JPWO2019189795A1 - 酵母由来の微細な粒子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

新規な酵母由来の微細な粒子を、特殊な装置や試薬を用いずに一度に大量に製造する方法の提供を提供するため、水系溶媒に酵母が懸濁された酵母懸濁液を加熱する工程(A1)および加熱された酵母を水系溶媒に懸濁させて酵母懸濁液を作製する工程(A2)の少なくとも一方と、上記酵母懸濁液を沈殿物画分と浮遊画分とに分画する工程(B)と、上記浮遊画分を濃縮し浮遊濃縮液を作製する工程(C)と、を備えるようにした。

Description

本発明は、熱安定性等の特性に優れるとともに、抗酸化力および免疫活性化力を有し、加熱処理した酵母から得られ、最大径が1nm以上1,500nm以下である微細な粒子の製造方法に関するものである。
従来、数多くの微細な粒子が様々な分野で用いられている。このような微細な粒子として、例えば、フラーレンやカーボンナノチューブ等のナノ粒子や、リポソーム等の天然物由来の微細な粒子が知られている。前者は耐熱性や耐溶剤性等があり、後者は天然物由来で人体への適用が容易である等、微細な粒子には、多種多様な物性や特性が認められている。
しかし、各技術分野において、このような微細な粒子の物性や特性は、技術の進歩に伴い更なる向上が望まれているのが現状である。また、微細な粒子は、微細化、ナノ化していくほど製造が困難であり、その品質安定性や生産性の向上も望まれている。
このような微細な粒子を用いる技術分野のうち、本発明者らは、製剤の技術分野に着目した。すなわち、製剤の技術分野では、製剤化を容易にする、品質の安定化を図る、有用性を高める等の目的で、ほとんどすべての製剤に、賦形剤、安定剤、保存剤、成形助剤等の添加剤が添加されている(特許文献1参照)。しかし、製剤の硬度を高めるための添加剤を用いると、製剤の硬度は高まるものの、崩壊性が低下するという問題が生じる傾向にある。また、逆に製剤の崩壊性を重視すると、所望の硬度を得ることができないという問題が生じる傾向にある。
ところで、製剤のなかでも、医師等の処方箋が不要な一般用医薬品は、管理が厳格な医療用医薬品とは異なり、薬局等に陳列され、一般の人が容易に購入できるようになっている。しかし、薬局等の店舗構成によっては店内の温度が一定でないため、一般用医薬品は、医療用医薬品に比べ、より耐熱性、耐寒性が求められる傾向にある。また、食品、化粧品等も同様に、医療用医薬品に比べ、より耐熱性、耐寒性が求められる傾向にある。
そこで、本発明者らは、様々な用途に適用可能である微細な粒子を得るため、種々の検討を重ねた。その結果、これまで明らかにされていない新しい微細な粒子(特願2018−22501として日本に特許出願済)を見い出した。この新しい微細な粒子は、分散性、耐熱性、耐寒性等に優れるだけでなく、抗酸化力および免疫活性化力を有している。したがって、上記微細な粒子について、製造コストが少なくて済み、大量生産が可能である製造方法の開発が求められている。
特開2015−193600号公報
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、超遠心機等の特殊な装置を必要とせず、しかも特殊な試薬も必要としない、一度に大量に上記新しい酵母由来の微細な粒子を製造する方法を提供する。
上記目的を達成するため、本発明は、以下の[1]〜[6]を要旨とする。
[1]水系溶媒に酵母が懸濁された酵母懸濁液を加熱する工程(A1)および加熱された酵母を水系溶媒に懸濁させて酵母懸濁液を作製する工程(A2)の少なくとも一方と、上記酵母懸濁液を沈殿物画分と浮遊画分とに分画する工程(B)と、上記浮遊画分を濃縮し浮遊濃縮液を作製する工程(C)と、を備える酵母由来の微細な粒子の製造方法。
[2]上記酵母懸濁液を加熱する工程(A1)における加熱が、酵母懸濁液の温度が40〜150℃になるよう加熱するものである、[1]に記載の酵母由来の微細な粒子の製造方法。
[3]上記酵母懸濁液を加熱する工程(A1)の酵母懸濁液のpHが4〜10である、[1]または[2]に記載の酵母由来の微細な粒子の製造方法。
[4]上記酵母懸濁液を作製する工程(A2)において、酵母として乾燥酵母を用いる、[1]に記載の酵母由来の微細な粒子の製造方法。
[5]上記酵母懸濁液を作製する工程(A2)における酵母懸濁液のpHが4〜10である、[1]または[4]に記載の酵母由来の微細な粒子の製造方法。
[6]上記酵母懸濁液を分画する工程(B)における酵母懸濁液の分画を、上記酵母懸濁液中の沈殿物画分を沈降させることにより行うものである、[1]〜[5]のいずれかに記載の酵母由来の微細な粒子の製造方法。
すなわち、本発明者らは、これまで明らかにされていない新規な酵母由来の微細な粒子を見い出したが、この微細な粒子は、製造に超遠心機等の特殊な装置を必要としたため、より簡便で大量に製造することができる方法を研究した。
このように、本発明の酵母由来の微細な粒子の製造方法は、超遠心機等の特殊な装置を必要としないため、新たに高価な装置を購入せずに済み、酵母由来の微細な粒子を低コストで製造することができる。また、本発明の酵母由来の微細な粒子の製造方法は、この微細な粒子を一度に大量に製造することが可能となるため、さらに製造コストを低減することができる。そして、本発明の酵母由来の微細な粒子の製造方法は、全工程において特殊な試薬を必要としないため、得られた微細な粒子の人体への安全性を担保することができる。
なかでも、酵母懸濁液を加熱する工程(A1)における加熱が、酵母懸濁液の温度が40〜150℃になるよう加熱するものであると、より酵母由来の微細な粒子の製造効率を高めることができる。
また、酵母懸濁液を加熱する工程(A1)における酵母懸濁液のpHが4〜10であると、酵母由来の微細な粒子の変性を防止することができ、さらに酵母由来の微細な粒子の製造効率を高めることができる。
そして、酵母懸濁液を作製する工程(A2)において、酵母として乾燥酵母を用いるものであると、酵母の取り扱いが容易になり、製造工程が簡便になるという利点を有する。また、乾燥酵母は、通常、加熱工程を経由しているため、改めて加熱工程を経由させる必要がなくなり、製造に掛かる時間を短縮することができる。なお、再度、加熱工程を経由させてもよく、その場合、さらに一層、酵母由来の微細な粒子の製造効率を高めることができる。
また、酵母懸濁液を作製する工程(A2)の酵母懸濁液のpHが4〜10であると、より一層、酵母由来の微細な粒子の製造効率を高めることができる。
さらに、酵母懸濁液を分画する工程(B)における酵母懸濁液の分画を、上記酵母懸濁液中の沈殿物画分を沈降させることにより行うものであると、より製造コストを低減させることができる。
本発明の一実施の形態の概略を説明するフロー図である。 (a)〜(f)は、いずれも本発明の一実施の形態の一工程のうち、各加熱温度における微細な粒子の粒子径を測定した結果を示した図である。 (a)〜(d)は、いずれも本発明の一実施の形態の一工程のうち、各加熱時間における微細な粒子の粒子径を測定した結果を示した図である。 (a)〜(c)は、いずれも本発明の一実施の形態の一工程のうち、各pHにおける微細な粒子の粒子径を測定した結果を示した図である。 (a)〜(c)は、いずれも本発明の一実施の形態の一工程のうち、加水洗浄前の各pHにおける微細な粒子の粒子径を測定した結果を示した図であり、(d)〜(f)は、いずれも加水洗浄後の各pHにおける微細な粒子の粒子径を測定した結果を示した図である。 本発明の一実施の形態の一工程における微細な粒子の粒子径を測定した結果を示した図である。
つぎに、本発明を実施するための形態について説明する。但し、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
本発明において「酵母」とは、子のう菌類および担子菌類等に属する、単細胞で形がほぼ球形の真核微生物であって、生活環の大部分を単細胞で経過する、いわゆる発酵をおこなう酵母全般をいい、酵母そのものはもちろん、凍結状態および乾燥状態等、各種状態を含むものを意味する。均一性の高い粒子を大量に製造することが容易な点から、とりわけ、サッカロマイセス属やシゾサッカロマイセス属に属する酵母が好ましく用いられる。
本発明において、微細な粒子とは、電子顕微鏡で観察した際、その構造が、二層構造、二重膜構造、多層構造、多重膜構造にも見えるものを意味する。すなわち、本発明の製法により得られる微細な粒子は、少なくとも最外層と内部とは異なる電子密度を有していると考えられるが、光の屈折等により見かけ上、二層構造、二重膜構造、多層構造、多重膜構造に見えるものあってもよい。
本発明の一実施の形態である製法により得られる微細な粒子は、最大径が1〜1,500nmであり、40〜1,000nmであることが好ましく、50〜800nmであることがより好ましく、さらに好適には50〜500nmである。そして、本発明において「粒子の最大径」とは、粒子が球体である場合にはその直径をいい、その他の形状である場合には、その最大長をいう。粒子の径は、例えば、得られた粒子を超純水に分散させ、その分散液を、濃厚系粒径アナライザーを用いて測定することができる。濃厚系粒径アナライザーを用いて粒子径を測定した場合、算出された平均粒子径をその粒子の最大径とし、算出された平均粒子径が、最大径で規定される範囲に入っていればよい。
本発明の一実施の形態である製法により得られる微細な粒子は、通常、カーボンナノチューブ等のように尖った部分がない形状をしており、好ましくは球体の形状をしている。また、微細な粒子の表面は平滑であり、物理的な接触によって形成された摩耗痕は見られない。上記球体には、真球だけでなく、卵形、楕円体等の形状も含まれる。微細な粒子の形状は、例えば、ネガティブ染色した粒子を、透過型電子顕微鏡で撮影し、その外観を観察することにより判別することができる。例えば、ペレット状に集合した微細な粒子を超純水に分散させ、この分散液をメッシュに吸着させ、その上に染色剤を載せる。そして、余剰の染色剤を濾紙で吸い取り、乾燥させたものを、透過型電子顕微鏡で撮影することにより、微細な粒子の外観を観察することができる。
本発明の一実施の形態である製法により得られる微細な粒子は、水系の液体に対する分散性が高い。また、その優れた分散性が長期間保たれる。微細な粒子の分散性は、例えば、得られた微細な粒子を超純水に分散させ、その分散液を透過型電子顕微鏡で撮影し、その分散の程度を観察することにより判別することができる。また、上記分散液を、一定期間保存後のものと対比することにより、分散性保持の程度を判別することができる。
本発明の一実施の形態である製法により得られる微細な粒子は、耐圧性および耐熱性に優れ、少なくとも2気圧までの加圧、121℃までの加熱により粒子径の変化がほぼない。微細な粒子の耐圧性、耐熱性は、例えば、超純水に分散させた粒子と、この分散液を加圧および加熱したものとに含まれる粒子について、それぞれ濃厚系粒径アナライザーで粒子径の分布を算出し、両者を対比したときに、両者において粒子径の分布が変動していないことから判別することができる。
本発明の一実施の形態である製法により得られる微細な粒子は、耐寒性および耐乾燥性に優れ、−50℃から−80℃までの冷却、乾燥により粒子径の変化がほぼない。微細な粒子の耐寒性および耐乾燥性は、例えば、超純水に分散させた粒子と、この分散液を凍結乾燥(−50℃)し、その乾燥物を再度超純水に分散させたものに含まれる粒子について、それぞれ濃厚系粒径アナライザーで粒子径の分布を算出し、両者を対比したときに粒子径の分布が変動していないことから判別することができる。また、上記凍結乾燥物を−80℃で7日間保存後、超純水に分散させたものに含まれる粒子を、同様に対比させても粒子径の分布の変動はない。
本発明の一実施の形態である製法により得られる微細な粒子は、優れた抗酸化力を有している。なかでも、最大径が80nm以上1,500nm以下の粒子が優れた抗酸化力を有し、150nm以上1,000nm以下の粒子がより優れた抗酸化力を有し、150〜800nmの粒子がさらに優れた抗酸化力を有している。上記粒子が抗酸化力を有していることは、例えば、得られた粒子を超純水に分散させ、その分散液をESRスピントラッピング法(以下「ESR法」という)により、体内で発生する活性酸素であるスーパーオキシドラジカル、ヒドロキシルラジカルおよび一重項酸素を消去する能力を測定し、その結果から判別することができる。
本発明の一実施の形態である製法により得られる微細な粒子は、優れた免疫活性化力を有している。なかでも、最大径が1nm以上250nm未満の粒子が優れた免疫活性化力を有し、1nm以上150nm未満の粒子がより優れた免疫活性化力を有し、50nm以上150nm未満の粒子がより一層優れた免疫活性化力を有している。上記粒子が免疫活性化力を有していることは、例えば、マクロファージ等の免疫担当細胞を活性化するリポポリサッカライド(LPS)をポジティブコントロールとしたときの、インターフェロンβ(IFNβ)、インターロイキン−6(IL−6)および腫瘍壊死因子α(TNFα)の産生量を測定し、その結果から判別することができる。
なお、加圧、加熱、冷却、乾燥を行っても、本発明の一実施の形態である製法により得られる微細な粒子の構造は変化しない。このことは、粒子を超純水に分散させたものと、この分散液を加圧および加熱したもの、または冷却および乾燥したものを再度超純水に分散させ、電子顕微鏡でそれらに含まれる粒子の構造を対比観察することにより判別することができる。これらは、従来のナノ粒子である、リポソーム等では得られなかった特性である。
本発明の一実施の形態である製法は、このように優れた特性を有する新規の微細な粒子を低コストで一度に大量に製造することができ、図1にその概略をフロー図として示すように、水系溶媒に酵母が懸濁された酵母懸濁液を加熱する工程(A1)および加熱された酵母を水系溶媒に懸濁させて酵母懸濁液を作製する工程(A2)の少なくとも一方と、上記酵母懸濁液を沈殿物画分と浮遊画分とに分画する工程(B)と、上記浮遊画分を濃縮し浮遊濃縮液を作製する工程(C)と、を備えている。なお、図1において、括弧書きで示す(B')および(D)は任意の工程である。
以下に、本発明の各工程について詳細に説明する。
≪水系溶媒に酵母が懸濁された酵母懸濁液を加熱する工程(A1)≫
この工程は、例えば、予め準備した酵母を水系溶媒に懸濁させて酵母懸濁液を作製し、この酵母懸濁液を加熱するものである。
上記酵母としては、乾燥酵母、生酵母、冷凍酵母等のいずれの状態のものであってもよく、市場に流通しているものを用いることもできる。これらの酵母は、微細な粒子の製造効率を高める点から、乾燥、粉砕されていることが好ましい。
上記水系溶媒とは、例えば、水、アルコール等の各種水系溶媒として用いられる液体を単独もしくは2種以上混合して用いることができる。しかし、微細な粒子を服用等することを考慮すると、健康への配慮の点から、水もしくは水を50重量%以上含む液体が好ましく用いられ、より好ましくは水である。上記水には、蒸留水、イオン交換水、水道水等を用いることができるが、より効率よく微細な粒子を製造できる点から、蒸留水、イオン交換水が好ましく用いられる。また、水系溶媒のpHは10以下であることが好ましく、より好ましくは中性近傍(pH7近傍)である。
上記加熱は、上記酵母懸濁液を40℃以上となるように加熱するものであり、50〜150℃となるように加熱することが好ましく、より好ましくは50〜100℃、さらに好ましくは50〜75℃となるように加熱することである。なお、100℃以上に加熱する際には、例えば、オートクレーブ等を用いて加圧して行う。
上記加熱時間は、効率よく酵母から微細な粒子を得ることができる点から、30分間(min)以上行うことが好ましく、より好ましくは1〜3時間(hr)であり、さらに好ましくは1hrである。
≪加熱された酵母を水系溶媒に懸濁させて酵母懸濁液を作製する工程(A2)≫
この工程は、例えば、予め加熱工程を経由した乾燥酵母を準備し、この乾燥酵母を水系溶媒に懸濁させて酵母懸濁液を作製するものである。すなわち、水系溶媒への懸濁に先立ち、予め酵母を加熱することにより、酵母懸濁液の加熱を不要としている。
上記加熱された酵母とは、例えば、加熱乾燥工程や加熱殺菌工程を経由した乾燥酵母、生酵母を加熱乾燥、加熱殺菌等を行ったもの等があげられる。また、上記水系溶媒については、工程(A1)と同じものを用いることができ、その好適な範囲も同じである。また、酵母懸濁液の温度は特に制限されないが、0〜40℃であることが好ましく、4〜30℃であることがより好ましい。
なお、上記工程(A1)および工程(A2)はいずれか一方だけを行ってもよいが、両方を行ってもよい。すなわち、加熱工程を経由した乾燥酵母を水系溶媒に懸濁して酵母懸濁液を作製し、この酵母懸濁液を加熱することや、加熱工程を経由した乾燥酵母を加熱された水系溶媒に懸濁等を行ってもよい。具体的には、乾燥酵母を水系溶媒に浸漬し、水系溶媒ごと酵母を加熱すること等があげられる。上記両工程を行うと、酵母に対し重ねて加熱を行うことになるため、さらに効率よく酵母由来の微細な粒子を得ることができる。上記酵母懸濁液の加熱温度および加熱された水系溶媒の温度は特に制限されないが、40〜150℃であることが好ましく、40℃〜100℃であることがより好ましく、40℃〜60℃であることがさらに好ましい。
≪上記酵母懸濁液を沈殿物画分と浮遊画分とに分画する工程(B)≫
この工程は、工程(A1)および工程(A2)の少なくとも一方の工程で得られた酵母懸濁液を分画し、沈殿物画分と浮遊画分とに分離するものである。この工程は一度だけでなく、複数回行ってもよい。
上記分画は、沈殿物画分を沈降させることによって行うことができる。例えば、酵母懸濁液を静置し、目的とする微細な粒子以外の残渣を自然沈降させることによって行うことができる。また、酵母懸濁液を低速度の遠心分離機にかけて、目的とする微細な粒子以外の残渣を沈降させることによっても行うことができる。コスト面では目的とする微細な粒子以外の残渣(沈殿物画分)を自然沈降させることによって行うことが好ましいが、時間の短縮や残渣除去等の処理が簡便であるという観点からは、遠心分離機にかけることが好ましい。
自然沈降させることによって分画を行う場合に、上記酵母懸濁液を静置する時間は、特に限定されないが、より浮遊画分と沈殿物画分を明確に分離する観点から24hr以上としてもよい。一方、不要な菌の増殖を防止する点からは、1〜24hrが好ましく、2〜7hrがより好ましく、2〜4hrがさらに好ましい。また、上記酵母懸濁液を静置する場合は、不要な菌の増殖を防止する点から、例えば、−10〜50℃の室内で行うことが好ましく、0〜40℃がより好ましく、5〜35℃がさらに好ましい。
上記浮遊画分は、例えば、酵母懸濁液を一定期間静置し、懸濁状態が解消し、上清と沈殿と分離している状態になったときに、その上方に位置する上清(浮遊画分)をポンプ、サイフォン、タンクから直接排出する等の方法で上方あるいは側部から吸引、排出することによって取り出すことができる。
遠心分離機にかけて行う場合には、低速度で行うことが好ましく、通常、その遠心力は10,000G程度であり、好ましくは1,000〜20,000Gである。遠心後、沈殿物画分は底面にペレット状に付着し、その上清として浮遊画分が現れるため、上方からポンプ等で上記上清を排出すること等によって、浮遊画分を取り出すことができる。また、上清が自然排出されるディスク型の遠心機等を用いて上記遠心力で沈殿物画分と浮遊画分とを分離し、上記上清として浮遊画分を取り出すことができる。
≪上記沈殿物画分からさらに目的とする微細な粒子を含有する浮遊画分を得る工程(B−1)≫
この工程は、上記沈殿物画分に残る微細な粒子を回収するために行うものであり、上記沈殿物画分からさらに固液分離をすることで、上記微細な粒子を含有するろ液を得るものである。この工程は一度だけでなく、何度も繰り返し行うことができる。
具体的には上記分画工程(B)で得られた沈殿物画分に濾過助剤(珪藻土もしくはパーライト等)と必要であれば水系溶媒を添加し、撹拌した後に、ろ布ろ過処理し、残渣とろ液に分離する。上記ろ液には上記微細な粒子が含有されており、浮遊画分と同様に扱うことができる。ろ布ろ過は、遠心分離機よる分画やフィルタープレス濾過機による分画を併用してもよいし、ろ布ろ過に代えて、これらによる分画を行ってもよい。なお、この工程(B−1)は、任意の工程であり、必ずしも行わなくてもよい。
なお、上記分画工程(B−1)で得られた残渣を水系溶媒に懸濁し、この懸濁液を静置し、目的とする微細な粒子以外の残渣を自然沈降させたり、再度遠心分離機にかける等により、さらに目的とする微細な粒子を含有する上清(浮遊画分)を得ることができる。
≪上記浮遊画分を精製する工程(B')≫
この工程は、工程(B)、(B−1)で得られた浮遊画分(ろ液)を精製して、酵母残渣等の不純物を取り除く工程である。この工程は一度だけでなく、何度も繰り返し行うことができる。具体的には、工程(B)、(B−1)で得られた浮遊画分(ろ液)を、珪藻土、活性炭、パーライト、ろ紙、麻袋、中空糸フィルター等のろ過フィルター等を経由させて精製する工程であり、とりわけろ過フィルターを用いることが好ましい。上記ろ過フィルターの孔径は、0.01〜10μmが好ましく、より好ましくは0.1〜1μmである。上記孔径に設定することにより、浮遊画分(ろ液)の不純物を効率的に取り除くことができ、目的とする微細な粒子の純度を高めることができる。
なお、上記精製工程(B')の不純物を水系溶媒ですすぎ、このすすぎ液に対し、再度、上記珪藻土等を経由させて精製することで、さらに目的とする微細な粒子を含有する浮遊画分(ろ液)を得ることができる。
また、上記精製工程(B')は、後記の浮遊濃縮液作製工程(C)を経由した後の浮遊濃縮液に対して行ってもよい。
≪上記浮遊画分を精製する工程(B'−1 )≫
この工程は、工程(B)、(B−1)、(B')で得られた浮遊画分(ろ液)をさらに精製して、着色等の原因となる物質を取り除く工程であり、飲料等の色味が重要なアピールポイントとなり得る商品に使用可能な微細な粒子を得るために必要なものである。ただし、微細な粒子の着色等を取り除く必要がなければ設けなくてもよい。この工程は一度だけでなく、何度も繰り返し行うことができる。
具体的には、工程(B)等で得られた浮遊画分(ろ液)を、中空糸フィルター、セラミック膜、珪藻土、パーライト、活性炭、イオン交換樹脂等を経由させて精製する工程であり、とりわけ中空糸フィルター、活性炭を好ましく用いることができ、より好ましくは中空糸フィルターである。上記中空糸フィルターの孔径は、1〜1,000nmが好ましく、より好ましくは5〜100nmである。これにより、目的とする微細な粒子の性質を損なわずに、その純度を高めることができる。
なお、上記精製工程(B'−1)は、後記の浮遊濃縮液作製工程(C)を経由した後の浮遊濃縮液に対して行ってもよい。
≪上記浮遊画分を濃縮し浮遊濃縮液を作製する工程(C)≫
この工程は、工程(B)[(B−1)を含む]または工程(B')[(B'−1)を含む]で得られた浮遊画分(ろ液)から水系溶媒を取り除いて、微細な粒子の含有比率を高めるために行うものであり、例えば、減圧濃縮、蒸発濃縮、膜濃縮、加水せずに中空糸フィルターによるろ過を行う等により行うことができる。
このようにして、得られた浮遊濃縮液の固形分には、酵母由来の微細な粒子が約30〜60重量%含まれている。
上記浮遊濃縮液は、例えば、スプレードライ、凍結乾燥等の乾燥工程(D)をさらに行うことにより、酵母由来の微細な粒子を含有する乾燥物とすることができる。このように、乾燥工程(D)を設け、上記浮遊濃縮液を乾燥させて水分含量8%以下の乾燥物とすると、不要な菌の増殖を抑制することができ、保存性に優れるようになる食品原料とすることができるが、この水分含量に限定されるものではない。上記乾燥物には、通常、約30〜60重量%の微細な粒子が含まれている。なお、この乾燥工程(D)は、任意の工程であり、必ずしも行わなくてもよい。
本発明の一実施の形態である製造方法によると、酵母から得られる微細な粒子に対し、末端分子の置換等を行うことを目的とする手法(例えば、苛性ソーダ、塩酸等を用いる手法)を採用していないため、得られた微細な粒子は、安全性にも優れている。また、微細な粒子の製造に超遠心機等の特殊な装置を必要とせず、一度に大量に微細な粒子を製造することができる。
つぎに、本発明の実施例を説明するが、それに先立ち、まず各工程に適する条件を検討した。なお、本発明は、これらに限定されるものではない。
水系溶媒に酵母が懸濁された酵母懸濁液を加熱する工程(A1)および加熱された酵母を水系溶媒に懸濁させて酵母懸濁液を作製する工程(A2)(以下、これらを合わせて「微細な粒子の抽出工程(A)」とする)について、以下のとおり実験を行った。
<微細な粒子の抽出工程(A)>
[加熱温度]
微細な粒子の抽出工程(A)において、加熱温度と微細な粒子収量との関係を検討するため下記の実験を行った。すなわち、日本ガーリック社製ビール酵母40gを400mLのイオン交換水に懸濁させ、表1に示す温度条件で撹拌しながら1hr加熱し、その後、4℃の室内で2hr静置して冷却した。冷却後、13,250Gで30分間遠心して、上記懸濁液を浮遊画分と沈殿物画分とに分離した。その浮遊画分について光学密度(OD600)および粒度分布をそれぞれ測定した。光学密度(OD600)について表1に示す。また、試料1(4℃での加熱)の粒度分布を図2(a)に示し、試料2(22℃での加熱)の粒度分布を図2(b)に示し、試料3(50℃での加熱)の粒度分布を図2(c)に示す。また、試料4(75℃での加熱)の粒度分布を図2(d)に示し、試料5(100℃での加熱)の粒度分布を図2(e)に示し、試料6(125℃での加熱)の粒度分布を図2(f)に示す。
Figure 2019189795
表1の結果より、微細な粒子の濃度の指標とした光学密度(OD600)は、試料3(50℃での加熱)で最大値を示していた。また、図2(a)〜(f)に示された結果より、試料5(100℃での加熱)および試料6(125℃での加熱)で微細な粒子の粒径がやや大きくなる傾向がみられたが、試料1〜6のすべてで微細な粒子の粒径は、ほぼ変わらないことがわかった。これらの結果より、効率よく酵母から微細な粒子を得るためには、50℃以上の加熱が好ましく、なかでも50〜75℃での加熱がより好ましいといえる。
[加熱時間]
微細な粒子の抽出工程(A)において、加熱時間と微細な粒子の収量との関係を検討するため下記の実験を行った。すなわち、日本ガーリック社製ビール酵母40gを400mLのイオン交換水に懸濁させ、表2に示す時間を撹拌しながら50℃で加熱し、その後、4℃の室内で2hr静置して冷却した。冷却後、13,250Gで30分間遠心して、上記懸濁液を浮遊画分と沈殿物画分とに分離し、その浮遊画分について光学密度(OD600)および粒度分布をそれぞれ測定した。光学密度(OD600)について表2に示す。また、試料7(加熱時間0hr)の粒度分布を図3(a)に示し、試料3(加熱時間1hr)の粒度分布を図3(b)に示し、試料8(加熱時間3hr)の粒度分布を図3(c)に示し、試料9(加熱時間5hr)の粒度分布を図3(d)に示す。
Figure 2019189795
表2の結果より、微細な粒子の濃度の指標とした光学密度(OD600)は、試料3(加熱時間1hr)で最大値を示していた。また、図3(a)〜(d)の結果より、試料7(加熱時間0hr)で微細な粒子の粒径がやや小さい傾向がみられたが、試料3、8、9の微細な粒子の粒径は、ほぼ変わらないことがわかった。これらの結果より、効率よく酵母から微細な粒子を得るためには、1hr以上の加熱が好ましく、より好ましくは1hrの加熱である、といえる。
[水系溶媒pH]
微細な粒子の抽出工程(A)において、水系溶媒のpHと微細な粒子の収量との関係を検討するため下記の実験を行った。すなわち、日本ガーリック社製ビール酵母40gを下記の表3に示す溶媒400mLに懸濁させ、100℃で撹拌しながら1hr加熱し、その後、4℃の室内で2hr静置して冷却した。冷却後、13,250Gで30分間遠心して、上記懸濁液を浮遊画分と沈殿物画分とに分離し、その浮遊画分について下記に示すとおり光学密度(OD600)および粒度分布をそれぞれ測定した。光学密度(OD600)について表3に示す。また、試料10(pH4)の粒度分布を図4(a)に示し、試料11(pH6.6)の粒度分布を図4(b)に示し、試料12(pH10)の粒度分布を図4(c)に示す。
Figure 2019189795
表3の結果より、微細な粒子の濃度の指標とした光学密度(OD600)は、試料12(pH10)で最大値を示していた。しかし、図4(a)〜(c)の結果より、試料12では微細な粒子の粒径が相当大きくなっており、また、試料12の外観(色)は、試料10および11の外観(白色)とは異なる濃い茶褐色であったことから、試料12は微細な粒子に何らかが付着し、微細な粒子が変質している可能性がある。したがって、効率よく酵母から微細な粒子を得るためには、酵母を懸濁させる水系溶媒がpH10未満であることが好ましく、中性(pH7)近傍もしくはそれ以下であることがより好ましい。
つぎに、<酵母懸濁液を沈殿物画分と浮遊画分とに分画する工程(B)>について、以下のとおり実験を行った。
[抽出工程(A)の加熱時間との関係]
酵母懸濁液の分画において、抽出工程(A)の加熱時間と分画容易性との関係を検討するため下記の実験を行った。すなわち、日本ガーリック社製ビール酵母40gを400mLのイオン交換水に懸濁させ、約90℃の温度で、0hr、1hr、2hr、3hr、4hr、5hrの各時間、撹拌しながら加熱し、その後、4℃の室内で静置してその外観を経時的(静置直後、1hr後、2hr後、3hr後、3day後)に目視観察した。その結果、抽出工程(A)における加熱時間の短い方が微細な粒子の自然沈降が早く、沈殿物画分と浮遊画分とに分画し易い傾向がみられた。これは、抽出工程(A)で加熱を長時間行うことにより、酵母の細胞壁が細かく分解され、微細な粒子がより細かくなり沈降しにくい状態になっているのではないか、と推察される。したがって、抽出量等と分画容易性のバランスの点から、抽出工程(A)における加熱時間は、2hr以下とすることが好ましく、より好ましくは1hr程度である。
[抽出工程(A)の加熱温度との関係]
酵母懸濁液の分画において、抽出工程(A)の加熱温度と分画容易性との関係を検討するため下記の実験を行った。すなわち、日本ガーリック社製ビール酵母40gを400mLのイオン交換水に懸濁させ、25℃、40℃、50℃、60℃の各温度で1hr撹拌しながら加熱し、その後、4℃の室内で静置してその外観を経時的(静置直後、1.5hr後、2hr後、3hr後、4hr後)に目視観察した。その結果、加熱温度の低い方が微細な粒子の自然沈降が早く、沈殿物画分と浮遊画分とに分離し易い傾向がみられた。これは、高い温度で加熱を行うことにより、酵母の細胞壁が細かく分解され、微細な粒子がより細かくなり沈降しにくい状態になっているのではないか、と推察される。したがって、抽出量等と分画容易性のバランスの点から、抽出工程(A)における加熱温度は、60℃以下であることが好ましく、より好ましくは50〜60℃である。
そして、<酵母懸濁液の浮遊画分を精製する工程(B')>について、以下のとおり実験を行った。
[抽出工程(A)の水系溶媒pH]
浮遊画分の精製において、抽出工程(A)の水系溶媒のpHが与える影響について検討するため下記の実験を行った。すなわち、日本ガーリック社製ビール酵母150gを下記の表4に示す水系溶媒1,500mLに懸濁させ、100℃で撹拌しながら2hr加熱し、その後、4℃の室内で1.5hr静置して冷却した。冷却後、13,250Gで30分間遠心して、酵母懸濁液を沈殿物画分と浮遊画分とに分画した。
そして、上記浮遊画分を中空糸フィルター(中空糸フィルターの孔径50nm)により加水洗浄を行い、洗浄された浮遊画分の外観(色)を目視観察し、その結果を下記の表4に併せて示す。
Figure 2019189795
表4の結果より、pH10で抽出を行った試料15は、中空糸フィルターを用いた洗浄によっても薄茶色に着色したままであり、微細な粒子に何かが付着し、それを取り除くことができないことが示唆された。
つぎに、微細な粒子が、中空糸フィルターによる加水洗浄による影響を受けるかを検討するため、試料13〜15における、加水洗浄を行う前後の浮遊画分について、光学密度(OD600)および粒子径を測定した。各試料の光学密度を下記の表5に示し、試料13(加水洗浄前)の粒子径の分布を図5(a)に示し、試料14(加水洗浄前)の粒子径の分布を図5(b)に示し、試料15(加水洗浄前)の粒子径の分布を図5(c)に示す。また、試料13(加水洗浄後)の粒子径の分布を図5(d)に示し、試料14(加水洗浄後)の粒子径の分布を図5(e)に示し、試料15(加水洗浄後)の粒子径の分布を図5(f)に示す。
Figure 2019189795
表5および図5(a)〜(f)の結果より、加水洗浄の前後で、いずれも光学密度および粒子径の傾向が変化していないことから、加水洗浄による微細な粒子への影響はほとんどないと考えられる。
さらに、加水洗浄後の試料13〜15の一部を凍結乾燥し、その乾燥物の性質を調べたところ、試料15(pH10)は、試料13および14に比べて静電気が発生し易くなっていた。このことから、試料15の微細な粒子は、付着した何かによってその性質が変化した可能性がある。
そして、上記加水洗浄後の試料13〜15の凍結乾燥物の重量を測定した結果を下記の表6に示す。表6の結果より、試料15は他に比べて乾燥重量が重いことから、一見すると多量の微細な粒子が得られたかのようにみえる。しかし、上記のとおり試料15の粒子には何かが付着している可能性が高いことから、重量の増加はこの付着物によるものと考えられ、微細な粒子自体が多く得られたのではないと推察される。
Figure 2019189795
[実施例1〜3]
下記に示す各工程を経由させることにより、本発明が対象とする微細な粒子を作製した。
<実施例1および実施例2>
[微細な粒子の抽出工程(A)]
乾燥ビール酵母50kg(アサヒグループ食品社)を1,000Lの常水(日本薬局方に基づく)に加え、酵母懸濁液(pH7)を作製し、上記酵母懸濁液を50℃に加熱し、その温度を保ちながら1時間撹拌した。
[酵母懸濁液を沈殿物画分と浮遊画分とに分画する工程(B)]
その後、上記酵母懸濁液を12.5℃の室内で12hr冷却しながら静置した。上記懸濁液が、上層(浮遊画分)と下層(沈殿物画分)に分離していることを確認した後、上記上層(浮遊画分)800Lをステンレスロータリーポンプで採取し、シャープレス遠心分離機にて18,000rpmで遠心分離し、上清723Lを回収した。
一方、上記下層(沈殿物画分)200Lに珪藻土37kgを加えて撹拌し、上排式遠心分離機でろ布ろ過し、ろ液143Lを回収した。
上記上清およびろ液を合わせて、浮遊画分866Lを得た。
[浮遊画分を濃縮し浮遊濃縮液を作製する工程(C)]
上記得られた浮遊画分をコイル式濃縮機にて60℃以下の温度で、真空度約90kPaで減圧濃縮し、浮遊濃縮液66Lを得た。
[浮遊画分を精製する工程(B')]
上記浮遊濃縮液を糖用屈折計にてBrix値を測定し、20°Bxになるまで水11.5Lを加えた。これに、活性炭3.75kgを加えて1時間撹拌し、150メッシュの篩でろ過し、ろ液を得た。また、上記メッシュ篩に残った活性炭を水ですすぎ、このすすぎ液を再度150メッシュの篩でろ過し、ろ液を得た。これらのろ液を合わせ、シャープレス遠心分離機にて18,000rpmで遠心分離することでろ液から活性炭を除去し、上層(浮遊画分)73.8kgを得た。上記得られた上層(浮遊画分)に珪藻土を適量配合し、撹拌混合した後にろ紙ろ過を行い、ろ液68.6kgを得た。
[浮遊画分を精製する工程(B'−1 )]
上記ろ液に対し、1μmおよび0.45μmの順にカートリッジフィルター(ミリポア社)にてろ過し、ろ液65.9kgを得た。
[乾燥工程(D)]
上記各工程を経て得られた上記ろ液の一部(50g)について、デキストリン等を加えることなく常法で凍結乾燥し、目的とする微細な粒子が含有された凍結乾燥品5.94g(実施例1)を得た。
また、ろ液の一部(60kg)にデキストリン6kgを加え、スプレードライヤ(大川原化工機社、L−8i)に送液し、回転数18,000rpm、入口温度140℃、出口温度90℃にて蒸発乾燥し、目的とする微細な粒子が含有されたスプレードライ品約10kg(実施例2)を得た。
<実施例3>
[微細な粒子の抽出工程(A)]
乾燥ビール酵母100kg(アサヒグループ食品社)を5,000Lの常水に加え、酵母懸濁液(pH7)を作製し、上記酵母懸濁液を50℃に加熱し、その温度を保ちながら1時間撹拌した。
[酵母懸濁液を沈殿物画分と浮遊画分とに分画する工程(B)]
その後、上記酵母懸濁液を30℃まで冷却し、ディスク型遠心分離機にて12,000Gで遠心分離し、上清4982kgを回収した。この上清をフィルタープレスにてろ過を実施し、ろ液(浮遊画分)を得た。このろ液(浮遊画分)について粒度分布を図6に示す。なお、このろ液(浮遊画分)における微細な粒子の平均粒径は147.5nmであった。
[浮遊画分を濃縮し浮遊濃縮液を作製する工程(C)]
上記ろ液(浮遊画分)をプレート式減圧濃縮機にて減圧濃縮し、浮遊濃縮液を得た。この浮遊濃縮液の最終Brix値は11.3であった。
[浮遊画分を精製する工程(B’)]
上記浮遊濃縮液をろ過精度1μmのカートリッジフィルターで連続的にろ過し、ろ液255kgを得た。
ろ液の一部を中空糸フィルター(spectrumlabs社, N04−E100−05N)により精製した後、常法により1.5倍濃縮した。
上記工程を経て得られた濃縮液の一部(20g)について、デキストリン等を加えることなく常法で凍結乾燥し、目的とする微細な粒子が含有された凍結乾燥品0.54g(実施例3)を得た。
上記得られた実施例1〜3に含有される微細な粒子について、下記のとおり免疫活性化力の評価を行った。
実施例1〜3に含有される微細な粒子が、マウスマクロファージ細胞であるRAW264.7細胞(以下「RAW264.7細胞」とする)に対する免疫活性化能力を有するかを検討するため、下記の測定方法および条件に従って、(1)インターフェロンβ(Ifnβ)、(2)腫瘍壊死因子α(Tnfα)、(3)インターロイキン12(IL−12)および(4)インターロイキン10(IL−10)の遺伝子発現量を測定し、評価した。
[測定方法および条件]
まず、実施例1〜3の微細な粒子(最終濃度1mg/mL、または10mg/mL)、リポ多糖(LPS:最終濃度1ng/mL)を被験物質として準備した。
つぎに、RAW264.7細胞を、9.0×105cells/mLとなるように培養液に分散させた細胞液を準備し、この細胞液1.0mLに被験物質1.0mLをそれぞれ添加し、37℃、5%CO2の条件下で、9時間インキュベートした。その後、RLT lysis buffer(QIAGEN社)を用いてこれらの細胞を回収した。上記回収した各細胞からRNeasy Kit(QIAGEN社)を用いてtotalRNAを抽出し、得られたtotalRNAからReverTra Ace qPCR RT Master Mix (東洋紡社)を用いて上記各細胞のcDNAを作製した。
そして、作製したcDNAをQuantStudio 7 Flex Real-Time PCR System(Thermo社)を用いてRealtime PCRに供し、Ifnβ、Tnfα、IL−12、IL−10の遺伝子発現量を測定し、下記の各項目にしたがって評価した。なお、各遺伝子の発現量はβアクチン(Actb)の発現量で補正後、ネガティブコントロール(粒子非添加)での発現量を基準に相対値を求めている。
(1)インターフェロンβ(Ifnβ)
各実施例の微細な粒子をRAW264.7細胞に作用させたものと、LPSをRAW264.7細胞に作用させたものとを対比した。実施例1および実施例3(最終濃度10mg/mL)の結果を下記の表7に示す。なお、表7は、ネガティブコントロールの細胞のIfnβ遺伝子発現量を1としたときの、LPS、実施例1および実施例3それぞれを添加した細胞のIfnβ遺伝子発現量を示している。
Figure 2019189795
(2)腫瘍壊死因子α(Tnfα)
各実施例の微細な粒子をRAW264.7細胞に作用させたものと、LPSをRAW264.7細胞に作用させたものとを対比した。実施例1および実施例3(最終濃度10mg/mL)の結果を下記の表8に示す。なお、表8は、ネガティブコントロールの細胞のTnfα遺伝子発現量を1としたときの、LPS、実施例1、2および実施例3それぞれを添加した細胞のTnfα遺伝子発現量を示している。
Figure 2019189795
(3)インターロイキン12(IL−12)
各実施例の微細な粒子をRAW264.7細胞に作用させたものと、LPSをRAW264.7細胞に作用させたものとを対比した。実施例1、2および実施例3(最終濃度1mg/mL)の結果を下記の表9に示す。なお、表9は、ネガティブコントロールの細胞のIL−12遺伝子を発現しなかったため、LPSが発現するIL−12遺伝子発現量を1としたときの、実施例1、2および実施例3それぞれを添加した細胞のIL−12遺伝子発現量を示している。
Figure 2019189795
(4)インターロイキン10(IL−10)
実施例3(最終濃度1mg/mL)の微細な粒子をRAW264.7細胞に作用させたものと、LPSをRAW264.7細胞に作用させたものとを対比した。その結果を下記の表10に示す。なお、表10は、ネガティブコントロールの細胞のIL−10遺伝子発現量を1としたときの、LPS、実施例3それぞれを添加した細胞のIL−10遺伝子発現量を示している。
Figure 2019189795
これらの結果からわかるとおり、実施例1および実施例3の微細な粒子は、いずれもポジティブコントロールであるLPSよりも高い活性を有していることが示され、優れた免疫活性化力を有することが示された。また、実施例2の微細な粒子も、実施例1および実施例3に準じた優れた免疫活性化力を有していた。
したがって、本発明の製法により上記各種の特性に優れる微細な粒子を低コストで大量に製造できることがわかる。
上記実施例においては、本発明における具体的な形態について示したが、上記実施例は単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。当業者に明らかな様々な変形は、本発明の範囲内であることが企図されている。
本発明の製法は、酵母由来の各種の特性に優れる微細な粒子を低コストで安全に製造することができる。

Claims (6)

  1. 水系溶媒に酵母が懸濁された酵母懸濁液を加熱する工程(A1)および加熱された酵母を水系溶媒に懸濁させて酵母懸濁液を作製する工程(A2)の少なくとも一方と、上記酵母懸濁液を沈殿物画分と浮遊画分とに分画する工程(B)と、上記浮遊画分を濃縮し浮遊濃縮液を作製する工程(C)と、を備えることを特徴とする酵母由来の微細な粒子の製造方法。
  2. 上記酵母懸濁液を加熱する工程(A1)における加熱が、酵母懸濁液の温度が40〜150℃になるよう加熱するものである請求項1記載の酵母由来の微細な粒子の製造方法。
  3. 上記酵母懸濁液を加熱する工程(A1)における酵母懸濁液のpHが4〜10である請求項1または2記載の酵母由来の微細な粒子の製造方法。
  4. 上記酵母懸濁液を作製する工程(A2)において、酵母として乾燥酵母を用いるものである請求項1記載の酵母由来の微細な粒子の製造方法。
  5. 上記酵母懸濁液を作製する工程(A2)における酵母懸濁液のpHが4〜10である請求項1または4記載の酵母由来の微細な粒子の製造方法。
  6. 上記酵母懸濁液を分画する工程(B)における酵母懸濁液の分画を、上記酵母懸濁液中の沈殿物画分を沈降させることにより行うものである請求項1〜5のいずれか一項に記載の酵母由来の微細な粒子の製造方法。
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