JPWO2019073826A1 - サイドエアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員の早期の拘束と加害性の低減との両立を図ることが可能なサイドエアバッグ装置を提供する。【解決手段】サイドエアバッグ装置100は、乗員P1の側方で膨張展開するメインバッグ114、メインバッグ114の内部に設けられているインナバッグ128、インナバッグ128の内部に設けられたインフレータ108、メインバッグ114から突出して膨張するサブチャンバ116、インナバッグ128からガスをメインバッグ114へ送るメインベント132、インナバッグ128からサブチャンバ116へガスを直接送るサブベント134を備える。インナバッグ128およびメインバッグ114は、基布同士が互いに密着した領域138を有し、サブベント134は、領域138に設けられていることでインナバッグ128およびサブチャンバ116の内部空間同士を直接つないでいる。【選択図】図3

Description

本発明は、車両の乗員を側方から拘束するサイドエアバッグ装置に関するものである。
近年の車両にはエアバッグ装置がほぼ標準装備されている。エアバッグ装置は、車両衝突などの緊急時に作動する安全装置であって、ガス圧でエアバッグクッションを膨張展開させて乗員を受け止めて保護する。
エアバッグ装置には、設置箇所や用途に応じて様々な種類がある。例えば、前後方向の衝突から運転者を守るために、ステアリングの中央にはフロントエアバッグ装置が設けられている。その他にも、側面衝突等による車幅方向からの衝撃から乗員を守るために、サイドウィンドウの上方の天井付近にはカーテンエアバッグ装置が設けられ、座席の側部にはサイドエアバッグ装置が設けられている。
近年のエアバッグクッションは、展開挙動の具合や、乗員に対する傷害値など、様々な要素に工夫が施されている。例えば、特許文献1に記載のサイドエアバッグ装置では、乗員の上腕部を上方に移動させたうえで乗員を保護することを目的として、メインチャンバ4の乗員側の上部に第1サブチャンバ5が設けられ、さらにその上側に第2サブチャンバ6が設けられている。
特開2016−68789号公報
現在のエアバッグクッションには、より速い衝突速度にも対応できる性能が要求されている。衝突速度の速い場合において乗員を的確に保護するためには、高いエネルギー吸収性能と、乗員に対する加害性の低減との両立が必要となる。特に、身体のなかでも比較的丈夫な胸部に関しては、高いエネルギー吸収性能とたわみの軽減が求められる。その一方で、比較的柔らかい腹部に関しては、加害性を考慮し、剛性を高めるようなことは望まれていない。
上述した特許文献1のサイドエアバッグ装置では、メインチャンバ、第1サブチャンバ、および第2サブチャンバの計3つのチャンバを備え、これらチャンバによって乗員の保護性能の向上を図っている。しかしながら、ガスの供給は、メインチャンバから第1サブチャンバ、そして第2サブチャンバへと順番に行われている。そのため、単にメインチャンバのみを備える場合と比べて展開が完了するまでに時間のかかるおそれがあり、速い衝突速度に対応するためには改良の余地がある。
本発明は、このような課題に鑑み、乗員の早期の拘束と加害性の低減との両立を図ることが可能なサイドエアバッグ装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかるサイドエアバッグ装置の代表的な構成は、車両の乗員を側方から拘束するサイドエアバッグ装置において、乗員の着座位置の側方で膨張展開する袋状のメインバッグと、メインバッグとは独立した袋状になっていてメインバッグの内部に設けられているインナバッグと、インナバッグの内部に設けられていてガスを供給するインフレータと、メインバッグから突出して膨張するサブチャンバと、ガスをインナバッグからメインバッグへと送るメインベントと、インナバッグからサブチャンバへガスを直接送るサブベントと、を備え、インナバッグおよびメインバッグは、基布同士が互いに密着した領域を有し、サブベントは、密着した領域に設けられていることにより、インナバッグおよびサブチャンバの内部空間同士を直接つないでいることを特徴とする。
上記構成によれば、インフレータからのガスを最初にインナバッグで受け、そこからメインバッグとサブチャンバとに共に供給することが可能になっている。したがって、サブチャンバを早期に膨張展開させ、例えば乗員の胸部を迅速に拘束すること等が可能になる。また、サブチャンバとメインバッグとが車幅方向に並んでいることで、エアバッグクッションは、車幅方向の厚みが増し、より高いエネルギー吸収性能を発揮することが可能になっている。そのため、例えばサブチャンバを乗員の胸部に対応する箇所のみに設けて、胸部を十全に拘束することなどが可能になる。その一方で、胸部以外の腹部の付近などは、サブチャンバではなく従来と同じくメインバッグで拘束することができ、これによって負荷を抑え、加害性を減らすことが可能になる。
上記のインナバッグは、メインバッグの内部の車両後方側にて、車両の側方から見て一部がサブチャンバと重なるように設けられていてもよい。この構成によって、インナバッグからサブチャンバへと、ガスを直接送ることが可能になる。
上記のインナバッグとメインバッグの密着した領域は、サブベントの周囲の縫製によって形成されていてもよい。この構成によって、インナバッグとメインバッグが密着した領域、およびインナバッグからサブチャンバへとガスを直接送るサブベントを、好適に実現することが可能になる。
上記のサブチャンバは、メインバッグの乗員側の胸部に対応する高さに設けられていて、インナバッグとメインバッグの密着した領域は、乗員側の胸部に対応する高さに設けられているとよい。この構成によって、乗員の胸部を拘束するサブチャンバを好適に実現することが可能になる。
上記のサブチャンバは、メインバッグよりも容量が少なく、メインバッグよりも膨張展開が早期に完了するとよい。この構成によって、乗員の胸部を早期に拘束することが可能になる。
上記のサブチャンバは、メインバッグの上縁に沿ってメインバッグに接合されている第1パネルと、第1パネルの下端からメインバッグの中腹まで延び中腹に接合されている第2パネルと、を含むとよい。この構成によって、上記サブチャンバを好適に実現することが可能になる。
上記のインナチューブは、メインバッグの内部にて袋状に配置された基布の一部がメインバッグの車両後方側の外周部分に重ねられ、基布の一部がメインバッグの外周部分と共に縫製された状態にあるとよい。この構成によって、上記インナバッグを好適に実現することが可能になる。
上記のメインベントは、インナバッグの車両前側に設けられていてもよい。この構成によって、メインベントを通じてメインバッグを効率よく膨張展開させることが可能になる。
本発明によれば、乗員の早期の拘束と加害性の低減との両立を図ることが可能なサイドエアバッグ装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係るサイドエアバッグ装置を例示した図である。 図1(b)のエアバッグクッションを単独で例示した図である。 図2(b)のクッションの各断面図である。 本実施形態にかかるサイドエアバッグ装置の試験結果を例示した図である。
P1…乗員、E1…胸部、E2…腹部、100…サイドエアバッグ装置、102…座席、104…シートバック、106…クッション、108…インフレータ、110…アウタパネル、112…ベントホール、114…メインバッグ、116…サブチャンバ、118…メインバッグの上縁、120…第1パネル、122…第2パネル、124…第1パネルの下端、126…メインバッグの中腹、128…インナバッグ、130…ボルト孔、132…メインベント、134…サブベント、136…メインバッグの外周部分、138…メインバッグとインナバッグの密着している領域、140…サブベントの周囲の縫製
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本発明の実施形態に係るサイドエアバッグ装置100を例示した図である。図1(a)ではサイドエアバッグ装置100、およびこのサイドエアバッグ装置100が適用されている座席102を、車幅方向左側から例示している。以降、図1(a)その他の本願のすべての図面において、車両前後方向をそれぞれ矢印F(Forward)、B(Back)、車幅方向の左右をそれぞれ矢印L(Left)、R(Right)、車両上下方向をそれぞれ矢印U(up)、D(down)で例示する。
図1(a)に例示するように、サイドエアバッグ装置100は、座席102のシートバック104の車外側または車内側の内部に設置されている。サイドエアバッグ装置100は、乗員P1を拘束するエアバッグクッション(クッション106)と、クッション106に膨張展開用のガスを供給するインフレータ108を含んで構成されている。
なお、乗員P1は、車両の衝突試験等に利用するダミー人形として例示している。乗員P1の具体的な体格を判断する際の例としては、例えば平均的な米国成人男性の50%に適合する体格を模した試験用のダミー人形AM50(50th percentile 男性相当で身長175cm、体重78kg)を利用することが可能である。しかしながら、当該サイドエアバグ装置100の技術的思想は、AM50以外に限らず、他のダミー人形や、他の体格の乗員などにも問題なく実施することが可能である。
クッション106は、乗員P1の着座位置の側方にて全体的に扁平な形状に膨張展開し、乗員P1を側方から拘束する。クッション106の外表面は、基布から作られたアウタパネル110が構成している。アウタパネル110は、縫製や接着などによって全体的に袋状に形成されている。クッション106の車両前側には所定のベントホール112が設けられていて、膨張展開した後のガスをベントホール112から排出する構成になっている。
膨張展開前のクッション106は、稼働前は巻回または折り畳まれていて、シートバック104に内蔵されたハウジング等に収納されている。収納状態のクッション106は、その上をシートカバー等が覆っているため、外部からは視認不能である。
インフレータ108は、ガス発生装置であって、実施形態ではシリンダ型(円筒型)のものを採用している。インフレータ108は、シートバック104に沿って上下方向に長手になる向きでクッション106に内包されている。インフレータ108には数本のスタッドボルト(図示省略)が設けられていて、クッション106の基布を貫通してシートバック104のフレーム等に締結されている。インフレータ108は車両側と電気的に接続し、車両側から衝撃の検知に起因する信号を受けて稼働してクッション106にガスを供給する。
現在普及しているインフレータには、ガス発生剤が充填されていてこれを燃焼させてガスを発生させるタイプや、圧縮ガスが充填されていて熱を発生させることなくガスを供給するタイプ、または燃焼ガスと圧縮ガスとを両方利用するハイブリッドタイプのものなどがある。インフレータ108としては、いずれのタイプのものも利用可能である。
図1(b)は、図1(a)のクッション106を車両前方から見て例示した図である。本実施形態のクッション106には、主要な膨張領域であるメインバッグ114の他に、サブチャンバ116が膨張する構成となっている。
メインバッグ114は、アウタパネル110によって袋状に形成されているクッション106の主要な膨張領域であって、シートバック104(図1(a)参照)から車両前方の乗員P1が存在している範囲に膨張展開して、乗員P1の胸部E1・腹部E2を拘束する。サブチャンバ116は、メインバッグ114の乗員側の胸部E1に対応する高さに設けられていて、メインバッグ114から乗員P1に向かって突出して膨張し、胸部E1を拘束する。
図2は、図1(b)のエアバッグクッション(クッション106)を単独で例示した図である。図2(a)は、クッション106を車両前側から拡大して例示した図である。サブチャンバ116は、メインバッグ114の乗員P1側(図1(b)参照)の側面の上部から、やや丸みを帯びた形状に突出して膨張する。
サブチャンバ116は、上側の第1パネル120と、下側の第2パネル122とを含んで構成されている。第1パネル120は、メインバッグ114の上縁118に沿ってメインバッグ114に接合されている。第2パネル122は、第1パネル120の下端124からメインバッグ114の中腹126まで延び、この中腹126に接合されている。
図2(b)は、図1(b)のクッション106を車幅方向の乗員P1側から例示した図である。図2(b)では、メインバッグ114の内部を一部透過して例示している。メインバッグ114の内部には、インナバッグ128が設けられている。インナバッグ128は、メインバッグ114とは独立した袋状の部位であり、メインバッグ114の内部の車両後方側にてインフレータ108を囲んでいる。なお、図2(b)中に例示するボルト孔130は、インフレータ108のスタッドボルト(図示省略)を通す孔であり、インナバッグ128とメインバッグ114とを貫通している。
インナバッグ128は、インフレータ108からのガスを最初に受け、ガスをメインバッグ114とサブチャンバ116とに分配する。インナバッグ128は、車両の側方から見て、上側の一部がサブチャンバ116と重なるように設けられている。
インナバッグ128には、ガスを他の部位に送る部位として、メインベント132およびサブベント134が設けられている。メインベント132は、インナバッグ128の車両前側に複数設けられていて、ガスをインナバッグ128からメインバッグ114へと車両前方へ送ることで、メインバッグ114を効率よく膨張展開させる。サブベント134は、インナバッグ128の乗員P1側(図1(b)参照)の上部においてサブチャンバ116と重なる領域に設けられていて、インナバッグ128からサブチャンバ116へガスを車幅方向に送る。
図3は、図2(b)のクッション106の各断面図である。図3(a)は、図2(b)のクッション106のA−A断面図である。インナバッグ128は、例えば基布を折って袋状に配置し、その袋状の基布の一部をメインバッグ114の外周部分136に重ねてこれと共に縫製等した状態にすることで形成されている。この構成によれば、インナバッグ128の展開時に、インナバッグ128の車両後方側の端部のはためきが抑えられるため、展開の挙動を安定化させることができる。
クッション106のうちインナバッグ128が内包されている車両後方側の領域は、一部がシートバック104(図1(a)参照)の内部で膨張展開する。インナバッグ128は、インフレータ108の稼働直後に迅速に高圧状態となるため、シートバック104の表皮を迅速に開裂することができ、クッション106全体の膨張展開の迅速化も促進させることができる。
図3(b)は、図2(b)のクッション106のB−B断面図である。上述したように、サブチャンバ116の第1パネル120は、メインバッグ114の上縁118に沿ってメインバッグ114と共に接合されている。第2パネル122は、第1パネル120の下端124とメインバッグ114の中腹126とに接合されている。サブチャンバ116のメインバッグ114からの突出量は、第2パネル122の寸法を変えることのみによっても、調節可能である。
図3(c)は、図3(b)のサブチャンバ116付近の概略的な構成図である。サブベント134の周囲では、インナバッグ128およびメインバッグ114が縫製等によって接合され、密着している(領域138)。サブチャンバ116は、このサブベント134を通じて、インナバッグ128から直接的にガスを受給することが可能になっている。
上記構成を言い換えると、サブベント134は、インナバッグ128およびメインバッグ114が密着した領域138に設けられている。領域138は、乗員P1側の胸部E1に対応する高さにおいて、インナバッグ128とメインバッグ114の基布同士が互いに接合されて密着した領域である。本実施形態では、図3(c)に例示するように、領域138は、サブベント134の周りの線状の縫製140で囲われた所定の面積の領域として形成されている。なお、領域138は、縫製だけでなく、接着や溶着などによっても形成可能である。サブベント134は、この密着した領域138に設けられていることにより、インナバッグ128およびサブチャンバ116の内部空間同士を直接つなぐことが可能になっている。
上記構成によって、本実施形態では、インフレータ108からのガスを最初にインナバッグ128で受け、そこからメインバッグ114とサブチャンバ116とに共に供給することが可能になっている。すなわち、メインバッグ114だけでなく、サブチャンバ116にもインフレータ108の稼働直後にガスを供給することが可能になっている。この構成によって、サブチャンバ116を早期に膨張展開させ、乗員P1の胸部E1を迅速かつ十全に拘束することができる。
図3(b)に例示したように、サブチャンバ116とメインバッグ114とが車幅方向に並んでいることで、エアバッグクッション106は、乗員P1の胸部E1付近のみにおいて車幅方向の厚みが増し、より高いエネルギー吸収性能を発揮することが可能になっている。一方で、サブチャンバ116の下方では、従来と同様にメインバッグ114で腹部E2を拘束する構成になっていて、剛性の過度な向上は図られていないため、腹部E2に対する加害性は抑えられている。
図3(b)等に例示するように、サブチャンバ116は、インナバッグ128からメインバッグ114と共にガスが供給するものの、メインバッグ114よりも容量が少ない。そのため、サブチャンバ116は、メインバッグ114よりも膨張展開が早期に完了する。この構成によっても、乗員P1の胸部E1を早期に拘束することが可能になっている。
図4は、本実施形態にかかるサイドエアバッグ装置100(図1(a)参照)の試験結果を例示した図である。試験は、側面衝突として、座席にダミーを乗せた試験車に所定の速度で台車を衝突させ、ダミーの各所のセンサによって変位(mm)と荷重(N)を測定することで行った。試験は、本実施例であるサブチャンバ116を備えるクッション106と、比較例としてサブチャンバ116の無い従来のクッションとに対して行った。
図4(a)は、胸部における測定結果である。横軸は胸部の変位量であり、停止したときを0としている。縦軸は、荷重である。図4(a)からは、本実施例のほうが、変位が初期の状態において、先に荷重が生じ始めていることが確認できる。また、本実施例のほうが、全体にわたって荷重が多いことが確認できる。このことから、本実施例では、サブチャンバ116(図1(b)参照)を備えることによって、乗員の胸部の初期拘束が達成でき、また胸部のエネルギー吸収効率も向上していることが分かる。
図4(b)は、腹部における測定結果である。図4(b)からは、変位が初期の状態において、本実施例と比較例とにはほぼ同じ程度の荷重が生じていることが確認できる。変位が進むにつれて本実施例のほうがやや荷重が多くなるが、全体にわたってみると、さほど大きな差異は見られない。このことから、本実施例では、サブチャンバ116(図1(b)参照)を備えたとしても、腹部に対する負荷は従来とさほど変わらず、腹部に対する加害性は抑えられていることがわかる。
以上のことから、上記説明した本実施形態のクッション106によれば、乗員P1の早期の拘束と加害性の低減との両立を図ることが可能である。本実施形態によれば、衝突速度が速い場合であっても、腹部E2に対する加害性を抑えつつも比較的丈夫な胸部E1を早期に拘束し、エネルギーを効率よく吸収することが可能である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
また、上記実施形態においては本発明にかかるエアバッグ装置を自動車に適用した例を説明したが、自動車以外にも航空機や船舶などに適用することも可能であり、同様の作用効果を得ることができる。
本発明は、車両の乗員を側方から拘束するサイドエアバッグ装置に利用することができる。

Claims (8)

  1. 車両の乗員を側方から拘束するサイドエアバッグ装置において、
    乗員の着座位置の側方で膨張展開する袋状のメインバッグと、
    前記メインバッグとは独立した袋状になっていて該メインバッグの内部に設けられているインナバッグと、
    前記インナバッグの内部に設けられていてガスを供給するインフレータと、
    前記メインバッグから突出して膨張するサブチャンバと、
    ガスを前記インナバッグから前記メインバッグへと送るメインベントと、
    前記インナバッグから前記サブチャンバへガスを直接送るサブベントと、を備え、
    前記インナバッグおよび前記メインバッグは、基布同士が互いに密着した領域を有し、前記サブベントは、該密着した領域に設けられていることにより、前記インナバッグおよび前記サブチャンバの内部空間同士を直接つないでいることを特徴とするサイドエアバッグ装置。
  2. 前記インナバッグは、前記メインバッグの内部の車両後方側にて、車両の側方から見て一部が前記サブチャンバと重なるように設けられていることを特徴とする請求項1に記載のサイドエアバッグ装置。
  3. 前記インナバッグと前記メインバッグの前記密着した領域は、前記サブベントの周囲の縫製によって形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のサイドエアバッグ装置。
  4. 前記サブチャンバは、前記メインバッグの乗員側の胸部に対応する高さに設けられていて、
    前記インナバッグと前記メインバッグの前記密着した領域は、前記乗員側の胸部に対応する高さに設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のサイドエアバッグ装置。
  5. 前記サブチャンバは、前記メインバッグよりも容量が少なく、該メインバッグよりも膨張展開が早期に完了することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のサイドエアバッグ装置。
  6. 前記サブチャンバは、前記メインバッグの上縁に沿って該メインバッグに接合されている第1パネルと、該第1パネルの下端から該メインバッグの中腹まで延び該中腹に接合されている第2パネルと、を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のサイドエアバッグ装置。
  7. 前記インナバッグは、前記メインバッグの内部にて袋状に配置された基布の一部が該メインバッグの車両後方側の外周部分に重ねられ、該基布の一部が該メインバッグの外周部分と共に縫製された状態にあることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のサイドエアバッグ装置。
  8. 前記メインベントは、前記インナバッグの車両前側に設けられていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のサイドエアバッグ装置。
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