を介して、携帯機器20から受信した情報に含まれている携帯機器20のユーザIDを入退室管理システム40へ送信することで、携帯機器20を携帯するユーザBに関するエリア情報の有無を問い合わせる(ステップ201)。
入退室管理システム40における情報管理部42は、入退室情報を参照することで、無線通信部17を介して受信したユーザIDに基づきユーザBの現在位置を確認する。そして、エリア情報記憶部34を参照して、ユーザBの現在位置に対応するエリア情報がエリア情報記憶部47に設定登録されていれば、そのエリア情報(位置情報及び誤差情報)を取り出し、携帯機器10に返信する。現時点におけるユーザBのエリア情報が取得できなければ、その旨を携帯機器10に返信する。以降の処理は実施の形態2と同じなので説明を省略する。
一方、携帯機器10の立場が位置確定機の場合(ステップ122でY)、補正部15は、携帯機器10を携帯するユーザAのユーザIDを入退室管理システム40へ送信する。
入退室管理システム40における情報管理部42は、入退室情報を参照することで、無線通信部17を介して受信したユーザIDに基づきユーザAの現在位置を確認する。携帯機器10を携帯するユーザAのルート情報は、入退室管理システム40に登録されているので、情報管理部42は、エリア情報記憶部47からユーザAの現在位置に対応するエリア情報(位置情報及び誤差情報)を取り出し、携帯機器10に返信する。
そして、補正部15は、入退室管理システム40から取得したエリア情報に含まれている位置情報及び誤差情報で、現況情報記憶部23の現在位置情報及び推定誤差をそれぞれ更新する(ステップ204)。以降の処理は実施の形態2と同じなので説明を省略する。
本実施の形態によれば、以上のようにして入退室管理システム40と連携して携帯機器10,20の現在位置を補正することができる。
以上説明したように、上記各実施の形態においては、携帯機器10に補正部15を設け、現況情報記憶部23に記憶されている現在位置情報及び推定誤差を自ら補正するようにした。ただ、すれ違い通信を行った携帯機器10,20の組は、現在位置情報及び推定誤差を通信相手ではなく外部の携帯機器の管理センタ(図示せず)等へ送信して、現況情報記憶部に記憶されている現在位置情報及び推定誤差の補正の要否の判断を管理センタに委任するように構成してもよい。
1 CPU、2 ROM、3 RAM、4 ストレージ、5 近距離無線通信インタフェース(IF)、6 液晶パネル、7 各種センサ、8 内部バス、10,20 携帯機器、11 PDR算出部、12 現在位置推定部、13 誤差推定部、14 近距離通信処理部、15 補正部、16 制御部、17,31,41 無線通信部、21 PDRデータ記憶部、22 機器情報記憶部、23 現況情報記憶部、24,33 スケジュール情報記憶部、25,34,47 エリア情報記憶部、26 非接触ICカード、30 スケジュール管理システム、32,42 情報管理部、40 入退室管理システム、43 認証部、44 鍵制御部、45 入退室情報記憶部、46 ルート情報記憶部、51 カードリーダ(CR)、52 電子鍵。

Claims (6)

  1. ユーザにより携帯される移動体端末において、
    施設内における現在位置を示す現在位置情報及び当該現在位置の誤差情報を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている現在位置情報及び搭載されているセンサによる計測値に基づいて現在位置を推定し、推定した現在位置を示す現在位置情報で前記記憶手段に記憶されている現在位置情報を更新する現在位置推定手段と、
    前記記憶手段に記憶されている現在位置情報の誤差を推定し、推定した誤差を示す誤差情報で前記記憶手段に記憶されている誤差情報を更新する誤差推定手段と、
    前記移動体端末を、前記施設内においてユーザが現在所在しているエリアの位置を特定するエリア情報を取得できる場合に前記移動体端末の現在位置が確定されている位置確定機と、エリア情報を取得できない場合に前記移動体端末の現在位置が確定されていない位置未確定機と、判定する判定手段と、
    近距離通信機器と近接したときに、当該近距離通信機器における現在位置情報及び誤差情報を取得する取得手段と、
    前記記憶手段に記憶されている誤差情報と前記取得手段が取得した誤差情報とを対比した結果、前記移動体端末の現在位置情報の誤差が前記近距離通信機器の現在位置情報の誤差より大きいと判断した場合、前記近距離通信機器から取得した現在位置情報及び誤差情報で前記記憶手段に記憶されている現在位置情報及び誤差情報を更新することによって補正する補正手段と、
    近距離通信機器と近接したときに、前記移動体端末が位置確定機と判定されている場合、前記施設における各エリアの位置情報と当該各エリアにおける誤差情報とが対応付けられたエリア情報を記憶するエリア情報記憶手段を参照することで得られる、当該エリアの位置情報を前記移動体端末の現在位置情報とし、またユーザが所在しているエリアに設定されている誤差情報を前記近距離通信機器へ送信する送信手段と、
    を有することを特徴とする移動体端末。
  2. 前記判定手段は、ユーザの現時点のスケジュール情報に設定されている当該ユーザの所在位置に対応するエリア情報が前記エリア情報記憶手段に設定されている場合、前記移動体端末を位置確定機と判定することを特徴とする請求項1に記載の移動体端末。
  3. 前記スケジュール情報を記憶する手段及び前記エリア情報記憶手段を有することを特徴とする請求項2に記載の移動体端末。
  4. 前記判定手段は、前記施設におけるスケジュール管理システムが管理しているスケジュール情報を参照することを特徴とする請求項2に記載の移動体端末。
  5. 前記判定手段は、入退室管理システムが管理している入退室情報を参照することでユーザが現在所在しているエリアを特定することを特徴とする請求項1に記載の移動体端末。
  6. ユーザにより携帯される移動体端末と、
    前記移動体端末と近距離無線通信を行う近距離通信機器と、
    施設内におけるユーザの所在位置を示す所在位置情報を取得する所在位置情報取得手段と、
    前記施設内における各エリアの位置情報と当該各エリアにおける誤差情報とが対応付けられたエリア情報を記憶するエリア情報記憶手段と、
    を有し、
    前記移動体端末は、
    前記施設内における現在位置を示す現在位置情報及び当該現在位置の誤差情報を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている現在位置情報及び搭載されているセンサによる計測値に基づいて現在位置を推定し、推定した現在位置を示す現在位置情報で前記記憶手段に記憶されている現在位置情報を更新する現在位置推定手段と、
    前記記憶手段に記憶されている現在位置情報の誤差を推定し、推定した誤差を示す誤差情報で前記記憶手段に記憶されている誤差情報を更新する誤差推定手段と、
    前記移動体端末を、前記所在位置情報を参照することにより前記施設内においてユーザが現在所在しているエリアに対応するエリア情報を取得できる場合に前記移動体端末の現在位置が確定されている位置確定機と、当該エリア情報を取得できない場合に前記移動体端末の現在位置が確定されていない位置未確定機と、判定する判定手段と、
    前記近距離通信機器と近接したときに、前記近距離通信機器における現在位置情報及び誤差情報を取得する取得手段と、
    前記記憶手段に記憶されている誤差情報と前記取得手段が取得した誤差情報とを対比した結果、前記移動体端末の現在位置情報の誤差が前記近距離通信機器の現在位置情報の誤差より大きいと判断した場合、前記近距離通信機器から取得した現在位置情報及び誤差情報で前記記憶手段に記憶されている現在位置情報及び誤差情報を更新することによって補正する補正手段と、
    前記近距離通信機器と近接したときに、前記移動体端末が位置確定機と判定されている場合、前記エリア情報記憶手段を参照することで得られる、当該エリアの位置情報を前記移動体端末の現在位置情報とし、またユーザが所在しているエリアに設定されている誤差情報を前記近距離通信機器へ送信する送信手段と、
    を有することを特徴とする現在位置補正システム。


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