(本発明の基礎となった知見)
まず、本発明の基礎となった知見が説明される。上述のように、老人福祉施設等の施設では、看介護者は、定期的に巡視することによって、監視対象である被監視者(要看介護者)の安否や様子を確認し、これらの結果が看介護記録として記録されている。この場合において、全ての看介護記録に関する情報を他の看介護者との間で共有すると、却って煩雑になる。しかしながら、看介護記録の内容によっては、看介護記録に関する情報を他の看介護者との間で共有することが好ましいこともある。
以上の考察により、本発明者は、監視すべき監視対象である被監視者を複数の機器を用いて監視する被監視者監視システムにおいて、電子伝言板の機能を備え、看介護記録の内容によって、必要な場合には、看介護記録に関する情報を他の看介護者との間で共有することが選択できる発明を想到するに至った。
(実施の形態)
以下、本発明にかかる実施の一形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、適宜、その説明を省略する。本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す。
実施形態における被監視者監視システムは、監視すべき(見守るべき)監視対象(見守り対象)である被監視者(見守り対象者)Obを監視するものであり、センサ装置と、管理サーバ装置(中央処理装置の一例)と、複数の端末装置とを備える。このセンサ装置は、被監視者Obに関わる所定のイベントを検知して管理サーバ装置へ通知(報知、送信)する。管理サーバ装置は、通信を行う通信部を備え、センサ装置および前記複数の端末装置それぞれと通信可能に接続される。管理サーバ装置は、前記センサ装置から前記通知を受けると、前記所定のイベントを管理するとともに前記所定のイベントを前記センサ装置に対応付けられた所定の端末装置へ再通知(再報知、再送信)する。
本実施形態では、この被監視者Obに対する看護師の看護の記録や介護士の介護の記録を支援するために、管理サーバ装置は、さらに、書式情報記憶部と、書式配信処理部とを備える。書式情報記憶部は、看護および介護のうちの少なくとも一方を含む看介護の内容を看介護記録として入力するための、予め用意された所定の様式の記録書式を、前記看介護の種類に応じて複数、記憶する。書式配信処理部は、端末装置における所定の状況を表す状況パラメータおよび記録書式を要求する命令を収容する通信信号(書式要求通信信号)を前記通信部で受信した場合に、前記受信した書式要求通信信号に収容された状況パラメータに基づいて、前記書式情報記憶部に記憶されている複数の記録書式の中から記録書式を選択し、前記選択した記録書式を収容した通信信号(書式返信通信信号)を前記通信部で前記送信元へ送信する。好ましくは、前記書式情報記憶部は、前記状況パラメータに対し前記複数の記録書式のうちのいずれかを対応付けて記憶する。
また、本実施形態では、端末装置を保持する看護師又は介護士が互いに情報を容易に共有できるように、管理サーバ装置は、さらに、伝言板情報記憶部と、伝言板登録処理部と、伝言板配信処理部とを備える。伝言板情報記憶部は、前記端末装置のユーザにより作成され前記複数の端末装置の各ユーザ間で共有する伝言板メッセージを含む電子伝言板を記憶する。伝言板登録処理部は、前記端末装置から送信された前記伝言板メッセージを前記通信部により受信すると、前記受信した伝言板メッセージを前記伝言板情報記憶部の前記電子伝言板に登録する。伝言板配信処理部は、前記端末装置から送信された前記電子伝言板の取得要求を前記通信部により受信すると、前記電子伝言板を表す伝言板画面を生成し、前記生成した伝言板画面を前記通信部により前記取得要求を送信した前記端末装置に送信する。
なお、前記端末装置は、1種類の装置であって良いが、本実施形態態では、前記端末装置は、固定端末装置と携帯端末装置との2種類の装置である。これら固定端末装置と携帯端末装置との主な相違は、固定端末装置が固定的に運用される一方、携帯端末装置が例えば看護師や介護士等の監視者(ユーザ)に携行されて運用される点であり、これら固定端末装置と携帯端末装置とは、略同様であるので、以下の実施形態では、携帯端末装置を主に説明する。
図1は、実施形態における被監視者監視システムの構成を示す図である。図2は、前記被監視者監視システムにおける管理サーバ装置の構成を示す図である。図3は、前記管理サーバ装置に記憶されるサーバ側監視情報テーブルの構成を示す図である。図4は、前記管理サーバ装置に記憶される装置間情報テーブルの構成を示す図である。図4Aは、装置間情報テーブルのうちの通知先対応関係情報テーブルの構成を示し、図4Bは、装置間情報テーブルのうちの通信アドレス対応関係情報テーブルの構成を示す。図5は、前記管理サーバ装置に記憶されるサーバ側センサ情報テーブルの構成を示す図である。図6は、前記携帯端末装置に表示される食事ケア用記録書式画面の一例を示す図である。図7は、前記携帯端末装置に表示されるモーニングケア用記録書式画面の一例を示す図である。図8は、前記携帯端末装置に表示される排泄ケア用記録書式画面の一例を示す図である。図9は、前記携帯端末装置に表示される有無入力画面の一例を示す図である。図10は、前記管理サーバ装置に記憶される書式情報テーブルの構成を示す図である。図11は、前記管理サーバ装置に記憶されるサーバ側伝言板情報テーブルの構成を示す図である。図12は、前記管理サーバ装置に記憶されるサーバ側ユーザ情報テーブルの構成を示す図である。図13は、前記被監視者監視システムにおける携帯端末装置の構成を示す図である。
実施形態における被監視者監視システムMSは、より具体的には、例えば、図1に示すように、1または複数のセンサ装置SU(SU−1〜SU−4)と、管理サーバ装置SVと、固定端末装置SPと、複数の携帯端末装置TA(TA−1、TA−2)と、構内交換機(PBX、Private branch exchange)CXとを備え、これらは、有線や無線で、LAN(Local Area Network)等の網(ネットワーク、通信回線)NWを介して通信可能に接続される。ネットワークNWは、通信信号を中継する例えばリピーター、ブリッジおよびルーター等の中継機が備えられても良い。図1に示す例では、これら複数のセンサ装置SU−1〜SU−4、管理サーバ装置SV、固定端末装置SP、複数の携帯端末装置TA−1、TA−2および構内交換機CXは、L2スイッチの集線装置(ハブ、HUB)LSおよびアクセスポイントAPを含む有線および無線の混在したLAN(例えばIEEE802.11規格に従ったLAN等)NWによって互いに通信可能に接続されている。より詳しくは、複数のセンサ装置SU−1〜SU−4、管理サーバ装置SV、固定端末装置SPおよび構内交換機CXは、集線装置LSに接続され、複数の携帯端末装置TA−1、TA−2は、アクセスポイントAPを介して集線装置LSに接続されている。なお、集線装置LSやアクセスポイントAPは、図1に示す例では、それぞれ1つずつ図示されているが、これらは、それぞれ、複数であって良い。そして、ネットワークNWは、TCP(Transmission control protocol)およびIP(Internet protocol)等のインターネットプロトコル群が用いられることによっていわゆるイントラネットを構成する。
被監視者監視システムMSは、被監視者Obに応じて適宜な場所に配設される。被監視者(見守り対象者)Obは、例えば、病気や怪我等によって看護を必要とする者や、身体能力の低下等によって介護を必要とする者や、一人暮らしの独居者等である。特に、早期発見と早期対処とを可能にする観点から、被監視者Obは、例えば異常状態等の所定の不都合な事象がその者に生じた場合にその発見を必要としている者であることが好ましい。このため、被監視者監視システムMSは、被監視者Obの種類に応じて、病院、老人福祉施設および住戸等の建物に好適に配設される。図1に示す例では、被監視者監視システムMSは、複数の被監視者Obが入居する複数の居室RMや、ナースステーション等の複数の居室を備える介護施設の建物に配設されている。
センサ装置SUは、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAと通信する通信機能等を備え、被監視者Obに関わる所定のイベント(事象)を検知して管理サーバ装置SVへ通知する装置である。前記所定のイベント(事象)は、好適には対処が必要な所定のイベントであり、例えば、本実施形態では、被監視者Obにおける予め設定された所定の行動およびナースコール(NC)である。より具体的には、センサ装置SUは、例えば、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAと通信するための通信インターフェース回路(例えばLANカード等)、被監視者Obを撮像して画像を生成する画像センサ、前記画像センサの出力(画像)に基づいて被監視者Obにおける予め設定された所定の行動を前記所定のイベントの一例として検知して管理サーバ装置SVへ通知する行動検知処理回路、ナースコールを前記所定のイベントの他の一例として受け付けて管理サーバ装置SVへ通知するナースコール処理回路、端末装置SP、TA等との間で音声通話を行う通話処理回路、前記画像センサの出力(画像(静止画および動画を含む))を所定の他の装置SV、SP、TAへ送信する画像送信処理回路、これらを制御する制御回路、および、その周辺回路を備えて構成される。
前記所定の行動は、本実施形態では、例えば、被監視者Obが起きた起床、被監視者Obが寝具から離れた離床、被監視者Obが寝具から落ちた転落、および、被監視者Obが倒れた転倒の4つの行動である。前記行動検知処理回路は、例えば、前記画像センサで撮像した画像(対象画像)に基づいて被監視者Obの頭部を検出し、この検出した被監視者Obの頭部における大きさの時間変化に基づいて被監視者Obの起床、離床、転倒および転落を検知する。より詳しくは、まず、寝具BDの所在領域、寝具BDの所在領域内における横臥姿勢の頭部の大きさと座位姿勢の頭部の大きさとを識別するための第1閾値Th1、寝具BDの所在領域を除く居室RM内における立位姿勢の頭部の大きさであるか否かを識別するための第2閾値Th2、および、寝具BDの所在領域を除く居室RM内における横臥姿勢の頭部の大きさであるか否かを識別するための第3閾値Th3が予め記憶される。そして、前記行動検知処理回路は、対象画像から例えば背景差分法やフレーム差分法によって被監視者Obの人物の領域として動体領域を抽出し、この抽出した動体領域から、例えば円形や楕円形のハフ変換によって、また例えば予め用意された頭部のモデルを用いたパターンマッチングによって、また例えば頭部検出用に学習したニューラルネットワークによって、被監視者Obの頭部領域を抽出し、この抽出した頭部の位置および大きさから起床、離床、転倒および転落を検知する。例えば、前記行動検知処理回路は、この抽出した頭部の位置が寝具BDの所在領域内であって、前記抽出した頭部の大きさが前記第1閾値Th1を用いることによって横臥姿勢の大きさから座位姿勢の大きさへ時間変化した場合には、起床と判定し、前記起床を検知する。例えば、前記行動検知処理回路は、この抽出した頭部の位置が寝具BDの所在領域内から寝具の所在領域外へ時間変化した場合であって、前記抽出した頭部の大きさが前記第2閾値Th2を用いることによって或る大きさから立位姿勢の大きさへ時間変化した場合には、離床と判定し、前記離床を検知する。例えば、前記行動検知処理回路は、この抽出した頭部の位置が寝具BDの所在領域内から寝具BDの所在領域外へ時間変化した場合であって、前記抽出した頭部の大きさが前記第3閾値Th3を用いることによって或る大きさから横臥姿勢の大きさへ時間変化した場合には、転落と判定し、前記転落を検知する。例えば、前記行動検知処理回路は、この抽出した頭部の位置が寝具BDの所在領域を除く居室RM内であって、前記抽出した頭部の大きさが前記第3閾値Th3を用いることによって或る大きさから横臥姿勢の大きさへ時間変化した場合には、転倒と判定し、前記転倒を検知する。
前記所定のイベントは、第1イベント通知通信信号によってセンサ装置SUから管理サーバ装置SVへ通知される。この第1イベント通知通信信号には、自機のセンサIDおよび前記イベントの内容を表すイベント情報が収容される。前記センサID(センサ識別子)は、センサ装置SUを特定し識別するための識別子である。前記イベント情報は、本実施形態では、起床、離床、転落、転倒およびナースコールのうちの1または複数である。第1イベント通知通信信号には、前記画像センサで撮像した画像が収容されても良い。特に、前記イベント情報が起床、離床、転落および転倒のうちのいずれかである場合には、前記所定の行動の検知に用いられた画像(前記検知が複数の画像によって実施された場合には例えば最後の画像)が収容されることが好ましい。前記画像は、静止画および動画のうちの少なくとも一方であって良く、本実施形態では、後述するように、まず、静止画が通知され、ユーザの要求に応じて動画が配信される。なお、まず、動画が配信されても良く、また、静止画および動画が送信され、画面分割で静止画および動画が端末装置SP、TAに表示されても良い。
図1には、一例として、4個の第1ないし第4センサ装置SU−1〜SU−4が示されており、第1センサ装置SU−1は、被監視者Obの一人であるAさんOb−1の居室RM−1(不図示)に配設され、第2センサ装置SU−2は、被監視者Obの一人であるBさんOb−2の居室RM−2(不図示)に配設され、第3センサ装置SU−3は、被監視者Obの一人であるCさんOb−3の居室RM−3(不図示)に配設され、そして、第4センサ装置SU−4は、被監視者Obの一人であるDさんOb−4の居室RM−4(不図示)に配設されている。
管理サーバ装置SVは、ネットワークNWを介して他の装置SU、TA、SPと通信する通信機能を備え、センサ装置SUから前記所定のイベントの通知を受けると、被監視者Obに対する監視に関する情報(監視情報(本実施形態では例えば前記所定のイベント(センサ装置SUで検知した所定の行動の種類やセンサ装置SUで受け付けたナースコール)、被監視者Obの画像(静止画および動画)、および、前記通知を受けた時刻等))を管理し、前記所定のイベントを所定の端末装置SP、TAへ通知(再通知、再報知、送信)し、クライアント(本実施形態では端末装置SP、TA等)の要求に応じたデータを前記クライアントに提供し、被監視者監視システムMS全体を管理する装置(中央処理装置)である。そして、本実施形態では、管理サーバ装置SVは、前記看介護の種類に応じた複数の記録書式を記憶し、端末装置SP、TAから記録書式の要求を受信すると、その送信元の前記端末装置SP、TAにおける状況パラメータに基づく記録書式を送信元の前記端末装置SP、TAへ返信する。管理サーバ装置SVは、記録書式を用いた看介護記録を受信すると、その看介護記録を記憶する。このような管理サーバ装置SVは、例えば、図2に示すように、サーバ側通信インターフェース部(SV通信IF部)21と、サーバ側制御処理部(SV制御処理部)22と、サーバ側記憶部(SV記憶部)23とを備える。
SV通信IF部21は、SV制御処理部22に接続され、SV制御処理部22の制御に従って通信を行うための通信回路である。SV通信IF部21は、SV制御処理部22から入力された転送すべきデータを収容した通信信号を、この被監視者監視システムMSのネットワークNWで用いられる通信プロトコルに従って生成し、この生成した通信信号をネットワークNWを介して他の装置SU、SP、TAへ送信する。SV通信IF部21は、ネットワークNWを介して他の装置SU、SP、TAから通信信号を受信し、この受信した通信信号からデータを取り出し、この取り出したデータをSV制御処理部22が処理可能な形式のデータに変換してSV制御処理部22へ出力する。SV通信IF部21は、例えば、IEEE802.11規格等に従った通信インターフェース回路を備えて構成される。
SV記憶部23は、SV制御処理部22に接続され、SV制御処理部22の制御に従って、各種の所定のプログラムおよび各種の所定のデータを記憶する回路である。前記各種の所定のプログラムには、例えば、管理サーバ装置SVの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するSV制御プログラムや、被監視者Obに対する監視に関する所定の情報処理を実行するSV監視処理プログラムや、端末装置SP、TAから記録書式の要求を受信すると、その送信元の前記端末装置SP、TAにおける状況パラメータに基づく記録書式を送信元の前記端末装置SP、TAへ返信する書式配信処理プログラムや、記録書式を用いた看介護記録を受信するとその看介護記録を記憶するSV看介護記録処理プログラムや、携帯端末装置TAのログインを認証するログイン認証処理プログラムや、携帯端末装置TAのユーザが作成したメッセージを電子伝言板に登録する伝言板登録処理プログラムや、電子伝言板に登録されたメッセージを携帯端末装置TAに送信する伝言板配信処理プログラム等の制御処理プログラムが含まれる。前記各種の所定のデータには、自機の、管理サーバ装置SVを特定し管理サーバ装置SVを識別するためのサーバ識別子(サーバID)や、被監視者Obの前記監視情報や、前記所定のイベントの通知先等の装置SU、SP、TA間の情報を表す装置間情報や、センサ装置SUに関するセンサ情報や、前記記録書式に関する書式情報や、看介護記録の情報である看介護記録情報等の各プログラムを実行する上で必要なデータ等が含まれる。SV記憶部23は、例えば不揮発性の記憶素子であるROM(Read Only Memory)や書き換え可能な不揮発性の記憶素子であるEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等を備える。SV記憶部23は、前記所定のプログラムの実行中に生じるデータ等を記憶するいわゆるSV制御処理部22のワーキングメモリとなるRAM(Random Access Memory)等を含む。そして、これら監視情報、装置間情報、センサ情報、書式情報および看介護記録情報それぞれを記憶するために、SV記憶部23は、サーバ側監視情報記憶部(SV監視情報記憶部)231、装置間情報記憶部232、サーバ側センサ情報記憶部(SVセンサ情報記憶部)233、書式情報記憶部234および看介護記録情報記憶部235を機能的に備える。
管理サーバ装置SVは、さらに、電子伝言板の機能を有する。そこで、SV記憶部23は、携帯端末装置TAを保持する監視者(ユーザ)により作成され、各携帯端末装置TAを保持する各監視者(各ユーザ)間で共有する伝言板メッセージを含む電子伝言板を記憶する伝言板情報記憶部236を機能的に備える。管理サーバ装置SVは、さらに、携帯端末装置TAを保持する監視者(ユーザ)が属する属性グループを判別する機能を有する。そこで、SV記憶部23は、複数の携帯端末装置TAを保持するそれぞれの監視者(ユーザ)と、複数の属性グループのうち各ユーザが属する属性グループと、の対応関係を記憶するユーザ情報記憶部237を機能的に備える。
SV監視情報記憶部231は、各装置SU、SP、TAそれぞれとの間で送受信した被監視者Obの監視情報を記憶するものである。より具体的には、SV監視情報記憶部231には、本実施形態では、前記監視情報として、第1イベント通知通信信号等の通信信号に収容された各情報に基づいて、センサID、イベント情報(イベント情報、本実施形態では起床、離床、転落、転倒およびナースコール)、受信時刻、対象画像(静止画および動画)および対処の有無が互いに対応付けて記憶される。
この監視情報は、本実施形態では、テーブル形式でSV監視情報記憶部231に記憶されている。この監視情報を登録するサーバ側監視情報テーブル(SV監視情報テーブル)MT−SVは、例えば、図3に示すように、各装置SU、SP、TAから受信した通信信号に収容されたセンサIDを登録するセンサIDフィールド2311と、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報を登録するイベントフィールド(イベントフィールド)2312と、前記受信した通信信号の受信時刻を登録する受信時刻フィールド2313と、前記受信した通信信号に収容された前記静止画を登録する静止画フィールド2314と、ライブ動画の取得先として、前記受信した通信信号に収容されたセンサIDに対応するセンサ装置SUの通信アドレス(例えばIPアドレス等)を登録する動画フィールド2315と、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報に対する対応の受付の有無を登録する対応フィールド2316とを備え、前記受信した通信信号ごと(各イベントごと)にレコードを備える。静止画フィールド2314には、例えば、静止画の画像データが登録されて良く、また例えば、静止画の画像データのファイル名が登録されて良い。対応フィールド2316には、後述するように、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報に対する対処(対応、処置、措置)する意思がある旨(“対応する”)を端末装置SP、TAで受け付けたか否かを表すフラグ(対応フラグ)が登録される。例えば、本実施形態では、対応フィールド2316には、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報(イベントフィールド2312に登録されたイベント情報)に対処する意思がある旨(“対応する”)を端末装置SP、TAで受け付けたことを意味する対応フラグ「1」、あるいは、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報に対処する意思がある旨(“対応する”)を端末装置SP、TAで受け付けていないことを意味する対応フラグ「0」が登録される。なお、デフォルトでは、対応フィールド2316には、未受付を意味する対応フラグ「0」が登録される。なお、第1イベント通知通信信号に、前記所定の行動を検知した検知時刻または前記ナースコールを受け付けたナースコール受付時刻が収容されている場合には、受信時刻に代え、前記検知時刻または前記ナースコール受付時刻が登録されても良い。
装置間情報記憶部232は、前記装置間情報として、本実施形態では、センサ装置SUから送信された第1イベント通知通信信号等の通知先(再通知先、再報知先、送信先)を示す、送信元であるセンサIDと報知先(再報知先)である端末IDとの対応関係(通知先対応関係)、および、各装置SU、SP、TAのID(センサID、端末ID)とその通信アドレスとの対応関係(通信アドレス対応関係)等を記憶するものである。端末ID(端末識別子)は、端末装置SP、TAを特定し端末装置SP、TAを識別するための識別子である。
これら通知先対応関係および通信アドレス対応関係は、それぞれ、本実施形態では、テーブル形式で装置間情報記憶部232に記憶されている。この通知先対応関係を登録する通知先対応関係情報テーブルATは、例えば、図4Aに示すように、送信元のセンサ装置SUのセンサIDを登録する送信元フィールド2321と、送信元フィールド2321に登録されたセンサIDに対応するセンサ装置SUから通知された通信信号を送信する送信先の端末装置SP、TAの端末IDを登録する通知先フィールド2322とを備え、センサID(センサ装置SU)ごとにレコードを備える。前記通信アドレス対応関係を登録する通信アドレス対応関係情報テーブルDTは、例えば、図4Bに示すように、端末装置SP、TAの端末IDを登録する端末IDフィールド2323と、端末IDフィールド2323に登録された端末IDに対応する端末装置SP、TAの通信アドレスを登録する通信アドレスフィールド2324とを備え、端末ID(端末装置SP、TA)ごとにレコードを備える。
なお、センサID、サーバIDおよび端末IDそれぞれは、例えば所定の記号列から成るシリアル番号等であって良く、また例えば通信アドレスであって良い(この場合通信アドレス対応関係は省略できる)。また、通知先対応関係は、1個の端末装置SP、TAに対して複数のセンサ装置SUが対応付けられても良い。
SVセンサ情報記憶部233は、前記センサ情報を記憶するものである。本実施形態では、前記センサ情報は、センサ装置SUに関する情報であり、センサ装置SUのセンサIDと被監視者Obの被監視者名とを互いに対応付けた情報である。
このようなセンサ情報は、本実施形態では、テーブル形式でSVセンサ情報記憶部233に記憶される。より具体的には、センサ情報を登録するサーバ側センサ情報テーブル(SVセンサ情報テーブル)ST−SVは、例えば、図5に示すように、センサIDを登録するセンサIDフィールド2331と、前記センサIDフィールド2331に登録されているセンサIDを持つセンサ装置SUの配設場所を登録する配設場所フィールド2332と、前記センサIDフィールド2331に登録されているセンサIDを持つセンサ装置SUによって監視される被監視者Ob(すなわち、前記センサIDフィールド2331に登録されているセンサIDを持つセンサ装置SUの配設場所に居る被監視者Ob)の被監視者名を登録する被監視者名フィールド2333と、前記センサIDフィールド2331に登録されているセンサIDを持つセンサ装置SU、その配設場所およびその被監視者Obに関する備考を登録する備考フィールド2334とを備え、センサID(すなわち、センサ装置SU)ごとにレコードを持つ。
書式情報記憶部234は、前記書式情報を記憶するものである。前記書式情報は、看護および介護のうちの少なくとも一方を含む看介護の内容を看介護記録として入力するための記録書式に関する情報であり、前記記録書式は、予め規定された所定の様式(フォーマット、入力フォーム)として、前記看介護の種類に応じて複数、予め用意されている。
前記看介護の種類は、看護の実務や介護の実務等に応じて種々ある。例えば、前記看介護の種類として、定期性を有するケア、および、場所に依存するケア等が挙げられる。より具体的には、定期性を有するケアとして、日々実施される、モーニングケア(着替え、洗面および義歯装着等)、食事ケア(朝食ケア、昼食ケア、夕食ケア)、間食ケア、服薬ケア、歯磨きケア、水分補給ケア、バイタルチェック、イブニングケア(着替え、歯磨き、義歯外し、ベッド移乗等)、巡回、および、体位交換等、ならびに、曜日ごとや日にちごとに実施される、入浴ケア、リハビリ、レクリエーション、往診、身体清拭および体重測定等が挙げられる。場所に依存するケアとして、排泄ケア等が挙げられる。これら看介護は、例えばリビング、居室RM、トイレ、浴場およびナースステーション等の場所に依存したり、また例えば、看護師や介護士等、あるいは、当該看介護の担当者等の監視者に依存したりする。記録書式は、このような看介護の内容に応じて予め用意されており、例えば、モーニングケア用の記録書式、食事ケア用の記録書式、間食ケア用の記録書式、服薬ケア用の記録書式、歯磨きケア用の記録書式、および、水分補給ケア用の記録書式等がある。
食事ケア用記録書式画面64aは、食事ケア用の記録書式を表示する画面であって、実施した食事ケアの内容を看介護記録として入力するための画面である。前記食事ケア用記録書式画面64aは、例えば、図6に示すように、メニューバー領域511と、対象者名を表示する対象者名表示領域631と、看介護の内容として入力すべき入力項目を表示して前記入力項目に応じた看介護の内容を看介護記録として入力する看介護記録入力領域641aと、この看介護記録を電子伝言板に転記するか否かの設定を入力する伝言板/特記チェックボックス(□)642と、「送信する」ボタン643とを備える。
食事ケア用の記録書式では、例えば、本実施形態では、前記入力項目として主食の摂取量、副食の摂取量、メモおよびケア実施時間であり、これらを入力するために、看介護記録入力領域641aは、主食量を入力するための主食量入力領域641a−1と、副食量を入力するための副食量入力領域641a−2と、メモを入力するための自由記述入力領域641a−3と、看介護を実施した時刻を入力するためのケア実施時間入力領域641a−4とを備える。伝言板/特記チェックボックス642では、チェックの入力操作を受け付けると、伝言板/特記チェックボックス642内に「レ」が表示され、記録書式画面64(図6に示す例では当該食事ケア用記録書式画面64a)に入力された内容を電子伝言板に転記する指示が入力される。一方、チェックの入力操作を受け付けないと、伝言板/特記チェックボックス642内は、空欄で表示され、記録書式画面64(図6に示す例では当該食事ケア用記録書式画面64a)に入力された内容を電子伝言板に転記しないように設定する指示が入力される。「送信する」ボタン643は、記録書式画面64(図6に示す例では当該食事ケア用記録書式画面64a)に入力された内容(図6に示す例では食事ケアの内容)を管理サーバ装置SVへ送信する指示を入力するためのボタンである。なお、伝言板/特記チェックボックス(□)642の入力操作を受け付けたときの動作については更に後述される。
図7のモーニングケア用記録書式画面64bは、モーニングケア用の記録書式を表示する画面であって、実施したモーニングケアの内容を看介護記録として入力するための画面である。前記モーニングケア用記録書式画面64bは、例えば、図7に示すように、メニューバー領域511と、対象者名表示領域631と、看介護の内容として入力すべき入力項目を表示して前記入力項目に応じた看介護の内容を看介護記録として入力する看介護記録入力領域641bと、伝言板/特記チェックボックス(□)642と、「送信する」ボタン643とを備える。
モーニングケア用の記録書式では、例えば、本実施形態では、前記入力項目として更衣、整容、整髪、口腔ケア、洗面、離床、清拭およびその他の各項目、メモならびにケア実施時間であり、これらを入力するために、看介護記録入力領域641bは、更衣の有無を入力するための更衣入力チェックボックス(□)、整容の有無を入力するための整容入力チェックボックス(□)、整髪の有無を入力するための整髪入力チェックボックス(□)、口腔ケアの有無を入力するための口腔ケア入力チェックボックス(□)、洗面の有無を入力するための洗面入力チェックボックス(□)、離床の有無を入力するための離床入力チェックボックス(□)、清拭の有無を入力するための清拭入力チェックボックス(□)およびその他の有無を入力するためのその他入力チェックボックス(□)を備える項目領域641b−1と、メモを入力するための自由記述入力領域641b−2と、看介護を実施した時刻を入力するためのケア実施時間入力領域641b−3とを備える。図7に示すモーニングケア用記録書式画面64bの看介護記録入力領域641bにおける各領域641b−2、641b−3を入力操作(例えばタップ)すると、食事ケア用記録書式画面64aと同様に、当該領域641b−2、641b−3に入力すべきデータの属性(例えばテキストデータや時間データ等)に応じた、データの入力のためのサブウィンドウが当該モーニングケア用記録書式画面64bに重ねられて開くようになっている。
図8の排泄ケア用記録書式画面64cは、排泄用の記録書式を表示する画面であって、実施した排泄ケアの内容を看介護記録として入力するための画面である。前記排泄ケア用記録書式画面64cは、例えば、図8に示すように、メニューバー領域511と、対象者名表示領域631と、看介護の内容として入力すべき入力項目を表示して前記入力項目に応じた看介護の内容を看介護記録として入力する看介護記録入力領域641cと、伝言板/特記チェックボックス(□)642と、「送信する」ボタン643とを備える。
排泄ケア用の記録書式では、例えば、本実施形態では、前記入力項目として排尿、便量、便質、メモならびにケア実施時間であり、これらを入力するために、看介護記録入力領域641cは、排尿の有無を入力するための排尿入力領域641c−1と、便量を入力するための便量入力領域641c−2と、便質を入力するための便質入力領域641c−3と、メモを入力するための自由記述入力領域641c−4と、看介護を実施した時刻を入力するためのケア実施時間入力領域641c−5とを備える。図8に示す排泄ケア用記録書式画面64cの看介護記録入力領域641cにおける各領域641c−1〜641c−5を入力操作(例えばタップ)すると、食事ケア用記録書式画面64aと同様に、当該領域641c−1〜641c−5に入力すべきデータの属性(例えばテキストデータや時間データ等)に応じた、データの入力のためのサブウィンドウが当該排泄ケア用記録書式画面64cに重ねられて開くようになっている。例えば、排尿入力領域641c−1が入力操作されると、例えば図9に示す、排尿有無選択画面74が当該排泄ケア用記録書式画面64cに重ねられてTA表示部36に表示される。この排尿有無選択画面74は、排尿の有無を、当該携帯端末装置TAに選択入力するための画面である。前記排尿有無選択画面74は、例えば図9に示すように、排尿のなしおよび排尿のありを表示する排尿有無選択領域741と、「戻る」ボタン712と同様の「戻る」ボタン742とを備える。排尿有無選択領域741における排尿のなしおよび排尿のありを表示する各領域それぞれには、これらのいずれかを指定して入力するためのラジオボタン(○)が備えられている。図9に示す例では、排尿のなしのラジオボタンがチェックされており、排尿のなしが指定されて携帯端末装置TAに入力される。
以上のような書式情報は、所定の状況パラメータに対し、前記看介護の種類に応じた互いに異なる複数の記録書式のうちのいずれかを対応付けて書式情報記憶部234に記憶される。前記状況パラメータは、記録書式を要求した送信元における所定の状況を表すパラメータである。記録書式は、上述したように、位置(場所)や監視者(ユーザ)や時刻等に依存している場合が多い。例えば、排泄ケア用の記録書式は、トイレ付近で使用されるケースが多いため、位置(場所)に依存している。また例えば、被監視者Aさんの担当が介護士NAさんである場合には、被監視者用の記録書式は、監視者に依存している。また例えば、食事ケア用の記録書式は、食事時間付近で使用されるケースが多いため、時刻に依存している。このため、本実施形態では、前記状況パラメータは、例えば、前記送信元の位置を表す位置情報、前記送信元の端末装置SP、TAを扱う監視者を表す監視者情報、および、前記記録書式の要求時刻のうちの少なくとも1つである。本実施形態では、前記記録書式の要求は、送信元における所定の状況を表す状況パラメータおよび記録書式を要求する命令(コマンド)を収容する通信信号(書式要求通信信号)によって受けるので、前記記録書式の要求時刻は、前記書式要求通信信号の受信時刻である。本実施形態では、前記状況パラメータは、これら位置情報、監視者情報および受信時刻を備えて構成される。このような書式情報は、例えば、本実施形態では、テーブル形式で書式情報記憶部234に記憶される。より具体的には、書式情報を登録する書式情報テーブルFTは、例えば、図10に示すように、状況パラメータを登録する状況パラメータフィールド2341と、前記状況パラメータフィールド2341に登録された状況パラメータに対応する記録書式を登録する記録書式フィールド2342とを備え、状況パラメータごとにレコードを備える。状況パラメータは、本実施形態では、上述したように、位置情報、監視者情報および受信時刻を備えて構成されるので、状況パラメータフィールド2341は、前記位置情報を登録する場所サブフィールド23411と、前記監視者情報を登録する監視者サブフィールド23412と、前記受信時刻を登録する時刻サブフィールド23413とを備える。また、状況パラメータに対応する記録書式は、複数の候補が用意されている。本実施形態では、例えば、2個の候補が用意されているので、記録書式フィールド2342は、第1候補の記録書式を登録する第1候補書式サブフィールド23421と、第2候補の記録書式を登録する第2候補書式サブフィールド23422とを備える。第1および第2候補書式サブフィールド23421、23422には、記録書式そのものの情報が登録されても良いが、本実施形態では、記録書式の電子ファイルにおけるファイルネーム(例えば記録書式名等)が登録される。前記記録書式の電子ファイルは、例えばHTML(Hyper Text Markup Language)やXML(Extensible Markup Language)等のマークアップ言語で記述され、書式情報記憶部234に記憶される。
看介護記録情報記憶部235は、前記看介護記録情報を記憶するものである。看介護の対象者である被監視者名と、前記看介護記録の内容とが互いに対応付けられて前記看介護記録情報として看介護記録情報記憶部235に記憶される。
伝言板情報記憶部236は、電子伝言板情報を記憶するものである。本実施形態では、電子伝言板情報は、携帯端末装置TAを保持する監視者(ユーザ)により作成され、電子伝言板として共有するメッセージ又は看介護記録に関する情報であり、携帯端末装置TAを保持する監視者(ユーザ)と、メッセージ又は看介護記録と、を互いに対応付けた情報である。
このような電子伝言板情報は、本実施形態では、テーブル形式で伝言板情報記憶部236に記憶される。より具体的には、電子伝言板情報を登録するサーバ側伝言板情報テーブル2360は、例えば、図11に示すように、監視者情報を登録する監視者フィールド2361と、伝言板メッセージを登録するメッセージフィールド2362と、メッセージが作成された日時を登録する日時フィールド2363と、看介護記録情報のファイル名を登録する看介護記録フィールド2364とを備え、監視者(ユーザ)ごとにレコードを持つ。看介護記録フィールド2364には、後述のように、看介護記録情報の電子伝言板への転記が選択されると(本実施形態では、伝言板/特記チェックボックス642が入力操作されると)、その看介護記録情報のファイル名が登録される。
ユーザ情報記憶部237は、ユーザ情報を記憶するものである。本実施形態では、ユーザ情報は、監視者(ユーザ)が属する属性グループを表す情報であり、携帯端末装置TAを保持するそれぞれの監視者(ユーザ)と、複数の属性グループのうち各ユーザが属する属性グループと、を互いに対応付けた情報である。
このようなユーザ情報は、本実施形態では、テーブル形式でユーザ情報記憶部237に記憶される。より具体的には、ユーザ情報を登録するサーバ側ユーザ情報テーブル2370は、例えば、図12に示すように、監視者情報を登録する監視者フィールド2371と、属性グループ情報を登録する属性グループフィールド2372とを備え、監視者(ユーザ)ごとにレコードを持つ。本実施形態では、属性グループとして、第1グループGR1と、第2グループGR2とが設定されている。図12に示されるように、看護師は第1グループGR1(特定属性グループの一例)に属しており、看護師以外の監視者は第2グループGR2に属している。
SV制御処理部22は、管理サーバ装置SVの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、センサ装置SUから前記所定のイベントの通知を受けると、被監視者Obに対する監視に関する監視情報を管理し、前記所定のイベントを所定の端末装置SP、TAへ通知(再通知、再報知、送信)し、クライアントの要求に応じたデータを前記クライアントに提供し、被監視者監視システムMS全体を管理するための回路である。そして、本実施形態では、SV制御処理部22は、端末装置SP、TAから記録書式の要求を受信すると、その送信元の前記端末装置SP、TAにおける状況パラメータに基づく記録書式を送信元の前記端末装置SP、TAへ返信する。SV制御処理部22は、記録書式を用いた看介護記録を受信するとその看介護記録を記憶する。SV制御処理部22は、例えば、CPU(Central Processing Unit)およびその周辺回路を備えて構成される。SV制御処理部22は、前記制御処理プログラムが実行されることによって、サーバ側制御部(SV制御部)221、サーバ側監視処理部(SV監視処理部)222、書式配信処理部223、サーバ側看介護記録処理部(SV看介護記録処理部)224、ログイン認証処理部225、伝言板登録処理部226及び伝言板配信処理部227を機能的に備える。ログイン認証処理部225、伝言板登録処理部226及び伝言板配信処理部227については後述される。
SV制御部221は、管理サーバ装置SVの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、管理サーバ装置SVの全体制御を司るものである。
SV監視処理部222は、センサ装置SUから前記所定のイベントの通知を受信すると被監視者Obに対する監視に関する監視情報を管理し、前記所定のイベントを所定の端末装置SP、TAへ報知するものである。より具体的には、SV監視処理部222は、センサ装置SUから前記第1イベント通知通信信号を受信すると、この受信した第1イベント通知通信信号に収容された、被監視者Obに対する監視に関する監視情報をSV監視情報記憶部231に記憶(記録)する。そして、SV監視処理部222は、この受信した第1イベント通知通信信号を送信したセンサ装置SUに対応する通報先(再通報先、転送先、送信先)を装置間情報記憶部232に記憶された前記通知先対応関係から選定(検索)し、この選定した端末装置SP、TAへ第2イベント通知通信信号を送信する。この選定(検索処理)は、前記受信した第1イベント通知通信信号を送信したセンサ装置SUに対応するセンサIDに基づいて実施される。前記第2イベント通知通信信号には、前記第1イベント通知通信信号に収容されたイベント情報が前記所定の行動(起床、離床、転落および転倒のうちの1または複数)である場合には、第1イベント通知通信信号に収容されたセンサID、イベント情報および対象画像、ならびに、動画のダウンロード先として、第1イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを持つセンサ装置SUに対応する通信アドレスが収容される。この通信アドレスは、前記受信した第1イベント通知通信信号を送信したセンサ装置SUに対応するセンサIDに基づいて通信アドレス対応関係から選定(検索)される。前記第1イベント通知通信信号に収容されたイベント情報が前記ナースコールである場合には、前記第2イベント通知通信信号には、第1イベント通知通信信号に収容されたセンサIDおよびイベント情報(ナースコール)が収容される。
書式配信処理部223は、端末装置SP、TAから記録書式の要求を受信すると、その送信元の前記端末装置SP、TAにおける状況パラメータに基づく記録書式を送信元の前記端末装置SP、TAへ返信するものである。そして、本実施形態では、書式配信処理部223は、年月日時を計時する。より具体的には、書式配信処理部223は、送信元における所定の状況を表す状況パラメータおよび記録書式を要求する命令(第1命令)を収容する通信信号(第1書式要求通信信号)をSV通信IF部21で受信した場合に、この受信した書式要求通信信号に収容された状況パラメータに基づいて、書式情報記憶部234に記憶されている複数の記録書式の中から記録書式を選択し、この選択した記録書式を収容した通信信号(第1書式返信通信信号)をSV通信IF部21で前記送信元へ送信する。そして、書式配信処理部223は、この第1書式返信通信信号を送信した前記送信元から前記第1書式返信通信信号に収容された記録書式と異なる第2記録書式を要求する第2命令を収容した通信信号(第2書式要求通信信号)をSV通信IF部21で受信した場合に、前記送信元から受信された前記第1書式要求通信信号であって前記第1書式返信通信信号の送信に起因した前記第1書式要求通信信号、に収容された前記状況パラメータに基づいて、書式情報記憶部234に記憶されている複数の記録書式の中から、前記第1書式返信通信信号のために前記選択した記録書式とは別の第2記録書式を選択し、この選択した第2記録書式を収容した通信信号(第2書式返信通信信号)をSV通信IF部21で前記送信元へ送信する。より詳しくは、書式配信処理部223は、端末装置SP、TAから書式要求通信信号(第1書式要求通信信号)をSV通信IF部21で受信すると、書式情報記憶部234に記憶された書式情報テーブルFTから、この受信した書式要求通信信号に収容された状況パラメータを、状況パラメータフィールド2341に登録するレコードを選択(検索)し、この選択したレコードの記録書式フィールド2342における第1候補書式サブフィールド23421に登録された記録書式(本実施形態では記録書式の電子ファイルのファイルネーム)を取り出し、この取り出した記録書式(本実施形態では前記ファイルネームに対応する記録書式の電子ファイル)を収容した書式返信通信信号(第1書式返信通信信号)をSV通信IF部21で前記送信元へ送信する。そして、書式配信処理部223は、この第1書式返信通信信号を送信した前記送信元から前記第2書式要求通信信号をSV通信IF部21で受信すると、書式情報記憶部234に記憶された書式情報テーブルFTから、前記送信元から受信された前記第1書式要求通信信号であって前記第1書式返信通信信号の送信に起因した前記第1書式要求通信信号、に収容された前記状況パラメータを、状況パラメータフィールド2341に登録するレコードを選択(検索)し、この選択したレコードの記録書式フィールド2342における第2候補書式サブフィールド23422に登録された記録書式(本実施形態では記録書式の電子ファイルのファイルネーム)を取り出し、この取り出した記録書式(本実施形態では前記ファイルネームに対応する記録書式の電子ファイル)を収容した第2書式返信通信信号をSV通信IF部21で前記送信元へ送信する。
SV看介護記録処理部224は、端末装置SP、TAから記録書式を用いた看介護記録を受信すると、その看介護記録を看介護記録情報記憶部235に記憶するものである。
なお、管理サーバ装置SVは、図2に破線で示すように、必要に応じて、さらに、SV制御処理部22に接続され例えば各種コマンドや各種データ等を入力するサーバ側入力部(SV入力部)24、SV入力部24で入力された各種コマンドや各種データおよび被監視者Obに対する監視に関する監視情報等を出力するサーバ側出力部(SV出力部)25、および、外部機器との間でデータの入出力を行うサーバ側インターフェース部(SVIF部)26等を備えても良い。
このような管理サーバ装置SVは、例えば、通信機能付きのコンピュータによって構成可能である。
固定端末装置SPは、ネットワークNWを介して他の装置SU、SV、TAと通信する通信機能、所定の情報を表示する表示機能、および、所定の指示やデータを入力する入力機能等を備え、管理サーバ装置SVや携帯端末装置TAに与える所定の指示やデータを入力したり、センサ装置SUで得られた監視情報を表示したり等することによって、被監視者監視システムMSのユーザインターフェース(UI)として機能する機器である。このような固定端末装置SPは、例えば、通信機能付きのコンピュータによって構成可能である。なお、前記端末装置の一例としての固定端末装置SPは、携帯端末装置TAと同様に動作するが、本明細書では、前記端末装置の他の一例である携帯端末装置TAについて説明される。
携帯端末装置TAは、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、SUと通信する通信機能、所定の情報を表示する表示機能、所定の指示やデータを入力する入力機能、および、音声通話を行う通話機能等を備え、管理サーバ装置SVやセンサ装置SUに与える所定の指示やデータを入力したり、管理サーバ装置SVからの通知によってセンサ装置SUで得られた前記監視情報を表示したり、センサ装置SUとの間で音声通話によってナースコールの応答や声かけしたり等するための機器である。このような携帯端末装置TAは、本実施形態では、例えば、図13に示すように、端末側通信インターフェース部(TA通信IF部)31と、端末側制御処理部(TA制御処理部)32と、端末側記憶部(TA記憶部)33と、端末側音入出力部(TA音入出力部)34と、端末側入力部(TA入力部)35と、端末側表示部(TA表示部)36と、端末側インターフェース部(TAIF部)37とを備える。
TA音入出力部34は、TA制御処理部32に接続され、外部の音を取得して携帯端末装置TAに入力するための回路であって、TA制御処理部32の制御に従って音を表す電気信号に応じた音を生成して出力するための回路である。TA音入出力部34は、例えば、音の電気信号(音データ)を音の機械振動信号(音響信号)に変換するスピーカ等と、可聴領域の音の機械振動信号を電気信号に変換するマイクロフォン等とを備えて構成される。TA音入出力部34は、外部の音を表す電気信号をTA制御処理部32へ出力し、また、TA制御処理部32から入力された電気信号を音の機械振動信号に変換して出力する。
TA入力部35は、TA制御処理部32に接続され、例えば、所定の操作を受け付け、携帯端末装置TAに入力する回路であり、例えば、所定の機能を割り付けられた複数の入力スイッチ等である。前記所定の操作には、例えば、ログインするためのユーザ名及び暗証番号の入力操作や、音声通話の要求操作およびその終了操作や、ライブでの動画の要求操作およびその終了操作や、前記通知されたイベントに関わる被監視者Obに対する例えば救命、看護、介護および介助等の対応(対処、応対)を実行する意思がある旨(“対応する”)の入力操作や、所定の記録書式を用いた看介護記録の入力操作等の、監視する上で必要な各種操作等が含まれる。TA表示部36は、TA制御処理部32に接続され、TA制御処理部32の制御に従って、TA入力部35から入力された所定の操作内容や、被監視者監視システムMSによって監視されている被監視者Obに対する監視に関する前記監視情報(例えば前記所定のイベント(センサ装置SUで検知した所定の行動の種類やセンサ装置SUで受け付けたナースコール)、被監視者Obの画像(静止画および動画)、および、前記通知を受けた時刻等)や、看介護記録を入力するための記録書式等を表示する回路であり、例えばLCD(液晶ディスプレイ)および有機ELディスプレイ等の表示装置である。そして、本実施形態では、TA入力部35およびTA表示部36からタッチパネルが構成されている。この場合において、TA入力部35は、例えば抵抗膜方式や静電容量方式等の操作位置を検出して入力する位置入力デバイスである。このタッチパネルでは、TA表示部36の表示面上に位置入力デバイスが設けられ、TA表示部36に入力可能な1または複数の入力内容の候補が表示され、例えば看護師や介護士等のユーザ(監視者)が、入力したい入力内容を表示した表示位置を触れると、位置入力デバイスによってその位置が検出され、検出された位置に表示された表示内容がユーザの操作入力内容として携帯端末装置TAに入力される。
TAIF部37は、TA制御処理部32に接続され、TA制御処理部32の制御に従って、外部機器との間でデータの入出力を行う回路であり、例えば、Bluetooth(登録商標)規格を用いたインターフェース回路、IrDA規格等の赤外線通信を行うインターフェース回路、および、USB規格を用いたインターフェース回路等である。
TA通信IF部31は、SV通信IF部21と同様に、TA制御処理部32に接続され、TA制御処理部32の制御に従って通信を行うための通信回路である。TA通信IF部31は、例えば、IEEE802.11規格等に従った通信インターフェース回路を備えて構成される。
TA記憶部33は、TA制御処理部32に接続され、TA制御処理部32の制御に従って、各種の所定のプログラムおよび各種の所定のデータを記憶する回路である。前記各種の所定のプログラムには、例えば、携帯端末装置TAの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するTA制御プログラムや、被監視者Obに対する監視に関する所定の情報処理を実行するTA監視処理プログラムや、TA音入出力部34等を用いることでセンサ装置SUとの間で音声通話を行う通話処理プログラムや、センサ装置SUから動画の配信を受け、前記配信を受けた動画をストリーミング再生でTA表示部36に表示するTAストリーミング処理プログラムや、所定の記録書式を用いた看介護記録の入力処理を実行するTA看介護記録処理プログラムや、ログイン処理を実行するログイン処理プログラムや、メッセージの電子伝言板への登録及び電子伝言板に登録されたメッセージの表示を処理する伝言板処理プログラム等の制御処理プログラムが含まれる。前記各種の所定のデータでは、自機の端末ID、被監視者Obの前記監視情報、センサ装置SUに関するセンサ情報、および、TA表示部36に表示される画面情報等の各プログラムを実行する上で必要なデータ等が含まれる。TA記憶部33は、例えばROMやEEPROM等を備える。TA記憶部33は、前記所定のプログラムの実行中に生じるデータ等を記憶するいわゆるTA制御処理部32のワーキングメモリとなるRAM等を含む。これら監視情報、センサ情報および画面情報それぞれを記憶するために、TA記憶部33は、端末側監視情報記憶部(TA監視情報記憶部)331、端末側センサ情報記憶部(TAセンサ情報記憶部)332および画面情報記憶部333を機能的に備える。
TA監視情報記憶部331は、前記監視情報を記憶するものである。本実施形態では、TA監視情報記憶部331は、前記監視情報として、管理サーバ装置SVから受信した第2イベント通知通信信号に収容されたセンサID、イベント情報(イベント情報、本実施形態では起床、離床、転落、転倒およびナースコール)、画像および動画のダウンロード先のセンサ装置SUの通信アドレス、ならびに、当該第2イベント通知通信信号の受信時刻および対処の有無等を互いに対応付けて記憶する。より具体的には、TA監視情報記憶部331は、図3に示すように、SV監視情報テーブルMT−SVと同様な端末側監視情報テーブル(TA監視情報テーブル)MT−TAに前記監視情報を記憶する。
TAセンサ情報記憶部332は、前記センサ情報を記憶するものである。TAセンサ情報記憶部332は、センサID、配設場所、被監視者名および備考を互いに対応付けて記憶する。より具体的には、TAセンサ情報記憶部332は、図5に示すように、SVセンサ情報テーブルST−SVと同様な端末側センサ情報テーブル(TAセンサ情報テーブル)ST−TAに前記センサ情報を記憶する。
画面情報記憶部333は、前記画面情報を記憶するものである。画面情報記憶部333は、比較的多用する、例えば後述のログイン画面1400、待受け画面51、監視情報画面52およびナースコール受付画面53等の電子ファイルを予め記憶したり、管理サーバ装置SVから受信した所定の記録書式画面64等の電子ファイルを記憶したりする。
TA制御処理部32は、携帯端末装置TAの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、被監視者Obの前記監視情報を受けて表示し、ナースコールの応答や声かけするための回路である。そして、本実施形態では、TA制御処理部32は、所定の記録書式を用いた看介護記録の入力処理を実行する。TA制御処理部32は、例えば、CPUおよびその周辺回路を備えて構成される。TA制御処理部32は、制御処理プログラムが実行されることによって、端末側制御部(TA制御部)321、端末側監視処理部(TA監視処理部)322、通話処理部323、端末側ストリーミング処理部(TAストリーミング処理部)324、端末側看介護記録処理部(TA看介護記録処理部)325、ログイン処理部326及び伝言板処理部327を機能的に備える。ログイン処理部326及び伝言板処理部327については後述される。
TA制御部321は、携帯端末装置TAの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、携帯端末装置TAの全体制御を司るものである。
TA監視処理部322は、被監視者Obに対する監視に関する所定の情報処理を実行するものである。より具体的には、TA監視処理部322は、センサ装置SUによって送信された第1イベント通知通信信号、に起因して管理サーバ装置SVによって送信された第2イベント通知通信信号を受信した場合に、この受信した第2イベント通知通信信号に収容された各情報(各データ)に基づき、被監視者Obの監視情報をTA監視情報記憶部331に記憶(記録)する。TA監視処理部322は、この受信した第2イベント通知通信信号に収容された各情報に応じた画面をTA表示部36に表示する。そして、TA監視処理部322は、TA入力部35から所定の入力操作を受け付けると、その入力操作に応じた所定の処理を実行する。
通話処理部323は、TA音入出力部34等を用いることでセンサ装置SUとの間で音声通話を行うものである。より具体的には、例えば、通話処理部323は、TA音入出力部34等を用い、第2イベント通知通信信号の送信の原因となった第1イベント通知通信信号を管理サーバ装置SVへ送信した送信元のセンサ装置SUとの間で例えばVoIP(Voice over Internet Protocol)によって音声通話を行う。
TAストリーミング処理部324は、センサ装置SUから動画(例えばライブの動画)の配信を受け、前記配信を受けた動画をストリーミング再生でTA表示部36に表示するものである。
TA看介護記録処理部325は、所定の記録書式を用いた看介護記録の入力処理を実行するものである。より具体的には、TA看介護記録処理部325は、2個の第1および第2モードで、看介護記録の入力処理を実行する。前記第1モードでは、TA看介護記録処理部325は、看介護記録の対象者を選択する対象者選択処理、記録書式を選択する書式選択処理、記録書式を管理サーバ装置SVに要求してTA表示部36に表示する書式要求表示処理、および、記録書式を用いた看介護記録の入力をTA入力部35で受け付けて管理サーバ装置SVへ送信する記録処理の各処理を順次に実行する。前記第2モードでは、TA看介護記録処理部325は、記録書式の要求をTA入力部35で受け付けると、自機の状況パラメータ(本実施形態では自機の位置情報)を取得する取得処理、自機の端末ID、自機の状況パラメータおよび記録書式を要求する命令(第1命令)を収容した第1書式要求通信信号を管理サーバ装置SVへ送信しその返信された第1書式返信通信信号に収容された記録書式(第1候補の記録書式)をTA表示部36に表示する第1書式要求表示処理、自機の端末ID、および、この第1書式返信通信信号に収容された記録書式と異なる第2記録書式を要求する第2命令を収容した第2書式要求通信信号を、必要に応じて、管理サーバ装置SVへ送信しその返信された第2書式返信通信信号に収容された記録書式(第2候補の記録書式)をTA表示部36に表示する第2書式要求表示処理、第1候補の記録書式または第2候補の記録書式を用いた看介護記録の入力をTA入力部35で受け付けて管理サーバ装置SVへ送信する記録処理の各処理を順次に実行する。
このような携帯端末装置TAは、例えば、いわゆるタブレット型コンピュータやスマートフォンや携帯電話機等の、持ち運び可能な通信端末装置によって構成可能である。
次に、本実施形態の動作について説明する。上記構成の被監視者監視システムMSでは、各装置SU、SV、SP、TAは、電源が投入されると、必要な各部の初期化を実行し、その稼働を始める。管理サーバ装置SVでは、その制御処理プログラムの実行によって、SV制御処理部22には、SV制御部221、SV監視処理部222、書式配信処理部223、SV看介護記録処理部224、ログイン認証処理部225、伝言板登録処理部226及び伝言板配信処理部227が機能的に構成される。携帯端末装置TAでは、その制御処理プログラムの実行によって、TA制御処理部32には、TA制御部321、TA監視処理部322、通話処理部323、TAストリーミング処理部324、TA看介護記録処理部325、ログイン処理部326及び伝言板処理部327が機能的に構成される。
(ログイン)
まず、図13〜図17を用いて、携帯端末装置TAのログイン動作が説明される。図14は、携帯端末装置TAに表示されるログイン画面の一例を示す図である。図15は、携帯端末装置TAに表示されるユーザリスト選択画面の一例を示す図である。図16は、携帯端末装置TAに表示される暗証番号入力画面の一例を示す図である。図17は、携帯端末装置TAに表示される待受け画面の一例を示す図である。図18は、携帯端末装置TAに表示される待受け画面に電子伝言板のメッセージが重ねられた画面の一例を示す図である。
携帯端末装置TAの電源が投入されると、オペレーティングシステムの起動後、被監視者監視システムMSのアプリケーションソフトウェアが自動的に起動し、ログイン処理部326は、図14に示されるログイン画面1400をTA表示部36に表示する。ログイン画面1400は、「ログインユーザ選択」と表示されたユーザ選択欄1401と、暗証番号入力欄1402と、テンキー1403と、消去ボタン1404と、改行ボタン1405とを含む。
ユーザ選択欄1401が入力操作(タップ)されると、ログイン処理部326は、TA通信IF部31により、ユーザリストの送信依頼と携帯端末装置TAを特定する端末IDとを含む要求信号を管理サーバ装置SVに送信する。管理サーバ装置SVのSV通信IF部21が上記要求信号を受信すると、ログイン認証処理部225は、ユーザ情報記憶部237のサーバ側ユーザ情報テーブル2370の監視者フィールド2371を読み出す。ログイン認証処理部225は、読み出した監視者(ユーザ)のリストを含む応答信号を、SV通信IF部21により、端末IDで特定される携帯端末装置TAに送信する。携帯端末装置TAのログイン処理部326は、TA通信IF部31により受信した応答信号から、監視者(ユーザ)のリストを抽出し、ユーザリスト選択画面1500を生成して、TA表示部36に表示する。ユーザリスト選択画面1500には、図15に示されるように、管理サーバ装置SVに登録されている監視者(ユーザ)が列挙されている。
ユーザリスト選択画面1500において、自分の名前に対して入力操作(タップ)すると、図14のログイン画面1400において、ユーザ選択欄1401には、「ログインユーザ選択」に代えて自分の名前が入った状態になる。この状態で、テンキー1403を用いて、図16に示されるように、暗証番号が入力され、改行ボタン1405が入力操作(タップ)されると、ログイン処理部326は、TA通信IF部31により、暗証番号と選択された自分の名前とを含む問合せ信号を管理サーバ装置SVに送信して、暗証番号が正しいか否かを問い合わせる。管理サーバ装置SVのSV通信IF部21が上記暗証番号を受信すると、ログイン認証処理部225は、受信した暗証番号と、予め保持している暗証番号とを照合する。ログイン認証処理部225は、照合結果が一致しているときは、ログインの認証が正常に終了したと判断する。
ログインの認証が正常に終了したと判断されると、管理サーバ装置SVのSV監視処理部222は、上記端末IDと監視者の氏名(監視者情報)とを互いに対応付けてSV記憶部23に記憶する。また、管理サーバ装置SVの伝言板配信処理部227は、伝言板情報記憶部236とユーザ情報記憶部237とを検索して、サーバ側伝言板情報テーブル2360に登録されている電子伝言板情報から、属性グループのうち第1グループGR1に属するユーザのメッセージ情報を抽出する。SV通信IF部21は、ログイン認証処理部225により作成されたログインの認証が正常に終了したことを表す信号と、伝言板配信処理部227により抽出されたメッセージ情報とを含む応答信号を、ログインされた携帯端末装置TAに送信する。本実施形態では、図12に示されるように、看護師NCが第1グループGR1に属しており、図11に示されるように、看護師NCの「○○さんの体温、注視して下さい。」とのメッセージが登録されている。したがって、このメッセージを含むメッセージ情報が携帯端末装置TAに送信される。
ログインの認証が正常に終了したことを表す信号を含む応答信号が受信されると、携帯端末装置TAのTA監視処理部322は、図17に示される待受け画面51をTA表示部36に表示する。このとき、応答信号にメッセージ情報が含まれている場合には、図18に示されるように、TA監視処理部322は、待受け画面51にメッセージ情報510を重ねて表示する。メッセージ情報510は、図18に示されるように、メッセージと、メッセージを作成した監視者(ユーザ)の名前と、メッセージが作成された日時とを含む。
TA監視処理部322は、待受け画面51にメッセージ情報510が重ねられて表示されてから一定時間(例えば10秒または30秒等)が経過すると、メッセージ情報510を消去して、図17の待受け画面51をTA表示部36に表示する。代替的に、TA監視処理部322は、待受け画面51にメッセージ情報510が重ねられて表示された状態で、メッセージ情報510の表示領域に対して入力操作(タップ)されると、メッセージ情報510を消去して、図17の待受け画面51をTA表示部36に表示してもよい。図17の待受け画面51については、次に詳述される。
(監視動作)
次に、図17、図19、図20を用いて、監視動作が説明される。図19は、携帯端末装置TAに表示される監視情報画面の一例を示す図である。図20は、携帯端末装置TAに表示されるナースコール受付画面の一例を示す図である。
監視動作では、センサ装置SUは、各フレームごとに、あるいは、数フレームおきに、次のように動作することで、被監視者Obにおける所定の動作を検知し、また、ナースコールの受付の有無を判定している。まず、センサ装置SUは、前記画像センサから1フレーム分の画像(画像データ)を対象画像として取得し、この取得した対象画像に基づいて被監視者Obにおける所定の行動を検知し、前記所定の行動を検知すると、その検知結果を所定の端末装置SP、TAへ通知するために、前記イベント情報として検知した前記所定の行動を収容した、前記所定の行動の検知にかかる第1イベント通知通信信号を、管理サーバ装置SVへ送信する。このように動作している間に、センサ装置SUは、ナースコールを受け付けているか否かを判定し、ナースコールを受け付けると、そのナースコールの受付を所定の端末装置SP、TAへ通知するために、センサ装置SUは、前記イベント情報として前記受け付けたナースコールを収容した、前記ナースコールの受付にかかる第1イベント通知通信信号を、管理サーバ装置SVへ送信する。
管理サーバ装置SVは、第1イベント通知通信信号をネットワークNWを介してセンサ装置SUから受信すると、SV監視処理部222によって、この第1イベント通知通信信号に収容されたセンサIDおよびイベント情報等の各情報を、このセンサIDを持つセンサ装置SUで監視されている被監視者Obの監視情報として記憶(記録)する。そして、管理サーバ装置SVは、SV監視処理部222によって、前記通知先対応関係から、前記受信した第1イベント通知通信信号における通知元のセンサ装置SUに対応する通知先の端末装置SP、TAを特定し、この通知先の端末装置SP、TAへ第2イベント通知通信信号を送信する。
固定端末装置SPおよび携帯端末装置TAは、前記第2イベント通知通信信号をネットワークNWを介して管理サーバ装置SVから受信すると、TA監視処理部322によって、この第2イベント通知通信信号に収容されたセンサIDおよびイベント情報等の各情報を、このセンサIDを持つセンサ装置SUで監視されている被監視者Obの監視情報として記憶(記録)し、前記監視情報を表示する。
より具体的には、代表的に、携帯端末装置TAの動作について説明すると、上述したように、電源が投入され、その稼働を始めると、携帯端末装置TAでは、例えば看護師や介護士等の監視者(ユーザ)によるログインが認証され、TA監視処理部322によって、第1グループGR1に属する監視者(本実施形態では看護師)のメッセージがあれば重ねて、自機宛の通信信号を待ち受ける待受け画面51がTA表示部36に表示される。この待受け画面51は、例えば、図17に示すように、メニューバーを表示するメニューバー領域511と、待ち受け中であることを表すメッセージ(例えば「通知はありません」)およびアイコンを表示する待受けメイン領域512と、現在時刻を表示する時刻領域513と、今日の年月日曜日を表示する年月日曜日領域514と、今、当該携帯端末装置TAにログインしているユーザ名を表示するユーザ名領域515とを備える。
自機宛の通信信号を待ち受け中では、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32のTA制御部321によって、通信信号を受信するまで繰り返し、TA通信IF部31で通信信号を受信したか否かを判定し、通信信号を受信すると、この受信した通信信号の種類を判定する。この判定の結果、携帯端末装置TAは、この受信した通信信号が第2イベント通知通信信号ではない場合には、前記受信した通信信号に応じた適宜な処理を行って本処理を終了し、一方、前記受信した通信信号が第2イベント通知通信信号である場合(第2イベント通知)には、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32のTA監視処理部322によって、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容された、被監視者Obに対する監視に関する監視情報をTA監視情報記憶部331に記憶(記録)し、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容された各情報に応じた画面をTA表示部36に表示する。
より詳しくは、TA監視処理部322は、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記イベント情報が前記所定の行動である場合には、例えば図19に示す監視情報画面52をTA表示部36に表示し、一方、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記イベント情報が前記ナースコールである場合には、例えば図20に示すナースコール受付画面53をTA表示部36に表示する。
この監視情報画面52は、被監視者Obの監視に関する前記監視情報を表示するための画面である。前記監視情報画面52は、例えば、図19に示すように、メニューバー領域511と、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを持つセンサ装置SUの配設場所および前記センサIDを持つ前記センサ装置SUによって監視される被監視者Obの名前を表示する被監視者名領域521と、前記受信した第2イベント通知通信信号の受信時刻(または前記所定の行動の検知時刻)からの経過時間、および、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記イベント情報(前記所定の行動の検知結果)を表示する検知情報表示領域522と、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容された画像(すなわち、前記センサIDを持つ前記センサ装置SUによって撮像された対象画像)(ここでは静止画)を表示する画像領域523と、「対応する」ボタン524と、「話す」ボタン525と、「LIVEを見る」ボタン526とを備える。
被監視者名領域521にセンサ装置SUの配設場所および被監視者Obの名前を表示するために、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを検索キーに、センサ装置SUの配設場所および被監視者Obの名前がTAセンサ情報記憶部332から検索され、表示される。検知情報表示領域522には、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記検知結果(本実施形態では、起床、離床、転落および転倒の各名称)がそのまま表示されても良いが、本実施形態では、前記検知結果を象徴的に表すアイコンで表示されている。このアイコンで表示するために、TA記憶部33には、各行動およびその行動を象徴的に表すアイコンが互いに対応付けられて予め記憶される。図19に示す例では、検知情報表示領域522には、起床を象徴的に表す起床アイコンが表示されている。「対応する」ボタン524は、監視情報画面52では、この監視情報画面52に表示された検知結果に対し例えば救命、看護、介護および介助等の所定の対応(応対、対処)を実施する意思が当該携帯端末装置TAのユーザにある旨を表す実施意思情報を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンである。「話す」ボタン525は、音声通話を要求するためのボタンであって、前記センサIDの前記センサ装置SUと当該携帯端末装置TAとをネットワークNWを介して通話可能に接続する指示を入力するためのボタンである。「LIVEを見る」ボタン526は、ライブでの動画を要求するためのボタンであって、前記センサIDの前記センサ装置SUによって撮像される動画を表示させる指示を入力するためのボタンである。
前記ナースコール受付画面53は、ナースコールの受付を表示するための画面である。このナースコール受付画面53は、例えば、図20に示すように、メニューバー領域511と、被監視者名領域521と、検知情報表示領域522と、ナースコールを受け付けた旨を表すメッセージ(例えば「ナースコールです」)を表示するナースコール受付通知表示領域531と、「対応する」ボタン524と、「話す」ボタン525とを備える。このナースコール受付画面53では、検知情報表示領域522には、前記受信した第2イベント通知通信信号の受信時刻(または前記ナースコールを受け付けた受付時刻)からの経過時間のみが表示される。なお、ナースコール受付画面53は、「LIVEを見る」ボタン526をさらに備えても良い。
そして、このような監視情報画面52やナースコール受付画面53の表示中に、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、入力操作を受け付けるまで繰り返し、TA入力部35およびTA表示部36を備えて成るタッチパネルで入力操作を受け付けたか否かを判定し、入力操作を受け付けると、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、入力操作の内容に応じた適宜な処理を実行し、本処理を終了する。
例えば、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、前記タッチパネルを構成するTA入力部35から「対応する」ボタン524の入力操作を受け付けると(すなわち、前記対応意思を受け付けると)、まず、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報に、「対応する」を受け付けた旨を付してTA監視情報記憶部331に記憶する。より具体的には、TA制御処理部32は、TA監視情報記憶部331に記憶されているTA監視情報テーブルMT−TAにおいて、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報を登録しているレコード(ここでは前記受信した第2イベント通知通信信号に収容されていた監視情報を登録したレコード)の対応フィールド3316に、対応の受付を表す対応フラグ「1」を登録する。そして、TA制御処理部32は、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報に対応するセンサIDおよび「対応する」を受け付けた旨を表す情報(対応受付情報)を収容した通信信号(対応受付通知通信信号)を管理サーバ装置SVへ送信する。この対応受付通知通信信号を受信した管理サーバ装置SVは、SV制御処理部22によって、この受信した対応受付通知通信信号に収容されたセンサIDおよび対応受付情報を収容した通信信号(対応受付周知通信信号)を同報通信で端末装置SP、TAへ送信する。これによって、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報に対応するセンサIDに関し、「対応する」を受け付けた旨が各端末装置SP、TA間で同期される。
また例えば、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、「話す」ボタン525の入力操作を受け付けると、通話処理部323によって、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUへ、音声通話を要求する旨等の情報を収容した通信信号(通話要求通信信号)を送信し、これに応じたセンサ装置SUとネットワークNWを介して音声通話可能に接続する。これによって携帯端末装置TAとセンサ装置SUとの間で音声通話が可能となる。なお、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、音声通話の終了の指示を入力するためのボタンである図略の「終了」ボタンの入力操作を受け付けると、通話処理部323によって、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUへ、音声通話の終了を要求する旨等の情報を収容した通信信号(通話終了通信信号)を送信する。これによって携帯端末装置TAとセンサ装置SUとの間での音声通話が終了される。
また例えば、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、「LIVEを見る」ボタン526の入力操作を受け付けると、TAストリーミング処理部324によって、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUへ、ライブでの動画の配信を要求する旨等の情報を収容した通信信号(動画配信要求通信信号)を送信し、これに応じたセンサ装置SUとネットワークNWを介して動画のダウンロード可能に接続し、前記センサ装置SUからライブでの動画の配信を受け、この配信を受けた動画をストリーミング再生でTA表示部36に表示する。このライブでの動画を表示する監視情報画面52では、画像領域523に動画が表示され、そして、「LIVEを見る」ボタン526に代え図略の「LIVE終了」ボタンが表示される。これによって携帯端末装置TAには、ライブでの動画が表示される。前記図略の「LIVE終了」ボタンは、動画の終了を要求するためのボタンであって、前記センサIDの前記センサ装置SUによって撮像される動画の配信を終了(停止)させ表示を終了(停止)させる指示を入力するためのボタンである。携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、「LIVE終了」ボタンの入力操作を受け付けると、TAストリーミング処理部324によって、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUへ、動画配信の終了を要求する旨等の情報を収容した通信信号(動画配信終了通信信号)を送信し、静止画をTA表示部36に表示する。これによって携帯端末装置TAは、ライブでの動画の表示を終了する。
このような動作によって、被監視者監視システムMSは、各センサ装置SU、管理サーバ装置SV、固定端末装置SPおよび携帯端末装置TAによって、大略、各被監視者Obにおける所定の行動を検知し、ナースコールを受け付けて、各被監視者Obを監視している。
(看介護記録動作)
次に、図21〜図26を用いて、看介護記録動作が説明される。図21は、携帯端末装置TAに表示されるサブメニュー画面の一例を示す図である。図22は、携帯端末装置TAに表示される対象者選択画面の一例を示す図である。図23は、携帯端末装置TAに表示される書式選択画面の一例を示す図である。図24は、携帯端末装置TAに表示される食事量選択画面の一例を示す図である。図25は、携帯端末装置TAに表示されるテキスト入力画面の一例を示す図である。図26は、携帯端末装置TAに表示される数値入力画面の一例を示す図である。
看介護記録動作では、携帯端末装置TAの前記タッチパネルを構成するTA入力部35から、待受け画面51(図17)、監視情報画面52(図19)およびナースコール受付画面53(図20)等におけるメニューバー領域511のサブメニューボタン5111の入力操作を受け付けると、携帯端末装置TAのTA看介護記録処理部325は、例えば図21に示すサブメニュー画面61をTA表示部36に表示する。
サブメニューボタン5111(例えば図17)は、サブメニュー画面61を表示する指示を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンである。サブメニュー画面61は、選択可能なサブメニューを表示し、サブメニューを選択するための画面である。サブメニュー画面61は、例えば図21に示すように、サブメニューとして、「情報」ボタン611と、「スタッフ伝言板」ボタン612と、「ケア実施入力」ボタン613と、「ログアウト」ボタン614とを備える。「情報」ボタン611は、例えばログイン名(介護士名)、端末ID等の所定の情報を表示する指示を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンである。「スタッフ伝言板」ボタン612は、端末装置SP、TAから監視者(ユーザ)によって管理サーバ装置SVに記録された電子伝言板に登録されたメッセージを表示する指示を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンである。「ケア実施入力」ボタン613は、端末装置SP、TAから監視者によって看介護記録を管理サーバ装置SVに記録する指示を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンである。「ログアウト」ボタン614は、ログアウトする指示を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンである。
図21に示されるサブメニュー画面61がTA表示部36に表示された状態で、前記タッチパネルを構成するTA入力部35で「ケア実施入力」ボタン613の入力操作を受け付けると、携帯端末装置TAのTA看介護記録処理部325は、例えば図22に示す対象者選択画面62をTA表示部36に表示する。この対象者選択画面62は、選択可能な対象者を表示し、看介護を施した、看介護記録の対象者を選択するための画面である。前記対象者選択画面62は、例えば、図22に示すように、メニューバー領域511と、サブメニュー画面61で選択されたサブメニュー名を表示するサブメニュー名表示領域621と、選択可能な1または複数の対象者を一覧で表示する対象者表示領域622(622−1〜622−5)とを備える。サブメニュー名表示領域621には、この例では、入力操作を受け付けた「ケア実施入力」ボタン613に対応するサブメニューのサブメニュー名;「ケア実施入力」が表示される。対象者表示領域622に、選択可能な対象者を一覧で表示するために、TAセンサ情報記憶部332に記憶されたTAセンサ情報テーブルST−TAにおける被監視者名フィールド3323および配設場所フィールド3322に登録されている被監視者名および配設場所が各レコードから取り出され、配設場所および被監視者名がセット(組)で、対象者表示領域622に、TA表示部36を正面視した場合に上から下へ順に所定の基準でソートされて一覧表示で表示される。ソートの基準は、任意であり、例えば、被監視者名の50音順(アルファベット順)や、配設場所の部屋番号順等である。図22に示す例では、配設場所および被監視者名の各セットは、配設場所の部屋番号順でソートされている。なお、TA表示部36の表示領域より、対象者表示領域622が広く、配設場所および被監視者名の各セットが全てTA表示部36の表示領域に表示できない場合には、例えばフリック(flick input)によってTA表示部36の表示領域に表示される対象者表示領域622の領域部分が変更され、TA表示部36の表示領域に表示されていない配設場所および被監視者名のセットが表示できるようになっている。そして、この配設場所および被監視者名の各セットを表示する個々の領域622−1〜622−5は、監視者(携帯端末装置TAのユーザ)によって選択された対象者を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタン(対象者選択ボタン)でもある。
図22の対象者選択画面62の表示中に、携帯端末装置TAのTA看介護記録処理部325は、前記タッチパネルを構成するTA入力部35から、配設場所および被監視者名のセットを表示する領域(対象者選択ボタン)622の入力操作を受け付けて対象者の選択を受け付けると、この選択された対象者(被監視者名)を看介護記録の対象者としてTA記憶部33に記憶し、例えば図23に示す書式選択画面63をTA表示部36に表示する。この書式選択画面63は、看介護の種類に応じて予め用意され選択可能な記録書式を表示し、記録書式を選択するための画面である。前記対象者選択画面62は、例えば、図23に示すように、メニューバー領域511と、対象者選択画面62で選択された対象者名を表示する対象者名表示領域631と、選択可能な1または複数の記録書式をその名称で一覧で表示する書式表示領域632(632−1〜632−4)とを備える。図23に示す例では、図22の対象者選択画面62において「102号室K山M太」を表示する領域(対象者選択ボタン)622−2が入力操作され、対象者名表示領域631には、「102 K山M太」が表示されている。なお、この対象者名表示領域631は、対象者選択画面62を表示する指示を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンでもある。したがって、対象者名表示領域631を入力操作することで、対象者選択画面62から対象者を変更できる。また、TA表示部36の表示領域より、書式表示領域632が広く、記録書式名が全てTA表示部36の表示領域に表示できない場合には、例えばフリック(flick input)によってTA表示部36の表示領域に表示される書式表示領域632の領域部分が変更され、TA表示部36の表示領域に表示されていない記録書式名が表示できるようになっている。そして、この記録書式名を表示する個々の領域632−1〜632−4は、監視者によって選択された記録書式を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタン(書式選択ボタン)でもある。図23に示す例では、書式表示領域632は、食事ケア用の記録書式名として「食事」を表示する「食事」領域632−1と、水分補給ケア用の記録書式名として「水分」を表示する「水分」領域632−2と、排泄ケア用の記録書式名として「排泄」を表示する「排泄」領域632−3と、バイタルチェック用の記録書式名として「バイタル」を表示する「バイタル」領域632−4とを備える。そして、前記「食事」領域632−1は、食事ケア用の記録書式の選択を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンであり、前記「水分」領域632−2は、水分補給ケア用の記録書式の選択を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンであり、前記「排泄」領域632−3は、排泄ケア用の記録書式の選択を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンであり、前記「バイタル」領域632−4は、バイタルチェック用の記録書式の選択を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンである。さらに、図23に示す例では、前記記録書式名を表示する個々の領域632−1〜632−4には、看介護記録の内容も表示されている。例えば、本日、前日および前回における看介護記録の各内容が表示される。この看介護記録の各内容を前記領域632に表示するために、TA看介護記録処理部325は、自機の端末ID、選択され入力された対象者名(被監視者名)、ならびに、本日、前日および前回における看介護記録の各内容を要求する命令を収容する通信信号(看介護記録要求通信信号)を管理サーバ装置SVへ送信する。この看介護記録要求通信信号を受信すると、管理サーバ装置SVは、この受信した看介護記録要求通信信号に収容された対象者名(被監視者名)に対応する本日、前日および前回における看介護記録の各内容を看介護記録情報記憶部235から取り出し、この取り出した本日、前日および前回における看介護記録の各内容、ならびに、前記受信した看介護記録要求通信信号に収容された端末IDおよび対象者名(被監視者名)を収容する通信信号(看介護記録返信通信信号)を、前記受信した看介護記録要求通信信号の送信元の携帯端末装置TAへ返信する。TA看介護記録処理部325は、管理サーバ装置SVからこの看介護記録返信通信信号を受信してその収容されたデータを取り出すことで、前記看介護記録の各内容を前記領域632に表示する。
次に、書式選択画面63の表示中に、携帯端末装置TAのTA看介護記録処理部325は、前記タッチパネルを構成するTA入力部35から、記録書式名を表示する領域(書式選択ボタン)632の入力操作を受け付けて記録書式名の選択を受け付けると、自機の端末ID、前記選択された記録書式名および当該記録書式名の記録書式を要求する命令を収容する通信信号(第3書式要求通信信号)を、TA通信IF部31を介して、管理サーバ装置SVへ送信することで、前記選択を受け付けた記録書式を管理サーバ装置SVへ要求する。
この第3書式要求通信信号を受信すると、管理サーバ装置SVのSV制御部221は、この受信した第3書式要求通信信号に収容された記録書式名に対応する記録書式の電子ファイルを書式情報記憶部234から取り出し、この取り出した記録書式の電子ファイル、ならびに、前記受信した第3書式要求通信信号に収容された端末IDおよび記録書式名を収容する通信信号(第3書式返信通信信号)を、SV通信IF部21(通信部の一例)を介して、前記受信した第3書式録要求通信信号の送信元の携帯端末装置TAへ返信する(書式配信処理工程の一例)。
次に、書式選択画面63の表示中に、携帯端末装置TAは、管理サーバ装置SVから第3書式返信通信信号を受信すると、この受信した第3書式返信通信信号に収容された記録書式の電子ファイルを取り出し、この取り出した記録書式の電子ファイルを用いてTA表示部36に、記録書式画面64を表示する。
例えば、書式選択画面63において「食事」を表示する領域(書式選択ボタン)632−1が入力操作されると、携帯端末装置TAは、TA看介護記録処理部325によって、食事ケア用の記録書式を要求するための第3書式要求通信信号を管理サーバ装置SVへ送信し、その返信として、食事ケア用の記録書式の電子ファイルを収容した第3返信書式通信信号を受信し、例えば、図6に示す食事ケア用記録書式画面64aをTA表示部36に表示する。
監視者(ユーザ)は、TA表示部36に表示された記録書式画面64を参照し、この記録書式画面64の入力項目に応じた看介護の内容を入力する。
上述の例では、監視者(ユーザ)は、TA表示部36に表示された食事ケア用記録書式画面64aを参照し、この食事ケア用記録書式画面64aの看介護記録入力領域641aにおける各領域641a−1〜641a−4に、TA入力部35を用いて食事ケアの内容を入力し、必要に応じて、伝言板/特記チェックボックス(□)642を入力操作する。
より詳しくは、本実施形態では、図6に示す食事ケア用記録書式画面64aの看介護記録入力領域641aにおける各領域641a−1〜641a−4を入力操作(例えばタップ)すると、当該領域641a−1〜641a−4に入力すべきデータの属性(例えばテキストデータや数値データ等)に応じた、データの入力のためのサブウィンドウが当該食事ケア用記録書式画面64aに重ねられて開くようになっている。
例えば、主食量入力領域641a−1や副食量入力領域641a−2が入力操作されると、例えば図24に示す食事量選択画面71が当該食事ケア用記録書式画面64aに重ねられてTA表示部36に表示される。この食事量選択画面71は、食事の全体量(主食の全体量や副食の全体量)に対する被監視者Obの摂取割合を、当該携帯端末装置TAに選択入力するための画面である。前記食事量選択画面71は、例えば図24に示すように、選択入力可能な互いに異なる複数の摂取割合を表示する摂取割合選択領域711と、「戻る」ボタン712とを備える。摂取割合選択領域711における各摂取割合を表示する各領域それぞれには、前記複数の摂取割合の中から1個の摂取割合を指定して入力するためのラジオボタン(○)が備えられている。図24に示す例では、0割のラジオボタンがチェックされており、0割が指定されて携帯端末装置TAに入力される。「戻る」ボタン712は、このサブウィンドウ(図24に示す例では食事量選択画面71)を閉じる指示を入力するためのボタンである。
また例えば、自由記述入力領域641a−3が入力操作されると、例えば図25に示すテキスト入力画面72が当該食事ケア用記録書式画面64aに重ねられてTA表示部36に表示される。このテキスト入力画面72は、文字を、当該携帯端末装置TAに入力するための画面である。テキスト入力画面72は、例えば、図25に示すように、選択入力可能な互いに異なる複数の文字ボタン等を備える文字入力キーボード画面721を備える。
また例えば、ケア実施時間入力領域641a−4が入力操作されると、例えば図26に示す数値入力画面73が当該食事ケア用記録書式画面64aに重ねられてTA表示部36に表示される。この数値入力画面73は、数値を、当該携帯端末装置TAに入力するための画面である。数値入力画面73は、例えば、図26に示すように、選択入力可能な互いに異なる複数の数値ボタン等を備える数値入力キーボード画面731を備える。
監視者(ユーザ)は、食事量選択画面71を用いて、前記タッチパネルを構成するTA入力部35から、主食の摂取量を主食量入力領域641a−1に入力し、食事量選択画面71を用いて、前記TA入力部35から、副食の摂取量を副食量入力領域641a−2に入力し、テキスト入力画面72を用いて、前記TA入力部35から、メモを必要に応じて自由記述入力領域641a−3に入力し、数値入力画面73を用いて、前記TA入力部35から、看介護を実施した時刻をケア実施時間入力領域641a−4に入力し、必要に応じて、伝言板/特記チェックボックス(□)642を入力操作する。
そして、監視者(ユーザ)は、「送信する」ボタン643を入力操作する。
「送信する」ボタン643の入力操作を受け付けると、携帯端末装置TAのTA看介護記録処理部325は、自機の端末ID、選択され入力された対象者名(被監視者名)、ならびに、記録書式画面64を用いて入力された看介護記録の内容(上述の例では食事ケア用記録書式画面64aを用いて入力された主食の摂取量、副食の摂取量、メモ、ケア実施時間および伝言板/特記の許否)を収容する通信信号(看介護記録通信信号)を、TA通信IF部31により、管理サーバ装置SVへ送信する。
管理サーバ装置SVは、SV通信IF部21により、この看介護記録通信信号を受信すると、この受信した看介護記録通信信号に収容された、対象者名(被監視者名)と看介護記録の内容(上述の例では主食の摂取量、副食の摂取量、メモ、ケア実施時間および伝言板/特記の許否)とを互いに対応付けて看介護記録情報記憶部235に記憶する(看介護記録処理工程の一例)。
(電子伝言板)
次に、図27〜図30を用いて、本実施形態の被監視者監視システムMSにおける電子伝言板が説明される。図27は、携帯端末装置TAに表示される伝言板画面の一例を示す図である。図28は、携帯端末装置TAに表示されるメッセージ入力画面の一例を示す図である。図29は、携帯端末装置TAに表示されるメッセージ入力後の伝言板画面の一例を示す図である。図30は、携帯端末装置TAに表示される伝言板画面の別の例を示す図である。
図21に示されるサブメニュー画面61がTA表示部36に表示された状態で、前記タッチパネルを構成するTA入力部35で「スタッフ伝言板」ボタン612の入力操作を受け付けると、携帯端末装置TAの伝言板処理部327は、TA通信IF部31により、電子伝言板の取得要求を管理サーバ装置SVに送信する。管理サーバ装置SVの伝言板配信処理部227は、電子伝言板を伝言板情報記憶部236から読み出し、読み出した電子伝言板を、SV通信IF部21により、電子伝言板の取得要求を送信した携帯端末装置TAに送信する(伝言板配信処理工程の一例)。
携帯端末装置TAの伝言板処理部327は、TA通信IF部31により受信した電子伝言板を用いて、例えば図27に示される伝言板画面66をTA表示部36に表示する。
伝言板画面66は、図27に示されるように、メニューバー領域511と、サブメニュー画面61で選択されたサブメニュー名(図27の例では「スタッフ伝言板」)を表示するサブメニュー名表示領域661と,伝言板領域662と、「メッセージの送信」と記載されたメッセージ入力領域663と,送信ボタン664とを備える。
伝言板領域662は、メッセージの作成者を表す作成者領域665と、メッセージ本文及び作成日時が記載されたメッセージ表示領域666とを含む。管理サーバ装置SVから送信された電子伝言板が、複数の伝言板メッセージを含む場合には、複数の伝言板領域662が設けられる。この伝言板領域662は、フリック操作又はスワイプ操作によって上下にスクロールされる。
図27に示される伝言板画面66が表示された状態で、「メッセージの送信」と記載されたメッセージ入力領域663が入力操作(タップ)されると、例えば図28に示されるように、数値入力画面73が伝言板画面66に重ねられたメッセージ入力画面67がTA表示部36に表示される。この数値入力画面73は、図26に示されるものと同様であり、数値入力キーボード画面731を備える。なお、数値入力画面73は、タブの選択によりテキスト入力画面72(図25)に切り替えられるように構成されている。
数値入力画面73又はテキスト入力画面72を用いてメッセージを入力すると、メッセージ入力領域663に入力されたメッセージが表示される。入力文字数が多くなると、メッセージ入力領域663はスクロールされる。メッセージの入力が終了し、送信ボタン664が入力操作(タップ)されると、伝言板処理部327は、TA通信IF部31により、入力されたメッセージと作成者名(監視者名)と例えば端末IDとを含む通信信号を管理サーバ装置SVに送信する。管理サーバ装置SVの伝言板登録処理部226は、伝言板情報記憶部236のサーバ側伝言板情報テーブル2360に、送信されてきたメッセージ等を記憶させる(伝言板登録処理工程の一例)。
また、送信ボタン664が入力操作(タップ)されると、図29に示されるように、数値入力画面73が消去されて、メッセージ入力画面67は伝言板画面66に戻る。
伝言板画面66では、図29に示されるように、自分(図29では介護士NB)が入力したメッセージ表示領域666は、白地の背景を有し、他のスタッフ(図27〜図29では介護士NA)が入力したメッセージ表示領域666は、第1色(例えば黄土色)の背景を有する。また、図30に示されるように、属性グループのうち第1グループGR1に属するユーザ(図30では看護師NC)が入力したメッセージ表示領域666は、第2色(例えばピンク)の背景を有する。このように、本実施形態では、第1グループGR1に属するユーザ(図30では看護師NC)が入力したメッセージ表示領域666は、強調表示されている。
管理サーバ装置SVの伝言板配信処理部227は、電子伝言板を伝言板情報記憶部236から読み出し、読み出した電子伝言板を携帯端末装置TAに送信する際に、ユーザ情報記憶部237のサーバ側ユーザ情報テーブル2370に基づき、伝言板画面66で表された電子伝言板を携帯端末装置TAに送信してもよい。
代替的に、伝言板配信処理部227は、電子伝言板を伝言板情報記憶部236から読み出し、読み出した電子伝言板を携帯端末装置TAに送信する際に、ユーザ情報記憶部237のサーバ側ユーザ情報テーブル2370の情報とともに、電子伝言板を携帯端末装置TAに送信してもよい。この場合には、携帯端末装置TAの伝言板処理部327は、第1グループGR1に属するユーザが入力したメッセージ表示領域666が、強調表示されるように、伝言板画面66を生成してもよい。
(伝言板/特記チェックボックス)
次に、図31〜図33を用いて、記録書式画面64に設けられている伝言板/特記チェックボックス642(選択ボタンの一例)が入力操作されたときの動作が説明される。図31は、水分補給ケア用の記録書式画面にテキスト入力画面が重ねられたメッセージ入力画面の一例を示す図である。図32は、看介護の内容の入力が完了した水分補給ケア用の記録書式画面の一例を示す図である。図33は、伝言板画面の一例を示す図である。
図32に示されるように、水分補給ケア用記録書式画面64dは、食事ケア用記録書式画面64a(図6)等と同様に、メニューバー領域511と、対象者名表示領域631と、看介護記録入力領域641dと、伝言板/特記チェックボックス(□)642と、「送信する」ボタン643とを備える。
水分補給ケア用の記録書式では、例えば、本実施形態では、前記入力項目として摂取量、水分の種類、メモおよびケア実施時間であり、これらを入力するために、看介護記録入力領域641dは、摂取量を入力するための摂取量入力領域641d−1と、水分の種類を入力するための種類入力領域641d−2と、メモを入力するための自由記述入力領域641d−3と、看介護を実施した時刻を入力するためのケア実施時間入力領域641d−4とを備える。
上述のように、自由記述入力領域641d−3が入力操作されると、例えば図31に示すテキスト入力画面72が当該水分補給ケア用記録書式画面64dに重ねられてTA表示部36に表示される。テキスト入力画面72は、図25と同様に、文字入力キーボード画面721を備える。テキスト入力画面72は、タブの選択により、数値入力画面73(例えば図28)に切り替えられるように構成されている。
監視者(ユーザ)によって、テキスト入力画面72又は数値入力画面73が用いられて自由記述入力領域641d−3に文言が入力される。文言の入力が終了し、文字入力キーボード画面721の改行キー722が入力操作されると、テキスト入力画面72が消去され、図32に示される水分補給ケア用記録書式画面64dがTA表示部36に表示される。図32の例では、自由記述入力領域641d−3に「砂糖無し」と表示されている。この水分補給ケア用記録書式画面64dにおいて、図32の例では、伝言板/特記チェックボックス642が入力操作されている(つまりチェックボックスにチェックが入れられている)。
図32に示される水分補給ケア用記録書式画面64dにおいて、「送信する」ボタン643が入力操作されると、携帯端末装置TAのTA看介護記録処理部325は、TA通信IF部31により、水分補給ケア用記録書式画面64dの看介護記録情報を管理サーバ装置SVに送信する。
管理サーバ装置SVのSV看介護記録処理部224は、送られてきた看介護記録情報を看介護記録情報記憶部235に保存する。また、伝言板/特記チェックボックス642が入力操作されているため、SV看介護記録処理部224は、自由記述入力領域641d−3に入力されている内容(図32の例では「砂糖無し」)を、看介護記録の特記事項の欄に記録する。
また、伝言板/特記チェックボックス642が入力操作されているため、SV看介護記録処理部224は、水分補給ケア用記録書式画面64dの看介護記録の内容を伝言板情報記憶部236の電子伝言板に登録する(看介護記録処理工程の一例)。すなわち、SV看介護記録処理部224は、サーバ側伝言板情報テーブル2360(図11)の、ログイン中の監視者に対応する看介護記録フィールド2364に、看介護記録のファイル名を登録する。また、図32の例では、ケア実施時間入力領域641d−4に「現在」と入力されているので、SV看介護記録処理部224は、サーバ側伝言板情報テーブル2360(図11)の日時フィールド2363に看介護記録を受信した日時を登録する。図11の例では、介護士NAに対応する看介護記録フィールド2364に「FNA001」が登録され、日時フィールド2363に「2016/06/16 13:56」が登録されている。
この水分補給ケア用記録書式画面64dの看介護記録の内容が電子伝言板に登録された後で、サブメニュー画面61(図21)の「スタッフ伝言板」ボタン612が入力操作されると、管理サーバ装置SVの伝言板配信処理部227は、サーバ側伝言板情報テーブル2360(図11)の内容を検索する。伝言板配信処理部227は、介護士NAに対応する看介護記録フィールド2364に登録されているファイル名「FNA001」を読み出して、看介護記録情報を取得する。そして、伝言板配信処理部227は、介護士NAの看介護記録情報と、介護士NBのメッセージに関する情報と、看護師NCのメッセージに関する情報とを、SV通信IF部21により、携帯端末装置TAに送信する(伝言板配信処理工程の一例)。
携帯端末装置TAの伝言板処理部327は、受信した情報に基づき、例えば図33に示す伝言板画面66をTA表示部36に表示する。このように、記録書式画面64の伝言板/特記チェックボックス642が入力操作されると、看介護記録の内容と、自由記述入力領域641d−3に入力された内容(図33の例では「砂糖無し」)とが、伝言板画面66に含まれることとなる。
(効果)
以上説明されたように、本実施形態における被監視者監視システムMS、中央処理装置の一例としての管理サーバ装置SV、および、これに実装された中央処理方法は、書式配信処理部223によって、携帯端末装置TAからの看介護の種類に応じた記録書式の要求をSV通信IF部21で受信すると、書式情報記憶部234から看介護の種類に応じた記録書式を抽出し、記録書式の要求を送信した携帯端末装置TAに、抽出した記録書式をSV通信IF部21により送信する。したがって、携帯端末装置TAには、看介護の種類に応じた記録書式が表示される。
また、携帯端末装置TAから送信された伝言板メッセージをSV通信IF部21により受信すると、伝言板登録処理部226によって、受信した伝言板メッセージが伝言板情報記憶部236の電子伝言板に登録される。携帯端末装置TAから送信された電子伝言板の取得要求をSV通信IF部21により受信すると、伝言板配信処理部227によって、電子伝言板を表す伝言板画面が生成され、生成された伝言板画面が、SV通信IF部21により取得要求を送信した携帯端末装置TAに送信される。したがって、電子伝言板に登録された伝言板メッセージを、複数の携帯端末装置TAの各ユーザ間で、共有することができる。
また、書式情報記憶部234に記憶されている記録書式は、看介護記録を電子伝言板に登録するか否かを選択する伝言板/特記チェックボックス642を含む。伝言板/特記チェックボックス642により看介護記録を電子伝言板に登録することが選択されているときは、SV看介護記録処理部224によって、看介護記録が伝言板情報記憶部236の電子伝言板に登録される。したがって、看介護記録の内容によって、必要な場合にのみ、看介護記録を複数の携帯端末装置TAの各ユーザの間で共有することができる。
また、上述の実施形態では、属性グループのうち第2グループGR2に属するユーザが入力したメッセージ表示領域666は、白地又は第1色の背景を有し、第1グループGR1に属するユーザ(図30では看護師NC)が入力したメッセージ表示領域666は、第2色(例えばピンク)の背景を有する。このように、上述の実施形態では、第1グループGR1に属するユーザ(図30では看護師NC)が入力したメッセージ表示領域666は、強調表示されている。第1グループGR1に属するユーザ(上記実施形態では看護師)が入力したメッセージは、重要度が高いと考えられる。そこで、第1グループGR1に属するユーザが入力したメッセージを強調表示することにより、他のユーザが見落とすのを防止することができる。
また、上述の実施形態では、第1グループGR1に属するユーザのメッセージ(図11の例では、看護師NCの「○○さんの体温、注視して下さい。」とのメッセージ)を含むメッセージ情報510は、ユーザが携帯端末装置TAをログインしたときに、ログイン後の初期画面(図18の例では待受け画面51)に重ねて表示される。上述のように、第1グループGR1に属するユーザ(上記実施形態では看護師)が入力したメッセージは、重要度が高いと考えられる。そこで、第1グループGR1に属するユーザが入力したメッセージをログイン後の初期画面に表示することにより、他のユーザが見落とすのを防止することができる。
(その他)
(1)上述の実施形態において、ユーザが第1グループGR1に属する携帯端末装置TAに記録書式画面64を送信する際に、書式配信処理部223は、伝言板/特記チェックボックス642への入力操作を無効な状態に設定してもよい。例えば、書式配信処理部223は、伝言板/特記チェックボックス642にチェックを入れておいてもよい。SV看介護記録処理部224は、伝言板/特記チェックボックス642への入力操作の有無に関係なく、看介護記録を伝言板情報記憶部236の電子伝言板に登録してもよい。
上述のように、第1グループGR1に属するユーザ(上記実施形態では看護師)が入力したメッセージは、重要度が高いと考えられる。そこで、第1グループGR1に属するユーザが入力した看介護記録を強制的に伝言板情報記憶部236の電子伝言板に登録してもよい。これによって、第1グループGR1に属するユーザが入力した看介護記録を他のユーザが確実に見ることができる。
(2)上述の実施形態では、状況パラメータは、位置情報、監視者情報および受信時刻から構成されたが、状況パラメータは、位置情報、監視者情報および受信時刻のうちのいずれか1つであって良く、また、位置情報、監視者情報および受信時刻のうちのいずれか2つであって良い。さらに、状況パラメータは、これら位置情報、監視者情報および受信時刻に加え、あるいは、これらに代え、前回に表示された記録書式等の別のパラメータを備えて構成されて良い。
(3)上述の実施形態では、第1書式要求通信信号は、状況パラメータとして、位置情報を収容したが、位置情報および監視者情報を収容して良く、また、位置情報、監視者情報および送信時刻を収容して良い。前記送信時刻は、前記受信時刻に代え、前記記録書式の要求時刻として用いられる。
(4)上述の実施形態では、端末装置SP、TAに自動的に表示される記録書式は、第1および第2候補の2個であったが、3個以上であっても良い。
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。