JP7286419B2 - 膜ろ過システム、膜ろ過システムの運転方法、膜ろ過システムへの電気供給装置および電気供給方法 - Google Patents

膜ろ過システム、膜ろ過システムの運転方法、膜ろ過システムへの電気供給装置および電気供給方法 Download PDF

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Description

本発明は、膜ろ過システム、膜ろ過システムの運転方法、その膜ろ過システムへの電気供給装置および電気供給方法に関する。
浄水場等の水処理において、膜ろ過処理が行われることがある。膜ろ過処理としては、水頭差利用型の膜ろ過装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。水頭差利用型の膜ろ過装置では、膜ろ過ポンプの動力コストを低減することができる。
特許文献1に記載の膜ろ過装置では、水頭差を利用して膜ろ過処理を行うことができても、逆洗にはポンプが必要である。これによって、受電設備が必要となり、災害時等の停電時には逆洗を行うことができず、十分な処理水が得られなくなることがある。
特開2002-001330号公報
本発明の目的は、災害時等の停電時においても、十分な処理水を得ることができる膜ろ過システム、膜ろ過システムの運転方法、その膜ろ過システムへの電気供給装置および電気供給方法を提供することにある。
本発明は、被処理水を膜ろ過装置によって膜ろ過処理して処理水を得る膜ろ過システムであって、前記被処理水を貯留する被処理水槽と、前記被処理水槽の水位レベルよりも下になるように配置された、前記処理水を貯留する処理水槽と、前記被処理水槽と前記処理水槽との間に配置された前記膜ろ過装置と、前記被処理水槽と前記膜ろ過装置との間に設置された水力発電装置と、前記膜ろ過装置に前記被処理水または前記処理水を供給するためのポンプと、前記水力発電装置で発電された電気を蓄電するための二次電池と、前記二次電池に蓄電された電気を前記ポンプに供給するための給電装置と、を備え、前記水力発電装置で発電された電気が前記二次電池に蓄電されながら前記膜ろ過装置によって膜ろ過処理が行われ、前記蓄電された電気が前記給電装置によって供給されて前記ポンプが駆動され、前記膜ろ過装置の膜が閉塞してきた場合に、前記膜の一次側に接続された排水ラインから被処理水が排出されながら、クロスフローろ過および前記蓄電が行われ、前記膜ろ過装置の膜が閉塞してきた場合以外には、前記クロスフローろ過は行われない、膜ろ過システムである。
本発明は、被処理水を膜ろ過装置によって膜ろ過処理して処理水を得る膜ろ過システムの運転方法であって、前記被処理水を貯留する被処理水槽と、前記被処理水槽の水位レベルよりも下になるように配置された、前記処理水を貯留する処理水槽と、前記被処理水槽と前記処理水槽との間に配置された前記膜ろ過装置と、前記被処理水槽と前記膜ろ過装置との間に設置された水力発電装置と、前記膜ろ過装置に前記被処理水または前記処理水を供給するためのポンプと、前記水力発電装置で発電された電気を蓄電するための二次電池と、前記二次電池に蓄電された電気を前記ポンプに供給するための給電装置と、を備える膜ろ過システムにおいて、前記水力発電装置で発電した電気を前記二次電池に蓄電しながら前記膜ろ過装置によって膜ろ過処理を行い、前記蓄電した電気を前記給電装置によって供給して前記ポンプを駆動し、前記膜ろ過装置の膜が閉塞してきた場合に、前記膜の一次側に接続された排水ラインから被処理水を排出しながら、クロスフローろ過および前記蓄電を行い、前記膜ろ過装置の膜が閉塞してきた場合以外には、前記クロスフローろ過は行わない、膜ろ過システムの運転方法である。
本発明は、被処理水を膜ろ過装置によって膜ろ過処理して処理水を得る膜ろ過システムにおける前記膜ろ過装置に前記被処理水または前記処理水を供給するためのポンプに電気を供給する、膜ろ過システムへの電気供給装置であって、前記膜ろ過装置は、前記被処理水を貯留する被処理水槽と、前記被処理水槽の水位レベルよりも下になるように配置された、前記処理水を貯留する処理水槽と、の間に配置され、前記被処理水槽と前記膜ろ過装置との間に設置された水力発電装置と、前記水力発電装置で発電された電気を蓄電するための二次電池と、前記二次電池に蓄電された電気を前記ポンプに供給するための給電装置と、を備え、前記水力発電装置で発電された電気が前記二次電池に蓄電されながら前記膜ろ過装置によって膜ろ過処理が行われ、前記蓄電された電気が前記給電装置によって供給されて前記ポンプが駆動され、前記膜ろ過装置の膜が閉塞してきた場合に、前記膜の一次側に接続された排水ラインから被処理水が排出されながら、クロスフローろ過および前記蓄電が行われ、前記膜ろ過装置の膜が閉塞してきた場合以外には、前記クロスフローろ過は行われない、膜ろ過システムへの電気供給装置である。
本発明は、被処理水を膜ろ過装置によって膜ろ過処理して処理水を得る膜ろ過システムにおける前記膜ろ過装置に前記被処理水または前記処理水を供給するためのポンプに電気を供給する、膜ろ過システムへの電気供給方法であって、前記膜ろ過装置は、前記被処理水を貯留する被処理水槽と、前記被処理水槽の水位レベルよりも下になるように配置された、前記処理水を貯留する処理水槽と、の間に配置され、前記被処理水槽と前記膜ろ過装置との間に設置された水力発電装置と、前記二次電池に蓄電された電気を前記ポンプに供給するための給電装置と、を備える電気供給装置を用い、前記水力発電装置で発電した電気を前記二次電池に蓄電しながら前記膜ろ過装置によって膜ろ過処理を行い、前記蓄電した電気を前記給電装置によって供給して前記ポンプを駆動し、前記膜ろ過装置の膜が閉塞してきた場合に、前記膜の一次側に接続された排水ラインから被処理水を排出しながら、クロスフローろ過および前記蓄電を行い、前記膜ろ過装置の膜が閉塞してきた場合以外には、前記クロスフローろ過は行わない、膜ろ過システムへの電気供給方法である。
本発明の目的は、災害時等の停電時においても、十分な処理水を得ることができる膜ろ過システム、膜ろ過システムの運転方法、その膜ろ過システムへの電気供給装置および電気供給方法を提供することにある。
本発明の実施形態に係る膜ろ過システムの一例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る膜ろ過システムの他の例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る膜ろ過システムの他の例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る膜ろ過システムの他の例を示す概略構成図である。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る膜ろ過システムの一例の概略を図1に示し、その構成について説明する。
図1の膜ろ過システム1は、被処理水を膜ろ過装置によって膜ろ過処理して処理水を得るシステムである。膜ろ過システム1は、被処理水を貯留する被処理水槽10と、被処理水槽の水位レベルよりも下になるように配置された、処理水を貯留する処理水槽14と、被処理水槽10と処理水槽14との間に配置された膜ろ過装置12と、被処理水槽10と膜ろ過装置12との間に設置された水力発電装置30と、膜ろ過装置12に処理水を供給するためのポンプである逆洗ポンプ28と、水力発電装置30で発電された電気を蓄電するための二次電池32と、二次電池32に蓄電された電気を逆洗ポンプ28に供給するための給電装置34と、を備える。
図1の膜ろ過システム1において、被処理水槽10の入口には、被処理水配管16が接続されている。被処理水槽10の出口と膜ろ過装置12の入口とは、被処理水配管18により接続されている。膜ろ過装置12の出口と処理水槽14の入口とは、処理水配管20により接続されている。処理水槽14の処理水出口には、処理水配管22が接続されている。処理水槽14の逆洗水出口と処理水配管20の途中とは、逆洗ポンプ28を介して逆洗水配管24により接続されている。膜ろ過装置12の一次側の逆洗排水出口には、配管26が接続されている。被処理水槽10と膜ろ過装置12との間の被処理水配管18には、水力発電装置30が設置され、水力発電装置30と二次電池32、二次電池32と給電装置34、給電装置34と逆洗ポンプ28が電気的接続等により接続されている。
本実施形態に係る膜ろ過システムの運転方法および膜ろ過システム1の動作について説明する。
被処理水は、被処理水配管16を通して被処理水槽10に送液され、貯留された後、水頭差によって被処理水配管18を通して膜ろ過装置12へ送液される。膜ろ過装置12において、膜を用いて被処理水が膜ろ過処理される(膜ろ過工程)。被処理水は、膜の一次側から二次側へと通液され、被処理水に含まれる懸濁物質等がろ過される。膜ろ過処理された処理水は、処理水配管20を通して処理水槽14に送液され、貯留される。処理水の一部は、処理水配管22を通して排出される。
膜ろ過処理の進行に伴い、膜の表面には懸濁物質等が堆積し、ろ過抵抗が発生する場合がある。膜ろ過装置12の膜の洗浄が必要になった場合、膜の洗浄が行われる。例えば、処理水の少なくとも一部は、逆洗水として、処理水槽14から逆洗ポンプ28によって逆洗水配管24、処理水配管20を通して膜ろ過装置12の二次側から導入され、一次側から排出されて、膜ろ過装置12の逆洗が行われる(逆洗工程)。逆洗排水は、逆洗排水出口より配管26を通して排出される。この場合、逆洗ポンプ28、逆洗水配管24、処理水配管20等が洗浄手段(逆洗手段)として機能することになる。
図1の膜ろ過システム1では、水力発電装置30を膜ろ過装置12の前段に設け、水力発電装置30で発電された電気が二次電池32に蓄電されながら膜ろ過装置12によって膜ろ過処理が行われ、二次電池32に蓄電された電気が給電装置34によって供給されて逆洗ポンプ28が駆動され、逆洗工程が行われる。すなわち、水力発電装置30と、二次電池32と、給電装置34とが膜ろ過システム1の膜ろ過装置12への電気供給装置として機能することになる。本構成によって、災害時等の停電時においても、十分な処理水を得ることができる。受電設備を備えなくても、逆洗を行うことができ、十分な電気設備のない地域、国等でも膜ろ過システムを導入することができる。災害時対策が強固な膜ろ過システムとすることができる。
例えば、水力発電装置による水力発電において、流速0.3m/s、有効水頭差1.5m(実際の水頭差として例えば10m以上)、発電量1.5kWで、ろ過工程(蓄電)を60分間行った場合、発電量は1.5kW・hとなる。一方、使用電力18.5kWの逆洗ポンプを2台使用し、逆洗工程を1分間/回行うと、逆洗ポンプの使用電力は、18.5kW×2台×1/60=0.61kW・hとなる。発電量1.5kW・hは、逆洗ポンプの使用電力0.61kW・hより大きいため、逆洗工程を水力発電装置による蓄電で十分に行うことができる。
処理対象である被処理水は、例えば、懸濁物質等を含む水であり、例えば、河川水、工業用水、排水等が挙げられる。
膜ろ過工程で用いられる膜は、被処理水中の懸濁物質等をろ過することができるものであればよく、特に制限はないが、例えば、限外ろ過膜(UF膜)、精密ろ過膜(MF膜)等が挙げられる。限外ろ過膜の公称孔径は、0.01μm以上、0.1μm未満であり、精密ろ過膜の孔径は、0.1μm以上、0.3μm以下である。
膜としては、例えば、セラミック製等の無機膜、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)製、ポリエーテルサルフォン(PES)製、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製、酢酸セルロース(CA)製、ポリエチレン(PE)製等の有機膜等が挙げられる。膜は有機膜、無機膜のどちらでもよいが、透水性の高い無機膜を利用することで水頭差をより有効に利用することができるため、無機膜が好ましい。
膜ろ過装置12は、例えば、モジュール型の膜ろ過装置であり、円筒状等の筒状の容器(ケーシング)に密閉されたろ過膜を有する加圧型の膜ろ過装置である。ろ過膜の形態としては、チューブラ膜、中空糸膜等が挙げられ、中空糸膜が好ましい。ろ過膜の通液方式は、内圧式、外圧式いずれの方式でもよいが、外圧式が好ましい。膜ろ過装置12における通液方向は、通常は、上向流であるが、下向流であってもよい。膜ろ過装置12としては、浸漬型の平膜を用いてもよい。膜ろ過装置12は、被処理水槽10の水位レベルよりも下になるように配置されることが好ましい。
水力発電装置30は、水が高所から低所へ流れる位置エネルギーを利用して、発電を行う装置であり、水力で水車を回し、それによる動力で発電機を回して電気エネルギーを得る装置である。水力発電装置30としては、公知の構成の装置を使用すればよい。
二次電池32は、水力発電装置30で発電された電気を蓄電するための電池であり、公知の構成の電池を使用すればよい。
給電装置34は、二次電池32に蓄電された電気を逆洗ポンプ28とのポンプに供給する装置であり、公知の構成の装置を使用すればよい。
図1の膜ろ過システム1において、膜が閉塞してくると蓄電量が足りなくなる場合がある。この場合、膜ろ過装置12において、膜の一次側に接続された排水ラインである配管26から被処理水がブロー水として排出されながら、クロスフローろ過および蓄電が行われてもよい。これによって、膜の一次側にせん断力が働き、膜の閉塞が回復するとともに、ろ過のみの水量からろ過とブロー水量との水量へ増大するために、水力発電装置30による二次電池32への蓄電量が増加する。ダムの近郊や河川水を被処理水とするような水が多い場所では、常時クロスフローろ過を行ってもよい。
二次電池32は充放電を繰り返すことで劣化することがあるため、逆洗は、例えば、1~24時間に1回行われ、12時間~24時間に1回行われればよい。
水力発電装置30は、膜ろ過装置12と処理水槽14との間に設置されていてもよい。このような構成の例を図2に示す。
図2の膜ろ過システム2は、被処理水を貯留する被処理水槽10と、被処理水槽の水位レベルよりも下になるように配置された、処理水を貯留する処理水槽14と、被処理水槽10と処理水槽14との間に配置された膜ろ過装置12と、膜ろ過装置12と処理水槽14との間に設置された水力発電装置30と、膜ろ過装置12に処理水を供給するためのポンプである逆洗ポンプ28と、水力発電装置30で発電された電気を蓄電するための二次電池32と、二次電池32に蓄電された電気を逆洗ポンプ28に供給するための給電装置34と、を備える。
図2の膜ろ過システム2において、膜ろ過装置12と処理水槽14との間の処理水配管20には、水力発電装置30が設置され、水力発電装置30と二次電池32、二次電池32と給電装置34、給電装置34と逆洗ポンプ28が電気的接続等により接続されている。
図2の膜ろ過システム2では、水力発電装置30を膜ろ過装置12の後段に設け、水力発電装置30で発電された電気が二次電池32に蓄電されながら膜ろ過装置12によって膜ろ過処理が行われ、二次電池32に蓄電された電気が給電装置34によって供給されて逆洗ポンプ28が駆動され、逆洗工程が行われる。本構成によって、災害時等の停電時においても、十分な処理水を得ることができる。
膜ろ過装置において、浸漬型の平膜を用いる場合の構成の例を図3に示す。
図3の膜ろ過システム3は、被処理水を貯留する被処理水槽10と、被処理水槽の水位レベルよりも下になるように配置された、処理水を貯留する処理水槽14と、被処理水槽10と処理水槽14との間に配置された膜ろ過装置12と、被処理水槽10と膜ろ過装置12との間に設置された水力発電装置30と、膜ろ過装置12に処理水を供給するためのポンプである逆洗ポンプ28と、水力発電装置30で発電された電気を蓄電するための二次電池32と、二次電池32に蓄電された電気を逆洗ポンプ28に供給するための給電装置34と、を備える。膜ろ過装置12は、浸漬槽36と浸漬膜38とを備える。
図3の膜ろ過システム3において、被処理水槽10の入口には、被処理水配管16が接続されている。被処理水槽10の出口と膜ろ過装置12の浸漬槽36の入口とは、被処理水配管18により接続されている。浸漬槽36には浸漬膜38が設置されており、浸漬膜38の二次側と処理水槽14の入口とは、吸引ポンプ40を介して処理水配管20により接続されている。処理水槽14の処理水出口には、処理水配管22が接続されている。処理水槽14の逆洗水出口と処理水配管20における吸引ポンプ40の上流側とは、逆洗ポンプ28を介して逆洗水配管24により接続されている。被処理水槽10と膜ろ過装置12との間の被処理水配管18には、水力発電装置30が設置され、水力発電装置30と二次電池32、二次電池32と給電装置34、給電装置34と逆洗ポンプ28、吸引ポンプ40が電気的接続等により接続されている。
被処理水は、被処理水配管16を通して被処理水槽10に送液され、貯留された後、被処理水配管18を通して膜ろ過装置12の浸漬槽36へ送液される。膜ろ過装置12において、浸漬膜38を用いて被処理水が膜ろ過処理される(膜ろ過工程)。被処理水は、吸引ポンプ40によって浸漬膜38の一次側から二次側へと吸引、通液されて膜ろ過が開始され、被処理水に含まれる懸濁物質等がろ過される。膜ろ過が開始されたら、吸引ポンプ40の駆動が停止され、水頭差によるサイフォンの原理により膜ろ過が行われる。膜ろ過処理された処理水は、処理水配管20を通して処理水槽14に送液され、貯留される。処理水の一部は、処理水配管22を通して排出される。
膜ろ過処理の進行に伴い、浸漬膜38の表面には懸濁物質等が堆積し、ろ過抵抗が発生する場合がある。浸漬膜38の洗浄が必要になった場合、膜の洗浄が行われる。例えば、処理水の少なくとも一部は、逆洗水として、処理水槽14から逆洗ポンプ28によって逆洗水配管24、処理水配管20を通して浸漬膜38の二次側から導入され、一次側から排出されて、浸漬膜38の逆洗が行われる(逆洗工程)。この場合、逆洗ポンプ28、逆洗水配管24、処理水配管20等が洗浄手段(逆洗手段)として機能することになる。
図3の膜ろ過システム3では、水力発電装置30を膜ろ過装置12の前段に設け、水力発電装置30で発電された電気が二次電池32に蓄電されながら膜ろ過装置12によって膜ろ過処理が行われ、二次電池32に蓄電された電気が給電装置34によって供給されて吸引ポンプ40が駆動され、膜ろ過工程が行われる。また、二次電池32に蓄電された電気が給電装置34によって供給されて逆洗ポンプ28が駆動され、逆洗工程が行われる。本構成によって、災害時等の停電時においても、十分な処理水を得ることができる。
図3の膜ろ過システム3において、水力発電装置30は、膜ろ過装置12と処理水槽14との間に設置されていてもよい。このような構成の例を図4に示す。
図4の膜ろ過システム4は、被処理水を貯留する被処理水槽10と、被処理水槽の水位レベルよりも下になるように配置された、処理水を貯留する処理水槽14と、被処理水槽10と処理水槽14との間に配置された膜ろ過装置12と、膜ろ過装置12と処理水槽14との間に設置された水力発電装置30と、膜ろ過装置12に処理水を供給するためのポンプである逆洗ポンプ28と、水力発電装置30で発電された電気を蓄電するための二次電池32と、二次電池32に蓄電された電気を逆洗ポンプ28に供給するための給電装置34と、を備える。膜ろ過装置12は、浸漬槽36と浸漬膜38とを備える。
図4の膜ろ過システム4において、膜ろ過装置12と処理水槽14との間の処理水配管20には、水力発電装置30が設置され、水力発電装置30と二次電池32、二次電池32と給電装置34、給電装置34と逆洗ポンプ28、吸引ポンプ40が電気的接続等により接続されている。
図4の膜ろ過システム4では、水力発電装置30を膜ろ過装置12の後段に設け、水力発電装置30で発電された電気が二次電池32に蓄電されながら膜ろ過装置12によって膜ろ過処理が行われ、二次電池32に蓄電された電気が給電装置34によって供給されて吸引ポンプ40が駆動され、膜ろ過工程が開始される。また、二次電池32に蓄電された電気が給電装置34によって供給されて逆洗ポンプ28が駆動され、逆洗工程が行われる。本構成によって、災害時等の停電時においても、十分な処理水を得ることができる。
1,2,3,4 膜ろ過システム、10 被処理水槽、12 膜ろ過装置、14 処理水槽、16,18 被処理水配管、20,22 処理水配管、24 逆洗水配管、26 配管、28 逆洗ポンプ、30 水力発電装置、32 二次電池、34 給電装置、36 浸漬槽、38 浸漬膜。

Claims (4)

  1. 被処理水を膜ろ過装置によって膜ろ過処理して処理水を得る膜ろ過システムであって、
    前記被処理水を貯留する被処理水槽と、
    前記被処理水槽の水位レベルよりも下になるように配置された、前記処理水を貯留する処理水槽と、
    前記被処理水槽と前記処理水槽との間に配置された前記膜ろ過装置と、
    前記被処理水槽と前記膜ろ過装置との間に設置された水力発電装置と、
    前記膜ろ過装置に前記被処理水または前記処理水を供給するためのポンプと、
    前記水力発電装置で発電された電気を蓄電するための二次電池と、
    前記二次電池に蓄電された電気を前記ポンプに供給するための給電装置と、
    を備え、
    前記水力発電装置で発電された電気が前記二次電池に蓄電されながら前記膜ろ過装置によって膜ろ過処理が行われ、前記蓄電された電気が前記給電装置によって供給されて前記ポンプが駆動され、
    前記膜ろ過装置の膜が閉塞してきた場合に、前記膜の一次側に接続された排水ラインから被処理水が排出されながら、クロスフローろ過および前記蓄電が行われ、前記膜ろ過装置の膜が閉塞してきた場合以外には、前記クロスフローろ過は行われないことを特徴とする膜ろ過システム。
  2. 被処理水を膜ろ過装置によって膜ろ過処理して処理水を得る膜ろ過システムの運転方法であって、
    前記被処理水を貯留する被処理水槽と、
    前記被処理水槽の水位レベルよりも下になるように配置された、前記処理水を貯留する処理水槽と、
    前記被処理水槽と前記処理水槽との間に配置された前記膜ろ過装置と、
    前記被処理水槽と前記膜ろ過装置との間に設置された水力発電装置と、
    前記膜ろ過装置に前記被処理水または前記処理水を供給するためのポンプと、
    前記水力発電装置で発電された電気を蓄電するための二次電池と、
    前記二次電池に蓄電された電気を前記ポンプに供給するための給電装置と、
    を備える膜ろ過システムにおいて、
    前記水力発電装置で発電した電気を前記二次電池に蓄電しながら前記膜ろ過装置によって膜ろ過処理を行い、前記蓄電した電気を前記給電装置によって供給して前記ポンプを駆動し、
    前記膜ろ過装置の膜が閉塞してきた場合に、前記膜の一次側に接続された排水ラインから被処理水を排出しながら、クロスフローろ過および前記蓄電を行い、前記膜ろ過装置の膜が閉塞してきた場合以外には、前記クロスフローろ過は行わないことを特徴とする膜ろ過システムの運転方法。
  3. 被処理水を膜ろ過装置によって膜ろ過処理して処理水を得る膜ろ過システムにおける前記膜ろ過装置に前記被処理水または前記処理水を供給するためのポンプに電気を供給する、膜ろ過システムへの電気供給装置であって、
    前記膜ろ過装置は、前記被処理水を貯留する被処理水槽と、前記被処理水槽の水位レベルよりも下になるように配置された、前記処理水を貯留する処理水槽と、の間に配置され、
    前記被処理水槽と前記膜ろ過装置との間に設置された水力発電装置と、
    前記水力発電装置で発電された電気を蓄電するための二次電池と、
    前記二次電池に蓄電された電気を前記ポンプに供給するための給電装置と、
    を備え、
    前記水力発電装置で発電された電気が前記二次電池に蓄電されながら前記膜ろ過装置によって膜ろ過処理が行われ、前記蓄電された電気が前記給電装置によって供給されて前記ポンプが駆動され、
    前記膜ろ過装置の膜が閉塞してきた場合に、前記膜の一次側に接続された排水ラインから被処理水が排出されながら、クロスフローろ過および前記蓄電が行われ、前記膜ろ過装置の膜が閉塞してきた場合以外には、前記クロスフローろ過は行われないことを特徴とする、膜ろ過システムへの電気供給装置。
  4. 被処理水を膜ろ過装置によって膜ろ過処理して処理水を得る膜ろ過システムにおける前記膜ろ過装置に前記被処理水または前記処理水を供給するためのポンプに電気を供給する、膜ろ過システムへの電気供給方法であって、
    前記膜ろ過装置は、前記被処理水を貯留する被処理水槽と、前記被処理水槽の水位レベルよりも下になるように配置された、前記処理水を貯留する処理水槽と、の間に配置され、
    前記被処理水槽と前記膜ろ過装置との間に設置された水力発電装置と、
    前記二次電池に蓄電された電気を前記ポンプに供給するための給電装置と、
    を備える電気供給装置を用い、
    前記水力発電装置で発電した電気を前記二次電池に蓄電しながら前記膜ろ過装置によって膜ろ過処理を行い、前記蓄電した電気を前記給電装置によって供給して前記ポンプを駆動し、
    前記膜ろ過装置の膜が閉塞してきた場合に、前記膜の一次側に接続された排水ラインから被処理水を排出しながら、クロスフローろ過および前記蓄電を行い、前記膜ろ過装置の膜が閉塞してきた場合以外には、前記クロスフローろ過は行わないことを特徴とする、膜ろ過システムへの電気供給方法。
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