JPWO2019167638A1 - 軟包装用フィルムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
プラスチックフィルムには裏刷りの印刷が施されており、そのインキ面に接着剤を塗布しもう片方のプラスチックフィルムを貼り合わせていくため、そのインキは外観をきれいに仕上げるための妨げとなっており、外観の向上が求められている。
さらには、プラスチック積層体を用いた軟包装材は硬い風合いが好まれ、接着剤塗膜は硬い方が風合いが良好となるので、このような製品が希求されている。
一般に、2液硬化型ポリウレタン樹脂接着剤を軟包装用のフィルム基材に塗布する場合、ポリイソシアネート化合物以外の各成分をあらかじめ配合したプレミックスを調製しておき、これとポリイソシアネート化合物とを混合して調製された接着剤組成物を基材に塗布する方法が一般的であるが(例えば特許文献1 段落0029参照)、この方法は、反応性の高いイソシアネート成分の影響によりポットライフが極めて短くなる欠点があり、その結果速硬化性能向上や初期タック性能が向上する接着剤設計が制限されていた。
この課題を解決する為にポリイソシアネート化合物とポリオール化合物を分別して他方の基材に塗布し貼り合せる加工方法が提案されているが、それぞれの化合物を塗布した基材同士を貼り合せる際に粘度が低い方の化合物がはみ出し、加工物の端部で硬化不良を起こす懸念があり、生産安定性が低下する恐れがあり、軟包装材では実用化されていないのが現状である。
分別塗布しラミネートする加工方法の場合、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物のそれぞれを所定の混合比に応じた塗布量で塗布するが、軟包装用途における貼り合わせ後の塗布量は一般的に1.0−3.0g/m2であり、多くは1.2−2.0g/m2である。その一方、市場で使用される塗工機は0.6g/m2以上の塗布量でないと安定塗布ができず、安定して塗布するためには、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物の塗布量比が1/1もしくはそれに近い塗布量比をする必要がある。しかし、それが上記はみ出し現象を助長する原因となっていた。
本発明で使用する反応性接着剤は、一般に2液硬化型ポリウレタン樹脂接着剤とも称される、ポリイソシアネート組成物(X)とポリオール組成物(Y)との2液型反応性接着剤である。本発明においては2液分別塗布工程時に触媒(Z)を用いることで2液型反応性接着剤の反応をさらに促進させることができる。
本発明で使用するポリイソシアネート組成物(X)は、主成分としてポリイソシアネート化合物を含有する組成物である。本発明で使用するポリイソシアネート化合物は、特に限定なく公知のものが使用でき、単独で使用しても複数を混合して使用することもできる。
例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の分子構造内に芳香族構造を持つポリイソシアネート、これらのポリイソシアネートのNCO基の一部をカルボジイミドで変性した化合物;これらのポリイソシアネートに由来するアルファネート化合物;イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,3−(イソシアナートメチル)シクロヘキサン等の分子構造内に脂環式構造を持つポリイソシアネート;1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の直鎖状脂肪族ポリイソシアネート、及びこのアルファネート化合物;これらのポリイソシアネートのイソシアヌレート体;これらのポリイソシアネートに由来するアロファネート体;これらのポリイソシアネートに由来するビゥレット体;トリメチロールプロパン変性したアダクト体;前記した各種のポリイソシアネートとポリオール成分との反応生成物であるポリイソシアネートなどが挙げられる。
ビスフェノールA、ビスフェノールF、水素添加ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールF等のビスフェノール;
プロピオラクトン、ブチロラクトン、ε−カプロラクトン、σ−バレロラクトン、β−メチル−σ−バレロラクトン等の環状エステル化合物の開環重合反応によって得られるポリエステルと、前記グリコール又は3官能若しくは4官能の脂肪族アルコールとの反応物であるポリエステルポリオール(1);
前記鎖状脂肪族グリコール、脂環式グリコール、ダイマージオール、ビスフェノール又は前記ポリエーテルポリオール等のポリオールと、多価カルボン酸とを反応させて得られるポリエステルポリオール(2);
前記3官能又は4官能の脂肪族アルコールと、多価カルボン酸とを反応させて得られるポリエステルポリオール(3);
2官能型ポリオールと、前記3官能又は4官能の脂肪族アルコールと、多価カルボン酸とを反応させて得られるポリエステルポリオール(4);
ジメチロールプロピオン酸、ヒマシ油脂肪酸等のヒドロキシル酸の重合体である、ポリエステルポリオール(5);
前記ポリエステルポリオール(1)、(2)、(3)、(4)、(5)とポリエーテルポリオールとの混合物;
ヒマシ油、脱水ヒマシ油、ヒマシ油の水素添加物であるヒマシ硬化油、ヒマシ油のアルキレンオキサイド5〜50モル付加体等のヒマシ油系ポリオール等が挙げられる。
本発明において使用するポリオール組成物(Y)は、主成分としてポリオール化合物を含有する組成物である。ポリオール化合物は単独で使用しても複数を混合して使用することもできる。
具体的には例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、メチルペンタンジオール、ジメチルブタンジオール、ブチルエチルプロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリエチレングリコール等のグリコール;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の3官能又は4官能の脂肪族アルコール;ビスフェノールA、ビスフェノールF、水素添加ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールF等のビスフェノール;ダイマージオール;
前記複数の水酸基を有する3級アミン化合物において、水酸基は2つ以上有することが必須であり、2〜6個有することが好ましい。また3級アミノ基は1つ以上有しておればよいが、好ましくは1〜2個有していることが好ましい。
具体的には、ポリプロピレングリコールエチレンジアミンエーテル、トリ(1,2-ポリプロピレングリコール)アミン、N−エチルジエタノールアミン、N−メチル−N−ヒドロキシエチル−N−ヒドロキシエトキシエチルアミン、ペンタキスヒドロキシプロピルジエチレントリアミン、テトラキスヒドロキシプロピルエチレンジアミン等が挙げられる。
本発明においては、複数の水酸基を有する3級アミン化合物(B)が有するヒドロキシル基は、第2級あるいは第3級であることが好ましい。第2級または第3級であることで、2液混合後の可使時間(ポットライフ)を維持することができ、また、2液を分別塗布する工程においても、圧着後の(X)と(Y)の混層を阻害することがない。
本発明で使用する反応性接着剤において、前記接着剤に含まれるアミン価は、0.5〜40mgKOH/gの範囲であることが好ましい。
ここでいうアミン価は、試料1gを中和するのに必要なHCl量に対して当量となるKOHのミリグラム数を意味し、特に制限はなく、公知の方法を用いて算出することができる。具体的には、例えば、以下に示す方法が好ましく挙げられる。
アミン化合物の化学構造、更に必要に応じて、平均分子量等がわかっている場合には、下記の計算式から算出できる。
アミン価が該範囲であると、実包性を確保しつつより優れた硬化性を得ることができる。アミン価は、中でも1.5〜35mgKOH/gの範囲が好ましく、1.5〜25mgKOH/gの範囲がなお好ましい。
本発明で使用する反応性接着剤は、イソシアネート基と水酸基との化学反応によって硬化する接着剤であり、無溶剤型の接着剤として使用することができる。なお本発明でいう無溶剤型の接着剤の「溶剤」とは、本発明で使用するポリイソシアネート化合物やポリオール化合物を溶解することの可能な、溶解性の高い有機溶剤を指し、「無溶剤」とは、これらの溶解性の高い有機溶剤を含まないことを指す。溶解性の高い有機溶剤とは、具体的には、トルエン、キシレン、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、トルオール、キシロール、n−ヘキサン、シクロヘキサン等が挙げられる。中でもトルエン、キシレン、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、酢酸メチル、酢酸エチルは特に溶解性の高い有機溶剤として知られている。
一方本発明の接着剤は、低粘度等の要求がある場合には、所望の粘度に応じて適宜前記溶解性の高い有機溶剤で希釈して使用してもよい。その場合は、ポリイソシアネート組成物(X)またはポリオール組成物(Y)のいずれか1つを希釈してもよいし両方を希釈してもよい。このような場合に使用する有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、トルオール、キシロール、n−ヘキサン、シクロヘキサン等が挙げられる。これらの中でも溶解性の点から酢酸エチルやメチルエチルケトン(MEK)が好ましく、特に酢酸エチルが好ましい。有機溶剤の使用量は所要される粘度によるが概ね20〜50質量%の範囲で使用することが多い。
本発明では触媒を使用することにより、ラミネート包装体において芳香族アミンに代表される有害な低分子化学物質の内容物への溶出が効果的に抑制できる。
本発明で使用する触媒は、ウレタン化反応を促進するためのものであれば特に制限はないが、例えば、金属系触媒、アミン系触媒、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、脂肪族環状アミド化合物、チタンキレート錯体等の触媒を用いることができる。
本発明においては、前記触媒を単独でも併用して使用してもよい。
前記触媒の質量比は、ポリイソシアネート組成物(X)とポリオール組成物(Y)の混合液を100部としたとき0.001〜80部の範囲が好ましく、0.01〜70部の範囲がより好ましい。
また、本発明で使用する反応性接着剤には、接着促進剤を併用することもできる。接着促進剤にはシランカップリング剤、チタネート系カップチング剤、アルミニウム系等のカップリング剤、エポキシ樹脂が挙げられる。
本発明で使用する反応性接着剤には、必要であれば、前記以外のその他の添加剤を含有させてもよい。添加剤としては、例えば、レベリング剤、コロイド状シリカやアルミナゾルなどの無機微粒子、ポリメチルメタクリレート系の有機微粒子、消泡剤、タレ性防止剤、湿潤分散剤、粘性調整剤、紫外線吸収剤、金属不活性化剤、過酸化物分解剤、難燃剤、補強剤、可塑剤、潤滑剤、防錆剤、蛍光性増白剤、無機系熱線吸収剤、防炎剤、帯電防止剤、脱水剤、公知慣用の熱可塑性エラストマー、粘着付与剤、燐酸化合物、メラミン樹脂、又は反応性エラストマーを用いることができる。これらの添加剤の含有量は、本発明で使用する反応性接着剤の機能を損なわない範囲内で適宜調整して用いることができる。
本発明の軟包装用フィルムの製造方法は、第1の基材と第2の基材とを前述の反応性接着剤を介して積層した軟包装用フィルムの製造方法であって、第1の基材に塗布されたポリイソシアネート組成物(X)とポリオール組成物(Y)の混合液と、第2の基材にドット状に形成された触媒(Z)とが接触して圧着する2液分別塗布工程を有することが特徴である。
本発明で使用する基材は、軟包装材料(フレキシブルパッケージともいう。なお軟包装材料は、軟包装フィルムと称されることもある)に使用されるような、ロールで巻き取り可能な可とう性を有する基材であることが好ましい。例えば、紙、プラスチックフィルム、金属蒸着フィルム又は銅箔、アルミニウム箔の様な金属箔等を挙げることができる。プラスチックフィルムとは、有機高分子樹脂からなり、溶融押出し後、長手方向及び/又は幅方向に延伸され、さらに熱固定、冷却を施された二軸延伸フィルム、又は溶融押出し後、延伸無しで熱固定、冷却を施された無延伸フィルムであり、有機高分子樹脂としては、オレフィン系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、カーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂があり、二軸延伸フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂から得られた合成樹脂フィルム、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、ポリ塩化ビニリデンコートOPP(KOP)、ナイロン(NY)、ポリ塩化ビニリデンコートナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、二軸延伸ポリスチレン(OPS)等が挙げられる。又、無延伸フィルムとしては、LDPE(低密度ポリエチレン)、LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)、MDPE(中密度ポリエチレン)、HDPE(高密度ポリエチレン)、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)、CPP(無延伸ポリプロピレン)等が挙げられる。これらの有機高分子樹脂は、他の有機単量体を少量共重合したり、他の有機重合体をブレンドしたりしてもよい。
又アルミ蒸着PET、シリカ蒸着PET、アルミナ蒸着PET、アルミ蒸着CPPのように、前記プラスチックフィルムに蒸着膜を有するフィルム等も挙げられる。
該混合液を、ダイコート、リップコート、グラビアコート、ダイレクトリバースグラビアコート、キスリバースグラビアコート、ノンソルコート、ロールコート、リバースコート、ナイフコート、ドクターコート、エクストルージョンコート、スライドコート、ワイヤーバーコート、押出コート等の公知の塗布方式を用いて、第1の基材にポリイソシアネート組成物(X)とポリオール組成物(Y)の混合液からなる接着層を形成することができる。
一方の第2の基材には、前記触媒(Z)をドット状に形成する。本工程における塗布手段としては、第2の基材に触媒(Z)をドット状に形成できる手法であれば特に限定されないが、例えば、インクジェット法、グラビア印刷法、噴霧(スプレー)法などが挙げられる。
製造例1[ポリイソシアネート(A−1)の合成]
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えたフラスコに、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート17部、MDI混合物[BASF社製「ルプラネートMI」、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート/2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(質量比)が1/1の混合物]38部を反応容器内に仕込み、窒素ガス下で攪拌し、80℃まで加熱した。数平均分子量400のポリプロピレングリコール(以下、「PPG」と略記する。)を11部、数平均分子量1000のPPGを22部、数平均分子量2000のPPGの12部を数回に分けて滴下し、5〜6時間攪拌しウレタン化反応を終了させた。得られたポリイソシアネートのNCO基含有率は、13.8%、40℃における溶融粘度は1500mPa.sであった。以下このポリイソシアネートを「A−1」と略記する。
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えたフラスコに、4,4−メチレンビスジフェニルイソシアネート14質量部、MDI混合物(上記BASF社製「ルプラネートMI」)42部を反応容器内に仕込み、窒素ガス下で撹拌し、80℃まで加熱した。ポリエステルポリオール樹脂(DIC社製「POLYLITE OD−X−2376」、酸価0.8mgKOH/g、分子量約1000)44部を数回に分けて滴下し、約5〜6時間攪拌しウレタン化反応を終了させた。得られたポリイソシアネートのNCO基含有率は15.0%、40℃における溶融粘度は2000mPa.sであった。以下このポリイソシアネートを「A−2」と略記する。
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えたフラスコに、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート35部を反応容器内に仕込み、窒素ガス下で攪拌し、80℃まで加熱した。数平均分子量400の3官能PPG(旭硝子社製「Excenol430」)を5部、数平均分子量1000のPPGを18部、数平均分子量2000のPPGの32部を数回に分けて滴下し、5〜6時間攪拌しウレタン化反応を終了させた。反応後1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(コベストロ社製「Desmodul N3300」)5部、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート(BASF社製「Lupranate M20S」)5部を加え30分間攪拌した。得られたポリイソシアネートのNCO基含有率は、10.0%、40℃における溶融粘度は1500mPa.sであった。以下このポリイソシアネートを「A−3」と略記する。
表1〜表5の配合に従い接着剤を調整し下記の評価を行った。結果を表1〜表5に示す。
軟包装用フィルムは製造方式1〜製造方式7により製造し、第2の基材へのドット状の触媒(Z)の形成方法は、塗布方法1または塗布方法2により行った。。
インクジェットプリンター(セイコーエプソン(株)製)を用い、第2の基材に触媒(Z)を解像度600dpi、デューティー60%で印字した。
グラビア印刷機を用い、第2の基材に触媒(Z)を300LPI、版深10μm、網点60%で塗布した。
表1〜表4に記載した配合に従いポリイソシアネート組成物(X)とポリオール組成物(Y)、触媒(Z)をそれぞれ調整し、(X)と(Y)の混合液をロールコーターでフィルムAに、(Z)を上記塗布方法1でフィルムBに印字した後、フィルムAとフィルムBのお互いの塗布面をニップロール(ニップロール温度:50℃)で圧着し、プラスチックフィルム積層体を作製した。(X)と(Y)と(Z)のそれぞれの塗布量は、表1〜表5に記載した(X)と(Y)と(Z)の質量比に従い、合計で2.0g/m2になるようにした。加工速度は30m/minであった。
表1〜表4に記載した配合に従いポリイソシアネート組成物(X)とポリオール組成物(Y)、触媒(Z)をそれぞれ調整し、(X)をロールコーターでフィルムAに塗布し、(Y)と(Z)の混合液を上記塗布方法1でフィルムBに印字した後、フィルムAとフィルムBのお互いの塗布面をニップロール(ニップロール温度:50℃)で圧着し、プラスチックフィルム積層体を作製した。(X)と(Y)と(Z)のそれぞれの塗布量は、表1〜表4に記載した(X)と(Y)と(Z)の質量比に従い、合計で2.0g/m2になるようにした。加工速度は30m/minであった。
表5に記載した配合に従いポリイソシアネート組成物(X)とポリオール組成物(Y)、触媒(Z)をそれぞれ調整し、(X)と(Y)の混合液をロールコーターでフィルムAに塗布し、(Z)を上記塗布方法2でフィルムBに塗布した後、フィルムAとフィルムBのお互いの塗布面をニップロール(ニップロール温度:50℃)で圧着し、プラスチックフィルム積層体を作製した。(X)と(Y)と(Z)のそれぞれの塗布量は、表1〜表4に記載した(X)と(Y)と(Z)の質量比に従い、合計で2.0g/m2になるようにした。加工速度は30m/minであった。
表5に記載した配合に従いポリイソシアネート組成物(X)とポリオール組成物(Y)をそれぞれ調整し、(X)をロールコーターでフィルムAに塗布し、(Y)を上記塗布方法1でフィルムBに印字した後、フィルムAとフィルムBのお互いの塗布面をニップロール(ニップロール温度:50℃)で圧着し、プラスチックフィルム積層体を作製した。(X)と(Y)のそれぞれの塗布量は、表5に記載した(X)と(Y)の質量比に従い、合計で2.0g/m2になるようにした。加工速度は30m/minであった。
表5に記載した配合に従いポリイソシアネート組成物(X)と触媒(Z)をそれぞれ調整し、(X)をロールコーターでフィルムAに塗布し、(Z)を上記塗布方法1でフィルムBに印字した後、フィルムAとフィルムBのお互いの塗布面をニップロール(ニップロール温度:50℃)で圧着し、プラスチックフィルム積層体を作製した。(X)と(Z)のそれぞれの塗布量は、表5に記載した(X)と(Z)の質量比に従い、合計で2.0g/m2になるようにした。加工速度は30m/minであった。
ポリイソシアネート組成物(X)とポリオール組成物(Y)と触媒(Z)を表5に記載した配合に従い接着剤を調整後、(X)と(Y)と(Z)の混合液をロールコーターでフィルムAに塗布した後、フィルムAの塗布面とフィルムBをニップロール(ニップロール温度:50℃)で圧着し、プラスチックフィルム積層体を作製した。(X)と(Y)と(Z)のそれぞれの塗布量は、表5に記載した(X)と(Y)と(Z)の質量比に従い、合計で2.0g/m2になるようにした。加工速度は30m/minであった。
表5に記載した配合に従いポリイソシアネート組成物(X)とポリオール組成物(Y)、触媒(Z)をそれぞれ調整し、(X)と(Y)の混合液をフィルムA、(Z)をフィルムBにそれぞれロールコーターで塗布した後、フィルムAとフィルムBのお互いの塗布面をニップロール(ニップロール温度:50℃)で圧着し、プラスチックフィルム積層体を作製した。(X)と(Y)と(Z)のそれぞれの塗布量は、表5に記載した(X)と(Y)と(Z)の質量比に従い、合計で2.0g/m2になるようにした。加工速度は30m/minであった。
積層体製造時におけるはみ出し状態、ポットライフ、硬化速度の評価結果を表1〜表5に示した。
表1〜表5の配合に従って塗布したフィルムについて、触媒(Z)のはみ出し状態を観察し、目視で下記の評価を実施した。
4:はみ出しなく良好。
3:軽微なはみ出しあり。
2:肉眼で確認できるはみ出しあり。
1:はみ出し多い。
表1〜表5の塗布方式の配合に従い接着剤を配合した直後、レオメーターの測定部位に約0.8g程度乗せて、配合直後の粘度が1,000mPa・s程度となる温度で30分間測定した。スタート時と30分後の粘度値から、以下の評価を行った。
4:30分後の粘度がスタート時の配合液の粘度の1以上2倍未満
3:30分後の粘度がスタート時の配合液の粘度の2以上3倍未満
2:30分後の粘度がスタート時の配合液の粘度の3以上4倍未満
1:30分後の粘度がスタート時の配合液の粘度の4倍以上
圧着後のプラスチックフィルム積層体を、40℃雰囲気下で24時間、または25℃雰囲気下で3時間、または25℃雰囲気下で24時間養生させた後、透過方式で赤外吸収スペクトル測定を行い、イソシアネート由来の吸収スペクトル(2270cm−1付近)を測定した。
4:イソシアネート反応率が90%以上
3:イソシアネート反応率が80%以上
2:イソシアネート反応率が70%以上
1:イソシアネート反応率が50%以上
・PPG−2000:ポリプロピレングリコール(三井化学ポリウレタン株式会社製、数平均分子量約2,000、水酸基価55.2mgKOH/g、40℃溶融粘度150mPa・s)
・ヒマシ油:精製ヒマシ油(伊藤製油株式会社製、水酸基価160.5mgKOH/g、40℃溶融粘度250mPa・s )
・TE−360:トリ(1,2−ポリプロピレングリコール)アミン
・ED−500:ポリプロピレングリコールエチレンジアミンエーテル
・CPL:カプロラクタム
・DBTDL:ジラウリン酸ジブチル錫
一方、比較例1、2は触媒を含有しない組成であり、硬化速度が低かった。
また、比較例3はポリイソシアネート組成物(X)とポリオール組成物(Y)と触媒(Z)の混合液を塗布する手法であり、硬化速度に優れる一方でポットライフが確保できなかった。
さらに、比較例4は触媒をロールコーターで塗布した例であるが、触媒が低粘度でありはみ出し現象が発現してしまった。
Claims (10)
- 第1の基材と第2の基材とをポリイソシアネート組成物(X)とポリオール組成物(Y)との反応性接着剤を介して積層した軟包装用フィルムの製造方法であって、
第1の基材に塗布されたポリイソシアネート組成物(X)とポリオール組成物(Y)の混合液と、
第2の基材にドット状に形成された触媒(Z)とが接触して圧着する2液分別塗布工程を有することを特徴とする軟包装用フィルムの製造方法。 - 前記基材が、プラスチックフィルム、金属蒸着フィルム、又は金属箔である請求項1に記載の軟包装用フィルムの製造方法。
- 前記第2の基材に無延伸フィルムを用いる請求項1又は2に記載の軟包装用フィルムの製造方法。
- 前記第1の基材と前記第2の基材とをニップロールで圧着する請求項1〜3の何れかに記載の軟包装用フィルムの製造方法。
- 前記第1の基材に塗布されたポリイソシアネート組成物(X)とポリオール組成物(Y)の混合液を100としたときの前記触媒(Z)の質量比が0.5〜67の範囲である請求項1〜4の何れかに記載の軟包装用フィルムの製造方法。
- 前記ポリオール組成物(Y)が、ポリエステルポリオール、ポリエステルウレタンポリオール、ポリエーテルウレタンポリオール、ポリエーテルポリオール又はヒマシ油系ポリオールからなる群から選ばれる少なくとも1つのポリオールを含有する請求項1〜5のいずれかに記載の軟包装用フィルムの製造方法。
- 前記ポリオール組成物(Y)が、ポリエステルポリオール、ポリエステルウレタンポリオール、ポリエーテルウレタンポリオール、ポリエーテルポリオール又はヒマシ油系ポリオールからなる群から選ばれる少なくとも1つのポリオールと、複数の水酸基を有する3級アミン化合物(B)とを含有する請求項1〜6のいずれかに記載の軟包装用フィルムの製造方法。
- 前記反応性接着剤のアミン価が0.5〜40mgKOH/gの範囲である請求項1〜7のいずれかに記載の軟包装用フィルムの製造方法。
- 前記ポリイソシアネート組成物(X)を100としたときの前記ポリオール組成物(Y)の質量比が10〜150の範囲である請求項1〜8のいずれかに記載の軟包装用フィルムの製造方法。
- 触媒(Z)が、金属系触媒、アミン系触媒、ジアザビシクロウンデセン系触媒、脂肪族環状アミド化合物、及びチタンキレート錯体から選ばれる少なくとも1つの触媒を有する請求項1〜9の何れかに記載の軟包装用フィルムの製造方法。
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