JPWO2019188963A1 - 超純水製造システム及び超純水製造システムの運転方法 - Google Patents
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Abstract
Description
超純水製造時に前記複数の限外ろ過膜モジュールのうち後段の限外ろ過膜モジュールは前段の限外ろ過膜モジュールの透過水を処理し、前記複数の限外ろ過膜モジュールのうち少なくとも1つを交換する際に、前記超純水製造時における後段の限外ろ過膜モジュールを新品の限外ろ過膜モジュールに交換し、前記新品の限外ろ過膜モジュールを前段とし、交換されない限外ろ過膜モジュールを後段として流路を切り替え、前記複数の限外ろ過膜モジュールに洗浄水を通流させて超純水製造システムの立ち上げを行うことを特徴とする。
一般に超純水製造システムでは、その新規建設後の立ち上げ時や、装置交換又は定期検査などによる休止後の再立ち上げ時に、超純水製造システム系内に混入・発生する不純物を除去してユースポイントにおける超純水が所望の水質に至るまで洗浄試運転(立ち上げ運転)を行う。例えば、装置交換や定期検査などによる装置の休止後には、超純水製造システム系内に過酸化水素水を通水することで殺菌して、その後に立ち上げ運転を行う。この立ち上げ運転では、超純水製造システム内に純水を連続通水して、超純水製造システム内の水処理装置や配管などの流路内に付着した不純物を洗い流す。立ち上げ運転で除去される不純物は、超純水製造システムの製造時や検査・交換時に外部から混入した不純物や、超純水製造システムに配置された水処理装置の構成部材からの発塵などである。特に、新規に製造された水処理装置では、経年使用された水処理装置に比べて発塵が多く、装置交換等により新品の水処理装置を配設した後の立ち上げ運転には長期間を要する場合があった。
そこで、超純水製造時の通水を経た限外ろ過膜を、立ち上げ時の新品のフィルターの後段に設置することで早期立ち上げが可能であることを見出した。
図1に示すように、第1の実施形態に係る超純水製造システム1は、前処理部14と、一次純水製造部15と二次純水製造部13とを有する。二次純水製造部13は、水中の微粒子を除去する2つの限外ろ過膜装置11、12を有する。
次に、図7及び図8を参照して第1の限外ろ過膜装置11及び第2の限外ろ過膜装置12を接続する配管の構成の他の一態様を説明する。図7及び図8において、図2〜6と同様の機能を有する構成には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
次に、図11を参照して第1の限外ろ過膜装置11及び第2の限外ろ過膜装置12を接続する配管の構成の他の一態様を説明する。第3の実施形態の二次純水製造部133は、第1の限外ろ過膜装置11及び第2の限外ろ過膜装置12への通水順序の切り替えを、六方バルブによって行うものである。六方バルブは、6つの水の出入口と、内部に3本の流路とを備えており、3本の流路によって接続する出入口の組み合わせを変えることで、被処理水の流路を切り替えることができる。
図12は、直列に接続された2台の限外ろ過膜装置からなる限外ろ過膜ユニットを2つ以上並列に接続した構成を表す概略図である。図12に示す二次純水製造部13は、第1の限外ろ過膜装置11x及び第2の限外ろ過膜装置12xを備える限外ろ過膜ユニット17xと、第1の限外ろ過膜装置11y及び第2の限外ろ過膜装置12yを備える限外ろ過膜ユニット17yと、第1の限外ろ過膜装置11z及び第2の限外ろ過膜装置12zを備える限外ろ過膜ユニット17zとを並列に備えている。限外ろ過膜ユニット17x、限外ろ過膜ユニット17y、限外ろ過膜ユニット17zはそれぞれ被処理水の通流する被処理水管171x、171y、171zと、各限外ろ過膜ユニットの前段において、被処理水供給管171x、171y、171zにそれぞれ介装された開閉バルブV17x、V17y、V17zを有している。
図13は、1段の限外ろ過膜装置が複数並列した限外ろ過膜モジュールを有する構成を表す概略図である。図13に示す二次純水製造部13は、第1の限外ろ過膜モジュール110p、110q、110rを並列に接続した構成の第1の限外ろ過膜装置11及び第2の限外ろ過膜モジュール120p、120q、120rを並列に接続した構成の第2の限外ろ過膜装置12を備えている。この構成では、1段の限外ろ過膜装置の有する並列接続された限外ろ過膜モジュール群を一まとめとして、前段側の限外ろ過膜モジュール群(限外ろ過膜装置11の有する限外ろ過膜モジュール)と後段側の限外ろ過膜モジュール群(限外ろ過膜装置12の有する限外ろ過膜モジュール)の間において、上記第1〜第3の実施形態と同様に、新品の限外ろ過膜モジュールを前段に配置し、経時使用された限外ろ過膜モジュールを後段に配置する方式によって、限外ろ過膜モジュールの交換、限外ろ過膜装置の立ち上げを行うことができる。なお、図13では、1つの限外ろ過膜装置が並列に接続した3つの限外ろ過膜モジュールを有する態様を示したが、並列に接続される限外ろ過膜モジュールの数は2つあるいは4つ以上でも同様である。
図14は、直列に接続された2つの限外ろ過膜装置からなる限外ろ過膜ユニットを2つ以上並列に接続し、1段の限外ろ過膜装置が複数並列した限外ろ過膜モジュールを有する構成を表す概略図である。
(実施例)
原水を原水タンクから、熱交換器、紫外線酸化装置(日本フォトサイエンス社製、JPW−2)、Pd担持樹脂(LANXESS社製、Lewatit K7333)、膜脱気装置(3M社製X40 G451H)及び非再生型混床式イオン交換装置(野村マイクロ・サイエンス製 N−Lite MBSPを200L充填)に順に通水して処理した。この非再生型混床式イオン交換装置の処理水を第1の限外ろ過膜装置及び第2の限外ろ過膜装置に順に通水した。第1の限外ろ過膜装置及び第2の限外ろ過膜装置としては仕様(限外ろ過膜の形状及び性質、限外ろ過膜モジュールの形状など)の同じ限外ろ過膜装置(旭化成社製、OLT−6036)を用いた。
実施例と同様に、原水の処理を連続して行った後、第2の限外ろ過膜装置を新品に交換して、第1の限外ろ過膜装置、新品の第2の限外ろ過膜装置の順に通液して実施例と同様に立ち上げ運転を20時間行った。実施例と同様に、立ち上げ運転における、第2の限外ろ過膜装置の処理水中に含まれる粒子径20nm以上の微粒子数の経時変化を調べた。結果を実施例とあわせて図15に示す。図15において黒四角が実施例であり白四角が比較例である。
Claims (10)
- 直列に接続された複数の限外ろ過膜モジュールを有する超純水製造システムであって、
前記複数の限外ろ過膜モジュールは、
被処理水を内部に導入する第1の導入口と、透過水を流出させる第1の透過水流出口と、濃縮水を流出させる第1の濃縮水流出口を有し、内部に第1の限外ろ過膜を収容する第1の限外ろ過膜モジュールと、
被処理水を内部に導入する第2の導入口と、透過水を流出させる第2の透過水流出口と、濃縮水を流出させる第2の濃縮水流出口を有し、内部に第2の限外ろ過膜を収容する第2の限外ろ過膜モジュールと、を含み、
前記第1の限外ろ過膜モジュールと前記第2の限外ろ過膜モジュールの形状及び大きさが共通であって、前記第1の導入口と前記第2の導入口、前記第1の透過水流出口と前記第2の透過水流出口、前記第1の濃縮水流出口と前記第2の濃縮水流出口、のそれぞれが各モジュール内で共通する位置に配設されており、かつ、前記第1の限外ろ過膜と前記第2の限外ろ過膜が共通の分画分子量及び/又は有効膜面積を有することを特徴とする超純水製造システム。 - 前記被処理水の流路が、前記第1の限外ろ過膜モジュールから前記第2の限外ろ過膜モジュールへ順に通流する第1の流路と、前記第2の限外ろ過膜モジュールから前記第1の限外ろ過膜モジュールへ順に通流する第2の流路と、で接続する配管のつなぎ替え又は前記配管のバルブの切り替えによって変更可能に構成されたことを特徴とする請求項1に記載の超純水製造システム。
- 前記複数の限外ろ過膜モジュールの形状及び大きさがすべて共通し、前記複数の限外ろ過膜モジュールは、導入口、透過水流出口及び濃縮水流出口がすべて共通する位置に配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の超純水製造システム。
- 前記複数の限外ろ過膜モジュールが有する前記限外ろ過膜の分画分子量及び有効膜面積がすべて共通することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の超純水製造システム。
- 前記第1の透過水流出口に接続された第1の透過水流出管と、
前記第1の透過水流出管から分岐して接続された第1の移送配管及び第1の超純水配管と、
前記第1の移送配管及び第1の超純水配管にそれぞれ介装され、前記第1の透過水流出管からの透過水の流路を前記第1の移送配管と前記第1の超純水配管で切り替えられる、2つの開閉バルブと、
前記第2の透過水流出口に接続された第2の透過水流出管と、
前記第2の透過水流出管に分岐して接続された第2の移送配管及び第2の超純水配管と、
前記第2の移送配管及び第2の超純水配管にそれぞれ介装され、前記第2の透過水流出管からの透過水の流路を前記第2の移送配管と前記第2の超純水配管で切り替えられる、2つの開閉バルブと、
前記第1の導入口に接続された第1の被処理水供給管と、
前記第2の導入口に接続された第2の被処理水供給管と、
前記第1の被処理水供給管と第2の被処理水供給管に介装され、被処理水の供給流路を前記第1の被処理水供給管と前記第2の被処理水供給管で切り替えられる、2つの開閉バルブとを有し、
前記第1の移送配管は前記第2の被処理水供給管に接続され、
前記第2の移送配管は前記第1の被処理水供給管に接続され、
前記6つの開閉バルブの開閉の組み合わせによって、
被処理水の流路を、前記第1の限外ろ過膜モジュールから前記第2の限外ろ過膜モジュールへ通流する第1の流路と、前記第2の限外ろ過膜モジュールから前記第1の限外ろ過膜モジュールへ通流する第2の流路と、で切替可能に構成されたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の超純水製造システム。 - 前記流路を切り替えられる組み合わせの前記2つの開閉バルブに代えて、内部に2つの流路を切替可能な1つの三方バルブを、前記分岐して接続された配管の分岐点に有し、
前記三方バルブによって、
被処理水の流路を、前記第1の限外ろ過膜モジュールから前記第2の限外ろ過膜モジュールへ通流する第1の流路と、前記第2の限外ろ過膜モジュールから前記第1の限外ろ過膜モジュールへ通流する第2の流路と、で切替可能に構成されたことを特徴とする請求項5に記載の超純水製造システム。 - 前記第1の透過水流出口に接続された第1の透過水流出管と、
前記第1の導入口に接続された第1の被処理水供給管と、
前記第2の透過水流出口に接続された第2の透過水流出管と、
前記第2の導入口に接続された第2の被処理水供給管と
前記第1の被処理水供給管又は第2の被処理水供給管に被処理水を供給する被処理水管と、
前記第1の透過水流出管又は前記第2の透過水流出管からの透過水を超純水の使用場所に送る超純水配管と、
前記第1の限外ろ過膜モジュールの透過水を前記第2の被処理供給管へ又は前記第2の限外ろ過膜モジュールの透過水を前記第1の被処理水供給管へ移送する移送配管と、
前記被処理水管からの被処理水の流路を、前記第1の被処理水供給管と前記第2の被処理水供給管とで切り替えられる第1の流路切替部と、
前記超純水配管に流入させる限外ろ過膜の透過水の流路を、前記第1の透過水流出管と前記第2の透過水流出管とで切り替えられる第2の流路切替部と、
前記移送配管からの透過水の流路を前記第1の被処理水供給管と前記第2の被処理水供給管とで切り替えられる第3の流路切替部と、
前記移送配管に流入させる透過水の流路を、前記第1の透過水流出管と前記第2の透過水流出管とで切り替えられる第4の流路切替部を有し、
前記第1乃至第4の流路切替部の切替により、被処理水の流路を、前記第1の限外ろ過膜モジュールから前記第2の限外ろ過膜モジュールへ通流する第1の流路と前記第2の限外ろ過膜モジュールから前記第1の限外ろ過膜モジュールへ通流する第2の流路で切替可能に構成されたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の超純水製造システム。 - 前記第1及び第3の流路切替部並びに前記第2及び第4の流路切替部のそれぞれの組み合わせに代えて、内部に少なくとも2つの流路を有してこれらの接続の切替が可能な2つの四方バルブを有し、
前記四方バルブによって、
被処理水の流路を、前記第1の限外ろ過膜モジュールから前記第2の限外ろ過膜モジュールへ通流する第1の流路と前記第2の限外ろ過膜モジュールから前記第1の限外ろ過膜モジュールへ通流する第2の流路で切替可能に構成されたことを特徴とする請求項7に記載の超純水製造システム。 - 直列に接続された複数の限外ろ過膜モジュールを有し、前段の限外ろ過膜モジュールの有する限外ろ過膜と後段の限外ろ過モジュールの有する限外ろ過膜の分画分子量及び/又は有効膜面積が共通する超純水製造システムの運転方法であって、
超純水製造時に前記複数の限外ろ過膜モジュールのうち後段の限外ろ過膜モジュールは前段の限外ろ過膜モジュールの透過水を処理し、
前記複数の限外ろ過膜モジュールのうち少なくとも1つを交換する際に、
前記超純水製造時における後段の限外ろ過膜モジュールを新品の限外ろ過膜モジュールに交換し、
前記新品の限外ろ過膜モジュールを前段とし、交換されない限外ろ過膜モジュールを後段として流路を切り替え、前記複数の限外ろ過膜モジュールに洗浄水を通流させて超純水製造システムの立ち上げを行うことを特徴とする超純水製造システムの運転方法。 - 前記限外ろ過膜モジュールの交換は、
超純水製造時における後段の限外ろ過膜モジュールの透過水中に含まれる粒子径20nm以上の微粒子が1000pcs./L以上となったときに行う請求項9に記載の純水製造システムの運転方法。
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