JPWO2019124282A1 - 電池用包装材料及び電池 - Google Patents

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Abstract

少なくとも、基材層、バリア層、及び熱融着性樹脂層をこの順に備える積層体からなり、前記基材層を構成する樹脂は、融点が220℃以上であり、かつ、温度65℃、相対湿度90%で24時間放置された際の吸水率が1質量%以下であり、前記熱融着性樹脂層を構成する樹脂は、融点が140℃以上であり、かつ、メルトマスフローレートが6g/10分以上である、電池用包装材料。

Description

本発明は、電池用包装材料及び電池に関する。
従来、様々なタイプの電池が開発されているが、あらゆる電池において、電極や電解質などの電池素子を封止するために包装材料が不可欠な部材になっている。従来、電池用包装として金属製の包装材料が多用されていた。
一方、近年、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、パソコン、カメラ、携帯電話などの高性能化に伴い、電池には、多様な形状が要求されると共に、薄型化や軽量化が求められている。しかしながら、従来多用されていた金属製の電池用包装材料では、形状の多様化に追従することが困難であり、しかも軽量化にも限界があるという欠点がある。
そこで、近年、多様な形状に加工が容易で、薄型化や軽量化を実現し得る電池用包装材料として、基材層/バリア層/熱融着性樹脂層が順次積層されたフィルム状の積層体が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
このような電池用包装材料においては、一般的に、冷間成形により凹部が形成され、当該凹部によって形成された空間に電極や電解液などの電池素子を配し、熱融着性樹脂層同士を熱溶着させることにより、電池用包装材料により形成された包装体の内部に電池素子が収容された電池が得られる。
特開2008−287971号公報 特開2013−201027号公報
前述のようなフィルム状の積層体により構成された電池用包装材料において、熱融着性樹脂層同士を熱溶着させる際には、加熱された金属板などを用いて、電池用包装材料の周縁部を、数秒間程度、加熱・加圧することにより、電池素子が封止されている。
しかしながら、近年、電池用包装材料の需要が増大しており、生産速度をより一層向上させることが求められている。そこで、本発明者等は、電池素子を封止する際の時間を、数秒間から1秒間程度にまで短縮することを試みた。しかしながら、従来の電池用包装材料では、1秒間という短時間では、熱融着性樹脂層同士が十分に熱融着されず、シール強度が不十分になることが確認された。また、1秒間という短時間で熱融着させる際には、従来よりも高温で熱融着させることが求められるが、高温で熱融着させると、電池用包装材料の基材層に含まれる水分が、基材層の内部で気化して、外観不良が生じるという問題点も見出された。
さらに、近年、電気自動車、ハイブリッド電気自動車などの大型の電池に対して、前述のようなフィルム状の積層体により構成された電池用包装材料の使用が検討されている。このような車両等に用いられる大型の電池は、高温環境に晒されるため、熱融着性樹脂層同士のシール強度は、常温環境だけでなく、100℃を超える高温環境でも十分なシール強度を備えていることが求められる。
このような状況下、本発明は、基材層、バリア層、及び熱融着性樹脂層がこの順に積層された積層体からなる電池用包装材料において、高温かつ短時間で熱融着性樹脂層同士を熱融着させることができ、熱融着による基材層の外観不良の発生が抑制されており、さらに、高温環境におけるシール強度に優れた電池用包装材料を提供することを主な目的とする。
本発明者らは、上記のような課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、少なくとも、基材層、バリア層、及び熱融着性樹脂層をこの順に備える積層体からなり、基材層を構成する樹脂は、融点が220℃以上であり、かつ、温度65℃、相対湿度90%で24時間放置された際の吸水率が1質量%以下であり、熱融着性樹脂層を構成する樹脂は、融点が140℃以上であり、かつ、メルトマスフローレート(MFR)が6g/10分以上である電池用包装材料は、高温かつ短時間で熱融着性樹脂層同士を熱融着させることができ、熱融着による基材層の外観不良の発生が抑制されており、さらに、高温環境におけるシール強度に優れることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて、さらに検討を重ねることにより完成したものである。
すなわち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 少なくとも、基材層、バリア層、及び熱融着性樹脂層をこの順に備える積層体からなり、
前記基材層を構成する樹脂は、融点が220℃以上であり、かつ、温度65℃、相対湿度90%で24時間放置された際の吸水率が1質量%以下であり、
前記熱融着性樹脂層を構成する樹脂は、融点が140℃以上であり、かつ、メルトマスフローレートが6g/10分以上である、電池用包装材料。
項2. 前記電池用包装材料の前記熱融着性樹脂層同士を対向させた状態で、温度150℃から250℃、面圧0.5MPa、時間1秒間の条件で前記熱融着性樹脂層同士を熱融着させ、次に、引張試験機を用い、温度25℃の環境で、引張速度300mm/分、剥離角180°、チャック間距離50mmの条件で、当該熱融着した界面を剥離させて測定される引張強度が、引張強度測定開始1秒後から1.5秒間の間、20N/15mm以上の状態が保たれる、項1に記載の電池用包装材料。
項3. 前記電池用包装材料の前記熱融着性樹脂層同士を対向させた状態で、温度210℃から250℃、面圧0.5MPa、時間1秒間の条件で前記熱融着性樹脂層同士を熱融着させ、次に、引張試験機を用い、温度25℃の環境で、引張速度300mm/分、剥離角180°、チャック間距離50mmの条件で、当該熱融着した界面を剥離させて測定される引張強度が、引張強度測定開始1秒後から1.5秒間の間、80N/15mm以上の状態が保たれる、項1又は2に記載の電池用包装材料。
項4. 前記電池用包装材料の前記熱融着性樹脂層同士を対向させた状態で、温度150℃から250℃、面圧0.5MPa、時間1秒間の条件で前記熱融着性樹脂層同士を熱融着させ、次に、引張試験機を用い、温度140℃の環境で、引張速度300mm/分、剥離角180°、チャック間距離50mmの条件で、当該熱融着した界面を剥離させて測定される引張強度が、引張強度測定開始1秒後から1.5秒間の間、2N/15mm以上の状態が保たれる、項1〜3のいずれかに記載の電池用包装材料。
項5. 前記電池用包装材料の前記熱融着性樹脂層同士を対向させた状態で、温度210℃から250℃、面圧0.5MPa、時間1秒間の条件で前記熱融着性樹脂層同士を熱融着させ、次に、引張試験機を用い、温度140℃の環境で、引張速度300mm/分、剥離角180°、チャック間距離50mmの条件で、当該熱融着した界面を剥離させて測定される引張強度が、引張強度測定開始1秒後から1.5秒間の間、10N/15mm以上の状態が保たれる、項1〜4のいずれかに記載の電池用包装材料。
項6. 前記電池用包装材料の前記熱融着性樹脂層同士を対向させた状態で、温度210℃から250℃、面圧0.5MPa以上、時間1秒間以下の条件で前記熱融着性樹脂層同士を熱融着させて、電池素子を封止するために用いられる、項1〜5のいずれかに記載の電池用包装材料。
項7. 前記基材層が、ポリエステル樹脂により構成されている、項1〜6のいずれかに記載の電池用包装材料。
項8. 前記基材層の厚さが、9〜50μmである、項1〜7のいずれかに記載の電池用包装材料。
項9. 前記熱融着性樹脂層の厚さが、45〜100μmである、項1〜8のいずれかに記載の電池用包装材料。
項10. 少なくとも正極、負極、及び電解質を備えた電池素子が、項1〜9のいずれかに記載の電池用包装材料により形成された包装体中に収容されている、電池。
項11. 少なくとも、基材層、バリア層、及び熱融着性樹脂層をこの順となるように積層する工程を備えており、
前記基材層を構成する樹脂は、融点が220℃以上であり、かつ、温度65℃、相対湿度90%で24時間放置された際の吸水率が1質量%以下であり、
前記熱融着性樹脂層を構成する樹脂は、融点が140℃以上であり、かつ、メルトマスフローレートが6g/10分以上である、電池用包装材料の製造方法。
本発明によれば、少なくとも、基材層、バリア層、及び熱融着性樹脂層がこの順に積層された積層体からなる電池用包装材料において、高温かつ短時間で熱融着性樹脂層同士を熱融着させることができ、熱融着による基材層の外観不良の発生が抑制されており、さらに、高温環境におけるシール強度に優れた電池用包装材料を提供することができる。また、本発明によれば、当該電池用包装材料の製造方法、及び当該電池用包装材料を用いた電池を提供することもできる。
本発明の電池用包装材料の断面構造の一例を示す図である。 本発明の電池用包装材料の断面構造の一例を示す図である。 本発明の電池用包装材料の断面構造の一例を示す図である。 本発明の電池用包装材料の断面構造の一例を示す図である。 シール強度の測定方法を説明するための模式図である。 シール強度の測定方法を説明するための模式図である。 シール強度の測定方法を説明するための模式図である。 引張強度の測定によって得られる、時間と引張強度との関係を示すグラフにおいて、引張強度測定開始1秒後から1.5秒間の間、20N/15mm以上の状態が保たれる様子の模式図である。
本発明の電池用包装材料は、少なくとも、基材層と、バリア層と、熱融着性樹脂層とをこの順に備える積層体から構成されており、前記基材層を構成する樹脂は、融点が220℃以上であり、かつ、温度65℃、相対湿度90%で24時間放置された際の吸水率が1質量%以下であり、前記熱融着性樹脂層を構成する樹脂は、融点が140℃以上であり、かつ、メルトマスフローレートが6g/10分以上であることを特徴とする。本発明の電池用包装材料においては、このような構成を備えていることにより、高温かつ短時間で熱融着性樹脂層同士を熱融着させることができ、熱融着による基材層の外観不良の発生が抑制されており、さらに、高温環境におけるシール強度に優れる。このため、本発明の電池用包装材料は、特に、車両用電池などの大型電池の包装材料として好適に使用することができる。また、温度210℃から250℃という高温で、時間1秒間という短時間で熱融着性樹脂層同士を熱融着させる電池用包装材料として好適に使用することができる。以下、本発明の電池用包装材料について詳述する。
なお、本明細書において、「〜」で示される数値範囲は「以上」、「以下」を意味する。例えば、2〜15mmとの表記は、2mm以上15mm以下を意味する。
1.電池用包装材料の積層構造と物性
本発明の電池用包装材料10は、例えば図1に示すように、基材層1、バリア層3、及び熱融着性樹脂層4をこの順に備える積層体から構成されている。本発明の電池用包装材料において、基材層1が最外層側になり、熱融着性樹脂層4は最内層になる。即ち、電池の組み立て時に、電池素子の周縁に位置する熱融着性樹脂層4同士が熱融着して電池素子を密封することにより、電池素子が封止される。
本発明の電池用包装材料は、例えば図2に示すように、基材層1とバリア層3との間に、接着剤層2を備えていてもよい。また、図3に示すように、バリア層3と熱融着性樹脂層4との間に、接着層5を備えていてもよい。さらに、図4に示すように、基材層1の外側(熱融着性樹脂層4とは反対側)には、必要に応じて表面被覆層6を備えていてもよい。
本発明の電池用包装材料においては、電池用包装材料の熱融着性樹脂層4同士を対向させた状態で、温度150℃から250℃、面圧0.5MPa、時間1秒間の条件で熱融着性樹脂層4同士を熱融着させ、次に、引張試験機を用い、温度25℃の環境で、引張速度300mm/分、剥離角180°、チャック間距離50mmの条件で、当該熱融着した界面を剥離させて測定される引張強度が、引張強度測定開始1秒後から1.5秒間の間、20N/15mm以上の状態が保たれることが好ましく、25N/15mm以上の状態が保たれることがより好ましい。なお、当該引張強度の上限は、通常、130N/15mm以下程度である。
引張強度の測定によって得られる、時間と引張強度との関係を示すグラフにおいて、引張強度測定開始1秒後から1.5秒間の間、20N/15mm以上の状態が保たれる様子の模式図を図8に示す。
また、本発明の電池用包装材料においては、電池用包装材料の熱融着性樹脂層4同士を対向させた状態で、温度210℃から250℃、面圧0.5MPa、時間1秒間の条件で熱融着性樹脂層4同士を熱融着させ、次に、引張試験機を用い、温度25℃の環境で、引張速度300mm/分、剥離角180°、チャック間距離50mmの条件で、当該熱融着した界面を剥離させて測定される引張強度が、引張強度測定開始1秒後から1.5秒間の間、80N/15mm以上の状態が保たれることが好ましく、90N/15mm以上の状態が保たれることがより好ましい。なお、当該引張強度の上限は、通常、130N/15mm以下程度である。
さらに、本発明の電池用包装材料においては、電池用包装材料の熱融着性樹脂層4同士を対向させた状態で、温度150℃から250℃、面圧0.5MPa、時間1秒間の条件で熱融着性樹脂層4同士を熱融着させ、次に、引張試験機を用い、温度140℃の環境で、引張速度300mm/分、剥離角180°、チャック間距離50mmの条件で、当該熱融着した界面を剥離させて測定される引張強度が、引張強度測定開始1秒後から1.5秒間の間、2N/15mm以上の状態が保たれることが好ましく、3N/15mm以上の状態が保たれることがより好ましい。なお、当該引張強度の上限は、通常、10N/15mm以下程度である。
また、本発明の電池用包装材料においては、電池用包装材料の熱融着性樹脂層4同士を対向させた状態で、温度210℃から250℃、面圧0.5MPa、時間1秒間の条件で熱融着性樹脂層4同士を熱融着させ、次に、引張試験機を用い、温度140℃の環境で、引張速度300mm/分、剥離角180°、チャック間距離50mmの条件で、当該熱融着した界面を剥離させて測定される引張強度が、引張強度測定開始1秒後から1.5秒間の間、10N/15mm以上の状態が保たれることが好ましい。なお、当該引張強度の上限は、通常、15N/15mm以下程度である。
なお、以上のシール強度の測定方法は、具体的には、実施例に記載の方法を採用することができる(図6及び図7を参照)。
本発明の電池用包装材料は、高温かつ短時間で熱融着性樹脂層同士を熱融着させることができ、熱融着による基材層の外観不良の発生が抑制されており、さらに、高温環境におけるシール強度に優れる。このため、本発明の電池用包装材料は、電池用包装材料の熱融着性樹脂層4同士を対向させた状態で、温度210℃から250℃、面圧0.5MPa以上(好ましくは、面圧0.5〜3MPa)、時間1秒間以下(好ましくは、時間0.3〜1秒間)の条件で熱融着性樹脂層4同士を熱融着させて、電池素子を封止するために好適に用いられる。
2.電池用包装材料を形成する各層
[基材層1]
本発明の電池用包装材料において、基材層1は最外層側に位置する層である。基材層1を構成する樹脂については、融点が220℃以上であり、かつ、温度65℃、相対湿度90%で24時間放置された際の吸水率が1質量%以下であることが必要である。より具体的には、基材層1は、融点が220℃以上であり、かつ、温度65℃、相対湿度90%で24時間放置された際の吸水率が1質量%以下である樹脂のみにより構成されていることが好ましい。このような特性を充足し得る樹脂しては、ポリエステル樹脂などが挙げられる。これらの中でも、好ましくは2軸延伸ポリエステル樹脂が挙げられる。ポリエステル樹脂としては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、共重合ポリエステルなどが挙げられる。
基材層1は、1層の樹脂フィルムから形成されていてもよいし、耐ピンホール性や絶縁性を向上させるために、2層以上の樹脂フィルムで形成されていてもよい。具体的には、ポリエステルフィルムを複数層積層させた多層構造などが挙げられる。基材層1が多層構造である場合、2軸延伸ポリエステルフィルムを複数積層させた積層体が好ましい。例えば、基材層1を2層の樹脂フィルムから形成する場合、ポリエステル樹脂とポリエステル樹脂を積層する構成、ポリエチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレートを積層する構成にすることがより好ましい。基材層1を多層構造とする場合、各層の厚さとして、好ましくは2〜25μm程度が挙げられる。
基材層1を多層の樹脂フィルムで形成する場合、2以上の樹脂フィルムは、接着剤又は接着性樹脂などの接着成分を介して積層させればよく、使用される接着成分の種類や量などについては、後述する接着剤層2の場合と同様である。なお、2層以上の樹脂フィルムを積層させる方法としては、特に制限されず、公知方法が採用でき、例えばドライラミネート法、サンドイッチラミネート法などが挙げられ、好ましくはドライラミネート法が挙げられる。ドライラミネート法により積層させる場合には、接着層としてウレタン系接着剤を用いることが好ましい。このとき、接着層の厚さとしては、例えば2〜5μm程度が挙げられる。
なお、基材層1が複数層により構成されており、基材層を構成する各層が接着剤(通常、厚さ3μm以下)などにより接着されている場合、接着剤の部分は基材層1には含まれない。
基材層1を構成する樹脂の融点としては、220℃以上であればよいが、高温かつ短時間(例えば、210〜250℃で1秒以下)で熱融着性樹脂層4同士を熱融着させた場合に、熱融着による基材層1の外観不良の発生をより一層効果的に抑制する観点からは、好ましくは220〜290℃程度、より好ましくは230〜280℃程度が挙げられる。なお、樹脂の融点は、示差走査熱量測定(DSC)によって測定された値である。
また、基材層1を構成する樹脂は、温度65℃、相対湿度90%で24時間放置された際の吸水率が1質量%以下である必要があり、高温かつ短時間(例えば、210〜250℃で1秒以下)で熱融着性樹脂層同士を熱融着させた場合に、熱融着による基材層の外観不良の発生をより一層効果的に抑制する観点からは、当該吸水量としては、好ましくは0.1〜1質量%程度、より好ましくは0.1〜0.5質量%程度が挙げられる。
また、本発明において、基材層1を構成する樹脂は、温度25℃、相対湿度50%で24時間放置された際の吸水率としては、好ましくは0.1〜0.5質量%程度、より好ましくは0.1〜0.3質量%程度が挙げられる。
本発明において、電池用包装材料の成形性を高める観点からは、基材層1の表面には、滑剤が付着していることが好ましい。滑剤としては、特に制限されないが、好ましくはアミド系滑剤が挙げられる。アミド系滑剤の具体例としては、後述の熱融着性樹脂層4で例示したものと同じものが挙げられる。
基材層1の表面に滑剤が存在する場合、その存在量としては、特に制限されないが、温度24℃、相対湿度60%の環境において、好ましくは約3mg/m2以上、より好ましくは4〜15mg/m2程度、さらに好ましくは5〜14mg/m2程度が挙げられる。
基材層1の中には、滑剤が含まれていてもよい。また、基材層1の表面に存在する滑剤は、基材層1を構成する樹脂に含まれる滑剤を滲出させたものであってもよいし、基材層1の表面に滑剤を塗布したものであってもよい。
基材層1の厚さについては、基材層としての機能を発揮すれば特に制限されないが、本発明の上記構成を備える電池用包装材料において、高温かつ短時間(例えば、210〜250℃で1秒以下)で熱融着性樹脂層同士を熱融着させた場合に、熱融着による基材層の外観不良の発生をより一層効果的に抑制する観点からは、好ましくは9〜50μm程度、より好ましくは10〜35μm程度、さらに好ましくは10〜30μm程度が挙げられる。
[接着剤層2]
本発明の電池用包装材料10において、接着剤層2は、基材層1とバリア層3を強固に接着させるために、必要に応じて、これらの間に設けられる層である。
接着剤層2は、基材層1とバリア層3とを接着可能である接着剤によって形成される。接着剤層2の形成に使用される接着剤は、2液硬化型接着剤であってもよく、また1液硬化型接着剤であってもよい。さらに、接着剤層2の形成に使用される接着剤の接着機構についても、特に制限されず、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型などのいずれであってもよい。
接着剤層2の形成に使用できる接着成分としては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、共重合ポリエステルなどのポリエステル系樹脂;ポリエーテル系接着剤;ポリウレタン系接着剤;エポキシ系樹脂;フェノール樹脂系樹脂;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、共重合ポリアミドなどのポリアミド系樹脂;ポリオレフィン、カルボン酸変性ポリオレフィン、金属変性ポリオレフィンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂;セルロース系接着剤;(メタ)アクリル系樹脂;ポリイミド系樹脂;ポリカーボネート;尿素樹脂、メラミン樹脂などのアミノ樹脂;クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴムなどのゴム;シリコーン系樹脂などが挙げられる。これらの接着成分は1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの接着成分の中でも、好ましくはポリウレタン系接着剤が挙げられる。
接着剤層2の厚さについては、接着する層としての機能を発揮すれば特に制限されないが、本発明の上記構成を備える電池用包装材料において、高温かつ短時間で熱融着性樹脂層同士を熱融着させた場合にも、熱融着による基材層の外観不良の発生を抑制し、さらに、高温環境におけるシール強度を向上させる観点からは、例えば、1〜10μm程度、好ましくは2〜5μm程度が挙げられる。
[バリア層3]
電池用包装材料において、バリア層3は、電池用包装材料の強度向上の他、電池内部に水蒸気、酸素、光などが侵入することを防止する機能を有する層である。バリア層3は、金属箔、金属蒸着膜、無機酸化物蒸着膜、炭素含有無機酸化物蒸着膜、これらの蒸着層を設けたフィルムなどにより形成することができ、金属で形成されている層であることが好ましい。バリア層3を構成する金属としては、具体的には、アルミニウム合金、ステンレス鋼、チタン鋼などが挙げられ、好ましくはアルミニウム合金及びステンレス鋼が挙げられる。
バリア層3は、金属箔により形成することが好ましく、アルミニウム合金箔又はステンレス鋼箔により形成することがさらに好ましい。
アルミニウム合金箔としては、電池用包装材料の成形時に、バリア層3にしわやピンホールが発生することを防止する観点から、例えば、焼きなまし処理済みのアルミニウム合金などにより構成された軟質アルミニウム合金箔であることがより好ましい。軟質アルミニウム合金箔としては、例えば、JIS H4160:1994 A8021H−O、JIS H4160:1994 A8079H−O、JIS H4000:2014 A8021P−O、又はJIS H4000:2014 A8079P−Oで規定される組成を備えるアルミニウム合金箔が挙げられる。
また、ステンレス鋼箔としては、電池用包装材料の成形時に、バリア層3にしわやピンホールが発生することを防止する観点から、オーステナイト系のステンレス鋼箔、フェライト系のステンレス鋼箔などが挙げられる。ステンレス鋼箔は、オーステナイト系のステンレス鋼により構成されていることが好ましい。
ステンレス鋼箔を構成するオーステナイト系のステンレス鋼の具体例としては、SUS304、SUS301、SUS316Lなどが挙げられ、これら中でも、SUS304が特に好ましい。
バリア層3の厚みは、水蒸気などのバリア層としての機能を発揮すれば特に制限されないが、例えば、上限については、好ましくは約85μm以下、より好ましくは約50μm以下、さらに好ましくは40μm以下が挙げられ、下限については、好ましくは約10μm以上が挙げられ、当該厚みの範囲としては、10〜80μm程度、好ましくは10〜50μm程度が挙げられる。なお、特に、バリア層3がステンレス鋼箔により構成されている場合、ステンレス鋼箔の厚みとしては、上限については、好ましくは約85μm以下、より好ましくは約50μm以下、さらに好ましくは約40μm以下、さらに好ましくは約30μm以下、特に好ましくは約25μm以下が挙げられ、下限については、約10μm以上が挙げられ、好ましい厚みの範囲としては、10〜85μm程度、10〜50μm程度、より好ましくは10〜40μm程度、より好ましくは10〜30μm程度、さらに好ましくは15〜25μm程度が挙げられる。
また、バリア層3は、接着の安定化、溶解や腐食の防止などのために、少なくとも一方の面、好ましくは両面が化成処理されていることが好ましい。ここで、化成処理とは、バリア層の表面に耐酸性皮膜を形成する処理をいう。本発明のバリア層3の表面に耐酸性皮膜が形成されている場合、バリア層3には耐酸性皮膜が含まれる。化成処理としては、例えば、硝酸クロム、フッ化クロム、硫酸クロム、酢酸クロム、蓚酸クロム、重リン酸クロム、クロム酸アセチルアセテート、塩化クロム、硫酸カリウムクロムなどのクロム酸化合物を用いたクロム酸クロメート処理;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸アンモニウム、ポリリン酸などのリン酸化合物を用いたリン酸クロメート処理;下記一般式(1)〜(4)で表される繰り返し単位を有するアミノ化フェノール重合体を用いたクロメート処理などが挙げられる。なお、当該アミノ化フェノール重合体において、下記一般式(1)〜(4)で表される繰り返し単位は、1種類単独で含まれていてもよいし、2種類以上の任意の組み合わせであってもよい。
Figure 2019124282
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一般式(1)〜(4)中、Xは、水素原子、ヒドロキシ基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アリル基またはベンジル基を示す。また、R1及びR2は、それぞれ同一または異なって、ヒドロキシ基、アルキル基、またはヒドロキシアルキル基を示す。一般式(1)〜(4)において、X、R1及びR2で示されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基などの炭素数1〜4の直鎖または分枝鎖状アルキル基が挙げられる。また、X、R1及びR2で示されるヒドロキシアルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基などのヒドロキシ基が1個置換された炭素数1〜4の直鎖または分枝鎖状アルキル基が挙げられる。一般式(1)〜(4)において、X、R1及びR2で示されるアルキル基及びヒドロキシアルキル基は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。一般式(1)〜(4)において、Xは、水素原子、ヒドロキシ基またはヒドロキシアルキル基であることが好ましい。一般式(1)〜(4)で表される繰り返し単位を有するアミノ化フェノール重合体の数平均分子量は、例えば、500〜100万程度であることが好ましく、1000〜2万程度であることがより好ましい。
また、バリア層3に耐食性を付与する化成処理方法として、リン酸中に、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化セリウム、酸化スズなどの金属酸化物や硫酸バリウムの微粒子を分散させたものをコーティングし、150℃以上で焼付け処理を行うことにより、バリア層3の表面に耐酸性皮膜を形成する方法が挙げられる。また、耐酸性皮膜の上には、カチオン性ポリマーを架橋剤で架橋させた樹脂層をさらに形成してもよい。ここで、カチオン性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリエチレンイミンとカルボン酸を有するポリマーからなるイオン高分子錯体、アクリル主骨格に1級アミンをグラフト重合させた1級アミングラフトアクリル樹脂、ポリアリルアミンまたはその誘導体、アミノフェノールなどが挙げられる。これらのカチオン性ポリマーとしては、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。また、架橋剤としては、例えば、イソシアネート基、グリシジル基、カルボキシル基、及びオキサゾリン基よりなる群から選ばれた少なくとも1種の官能基を有する化合物、シランカップリング剤などが挙げられる。これらの架橋剤としては、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
また、耐酸性皮膜を具体的に設ける方法としては、たとえば、一つの例として、少なくともアルミニウム箔(バリア層)の内層側の面を、まず、アルカリ浸漬法、電解洗浄法、酸洗浄法、電解酸洗浄法、酸活性化法等の周知の処理方法で脱脂処理を行い、その後脱脂処理面にリン酸Cr(クロム)塩、リン酸Ti(チタン)塩、リン酸Zr(ジルコニウム)塩、リン酸Zn(亜鉛)塩などのリン酸金属塩およびこれらの金属塩の混合体を主成分とする処理液(水溶液)、あるいは、リン酸非金属塩およびこれらの非金属塩の混合体を主成分とする処理液(水溶液)、あるいは、これらとアクリル系樹脂ないしフェノール系樹脂ないしポリウレタン系樹脂等の水系合成樹脂との混合物からなる処理液(水溶液)をロールコート法、グラビア印刷法、浸漬法等の周知の塗工法で塗工することにより、耐酸性皮膜を形成することができる。たとえば、リン酸Cr(クロム)塩系処理液で処理した場合は、CrPO4(リン酸クロム)、AlPO4(リン酸アルミニウム)、Al23(酸化アルミニウム)、Al(OH)x(水酸化アルミニウム)、AlFx(フッ化アルミニウム)などからなる耐酸性皮膜となり、リン酸Zn(亜鉛)塩系処理液で処理した場合は、Zn2PO4・4H2O(リン酸亜鉛水和物)、AlPO4(リン酸アルミニウム)、Al23(酸化アルミニウム)、Al(OH)x(水酸化アルミニウム)、AlFx(フッ化アルミニウム)などからなる耐酸性皮膜となる。
また、耐酸性皮膜を設ける具体的方法の他の例としては、たとえば、少なくともアルミニウム箔の内層側の面を、まず、アルカリ浸漬法、電解洗浄法、酸洗浄法、電解酸洗浄法、酸活性化法等の周知の処理方法で脱脂処理を行い、その後脱脂処理面に周知の陽極酸化処理を施すことにより、耐酸性皮膜を形成することができる。
また、耐酸性皮膜の他の一例としては、リン化合物(例えば、リン酸塩系)、クロム化合物(例えば、クロム酸系)の皮膜が挙げられる。リン酸塩系としては、リン酸亜鉛、リン酸鉄、リン酸マンガン、リン酸カルシウム、リン酸クロムなどが挙げられ、クロム酸系としては、クロム酸クロムなどが挙げられる。
また、耐酸性皮膜の他の一例としては、リン化合物(リン酸塩など)、クロム化合物(クロム酸塩など)、フッ化物、トリアジンチオール化合物等の耐酸性皮膜を形成することによって、エンボス成形時のアルミニウムと基材層との間のデラミネーション防止、電解質と水分とによる反応で生成するフッ化水素により、アルミニウム表面の溶解、腐食、特にアルミニウムの表面に存在する酸化アルミニウムが溶解、腐食することを防止し、かつ、アルミニウム表面の接着性(濡れ性)を向上させ、ヒートシール時の基材層とアルミニウムとのデラミネーション防止、エンボスタイプにおいてはプレス成形時の基材層とアルミニウムとのデラミネーション防止の効果を示す。耐酸性皮膜を形成する物質のなかでも、フェノール系樹脂、フッ化クロム(3)化合物、リン酸の3成分から構成された水溶液をアルミニウム表面に塗布し、乾燥焼付けの処理が良好である。
また、耐酸性皮膜は、酸化セリウムと、リン酸またはリン酸塩と、アニオン性ポリマーと、該アニオン性ポリマーを架橋させる架橋剤とを有する層を含み、前記リン酸またはリン酸塩が、前記酸化セリウム100質量部に対して、1〜100質量部配合されていてもよい。耐酸性皮膜が、カチオン性ポリマーおよび該カチオン性ポリマーを架橋させる架橋剤を有する層をさらに含む多層構造であることが好ましい。
さらに、前記アニオン性ポリマーが、ポリ(メタ)アクリル酸またはその塩、あるいは(メタ)アクリル酸またはその塩を主成分とする共重合体であることが好ましい。また、前記架橋剤が、イソシアネート基、グリシジル基、カルボキシル基、オキサゾリン基のいずれかの官能基を有する化合物とシランカップリング剤よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
また、前記リン酸またはリン酸塩が、縮合リン酸または縮合リン酸塩であることが好ましい。
化成処理は、1種類の化成処理のみを行ってもよいし、2種類以上の化成処理を組み合わせて行ってもよい。さらに、これらの化成処理は、1種の化合物を単独で使用して行ってもよく、また2種以上の化合物を組み合わせて使用して行ってもよい。化成処理の中でも、クロム酸クロメート処理や、クロム酸化合物、リン酸化合物、及びアミノ化フェノール重合体を組み合わせたクロメート処理などが好ましい。
耐酸性皮膜の具体例としては、リン酸塩、クロム酸塩、フッ化物、及びトリアジンチオール化合物のうち少なくとも1種を含むものが挙げられる。また、セリウム化合物を含む耐酸性皮膜も好ましい。セリウム化合物としては、酸化セリウムが好ましい。
また、耐酸性皮膜の具体例としては、リン酸塩系皮膜、クロム酸塩系皮膜、フッ化物系皮膜、トリアジンチオール化合物皮膜なども挙げられる。耐酸性皮膜としては、これらのうち1種類であってもよいし、複数種類の組み合わせであってもよい。さらに、耐酸性皮膜としては、バリア層の化成処理面を脱脂処理した後に、リン酸金属塩と水系合成樹脂との混合物からなる処理液、またはリン酸非金属塩と水系合成樹脂との混合物からなる処理液で形成されたものであってもよい。
なお、耐酸性皮膜の組成の分析は、例えば、飛行時間型2次イオン質量分析法を用いて行うことができる。
化成処理においてバリア層3の表面に形成させる耐酸性皮膜の量については、特に制限されないが、例えば、上記のクロメート処理を行う場合であれば、バリア層3の表面1m2当たり、クロム酸化合物がクロム換算で0.5〜50mg程度、好ましくは1.0〜40mg程度、リン化合物がリン換算で0.5〜50mg程度、好ましくは1.0〜40mg程度、及びアミノ化フェノール重合体が1.0〜200mg程度、好ましくは5.0〜150mg程度の割合で含有されていることが望ましい。
耐酸性皮膜の厚みとしては、特に制限されないが、皮膜の凝集力や、バリア層や熱融着性樹脂層との密着力の観点から、好ましくは1nm〜20μm程度、より好ましくは1nm〜100nm程度、さらに好ましくは1nm〜50nm程度が挙げられる。なお、耐酸性皮膜の厚みは、透過電子顕微鏡による観察、または、透過電子顕微鏡による観察と、エネルギー分散型X線分光法もしくは電子線エネルギー損失分光法との組み合わせによって測定することができる。飛行時間型2次イオン質量分析法を用いた耐酸性皮膜の組成の分析により、例えば、CeとPとOからなる2次イオン(例えば、Ce2PO4 +、CePO4 -などの少なくとも1種)や、例えば、CrとPとOからなる2次イオン(例えば、CrPO2 +、CrPO4 -などの少なくとも1種)に由来するピークが検出される。
化成処理は、耐酸性皮膜の形成に使用する化合物を含む溶液を、バーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、浸漬法などによって、バリア層の表面に塗布した後に、バリア層の温度が70〜200℃程度になるように加熱することにより行われる。また、バリア層に化成処理を施す前に、予めバリア層を、アルカリ浸漬法、電解洗浄法、酸洗浄法、電解酸洗浄法などによる脱脂処理に供してもよい。このように脱脂処理を行うことにより、バリア層の表面の化成処理をより効率的に行うことが可能となる。
[熱融着性樹脂層4]
本発明の電池用包装材料において、熱融着性樹脂層4は、最内層に該当し、電池の組み立て時に熱融着性樹脂層同士が熱融着して電池素子を密封する層である。
本発明において、熱融着性樹脂層4を構成する樹脂は、融点が140℃以上であり、かつ、メルトマスフローレート(MFR)が6g/10分以上である必要がある。熱融着性樹脂層4を構成する樹脂の融点は、140℃以上であればよいが、本発明の上記構成を備える電池用包装材料において、高温かつ短時間で熱融着性樹脂層同士を熱融着させた場合にも、熱融着による基材層の外観不良の発生を抑制し、さらに、高温環境におけるシール強度を向上させる観点からは、好ましくは140〜160℃程度、より好ましくは140〜155℃程度、さらに好ましくは140〜150℃程度が挙げられる。なお、樹脂の融点は、示差走査熱量測定(DSC)によって測定された値である。
また、熱融着性樹脂層4を構成する樹脂のメルトマスフローレート(MFR)は、6g/10分以上であればよいが、上記の観点からは、好ましくは8〜25g/10分程度、より好ましくは10〜25g/10分程度、さらに好ましくは10〜20g/10分程度が挙げられる。なお、MFRは、JIS K7210によって測定された値である。
熱融着性樹脂層4の上記の融点及びMFRは、それぞれ、熱融着性樹脂層4を構成する樹脂全体として、上記の要件を充足していればよい。
熱融着性樹脂層4に使用される樹脂成分については、上記の融点及びMFRを充足し、熱融着可能であることを限度として特に制限されないが、例えば、ポリオレフィン、環状ポリオレフィン、酸変性ポリオレフィン、酸変性環状ポリオレフィンが挙げられる。すなわち、熱融着性樹脂層4を構成する樹脂は、ポリオレフィン骨格を含んでいても含んでいなくてもよく、ポリオレフィン骨格を含んでいることが好ましい。熱融着性樹脂層4を構成する樹脂がポリオレフィン骨格を含むことは、例えば、赤外分光法、ガスクロマトグラフィー質量分析法などにより分析可能であり、分析方法は特に問わない。例えば、赤外分光法にて無水マレイン酸変性ポリオレフィンを測定すると、波数1760cm-1付近と波数1780cm-1付近に無水マレイン酸由来のピークが検出される。ただし、酸変性度が低いとピークが小さくなり検出されない場合がある。その場合は核磁気共鳴分光法にて分析可能である。
前記ポリオレフィンとしては、具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン;ホモポリプロピレン、ポリプロピレンのブロックコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのブロックコポリマー)、ポリプロピレンのランダムコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのランダムコポリマー)などのポリプロピレン;エチレン−ブテン−プロピレンのターポリマーなどが挙げられる。これらのポリオレフィンの中でも、好ましくはポリエチレン及びポリプロピレンが挙げられる。
前記環状ポリオレフィンは、オレフィンと環状モノマーとの共重合体であり、前記環状ポリオレフィンの構成モノマーであるオレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、4−メチル−1−ペンテン、ブタジエン、イソプレンなどが挙げられる。また、前記環状ポリオレフィンの構成モノマーである環状モノマーとしては、例えば、ノルボルネンなどの環状アルケン;具体的には、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ノルボルナジエンなどの環状ジエンなどが挙げられる。これらのポリオレフィンの中でも、好ましくは環状アルケン、さらに好ましくはノルボルネンが挙げられる。
前記酸変性ポリオレフィンとは、前記ポリオレフィンをカルボン酸などの酸成分でブロック重合又はグラフト重合することにより変性したポリマーである。変性に使用される酸成分としては、例えば、マレイン酸、アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸などのカルボン酸又はその無水物が挙げられる。
前記酸変性環状ポリオレフィンとは、環状ポリオレフィンを構成するモノマーの一部を、α,β−不飽和カルボン酸又はその無水物に代えて共重合することにより、或いは環状ポリオレフィンに対してα,β−不飽和カルボン酸又はその無水物をブロック重合又はグラフト重合することにより得られるポリマーである。カルボン酸変性される環状ポリオレフィンについては、前記と同様である。また、変性に使用されるカルボン酸としては、前記ポリオレフィンの変性に使用される酸成分と同様である。
これらの樹脂成分の中でも、好ましくはポリプロピレンなどのポリオレフィン、カルボン酸変性ポリオレフィン;さらに好ましくはポリプロピレン、酸変性ポリプロピレンが挙げられる。
熱融着性樹脂層4は、1種の樹脂成分単独で形成してもよく、また2種以上の樹脂成分を組み合わせたブレンドポリマーにより形成してもよい。さらに、熱融着性樹脂層4は、1層のみで成されていてもよいが、同一又は異なる樹脂成分によって2層以上で形成されていてもよい。
本発明において、電池用包装材料の成形性を高める観点からは、熱融着性樹脂層の表面には、滑剤が付着していることが好ましい。滑剤としては、特に制限されないが、好ましくはアミド系滑剤が挙げられる。アミド系滑剤の具体例としては、例えば、飽和脂肪酸アミド、不飽和脂肪酸アミド、置換アミド、メチロールアミド、飽和脂肪酸ビスアミド、不飽和脂肪酸ビスアミドなどが挙げられる。飽和脂肪酸アミドの具体例としては、ラウリン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アミドなどが挙げられる。不飽和脂肪酸アミドの具体例としては、オレイン酸アミド、エルカ酸アミドなどが挙げられる。置換アミドの具体例としては、N−オレイルパルミチン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、N−ステアリルオレイン酸アミド、N−オレイルステアリン酸アミド、N−ステアリルエルカ酸アミドなどが挙げられる。また、メチロールアミドの具体例としては、メチロールステアリン酸アミドなどが挙げられる。飽和脂肪酸ビスアミドの具体例としては、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンヒドロキシステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルアジピン酸アミド、N,N’−ジステアリルセバシン酸アミドなどが挙げられる。不飽和脂肪酸ビスアミドの具体例としては、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドなどが挙げられる。脂肪酸エステルアミドの具体例としては、ステアロアミドエチルステアレートなどが挙げられる。また、芳香族系ビスアミドの具体例としては、m−キシリレンビスステアリン酸アミド、m−キシリレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミドなどが挙げられる。滑剤は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
熱融着性樹脂層4の表面に滑剤が存在する場合、その存在量としては、特に制限されないが、温度24℃、相対湿度60%の環境において、好ましくは約3mg/m2以上、より好ましくは4〜15mg/m2程度、さらに好ましくは5〜14mg/m2程度が挙げられる。
熱融着性樹脂層4の中には、滑剤が含まれていてもよい。また、熱融着性樹脂層4の表面に存在する滑剤は、熱融着性樹脂層4を構成する樹脂に含まれる滑剤を滲出させたものであってもよいし、熱融着性樹脂層4の表面に滑剤を塗布したものであってもよい。
また、熱融着性樹脂層4の厚さとしては、熱融着性樹脂層としての機能を発揮すれば特に制限されないが、本発明の上記構成を備える電池用包装材料において、高温かつ短時間で熱融着性樹脂層同士を熱融着させた場合にも、熱融着による基材層の外観不良の発生を抑制し、さらに、高温環境におけるシール強度を向上させる観点からは、好ましくは30〜140μm程度、より好ましくは40〜120μm程度、さらに好ましくは45〜100μm程度が挙げられる。
[接着層5]
本発明の電池用包装材料において、接着層5は、バリア層3と熱融着性樹脂層4を強固に接着させるために、これらの間に必要に応じて設けられる層である。
接着層5は、バリア層3と熱融着性樹脂層4とを接着可能である樹脂によって形成される。接着層5の形成に使用される樹脂としては、その接着機構、接着剤成分の種類などは、接着剤層2で例示した接着剤と同様のものが使用できる。また、接着層5の形成に使用される樹脂としては、前述の熱融着性樹脂層4で例示したポリオレフィン、環状ポリオレフィン、カルボン酸変性ポリオレフィン、カルボン酸変性環状ポリオレフィンなどのポリオレフィン系樹脂も使用できる。バリア層3と熱融着性樹脂層4との密着性に優れる観点から、ポリオレフィンとしては、カルボン酸変性ポリオレフィンが好ましく、カルボン酸変性ポリプロピレンが特に好ましい。すなわち、接着層5を構成する樹脂は、ポリオレフィン骨格を含んでいても含んでいなくてもよく、ポリオレフィン骨格を含んでいることが好ましい。接着層5を構成する樹脂がポリオレフィン骨格を含むことは、例えば、赤外分光法、ガスクロマトグラフィー質量分析法などにより分析可能であり、分析方法は特に問わない。例えば、赤外分光法にて無水マレイン酸変性ポリオレフィンを測定すると、波数1760cm-1付近と波数1780cm-1付近に無水マレイン酸由来のピークが検出される。ただし、酸変性度が低いとピークが小さくなり検出されない場合がある。その場合は核磁気共鳴分光法にて分析可能である。
さらに、電池用包装材料の厚さを薄くしつつ、成形後の形状安定性に優れた電池用包装材料とする観点からは、接着層5は、酸変性ポリオレフィンと硬化剤を含む樹脂組成物の硬化物であってもよい。酸変性ポリオレフィンとしては、好ましくは、熱融着性樹脂層4で例示したカルボン酸変性ポリオレフィン、カルボン酸変性環状ポリオレフィンと同じものが例示できる。
また、硬化剤としては、酸変性ポリオレフィンを硬化させるものであれば、特に限定されない。硬化剤としては、例えば、エポキシ系硬化剤、多官能イソシアネート系硬化剤、カルボジイミド系硬化剤、オキサゾリン系硬化剤などが挙げられる。
エポキシ系硬化剤は、少なくとも1つのエポキシ基を有する化合物であれば、特に限定されない。エポキシ系硬化剤としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、変性ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ノボラックグリシジルエーテル、グリセリンポリグリシジルエーテル、ポリグリセリンポリグリシジルエーテルなどのエポキシ樹脂が挙げられる。
多官能イソシアネート系硬化剤は、2つ以上のイソシアネート基を有する化合物であれば、特に限定されない。多官能イソシアネート系硬化剤の具体例としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、これらをポリマー化やヌレート化したもの、これらの混合物や他ポリマーとの共重合物などが挙げられる。
カルボジイミド系硬化剤は、カルボジイミド基(−N=C=N−)を少なくとも1つ有する化合物であれば、特に限定されない。カルボジイミド系硬化剤としては、カルボジイミド基を少なくとも2つ以上有するポリカルボジイミド化合物が好ましい。
オキサゾリン系硬化剤は、オキサゾリン骨格を有する化合物であれば、特に限定されない。オキサゾリン系硬化剤としては、具体的には、日本触媒社製のエポクロスシリーズなどが挙げられる。
接着層5によるバリア層3と熱融着性樹脂層4との密着性を高めるなどの観点から、硬化剤は、2種類以上の化合物により構成されていてもよい。
接着層5を形成する樹脂組成物における硬化剤の含有量は、0.1〜50質量%程度の範囲にあることが好ましく、0.1〜30質量%程度の範囲にあることがより好ましく、0.1〜10質量%程度の範囲にあることがさらに好ましい。
接着層5の厚さについては、接着層としての機能を発揮すれば特に制限されないが、接着剤層2で例示した接着剤を用いる場合であれば、好ましくは1〜10μm程度、より好ましくは1〜5μm程度が挙げられる。また、熱融着性樹脂層4で例示した樹脂を用いる場合であれば、好ましくは2〜50μm程度、より好ましくは10〜40μm程度が挙げられる。また、酸変性ポリオレフィンと硬化剤との硬化物である場合であれば、好ましくは約30μm以下、より好ましくは0.1〜20μm程度、さらに好ましくは0.5〜5μm程度が挙げられる。なお、接着層5が酸変性ポリオレフィンと硬化剤を含む樹脂組成物の硬化物である場合、当該樹脂組成物を塗布し、加熱などにより硬化させることにより、接着層5を形成することができる。
[表面被覆層6]
本発明の電池用包装材料においては、意匠性、耐電解液性、耐擦過性、成形性の向上などを目的として、必要に応じて、基材層1の上(基材層1のバリア層3とは反対側)に、必要に応じて、表面被覆層6を設けてもよい。表面被覆層6は、電池を組み立てた時に、最外層に位置する層である。
表面被覆層6は、例えば、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などにより形成することができる。表面被覆層6は、これらの中でも、2液硬化型樹脂により形成することが好ましい。表面被覆層6を形成する2液硬化型樹脂としては、例えば、2液硬化型ウレタン樹脂、2液硬化型ポリエステル樹脂、2液硬化型エポキシ樹脂などが挙げられる。また、表面被覆層6には、添加剤を配合してもよい。
添加剤としては、例えば、粒径が0.5nm〜5μm程度の微粒子が挙げられる。添加剤の材質については、特に制限されないが、例えば、金属、金属酸化物、無機物、有機物などが挙げられる。また、添加剤の形状についても、特に制限されないが、例えば、球状、繊維状、板状、不定形、バルーン状などが挙げられる。添加剤として、具体的には、タルク、シリカ、グラファイト、カオリン、モンモリロイド、モンモリロナイト、合成マイカ、ハイドロタルサイト、シリカゲル、ゼオライト、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化ネオジウム、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化セリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、炭酸リチウム、安息香酸カルシウム、シュウ酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、アルミナ、カーボンブラック、カーボンナノチューブ類、高融点ナイロン、架橋アクリル、架橋スチレン、架橋ポリエチレン、ベンゾグアナミン、金、アルミニウム、銅、ニッケルなどが挙げられる。これらの添加剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの添加剤の中でも、分散安定性やコストなどの観点から、好ましくはシリカ、硫酸バリウム、酸化チタンが挙げられる。また、添加剤には、表面に絶縁処理、高分散性処理などの各種表面処理を施しておいてもよい。
表面被覆層中の添加剤の含有量としては、特に制限されないが、好ましくは0.05〜1.0質量%程度、より好ましくは0.1〜0.5質量%程度が挙げられる。
表面被覆層6を形成する方法としては、特に制限されないが、例えば、表面被覆層6を形成する2液硬化型樹脂を基材層1の一方の表面に塗布する方法が挙げられる。添加剤を配合する場合には、2液硬化型樹脂に添加剤を添加して混合した後、塗布すればよい。
表面被覆層6の厚さとしては、表面被覆層6としての上記の機能を発揮すれば特に制限されないが、例えば、0.5〜10μm、好ましくは1〜5μmが挙げられる。
3.電池用包装材料の製造方法
本発明の電池用包装材料の製造方法については、所定の組成の各層を積層させた積層体が得られる限り、特に制限されない。すなわち、本発明の電池用包装材料の製造方法においては、少なくとも、基材層1、バリア層3、及び熱融着性樹脂層4をこの順となるように積層する工程を備えており、基材層1を構成する樹脂は、融点が220℃以上であり、かつ、温度65℃、相対湿度90%で24時間放置された際の吸水率が1質量%以下であり、さらに、熱融着性樹脂層4を構成する樹脂は、融点が140℃以上であり、かつ、メルトマスフローレートが6g/10分以上である。
本発明の電池用包装材料の製造方法の一例としては、以下の通りである。まず、基材層1、接着剤層2、バリア層3が順に積層された積層体(以下、「積層体A」と表記することもある)を形成する。積層体Aの形成は、具体的には、基材層1又は必要に応じて表面が化成処理されたバリア層3に接着剤層2の形成に使用される接着剤を、グラビアコート法、ロールコート法などの塗布方法で塗布・乾燥した後に、当該バリア層3又は基材層1を積層させて接着剤層2を硬化させるドライラミネート法によって行うことができる。
次いで、積層体Aのバリア層3上に、接着層5及び熱融着性樹脂層4をこの順になるように積層させる。例えば、(1)積層体Aのバリア層3上に、接着層5及び熱融着性樹脂層4を共押出しすることにより積層する方法(共押出しラミネート法)、(2)別途、接着層5と熱融着性樹脂層4が積層した積層体を形成し、これを積層体Aのバリア層3上にサーマルラミネート法により積層する方法、(3)積層体Aのバリア層3上に、接着層5を形成させるための接着剤を押出し法や溶液コーティングし、高温で乾燥さらには焼き付ける方法などにより積層させ、この接着層5上に予めシート状に製膜した熱融着性樹脂層4をサーマルラミネート法により積層する方法、(4)積層体Aのバリア層3と、予めシート状に製膜した熱融着性樹脂層4との間に、溶融させた接着層5を流し込みながら、接着層5を介して積層体Aと熱融着性樹脂層4を貼り合せる方法(サンドイッチラミネート法)などが挙げられる。
表面被覆層6を設ける場合には、基材層1のバリア層3とは反対側の表面に、表面被覆層6を積層する。表面被覆層6は、例えば表面被覆層6を形成する上記の樹脂を基材層1の表面に塗布することにより形成することができる。なお、基材層1の表面にバリア層3を積層する工程と、基材層1の表面に表面被覆層6を積層する工程の順番は、特に制限されない。例えば、基材層1の表面に表面被覆層6を形成した後、基材層1の表面被覆層6とは反対側の表面にバリア層3を形成してもよい。
上記のようにして、必要に応じて設けられる表面被覆層6/基材層1/必要に応じて設けられる接着剤層2/必要に応じて表面が化成処理されたバリア層3/必要に応じて設けられる接着層5/熱融着性樹脂層4からなる積層体が形成されるが、接着剤層2又は接着層5の接着性を強固にするために、さらに、熱ロール接触式、熱風式、近赤外線式又は遠赤外線式などの加熱処理に供してもよい。このような加熱処理の条件としては、例えば150℃〜250℃で1分間〜5分間が挙げられる。
本発明の電池用包装材料において、積層体を構成する各層は、必要に応じて、製膜性、積層化加工、最終製品2次加工(パウチ化、エンボス成形)適性などを向上又は安定化するために、コロナ処理、ブラスト処理、酸化処理、オゾン処理などの表面活性化処理を施していてもよい。
4.電池用包装材料の用途
本発明の電池用包装材料は、正極、負極、電解質などの電池素子を密封して収容するための包装体に使用される。すなわち、本発明の電池用包装材料によって形成された包装体中に、少なくとも正極、負極、及び電解質を備えた電池素子を収容して、電池とすることができる。
具体的には、少なくとも正極、負極、及び電解質を備えた電池素子を、本発明の電池用包装材料で、前記正極及び負極の各々に接続された金属端子が外側に突出させた状態で、電池素子の周縁にフランジ部(熱融着性樹脂層同士が接触する領域)が形成できるようにして被覆し、前記フランジ部の熱融着性樹脂層同士をヒートシールして密封させることによって、電池用包装材料を使用した電池が提供される。なお、本発明の電池用包装材料により形成された包装体中に電池素子を収容する場合、本発明の電池用包装材料の熱融着性樹脂部分が内側(電池素子と接する面)になるようにして、包装体を形成する。
本発明の電池用包装材料は、一次電池、二次電池のいずれに使用してもよいが、好ましくは二次電池である。本発明の電池用包装材料が適用される二次電池の種類については、特に制限されず、例えば、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池、鉛蓄電池、ニッケル・水素蓄電池、ニッケル・カドミウム蓄電池、ニッケル・鉄蓄電池、ニッケル・亜鉛蓄電池、酸化銀・亜鉛蓄電池、金属空気電池、多価カチオン電池、コンデンサー、キャパシターなどが挙げられる。これらの二次電池の中でも、本発明の電池用包装材料の好適な適用対象として、リチウムイオン電池及びリチウムイオンポリマー電池が挙げられる。
本発明の電池用包装材料は、高温かつ短時間で熱融着性樹脂層同士を熱融着させることができ、熱融着による基材層の外観不良の発生が抑制されており、さらに、高温環境におけるシール強度に優れるため、車両用電池などの大型電池に好適に使用することができる。特に本発明の電池用包装材料を好適に適用できる電池としては、電池容量が30Ah以上の大型電池が挙げられる。
以下に、実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は、実施例に限定されない。
<電池用包装材料の製造>
実施例1−6、比較例1−18、参考実施例1−6、参考比較例1−18
基材層として、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ12μm)、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム(厚さ12μm)、延伸ナイロン(ONy)フィルム(厚さ15μm)、さらに、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET、厚さ12μm)と延伸ナイロンフィルム(ONy、厚さ15μm)とが厚さ3μmの2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)で接着された積層フィルム(PEN/ONy)を用意した。基材層を構成する樹脂の材質及び樹脂の融点は、それぞれ、表1〜表3に記載されたとおりであり、PETの融点は255℃、PENの融点は270℃、ONyの融点は220℃である。なお、これらの樹脂の融点は、示差走査熱量測定(DSC)によって測定された値である。基材層としてPETとONyの積層フィルムを用いた場合には、ONyをバリア層側に配置した。
また、バリア層として、それぞれ、厚さ40μmのアルミニウム箔(JIS H4160:1994 A8021H−O)を用意した。次に、バリアの一方面に、2液型ウレタン接着剤(ポリオール化合物と芳香族イソシアネート系化合物)を塗布し、バリア層上に接着剤層(厚さ3μm)を形成した。次いで、バリア層上の接着剤層と基材層をドライラミネート法で積層した後、エージング処理を実施することにより、基材層/接着剤層/バリア層の積層体を作製した。なお、バリア層の両面には、化成処理が施してある。バリア層の化成処理は、フェノール樹脂、フッ化クロム化合物、及びリン酸からなる処理液をクロムの塗布量が10mg/m2(乾燥質量)となるように、ロールコート法によりバリア層の両面に塗布し、焼付けすることにより行った。
次に、上記で得られた各積層体のバリア層の上に、熱融着性樹脂層として、表1〜表3に記載の融点(℃)、メルトマスフローレート(MFR(g/10分))、及び厚さ(μm)を有するポリプロピレン(PP)を溶融押し出しすることにより、バリア層上に熱融着性樹脂層を積層させ、基材層/接着剤層/バリア層/熱融着性樹脂層が順に積層された電池用包装材料を得た。
なお、実施例1〜6と参考実施例1〜6とは、それぞれ、下記のシール強度を測定する際の保管環境が異なるのみであり、同じ構成を備える電池用包装材料である。また、比較例1〜18と参考比較例1〜18とは、それぞれ、下記のシール強度を測定する際の保管環境が異なるのみであり、同じ構成を備える電池用包装材料である。
<各保管環境における基材層の吸水量の測定>
上記の電池用包装材料の製造に用いた各基材層を構成する樹脂フィルムについて、JIS K7209の規定に準拠した方法により測定された、温度25℃及び相対湿度50%で24時間放置された際の吸水量、及び温度65℃及び相対湿度90%で24時間放置された際の吸水量をそれぞれ、表1〜表3に示す。なお、PETとONyが積層された積層フィルムについては、吸水率のより高いONyの吸水率を表1〜表3に示した。
<25℃環境または140℃環境でのシール強度の測定>
上記で得られた各電池用包装材料10を、それぞれ、表1〜表3の保管環境において、24時間静置した。次に、各電池用包装材料を幅60mm×長さ150mmの長方形に裁断して試験サンプルとした。次に、図5に示すように、試験サンプルを長さ方向の中心Pで折り返し、熱融着性樹脂層同士を対向させた。次に、幅3mmの金属板20を用いて、面圧0.5MPa、時間1秒間、表1〜表3の各シール温度(150℃〜250℃)の条件で、試験サンプルの長さ方向に3mm(金属板の幅)、全幅方向(すなわち60mm)において、熱融着性樹脂層同士を熱融着させた。次に、図6に示すように、試験サンプルの幅15mmを切りとった。図6及び図7において、熱融着された領域をSで示す。次に、図7に示すように、引張試験機を用い、温度25℃の環境又は温度140℃の環境で、引張速度300mm/分、剥離角180°、チャック間距離50mmの条件で、当該熱融着した界面を剥離させて、引張強度測定開始1秒後から1.5秒間の間の引張強度(N/15mm)の最小値を、25℃環境でのシール強度、140℃環境でのシール強度とした。なお、各シール強度は、それぞれ、同様にして3つの試験サンプルを作製して測定された平均値(n=3)である。結果を表1〜表3に示す。
<シール後の外観の評価>
前述のシール強度の測定において、熱融着性樹脂層同士を熱融着させた後の試験サンプルについて、熱融着された部分に位置する基材層の表面を目視で観察し、以下の評価基準に従って、シール後の外観評価を行った。結果を表1〜表3に示す。
A:基材層に気泡が発生しておらず、外観は良好であった。
C:基材層に気泡が発生し、外観が不良であった。
Figure 2019124282
Figure 2019124282
Figure 2019124282
表1〜表3に示される結果から明らかなとおり、基材層を構成する樹脂の融点が220℃以上であり、かつ、温度65℃、相対湿度90%で24時間放置された際(保管環境)の吸水率が1質量%以下であり、さらに、熱融着性樹脂層を構成する樹脂の融点が140℃以上であり、かつ、メルトマスフローレートが6g/10分以上である実施例1〜6の電池用包装材料においては、高温かつ短時間(例えば210〜250℃で1秒以下)で熱融着性樹脂層同士を熱融着させることができ、熱融着による基材層の外観不良の発生が抑制されており、さらに、140℃という非常に高温環境におけるシール強度に優れることが分かる。
1…基材層
2…接着剤層
3…バリア層
4…熱融着性樹脂層
5…接着層
6…表面被覆層
10…電池用包装材料
20…金属板
P…中心
S…熱融着された領域

Claims (11)

  1. 少なくとも、基材層、バリア層、及び熱融着性樹脂層をこの順に備える積層体からなり、
    前記基材層を構成する樹脂は、融点が220℃以上であり、かつ、温度65℃、相対湿度90%で24時間放置された際の吸水率が1質量%以下であり、
    前記熱融着性樹脂層を構成する樹脂は、融点が140℃以上であり、かつ、メルトマスフローレートが6g/10分以上である、電池用包装材料。
  2. 前記電池用包装材料の前記熱融着性樹脂層同士を対向させた状態で、温度150℃から250℃、面圧0.5MPa、時間1秒間の条件で前記熱融着性樹脂層同士を熱融着させ、次に、引張試験機を用い、温度25℃の環境で、引張速度300mm/分、剥離角180°、チャック間距離50mmの条件で、当該熱融着した界面を剥離させて測定される引張強度が、引張強度測定開始1秒後から1.5秒間の間、20N/15mm以上の状態が保たれる、請求項1に記載の電池用包装材料。
  3. 前記電池用包装材料の前記熱融着性樹脂層同士を対向させた状態で、温度210℃から250℃、面圧0.5MPa、時間1秒間の条件で前記熱融着性樹脂層同士を熱融着させ、次に、引張試験機を用い、温度25℃の環境で、引張速度300mm/分、剥離角180°、チャック間距離50mmの条件で、当該熱融着した界面を剥離させて測定される引張強度が、引張強度測定開始1秒後から1.5秒間の間、80N/15mm以上の状態が保たれる、請求項1又は2に記載の電池用包装材料。
  4. 前記電池用包装材料の前記熱融着性樹脂層同士を対向させた状態で、温度150℃から250℃、面圧0.5MPa、時間1秒間の条件で前記熱融着性樹脂層同士を熱融着させ、次に、引張試験機を用い、温度140℃の環境で、引張速度300mm/分、剥離角180°、チャック間距離50mmの条件で、当該熱融着した界面を剥離させて測定される引張強度が、引張強度測定開始1秒後から1.5秒間の間、2N/15mm以上の状態が保たれる、請求項1〜3のいずれかに記載の電池用包装材料。
  5. 前記電池用包装材料の前記熱融着性樹脂層同士を対向させた状態で、温度210℃から250℃、面圧0.5MPa、時間1秒間の条件で前記熱融着性樹脂層同士を熱融着させ、次に、引張試験機を用い、温度140℃の環境で、引張速度300mm/分、剥離角180°、チャック間距離50mmの条件で、当該熱融着した界面を剥離させて測定される引張強度が、引張強度測定開始1秒後から1.5秒間の間、10N/15mm以上の状態が保たれる、請求項1〜4のいずれかに記載の電池用包装材料。
  6. 前記電池用包装材料の前記熱融着性樹脂層同士を対向させた状態で、温度210℃から250℃、面圧0.5MPa以上、時間1秒間以下の条件で前記熱融着性樹脂層同士を熱融着させて、電池素子を封止するために用いられる、請求項1〜5のいずれかに記載の電池用包装材料。
  7. 前記基材層が、ポリエステル樹脂により構成されている、請求項1〜6のいずれかに記載の電池用包装材料。
  8. 前記基材層の厚さが、9〜50μmである、請求項1〜7のいずれかに記載の電池用包装材料。
  9. 前記熱融着性樹脂層の厚さが、45〜100μmである、請求項1〜8のいずれかに記載の電池用包装材料。
  10. 少なくとも正極、負極、及び電解質を備えた電池素子が、請求項1〜9のいずれかに記載の電池用包装材料により形成された包装体中に収容されている、電池。
  11. 少なくとも、基材層、バリア層、及び熱融着性樹脂層をこの順となるように積層する工程を備えており、
    前記基材層を構成する樹脂は、融点が220℃以上であり、かつ、温度65℃、相対湿度90%で24時間放置された際の吸水率が1質量%以下であり、
    前記熱融着性樹脂層を構成する樹脂は、融点が140℃以上であり、かつ、メルトマスフローレートが6g/10分以上である、電池用包装材料の製造方法。
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