JPWO2019187335A1 - 光送受信装置、光変調器制御方法および光変調器制御プログラム - Google Patents

光送受信装置、光変調器制御方法および光変調器制御プログラム Download PDF

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Abstract

あらかじめ定めた周期のうち初回起動時のみ実行する事前サーチと、各周期毎に実行するフィードバック比例制御との2段階の設定機能を有する。事前サーチは、引き続き実施されるフィードバック比例制御の開始時の制御信号を基準値として設定する。フィードバック比例制御は、事前サーチまたは前周期で設定した基準値に相当する制御信号(27)による光変調器(12)の制御から開始して、光変調器(12)から得られる誤差信号(26)に基づいて新たな基準値を算出し、該新たな基準値に相当する制御信号(27)による光変調器(12)の制御を繰り返すことにより、誤差信号(26)が最小になる制御信号(27)を最適な制御信号として取得して光変調器(12)の制御用として設定し、該最適な制御信号を次周期の前記フィードバック比例制御の開始時に用いる基準値として保存する。

Description

本発明は、光送受信装置、光変調器制御方法および光変調器制御プログラムに関する。特に、例えば通信事業者が運営する商用の光ネットワーク網における600G/1.2T TRANSPONDERデジタルコヒーレントモジュール等の大容量、高速・高性能の機器等に好適に適当することができる光送受信装置、光変調器制御方法および光変調器制御プログラムに関する。
光通信ネットワークにおいては、連続(CW:Continuous Wave)光をデータ信号によって変調し、連続光のオン・オフにより光の強度を変化させる光強度変調が一般的である。ビットレートが10Gbps以上の高速伝送においては、光変調器として、外部変調器と称されるマッハチェンダ型光変調器が広く使われる。このマッハチェンダ型光変調器の技術については、特許文献1の特開2000−162563号公報「光変調装置および光変調器の制御方法」等に記載されている。この特許文献1にも記載されているように、マッハチェンダ型光変調器では、基板材質となるLiNbO3(ニオブ酸リチウム:LNと略記)の温度変化、長時間の電界印加、経時変化等に伴って、基板が分極化して、制御用のバイアス電圧が変動する。
このため、光変調器の動作点を安定させるために、ミリ秒オーダの短い時間間隔でフィードバック制御をかけ続けることが必要である。つまり、光変調器に印加する駆動バイアス電圧を制御する制御信号に応じて光変調器から出力される変調光信号から、該変調光信号に含まれている前記制御信号対応の誤差信号を演算により抽出して、該誤差信号を打ち消すように、前記制御信号を新たな値に変更して光変調器に対して出力するというフィードバック制御を繰り返し実施することが必要である。しかし、現状の技術においては、このような光変調器を実装する光送受信装置に関し、フィードバック制御に要する時間が長時間に及ぶという解決するべき課題がある。
現状の技術における光送受信装置において該フィードバック制御に要する時間が長くなる原因は、次の点にある。すなわち、ハードウェア回路およびプロセッサによって演算した誤差信号を、該誤差信号の大きさにより4つの範囲で区切って、4つの範囲それぞれにおいて異なる刻みで順次制御信号の電圧を変化させて印加する動作を繰り返すことによって、誤差信号の値が小さい最適の制御信号を求めていることにその原因がある。さらには、フィードバック制御を開始する最初の制御信号の値を毎回固定した基準値に設定していることも、その一因になっている。
誤差信号を、誤差信号の大きさにより4つの範囲で区切り、4つの範囲それぞれにおいて異なる刻みで順次制御信号の電圧を変化させて印加する場合、例えば、具体的な4つの範囲と制御信号の刻みとして、次のような設定例がある。
(1)第1範囲
誤差信号が0〜10mVの大きさであれば、印加する制御信号を1mV単位で変更する。
(2)第2範囲
誤差信号が11〜100mVの大きさであれば、印加する制御信号を3mV単位で変更する。
(3)第3範囲
誤差信号が101〜500mVの大きさであれば、印加する制御信号を10mV単位で変更する。
(4)第4範囲
誤差信号が501〜2500mVの大きさであれば、印加する制御信号を20mV単位で変更する。
図8は、現状の技術における制御信号の設定動作を説明するための説明図であり、誤差信号の大きさを、前述した4つの範囲に分けて、印加する制御信号の刻みを変更している様子を、グラフ上の黒点表示を用いて示している。図8に示すように、第4範囲の制御開始(基準値として常に固定されている位置)に示す制御信号Aから開始した場合、第4範囲の最後になる制御信号Aに達するまでは、20mV刻みで順次制御信号の電圧を増加させていくが、第3範囲の制御信号Bになると、20mVから10mV刻みに変更して、以降、第3範囲の最後になる制御信号Bに達するまで、順次制御信号の電圧を増加させていく。
さらに、第2範囲の制御信号Cになると、10mVから3mV刻みに変更して、以降、第2範囲の最後になる制御信号Cに達するまで、順次制御信号の電圧を増加させていく。その後、第1範囲の制御信号Dになると、3mVから1mV刻みに変更して、以降、第1範囲において誤差信号の最小値が検出される制御信号Dに達するまで、順次制御信号の電圧を増加させていく。
かくのごとく、基準値として固定した位置から制御を常に開始する制御信号に関して、誤差信号が大きい時には制御信号の刻みを大きくしてフィードバック動作を繰り返し、誤差信号が小さくなるにつれて制御信号の刻みを小さくして、最適の制御信号に収束させていくという手順を用いている。したがって、誤差信号が最小になる最適な制御信号を求めるまで、フィードバック制御動作を多くの回数に亘って繰り返し実施することが必要になり、高速化には不向きになっている。さらには、制御信号の変更刻みが4つの範囲それぞれにおいて固定値であるため、高精細化にも難点がある。
特開2000−162563号公報
前述したように、現状の技術においては、光変調器に対するフィードバック制御に長い時間がかかってしまい、かつ、制御自体も大まかな制御になっているので、光変調器に対する制御の高速化と精密化という観点から見ると、不十分な状況にあり、光変調器に対する制御の高速化と精密化について解決するべき課題がある。
(本開示の目的)
本開示の目的は、かかる事情に鑑み、光変調器の制御時間を短縮することが可能な光送受信装置、光変調器制御方法および光変調器制御プログラムを提供することにある。
前述の課題を解決するため、本発明による光送受信装置、光変調器制御方法および光変調器制御プログラムは、主に、次のような特徴的な構成を採用している。
(1)本発明による光送受信装置は、
光源からの連続光を変調する光変調器を有し、該光変調器のバイアス電圧を制御信号により制御し、該制御信号をあらかじめ定めた周期で、定期的に更新し、
初回起動時にのみ実行する事前サーチと、各周期毎に定期的に実行するフィードバック比例制御との2段階の前記制御信号の設定機能を有し、
前記事前サーチにおいては、以降に引き続いて実行される前記フィードバック比例制御の開始時に用いる前記制御信号を基準値として設定する機能を有し、
前記フィードバック比例制御においては、前記事前サーチが設定した前記基準値または前周期の前記フィードバック比例制御が保存した基準値に相当する制御信号による前記光変調器の制御から開始し、前記光変調器を制御した結果として前記光変調器から得られる誤差信号に基づいて新たな基準値を算出し、算出した該新たな基準値に相当する制御信号による前記光変調器の制御を繰り返すことにより、前記誤差信号が最小になる前記制御信号を前記最適な制御信号として取得して前記光変調器の制御用として設定し、設定した前記最適な制御信号を次周期の前記フィードバック比例制御の開始時に用いる基準値として保存する機能を有している
ことを特徴とする。
(2)本発明による光変調器制御方法は、
光源からの連続光を変調する光変調器のバイアス電圧を制御信号により制御し、該制御信号をあらかじめ定めた周期で、定期的に更新し、
初回起動時にのみ実行する事前サーチと、各周期毎に定期的に実行するフィードバック比例制御との2段階の前記制御信号の設定ステップを有し、
前記事前サーチにおいては、以降に引き続いて実行される前記フィードバック比例制御の開始時に用いる前記制御信号を基準値として設定するステップを有し、
前記フィードバック比例制御においては、前記事前サーチが設定した前記基準値または前周期の前記フィードバック比例制御が保存した基準値に相当する制御信号による前記光変調器の制御から開始し、前記光変調器を制御した結果として前記光変調器から得られる誤差信号に基づいて新たな基準値を算出し、算出した該新たな基準値に相当する制御信号による前記光変調器の制御を繰り返すことにより、前記誤差信号が最小になる前記制御信号を前記最適な制御信号として取得して前記光変調器の制御用として設定し、設定した前記最適な制御信号を次周期の前記フィードバック比例制御の開始時に用いる基準値として保存するステップを有している
ことを特徴とする。
(3)本発明による光変調器制御プログラムは、
光源からの連続光を変調する光変調器のバイアス電圧を制御信号により制御し、該制御信号をあらかじめ定めた周期で、定期的に更新する処理をコンピュータによって実行し、
初回起動時にのみ実行する事前サーチと、各周期毎に定期的に実行するフィードバック比例制御との2段階の前記制御信号の設定処理を有し、
前記事前サーチにおいては、以降に引き続いて実行される前記フィードバック比例制御の開始時に用いる前記制御信号を基準値として設定する処理を有し、
前記フィードバック比例制御においては、前記事前サーチが設定した前記基準値または前周期の前記フィードバック比例制御が保存した基準値に相当する制御信号による前記光変調器の制御から開始し、前記光変調器を制御した結果として前記光変調器から得られる誤差信号に基づいて新たな基準値を算出し、算出した該新たな基準値に相当する制御信号による前記光変調器の制御を繰り返すことにより、前記誤差信号が最小になる前記制御信号を前記最適な制御信号として取得して前記光変調器の制御用として設定し、設定した前記最適な制御信号を次周期の前記フィードバック比例制御の開始時に用いる基準値として保存する処理を有している
ことを特徴とする。
本発明の光送受信装置、光変調器制御方法および光変調器制御プログラムによれば、主に、以下のような効果を奏することができる。
初回のみ実施する動作を“事前サーチ”として切り離し、かつ、定期的に実施する各フィードバック比例制御における最初の制御信号を、その時点で誤差信号の最小値が得られる近傍の値から開始させることを可能にしているので、光変調器の制御時間を短くすることができ、該光変調器を搭載する光送受信装置10の起動時間の短縮が可能になる。さらに、各フィードバック比例制御において誤差信号に基づいて算出した補正値を用いたきめ細かな制御信号の生成を行うことにより、光変調器12に対する精度が高い制御が可能になり、信号品質の向上を図ることができ、64QAMなどの多値変調を実現することができる。
本発明に係る光送受信装置の内部構成の一例を示すブロック構成図である。 図1に示した光送受信装置におけるフィードバック比例制御の動作の一例を説明するための説明図である。 図1に示した光送受信装置の光変調器に対する制御動作の概要の一例を示すフローチャートである。 図3のフローチャートのステップS2に示した事前サーチに関する詳細な動作の一例を示すフローチャートである。 図4のフローチャートに示した事前サーチにおける制御信号の設定順序の一例を説明するための説明図である。 図3のフローチャートのステップS3に示したフィードバック比例制御に関する詳細な動作の一例を示すフローチャートである。 図6のフローチャートに示したフィードバック比例制御における制御信号の設定順序の一例を説明するための説明図である。 現状の技術における制御信号の設定動作を説明するための説明図である。
以下、本発明による光送受信装置、光変調器制御方法および光変調器制御プログラムの好適な実施形態について添付図を参照して説明する。なお、以下の説明においては、本発明による光送受信装置および光変調器制御方法について説明するが、かかる光変調器制御方法をコンピュータにより実行可能な光変調器制御プログラムとして実施するようにしても良いし、あるいは、光変調器制御プログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録するようにしても良いことは言うまでもない。また、以下の各図面に付した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではないことも言うまでもない。
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、光変調器の初回起動時に大まかなサーチにより最小の誤差信号が得られる近傍の制御信号を取得する“事前サーチ”と、あらかじめ定めた周期毎に毎回最小の誤差信号が得られる近傍の制御信号から開始し、得られた誤差信号に基づいて補正した新たな制御信号による光変調器の制御を繰り返すことにより誤差信号が最小になる最適の制御信号を設定する“フィードバック比例制御”との2段階の制御機能を有していることを主要な特徴としている。
さらに説明すると、本発明は、“事前サーチ”として光変調器の初回起動時にバイアス電圧制御用の制御信号に関して誤差信号が最小値になり得ると想定される範囲を大まかにサーチして、その中で誤差信号が最小になる制御信号を、引き続き実施する初回のフィードバック比例制御用の「基準値」として事前に決定する。そして、あらかじめ定めた周期毎に定期的に実施する“フィードバック比例制御”において、“事前サーチ”または前周期のフィードバック比例制御で決定した「基準値」の制御信号による光変調器の制御から開始して、以降、得られた誤差信号に基づいて算出した補正値により補正した新たな「基準値」を順次生成して、生成した新たな「基準値」に相当する制御信号により光変調器を制御する動作を繰り返ことにより、最小の誤差信号が得られた制御信号を最適な制御信号として取得して光変調器の制御用として設定する。しかる後、設定した該最適な制御信号を次周期のフィードバック比例制御の開始時に用いる基準値として保存する。以上のような動作を行うことを主要な特徴としている。
而して、光変調器の制御時間を短くし、送受信装置の起動時間を短縮することを可能にするとともに、光変調器の最適なバイアス電圧による制御を可能にして精度が高い光変調器とすることができる。ここで、本発明が対象とする光変調器とは、主に、強誘電体結晶を用いた光変調器例えばLN(LiNbO3の略:ニオブ酸リチウム)変調器を指している。
つまり、本発明は、以下のように、光変調器の駆動バイアス電圧の制御に関して2段階の制御を行うことを特徴としている。
(1)第1段階は、光変調器の初回の制御開始直後に行う“事前サーチ”である。ここで、“事前サーチ”とは、光変調器に対する初回の制御時に実施する手順であり、誤差信号が最小値になり得ると想定される範囲を大まかに事前にサーチして、サーチ結果、誤差信号が最小値になっている制御信号(光変調器に対する駆動バイアス電圧を制御する信号)を「基準値」として決定する。そして、引き続いて実施する“フィードバック比例制御”を、あらかじめ固定して設定した或る基準値からではなく、“事前サーチ”において決定した「基準値」(つまりその時点において誤差信号の最小値が得られる最適な制御信号の近傍の制御信号)から開始させるための機能を有している。
(2)第2段階は、事前サーチ引き続いて実施するとともに、以降、あらかじめ定めた周期で定期的に実施する“フィードバック比例制御”である。ここで、“フィードバック比例制御”とは、光変調器に対する初回の制御時には“事前サーチ”に引き続き実施し、“事前サーチ”において決定した「基準値」に該当する制御信号を駆動バイアス電圧として光変調器を制御する動作から開始して、誤差信号が最小となる最適な制御信号を取得するように制御する。そして、第2回目以降の周期においては、“事前サーチ”を事前に実施することなく、直ちに、前回に実施した“フィードバック比例制御”において最適な制御信号として設定した「基準値」に該当する制御信号を駆動バイアス電圧として光変調器を制御する動作から開始して、誤差信号が最小となる最適な制御信号を取得するように制御する手順である。
そして、各“フィードバック比例制御”においては、まず、“事前サーチ”または前周期の“フィードバック比例制御”における「基準値」(それぞれの時点において誤差信号が最小となったと判定した制御信号)に該当する制御信号により誤差信号を得る動作を開始して、得られた誤差信号の値に対して制御感度(制御の刻み)調整用としてあらかじめ設定した定数βを乗算して補正値αを求める。しかる後、誤差信号が‘0’に近づくような方向の制御信号が補正後に得られるように、求めた補正値αを用いて、「基準値」に対して補正を施して(例えば補正値αを「基準値」に加算または減算して)、新たな「基準値」を算出し、算出した新たな「基準値」に該当する制御信号を駆動バイアス電圧として光変調器を制御するという動作を繰り返す。かかる動作を繰り返すことにより、誤差信号が最小となる制御信号を最適な制御信号として取得して光変調器の制御用として設定するとともに、設定した該最適な制御信号を「基準値」(すなわち制御信号)として、次の周期の“フィードバック比例制御”の開始時に用いるために保存するという機能を有している。
つまり、現状の技術と比較すると、次の表1に示す通りであり、本発明において定期的に実施される第2段階の“フィードバック比例制御”においては、現状の技術における比例制御よりも、光変調器の制御時間を短縮することができ、かつ、光変調器をより高精度にかつ安定して動作させることができる。
Figure 2019187335
表1に示すように、現状の光変調器においては、定期的に実施する光変調器のフィードバック制御用の制御信号として、“事前サーチ”がなく、かつ、毎周期常に固定した基準値から開始して「前回値±補正値α’」(α’:誤差信号の大きさに基づく4値による比例制御)という動作を繰り返すので、背景技術において前述したように、適切な制御信号が得られるまでの制御時間が長くなってしまうことを避けることができない。
これに対して、本発明においては、初回だけ第1段階の“事前サーチ”を実施し、かつ、毎周期、定期的に実施する第2段階の“フィードバック比例制御”は、“事前サーチ”または前周期の“フィードバック比例制御”において取得した最適な制御信号を新たな「基準値」として用いて、毎回、新たな「基準値」から開始してその時点における最適な制御信号を取得する動作を行う。
つまり、本発明においては、フィードバック比例制御用の制御信号として、“事前サーチ”において大まかにサーチした最小値の誤差信号に該当する制御信号を初回の基準値に設定して開始し、以降、「基準値±補正値α」(α=誤差信号値×定数β、定数β:制御感度(制御の刻み)調整用としてあらかじめ定めた数値)によって、誤差信号の値に応じた新たな基準値をきめ細かく設定したフィードバック比例制御を実施することにより、最適の制御信号を決定する。
したがって、以降、定期的に実施する第2段階においては、最小の誤差信号が得られる近傍の制御信号から開始し、かつ、基準値として、きめ細かく設定することができるので、現状の技術に比して、精度が高い最適の制御信号を得ることができるとともに、光変調器の制御時間を大幅に短縮することができる。
なお、ここで、使用している制御信号とは、光変調器のバイアス制御端子に対して駆動バイアス電圧を印加する動作を行うバイアス駆動回路への制御電圧用の信号のことであり、間接的には、光変調器へのバイアス電圧と見做すことができる電圧値を意味している。また、誤差信号とは、光変調器のバイアス制御のために付加した低周波信号(ティザー信号、パイロット信号とも称する)の振幅を数値化したデータを意味している。
<本発明の実施形態>
次に、本発明の実施形態について、具体的に説明する。本実施形態においては、対象とする光変調器としてLN変調器を用いる。また、該LN変調器のバイアス制御に用いる制御信号に関しては、“事前サーチ”において誤差信号が最小になった値(基準値)を設定する動作から開始し、逐次得られる誤差信号に基づいて算出した補正値αを該基準値に加算または減算した値を新たな基準値として設定する動作を繰り返す。ここで、誤差信号は、例えばハードウェア回路+プロセッサ(DSP(Digital Signal Processor))による演算によって生成し、補正値αは、該誤差信号に対して定数β(制御感度(制御の刻み)調整用の数値としてサンプル値に基づいてあらかじめ決定した値)を例えばプロセッサによって乗算して求める。なお、本実施形態における光送受信装置としては、例えば64QAMや32QAM等の多値変調を行う光送受信装置を想定している。
(本発明の実施形態の構成例)
まず、本発明に係る光送受信装置の内部構成について、その一例を、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る光送受信装置の内部構成の一例を示すブロック構成図である。図1に示す光送受信装置10は、光源11、光変調器12、受信部13、DSP14、制御部15、記録媒体16を少なくとも備えて構成される。
光源11は、例えば、ITLA(Integrable Tunable Laser Assembly:可変波長レーザ光源)等のデジタルコヒーレント光通信用の小型トランスポンダ向きの光源であり、連続(CW:Continuous Wave)光を出力する機能を有し、光変調器12に対して入力する。光変調器12は、LN変調器であり、光源11から入力されてきたCW光を、制御部15からの電圧制御により位相変調し、変調した光信号を変調光信号として出力する機能を有する。
制御部15は、光変調器12に対する制御用ドライバの機能を有し、DSP14から出力されてきた電気信号に対して各種の処理を施して、制御信号を生成し、生成した制御信号を波形調整して、光変調器12のバイアス電圧制御に用いる制御用ドライバ信号として光変調器12へ出力する。そして、制御部15は、図1にループ状の矢印線で示すように、光変調器12→受信部13→DSP14を経由するフィードバック動作を行うフィードバック比例制御121により、光変調器12を制御する。
ここで、本実施形態においては、制御部15は、プロセッサを内蔵しており、該プロセッサは、記録媒体16との間でデータを入出力することにより、DSP14から出力されてきた電気信号が示す誤差信号(光変調器12のバイアス制御のために付加した低周波信号の振幅を示すデータ)を検出する。さらに、検出した誤差信号を、制御信号と関連付けて、記録媒体16に保存するとともに、誤差信号が最小の値に達しているか否かを判別するために、検出した誤差信号が‘0’になっているか、あるいは、前回の値よりも増加しているか否かを確認する。
さらに、制御部15のプロセッサは、検出した誤差信号が‘0’以外であって、かつ、前回よりも減少している値であった場合には、検出した誤差信号に対して制御感度(制御の刻み)調整用の数値としてあらかじめ設定した定数βを乗算して基準値に対する補正値αを求める。そして、事前サーチ結果として得られている基準値あるいは前回のフィードバック比例制御121において算出した基準値に対して、求めた補正値αを加算または減算することによって新たな制御信号を生成する。そして、新たに生成した制御信号を、次のフィードバック比例制御121の基準値として記録媒体16に保存する。
受信部13は、光変調器12から変調して出力された光信号すなわち変調光信号を電気信号に変換して、DSP14に出力する。DSP14は、ハードウェア回路と連携して各種のデータ処理を行うデジタルシグナルプロセッサ(Digital Signal Processor)であり、受信部13から受け取った電気信号に対して各種の処理を行い、光変調器12のバイアス制御のために付加していた低周波信号(ティザー信号、パイロット信号とも称する)の振幅を数値化した誤差信号を生成して、生成した誤差信号を制御部15へ出力する機能を有する。
次に、図1に矢印線によって示したフィードバック比例制御121の動作について、図2を用いてさらに説明する。図2は、図1に示した光送受信装置10におけるフィードバック比例制御121の動作の一例を説明するための説明図である。なお、図1に示したDSP14と制御部15との間の機能配分は一例を示したものであり、フィードバック比例制御121に関する一連の動作がより迅速により正確に実施することができるならば、図1の説明として前述した機能配分に限定するものではなく任意の機能配分を行っても良い。例えば、DSP14は、誤差信号の生成以外の機能例えば補正値αの演算機能をさらに有していても良い。
そこで、図2には、光変調器12から出力される変調光信号25から電気信号に変換して誤差信号26を出力するまでの機能を有する制御部(ハードウェア回路+プロセッサ:図1におけるDSP14)を、第1制御部21とし、第1制御部21から入力された誤差信号26から新たな制御信号27を生成して光変調器12に出力するまでの機能を有する制御部(プロセッサ:図1における制御部15)を、第2制御部22として表現している。
第1制御部21は、内部に、光変調器12から受信部13を介して出力されてくる変調光信号25に含まれている誤差信号成分を抽出するとともにデジタル信号形式の電気信号に変換するハードウェア回路に該当する制御回路部211と、該制御回路部211と連携して、誤差信号26を生成する誤差信号生成部212とを備えている。
また、第2制御部22は、内部に、第1制御部21からの誤差信号26を検出する誤差信号検出部221、誤差信号検出部221が検出した誤差信号26に対して制御感度(制御の刻み)調整用の数値としてあらかじめ設定した定数βを乗算して補正値αを生成する乗算部222、乗算部222が生成した補正値αの基準値に対する制御方向を決定する制御方向決定部223、基準値に対して制御方向決定部223にて決定した方向に向かって補正値αによる補正を施して新たな基準値を生成し、生成した該基準値に該当する制御信号27を光変調器12に出力する制御信号生成部224を備えている。
図2に示すように、まず、第2制御部22内の制御信号生成部224から光変調器12に対して制御信号27が出力されると、光変調器12は、光源11から入力される連続光(CW光)を該制御信号27に応じて変調した変調光信号25を光モニタ出力端子から図2に図示していない受信部13に対して出力してくる。受信部13は、該変調光信号25を電気信号に変換して第1制御部21に対して出力してくる。第1制御部21は、受信部13から電気信号に変換された変調光信号25を受け取ると、誤差信号生成部212と連携して、制御回路部211により変調光信号25に含まれている誤差信号成分を抽出して、抽出した誤差信号成分をデジタル信号に変換することにより、誤差信号26として生成して、第2制御部22に出力する。
第2制御部22は、まず、誤差信号検出部221において、第1制御部21からの誤差信号26を検出すると、検出した誤差信号26をその時点の制御信号27と関連付けた形で記録媒体16に保存し、さらに、該誤差信号26が‘0’であるか、あるいは、前回以上に増加した値であるか否かを確認する。該誤差信号が‘0’あるいは前回以上に増加した値であった場合には、今回のフィードバック比例制御121における誤差信号の最小値が検出された状態であり、光変調器12制御用の最適の制御信号が検出されたものと判定して、今周期におけるフィードバック比例制御121の動作を終了させる動作に移行する。すなわち、誤差信号‘0’に対応する制御信号27、あるいは、誤差信号が増加した値であった場合は、前回の誤差信号に対応する制御信号27を、今回のフィードバック比例制御121における最適な制御信号として設定するとともに、次周期のフィードバック比例制御121の開始時に用いる制御信号を示す基準値として記録媒体16に記録する。
また、誤差信号検出部221は、検出した誤差信号26が‘0’以外であって、かつ、前回よりも小さい値に減少していた場合には、まだ、誤差信号の最小値が検出されていない状態であるので、該誤差信号26を乗算部222に出力する。乗算部222は、該誤差信号26に対してあらかじめ設定した定数βを乗算して補正値αを生成して、制御方向決定部223に出力する。制御方向決定部223は、基準値に対して補正を行う方向(すなわち、補正値αを加算するか、減算するか)を決定して、決定した方向を制御方向として、制御信号生成部224に対して出力する。制御信号生成部224は、乗算部222において生成された補正値αと制御方向決定部223において決定した制御方向とに基づいて、今まで設定していた基準値を補正して(本実施形態においては、補正値αを基準値に加算または減算して)、新たな基準値を生成する。そして、生成した新たな基準値を新たな制御信号を示す情報として記録媒体16に保存するとともに、生成した新たな基準値に該当する制御信号を生成して、光変調器12に対して出力する。
以上の動作が、フィードバック比例制御121の1回分のループ動作になる。かかるループ動作を、誤差信号が最小になり得ると想定される範囲内において、第1制御部21から出力される誤差信号26が第2制御部22内の誤差信号検出部221において“0”または最小値が検出されるまで繰り返す。なお、誤差信号が最小になり得ると想定される範囲内とは、“事前サーチ”を行うための対象範囲としてあらかじめ設定した範囲のことである。つまり、第2制御部22内の誤差信号検出部221において“0”または最小値の誤差信号26を検出することができなかった場合に備えて、フィードバック比例制御121の動作が際限なく続くことを防止するための対策として用いる。
(本発明の実施形態の動作の説明)
次に、図1に示した光送受信装置10の動作について、光変調器12を制御する動作に着目して、その一例を、詳細に説明する。光変調器12に関するかかる制御は、あらかじめ定めた周期で、定期的に実施されるものであって、本実施形態においては、ハードウェア回路とプロセッサとによって実行されるが、プロセッサによる制御部分に関しては、光送受信装置10に搭載されているプロセッサ(図1に示したDSP14や制御部15)において実行されるプログラム(すなわち光変調器制御プログラム)として実施することが可能である。なお、プロセッサによる制御部分に関する動作については、本実施形態のように、プロセッサによってプログラムとして実施する場合のみに限るものではなく、プロセッサを用いることなく、ファームウェアやハードウェアによって実施するようにしても良いことは言うまでもない。
まず、図3のフローチャートを参照しながら、光送受信装置10の光変調器12に対する制御動作の概要について説明する。図3は、図1に示した光送受信装置10の光変調器12に対する制御動作の概要の一例を示すフローチャートであり、あらかじめ定めた周期で定期的に起動される。
あらかじめ定めた周期に達して、図3のフローチャートが起動すると、光変調器12に対する初回の制御か否かを確認する(ステップS1)。初回の制御であった場合には(ステップS1のYES)、まず、‘事前サーチ’の動作を実行する(ステップS2)、しかる後、‘フィールバック比例制御’の動作を実行する(ステップS3)。一方、初回の制御ではなく、既に‘事前サーチ’の動作を実施済みであった場合には(ステップS1のNO)、直ちに、ステップS3に移行して、‘フィールバック比例制御’の動作を実行する(ステップS3)。ステップS3の動作を行うことによって、図2に示したフィードバック比例制御121が実施されることになる。
以上の動作により1回分のフィードバック比例制御が実施されるが、あらかじめ定めた前記周期に達する都度、図3のフローチャートの動作を繰り返すことにより、図2に示したフィードバック比例制御121のループ動作が、フィードバック比例制御ループとして、定期的に繰り返し実施されることになる。
次に、図3のフローチャートのステップS2における事前サーチの動作の詳細について、図4にフローチャートを用いて説明する。図4は、図3のフローチャートのステップS2に示した事前サーチに関する詳細な動作の一例を示すフローチャートである。なお、図4のフローチャートにおいては、“事前サーチ”として光変調器12に対して出力する制御信号として、制御信号X、制御信号X、…、制御信号Xの9回分実施する場合について例示するが、9回という回数は単なる例示であって、如何なる回数実施するようにしても構わない。また、制御信号X、制御信号X、…、制御信号Xそれぞれの電圧値についても、本実施形態においては、誤差信号が最小値になり得ると想定される範囲を(−200mV〜+200mV)の範囲とし、さらに、0mVを中心にして、50mV間隔に刻んで設定している場合を例示するが、かかる場合に限るものではないことも言うまでもない。
図4のフローチャートにおいて、まず、制御信号の初期値を設定するために変数nに‘1’を設定して(ステップS11)、制御信号X(初回は制御信号X)を光変調器12に対して出力する(ステップS12)。制御信号Xにより変調された変調光信号25が光変調器12から出力されると、受信部13により電気信号に変換後の該変調光信号25を受け取ったDSP14において該変調光信号25から誤差信号を抽出して、誤差信号Y(初回は誤差信号Y)として、制御部15に対して出力してくる。したがって、制御部15は、出力されてきた誤差信号Y(初回は誤差信号Y)を制御信号X(初回は制御信号X)に関連付けた形で図1に示す記録媒体16に記録する(ステップS13)。しかる後、変数nの値が最終回数の‘9’に達したか否かを確認する(ステップS14)
変数nの値が最終回数の‘9’に達していなかった場合には(ステップS14のNO)、変数nに‘1’を加えて(ステップS15)、ステップS12に復帰し、次の順番の制御信号Xにおける誤差信号Yを記録媒体16に記録する動作を繰り返す。変数nの値が最終回数の‘9’に達すると(ステップS14のYES)、“事前サーチ”における全ての制御信号Xと誤差信号Yとが、記録媒体16に記録された状態になっているので、ステップS16に移行する。
ステップS16に移行すると、記録媒体16に記録されている誤差信号Yの中から最小値になっている誤差信号Yを検索して、最小値の誤差信号Yが得られる制御信号Xを、引き続いて実行されるフィードバック比例制御において最初に設定すべき制御信号の値を示す基準値として設定する(ステップS16)。
次に、“事前サーチ”における制御信号Xと誤差信号Yとの記録媒体16への記録結果の一例を、次の表2に示す。
Figure 2019187335
表2に示した記録例の場合の“事前サーチ”における制御信号Xの設定順序として、制御信号の欄に“0(基準値)”と記載しているように、あらかじめ固定値として決定している制御信号Xから開始し、以降、誤差信号の最小値を得られると想定される範囲としてあらかじめ設定された範囲内において、制御信号X→X→…→Xの順番に実施する。図5は、図4のフローチャートの事前サーチにおける制御信号の設定順序の一例を説明するための説明図である。図5および表2に示すように、“事前サーチ”における9個の制御信号は、前述の通り、誤差信号の最小値を得られると想定される範囲としてあらかじめ想定された−200mV〜+200mVの範囲を50mV刻みにした値に設定されている。そして、図5の設定順序に示すように、プラス側とマイナス側とを交互に切り替えて、[1]0mV→[2]+50mV→[3]−50mV→[4]+100mV→[5]−100mV→…の順番に、基準値の[1]0mVから開始して+側と−側とに交互に切り替えながら設定していく。ただし、制御信号Xの設定順序は、かかる順番に限るものではなく、任意の順番に実施しても構わない。
ここで、表2に示す記録例の場合、9個の誤差信号Ynのうち最小になっている値は、誤差信号Yの‘55mV’である。また、誤差信号Yに対応する制御信号Xは、表2の記録例に示すように、‘+100mV’である。したがって、“事前サーチ”の大まかなサーチ結果として、最小値の誤差信号Yが得られた該制御信号Xすなわち‘+100mV’を、引き続き実行されるフィードバック比例制御の最初に用いる制御信号の値を示す「基準値」として決定する。すなわち、引き続いて実施されるフィードバック比例制御は、表2に‘0mV(基準値)’と表示している“事前サーチ”の開始時点とは異なり、その時点における誤差信号のより正確な最小値が得られる制御信号の値の近傍の値から開始することになる。而して、フィードバック比例制御を、既存の技術のように、固定した値の‘0mV’から開始する場合に比し、より短い時間で最適の制御信号を取得することができ、光変調器12の制御時間を短縮することができる。
なお、本実施形態においては、以降に実施されるフィードバック比例制御において、誤差信号の最小値に該当する制御信号を検出する動作が際限なく続くことを防止するために、前述したように、“事前サーチ”における「誤差信号の最小値が得られると想定される範囲」としてあらかじめ設定した範囲に限って、フィードバック比例制御を実施することにする。しかし、“事前サーチ”の結果を踏まえて、フィードバック比例制御の実施範囲を、改めて設定し直すようにしても良い。
例えば、フィードバック比例制御において誤差信号の最小値が得られると想定される範囲を、 “事前サーチ”において得られた誤差信号の最小値を中心にしてあらかじめ定めた閾値の範囲内に収まる誤差信号の範囲を「探索範囲」として設定し直すようにしても良い。つまり、あらかじめ定めた前記閾値として例えば‘±50mV’を設定した場合には、表2の記録例においては、“事前サーチ”における最小の誤差信号Yが示す‘55mV’を中心にして、該閾値‘±50mV’に収まる範囲(5mV〜105mV)を、フィードバック比例制御における「探索範囲」として決定する。そして、“事前サーチ”の実施以降に実施される各フィードバック比例制御においては、該「探索範囲」を超えた誤差信号になった場合には、フィードバック比例制御を打ち切ることとする。しかる後は、それまでのフィードバック比例制御において収集した誤差信号の中から、最小の誤差信号を抽出して、該誤差信号が得られた時の制御信号を、その時点における最適な制御信号として決定するように動作する。
また、“事前サーチ”の動作手順に関しては、図4のフローチャートに示したような手順に限るものではない。“事前サーチ”は初回起動時に限られる動作であり、定期的に繰り返す動作ではない。したがって、“事前サーチ”の実施時間が多少増加しても構わないので、例えば、現状の技術として前述したような方法、すなわち、誤差信号の大きさにより4つの範囲で区切って、4つの範囲それぞれにおいて異なる刻みで変化させた制御電圧を印加するような方法を“事前サーチ”として用いるようにしても良い。
次に、図3のフローチャートのステップS3におけるフィードバック比例制御の動作の詳細について、図6のフローチャートを用いて図2を参照しながら説明する。図6は、図3のフローチャートのステップS3に示したフィードバック比例制御に関する詳細な動作の一例を示すフローチャートであり、あらかじめ定めた周期毎に定期的に実施されるフィードバック比例制御の動作手順について示している。つまり、あらかじめ定めた周期の時刻に達して起動されたフィードバック比例制御において、最小の誤差信号が得られる最適な制御信号を決定するまでに1ないし複数回のループ動作が繰り返される各動作について説明している。
図6のフローチャートにおいて、フィードバック比例制御が起動して、図2に示した第2制御部22に対して第1制御部21から誤差信号26が入力されてくると、誤差信号検出部221において該誤差信号26が検出される(ステップS21)。ここで、初回のフィードバック比例制御の動作時には、図4の“事前サーチ”の動作において「基準値」として設定した制御信号27に対応する最小の値の誤差信号26(表2の記録例の場合は誤差信号Yの‘55mV’)が入力されてくる。また、第2回目以降のループにおけるフィードバック比例制御の動作時においては、前周期において実施されたフィードバック比例制御において制御信号生成部224が最適な制御信号として決定した制御信号27に対する誤差信号26が入力されてくる。
次に、誤差信号検出部221は、入力されてきた誤差信号26が、‘0’以外の値であって、かつ、前回の誤差信号26よりも小さい値に減少しているか否かを確認する(ステップS22)。入力されてきた誤差信号26が、‘0’以外であって、かつ、前回の誤差信号26よりも小さい値に減少していた場合には(ステップS22のYES)、ステップS23に移行する。一方、誤差信号26が‘0’になっているか、あるいは、前回の誤差信号26以上の値に増加していた場合には(ステップS22のNO)、今周期のフィードバック比例制御における誤差信号の最小値が得られる最適の制御信号が検出されたものと判定して、ステップS27に移行する。
なお、今周期の第1回目のループ動作の場合は、前回の誤差信号26は得られていないので、ステップS22においては、入力されてきた誤差信号26が‘0’になっているか否かを確認することになる。また、ステップS22の判定条件に関し、誤差信号26が‘0’になっているか、あるいは、前回の誤差信号26以上の値に増加しているという状態を検出することができなく、際限なく、フィードバック比例制御が継続することを防止するために、図6のフローチャートには記載していないが、入力されてきた誤差信号が、‘0’以外であって、かつ、前回の誤差信号26よりも小さい値に減少していた場合には(ステップS22のYES)、直ちに、ステップS23に移行する前に、次の判定条件をさらに追加しても良い。
例えば、入力されてきた誤差信号26が、「誤差信号の最小値が得られると想定される範囲」内に存在しているか否かを判定する。そして、存在していた場合には、ステップS23に移行するが、「誤差信号の最小値が得られると想定される範囲」を超えていた場合には、フィードバック比例制御の動作を打ち切って、今周期のフィードバック比例制御における全ての誤差信号の収集動作が完了したものと見做して、今周期のフィードバック比例制御においてそれまでに収集した誤差信号の中から最小の誤差信号を抽出して、ステップS27に移行するようにしても良い。
さらには、“事前サーチ”の説明において前述したように、「誤差信号の最小値が得られると想定される範囲」というあらかじめ想定された範囲を用いる代わりに、“事前サーチ”のサーチ結果を反映した「探索範囲」を用いて、際限なく、フィードバック比例制御が継続することを防止するようにしても良い。また、このような判定条件は、フィードバック比例制御において順次検出される誤差信号が一方向のみに向かって変化していく単純減少または単純増加の場合に限らない場合(すなわち、フィードバック比例制御の繰り返しループの中で順次変化する制御信号の設定値に対して得られる誤差信号が上下に振動してしまうような場合)においても有効である。つまり、フィードバック比例制御において誤差信号が振動してしまうような場合には、ステップS22の判定条件にある「前回よりも小さい値か」という判定の代わりに、「誤差信号の最小値が得られると想定される範囲を超えたか」あるいは「探索範囲を超えたか」という判定を行うようにすれば良い。
さらに、ステップS22の判定条件に関しては、入力されてきた誤差信号26が、単純減少ではなく、振動する場合に備えて、次のような対策を講じても良い。すなわち、誤差信号26をあらかじめ定めた個数にグループ化した単位で、減少から増加に転じた変化点があるか否かを判定するようにして、グループ化した単位の誤差信号26の該変化点を検出した場合には、フィードバック比例制御の動作を打ち切って、今周期のフィードバック比例制御における全ての誤差信号の収集動作が完了したものと見做すようにしても良い。
次に、図6のフローチャートの説明に戻って、ステップS23において、図2に示した乗算部222は、入力されてきた誤差信号26に対して、制御感度(制御の刻み)調整用の数値として出荷調整時にあらかじめ決定した定数βを乗算して補正値αを生成する(ステップS23)。定数βの乗算による調整によって、光変調器12の制御時間と制御の安定性、制御精度とが決定する。つまり、誤差信号26が最小値に向かって小さくなるにしたがって、定数βの設定値に応じた幅で、制御信号27が変更される刻みが狭い間隔になって、より安定性に富み、かつ、より精度が高い最適な制御信号を得ることができる。
しかる後、制御方向決定部223において、基準値に対して補正値αを加算するかあるいは減算するかの制御方向を決定する(ステップS24)。ここで、制御方向決定部223は、あらかじめ実施しておいたサンプル評価結果に基づいて、誤差信号が‘0’に近づく方向に向かうように制御方向を決定する。
最後に、制御信号生成部224においては、基準値に対して、乗算部222において生成した補正値αを、制御方向決定部223が決定した方向に加算または減算して、新たな基準値を生成する(ステップS25)。なお、該新たな基準値に関し、初めて実施するフィールドバック比例制御においては、“事前サーチ”において設定した「基準値」を用いて新たな基準値を生成するが、第2回目以降においては、前回の制御信号生成部224において生成した「基準値」を用いて新たな基準値を生成する。つまり、フィールドバック比例制御の各ループ毎に、基準値とする値が順次更新されていく。そして、生成した新たな基準値に相当する制御信号27を、光変調器12に対して出力する(ステップS26)。
しかる後、ステップS21に復帰して、新たに生成した制御信号27に対する誤差信号26の収集動作を繰り返す。さらに、温度変化や経時劣化によるバイアス変動に素早く対応するために、あらかじめ定めた周期毎に定期的に起動する図6のフィードバック比例制御の起動間隔を、短い時間間隔に設定している。
また、ステップS22において、誤差信号26が‘0’になっているか、あるいは、前回の誤差信号26以上の値に増加していた場合には(ステップS22のNO)、前述したように、今周期のフィードバック比例制御における誤差信号の最小値が得られる最適の制御信号が検出されたものと判定して、ステップS27に移行する。したがって、ステップS27においては、誤差信号26が‘0’になっている場合には、今回の該誤差信号26が得られた制御信号27を、あるいは、前回の誤差信号26以上の値に増加していた場合には、前回の誤差信号26が得られた制御信号27を、今周期のフィードバック比例制御における誤差信号が最小になる最適な制御信号として決定する。
なお、ステップS22における判定条件として、前述したように、入力した誤差信号26が「誤差信号の最小値が得られると想定される範囲」内に存在しているか否かを判定する条件を追加している場合には、該判定結果として、該誤差信号26が「誤差信号の最小値が得られると想定される範囲」内に収まっていなかった場合、今周期のフィードバック比例制御においてそれまでに収集した誤差信号の中から最小の誤差信号を抽出した結果が、ステップS27において得られる。したがって、かかる場合は、ステップS27において、抽出された最小の誤差信号に対応する制御信号27を、今周期のフィードバック比例制御における誤差信号が最小になる最適な制御信号として決定することになる。
しかる後、決定した該最適な制御信号を制御信号27として光変調器12に対して出力するとともに、次の周期のフィードバック比例制御の開始時に最初に用いるべき制御信号を示す「基準値」として記録媒体16に保存する(ステップS27)。
図7は、図6のフローチャートに示したフィードバック比例制御における制御信号の設定順序の一例を説明するための説明図であり、“事前サーチ”に引き続いて実行される初回のフィードバック比例制御における制御信号の設定順序を例にとって説明している。なお、ここでは、図7に示すように、フィードバック比例制御の繰り返しループの中で変化する制御信号の設定値に対して、誤差信号が振動することなく単純に減少または増加する場合を示している。したがって、図6のフローチャートに示したように、フィードバック比例制御の繰り返しループの中で前回の誤差信号以上の値が検出された時点で、誤差信号の最小値が得られる最適の制御信号を検出することができたものと判定して、フィードバック比例制御における繰り返し動作を停止する場合について示している。
図7において、初回のフィードバック比例制御の実施時は、まず、図5に示したように、“事前サーチ”の大まかなサーチ動作において最小値の誤差信号Y(=55mV)が得られた制御信号X(=+100mV)が最初の制御信号27として設定されて、誤差信号Yを再確認する動作から開始される。しかる後、得られた誤差信号Yにあらかじめ設定した定数βを乗算して最初の補正値αを算出した後、誤差信号が少なくなる方向になるように、該補正値αを初回基準値の制御信号Xに加算して、次の制御信号X41を生成して、次の誤差信号Y41を求める。
図7に示すように、制御信号X41に対して求めた誤差信号Y41は、前回の誤差信号Yよりも小さい値であるので、まだ、誤差信号の最小値を得ていないと判定して、フィードバック比例制御を継続する。したがって、得られた誤差信号Y41にあらかじめ設定した定数βを乗算して次の補正値αを算出した後、誤差信号が少なくなる方向になるように、該補正値αを前回の制御信号X41に加算して、さらに次の制御信号X42を生成してさらに次の誤差信号Y42を求める。ここで、今回の補正値αは、被乗算側の誤差信号Y41が前回の誤差信号Yよりも小さい値であるので、前回の補正値αよりも小さい値になる。したがって、制御信号X42の前回の制御信号X41からの刻み幅が狭くなり、より精細に、誤差信号の最小値のポイントを特定することができるように動作する。
制御信号X42に対して求めた誤差信号Y42についても、前回の誤差信号Y41よりも小さい値であるので、まだ、誤差信号の最小値を得ていないと判定して、同様のフィードバック比例制御を繰り返し、次の制御信号X43を生成して誤差信号Y43を求める。ここで、算出した今回の補正値αについても、前回の補正値αよりもさらに小さく、制御信号X43の前回からの刻み幅がより狭くなっている。
制御信号X43に対して求めた誤差信号Y43についても、前回の誤差信号Y42よりも小さい値であるので、まだ、誤差信号の最小値を得ていないと判定して、同様のフィードバック比例制御を繰り返す。つまり、誤差信号の減少に応じて、徐々に、刻み幅を狭くして、最適の制御信号の値に収束させるように動作し続ける。
このようなキャリブレーション動作を繰り返した結果として、図7に示すように、次の制御信号X44に対して求めた誤差信号Y44が、前回の誤差信号Y43以上の値になると、前回の制御信号X43が最小の誤差信号Y43が得られる最適の制御信号であると判断することができる。
したがって、前回において得られた最小値の誤差信号Y43に対応する制御信号X43を最適な制御信号として、光変調器12を制御する状態に設定するとともに、該制御信号X43を次周期のフィードバック比例制御の基準値として設定して、今周期のフィードバック比例制御の動作を終了する。
以上に説明したように、あらかじめ定めた周期毎に定期的に起動するフィードバック比例制御として、“事前サーチ”または前周期のフィードバック比例制御において基準値を今周期の起動時における最初の制御信号として設定し、今周期における誤差信号の最小値または‘0’の値が得られると想定される近傍の値の制御信号となるように、毎回異なる制御信号から動作を開始することになるので、光変調器12の制御時間を短縮することができる。
(実施形態の効果の説明)
以上に詳細に説明したように、本実施形態においては、以下のような効果が得られる。
すなわち、初回のみ実施する動作を“事前サーチ”として切り離し、かつ、定期的に実施する各フィードバック比例制御における最初の制御信号を、その時点で誤差信号の最小値が得られる近傍の値から開始させることを可能にしているので、光変調器12の制御時間を短くすることができ、該光変調器12を搭載する光送受信装置10の起動時間の短縮が可能になる。さらに、各フィードバック比例制御においては、あらかじめ定めた一定の刻みではなく、誤差信号に基づいて算出した補正値αを用いたきめ細かな制御信号の生成を行うことにより、光変調器12に対する精度が高い制御が可能になり、信号品質の向上を図ることができ、64QAMなどの多値変調を実現することができる。
以上、本発明の好適な実施形態の構成を説明した。しかし、かかる実施形態は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることが、当業者には容易に理解できよう。
上述の実施の形態では、本発明をハードウェアの構成として説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明は、任意の処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。 また、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non−transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
この出願は、2018年3月30日に出願された日本出願特願2018−066640を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
10 光送受信装置
11 光源
12 光変調器
13 受信部
14 DSP
15 制御部
16 記録媒体
21 第1制御部
22 第2制御部
25 変調光信号
26 誤差信号
27 制御信号
121 フィードバック比例制御
211 制御回路部
212 誤差信号生成部
221 誤差信号検出部
222 乗算部
223 制御方向決定部
224 制御信号生成部

Claims (10)

  1. 光源からの連続光を変調する光変調器を有し、該光変調器のバイアス電圧を制御信号により制御し、該制御信号をあらかじめ定めた周期で、定期的に更新し、
    初回起動時にのみ実行する事前サーチと、各周期毎に定期的に実行するフィードバック比例制御との2段階の前記制御信号の設定機能を有し、
    前記事前サーチにおいては、以降に引き続いて実行される前記フィードバック比例制御の開始時に用いる前記制御信号を基準値として設定する機能を有し、
    前記フィードバック比例制御においては、前記事前サーチが設定した前記基準値または前周期の前記フィードバック比例制御が保存した基準値に相当する制御信号による前記光変調器の制御から開始し、前記光変調器を制御した結果として前記光変調器から得られる誤差信号に基づいて新たな基準値を算出し、算出した該新たな基準値に相当する制御信号による前記光変調器の制御を繰り返すことにより、前記誤差信号が最小になる前記制御信号を前記最適な制御信号として取得して前記光変調器の制御用として設定し、設定した前記最適な制御信号を次周期の前記フィードバック比例制御の開始時に用いる基準値として保存する機能を有している
    ことを特徴とする光送受信装置。
  2. 前記事前サーチにおいて、前記誤差信号が最小になり得ると想定される範囲としてあらかじめ設定された範囲において、あらかじめ定めた個数分の前記制御信号を選択し、選択した各前記制御信号を用いて前記光変調器を制御して、それぞれの前記制御信号による制御結果として得られた前記誤差信号の中から、前記誤差信号が最小になる前記制御信号を抽出して、前記基準値として設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光送受信装置。
  3. 前記フィードバック比例制御において、前記誤差信号に基づいて前記新たな基準値を生成し、
    前記制御信号による制御結果として得られた前記誤差信号に対してあらかじめ定めた定数を乗算することにより補正値を算出し、さらに、算出した前記補正値により、今回の前記制御信号に相当する前記基準値を補正することにより、前記新たな基準値を生成する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の光送受信装置。
  4. 前記フィードバック比例制御において、前記補正値により今回の前記制御信号に相当する前記基準値を補正し、
    前記新たな基準値の前記制御信号を用いて得られる前記誤差信号が‘0’方向に向かって減少するように、今回の前記制御信号に該当する前記基準値に対して前記補正値を加算または減算する
    ことを特徴とする請求項3に記載の光送受信装置。
  5. 前記フィードバック比例制御において、前記新たな基準値の前記制御信号を用いて得られる前記誤差信号が‘0’になったか、または、前回に得られた前記誤差信号以上に大きい値になったか、のいずれかを検出することにより、前記誤差信号が最小になる前記制御信号を前記最適な制御信号として取得する
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の光送受信装置。
  6. 光源からの連続光を変調する光変調器のバイアス電圧を制御信号により制御し、該制御信号をあらかじめ定めた周期で、定期的に更新し、
    初回起動時にのみ実行する事前サーチと、各周期毎に定期的に実行するフィードバック比例制御との2段階の前記制御信号の設定ステップを有し、
    前記事前サーチにおいては、以降に引き続いて実行される前記フィードバック比例制御の開始時に用いる前記制御信号を基準値として設定するステップを有し、
    前記フィードバック比例制御においては、前記事前サーチが設定した前記基準値または前周期の前記フィードバック比例制御が保存した基準値に相当する制御信号による前記光変調器の制御から開始し、前記光変調器を制御した結果として前記光変調器から得られる誤差信号に基づいて新たな基準値を算出し、算出した該新たな基準値に相当する制御信号による前記光変調器の制御を繰り返すことにより、前記誤差信号が最小になる前記制御信号を前記最適な制御信号として取得して前記光変調器の制御用として設定し、設定した前記最適な制御信号を次周期の前記フィードバック比例制御の開始時に用いる基準値として保存するステップを有している
    ことを特徴とする光変調器制御方法。
  7. 前記事前サーチにおいて、前記誤差信号が最小になり得ると想定される範囲としてあらかじめ設定された範囲において、あらかじめ定めた個数分の前記制御信号を選択し、選択した各前記制御信号を用いて前記光変調器を制御し、それぞれの前記制御信号による制御結果として得られた前記誤差信号の中から、前記誤差信号が最小になる前記制御信号を抽出し、前記基準値として設定する
    ことを特徴とする請求項6に記載の光変調器制御方法。
  8. 前記フィードバック比例制御において、前記誤差信号に基づいて前記新たな基準値を生成する場合、
    前記制御信号による制御結果として得られた前記誤差信号に対してあらかじめ定めた定数を乗算することにより補正値を算出し、さらに、算出した前記補正値により、今回の前記制御信号に相当する前記基準値を補正することにより、前記新たな基準値を生成する、
    ことを特徴とする請求項6または7に記載の光変調器制御方法。
  9. 前記フィードバック比例制御において、前記補正値により今回の前記制御信号に相当する前記基準値を補正し、
    前記新たな基準値の前記制御信号を用いて得られる前記誤差信号が‘0’方向に向かって減少するように、今回の前記制御信号に該当する前記基準値に対して前記補正値を加算または減算する
    ことを特徴とする請求項8に記載の光変調器制御方法。
  10. 光源からの連続光を変調する光変調器のバイアス電圧を制御信号により制御し、該制御信号をあらかじめ定めた周期で、定期的に更新する処理をコンピュータによって実行し、
    初回起動時にのみ実行する事前サーチと、各周期毎に定期的に実行するフィードバック比例制御との2段階の前記制御信号の設定処理を有し、
    前記事前サーチにおいては、以降に引き続いて実行される前記フィードバック比例制御の開始時に用いる前記制御信号を基準値として設定する処理を有し、
    前記フィードバック比例制御においては、前記事前サーチが設定した前記基準値または前周期の前記フィードバック比例制御が保存した基準値に相当する制御信号による前記光変調器の制御から開始し、前記光変調器を制御した結果として前記光変調器から得られる誤差信号に基づいて新たな基準値を算出し、算出した該新たな基準値に相当する制御信号による前記光変調器の制御を繰り返すことにより、前記誤差信号が最小になる前記制御信号を前記最適な制御信号として取得して前記光変調器の制御用として設定し、設定した前記最適な制御信号を次周期の前記フィードバック比例制御の開始時に用いる基準値として保存する処理を有している
    ことを特徴とする光変調器制御プログラムを格納した非一時的なコンピュータ可読媒体。
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