JPWO2019189690A1 - 硬化性組成物、プリプレグ、金属箔張積層板、樹脂シート及びプリント配線板 - Google Patents

硬化性組成物、プリプレグ、金属箔張積層板、樹脂シート及びプリント配線板 Download PDF

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Abstract

(メタ)アクリル基と、シアナト基又はエポキシ基とを有する化合物A、化合物Aを除くシアン酸エステル化合物B及びマレイミド化合物Cを含有する、硬化性組成物。

Description

本発明は、硬化性組成物、プリプレグ、金属箔張積層板、樹脂シート及びプリント配線板に関する。
近年、通信機器、通信機、パーソナルコンピューター等に用いられる半導体の高集積化又は微細化が進んでいる。高集積化又は微細化に伴い、前記半導体に用いられるプリント配線板用の積層板(例えば、金属箔張積層板等)に求められる諸特性はますます厳しいものとなっている。求められる特性としては、主に、難燃性、ピール強度、曲げ物性(曲げ強度及び曲げ弾性率)、耐熱性、低熱膨張率、及び熱伝導率が挙げられる。
例えば、特許文献1には、下記式(I)で表される化合物(以下、「化合物(I)」ともいう。)が開示されている。この文献によれば、化合物(I)及び化合物(I)をモノマー成分として含む重合体は、反応性に富むことが開示されている。また、この文献には、前記重合体が優れた熱安定性を有することが開示されている。
Figure 2019189690
特許文献2には、ブロック共重合体(A)、シアン酸エステル化合物(B)、非ハロゲンエポキシ樹脂(C)、マレイミド化合物(D)及び無機充填材(E)からなるプリント配線板用樹脂組成物が開示されている。この文献には、上述の樹脂組成物を用いて得られる金属箔張積層板は、耐熱性を含む特性に優れることが開示されている。
特許文献3には、マレイミド化合物(A)と、重合性不飽和炭化水素基を1分子中に2以上有する化合物(B)と、及びシアン酸エステル化合物(C)とを必須成分として含有する熱硬化性樹脂組成物は、硬化性及び硬化後の耐熱性を含む特性に優れることが開示されている。
特開2014−55212号公報 特開2015−168704号公報 WO2012/090578号公報
しかしながら、特許文献1には、化合物(I)をプリプレグの形態で用いることについて何ら検討されていない。また、特許文献2及び3のような熱硬化性樹脂組成物について、耐熱性及び硬化容易性を一層バランスよく両立可能とすることが求められている。
そこで、本発明の目的は、耐熱性及び硬化容易性をバランスよく両立可能な硬化性組成物、プリプレグ、金属箔張積層板、樹脂シート及びプリント配線板を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、(メタ)アクリル基と、シアナト基又はエポキシ基と、を有する化合物Aと;化合物Aを除くシアン酸エステル化合物Bと;マレイミド化合物Cと;を組み合わせると、耐熱性及び硬化容易性をバランスよく両立可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]
(メタ)アクリル基と、シアナト基又はエポキシ基と、を有する化合物A;
前記化合物Aを除くシアン酸エステル化合物B;及び、
マレイミド化合物C、
を含有する、硬化性組成物。
[2]
前記化合物Aが、式(1)で表される化合物である、[1]の硬化性組成物。
Figure 2019189690
(式(1)中、Rは、水素原子又はメチル基を表し、Rは、炭素数1〜50の2価の有機基を表し、Arは、芳香環を表し、Rは、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表し、lは、1〜3の整数を表し、mは、0以上の整数を表し、mが2以上である場合、複数のRは、同一であってもよく、異なっていてもよい。)
[3]
前記化合物Aが、式(2)で表される化合物である、[1]又は[2]の硬化性組成物。
Figure 2019189690
[4]
前記化合物Bが、式(3)で表される化合物である、[1]〜[3]のいずれかの硬化性組成物。
Figure 2019189690
(式(3)中、nは、1〜50の数(平均値)を表し、Rは、単結合、炭素数1〜50の2価の有機基、窒素数1〜10の2価の有機基、カルボニル基(−CO−)、カルボキシ基(−C(=O)O−)、カルボニルジオキサイド基(−OC(=O)O−)、スルホニル基(−SO−)、2価の硫黄原子(−S−)、及び2価の酸素原子(−O−)のいずれかを示し、Rは、炭素数1〜12の有機基を示し、pは、各々独立して、0又は1を示し、Rが複数ある場合、複数のRは、同一であってもよく、異なっていてもよい。)
[5]
前記化合物Bが、式(4)で表される化合物である、[4]の硬化性組成物。
Figure 2019189690
(式(4)中、n及びRは、それぞれ、式(3)中のn及びRと同義である。)
[6]
前記化合物Bが、式(5)で表される化合物である、[4]の硬化性組成物。
Figure 2019189690
(式(5)中、Rは、各々独立して水素原子又はメチル基を表し、R、p、及びnは、それぞれ、式(3)中のR、p、及びnと同義である。)
[7]
前記化合物Bが、式(6)で表される化合物又は式(7)で表される化合物である、[6]の硬化性組成物。
Figure 2019189690
Figure 2019189690
[8]
前記マレイミド化合物Cが、式(8)で表される化合物である、[1]〜[7]のいずれかの硬化性組成物。
Figure 2019189690
(前記式(8)中、複数存在するRは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又はフェニル基を表し、sは、平均値であり、1<s≦5を表す。)
[9]
さらに、充填材Dを含有する、[1]〜[8]のいずれかの硬化性組成物。
[10]
前記充填材Dの硬化性組成物における含有量が、硬化性化合物全体100質量部に対し、50〜1600質量部である、[9]の硬化性組成物。
[11]
さらに、前記化合物A、前記化合物B及び前記化合物C以外の他の硬化性化合物を含有し、
前記他の硬化性化合物が、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ベンゾオキサジン化合物、及び重合可能な不飽和基を有する化合物からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、[1]〜[10]のいずれかの硬化性組成物。
[12]
基材と、
前記基材に含浸又は塗布された[1]〜[11]のいずれかの硬化性組成物と、
を有する、プリプレグ。
[13]
少なくとも1枚以上重ねた[12]のプリプレグと、
前記プリプレグの片面又は両面に配置された金属箔と、
を含む金属箔張積層板。
[14]
支持体と、
前記支持体の表面に配置した[1]〜[11]のいずれかの硬化性組成物と、
を含む樹脂シート。
[15]
絶縁層と、前記絶縁層の表面に形成された導体層とを含むプリント配線板であって、
前記絶縁層が、[1]〜[11]のいずれかの硬化性組成物を含むプリント配線板。
本発明によれば、耐熱性及び硬化容易性をバランスよく両立可能な硬化性組成物、プリプレグ、金属箔張積層板、樹脂シート及びプリント配線板を提供可能である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
本明細書において、「(メタ)アクリル基」とは、メタアクリル基及びアクリル基の双方を包含する概念をいう。
本明細書において、「硬化容易性」とは、本実施形態の硬化性組成物をワニスの形態として用いて加熱硬化すると、比較的低温(160〜180℃程度)で、かつ短時間で硬化する性質をいう。
[硬化性組成物]
本実施形態の硬化性組成物は、(メタ)アクリル基と、シアナト基又はエポキシ基とを有する化合物A;化合物Aを除くシアン酸エステル化合物B;及び、マレイミド化合物Cを含有する。本明細書において、前記化合物A、化合物B、及び化合物Cを、それぞれ、単に「化合物A」、「化合物B」、及び「化合物C」ということがある。
上述の構成を備える硬化性組成物は、プリント配線板用材料等として用いると、良好なピール強度、曲げ物性、難燃性、低熱膨張率及び熱伝導率を有するプリント配線板等が得られる。また、上述の構成を備える硬化性組成物は、特に、高いガラス転移温度を有することに起因する耐熱性及び硬化容易性をバランスよく両立可能である。より詳細には、上述の構成を備える硬化性組成物をプリント配線板用材料等として用いると、例えば、得られるプリント配線板の耐熱性が向上する。また、上述の構成を備える硬化性組成物をワニスの形態で用いると、比較的低温かつ短時間で硬化できる。
[化合物A]
化合物Aは、(メタ)アクリル基と、シアナト基とを有する化合物、或いは、(メタ)アクリル基と、エポキシ基と、を有する化合物である。本明細書において、(メタ)アクリル基と、シアナト基とを有する化合物を「シアナト基含有(メタ)アクリル化合物」ともいい、(メタ)アクリル基と、エポキシ基とを有する化合物を「エポキシ基含有(メタ)アクリル化合物」ともいう。化合物Aは、硬化容易性、耐熱性及び曲げ強度を一層向上させる観点から、シアナト基含有(メタ)アクリル化合物であることが好ましい。
(シアナト基含有(メタ)アクリル化合物)
シアナト基含有(メタ)アクリル化合物は、硬化容易性、耐熱性及び曲げ強度を一層向上させる観点から、式(1)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2019189690
式(1)中、Rは、水素原子又はメチル基を表し、Rは、炭素数1〜50の2価の有機基を表し、Arは、芳香環を表し、Rは、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表し、lは、1〜3の整数を表し、mは、0以上の整数を表し、mが2以上である場合、複数のRは、同一であってもよく、異なっていてもよい。
は、炭素数1〜50の2価の有機基を表し、炭素数1〜50の2価の有機基としては、ヘテロ原子を有してもよい2価の炭化水素基が挙げられる。上述の2価の炭化水素基としては、例えば、アルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基等の炭素数1〜10のアルキレン基等)、アルキリデン基(例えば、エチリデン基、2,2−プロピリデン基等の炭素数1〜10のアルキリデン基等)、シクロアルキレン基(例えば、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、トリメチルシクロヘキシレン基等)、シクロアルキリデン基(例えば、炭素数5〜8のシクロアルキリデン基)、芳香環を有する2価の有機基(例えば、ビフェニルイルメチレン基、フルオレンジイル基、フタリドジイル基、式:−(CH)C(CH)−Ph−(CH)C(CH)−(式中、Phはフェニレン基を表す。)で表される基等)が挙げられる。これらの2価の有機基中の水素原子は、置換基で置換されてもよく、置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、及び塩素原子)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、及びフェノキシ基)、シアノ基等が挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜50の2価の有機基は、アルキレン基又はアルキリデン基であることが好ましく、炭素数1〜10のアルキレン基又は炭素数1〜10のアルキリデン基であることがより好ましい。
Arは、芳香環を表す。芳香環としては、特に限定されず、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、ビフェニル環等が挙げられ、本発明の作用効果をより有効かつ確実に奏する観点から、ベンゼン環であることが好ましい。
は、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表し、mが2以上である場合、複数のRは、同一であってもよく、異なっていてもよい。アルキル基は、置換基を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、1−エチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、トリフルオロメチル基等)であることが好ましい。アリール基は、置換基を有してもよい炭素数6〜12のアリール基(例えば、フェニル基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基、フェノキシフェニル基、エチルフェニル基、o−,m−又はp−フルオロフェニル基、ジクロロフェニル基、ジシアノフェニル基、トリフルオロフェニル基、メトキシフェニル基、及びo−,m−又はp−トリル基等)であることが好ましい。これらの中でも、Rは、水素原子、メチル基、エチル基、又はフェニル基であることが好ましく、水素原子であることがより好ましい。
lは、1〜3の整数を表し、本発明の作用効果をより有効かつ確実に奏する観点から、1又は2であることが好ましく、1であることがより好ましい。
mは0以上の整数を表し、本発明の作用効果をより有効かつ確実に奏する観点から、1〜4であることが好ましく、2〜4であることがより好ましく、3又は4であることが更に好ましい。
式(1)中のR、R、Ar、R、l、及びmの組み合わせは、Rが水素原子又はメチル基であり、Rが炭素数1〜10のアルキレン基であり、Arがベンゼン環であり、lが1又は2であり、mが3又は4であり、Rの全てが水素原子であることが好ましく、Rが水素原子又はメチル基であり、Rがメチレン基又はエチレン基であり、Arがベンゼン環であり、lが1又は2であり、mが3又は4であり、Rの全てが水素原子であることがより好ましい。上述の組み合わせを有する化合物の代表例を下記表1に示す。尚、表1中、Rの全てが水素原子であることを表している。
Figure 2019189690
これらの中でも、シアナト基含有(メタ)アクリル化合物は、硬化容易性、耐熱性及び曲げ強度を一層向上させる観点から、式(2)で表される化合物(メタクリル酸2−(4−シアナトフェニル)エチル)であることが好ましい。
Figure 2019189690
(エポキシ基含有(メタ)アクリル化合物)
エポキシ基含有(メタ)アクリル化合物は、硬化容易性、ピール強度及び曲げ強度を一層向上させる観点から、式(2a)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2019189690
式(2a)中、Rは、水素原子又はメチル基を表し、Rは、炭素数1〜50の2価の有機基を表す。炭素数1〜50の2価の有機基としては、上述した特定の2価の有機基として例示した基が挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜50の2価の有機基は、アルキレン基又はアルキリデン基であることが好ましく、炭素数1〜10のアルキレン基又は炭素数1〜10のアルキリデン基であることがより好ましい。
式(2a)で表される化合物の代表例を下記表2に示す。
Figure 2019189690
式(2a)中で表される化合物は、硬化容易性、ピール強度及び曲げ強度を一層向上させる観点から、式(2b)で表される化合物(グリシジルメタアクリレート)であることが好ましい。
Figure 2019189690
エポキシ基含有(メタ)アクリル化合物Bは、硬化容易性、ピール強度及び曲げ強度を一層向上させる観点から、式(2c)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2019189690
式(2c)中、Rは、水素原子又はメチル基を表し、Rは、炭素数1〜50の2価の有機基を表し、Arは、単結合又は芳香環を表し、Rは、水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、lは、1〜3の整数を表し、mは、0以上の整数を表し、mが2以上である場合、複数のRは、同一であってもよく、異なっていてもよい。
式(2c)中、Rは、炭素数1〜50の2価の有機基を表し、炭素数1〜50の2価の有機基としては、上述した特定の2価の有機基として例示した基が挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜50の2価の有機基は、アルキレン基又はアルキリデン基であることが好ましく、炭素数1〜10のアルキレン基又は炭素数1〜10のアルキリデン基であることがより好ましい。
式(2c)中、Arは、単結合又は芳香環(例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、及びアントラセン環)を表し、本発明の作用効果をより有効かつ確実に奏する観点から、芳香環であることが好ましく、ベンゼン環であることがより好ましい。
は、水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、mが2以上である場合、複数のRは、同一であってもよく、異なっていてもよい。アルキル基は、置換基を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、1−エチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、トリフルオロメチル基等)であることが好ましい。アリール基は、置換基を有してもよい炭素数6〜12のアリール基(例えば、フェニル基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基、フェノキシフェニル基、エチルフェニル基、o−,m−又はp−フルオロフェニル基、ジクロロフェニル基、ジシアノフェニル基、トリフルオロフェニル基、メトキシフェニル基、及びo−,m−又はp−トリル基等)であることが好ましい。これらの中でも、Rは、水素原子、メチル基、エチル基、又はフェニル基であることが好ましく、水素原子であることがより好ましい。
lは、1〜3の整数を表し、本発明の作用効果をより有効かつ確実に奏する観点から、1又は2であることが好ましく、1であることがより好ましい。
mは0以上の整数を表し、本発明の作用効果をより有効かつ確実に奏する観点から、1〜4であることが好ましく、2〜4であることがより好ましく、3又は4であることが更に好ましい。
式(2c)中のR、R、Ar、R、l、及びmの組み合わせは、Rが水素原子又はメチル基であり、Rが炭素数1〜10のアルキレン基であり、Arがベンゼン環であり、lが1又は2であり、mが3又は4であり、Rの全てが水素原子であることが好ましく、Rが水素原子又はメチル基であり、Rがメチレン基又はエチレン基であり、Arがベンゼン環であり、lが1又は2であり、mが3又は4であり、Rの全てが水素原子であることがより好ましい。上述の組み合わせを有する化合物の代表例を下記表3に示す。尚、表3中、Rの全てが水素原子であることを表している。
Figure 2019189690
[化合物Aの調製方法]
本実施形態における化合物Aの調製方法としては、特に限定されず、例えば、下記式(Y)で表される化合物(以下、「前駆体A」ともいう。)と、ハロゲン化シアン(例えば、塩化シアン及び臭化シアン)とを塩基性化合物存在下で反応させ、前駆体Aのフェノール性水酸基の水素原子をシアネート化させることにより化合物Aを得る方法が挙げられる。より詳細には、米国特許第3553244号、特許第3319061号、特許第3905559号、及び特許第4055210号、特許第2991054号、及び特許第5026727号等を参照できる。なお、式(Y)で表される化合物(前駆体A)は、公知の方法(例えば、国際特許出願公開WO2015/126666号に記載された方法等)に従って調製できる。より詳細には、例えば、メタクリル酸と2−(4−ヒドロキシフェニル)エタノールのエステル化反応により調製できる。
Figure 2019189690
ハロゲン化シアンの仕込みモル量は、特に限定されず、例えば、前駆体Aのヒドロキシル基1モルに対して0.5〜5.0モル程度であってもよい。
ハロゲン化シアンは、溶媒に溶解した溶液(以下、「ハロゲン化シアン溶液」ともいう。)の形態で用いることが好ましい。溶媒としては、ハロゲン化シアンを溶解可能な溶媒であれば特に限定されず、例えば、水及び有機溶媒が挙げられ、有機溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジメチルセルソルブ、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等の非プロトン性極性溶媒、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒、ニトロメタン、ニトロベンゼン等のニトロ系溶媒、酢酸エチル、安息香酸エチル等のエステル系溶媒、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒が挙げられる。これらの溶媒は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。
溶媒の割合は、ハロゲン化シアン1質量部に対し、0.1〜100質量部程度であってもよい。
塩基性化合物としては、特に限定されないが、有機塩基及び無機塩基が挙げられる。有機塩基としては、特に限定されないが、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリアミルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジエチル−n−ブチルアミン、メチルジ−n−ブチルアミン、メチルエチル−n−ブチルアミン、ドデシルジメチルアミン、トリベンジルアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、ジフェニルメチルアミン、ピリジン、ジエチルシクロヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン等の3級アミンが挙げられる。無機塩基としては、特に限定されないが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属の水酸化物が挙げられる。これらの塩基性化合物は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。
塩基性化合物の添加量は、特に限定されず、例えば、前駆体Aのヒドロキシ基1モルに対して、0.5〜8.0モル程度であってもよい。
塩基性化合物は、溶媒に溶解した溶液の形態(以下、「塩基性化合物溶液」ともいう。)で用いることが好ましい。溶媒としては、塩基性化合物を溶解可能な溶媒であれば特に限定されず、例えば、水及び有機溶媒が挙げられ、有機溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジメチルセルソルブ、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等の非プロトン性極性溶媒、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒、ニトロメタン、ニトロベンゼン等のニトロ系溶媒、酢酸エチル、安息香酸エチル等のエステル系溶媒、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒が挙げられる。これらの溶媒は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。
溶媒の割合は、塩基性化合物1質量部に対し、0.1〜100質量部程度であってもよい。
前駆体Aとハロゲン化シアンと塩基性化合物とを反応系に添加する方法としては、特に限定されないが、例えば、ハロゲン化シアン溶液及び塩基性化合物溶液のいずれか一方の溶液に前駆体Aを溶解又は懸濁(分散)させ、この溶液に他方の溶液を逐次的に又は一括して添加する方法等が挙げられる。
上述の反応工程における反応温度としては、例えば、−20〜50℃程度であってもよく、反応時間としては、10分間〜10時間程度であってもよく、反応工程における圧力条件としては、常圧条件であっても加圧条件であってもよく、必要に応じて反応系に窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスを通気してもよい。なお、反応の進行度は、液体クロマトグラフィー又はIRスペクトル法等で分析したり、副生するジシアンやジアルキルシアノアミド等の揮発成分は、ガスクロマトグラフィーで分析したりすることにより確認してもよい。
反応終了後は、慣用の方法(例えば、濾過、濃縮、中和、抽出、晶析、再結晶、クロマトグラフィーによる分離)等を適宜組み合わせて精製(単離)してもよい。
[化合物B]
化合物Bは、化合物Aを除くシアン酸エステル化合物である。化合物Bは、例えば、シアナト基(シアン酸エステル基)により少なくとも1つ置換された芳香族部分を分子内に有する化合物であれば特に限定されない。
化合物Bとしては、例えば、下記式(A)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2019189690
前記式(A)中、Arは、芳香環を表し、Arが複数ある場合は互いに同一であっても異なっていてもよい。前記芳香環としては、特に限定されないが、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、ビフェニル環が挙げられる。Rxは、各々独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1〜4のアルコキシル基、炭素数1〜6のアルキル基と炭素数6〜12のアリール基とを組み合わせた基、又はアリル基を表す。Rxにおける芳香環は置換基を有していてもよく、Ar及びRxにおける置換基の結合位置は、任意であってもよい。rは、Arに結合するシアナト基の数を表し、各々独立に1〜3の整数を表す。qは、Arに結合するRxの数を表し、Arがベンゼン環の場合は、4−r、ナフタレン環のときは6−r、2つのベンゼン環が単結合した環の場合は、8−rである。tは、繰り返し単位数の平均値を表し、0〜50の範囲であってもよい。Xは、複数ある場合は、各々独立に、単結合、水素原子がヘテロ原子に置換されてもよい炭素数1〜50の2価の有機基、窒素数1〜10の2価の有機基(例えば式:−N−R−N−で表される基(式中、Rは、有機基を示す。)、カルボニル基(−CO−)、カルボキシ基(−C(=O)O−)、カルボニルジオキサイド基(−OC(=O)O−)、スルホニル基(−SO−)、2価の硫黄原子又は2価の酸素原子のいずれかを表す。より詳細には、特開2017−200966号公報の段落0036〜0040に記載の化合物が挙げられる。
化合物Bは、硬化容易性及び耐熱性を一層向上させる観点から、式(3)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2019189690
式(3)中、nは、1〜50の数(平均値)を表し、Rは、単結合、炭素数1〜50の2価の有機基、窒素数1〜10の2価の有機基、カルボニル基(−CO−)、カルボキシ基(−C(=O)O−)、カルボニルジオキサイド基(−OC(=O)O−)、スルホニル基(−SO−)、2価の硫黄原子(−S−)、及び2価の酸素原子(−O−)のいずれかを示し、Rは、炭素数1〜12の有機基を示し、pは、各々独立して、0又は1を示し、Rが複数ある場合、複数のRは、同一であってもよく、異なっていてもよい。
式(3)で表される化合物は、式(3)中の繰り返し単位数が同一であり、Rが同一である化合物からなる形態であってもよく、式(3)中の繰り返し単位数及び/又はRが異なる混合物の形態であってもよい。式(3)中のnは、繰り返し単位数の平均値を表し、1〜50であり、本発明の作用効果をより有効かつ確実に奏する観点から、1〜30であることが好ましく、1〜10であることがより好ましく、1〜5であることが更に好ましい。
式(3)中、Rは、単結合、炭素数1〜50の2価の有機基、窒素数1〜10の2価の有機基(例えば、式:−N−R−N−で表される基(式中、Rは、2価の炭化水素基を表す)、イミノ基、ポリイミド基等)、カルボニル基(−CO−)、カルボキシ基(−C(=O)O−)、カルボニルジオキサイド基(−OC(=O)O−)、スルホニル基(−SO−)、2価の硫黄原子(−S−)、及び2価の酸素原子(−O−)のいずれかを表し、Rが複数ある場合、複数のRは、同一であってもよく、異なっていてもよい。また、Rの芳香環への結合位置は特に限定されない。これらの中でも、炭素数1〜50の2価の有機基(以下、「特定の2価の有機基」ともいう)であることが好ましい。
特定の2価の有機基としては、例えば、ヘテロ原子を有してもよい2価の炭化水素基が挙げられる。上述の2価の炭化水素基としては、例えば、アルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基等の炭素数1〜10のアルキレン基等)、アルキリデン基(例えば、エチリデン基、2,2−プロピリデン基等の炭素数1〜10のアルキリデン基等)、シクロアルキレン基(例えば、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、トリメチルシクロヘキシレン基等)、シクロアルキリデン基(例えば、炭素数5〜8のシクロアルキリデン基)、芳香環を有する2価の有機基(例えば、ビフェニルイルメチレン基、フルオレンジイル基、フタリドジイル基、式:−(CH)C(CH)−Ph−(CH)C(CH)−(式中、Phはフェニレン基を表す。)で表される基等)が挙げられる。これらの2価の有機基中の水素原子は、置換基で置換されてもよく、置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、及び塩素原子)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、及びフェノキシ基)、シアノ基等が挙げられる。
また、2価の有機基としては、例えば、下記式(x1)又は下記式(x2)で表される基であってもよい。
Figure 2019189690
式(x1)中、Arは芳香環を示し、ベンゼン環、ナフタレン環、又はビフェニル環を表し、uが2以上の場合、互いに同一であってもよく異なっていてもよい。各芳香環は、置換基を有していてもよく、置換基としては、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、トリフルオロメチル基、又は1つ以上のフェノール性水酸基を有するアリール基が挙げられる。アルキル基としては、Rxにおける前記アルキル基として例示したアルキル基が挙げられる。Rb、Rc、Rf、及びRgは、各々独立に、水素原子、置換基を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有してもよい炭素数6〜12のアリール基、フェノール性ヒドロキシ基を少なくとも1つ含有するアリール基を表す。uは0〜5の整数を示す。
置換基を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、1−エチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、トリフルオロメチル基等が挙げられる。
置換基を有してもよい炭素数6〜12のアリール基としては、例えば、フェニル基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基、フェノキシフェニル基、エチルフェニル基、o−,m−又はp−フルオロフェニル基、ジクロロフェニル基、ジシアノフェニル基、トリフルオロフェニル基、メトキシフェニル基、及びo−,m−又はp−トリル基等が挙げられる。
置換基を有してもよい炭素数1〜4のアルコキシル基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられる。
Figure 2019189690
式(x2)中、Arは、ベンゼン環、ナフタレン環、又はビフェニル環を表し、vが2以上の場合、互いに同一であってもよく異なっていてもよい。vは0〜5の整数を示すが、vが異なる化合物の混合物であってもよい。各芳香環は置換基を有していてもよく、置換基としては、炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有してもよい炭素数6〜12のアリール基、及び置換基を有してもよい炭素数1〜4のアルコキシ基としては、それぞれ、Rb、Rc、Rf、及びRgの項で例示した炭素数6〜12のアリール基、及び置換基を有してもよい炭素数1〜4のアルコキシ基が挙げられる。
式(x1)のAr及び式(x2)のArの具体例としては、1,4−フェニレン基、1,3−フェニレン基、4,4’−ビフェニレン基、2,4’−ビフェニレン基、2,2’−ビフェニレン基、2,3’−ビフェニレン基、3,3’−ビフェニレン基、3,4’−ビフェニレン基、2,6−ナフチレン基、1,5−ナフチレン基、1,6−ナフチレン基、1,8−ナフチレン基、1,3−ナフチレン基、1,4−ナフチレン基、2,7−ナフチレン基が挙げられる。
また、2価の有機基としては、例えば、下記式で表される基であってもよい。
Figure 2019189690
前記式中、zは4〜7の整数を示す。Rkは各々独立に、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を示す。
これらの中でも、2価の有機基としては、アルキレン基又はアルキリデン基であることが好ましく、炭素数1〜10のアルキレン基又は炭素数1〜10のアルキリデン基であることがより好ましい。
式(3)中、Rは、炭素数1〜12の有機基を示す。有機基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキリデン基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基等の炭化水素基が挙げられ、これらの炭化水素基は、エーテル結合基、エステル結合基、及びカルボニル結合基からなる群より選択される1種以上の結合基を含んでいてもよい。アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、及びデシル基が挙げられる。アルケニル基としては、例えば、アリル基、ペンテニル基、及びビニル基が挙げられる。アルキニル基としては、例えば、エチニル基が挙げられる。アルキリデン基としては、例えば、メチリデン基、及びエチリデン基が挙げられる。アリール基としては、例えば、フェニル基、およびナフチル基が挙げられる。アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、及びフェネチル基が挙げられる。シクロアルキル基としては、例えば、アダマンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、及びシクロオクチル基が挙げられる。これらの炭化水素基は、置換基を有してもよく、置換基としては、例えば、ハロゲン原子が挙げられる。置換基の数も特に限定されない。
式(3)中、Rは、本発明の作用効果をより有効かつ確実に奏する観点から、アルケニル基であることが好ましく、アリル基であることがより好ましい。
pは、各々独立して、0又は1を示す。式(3)中、pは、難燃性を一層向上する観点から、1であることが好ましく、硬化容易性を一層向上する観点から、0であることが好ましい。
式(3)中、pが1である場合、R(例えば、アリル基)のベンゼン環に対する結合位置は、特に限定されないが、耐熱性及び難燃性を一層向上する観点から、シアナトベンゼン環のオルト位であることが好ましい。この場合、化合物Bは、例えば、式(4)で表される。
Figure 2019189690
式(4)中、n及びRは、それぞれ、式(3)中のn及びRと同義である。
式(4)で表される化合物Bは、硬化容易性、耐熱性及び難燃性を一層向上させる観点から、nが1〜5であり、Rが炭素数1〜10のアルキレン基(好ましくは炭素数1〜5のアルキレン基)又は炭素数1〜10のアルキリデン基(好ましくは炭素数1〜5のアルキリデン基)であることが好ましく、式(5)で表される化合物であることがより好ましい。
Figure 2019189690
式(5)中、Rは、各々独立して水素原子又はメチル基を表し、R、p、及びnは、それぞれ、式(3)中のR、p、及びnと同義である。
式(3)で表される化合物Bは、耐熱性及び難燃性を一層向上させる観点から、式(6)で表される化合物及び式(6a)で表される化合物であることが好ましく、式(6)で表される化合物であることがより好ましい。また、式(3)で表される化合物Bは、硬化容易性を一層向上させる観点から、式(7)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2019189690
Figure 2019189690
式(6a)中、nは、式(3)中のnと同義である。
Figure 2019189690
化合物Bは、市販品を用いてもよく、公知の方法に準じて調製してもよい。
[化合物Bの調製方法]
本実施形態における化合物Bの調製方法としては、特に限定されず、例えば、水酸基により少なくとも1つ置換された芳香族部分(1つ以上のフェノール性水酸基を有する芳香族部分)を分子内に有する前駆体化合物B(例えば、下記式(X)で表される化合物)と、ハロゲン化シアン(例えば、塩化シアン及び臭化シアン)とを塩基性化合物存在下で反応させ、前駆体化合物Bのフェノール性水酸基の水素原子をシアネート化させることにより化合物Aを得る方法が挙げられる。より詳細には、米国特許第3553244号、特許第3319061号、特許第3905559号、及び特許第4055210号、特許第2991054号、及び特許第5026727号等を参照できる。なお、式(X)で表される化合物(前駆体化合物B)は、公知の方法(例えば、特許第2808034号公報及び特許第3351029号公報に記載された方法等)に従って調製できる。より詳細には、例えば、フェノールノボラック樹脂類のアリルエーテルをクライゼン転位させたりすることにより調製できる。
Figure 2019189690
(式(X)中、n、R、R、及びpは、式(3)中のn、R、R、及びpとそれぞれ同義である。
ハロゲン化シアンの仕込みモル量は、特に限定されず、例えば、前駆体化合物Bのヒドロキシル基1モルに対して0.5〜5.0モル程度であってもよい。
ハロゲン化シアンは、好ましくは溶媒に溶解した溶液(以下、「ハロゲン化シアン溶液」ともいう。)の形態で用いられる。溶媒としては、ハロゲン化シアンを溶解可能な溶媒であれば特に限定されず、例えば、水及び有機溶媒が挙げられ、有機溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジメチルセルソルブ、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等の非プロトン性極性溶媒、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒、ニトロメタン、ニトロベンゼン等のニトロ系溶媒、酢酸エチル、安息香酸エチル等のエステル系溶媒、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒が挙げられる。これらの溶媒は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。
溶媒の割合は、ハロゲン化シアン1質量部に対し、0.1〜100質量部程度であってもよい。
塩基性化合物としては、特に限定されないが、有機塩基及び無機塩基が挙げられる。有機塩基としては、特に限定されないが、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリアミルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジエチル−n−ブチルアミン、メチルジ−n−ブチルアミン、メチルエチル−n−ブチルアミン、ドデシルジメチルアミン、トリベンジルアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、ジフェニルメチルアミン、ピリジン、ジエチルシクロヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン等の3級アミンが挙げられる。無機塩基としては、特に限定されないが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属の水酸化物が挙げられる。これらの塩基性化合物は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。
塩基性化合物の添加量は、特に限定されず、例えば、前駆体化合物Bのヒドロキシ基1モルに対して、0.5〜8.0モル程度であってもよい。
塩基性化合物は、溶媒に溶解した溶液の形態(以下、「塩基性化合物溶液」ともいう。)で用いることが好ましい。溶媒としては、塩基性化合物を溶解可能な溶媒であれば特に限定されず、例えば、水及び有機溶媒が挙げられ、有機溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジメチルセルソルブ、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等の非プロトン性極性溶媒、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒、ニトロメタン、ニトロベンゼン等のニトロ系溶媒、酢酸エチル、安息香酸エチル等のエステル系溶媒、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒が挙げられる。これらの溶媒は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。
溶媒の割合は、塩基性化合物1質量部に対し、0.1〜100質量部程度であってもよい。
前駆体化合物Bとハロゲン化シアンと塩基性化合物とを反応系に添加する方法としては、特に限定されないが、例えば、ハロゲン化シアン溶液及び塩基性化合物溶液のいずれか一方の溶液に前駆体化合物Bを溶解又は懸濁(分散)させ、この溶液に他方の溶液を逐次的に又は一括して添加する方法等が挙げられる。
上述の反応工程における反応温度としては、例えば、−20〜50℃程度であってもよく、反応時間としては、10分間〜10時間程度であってもよく、反応工程における圧力条件としては、常圧条件でも加圧条件であってもよく、必要に応じて反応系に窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスを通気してもよい。なお、反応の進行度は、液体クロマトグラフィー又はIRスペクトル法等で分析でき、副生するジシアンやジアルキルシアノアミド等の揮発成分は、ガスクロマトグラフィーで分析することができる。
反応終了後は、慣用の方法(例えば、濾過、濃縮、中和、抽出、晶析、再結晶、クロマトグラフィーによる分離)等を適宜組み合わせて精製(単離)してもよい。
[化合物C]
化合物Cは、マレイミド化合物である。マレイミド化合物としては、1分子中に1個以上のマレイミド基を有する化合物であれば特に限定されず、4,4−ジフェニルメタンビスマレイミド、フェニルメタンマレイミド、m−フェニレンビスマレイミド、2,2’−ビス(4−(4−マレイミドフェノキシ)−フェニル)プロパン、3,3’−ジメチル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、4−メチル−1,3−フェニレンビスマレイミド、1,6’−ビスマレイミド−(2,2,4−トリメチル)ヘキサン、4,4’−ジフェニルエーテルビスマレイミド、4,4−ジフェニルスルフォンビスマレイミド、1,3−ビス(3−マレイミドフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−マレイミドフェノキシ)ベンゼン、ポリフェニルメタンマレイミド、ノボラック型マレイミド、ビフェニルアラルキル型マレイミド、及びこれらのマレイミド化合物のプレポリマー、もしくはマレイミド化合物とアミン化合物のプレポリマー等が挙げられる。これらのマレイミド化合物は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。
化合物Cは、これらの中でも、耐熱性、ピール強度及び難燃性を一層向上する観点から、ビフェニルアラルキル型マレイミド化合物が好ましく、式(8)で表される化合物であることがより好ましい。
Figure 2019189690
前記式(8)中、複数存在するRは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又はフェニル基を表し、sは、平均値であり、1<s≦5を表す。
前記式(8)中、複数存在するRは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基等)、又はフェニル基を表す。これらの中でも、耐燃性及びピール強度をより一層向上する観点から、水素原子、メチル基、及びフェニル基からなる群より選択される基であることが好ましく、水素原子及びメチル基の一方であることがより好ましく、水素原子であることがさらに好ましい。
前記式(8)中、sは、平均値であり、1<s≦5を示す。sは、溶剤溶解性がより一層優れる観点から、4以下であることが好ましく、3以下であることがより好ましく、2以下であることがさらに好ましい。
前記式(8)で表されるポリマレイミド化合物は、公知の方法で調製してもよく、市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、日本化薬株式会社製品「MIR−3000」が挙げられる。
本実施形態において、化合物A及び化合物Bの質量比は、硬化容易性、ピール強度、曲げ強度、曲げ弾性率、耐熱性、難燃性及び熱伝導率を一層向上させる観点から、化合物A:化合物B=10:90〜90:10であることが好ましく、20:80〜80:20であることがより好ましく、40:60〜60:40であることが更に好ましい。
本実施形態において、化合物A及びBの総量と、化合物Cの質量との割合は、硬化容易性、耐熱性及び難燃性を一層向上させる観点から、前者:後者=10:90〜90:10であることが好ましく、20:80〜80:20であることがより好ましく、30:70〜70:30であることが更に好ましい。
本実施形態の硬化性組成物は、硬化性化合物として、化合物A、化合物B、及び化合物Cを含むが、化合物A、化合物B、及び化合物C以外の他の硬化性化合物を更に含有してもよい。他の硬化性化合物としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、及び重合可能な不飽和基を有する化合物からなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。
(フェノール樹脂)
フェノール樹脂としては、1分子中に2個以上のヒドロキシ基を有するフェノール樹脂であることが好ましく、具体的には、ビスフェノールA型フェノール樹脂、ビスフェノールE型フェノール樹脂、ビスフェノールF型フェノール樹脂、ビスフェノールS型フェノール樹脂、フェノールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック型フェノール樹脂、グリシジルエステル型フェノール樹脂、アラルキルノボラック型フェノール樹脂、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂、クレゾールノボラック型フェノール樹脂、多官能フェノール樹脂、ナフトール樹脂、ナフトールノボラック樹脂、多官能ナフトール樹脂、アントラセン型フェノール樹脂、ナフタレン骨格変性ノボラック型フェノール樹脂、フェノールアラルキル型フェノール樹脂、ナフトールアラルキル型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、ビフェニル型フェノール樹脂、脂環式フェノール樹脂、ポリオール型フェノール樹脂、リン含有フェノール樹脂、水酸基含有シリコーン樹脂類等が挙げられる。これらのフェノール樹脂は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。これらのフェノール樹脂の中では、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂、ナフトールアラルキル型フェノール樹脂、リン含有フェノール樹脂、水酸基含有シリコーン樹脂が難燃性の点で好ましい。
(エポキシ樹脂)
エポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂であることが好ましく、具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、アラルキルノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、多官能フェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格変性ノボラック型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ポリオール型エポキシ樹脂、リン含有エポキシ樹脂、グリシジルアミン、グリシジルエステル、ブタジエンなどの二重結合をエポキシ化した化合物、水酸基含有シリコーン樹脂類とエピクロルヒドリンとの反応により得られる化合物等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。これらの中でも、難燃性及び耐熱性の観点から、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、多官能フェノール型エポキシ樹脂、及びナフタレン型エポキシ樹脂からなる群より選ばれる1種以上が好ましい。
(オキセタン樹脂)
オキセタン樹脂としては、例えば、オキセタン、2−メチルオキセタン、2,2−ジメチルオキセタン、3−メチルオキセタン、3,3−ジメチルオキセタン等のアルキルオキセタン、3−メチル−3−メトキシメチルオキセタン、3,3−ジ(トリフルオロメチル)パーフルオキセタン、2−クロロメチルオキセタン、3,3−ビス(クロロメチル)オキセタン、ビフェニル型オキセタン、OXT−101(東亞合成製商品名)、OXT−121(東亞合成製商品名)等が挙げられる。これらのオキセタン樹脂は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。
(ベンゾオキサジン化合物)
ベンゾオキサジン化合物としては、1分子中に2個以上のジヒドロベンゾオキサジン環を有する化合物であれば特に限定されず、例えば、ビスフェノールA型ベンゾオキサジンBA−BXZ(小西化学(株)製品)、ビスフェノールF型ベンゾオキサジンBF−BXZ(小西化学(株)製品)、ビスフェノールS型ベンゾオキサジンBS−BXZ(小西化学(株)製品)等が挙げられる。これらのベンゾオキサジン化合物は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。
(重合可能な不飽和基を有する化合物)
重合可能な不飽和基を有する化合物としては、例えば、エチレン、プロピレン、スチレン、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル等のビニル化合物、メチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の1価又は多価アルコールの(メタ)アクリレート類、ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF型エポキシ(メタ)アクリレート等のエポキシ(メタ)アクリレート類、及びベンゾシクロブテン樹脂、が挙げられるが、特に限定されるものではない。これらの不飽和基を有する化合物は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。前記「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びそれに対応するメタクリレートを包含する概念である。
[充填材D]
本実施形態の硬化性組成物は、更に充填材Dを含有することが好ましい。
本実施形態における充填材Dとしては、特に限定されず、例えば、公知の無機系充填材及び/又は有機系充填材が挙げられる。無機系充填材としては、特に限定されず、例えば、シリカ類(例えば、溶融シリカ、天然シリカ、合成シリカ、アモルファスシリカ、アエロジル、中空シリカ、ホワイトカーボンなど)、金属酸化物(例えば、チタンホワイト、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、アルミナ等)、金属窒化物(例えば、窒化ホウ素、凝集窒化ホウ素、窒化ルミニウム等)、金属硫酸塩(例えば、硫酸バリウム等)、金属水和物(例えば、水酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム加熱処理品(水酸化アルミニウムを加熱処理し、結晶水の一部を減じたもの)、ベーマイト、水酸化マグネシウム等)、モリブデン化合物(例えば、酸化モリブデン、モリブデン酸亜鉛等)、亜鉛類(例えば、ホウ酸亜鉛、錫酸亜鉛等)、クレー、カオリン、タルク、焼成クレー、焼成カオリン、焼成タルク、マイカ、E−ガラス、A−ガラス、NE−ガラス、C−ガラス、L−ガラス、D−ガラス、S−ガラス、M−ガラスG−20、ガラス短繊維(例えば、Eガラス、Tガラス、Dガラス、Sガラス、Qガラス等のガラス微粉末類を含む。)、中空ガラス、球状ガラス等が挙げられる。
有機系充填材としては、特に限定されず、例えば、ゴムパウダー(例えば、スチレン型、ブタジエン型、アクリル型、コアシェル型等)、シリコーンレジンパウダー、シリコーンゴムパウダー、シリコーン複合パウダー等が挙げられる。
これらの充填材は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。これらの中でも、本発明の作用効果をより有効かつ確実に奏する観点から、無機系充填材が好ましく、シリカ類がより好ましい。
充填材Dの含有量は、特に限定されず、硬化性化合物全体(硬化性組成物に含まれる全硬化性化合物(化合物A、化合物B、化合物C、及びその他の硬化性化合物)))100質量部に対して、好ましくは50〜1600質量部であり、より好ましくは75〜1200質量部であり、さらに好ましくは75〜1000質量部(好ましくは75〜750質量部、より好ましくは75〜500質量部、さらに好ましくは75〜300質量部)である。充填材Dの含有量が前記範囲内にあることにより、硬化性組成物の成形性がより一層向上する傾向にある。
本実施形態の硬化性組成物は、充填材Dと、シランカップリング剤及び/又は分散剤(例えば、湿潤分散剤)を併用することが好ましい。シランカップリング剤としては、例えば、通常、無機物の表面処理用に使用されているものが好ましく、アミノシラン系化合物(例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等)、エポキシシラン系化合物(例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等)、ビニルシラン系化合物(例えば、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニル−トリ(β−メトキシエトキシ)シラン等)、カチオニックシラン系化合物(例えば、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩等)、フェニルシラン系化合物等が挙げられる。シランカップリング剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。
シランカップリング剤の含有量は、特に限定されず、硬化性組成物中の樹脂固形分(化合物A、化合物B、化合物C、及びその他の硬化性化合物の総量)100質量部に対して、1質量部〜5質量部程度であってもよい。
湿潤分散剤としては、例えば、通常、塗料用に使用されているものが好ましく、共重合体ベースの湿潤分散剤であることがより好ましい。湿潤分散剤の具体例としては、ビックケミージャパン(株)製品のDisperbyk−110、Disperbyk−2009、111、161、180、BYK−W996、BYK−W9010、BYK−W903、BYK−W940等が挙げられる。湿潤分散材は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。
分散剤(特に湿潤分散剤)の含有量は、特に限定されず、硬化性組成物中の樹脂固形分(化合物A、化合物B、化合物C、及びその他の硬化性化合物の総量)100質量部に対して、例えば、0.5〜5質量部程度であってもよい。
[硬化促進剤]
本実施形態の硬化性組成物は、例えば、他の成分として、シアン酸エステル化合物、エポキシ樹脂等を含有する場合、硬化速度を適宜調節するための硬化促進剤を含有してもよい。硬化促進剤としては、シアン酸エステル化合物、エポキシ樹脂などの硬化促進剤として通常用いられているものが挙げられ、有機金属塩類(例えば、オクチル酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸銅、アセチルアセトン鉄、オクチル酸ニッケル、オクチル酸マンガン等)、フェノール化合物(例えば、フェノール、キシレノール、クレゾール、レゾルシン、カテコール、オクチルフェノール、ノニルフェノール等)、アルコール類(例えば、1−ブタノール、2−エチルヘキサノール等)、イミダゾール類(例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール等)、及びこれらのイミダゾール類のカルボン酸若しくはその酸無水類の付加体等の誘導体、アミン類(例えば、ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等)、リン化合物(例えば、ホスフィン系化合物、ホスフィンオキサイド系化合物、ホスホニウム塩系化合物、ダイホスフィン系化合物等)、エポキシ−イミダゾールアダクト系化合物、過酸化物(例えば、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシカーボネート等)、アゾ化合物(例えば、アゾビスイソブチロニトリル等)が挙げられる。硬化促進剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。
硬化促進剤の含有量は、通常、硬化性化合物全体100質量部に対し、0.005〜10質量部程度であってもよい。
本実施形態の硬化性組成物は、上述の成分以外の他の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、及びそのオリゴマー等の種々の高分子化合物、各種添加剤を含有してもよい。添加剤としては、難燃剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光重合開始剤、蛍光増白剤、光増感剤、染料、顔料、増粘剤、流動調整剤、滑剤、消泡剤、分散剤、レベリング剤、光沢剤、重合禁止剤等が挙げられる。これらの添加剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。
[有機溶剤]
本実施形態の硬化性組成物は、有機溶剤を含有してもよい。この場合、本実施形態の硬化性組成物は、上述した各種樹脂成分の少なくとも一部、好ましくは全部が有機溶剤に溶解又は相溶した形態(溶液又はワニス)である。有機溶剤としては、上述した各種樹脂成分の少なくとも一部、好ましくは全部を溶解又は相溶可能な極性有機溶剤又は無極性有機溶剤であれば特に限定されず、極性有機溶剤としては、例えば、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)、セロソルブ類(例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等)、エステル類(例えば、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、ヒドロキシイソ酪酸メチル等)アミド類(例えば、ジメトキシアセトアミド、ジメチルホルムアミド類等)が挙げられ、無極性有機溶剤としては、芳香族炭化水素(例えば、トルエン、キシレン等)が挙げられる。これらの有機溶剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。
[用途]
本実施形態の硬化性組成物は、プリント配線板の絶縁層、半導体パッケージ用材料として好適に用いられる。本実施形態の硬化性組成物は、プリプレグ、プリプレグを用いた金属箔張積層板、樹脂シート、及びプリント配線板を構成する材料として好適に用いられる。
(プリプレグ)
本実施形態のプリプレグは、基材と、基材上に含浸又は塗布された本実施形態の硬化性組成物と、を含む。本実施形態のプリプレグは、例えば、本実施形態の硬化性組成物を基材に含浸又は塗布させた後、120〜220℃で2〜15分程度乾燥させる方法等によって半硬化させることにより得られる。この場合、基材に対する硬化性組成物の付着量、すなわち半硬化後のプリプレグの総量に対する硬化性組成物量(充填材Dを含む。)は、20〜99質量%の範囲であることが好ましい。
基材としては、各種プリント配線板材料に用いられている基材であれば特に限定されない。基材の材質としては、例えば、ガラス繊維(例えば、Eガラス、Dガラス、Lガラス、Sガラス、Tガラス、Qガラス、UNガラス、NEガラス、球状ガラス等)ガラス以外の無機繊維(例えば、クォーツ等)、有機繊維(例えば、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、液晶ポリエステル等)が挙げられる。基材の形態としては、特に限定されず、織布、不織布、ロービング、チョップドストランドマット、サーフェシングマット等が挙げられる。これらの基材は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。これらの基材の中でも、寸法安定性の観点から、超開繊処理、目詰め処理を施した織布が好ましく、吸湿耐熱性の観点から、エポキシシラン処理、アミノシラン処理などのシランカップリング剤等により表面処理したガラス織布が好ましく、電気特性の観点から、液晶ポリエステル織布が好ましい。基材の厚みは、特に限定されず、例えば、0.01〜0.2mm程度であってもよい。
(金属箔張積層板)
本実施形態の金属箔張積層板は、少なくとも1枚以上重ねた本実施形態のプリプレグと、プリプレグの片面又は両面に配置した金属箔とを有する。本実施形態の金属箔張積層板は、例えば、本実施形態のプリプレグを少なくとも1枚以上重ね、その片面又は両面に金属箔を配置して積層成形する方法が挙げられ、より詳細にはその片面又は両面に銅、アルミニウム等の金属箔を配置して積層成形することにより作製できる。金属箔としては、プリント配線板用材料に用いられるものであれば特に限定されないが、例えば、圧延銅箔、電解銅箔等の銅箔が挙げられる。銅箔の厚さは、特に限定されず、2〜70μm程度であってもよい。成形方法としては、プリント配線板用積層板及び多層板を成形する際に通常用いられる方法が挙げられ、より詳細には多段プレス機、多段真空プレス機、連続成形機、オートクレーブ成形機等を使用して、温度180〜350℃程度、加熱時間100分間〜300分間程度、面圧20〜100kg/cm程度で積層成形する方法が挙げられる。また、本実施形態のプリプレグと、別途作製した内層用の配線板とを組み合わせて積層成形することにより、多層板とすることもできる。多層板の製造方法としては、例えば、本実施形態のプリプレグ1枚の両面に35μm程度の銅箔を配置し、上述の成形方法にて積層形成した後、内層回路を形成し、この回路に黒化処理を実施して内層回路板を形成し、この後、この内層回路板と本実施形態のプリプレグとを交互に1枚ずつ配置し、さらに最外層に銅箔を配置して、前記条件にて好ましくは真空下で積層成形することにより、多層板を作製することができる。本実施形態の金属箔張積層板は、プリント配線板として好適に使用することができる。
(プリント配線板)
本実施形態のプリント配線板は、絶縁層と、絶縁層の表面に配置した導体層と、を含み、絶縁層が、本実施形態の硬化性組成物を含む。このようなプリント配線板は、常法に従って製造でき、その製造方法は特に限定されない。以下、プリント配線板の製造方法の一例を示す。まず上述した銅張積層板等の金属箔張り積層板を用意する。次に、金属箔張積層板の表面にエッチング処理を施して内層回路の形成を行い、内層基板を作製する。この内層基板の内層回路表面に、必要に応じて接着強度を高めるための表面処理を行い、次いでその内層回路表面に上述したプリプレグを所要枚数重ね、さらにその外側に外層回路用の金属箔を積層し、加熱加圧して一体成形する。このようにして、内層回路と外層回路用の金属箔との間に、基材及び硬化性化合物の硬化物からなる絶縁層が形成された多層の積層板が製造される。次いで、この多層の積層板にスルーホールやバイアホール用の穴あけ加工を施した後、この穴の壁面に内層回路と外層回路用の金属箔とを導通させるめっき金属皮膜を形成し、さらに外層回路用の金属箔にエッチング処理を施して外層回路を形成することで、プリント配線板が製造される。
上述の製造例で得られるプリント配線板は、絶縁層と、この絶縁層の表面に形成された導体層とを有し、絶縁層が上述した本実施形態の硬化性組成物を含む構成となる。すなわち、上述した本実施形態のプリプレグ(基材及びこれに含浸又は塗布された本実施形態の硬化性組成物)、上述した本実施形態の金属箔張積層板の硬化性組成物の層(本発明の硬化性組成物からなる層)が、本実施形態の硬化性組成物を含む絶縁層から構成されることになる。
(樹脂シート)
本実施形態の樹脂シートは、支持体と、該支持体の表面に配置した本実施形態の硬化性組成物と、を含む。樹脂シートは、ビルドアップ用フィルム又はドライフィルムソルダーレジストとして使用することができる。樹脂シートの製造方法としては、特に限定されないが、例えば、上述の本実施形態の硬化性組成物を溶剤に溶解させた溶液を支持体に塗布(塗工)し乾燥することで樹脂シートを得る方法が挙げられる。
ここで用いる支持体としては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体フィルム、並びにこれらのフィルムの表面に離型剤を塗布した離型フィルム、ポリイミドフィルム等の有機系のフィルム基材、銅箔、アルミ箔等の導体箔、ガラス板、SUS板、FRP等の板状のものが挙げられるが、特に限定されるものではない。
塗布方法(塗工方法)としては、例えば、本実施形態の硬化性組成物を溶剤に溶解させた溶液を、バーコーター、ダイコーター、ドクターブレード、ベーカーアプリケーター等で支持体上に塗布する方法が挙げられる。また、乾燥後に、支持体と硬化性組成物が積層された樹脂シートから支持体を剥離又はエッチングすることで、単層シート(樹脂シート)とすることもできる。なお、上述の本実施形態の硬化性組成物を溶剤に溶解させた溶液を、シート状のキャビティを有する金型内に供給し乾燥する等してシート状に成形することで、支持体を用いることなく単層シート(樹脂シート)を得ることもできる。
なお、本実施形態の単層シート又は樹脂シートの作製において、溶剤を除去する際の乾燥条件は、特に限定されないが、低温であると硬化性組成物中に溶剤が残り易く、高温であると硬化性組成物の硬化が進行することから、20℃〜200℃の温度で1〜90分間が好ましい。また、単層シート又は樹脂シートにおいて、硬化性組成物は溶剤を乾燥しただけの未硬化の状態で使用することもできるし、必要に応じて半硬化(Bステージ化)の状態にして使用することもできる。さらに、本実施形態の単層又は樹脂シートの樹脂層の厚みは、本実施形態の硬化性組成物の溶液の濃度と塗布厚みにより調整することができ、特に限定されないが、一般的には塗布厚みが厚くなると乾燥時に溶剤が残り易くなることから、0.1〜500μmが好ましい。
以下、本実施形態を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明する。本実施形態は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
(合成例1)
下記式(E1)で表される化合物(ジアリルビスフェノールAのシアン酸エステル化合物)を以下のようにして合成した。本明細書において、下記式(E1)で表される化合物を「DABPACN」ともいう。
Figure 2019189690
ジアリルビスフェノールA11.7g(ヒドロキシル基当量154.21g/eq.)(OH基換算0.076mol)(大和化成工業株式会社製品「DABPA」)及びトリエチルアミン7.8g(0.076mol)(ヒドロキシル基1モルに対して1.0mol)をジクロロメタン138.1gに溶解させ、溶液Aを得た。
塩化シアン7.0g(0.114mol)(ヒドロキシル基1モルに対して1.5モル)、ジクロロメタン58.4g、36%塩酸11.8g(0.116mol)(ヒドロキシル基1モルに対して1.53モル)、水153.6gを撹拌下、液温−2〜−0.5℃に保ちながら、溶液Aを10分かけて注下した。溶液Aの注入を終了後、同温度にて30分撹拌した後、トリエチルアミン8.8g(0.086mol)(ヒドロキシル基1モルに対して1.1モル)をジクロロメタン9.3gに溶解させた溶液Bを5分かけて注下した。溶液Bの注入を終了後、同温度にて30分撹拌して反応を完結させた。
その後、反応液を静置して有機相と水相を分離した。得られた有機相を、0.1N塩酸 40gにより洗浄した後、水40gで3回洗浄した。水洗3回目の廃水の電気伝導度は17μS/cmであり、水による洗浄により除けるイオン性化合物は十分に除けられたことを確認した。
水洗浄後の有機相を減圧下で濃縮し、最終的に90℃で1時間濃縮乾固させて、目的とするシアン酸エステル化合物DABPACN(薄黄色液状物)を13.2g得た。得られたシアン酸エステル化合物DABPACNのIRスペクトルは2264cm−1(シアン酸エステル)の吸収を示し、かつ、ヒドロキシル基の吸収は示さなかった。得られたシアン酸エステル化合物DABPACNのシアナト基当量は、179g/eqであった。
(合成例2)
下記式(E2)で表される化合物(メタクリル酸2−(4−ヒドロキシフェニル)エチルのシアン酸エステル化合物を以下のようにして合成した。本明細書において、下記式(E2)で表される化合物を「EMACN」ともいう。
Figure 2019189690
まず、EMACNの前駆体であり、下記式(E3)で表される化合物(メタクリル酸2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)を以下のようにして合成した。本明細書において、下記式(E3)で表される化合物を「HPEMA」ともいう。
Figure 2019189690
メタクリル酸64.5g(0.75mol)、2−(4−ヒドロキシフェニル)エタノール69.0g(0.50mol)、メタンスルホン酸2.4g(0.025mol)、トルエン101.4g、4−メトキシフェノール0.065g(0.52mmol)、ジブチルヒドロキシトルエン0.065g(0.29mol)を、減圧下で副生する水を抜き出しながら9時間加熱還流した。
反応終了から24時間後に析出した白色固体をろ別し、ヘキサン300mLで洗浄した。この粗結晶99.1gを酢酸エチル442gに溶解し、得られた有機層を7%炭酸水素ナトリウム水溶液200mLで3回洗浄した。
水洗浄後の有機相を減圧下で濃縮し、濃縮液を室温で15時間静置させたところ、白色結晶が析出した。これをろ別し、ヘキサン洗浄後に減圧乾燥させて、目的とするメタクリル酸エステル化合物HPEMA(白色結晶)を76.7g得た。
前記方法で得られたメタクリル酸2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル(HPEMA)20.0g(ヒドロキシル基当量206.24g/eq.)(OH基換算0.097mol)及びトリエチルアミン9.9g(0.097mol)(ヒドロキシル基1モルに対して1.0mol)をジクロロメタン100gに溶解させ、溶液Eを得た。
塩化シアン9.5g(0.155mol)(ヒドロキシル基1モルに対して1.6モル)、ジクロロメタン35.9g、36%塩酸15.2g(0.150mol)(ヒドロキシル基1モルに対して1.55モル)、水94.4gを撹拌下、液温−2〜−0.5℃に保ちながら、溶液Eを7分間かけて注下した。溶液Eの注入を終了後、同温度にて30分間撹拌した後、トリエチルアミン15.4g(0.151mol)(ヒドロキシル基1モルに対して1.55モル)をジクロロメタン15.9gに溶解させた溶液Fを10分間かけて注下した。溶液Fの注入を終了後、同温度にて30分間撹拌して反応を完結させた。
その後、反応液を静置して有機相と水相を分離した。得られた有機相を、0.1N塩酸 60gにより洗浄した後、水60gで4回洗浄した。水洗3回目の廃水の電気伝導度は20μS/cmであり、水による洗浄により除けるイオン性化合物は十分に除けられたことを確認した。
水洗浄後の有機相を減圧下で濃縮し、最終的に70℃で1時間濃縮乾固させて、目的とするシアン酸エステル化合物EMACN(薄黄色液状物)を22.5g得た。得られたシアン酸エステル化合物EMACNのIRスペクトルは2262cm−1(シアン酸エステル)の吸収を示し、かつ、ヒドロキシル基の吸収を示さなかった。得られたシアン酸エステル化合物EMACNのシアナト基当量は、231.25g/eqであった。
下記式(E4)で表される化合物(ビスフェノールAのシアン酸エステル化合物)は、三菱瓦斯化学株式会社製品の「CYTESTER TA」を用いた。
Figure 2019189690
[実施例1]
合成例1で得られた「DABPACN」25質量部、合成例2で得られた「EMACN」25質量部、下記式(E5)で表されるマレイミド化合物(「MIR−3000(日本化薬(株)製品)」、マレイミド基当量275g/eq)50質量部、充填材としての溶融シリカ100質量部(「SC2050−MB(アドマテックス(株)製品)」)、TPIZ(2,4,5−トリフェニルイミダゾール)0.5質量部及びオクチル酸亜鉛(日本化学産業(株)製品)0.1質量部をメチルエチルケトンで溶解させて配合し、ワニスを得た。なお、上述の各添加量は、固形分量を示し、後述の実施例2及び3並びに比較例1〜3も同様である。このワニスをメチルエチルケトンで更に希釈し、厚さ0.1mmのNEガラス織布に含浸塗工し、150℃で5分間加熱乾燥して、硬化性化合物及び充填材の総量50質量%のプリプレグを得た。
Figure 2019189690
(前記式中、sは平均値であり、1.4を示す。Rは水素原子を示す。)
[実施例2]
合成例1で得られた「DABPACN」の配合量を25質量部に代えて、35質量部とし、合成例2で得られた「EMACN」の配合量を25質量部に代えて、15質量部とした以外は実施例1と同様にしてワニスを得た。このワニスを実施例1と同様に操作して硬化性化合物及び充填材の総量が50質量%のプリプレグを得た。
[実施例3]
合成例1で得られた「DABPACN」25質量部に代えて、三菱瓦斯化学株式会社製品の「CYTESTER TA」25質量部を配合した以外は実施例1と同様にしてワニスを得た。このワニスを実施例1と同様に操作して硬化性化合物及び充填材の総量が50質量%のプリプレグを得た。
[比較例1]
合成例1で得られた「DABPACN」の配合量を25質量部に代えて、50質量部とし、合成例2で得られた「EMACN」の配合量を25質量部に代えて、50質量部とし、前記式(E5)で表されるマレイミド化合物を配合しなかった以外は実施例1と同様にしてワニスを得た。このワニスを実施例1と同様に操作して硬化性化合物及び充填材の総量が50質量%のプリプレグを得た。
[比較例2]
合成例1で得られた「DABPACN」50質量部に代えて、三菱瓦斯化学株式会社製品の「CYTESTER TA」50質量部を配合した以外は比較例1と同様にしてワニスを得た。このワニスを実施例1と同様に操作して硬化性化合物及び充填材の総量が50質量%のプリプレグを得た。
[比較例3]
合成例2で得られた「EMACN」50質量部に代えて、前記式(E5)で表されるマレイミド化合物50質量部を配合した以外は比較例1と同様にしてワニスを得た。このワニスを実施例1と同様に操作して硬化性化合物及び充填材の総量が50質量%のプリプレグを得た。
[比較例4]
合成例1で得られた「DABPACN」50質量部に代えて、三菱瓦斯化学株式会社製品の「CYTESTER TA」50質量部を配合した以外は比較例3と同様にしてワニスを得た。このワニスを実施例1と同様に操作して硬化性化合物及び充填材の総量が50質量%のプリプレグを得た。
得られた各実施例1〜3及び比較例1〜4のプリプレグを8枚重ね、12μmの厚さを有する電解銅箔(三井金属(株)製品の「3EC−M3−VLP」)を上下に配置し、圧力30kgf/cm、温度220℃で120分間の積層成形を行い、0.8mmの厚さを有する絶縁層が形成された金属箔張積層板を得た。得られたワニスを用いてワニスゲルタイムを、得られた金属箔張積層板を用いて、めっきピール強度、曲げ物性、ガラス転移温度、難燃性、熱膨張率及び熱伝導率の評価を行った。評価結果を表4に示す。
Figure 2019189690
(測定方法及び評価方法)
以下に各物性の測定方法及び評価方法を示す。
(1)ワニスゲルタイム
各実施例及び比較例で得られたワニスを、170℃のホットプレート上に載せ硬化するまでの時間を測定した。
(2)めっきピール強度
各実施例及び比較例で得られた金属箔張積層板の両面の銅箔をエッチングにより除去した。次に、両面の銅箔を除去した試料を、膨潤処理液(上村工業(株)製品の「MDS−37」)に60℃で5分間浸漬した。次に、膨潤処理液に浸漬した試料を取り出し、試料を粗化処理液(上野工業(株)製品の「MDE−40」及び「ELC−SH」)に70℃で15分間浸漬した。次に、粗化処理液に浸漬した試料を取り出し、この試料を、中和処理液(上村工業(株)製品の「MDN−62」)に35℃で5分間浸漬しデスミア処理を行った。
デスミア処理を行った試料に対し、上村工業(株)製品の薬液「MCD−PL」、「MDP−2」、「MAT−SP」「MAB−4−C」及び「MEL−3−APEA ver.2」を用いた無電解銅めっきプロセスにて、約0.8μmの厚さを有する無電解銅めっきを施し、130℃で1時間乾燥した。更に前記と同様のめっきプロセスにて、試料に対し、めっき銅の厚さが18μmとなるように無電解銅めっきを施し、180℃で1時間乾燥した。これにより、絶縁層上に18μmの厚さを有するめっき銅が形成された金属箔張積層板を得た。得られた金属箔張積層板を用いて、JIS C6481に準拠して、めっきピール強度を測定した。
(3)曲げ物性(曲げ強度及び曲げ弾性率)
各実施例及び比較例で得られた金属箔張積層板の両面の銅箔をエッチングにより除去した。次に両面の銅箔を除去した試料を、JIS C6481に準拠して、50mm×25mm×0.8mmの試験片を5つ作製し、作製した試験片の曲げ強度及び曲げ弾性率を測定した。測定値は5つの試験片の各曲げ強度及び曲げ弾性率の平均値とした。
(4)ガラス転移温度
JIS C6481に準拠してTAインスツルメント製品の動的粘弾性分析装置を用いたDMA法により各実施例及び比較例で得られた金属箔張積層板の貯蔵弾性率G’及び損失弾性率G’’を測定した。得られる損失弾性率G’’及び損失係数(tanδ=G’’/G’)のピークに対応する温度をTg(表中、前者のTgをE’’、後者のTgをtanδと記載。)としてガラス転移温度を測定した。
(5)難燃性
各実施例及び比較例で得られた金属箔張積層板の両面の銅箔をエッチングにより除去した。次に両面の銅箔を除去した試料を用いて、UL94垂直燃焼試験法に準拠して難燃性試験を実施した。
(6)熱膨張率
各実施例及び比較例で得られた金属箔張積層板の両面の銅箔をエッチングにより除去した。次に両面の銅箔を除去した試料を用いて、TAインスツルメント製品の熱機械分析装置により40℃から340℃まで毎分10℃で昇温し、60℃から120℃における試料の厚さ方向の熱膨張係数を測定した。
(7)熱伝導率
各実施例及び比較例で得られた金属箔張積層板の密度及び比熱を測定した。比熱は、TAインスツルメント製品のQ100型DSCにより測定した。また、上述の金属箔張積層板の厚さ方向における金属箔張積層板の熱拡散率を測定した。熱拡散率は、キセノンフラッシュアナライザ(Bruker:LFA447Nanoflash)により測定した。熱伝導率は下記式により算出した。
熱伝導率(W/m・K)
=密度(kg/m)×比熱(kJ/kg・K)×熱拡散率(m/S)×1000
2018年3月30日に出願された日本国特許出願2018−066810号の開示は、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。
また、明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
以上説明した通り、本発明の硬化性組成物は、電気・電子材料、工作機械材料、航空材料等の各種用途において、例えば、電気絶縁材料、半導体プラスチックパッケージ、封止材料、接着剤、積層材料、レジスト、ビルドアップ積層板材料等として、広く且つ有効に利用可能であり、とりわけ、近年の情報端末機器や通信機器などの高集積・高密度化対応のプリント配線板材料として殊に有効に利用可能である。

Claims (15)

  1. (メタ)アクリル基と、シアナト基又はエポキシ基と、を有する化合物A;
    前記化合物Aを除くシアン酸エステル化合物B;及び、
    マレイミド化合物C、
    を含有する、硬化性組成物。
  2. 前記化合物Aが、式(1)で表される化合物である、請求項1に記載の硬化性組成物。
    Figure 2019189690
    (式(1)中、Rは、水素原子又はメチル基を表し、Rは、炭素数1〜50の2価の有機基を表し、Arは、芳香環を表し、Rは、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表し、lは、1〜3の整数を表し、mは、0以上の整数を表し、mが2以上である場合、複数のRは、同一であってもよく、異なっていてもよい。)
  3. 前記化合物Aが、式(2)で表される化合物である、請求項1又は2に記載の硬化性組成物。
    Figure 2019189690
  4. 前記化合物Bが、式(3)で表される化合物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
    Figure 2019189690
    (式(3)中、nは、1〜50の数(平均値)を表し、Rは、単結合、炭素数1〜50の2価の有機基、窒素数1〜10の2価の有機基、カルボニル基(−CO−)、カルボキシ基(−C(=O)O−)、カルボニルジオキサイド基(−OC(=O)O−)、スルホニル基(−SO−)、2価の硫黄原子(−S−)、及び2価の酸素原子(−O−)のいずれかを示し、Rは、炭素数1〜12の有機基を示し、pは、各々独立して、0又は1を示し、Rが複数ある場合、複数のRは、同一であってもよく、異なっていてもよい。)
  5. 前記化合物Bが、式(4)で表される化合物である、請求項4に記載の硬化性組成物。
    Figure 2019189690
    (式(4)中、n及びRは、それぞれ、式(3)中のn及びRと同義である。)
  6. 前記化合物Bが、式(5)で表される化合物である、請求項4に記載の硬化性組成物。
    Figure 2019189690
    (式(5)中、Rは、各々独立して水素原子又はメチル基を表し、R、p、及びnは、それぞれ、式(3)中のR、p、及びnと同義である。)
  7. 前記化合物Bが、式(6)で表される化合物又は式(7)で表される化合物である、請求項6に記載の硬化性組成物。
    Figure 2019189690
    Figure 2019189690
  8. 前記マレイミド化合物Cが、式(8)で表される化合物である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
    Figure 2019189690
    (前記式(8)中、複数存在するRは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又はフェニル基を表し、sは、平均値であり、1<s≦5を表す。)
  9. さらに、充填材Dを含有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  10. 前記充填材Dの硬化性組成物における含有量が、硬化性化合物全体100質量部に対し、50〜1600質量部である、請求項9に記載の硬化性組成物。
  11. さらに、前記化合物A、前記化合物B、及び前記化合物C以外の他の硬化性化合物を含有し、
    前記他の硬化性化合物が、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ベンゾオキサジン化合物、及び重合可能な不飽和基を有する化合物からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  12. 基材と、
    前記基材に含浸又は塗布された請求項1〜11のいずれか一項に記載の硬化性組成物と、を有する、プリプレグ。
  13. 少なくとも1枚以上重ねた請求項12に記載のプリプレグと、
    前記プリプレグの片面又は両面に配置された金属箔と、
    を含む金属箔張積層板。
  14. 支持体と、
    前記支持体の表面に配置した請求項1〜11のいずれか一項に記載の硬化性組成物と、
    を含む樹脂シート。
  15. 絶縁層と、前記絶縁層の表面に形成された導体層とを含むプリント配線板であって、
    前記絶縁層が、請求項1〜11のいずれか一項に記載の硬化性組成物を含むプリント配線板。
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