JPH10197226A - 光学系および撮像手段を有する装置における検査方法 - Google Patents

光学系および撮像手段を有する装置における検査方法

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JPH10197226A
JPH10197226A JP9005480A JP548097A JPH10197226A JP H10197226 A JPH10197226 A JP H10197226A JP 9005480 A JP9005480 A JP 9005480A JP 548097 A JP548097 A JP 548097A JP H10197226 A JPH10197226 A JP H10197226A
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謙一 林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 垂直度を検査する対象となる光学系および撮
像手段を有する装置において、光学系あるいは撮像手段
の光軸方向の撮像対象面の位置を検出するための装置を
追加することなく、光学系あるいは撮像手段の光軸に対
する撮像対象面の垂直度を精度よく検査することを可能
にする。 【解決手段】 撮像対象面上の同一直線上にない少なく
とも3箇所に設置された格子ピッチおよび格子方向が一
定な格子パターン4a〜4cを、CCDカメラ1のフォー
カスおよび倍率を変えないで個別に撮像し、格子パター
ン4a〜4cのみを含んだ複数の格子画像を得て、演算装
置7では前記複数の格子画像内に含まれる格子本数を所
定の方向においてカウントし、複数の格子画像における
格子本数を各々比較することにより、前記CCDカメラ
1の光軸に対する撮像対象面の垂直度を検査する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学系および撮像
手段を有する装置における検査方法に関するものであ
り、特に、光学系および撮像手段の光軸に対する撮像対
象面の垂直度の検査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、製造現場において要求される加工
精度が上がるにつれて、製造品の加工装置や検査装置に
対しても非常に高い精度が要求されてきている。
【0003】例えば、VTRなどの磁気記録再生装置に
より記録された磁気テープ上の磁気記録トラックパター
ンを検査する検査装置を例にして説明すると、前記磁気
記録再生装置は、磁気テープ上に形成されるトラックと
呼ばれる非常に細長い領域に信号を記録するものである
ため、個々のVTR機器間の互換性を確保するために
は、前記トラックの直線性をいかに高いレベルに保つか
が重要であって、このため、前記トラックの直線性を測
定する装置における高精度化が重要な技術課題となる。
【0004】現在市販されている民生用デジタルVTR
であるDVCの場合、要求されるトラックの直線性は3
μm程度である。したがって、トラックの直線性を測
定,検査する装置にはサブミクロンレベルの測定精度が
必要となる。このような高精度の測定を行うための装置
として特開平3−222102号公報には、磁気記録トラック
パターンを撮像手段を用いて撮像し、得られた画像を分
析することにより、トラックの変位状態を得る方法が記
載されている。
【0005】このような高い精度を要求される装置で
は、その装置自身の組立に関しても同様に高い精度が要
求され、その装置の光学系あるいは撮像手段の光軸と撮
像対象面の垂直度とを調整するために、従来の方法で
は、磁気テープの設置面および撮像手段の支持部材の水
平面等、すなわち装置組立後に水平が確保されるべき面
上に水準器を設置し、各面それぞれに水平出しを行う方
法が採用されていた。
【0006】また、その他の光学系あるいは撮像手段の
光軸と撮像対象面の垂直度の測定方法を例示すれば、特
開平7−142346号公報には半導体の露光装置におけるウ
ェハの傾斜量の測定方法として、スリットパターンの投
影を用いたAF(オートフォーカス)センサによるフォー
カス位置検出を利用した測定方法に関する記載がある。
【0007】図17は前記測定方法において用いられる装
置の構成図であって、20は露光されるウェハ、Bはウェ
ハ露光光の光軸、21は光源、22はスリットパターンより
なる開口パターン、23は対物レンズであり、送光系24は
光源21,開口パターン22,対物レンズ23よりなってい
る。
【0008】また25は対物レンズ、26は初期焦点位置調
整に用いる傾斜角可変のミラー、27は結像レンズ、28は
開口パターン22と同様なスリットを有した振動スリッ
ト、29は振動スリット28を通過した光を振動スリッ
ト28の駆動信号に同期して検出する光電検出器であり、
受光系30は対物レンズ25,ミラー26,結像レンズ27,振
動スリット28,光電検出器29よりなっている。
【0009】前記構成による測定方法を説明する。送光
系24を用いてウェハ20上の露光領域に光軸Bに対して斜
めにスリットパターンを投影する。投影されたスリット
パターンを受光系30を用いて受光する。ウェハ20の位置
が送光系24および受光系30の焦点位置と一致していれ
ば、送光系24より送出された光を受光系30で受光するこ
とができる。しかしウェハ20の位置が光軸Bの方向にず
れると、受光系30で結像されるスリットパターンの位置
がずれるため、光電検出器29により検出される信号レベ
ルが下がる。この信号レベルが変化することを利用して
フォーカス位置検出を行う。
【0010】そして、このようなフォーカス位置検出を
ウェハ20内の数点で実施することにより、ウェハ20の光
軸Bに対する傾斜量の測定が行われていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
測定方法において、磁気記録トラックパターンの検査装
置の垂直度の調整に用いられていた水準器を用いる方法
では分解能が充分ではなかった。また特開平3−222102
号公報に記載された方法では、光学系あるいは撮像手段
の光軸と撮像対象面との垂直度に関しては何等考慮され
ていない。さらに、特開平7−142346号公報に記載され
た傾斜量測定方法では、AFセンサという撮像対象面の
位置を検出するための装置が必要になり、装置全体のコ
ストアップになるという問題があった。
【0012】本発明は、前記従来の問題に鑑み、垂直度
を検査する対象となる光学系および撮像手段を有する装
置において、光学系あるいは撮像手段の光軸方向の撮像
対象面の位置を検出するための装置を追加することな
く、光学系あるいは撮像手段の光軸に対する撮像対象面
の垂直度を精度よく検査することを可能にした検査方法
を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1記載の本発明による光学系および撮像手段
を有する装置における検査方法は、撮像対象面上の同一
直線上にない少なくとも3箇所に設置された格子ピッチ
および格子方向が一定な格子パターンを、撮像手段のフ
ォーカスおよび倍率を変えることなく、個別に撮像する
ことにより、前記格子パターンのみを含んだ複数の格子
画像を得る第1の工程と、前記複数の格子画像内に含ま
れる格子本数を所定の方向においてカウントする第2の
工程と、前記第2の工程で求めた複数の格子画像におけ
る格子本数を各々比較することにより、前記撮像手段の
光軸に対する前記撮像対象面の垂直度を検査する第3の
工程とを有する。
【0014】また本発明は、請求項1記載の発明におい
て、前記第1の工程を、撮像対象面上に設置された格子
ピッチおよび格子方向が一定な格子パターンを前記撮像
手段を用いて撮像する工程と、この工程で得られた画像
内の同一直線上になく、大きさおよび形状の等しい少な
くとも3つの格子画像を切り出す工程に置き換ることも
できる。
【0015】また本発明は、請求項1記載の発明におい
て、前記第2の工程を、前記複数の格子画像内におい
て、格子本数のカウントを行う方向にフーリエ変換を施
し、得られる周波数スペクトルから1次周波数成分のピ
ークを検出することにより、前記格子画像に含まれる格
子本数をカウントする工程に置き換えることもできる。
【0016】また本発明は、請求項1記載の発明におい
て、前記第2の工程を、前記複数の格子画像内におい
て、格子本数のカウントを行う方向にフーリエ変換を施
し、得られる周波数スペクトルから1次周波数成分を抽
出する工程と、抽出した前記1次周波数成分に逆フーリ
エ変換を施し、その結果の実部と虚部との比より前記格
子画像内の位相値分布を算出する工程と、前記位相値分
布を用いて、前記格子画像に含まれる格子本数をカウン
トするステップに置き換えることもできる。
【0017】さらに、本発明による他の光学系および撮
像手段を有する装置における検査方法は、請求項5に記
載されているように、撮像対象面上の同一直線上にない
少なくとも3箇所に設置された格子ピッチおよび格子方
向が一定な格子パターンを、撮像手段のフォーカスおよ
び倍率を変えることなく、個別に撮像することにより、
前記格子パターンのみを含んだ複数の格子画像を得る第
1の工程と、前記複数の格子画像内に含まれる格子本数
を所定の方向にカウントする第2の工程と、前記第1の
工程および第2の工程を、前記撮像対象面を前記撮像手
段の複数の光軸方向位置に設置して実施することによっ
て、前記撮像対象面の前記撮像手段の光軸方向の位置変
化に対する前記格子本数の変化倍率を求める第3の工程
と、前記第2の工程で求めた格子本数のうち、前記撮像
対象面の前記撮像手段の光軸方向の位置が一定である場
合の全ての前記格子画像より求めた格子本数の差から、
前記第3の工程で求めた前記変化率を用いて前記撮像手
段の光軸に対する前記撮像対象面の垂直度を定量的に検
査する第4の工程とを有する。
【0018】また本発明は、請求項5記載の発明におい
て、前記第1の工程を、撮像対象面上に設置された格子
ピッチおよび格子方向が一定な格子パターンを前記撮像
手段を用いて撮像する工程と、この工程で得られた画像
内の同一直線上になく、大きさおよび形状の等しい少な
くとも3つの格子画像を切り出す工程に置き換えること
もできる。
【0019】また本発明は、請求項5記載の発明におい
て、前記第2の工程を、前記複数の格子画像内におい
て、格子本数のカウントを行う方向にフーリエ変換を施
し、得られる周波数スペクトルから1次周波数成分のピ
ークを検出することにより、前記格子画像に含まれる格
子本数をカウントする工程に置き換えることもできる。
【0020】また本発明は、請求項5記載の発明におい
て、前記第2の工程を、前記複数の格子画像内におい
て、格子本数のカウントを行う方向にフーリエ変換を施
し、得られる周波数スペクトルから1次周波数成分を抽
出する工程と、抽出した前記1次周波数成分に逆フーリ
エ変換を施し、その結果の実部と虚部との比より前記格
子画像内の位相値分布を算出する工程と、前記位相値分
布を用いて、前記格子画像に含まれる格子本数をカウン
トする工程に置き換えることもできる。
【0021】さらに、本発明による他の光学系および撮
像手段を有する装置における検査方法は、請求項9に記
載されているように、磁気記録再生装置によって記録さ
れ、かつ可視化処理を施された磁気テープ上の磁気記録
トラックパターンを撮像して検査する光学系および撮像
手段を有する装置における検査方法であって、格子ピッ
チおよび格子方向が一定な格子パターンを、前記磁気テ
ープの撮像面と実質的に同一の面内で、かつ同一直線上
にない少なくとも3箇所に設置する第1の工程と、前記
格子パターンを、前記撮像手段のフォーカスおよび倍率
を変えることなく、個別に撮像することにより、前記格
子パターンのみを含んだ複数の格子画像を得る第2の工
程と、前記複数の格子画像内に含まれる格子本数を所定
の方向においてカウントする第3の工程と、前記第3の
工程で求めた格子本数を各々比較することにより、前記
撮像手段の光軸に対する前記磁気テープの撮像面の垂直
度を検査する第4の工程とを有する。
【0022】また本発明は、請求項9記載の発明におい
て、前記第2の工程を、前記格子パターンを前記撮像手
段を用いて撮像する工程と、この工程で得られた画像内
の同一直線上になく、大きさおよび形状の等しい少なく
とも3つの格子画像を切り出す工程に置き換えることも
できる。
【0023】また本発明は、請求項9記載の発明におい
て、前記第3の工程を、前記複数の格子画像内におい
て、格子本数のカウントを行う方向にフーリエ変換を施
し、得られる周波数スペクトルから1次周波数成分のピ
ークを検出することにより、前記格子画像に含まれる格
子本数をカウントする工程に置き換えることもできる。
【0024】また本発明は、請求項9記載の発明におい
て、前記第3の工程を、前記複数の格子画像内におい
て、格子本数のカウントを行う方向にフーリエ変換を施
し、得られる周波数スペクトルから1次周波数成分を抽
出する工程と、抽出した前記1次周波数成分に逆フーリ
エ変換を施し、その結果の実部と虚部との比より前記格
子画像内の位相値分布を算出する工程と、前記位相値分
布を用いて、前記格子画像に含まれる格子本数をカウン
トする工程に置き換えることもできる。
【0025】さらに、本発明による他の光学系および撮
像手段を有する装置における検査方法は、請求項13に記
載されているように、磁気記録再生装置によって記録さ
れ可視化処理を施された磁気テープ上の磁気記録トラッ
クパターンを撮像して検査する光学系および撮像手段を
有する装置における検査方法であって、格子ピッチおよ
び格子方向が一定な格子パターンを、前記磁気テープの
撮像面と実質的に同一の面内で、かつ同一直線上にない
少なくとも3箇所に設置する第1の工程と、前記格子パ
ターンを、前記撮像手段のフォーカスおよび倍率を変え
ることなく、個別に撮像することにより、前記格子パタ
ーンのみを含んだ複数の格子画像を得る第2の工程と、
前記複数の格子画像内に含まれる格子本数を所定の方向
にカウントする第3の工程と、前記第2の工程および第
3の工程を、前記格子パターンを前記撮像手段の複数の
光軸方向位置に設置して実施することによって、前記格
子パターンの前記撮像手段の光軸方向の位置変化に対す
る前記格子本数の変化率を求める第4の工程と、前記第
3の工程で求めた格子本数のうち、前記撮像対象面の前
記撮像手段の光軸方向の位置が一定である場合の全ての
前記格子画像より求めた格子本数の差から、前記第4の
工程で求めた前記変化率を用いて前記撮像手段の光軸に
対する前記磁気テープの撮像面の垂直度を定量的に検査
する第5の工程とを有する。
【0026】また本発明は、請求項13記載の発明におい
て、前記第2の工程を、前記格子パターンを前記撮像手
段を用いて撮像する工程と、この工程で得られた画像内
の同一直線上になく、大きさおよび形状の等しい少なく
とも3つの格子画像を切り出す工程に置き換えることも
できる。
【0027】また本発明は、請求項13記載の発明におい
て、前記第3の工程を、前記複数の格子画像内におい
て、格子本数のカウントを行う方向にフーリエ変換を施
し、得られる周波数スペクトルから1次周波数成分のピ
ークを検出することにより、前記格子画像に含まれる格
子本数をカウントする工程に置き換えることもできる。
【0028】また本発明は、請求項13記載の発明におい
て、前記第3の工程を、前記複数の格子画像内におい
て、格子本数のカウントを行う方向にフーリエ変換を施
し、得られる周波数スペクトルから1次周波数成分を抽
出する工程と、抽出した前記1次周波数成分に逆フーリ
エ変換を施し、その結果の実部と虚部との比より前記格
子画像内の位相値分布を算出する工程と、前記位相値分
布を用いて、前記格子画像に含まれる格子本数をカウン
トする工程に置き換えることもできる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図面に基づいて説明する。なお、本発明は撮像対象面
上に格子パターンを描くことができる光学系および撮像
手段を有する装置における検査に対して適応することが
可能であって、レンズユニット検査装置を例として本発
明の実施形態を説明する。
【0030】図1は本発明の検査方法の第1実施形態を
説明するためのレンズユニットの検査装置の構成図であ
り、1は撮像手段としてのCDDカメラ、2はCCDカ
メラ1と光軸Aを共有するように設置された光学系とし
てのレンズユニット、3はレンズユニット2の性能評価
に用いるチャートであって、本例ではチャート3が撮像
対象となる。さらに4a〜4cはチャート3の表面に描
かれた格子パターン(後で詳述する)、5はチャート3の
位置を調整するためのXYZθステージ、6はCCDカ
メラ1からの画像を保存するための画像メモリ、7は画
像メモリ6に保存されている画像に対して処理を行う演
算装置である。
【0031】図2はチャート3の表面の状態を示す説明
図であり、チャート3の表面にはレンズユニットの評価
を行うための種々のパターンであるレンズユニット評価
用パターン15が描かれている。これらレンズユニット評
価用パターン15が描かれていない領域でかつ互いに同一
直線上にない3箇所に、格子ピッチおよび格子方向が一
定な格子パターン4a〜4cが描かれている。
【0032】なお、格子パターン4a〜4cは、4箇所
以上に描かれていてもよく、また、少なくとも同一直線
上にない3箇所に描かれ、かつ格子ピッチおよび格子方
向が一定であるという条件を満たせば、レンズユニット
評価用パターン15と兼用してもよい。
【0033】図3は第1実施形態に係るレンズユニット
検査装置における処理手順を示すフローチャート、図4
は後述する格子画像8a〜8cの模式図である。
【0034】以上のように構成されたレンズユニット検
査装置について、以下、図1,図3,図4に基づいてそ
の動作を説明する。
【0035】初めに図1を参照して図3の第1のステッ
プについて説明する。まず、レンズユニット2のフォー
カスをチャート3の表面に略合わせる(フォーカス調整1
01)。次にレンズユニット2の倍率を格子パターン4a
〜4cを個別に撮像するのに適切となるように調整する
(倍率調整102)。この際、格子パターン4a〜4cの格
子線をCCDカメラ1が解像できる範囲内においてでき
るだけ多く取り込めるように、倍率や格子パターン4a
〜4cの大きさ、および含まれる格子線数を設定する。
【0036】本例では、後述するステップで得られる複
数の格子画像8a〜8c(図4参照)内に含まれている格
子の本数をカウントし、それらの差によって光軸A方向
の格子パターン4a〜4cの位置の差を判断する。した
がって、格子画像8a〜8cは格子本数が算出可能な程
度にフォーカスが合っている必要がある。つまり本例
は、各格子パターン4a〜4cの光軸A方向における位
置の差の最大値が、レンズユニット2の焦点深度以下で
あるような場合に適用可能である。
【0037】また、格子画像8a〜8c内に含まれる格
子本数は格子パターン4a〜4cの位置の分解能に関連
し、格子ピッチの小さい方が垂直度検出の分解能が高く
なる。したがって、撮像する格子本数が多い方が分解能
が高くなる。このことから格子パターン4a〜4cの撮
像の際には、1本1本の格子線がCCDカメラ1の解像
度内でより多く撮像されることが望ましい。例えば、格
子画像8a〜8cの格子線に垂直な方向における画素数
が512画素であるような場合、理論的には格子本数は256
本まで分解可能である。実際には分解能に少し余裕のあ
る128〜170本程度であることが望ましい。
【0038】XYZθステージ5を用いてチャート3を
光軸Aと略垂直な方向に移動し、3箇所の格子パターン
4a〜4cを個別に撮像することにより、図4に示すよ
うな3つの格子画像8a〜8cを得る(格子画像の撮像1
03)。以降、画像の撮り込みが終了するまで、レンズユ
ニット2のフォーカスおよび倍率は一定とする。得られ
た格子画像8a〜8cは画像メモリ6に保存される。な
お、ここではチャート3を移動する構成としたが、CC
Dカメラ1の方を移動する構成にしてもよい。
【0039】次に、図1および図4を参照して図3の第
2のステップについて説明する。同ステップでは、画像
メモリ6に保存された3つの格子画像8a〜8cにおけ
る格子線に略垂直方向の格子本数を演算装置7で算出す
る。演算装置7では、例えば以下に説明するような方法
で格子本数の算出を行う。
【0040】まず、格子画像8a〜8cに対して下記の
2値化処理を行う(2値化処理104)。すなわち、格子画
像8a〜8cにおいて輝度分布のしきい値を決定する。
しきい値は格子画像8a〜8cの輝度分布の平均値でよ
い。しきい値より高い画素は明部とし、しきい値より低
い画素は暗部とする。
【0041】以上の処理により格子画像8a〜8cを明
部と暗部の2値画像とする。2値化処理を行うと、その
輝度分布は完全な矩形波となる。この矩形波の数をカウ
ントすることにより格子本数を算出する(矩形波数のカ
ウント105)。
【0042】次に、図1および図4を参照して図3の第
3のステップについて説明する。演算装置7において、
前ステップで得られた3つの格子画像8a〜8c内に含
まれる格子本数を比較することにより、各格子画像8a
〜8cに対応する格子パターン4a〜4cの光軸A方向
における相対位置関係を判断する(格子本数の比較10
6)。例えば、格子パターン4a,4bのそれぞれに対応
する格子画像8a,8b内の格子本数がそれぞれ128本,
129本であった場合、格子パターン4aの方が格子パタ
ーン4bよりもCCDカメラ1に近いと判断する。
【0043】このように第1実施形態に係るレンズユニ
ット検査装置によれば、光学系および撮像装置を有する
装置に、光学系あるいは撮像手段の光軸の方向における
撮像対象面の位置を検出するための装置を追加すること
なく、光学系あるいは撮像手段の光軸に対する撮像対象
面の垂直度を検出することができる。
【0044】また第1実施形態に係るレンズユニット検
査装置では、格子画像8a〜8cの撮像の際におけるス
テージ移動の光軸A方向の振れに起因する見かけ上の撮
像対象面の傾きを含んだ垂直度の検出が可能となる。し
たがって、撮像対象が大きいために撮像の際にステージ
の移動が伴うような場合でも、ステージ移動に起因する
見かけ上の撮像対象面の傾きを考慮した光学系あるいは
撮像手段の光軸に対する撮像対象面の垂直度を検出する
ことができる。
【0045】なお、第1実施形態の検査方法によって得
られた撮像対象面の垂直度を利用して、XYZθステー
ジ5の傾きを調整する等の手段により撮像対象面の垂直
度を調整することも可能である。
【0046】次に本発明の第2実施形態について、前記
第1実施形態と同様に図1に示すレンズユニット検査装
置を例として説明する。第2実施形態で用いる検査装置
の構成は第1実施形態で用いたものと同じである。
【0047】図5は第2実施形態の処理手順を示すフロ
ーチャート、図6は後述する全体画像9および全体画像
9より切り出される格子画像8a〜8cの説明図、図7
は格子画像8a〜8cにおける格子線に略垂直な方向の
ある1ラインの輝度分布の波形の一例を示す波形図、図
8は図7の輝度分布に対してフーリエ変換を施したとき
に得られる周波数スペクトルの実部と虚部との自乗和で
あるパワースペクトルの概略図を示したものである。
【0048】以下、図1,図5〜図8に基づいて第2実
施形態で用いる検査装置の動作について説明する。
【0049】初めに図1を参照して図5の第1のステッ
プについて説明する。まず、レンズユニット2のフォー
カスを略チャート3の表面に合わせる(フォーカス調整2
01)。第1実施形態の場合と同様に、本実施形態に適用
可能な格子パターン4a〜4cの光軸A方向の位置の差
の最大値はレンズユニット2の焦点深度以下である。次
にレンズユニット2の倍率を格子パターン4a〜4cを
同時に撮像するのに適切となるように調整する(倍率調
整202)。この際も第1実施形態と同じように、格子パタ
ーン4a〜4cの格子線をCCDカメラ1の解像できる
範囲内で、できるだけ多く撮り込める方が垂直度検出の
分解能が高くなる。CCDカメラ1を用いて格子パター
ン4a〜4を同時に撮像する(全体画像の撮像203)。得
られた全体画像9(図6参照)は画像メモリ6に保存され
る。
【0050】次に図1および図6を参照して図5の第2
のステップについて説明する。演算装置7において、画
像メモリ6に保存された全体画像9から格子パターン4
a〜4cの領域を、個別にかつ同じ大きさで、しかも同
じ形状で切り出し、格子画像8a〜8c(図6参照)を得
る(格子画像の切り出し204)。図6では長方形の領域に
切り出して格子画像8a〜8cを得る例を示している。
なお、領域の形状は長方形に限定されるものではない。
得られた格子画像8a〜8cは画像メモリ6に保存され
る。
【0051】次に図1および図6を参照して図5の第3
のステップについて説明する。まず、画像メモリ6に保
存された3つの格子画像8a〜8cのそれぞれにおい
て、格子線に略垂直方向の格子本数を演算装置7で算出
する。演算装置7では第1実施形態の第2のステップで
説明したように、2値化処理を用いて格子本数のカウン
トを行ってもよい。
【0052】ここでは他の方法として、格子画像8a〜
8cのそれぞれのパワースペクトルを利用した方法につ
いて説明する。画像メモリ6に保存された格子画像8a
〜8cのそれぞれについて演算装置7において後述する
処理を行う。
【0053】すなわち、図7は格子画像8a〜8cにお
ける格子線に略垂直な方向のある1ラインの輝度分布の
波形の一例である。この輝度分布に対してフーリエ変換
を施すと周波数スペクトルが得られる(フーリエ変換処
理205)。図8は図7の輝度分布に対してフーリエ変換を
施したときに得られる周波数スペクトルの実部と虚部の
自乗和であるパワースペクトルの概略図を示したもので
あって、図8のパワースペクトルの斜線を付した成分
が、元の波形の1次調和波の成分を表す1次周波数成分
である。この1次周波数成分のピーク位置の座標、すな
わち原点Oからピーク位置Pまでの距離が元の格子画像
8a〜8cに含まれる格子本数に相当する。この原点O
からピーク位置Pまでの距離を検出することにより格子
本数を算出する(1次周波数成分のピーク位置検出20
6)。
【0054】次に図1および図6を参照して図5の第4
のステップについて説明する。第4のステップでは第1
実施形態の第3のステップと同様に、演算装置7におい
て、前記第3のステップで得られた3つの格子画像8a
〜8c内に含まれる格子本数を比較することにより、各
格子画像8a〜8cに対応する格子パターン4a〜4c
の光軸A方向の相対位置関係を判断する(格子本数の比
較207)。例えば、格子パターン4a、4bのそれぞれに
対応する格子画像8a,8b内の格子本数がそれぞれ12
8本,129本であった場合、格子パターン4aの方が格子
パターン4bよりもCCDカメラ1に近いと判断する。
【0055】このように第2実施形態に係るレンズユニ
ット検査装置によれば、光学系および撮像手段を有する
装置に、光学系あるいは撮像手段の光軸の方向における
撮像対象面の位置を検出するための装置を追加すること
なく、光学系あるいは撮像手段の光軸に対する撮像対象
面の垂直度を検出することができる。また、格子画像撮
像時にステージ等の移動がないため処理時間が短縮でき
る。
【0056】なお、第2実施形態の検査方法により得ら
れた撮像対象面の垂直度を利用して、XYZθステージ
5の傾きを調整する等の手段により、撮像対象面の垂直
度を調整することも可能である。
【0057】次に本発明の第3実施形態について、前記
第1実施形態と同様に図1に示すレンズユニット検査装
置を例として説明する。図9は第3実施形態のレンズユ
ニット検査装置における処理手順を示すフローチャート
である。以下において、図1,図4,図6〜図9に基づ
いて第3実施形態で用いる装置の動作について説明す
る。
【0058】初めに図1および図4を参照して図9の第
1のステップについて説明する。第1のステップではチ
ャート3上の格子パターン4a〜4cをCCDカメラ1
を用いて撮像し、図4に示すような格子画像8a〜8c
を得る。具体的には第1実施形態の第1のステップで説
明したように、まず、レンズユニット2のフォーカスを
略チャート3の表面に合わせる(フォーカス調整301)。
次にレンズユニット2の倍率を格子パターン4a〜4c
を個別に撮像するのに適切となるように調整する(倍率
調整302)。
【0059】さらに、それぞれの格子パターン4a〜4
cを個別に撮像することによって格子画像8a〜8cを
得て、画像メモリ6に保存する(格子画像の撮像303)。
または第2実施形態の第1,第2のステップで説明した
ように、まず、レンズユニット2のフォーカスをチャー
ト3の表面に略合わせる(フォーカス調整301)。次にレ
ンズユニット2の倍率を格子パターン4a〜4cを同時
に撮像するのに適切となるように調整する(倍率調整30
2)。次に格子パターン4a〜4cを同時に撮像する(全
体画像の撮像304)。得られた全体画像9(図6参照)より
各格子パターン4a〜4cの含まれる部分を切り出すこ
とによって格子画像8a〜8cを得、画像メモリ6に保
存する(格子画像の切り出し305)。
【0060】なお、第1実施形態および第2実施形態の
場合と同様に、本実施形態の適用可能な格子パターン4
a〜4cの光軸A方向における位置の差の最大値は、レ
ンズユニット2の焦点深度以下である。
【0061】次に図1および図4を参照して図9の第2
のステップについて説明する。まず、画像メモリ6に保
存された3つの格子画像8a〜8cのそれぞれにおい
て、格子線に略垂直方向の格子本数を演算装置7で算出
する。演算装置7では第1実施形態の第2ステップで説
明したように、2値化処理を用いて格子本数のカウント
を行ってもよく、また第2実施形態の第3のステップで
説明したように、格子画像8a〜8cそれぞれのパワー
スペクトルを利用して格子本数のカウントを行ってもよ
い。ここでは、他の方法として格子画像8a〜8cに対
してフーリエ変換を用いた位相情報処理を利用した方法
について説明する。
【0062】すなわち、画像メモリ6に保存された格子
画像8a〜8cのそれぞれについて、演算装置7で後述
する処理を行う。図7は格子画像8a〜8cにおける格
子線に略垂直な方向のある1ラインの輝度分布の波形の
一例である。これに対してフーリエ変換を施すと周波数
スペクトルが得られる(フーリエ変換処理306)。図8は
図7の輝度分布に対してフーリエ変換を施したときに得
られる周波数スペクトルの実部と虚部の自乗和であるパ
ワースペクトルの概略図を示したものであって、この周
波数スペクトルのうち元の波形の1次調和波の成分を表
す1次周波数成分(図8の斜線部分に相当)のみを抽出し
て(1次周波数成分の抽出307)、逆フーリエ変換する
と、実部には元の波形の1次調和波形が、また虚部には
実部波形とπ/2位相のずれた波形が得られる(逆フー
リエ変換処理308)。虚部を実部で除算したものの逆正接
をとると、各画素での元の波形の1次調和波の位相値が
得られる(位相値算出309)。
【0063】次に、それぞれの格子画像8a〜8cにお
ける位相値の変化量を算出する(位相値の変化量算出31
0)。位相値変化量を2πで除算すれば格子画像8a〜8
cに含まれる格子本数が小数点以下の精度で算出するこ
とができ(格子本数算出311)、2値化処理を用いた方法
よりも高精度な値を得ることができる。
【0064】次に図1および図4を参照して図9の第3
のステップについて説明する。まず、XYZθステージ
5を用いてチャート3を光軸AのCCDカメラ1に近づ
く方向に移動する。移動距離は、焦点深度の範囲内でC
CDカメラ1の撮像範囲に含まれる格子本数が変化する
程度とする(チャート移動312)。次に光軸A方向に移動
後のチャート3に対して、レンズユニット2のフォーカ
スおよび倍率は一定のままで、再度、第1のステップお
よび第2のステップと同様にして格子画像8a〜8cの
取得(格子画像の撮像313、または全体画像の撮像314お
よび格子画像の切り出し315)、および格子本数の算出
(フーリエ変換処理316,1次周波数成分の抽出317,逆
フーリエ変換処理318,位相値算出319,位相値の変化量
算出320,格子本数算出321)を実施する。
【0065】なお、格子本数算出の際には、第1実施形
態で説明した2値化処理による格子本数算出方法や、第
2実施形態で説明したパワースペクトルのピーク位置を
利用する格子本数算出方法を用いる場合、格子画像8a
〜8cに含まれる格子本数の変化量が1本以上となるよ
うにチャート3を移動する必要がある。しかしながら、
第3実施形態で説明した位相情報処理を用いた格子本数
算出方法を用いる場合には、格子画像8a〜8cに含ま
れる格子本数の変化量は1本未満でも検出可能となっ
て、チャート3の移動量距離を少なくすることができ
る。
【0066】ここで、チャート3の移動後に得られた画
像より算出される各格子パターン4a〜4cに対応した
格子本数をH1a〜H1cとし、チャート3の移動前に
得られた画像より算出される各格子パターン4a〜4c
に対応した格子本数をH0a〜H0cとし、チャート3
の移動距離をLとして、演算装置7では、次式(数1)に
したがって光軸A方向におけるチャート3の位置変化に
対する各格子パターン4a〜4cに対応した格子本数の
変化率Ra〜Rc、およびRa〜Rcの平均Rを算出す
る(格子本数変化率算出322)。
【0067】
【数1】Ra=(H1a−H0a)/L Rb=(H1b−H0b)/L Rc=(H1c−H0c)/L R=(Ra+Rb+Rc)/3 なお、ここではすべての格子パターン4a〜4cについ
て処理を行い、平均をとったが、格子パターン4a〜4
cのうち少なくとも1種類について処理を行うだけでも
よい。またチャート3の移動方向はCCDカメラ1から
遠ざかる方向でもよく、さらにチャート3の移動を複数
回実施し、各格子パターン4a〜4cに対応した格子本
数算出結果Hna,Hnb,Hnc(n:整数)と、その
ときのチャート3の移動距離Ln(n:整数)の関係に対
して、最小自乗法を適用して平均的な傾きを算出するこ
とによりRを求めてもよい。
【0068】次に図1および図4を参照して図9の第4
のステップについて説明する。演算装置7において、第
2のステップで得られた移動前のチャート3の3つの格
子画像8a〜8c内に含まれる格子本数をH0a〜H0
cとする。本例ではH0aを基準とする場合を考える。
もちろん他の2つのうちのいずれかを基準としてもよ
い。基準の格子パターン4a〜4cに対する他の格子パ
ターンにおける光軸A方向の相対位置Pb,Pcを次式
(数2)にしたがって算出する(相対位置の算出323)。
【0069】
【数2】Pb=(H0b−H0a)/R Pc=(H0c−H0a)/R このようにPb,Pcを算出することにより、各格子画
像8a〜8cに対応する各格子パターン4a〜4cの光
軸A方向の相対位置関係を定量的に判断する。
【0070】このように第3実施形態に係るレンズユニ
ット検査装置によれば、光学系および撮像手段を有する
装置に、光学系あるいは撮像手段の光軸方向における撮
像対象面の位置を検出するための装置を追加することな
く、光学系あるいは撮像手段の光軸に対する撮像対象面
の垂直度を定量的に検出することができる。
【0071】なお、第3実施形態の検査方法より得られ
た撮像対象面の垂直度を利用して、XYZθステージ5
の傾きを調整するなどの手段により撮像対象面の垂直度
を調整することも可能である。
【0072】以下、本発明の第4実施形態について説明
する。図10は第4実施形態を説明するための磁気記録ト
ラックの検査装置の構成図であり、1は撮像手段として
のCCDカメラ、12はCCDカメラ1と光軸Aを共有す
るように設置された光学系としての顕微鏡、13は後述す
る所定のパターンが表面に描かれた基準ゲージ、14は基
準ゲージ13や磁気テープ(図示せず)を設置する試料設置
台、4a〜4cは基準ゲージ13表面に描かれた格子パタ
ーン(後述する)、5は基準ゲージ13の位置を調整するた
めのXYZθステージ、6はCCDカメラ1からの画像
を保存するための画像メモリ、7は画像メモリ6に保存
されている画像に対して処理を行う演算装置である。
【0073】図11は基準ゲージ13表面の状態を示す説明
図であり、基準ゲージ13の表面の同一直線上にない3箇
所には、格子ピッチおよび格子方向が一定な格子パター
ン4a〜4cが描かれている。なお、格子パターン4a
〜4cは4箇所以上に描かれていてもよい。また基準ゲ
ージ13は、試料設置台14に設置時、その表面が磁気テー
プを試料設置台14に設置した際の磁気テープの表面と略
同じ位置にあるように設置される。具体的には、基準ゲ
ージ13にはガラス板上に格子パターン4a〜4cを描い
たものを用いる。また磁気テープの設置時には、表面に
何も描かれていないガラス板を試料設置台14に設置し、
その上に磁気テープを設置するという構成を採用する。
基準ゲージ13のガラス板と磁気テープを設置するための
ガラス板の厚さ、および平面度を管理することにより、
基準ゲージ13表面と磁気テープ表面とを略一致させる。
もちろんXYZθステージ5のZステージを用い、基準
ゲージ13と磁気テープとの両者の表面位置が一致するよ
うに、光軸A方向の位置調整を行う構成としてもよい。
【0074】図12は第4実施形態に係る磁気記録トラッ
クの検査装置における処理手順を示すフローチャートで
あって、以上のように構成された磁気記録トラックの検
査装置について、以下、図4,図10ないし図12に基づい
てその動作を説明する。
【0075】初めに図10を参照して図12の第1のステッ
プについて説明する。上述したように、基準ゲージ13を
試料設置台14に設置することにより、格子パターン4a
〜4cを磁気テープの設置面と略一致する面内に設置す
る(基準ゲージの設置401)。このときの略一致するとみ
なす範囲は、光軸A方向の基準ゲージ13表面の位置と磁
気テープ設置時の磁気テープ表面との差に起因する磁気
記録トラックにおける検査精度への影響量が無視できる
範囲とすればよい。
【0076】次に図10を参照して図12の第2のステップ
について説明する。顕微鏡12のフォーカスを基準ゲージ
13の表面に略合わせ(フォーカス調整402)、顕微鏡12の
倍率を格子パターン4a〜4cを個別に撮像するのに適
切となるように調整する(倍率調整403)。この際、格子
パターン4a〜4cの格子線をCCDカメラ1の解像で
きる範囲内で、できるだけ多く取り込めるように倍率を
設定する。本例では、後述するステップで得られる格子
画像8a〜8c(図4参照)内に含まれている格子の本数
をカウントし、その差によって光軸A方向の格子パター
ン4a〜4cの位置の差を判断する。したがって、格子
画像8a〜8cは格子本数が算出可能な程度にフォーカ
スが合っている必要がある。
【0077】すなわち、本例では、各格子パターン4a
〜4cの光軸A方向における位置の差の最大値が顕微鏡
12の焦点深度以下であるような場合に適用可能である。
例えば使用する顕微鏡12の焦点深度が0.32mmの場合、本
例において適用可能な格子パターン4a〜4cの光軸A
方向における位置の差の最大値は0.32mmである。また、
格子画像8a〜8c内に含まれる格子本数は、格子パタ
ーン4a〜4cの位置の分解能に関連し、格子ピッチが
小さい方が垂直度検出の分解能が高くなる。したがっ
て、撮像する格子本数が多い方が分解能が高くなる。
【0078】このことから、格子パターン4a〜4cの
撮像の際には、1本1本の格子線がCCDカメラ1の解
像度内で格子本数を多く撮像することが望ましい。例え
ば、格子画像8a〜8cの格子線に垂直な方向の画素数
が512画素であるような場合では、理論的には格子本数
は256本まで分解可能である。実際には分解能に少し余
裕のある128〜170本程度が望ましい。
【0079】XYZθステージ5を用いて基準ゲージ13
を光軸Aと略垂直な方向に移動し、3箇所の格子パター
ン4a〜4cを個別に撮像することにより、図4に示す
ような3つの格子画像8a〜8cを得る(格子画像の撮
像404)。以降、画像の撮り込みが終了するまで顕微鏡12
のフォーカスおよび倍率は一定とする。得られた格子画
像8a〜8cは画像メモリ6に保存される。なお、ここ
では基準パターン13を移動する構成としたが、CCDカ
メラ1の方を移動する構成としてもよい。
【0080】次に図10および図4を参照して図12の第3
のステップについて説明する。まず、画像メモリ6に保
存された3つの格子画像8a〜8cにおいて、格子線に
略垂直方向の格子本数を演算装置7で算出する。演算装
置7では、例えば以下に説明するような方法で格子本数
の算出を行う。まず格子画像8a〜8cに対して2値化
処理を行う(2値化処理405)。
【0081】2値化処理は以下のように行う。すなわ
ち、格子画像8a〜8cにおいて輝度分布のしきい値を
決定する。しきい値は格子画像8a〜8cの輝度分布の
平均値でよい。しきい値より高い画素は明部とし、しき
い値より低い画素は暗部とする。以上の処理により格子
画像8a〜8cを明部と暗部の2値画像とする。
【0082】この2値化処理を行うことによって前記輝
度分布は完全な矩形波となる。そして、この矩形波の数
をカウントすることにより格子本数を算出する(矩形波
数のカウント406)。
【0083】次に、図10および図4を参照して図12の第
4のステップについて説明する。演算装置7において、
第3のステップで得られた3つの格子画像8a〜8c内
に含まれる格子本数を比較することにより、各格子画像
8a〜8cに対応する格子パターン4a〜4cの光軸A
方向の相対位置関係を判断する(格子本数の比較407)。
例えば、格子パターン4a,4bのそれぞれに対応する
格子画像8a,8b内の格子本数がそれぞれ128本,129
本であった場合、格子パターン4aの方が格子パターン
4bよりもCCDカメラ1に近いと判断する。
【0084】このように第4実施形態に係る磁気記録ト
ラックの検査装置によれば、磁気記録トラックパターン
を撮像して検査する光学系および撮像手段を有する装置
のように、格子パターンが撮像対象面上に描けないよう
な場合でも、基準ゲージを用いることにより、光学系あ
るいは撮像手段の光軸の方向における撮像対象面の位置
を検出するための装置を追加することなく、光学系ある
いは撮像手段の光軸に対する撮像対象面の垂直度を検出
することができる。
【0085】また第4実施形態に係る磁気記録トラック
の検査装置では、格子画像8a〜8cの撮像の際におけ
るステージ移動による光軸A方向の振れに起因する見か
け上の撮像対象面の傾きを含んだ垂直度の検出が可能と
なる。したがって、撮像対象面が大きいために撮像の際
にステージの移動が伴うような場合でも、ステージ移動
に起因する見かけ上の撮像対象面の傾きを考慮した光学
系あるいは撮像手段の光軸に対する撮像対象面の垂直度
を検出することができる。
【0086】なお、第4実施形態の検査方法により得ら
れた撮像対象面の垂直度を利用して、XYZθステージ
5の傾きや試料設置台14の傾きを調整するなどの手段に
より撮像対象面の垂直度を調整することも可能である。
【0087】次に本発明の第5実施形態について説明す
る。図13は第5実施形態に係る磁気記録トラックの検査
装置における処理手順を示すフローチャート、図14は後
述する全体画像9および全体画像9より切り出される格
子画像8a〜8cの説明図である。
【0088】第5実施形態で用いる装置の構成は前記第
4実施形態で用いたものと同じである。以下、図7,図
8,図10,図13,図14に基づいてその動作を説明する。
【0089】初めに図10を参照して図13の第1のステッ
プについて説明する。第4実施形態の第1のステップと
同様に、基準ゲージ13を試料設置台14に設置することに
より、格子パターン4a〜4cを磁気テープの設置面と
略一致する面内に設置する(基準ゲージの設置501)。
【0090】次に図10を参照して図13の第2のステップ
について説明する。顕微鏡12のフォーカスを基準ゲージ
13の表面に略合わせる(フォーカス調整502)。第4実施
形態の場合と同様に、本実施形態において適用可能な格
子パターン4a〜4cの光軸A方向における位置の差の
最大値は顕微鏡12の焦点深度以下である。次に顕微鏡
12の倍率を格子パターン4a〜4cを同時に撮像するの
に適切となるように調整する(倍率調整503)。この際に
も第4実施形態の場合と同じように、格子パターン4a
〜4cの格子線をCCDカメラ1にて解像できる範囲内
で、できるだけ多く撮り込める方が垂直度検出の分解能
が高くなる。そしてCCDカメラ1を用いて格子パター
ン4a〜4cを同時に撮像する(全体画像の撮像504)。
得られた全体画像9(図14参照)は画像メモリ6に保存さ
れる。
【0091】次に図10および図14を参照して図13の第3
のステップについて説明する。演算装置7において、画
像メモリ6に保存された全体画像9から格子パターン4
a〜4cの領域を個別にかつ同じ大きさで、しかも同じ
形状で切り出し、格子画像8a〜8cを得る(格子画像
の切り出し505)。図14では長方形の領域に切り出して格
子画像8a〜8cを得る例を示している。なお、領域の
形状は長方形に限定されるものではない。得られた格子
画像8a〜8cは画像メモリ6に保存される。
【0092】次に図10および図14を参照して図13の第4
のステップについて説明する。まず、画像メモリ6に保
存された3つの格子画像8a〜8cそれぞれにおいて、
格子線に略垂直方向の格子本数を演算装置7で算出す
る。演算装置7では第1実施形態の第2のステップで示
したように、2値化処理を用いて格子本数のカウントを
行ってもよい。
【0093】ここでは他の方法として格子画像8a〜8
cそれぞれのパワースペクトルを利用した方法について
説明する。すなわち、画像メモリ6に保存された格子画
像8a〜8cそれぞれについて演算装置7において後述
する処理を行う。図7は格子画像8a〜8cにおける格
子線に略垂直な方向のある1ラインの輝度分布の波形の
一例である。これに対してフーリエ変換を施すと周波数
スペクトルが得られる(フーリエ変換処理506)。図8は
図7の輝度分布に対してフーリエ変換を施したときに得
られる周波数スペクトルの実部と虚部の自乗和であるパ
ワースペクトルの概略図を示したものである。図8のパ
ワースペクトルの斜線を付した成分が元の波形の1次調
和波の成分を表す1次周波数成分である。この1次周波
数成分のピーク位置の座標、すなわち原点Oからピーク
位置Pまでの距離が元の格子画像8a〜8cに含まれる
格子本数に相当する。この原点Oからピーク位置Pまで
の距離を検出することにより格子本数を算出する(1次
周波数成分のピーク位置検出507)。
【0094】次に図10および図14を参照して図13の第5
のステップについて説明する。第5のステップでは第4
実施形態の第4のステップと同様に、演算装置7におい
て、前ステップで得られた3つの格子画像8a〜8c内
に含まれる格子本数を比較することにより、各格子画像
8a〜8cに対応する格子パターン4a〜4cの光軸A
方向における相対位置関係を判断する(格子本数の比較5
08)。例えば、格子パターン4a,4bのそれぞれに対
応する格子画像8a,8b内の格子本数がそれぞれ128
本,129本であった場合、格子パターン4aの方が格子パ
ターン4bよりもCCDカメラ1に近いと判断する。
【0095】なお、第5実施形態の説明においては、第
4実施形態と同様の基準ゲージ13を用いた場合を示した
が、図15に示すように基準ゲージ13表面の広い領域に格
子パターンが描かれたものを用いてもよい。
【0096】このように第5実施形態に係る磁気記録ト
ラックの検査装置によれば、磁気記録トラックのパター
ンを撮像して検査する光学系および撮像手段を有する装
置のように、格子パターンが撮像対象面上に描けないよ
うな場合でも、基準ゲージを用いることにより、光学系
あるいは撮像手段の光軸の方向における撮像対象面の位
置を検出するための装置を追加することなく、光学系あ
るいは撮像手段の光軸に対する撮像対象面の垂直度を検
出することができる。また格子画像撮像時にステージ等
の移動がないため処理時間が短縮できる。
【0097】なお、第5実施形態の検査方法により得ら
れた撮像対象面の垂直度を利用して、XYZθステージ
5の傾きや試料設置台14の傾きを調整する等の手段によ
り、撮像対象面の垂直度を調整することも可能である。
【0098】次に第6実施形態について説明する。図16
は第6実施形態に係る磁気記録トラックの検査装置の処
理手順を示すフローチャートである。第6実施形態で用
いる装置の構成は第5実施形態で用いたものと同じであ
る。以下、図4,図7,図8,図10,図14,図16に基づ
いてその動作を説明する。
【0099】初めに図10を用いて図16の第1のステップ
について説明する。第4実施形態の第1のステップと同
様に基準ゲージ13を試料設置台14に設置することによ
り、格子パターン4a〜4cを磁気テープの設置面と略
一致する面内に設置する(基準ゲージの設置601)。
【0100】次に図10を用いて図16の第2のステップに
ついて説明する。顕微鏡12のフォーカスを基準ゲージ13
の上の格子パターン4a〜4cをCCDカメラ1を用い
て撮像し、図4に示すような格子画像8a〜8cを得
る。具体的には第4実施形態の第2のステップで説明し
たように、まず顕微鏡12のフォーカスを基準ゲージ13の
表面に略合わせる(フォーカス調整602)。次に顕微鏡12
の倍率を格子パターン4a〜4cを個別に撮像するのに
適切となるように調整する(倍率調整603)。次にそれぞ
れの格子パターン4a〜4cを個別に撮像することによ
って格子画像8a〜8cを得、画像メモリ6に保存する
(格子画像の撮像604)。
【0101】または第5実施形態の第2,第3のステッ
プで説明したように、まず顕微鏡12のフォーカスを基準
ゲージ13の表面に略合わせる(フォーカス調整602)。次
に顕微鏡12の倍率を格子パターン4a〜4cを同時に撮
像するのに適切となるように調整する(倍率調整603)。
次に格子パターン4a〜4cを同時に撮像する(全体画
像の撮像605)。得られた全体画像9(図14参照)より格子
パターン4a〜4cの含まれる部分を切り出すことによ
って格子画像8a〜8cを得、画像メモリ6に保存する
(格子画像の切り出し606)。
【0102】なお、第4実施形態あるいは第5実施形態
の場合と同様に、本実施形態に適用可能な格子パターン
4a〜4cの光軸A方向における位置の差の最大値は顕
微鏡12の焦点深度以下である。
【0103】次に図10および図4を参照して図16の第3
のステップについて説明する。まず、画像メモリ6に保
存された3つの格子画像8a〜8cそれぞれにおいて、
格子線に略垂直方向の格子本数を演算装置7で算出す
る。演算装置7では第4実施形態の第3のステップで示
したように、2値化処理を用いて格子本数のカウントを
行ってもよい。また第5実施形態の第4のステップで示
したように、格子画像8a〜8cそれぞれのパワースペ
クトルを利用して格子本数のカウントを行ってもよい。
【0104】ここでは他の方法として格子画像8a〜8
cに対してフーリエ変換を用いた位相情報処理を利用し
た方法について説明する。まず、画像メモリ6に保存さ
れた格子画像8a〜8cそれぞれについて、演算装置7
において後述する処理を行う。図7は格子画像8a〜8
cにおける格子線に略垂直な方向のある1ラインの輝度
分布の波形の一例である。これに対してフーリエ変換を
施すと周波数スペクトルが得られる(フーリエ変換処理6
07)。図8は図7の輝度分布に対してフーリエ変換を施
したときに得られる周波数スペクトルの実部と虚部の自
乗和であるパワースペクトルの概略図を示したものであ
る。この周波数スペクトルのうち元の波形の1次調和波
の成分を表す1次周波数成分(図8の斜線部に相当)のみ
抽出し(1次周波数成分の抽出608)。逆フーリエ変換す
ると実部には元の波形の1次調和波形が、虚部には実部
波形とπ/2位相のずれた波形が得られる(逆フーリエ
変換処理609)。虚部を実部で除算したものの逆正接をと
ると、各画素での元の波形の1次調和波の位相値が得ら
れる(位相値算出610)。
【0105】次にそれぞれの格子画像8a〜8cにおけ
る位相値の変化量を算出する(位相値の変化量算出61
1)。位相値変化量が2πで格子1本に相当するため、位
相変化量を2πで除算すれば格子画像8a〜8cに含ま
れる格子本数が小数点以下の精度で算出することができ
る(格子本数算出612)。したがって、2値化処理を用い
た方法よりも高精度な値を得ることができる。
【0106】次に図10および図4を参照して図16の第4
のステップについて説明する。まずXYZθステージ5
を用いて基準ゲージ13を光軸A方向のCCDカメラ1に
近づく方向に移動する(基準ゲージの移動613)。移動距
離は、焦点深度の範囲内でCCDカメラ1の撮像範囲に
含まれる格子本数が変化する程度とする。具体的には数
十ミクロン程度でよい。次に光軸A方向に移動後の基準
ゲージ13に対して、顕微鏡12のフォーカスおよび倍率は
一定のままで、再度、第2ステップおよび第3ステップ
と同様にして格子画像8a〜8cの取得(格子画像の撮
像614、または全体画像の撮像615および格子画像の切り
出し616)。および格子本数の算出(フーリエ変換処理61
7,1次周波数成分の抽出618,逆フーリエ変換処理61
9,位相値算出620,位相値の変化量算出621,格子本数
算出622)を実施する。
【0107】なお、格子本数の算出の際、第4実施形態
で示した2値化処理による格子本数算出方法や、第5実
施形態で説明したパワースペクトルのピーク位置を利用
する格子本数算出方法を用いる場合には、格子画像8a
〜8cに含まれる格子本数の変化量は1本以上となるよ
うに基準ゲージ13を移動する必要がある。
【0108】しかしながら、第6実施形態で説明した位
相情報処理を用いた格子本数の算出方法を用いる場合に
は、格子画像8a〜8cに含まれる格子本数の変化量
は、1本未満でも検出可能となる。このため、基準ゲー
ジ13の移動距離が少なくなる。
【0109】ここで基準ゲージ13の移動後に得られた画
像より算出される各格子パターン4a〜4cに対応した
格子本数をH1a〜H1cとし、基準ゲージ13の移動前
に得られた画像より算出される各格子パターン4a〜4
cに対応した格子本数をH0a〜H0cとし、さらに基
準ゲージ13の移動距離をLとする。演算装置7におい
て、光軸A方向の基準ゲージ13の位置変化に対する各格
子パターン4a〜4cに対応した格子本数の変化率Ra
〜Rc、およびRa〜Rcの平均Rを(数3)の式に従っ
て算出する(格子本数変化率算出623)。
【0110】
【数3】Ra=(H1a−H0a)/L Rb=(H1b−H0b)/L Rc=(H1c−H0c)/L R=(Ra+Rb+Rc)/3 なお、ここではすべての格子パターン4a〜4cについ
て処理を行い、平均をとったが、格子パターン4a〜4
cのうち少なくとも1種類について処理を行うだけでも
よい。また基準ゲージ13の移動方向はCCDカメラ1か
ら遠ざかる方向でもよい。あるいは基準ゲージ13の移動
を複数回実施し、各格子パターン4a〜4cに対応した
格子本数の算出結果Hna,Hnb,Hnc(n:整数)
と、そのときの基準ゲージ13の移動距離Ln(n:整数)
の関係に対して最小自乗法を適用して平均的な傾きを算
出することにより前記Rを求めてもよい。
【0111】次に図10および図4を参照して図16の第5
のステップについて説明する。演算装置7において、第
3のステップで得られた移動前の基準ゲージ13の3つの
格子画像8a〜8c内に含まれる格子本数をH0a〜H
0cとする。H0aを基準とする場合を考える。もちろ
ん他の2つのうちのいずれかを基準としてもよい。基準
の格子パターン4a〜4cに対する他の格子パターンの
光軸A方向における相対位置Pb,Pcを(数4)の式に
従って算出する(相対位置の算出624)。
【0112】
【数4】Pb=(H0b−H0a)/R Pc=(H0c−H0a)/R このようにPb,Pcを算出することにより、各格子画
像8a〜8cに対応する各格子パターン4a〜4cの光
軸A方向の相対位置関係を定量的に判断する。
【0113】このように第6実施形態に係る磁気記録ト
ラックの検査装置によれば、磁気記録トラックパターン
を撮像して検査する光学系および撮像手段を有する装置
に、格子パターンが撮像対象面上に描けないような場合
でも、基準ゲージを用いることにより、光学系あるいは
撮像手段の光軸方向における撮像対象面の位置を検出す
るための装置を追加することなく、光学系あるいは撮像
手段の光軸に対する撮像対象面の垂直度を定量的に検出
することができる。
【0114】なお、第6実施形態の検査方法により得ら
れた撮像対象面の垂直度を利用して、XYZθステージ
5の傾きや試料設置台14の傾きを調整するなどの手段に
より撮像対象面の垂直度を調整することも可能である。
【0115】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る光学
系および撮像手段を有する装置における検査方法によれ
ば、光学系および撮像手段を有する装置に、光学系ある
いは撮像手段の光軸方向における撮像対象面の位置を検
出するための装置を追加することなく、光学系あるいは
撮像手段の光軸に対する撮像対象面の垂直度を検出する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を説明するためのレンズユニ
ットの検査装置の構成図である。
【図2】本実施形態におけるチャートの一例を示した説
明図である。
【図3】本発明の第1実施形態における処理手順を示す
フローチャートである。
【図4】本実施形態における格子画像の模式図である。
【図5】本発明の第2実施形態における処理手順を示す
フローチャートである。
【図6】本実施形態における格子画像の切り出しの説明
図である。
【図7】本実施形態における格子画像のある1ラインの
輝度分布の一例を示した図である。
【図8】本実施形態における格子画像のある1ラインの
輝度分布にフーリエ変換を行った結果のパワースペクト
ルの例を示した図である。
【図9】本発明の第3実施形態における処理手順のフロ
ーチャートである。
【図10】本発明の実施形態説明するための磁気記録ト
ラックの検査装置の構成図である。
【図11】本実施形態における基準ゲージ上のパターン
例を示した図である。
【図12】本発明の第4実施形態における処理手順を示
すフローチャートである。
【図13】本発明の第5実施形態における処理手順を示
すフローチャートである。
【図14】本実施形態における格子画像の切り出しの説
明図である。
【図15】本実施形態における基準ゲージ上のパターン
例を示したである。
【図16】本発明の第6実施形態における処理手順を示
すフローチャートである。
【図17】従来の傾斜量測定方法において用いられる装
置の構成図である。
【符号の説明】
1…CCDカメラ、 2…レンズユニット、 3…チャ
ート、 4a,4b,4c…格子パターン、 5…XY
Zθステージ、 6…画像メモリ、 7…演算装置、
8a,8b,8c…格子画像、 9…全体画像、 12…
顕微鏡、 13…基準ゲージ、 14…試料設置台、 15…
レンズユニット評価用パターン。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮像対象面上の同一直線上にない少なく
    とも3箇所に設置された格子ピッチおよび格子方向が一
    定な格子パターンを、撮像手段のフォーカスおよび倍率
    を変えることなく、個別に撮像することにより、前記格
    子パターンのみを含んだ複数の格子画像を得る第1の工
    程と、 前記複数の格子画像内に含まれる格子本数を所定の方向
    においてカウントする第2の工程と、 前記第2の工程で求めた複数の格子画像における格子本
    数を各々比較することにより、前記撮像手段の光軸に対
    する前記撮像対象面の垂直度を検査する第3の工程と、 を有することを特徴とする光学系および撮像手段を有す
    る装置における検査方法。
  2. 【請求項2】 撮像対象面上に設置された格子ピッチお
    よび格子方向が一定な格子パターンを、撮像手段を用い
    て撮像する第1の工程と、 前記第1の工程で得られた画像内の同一直線上になく、
    大きさおよび形状の等しい少なくとも3つの格子画像を
    切り出す第2の工程と、 前記格子画像内に含まれる格子本数を所定の方向におい
    て、各々カウントする第3の工程と、 前記第3の工程で求めた格子画像の格子本数を各々比較
    することにより、前記撮像手段の光軸に対する前記撮像
    対象面の垂直度を検査する第4の工程と、 を有することを特徴とする光学系および撮像手段を有す
    る装置における検査方法。
  3. 【請求項3】 撮像対象面上の同一直線上にない少なく
    とも3箇所に設置された格子ピッチおよび格子方向が一
    定な格子パターンを、撮像手段のフォーカスおよび倍率
    を変えることなく、個別に撮像することにより、前記格
    子パターンのみを含んだ複数の格子画像を得る第1の工
    程と、 前記複数の格子画像内において、格子本数のカウントを
    行う方向にフーリエ変換を施し、得られる周波数スペク
    トルから1次周波数成分のピークを検出することによ
    り、前記格子画像に含まれる格子本数をカウントする第
    2の工程と、 前記第2の工程で求めた複数の格子画像における格子本
    数を各々比較することにより、前記撮像手段の光軸に対
    する前記撮像対象面の垂直度を検査する第3の工程と、 を有することを特徴とする光学系および撮像手段を有す
    る装置における検査方法。
  4. 【請求項4】 撮像対象面上の同一直線上にない少なく
    とも3箇所に設置された格子ピッチおよび格子方向が一
    定な格子パターンを、撮像手段のフォーカスおよび倍率
    を変えることなく、個別に撮像することにより、前記格
    子パターンのみを含んだ複数の格子画像を得る第1の工
    程と、 前記複数の格子画像内において、格子本数のカウントを
    行う方向にフーリエ変換を施し、得られる周波数スペク
    トルから1次周波数成分を抽出する第2の工程と、 抽出した1次周波数成分に逆フーリエ変換を施し、その
    結果の実部と虚部との比より前記格子画像内の位相値分
    布を算出する第3の工程と、 前記位相値分布を用いて、前記格子画像に含まれる格子
    本数をカウントする第4の工程と、 前記第4の工程で求めた複数の格子画像における格子本
    数を各々比較することにより、前記撮像手段の光軸に対
    する前記撮像対象面の垂直度を検査する第5の工程と、 を有することを特徴とする光学系および撮像手段を有す
    る装置における検査方法。
  5. 【請求項5】 撮像対象面上の同一直線上にない少なく
    とも3箇所に設置された格子ピッチおよび格子方向が一
    定な格子パターンを、撮像手段のフォーカスおよび倍率
    を変えることなく、個別に撮像することにより、前記格
    子パターンのみを含んだ複数の格子画像を得る第1の工
    程と、 複数の格子画像内に含まれる格子本数を所定の方向にお
    いてカウントする第2の工程と、 前記第1の工程および第2の工程を、前記撮像対象面を
    前記撮像手段における複数の光軸方向位置に設置して実
    施することによって、前記撮像対象面の前記撮像手段の
    光軸方向の位置変化に対する前記格子本数の変化率を求
    める第3の工程と、 前記第2の工程で求めた複数の格子画像内の格子本数の
    うち、前記撮像対象面の前記撮像手段における光軸方向
    の設置位置が一定である場合の全ての前記複数の格子画
    像より求めた格子本数の差から、前記第3の工程で求め
    た前記変化率を用いて前記撮像手段の光軸に対する前記
    撮像対象面の垂直度を定量的に検査する第4の工程と、 を有することを特徴とする光学系および撮像手段を有す
    る装置における検査方法。
  6. 【請求項6】 撮像対象面上に設置された格子ピッチお
    よび格子方向が一定な格子パターンを、撮像手段を用い
    て撮像する第1の工程と、 前記第1の工程で得られた画像内の同一直線上になく、
    大きさおよび形状の等しい少なくとも3つの格子画像を
    切り出す第2の工程と、 前記格子画像内に含まれる格子本数を所定の方向におい
    て、各々カウントする第3の工程と、 前記第1から第3までの工程を、前記撮像対象面を前記
    撮像手段における複数の光軸方向位置に設置して実施す
    ることによって、前記撮像対象面の前記撮像手段の光軸
    方向の位置変化に対する前記格子本数の変化率を求める
    第4の工程と、 前記第3の工程で求めた格子画像の格子本数のうち、前
    記撮像対象面の前記撮像手段における光軸方向の設置位
    置が一定である場合の全ての前記格子画像より求めた格
    子本数の差から、前記第4の工程で求めた前記変化率を
    用いて前記撮像手段の光軸に対する前記撮像対象面の垂
    直度を定量的に検査する第5の工程と、 を有することを特徴とする光学系および撮像手段を有す
    る装置における検査方法。
  7. 【請求項7】 撮像対象面上の同一直線上にない少なく
    とも3箇所に設置された格子ピッチおよび格子方向が一
    定な格子パターンを、撮像手段のフォーカスおよび倍率
    を変えることなく、個別に撮像することにより、前記格
    子パターンのみを含んだ複数の格子画像を得る第1の工
    程と、 前記複数の格子画像内において、格子本数のカウントを
    行う方向にフーリエ変換を施し、得られる周波数スペク
    トルから1次周波数成分のピークを検出することによ
    り、前記格子画像に含まれる格子本数をカウントする第
    2の工程と、 前記第1の工程および第2の工程を、前記撮像対象面を
    前記撮像手段における複数の光軸方向位置に設置して実
    施することによって、前記撮像対象面の前記撮像手段の
    光軸方向の位置変化に対する前記格子本数の変化率を求
    める第3の工程と、 前記第2の工程で求めた格子本数のうち、前記撮像対象
    面の前記撮像手段における光軸方向の設置位置が一定で
    ある場合の全ての前記格子画像より求めた格子本数の差
    から、前記第3の工程で求めた前記変化率を用いて前記
    撮像手段の光軸に対する前記撮像対象面の垂直度を定量
    的に検査する第4の工程と、 を有することを特徴とする光学系および撮像手段を有す
    る装置における検査方法。
  8. 【請求項8】 撮像対象面上の同一直線上にない少なく
    とも3箇所に設置された格子ピッチおよび格子方向が一
    定な格子パターンを、撮像手段のフォーカスおよび倍率
    を変えることなく、個別に撮像することにより、前記格
    子パターンのみを含んだ複数の格子画像を得る第1の工
    程と、 前記複数の格子画像内において、格子本数のカウントを
    行う方向にフーリエ変換を施し、得られる周波数スペク
    トルから1次周波数成分を抽出する第2の工程と、 抽出した前記1次周波数成分に逆フーリエ変換を施し、
    その結果の実部と虚部との比より前記格子画像内の位相
    値分布を算出する第3の工程と、 前記位相値分布を用いて、前記格子画像に含まれる格子
    本数をカウントする第4の工程と、 前記第1から第4までの工程を、前記撮像対象面を前記
    撮像手段における複数の光軸方向位置に設置して実施す
    ることによって、前記撮像対象面の前記撮像手段の光軸
    方向の位置変化に対する前記格子本数の変化率を求める
    第5の工程と、 前記第4の工程で求めた複数の格子画像の格子本数のう
    ち、前記撮像対象面の前記撮像手段における光軸方向の
    設置位置が一定である場合の全ての前記格子画像より求
    めた格子本数の差から、前記第5の工程で求めた前記変
    化率を用いて前記撮像手段の光軸に対する前記撮像対象
    面の垂直度を定量的に検査する第6の工程と、 を有することを特徴とする光学系および撮像手段を有す
    る装置における検査方法。
  9. 【請求項9】 磁気記録再生装置によって記録され、か
    つ可視化処理を施された磁気テープ上の磁気記録トラッ
    クパターンを撮像して検査する光学系および撮像手段を
    有する装置における検査方法であって、 格子ピッチおよび格子方向が一定な格子パターンを、前
    記磁気テープの撮像面と実質的に同一の面内で、かつ同
    一直線上にない少なくとも3箇所に設置する第1の工程
    と、 前記格子パターンを、前記撮像手段のフォーカスおよび
    倍率を変えることなく、個別に撮像することにより、前
    記格子パターンのみを含んだ複数の格子画像を得る第2
    の工程と、 前記複数の格子画像内に含まれる格子本数を所定の方向
    においてカウントする第3の工程と、 前記第3の工程で求めた格子本数を各々比較することに
    より、前記撮像手段の光軸に対する前記磁気テープの撮
    像面の垂直度を検査する第4の工程と、 を有することを特徴とする光学系および撮像手段を有す
    る装置における検査方法。
  10. 【請求項10】 磁気記録再生装置によって記録され、
    かつ可視化処理を施された磁気テープ上の磁気記録トラ
    ックパターンを撮像して検査する光学系および撮像手段
    を有する装置における検査方法であって、 格子ピッチおよび格子方向が一定な格子パターンを、前
    記磁気テープの撮像面と実質的に同一の面内で、かつ同
    一直線上にない少なくとも3箇所に設置する第1の工程
    と、 前記格子パターンを、前記撮像手段を用いて撮像する第
    2の工程と、 前記第2の工程で得られた画像内の同一直線上になく、
    大きさおよび形状の等しい少なくとも3つの格子画像を
    切り出す第3の工程と、 前記格子画像内に含まれる格子本数を所定の方向におい
    て、各々カウントする第4の工程と、 前記第4の工程で求めた格子本数を各々比較することに
    より、前記撮像手段の光軸に対する前記磁気テープの撮
    像面の垂直度を検査する第5の工程と、 を有することを特徴とする光学系および撮像手段を有す
    る装置における検査方法。
  11. 【請求項11】 磁気記録再生装置によって記録され、
    かつ可視化処理を施された磁気テープ上の磁気記録トラ
    ックパターンを撮像して検査する光学系および撮像手段
    を有する装置における検査方法であって、 格子ピッチおよび格子方向が一定な格子パターンを、前
    記磁気テープの撮像面と実質的に同一の面内で、かつ同
    一直線上にない少なくとも3箇所に設置する第1の工程
    と、 前記格子パターンを、前記撮像手段のフォーカスおよび
    倍率を変えることなく、個別に撮像することにより、前
    記格子パターンのみを含んだ複数の格子画像を得る第2
    の工程と、 前記複数の格子画像内において、格子本数のカウントを
    行う方向にフーリエ変換を施し、得られる周波数スペク
    トルから1次周波数成分のピークを検出することによ
    り、前記格子画像に含まれる格子本数をカウントする第
    3の工程と、 前記第3の工程で求めた格子本数を各々比較することに
    より、前記撮像手段の光軸に対する前記磁気テープの撮
    像面の垂直度を検査する第4の工程と、 を有することを特徴とする光学系および撮像手段を有す
    る装置における検査方法。
  12. 【請求項12】 磁気記録再生装置によって記録され、
    かつ可視化処理を施された磁気テープ上の磁気記録トラ
    ックパターンを撮像して検査する光学系および撮像手段
    を有する装置における検査方法であって、 格子ピッチおよび格子方向が一定な格子パターンを、前
    記磁気テープの撮像面と実質的に同一の面内で、かつ同
    一直線上にない少なくとも3箇所に設置する第1の工程
    と、 前記格子パターンを、前記撮像手段のフォーカスおよび
    倍率を変えることなく、個別に撮像することにより、前
    記格子パターンのみを含んだ複数の格子画像を得る第2
    の工程と、 前記複数の格子画像内において、格子本数のカウントを
    行う方向にフーリエ変換を施し、得られる周波数スペク
    トルから1次周波数成分を抽出する第3の工程と、 抽出した前記1次周波数成分に逆フーリエ変換を施し、
    その結果の実部と虚部との比より前記格子画像内の位相
    値分布を算出する第4の工程と、 前記位相値分布を用いて、前記格子画像に含まれる格子
    本数をカウントする第5の工程と、 前記第5の工程で求めた格子本数を各々比較することに
    より、前記撮像手段の光軸に対する前記磁気テープの撮
    像面の垂直度を検査する第6の工程と、 を有することを特徴とする光学系および撮像手段を有す
    る装置における検査方法。
  13. 【請求項13】 磁気記録再生装置によって記録され可
    視化処理を施された磁気テープ上の磁気記録トラックパ
    ターンを撮像して検査する光学系および撮像手段を有す
    る装置における検査方法であって、 格子ピッチおよび格子方向が一定な格子パターンを、前
    記磁気テープの撮像面と実質的に同一の面内で、かつ同
    一直線上にない少なくとも3箇所に設置する第1の工程
    と、 前記格子パターンを、前記撮像手段のフォーカスおよび
    倍率を変えることなく、個別に撮像することにより、前
    記格子パターンのみを含んだ複数の格子画像を得る第2
    の工程と、 前記複数の格子画像内に含まれる格子本数を所定の方向
    においてカウントする第3の工程と、 前記第2の工程と第3の工程を、前記格子パターンを前
    記撮像手段の複数の光軸方向位置に設置して実施するこ
    とによって、前記格子パターンの前記撮像手段の光軸方
    向の位置変化に対する前記格子本数の変化率を求める第
    4の工程と、 前記第3の工程で求めた格子本数のうち、前記格子パタ
    ーンの前記撮像手段の光軸方向の位置が一定である場合
    の全ての前記格子画像より求めた格子本数の差から、前
    記第4の工程で求めた前記変化率を用いて前記撮像手段
    の光軸に対する前記磁気テープの撮像面の垂直度を定量
    的に検査する第5の工程と、 を有することを特徴とする光学系および撮像手段を有す
    る装置における検査方法。
  14. 【請求項14】 磁気記録再生装置によって記録され可
    視化処理を施された磁気テープ上の磁気記録トラックパ
    ターンを撮像して検査する光学系および撮像手段を有す
    る装置における検査方法であって、 格子ピッチおよび格子方向が一定な格子パターンを、前
    記磁気テープの撮像面と実質的に同一の面内で、かつ同
    一直線上にない少なくとも3箇所に設置する第1の工程
    と、 前記格子パターンを、前記撮像手段を用いて撮像する第
    2の工程と、 前記第2の工程で得られた画像内の同一直線上になく、
    大きさおよび形状の等しい少なくとも3つの格子画像を
    切り出す第3の工程と、 前記格子画像内に含まれる格子本数を所定の方向におい
    て、各々カウントする第4の工程と、 前記第2から第4までの工程を、前記格子パターンを前
    記撮像手段の複数の光軸方向位置に設置して実施するこ
    とによって、前記格子パターンの前記撮像手段の光軸方
    向の位置変化に対する前記格子本数の変化率を求める第
    5の工程と、 前記第4の工程で求めた格子本数のうち、前記格子パタ
    ーンの前記撮像手段の光軸方向の位置が一定である場合
    の全ての前記格子画像より求めた格子本数の差から、前
    記第5の工程で求めた前記変化率を用いて前記撮像手段
    の光軸に対する前記磁気テープの撮像面の垂直度を定量
    的に検査する第6の工程と、 を有することを特徴とする光学系および撮像手段を有す
    る装置における検査方法。
  15. 【請求項15】 磁気記録再生装置によって記録され可
    視化処理を施された磁気テープ上の磁気記録トラックパ
    ターンを撮像して検査する光学系および撮像手段を有す
    る装置における検査方法であって、 格子ピッチおよび格子方向が一定な格子パターンを、前
    記磁気テープの撮像面と実質的に同一の面内で、かつ同
    一直線上にない少なくとも3箇所に設置する第1の工程
    と、 前記格子パターンを、前記撮像手段のフォーカスおよび
    倍率を変えることなく、個別に撮像することにより、前
    記格子パターンのみを含んだ複数の格子画像を得る第2
    の工程と、 前記複数の格子画像内において、格子本数のカウントを
    行う方向にフーリエ変換を施し、得られる周波数スペク
    トルから1次周波数成分のピークを検出することによ
    り、前記格子画像に含まれる格子本数をカウントする第
    3の工程と、 前記第2の工程と第3の工程を、前記格子パターンを前
    記撮像手段の複数の光軸方向位置に設置して実施するこ
    とによって、前記格子パターンの前記撮像手段の光軸方
    向の位置変化に対する前記格子本数の変化率を求める第
    4の工程と、 前記第3の工程で求めた格子本数のうち、前記格子パタ
    ーンの前記撮像手段の光軸方向の位置が一定である場合
    の全ての前記格子画像より求めた格子本数の差から、前
    記第4の工程で求めた前記変化率を用いて前記撮像手段
    の光軸に対する前記磁気テープの撮像面の垂直度を定量
    的に検査する第5の工程と、 を有することを特徴とする光学系および撮像手段を有す
    る装置における検査方法。
  16. 【請求項16】 磁気記録再生装置によって記録され可
    視化処理を施された磁気テープ上の磁気記録トラックパ
    ターンを撮像して検査する光学系および撮像手段を有す
    る装置における検査方法であって、 格子ピッチおよび格子方向が一定な格子パターンを、前
    記磁気テープの撮像面と実質的に同一の面内で、かつ同
    一直線上にない少なくとも3箇所に設置する第1の工程
    と、 前記格子パターンを、前記撮像手段のフォーカスおよび
    倍率を変えることなく、個別に撮像することにより、前
    記格子パターンのみを含んだ複数の格子画像を得る第2
    の工程と、 前記複数の格子画像内において、格子本数のカウントを
    行う方向にフーリエ変換を施し、得られる周波数スペク
    トルから1次周波数成分を抽出する第3の工程と、 抽出した前記1次周波数成分に逆フーリエ変換を施し、
    その結果の実部と虚部との比より前記格子画像内の位相
    値分布を算出する第3の工程と、 前記位相値分布を用いて、前記格子画像に含まれる格子
    本数をカウントする第4の工程と、 前記第2から第4までの工程を、前記格子パターンを前
    記撮像手段の複数の光軸方向位置に設置して実施するこ
    とによって、前記格子パターンの前記撮像手段の光軸方
    向の位置変化に対する前記格子本数の変化率を求める第
    5の工程と、 前記第4の工程で求めた格子本数のうち、前記格子パタ
    ーンの前記撮像手段の光軸方向の位置が一定である場合
    の全ての前記格子画像より求めた格子本数の差から、前
    記第5の工程で求めた前記変化率を用いて前記撮像手段
    の光軸に対する前記磁気テープの撮像面の垂直度を定量
    的に検査する第6の工程と、 を有することを特徴とする光学系および撮像手段を有す
    る装置における検査方法。
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