以下、図面を参照して、本発明の1又は複数の実施形態が説明される。しかし、発明の範囲は、開示された実施形態に限定されない。
各図において、同一符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その構成について、既に説明している内容については、その説明を省略する。本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す。
実施形態に係る被監視者監視支援システムは、監視すべき監視対象である被監視者(言い換えれば、見守るべき見守り対象である見守り対象者)を複数の装置を用いて監視するシステムであり、端末装置と、前記端末装置と通信可能に接続され、被監視者に関わる所定のイベント(事象)を検知して前記イベントを前記端末装置へ通知する被監視者監視支援装置と、を備える。前記被監視者監視支援装置は、1個の装置で一体に構成されて良いが、本明細書では、被監視者監視支援装置は、センサ装置と、前記センサ装置及び前記端末装置それぞれと通信可能に接続される管理サーバ装置とを備えることで、2種類の各装置で別体に構成される。前記センサ装置は、被監視者に関わる前記所定のイベントを検知して前記管理サーバ装置へ通知(報知、送信)する。前記管理サーバ装置は、前記センサ装置から前記通知を受けると、前記通知を受けた前記イベントを管理するとともに前記イベントを前記センサ装置に対応付けられた所定の端末装置へ再通知(再報知、再送信)する。前記端末装置は、1種類の装置であって良いが、本明細書では、前記端末装置は、固定端末装置と携帯端末装置との2種類の装置である。これら固定端末装置と携帯端末装置との主な相違は、固定端末装置が固定的に運用され、携帯端末装置が例えば看護師や介護士等の監視者(ユーザ)に携行されて運用される点である。これら固定端末装置と携帯端末装置とは、略同様であるので、以下では、携帯端末装置を主に説明する。
図1は、実施形態に係る被監視者監視支援システムMSの構成を説明する説明図である。被監視者監視支援システムMSは、より具体的には、例えば、1または複数のセンサ装置SU(SU−1〜SU−4)と、管理サーバ装置SVと、固定端末装置SPと、1または複数の携帯端末装置TA(TA−1、TA−2)と、構内交換機(PBX、Private Branch eXchange)CXとを備え、これらは、有線や無線で、LAN(Local Area Network)等の網(ネットワーク、通信回線)NWを介して通信可能に接続される。ネットワークNWには、通信信号を中継する例えばリピーター、ブリッジ及びルーター等の中継機が備えられても良い。図1に示す例では、これら複数のセンサ装置SU−1〜SU−4、管理サーバ装置SV、固定端末装置SP、複数の携帯端末装置TA−1、TA−2及び構内交換機CXは、L2スイッチの集線装置(ハブ、HUB)LS及びアクセスポイントAPを含む有線及び無線の混在したLAN(例えばIEEE802.11規格に従ったLAN等)NWによって互いに通信可能に接続されている。より詳しくは、複数のセンサ装置SU−1〜SU−4、管理サーバ装置SV、固定端末装置SP及び構内交換機CXは、集線装置LSに接続され、複数の携帯端末装置TA−1、TA−2は、アクセスポイントAPを介して集線装置LSに接続されている。そして、ネットワークNWは、TCP(Transimission Control Protocol)及びIP(Internet Protocol)等のインターネットプロトコル群が用いられることによっていわゆるイントラネットを構成する。構内交換機CXは、公衆電話網PNによって電話TLと接続されている。
被監視者監視支援システムMSは、被監視者Obに応じて適宜な場所に配設される。被監視者Obは、例えば、病気や怪我等によって看護を必要とする者や、身体能力の低下等によって介護を必要とする者や、一人暮らしの独居者等である。特に、早期発見と早期対処とを可能にする観点から、被監視者Obは、例えば異常状態等の所定の不都合なイベントがその者に生じた場合にその発見を必要としている者であることが好ましい。このため、被監視者監視支援システムMSは、被監視者Obの種類に応じて、病院、老人福祉施設及び住戸等の建物に好適に配設される。図1に示す例では、被監視者監視支援システムMSは、複数の被監視者Obが入居する複数の居室RMや、ナースステーション等の複数の部屋を備える介護施設の建物に配設されている。
センサ装置SUは、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAと通信する通信機能等を備え、被監視者Obに関わる所定のイベントを検知してこの検知した前記イベントを管理サーバ装置SVへ通知し、端末装置SP、TAとの間で音声通話を行い、そして、動画を含む画像を生成して端末装置SP、TAへ動画を配信する装置である。前記所定のイベントは、好ましくは、対処が必要なイベントを含む。
図1には、一例として、4個のセンサ装置SU−1〜SU−4が示されており、センサ装置SU−1は、被監視者Obの一人であるAさんOb−1の居室RM−1に配設され、センサ装置SU−2は、被監視者Obの一人であるBさんOb−2の居室RM−2に配設され、センサ装置SU−3は、被監視者Obの一人であるCさんOb−3の居室RM−3に配設され、そして、センサ装置SU−4は、被監視者Obの一人であるDさんOb−4の居室RM−4に配設されている。
管理サーバ装置SVは、ネットワークNWを介して他の装置SU、SP、TAと通信する通信機能等を備え、センサ装置SUから、被監視者Obに関わる所定のイベントの通知を受信すると被監視者Obに対する監視に関する情報(監視情報)を管理する装置である。管理サーバ装置SVは、センサ装置SUから前記イベントの通知として第1イベント通知通信信号を受信すると、前記第1イベント通知通信信号に収容された各情報に基づいて、被監視者Obに対する監視に関する前記監視情報を記憶(記録)し、そして、被監視者Obに対する監視に関する前記監視情報を収容した通信信号(第2イベント通知通信信号)を、前記センサ装置SUに予め対応付けられた所定の端末装置SP、TAに送信する。このために、管理サーバ装置SVは、センサ装置SUから送信された第1イベント通知通信信号等の通知先(再通知先、再報知先、送信先)を示す、送信元であるセンサIDと通知先(再通知先)である端末IDとの対応関係(通知先対応関係)、及び、その通信アドレスを記憶する。端末ID(端末装置識別子)は、端末装置SP、TAを特定し識別するための識別子である。そして、管理サーバ装置SVは、クライアント(本実施形態では固定端末装置SP及び携帯端末装置TA等)の要求に応じたデータを前記クライアントに提供する。このような管理サーバ装置SVは、例えば、通信機能付きのコンピュータによって構成可能である。
固定端末装置SPは、被監視者監視支援システムMSのユーザインターフェース(UI)として機能する装置である。この機能を達成するために、固定端末装置SPは、ネットワークNWを介して他の装置SU、SV、TAと通信する通信機能、所定の情報を表示する表示機能、及び、所定の指示及びデータを入力する入力機能等を備え、管理サーバ装置SV及び携帯端末装置TAに与える所定の指示及びデータが入力されたり、センサ装置SUで得られた監視情報を表示したりする。このような固定端末装置SPは、例えば、通信機能付きのコンピュータによって構成可能である。
携帯端末装置TAは、監視者NSが携帯している。携帯端末装置TAは、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、SUと通信する通信機能、所定の情報を表示する表示機能、所定の指示やデータを入力する入力機能、及び、音声通話を行う通話機能等を備え、管理サーバ装置SV及びセンサ装置SUに与える所定の指示及びデータを入力したり、管理サーバ装置SVからの通知によってセンサ装置SUで得られた監視情報(動画を含む)を表示したり、センサ装置SUとの間で音声通話によってナースコールの応答や声かけしたり等をするための機器である。
センサ装置SUは、居室RMの天井に取り付けられている。センサ装置SUは、上述した機能(例えば、被監視者Obの動画を撮像する機能、端末装置SP、TAとの間で音声通話をする機能)に加えて、被監視者Obについて、所定のイベントが発生したか否かを監視する機能を有する。この機能の観点からセンサ装置SUについて詳しく説明する。
実施形態では、居室RMが個室である例で説明しているが、居室RMに複数の被監視者Obが居住してもよい。すなわち、居室RMは相部屋でもよい。この場合、複数の被監視者Obのそれぞれの居住スペース(例えば、ベッドおよびこの周辺)を俯瞰する複数のセンサ装置SUが居室RMに配置される。このように、複数のセンサ装置SUは、複数の被監視者Obがそれぞれいる監視領域(個室、居住スペース)にそれぞれ配置されている。
図2は、センサ装置SUの構成を示すブロック図である。センサ装置SUは、センサ側制御処理部(SU制御処理部)10と、センサ側通信インターフェース部(SU通信IF部)11と、撮像部12と、記憶部13と、検知部14と、を備える。
SU制御処理部10は、センサ装置SUの各部(SU通信IF部11、撮像部12、記憶部13、検知部14)を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するための装置である。
SU制御処理部10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及び、HDD(Hard Disk Drive)等のハードウェア、並びに、SU制御処理部10の機能を実行するためのプログラムおよびデータ等によって実現される。SU制御処理部10の機能の一部又は全部は、CPUによる処理に替えて、又は、これと共に、DSP(Digital Signal Processor)による処理によって実現されてもよい。又、SU制御処理部10の機能の一部又は全部は、ソフトウェアによる処理に替えて、又は、これと共に、専用のハードウェア回路による処理によって実現されてもよい。以上説明したことは、検知部14、図3を用いて後で説明するSV制御処理部30、記録部32、図6を用いて後で説明するTA制御処理部40、読取部45、紐付け情報生成部46、図14を用いて後で説明する紐付け情報生成部16、記録部17についても同様のことが言える。これらの機能ブロック(SU制御処理部10等)は、ハードウェアプロセッサにより実現できると言うこともできる。
SU通信IF部11は、SU制御処理部10に接続され、SU制御処理部10の制御に従って通信を行うための通信回路である。SU通信IF部11は、SU制御処理部10から入力された転送すべきデータを収容した通信信号を、この被監視者監視支援システムMSのネットワークNWで用いられる通信プロトコルに従って生成し、この生成した通信信号を、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAへ送信する。SU通信IF部11は、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAから通信信号を受信し、この受信した通信信号からデータを取り出し、この取り出したデータをSU制御処理部10が処理可能な形式のデータに変換してSU制御処理部10へ出力する。SU通信IF部11は、例えば、IEEE802.11規格等に従った通信インターフェース回路を備えて構成される。
撮像部12は、撮像対象を撮像し、撮像対象の画像を生成する装置である。画像には、静止画及び動画が含まれる。撮像部12は、被監視者Obが所在を予定している空間(所在空間、図1に示す例では配設場所の居室RM)を監視可能に配置され、所在空間を撮像対象としてその上方から撮像し、撮像対象を俯瞰した画像を生成する。好ましくは、被監視者Ob全体を撮像できる蓋然性が高いことから、撮像部12は、被監視者Obが横臥する寝具(例えばベッド等)における、被監視者Obの頭部が位置すると予定されている予め設定された頭部予定位置(通常、枕の配設位置)の直上から撮像対象を撮像できるように配設される。センサ装置SUは、この撮像部12によって、被監視者Obを、被監視者Obの上方から撮像した画像、好ましくは前記頭部予定位置の直上から撮像した画像を取得する。
このような撮像部12は、可視光の画像を生成する装置(可視カメラ)であって良いが、比較的暗がりでも被監視者Obを監視できるように、実施形態では、赤外線の画像を生成する装置である。このような撮像部12は、例えば、実施形態では、撮像対象における赤外の光学像を所定の結像面上に結像する結像光学系、前記結像面に受光面を一致させて配置され、前記撮像対象における赤外の光学像を電気的な信号に変換するイメージセンサ、及び、イメージセンサの出力を画像処理することで前記撮像対象における赤外の画像を表すデータである画像データを生成する画像処理部等を備えるデジタル赤外線カメラである。撮像部12の前記結像光学系は、実施形態では、その配設された居室RM全体を撮像できる画角を持つ広角な光学系(いわゆる広角レンズ(魚眼レンズを含む))であることが好ましい。
記憶部13は、撮像部12が撮像した居室RM内の動画等を記憶する。記憶部13は、例えば、HDD、フラッシュメモリ等によって実現される。
検知部14は、被監視者Obに所定のイベントが発生したか否かを検知する。より具体的には、所定のイベントは、例えば、被監視者Obが起きた起床、被監視者Obが寝床から離れた離床、被監視者Obが寝床から落ちた転落、及び、被監視者Obが倒れた転倒の4つのイベントである。そして、検知部14は、例えば、撮像部12で撮像した画像に基づいて被監視者Obの頭部を検出し、この検出した被監視者Obの頭部における大きさの時間変化に基づいて被監視者Obの起床、離床、転倒および転落を検知する。
より詳しくは、居室RMの寝床の所在領域、寝床の所在領域内における横臥姿勢の頭部の大きさと座位姿勢の頭部の大きさとを識別するための第1閾値Th1、寝床の所在領域を除く居室RM内における立位姿勢の頭部の大きさであるか否かを識別するための第2閾値Th2、および、寝床の所在領域を除く居室RM内における横臥姿勢の頭部の大きさであるか否かを識別するための第3閾値Th3が、予め検知部14に記憶される。そして、検知部14は、撮像部12で撮影した画像から例えば背景差分法やフレーム差分法によって被監視者Obの人物の領域として動体領域を抽出し、この抽出した動体領域から、例えば円形や楕円形のハフ変換によって、また例えば予め用意された頭部のモデルを用いたパターンマッチングによって、また例えば頭部検出用に学習したニューラルネットワークによって、被監視者Obの頭部領域を抽出し、この抽出した頭部の位置および大きさから起床、離床、転倒および転落を検知する。
例えば、検知部14は、この抽出した頭部の位置が寝床の所在領域内であって、前記抽出した頭部の大きさが前記第1閾値Th1を用いることによって横臥姿勢の大きさから座位姿勢の大きさへ時間変化した場合には、起床と判定し、前記起床を検知する。例えば、検知部14は、この抽出した頭部の位置が寝床の所在領域内から寝床の所在領域外へ時間変化した場合であって、前記抽出した頭部の大きさが前記第2閾値Th2を用いることによって或る大きさから立位姿勢の大きさへ時間変化した場合には、離床と判定し、前記離床を検知する。例えば、検知部14は、この抽出した頭部の位置が寝床の所在領域内から寝床の所在領域外へ時間変化した場合であって、前記抽出した頭部の大きさが前記第3閾値Th3を用いることによって或る大きさから横臥姿勢の大きさへ時間変化した場合には、転落と判定し、前記転落を検知する。例えば、検知部14は、この抽出した頭部の位置が寝床の所在領域を除く居室RM内であって、前記抽出した頭部の大きさが前記第3閾値Th3を用いることによって或る大きさから横臥姿勢の大きさへ時間変化した場合には、転倒と判定し、前記転倒を検知する。なお、横臥姿勢は、横たわっている姿勢に限らず、仰向き姿勢、うつ伏せ姿勢を含む。
SU制御処理部10は、センサ側通知部(SU通知部)15の機能を有する。SU通知部15は、管理サーバ装置SVに各種の通知をする。例えば、SU通知部15は、検知部14が被監視者Obに所定のイベントが発生したことを検知したとき、管理サーバ装置SVを宛先として、SU通信IF部11に、イベント発生の通知をさせる。この通知は、発生したイベントの種類と、イベントが発生した居室RMの居室番号と、を含む。
管理サーバ装置SVの構成について説明する。図3は、管理サーバ装置SVの構成を示すブロック図である。管理サーバ装置SVは、管理サーバ側制御処理部(SV制御処理部)30と、管理サーバ側通信インターフェース部(SV通信IF部)31と、記録部32と、を備える。
SV制御処理部30は、管理サーバ装置SVの各部(SV通信IF部31、記録部32)を、当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するための装置である。
SV通信IF部31は、SV制御処理部30に接続され、SV制御処理部30の制御に従って通信を行うための通信回路である。SV通信IF部31は、SV制御処理部30から入力された転送すべきデータを収容した通信信号を、この被監視者監視支援システムMSのネットワークNWで用いられる通信プロトコルに従って生成し、この生成した通信信号を、ネットワークNWを介して他の装置SU、SP、TAへ送信する。SV通信IF部31は、ネットワークNWを介して他の装置SU、SP、TAから通信信号を受信し、この受信した通信信号からデータを取り出し、この取り出したデータをSV制御処理部30が処理可能な形式のデータに変換してSV制御処理部30へ出力する。SV通信IF部31は、例えば、IEEE802.11規格等に従った通信インターフェース回路を備えて構成される。
記録部32は、現在、居室RMに入室している監視者NSのIDを、入室記録テーブル321に記録する。図4は、入室記録テーブル321の一例である入室記録テーブル321−1を説明する説明図である。図1および図4を参照して、入室記録テーブル321−1は、2つの欄3211,3212を備える。欄3211は、居室番号の欄であり、各居室RMの番号が予め記録されている。居室番号1は、居室RM−1を示しており、居室番号2は、居室RM−2を示しており、居室番号3は、居室RM−3を示しており、居室番号4は、居室RM−4を示している。
欄3212は、監視者NSのID欄である。欄3212には、ある居室RMに、現在、入室している監視者NSがいる場合、その監視者NSのIDがその居室RMの居室番号と対応付けて記録され、ある居室RMに、現在、入室している監視者NSが複数の場合、それらの監視者NSのIDがその居室RMの居室番号と対応付けて記録され、ある居室RMに、現在、入室している監視者NSがいない場合、その居室RMに監視者NSが入室していないことを示す記号(ここでは「NULL」)がその居室RMの居室番号と対応付けて記録される。例えば、現在、居室RM−1に監視者NS−1が入室している場合、監視者NS−1のID(「ID_NS−1」)が、居室番号1と対応付けて記録され、現在、居室RM−1に監視者NS−1および監視者NS−2が入室している場合、監視者NS−1のIDおよび監視者NS−2のIDが、居室番号1と対応付けて記録され、現在、居室RM−1に監視者NSが入室していない場合、「NULL」が居室番号1と対応付けて記録される。
図3を参照して、記録部32は、各居室RMにおいて、被監視者Obに発生したイベントを、イベント記録テーブル322に時系列に記録する。図5は、イベント記録テーブル322の一例であるイベント記録テーブル322−1を説明する説明図である。図1および図5を参照して、イベント記録テーブル322−1は、欄3221〜欄3227を備える。欄3221は、イベント通知時刻の欄であり、センサ装置SUから管理サーバ装置SVに所定のイベントの発生が通知されたとき、その通知時刻が記録される。
欄3222は、イベント種類の欄であり、通知されたイベントの種類が記録される。欄3223は、居室番号(第2特定情報)の欄であり、通知されたイベントが発生した居室RMの番号が記録される。
欄3224、欄3225は、それぞれ、居室入室時刻の欄、居室RMに駆け付けた監視者NSのID(第1特定情報)の欄であり、監視者NSが、発生したイベントに対応するために、イベントが発生した居室RMに入室した時刻、その監視者NSのIDが記録される。後で説明するように、記録部32は、監視者NSが入室する際に、読取部45(図6)を用いて居室番号を読み取った時刻(図8の(11))を、居室入室時刻として記録する。
欄3226、欄3227は、それぞれ、対応意志を示した時刻の欄、対応意志を示した監視者NSのID(第3特定情報)の欄であり、監視者NSが携帯端末装置TAを操作して、イベントの発生に対応する意志を示したとき、その時刻、その監視者NSのIDが記録される。
図3を参照して、SV制御処理部30は、管理サーバ側通知部(SV通知部)33の機能を有する。SV通知部33は、携帯端末装置TA、固定端末装置SPに各種の通知をする。例えば、SV通知部33は、管理サーバ装置SVがセンサ装置SUからイベント発生の通知をされたとき、固定端末装置SPおよび携帯端末装置TAのそれぞれを宛先として、SV通信IF部31に、イベント発生を通知させる(所定の通知)。この通知は、発生したイベントの種類と、イベントが発生した居室RMの番号と、を含む。
携帯端末装置TAの構成について説明する。図6は、携帯端末装置TAの構成を示すブロック図である。携帯端末装置TAは、携帯端末側制御処理部(TA制御処理部)40と、携帯端末側通信インターフェース部(TA通信IF部)41と、携帯端末側入力部(TA入力部)42と、携帯端末側出力部(TA出力部)43と、読取部45と、紐付け情報生成部46と、を備える。
TA制御処理部40は、携帯端末装置TAの各部(TA通信IF部41、TA入力部42、TA出力部43、読取部45、紐付け情報生成部46)を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するための装置である。
TA通信IF部41は、TA制御処理部40に接続され、TA制御処理部40の制御に従って通信を行うための通信回路である。TA通信IF部41は、TA制御処理部40から入力された転送すべきデータを収容した通信信号を、この被監視者監視支援システムMSのネットワークNWで用いられる通信プロトコルに従って生成し、この生成した通信信号を、ネットワークNWを介して他の装置SU、SV、SPへ送信する。TA通信IF部41は、ネットワークNWを介して他の装置SU、SV、SPから通信信号を受信し、この受信した通信信号からデータを取り出し、この取り出したデータをTA制御処理部40が処理可能な形式のデータに変換してTA制御処理部40へ出力する。SP通信IF部21は、例えば、IEEE802.11規格等に従った通信インターフェース回路を備えて構成される。
TA入力部42は、各種入力をする装置である。各種入力は、コマンド(命令)、データ等を携帯端末装置TAの外部から入力することである。タッチパネル、ハードキー等によって、TA入力部42は実現される。
TA出力部43は、各種出力をする装置である。各種出力は、例えば、各居室RM内を撮像した画像(動画、静止画)の出力、介護記録の出力、イベント未発生の出力、イベント発生の出力である。表示装置(液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等)によって、TA出力部43は実現される。
TA制御処理部40は、携帯端末側通知部(TA通知部)44の機能を有する。TA通知部44は、管理サーバ装置SV、固定端末装置SPに各種の通知をする。例えば、TA通知部44は、管理サーバ装置SVからのイベント発生の通知(所定の通知)に対して、監視者NSがTA入力部42を操作して、イベント発生の通知(所定の通知)に対応する意志を入力したとする。言い換えれば、携帯端末装置TA(第1携帯端末装置)がイベント発生の通知(所定の通知)に対応する意志を示す操作を受け付けたとする。このとき、TA通知部44は、管理サーバ装置SVを宛先として、TA通信IF部41に、イベント発生の通知に対応する意志(以下、簡単に「対応意志」と記載することがある)の通知をさせる。SV通信IF部31が対応意志の通知を受けたとき、SV通知部33は、対応意志の通知をした携帯端末装置TA以外の残りの携帯端末装置TAを宛先として、SV通信IF部31に、対応意志を示した監視者が存在することを通知させる。これにより、対応意志の通知をした携帯端末装置TA以外の残り携帯端末装置TAには、複数の監視者NSの中でイベント発生の通知(所定の通知)に対応する意志を有する監視者NSがいることを示す第2所定の通知がされる。
TA出力部43は、所定の通知、第2所定の通知に応じて表示する画像を切り替える。これについて詳しく説明する。図7は、監視者NS−1の携帯端末装置TA−1、および、監視者NS−2の携帯端末装置TA−2において、タッチパネルTPに表示される内容の遷移の一例を説明する説明図である。タッチパネルTPは、TA入力部42およびTA出力部43の機能を有する。管理サーバ装置SVから携帯端末装置TA−1,TA−2にイベント発生の通知(所定の通知)がされていないとき、携帯端末装置TA−1,TA−2のそれぞれにおいて、TA制御処理部40は、「通知はありません」の文字画像をタッチパネルTPに表示させる(図7の(a1),(a2))。これは、イベント未発生を表示している。
管理サーバ装置SVから携帯端末装置TA−1,TA−2にイベント発生の通知(所定の通知)がされたとき、携帯端末装置TA−1,TA−2のそれぞれにおいて、TA制御処理部40は、タッチパネルTPに表示されている「通知はありません」の文字画像を消去し、居室RM内の静止画、居室番号、および、被監視者Obの名前等を含む所定の画像をタッチパネルTPに表示させる(図7の(b1),(b2))。これは、イベント発生を表示している。
監視者NSは、イベントに対応する意志があるとき、携帯端末装置TAのタッチパネルTPに含まれる所定のソフトキー(「対応する」ボタン)を操作する。例えば、監視者NS−1が、「対応する」ボタンを操作したとする。携帯端末装置TA−1において、TA制御処理部40は、タッチパネルTPに表示されている、居室RM内の静止画等を含む上記所定の画像を消去し、「通知はありません」の文字画像をタッチパネルTPに表示させる(図7の(c1))。これは、イベント未発生を表示している。
「対応する」ボタンが操作されると、携帯端末装置TA−1は、対応意志を管理サーバ装置SVに通知し、管理サーバ装置SVは、携帯端末装置TA−2に、対応意志を示した監視者NSが存在することを通知(第2所定の通知)する。これにより、携帯端末装置TA−2において、TA制御処理部40は、タッチパネルTPに表示されている、居室RM内の静止画等を含む上記所定の画像を消去し、「通知はありません」の文字画像をタッチパネルTPに表示させる(図7の(c2))。これは、イベント未発生を表示している。
以上説明したように、複数の携帯端末装置TAのいずれかである第1携帯端末装置が、所定の通知に対応する意志を示す操作を受け付けたことを条件にして、被監視者監視支援装置(管理サーバ装置SVとセンサ装置SU)は、第1携帯端末装置以外の残りの携帯端末装置TAに対して、複数の監視者Obの中で所定の通知に対応する意志を有する監視者Obがいることを示す第2所定の通知をする。
図6を参照して、読取部45は、各居室RMに配置されたバーコード60を読み取る。バーコード60は、居室RMの居室番号を示している。居室RM−1に配置されたバーコード60は、居室番号1を示しており、居室RM−2に配置されたバーコード60は、居室番号2を示しており、居室RM−3に配置されたバーコード60は、居室番号3を示しており、居室RM−4に配置されたバーコード60は、居室番号4を示している。バーコード60は、例えば、居室RMの出入口のドア、居室RMの外側の壁、または、居室RMの内側の壁に貼り付けられている。
読取部45は、可視カメラを備え、バーコードリーダーの機能を有する。読取部45は、この可視カメラが撮像したバーコード60の画像に対して、所定の画像処理をし、バーコード60が示す居室番号を読み取る。
読取部45は、複数の監視者NSのいずれかである第1監視者が、複数の被監視者Obのいずれかである第1被監視者がいる監視領域に駆け付けたとき、第1監視者を直接的または間接的に特定する第1特定情報、および、第1被監視者がいる監視領域に配置されたセンサ装置SUを直接的または間接的に特定する第2特定情報のうち、一方の特定情報を読み取ることが可能となる。
実施形態において、第1被監視者がいる監視領域は、居室RMである。居室RMが個室でなく、相部屋の場合、第1被監視者がいる監視領域は、第1被監視者の居住スペース(例えば、ベッドおよびこの周囲)である。
実施形態において、第1特定情報は、第1監視者のIDであり、第2特定情報は、居室番号である。第1監視者のIDの替わりに、第1被監視者の氏名でもよい。これらは、第1監視者を直接的に特定する。第1監視者のIDの替わりに、例えば、第1監視者が携帯する携帯端末装置TAのIDでもよい。これは、第1監視者を間接的に特定する。居室番号は、センサ装置SUを間接的に特定する。第2特定情報は、居室番号の替わりに、センサ装置SUのIDでもよい。これはセンサ装置SUを直接的に特定する。なお、第3特定情報は、所定の通知に対応する意志を示す操作をした監視者NSを直接的または間接的に特定する情報である。前者は、例えば、この監視者のID、この監視者の氏名である。後者は、例えば、この監視者が携帯する携帯端末装置TAのIDである。
実施形態において、読取部45によって読み取られる一方の特定情報は、第2特定情報である。
紐付け情報生成部46は、この紐付け情報生成部46を備える携帯端末装置TAを携帯する監視者NSのID(監視者ID)を予め記憶(用意)している。監視者NS−1の携帯端末装置TAの場合、紐付け情報生成部46は、監視者NS−1のIDを予め記憶(用意)している。監視者NS−2の携帯端末装置TAの場合、紐付け情報生成部46は、監視者NS−2のIDを予め記憶(用意)している。
紐付け情報生成部46は、予め記憶している監視者NSのID(第1特定情報)と、読取部45が読み取った居室番号(第2特定情報)と、を紐付けた紐付け情報を生成する。すなわち、紐付け情報生成部46は、予め記憶している他方の特定情報と、読取部45が読み取った一方の特定情報とを紐付けた紐付け情報を生成する。実施形態において、他方の特定情報は、第1特定情報であり、一方の特定情報は、第2特定情報である。図3に示す記録部32は、紐付け情報が通知されたとき、紐付け情報に含まれる監視者IDが示す監視者NSが、紐付け情報に含まれる居室番号で示される居室RMに、現在、入室していると見なし、入室記録テーブル321への記録を実行する。
実施形態に係る被監視者監視支援システムMSの動作について、被監視者Ob−1を例にして説明する。図8は、この動作を説明する説明図である。図9は、この動作を説明するフローチャートの前半である。図10は、この動作を説明するフローチャートの後半である。
図1で説明したように、被監視者Ob−1は、センサ装置SU−1を用いて監視される。以下、センサ装置SUの各構成要素は、センサ装置SU−1の各構成要素を意味する。図2、図8および図9を参照して、検知部14は、被監視者Ob−1に所定のイベントが発生したことを検知したか否かを判断する(ステップS100)。検知部14は、被監視者Ob−1に所定のイベントが発生したことを検知していないとき(ステップS100でNo)、ステップS100の処理を繰り返す。
検知部14が、被監視者Ob−1に所定のイベントが発生したことを検知したとき(ステップS100でYes)、SU通知部15は、管理サーバ装置SVを宛先として、SU通信IF部11に、イベント発生の通知をさせる(ステップS101、図8の(1))。この通知は、発生したイベントの種類と、このイベントが発生した居室番号と、を含む。
図3、図8および図9を参照して、SV制御処理部30は、SV通信IF部31がセンサ装置SU−1からイベント発生の通知を受けたか否かを判断する(ステップS200)。SV制御処理部30は、SV通信IF部31がセンサ装置SU−1からイベント発生の通知を受けていないと判断したとき(ステップS200でNo)、ステップS200の処理を繰り返す。
SV制御処理部30は、SV通信IF部31がセンサ装置SU−1からイベント発生の通知を受けたと判断したとき(ステップS200でYes)、SV通知部33は、携帯端末装置TA−1,TA−2を宛先として、SV通信IF部31に、イベント発生の通知をさせる(ステップS201、図8の(2))。このように、センサ装置SUと管理サーバ装置SVとで構成される被監視者監視支援装置は、被監視者Obに所定のイベントが発生したとき、複数の携帯端末装置TAに所定の通知をする。
記録部32は、センサ装置SU−1からの通知(ステップS200)に基づいて、イベント記録テーブル322に、センサ装置SU−1から通知されたイベントに関連する情報を記録する(ステップS202、図8の(3))。被監視者Ob−1に発生したイベントが転倒を例にして、詳しく説明する。図11A〜図11Cは、イベント記録テーブル322−1に記録される情報の遷移を具体的に説明する説明図である。図11A〜図11Cに示す欄3221〜3227は、図5に示す欄3221〜3227と同じである。管理サーバ装置SVからの通知(ステップS200)は、イベントの種類(「転倒」)と、居室番号(「1」)と、を含む。センサ装置SU−1から管理サーバ装置SVにイベント発生が通知された時刻(イベント通知時刻)が6時5分10秒とする。記録部32は、最新のイベントに関する情報が記録される部分(実施形態では、イベント記録テーブル322−1の一番上の行)において、イベント通知時刻の欄3221に「06:05:10」を記録し、イベント種類の欄3222に「転倒」を記録し、居室番号の欄3223に「1」を記録する(図11A)。このイベントに対して、居室RM−1に駆け付けた監視者NS、および、携帯端末装置TAを操作して対応意志を示した監視者NSがいないので、記録部32は、これらの欄3225,3227に「NULL」を記録する。
図6、図8および図9を参照して、携帯端末装置TA−1,TA−2において、TA制御処理部40は、管理サーバ装置SVからTA通信IF部41がイベント発生の通知を受けたか否かを判断する(ステップS300)。携帯端末装置TA−1,TA−2において、TA制御処理部40は、管理サーバ装置SVからTA通信IF部41がイベント発生の通知を受けていないと判断したとき(ステップS300でNo)、ステップS300の処理を繰り返す。
携帯端末装置TA−1,TA−2において、TA制御処理部40は、管理サーバ装置SVからTA通信IF部41がイベント発生の通知を受けたと判断したとき(ステップS300でYes)、TA出力部43として機能するタッチパネルTPにイベント発生を表示させる(ステップS301、図8の(4))。詳しくは、図7の(b1),(b2)のタッチパネルTPに示す画像のように、居室RM内の静止画、居室番号、および、被監視者Obの名前等を含む所定の画像が、タッチパネルTPに表示される。
携帯端末装置TA−1,TA−2において、TA制御処理部40は、イベント発生の通知に対応する意志(対応意志)が入力されたか否かを判断する(ステップS302)。TA制御処理部40は、対応意志が入力されていないと判断したとき(ステップS302でNo)、ステップS302の処理を繰り返す。
携帯端末装置TA−1,TA−2のうちの一方に、対応意志が入力されたとする。携帯端末装置TA−1に対応意志が入力された場合を例にして説明する。携帯端末装置TA−1において、TA制御処理部40は、監視者NS−1が、TA入力部42として機能するタッチパネルTP(図7)を操作して、対応意志の入力(「対応する」ボタンの押下)をしたと判断したとき(ステップS302でYes、図8の(5))、タッチパネルTPに表示されたイベント発生の表示を消去し(ステップS303、図8の(6))、タッチパネルTPにイベント未発生を表示させる。詳しくは、TA制御処理部40は、図7の(b1)のタッチパネルTPに示す画像のように、タッチパネルTPに表示されたイベント発生を示す画像を消去し、図7の(c1)のタッチパネルTPに示す画像のように、イベント未発生を示す画像をタッチパネルTPに表示させる。
そして、携帯端末装置TA−1において、TA通知部44は、管理サーバ装置SVを宛先として、TA通信IF部41に、対応意志を通知させる(ステップS304、図8の(7))。この通知は、対応意志を示した監視者NSのIDと、対応意志が示されたイベントの種類とを含む。ここでは、監視者NSのIDは、監視者NS−1のIDであり、イベントの種類は、「転倒」である。
図3、図8および図9を参照して、SV制御処理部30は、SV通信IF部31がTA通知部44から対応意志の通知を受けたか否かを判断する(ステップS203)。SV制御処理部30は、SV通信IF部31がTA通知部44から対応意志の通知を受けていないと判断したとき(ステップS203でNo)、ステップS203の処理を繰り返す。
SV制御処理部30は、SV通信IF部31がTA通知部44から対応意志の通知を受けたと判断したとき(ステップS203でYes)、SV通知部33は、携帯端末装置TA−2を宛先として、SV通信IF部31に、対応意志を示した監視者が存在することを通知する(ステップS204、図8の(8))。この通知は、複数の監視者NSの中で所定の通知に対応する意志を有する監視者NSがいることを示す第2所定の通知である。
これにより、携帯端末装置TA−2において、TA制御処理部40は、タッチパネルTPに表示されたイベント発生の表示を消去し(図8の(9))、タッチパネルTPにイベント未発生を表示させる。詳しくは、TA制御処理部40は、図7の(b2)のタッチパネルTPに示す画像のように、タッチパネルTPに表示されたイベント発生を示す画像を消去し、図7の(c2)のタッチパネルTPに示す画像のように、イベント未発生を示す画像をタッチパネルTPに表示させる。これにより、監視者NS−2(第1監視者以外の残りの監視者NS)は、被監視者Ob−1がいる居室RM−1に駆け付ける必要がないことを知ることができるので、監視者NS−2の負担を軽減することができる。
記録部32は、ステップS203において、対応意志を示した監視者NS−1をイベント記録テーブル322に記録する(ステップS205、図8の(10))。詳しく説明すると、携帯端末装置TA−1が管理サーバ装置SVに送信した対応意志の通知(ステップS203でYes、図8の(7))は、監視者NS−1が「対応する」ボタンを押下した時刻と、管理者NS−1のIDと、イベントの種類(ここでは、転倒)と、を含む。この時刻が、6時5分12秒であり、このIDが「ID_NS−1」とする。図11Bを参照して、記録部32は、最新のイベントに関する情報が記録される部分(実施形態では、イベント記録テーブル322−1の一番上の行)において、欄3226に「06:05:12」を記録し、欄3227に「ID_NS−1」を記録する。「ID_NS−1」は、第3特定情報である。このように、記録部32は、第3特定情報を、監視者Ob−1の転倒(第1被監視者について発生した所定のイベント)と紐付けて記録する。
被監視者Ob−1の転倒に対応するために、監視者NS−1が居室RM−1に駆け付けたとする。図6、図8および図10を参照して、携帯端末装置TA−1において、読取部45は、居室RM−1の居室番号1を読み取ったか否かを判断する(ステップS310)。居室番号1は、居室RM−1にあるバーコード60で示される。読取部45が、バーコード60を読み取ることにより、居室RM−1の居室番号1を読み取る。読取部45が、居室RM−1の居室番号1を読み取っていないと判断したとき(ステップS310でNo)、ステップS310の処理を繰り返す。
読取部45が、居室RM−1の居室番号1を読み取ったと判断したとき(ステップS310でYes、図8の(11))、紐付け情報生成部46は、予め記憶している監視者NS−1のIDと、読取部45が読み取った居室RM−1の居室番号1と、を紐付けた紐付け情報を生成する(ステップS311、図8の(12))。紐付け情報は、読取部45が居室番号1を読み取った時刻を含む。
携帯端末装置TA−1において、TA通知部44は、管理サーバ装置SVを宛先として、TA通信IF部41に、紐付け情報を通知させる(ステップS312、図8の(13))。
図3、図8および図10を参照して、SV制御処理部30は、SV通信IF部31がTA通知部44から紐付け情報の通知を受けたか否かを判断する(ステップS210)。SV制御処理部30は、SV通信IF部31がTA通知部44から紐付け情報の通知を受けていないと判断したとき(ステップS210でNo)、ステップS210の処理を繰り返す。
SV制御処理部30は、SV通信IF部31がTA通知部44から紐付け情報の通知を受けたと判断したとき(ステップS210でYes)、記録部32は、紐付け情報に含まれる監視者IDが示す監視者NS−1が、紐付け情報に含まれる居室番号1で示される居室RM−1に、現在、入室していると見なし、入室記録テーブル321への記録を実行する(ステップS211、図8の(14))。詳しく説明すると、図12は、入室記録テーブル321−1への記録の遷移を具体的に説明する説明図である。図12に示す欄3211,3212は、図4に示す欄3211,3212と同じである。
管理サーバ装置SVに紐付け情報が通知される前は、居室RM−1に監視者NSがいないので、入室記録テーブル321−1において、居室番号1に対応する監視者IDの欄3212には、監視者IDが記録されていない(図12の(a))。管理サーバ装置SVに紐付け情報が通知されたので(ステップS210でYes)、記録部32は、紐付け情報に含まれる監視者NS−1のID(「ID_NS−1」)および居室番号1を参照して、入室記録テーブル321−1において、居室番号1に対応する監視者IDの欄3212に、「ID_NS−1」を記録する(図12の(b))。
図3、図8および図10を参照して、記録部32は、図12に示す入室記録テーブル321−1において、紐付け情報に含まれる居室番号1に対応する監視者IDの欄3212に、監視者NSのIDが記録されているか否かを判断する(ステップS212)。図12の(b)に示すように、居室番号1に対応する監視者IDの欄3212に、監視者NS−1のIDが記録されている(ステップS212でYes)。よって、記録部32は、紐付け情報を基にして、イベント記録テーブル322に、居室RM−1に駆け付けた監視者NS−1を記録する(ステップS213、図8の(15))。詳しく説明すると、図11Cを参照して、記録部32は、最新のイベントに関する情報が記録される部分(実施形態では、イベント記録テーブル322−1の一番上の行)において、欄3224に「06:05:30」を記録し、欄3225に「ID_NS−1」を記録する。「06:05:30」は、紐付け情報に含まれており、読取部45が居室番号1を読み取った時刻である。
このように、記録部32は、被監視者監視支援装置(管理サーバ装置SVとセンサ装置SU)が所定の通知(図8の(2))をし、そして、生成部(紐付け情報生成部46)が紐付け情報を生成(図8の(12))したことを条件として、第1特定情報(駆け付けた監視者NSのID)を、第1被監視者がいる監視領域で発生した所定のイベント(イベントの種類)、第2特定情報(居室番号)、および、第3特定情報(対応意志を示した監視者のID)と紐付けて記録する。
図6、図8および図10を参照して、監視者NS−1が、居室RM−1を退室する際に、携帯端末装置TA−1の読取部45によって、居室RM−1の居室番号1が、再度読み取られる。詳しく説明すると、読取部45は、居室RM−1の居室番号1を読み取ったか否かを判断する(ステップS313)。上述したように、居室番号1は、居室RM−1にあるバーコード60で示される。読取部45が、バーコード60を読み取ることにより、居室RM−1の居室番号1を読み取る。読取部45が、居室RM−1の居室番号1を読み取っていないと判断したとき(ステップS313でNo)、ステップS313の処理を繰り返す。
読取部45が、居室RM−1の居室番号1を読み取ったと判断したとき(ステップS313でYes、図8の(16))、紐付け情報生成部46は、予め記憶している監視者ID(監視者NS−1のID)と、読取部45が読み取った居室RM−1の居室番号1と、を紐付けた紐付け情報を生成する(ステップS314、図8の(17))。紐付け情報は、読取部45が居室番号1を読み取った時刻を含む。
携帯端末装置TA−1において、TA通知部44は、管理サーバ装置SVを宛先として、TA通信IF部41に、紐付け情報を通知させる(ステップS315、図8の(18))。
図3、図8および図10を参照して、SV制御処理部30は、SV通信IF部31がTA通知部44から紐付け情報の通知を受けたか否かを判断する(ステップS210)。SV制御処理部30は、SV通信IF部31がTA通知部44から紐付け情報の通知を受けていないと判断したとき(ステップS210でNo)、ステップS210の処理を繰り返す。
SV制御処理部30は、SV通信IF部31がTA通知部44から紐付け情報の通知を受けたと判断したとき(ステップS210でYes)、記録部32は、入室記録テーブル321への記録を実行する(ステップS211、図8の(19))。詳しく説明すると、図12を参照して、管理サーバ装置SVに紐付け情報が通知される前は、居室RM−1に監視者NS−1がいるので、入室記録テーブル321−1において、居室番号1に対応する監視者IDの欄3212には、監視者NS−1のIDが記録されている(図12の(b))。管理サーバ装置SVに紐付け情報が通知されたので(ステップS210でYes)、記録部32は、紐付け情報に含まれる監視者NS−1のID(「ID_NS−1」)および居室番号1を参照して、入室記録テーブル321−1において、居室番号1に対応する監視者IDの欄3212に、「NULL」を記録する(図12の(c))。
図3、図8および図10を参照して、記録部32は、図12に示す入室記録テーブル321−1において、紐付け情報に含まれる居室番号1に対応する監視者IDの欄3212に監視者NSのIDが記録されているか否かを判断する(ステップS212)。図12の(c)に示すように、居室番号1に対応する監視者IDの欄3212に、監視者IDが記録されていない(ステップS212でNo)。すなわち、居室RM−1には、監視者NSがいない。よって、記録部32は、イベント記録テーブル322−1への記録を実行しない(ステップS214)。
図1および図5を参照して、イベント記録テーブル322−1に記録されている内容について説明する。6時5分10秒に通知された、被監視者Ob−1の転倒について、対応する意志を示した監視者NSは監視者NS−1であり、居室RM−1(居室番号1の居室RM)に駆け付けた監視者NSも監視者NS−1である。
6時10分15秒に通知された、被監視者Ob−2の起床について、対応する意志を示した監視者NSは監視者NS−2であり、居室RM−2(居室番号2の居室RM)に駆け付けた監視者NSはいない。これは、被監視者Ob−2の起床については、対応する必要がないと監視者NS−2が判断したことを意味する。
6時12分3秒に通知された、被監視者Ob−3の離床について、対応する意志を示した監視者NSは監視者NS−3(不図示)であり、居室RM−3(居室番号3の居室RM)に駆け付けた監視者NSは監視者NS−2である。これは、監視者NS−3が監視者NS−2に対応を依頼したことを意味する。
6時20分45秒に通知された、被監視者Ob−4の転倒について、対応する意志を示した監視者NSは監視者NS−1であり、居室RM−4(居室番号4の居室RM)に駆け付けた監視者NSは監視者NS−1および監視者NS−3(不図示)である。これは、監視者NS−1が監視者NS−3に一緒に対応することを依頼したことを意味する。
6時28分50秒に通知された、被監視者Ob−2の転倒について、対応する意志を示した監視者NSは監視者NS−3(不図示)であり、居室RM−2(居室番号2の居室RM)に駆け付けた監視者NSはいない。これは、監視者NS−3(不図示)が対応する意志を示したが、監視者NSのいずれも、被監視者Ob−2の居室RM−2に駆け付けていないことを意味する。被監視者監視支援システムMSの管理者は、被監視者Ob−2の転倒に対応する意志を示した監視者NSはいたが、転倒に対応するために、被監視者Ob−2がいる居室RM−2に駆け付けた監視者NSがおらず、転倒の放置があったことを把握できる。
以上説明したように、実施形態によれば、監視者Obに所定のイベントが発生したとき、そのイベントに対応するために、そのイベントが発生した居室RMに駆け付けた監視者NS(被監視者Obのもとに駆け付けた監視者NS)がいるか否か、いる場合、誰であるかを特定できる。さらに、実施形態によれば、そのイベントに対応する意志を示した監視者NS(携帯端末装置TAを操作して対応する意志を入力した監視者NS)が、誰であるかを特定できる。このように、実施形態によれば、被監視者Obに所定のイベントが発生することにより、複数の監視者NSのそれぞれの携帯端末装置TAにその旨を通知した場合に、実際に被監視者Obのもとに駆け付けた監視者NSの確認を支援することができる。
イベント記録テーブル322として、図5に示すイベント記録テーブル322−1を例にして説明したが、イベント記録テーブル322は、これに限定されない。図13は、イベント記録テーブル322の他の例であるイベント記録テーブル322−2を説明する説明図である。
図13を参照して、イベント記録テーブル322−2は、欄3221〜欄3227に加えて、欄3228、欄3229、欄3230を有する。欄3228は、居室退室時刻の欄であり、居室RMに入室した監視者NSがその居室RMから退室した時刻が記録される。記録部32は、監視者NSが退室する際に読取部45を用いて居室番号を読み取った時刻(図8の(16))を、居室退室時刻として記録する。
欄3229は、イベント通知から居室入室までの時間が記録される。記録部32は、欄3221に記録されたイベント通知時刻から欄3224に記録された居室入室時刻までの時間を、欄3229に記録する。これにより、監視者NSにイベント発生が通知されてから、監視者NSが、そのイベントが発生した居室RMに駆け付けるまでの時間が分かる。
欄3230は、居室入室から居室退室までの時間が記録される。記録部32は、欄3224に記録された居室入室時刻から欄3228に記録された居室退室時刻までの時間を、欄3230に記録する。これにより、居室RMに駆け付けた監視者NSが、発生したイベントに対応した時間が分かる。
記録部32は、図5に示すイベント記録テーブル322−1、および、図13に示すイベント記録テーブル322−2に、対応意志を示した時刻から居室入室時刻までの時間を記録してもよい。これによれば、携帯端末装置TAを携帯する監視者NSが、被監視者Ob−1に発生した所定のイベントに対応する意志を示してから、被監視者Ob−1がいる居室RM−1(監視領域)に、監視者NSが駆け付けるまでの時間に相当する時間を記録することができる。よって、被監視者監視支援システムMSの管理者は、所定のイベント発生に対する、監視者NSの対応の早さを把握することができる。
次に説明する実施形態の第1変形例および第2変形例には、図5に示すイベント記録テーブル322−1、および、図13に示すイベント記録テーブル322−2のいずれも適用できる。
実施形態の第1変形例について説明する。実施形態と第1変形例とで相違する内容について説明し、共通する内容については説明を省略する。図14は、第1変形例において、居室RMに配置されたセンサ装置SUおよび読取部70を示すブロック図である。図6に示すように、実施形態では、読取部45が各携帯端末装置TAに備えられており、居室番号を示すバーコード60が居室RMに配置されている。これに対して、図14に示すように、第1変形例では、読取部70が各居室RMに備えられており、監視者NSのID(監視者ID)を示すバーコード71が各携帯端末装置TAの筐体に貼り付けられている。
図14を参照して、読取部70は、バーコードリーダーである。読取部70は、携帯端末装置TAに貼り付けられたバーコード71を読み取ることにより、携帯端末装置TAを携帯する監視者NSのIDを読み取る。バーコード71は、このバーコード71が貼り付けられている携帯端末装置TAを携帯する監視者NSのIDを示している。携帯端末装置TA−1に貼り付けられたバーコード71は、監視者NS−1のIDを示しており、携帯端末装置TA−2に貼り付けられたバーコード71は、監視者NS−2のIDを示している。読取部70は、読み取った監視者IDをSU通信IF部11に送信する。
読取部70は、複数の監視者NSのいずれかである第1監視者が、複数の被監視者Obのいずれかである第1被監視者がいる監視領域に駆け付けたとき、第1監視者を直接的または間接的に特定する第1特定情報(監視者NSのID)、および、第1被監視者がいる監視領域に配置されたセンサ装置SUを直接的または間接的に特定する第2特定情報(居室番号)のうち、一方の特定情報を読み取ることが可能となる。実施形態において、読取部45によって読み取られる一方の特定情報は、第2特定情報(居室番号)である(図6、図8の(11)、(16))。これに対して、第1変形例において、読取部70によって読み取られる一方の特定情報は、第1特定情報(監視者NSのID)である。
第1変形例のセンサ装置SUは、SU制御処理部10、SU通信IF部11、撮像部12、記憶部13および検知部14に加えて、紐付け情報生成部16および記録部17を備える。
紐付け情報生成部16は、紐付け情報生成部16を備えるセンサ装置SUが配置されている居室RMの居室番号を予め記憶(用意)している。センサ装置SU−1を例にして説明すると、紐付け情報生成部16は、居室RM−1の居室番号1を予め記憶(用意)している。
紐付け情報生成部16は、予め記憶している居室番号(第2特定情報)と、読取部70が読み取った監視者NSのID(第1特定情報)と、を紐付けた紐付け情報を生成する。すなわち、紐付け情報生成部16は、予め記憶している他方の特定情報と、読取部70が読み取った一方の特定情報とを紐付けた紐付け情報を生成する。第1変形例において、他方の特定情報は、第2特定情報であり、一方の特定情報は、第1特定情報である。
紐付け情報生成部16が紐付け情報を生成したとき、SU通知部15は、管理サーバ装置SVを宛先として、SU通信IF部11に紐付け情報を通知させる。
記録部17は、現在、居室RMに入室している監視者NSのIDを、入室記録テーブル321に記録する。図15は、入室記録テーブル321の他の例である入室記録テーブル321−2を説明する説明図である。入室記録テーブル321−2は、欄3212を備えており、図4に示す欄3211を備えていない。センサ装置SUが備える記録部17は、そのセンサ装置SUが配置されている居室RMに、現在、入室している監視者NSを記録するからである。センサ装置SU−1を例にして説明すると、センサ装置SU−1が備える記録部17は、現在、居室RM−1に入室している監視者NSのIDを記録する。ここでは、監視者NS−1のID(「ID_NS−1」)が記録されている。
現在、居室RMに入室している監視者NSがいる場合、その監視者NSのIDが欄3212に記録され、現在、居室RMに入室している監視者NSが複数の場合、それらの監視者NSのIDが欄3212に記録され、現在、居室RMに入室している監視者NSがいない場合、「NULL」が欄3212に記録される。例えば、現在、居室RM−1に監視者NS−1が入室している場合、監視者NS−1のIDが、欄3212に記録され、現在、居室RM−1に監視者NS−1および監視者NS−2が入室している場合、監視者NS−1のIDおよび監視者NS−2のIDが、欄3212に記録され、現在、居室RM−1に監視者NSが入室していない場合、「NULL」が欄3212に記録される。
記録部17は、読取部70がバーコード71を読み取り、監視者IDを通知してきたとき、監視者IDで示される監視者NSが、記録部17を備えるセンサ装置SUが配置されている居室RMに、現在、入室していると見なし、入室記録テーブル321への記録を実行する。
図16は、第1変形例において、管理サーバ装置SVの構成を示すブロック図である。第1変形例の管理サーバ装置SVにおいて、記録部32は、イベント記録テーブル322を備えているが、図3に示す入室記録テーブル321を備えていない。入室記録テーブル321は、図14に示すセンサ装置SUの記録部17に備えられているからである。
図17は、第1変形例において、携帯端末装置TAの構成を示すブロック図である。第1変形例の携帯端末装置TAは、TA制御処理部40、TA通信IF部41、TA入力部42およびTA出力部43を備えているが、図6に示す読取部45および紐付け情報生成部46を備えていない。これらの替わりに、図14に示す読取部70および紐付け情報生成部16が設けられているからである。
第1変形例の携帯端末装置TAの筐体の表面には、上述したように、バーコード71が貼り付けられている。
第1変形例に係る被監視者監視支援システムMSの動作について、被監視者Ob−1を例にして説明する。図18は、この動作を説明する説明図である。図9は、この動作を説明するフローチャートの前半である。図19は、この動作を説明するフローチャートの後半である。この動作の前半は、実施形態と同じなので、説明を省略する。言い換えれば、図18の(1)〜(10)は、図8の(1)〜(10)と同じなので、説明を省略する。
被監視者Ob−1の転倒に対応するために、監視者NS−1が居室RM−1に駆け付けたとする。図14、図18および図19を参照して、読取部70は、携帯端末装置TA−1を携帯する監視者NS−1のID(監視者ID)を読み取ったか否かを判断する(ステップS120)。このIDは、携帯端末装置TA−1に貼り付けられたバーコード71で示される。読取部70が、バーコード71を読み取ることにより、監視者NS−1のIDを読み取る。読取部70が、監視者NS−1のIDを読み取っていないと判断したとき(ステップS120でNo)、ステップS120の処理を繰り返す。
読取部70が、監視者NS−1のIDを読み取ったと判断したとき(ステップS120でYes、図18の(21))、このIDをセンサ装置SU−1に通知する(ステップS121、図18の(22))。この通知は、読取部70が監視者NS−1のIDを読み取った時刻を含む。
SU制御処理部10は、SU通信IF部11が読取部70から監視者NS−1のID(監視者ID)の通知を受けたか否かを判断する(ステップS220)。SU制御処理部10は、SV通信IF部31がその通知を受けていないと判断したとき(ステップS220でNo)、ステップS220の処理を繰り返す。
SU制御処理部10は、SU通信IF部11が読取部70から監視者NS−1のID(監視者ID)の通知を受けたと判断したとき(ステップS220でYes)、記録部17は、そのIDで示される監視者NS−1が、居室RM−1に、現在、入室していると見なし、入室記録テーブル321への記録を実行する(ステップS221、図18の(23))。詳しく説明すると、図20は、入室記録テーブル321−2への記録の遷移を具体的に説明する説明図である。図20に示す欄3212は、図15に示す欄3212と同じである。
センサ装置SU−1に監視者NS−1のID(監視者ID)が通知される前は、居室RM−1に監視者NSがいないので、入室記録テーブル321−2において、監視者IDの欄3212には、監視者IDが記録されていない(図20の(a))。センサ装置SU−1に監視者NS−1のID(監視者ID)が通知されたので(ステップS220でYes)、記録部17は、監視者IDの欄3212に、この通知に含まれる監視者NS−1のIDである「ID_NS−1」を記録する(図20の(b))。
図14、図18および図19を参照して、紐付け情報生成部16は、図20に示す入室記録テーブル321−2において、監視者IDの欄3212に、監視者NSのIDが記録されているか否かを判断する(ステップS222)。図20の(b)に示すように、監視者IDの欄3212に、監視者NS−1のIDが記録されている(ステップS222でYes)。よって、紐付け情報生成部16は、紐付け情報を生成する(ステップS223、図18の(24))。詳しく説明すると、紐付け情報生成部16は、予め記憶している居室番号1と、読取部70が読み取った監視者NS−1のIDと、を紐付けた紐付け情報を生成する。紐付け情報は、読取部70が監視者NS−1のIDを読み取った時刻を含む。
SU通知部15は、管理サーバ装置SVを宛先として、SU通信IF部11に、紐付け情報を通知させる(ステップS224、図18の(25))。
図16、図18および図19を参照して、SV制御処理部30は、SV通信IF部31がSU通知部15から紐付け情報の通知を受けたか否かを判断する(ステップS320)。SV制御処理部30は、SV通信IF部31がSU通知部15から紐付け情報の通知を受けていないと判断したとき(ステップS320でNo)、ステップS320の処理を繰り返す。
SV制御処理部30は、SV通信IF部31がSU通知部15から紐付け情報の通知を受けたと判断したとき(ステップS320でYes)、記録部32は、紐付け情報を基にして、イベント記録テーブル322に、居室RM−1に駆け付けた監視者NS−1を記録する(ステップS321、図18の(26))。これは、図8の(15)と同じであり、図11Cに示す記録がされる。
このように、記録部32は、被監視者監視支援装置(管理サーバ装置SVとセンサ装置SU)が所定の通知(図18の(2))をし、そして、生成部(紐付け情報生成部16)が紐付け情報を生成(図18の(24))したことを条件として、第1特定情報(監視者NSのID)と、第2特定情報(居室番号)と、第1被監視者がいる監視領域で発生した所定のイベントと、を記録する。
図14、図18および図19を参照して、監視者NS−1が、居室RM−1を退室する際に、読取部70によって、監視者NS−1のIDが、再度読み取られる。詳しく説明すると、読取部70は、監視者NS−1のIDを読み取ったか否かを判断する(ステップS122)。上述したように、監視者NS−1のIDは、携帯端末装置TA−1に貼り付けられたバーコード71で示される。読取部70が、バーコード71を読み取ることにより、監視者NS−1のIDを読み取る。読取部70が、監視者NS−1のIDを読み取っていないと判断したとき(ステップS122でNo)、ステップS122の処理を繰り返す。
読取部70が、監視者NS−1のIDを読み取ったと判断したとき(ステップS122でYes、図18の(27))、このIDをセンサ装置SU−1に通知する(ステップS123、図18の(28))。この通知は、読取部70が監視者NS−1のIDを読み取った時刻を含む。
SU制御処理部10は、SU通信IF部11が読取部70から監視者NS−1のIDの通知を受けたか否かを判断する(ステップS220)。SU制御処理部10は、SV通信IF部31がその通知を受けていないと判断したとき(ステップS220でNo)、ステップS220の処理を繰り返す。
SU制御処理部10は、SU通信IF部11が読取部70から監視者NS−1のIDの通知を受けたと判断したとき(ステップS220でYes)、記録部17は、入室記録テーブル321への記録を実行する(ステップS221、図18の(29))。詳しく説明すると、図20を参照して、センサ装置SUに監視者IDの通知がされる前は、居室RM−1に監視者NS−1がいるので、入室記録テーブル321−2において、監視者IDの欄3212には、監視者NS−1のIDが記録されている(図20の(b))。センサ装置SUに監視者IDが通知されたので(ステップS220でYes、図18の(28))、記録部17は、この通知に含まれる監視者NS−1のID(「ID_NS−1」)を参照して、監視者IDの欄3212において、「ID_NS−1」を消去し、「NULL」を記録する(図20の(c))。
図14、図18および図19を参照して、紐付け情報生成部16は、図20に示す入室記録テーブル321−2において、監視者IDの欄3212に監視者NSのIDが記録されているか否かを判断する(ステップS222)。図20の(c)に示すように、監視者IDの欄3212に、監視者IDが記録されていない(ステップS222でNo)。すなわち、居室RM−1には、監視者NSがいない。よって、紐付け情報生成部16は、紐付け情報を生成しない(ステップS225)。これにより、図16に示す記録部32は、イベント記録テーブル322への記録を実行しない。
実施形態の第2変形例について説明する。第1変形例と第2変形例とで相違する内容について説明し、共通する内容については説明を省略する。図21は、第2変形例において、居室RMに配置されたセンサ装置SU、読取部70および入退室検知部80を示すブロック図である。第2変形例は、図14に示すセンサ装置SUおよび読取部70に加えて、入退室検知部80(入場検知部)を備える。図14に示す第1変形例の記録部17は、読取部70が監視者NSのIDを読み取り、読み取った監視者NSのIDをセンサ装置SUに通知することにより、入室記録テーブル321への記録をしている(図18の(21)、(22)、(23)、(27)、(28)、(29))。これに対して、第2変形例の記録部17は、読取部70が監視者NSのIDを読み取り、読み取った監視者NSのIDをセンサ装置SUに通知し、かつ、入退室検知部80から入室信号がセンサ装置SUに送られてきたとき、入室記録テーブル321に監視者NSのIDを記録する。また、第2変形例の記録部17は、読取部70が監視者NSのIDを読み取り、読み取った監視者NSのIDをセンサ装置SUに通知し、かつ、入退室検知部80から退室信号がセンサ装置SUに送られてきたとき、入室記録テーブル321から監視者NSのIDを消去する。
図22は、入退室検知部80の一例が配置された状態を示す模式図である。この図は、居室RMの出入口93付近を上方から見た状態を示している。居室RMと廊下90とは、壁91,92で仕切られている。壁91と壁92との間に出入口93が形成されている。
読取部70は、壁91の廊下側の壁面に取り付けられている。監視者NSは、居室RMに入室する前に、読取部70を用いて、バーコード71(監視者NSのID)の読み取りをする。
入退室検知部80は、壁91の居室側の壁面に取り付けられた投光部81と、壁92の居室側の壁面に取り付けられた受光部82と、を備える。投光部81は、光源83と光源84とを備える。光源83,84は、例えば、LEDである。受光部82は、受光素子85と受光素子86とを備える。受光素子85,86は、例えば、フォトダイオードである。
光源83から出射された光L1は、受光素子85で受光される。光源84から出射された光L2は、受光素子86で受光される。廊下90から見て、出入口93の後方に、光L1の光路および光L2の光路がある。光L2の光路は、光L1の光路よりも、出入口93に近い。従って、人が居室RMに入室する場合、まず、光L2の光路が遮断され、次に、光L1の光路が遮断される。人が居室RMから退室する場合、まず、光L1の光路が遮断され、次に、光L2の光路が遮断される。入退室検知部80は、光L2の光路が遮断され、次に、光L1の光路が遮断されたとき、入室を示す信号(入室信号)をSU通信IF部11へ送る。入退室検知部80は、光L1の光路が遮断され、次に、光L2の光路が遮断されたとき、退室を示す信号(退室信号)をSU通信IF部11へ送る。
入退室検知部80は、居室RMに入室した人を検知できるので入場検知部の機能を有する。入場検知部は、居室RM(監視領域)に配置され、居室RM(監視領域)への入場を検知する。
第2変形例に係る被監視者監視支援システムMSの動作について、被監視者Ob−1を例にして説明する。図23は、この動作を説明する説明図である。図23の(1)〜(10)、(21)、(22)は、図18の(1)〜(10)、(21)、(22)と同じなので、説明を省略する。図24は、第2変形例において、入室記録テーブル321−2への記録の遷移を具体的に説明する説明図である。図24に示す欄3212は、図20に示す欄3212と同じである。
図21〜図23を参照して、被監視者Ob−1の転倒に対応するために、監視者NS−1が居室RM−1に駆け付け、読取部70で監視者NS−1のID(監視者ID)が読み取られ(図23の(21))、監視者NS−1のIDがセンサ装置SU−1に通知されたとする(図23の(22))。そして、監視者NS−1は、出入口93から居室RM−1に入る。このとき、入退室検知部80は、入室信号をSU通信IF部11へ送る(図23の(41))。
記録部17は、センサ装置SUに監視者NS−1のIDが通知され、かつ、入退室検知部80から入室信号が送られてきたので、入室記録テーブル321−2に監視者NS−1のIDを記録する(図23の(42)、図24の(b))。そして、紐付け情報生成部16は、紐付け情報を生成する(図23の(43))。このように、紐付け情報生成部16は、読取部70が一方の特定情報(監視者NS−1のID)を読み取り、かつ、第1被監視者(被監視者Ob−1)がいる監視領域(居室RM−1)への入場を、第1被監視者がいる監視領域に配置された入場検知部(入退室検知部80)が検知したことを条件として、紐付け情報を生成する。
センサ装置SU−1は、管理サーバ装置SVに紐付け情報を通知し、管理サーバ装置SVは、紐付け情報を基にして、イベント記録テーブル322に居室RM−1に駆け付けた監視者NS−1を記録する(図23の(44)、(45))。これは、図18の((25)、(26))と同じである。
監視者NS−1が、被監視者Ob−1の転倒への対応が終了し、居室RM−1を退室する場合、監視者NS−1は居室RM−1の出入口93から廊下90に出る。このとき、入退室検知部80は、退室信号をSU通信IF部11に送信する(図23の(46))。そして、読取部70によって、監視者NS−1のIDが、再度読み取られ(図23の(47))、監視者NS−1のIDがセンサ装置SU−1へ通知される(図23の(48))。
記録部17は、センサ装置SUに監視者IDが通知され、かつ、入退室検知部80から退室信号が送られてきたので、入室記録テーブル321−2から監視者NS−1のIDを消去する(図23の(49)、図24の(c))。紐付け情報生成部16は、入室記録テーブル321−2にいずれの監視者NSのIDも記録されていないので、紐付け情報を生成しない。これにより、図16に示す記録部32は、イベント記録テーブル322への記録を実行しない。以上が第2変形例の動作である。
被監視者Ob−1(第1被監視者)に所定のイベント(転倒)が発生し、これに対応するために、監視者NS−1(第1監視者)が居室RM−1(監視領域)に駆け付け、そして、読取部70によって、監視者NS−1のID(一方の特定情報)が読み取られる。その後、監視者NS−1が被監視者Ob−1に発生した所定のイベントに対応せずに、居室RM−1を離れることがある(例えば、被監視者Ob−1以外の他の被監視者Obに緊急に対応する必要がある所定のイベントが発生する)。この場合、監視者NS−1は、被監視者Ob−1の居室RM−1に駆け付けたが、被監視者Ob−1に発生した所定のイベントに対応していないことになる。第2変形例によれば、紐付け情報生成部16は、読取部70が監視者NS−1のID(一方の特定情報)を読み取り、かつ、居室RM−1への入場を、居室RM−1に配置された入退室検知部80(入場検知部)が検知したことを条件として(図23の(21)、(41))、紐付け情報を生成する(図23の(43))。よって、監視者NS−1が、被監視者Ob−1の居室RM−1に駆け付けたことが分かると共に監視者NS−1が被監視者Ob−1に発生した所定のイベントに対応していることを推定できる。
第2変形例では、センサ装置SUと別に入退室検知部80が設けられているが、センサ装置SUが入退室検知部80の機能を有する態様でもよい。図21を参照して、この態様の入退室検知部80は、撮像部12が撮像した居室RM内の動画に対して、人物検出の画像処理をすることにより、居室RM内の人の数の変化を検知する。入退室検知部80は、居室RM内の人物が1人(被監視者Ob)から複数人(被監視者Ob、監視者NS)に変化したことを検知したとき、居室RMへの監視者NSの入室を検知する。入退室検知部80は、居室RM内の人物が複数人(被監視者Ob、監視者NS)から1人(被監視者Ob)に変化したことを検知したとき、居室RMへの監視者NSの退室を検知する。
実施形態、第1変形例、および、第2変形例は、携帯端末装置TAにイベント発生が通知されたとき、そのイベントに対応する意志がある監視者NSは、携帯端末装置TAを用いて、対応意志を示すことができる態様である。この態様に限らず、携帯端末装置TAにイベント発生が通知されるが、監視者NSが携帯端末装置TAを用いて、対応意志を示さない態様もある。この態様で用いられるイベント記録テーブル322を図25で説明する。図25は、イベント記録テーブル322のさらに他の例であるイベント記録テーブル322−3を説明する説明図である。イベント記録テーブル322−2は、図5に示す欄3221〜欄3225を備えているが、対応意志に関連する欄3226および欄3227を備えていない。
実施形態では、図6に示すように、携帯端末装置TAに備えられる読取部45が、バーコード60で示される居室番号(一方の特定情報)を読み取り、図14および図21に示すように、第1変形例および第2変形例では、居室RMに配置された読取部70が、バーコード71で示される監視者NSのID(一方の特定情報)を読み取る。
一方の特定情報と読取部との組み合わせは、例えば、以下の通りである。
(1)一方の特定情報がバーコードで示される場合、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、バーコードリーダーを読取部にすることができる。
(2)一方の特定情報が二次元コードで示される場合、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、二次元コードリーダーを読取部にすることができる。
(3)一方の特定情報がICカード(RFタグ)または磁気カードに記憶されている場合、カードリーダーを読取部にすることができる。
(4)一方の特定情報が電子機器(例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末)に埋め込まれているICチップに記憶されている場合、ICチップリーダーを読取部にすることができる。
(5)一方の特定情報が電子機器(例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末)に記憶されている場合、この電子機器と極短距離の無線通信が可能な電子機器を読取部にすることができる。極短距離とは、数センチからおよそ1メートル程度である。このような無線通信として、例えば、NFC(Near Field Communication)通信がある。
(実施形態の纏め)
実施形態の第1の局面に係る被監視者監視支援システムは、複数の監視者がそれぞれ携帯する複数の携帯端末装置と、複数の被監視者がそれぞれいる複数の監視領域に配置され、複数の前記被監視者のそれぞれについて、所定のイベントが発生したか否かを監視する複数のセンサ装置を備え、前記所定のイベントが発生したとき、複数の前記携帯端末装置に所定の通知をする被監視者監視支援装置と、を備える被監視者監視支援システムであって、複数の前記監視者のいずれかである第1監視者が、複数の前記被監視者のいずれかである第1被監視者がいる前記監視領域に駆け付けたとき、前記第1監視者を直接的または間接的に特定する第1特定情報、および、前記第1被監視者がいる前記監視領域に配置された前記センサ装置を直接的または間接的に特定する第2特定情報のうち、一方の特定情報を読み取ることが可能となる読取部と、他方の特定情報を予め記憶しており、前記他方の特定情報と、前記読取部が読み取った前記一方の特定情報とを紐付けた紐付け情報を生成する生成部と、前記被監視者監視支援装置が前記所定の通知をし、そして、前記生成部が前記紐付け情報を生成したことを条件として、前記第1特定情報を、前記第1被監視者について発生した前記所定のイベント、および、前記第2特定情報と紐付けて記録する記録部と、を備える。
被監視者が個室にいる場合、個室が監視領域となり、被監視者が相部屋にいる場合、被監視者の居住スペース(例えば、ベッドおよびこの周辺)が監視領域となる。
第1特定情報は、第1監視者を直接的または間接的に特定する情報である。前者は、例えば、第1監視者のID、第1監視者の名前である。後者は、例えば、第1監視者が携帯する携帯端末装置のIDである。第2特定情報は、センサ装置を直接的または間接的に特定する情報である。前者は、例えば、センサ装置のIDである。後者は、例えば、センサ装置が個室に配置されている場合、個室の番号または第1被監視者の名前である。
読取部は、第1特定情報と第2特定情報とのうち、一方の特定情報を読み取る。一方の特定情報が第1特定情報の場合、読取部は、被監視者がいる監視領域に配置されている。一方の特定情報が第2特定情報の場合、読取部は、監視者が携帯する。これらにより、被監視者がいる監視領域に監視者が駆け付けなければ、読取部は、一方の特定情報を読み取ることができない。
生成部は、一方の特定情報が第1特定情報のとき、他方の特定情報として第2特定情報を予め記憶しており、一方の特定情報が第2特定情報のとき、他方の特定情報として第1特定情報を予め記憶している。生成部は、予め記憶している他方の特定情報と、読取部が読み取った一方の特定情報とを紐付けた紐付け情報を生成する。これにより、第1特定情報と第2特定情報とを紐付けた紐付け情報が生成される。
第1被監視者がいる監視領域で所定のイベント(例えば、転倒)が発生することによって、被監視者監視支援装置が複数の携帯端末装置に所定の通知をする。第1監視者が、このイベントに対応するために、第1被監視者がいる監視領域に行き、そして、監視領域において読取部が一方の特定情報を読み取り、生成部がこれを基にして紐付け情報を生成する。記録部は、この紐付け情報を基にして、第1特定情報を、第1被監視者について発生した所定のイベント、および、第2特定情報と紐付けて記録する。これにより、第1の被監視者に所定のイベントが発生し、これに対応するために、第1監視者が、第1被監視者がいる監視領域に駆け付けたことを記録することができる。よって、実施形態の第1の局面に係る被監視者監視支援システムによれば、被監視者に所定のイベントが発生することにより、複数の監視者のそれぞれの携帯端末装置にその旨を通知した場合に、被監視者のもとに駆け付けた監視者の確認を支援することができる。
上記構成において、前記記録部は、複数の前記携帯端末装置のいずれかである第1携帯端末装置が、前記所定の通知に対応する意志を示す操作を受け付けたことを条件にして、前記操作をした前記監視者を直接的または間接的に特定する第3特定情報を、前記第1被監視者について発生した前記所定のイベントと紐付けて記録し、当該記録後、前記生成部が前記紐付け情報を生成したことを条件として、前記第1特定情報を、前記第1被監視者について発生した前記所定のイベント、前記第2特定情報、および、前記第3特定情報と紐付けて記録する。
「第1携帯端末装置が、所定の通知に対応する意志を示す操作を受け付けた」とは、第1携帯端末装置を携帯する監視者が第1被監視者について発生した所定のイベントに対応する意志を示したことを意味する。第1携帯端末装置を携帯する監視者は、第1監視者の場合もあるし、第1監視者以外の監視者の場合もある。前者は、第1被監視者について発生した所定のイベントに対応する意志を示した監視者が、第1被監視者がいる監視領域に駆け付けることである。後者は、その意志を示した監視者以外の監視者が、第1被監視者がいる監視領域に駆け付けることである。
第3特定情報は、所定の通知に対応する意志を示す操作をした監視者(言い換えれば第1携帯端末装置を携帯する監視者)を直接的または間接的に特定する情報である。前者は、例えば、この監視者のID、この監視者の名前である。後者は、例えば、この監視者が携帯する携帯端末装置のIDである。
記録部は、生成部が紐付け情報を生成したことを条件として、第1特定情報を、第1被監視者について発生した所定のイベント、第2特定情報、および、第3特定情報と紐付けて記録する。このため、生成部が紐付け情報を生成しなかったとき(すなわち、複数の監視者のいずれもが第1被監視者がいる監視領域に駆け付けていない)、記録部は、第1特定情報を記録しない。これにより、被監視者監視支援システムの管理者は、第1被監視者について発生した所定のイベントに対応する意志を示した監視者はいたが、このイベントに対応するために、第1被監視者がいる監視領域に駆け付けた監視者がいなかったことを把握することができる。
上記構成において、前記第1携帯端末装置が、前記所定の通知に対応する意志を示す操作を受け付けたことを条件にして、前記被監視者監視支援装置は、前記第1携帯端末装置以外の残りの前記携帯端末装置に対して、複数の前記監視者の中で前記所定の通知に対応する意志を有する前記監視者がいることを示す第2所定の通知をする。
この構成によれば、第1携帯端末装置以外の残りの携帯端末装置を携帯する監視者は、第1被監視者がいる監視領域に駆け付ける必要がないことを知ることができるので、第1携帯端末装置以外の残りの携帯端末装置を携帯する監視者の負担を軽減することができる。
上記構成において、前記記録部は、前記第1携帯端末装置が、前記所定の通知に対応する意志を示す操作を受け付けた時刻から、前記読取部が前記一方の特定情報を読み取った時刻までの時間を記録する。
この構成は、読取部が一方の特定情報を読み取った時刻を、第1被監視者がいる監視領域に第1監視者が駆け付けた時刻と見なす。この構成によれば、第1携帯端末装置を携帯する監視者が、第1被監視者に発生した所定のイベントに対応する意志を示してから、第1被監視者がいる監視領域に、第1監視者が駆け付けるまでの時間に相当する時間を記録することができる。よって、被監視者監視支援システムの管理者は、所定のイベント発生に対する、監視者の対応の早さを把握することができる。
上記構成において、前記被監視者監視支援システムは、複数の前記監視領域のそれぞれに配置され、前記被監視者がいる前記監視領域への入場を検知する複数の入場検知部をさらに備え、前記生成部は、前記読取部が前記一方の特定情報を読み取り、かつ、前記第1被監視者がいる前記監視領域への入場を、前記第1被監視者がいる前記監視領域に配置された前記入場検知部が検知したことを条件として、前記紐付け情報を生成する。
第1被監視者に所定のイベントが発生し、これに対応するために、第1監視者が第1被監視者がいる監視領域に駆け付け、そして、読取部によって、一方の特定情報が読み取られる。その後、第1監視者が第1被監視者に発生した所定のイベントに対応せずに、その場所を離れることがある(例えば、第1被監視者以外の他の被監視者に緊急に対応する必要がある所定のイベントが発生する)。この場合、第1監視者は、第1被監視者がいる監視領域に駆け付けたが、第1被監視者に発生した所定のイベントに対応していないことになる。この構成によれば、生成部は、読取部が一方の特定情報を読み取り、かつ、第1監視者がいる監視領域への入場を、第1被監視者がいる監視領域に配置された入場検知部が検知したことを条件として、紐付け情報を生成する。よって、第1監視者が、第1被監視者がいる監視領域に駆け付けたことが分かると共に、第1監視者が第1被監視者に発生した所定のイベントに対応していることを推定できる。
上記構成において、前記読取部は、複数の前記携帯端末装置のそれぞれに備えられる。
読取部は、監視者が携帯してもよいし、被監視者がいる監視領域に配置されてもよい。監視者が読取部を携帯する場合、携帯端末装置と読取部とが別々であってもよいし、読取部が携帯端末装置に備えられていてもよい。この構成は、後者である。この構成によれば、監視者は携帯端末装置に加えて読取部を携帯する必要がないので、監視者の利便性を向上させることができる。
上記構成において、前記読取部は、複数の前記被監視者がそれぞれいる複数の前記監視領域にそれぞれ配置されている。
この構成は、読取部が被監視者がいる監視領域に配置されている態様である。
実施形態の第2の局面に係る被監視者監視支援方法は、複数の監視者がそれぞれ携帯する複数の携帯端末装置と、複数の被監視者がそれぞれいる複数の監視領域に配置され、複数の前記被監視者のそれぞれについて、所定のイベントが発生したか否かを監視する複数のセンサ装置を備え、前記所定のイベントが発生したとき、複数の前記携帯端末装置に所定の通知をする被監視者監視支援装置と、を用いる被監視者監視支援方法であって、複数の前記監視者のいずれかである第1監視者が、複数の前記被監視者のいずれかである第1被監視者がいる前記監視領域に駆け付けたとき、前記第1監視者を直接的または間接的に特定する第1特定情報、および、前記第1被監視者がいる前記監視領域に配置された前記センサ装置を直接的または間接的に特定する第2特定情報のうち、一方の特定情報を読み取る読取ステップと、予め用意された、前記第1特定情報および前記第2特定情報のうちの他方の特定情報と、前記読取ステップで読み取られた前記一方の特定情報とを紐付けた紐付け情報を生成する生成ステップと、前記被監視者監視支援装置が前記所定の通知をし、そして、前記生成ステップで前記紐付け情報が生成されたことを条件として、前記第1特定情報を、前記第1被監視者について発生した前記所定のイベント、および、前記第2特定情報と紐付けて記録する記録ステップと、を備える。
実施形態の第2の局面に係る被監視者監視支援方法は、実施形態の第1の局面に係る被監視者監視支援システムを方法の観点から規定しており、実施形態の第1の局面に係る被監視者監視支援システムと同様の作用効果を有する。
本発明の実施形態が詳細に図示され、かつ、説明されたが、それは単なる図例及び実例であって限定ではない。本発明の範囲は、添付されたクレームの文言によって解釈されるべきである。
2018年1月22日に提出された日本国特許出願特願2018−008002は、その全体の開示が、その全体において参照によりここに組み込まれる。