JP5181987B2 - 浸漬型膜モジュールの洗浄方法 - Google Patents

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本発明は、原水が供給される浸漬槽内に浸漬した膜モジュールで吸引ろ過する造水方法で使用される浸漬型膜モジュールを吸引ろ過に続けて洗浄する方法に関するものである。
さらに詳しくは、吸引ろ過を継続した状態で原水の供給を停止し、原水の供給停止と同時もしくはその後に膜モジュールの下方から空気供給を開始して空気洗浄を行なうことにより、洗浄時の排水量を低減させ、局所的な膜のファウリングを防止することが可能な浸漬型膜モジュール洗浄方法に関するものである。
近年、上下水道や廃水処理等の水処理用途において原水中の不純物を分離除去して清澄な水に変換する膜ろ過法の普及が進んでいる。膜の除去対象物質は、膜の種類によって異なるが、精密ろ過膜や限外ろ過膜の場合は、一般的に懸濁物質、細菌、原虫、コロイド物質等が挙げられる。
膜ろ過運転を行う場合、膜ろ過水量の累積的増加に伴って、膜表面や膜細孔内にフミン酸等の有機物や鉄、マンガン等の無機物の付着量が増大していき、ろ過水量の低下あるいは膜差圧の上昇が問題となってくる。
ろ過性能を維持するための膜の洗浄方法として、膜の原水側に気泡を導入し、膜を揺動させ、膜同士を触れ合わせることにより膜表面の付着物質を掻き落とす空気洗浄や、膜ろ過時の水の流れとは逆の方向から、膜ろ過水あるいは清澄水を圧力で流し込み、膜表面や膜細孔内に付着していたファウリング原因物質を排除する逆流洗浄が実用化されている。
原水が供給される浸漬槽内に浸漬した膜モジュールで吸引ろ過する造水方法においても吸引ろ過後に定期的に空気洗浄や逆流洗浄を実施することが必要である。前記洗浄後には膜表面や膜細孔内に付着していたファウリング原因物質が浸漬槽内の水中に多く浮遊しているので、一旦浸漬槽内の水を排水し、再度原水を供給することが一般に行われている。このときの排水量は逆流洗浄直前に貯留されていた浸漬槽内水の量と逆流洗浄時に供給された洗浄水量との和である。浸漬槽としては、複数以上の膜モジュールが浸漬設置できるような大きな槽が通常使用されるので、逆流洗浄前の浸漬槽内水の量は非常に多く、水回収率を低下させる主原因となっていた。
かかる問題を解決するための手段として、吸引ろ過を継続した状態で原水の供給を停止し、浸漬槽内の水面を相当下げた後に、逆流洗浄や空気洗浄を実施し、浸漬槽内の汚濁水をドレン排出する方法が提案されている(特許文献1参照)。このように、逆流洗浄直前における浸漬槽内水を極力少なくしておけば、物理洗浄後の浸漬槽内の排水量を少なくすることが可能である。
ところが、この場合、吸引ろ過を継続した状態で原水の供給を停止し、浸漬槽内の水面を下げていく過程において、大気中に露出した膜部分では膜ろ過できないことから、膜ろ過可能な有効膜面積が徐々に下がっていく。その結果、膜間圧力(TMP)は上昇していき、局所的な膜ファウリングが進行する。また、TMPが高くなると、膜表面や膜細孔内に付着していた物質をその後の洗浄工程において剥離させるのが困難となる。
この現象を回避するためには、原水の供給停止後に膜ろ過流量を下げていき、TMPを一定に維持しつつ水面を徐々に下げていく方法が考えられるが、所定の水位まで下げるのに長い時間を要し、その結果、単位時間あたりの造水量(造水効率)が低下する問題があり、現実的な解決策ではない。
特表2007−503972号公報
本発明は、従来技術によって浸漬型膜モジュールを物理的洗浄する場合に特有の問題点(洗浄排水量が多いという問題点)を解決し、物理洗浄時における排水量を大幅に低減し、水回収率をあげることができ、しかも、局所的な膜のファウリングを防止することができる浸漬型膜モジュールの物理洗浄方法を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明は以下の構成を採用する。
すなわち、原水が供給される浸漬槽内に浸漬した膜モジュールで吸引ろ過する造水方法で使用される浸漬型膜モジュールを、吸引ろ過に続けて洗浄する方法であって、吸引ろ過を継続した状態で原水の供給を停止し、原水の供給停止と同時もしくはその後に膜モジュールの下方から空気供給を開始して空気洗浄を行なう第1洗浄工程を実施し、次いで、浸漬槽内の水の上面が膜モジュールの膜面の上端と同じもしくは膜面上端よりも上にある時に吸引ろ過を停止し、膜ろ過水の膜モジュールへの逆流供給を開始して逆流洗浄と空気洗浄とを同時に行なう第2洗浄工程を実施し、次いで、空気供給と膜ろ過水の逆流供給を停止し、排水を開始して浸漬槽内の水を槽外に排出することを特徴とする浸漬型膜モジュールの洗浄方法、である。
あるいは、原水が供給される浸漬槽内に浸漬した膜モジュールで吸引ろ過する造水方法で使用される浸漬型膜モジュールを、吸引ろ過に続けて洗浄する方法であって、吸引ろ過を継続した状態で原水の供給を停止し、原水の供給停止と同時もしくはその後に膜モジュールの下方から空気供給を開始して空気洗浄を行なう第1洗浄工程を実施し、次いで、浸漬槽内の水の上面が膜モジュールの膜面の上端と同じもしくは膜面上端よりも上にある時に吸引ろ過を停止し、膜ろ過水の膜モジュールへの逆流供給を開始して逆流洗浄を行ない、空気洗浄を逆流洗浄開始時もしくはそれより後に停止する第2洗浄工程を実施し、次いで、膜ろ過水の逆流供給を停止し、排水を開始して浸漬槽内の水を槽外に排出することを特徴とする浸漬型膜モジュールの洗浄方法、である。
このとき、洗浄終了後すぐに吸引ろ過を開始するためには、排水開始時期を前記第2洗浄工程の途中に変更することが好ましい。
本発明は、原水が供給される浸漬槽内に浸漬した膜モジュールで吸引ろ過する造水方法で使用される浸漬型膜モジュールを、吸引ろ過に続けて洗浄する際、洗浄方法を工夫することによって、浸漬型膜モジュールを物理的洗浄する場合に特有の問題を解消し、物理洗浄排水量を大幅に低減し、すなわち水回収率をあげることができ、しかも、局所的な膜のファウリングを防止することができる。
以下、図面に示す実施態様に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施態様に限定されるものではない。図1〜図5は、本発明による洗浄を行うことが可能な造水装置・工程の一実施態様を示す概略図である。
本発明法において使用する造水装置には、例えば図1に示すように、原水供給時に「開」とする原水供給弁1と、原水を貯留する浸漬槽2とが設けられ、浸漬槽2内に浸漬させて浸漬型膜モジュール3が設置されている。膜ろ過時に「開」とするろ過水弁4と、吸引ろ過するための吸引ポンプ5とが、浸漬型膜モジュール3のろ過水側から延びる配管途中に設置されている。吸引ろ過されて取り出された膜ろ過水は、ろ過水槽6に貯留される。コンプレッサー7から供給された空気を浸漬槽2内へ供給する配管の途中に、空気供給時に「開」とする空洗弁8が設けられていて、供給された空気は散気管9から浸漬槽内に散気される。ろ過水槽6内に貯留された膜ろ過水を膜モジュールへ逆流供給するための配管と逆洗ポンプ10が設けられ、その配管途中に、逆流洗浄時に「開」とする逆洗弁11が設けられている。浸漬槽2内の水を排水する時に「開」とする排水弁12が、浸漬槽2の底部から延びる排水管途中に設けられている。
ここで、本発明における浸漬型膜モジュール3としては、平膜モジュールや中空糸膜モジュール等があるが、いずれでも構わない。また、膜モジュールを構成する分離膜としては、所望の処理水の水質や水量によって、MF膜(精密濾過膜)を用いたり、UF膜(限外濾過膜)を用いたり、あるいは両者を併用したりする。例えば、濁質成分、大腸菌、クリプトスポリジウム等を除去したい場合はMF膜でもUF膜でも、どちらを用いても構わないが、ウィルスや高分子有機物等も除去したい場合にはUF膜を用いるのが好ましい。
上述の造水装置において、物理洗浄は次のように実施される。
図1は、本発明によって浸漬型膜モジュールを洗浄する前における通常のろ過工程の状態を示している。まず、湖沼水、河川水、下水二次処理水等の原水が、開状態の原水供給弁1を経て浸漬槽2内に供給される。ろ過水弁4が開にされ吸引ポンプ5による吸引によって浸漬型膜モジュール3の吸引ろ過が行われる。ろ過方式としては、一定の処理水量が得られ、また、全体の制御が容易であるという理由で、定圧ろ過よりも定流量ろ過とするのが好ましい。ろ過の動力として吸引ポンプを使う代わりに、動力源を必要とせず、処理槽の液面よりも処理水タンクの液面を低くした水位差利用のサイフォンとしてもよい。またサイフォンでは所定の水量を確保できない場合には、吸引ポンプ5を併用してもよい。ろ過時間は原水水質や膜透過流束に応じて適宜設定するのが好ましいが、所定のTMPに到達するまでろ過時間を継続させてもよい。膜ろ過水はろ過水槽6に貯留される。
前記ろ過工程終了後に第1洗浄工程を開始する。図2は、本発明に係る浸漬型膜モジュールの洗浄方法において、第1洗浄工程を実施する状態を示している。原水供給弁1を閉にして原水供給を停止する。この原水供給停止と同時もしくはその後に空洗弁8を開にして膜モジュールの下方に設置した散気管9から空気を供給して空気洗浄を開始する。その空気供給源としてはコンプレッサー7を用いてもよいし、ブロワー(図示なし)を用いても構わない。第1洗浄工程の開始直後には、空気の供給により浸漬槽内の水の上面が瞬時に上昇するが、膜ろ過が継続されることで徐々に浸漬槽内の水の上面が低下していく。本発明の場合、浸漬槽内の水の上面が膜モジュールの膜面の上端と同じか、もしくは膜面上端よりも上にある時に吸引ろ過を停止するので、膜面が大気にさらされることはなく、有効膜面積が保持された状態で空気洗浄が実施されるのでTMP上昇を抑制することができる。ここで、散気管9からの空気の供給流量が大きいほど、浸漬槽2内の水量が極力少ない状態まで吸引ろ過を継続できるので水回収率が高くなり、また洗浄効果も高くなるものの、大きすぎると膜面を擦過損傷させたり膜を破断させたりする可能性があるので、浸漬型膜モジュール3の形状や膜の性能に応じて適宜空気の供給流量を制御する必要がある。膜を損傷させずに回収率を稼ぐために、散気管9の散気孔を浸漬型膜モジュール3内に直接空気が流入しないような箇所にも設けたり、浸漬型膜モジュール3と浸漬型膜モジュール3の空隙に第1洗浄工程のみに稼動する散気管を別途設けたりしてもよい。
水の上面が膜モジュールの膜面の上端と同じか、もしくは膜面上端よりも上にある時に吸引ろ過を停止することによって第1洗浄工程が終了し、膜ろ過水の膜モジュールへの逆流供給による逆流洗浄が開始されることにより、第2洗浄工程が開始される。
図3は、本発明に係る浸漬型膜モジュールの洗浄方法において、第2洗浄工程を実施する状態を示している。ここで、ろ過水弁4は閉で、吸引ポンプ5が停止されていて、吸引ろ過が停止されている。逆洗弁11は開で、逆洗ポンプ10が稼動されていて、ろ過水槽6内に貯留されている膜ろ過水が膜モジュールへと逆流供給され、逆流洗浄が行われている。逆流供給された膜ろ過水(逆洗水)の流量は、高いほど、膜細孔内のファウリング物質を剥離させる効果は大きいが、逆に、高いほど水回収率が低下するので、前記ろ過工程のろ過流量と同等以上2倍以下とすることが好ましい。逆洗水には、次亜塩素酸ナトリウム、二酸化塩素、過酸化水素、オゾン等が添加されていた方がファウリング物質を分解し、洗浄効果が高くなるので好ましいので、膜が劣化しない程度の濃度となる量を、供給配管途中に適宜添加すること(図示なし)が好ましい。前記酸化剤の濃度が高い場合、ろ過再開時に二次配管内に残留していた酸化剤がろ過水槽6に流入するので、逆洗終了前に添加を止めるのが好ましい。
図3に示す第2洗浄工程では、空気洗浄を第1洗浄工程に引き続いて実施しているので、逆流洗浄と空気洗浄とが同時に行われている。第2洗浄工程において逆流洗浄と空気洗浄とを同時に行うことにより膜洗浄効果を高めることができる。しかし、この工程では空気洗浄を行わず逆流洗浄のみを実施することにしてもよいし、また、工程途中で空気洗浄を停止して逆流洗浄のみの実施としてもよい。即ち、空気洗浄を停止する時期は、第2洗浄工程開始時から第2洗浄工程終了までの間の任意の時期であればよく、原水濁度やろ過時間等の条件に応じて適宜設定すればよい。空気洗浄を停止させる際には、空洗弁8を閉とし、コンプレッサー7を停止させる。
逆洗弁11を閉とし、逆洗ポンプ10を停止することによって、膜ろ過水の逆流供給を停止させ、逆流洗浄を終了させることにより、第2洗浄工程が終了する。図3〜図4に示す実施態様では、逆流洗浄の終了(第2洗浄工程終了)と同時に空気洗浄を停止させている。
第2洗浄工程終了に次いで排水工程を開始する。図4は、本発明に係る浸漬型膜モジュールの洗浄方法において、排水工程を実施する状態を示している。排水弁12を開にして、浸漬槽2内の水の槽外への排出を開始することにより排水工程が開始される。この排水弁12を開にする操作は、図3〜図4に示す実施態様では、前記第2洗浄工程終了と同時に行われているが、排水弁12の開操作は、前記第2洗浄工程終了以後に必ずしも実施する必要はなく、単位時間あたりの造水量(造水効率)をあげるために、洗浄終了後すぐに吸引ろ過を開始する場合には、第2洗浄工程の途中に排水弁12の開操作を実施することが好ましい。
浸漬槽2内の水の排水が終了した後に、排水弁12を閉にして、排水工程が終了する。排水工程終了後に、原水供給弁1を開にして浸漬槽2内へ原水の供給を開始する。図5は、本発明に係る浸漬型膜モジュールの洗浄方法を終了して原水供給を開始した時の状況を示している。原水の供給が開始された後、浸漬槽2内の水の上面が徐々に上がっていき、水の上面が膜モジュールの膜面の上端と同じないしそれより上になるまで浸漬槽2内に原水が供給された時に、図1に示すろ過工程が開始される。これ以降は、図1のろ過工程、図2〜図4に示す洗浄工程が繰り返される。
(実施例1)
図1に示すような装置において、吸引ろ過と洗浄とを行った。
装置には、鋼板製角型(寸法W200mm×D200mm×H1300mm)の浸漬槽2と、公称孔経0.05μmのポリフッ化ビニリデン製中空糸膜で膜面積が15mの浸漬型膜モジュール3とが設置されていた。平均濁度5度の原水を供給し、膜透過流束1m/dで30分間吸引ろ過して膜ろ過水を取り出した。
次いで、図2に示すように、膜透過流束1m/dの吸引ろ過を継続した状態で原水の供給を停止し、原水の供給停止と同時に膜モジュールの下方から150L/minの空気供給を開始して、1分間空気洗浄を行なった(第1洗浄工程)。第1洗浄工程終了時(吸引ろ過の停止時)には浸漬槽2内の水の上面が膜モジュールの膜面の上端と同じになっていた。
続いて、図3に示すように、吸引ろ過を停止し、膜ろ過水の膜モジュールへの逆流供給を開始して、膜透過流束2m/dの逆流洗浄と150L/minの空気洗浄とを同時に0.5分間行なった(第2洗浄工程)。続いて、図4に示すように、空気供給を停止し、膜ろ過水の逆流供給を停止し、排水を開始して浸漬槽2内の水を槽外に全量排出した。
その後、図5に示すように、原水を浸漬槽2内に供給した後、図1のろ過工程に戻り、上記工程を繰り返していった。その結果、浸漬型膜モジュールのろ過差圧は運転開始直後15kPaであったのに対し、2ヶ月後に28kPaであり、安定運転が行えており、薬液洗浄をする必要がなかった。また、水回収率は93.7%であり、1日あたりの造水量は13.24m/dであった。
(実施例2)
逆流洗浄の開始時に空気供給を停止させ、第2洗浄工程においては空気洗浄を行わなかったこと以外は、実施例1と全く同じ条件でもって、吸引ろ過と洗浄とを繰り返し実施した。
その結果、浸漬膜モジュール12のろ過圧力は運転開始直後15kPaであったのに対し、2ヶ月後に37kPaであり、安定運転が行えており、薬液洗浄をする必要がなかった。また、水回収率は93.7%であり、1日あたりの造水量は13.24m/dであった。
(比較例1)
第1洗浄工程を行う代わりに、原水と空気の供給を停止した状態で膜透過流束1m/dでの吸引ろ過を1分間継続した以外は、実施例1と全く同じ条件でもって、吸引ろ過と洗浄とを繰り返し実施した。
その結果、浸漬型膜モジュールのろ過差圧は運転開始直後15kPaであったのに対し、2ヶ月後には70kPaと、ろ過差圧が許容水準を超過し、安定運転が困難となったため、運転を停止し、薬液洗浄を実施した。運転停止した時、モジュール内の下方の中空糸膜表面には多量の汚泥が付着し、膜面が汚れていた。
(比較例2)
第1洗浄工程を行う代わりに、原水と空気の供給を停止した状態で差圧が一定になるように膜透過流束を下げた条件下で吸引ろ過を継続し、浸漬槽2内の水の上面が膜モジュールの膜面の上端と同じとなった時点で吸引ろ過を停止したこと以外は、実施例1と全く同じ条件でもって、吸引ろ過と洗浄とを繰り返し実施した。
その結果、浸漬型膜モジュールのろ過差圧は運転開始直後15kPaであったのに対し、2ヶ月後も28kPaと安定運転が行えており、薬液洗浄をする必要がなかった。水回収率は93.7%と高かった。ところが、第1洗浄工程における吸引ろ過の膜ろ過流束を下げたので、槽内の水面を所定位置まで低下させるために時間がかかり、1日あたりの造水量は12.86m/dと低かった。
(比較例3)
第1洗浄工程を行わずに第2洗浄工程を実施したこと以外は実施例1と全く同じ条件でもって、吸引ろ過と洗浄とを繰り返し実施した。
その結果、浸漬型膜モジュールのろ過差圧は運転開始直後15kPaであったのに対し、2ヶ月後も31kPaと安定運転が行えており、薬液洗浄をする必要がなかった。ところが、第1洗浄工程を行わなかったことにより水回収率は90.6%と低かった。1日あたりの造水量は13.18m/dであった。
本発明によって浸漬型膜モジュールを洗浄する前における、通常のろ過工程の状態を示す造水装置・工程の概略図である。 本発明に係る浸漬型膜モジュールの洗浄方法において、第1洗浄工程を実施する状態を示す概略図である。 本発明に係る浸漬型膜モジュールの洗浄方法において、第2洗浄工程を実施する状態を示す概略図である。 本発明に係る浸漬型膜モジュールの洗浄方法において、排水を行う状態を示す概略図である。 本発明によって浸漬型膜モジュールを洗浄した後に、給水を開始する状態を示す概略図である。
符号の説明
1:原水供給弁
2:浸漬槽
3:浸漬型膜モジュール
4:ろ過水弁
5:吸引ポンプ
6:ろ過水槽
7:コンプレッサー
8:空洗弁
9:散気管
10:逆洗ポンプ
11:逆洗弁
12:排水弁

Claims (3)

  1. 原水が供給される浸漬槽内に浸漬した膜モジュールで吸引ろ過する造水方法で使用される浸漬型膜モジュールを、吸引ろ過に続けて洗浄する方法であって、吸引ろ過を継続した状態で原水の供給を停止し、原水の供給停止と同時もしくはその後に膜モジュールの下方から空気供給を開始して空気洗浄を行なう第1洗浄工程を実施し、次いで、浸漬槽内の水の上面が膜モジュールの膜面の上端と同じもしくは膜面上端よりも上にある時に吸引ろ過を停止し、膜ろ過水の膜モジュールへの逆流供給を開始して逆流洗浄と空気洗浄とを同時に行なう第2洗浄工程を実施し、次いで、空気供給と膜ろ過水の逆流供給を停止し、排水を開始して浸漬槽内の水を槽外に排出することを特徴とする浸漬型膜モジュールの洗浄方法。
  2. 原水が供給される浸漬槽内に浸漬した膜モジュールで吸引ろ過する造水方法で使用される浸漬型膜モジュールを、吸引ろ過に続けて洗浄する方法であって、吸引ろ過を継続した状態で原水の供給を停止し、原水の供給停止と同時もしくはその後に膜モジュールの下方から空気供給を開始して空気洗浄を行なう第1洗浄工程を実施し、次いで、浸漬槽内の水の上面が膜モジュールの膜面の上端と同じもしくは膜面上端よりも上にある時に吸引ろ過を停止し、膜ろ過水の膜モジュールへの逆流供給を開始して逆流洗浄を行ない、空気洗浄を逆流洗浄開始時もしくはそれより後に停止する第2洗浄工程を実施し、次いで、膜ろ過水の逆流供給を停止し、排水を開始して浸漬槽内の水を槽外に排出することを特徴とする浸漬型膜モジュールの洗浄方法。
  3. 請求項1又は2に記載の浸漬膜モジュールの洗浄方法において、その排水開始時期を前記第2洗浄工程の途中に変更することを特徴とする浸漬膜モジュールの洗浄方法。
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