以下、図面を参照して、本発明の1又は複数の実施形態が説明される。しかし、発明の範囲は、開示された実施形態に限定されない。
各図において、同一符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その構成について、既に説明している内容については、その説明を省略する。本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し(例えば、入力画面100)、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す(例えば、入力画面100-1)。
実施形態に係る被監視者監視支援システムは、監視すべき監視対象である被監視者(言い換えれば、見守るべき見守り対象である見守り対象者)を複数の装置を用いて監視するシステムであり、端末装置と、前記端末装置と通信可能に接続され、被監視者に関わる所定のイベント(事象)を検知して前記イベントを前記端末装置へ通知する被監視者監視支援装置と、を備える。前記被監視者監視支援装置は、1個の装置で一体に構成されて良いが、本明細書では、被監視者監視支援装置は、センサ装置と、前記センサ装置及び前記端末装置それぞれと通信可能に接続される管理サーバ装置とを備えることで、2種類の各装置で別体に構成される。前記センサ装置は、被監視者に関わる前記所定のイベントを検知して前記管理サーバ装置へ通知(報知、送信)する。前記管理サーバ装置は、前記センサ装置から前記通知を受けると、前記通知を受けた前記イベントを管理するとともに前記イベントを前記センサ装置に対応付けられた所定の端末装置へ再通知(再報知、再送信)する。前記端末装置は、1種類の装置であって良いが、本明細書では、前記端末装置は、固定端末装置と携帯端末装置との2種類の装置である。これら固定端末装置と携帯端末装置との主な相違は、固定端末装置が固定的に運用され、携帯端末装置が例えば看護師や介護士等の監視者(ユーザ)に携行されて運用される点である。これら固定端末装置と携帯端末装置とは、略同様であるので、以下では、携帯端末装置を主に説明する。
図1は、実施形態に係る被監視者監視支援システムMSの構成を説明する説明図である。被監視者監視支援システムMSは、より具体的には、例えば、1または複数のセンサ装置SU(SU-1~SU-4)と、管理サーバ装置SVと、固定端末装置SPと、1または複数の携帯端末装置TA(TA-1、TA-2)と、構内交換機(PBX、Private Branch eXchange)CXとを備え、これらは、有線や無線で、LAN(Local Area Network)等の網(ネットワーク、通信回線)NWを介して通信可能に接続される。ネットワークNWには、通信信号を中継する例えばリピーター、ブリッジ及びルーター等の中継機が備えられても良い。図1に示す例では、これら複数のセンサ装置SU-1~SU-4、管理サーバ装置SV、固定端末装置SP、複数の携帯端末装置TA-1、TA-2及び構内交換機CXは、L2スイッチの集線装置(ハブ、HUB)LS及びアクセスポイントAPを含む有線及び無線の混在したLAN(例えばIEEE802.11規格に従ったLAN等)NWによって互いに通信可能に接続されている。より詳しくは、複数のセンサ装置SU-1~SU-4、管理サーバ装置SV、固定端末装置SP及び構内交換機CXは、集線装置LSに接続され、複数の携帯端末装置TA-1、TA-2は、アクセスポイントAPを介して集線装置LSに接続されている。そして、ネットワークNWは、TCP(Transimission Control Protocol)及びIP(Internet Protocol)等のインターネットプロトコル群が用いられることによっていわゆるイントラネットを構成する。構内交換機CXは、公衆電話網PNによって電話TLと接続されている。
被監視者監視支援システムMSは、被監視者Obに応じて適宜な場所に配設される。被監視者Obは、例えば、病気や怪我等によって看護を必要とする者や、身体能力の低下等によって介護を必要とする者や、一人暮らしの独居者等である。特に、早期発見と早期対処とを可能にする観点から、被監視者Obは、例えば異常状態等の所定の不都合なイベントがその者に生じた場合にその発見を必要としている者であることが好ましい。このため、被監視者監視支援システムMSは、被監視者Obの種類に応じて、病院、老人福祉施設及び住戸等の建物に好適に配設される。図1に示す例では、被監視者監視支援システムMSは、複数の被監視者Obが入居する複数の居室RMや、ナースステーション等の複数の部屋を備える介護施設の建物に配設されている。
センサ装置SUは、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAと通信する通信機能等を備え、被監視者Obに関わる所定のイベントを検知してこの検知した前記イベントを管理サーバ装置SVへ通知し、端末装置SP、TAとの間で音声通話を行い、そして、動画を含む画像を生成して端末装置SP、TAへ動画を配信する装置である。前記所定のイベントは、好ましくは、対処が必要なイベントを含む。
図1には、一例として、4個のセンサ装置SU-1~SU-4が示されており、センサ装置SU-1は、被監視者Obの一人であるAさんOb-1の居室RM-1に配設され、センサ装置SU-2は、被監視者Obの一人であるBさんOb-2の居室RM-2に配設され、センサ装置SU-3は、被監視者Obの一人であるCさんOb-3の居室RM-3に配設され、そして、センサ装置SU-4は、被監視者Obの一人であるDさんOb-4の居室RM-4に配設されている。
管理サーバ装置SVは、ネットワークNWを介して他の装置SU、SP、TAと通信する通信機能等を備え、センサ装置SUから、被監視者Obに関わる所定のイベントの通知を受信すると被監視者Obに対する監視に関する情報(監視情報)を管理する装置である。管理サーバ装置SVは、センサ装置SUから前記イベントの通知として第1イベント通知通信信号を受信すると、前記第1イベント通知通信信号に収容された各情報に基づいて、被監視者Obに対する監視に関する前記監視情報を記憶(記録)し、そして、被監視者Obに対する監視に関する前記監視情報を収容した通信信号(第2イベント通知通信信号)を、前記センサ装置SUに予め対応付けられた所定の端末装置SP、TAに送信する。このために、管理サーバ装置SVは、センサ装置SUから送信された第1イベント通知通信信号等の通知先(再通知先、再報知先、送信先)を示す、送信元であるセンサIDと通知先(再通知先)である端末IDとの対応関係(通知先対応関係)、及び、その通信アドレスを記憶する。端末ID(端末装置識別子)は、端末装置SP、TAを特定し識別するための識別子である。そして、管理サーバ装置SVは、クライアント(本実施形態では固定端末装置SP及び携帯端末装置TA等)の要求に応じたデータを前記クライアントに提供する。このような管理サーバ装置SVは、例えば、通信機能付きのコンピュータによって構成可能である。
固定端末装置SPは、被監視者監視支援システムMSのユーザインターフェース(UI)として機能する装置である。この機能を達成するために、固定端末装置SPは、ネットワークNWを介して他の装置SU、SV、TAと通信する通信機能、所定の情報を表示する表示機能、及び、所定の指示及びデータを入力する入力機能等を備え、管理サーバ装置SV及び携帯端末装置TAに与える所定の指示及びデータが入力されたり、センサ装置SUで得られた監視情報を表示したりする。このような固定端末装置SPは、例えば、通信機能付きのコンピュータによって構成可能である。
携帯端末装置TAは、監視者NSが携帯している。携帯端末装置TAは、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、SUと通信する通信機能、所定の情報を表示する表示機能、所定の指示やデータを入力する入力機能、及び、音声通話を行う通話機能等を備え、管理サーバ装置SV及びセンサ装置SUに与える所定の指示及びデータを入力したり、管理サーバ装置SVからの通知によってセンサ装置SUで得られた監視情報(動画を含む)を表示したり、センサ装置SUとの間で音声通話によってナースコールの応答や声かけしたり等をするための機器である。
図1に示す被監視者監視支援システムMSは、被監視者Obの監視を支援する機能に加えて、監視記録の作成を支援する機能を有する。後者の機能の観点から言えば、被監視者監視支援システムMSは、監視記録作成支援システムRSと言うことができる。
実施形態では、居室RMが個室である例で説明しているが、居室RMに複数の被監視者Obが居住してもよい。すなわち、居室RMは相部屋でもよい。この場合、複数の被監視者Obのそれぞれの居住スペース(例えば、ベッドおよびこの周辺)を俯瞰する複数のセンサ装置SUが居室RMに配置される。このように、複数のセンサ装置SUは、複数の被監視者Obがそれぞれいる監視領域(個室、居住スペース)にそれぞれ配置されている。
管理サーバ装置SV(管理装置)の構成について説明する。図2は、管理サーバ装置SVの構成を示すブロック図である。管理サーバ装置SVは、管理サーバ側制御処理部(SV制御処理部)30と、管理サーバ側通信インターフェース部(SV通信IF部)31と、監視記録管理部33と、を備える。
SV制御処理部30は、管理サーバ装置SVの各部(SV通信IF部31、監視記録管理部33)を、当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するための装置である。
SV制御処理部30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及び、HDD(Hard Disk Drive)等のハードウェアプロセッサ、並びに、SV制御処理部30の機能を実行するためのプログラムおよびデータ等によって実現される。SV制御処理部30の機能の一部又は全部は、CPUによる処理に替えて、又は、これと共に、DSP(Digital Signal Processor)による処理によって実現されてもよい。又、SV制御処理部30の機能の一部又は全部は、ソフトウェアによる処理に替えて、又は、これと共に、専用のハードウェア回路による処理によって実現されてもよい。以上説明したことは、監視記録管理部33、図11を用いて後で説明するTA制御処理部40、図15を用いて後で説明するSU制御処理部10、検知部14、紐付け情報生成部16、記録部17、図17を用いて後で説明する入力画面生成部337、入力画面選択部338、図26を用いて後で説明する読取部46、紐付け情報生成部47、記録部48についても同様のことが言える。これらの機能ブロック(SV制御処理部30等)は、ハードウェアプロセッサにより実現できると言うこともできる。
SV通信IF部31は、SV制御処理部30に接続され、SV制御処理部30の制御に従って通信を行うための通信回路である。SV通信IF部31は、SV制御処理部30から入力された転送すべきデータを収容した通信信号を、この被監視者監視支援システムMSのネットワークNWで用いられる通信プロトコルに従って生成し、この生成した通信信号を、ネットワークNWを介して他の装置SU、SP、TAへ送信する。SV通信IF部31は、ネットワークNWを介して他の装置SU、SP、TAから通信信号を受信し、この受信した通信信号からデータを取り出し、この取り出したデータをSV制御処理部30が処理可能な形式のデータに変換してSV制御処理部30へ出力する。SV通信IF部31は、例えば、IEEE802.11規格等に従った通信インターフェース回路を備えて構成される。
SV制御処理部30は、管理サーバ側通知部(SV通知部)32の機能を有する。SV通知部32は、携帯端末装置TA、固定端末装置SPに各種の通知をする。例えば、SV通知部32は、管理サーバ装置SVがセンサ装置SUからイベント発生の通知をされたとき、固定端末装置SPおよび携帯端末装置TAのそれぞれを宛先として、SV通信IF部31に、イベント発生を通知させる。
監視記録管理部33は、監視プランテーブル336と、入力画面記憶部332と、入力画面生成部337と、入力画面選択部338と、監視記録テーブル331と、を備える。
監視プランテーブル336は、毎日の監視プランを示すテーブルである。実施形態では、介護業務を例にしているので、監視プランは、介護プランを意味する。図3は、ある日の監視プランテーブル336-1の一例を説明する説明図である。監視プランは、複数の被監視者Obのそれぞれについて定められており、被監視者Obに応じて監視プランが異なる。図3には、被監視者Ob-1(Mr.A・・・)、被監視者Ob-2(Ms.B・・・)、被監視者Ob-3(Ms.C・・・)に適用される監視プランが示されている。
監視プランは、時間単位で決められており、例えば、6時~7時の時間帯は、被監視者Obのバイタルが測定される時間帯であり、7時~8時の時間帯は、被監視者Obの朝食の時間帯であり、9時~10時は、被監視者Obのレクレーションの時間帯であり、10時~11時は、被監視者Obのおやつの時間帯であり、11時~12時は、被監視者Obの風呂の時間帯であり、12時~13時は、被監視者Obの昼食の時間帯である。
監視プランは、被監視者Ob毎にきめ細かく定められいるが、実施形態では説明を簡単にするために、図4に示す監視プランテーブル336-2を例にして説明する。図4は、ある日の監視プランテーブル336-2の他の例を説明する説明図である。図4には、被監視者Ob-1(Mr.A・・・)、被監視者Ob-2(Ms.B・・・)、被監視者Ob-3(Ms.C・・・)に適用される監視プランが示されている。6時~7時の時間帯は、被監視者Obのバイタルが測定される時間帯であり、7時~8時の時間帯は、被監視者Obの朝食の時間帯であり、12時~13時は、被監視者Obの昼食の時間帯であり、18時~19時は、被監視者Obの夕食の時間帯である。
図2を参照して、入力画面記憶部332は、入力画面100を記憶する。入力画面100は、被監視者Obの監視記録(介護記録)を入力するための画面である。被監視者Obの監視業務は、様々あり、各業務に応じて入力画面100が用意されている。ここでは、被監視者Obの起床時のバイタル情報(体温、血圧等)を入力するための入力画面100(バイタル用)、被監視者Obが朝食をしたときの情報(食事量、水分量等)を入力するための入力画面100(朝食用)、被監視者Obが昼食をしたときの情報(食事量、水分量等)を入力するための入力画面100(昼食用)、被監視者Obが夕食をしたときの情報(食事量、水分量等)を入力するための入力画面100(夕食用)が用意されている。このため、1人の被監視者Obに対して、1日に使用される入力画面100が複数種類となる。これを入力画面群Gと称する。
図5は、被監視者Ob-1に割り当てられた入力画面100-1の一例を説明する画面図である。図6は、被監視者Ob-2に割り当てられた入力画面100-2の一例を説明する画面図である。これらの入力画面100は、バイタル用であり、欄101~欄104、および、ソフトキー105,106を備える。監視記録の入力方法は、キー入力を例にしているが、これに限定されず、音声入力でもよいし、入力画面100が表示されるタッチパネルTP(図12)への手書入力でもよい。
図5および図6を参照して、欄101には、被監視者Obの氏名が表示される。入力画面100-1の欄101には、被監視者Ob-1の氏名「Mr.A・・・・」が表示されている。入力画面100-2の欄101には、被監視者Ob-2の氏名「Ms.B・・・・」が表示されている。欄102には、体温が入力される。欄103には、血圧が入力される。欄104には、監視者NSが被監視者Obについて気づいたことがあれば、これがメモとして記録される。
ソフトキー105が押下されると、欄104にメモを入力することができる。ソフトキー106が押下されると、携帯端末装置TAは、入力画面100に入力された内容(監視記録)を管理サーバ装置SVに送信する。
図7は、被監視者Ob-1に割り当てられた入力画面100-1の他の例を説明する画面図である。図8は、被監視者Ob-2に割り当てられた入力画面100-2の他の例を説明する画面図である。これらの入力画面100は、朝食用であり、欄101,104,107~109、および、ソフトキー105,106を備える。図8に示す入力画面100-2は、さらに、欄110を備える。欄107には、朝食において、主食を食べた量が入力される。欄108には、朝食において、副食を食べた量が入力される。欄109には、朝食で摂取された水分量が入力される。
欄110には、朝食後に薬を飲んだことが記録される。欄110は、入力画面100-2に設けられているが、入力画面100-1に設けられていない。これは、被監視者Ob-2(「Ms.B・・・・」)は、朝食後に薬を飲む必要があるからであり、被監視者Ob-1(「Mr.A・・・・」)は、朝食後に薬を飲む必要がないからである。
図2を参照して、入力画面記憶部332は、入力画面100を入力画面群Gの単位で記憶する。詳しく説明する。図9は、入力画面記憶部332に記憶されている複数の入力画面群Gを説明する説明図である。入力画面記憶部332は、複数種類の入力画面100を、複数の時間帯のそれぞれに割り当てて予め記憶している。入力画面群G-1は、被監視者Ob-1に割り当てられた複数種類の入力画面100-1により構成される。入力画面群G-2は、被監視者Ob-2に割り当てられた複数種類の入力画面100-2により構成される。入力画面群G-3は、被監視者Ob-3に割り当てられた複数種類の入力画面100-3により構成される。複数種類の入力画面は、1日分の入力画面である。「6:00-6:59」の入力画面100は、バイタル用である。「7:00-7:59」の入力画面100は、朝食用である。「12:00-12:59」の入力画面100は、昼食用である。「18:00-18:59」の入力画面100は、夕食用である。
具体例で説明すると、図5に示す入力画面100-1は、「6:00-6:59」の入力画面100-1である。図6に示す入力画面100-2は、「6:00-6:59」の入力画面100-2である。図7に示す入力画面100-1は、「7:00-7:59」の入力画面100-1である。図8に示す入力画面100-2は、「7:00-7:59」の入力画面100-2である。
図2を参照して、入力画面生成部337は、各業務用の入力画面100の雛形を予め記憶しており、その日の監視プランに従って、被監視者Obに割り当てられる入力画面群Gを生成する処理を、複数の被監視者Obのそれぞれに対して実行する。入力画面生成部337は、入力画面群Gを被監視者Obと紐付けて入力画面記憶部332に記憶させる処理を、複数の入力画面群Gのそれぞれに対して実行する。
入力画面選択部338は、監視者NSが携帯端末装置TAを操作して、記録の対象となる被監視者Obを特定し、かつ、入力画面をリクエストしたとき、現在時刻が含まれる時間帯に割り当てられた入力画面100を、記録の対象となる被監視者Obに割り当てられた入力画面群Gの中から選択する。被監視者Obの特定は、例えば、監視者NSが携帯端末装置TAを操作して、記録の対象となる被監視者Obの氏名を入力してもよいし、携帯端末装置TAに表示された、複数の被監視者Obを示す氏名欄から被監視者Obの氏名を選択してもよい。
例えば、監視者NSが、6時~7時の時間帯に、携帯端末装置TAを操作して、被監視者Ob-1を特定し、かつ、入力画面をリクエストしたとき、入力画面選択部338は、入力画面群G-1の中から6時~7時の時間帯に割り当てられた入力画面100-1(図5に示すバイタル用の入力画面100-1)を選択する。
SV制御処理部30は、入力画面100をリクエストする操作がされた携帯端末装置TAを宛先として、SV通信IF部31(送信部)に、入力画面選択部338によって選択された入力画面100を送信させる。
監視記録テーブル331は、各被監視者Obに関する監視記録を示すテーブルである。図10は、ある日の監視記録テーブル331の一例を説明する説明図である。監視記録テーブル331は、欄3311~3318を含む。
欄3311には、被監視者Obの氏名が予め記録されている。欄3312には、被監視者Obのバイタル情報が記録される。欄3313には、被監視者Obが朝食をしたときの情報が記録される。欄3314には、被監視者Obが昼食をしたときの情報が記録される。欄3315には、被監視者Obが夕食をしたときの情報が記録される。欄3316には、被監視者Obが一日に摂取した水分量が記録される。欄3317には、食後に薬を飲む被監視者Obについて、薬を飲んだことが記録される。欄3318には、被監視者Obの排泄に関する情報が記録される。
排泄に関する情報以外は、入力画面100を用いて記録される。排泄に関する情報は、入力画面100を用いないで別の方法で記録される。図1を参照して、例えば、各居室RMのトイレの便座に設置された着座センサー(不図示)が、便座に人が着座している時間の長さを基にして、大便か小便かを判定し、この判定結果、および、排泄時刻をセンサ装置SUに送信する。人が便座に着座した時刻が排泄時刻とされる。センサ装置SUは、管理サーバSVを宛先として、判定結果、排泄時刻、および、居室番号を含む排泄情報を通知する。図2を参照して、監視記録管理部33は、居室番号と被監視者Obとを対応付けたテーブルを予め記憶している。監視記録管理部33は、このテーブルを用いて、排泄情報に含まれる居室番号で示される居室RMに居住している被監視者Obの氏名を特定し、この氏名の被監視者Obについて、判定結果(大便または小便)、および、排泄時刻を監視記録テーブル331の欄3318(図10)に記録する。
携帯端末装置TAの構成について説明する。図11は、携帯端末装置TAの構成を示すブロック図である。図12は、携帯端末装置TAの外観の平面図である。携帯端末装置TAは、携帯端末側制御処理部(TA制御処理部)40と、携帯端末側通信インターフェース部(TA通信IF部)41と、携帯端末側入力部(TA入力部)42と、携帯端末側出力部(TA出力部)43と、を備える。
TA制御処理部40は、携帯端末装置TAPの各部(TA通信IF部41、TA入力部42、TA出力部43)を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するための装置である。
TA通信IF部41は、TA制御処理部40に接続され、TA制御処理部40の制御に従って通信を行うための通信回路である。TA通信IF部41は、TA制御処理部40から入力された転送すべきデータを収容した通信信号を、この被監視者監視支援システムMSのネットワークNWで用いられる通信プロトコルに従って生成し、この生成した通信信号を、ネットワークNWを介して他の装置SU、SV、SPへ送信する。TA通信IF部41は、ネットワークNWを介して他の装置SU、SV、SPから通信信号を受信し、この受信した通信信号からデータを取り出し、この取り出したデータをTA制御処理部40が処理可能な形式のデータに変換してTA制御処理部40へ出力する。SP通信IF部21は、例えば、IEEE802.11規格等に従った通信インターフェース回路を備えて構成される。
TA入力部42は、各種入力をする装置である。各種入力は、コマンド(命令)、データ等を携帯端末装置TAの外部から入力することである。タッチパネルTP、ハードキー等によって、TA入力部42は実現される。
TA出力部43は、各種出力をする装置である。各種出力は、例えば、各居室RM内を撮像した画像(動画、静止画)の出力、入力画面100の出力である。実施形態では、タッチパネルTPによってTA出力部43が実現されている。これに限らず、タッチパネルTPの機能を有さない表示装置(液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等)によって、TA出力部43を実現することができる。
TA制御処理部40は、携帯端末側通知部(TA通知部)44の機能を有する。TA通知部44は、管理サーバ装置SV、固定端末装置SPに各種の通知をする。例えば、TA通知部44(第1通知部)は、監視者NSが携帯端末装置TAのタッチパネルTPを操作して、被監視者Obを特定し、かつ、入力画面100をリクエストしたとき、管理サーバ装置SV(管理装置)を宛先として、TA通信IF部41に、リクエストを通知させる。TA通信IF部41(第1受信部)は、このリクエストに応じて、管理サーバ装置SVから送信されてきた入力画面100を受信する。TA制御処理部40(表示制御部)は、受信された入力画面100をタッチパネルTP(表示部)に表示させる。
実施形態に係る監視記録作成支援システムRSの動作について、監視者NS-1および被監視者Ob-1を例にして説明する。図13は、この動作を説明するフローチャートである。図1、図11および図13を参照して、監視者NS-1は、6時~7時の時間帯に、被監視者Ob-1の居室RM-1に行き、被監視者Ob-1のバイタルを測定する。これにより得られたバイタル情報(体温、血圧)を記録するために、入力画面100を携帯端末装置TA-1のタッチパネルTP(図12)に表示させる必要がある。このためには、監視者NS-1は、携帯端末装置TA-1のタッチパネルTPを操作して、管理サーバ装置SVに、入力画面100のリクエストを入力しなければならない。このリクエストには、被監視者Ob-1を特定する情報(例えば、氏名)の入力が含まれる。
TA制御処理部40は、入力画面100のリクエストが入力されたか否かを判断する(ステップS1)。TA制御処理部40は、入力画面100のリクエストが入力されていないと判断したとき(ステップS1でNo)、ステップS1の処理を繰り返す。
TA制御処理部40は、入力画面100のリクエストが入力されたと判断したとき(ステップS1でYes)、TA通知部44(第1通知部)は、管理サーバ装置SVを宛先として、TA通信IF部41に、入力画面100のリクエストを通知する(ステップS2)。この通知には、被監視者Ob-1を特定する情報が含まれる。
図1、図2および図13を参照して、SV制御処理部30は、SV通信IF部31(第2受信部)が、携帯端末装置TA-1から通知された入力画面100のリクエストを受信したか否かを判断する(ステップS3)。SV制御処理部30は、SV通信IF部31が、携帯端末装置TA-1から通知された入力画面100のリクエストを受信していないと判断したとき(ステップS3でNo)、ステップS3の処理を繰り返す。
SV制御処理部30は、SV通信IF部31が、携帯端末装置TA-1から通知された入力画面100のリクエストを受信したと判断したとき(ステップS3でYes)、入力画面選択部338は、入力画面100を選択する(ステップS4)。詳しく説明する。そのリクエストの通知には、被監視者Ob-1の特定情報が含まれているので、入力画面選択部338は、被監視者Ob-1に割り当てられた入力画面100-1がリクエストされていると判断する。従って、図9に示す入力画面群G-1の中から入力画面100-1が選択されることになる。入力画面選択部338は、リクエストの時刻(現在時刻)が含まれる時間帯に割り当てられた入力画面100-1、すなわち、「6:00-6:59」の入力画面100-1(図5に示す入力画面100-1)を選択する。
入力画面選択部338が入力画面100-1を選択した後、SV通知部32は、監視者NS-1の携帯端末装置TA-1を宛先として、SV通信IF部31(送信部)に、入力画面選択部338が選択した、図5に示す入力画面100-1を送信させる(ステップS5)。
図1、図11および図13を参照して、TA制御処理部40は、TA通信IF部41(第1受信部)が、図5に示す入力画面100-1を受信したか否かを判断する(ステップS6)。TA制御処理部40は、TA通信IF部41がこの入力画面100-1を受信していないと判断したとき(ステップS6でNo)、ステップS6の処理を繰り返す。
TA制御処理部40(表示制御部)は、TA通信IF部41が、図5に示す入力画面100-1を受信したと判断したとき(ステップS6でYes)、タッチパネルTP(表示部)に、この入力画面100-1を表示させる(ステップS7)。
監視者NS-1はタッチパネルTPを操作して、図5に示す入力画面100-1に被監視者Ob-1(氏名「Mr.A・・・・」を有する被監視者Ob)のバイタル情報を、入力画面100-1に入力する(ステップS8)。ここでは、欄102に「36.7」、欄103に「121-78」が入力されたとする。そして、監視者NS-1はタッチパネルTPを操作して、この監視記録を管理サーバSVに通知する命令を入力する。これにより、TA通知部44は、管理サーバSVを宛先として、TA通信IF部41に監視記録を通知させる(ステップS9)。
図1、図2および図13を参照して、SV制御処理部30は、SV通信IF部31が携帯端末装置TA-1から、その監視記録の通知を受けたか否かを判断する(ステップS10)。SV制御処理部30は、SV通信IF部31が携帯端末装置TA-1から監視記録の通知を受けていないと判断したとき(ステップS10でNo)、ステップS10の処理を繰り返す。
SV制御処理部30は、SV通信IF部31が携帯端末装置TA-1から監視記録の通知を受けたと判断したとき(ステップS10でYes)、監視記録管理部33は、この監視記録を、監視記録テーブル331に反映する(ステップS11)。図14は、図10に示す監視記録テーブル331に対して、監視記録が反映された監視記録テーブル331の一例を説明する説明図である。氏名「Mr.A・・・・」について、欄3312に、「体温:36.7℃」、「血圧:121-78」が記録されている。これらは、図5に示す入力画面100-1に入力された監視記録である。
実施形態の主な効果を説明する。監視業務は、時間帯に応じて定まっており、監視者NSは、監視プラン(例えば、図4に示す監視プランテーブル336-2)に従って、被監視者Obの生活を支援する。管理サーバ装置SVは、携帯端末装置TAから入力画面100のリクエストがされたとき、複数種類(バイタル用、朝食量、昼食用、夕食用)の入力画面100の中から、現在時刻が含まれる時間帯に割り当てられた入力画面100を選択し、選択した入力画面100を、その携帯端末装置TAに送信する。その携帯端末装置TAは、送信されてきた入力画面100を表示する。従って、監視者NSは、入力画面100が複数種類あっても、入力画面100の選択をすることなく、今回の業務に対応する入力画面100を携帯端末装置TAに表示させることができる。
実施形態の第1変形例について説明する。実施形態と第1変形例とで相違する内容について説明し、共通する内容については説明を省略する。第1変形例は、監視者NSが被監視者Obがいる場所に行かなければ、この被監視者Obに割り当てられた入力画面100を携帯端末装置TAに表示できないようにしている。
図15は、第1変形例に備えられるセンサ装置SUおよび読取部70を示すブロック図である。これらは、居室RMに配置されている。読取部70は、バーコードリーダーである。読取部70は、携帯端末装置TAに貼り付けられたバーコード71を読み取ることにより、携帯端末装置TAを携帯する監視者NSのIDを読み取る。バーコード71は、このバーコード71が貼り付けられている携帯端末装置TAを携帯する監視者NSのIDを示している。携帯端末装置TA-1に貼り付けられたバーコード71は、監視者NS-1のIDを示しており、携帯端末装置TA-2に貼り付けられたバーコード71は、監視者NS-2のIDを示している。読取部70は、読み取った監視者NDのIDをセンサ装置SUに送信する。
読取部70は、複数の監視者NSのいずれかである第1監視者が、複数の被監視者Obのいずれかである第1被監視者がいる監視領域に駆け付けたとき、第1監視者を直接的または間接的に特定する第1特定情報、および、第1被監視者を直接的または間接的に特定する第2特定情報のうち、一方の特定情報を読み取ることが可能となる。
第1変形例において、第1特定情報は、第1監視者のIDであり、第2特定情報は、居室番号である。第1特定情報は、第1監視者を直接的または間接的に特定する情報である。前者は、例えば、第1監視者のID、第1監視者の氏名である。後者は、例えば、第1監視者が携帯する携帯端末装置TAのIDである。第2特定情報は、第1被監視者を直接的または間接的に特定する情報である。前者は、例えば、第1被監視者のID、第1被監視者の氏名である。後者は、例えば、第1被監視者の個室の番号(居室番号)、第1被監視者に所定のイベントが発生したか否かを監視するセンサ装置SUのIDである。
第1変形例において、読取部70によって読み取られる一方の特定情報は、第1特定情報である。
図15を参照して、センサ装置SUの構成について説明する。センサ装置SUは、センサ側制御処理部(SU制御処理部)10と、センサ側通信インターフェース部(SU通信IF部)11と、撮像部12と、記憶部13と、検知部14と、紐付け情報生成部16と、記録部17と、を備える。
SU制御処理部10は、センサ装置SUの各部(SU通信IF部11、撮像部12、記憶部13、検知部14、紐付け情報生成部16、記録部17)を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するための装置である。
SU通信IF部11は、SU制御処理部10の制御に従って通信を行うための通信回路である。SU通信IF部11は、SU制御処理部10から入力された転送すべきデータを収容した通信信号を、この被監視者監視支援システムMSのネットワークNWで用いられる通信プロトコルに従って生成し、この生成した通信信号を、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAへ送信する。SU通信IF部11は、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAから通信信号を受信し、この受信した通信信号からデータを取り出し、この取り出したデータをSU制御処理部10が処理可能な形式のデータに変換してSU制御処理部10へ出力する。SU通信IF部11は、例えば、IEEE802.11規格等に従った通信インターフェース回路を備えて構成される。
撮像部12は、撮像対象を撮像し、撮像対象の画像を生成する装置である。画像には、静止画及び動画が含まれる。撮像部12は、被監視者Obが所在を予定している空間(所在空間、図1に示す例では配設場所の居室RM)を監視可能に配置され、所在空間を撮像対象としてその上方から撮像し、撮像対象を俯瞰した画像を生成する。
このような撮像部12は、可視光の画像を生成する装置(可視カメラ)であって良いが、比較的暗がりでも被監視者Obを監視できるように、実施形態では、赤外線の画像を生成する装置である。
記憶部13は、撮像部12が撮像した居室RM内の動画等を記憶する。記憶部13は、例えば、HDD、フラッシュメモリ等によって実現される。
検知部14は、被監視者Obに所定のイベントが発生したか否かを検知する。より具体的には、所定のイベントは、例えば、被監視者Obが起きた起床、被監視者Obが寝床から離れた離床、被監視者Obが寝床から落ちた転落、及び、被監視者Obが倒れた転倒の4つのイベントである。そして、検知部14は、例えば、撮像部12で撮像した画像に基づいて被監視者Obの頭部を検出し、この検出した被監視者Obの頭部における大きさの時間変化に基づいて被監視者Obの起床、離床、転倒および転落を検知する。
SU制御処理部10は、センサ側通知部(SU通知部)15の機能を有する。SU通知部15は、管理サーバ装置SVに各種の通知をする。例えば、SU通知部15は、検知部14が被監視者Obに所定のイベントが発生したことを検知したとき、管理サーバ装置SVを宛先として、SU通信IF部11に、イベント発生の通知をさせる。この通知は、発生したイベントの種類と、イベントが発生した居室RMの居室番号と、を含む。
紐付け情報生成部16は、この紐付け情報生成部16を備えるセンサ装置SUが配置されている居室RMの居室番号を予め記憶(用意)している。センサ装置SU-1を例にして説明すると、紐付け情報生成部16は、居室RM-1の居室番号1を予め記憶(用意)している。
紐付け情報生成部16は、予め記憶している居室番号(第2特定情報)と、読取部70が読み取った監視者NSのID(第1特定情報)と、を紐付けた紐付け情報を生成する。すなわち、紐付け情報生成部16は、予め記憶している他方の特定情報と、読取部70が読み取った一方の特定情報とを紐付けた紐付け情報を生成する。第1変形例において、他方の特定情報は、第2特定情報であり、一方の特定情報は、第1特定情報である。
紐付け情報生成部16が紐付け情報を生成したとき、SU通知部15(第2通知部)は、管理サーバSVを宛先として、SU通信IF部11に紐付け情報を通知させる。
記録部17は、現在、居室RMに入室している監視者NSのIDを、入室記録テーブル171に記録する。図16は、入室記録テーブル171の一例を説明する説明図である。図1および図16を参照して、入室記録テーブル171は、欄1711を備える。欄1711は、監視者NSのID欄である。センサ装置SUが備える記録部17は、そのセンサ装置SUが配置されている居室RMに、現在、入室している監視者NSを記録する。センサ装置SU-1を例にして説明すると、センサ装置SU-1が備える記録部17は、現在、居室RM-1に入室している監視者NSのIDを記録する。ここでは、監視者NS-1のID(「ID_NS-1」)が記録されている。
現在、居室RMに入室している監視者NSがいる場合、その監視者NSのIDが欄1711に記録され、現在、居室RMに入室している監視者NSが複数の場合、それらの監視者NSのIDが欄1711に記録され、現在、居室RMに入室している監視者NSがいない場合、その居室RMに監視者NSが入室していないことを示す記号(ここでは「NULL」)が欄1711に記録される。例えば、現在、居室RM-1に監視者NS-1が入室している場合、監視者NS-1のIDが、欄1711に記録され、現在、居室RM-1に監視者NS-1および監視者NS-2が入室している場合、監視者NS-1のIDおよび監視者NS-2のIDが、欄1711に記録され、現在、居室RM-1に監視者NSが入室していない場合、「NULL」が欄1711に記録される。
記録部17は、読取部70がバーコード71を読み取り、監視者IDを通知してきたとき、監視者IDで示される監視者NSが、記録部17を備えるセンサ装置SUが配置されている居室RMに、現在、入室していると見なし、入室記録テーブル171への記録を実行する。
管理サーバ装置SVの構成について説明する。図17は、第1変形例に備えられる管理サーバ装置SVの構成を示すブロック図である。図17に示す管理サーバ装置SVは、図2に示す管理サーバ装置SVと比べて、監視記録管理部33が、居室番号-被監視者テーブル333と、監視者ID-アドレステーブル334と、紐付け情報記憶部335と、をさらに備える。
居室番号-被監視者テーブル333、監視者ID-アドレステーブル334、および、紐付け情報記憶部335は、入力画面記憶部332に記憶されている入力画面100の選択および送信に利用さされる。これらについて詳しく説明する。
居室番号-被監視者テーブル333には、各居室RMの居室番号と、各居室RMに入居している被監視者Obの氏名とが紐付けて記録されている。図18は、居室番号-被監視者テーブル333の一例を説明する説明図である。図1および図18を参照して、居室番号-被監視者テーブル333は、2つの欄3331,3332を備える。欄3331は、居室番号の欄であり、各居室RMの居室番号が予め記録されている。居室番号1は、居室RM-1を示しており、居室番号2は、居室RM-2を示しており、居室番号3は、居室RM-3を示しており、居室番号4は、居室RM-4を示している。欄3332は、被監視者Obの氏名の欄であり、居室番号が示す居室RMに入居している被監視者Obの氏名が予め記録されている。例えば、居室番号1の居室RM-1に入居している被監視者Ob-1の氏名は、「Mr.A・・・」である。
監視者ID-アドレステーブル334には、各監視者NSのIDと、各監視者NSが携帯する携帯端末装置TAのメールアドレスとが紐付けて記録されている。図19は、監視者ID-アドレステーブル334の一例を説明する説明図である。図1および図19を参照して、監視者ID-アドレステーブル334は、2つの欄3341,3342を備える。欄3341は、監視者IDの欄であり、各監視者NSのIDが予め記録されている。「ID_NS-1」は、監視者NS-1のIDであり、「ID_NS-2」は、監視者NS-2のIDである。欄3342は、携帯端末装置TAのメールアドレスの欄であり、監視者IDで特定される監視者NSが携帯している携帯端末装置TAのメールアドレスが予め記録されている。
紐付け情報記憶部335は、図15に示す紐付け情報生成部16が生成した紐付け情報を記憶する。監視記録管理部33は、センサ装置SUから紐付け情報が送信されてきたとき、この紐付け情報を紐付け情報記憶部335に記憶する。
図20は、第1変形例に備えられる携帯端末装置TAの構成を示すブロック図である。図20に示す携帯端末装置TAは、図11に示す携帯端末装置TAの構成要素に加えて、さらに、監視者ID記憶部45と、バーコード71と、を備える。
TA制御処理部40は、携帯端末側通知部(TA通知部)44の機能を有する。TA通知部44は、管理サーバ装置SV、固定端末装置SPに各種の通知をする。例えば、管理サーバ装置SVが、被監視者Obに所定のイベントが発生したことを携帯端末装置TAに通知し、監視者NSがこれに対応するために、タッチパネルTPを操作して、対応する意志を示したとする。TA通知部44は、管理サーバ装置SVを宛先として、TA通信IF部41に、対応意志を通知させる。管理サーバ装置SVにこの通知がされると、SV通知部32は、他の携帯端末装置TAを宛先として、SV通信IF部31に、そのイベントに対応する監視者NSがいることを通知させる。
監視者ID記憶部45は、この監視者ID記憶部45を備える携帯端末装置TAを携帯する監視者NSのIDを予め記憶している。例えば、携帯端末装置TA-1の監視者ID記憶部45は、監視者NS-1のID(「ID_NS-1」)を予め記憶しており、携帯端末装置TA-2の監視者ID記憶部45は、監視者NS-2のID(「ID_NS-2」)を予め記憶している。監視者NSが監視記録を入力するために、タッチパネルTPを操作して、入力画面100のリクエストをしたとする。TA通知部44は、監視者ID記憶部45から監視者IDを読み出し、管理サーバ装置SVを宛先として、TA通信IF部41に、そのリクエストおよび監視者IDを通知させる。監視者ID記憶部45は、例えば、HDD、フラッシュメモリ等によって実現される。
バーコード71は、図15で説明したように、監視者NSのIDを示しており、携帯端末装置TAの筐体に貼り付けられている。例えば、携帯端末装置TAの背面にバーコード71が貼り付けられている。バーコード71が示す監視者NSのIDと監視者ID記憶部45に記憶されている監視者NSのIDとは、一致する。
第1変形例に係る監視記録作成支援システムRSの動作について、監視者NS-1および被監視者Ob-1を例にして説明する。図21は、この動作を説明する説明図である。図22は、この動作を説明するフローチャートの前半である。図23は、この動作を説明するフローチャートの後半である。
図1および図4を参照して、監視プランテーブル336-2が示すスケジュールに従って、被監視者Ob-1の朝食のケアをするために、7時~8時の時間帯に、監視者NS-1が居室RM-1に駆け付けたとする。図15、図21および図22を参照して、読取部70は、携帯端末装置TA-1を携帯する監視者NS-1のID(監視者ID)を読み取ったか否かを判断する(ステップS100)。このIDは、携帯端末装置TA-1に貼り付けられたバーコード71で示される。読取部70が、バーコード71を読み取ることにより、監視者NS-1のIDを読み取る。読取部70が、監視者NS-1のIDを読み取っていないと判断したとき(ステップS100でNo)、ステップS100の処理を繰り返す。
読取部70が、監視者NS-1のIDを読み取ったと判断したとき(ステップS100でYes、図21の(1))、このIDをセンサ装置SU-1に通知する(ステップS101、図21の(2))。この通知は、読取部70が監視者NS-1のIDを読み取った時刻を含む。以下、センサ装置SUの各構成要素は、センサ装置SU-1の各構成要素を意味する。
SU制御処理部10は、SU通信IF部11が読取部70から監視者NS-1のID(監視者ID)の通知を受けたか否かを判断する(ステップS200)。SU制御処理部10は、SV通信IF部31がその通知を受けていないと判断したとき(ステップS200でNo)、ステップS200の処理を繰り返す。
SU制御処理部10は、SU通信IF部11が読取部70から監視者NS-1のID(監視者ID)の通知を受けたと判断したとき(ステップS200でYes)、記録部17は、入室記録テーブル171への記録を実行する(ステップS201、図21の(3))。詳しく説明すると、図24は、入室記録テーブル171への記録の遷移を具体的に説明する説明図である。図24に示す欄1711は、図16に示す欄1711と同じである。
センサ装置SU-1に監視者NS-1のID(監視者ID)が通知される前は、居室RM-1に監視者NSがいないので、監視者IDの欄1711には、監視者IDが記録されていない(図24の(a))。センサ装置SU-1に監視者NS-1のID(監視者ID)が通知されたので(ステップS200でYes)、記録部17は、監視者IDの欄1711に、この通知に含まれる監視者NS-1のIDである「ID_NS-1」を記録する(図24の(b))。
図15、図21および図22を参照して、紐付け情報生成部16は、図24に示す入室記録テーブル171において、監視者IDの欄1711に、監視者NSのIDが記録されているか否かを判断する(ステップS202)。図24の(b)に示すように、監視者IDの欄1711に、監視者NS-1のIDが記録されている(ステップS202でYes)。よって、紐付け情報生成部16は、紐付け情報を生成する(ステップS203、図21の(4))。詳しく説明すると、紐付け情報生成部16は、予め記憶(用意)している居室番号1と、読取部70が読み取った監視者NS-1のIDと、を紐付けた紐付け情報を生成する。紐付け情報は、読取部70が監視者NS-1のIDを読み取った時刻を含む。
SU通知部15(第2通知部)は、管理サーバ装置SVを宛先として、SU通信IF部11に、紐付け情報を通知させる(ステップS204、図21の(5))。
図17、図21および図22を参照して、SV制御処理部30は、SV通信IF部31がSU通知部15から紐付け情報の通知を受けたか否かを判断する(ステップS300)。SV制御処理部30は、SV通信IF部31がSU通知部15から紐付け情報の通知を受けていないと判断したとき(ステップS300でNo)、ステップS300の処理を繰り返す。
SV制御処理部30は、SV通信IF部31がSU通知部15から紐付け情報の通知を受けたと判断したとき(ステップS300でYes)、監視記録管理部33は、紐付け情報を紐付け情報記憶に記憶させる(ステップS301、図21の(6))。
以上が、監視者IDの読み取り(図21の(1)、図22のステップS100でYes)から紐付け情報の記憶(図21の(6)、図22のステップS301)までの、第1変形例に係る監視記録作成支援システムRSの動作である。監視者NS-1のIDの読み取り後(図21の(1)、図22のステップS100でYes)、監視者NS-1は、被監視者Ob-1の朝食のケアをする。監視者NS-1は、被監視者Ob-1が朝食をしたときの情報(食事量、水分量等)を記録をするために、入力画面100を携帯端末装置TA-1のタッチパネルTP(図12)に表示させる必要がある。このためには、監視者NS-1は、携帯端末装置TA-1のタッチパネルTPを操作して、管理サーバ装置SVに、入力画面100のリクエストを入力しなければならない。実施形態では、この入力に、被監視者Ob-1を特定する情報(例えば、氏名)が含まれる(図13のステップS1)。これに対して、第1変形例では、この入力に、被監視者Ob-1を特定する情報が含まれない。居室番号1と監視者NS-1のIDとを紐付けた紐付け情報が管理サーバ装置SVに通知されているからである(図21の(5))。
図20、図21および図23を参照して、TA制御処理部40は、入力画面100のリクエストが入力されたか否かを判断する(ステップS400)。TA制御処理部40は、入力画面100のリクエストが入力されていないと判断したとき(ステップS400でNo)、ステップS400の処理を繰り返す。
TA制御処理部40は、入力画面100のリクエストが入力されたと判断したとき(ステップS400でYes、図21の(7))、TA通知部44は、監視者ID記憶部45に記憶されている監視者NS-1のIDを読み出し、管理サーバ装置SVを宛先として、TA通信IF部41に、入力画面100のリクエストを通知させる(ステップS401、図21の(8))。この通知には、監視者NS-1のIDが含まれる。
図17、図21および図23を参照して、SV制御処理部30は、SV通信IF部31が携帯端末装置TA-1から入力画面100のリクエストの通知を受けたか否かを判断する(ステップS302)。SV制御処理部30は、SV通信IF部31が携帯端末装置TA-1から入力画面100のリクエストの通知を受けていないと判断したとき(ステップS302でNo)、ステップS302の処理を繰り返す。
SV制御処理部30は、SV通信IF部31が携帯端末装置TA-1から入力画面100のリクエストの通知を受けたと判断したとき(ステップS302でYes)、入力画面選択部338は、入力画面100を選択する(ステップS303、図21の(9))。詳しく説明すると、監視記録管理部33は、紐付け情報記憶部335に記憶されている紐付け情報の中から、そのリクエストの通知に含まれる監視者NSのIDと、同じIDを含む紐付け情報を特定する。ここでは、そのリクエストの通知には、監視者NS-1のIDが含まれるので、監視者NS-1のIDと居室番号1とを紐付けた紐付け情報(以下、第1紐付け情報)が特定される。
監視記録管理部33は、図18に示す居室番号-被監視者テーブル333を参照して、第1紐付け情報に含まれる居室番号1と紐付けられている氏名「Mr.A・・・・」を特定する(この氏名は、居室RM-1に居住している被監視者Ob-1の氏名である)。
氏名「Mr.A・・・・」が特定されたので、入力画面選択部338は、氏名「Mr.A・・・・」を有する被監視者Ob、すなわち、被監視者Ob-1に割り当てられた入力画面100-1がリクエストされていると判断する。従って、図9に示す入力画面群G-1の中から入力画面100-1が選択されることになる。入力画面選択部338は、リクエストの時刻(現在時刻)が含まれる時間帯に割り当てられた入力画面100-1、すなわち、「7:00-7:59」の入力画面100-1(図7に示す入力画面100-1)を選択する。
入力画面選択部338が入力画面100-1を選択した後、SV通知部32は、図19に示す監視者ID-アドレステーブル334を参照して、第1紐付け情報に含まれる監視者NS-1のID(「ID_NS-1」)に紐付けられたメールアドレスを特定する。これにより、第1紐付け情報は不要となるので、監視記録管理部33は、紐付け情報記憶部335から第1紐付け情報を消去する。SV通知部32は、そのメールアドレス(すなわち、監視者NS-1が携帯する携帯端末装置TA-1)を宛先として、SV通信IF部31(送信部)に、入力画面選択部338が選択した入力画面100-1を送信させる(ステップS304、図21の(10))。このように、SV通知部32は、紐付け情報に含まれる第1特定情報で特定される第1監視者が携帯する携帯端末装置TAを宛先として、紐付け情報に含まれる第2特定情報で特定される第1被監視者に割り当てられた入力画面100を送信する。
図20、図21および図23を参照して、TA制御処理部40は、TA通信IF部41が入力画面100-1(図7に示す入力画面100-1)を受信したか否かを判断する(ステップS402)。TA制御処理部40は、TA通信IF部41が入力画面100-1を受信していないと判断したとき(ステップS402でNo)、ステップS402の処理を繰り返す。
TA制御処理部40は、TA通信IF部41が入力画面100-1を受信したと判断したとき(ステップS402でYes)、タッチパネルTPに図7に示す入力画面100-1を表示させる(ステップS403、図21の(11)。
監視者NS-1はタッチパネルTPを操作して、氏名「Mr.A・・・・」を有する被監視者Ob(被監視者Ob-1)が朝食をしたときの情報(食事量、水分量等)を、入力画面100-1に入力する(ステップS404、図21の(12))。そして、監視者NS-1はタッチパネルTPを操作して、この監視記録を管理サーバSVに通知する命令を入力する。これにより、TA通知部44は、管理サーバSVを宛先として、TA通信IF部41に監視記録を通知させる(ステップS405、図21の(13))。
図17、図21および図23を参照して、SV制御処理部30は、SV通信IF部31が携帯端末装置TA-1から、その監視記録の通知を受けたか否かを判断する(ステップS305)。SV制御処理部30は、SV通信IF部31が携帯端末装置TA-1から監視記録の通知を受けていないと判断したとき(ステップS305でNo)、ステップS305の処理を繰り返す。
SV制御処理部30は、SV通信IF部31が携帯端末装置TA-1から監視記録の通知を受けたと判断したとき(ステップS305でYes)、監視記録管理部33は、この監視記録を、監視記録テーブル331に反映する(ステップS306、図21の(14))。図25は、図14に示す監視記録テーブル331に対して、監視記録が反映された監視記録テーブル331の一例を説明する説明図である。氏名「Mr.A・・・・」について、欄3313に食事量(主食、副食)が記録がされ、欄3316に合計の水分量が記録されている。なお、氏名「Ms.B・・・・」について、欄3313に食事量(主食、副食)が記録がされ、欄3316に合計の水分量が記録され、欄3317に朝食後に薬を飲んだことが記録されている。これは、図8に示す入力画面100-2に入力された監視記録である。
監視者NS-1は、入力画面100-1に監視記録を入力し(ステップS404、図21の(12))、タッチパネルTPを操作して、監視記録の通知を命令をした後、監視者NS-1が、居室RM-1を退室する。図15、図21および図22を参照して、監視者NS-1が、居室RM-1を退室する際に、読取部70によって、監視者NS-1のIDが、再度読み取られる。詳しく説明すると、読取部70は、監視者NS-1のIDを読み取ったか否かを判断する(ステップS102)。上述したように、監視者NS-1のIDは、携帯端末装置TA-1に貼り付けられたバーコード71で示される。読取部70が、バーコード71を読み取ることにより、監視者NS-1のIDを読み取る。読取部70が、監視者NS-1のIDを読み取っていないと判断したとき(ステップS102でNo)、ステップS102の処理を繰り返す。
読取部70が、監視者NS-1のIDを読み取ったと判断したとき(ステップS102でYes、図21の(15))、このIDをセンサ装置SU-1に通知する(ステップS103、図21の(16))。この通知は、読取部70が監視者NS-1のIDを読み取った時刻を含む。
SU制御処理部10は、SU通信IF部11が読取部70から監視者NS-1のIDの通知を受けたか否かを判断する(ステップS200)。SU制御処理部10は、SV通信IF部31がその通知を受けていないと判断したとき(ステップS200でNo)、ステップS200の処理を繰り返す。
SU制御処理部10は、SU通信IF部11が読取部70から監視者NS-1のIDの通知を受けたと判断したとき(ステップS200でYes)、記録部17は、入室記録テーブル171への記録を実行する(ステップS201、図21の(17))。詳しく説明すると、図24を参照して、センサ装置SUに監視者IDの通知がされる前は、居室RM-1に監視者NS-1がいるので、入室記録テーブル171において、監視者IDの欄1711には、監視者NS-1のIDが記録されている(図24の(b))。センサ装置SUに監視者IDが通知されたので(ステップS200でYes、図21の(16))、記録部17は、この通知に含まれる監視者NS-1のID(「ID_NS-1」)を参照して、監視者IDの欄1711において、「ID_NS-1」を消去し、「NULL」を記録する(図24の(c))。
図15、図21および図22を参照して、紐付け情報生成部16は、図24に示す入室記録テーブル171において、監視者IDの欄1711に監視者NSのIDが記録されているか否かを判断する(ステップS202)。図24の(c)に示すように、監視者IDの欄1711に、監視者IDが記録されていない(ステップS202でNo)。すなわち、居室RM-1には、監視者NSがいない。よって、紐付け情報生成部16は、紐付け情報を生成しない(ステップS205)。これにより、紐付け情報は、管理サーバ装置SVに送信されることはないので、居室RM-1に入居している被監視者Ob-1(氏名「Mr.A・・・・」の被監視者Ob)に割り当てられた入力画面100が、管理サーバ装置SVから携帯端末装置TAに送信されることはない。
第1変形例によれば、実施形態の効果に加えて、以下の効果を有する。第1変形例に係る監視記録作成支援システムRSによれば、監視者NSは、監視記録の対象となる被監視者Obを特定する入力をすることなく、この被監視者に割り当てられた入力画面100を、監視者NSの携帯端末装置TAに表示させることができる(図21の(1)~(11))。よって、監視者NSの手間を省くことができると共に、監視記録の対象となる被監視者Ob以外の被監視者Obに割り当てられた入力画面100が、誤って携帯端末装置TAに表示されることを防止できる。
携帯端末装置TAに表示された入力画面100を用いて監視記録を入力できれば、監視者NSは、監視者NSの詰め所に戻って監視記録を作成する必要がないので、監視者NSにとって便利である。しかし、これを悪用し、被監視者Obのもとに駆け付けることなく、被監視者Obに割り当てられた入力画面100を携帯端末装置TAに表示させて、被監視者Obの監視記録を入力する監視者NSがいる。第1変形例に係る監視記録作成支援システムRSによれば、このような職務怠慢を防止することができる。詳しく説明すると、被監視者Obがいる居室RMに監視者NSが駆け付けなければ、読取部70は、バーコード71で示される監視者NSのID(一方の特定情報)を読み取ることができず(図21の(1))、従って、紐付け情報生成部16は、紐付け情報を生成することができない。管理サーバ装置SV(管理装置)は、紐付け情報を基にして、被監視者Obに割り当てられた入力画面100を、監視者NSの携帯端末装置TAに送信する(図21の(6)~(10))。よって、第1変形例に係る監視記録作成支援システムRSによれば、監視者NSが被監視者Obのもとに駆け付けなければ、被監視者Obに割り当てられた入力画面100を、監視者NSの携帯端末装置TAに表示できないようにすることができる。
実施形態の第2変形例について説明する。第1変形例と第2変形例とで相違する内容について説明し、共通する内容については説明を省略する。図26は、第2変形例に備えられる携帯端末装置TAの構成を示すブロック図である。図15に示すように、第1変形例では、読取部70が各居室RMに備えられており、監視者NSのID(監視者ID)を示すバーコード71が各携帯端末装置TAの筐体に貼り付けられている。これに対して、図26に示すように、第2変形例では、読取部46が各携帯端末装置TAに備えられており、居室番号を示すバーコード60が居室RMに配置されている。
第2変形例の携帯端末装置TAは、TA制御処理部40、TA通信IF部41、TA入力部42およびTA出力部43に加えて、読取部46、紐付け情報生成部47および記録部48を備える。
読取部46は、各居室RMに配置されたバーコード60を読み取る。バーコード60は、居室RMの居室番号を示している。居室RM-1に配置されたバーコード60は、居室番号1を示しており、居室RM-2に配置されたバーコード60は、居室番号2を示しており、居室RM-3に配置されたバーコード60は、居室番号3を示しており、居室RM-4に配置されたバーコード60は、居室番号4を示している。バーコード60は、例えば、居室RMの出入口のドア、居室RMの外側の壁、または、居室RMの内側の壁に貼り付けられている。
読取部46は、可視カメラを備え、バーコードリーダーの機能を有する。読取部46は、この可視カメラが撮像したバーコード60の画像に対して、所定の画像処理をし、バーコード60が示す居室番号を読み取る。
読取部46は、複数の監視者NSのいずれかである第1監視者が、複数の被監視者Obのいずれかである第1被監視者がいる監視領域に駆け付けたとき、第1監視者を直接的または間接的に特定する第1特定情報、および、第1被監視者を直接的または間接的に特定する第2特定情報のうち、一方の特定情報を読み取ることが可能となる。
「第1被監視者がいる監視領域」、「第1特定情報」、「第2特定情報」の意味は、第1変形例と同じである。図15に示すように、第1変形例において、読取部70によって、読み取られる一方の特定情報は、第1特定情報である。これに対して、第2変形例において、読取部46によって読み取られる一方の特定情報は、第2特定情報である。
紐付け情報生成部47は、この紐付け情報生成部47を備える携帯端末装置TAを携帯する監視者NSのID(監視者ID)を予め記憶(用意)している。監視者NS-1の携帯端末装置TAの場合、紐付け情報生成部47は、監視者NS-1のIDを予め記憶(用意)している。監視者NS-2の携帯端末装置TAの場合、紐付け情報生成部47は、監視者NS-2のIDを予め記憶(用意)している。
紐付け情報生成部47は、予め記憶している監視者NSのID(第1特定情報)と、読取部46が読み取った居室番号(第2特定情報)と、を紐付けた紐付け情報を生成する。すなわち、紐付け情報生成部47は、予め記憶している他方の特定情報と、読取部46が読み取った一方の特定情報とを紐付けた紐付け情報を生成する。第2変形例において、他方の特定情報は、第1特定情報であり、一方の特定情報は、第2特定情報である。
記録部48は、現在、監視者NSが入室している居室RMの居室番号を、入室記録テーブル481に記録する。図27は、入室記録テーブル481の一例を説明する説明図である。入室記録テーブル481は、居室番号が記録される欄4811を備える。読取部46が読み取った居室番号が欄4811に記録される。これが、現在、監視者NSが入室している居室RMの居室番号を示す。記録部48は、現在、監視者NSが居室RMに入室していないとき、「NULL」を欄4811に記録する。
現在、監視者NSが居室RMに入室している場合、監視者NSが携帯する携帯端末装置TAの記録部48は、その居室RMの居室番号を欄4811に記録し、現在、監視者NSが居室RMに入室していない場合、監視者NSが携帯する携帯端末装置TAの記録部48は、「NULL」を欄4811に記録する。例えば、現在、監視者NS-1が居室RM-1に入室している場合、携帯端末装置TA-1の記録部48は、居室RM-1の居室番号1を欄4811に記録し、現在、監視者NS-1が居室RMに入室していない場合、携帯端末装置TA-1の記録部48は、「NULL」を欄4811に記録する。
記録部48は、読取部46がバーコード60を読み取ったと判断したとき、この居室番号で示される居室RMに、現在、監視者NSが入室していると見なし、入室記録テーブル481への記録を実行する。
第2変形例に係る監視記録作成支援システムRSの動作について、監視者NS-1および被監視者Ob-1を例にして説明する。図28は、この動作を説明する説明図である。図29は、この動作を説明するフローチャートである。
第1変形例と同様に、被監視者Ob-1の朝食のケアをするために、監視者NS-1が居室RM-1に駆け付けたとする。図26、図28および図29を参照して、携帯端末装置TA-1において、読取部46は、居室RM-1の居室番号1を読み取ったか否かを判断する(ステップS410)。居室番号1は、居室RM-1にあるバーコード60で示される。読取部46が、バーコード60を読み取ることにより、居室RM-1の居室番号1を読み取る。読取部46が、居室RM-1の居室番号1を読み取っていないと判断したとき(ステップS410でNo)、ステップS410の処理を繰り返す。
読取部46が、居室RM-1の居室番号1を読み取ったと判断したとき(ステップS410でYes、図28の(21))、記録部48は、監視者NS-1が、居室番号1で示される居室RM-1に、現在、入室していると見なし、入室記録テーブル481への記録を実行する(ステップS411、図28の(22))。詳しく説明すると、図30は、入室記録テーブル481への記録の遷移を具体的に説明する説明図である。図30に示す欄4811は、図27に示す欄4811と同じである。
読取部46が、居室番号1が読み取る前は、居室RM-1に監視者NS-1がいないので、欄4811には、「NULL」が記録されいる(図30の(a))。読取部46が、居室番号1を読み取ったので、記録部48は、欄4811において、「NULL」を消去し、「1」を記録する(図30の(b))。
図26、図28および図29を参照して、TA制御処理部40は、入力画面100のリクエストが入力されたか否かを判断する(ステップS412)。TA制御処理部40は、入力画面100のリクエストが入力されていないと判断したとき(ステップS412でNo)、ステップS412の処理を繰り返す。
TA制御処理部40は、入力画面100のリクエストが入力されたと判断したとき(ステップS412でYes、図28の(23))、紐付け情報生成部47は、予め記憶している監視者NS-1のIDと、入室記録テーブル481の欄4811に記録されている居室番号と、を紐付けた紐付け情報を生成する(ステップS413、図28の(24))。ここでは、欄4811に居室番号1が記録されているので(図30の(b))、紐付け情報生成部47は、監視者NS-1のIDと居室番号1とを紐付けた紐付け情報を生成する。なお、欄4811に「NULL」が記録されている場合、入力画面100のリクエストがされても、紐付け情報生成部47は、紐付け情報を生成しない。
TA通知部44(第2通知部)は、管理サーバ装置SVを宛先として、TA通信IF部41に、入力画面100のリクエストおよび紐付け情報を通知させる(ステップS414、図28の(25))。
図17、図28および図29を参照して、SV制御処理部30は、SV通信IF部31が携帯端末装置TA-1から入力画面100のリクエストおよび紐付け情報の通知を受けたか否かを判断する(ステップS310)。SV制御処理部30は、SV通信IF部31が携帯端末装置TA-1からこれらの通知を受けていないと判断したとき(ステップS310でNo)、ステップS310の処理を繰り返す。
SV制御処理部30は、SV通信IF部31が携帯端末装置TA-1から入力画面100のリクエストおよび紐付け情報の通知を受けたと判断したとき(ステップS310でYes)、入力画面選択部338は、入力画面100を選択する(ステップS311、図28の(26))。詳しく説明すると、監視記録管理部33は、図18に示す居室番号-被監視者テーブル333を参照して、通知された紐付け情報に含まれる居室番号1と紐付けられている氏名「Mr.A・・・・」を特定する(この氏名は、居室RM-1に居住している被監視者Ob-1の氏名である)。
これにより、入力画面選択部338は、氏名「Mr.A・・・・」を有する被監視者Ob、すなわち、被監視者Ob-1に割り当てられた入力画面100-1がリクエストされていると判断する。従って、図9に示す入力画面群G-1の中から入力画面100-1が選択されることになる。入力画面選択部338は、リクエストの時刻(現在時刻)が含まれる時間帯に割り当てられた入力画面100-1、すなわち、「7:00-7:59」の入力画面100-1(図7に示す入力画面100-1)を選択する。
SV通知部32は、図19に示す監視者ID-アドレステーブル334を参照して、ステップS310で通知された紐付け情報に含まれる監視者NS-1のID(「ID_NS-1」)に紐付けられたメールアドレスを特定する。SV通知部32は、このメールアドレス(すなわち、監視者NS-1が携帯する携帯端末装置TA-1)を宛先として、SV通信IF部31(送信部)に、入力画面選択部338が選択した入力画面100-1を送信させる(ステップS312、図28の(27))。
これ以降において、ステップS415~S418、ステップS313、ステップS314は、図23のステップS402~S405、ステップS305、ステップS306と同じである。図28の(28)~(31)は、図21の(11)~(14)と同じである。
監視者NS-1は、図7に示す入力画面100-1に監視記録を入力し(ステップS417、図28の(29))、タッチパネルTPを操作して、監視記録の通知を命令をした後、監視者NS-1が、居室RM-1を退室する。図26、図28および図29を参照して、監視者NS-1が、居室RM-1を退室する際に、読取部46によって、居室番号1が、再度読み取られる。詳しく説明すると、読取部46は、居室番号1を読み取ったか否かを判断する(ステップS419)。読取部46が、居室番号1を読み取っていないと判断したとき(ステップS419でNo)、ステップS419の処理を繰り返す。
読取部46が、居室番号1を読み取ったと判断したとき(ステップS419でYes、図28の(32))、記録部48は、入室記録テーブル481への記録を実行する(ステップS420、図28の(33))。詳しく説明すると、図30を参照して、読取部46が居室番号1を読み取る前は、居室RM-1に監視者NS-1がいるので、欄4811には、「1」が記録されている(図30の(b))。読取部46が、居室番号1を読み取ったので(ステップS419でYes、図28の(32))、記録部48は、欄4811において、「1」を消去し、「NULL」を記録する(図30の(c))。これにより、入力画面100のリクエストがされても、紐付け情報生成部47は、紐付け情報を生成しない。従って、携帯端末装置TA-1のタッチパネルTPに入力画面100が表示されることはない。
実施形態の第3変形例について説明する。第1変形例と第3変形例とで相違する内容について説明し、共通する内容については説明を省略する。図31は、第3変形例において、居室RMに配置されたセンサ装置SU、読取部70および入退室検知部80を示すブロック図である。第3変形例は、図15に示すセンサ装置SUおよび読取部70に加えて、入退室検知部80(入場検知部)を備える。図15に示す第1変形例の記録部17は、読取部70が監視者NSのIDを読み取り、読み取った監視者NSのIDをセンサ装置SUに通知することにより、入室記録テーブル171への記録をしている(図21の(1)、(2)、(3)、(15)、(16)、(17))。これに対して、第3変形例の記録部17は、読取部70が監視者NSのIDを読み取り、読み取った監視者NSのIDをセンサ装置SUに通知し、かつ、入退室検知部80から入室信号がセンサ装置SUに送られてきたとき、入室記録テーブル171に監視者NSのIDを記録する。また、第3変形例の記録部17は、読取部70が監視者NSのIDを読み取り、読み取った監視者NSのIDをセンサ装置SUに通知し、かつ、入退室検知部80から退室信号がセンサ装置SUに送られてきたとき、入室記録テーブル171から監視者NSのIDを消去する。
図32は、入退室検知部80の一例が配置された状態を示す模式図である。この図は、居室RMの出入口93付近を上方から見た状態を示している。居室RMと廊下90とは、壁91,92で仕切られている。壁91と壁92との間に出入口93が形成されている。
読取部70は、壁91の廊下側の壁面に取り付けられている。監視者NSは、居室RMに入室する前に、読取部70を用いて、バーコード71(監視者NSのID)の読み取りをする。
入退室検知部80は、壁91の居室側の壁面に取り付けられた投光部81と、壁92の居室側の壁面に取り付けられた受光部82と、を備える。投光部81は、光源83と光源84とを備える。光源83,84は、例えば、LEDである。受光部82は、受光素子85と受光素子86とを備える。受光素子85,86は、例えば、フォトダイオードである。
光源83から出射された光L1は、受光素子85で受光される。光源84から出射された光L2は、受光素子86で受光される。廊下90から見て、出入口93の後方に、光L1の光路および光L2の光路がある。光L2の光路は、光L1の光路よりも、出入口93に近い。従って、人が居室RMに入室する場合、まず、光L2の光路が遮断され、次に、光L1の光路が遮断される。人が居室RMから退室する場合、まず、光L1の光路が遮断され、次に、光L2の光路が遮断される。入退室検知部80は、光L2の光路が遮断され、次に、光L1の光路が遮断されたとき、入室を示す信号(入室信号)をSU通信IF部11へ送る。入退室検知部80は、光L1の光路が遮断され、次に、光L2の光路が遮断されたとき、退室を示す信号(退室信号)をSU通信IF部11へ送る。
入退室検知部80は、居室RMに入室した人を検知できるので入場検知部の機能を有する。入場検知部は、居室RM(監視領域)に配置され、居室RM(監視領域)への入場を検知する。
第3変形例に係る被監視者監視支援システムMSの動作について、監視者NS-1および被監視者Ob-1を例にして説明する。図33は、この動作を説明する説明図である。図34は、第3変形例において、入室記録テーブル171への記録の遷移を具体的に説明する説明図である。図34に示す欄1711は、図24に示す欄1711と同じである。
図31~図33を参照して、被監視者Ob-1の朝食のケアをするために、監視者NS-1が居室RM-1に駆け付け、読取部70で監視者NS-1のID(監視者ID)が読み取られ(図33の(1))、監視者NS-1のIDがセンサ装置SU-1に通知されたとする(図33の(2))。そして、監視者NS-1は、出入口93から居室RM-1に入る。このとき、入退室検知部80は、入室信号をSU通信IF部11へ送る(図33の(2a))。
記録部17は、センサ装置SUに監視者NS-1のIDが通知され、かつ、入退室検知部80から入室信号が送られてきたので、入室記録テーブル171に監視者NS-1のIDを記録する(図33の(3)、図34の(b))。そして、紐付け情報生成部16は、紐付け情報を生成する(図33の(4))。このように、紐付け情報生成部16は、読取部70が一方の特定情報(監視者NS-1のID)を読み取り、かつ、第1被監視者(被監視者Ob-1)がいる監視領域(居室RM-1)への入場を、第1被監視者がいる監視領域に配置された入場検知部(入退室検知部80)が検知したことを条件として、紐付け情報を生成する。
図33の(5)~(14)の処理は、図21の(5)~(14)の処理と同じである。
監視者NS-1が、被監視者Ob-1が朝食をしたときの情報の記録を終了し、居室RM-1を退室する場合、監視者NS-1は居室RM-1の出入口93から廊下90に出る。このとき、入退室検知部80は、退室信号をSU通信IF部11に送信する(図33の(16a))。そして、読取部70によって、監視者NS-1のIDが、再度読み取られ(図33の(15))、監視者NS-1のIDがセンサ装置SU-1へ通知される(図33の(16))。
記録部17は、センサ装置SUに監視者IDが通知され、かつ、入退室検知部80から退室信号が送られてきたので、入室記録テーブル171から監視者NS-1のIDを消去する(図33の(17)、図34の(c))。紐付け情報生成部16は、入室記録テーブル171に、いずれの監視者NSのIDも記録されていないので、紐付け情報を生成しない。これにより、入力画面100のリクエストがされても、紐付け情報生成部16は、紐付け情報を生成しない。従って、携帯端末装置TA-1のタッチパネルTPに入力画面100が表示されることはない。以上が第3変形例の動作である。
第3変形例の主な効果を説明する。読取部70が居室RMの外側でバーコード71(一方の特定情報)を読み取ることが可能な場合がある。例えば、読取部70が、居室RMの出入口にある入居者氏名のプレートに並べて配置されている。このような場合、監視者NSは、被監視者Obの居室RMに入ることなく、被監視者Obに割り当てられた入力画面100を携帯端末装置TAに表示させることができる。よって、監視者NSは、被監視者Obを見ることなく、被監視者Obの監視記録を入力画面100に入力することが可能となる。これを防止する必要がある。そこで、第3変形例によれば、読取部70がバーコード71(一方の特定情報)を読み取り、かつ、被監視者Obがいる居室RMへの入場を入場検知部80が検知したことを条件として(図33の(1)、(2)、(2a))、紐付け情報が生成される(図33の(4))。これにより、監視者NSが被監視者Obの居室RMに入らなければ、被監視者Obに割り当てられた入力画面100を携帯端末装置TAに表示させることができない。従って、監視者NSは、被監視者Obを見なければ、被監視者Obの監視記録を入力画面100に入力することができない。
第3変形例では、センサ装置SUと別に入退室検知部80が設けられているが、センサ装置SUが入退室検知部80の機能を有する態様でもよい。図31を参照して、この態様の入退室検知部80は、撮像部12が撮像した居室RM内の動画に対して、人物検出の画像処理をすることにより、居室RM内の人の数の変化を検知する。入退室検知部80は、居室RM内の人物が1人(被監視者Ob)から複数人(被監視者Ob、監視者NS)に変化したことを検知したとき、居室RMへの監視者NSの入室を検知する。入退室検知部80は、居室RM内の人物が複数人(被監視者Ob、監視者NS)から1人(被監視者Ob)に変化したことを検知したとき、居室RMへの監視者NSの退室を検知する。
第1変形例および第3変形例では、図15および図31に示すように、居室RMに配置された読取部70が、バーコード71で示される監視者NSのID(一方の特定情報)を読み取り、第2変形例では、図26に示すように、携帯端末装置TAに備えられる読取部46が、バーコード60で示される居室番号(一方の特定情報)を読み取る。
一方の特定情報と読取部との組み合わせは、例えば、以下の通りである。
(1)一方の特定情報がバーコードで示される場合、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、バーコードリーダーを読取部にすることができる。
(2)一方の特定情報が二次元コードで示される場合、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、二次元コードリーダーを読取部にすることができる。
(3)一方の特定情報がICカード(RFタグ)または磁気カードに記憶されている場合、カードリーダーを読取部にすることができる。
(4)一方の特定情報が電子機器(例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末)に埋め込まれているICチップに記憶されている場合、ICチップリーダーを読取部にすることができる。
(5)一方の特定情報が電子機器(例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末)に記憶されている場合、この電子機器と極短距離の無線通信が可能な電子機器を読取部にすることができる。極短距離とは、数センチからおよそ1メートル程度である。このような無線通信として、例えば、NFC(Near Field Communication)通信がある。
図15および図31に示すように、第1変形例および第3変形例では、紐付け情報生成部16および記録部17がセンサ装置SUに備えられている。しかしながら、センサ装置SUとは別に、これらを備える入室管理装置EM(不図示)が、各居室RMに備えられていてもよい。
実施形態および第1~第3変形例では、図1に示す被監視者監視支援システムMSが監視記録作成支援システムRSの機能を有するが、監視記録作成支援システムRSのみの機能を有するシステムでもよい。このシステムには、2つの態様がある。1つ目の態様は、複数の居室RMにそれぞれ配置された複数の入室管理装置EM(不図示)と、管理サーバ装置SVと、複数の携帯端末装置TAと、を備える。2つめ目の態様は、管理サーバ装置SVと、入室管理装置EMを備える複数の携帯端末装置TAと、を備える。
(実施形態の纏め)
実施形態の一態様に係る監視記録作成支援システムは、監視者が携帯し、被監視者の監視記録を入力するための入力画面を表示可能な携帯端末装置と、前記入力画面を管理する管理装置と、を備える監視記録作成支援システムであって、前記携帯端末装置は、前記携帯端末装置が操作されて前記入力画面がリクエストされたとき、前記リクエストを前記管理装置に通知する第1通知部と、前記リクエストに応じて前記管理装置から送信されてきた前記入力画面を受信する第1受信部と、表示部と、前記第1受信部が受信した前記入力画面を前記表示部に表示させる表示制御部と、を備え、前記管理装置は、複数の時間帯のそれぞれに応じて割り当てられた複数種類の前記入力画面を予め記憶している記憶部と、前記第1通知部から通知される前記リクエストを受信する第2受信部と、前記第2受信部が前記リクエストを受信したとき、現在時刻が含まれる時間帯に割り当てられた前記入力画面を、前記記憶部に記憶されている複数種類の前記入力画面の中から選択する選択部と、前記選択部が選択した前記入力画面を前記携帯端末装置に送信する送信部と、を備える。
本発明者は、監視業務が時間帯に応じて定まっていることに着目する。介護業務を例にして説明する。介護者は、介護プランに従って、被介護者の生活を支援する。例えば、6時~7時の時間帯に、被介護者のバイタルが測定され、7時~8時の時間帯に、被介護者が朝食をし、12時~13時の時間帯に、被介護者が昼食をし、18時~19時の時間帯に、被介護者が夕食をする。
管理装置は、携帯端末装置から入力画面のリクエストがされたとき、複数種類の入力画面の中から、現在時刻が含まれる時間帯に割り当てられた入力画面を選択し、この入力画面を携帯端末装置に送信する。携帯端末装置は、送信されてきた入力画面を表示する。従って、介護者は、入力画面が複数種類あっても、入力画面の選択をすることなく、今回の業務に対応する入力画面を携帯端末装置に表示させることができる。
上記構成において、前記監視記録作成支援システムは、複数の前記監視者がそれぞれ携帯する複数の前記携帯端末装置と、複数の前記監視者のいずれかである第1監視者が、複数の前記被監視者のいずれかである第1被監視者がいる監視領域に駆け付けたとき、前記第1監視者を直接的または間接的に特定する第1特定情報、および、前記第1被監視者を直接的または間接的に特定する第2特定情報のうち、一方の特定情報を読み取ることが可能となる読取部と、他方の特定情報を予め記憶しており、前記他方の特定情報と、前記読取部が読み取った前記一方の特定情報とを紐付けた紐付け情報を生成する生成部と、前記紐付け情報を前記管理装置に通知する第2通知部と、をさらに備え、前記記憶部は、複数種類の前記入力画面により構成される入力画面群について、複数の前記被監視者のそれぞれに割り当てられた複数の前記入力画像群を予め記憶しており、前記選択部は、前記第1監視者の前記携帯端末装置に備えられる前記第1通知部から通知される前記リクエストを前記第2受信部が受信したとき、前記紐付け情報に含まれる前記第2特定情報で特定される前記第1被監視者に割り当てられた前記入力画面群の中から、現在時刻が含まれる時間帯に割り当てられた前記入力画面を選択し、前記送信部は、前記紐付け情報に含まれる前記第1特定情報で特定される前記第1監視者が携帯する前記携帯端末装置を宛先として、前記選択部が選択した前記入力画面を送信する。
被監視者が個室にいる場合、個室が監視領域となり、被監視者が相部屋にいる場合、被監視者の居住スペース(例えば、ベッドおよびこの周辺)が監視領域となる。
第1特定情報は、第1監視者を直接的または間接的に特定する情報である。前者は、例えば、第1監視者のID、第1監視者の氏名である。後者は、例えば、第1監視者が携帯する携帯端末装置のIDである。第2特定情報は、第1被監視者を直接的または間接的に特定する情報である。前者は、例えば、第1被監視者のID、第1被監視者の氏名である。後者は、例えば、第1被監視者の個室の番号、第1被監視者に所定のイベントが発生したか否かを監視するセンサ装置のIDである。
読取部は、第1特定情報と第2特定情報とのうち、一方の特定情報を読み取る。一方の特定情報が第1特定情報の場合、読取部は、被監視者がいる監視領域に配置されている。一方の特定情報が第2特定情報の場合、読取部は、監視者が携帯する。これらにより、被監視者がいる監視領域に監視者が駆け付けなければ、読取部は、一方の特定情報を読み取ることができない。
生成部は、一方の特定情報が第1特定情報のとき、他方の特定情報として第2特定情報を予め記憶しており、一方の特定情報が第2特定情報のとき、他方の特定情報として第1特定情報を予め記憶している。生成部は、予め記憶している他方の特定情報と、読取部が読み取った一方の特定情報とを紐付けた紐付け情報を生成する。これにより、第1特定情報と第2特定情報とを紐付けた紐付け情報が生成される。
管理装置は、紐付け情報に含まれる第2特定情報で特定される第1被監視者に割り当てられた入力画面を、紐付け情報に含まれる第1特定情報で特定される第1監視者が携帯する携帯端末装置に送信する。これにより、第1監視者が携帯する携帯端末装置に、第1被監視者を特定する入力をすることなく、第1被監視者に割り当てられた入力画面を、その携帯端末装置に表示させることができる。
以上より、この構成によれば、監視者は、監視記録の対象となる被監視者を特定する入力をすることなく、この被監視者に割り当てられた入力画面(この被監視者の監視記録を入力するための入力画面)を、監視者の携帯端末装置に表示させることができる。よって、監視者の手間を省くことができると共に、監視記録の対象となる被監視者以外の被監視者に割り当てられた入力画面が、誤って携帯端末装置に表示されることを防止できる。
携帯端末装置に表示された入力画面を用いて監視記録を入力できれば、監視者は、監視者の詰め所に戻って監視記録を作成する必要がないので、監視者にとって便利である。しかし、これを悪用し、被監視者のもとに駆け付けることなく、被監視者に割り当てられた入力画面を携帯端末装置に表示させて、その被監視者の監視記録を入力する監視者がいる。この構成によれば、このような職務怠慢を防止することができる。詳しく説明すると、被監視者がいる監視領域に監視者が駆け付けなければ、読取部は、一方の特定情報を読み取ることができず、従って、生成部は、紐付け情報を生成することができない。管理装置は、紐付け情報を基にして、被監視者に割り当てられた入力画面を、監視者の携帯端末装置に送信する。よって、この構成によれば、監視者が被監視者のもとに駆け付けなければ、その被監視者に割り当てられた入力画面を、監視者の携帯端末装置に表示できないようにすることができる。
上記構成において、前記監視記録作成支援システムは、複数の前記被監視者がそれぞれいる複数の前記監視領域に配置され、前記被監視者がいる前記監視領域への入場を検知する複数の入場検知部をさらに備え、前記生成部は、前記読取部が前記一方の特定情報を読み取り、かつ、前記第1被監視者がいる前記監視領域への入場を、前記第1被監視者がいる前記監視領域に配置された前記入場検知部が検知したことを条件として、前記紐付け情報を生成する。
読取部が監視領域の外側で一方の特定情報を読み取ることが可能な場合がある。例えば、読取部は、携帯端末装置に備えられており、一方の特定情報を示すバーコードが、居室(監視領域)の出入口にある入居者氏名のプレートに並べて配置されている。このような場合、第1監視者は、第1被監視者の監視領域に入ることなく、第1被監視者に割り当てられた入力画面を携帯端末装置に表示させることができる。よって、第1監視者は、第1被監視者を見ることなく、第1被監視者の監視記録を入力画面に入力することが可能となる。これを防止する必要がある。そこで、この構成によれば、読取部が一方の特定情報を読み取り、かつ、第1被監視者がいる監視領域への入場を入場検知部が検知したことを条件として、紐付け情報が生成される。これにより、第1監視者が第1被監視者の監視領域に入らなければ、第1被監視者に割り当てられた入力画面を携帯端末装置に表示させることができない。従って、第1監視者は、第1被監視者を見なければ、第1被監視者の監視記録を入力画面に入力することができない。
上記構成において、前記読取部は、複数の前記携帯端末装置のそれぞれに備えられる。
読取部は、監視者が携帯してもよいし、被監視者がいる監視領域に配置されてもよい。監視者が読取部を携帯する場合、携帯端末装置と読取部とが別々であってもよいし、読取部が携帯端末装置に備えられていてもよい。この構成は、後者である。この構成によれば、監視者は携帯端末装置に加えて読取部を携帯する必要がないので、監視者の利便性を向上させることができる。
上記構成において、前記読取部は、複数の前記被監視者がそれぞれいる複数の前記監視領域にそれぞれ配置されている。
この構成は、読取部が被監視者がいる監視領域に配置されている態様である。
実施形態の他の態様に係る監視記録作成支援方法は、監視者が携帯し、被監視者の監視記録を入力するための入力画面を表示可能な携帯端末装置と、前記入力画面を管理する管理装置と、を用いる監視記録作成支援方法であって、前記携帯端末装置が操作されて前記入力画面がリクエストされたとき、前記携帯端末装置が前記リクエストを前記管理装置に通知する通知ステップと、前記管理装置が、前記通知ステップで通知される前記リクエストを受信する第1受信ステップと、前記管理装置は、複数の時間帯のそれぞれに応じて割り当てられた複数種類の前記入力画面が予め記憶しており、前記第1受信ステップで前記リクエストを受信したとき、現在時刻が含まれる時間帯に割り当てられた前記入力画面を、複数種類の前記入力画面の中から選択する選択ステップと、前記管理装置が、前記選択ステップで選択された前記入力画面を前記携帯端末装置に送信する送信ステップと、前記携帯端末装置が、前記送信ステップで送信されてきた前記入力画面を受信する第2受信ステップと、前記携帯端末装置が、前記第2受信ステップで受信された前記入力画面を表示部に表示させる表示制御ステップと、を備える。
実施形態の他の態様に係る監視記録作成支援方法は、実施形態の一態様に係る監視記録作成支援システムを方法の観点から規定しており、実施形態の一態様に係る監視記録作成支援システムと同様の作用効果を有する。
本発明の実施形態が詳細に図示され、かつ、説明されたが、それは単なる図例及び実例であって限定ではない。本発明の範囲は、添付されたクレームの文言によって解釈されるべきである。
2018年2月22日に提出された日本国特許出願特願2018-029877は、その全体の開示が、その全体において参照によりここに組み込まれる。