JPWO2019073760A1 - X線位相差撮影システムおよび位相コントラスト画像補正方法 - Google Patents

X線位相差撮影システムおよび位相コントラスト画像補正方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2019073760A1
JPWO2019073760A1 JP2019547962A JP2019547962A JPWO2019073760A1 JP WO2019073760 A1 JPWO2019073760 A1 JP WO2019073760A1 JP 2019547962 A JP2019547962 A JP 2019547962A JP 2019547962 A JP2019547962 A JP 2019547962A JP WO2019073760 A1 JPWO2019073760 A1 JP WO2019073760A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
ray
phase contrast
ray image
artifact
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019547962A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6835242B2 (ja
Inventor
太郎 白井
太郎 白井
木村 健士
健士 木村
貴弘 土岐
貴弘 土岐
哲 佐野
哲 佐野
日明 堀場
日明 堀場
直樹 森本
森本  直樹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Publication of JPWO2019073760A1 publication Critical patent/JPWO2019073760A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6835242B2 publication Critical patent/JP6835242B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/48Diagnostic techniques
    • A61B6/484Diagnostic techniques involving phase contrast X-ray imaging
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/52Devices using data or image processing specially adapted for radiation diagnosis
    • A61B6/5258Devices using data or image processing specially adapted for radiation diagnosis involving detection or reduction of artifacts or noise
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/42Arrangements for detecting radiation specially adapted for radiation diagnosis
    • A61B6/4291Arrangements for detecting radiation specially adapted for radiation diagnosis the detector being combined with a grid or grating
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/58Testing, adjusting or calibrating thereof
    • A61B6/582Calibration
    • A61B6/583Calibration using calibration phantoms

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)
  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
  • Measurement Of Radiation (AREA)

Abstract

このX線位相差撮影システム(100)は、X線源(1)と、複数の格子と、検出器(4)と、画像処理部(6)とを備え、画像処理部(6)は、第1X線画像(9a)と第2X線画像(9b)とにより再構成された第1位相コントラスト画像(10a)に基づいて、第1X線画像(9a)と第3X線画像(9c)とにより再構成された第2位相コントラスト画像(10b)のアーチファクトを補正するように構成されている。

Description

本発明は、X線位相差撮影システムおよび位相コントラスト画像補正方法に関し、特に、複数の格子を用いて撮影を行うX線位相差撮影システムおよび位相コントラスト画像補正方法に関する。
従来、複数の格子を用いて撮影を行うX線位相差撮影システムおよび位相コントラスト画像補正方法が知られている。このようなX線位相差撮影システムは、たとえば、特開2015−71051号公報に開示されている。
特開2015−71051号公報に開示されているX線位相差撮影システムは、タルボ・ロー干渉計によってX線撮影を行い、位相コントラスト画像を生成するように構成されている。
ここで、タルボ・ロー干渉計では、X線源から検出器までの間に配置されるマルチスリットと、位相格子と、吸収格子との、合計3枚の格子を用いて撮影が行われる。具体的には、3枚の格子のうちいずれか1つを、格子のパターンと直交する方向に並進させながら撮影する縞走査法や、位相格子または吸収格子をX線の光軸周りに微小角度回転させてモアレ縞を生じさせて撮影するモアレ1枚撮り手法などによって位相コントラスト画像を生成する。いずれの手法においても、タルボ・ロー干渉計では、被写体を配置せずに撮影した画像と、被写体を配置して撮影した画像とを用いてX線位相コントラスト画像を生成する。したがって、被写体を配置せずに行う撮影と、被写体を配置して行う撮影との間において、撮影条件が変化した場合には、アーチファクトが発生する。撮影条件の変化とは、たとえば、各X線画像の撮影間において、複数の格子の相対位置が変化することである。具体的には、撮影条件の変化は、各格子を保持している格子保持部が、X線源等からの発熱による熱膨張や、振動等によって複数の格子の相対位置がずれることに起因して発生する。したがって、時間が経過するにつれて、格子保持部の熱膨張や振動に伴う複数の格子の相対位置の位置ずれが大きくなる。すなわち、時間が経過するにしたがって、撮影条件が変化する。また、撮影条件の変化の度合いに応じて、取得する位相コントラスト画像に生じるアーチファクトの影響も大きくなる。
特開2015−71051号公報に開示されているX線位相差撮影システムは、取得したX線画像を用いてアーチファクトを近似し、位相コントラスト画像のアーチファクトを補正する構成となっている。具体的には、特開2015−71051号公報に開示されているX線位相差撮影システムは、X線画像中において被写体が写っていない背景部分の複数の領域の画素値に基づいてアーチファクトを近似し、位相コントラスト画像に生じるアーチファクトを補正している。
特開2015−71051号公報
しかしながら、特開2015−71051号公報の構成では、X線画像において、被写体が写っていない背景部分の複数の領域の画素値に基づいて、アーチファクトを近似するため、被写体を拡大して撮影するなど、撮影画像の全体または大部分に被写体が写っている場合、複数の格子の位置ずれに起因するアーチファクトを補正することができないという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、撮影画像の全体または大部分に被写体が写るように撮影する場合でも、撮影条件の変化に起因するアーチファクトを補正することが可能なX線位相差撮影システムおよび位相コントラスト画像補正方法を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面におけるX線位相差撮影システムは、X線源と、X線源からX線が照射される第1格子と、第1格子からのX線が照射される第2格子とを含む複数の格子と、X線源から照射されたX線を検出する検出器と、検出器により検出されたX線画像から、位相コントラスト画像を生成する画像処理部とを備え、画像処理部は、被写体を配置せずに撮影された第1X線画像を取得するとともに、第1X線画像の取得後において、被写体を配置せずに撮影された第2X線画像および被写体を配置して撮影された第3X線画像を取得し、第2X線画像の撮影と第3X線画像の撮影との時間間隔が、第1X線画像の撮影と第3X線画像の撮影との時間間隔よりも短くなるように撮影された第1X線画像と第2X線画像とにより、第1位相コントラスト画像を再構成し、第1X線画像と第3X線画像とにより、第2位相コントラスト画像を再構成し、第1位相コントラスト画像に基づいて、第2位相コントラスト画像のアーチファクトを補正するように構成されている。
ここで、撮影間隔が長くなると、格子を保持する格子保持部の熱膨張や振動等によって複数の格子の格子間における相対位置に位置ずれが発生する可能性がある。撮影間隔が長くなるほど複数の格子の格子間に位置ずれが発生する可能性が増大し、取得される位相コントラスト画像に生じるアーチファクトの影響が大きくなる。したがって、この発明の第1の局面におけるX線位相差撮影システムでは、上記のように、第2X線画像の撮影と第3X線画像の撮影との時間間隔が、第1X線画像の撮影と第3X線画像の撮影との時間間隔よりも短くなるように撮影された第1X線画像と第2X線画像とにより、第1位相コントラスト画像を再構成した第1位相コントラスト画像に基づいて、第2位相コントラスト画像のアーチファクトを補正するように構成されている。これにより、第2X線画像の撮影と第3X線画像の撮影とにおける撮影条件の変化を抑制することができる。その結果、第1位相コントラスト画像に生じるアーチファクトと、第2位相コントラスト画像に生じるアーチファクトとを略同一アーチファクトとして取り扱うことが可能となる。したがって、第1X線画像と第2X線画像とにより再構成された第1位相コントラスト画像に基づいて、撮影条件の変化に起因するアーチファクトを補正することができる。また、第1X線画像および第2X線画像は被写体を配置せずに撮影された画像のため、撮影画像の全体または大部分に被写体が写るように撮影する場合でも、第2位相コントラスト画像における、撮影条件の変化に起因するアーチファクトを補正することができる。
上記第1の局面におけるX線位相差撮影システムにおいて、好ましくは、画像処理部は、第2X線画像の撮影と第3X線画像の撮影とのうち、どちらか一方の撮影の後に続けて他方の撮影が行われた第2X線画像と、第1X線画像とを用いて、第1位相コントラスト画像を再構成するように構成されている。このように構成すれば、第2X線画像と第3X線画像とを連続的に撮影することが可能となり、第2X線画像の撮影と第3X線画像の撮影との時間間隔を短縮することができる。その結果、第2X線画像の撮影と第3X線画像の撮影との間において撮影条件が変化した場合でも、撮影条件の変化に起因するアーチファクトの影響を低減することが可能となり、第2位相コントラスト画像の補正の効果を、より向上させることができる。
この場合、好ましくは、画像処理部は、第3X線画像を撮影する直前または直後に撮影された第2X線画像と、第1X線画像とを用いて、第1位相コントラスト画像を再構成するように構成されている。このように構成すれば、第2X線画像の撮影と第3X線画像の撮影との時間間隔をより短縮することができる。その結果、第2X線画像の撮影と第3X線画像の撮影との間において撮影条件が変化した場合でも、撮影条件の変化に起因するアーチファクトの影響をより抑制することが可能となるので、第2位相コントラスト画像の補正の効果を、さらに向上させることができる。なお、第3X線画像の撮影の直前および直後とは、第3X線画像を撮影する前後の所定時間間隔内において撮影することを意味する。所定時間間隔とは、位相コントラスト画像の撮影の目的上、時間経過に伴う撮影条件の変化が実質的にないと見なせる(実質的に同一撮影条件であると見なせる)所定時間内であり、たとえば、30分である。
上記第1の局面におけるX線位相差撮影システムにおいて、好ましくは、画像処理部は、第2X線画像を撮影する際のX線の第1露光時間が、第1X線画像を撮影する際のX線の第2露光時間よりも短くなるように撮影された第1X線画像と第2X線画像とを用いて再構成された第1位相コントラスト画像に基づいて、第2位相コントラスト画像のアートファクトを補正するように構成されている。このように構成すれば、第1露光時間が第2露光時間よりも短いため、第1X線画像を撮影した後に第3X線画像を撮影する場合と比較して、撮影時間を短縮することができる。
この場合、好ましくは、第1露光時間は、アーチファクトの傾向を識別することが可能な画質の第2X線画像を撮影可能な所定時間である。ここで、第1X線画像は、第2位相コントラスト画像の画質を向上させるために、画質がよいことが好ましい。一方、第2X線画像は、第1位相コントラスト画像において、アーチファクトの傾向を識別することができればよいので、最低限の画質であればよい。したがって、アーチファクトの傾向を識別することが可能な範囲で第1露光時間をより短くすることが可能となるので、撮影時間をさらに短縮することができる。
上記第1の局面におけるX線位相差撮影システムにおいて、好ましくは、第1X線画像を保存する記憶部をさらに備え、画像処理部は、記憶部に保存された第1X線画像を用いて第1位相コントラスト画像および第2位相コントラスト画像を再構成するように構成されている。このように構成すれば、あらかじめ撮影された第1X線画像を記憶部に保存しておくことにより、撮影のたびに第1X線画像を取得することなく第1位相コントラスト画像および第2位相コントラスト画像を生成することができる。
上記第1の局面におけるX線位相差撮影システムにおいて、好ましくは、位相コントラスト画像のアーチファクトは、第1位相コントラスト画像および第2位相コントラスト画像中に生じるグラデーション状のアーチファクトである。これにより、時間経過に伴う撮影条件の変化によって生じるアーチファクトがグラデーション状であるため、本発明を適用することにより、第2位相コントラスト画像に生じたグラデーション状のアーチファクトを効果的に補正することができる。
上記第1の局面におけるX線位相差撮影システムにおいて、好ましくは、画像処理部は、少なくとも一次関数または二次関数を含む多項式を用いて、第1位相コントラスト画像のアーチファクトを反映した補正データを取得するように構成されている。このように構成すれば、多項式を用いることにより、容易にアーチファクトを反映した補正データを取得することができる。
この場合、好ましくは、画像処理部は、第1位相コントラスト画像における複数の領域の画素値に基づいて、第1位相コントラスト画像のアーチファクトを反映した補正データを取得するように構成されている。このように構成すれば、アーチファクトを反映したより正確な補正データを取得することができる。
上記第1の局面におけるX線位相差撮影システムにおいて、好ましくは、画像処理部は、少なくとも、平滑フィルタまたはローパスフィルタを含むフィルタ処理によって第1位相コントラスト画像のアーチファクトを反映した補正データを取得するように構成されている。このように構成すれば、フィルタ処理によって第1位相コントラスト画像におけるノイズを除去することができるので、第2位相コントラスト画像のノイズを増加させることなくアーチファクトを補正することができる。
上記第1の局面におけるX線位相差撮影システムにおいて、好ましくは、複数の格子は、X線源と第1格子との間に配置された第3格子をさらに含んでいる。このように構成すれば、第3格子によってX線源から照射されるX線の可干渉性を高めることができる。その結果、X線源の焦点径に依存することなく第1格子の自己像を形成させることが可能となるので、X線源の選択の自由度を向上させることができる。
この発明の第2の局面におけるX線位相差撮影システムは、X線源と、X線源からX線が照射される第1格子と、第1格子からのX線が照射される第2格子とを含む複数の格子と、X線源から照射されたX線を検出する検出器と、検出器により検出されたX線画像から、位相コントラスト画像を生成する画像処理部とを備え、画像処理部は、被写体を配置せずに撮影された第1X線画像を取得するとともに、第1X線画像の取得後において、被写体を配置せずに撮影された第2X線画像および被写体を配置して撮影された第3X線画像を取得し、第1X線画像と第2X線画像とにより、第1位相コントラスト画像を再構成し、第1X線画像と第3X線画像とにより、第2位相コントラスト画像を再構成し、第1位相コントラスト画像に基づいて、第2位相コントラスト画像のアーチファクトを補正するように構成されている。
この発明の第2の局面におけるX線位相差撮影システムでは、上記のように構成することにより、第1X線画像と第2X線画像とにより再構成された第1位相コントラスト画像に基づいて、撮影条件の変化に起因するアーチファクトを補正することができる。また、第1X線画像および第2X線画像は被写体を配置せずに撮影された画像のため、撮影画像の全体または大部分に被写体が写るように撮影する場合でも、第2位相コントラスト画像における、撮影条件の変化に起因するアーチファクトを補正することができる。
この発明の第3の局面における位相コントラスト画像補正方法は、被写体を配置せずに第1X線画像を撮影するステップと、被写体を配置せずに第2X線画像を撮影するステップと、第2X線画像の撮影の前または後において被写体を配置して第3X線画像を撮影するステップと、第2X線画像の撮影と第3X線画像の撮影との時間間隔が第1X線画像の撮影と第3X線画像の撮影との時間間隔よりも短くなるように撮影された第1X線画像と第2X線画像とにより第1位相コントラスト画像を再構成するステップと、第1X線画像と第3X線画像とにより第2位相コントラスト画像を再構成するステップと、第1位相コントラスト画像に基づいて、第2位相コントラスト画像のアーチファクトを補正するステップとを含む。
この発明の第3の局面における位相コントラスト画像補正方法は、上記のように、第2X線画像の撮影と第3X線画像の撮影との時間間隔が第1X線画像の撮影と第3X線画像の撮影との時間間隔よりも短くなるように撮影された第1X線画像と第2X線画像とにより再構成された第1位相コントラスト画像に基づいて、第2位相コントラスト画像のアーチファクトを補正するステップを含む。これにより、撮影条件が変化しない状態で第2X線画像および第3X線画像を撮影することができる。その結果、第1X線画像と第2X線画像とにより再構成された第1位相コントラスト画像に基づいて、撮影条件の変化に起因するアーチファクトを補正することが可能な位相コントラスト画像補正方法を提供することができる。また、第1X線画像および第2X線画像は被写体を配置せずに撮影した画像のため、撮影画像の全体または大部分に被写体が写るように撮影する場合でも、第2位相コントラスト画像における、撮影条件の変化に起因するアーチファクトを補正することが可能な位相コントラスト画像補正方法を提供することができる。
本発明によれば、上記のように、撮影画像の全体または大部分に被写体が写るように撮影する場合でも、撮影条件の変化に起因するアーチファクトを補正することが可能なX線位相差撮影システムおよび位相コントラスト画像補正方法を提供することができる。
本発明の第1実施形態によるX線位相差撮影システムをX方向から見た模式図である。 本発明の第1実施形態によるX線位相差撮影システムによって撮影される画像および生成する画像を説明するための模式図である。 本発明の第1実施形態によるX線位相差撮影システムによって撮影されるX線画像の撮影時間間隔および各画像を撮影する際の露光時間を説明するための模式図である。 第1X線画像の模式図(A)、第2X線画像の模式図(B)、生成される第1位相コントラスト画像の模式図(C)およびアーチファクトを反映した補正データの模式図(D)である。 本発明の第1実施形態によるX線位相差撮影システムによって生成される暗視野像の模式図(A)、吸収像の模式図(B)および位相微分像の模式図(C)である。 本発明の第1実施形態による位相コントラスト画像の補正方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2実施形態によるX線位相差撮影システムによって撮影されるX線画像の撮影時間間隔および各画像を撮影する際の露光時間を説明するための模式図である。 本発明の第1実施形態の第1変形例によるX線位相差撮影システムをX方向から見た模式図である。 本発明の第1実施形態の第2変形例によるX線位相差撮影システムによって撮影されるX線画像の撮影時間間隔および各画像を撮影する際の露光時間を説明するための模式図である。 本発明の第1実施形態の第3変形例によるX線位相差撮影システムによって取得されるアーチファクトを反映した補正データを取得する処理を説明するための模式図(A)および(B)である。 本発明の第1実施形態の第4変形例によるX線位相差撮影システムをX方向から見た模式図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1〜図6を参照して、本発明の第1実施形態によるX線位相差撮影システム100の構成、およびX線位相差撮影システム100が位相コントラスト画像10を生成する方法について説明する。
(X線位相差撮影システムの構成)
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態によるX線位相差撮影システム100の構成について説明する。
図1は、X線位相差撮影システム100をX方向から見た図である。図1に示すように、X線位相差撮影システム100は、X線源1と、第1格子2と、第2格子3と、検出器4と、制御部5とを備えている。なお、本明細書において、X線源1から第1格子2に向かう方向をZ2方向、その逆向きの方向をZ1方向とする。また、Z方向と直交する面内の左右方向をX方向とし、紙面の奥に向かう方向をX2方向、紙面の手前側に向かう方向をX1方向とする。また、Z方向と直交する面内の上下方向をY方向とし、上方向をY1方向、下方向をY2方向とする。
X線源1は、制御部5からの信号に基づいて高電圧が印加されることにより、X線を発生させるとともに、発生させたX線をZ2方向に向けて照射するように構成されている。
第1格子2は、Y方向に所定の周期(ピッチ)d1で配列される複数のスリット2aおよび、X線位相変化部2bを有している。各スリット2aおよびX線位相変化部2bはそれぞれ、直線状に延びるように形成されている。また、各スリット2aおよびX線位相変化部2bはそれぞれ、平行に延びるように形成されている。第1格子2は、いわゆる位相格子である。
第1格子2は、X線源1と、第2格子3との間に配置されており、X線源1からX線が照射される。第1格子2は、タルボ効果により、第1格子2の自己像(図示せず)を形成するために設けられている。可干渉性を有するX線が、スリットが形成された格子を通過すると、格子から所定の距離(タルボ距離)離れた位置に、格子の像(自己像)が形成される。これをタルボ効果という。
第2格子3は、Y方向に所定の周期(ピッチ)d2で配列される複数のX線透過部3aおよびX線吸収部3bを有する。各X線透過部3aおよびX線吸収部3bはそれぞれ、直線状に延びるように形成されている。また、各X線透過部3aおよびX線吸収部3bはそれぞれ、平行に延びるように形成されている。第2格子3は、いわゆる、吸収格子である。第1格子2、第2格子3はそれぞれ異なる役割を持つ格子であるが、スリット2aおよびX線透過部3aはそれぞれX線を透過させる。また、X線吸収部3bはX線を遮蔽する役割を担っており、X線位相変化部2bはスリット2aとの屈折率の違いによってX線の位相を変化させる。
第2格子3は、第1格子2と検出器4との間に配置されており、第1格子2を通過したX線が照射される。また、第2格子3は、第1格子2からタルボ距離離れた位置に配置される。第2格子3は、第1格子2の自己像と干渉して、検出器4の検出表面上にモアレ縞(図示せず)を形成する。
検出器4は、X線を検出するとともに、検出されたX線を電気信号に変換し、変換された電気信号を画像信号として読み取るように構成されている。検出器4は、たとえば、FPD(Flat Panel Detector)である。検出器4は、複数の変換素子(図示せず)と複数の変換素子上に配置された画素電極(図示せず)とにより構成されている。複数の変換素子および画素電極は、所定の周期(画素ピッチ)で、X方向およびY方向にアレイ状に配列されている。また、検出器4は、取得した画像信号を、制御部5に出力するように構成されている。
制御部5は、X線源1を介してX線を照射するように構成されている。また、制御部5は、画像処理部6を含んでおり、検出器4から出力された画像信号に基づいて、X線画像9(図2参照)および位相コントラスト画像10(図2参照)を生成するように構成されている。また、制御部5は、撮影したX線画像9を保存する記憶部7を備えている。また、制御部5は、格子移動機構8を介して、第2格子3を格子面内において格子方向(X方向)と直交する方向(Y方向)にステップ移動させるように構成されている。制御部5は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサを含む。
画像処理部6は、検出器4から出力された画像信号に基づいて、第1X線画像9a(図2参照)、第2X線画像9b(図2参照)、および第3X線画像9c(図2参照)を生成するように構成されている。また、画像処理部6は、第1X線画像9aと第2X線画像9bとから、第1位相コントラスト画像10a(図2参照)を再構成するように構成されている。また、画像処理部6は、第1X線画像9aと第3X線画像9cとから、第2位相コントラスト画像10b(図2参照)を再構成するように構成されている。第1位相コントラスト画像10aおよび第2位相コントラスト画像10bの再構成を行う詳細な構成については後述する。画像処理部6は、たとえば、GPU(Graphics Processing Unit)または画像処理用に構成されたFPGA(Field−Programmable Gate Array)などのプロセッサを含む。
記憶部7は、画像処理部6が生成したX線画像9を保存するように構成されている。記憶部7は、たとえば、HDD(ハードディスクドライブ)などを含む。
格子移動機構8は、制御部5からの信号に基づいて、第2格子3を格子面内(XY面内)において格子方向と直交する方向(Y方向)にステップ移動させるように構成されている。具体的には、格子移動機構8は、第2格子3の周期d2をn分割し、d2/nずつ第2格子3をステップ移動させる。格子移動機構8は、少なくとも第1格子2の1周期d1分、第1格子2をステップ移動させるように構成されている。なお、nは正の整数であり、本実施形態では、たとえば、n=4である。また、格子移動機構8は、たとえば、ステッピングモータやピエゾアクチュエータなどを含む。
(生成する画像)
次に、図2を参照して、本発明の第1実施形態によるX線位相差撮影システム100が生成する画像について説明する。
図2は、本発明の第1実施形態によるX線位相差撮影システム100が生成および再構成する画像の関係を示す模式図である。
図2に示すように、第1実施形態によるX線位相差撮影システム100では、第1X線画像9a、第2X線画像9bおよび第3X線画像9cが撮影される。第1X線画像9aは、被写体Tを配置せずに撮影された画像である。また、第2X線画像9bは、第1X線画像9aの撮影後において、被写体Tを配置せずに撮影された画像である。また、第3X線画像9cは、第1X線画像9aの撮影後において、被写体Tを配置して撮影された画像である。本実施形態では、X線位相差撮影システム100は、第1X線画像9aと第2X線画像9bとにより、第1位相コントラスト画像10aを再構成するように構成されている。また、X線位相差撮影システム100は、第1X線画像9aと、第3X線画像9cとにより、第2位相コントラスト画像10bを再構成するように構成されている。なお、本実施形態では、画像処理部6は、4ステップ縞走査法によって、暗視野像12、吸収像13および位相微分像14を生成するように構成されているため、図2において、X線画像9を4枚、位相コントラスト画像10を3枚図示している。
ここで、位相コントラスト画像10とは、被写体Tを配置せずに撮影されたX線画像9(第1X線画像9a)と、被写体Tを配して撮影されたX線画像9(第3X線画像9c)とにおいて、被写体Tを配置したことによるX線の変化に基づいて画像化されたものである。たとえば、暗視野像12の場合、X線が被写体Tを透過した際に生じるX線の微小角度の散乱に基づいて被写体Tの内部構造を画像化したものである。また、吸収像13は、X線が被写体Tを透過した際に被写体Tに吸収されることによる、検出器4によって検出されるX線の強度の変化に基づいて画像化したものである。また、位相微分像14は、X線が被写体Tを透過した際に生じるX線の位相のずれに基づいて被写体Tの内部構造を画像化したものである。また、再構成とは、第1X線画像9aと第3X線画像9cとの間のX線の変化に基づいて位相コントラスト画像10を生成することである。
また、本実施形態では、X線位相差撮影システム100は、第1位相コントラスト画像10aに基づいて、第2位相コントラスト画像10bのアーチファクトを補正するように構成されている。具体的には、X線位相差撮影システム100は、第1位相コントラスト画像10aからアーチファクトを反映した補正データ11を取得するように構成されており、取得したアーチファクトを反映した補正データ11によって第2位相コントラスト画像10bを補正した第2位相コントラスト画像10cを取得するように構成されている。
一般的に、X線位相差撮影システム100のようなタルボ干渉計により位相コントラスト画像10を得るためには、図2に示すように、被写体Tを配置せずに撮影する第1X線画像9aと、被写体Tを配置して撮影する第3X線画像9cとが必要となる。第1X線画像9aの画質が低いと、生成される位相コントラスト画像10に画質に起因するアーチファクトが生じてしまうため、高画質の第1X線画像9aを用いて位相コントラスト画像10を生成することが好ましい。高画質の第1X線画像9aを取得するためには、第1X線画像9aを撮影する際の露光時間t3(図3参照)を長くする必要がある。しかし、被写体Tを撮影する度に高画質の第1X線画像9aの撮影を毎回行う場合には、撮影全体の時間が長くなり、ユーザビリティが低下する。したがって、撮影時間を短縮するためには、このような被写体Tを配置せずに撮影した第1X線画像9aを、X線位相差撮影システム100の起動時にあらかじめ取得しておくことが考えられる。しかし、第1X線画像9aをあらかじめ取得しておく場合には、X線源1からの発熱による格子保持部の熱膨張や、格子移動機構8の振動などにより、第1格子2および第2格子3の間の相対位置がずれるため、X線位相差撮影システム100の起動時から時間が経過するにつれて、撮影条件が変化する可能性が増大し、生成する位相コントラスト画像10にグラデーション状のアーチファクトが生じる。位相コントラスト画像10にグラデーション状のアーチファクトを生じさせないためには、被写体Tを撮影する直前に被写体Tを配置せずに撮影を行う必要がある。
そこで、本実施形態では、画像処理部6は、第3X線画像9cの撮影の前または後において、短時間で第2X線画像9bを撮影し、X線位相差撮影システム100の起動時に撮影した第1X線画像9aと、第2X線画像9bとにより、撮影条件の変化に伴うアーチファクトを反映した補正データ11を取得し、取得した補正データ11により、第2位相コントラスト画像10bを補正するように構成されている。ここで、第1X線画像9aおよび第2X線画像9bは、被写体Tを配置せずに撮影された画像であるため、これらの画像から再構成された第1位相コントラスト画像10aは、X線の変化がない場合は何も写らないと考えられる。しかし、実際には第1X線画像9aの撮影と第2X線画像9bの撮影との間に、温度変化などに起因する撮影条件の変化が生じるため、第1位相コントラスト画像10aには、撮影条件の変化に起因するアーチファクトが生じる。したがって、第1位相コントラスト画像10aからアーチファクトを反映した補正データ11を取得して第2位相コントラスト画像10bを補正することにより、第2位相コントラスト画像10bに生じている撮影条件の変化に起因するアーチファクトを補正することができる。
第1X線画像9aは、位相コントラスト画像10を生成するためのエア画像であり、第2X線画像9bは、被写体Tを撮影する直後に撮影される画像である。したがって、第1位相コントラスト画像10aは、第1X線画像9aの撮影と第2X線画像9bの撮影との間に生じた撮影条件の変化に起因するアーチファクトを反映した補正データ11を抽出することができる。その一方で、第2X線画像9bを短時間で撮影する場合、露光時間t5が短いため、第2X線画像9bはノイズを含んだ画像となる。したがって、第1X線画像9aと第2X線画像9bとにより再構成された第1位相コントラスト画像10aは、第2X線画像9bに起因するノイズを含んだ画像となる。ノイズを含んだ第1位相コントラスト画像10aから取得したアーチファクトを反映した補正データ11を用いて第2位相コントラスト画像10bを補正した場合、得られる補正後の第2位相コントラスト画像10cは、ノイズが増加する。そこで、本実施形態では、画像処理部6は、第1位相コントラスト画像10aにフィルタ処理をすることにより、第1位相コントラスト画像10aのノイズを除去し、取得するアーチファクトを反映した補正データ11に含まれるノイズを低減するように構成されている。アーチファクトを反映した補正データ11に含まれるノイズを低減することにより、補正後の第2位相コントラスト画像10dに含まれるノイズも低減することができる。なお、第1位相コントラスト画像10aからアーチファクトを反映した補正データ11を取得する処理およびノイズを除去する処理については後述する。
(各画像を撮影する際の露光時間および撮影時間間隔)
次に、図3を参照して、各画像を撮影する際の露光時間および撮影時間間隔について説明する。
図3に示す数直線20は、横軸が時間軸の数直線であり、各画像を撮影する際の露光時間および撮影時間間隔を示している。本実施形態では、図3に示す時間t1は、第1X線画像9aの撮影と第3X線画像9cの撮影と時間間隔を表す時間である。また、図3に示すt2は、第2X線画像9bの撮影と第3X線画像9cの撮影と時間間隔を表す時間である。図3に示すt3〜t5は、第1X線画像9a、第2X線画像9bおよび第3X線画像9cのそれぞれを撮影する際のX線の露光時間を表している。なお、露光時間t3および露光時間t5は、それぞれ、特許請求の範囲の「第2露光時間」および「第1露光時間」の一例である。
図3に示すように、本実施形態では、第1X線画像9a、第2X線画像9bおよび第3X線画像9cは、第2X線画像9bの撮影と第3X線画像9cの撮影との時間間隔t2が、第1X線画像9aの撮影と第3X線画像9cの撮影との時間間隔t1よりも短くなるように撮影される。また、本実施形態では、第3X線画像9cの撮影は、第2X線画像9bの撮影の後に続けて行われる。具体的には、第3X線画像9cの撮影は、第2X線画像9bの撮影の直後に行われる。なお、第3X線画像9cの撮影の直後とは、第3X線画像9cを撮影する後の所定時間間隔内において撮影することを意味する。所定時間間隔とは、位相コントラスト画像10の撮影の目的上、時間経過に伴う撮影条件の変化が実質的にないと見なせる(実質的に同一撮影条件であると見なせる)所定時間内であり、第1X線画像9aの撮影と第3X線画像9cの撮影との時間間隔t1の半分よりも短い時間間隔である。たとえば、所定時間間隔は、好ましくは、30分である。
ここで、上述した通り、第2位相コントラスト画像10bの画質を向上させるためには、画質の高い第1X線画像9aを取得する必要がある。したがって、第1X線画像9aを撮影する際の露光時間t3は、第1X線画像9aの画質を向上させることが可能な時間に設定されることが好ましい。露光時間t3は、第1X線画像9aを高画質で得ることが可能であればどのような露光時間であってもよい。図3に示す例では、露光時間t3は、t4およびt5よりも長い時間であり、たとえば、t5の10倍以上の時間である。露光時間t3は、たとえば、8分に設定してもよい。一方、第2X線画像9bは、第1位相コントラスト画像10aに生じるアーチファクトの傾向を識別することが可能な画質であればよい。したがって、図3に示すように、第2X線画像9bを撮影する際の露光時間t5は、第1X線画像9aを撮影する際の露光時間t3よりも短い。露光時間t5は、アーチファクトの傾向を識別することが可能な画質の第2X線画像9bを撮影可能な所定時間であればどのような露光時間であってもよい。第2X線画像9bの露光時間t5は、たとえば、16秒であってもよい。また、第3X線画像9cの露光時間t4は、被写体Tを撮影する手法に応じて設定されればよい。図3に示す例では、露光時間t4は、第2X線画像9bの露光時間t5よりも長く、第1X線画像9aの露光時間t3よりも短い時間に設定されている。第3X線画像9cの露光時間t4は、たとえば、1分に設定されていてもよい。
(取得する画像および生成する画像)
次に、図4および図5を参照して、本実施形態におけるX線位相差撮影システム100が取得する画像および生成する画像について説明する。
本実施形態では、画像処理部6は、縞走査法によって位相コントラスト画像10を再構成するように構成されている。図4(A)は、画像処理部6が取得する第1X線画像9aを示す模式図である。図4(A)に示す第1X線画像90a、第1X線画像90b、第1X線画像90cおよび第1X線画像90dは、それぞれ第2格子3をd2/4ずつ並進移動させながら撮影した画像である。第2格子3を並進移動させながら撮影を行うので、第1格子2と第2格子3との相対位置が異なり、第1X線画像9aの各画像で表示されるモアレ縞が異なる。
図4(B)は、画像処理部6が取得する第2X線画像9bを示す模式図である。図4(B)に示す第2X線画像91a〜第2X線画像91dは、第1X線画像9aと同様に第2格子3をd2/4ずつ並進移動させながら撮影した画像である。第2X線画像9bの各画像も、第1X線画像9aと同様に、表示されるモアレ縞が異なる。また、図4(B)は、第2X線画像9bは、第1X線画像9aの撮影後、時間間隔t1経過する間に、X線源1などからの発熱や、格子移動機構8などの振動により、第1格子2と第2格子3との相対位置に位置ずれが発生した場合の例を示している。そのため、第1X線画像9aおよび第2X線画像9bの各ステップでのモアレ縞も異なっている。また、第2X線画像9bは、短時間で撮影されたため露光時間t5が短く、ノイズが生じている。
図4(C)は、第1X線画像9aと第2X線画像9bとにより再構成された第1位相コントラスト画像10aの模式図である。具体的には、図4(C)は、第1X線画像9aと第2X線画像9bとによって再構成された暗視野像12である。図4(C)に示すように、第1X線画像9aの撮影と、第2X線画像9bの撮影との間に撮影条件が変化したため、暗視野像12には、グラデーション状のアーチファクトが生じている。また、暗視野像12には、第2X線画像9bに含まれるノイズに起因するノイズが含まれている。図4(C)では、便宜上、再構成時に含まれるノイズを斜線ハッチングで図示している。本実施形態では、画像処理部6は、ローパスフィルタを用いたフィルタ処理によって暗視野像12(第1位相コントラスト画像10a)のアーチファクトを反映した補正データ11を取得するように構成されている。具体的には、画像処理部6は、暗視野像12に対して高速フーリエ変換(fast Fourier transform:FFT)を行い、ローパスフィルタを適用し、その後、逆FFTを行うことにより補正データ11を取得するように構成されている。たとえば、画像処理部6は、ノイズが除去されたグラデーション状のアーチファクトを反映した補正データ11として、図4(D)に示すような暗視野像12bを取得する。
本実施形態では、図4(D)に示すように、画像処理部6は、被写体Tを配置せずに撮影した第1X線画像9aおよび第2X線画像9bを用いてグラデーション状のアーチファクトを反映した補正データ11を用いて第2位相コントラスト画像10bの補正を行うように構成されている。したがって、被写体Tが第2位相コントラスト画像10bの全体もしくは第2位相コントラスト画像10bの大部分に写っているような場合でも、被写体Tが写っていない第1位相コントラスト画像10aを用いて補正データ11を取得することができる。すなわち、第2位相コントラスト画像10bに占める被写体Tの割合に関係なく、補正データ11を取得することができる。
図5は、補正前の第2位相コントラスト画像10bと補正後の第2位相コントラスト画像10cの模式図である。具体的には、図5(A)は、補正前の暗視野像12cおよび補正後の暗視野像12dである。図5(B)は、補正前の吸収像13aおよび補正後の吸収像13bである。図5(C)は、補正前の位相微分像14aおよび補正後の位相微分像14bである。図5の各第2位相コントラスト画像10bには、被写体Tが写っている。なお、図5(C)に示す位相微分像14aにおける被写体Tの破線部は、アーチファクトの影響が大きく、位相コントラスト画像10上において確認できない領域を便宜上図示しているものである。
本実施形態では、画像処理部6は、吸収像13および位相微分像14においても、暗視野像12のアーチファクトを反映した補正データ11を取得した方法と同様に、第1位相コントラスト画像10aにローパスフィルタを適用することにより吸収像13におけるアーチファクトを反映した補正データ11および位相微分像14におけるアーチファクトを反映した補正データ11を取得し、取得した補正データ11を用いて吸収像13aおよび位相微分像14aを補正し、吸収像13bおよび位相微分像14bを取得するように構成されている。図5に示す例では、便宜上、第2位相コントラスト画像10bに占める被写体Tの割合を小さく図示している。しかし、第2位相コントラスト画像10bの全体もしくは大部分に被写体Tが写っていた場合でも、被写体Tを配置しないで撮影した第1位相コントラスト画像10aに基づいてアーチファクトを反映した補正データ11を取得することができるので、被写体Tが第2位相コントラスト画像10bの全体もしくは大部分に写っていた場合でも第2位相コントラスト画像10bのアーチファクトを補正することができる。
画像処理部6は、以下に示す式(1)〜式(3)により、暗視野像12、吸収像13、および、位相微分像14の補正処理を行うように構成されている。
Figure 2019073760
ここで、S、AおよびPは、それぞれ、アーチファクトを補正した後の暗視野像12d、吸収像13bおよび位相微分像14bである。また、Ss、As、およびPsは、それぞれ、補正前の暗視野像12c、吸収像13aおよび位相微分像14aである。また、Sa、Aa、およびPaは、それぞれ、第1X線画像9aおよび第2X線画像9bから再構成された被写体Tが写っていない暗視野像12、吸収像13および位相微分像14である。また、LPFは、ローパスフィルタを適用する処理である。また、Cs、Ca、およびCpは、それぞれ、各画像バックグラウンドの画素値として設定された値であり、たとえば、5000または50000などを用いる。
第1実施形態では、画像処理部6は、上記式(1)および式(2)に示すように、被写体Tが写っている第2位相コントラスト画像10bを、ノイズを除去した被写体Tが写っていない第1位相コントラスト画像10aによって除算したものを、定数に対して乗算することによって暗視野像12および吸収像13を補正するように構成されている。また、画像処理部6は、上記式(3)に示すように、第2位相コントラスト画像10bからノイズを除去した第1位相コントラスト画像10aを減算したものを、定数に対して加算することによって位相微分像14を補正するように構成されている。
(位相コントラスト画像の補正方法)
次に、図6を参照して、本実施形態による位相コントラスト画像10の補正方法を説明する。
ステップS1において、制御部5は、被写体Tを配置せずに第1X線画像9aを撮影する。次に、ステップS2において、制御部5は、被写体Tを配置して第3X線画像9cを撮影する。その後、処理はステップS3へ進む。
ステップS3において、制御部5は、被写体Tを配置せずに第2X線画像9bを撮影する。次に、ステップS4において、画像処理部6は、第2X線画像9bの撮影と第3X線画像9cの撮影との時間間隔t2が第1X線画像9aの撮影と第3X線画像9cの撮影との時間間隔t1よりも短くなるように撮影された第1X線画像9aと第2X線画像9bとにより第1位相コントラスト画像10aを再構成する。その後、処理はステップS5へ進む。
ステップS5において、画像処理部6は、第1X線画像9aと第3X線画像9cとにより第2位相コントラスト画像10bを再構成する。次に、ステップS6において、画像処理部6は、第1位相コントラスト画像10aにアーチファクトが発生しているか判定する。第1位相コントラスト画像10aにアーチファクトが発生している場合、処理はステップS7へ進む。第1位相コントラスト画像10aにアーチファクトが発生していない場合、処理を終了する。
ステップS7において、画像処理部6は、第1位相コントラスト画像10aからアーチファクトを反映した補正データ11を取得する。次に、ステップS8において、画像処理部6は、取得したアーチファクトを反映した補正データ11によって、第2位相コントラスト画像10bのアーチファクトを補正し、処理を終了する。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、X線位相差撮影システム100は、X線源1と、X線源1からX線が照射される第1格子2と、第1格子2からのX線が照射される第2格子3とを含む複数の格子と、X線源1から照射されたX線を検出する検出器4と、検出器4により検出されたX線画像9から、位相コントラスト画像10を生成する画像処理部6とを備え、画像処理部6は、被写体Tを配置せずに撮影された第1X線画像9aを取得するとともに、第1X線画像9aの取得後において、被写体Tを配置せずに撮影された第2X線画像9bおよび被写体Tを配置して撮影された第3X線画像9cを取得し、第2X線画像9bの撮影と第3X線画像9cの撮影との時間間隔t2が、第1X線画像9aの撮影と第3X線画像9cの撮影との時間間隔t1よりも短くなるように撮影された第1X線画像9aと第2X線画像9bとにより、第1位相コントラスト画像10aを再構成し、第1X線画像9aと第3X線画像9cとにより、第2位相コントラスト画像10bを再構成し、第1位相コントラスト画像10aに基づいて、第2位相コントラスト画像10bのアーチファクトを補正するように構成されている。
上記のように構成すれば、第2X線画像9bの撮影と第3X線画像9cの撮影とにおける撮影条件の変化を抑制することができる。その結果、第1位相コントラスト画像10aに生じるアーチファクトと、第2位相コントラスト画像10bに生じるアーチファクトとを略同一アーチファクトとして取り扱うことが可能となる。したがって、第1X線画像9aと第2X線画像9bとにより再構成された第1位相コントラスト画像10aに基づいて、撮影条件の変化に起因するアーチファクトを補正することができる。また、第1X線画像9aおよび第2X線画像9bは被写体Tを配置せずに撮影された画像のため、撮影画像の全体または大部分に被写体Tが写るように撮影する場合でも、第2位相コントラスト画像10bにおける、撮影条件の変化に起因するアーチファクトを補正することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、画像処理部6は、第2X線画像9bの撮影と第3X線画像9cの撮影とのうち、第2X線画像9bの撮影の後に続けて第3X線画像9cの撮影が行われた第2X線画像9bと、第1X線画像9aとを用いて、第1位相コントラスト画像10aを再構成するように構成されている。これにより、第2X線画像9bと第3X線画像9cとを連続的に撮影することが可能となり、第2X線画像9bの撮影と第3X線画像9cの撮影との時間間隔t2を短縮することができる。その結果、第2X線画像9bの撮影と第3X線画像9cの撮影との間において撮影条件が変化した場合でも、撮影条件の変化に起因するアーチファクトの影響を低減することが可能となり、第2位相コントラスト画像10bの補正の効果を、より向上させることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、画像処理部6は、第3X線画像9cを撮影する直後に撮影された第2X線画像9bと、第1X線画像9aとを用いて、第1位相コントラスト画像10aを再構成するように構成されている。これにより、第2X線画像9bの撮影と第3X線画像9cの撮影との時間間隔t2をより短縮することができる。その結果、第2X線画像9bの撮影と第3X線画像9cの撮影との間において撮影条件が変化した場合でも、撮影条件の変化に起因するアーチファクトの影響をより抑制することが可能となるので、第2位相コントラスト画像10bの補正の効果を、さらに向上させることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、画像処理部6は、第2X線画像9bを撮影する際のX線の露光時間t5が、第1X線画像9aを撮影する際のX線の露光時間t3よりも短くなるように撮影された第1X線画像9aと第2X線画像9bとを用いて再構成された第1位相コントラスト画像10aに基づいて、第2位相コントラスト画像10bのアートファクトを補正するように構成されている。これにより、露光時間t5が露光時間t3よりも短いため、第1X線画像9aを撮影した後に第3X線画像9cを撮影する場合と比較して、撮影時間を短縮することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、露光時間t5は、アーチファクトの傾向を識別することが可能な画質の第2X線画像9bを撮影可能な所定時間である。ここで、第1X線画像9aは、第2位相コントラスト画像10bの画質を向上させるために、画質がよいことが好ましい。一方、第2X線画像9bは、第1位相コントラスト画像10aにおいて、アーチファクトの傾向を識別することができればよいので、最低限の画質であればよい。したがって、アーチファクトの傾向を識別することが可能な範囲で露光時間t5をより短くすることが可能となるので、撮影時間をさらに短縮することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、位相コントラスト画像10のアーチファクトは、第1位相コントラスト画像10aおよび第2位相コントラスト画像10b中に生じるグラデーション状のアーチファクトである。これにより、時間経過に伴う撮影条件の変化によって生じるアーチファクトがグラデーション状であるため、本実施形態を適用することにより、第2位相コントラスト画像10bに生じたグラデーション状のアーチファクトを効果的に補正することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、画像処理部6は、ローパスフィルタを含むフィルタ処理によって第1位相コントラスト画像10aのアーチファクトを反映した補正データ11を取得するように構成されている。これにより、フィルタ処理によって第1位相コントラスト画像10aにおけるノイズを除去することができるので、第2位相コントラスト画像10bのノイズを増加させることなくアーチファクトを補正することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、位相コントラスト画像補正方法は、被写体Tを配置せずに第1X線画像9aを撮影するステップと、被写体Tを配置せずに第2X線画像9bを撮影するステップと、第2X線画像9bの撮影の後において被写体Tを配置して第3X線画像9cを撮影するステップと、第2X線画像9bの撮影と第3X線画像9cの撮影との時間間隔t2が第1X線画像9aの撮影と第3X線画像9cの撮影との時間間隔t1よりも短くなるように撮影された第1X線画像9aと第2X線画像9bとにより第1位相コントラスト画像10aを再構成するステップと、第1X線画像9aと第3X線画像9cとにより第2位相コントラスト画像10bを再構成するステップと、第1位相コントラスト画像10aに基づいて、第2位相コントラスト画像10bのアーチファクトを補正するステップとを含む。これにより、撮影条件が変化しない状態で第2X線画像9bおよび第3X線画像9cを撮影することができる。その結果、第1X線画像9aと第2X線画像9bとにより再構成された第1位相コントラスト画像10aに基づいて、撮影条件の変化に起因するアーチファクトを補正することが可能な位相コントラスト画像補正方法を提供することができる。また、第1X線画像9aおよび第2X線画像9bは被写体Tを配置せずに撮影した画像のため、撮影画像の全体または大部分に被写体Tが写るように撮影する場合でも、第2位相コントラスト画像10bにおける、撮影条件の変化に起因するアーチファクトを補正することが可能な位相コントラスト画像補正方法を提供することができる。
[第2実施形態]
次に、図1および図7を参照して、本発明の第2実施形態によるX線位相差撮影システム200について説明する。第2X線画像9bの撮影と第3X線画像9cの撮影との時間間隔t2が、第1X線画像9aの撮影と第3X線画像9cの撮影との時間間隔t1よりも短くなるように撮影された第1X線画像9aと第2X線画像9bとにより、第1位相コントラスト画像10aを再構成する第1実施形態とは異なり、第2実施形態では、X線位相差撮影システム200は、第2X線画像9bの撮影と第3X線画像9cの撮影との時間間隔t2と、第1X線画像9aの撮影と第3X線画像9cの撮影との時間間隔t1との大小にはかかわりなく、第1X線画像9aと第2X線画像9bとから第1位相コントラスト画像10aを再構成するように構成されている。なお、上記第1実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、説明を省略する。
第2実施形態では、画像処理部6は、被写体Tを配置せずに撮影された第1X線画像9aを取得するとともに、第1X線画像9aの取得後において、被写体Tを配置せずに撮影された第2X線画像9bおよび被写体Tを配置して撮影された第3X線画像9cを取得し、第1X線画像9aと第2X線画像9bとにより、第1位相コントラスト画像10aを再構成し、第1X線画像9aと第3X線画像9cとにより、第2位相コントラスト画像10bを再構成し、第1位相コントラスト画像10aに基づいて、第2位相コントラスト画像10bのアーチファクトを補正するように構成されている。第2実施形態では、たとえば、図7に示す数直線21のように、画像処理部6は、第2X線画像9bの撮影と第3X線画像9cの撮影との時間間隔t2が、第1X線画像9aの撮影と第2X線画像9bの撮影との時間間隔t6よりも長い場合でも、第1位相コントラスト画像10aから、第1X線画像9aの撮影と第2X線画像9bの撮影との時間間隔t6において生じた撮影条件の変化に起因するアーチファクトを反映した補正データ11を取得し、取得した補正データ11に基づいて第2位相コントラスト画像10bを補正することができる。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、X線源1と、X線源1からX線が照射される第1格子2と、第1格子2からのX線が照射される第2格子3とを含む複数の格子と、X線源1から照射されたX線を検出する検出器4と、検出器4により検出されたX線画像9から、位相コントラスト画像10を生成する画像処理部6とを備え、画像処理部6は、被写体Tを配置せずに撮影された第1X線画像9aを取得するとともに、第1X線画像9aの取得後において、被写体Tを配置せずに撮影された第2X線画像9bおよび被写体Tを配置して撮影された第3X線画像9cを取得し、第1X線画像9aと第2X線画像9bとにより、第1位相コントラスト画像10aを再構成し、第1X線画像9aと第3X線画像9cとにより、第2位相コントラスト画像10bを再構成し、第1位相コントラスト画像10aに基づいて、第2位相コントラスト画像10bのアーチファクトを補正するように構成されている。これにより、第1X線画像9aと第2X線画像9bとにより再構成された第1位相コントラスト画像10aに基づいて、撮影条件の変化に起因するアーチファクトを補正することができる。また、第1X線画像9aおよび第2X線画像9bは被写体Tを配置せずに撮影された画像のため、撮影画像の全体または大部分に被写体Tが写るように撮影する場合でも、第2位相コントラスト画像10bにおける、撮影条件の変化に起因するアーチファクトを補正することができる。
(変形例)
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、第1X線画像9aおよび第2X線画像9bを撮影する際に、被写体Tを配置せずに撮影する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図8に示すX線位相差撮影システム300のように、第1X線画像9aおよび第2X線画像9bを撮影する際に、X線源1と第1格子2との間に、被写体Tと同程度のX線吸収特性を有するファントムFを配置して撮影してもよい。このように構成すれば、被写体Tを配置して撮影した際に検出器4で検出されるX線のスペクトルと、ファントムFを配置して撮影した際に検出器4で検出されるX線のスペクトルが同等のエネルギースペクトルとなり、生じるアーチファクトも同等となる。したがって、第1X線画像9aおよび第2X線画像9bを撮影する際にファントムFを配置することにより、第2位相コントラスト画像10bのアーチファクトを補正する効果を向上させることができる。なお、第1X線画像9aの撮影の際にファントムFを配置して撮影すれば、第2X線画像9bの撮影の際にはファントムFを配置しなくてもよい。第2X線画像9bの撮影の際にファントムFを配置しなくても、補正の効果を向上させることは可能である。
また、上記第1および第2実施形態では、第3X線画像9cの撮影後に第2X線画像9bの撮影を行う例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図9に示す数直線22のように、第2X線画像9bの撮影と第3X線画像9cの撮影とのうち、第2X線画像9bの撮影の後に続けて、第3X線画像9cの撮影を行ってもよい。すなわち、第3X線画像9cを撮影する直前に第2X線画像9bを撮影してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、アーチファクトを反映した補正データ11を取得する際に、ローパスフィルタを用いたフィルタ処理を行う例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、平滑フィルタなどを用いてフィルタ処理を行ってもよい。平滑フィルタとしては、たとえば、ガウシアンフィルタを用いてもよい。
また、アーチファクトを反映した補正データ11を取得する際に、画像処理部6は、少なくとも一次関数または二次関数を含む多項式を用いて、第1位相コントラスト画像10aのアーチファクトを反映した補正データ11を取得するように構成されてもよい。多項式を用いて第1位相コントラスト画像10aのアーチファクトを反映した補正データ11を取得する場合、画像処理部6は、第1位相コントラスト画像10aにおける複数の領域の画素値に基づいて、第1位相コントラスト画像10aのアーチファクトを反映した補正データ11を取得するように構成すればよい。
たとえば、一次関数としてax+by+cを用いて補正データ11を取得する場合、係数a、bおよびcを求めるために、少なくとも3つの領域の画像値が必要となる。したがって、図10(A)に示すように、第1位相コントラスト画像10aから少なくとも領域30a〜領域30cの画素値を取得し、上記一次式に基づいて補正データ11を取得すればよい。また、二次関数としてax2+by2+cxy+dx+ey+fを用いて補正データ11を取得する場合、係数a〜fを求めるために、少なくとも6つの領域の画素値が必要となる。したがって、図10(B)に示すように、第1位相コントラスト画像10aから少なくとも領域31a〜31fの画素値を取得し、上記二次式に基づいて補正データ11を取得すればよい。なお、画素値を取得する領域30a〜30cおよび31a〜31fは、図10(A)および図10(B)に示す例に限られない。第1位相コントラスト画像10aに生じたアーチファクトを反映した補正データ11を得ることができれば、どの領域から取得した画素値を用いてもよい。
画像処理部6を、少なくとも一次関数または二次関数を含む多項式を用いて、第1位相コントラスト画像10aのアーチファクトを反映した補正データ11を取得するように構成すれば、多項式を用いることにより、容易にアーチファクトを反映した補正データ11を取得することができる。また、画像処理部6を、第1位相コントラスト画像10aにおける複数の領域(領域30a〜領域30c、および領域31a〜領域31f)の画素値に基づいて、第1位相コントラスト画像10aのアーチファクトを反映した補正データ11を取得するように構成すれば、アーチファクトを反映したより正確な補正データ11を取得することができる。
また、上記第1および第2実施形態では、複数の格子として、第1格子2および第2格子3を設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図11に示すX線位相差撮影システム400のように、X線源1と第1格子2との間に、第3格子40を設ける構成でもよい。第3格子40は、Y方向に所定の周期(ピッチ)d3で配列される複数のスリット40aおよびX線吸収部40bを有している。各スリット40aおよびX線吸収部40bはそれぞれ、直線状に延びるように形成されている。また、各スリット40aおよびX線吸収部40bはそれぞれ、平行に延びるように形成されている。また、第3格子40は、X線源1と第1格子2との間に配置されており、X線源1からX線が照射される。第3格子40は、各スリット40aを通過したX線を、各スリット40aの位置に対応する線光源とするように構成されている。これにより、第3格子40は、X線源1から照射されるX線の可干渉性を高めることができる。これにより、第3格子40によってX線源1から照射されるX線の可干渉性を高めることができる。その結果、X線源1の焦点径に依存することなく第1格子2の自己像を形成させることが可能となるので、X線源1の選択の自由度を向上させることができる。
また、上記第1および第2実施形態では、画像処理部6は、縞走査法により位相コントラスト画像10を再構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、複数の格子のうち、いずれか1つをXY平面内で回転させてモアレ縞を形成して撮像するモアレ1枚撮り手法によって位相コントラスト画像10を生成するように構成されていてもよい。また、フーリエ変換法によって位相コントラスト画像10を生成するように構成されていてもよい。
1 X線源
2 第1格子
3 第2格子
4 検出器
6 画像処理部
7 記憶部
9 X線画像
10 位相コントラスト画像
11 アーチファクトを反映した補正データ
40 第3格子
100、200、300、400 X線位相差撮影システム
T 被写体

Claims (13)

  1. X線源と、
    前記X線源からX線が照射される第1格子と、前記第1格子からのX線が照射される第2格子とを含む複数の格子と、
    前記X線源から照射されたX線を検出する検出器と、
    前記検出器により検出されたX線画像から、位相コントラスト画像を生成する画像処理部とを備え、
    前記画像処理部は、
    被写体を配置せずに撮影された第1X線画像を取得するとともに、前記第1X線画像の取得後において、被写体を配置せずに撮影された第2X線画像および被写体を配置して撮影された第3X線画像を取得し、
    前記第2X線画像の撮影と前記第3X線画像の撮影との時間間隔が、前記第1X線画像の撮影と前記第3X線画像の撮影との時間間隔よりも短くなるように撮影された前記第1X線画像と前記第2X線画像とにより、第1位相コントラスト画像を再構成し、
    前記第1X線画像と前記第3X線画像とにより、第2位相コントラスト画像を再構成し、
    前記第1位相コントラスト画像に基づいて、前記第2位相コントラスト画像のアーチファクトを補正するように構成されている、X線位相差撮影システム。
  2. 前記画像処理部は、前記第2X線画像の撮影と前記第3X線画像の撮影とのうち、どちらか一方の撮影の後に続けて他方の撮影が行われた前記第2X線画像と、前記第1X線画像とを用いて、前記第1位相コントラスト画像を再構成するように構成されている、請求項1に記載のX線位相差撮影システム。
  3. 前記画像処理部は、前記第3X線画像を撮影する直前または直後に撮影された前記第2X線画像と、前記第1X線画像とを用いて、前記第1位相コントラスト画像を再構成するように構成されている、請求項2に記載のX線位相差撮影システム。
  4. 前記画像処理部は、前記第2X線画像を撮影する際のX線の第1露光時間が、前記第1X線画像を撮影する際のX線の第2露光時間よりも短くなるように撮影された前記第1X線画像と前記第2X線画像とを用いて再構成された前記第1位相コントラスト画像に基づいて、前記第2位相コントラスト画像のアートファクトを補正するように構成されている、請求項1に記載のX線位相差撮影システム。
  5. 前記第1露光時間は、アーチファクトの傾向を識別することが可能な画質の前記第2X線画像を撮影可能な所定時間である、請求項4に記載のX線位相差撮影システム。
  6. 前記第1X線画像を保存する記憶部をさらに備え、
    前記画像処理部は、前記記憶部に保存された前記第1X線画像を用いて前記第1位相コントラスト画像および前記第2位相コントラスト画像を再構成するように構成されている、請求項1に記載のX線位相差撮影システム。
  7. 前記位相コントラスト画像のアーチファクトは、前記第1位相コントラスト画像および前記第2位相コントラスト画像中に生じるグラデーション状のアーチファクトである、請求項1に記載のX線位相差撮影システム。
  8. 前記画像処理部は、少なくとも一次関数または二次関数を含む多項式を用いて、前記第1位相コントラスト画像のアーチファクトを反映した補正データを取得するように構成されている、請求項1に記載のX線位相差撮影システム。
  9. 前記画像処理部は、前記第1位相コントラスト画像における複数の領域の画素値に基づいて、前記第1位相コントラスト画像のアーチファクトを反映した補正データを取得するように構成されている、請求項8に記載のX線位相差撮影システム。
  10. 前記画像処理部は、少なくとも、平滑フィルタまたはローパスフィルタを含むフィルタ処理によって前記第1位相コントラスト画像のアーチファクトを反映した補正データを取得するように構成されている、請求項1に記載のX線位相差撮影システム。
  11. 前記複数の格子は、前記X線源と前記第1格子との間に配置された第3格子をさらに含んでいる、請求項1に記載のX線位相差撮影システム。
  12. X線源と、
    前記X線源からX線が照射される第1格子と、前記第1格子からのX線が照射される第2格子とを含む複数の格子と、
    前記X線源から照射されたX線を検出する検出器と、
    前記検出器により検出されたX線画像から、位相コントラスト画像を生成する画像処理部とを備え、
    前記画像処理部は、
    被写体を配置せずに撮影された第1X線画像を取得するとともに、前記第1X線画像の取得後において、被写体を配置せずに撮影された第2X線画像および被写体を配置して撮影された第3X線画像を取得し、
    前記第1X線画像と前記第2X線画像とにより、第1位相コントラスト画像を再構成し、
    前記第1X線画像と前記第3X線画像とにより、第2位相コントラスト画像を再構成し、
    前記第1位相コントラスト画像に基づいて、前記第2位相コントラスト画像のアーチファクトを補正するように構成されている、X線位相差撮影システム。
  13. 被写体を配置せずに第1X線画像を撮影するステップと、
    被写体を配置せずに第2X線画像を撮影するステップと、
    前記第2X線画像の撮影の前または後において、被写体を配置して第3X線画像を撮影するステップと、
    前記第2X線画像の撮影と前記第3X線画像の撮影との時間間隔が、前記第1X線画像の撮影と前記第3X線画像の撮影との時間間隔よりも短くなるように撮影された前記第1X線画像と前記第2X線画像とにより、第1位相コントラスト画像を再構成するステップと、
    前記第1X線画像と前記第3X線画像とにより、第2位相コントラスト画像を再構成するステップと、
    前記第1位相コントラスト画像に基づいて、前記第2位相コントラスト画像のアーチファクトを補正するステップとを含む、位相コントラスト画像補正方法。
JP2019547962A 2017-10-11 2018-09-18 X線位相差撮影システムおよび位相コントラスト画像補正方法 Active JP6835242B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017197928 2017-10-11
JP2017197928 2017-10-11
PCT/JP2018/034493 WO2019073760A1 (ja) 2017-10-11 2018-09-18 X線位相差撮影システムおよび位相コントラスト画像補正方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2019073760A1 true JPWO2019073760A1 (ja) 2020-04-02
JP6835242B2 JP6835242B2 (ja) 2021-02-24

Family

ID=66100577

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019547962A Active JP6835242B2 (ja) 2017-10-11 2018-09-18 X線位相差撮影システムおよび位相コントラスト画像補正方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US10863958B2 (ja)
JP (1) JP6835242B2 (ja)
CN (1) CN110913764B (ja)
WO (1) WO2019073760A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021085829A (ja) * 2019-11-29 2021-06-03 株式会社島津製作所 X線位相イメージング装置
CN111795980B (zh) * 2020-08-04 2022-04-26 合肥工业大学 一种基于逐像素高斯函数拟合法的x射线边界照明成像方法
WO2023223871A1 (ja) * 2022-05-18 2023-11-23 株式会社島津製作所 X線位相イメージング装置、x線画像処理装置、x線画像処理方法および補正曲線生成方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012170618A (ja) * 2011-02-22 2012-09-10 Konica Minolta Medical & Graphic Inc X線撮影システム
JP2015150185A (ja) * 2014-02-14 2015-08-24 コニカミノルタ株式会社 X線撮影システム及び画像処理方法
JP2016036439A (ja) * 2014-08-06 2016-03-22 コニカミノルタ株式会社 X線撮影システム及び画像処理装置

Family Cites Families (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3277866B2 (ja) * 1997-11-11 2002-04-22 株式会社島津製作所 X線診断装置
WO2007110798A1 (en) * 2006-03-29 2007-10-04 Philips Intellectual Property & Standards Gmbh Temperature artifact correction
CN101978257B (zh) * 2008-03-19 2014-12-17 皇家飞利浦电子股份有限公司 用于相位衬度成像的旋转x射线装置
US7787588B1 (en) * 2008-07-21 2010-08-31 Xradia, Inc. System and method for quantitative reconstruction of Zernike phase-contrast images
DE112009002606B4 (de) * 2008-10-29 2024-02-01 Canon Kabushiki Kaisha Röntgenstrahlabbildungsgerät und Röntgenstrahlabbildungsverfahren
EP2442722B1 (en) * 2009-06-16 2017-03-29 Koninklijke Philips N.V. Correction method for differential phase contrast imaging
US8989474B2 (en) * 2010-03-18 2015-03-24 Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. X-ray image capturing system
JP2012040238A (ja) * 2010-08-20 2012-03-01 Fujifilm Corp 放射線撮影システム及びその画像処理方法
WO2012057140A1 (ja) * 2010-10-27 2012-05-03 富士フイルム株式会社 放射線撮影システム及び放射線画像生成方法
JP5238787B2 (ja) * 2010-10-27 2013-07-17 富士フイルム株式会社 放射線撮影装置及び放射線撮影システム
JP2012095865A (ja) * 2010-11-02 2012-05-24 Fujifilm Corp 放射線撮影装置、放射線撮影システム
JP2014030440A (ja) * 2010-11-29 2014-02-20 Fujifilm Corp 放射線画像撮影システム及びその制御方法
JP2012115576A (ja) * 2010-12-02 2012-06-21 Fujifilm Corp 放射線画像検出装置、放射線撮影装置、放射線撮影システム
JP5343065B2 (ja) * 2010-12-07 2013-11-13 富士フイルム株式会社 放射線撮影システム
JP5150713B2 (ja) * 2010-12-08 2013-02-27 富士フイルム株式会社 放射線画像検出装置、放射線撮影装置、放射線撮影システム
JP2012130451A (ja) * 2010-12-20 2012-07-12 Fujifilm Corp 放射線撮影装置及び放射線撮影システム
JP2012130586A (ja) * 2010-12-22 2012-07-12 Fujifilm Corp 放射線画像検出装置、放射線撮影装置、及び放射線撮影システム
JP2014090967A (ja) * 2012-11-06 2014-05-19 Canon Inc X線撮像装置
US9014333B2 (en) * 2012-12-31 2015-04-21 General Electric Company Image reconstruction methods for differential phase contrast X-ray imaging
AU2014250719A1 (en) * 2014-10-17 2016-05-05 Canon Kabushiki Kaisha Image processing method, system and apparatus
JP5831614B2 (ja) * 2014-11-18 2015-12-09 コニカミノルタ株式会社 X線撮影システム
JP6458859B2 (ja) * 2015-03-06 2019-01-30 株式会社島津製作所 放射線位相差撮影装置
EP3314576B1 (en) * 2015-06-26 2019-11-27 Koninklijke Philips N.V. Robust reconstruction for dark-field and phase contrast ct
JP6683118B2 (ja) * 2016-12-20 2020-04-15 株式会社島津製作所 X線位相撮影装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012170618A (ja) * 2011-02-22 2012-09-10 Konica Minolta Medical & Graphic Inc X線撮影システム
JP2015150185A (ja) * 2014-02-14 2015-08-24 コニカミノルタ株式会社 X線撮影システム及び画像処理方法
JP2016036439A (ja) * 2014-08-06 2016-03-22 コニカミノルタ株式会社 X線撮影システム及び画像処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6835242B2 (ja) 2021-02-24
CN110913764B (zh) 2023-08-04
US20200196969A1 (en) 2020-06-25
US10863958B2 (en) 2020-12-15
WO2019073760A1 (ja) 2019-04-18
CN110913764A (zh) 2020-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10801971B2 (en) X-ray phase contrast imaging with fourier transform determination of grating displacement
JP3903027B2 (ja) 放射線画像処理方法及び装置並びにグリッドの選別方法及び装置
JP2017506925A (ja) 微分位相コントラスト撮像からの位相回復
US20110158493A1 (en) Analysis method, radiation imaging apparatus using analysis method, and analysis program for executing analysis method
JP6835242B2 (ja) X線位相差撮影システムおよび位相コントラスト画像補正方法
JP7200816B2 (ja) X線位相イメージング装置およびx線位相コントラスト画像生成方法
JP6556005B2 (ja) 断層画像生成装置、方法およびプログラム
JP2018029746A (ja) 画像処理装置、方法およびプログラム
US20150248943A1 (en) X-ray imaging system
JP6383707B2 (ja) 撮影画像のずれ補正装置、撮影画像のずれ補正方法および撮影画像のずれ補正プログラム
JP6897799B2 (ja) X線位相撮像システム
JP2008073342A (ja) 放射線画像撮影システム及び放射線画像撮影方法
JP7020085B2 (ja) X線撮影システム
JP7031371B2 (ja) X線位相差撮像システム
JP2018029777A (ja) X線位相差撮像装置
US20130259347A1 (en) Computer tomography system and method for data determination for an interference-corrected ct recording of a test object
JP2013146537A (ja) 放射線撮影装置及び画像処理方法
JP6631707B2 (ja) X線位相差撮像システム
JP6619268B2 (ja) 放射線画像生成装置
JP7060090B2 (ja) 光イメージング装置および画像処理方法
JPWO2019111505A1 (ja) X線位相差撮像システム
JP2019072367A (ja) X線位相差撮影装置および位相コントラスト画像補正方法
WO2013051647A1 (ja) 放射線撮影装置及び画像処理方法
JP7131625B2 (ja) X線位相イメージング装置
FR2939019A1 (fr) Procede d'imagerie medicale dans lequel on acquiert des images a travers une grille anti-diffusante

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201020

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201207

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210118

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6835242

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151