JPWO2019187646A1 - 撮像装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

イメージセンサのあおり量とフランジバックのずれ量を算出しユーザーに提示する撮像装置及びその制御方法を提供する。撮像装置は、イメージセンサの撮像領域中の複数箇所の小エリア毎に、ユーザーのマニュアル操作によるフォーカスポジションの移動に追従してAF検波してレンズのフォーカスポジションと合焦度のデータを取得し、前記複数箇所の小エリア間におけるフォーカスポジションと合焦度のデータの相互相関に基づいて、前記イメージセンサのあおり量又は前記レンズのフランジバックのずれ量を算出する。

Description

本明細書で開示する技術は、イメージセンサのあおり又はフランジバックのずれの状態をユーザーに提示する撮像装置及びその制御方法に関する。
CCDやCMOSなどの撮像素子を利用したデジタル式の撮像装置が、一般ユーザー向け、及び、映画やドラマ撮影などの業務向けに、広く普及している。
撮像素子の撮像面は、レンズの鏡筒の光軸に対して垂直に配置する必要があるが、光軸に対して傾斜する「あおり」現象が発生することが懸念される。また、撮像レンズで集光した被写体像を撮像素子の撮像面に結像させる必要があるが、フランジバック(レンズのマウント面から撮像面までの距離)のずれにより正しく結像されなくなることが懸念される。上記のあおりやフランジバックのずれは、とりわけレンズ交換式のカメラにおいて、経年劣化により発生し易い現象である。
例えば、光学系及び撮像手段を有する装置において、光学系あるいは撮像手段の光軸に対する撮像対象面の垂直度を検査する技術について提案がなされている(例えば、特許文献1を参照のこと)。しかしながら、当該技術において、画像を取得する装置や演算装置はカメラなどの撮像装置とは別にあり、あらかじめ測定環境が用意されている場所での検査を想定したものである。
また、デジタルカメラの製造工程における撮像素子の傾き検査において、定量的な傾きを検出するとともに撮像素子の取り付け位置の微調整を行う測定装置について提案がなされている(例えば、特許文献2を参照のこと)。当該測定装置による測定は、測定用チャートを駆動機構に取り付けることを想定しているが、ユーザーが撮像装置を使用する環境でこのような駆動機構を必ずしも用意できるとは限らない。
また、光軸方向に対する撮像素子の傾きを補正する撮像装置のあおり補正方法及びあおり補正装置について提案がなされている(例えば、特許文献3を参照のこと)。当該補正方法において撮像素子区の傾きを補正するには、複数のあおり補正素子を光軸周囲に離散的に配置してそれらを駆動させる必要がある。
特開平10−197226号公報 特開2006−319544号公報 特開2010−11042号公報
本明細書で開示する技術の目的は、イメージセンサのあおり又はフランジバックのずれの状態をユーザーに提示する撮像装置及びその制御方法を提供することにある。
本明細書で開示する技術の第1の側面は、
イメージセンサの撮像領域中の複数箇所の小エリア毎に、レンズのフォーカスポジションと合焦度のデータを取得する測定部と、
前記複数箇所の小エリア間におけるフォーカスポジションと合焦度のデータの相関関係に基づいて、前記イメージセンサのあおり量又は前記レンズのフランジバックのずれ量を算出する演算部と、
を具備する撮像装置である。
前記測定部は、ユーザーのマニュアル操作によるフォーカスポジションの移動に追従してAF検波してフォーカスポジション毎の合焦度データを測定する。また、前記測定部は、前記イメージセンサを高速撮像にした撮像画像を用いて、取りこぼしがないように前記データの取得を行う。
前記撮像装置は、前記演算部が算出した前記あおり量又は前記フランジバックのずれ量を出力する出力部をさらに備える。前記出力部は、前記あおり量を色の濃淡又は色合いで表現した画像を前記撮像画像に重畳して表示する。また、前記出力部は、前記あおり量又は前記フランジバックのずれ量が許容範囲以内でない場合には、前記あおり量又は前記フランジバックのずれ量の数値情報を出力する。
また、本明細書で開示する技術の第2の側面は、
イメージセンサの撮像領域中の複数箇所の小エリア毎に、レンズのフォーカスポジションと合焦度のデータを取得する測定ステップと、
前記複数箇所の小エリア間におけるフォーカスポジションと合焦度のデータの相関関係に基づいて、前記イメージセンサのあおり量又は前記レンズのフランジバックのずれ量を算出する演算ステップと、
前記演算部で算出した前記あおり量又は前記フランジバックのずれ量を出力する出力ステップと、
を有する撮像装置の制御方法である。
本明細書で開示する技術によれば、ユーザーによるフォーカス操作に追従してイメージセンサのあおり又はフランジバックのずれの状態をユーザーに提示することができる、撮像装置及びその制御方法を提供することができる。
なお、本明細書に記載された効果は、あくまでも例示であり、本発明の効果はこれに限定されるものではない。また、本発明が、上記の効果以外に、さらに付加的な効果を奏する場合もある。
本明細書で開示する技術のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
図1は、撮像装置100の構成を示した図である。 図2は、検出システム1の構成を模式的に示した図である。 図3は、切り出し位置毎のフォーカスポジションに対する合焦度の関係を例示した図である。 図4は、検出システム1において撮像装置100のあおり量及びフランジバックのずれ量を検出するための処理手順を示したフローチャートである。 図5は、フォーカスポジションに対する合焦度の関係の波形データを例示した図である。 図6は、検出システム1においてレンズ101のフォーカスポジションと合焦度を対応付ける仕組みを説明するための図である。 図7は、レンズ101のフォーカスポジションのマニュアル操作例1〜3を示した図である。 図8は、操作例1に対応して、撮像速度を適応的に変化させる様子を示した図である。 図9は、測定用チャートの一例を示した図である。 図10は、レンズ101のあおり量とフランジバックのずれ量を表示する画面構成例を示した図である。 図11は、フォーカスの目標位置の表示例を示した図である。 図12は、フォーカスの目標位置を表示した例をモニタ画面の構成例を示した図である。 図13は、フォーカスの目標位置の表示例(目標フォーカスポジションと現在のフォーカスポジションが大きくずれている場合)を示した図である。 図14は、フォーカスポジションの動きの例を示した図である。
以下、図面を参照しながら本明細書で開示する技術の実施形態について詳細に説明する。
A.システム構成
図1には、撮像装置100本体の光軸方向110に沿った断面を概略的に示している。また、同図では、説明の便宜上、一部の部品しか描いていない。
光軸方向110に従って、レンズ101、絞り111、シャッター112、イメージセンサ102の順に配置される。また、撮像装置100本体の背面には表示部113が配設されている。イメージセンサ102は、例えばCMOSやCCDなどの、受光量に応じた電気信号を発生させる撮像素子からなる。表示部113は、例えば液晶パネル又は有機EL素子(OLED)などで構成される。また、表示部113の表面にはタッチパネルが重畳され、表示部113をユーザーインターフェースとしても利用することができる。
なお、絞り111やシャッター112の動作制御(すなわち、露光やシャッタータイミング制御)、並びにイメージセンサ102で捕捉した画像信号の処理などを行う回路モジュールは、図1では省略している。
レンズ101は、実際にはレンズ鏡筒内に支持された1又は複数のレンズからなる。また、レンズ101(若しくは、レンズ鏡筒)の外周には、フォーカスポジションをマニュアルで操作するためのフォーカスリング114が配設されている。フォーカスリング114はレンズ101の円周方向に回転操作が可能であり、フォーカスリング114の光軸に対する回転量に対してほぼ線形的にレンズ101のフォーカスポジションが移動する。ユーザーは、フォーカスリング114を回して、フォーカスポジションの端から端まで移動させることができるものとする。なお、ユーザーがフォーカスポジションをマニュアル操作するための手段は、フォーカスリング114以外の形態であってもよい。
本実施形態では、レンズ101は交換式レンズであることを想定している。参照番号115で示す、交換式のレンズ101のマウント面からイメージセンサ102の撮像面までの距離は「フランジバック」である。一般に、フランジバックの長さはレンズマウントの規格によって厳密に定められている。また、レンズ101の光軸110に対してイメージセンサ102の撮像面は垂直でなければならない。
ところが、レンズ101が交換式の場合、撮像装置100本体からレンズの101の着脱を繰り返すことや、経年劣化に起因して、フランジバックの長さが変化したり、レンズ101の光軸110に対してイメージセンサ102の撮像面が垂直から傾いたりする現象が発生することが懸念される。フランジバックの長さが変化することを、フランジバックのずれという。また、レンズ101の光軸110に対してイメージセンサ102の撮像面がレンズ101の光軸から傾くことを、あおりという。
図2には、撮像装置100のあおりやフランジバックのずれ量を検出するための検出システム1の構成を模式的に示している。
検出対象となる撮像装置100は、レンズ101と、イメージセンサ102と、フロントエンドカメラ信号処理部103と、映像信号処理部104を備えている。撮像装置100は、動画像や静止画像を撮影可能ないわゆるデジタルカメラである。撮像装置100は、シャッター動作や露光の制御、撮像画像を表示部への表示制御、撮像画像の記録媒体への記録制御などを行う制御部、本体背面などに配置された表示部、記録媒体といった構成部品をさらに備えていてもよいが、説明の簡素化のため、図示を省略している。
フロントエンドカメラ信号処理部103は、イメージセンサ102から出力された画像信号に対して、例えばCDS(Correlated Double Sampling)などのノイズ除去処理や、画像信号を所望の信号レベルとするAGC(Automatic Gain Control)処理、アナログ画像信号のデジタル信号へのAD変換といった処理を実施する。
映像信号処理部104は、AD変換後の画像信号に対して、欠陥補正やシェーディング補正などの補正処理、ホワイトバランス調整や輝度補正、デモザイクといったカメラ信号処理、解像度変換、圧縮伸長処理などを行う。本実施形態では、映像信号処理部104は、フォーカス状態を検出するAF検波処理を行うAF検波回路も備えているものとする。
フロントエンドカメラ信号処理部103並びに映像信号処理部104は、それぞれLSI(Large Scale Integration)で構成される。あるいは、フロントエンドカメラ信号処理部103と映像信号処理部104を合わせて1つのLSIで構成されてもよい。
撮像装置100本体からレンズ101を交換する度に、レンズ101の光軸がイメージセンサ102の撮像面に対して垂直となり、且つ、レンズ101で集光した被写体像をイメージセンサ102の撮像面に正しく結像できるように、取り付ける必要がある。しかしながら、レンズ101の交換を継続的に行うと、経年劣化により、レンズ101の光軸に対してイメージセンサ102の撮像面が傾斜する「あおり」や、レンズ101のマウント面とイメージセンサ102の撮像面間の距離(フランジバック)が変化するといった現象が発生することが懸念される(前述)。
通常、フランジバックはレンズマウントの規格によって厳密に決められている。フランジバックには高い精度が求められており、フランジバックが正確でないとレンズ101が所定の性能を発揮できない。また、あおりが発生すると、イメージセンサ102の撮像面の合焦位置が不均一になるなど、レンズ101が所定の性能を発揮できない。
本実施形態に係る検出システム1は、あおり量とフランジバックのずれ量を、撮像装置100自体で検出するように構成されている。検出のための事前処理として、レンズ101の前方に、測定用チャート2を設置する。ここで言う測定用チャート2は、例えば空間周波数が高い図形パターンが形成された紙などで構成される(後述)。測定用チャート2は、撮像装置100のイメージセンサ102の撮像面に対して平行(若しくは、レンズ101の光軸に対して垂直)に設置される。
イメージセンサ102は、6K、若しくは4Kよりも大きな画サイズの撮像領域を持つ。以下では、説明の便宜上、イメージセンサ102からは6Kサイズの撮像画像が出力されるものとする。
レンズ101のあおり量やフランジバックのずれ量を検出するために、フロントエンドカメラ信号処理部103は、6Kサイズの1枚の撮像画像から、切り出し位置を移動させて、複数の場所で4Kの画サイズからなる小エリアの撮像画像を切り出す。そして、カメラ信号処理部103は、フロントエンドカメラ信号処理部103が切り出した4K画サイズのエリア毎にAF検波を行って、フォーカスポジションに対する合焦度の関係に関するデータを得る。カメラ信号処理部103は、AF検波を行う際に、4Kの切り出し画の中に複数のAF検波枠を設けることによって、測定の精度を高める。
以下では、説明の便宜上、6Kサイズの撮像画像の四隅から、A⇒B⇒C⇒Dのように切り出し位置を順番に移動させて4Kの画サイズからなる小エリアを切り出すものとする。A、B、C、Dの各エリアに対してユーザーがフォーカスをマニュアル操作して、映像信号処理部104がAF検波を行うことで、図3に示すようにエリア毎のフォーカスポジションに対する合焦度の関係に関するデータを得ることができる。例えば、交換式のレンズ101の外周のフォーカスリング114を回すことで、フォーカスをマニュアル操作することができる。そして、各エリアA、B、C、D間で合焦度がピークとなるフォーカスポジションの相関関係を定量化することにより、レンズ101の光軸に対するイメージセンサ102の2次元的なあおり量を定量的に算出することができる。また、算出されたあおり量が許容範囲以内である場合には、さらにレンズ101のフランジバックのずれ量を算出することができる。
具体的には、レンズマウントの規格により定められているフランジバックの長さに対応するフォーカスポジションを基準位置として、各エリアA、B、C、Dにおいて合焦度がピークとなるフォーカスポジションと上記の基準位置との間の距離に対して、所定の関係式1による変換を施した量がフランジバックのずれ量に相当する。ここで、所定の関係式1とは、例えばフォーカスポジションの変化量(距離)からフランジバックの変化量(ずれ量)に変換するための関数である。また、各エリアA、B、C、Dにおいて、それぞれ合焦度がピークとなるフォーカスポジション間の相対的な距離に対して、所定の関係式2による変換を施した量が、相対的なあおり量に相当する。ここで、所定の関係式2とは、例えばフォーカスポジションの変化量(距離)から相対的なあおり量(異なる2つのエリア間でのずれ量)に変換するための関数である。なお、関係式1と関係式2は、それぞれ別の関数であってもよいし、同じ関数を用いてもよい。なお、あおり量としては、上記で算出した相対的なあおり量に基づいて、例えばいずれかのエリアを基準とした絶対的な量として算出することもできる。また、上記においては、算出されたあおり量が許容範囲以内である場合に、さらにレンズ101のフランジバックのずれ量を算出することとして説明をしているが、あおり量とフランジバックのずれ量をそれぞれ算出することもできるし、あおり量とフランジバックのずれ量を含めた1つの量として算出することもできる。1つの量として算出する場合には、相対的なあおり量とフランジバックのずれ量に基づき、例えば上記の基準位置に対する絶対的な量として算出すればよい。
なお、ここでは小エリアとして、イメージセンサ102の水平方向及び垂直方向のあおりの状態を把握するために、少なくとも水平方向2×垂直方向2の4つのエリアに切り出すことを例に説明したが、例えばイメージセンサ102における水平方向のあおりの状態を把握すればよい場合には、水平方向に沿って少なくとも2つのエリアを設ければよいし、垂直方向のあおりの状況を把握すればよい場合には、垂直方向に沿って少なくとも2つのエリアを設ければよい。
B.あおり量及びフランジバックのずれ量を検出するための処理フロー
図4には、検出システム1において撮像装置100のあおり量及びフランジバックのずれ量を検出するための処理手順をフローチャートの形式で示している。この処理手順は、事前準備としてレンズ101の前方に測定用チャート2を設置した上で、ユーザーが撮像装置100に対して当該検出処理を指示したことに応じて開始される。
まず、撮像装置100は、フロントエンドカメラ信号処理部103における、イメージセンサ102が撮像した6K画サイズの画像から4K画サイズを順次切り出す切り出し機能をオンにする(ステップS401)。例えば撮像装置100本体の背面の表示部113(前述)に表示されたメニュー画面を選択したり、撮像装置100が備える機械式スイッチを操作したりすることで、ユーザーは切り出し機能をオンにすることができる。
フロントエンドカメラ信号処理部103は、最初にイメージセンサ102によって理撮像した6Kの画像から4Kの画サイズのエリアを切り出す切り出し位置をAの位置(前述並びに図1を参照のこと)に設定する(ステップS402)。そして、ユーザーは、フォーカスリング114を回して、切り出し位置Aに対するフォーカスをマニュアル操作する。ユーザーがフォーカスをマニュアル操作している間に、レンズ101のフォーカスポジションを読み取りながら、映像信号処理部104がAF検波を継続的に実施して(ステップS403)、フォーカスポジション毎の合焦度を遂次記録していく。このようにして、切り出し位置Aにおけるフォーカスポジションに対する合焦度の関係を表す波形データ(例えば、図3を参照のこと)を得る。
ステップS403では、ユーザーは、例えば交換式のレンズ101の外周のフォーカスリング114を回して、フォーカスポジションの端から端まで移動させるものとする(後続の各切り出し位置におけるフォーカスのマニュアル操作についても、同様とする)。また、表示部113などに切り出し位置Aに相当するAF検波枠を表示することで、ユーザーにAF検波の位置を知らせることができる。そして、ユーザーは、フォーカスポジションの移動を終了すると、例えば表示部113のUI操作など介して、切り出し位置Aのエリアで取得した波形データを確定する。
続いて、フロントエンドカメラ信号処理部103は、6Kの撮像画像から4Kの画サイズの小エリアを切り出す切り出し位置をBの位置(前述並びに図1を参照のこと)に移動する(ステップS404)。ユーザーは、フォーカスリング114を回して、切り出し位置Bに対するフォーカスをマニュアル操作する。ユーザーがフォーカスをマニュアル操作している間に、レンズ101のフォーカスポジションを読み取りながら、映像信号処理部104がAF検波を継続的に実施して(ステップS405)、フォーカスポジション毎の合焦度を遂次記録していく。このようにして、切り出し位置Bにおけるフォーカスポジションに対する合焦度の関係を表す波形データ(例えば、図3を参照のこと)を得る。そして、ユーザーは、フォーカスポジションの移動を終了すると、例えば表示部113のUI操作など介して、切り出し位置Bのエリアで取得した波形データを確定する。
さらに続いて、フロントエンドカメラ信号処理部103は、6Kの撮像画像から4Kの画サイズの小エリアを切り出す切り出し位置をCの位置(前述並びに図1を参照のこと)に移動する(ステップS406)。ユーザーは、フォーカスリング114を回して、切り出し位置Cに対するフォーカスをマニュアル操作する。ユーザーがフォーカスをマニュアル操作している間に、レンズ101のフォーカスポジションを読み取りながら、映像信号処理部104がAF検波を継続的に実施して(ステップS407)、フォーカスポジション毎の合焦度を遂次記録していく。このようにして、切り出し位置Cにおけるフォーカスポジションに対する合焦度の関係を表す波形データ(例えば、図3を参照のこと)を得る。そして、ユーザーは、フォーカスポジションの移動を終了すると、例えば表示部113のUI操作など介して、切り出し位置Cのエリアで取得した波形データを確定する。
さらに続いて、フロントエンドカメラ信号処理部103は、6Kの撮像画像から4Kの画サイズの小エリアを切り出す切り出し位置をDの位置(前述並びに図1を参照のこと)に移動する(ステップS408)。ユーザーは、フォーカスリング114を回して、切り出し位置Dに対するフォーカスをマニュアル操作する。ユーザーがフォーカスをマニュアル操作している間に、レンズ101のフォーカスポジションを読み取りながら、映像信号処理部104がAF検波を継続的に実施して(ステップS409)、フォーカスポジション毎の合焦度を遂次記録していく。このようにして、切り出し位置Dにおけるフォーカスポジションに対する合焦度の関係を表す波形データ(例えば、図3を参照のこと)を得る。そして、ユーザーは、フォーカスポジションの移動を終了すると、例えば表示部113のUI操作など介して、切り出し位置Dのエリアで取得した波形データを確定する。
カメラ信号処理部103は、各切り出し位置A、B、C、Dで切り出した4K画サイズの小エリアでそれぞれ取得したフォーカスポジションに対する合焦度の関係を表す波形データを比較する。そして、各切り出し位置A、B、C、Dで切り出した4K画サイズの小エリア間で、合焦度がピークとなるフォーカスポジションの相関関係を定量化することにより、レンズ101の光軸に対するイメージセンサ102の2次元的なあおり量と、フランジバックのずれ量を算出する(ステップS410)。
その後、撮像装置100は、フロントエンドカメラ信号処理部103の切り出し機能をオフにする(ステップS411)。
そして、撮像装置100は、ステップS410で算出したイメージセンサ102のあおり量とフランジバックのずれ量を、ユーザーに通知する(ステップS412)。例えば、撮像装置100の本体の背面の表示部113にあおり量とフランジバックのずれ量を表示するようにしてもよい。あるいは、撮像装置100にHDMI(登録商標)インターフェースなどを介して外部接続されるモニタディスプレイに、あおり量とフランジバックのずれ量を表示するようにしてもよい。
次いで、ステップS410で算出したイメージセンサ102のあおり量とフランジバックのずれ量が許容範囲以内か否かをチェックする(ステップS413)。許容範囲以内か否かは、算出結果の通知を受けたユーザー自身が判断するようにしてもよい。そして、許容範囲を超える場合には(ステップS413のNo)、あおり又はフランジバックのメカ調整を実施する(ステップS414)。
ステップS414のメカ調整は、ユーザー自身が実施する。撮像装置100は、本体背面の表示部にメカ調整に関する画像情報を表示したり、音声メッセージや警告音を発したりすることで、ユーザーにメカ調整を促すようにする。その際、イメージセンサ102のあおり量とフランジバックのずれ量に関する定量的な情報を提示することで、ユーザーは1回の作業でメカ調整を済ませることができる。
C.ユーザーのフォーカス操作に追従させるための機構
図3に示した処理フロー中の各処理ステップS403、S405、S407、S409では、各々の4K画サイズのエリアにおいて、例えば図5に示すような、フォーカスポジションの推移に対して合焦度が緩やかに変化し、合焦度のピークとなるフォーカスポジションを正確に判別することができる波形データを得ることが好ましい。このためには、レンズ101のフォーカスポジションを高精度に取得して、AF検波して得られる合焦度をフォーカスポジションと対応付けて記録する必要がある。
図6には、検出システム1において、レンズ101のフォーカスポジションと合焦度を対応付ける仕組みを図解している。レンズ101側からは、フォーカスポジションの情報を含むレンズメタ情報が、レンズ通信117を利用して送信される。したがって、撮像装置100内の制御部116は、ユーザーがフォーカスリング114を手動により回転操作させたときのフォーカスポジションを、レンズ通信117を介して読み取ることができる。映像信号処理部104は、制御部116から、レンズ101の現在のフォーカスポジションの情報を受け取ることができ、AF検波して得られた合焦度と対応付けて出力する。
ここで、ユーザーがレンズ101のフォーカスリング114を回すなどのマニュアル操作によってフォーカスポジションを移動させる場合、フォーカスポジションを移動させる速度は一定ではないという問題がある。
図7には、ユーザーによるレンズ101のフォーカスポジションのマニュアル操作例1〜3を示している。同図の横軸は時間軸であり、縦軸はフォーカスポジションである。フォーカスポジションの移動速度は一定ではなく、時間やフォーカスポジションに応じて変化している。例えば、操作例1を示す各曲線のうち、勾配が急な箇所は、フォーカスポジションの移動速度が急峻であることを示している。
フォーカスポジションの移動速度は一定でないにも拘らず、イメージセンサ102の撮像速度(若しくは、画像の更新周期)を一定のままにすると、フォーカスポジションの移動速度が急峻となる箇所では、合焦度の算出が間に合わず、合焦度の変化を取りこぼしてしまい、図5に示したような理想的な波形データを取得できなくなる。
このため、レンズ101側でのフォーカス操作が素早く行なわれることを考慮して、撮像装置100本体側では画像の更新周期をあらかじめ上げておく必要がある。また、あおり量とフランジバックのずれ量を算出中、又はフォーカス操作速度が急峻なときには、イメージセンサ102を高速撮像に切り替えるようにする。例えば、制御部116は、レンズ通信117により時々刻々と送られてくるフォーカスポジションの情報に基づいて、フォーカス操作速度が急峻になったことを検出すると、フロントエンドカメラ信号処理部103に対して、イメージセンサ102の高速撮像を指示する。
図8には、図7に示したフォーカスポジションのマニュアル操作例1に対応して、撮像速度(若しくは、画像の更新周期)を適応的に変化させる様子を示している。同図下段の1つの四角の長さが画像の更新周期を表している。図示の通り、操作例1を示す曲線の勾配が急峻となる時間領域で、画像の更新周期を短縮している。
また、映像信号処理部104におけるAF検波の動作周期を、イメージセンサ102の高速な画像更新周期に合わせて短縮することができればよいが、ハードウェアの制約などのためにAF検波の動作周期を一定以上に短縮できないことも想定される。
このため、フロントエンドカメラ信号処理部103が、処理した映像を複数フレーム期間にわたり内部バッファ103Aに一時的に保存しておくようにしてもよい。その後、AF検波の動作周期に合わせて内部バッファ103Aに保存された映像を映像信号処理部104に送出してAF検波に通すことで、レンズ101のフォーカスポジションの端から端まで移動させる間、取りこぼしなく合焦度を算出することができる。
一方、レンズ通信117により受信するレンズメタの中にはレンズ101のフォーカスポジションの情報が含まれており、制御部116で読み取ることが可能である(前述)。制御部116は、レンズ101のフォーカスポジションの情報を、内部メモリ116Aに保存しておく。レンズ通信117によりレンズ101のフォーカスポジションの情報を取得する周期は映像の撮像周期とは異なるが、フォーカスポジションの取得も映像の撮像も制御部116の制御下で行われるので、内部バッファ103A内の映像フレームに対してフォーカスポジションの紐付けを行うことができる。このようにして、各切り出し位置の小エリアにおけるフォーカスポジションに対する合焦度の関係を求めることが可能である。
D.あおり量とフランジバックのずれ量の視覚的な表示
上記A項でも説明したように、撮像装置100のあおり量及びフランジバックのずれ量を検出する際には、空間周波数が高い図形パターンが表面に形成された測定用チャート2が使用される。
図9には、測定用チャート2の一例を示している。測定用チャート2のアスペクト比は、イメージセンサ102の撮像領域と同じ若しくは近似していることが好ましい。測定用チャート2の表面に形成される図形パターンは、図示の例には限定されない。但し、4K画サイズの小エリアの切り出し位置毎に特性に差異が生じないように、対称的な図形パターンであることが好ましい。
図4に示したフローチャートのステップS410では、イメージセンサ102の撮像領域の各切り出し位置A、B、C、Dで切り出した4K画サイズの小エリア間で、合焦度がピークとなるフォーカスポジションの相関関係を定量化して、レンズ101の光軸に対するイメージセンサ102の2次元的なあおり量と、フランジバックのずれ量が算出される。そして、ステップS412では、イメージセンサ102のあおり量とフランジバックのずれ量がユーザーに通知される。例えば、あおり量とフランジバックのずれ量を、撮像装置100の本体の背面の表示部113に表示したり、撮像装置100に外部接続されるモニタ画面(図示しない)に表示したりする。なお、イメージセンサ102の2次元的なあおり量と、フランジバックのずれ量の算出に際しては、例えばイメージセンサ102が剛体(歪などによる変形がない)との仮定に基づいて算出される。
図10には、ステップS412でユーザーへの通知に利用される、レンズ101のあおり量とフランジバックのずれ量を表示する画面構成例を示している。図示の例では、あおり量を色の濃淡又は色合いで表現して、測定用チャート2(図9を参照のこと)を撮像している映像に重畳して表示している。図10に示すような表示画面を通じて、ユーザーは、イメージセンサ102がレンズ101の光軸を中心に360度のどの角度に対してあおりが生じているか、すなわちあおり量の2次元的な分布を、定量的且つ視覚的にユーザーに把握し易くなる。
なお、あおりがなく、フランジバックのずれのみの場合には、画面全面が均一な濃淡又は均一な色で表示されることになる。
また、ステップS410で算出されたあおり量やフランジバックのずれ量が許容範囲以内でない場合には、ずれ量を色の濃淡や色合いだけでなく数値でも表示するようにしてもよい。これによって、ステップS414でユーザーがあおり又はフランジバックのメカ調整を実施し易くする。例えば、レンズ101と撮像装置100本体のレンズ取り付け部分の間に挿設されるシムを交換することで、あおり又はフランジバックのずれを補正することができる。ずれ量の数値が分かると、ユーザーはシムを交換し易くなる。また、あおり量やフランジバックのずれ量としては、数値での表示に限らず、あおり又はフランジバックのずれの状態を示すものであればよく、例えば所定のレベル(数値の範囲)に分割し、このレベル(例えば大、中、小など)による表示であってもよい。
E.フォーカス操作の目標表示
撮像装置100のフォーカス操作を行うときに、撮像装置100の表示部113、又は外部接続されたモニタ画面に、フォーカスの目標位置が表示される。
図11には、フォーカスの目標位置の表示例を示している。図示の例では、横軸方向が撮像装置100(若しくは、レンズ101)の光軸方向の距離を示し、目標フォーカスポジション1101とフォーカスの現在ポジション1102を併せて表示するインジケータ1100の形態で、フォーカスの目標位置が表示されている。
図12には、図11に示したフォーカス目標位置表示のインジケータを、フォーカス操作中に、表示部113又は外部接続されたモニタ画面に表示した例を示している。同図に示すように、測定用チャート2の画像に被らないように、例えば画面の下端縁付近にインジケータを配置することが好ましい。ユーザーは、測定用チャート2の映像とインジケータの表示を同時に見ながら、フォーカス操作を行うことができる。
また、図13には、目標フォーカスポジションとフォーカスの現在ポジションが大きくずれた場合のインジケータ1300の表示例を示している。図13に示す例では、目標フォーカスポジション1301とフォーカスの現在ポジション1302が大きくずれている。目標フォーカスポジション1301とフォーカスの現在ポジション1302の差が大き過ぎるときは、あおり量及びフランジバックのずれ量の算出精度が落ちてしまう可能性がある。そこで、図12などに示すように、フォーカス目標位置をユーザーに示すことによって、ユーザーがその目標位置に合わせてフォーカス操作でできるように誘導する。
図8に示したようにイメージセンサ102を高速撮像していたとしても、ユーザーのフォーカス操作が非常に速いときには、高速撮像が追い付かずに、高精度の合焦度データが得られない、若しくは合焦度データを取りこぼしてしまう可能性がある。そこで、図12に示したように、フォーカス操作の目標位置を表示して、ユーザーがその目標位置を見ながらフォーカス操作できるようにする。
図14には、フォーカスポジションの動きの例を、フォーカスポジションに対する合焦度の関係と併せて示している。同図では、フォーカスポジションの動きとして、参照番号1401で示すフォーカス操作用目安と、参照番号1402及び1403でそれぞれ示すユーザーによるフォーカス操作の2例を示している。一方のユーザー操作例1402は、フォーカス操作用目安1401に近似するフォーカスポジションの動きを示すことから、高精度で合焦度データを取得することが可能である。他方のユーザー操作例1403は、フォーカス操作用目安1401から大きく外れたフォーカスポジションの動きを示すことから、取得できる合焦度データの精度は低下する。
F.まとめ
本実施形態に係る撮像装置100は、フォーカスポジションをマニュアル操作可能な交換式のレンズ101を接続するが、イメージセンサ102のあおり量とレンズ101のフランジバックのずれ量を、ユーザーによるフォーカス操作に追従しながら自動的に高精度で算出する機能と、その算出結果をユーザーに分かり易く提示する機能を備えている。撮像装置100の特徴を挙げる。
(1)撮像装置100は、フォーカスポジションをマニュアル操作可能なレンズ101を接続するとともに、イメージセンサ102と、フロントエンドカメラ信号処理部103と、映像信号処理部104を備えている。イメージセンサ102は、6K(若しくは、4Kよりも大きい)画サイズを持つ。フロントエンドカメラ信号処理部103は、後段の映像信号処理部104内のAF検波回路でAF検波可能な4Kの画サイズの小エリアを、イメージセンサ102の撮像画像の複数の切り出し位置A、B、C、Dから部分的に切り出す。そして、映像信号処理部104では、内部のAF検波回路を使って、切り出した各小エリアに対して合焦度を取得する。
(2)イメージセンサ102のあおりが存在する場合、イメージセンサ102の部分的な切り出しエリア毎に合焦度が最も高くなるフォーカスポジション値に差異が生じる。このため、各部分的な切り出しエリアの合焦度の相互相関をとることにより、各切り出しエリアにおいて定量的に合焦度のピーク位置のずれを求めることができる。そして、各切り出しエリアの合焦度のピーク位置の相関関係を定量化することにより、イメージセンサ102のあおり方向及びあおり量と、レンズ101のフランジバックのずれ量を算出することができる。
(3)フォーカスポジションをマニュアル操作可能なレンズ101の場合、ユーザーがフォーカスポジションを自由に変えるマニュアル操作を通じてあおり量とフランジバックのずれ量を高精度に算出できるように、ユーザーがフォーカス操作を行うときに目安となるフォーカスポジションの目標位置と、ユーザーがフォー操作したことによるフォーカスポジションの現在位置とを表示する。図12に示したように、これら目標位置及び現在位置を測定用チャートの撮像画像に重畳して表示するようにしてもよい。
(4)ユーザーがフォーカス操作に追従して各フォーカスポジションで取りこぼしなく合焦度を測定できるように、イメージセンサ102を高速撮像にする。また、イメージセンサ102の画像更新の周期とAF検波の動作周期の相違を吸収するために、イメージセンサ102の撮像画像をフロントエンドカメラ信号処理部103の内部バッファ103Aに一時的に保存しておき、映像信号処理部104内のAF検波回路の動作周期に合わせてAF検波を行えるようにする。また、制御部116は、レンズ通信117を介して取得したフォーカスポジションの情報を内部メモリ116Aに一時的に保続しておき、その後に映像信号処理部104内のAF検波回路が求めた合焦度データとの紐付けを行うようにする。
(5)撮像装置100は、イメージセンサ102のあおり量とレンズ101のフランジバックのずれ量をユーザーが視覚的に理解できるように、あおり量を色の濃淡又は色合いで表現した画像を、測定用チャートの撮像画像に重畳して、撮像装置100本体背面の表示部113、又は外部接続されたモニタ画面に表示する(図10を参照のこと)。算出されたあおり量やフランジバックのずれ量が許容範囲以内であれば、図10に示したような視覚的な表示だけを行う。また、算出されたあおり量やフランジバックのずれ量が許容範囲以内でないときには、図10に示したような視覚的な表示に加えて、あおり量並びにフランジバックのずれ量の数値などを示す定量的な情報も表示する。ユーザーは、ずれ量の数値が分かると、シム交換などのメカ調整を行い易くなる。
G.効果
映画やドラマの制作及び放送で使用する高価格のビデオカメラの場合、レンズ仕様の異なる交換式レンズを使用する頻度が高く、撮影シーンに応じてレンズの付け外しは頻繁に行われる。撮影によっては、高温、低温、砂塵が舞う環境等、過酷な環境での使用及びビデオカメラやレンズに対する衝撃が多い環境での使用などもある。このため、カメラの製品出荷時点で調整されていたメカ的な取り付けも、経年的な劣化で精度が甘くなり、許容値を超えるケースが存在する。また近年、高価格のビデオカメラではイメージセンサのサイズが大判化してきており、イメージセンサのあおりのずれ量が従来と比べて目立ち易くなってきている。
このような背景もあり、高価格のビデオカメラを使用するユーザー(映画の場合は主にレンタルハウスのカメラ技術担当、放送の場合は放送局のカメラ技術担当)は、使用するレンズを取り付けた上でイメージセンサのあおり量が許容範囲以内に入っていることと、レンズのフランジバックのずれ量がないことの確認を行うケースが増えてきている。
従来は経験のあるユーザーが時間をかけて、測定用チャートを撮影しずれ量をモニタで目視確認し、そのずれ量が小さくなるように、レンズとレンズマウント部分の間にシム(スペーサー)を入れるなどして調整を行っていた。この作業は目視による確認であり定量的なずれ量ではないので、経験があり技術力があるユーザーが時間をかけて調整を行っていた。
これに対し、本明細書で開示する技術によれば、ユーザーは、図10に示したようなあおり量の2次元的な分布を示す映像を見て、あおり量とフランジバックのずれ量が許容範囲以内にあるかどうか、並びに、許容範囲に入っていない場合はそのずれ量を定量的に分かり易く知ることができる。また、ずれ量が存在していたとしても、ユーザーは1度の調整だけであおり量やフランジバックのズレ量の補正を済ませることができ、調整作業の効率化を行うことが可能である。
あおり量の調整は、カメラ製造工程において高価な測定治具を使って行うことが一般的である。これに対し、本明細書で開示する技術によれば、イメージセンサの撮像領域中の複数個所の切り出し位置で切り出した小エリア毎にフォーカスポジションに対する合焦度データを測定して、あおり量の2次元的な分布を算出して維持する機能をカメラ本体に搭載しておくことで、製品出荷後においても、調整知識を十分に持たないユーザーであっても、調整を簡単に行うことができるようになる。
主に下記3点が調整知識を十分に持たないユーザーでも実行できるようにするための仕組みである。
(1)ユーザーがレンズのフォーカスを手動で操作するときに、目標位置を表示し(図12を参照のこと)、それに合わせるように操作することで高精度の合焦度を取得できる仕組み。
(2)手動操作のスピードが一定しない場合でも、AFも検波周期を短くできる仕組み(図8を参照のこと)。
(3)カメラ本体で算出されたあおり量、並びにフランジバックのずれ量が許容範囲以内に入っているかとその値を、定量的に分かりやすく表示する仕組み(図10を参照のこと)。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本明細書で開示する技術について詳細に説明してきた。しかしながら、本明細書で開示する技術の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
本明細書で開示する技術は、業務向け及び一般ユーザー向けの、主に交換式レンズを用いるデジタルカメラに適用することができる。本明細書で開示する技術によれば、あおり量やフランジバックが適切に調整された後に出荷されたデジタルカメラであっても、経年劣化によりあおりやフランジバックのずれが発生したとき、若しくは、レンズを交換したタイミングで、図4に示したような検出処理手順を実施することで、ユーザーがあおり量やフランジバックのずれ量を確認して、メカ調整を行うことができる。
要するに、例示という形態により本明細書で開示する技術について説明してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本明細書で開示する技術の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
なお、本明細書の開示の技術は、以下のような構成をとることも可能である。
(1)イメージセンサの撮像領域中の複数箇所の小エリア毎に、レンズのフォーカスポジションと合焦度のデータを取得する測定部と、
前記複数箇所の小エリア間におけるフォーカスポジションと合焦度のデータの相関関係に基づいて、前記イメージセンサのあおり量又は前記レンズのフランジバックのずれ量を算出する演算部と、
を具備する撮像装置。
(2)前記測定部は、ユーザーのマニュアル操作によるフォーカスポジションの移動に追従してAF検波してフォーカスポジション毎の合焦度データを測定する、
上記(1)に記載の撮像装置。
(3)前記測定部は、前記イメージセンサを高速撮像にした撮像画像を用いて前記データの取得を行う、
上記(1)又は(2)のいずれかに記載の撮像装置。
(4)前記イメージセンサの撮像画像を一時的に保存するバッファをさらに備え、
前記測定部は、AF検波の動作周期に合わせて前記バッファから読み出した撮像画像を用いてAF検波を行う、
上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の撮像装置。
(5)前記レンズと通信する制御部をさらに備え、
前記制御部は、前記通信により取得した前記レンズのフォーカスポジションを内部メモリに一時的に保存し、
前記測定部は、AF検波して得られた合焦度データと前記内部メモリに保存されたフォーカスポジションとを対応付けする、
上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の撮像装置。
(6)前記測定部は、所定の測定用チャートの撮像画像を用いて前記データの取得を行う、
上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の撮像装置。
(7)前記演算部が算出した前記あおり量又は前記フランジバックのずれ量を出力する出力部をさらに備える、
上記(1)乃至(6)のいずれかに記載の撮像装置。
(8)前記出力部は、撮像画像に重畳して前記あおり量の分布を表示する、
上記(7)に記載の撮像装置。
(9)前記出力部は、前記あおり量を色の濃淡又は色合いで表現した画像を前記撮像画像に重畳して表示する、
上記(8)に記載の撮像装置。
(10)前記出力部は、前記あおり量又は前記フランジバックのずれ量が許容範囲以内でない場合には、前記あおり量又は前記フランジバックのずれ量の数値情報を出力する、
上記(8)又は(9)のいずれかに記載の撮像装置。
(11)前記ユーザーのマニュアル操作の目安となるフォーカスポジションの目標位置と前記ユーザーが操作したフォーカスポジションの現在位置との関係を提示する提示部をさらに備える、
上記(2)に記載の撮像装置。
(12)前記提示部は、フォーカスポジションの前記目標位置及び前記現在位置との関係を示す画像情報を、撮像画像に重畳して表示する、
上記(11)に記載の撮像装置。
(13)イメージセンサの撮像領域中の複数箇所の小エリア毎に、レンズのフォーカスポジションと合焦度のデータを取得する測定ステップと、
前記複数箇所の小エリア間におけるフォーカスポジションと合焦度のデータの相関関係に基づいて、前記イメージセンサのあおり量又は前記レンズのフランジバックのずれ量を算出する演算ステップと、
前記演算部で算出した前記あおり量又は前記フランジバックのずれ量を出力する出力ステップと、
を有する撮像装置の制御方法。
1…検出システム、2…測定用チャート
100…撮像装置、101…レンズ、102…イメージセンサ
103…フロントエンドカメラ信号処理部、103A…内部バッファ
104…映像信号処理部
111…絞り、112…シャッター、113…表示部
114…フォーカスリング、116…制御部、116A…内部メモリ

Claims (13)

  1. イメージセンサの撮像領域中の複数箇所の小エリア毎に、レンズのフォーカスポジションと合焦度のデータを取得する測定部と、
    前記複数箇所の小エリア間におけるフォーカスポジションと合焦度のデータの相関関係に基づいて、前記イメージセンサのあおり量又は前記レンズのフランジバックのずれ量を算出する演算部と、
    を具備する撮像装置。
  2. 前記測定部は、ユーザーのマニュアル操作によるフォーカスポジションの移動に追従してAF検波してフォーカスポジション毎の合焦度データを測定する、
    請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記測定部は、前記イメージセンサを高速撮像にした撮像画像を用いて前記データの取得を行う、
    請求項1に記載の撮像装置。
  4. 前記イメージセンサの撮像画像を一時的に保存するバッファをさらに備え、
    前記測定部は、AF検波の動作周期に合わせて前記バッファから読み出した撮像画像を用いてAF検波を行う、
    請求項1に記載の撮像装置。
  5. 前記レンズと通信する制御部をさらに備え、
    前記制御部は、前記通信により取得した前記レンズのフォーカスポジションを内部メモリに一時的に保存し、
    前記測定部は、AF検波して得られた合焦度データと前記内部メモリに保存されたフォーカスポジションとを対応付けする、
    請求項1に記載の撮像装置。
  6. 前記測定部は、所定の測定用チャートの撮像画像を用いて前記データの取得を行う、
    請求項1に記載の撮像装置。
  7. 前記演算部が算出した前記あおり量又は前記フランジバックのずれ量を出力する出力部をさらに備える、
    請求項1に記載の撮像装置。
  8. 前記出力部は、撮像画像に重畳して前記あおり量の分布を表示する、
    請求項7に記載の撮像装置。
  9. 前記出力部は、前記あおり量を色の濃淡又は色合いで表現した画像を前記撮像画像に重畳して表示する、
    請求項8に記載の撮像装置。
  10. 前記出力部は、前記あおり量又は前記フランジバックのずれ量が許容範囲以内でない場合には、前記あおり量又は前記フランジバックのずれ量の数値情報を出力する、
    請求項8に記載の撮像装置。
  11. 前記ユーザーのマニュアル操作の目安となるフォーカスポジションの目標位置と前記ユーザーが操作したフォーカスポジションの現在位置との関係を提示する提示部をさらに備える、
    請求項2に記載の撮像装置。
  12. 前記提示部は、フォーカスポジションの前記目標位置及び前記現在位置との関係を示す画像情報を、撮像画像に重畳して表示する、
    請求項11に記載の撮像装置。
  13. イメージセンサの撮像領域中の複数箇所の小エリア毎に、レンズのフォーカスポジションと合焦度のデータを取得する測定ステップと、
    前記複数箇所の小エリア間におけるフォーカスポジションと合焦度のデータの相関関係に基づいて、前記イメージセンサのあおり量又は前記レンズのフランジバックのずれ量を算出する演算ステップと、
    前記演算部で算出した前記あおり量又は前記フランジバックのずれ量を出力する出力ステップと、
    を有する撮像装置の制御方法。
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