JPWO2019069885A1 - アナライトの検出方法 - Google Patents

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Abstract

本発明のアナライトの検出方法は、基板上に固定化された、アナライトに特異的に結合しうる第1リガンドを有する検出デバイスの前記基板上に検体を供給して、前記検体に含まれるアナライトを前記第1リガンドに結合させる第一の工程と、前記基板上に、標識物質で標識された、前記アナライトに特異的に結合しうる第2リガンドを供給して、前記第1リガンドに結合した前記アナライトに前記第2リガンドを結合させる第二の工程と、前記アナライトに結合した前記第2リガンドを測定する第三の工程とを含み、前記第二の工程において、前記基板上にカルボキシメチルデキストランを供給する。

Description

本発明は、アナライトの検出方法に関し、詳しくは、主として生体試料を検体として用い、微量のアナライトを高感度で検出するアナライトの検出方法に関する。
一般的なイムノアッセイでは、固定された第1リガンド(固相抗体)にアナライト(抗原)を結合させ、そのアナライトに、標識された第2リガンド(標識抗体)を結合させて、第1リガンド−アナライト−第2リガンドのサンドイッチ系を形成し、第1リガンド、アナライトおよび第2リガンド間の結合がある程度達成された時点で、標識された第2リガンドを測定することによりアナライトを検出する。
このようなイノムアッセイ装置の一つとして、表面プラズモン共鳴現象を応用した表面プラズモン励起増強蛍光分光法(SPFS)の原理に基づき、高精度にアナライト検出を行えるようにしたSPFS装置が挙げられる。
表面プラズモン励起増強蛍光分光法は、光源より照射したレーザ光などの励起光が、金属薄膜表面で減衰全反射(ATR;attenuated total reflectance)する条件において、金属薄膜表面に表面プラズモン光(粗密波)を発生させることによって、光源より照射した励起光が有するフォトン量を数十倍から数百倍に増やして、表面プラズモン光の電場増強効果を得て、この電場増強効果により、金属薄膜の表面近傍に捕捉したアナライトに結合(標識)した蛍光物質を効率良く励起させ、この蛍光を観察することによって、極微量、極低濃度のアナライトを検出する方法である。
SPFS等のイムノアッセイは、高感度なアナライトの検出方法ではあるが、アナライト(抗原)と第2リガンド(標識抗体)との結合力(アフィニティ)が弱い場合には、第2リガンドがアナライトに的確に結合することができないので、アナライトの検出精度は高くならない。
アナライトの検出精度を向上させる1つの方法として、特許文献1に、検体希釈用液にカルボキシメチルデキストランを含有させることにより、検体中に含まれる夾雑物をカルボキシメチルデキストランに補足させて、夾雑物によるブランクの増加を抑制することにより、アナライトの検出精度を向上させる方法が開示されている。
しかし、この方法では、ブランク低減による検出精度の向上は期待できるが、アナライトと第2リガンドとの結合力が弱い場合には、アナライトの検出感度自体は高くならないので、アナライトの検出精度を向上させるには限界があった。
WO2013/042603
本発明の目的は、イムノアッセイなどにおいて、測定対象であるアナライトと、標識されたリガンドとの結合力が弱い場合であっても、アナライトの検出感度の高いアナライトの検出方法を提供することである。
前記目的を達成する本発明のアナライトの検出方法は、基板上に固定化された、アナライトに特異的に結合しうる第1リガンドを有する検出デバイスの前記基板上に検体を供給して、前記検体に含まれるアナライトを前記第1リガンドに結合させる第一の工程と、
前記基板上に、標識物質で標識された、前記アナライトに特異的に結合しうる第2リガンドを供給して、前記第1リガンドに結合した前記アナライトに前記第2リガンドを結合させる第二の工程と、
前記アナライトに結合した前記第2リガンドを測定する第三の工程とを含み、
前記第二の工程において、前記基板上にカルボキシメチルデキストランを供給する。
前記アナライトの検出方法は、前記第二の工程において、前記基板上にカルボキシメチルデキストランを1〜30mg/mLの濃度で供給することが好ましい。
前記アナライトの検出方法は、前記第二の工程において、前記基板上に第2リガンドとともにカルボキシメチルデキストランを供給することが好ましい。
前記アナライトの検出方法は、前記第二の工程において、前記基板上に、前記第2リガンドおよびカルボキシメチルデキストランを含有する第2リガンド含有液を供給することが好ましい。
前記アナライトの検出方法は、前記第二の工程において、前記基板上に第2リガンドを供給して前記第2リガンドを前記アナライトに結合させた後に、カルボキシメチルデキストランを供給することが好ましい。
前記アナライトの検出方法は、カルボキシメチルデキストランを、前記第二の工程において、第2リガンドを前記アナライトに結合させた後に、前記基板を洗浄する洗浄液に含有させて供給することが好ましい。
前記アナライトの検出方法において、前記アナライトは、心筋トロポニンI(cTnI)または脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)であることが好ましい。
本発明のアナライト検出用キットは、前記アナライトの検出方法において使用されるキットであって、前記第2リガンドおよびカルボキシメチルデキストランを含有する第2リガンド含有液を含む。
本発明のアナライト検出用キットは、前記アナライトの検出方法において使用されるキットであって、カルボキシメチルデキストランを含有する、前記基板を洗浄する洗浄液を含む。
本発明のアナライトの検出方法は、アナライトが微量であり、また、アナライトと、標識されたリガンドとの結合力が弱い場合であっても、アナライトを高感度で検出することができる。本発明のアナライト検出用キットは、前記アナライトの検出方法において有効に使用することができる。
[アナライトの検出方法]
本発明のアナライトの検出方法は、基板上に固定化された、アナライトに特異的に結合しうる第1リガンドを有する検出デバイスの前記基板上に検体を供給して、前記検体に含まれるアナライトを前記第1リガンドに結合させる第一の工程と、
前記基板上に、標識物質で標識された、前記アナライトに特異的に結合しうる第2リガンドを供給して、前記第1リガンドに結合した前記アナライトに前記第2リガンドを結合させる第二の工程と、
前記アナライトに結合した前記第2リガンドを測定する第三の工程とを含み、
前記第二の工程において、前記基板上にカルボキシメチルデキストランを供給する。
一般的なイムノアッセイでは、第一の工程において、検出デバイスの基板上に固定された第1リガンド(固相抗体)にアナライト(抗原)を結合させ、第二の工程において、第1リガンドに結合したアナライトに、標識された第2リガンド(標識抗体)を特異的に結合させ、第三の工程において、アナライトに結合した標識された第2リガンドを何らかの方法により測定することにより、間接的にアナライトを検出する。本発明のアナライトの検出方法は、前記第二の工程において、基板上にカルボキシメチルデキストランを供給することを特徴とする。
従来のイムノアッセイでは、アナライトと標識された第2リガンドとの結合力が弱い場合には、測定の標的となる第2リガンドがアナライトに的確に結合することができないので、アナライトを精度よく検出することはできなかった。本発明のアナライトの検出方法は、第二の工程において、基板上にカルボキシメチルデキストランを供給することにより、アナライトと標識された第2リガンドとの結合力が弱い場合であっても、アナライトを高感度で検出することが可能になる。本発明のアナライトの検出方法においてこのような効果が得られる理由は明らかではないが、カルボキシメチルデキストランのカルボキシル基は親水性であることから、カルボキシメチルデキストランが第2リガンドの水和水を奪い、これにより第2リガンドの立体構造に変化が生じ、第2リガンドがアナライトとより反応しやすいコンフォメーションとなることでアナライトとの反応性が高まり、第2リガンドがアナライトに的確に結合することができるようになって、アナライトの検出感度が向上するのではないかと推測される。
[第一の工程]
第一の工程では、基板上に固定化された、アナライトに特異的に結合しうる第1リガンドを有する検出デバイスの前記基板上に検体を供給して、前記検体に含まれるアナライトを前記第1リガンドに結合させる。
検出デバイスは、たとえばプラズモン励起センサーである。検出デバイスは基板を有する。検出デバイスがプラズモン励起センサーである場合の前記基板の好適な一態様として、基板は、支持体と、支持体上に形成された金属部材と、金属部材上に形成された自己組織化単分子膜(SAM)と、SAM上に形成された親水性高分子層とを有する。
前記支持体としては、後述する金属部材への光照射をこの支持体を通じて行うことから、透明支持体が好ましい。透明支持体は、その材料に特に制限はなく、ガラス製、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマーなどのプラスチック製であってもよい。透明支持体は、d線(588nm)における屈折率〔nd〕が好ましくは1.40〜2.20であり、厚さが好ましくは0.01〜10mm、より好ましくは0.5〜5mmである。
ガラス製の透明支持体は、市販品として、ショット日本(株)製の「BK7」(屈折率〔nd〕1.52)および「LaSFN9」(屈折率〔nd〕1.85)、(株)住田光学ガラス製の「K−PSFn3」(屈折率〔nd〕1.84)、「K−LaSFn17」(屈折率〔nd〕1.88)および「K−LaSFn22」(屈折率〔nd〕1.90)、ならびに(株)オハラ製の「S−LAL10」(屈折率〔nd〕1.72)などが、光学的特性と洗浄性との観点から好ましい。
前記金属部材は、光源からの照射光により表面プラズモンまたは局在プラズモンを発生させる役割を有する。金属部材としては、例えば金属膜または金属粒子を用いることができ、金属膜として上記支持体の表面に形成することが好ましい。この金属膜は、光源から照射された励起光により表面プラズモンを誘起させ、蛍光色素を効率的に励起させる役割を有する。
前記金属膜の金属としては、金、銀、銅、アルミニウム、白金および亜鉛からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属からなることが好ましく、金からなることがより好ましい。金属膜は、これらの金属の幾つかの合金からなる形態であってもよく、また金属膜を複数積層したものであってもよい。このような金属種は、酸化に対して安定であり、かつプラズモン共鳴による電場増強が大きくなることから好適である。
支持体としてガラス製の支持体を用いる場合には、ガラスと上記金属膜とをより強固に接着するために、あらかじめクロム、ニッケルクロム合金またはチタンの薄膜を支持体上に形成することが好ましい。
金属膜の厚さとしては、金の場合5〜500nm、銀の場合5〜500nm、アルミニウムの場合5〜500nm、銅の場合5〜500nm、白金の場合5〜500nm、およびそれらの合金の場合5〜500nmが好ましく、クロムの薄膜の厚さとしては、1〜20nmが好ましい。電場増強効果の観点から、金属膜の厚さは、金の場合20〜70nm、銀の場合20〜70nm、アルミニウムの場合10〜50nm、銅の場合20〜70nm、白金の場合20〜70nmおよびそれらの合金の場合10〜70nmがより好ましく、クロムの薄膜の厚さとしては、1〜3nmがより好ましい。金属膜の厚さが上記範囲内であると、表面プラズモンが発生し易いので好適である。
金属部材として金属粒子を用いる場合は、局在プラズモンを誘起させることが可能である。金属粒子に用いる金属の種類としては、プラズモンを誘起させる粒子を調製できる限り特に限定されるものではないが、金、銀、銅、アルミニウム、白金及び亜鉛からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属またはこれら2種以上の合金が好ましい。また、金属粒子の粒径は、局在プラズモンを生じる範囲であれば特に限定されるものではないが、10〜100nmが好ましく、平均粒径がそのような範囲にある金属粒子の集団を利用することが好適である。
例えば、金属粒子は、上述した支持体上に分散された態様で用いることができる。
自己組織化単分子膜(SAM:Self−Assembled Monolayer)は、後述する親水性高分子層を固相化する足場として、また蛍光測定の際に蛍光分子の金属消光を防止する目的で、金属部材の、上記支持体と接していないもう一方の表面に形成される。
SAMを形成する単分子としては、通常、炭素原子数4〜20程度のカルボキシアルカンチオール(例えば、(株)同仁化学研究所、シグマ アルドリッチ ジャパン(株)などから入手可能)、特に好ましくは10−カルボキシ−1−デカンチオールが用いられる。炭素原子数4〜20のカルボキシアルカンチオールは、それを用いて形成されたSAMの光学的な影響が少ない、すなわち透明性が高く、屈折率が低く、膜厚が薄いなどの性質を有していることから好適である。
前記親水性高分子層は、上記SAMの、上記金属部材とは接していないもう一方の表面に形成され、2次元構造または3次元構造を有する。3次元構造とは、後述するリガンドの固定化を、支持体表面の2次元に限定することなく、該支持体表面から遊離した3次元空間にまで広がる親水性高分子層の構造をいう。
後述する親水性高分子を層として用いることによって、親水性高分子層は、当該親水性高分子の量(濃度や密度)に制限されることなく、使用することができる。
親水性高分子層の高分子とは、分子量が5000以上の化合物を指す。このような親水性高分子は、ポリサッカライド、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸およびポリメタクリル酸からなる群から選択される少なくとも一種の高分子であってもよい。ポリサッカライドは、グルコースおよび/またはカルボキシメチル化グルコースに由来する構造単位を含んでなり、ポリアクリル酸およびポリメタクリル酸(これらを合わせて「ポリ(メタ)アクリル酸」ともいう。)は、(メタ)アクリル酸(すなわち、アクリル酸およびメタクリル酸)に由来する構造単位を含んでなるが、以下の単量体に由来する構造単位を適宜含むことができる。その単量体とは、ビニルエステル類、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、オレフィン類、スチレン類、クロトン酸エステル類、イタコン酸ジエステル類、マレイン酸ジエステル類、フマル酸ジエステル類、アリル化合物類、ビニルエーテル類およびビニルケトン類からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
前記ポリサッカライドとしては、デキストランおよび/またはデキストラン誘導体などの親水性高分子であることが好ましく、カルボキシメチルデキストランなどのデキストランで構成された親水性高分子層であることが、生体親和性の向上や非特異的な吸着反応の抑制性の向上、あるいは高い親水性の確保の観点から特に好適である。
カルボキシメチルデキストランの分子量は、1kDa以上5,000kDa以下が好ましく、4kDa以上1,000kDaがより好ましい。
親水性高分子層の高分子の密度(SAM上に形成された親水性高分子層の単位面積当たりの質量)は、用いる高分子の種類や、層形成方法に応じて適宜調整することができるが、例えば0.001ng/mm2以上30ng/mm2以下であり、親水性高分子層の膜厚にもよるが、0.2ng/mm2以上6ng/mm2以下の範囲であることが好ましい。
特に、デキストランまたはデキストラン誘導体を含む親水性高分子層は、その高分子の密度がこの範囲を満たすことが好ましい。上記SAMにこのような密度の範囲内で親水性高分子が固相化されたセンサーチップを用いると、アッセイ発光シグナルが安定化しかつ増加するので好適である。
親水性高分子層の平均膜厚は、用いる高分子の種類や層の密度に応じて適宜調整することができる。例えば、3nm以上300nm以下を挙げることができる。この中でも、3nm以上130nm以下が好ましく、50nm以上100nm以下の範囲であることが特に好ましい。この膜厚は原子間力顕微鏡〔AFM〕などを用いて測定することができる。親水性高分子層の平均膜厚がこのような範囲内であると、アッセイ蛍光シグナルが安定化しかつ増加するため好適である。なお、上記平均膜厚の範囲は、後述するアナライト溶液等の溶液中の平均膜厚である。
第1リガンドは、検体中のアナライトを固定(捕捉)させる目的で用いられ、前記基板上に固定化され、前記基板の好適な態様においては、親水性高分子層に固定化される。親水性高分子層が2次元構造の場合、リガンドは親水性高分子層の外面に固定化され、親水性高分子層が3次元構造の場合、リガンドは親水性高分子層の層中および/または外面に固定化される。親水性高分子層が3次元構造の場合、一般にはリガンドの多くは親水性高分子層の3次元構造の中に分散して固定化される。
第1のリガンドは、検体中に含有されるアナライトを特異的に認識し、またはアナライトに特異的に認識され、アナライトに結合し得る分子または分子断片である。このような分子または分子断片としては、例えば、核酸(一本鎖であっても二本鎖であってもよいDNA、RNA、ポリヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、PNA(ペプチド核酸)等、またはヌクレオシド、ヌクレオチドおよびそれらの修飾分子)、タンパク質(ポリペプチド、オリゴペプチド等)、アミノ酸(修飾アミノ酸も含む。)、糖質(オリゴ糖、多糖類、糖鎖等)、脂質、またはこれらの修飾分子、複合体などが挙げられるが、これらに限定されるものではない
前記タンパク質としては、例えば、抗体などが挙げられ、具体的には、抗αフェトプロテイン〔AFP〕モノクローナル抗体((株)日本医学臨床検査研究所などから入手可能)、抗ガン胎児性抗原〔CEA〕モノクローナル抗体、抗CA19−9モノクローナル抗体、抗PSAモノクローナル抗体などが挙げられる。
本発明において、「抗体」という用語は、ポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体、遺伝子組換えにより得られる抗体、および抗体断片を包含する。
第1リガンドを親水性高分子層に固定化する方法としては、例えば、カルボキシメチルデキストラン〔CMD〕などの反応性官能基を有する高分子が有するカルボキシル基を、水溶性カルボジイミド〔WSC〕(例えば、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩〔EDC〕など)とN−ヒドロキシコハク酸イミド〔NHS〕とにより活性エステル化し、このように活性エステル化したカルボキシル基と、第1のリガンドが有するアミノ基とを水溶性カルボジイミドを用いて脱水反応させ固定化させる方法などが挙げられる。
第1リガンドを固定化させた後に、後述する検体等が基板に非特異的に吸着することを防止するため、基板の表面を牛血清アルブミン〔BSA〕等のブロッキング剤により処理することが好ましい。
親水性高分子層に固定化された第1リガンドの密度は、1フェムトmol/cm2以上1ナノmol/cm2以下が好ましく、10フェムトmol/cm2以上100ピコmol/cm2以下がより好ましい。リガンドの密度が上記範囲内であると、アッセイ蛍光シグナルの信号強度が大きくなるため好適である。
前記アナライトは、測定対象となる物質であり、通常検体に含まれる。検体としては、例えば、血液(全血、血清・血漿)、尿、鼻孔液、唾液、便、体腔液(髄液、腹水、胸水等)などが挙げられる。検体は、所望の溶媒、緩衝液等により適宜希釈されてもよい。
アナライトは、親水性高分子層に固定化された第1リガンドに特異的に認識され、または、第1リガンドを特異的に認識して、第1リガンドに結合し得る分子または分子断片である。アナライトは、例えば、核酸(一本鎖であっても二本鎖であってもよいDNA、RNA、ポリヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、PNA(ペプチド核酸)等、およびヌクレオシド、ヌクレオチドならびにそれらの修飾分子)、タンパク質(ポリペプチド、オリゴペプチドを含む)、アミノ酸(修飾アミノ酸も含む)、糖質(オリゴ糖、多糖類、糖鎖等)、脂質、およびこれらの修飾分子、複合体などが挙げられ、具体的には、心筋トロポニンI(cTnI)、脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)、αフェトプロテイン(AFP)、癌胎児性抗原等の腫瘍マーカー、シグナル伝達物質、ホルモンなどであってもよく、特に限定されるものではない。後述する第2リガンドがアナライトと反応しやすい立体構造、すなわち抗原認識部位が表面に露出した構造となることが推測されることから、アナライトとしては、心筋トロポニンI(cTnI)、脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)が好ましい。
アナライトは、通常検体が前記基板に供給されることにより、基板上に固定された第1リガンドに結合する。前記基板には流路が形成されていることが好ましく、流路中の少なくとも一部が支持体上に金属部材、SAM上に親水性高分子層及び第1のリガンドを備えた構成とされ、検体を前記流路中に送液して第1リガンドがアナライト溶液で浸漬されることにより、アナライトを第1リガンドに結合させることが好ましい。
流路の形状は、角筒(管)状であっても丸筒(管)状であってもよく、アナライトと第1リガンド等を結合させ、蛍光測定する反応部および測定部は角筒状であることが好ましく、それ以外の薬液等の送液のみに利用される流路部分は丸筒状であることが好ましい。
検体を希釈するために用いる溶媒としては、例えば、リン酸緩衝生理食塩水〔PBS〕、トリス緩衝生理食塩水〔TBS〕、HEPES緩衝生理食塩水〔HBS〕などが挙げられる。
第1リガンドに多くのアナライトを捕捉させるために、送液された検体を流路中に循環させることが好ましい。その際の検体の温度および時間としては、検体の種類などにより異なるが、通常20〜40℃で1〜60分間、好ましくは37℃で5〜15分間である。
検体を流路に送液する場合、検体中に含有されるアナライトの初期濃度(送液前の濃度)は、たとえば0.001pg/mL〜100μg/mLである。流路に送液する検体の総量は、通常0.001〜20mL、好ましくは0.01〜1mLである。流路に送液する検体の流速は、通常1〜5,0000μL/min、好ましくは5,000〜1,0000μL/minである。
検体を基板に供給し、アナライトを第1リガンドに結合させた後、基板を洗浄することが好ましい。洗浄に使用される洗浄液としては、例えば、検体の希釈に用いた溶媒、あるいはその他の緩衝液(例えば、PBS、TBS、HBS等)に、Tween20、TritonX100などの界面活性剤を0.00001〜1質量%溶解させて得られた溶液、または塩化ナトリウムや塩化カリウムなどの塩を10〜500mM溶解させて得られた溶液などが好ましい。あるいは、低pHの緩衝液、例えば、10mMグリシン−塩酸緩衝液でpHが1.5〜4.0のものを洗浄液として用いてもよい。
洗浄液の温度および流速は、検体の送液時の温度および流速と同じであることが好ましい。洗浄は、通常0.5〜180分間、好ましくは5〜60分間行われる。
[第二の工程]
第二の工程では、前記基板上に、標識物質で標識された、前記アナライトに特異的に結合しうる第2リガンドを供給して、前記第1リガンドに結合した前記アナライトに前記第2リガンドを結合させる。また、第二の工程では、前記基板上にカルボキシメチルデキストランを供給する。
第2リガンドは、標識物質で標識されており、アナライトに特異的に結合することができる。第2のリガンドは、アナライトに標識物質による標識化を行う目的で用いられるリガンドであり、上述したように上記第1リガンドと同じでもよいし、異なっていてもよい。ただし、第1リガンドとして用いる1次抗体がポリクローナル抗体である場合、第2リガンドとして用いる2次抗体は、モノクローナル抗体であってもポリクローナル抗体であってもよいが、該1次抗体がモノクローナル抗体である場合、2次抗体は、該1次抗体が認識しないエピトープを認識するモノクローナル抗体であるか、またはポリクローナル抗体であることが望ましい。
さらに、アナライト溶液中に含有されるアナライト(標的抗原)と競合する第2のアナライト(競合抗原;ただし、標的抗原とは異なるものである。)と2次抗体とがあらかじめ結合した複合体を用いる態様も好ましい。このような態様は、蛍光量(アッセイ蛍光シグナル)と標的抗原量とを比例させることができるので好適である。
前記標識物質は、標識物質で標識された第2リガンドがアナライトに結合した後に、その標識物質を何らかの方法で測定することによりアナライトを検出する目的で使用される物質であり、そのような目的が達成される限りその種類に制限はない。標識物質としては、高い検出感度が得られるなどの理由から、蛍光色素が好ましい。蛍光色素は、所定の励起光を照射することによって、または電界効果を利用して励起することによって蛍光を発光する物質の総称である。蛍光は、燐光など各種の発光も含む概念である。
蛍光色素は、金属部材による吸光に起因して完全に消光しない限りにおいて、その種類に特に制限はなく、公知の蛍光色素のいずれであってもよい。一般に、単色比色計〔monochromometer〕よりむしろフィルタを備えた蛍光計の使用をも可能にし、かつ検出の効率を高める大きなストークス・シフトを有する蛍光色素が好ましい。
このような蛍光色素としては、例えば、フルオレセイン・ファミリーの蛍光色素(Integrated DNA Technologies社製)、ポリハロフルオレセイン・ファミリーの蛍光色素(アプライドバイオシステムズジャパン(株)製)、ヘキサクロロフルオレセイン・ファミリーの蛍光色素(アプライドバイオシステムズジャパン(株)製)、クマリン・ファミリーの蛍光色素(インビトロジェン(株)製)、ローダミン・ファミリーの蛍光色素(GEヘルスケア バイオサイエンス(株)製)、シアニン・ファミリーの蛍光色素、インドカルボシアニン・ファミリーの蛍光色素、オキサジン・ファミリーの蛍光色素、チアジン・ファミリーの蛍光色素、スクアライン・ファミリーの蛍光色素、キレート化ランタニド・ファミリーの蛍光色素、BODIPY(登録商標)・ファミリーの蛍光色素(インビトロジェン(株)製)、ナフタレンスルホン酸・ファミリーの蛍光色素、ピレン・ファミリーの蛍光色素、トリフェニルメタン・ファミリーの蛍光色素、Alexa Fluor(登録商標)色素シリーズ(インビトロジェン(株)製)などが挙げられ、さらに米国特許番号第6,406,297号、同第6,221,604号、同第5,994,063号、同第5,808,044号、同第5,880,287号、同第5,556,959号および同第5,135,717号に記載の蛍光色素を用いることもできる。
また、蛍光色素は、上記有機蛍光色素に限られない。例えば、Eu、Tb等の希土類錯体系の蛍光色素も用いることができる。希土類錯体は、一般的に励起波長(310〜340nm程度)と発光波長(Eu錯体で615nm付近、Tb錯体で545nm付近)との波長差が大きく、蛍光寿命が数百マイクロ秒以上と長い特徴がある。市販されている希土類錯体系の蛍光色素の一例としては、ATBTA−Eu3+が挙げられる。
後述する蛍光測定を行う際に、金属部材に含まれる金属による吸光の少ない波長領域に最大蛍光波長を有する蛍光色素を用いることが望ましい。例えば、金属部材として金を用いる場合には、金部材による吸光による影響を最小限に抑えるため、最大蛍光波長が600nm以上である蛍光色素を使用することが望ましい。したがって、この場合には、Cy5、Alexa Fluor(登録商標)647等近赤外領域に最大蛍光波長を有する蛍光色素を用いることが特に望ましい。このような近赤外領域に最大蛍光波長を有する蛍光色素を用いることは、血液中の血球成分由来の鉄による吸光の影響を最小限に抑えることができる点で、検体として血液を用いる場合においても有用である。一方、金属部材として銀を用いる場合には、最大蛍光波長が400nm以上である蛍光色素を使用することが望ましい。
これら蛍光色素は1種単独でも、2種以上併用してもよい。
標識物質で標識された第2リガンドの作製方法としては、第2リガンドとして2次抗体を用いる場合、例えば、まず蛍光色素にカルボキシル基を付与し、該カルボキシル基を、水溶性カルボジイミド〔WSC〕(例えば、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩〔EDC〕など)とN−ヒドロキシコハク酸イミド〔NHS〕とにより活性エステル化し、次いで活性エステル化したカルボキシル基と2次抗体が有するアミノ基とを水溶性カルボジイミドを用いて脱水反応させ固定化させる方法;イソチオシアネートおよびアミノ基をそれぞれ有する2次抗体および蛍光色素を反応させ固定化する方法;スルホニルハライドおよびアミノ基をそれぞれ有する2次抗体および蛍光色素を反応させ固定化する方法;ヨードアセトアミドおよびチオール基をそれぞれ有する2次抗体および蛍光色素を反応させ固定化する方法;ビオチン化された蛍光色素とストレプトアビジン化された2次抗体(あるいは、ストレプトアビジン化された蛍光色素とビオチン化された2次抗体)とを反応させ固定化する方法などが挙げられる。
標識物質で標識された第2リガンドを検出デバイスの基板上に供給する際には、標識物質で標識された第2リガンドを含む溶液を検出デバイスの基板上に送液することができ、送液される当該溶液における標識物質で標識された第2リガンドの濃度は、0.001〜10,000μg/mLであることが好ましく、1〜1,000μg/mLであることがより好ましい。
この溶液を送液する際の溶液の温度、流速および送液時間は、それぞれ上記第一の工程における検体の送液の場合と同様である。
標識物質で標識された第2リガンドを基板に供給し、標識物質で標識された第2リガンドを、第1リガンドに結合したアナライトに結合させた後、基板を洗浄することが好ましい。この洗浄については、第一の工程における洗浄と同様である。
第二の工程においては、前述のとおり、基板上にカルボキシメチルデキストランを供給する。カルボキシメチルデキストランを供給する態様としては、具体的には、第2リガンドとともにカルボキシメチルデキストランを供給する態様、および、基板上に第2リガンドを供給して第2リガンドをアナライトに結合させた後に、カルボキシメチルデキストランを供給する態様が挙げられる。前者の態様の場合には、カルボキシメチルデキストランが、検体中に溶解している第2リガンドの水和水を奪い、これにより第2リガンドの立体構造に変化が生じ、第2リガンドがアナライトとより反応しやすいコンフォメーションとなることによりアナライトとの反応性が高まり、アナライトの検出感度が向上すると考えられる。後者の態様の場合には、カルボキシメチルデキストランが、アナライトに結合した第2リガンドの水和水を奪い、第2リガンドをアナライトとの親和力が高いコンフォメーションに変化させ、アナライトと第2リガンドとの解離を抑止することにより、アナライトの検出感度が向上すると考えられる。
第2リガンドとともにカルボキシメチルデキストランを供給する態様としては、第2リガンドおよびカルボキシメチルデキストランを含有する第2リガンド含有液を供給する方法が挙げられる。基板上に第2リガンドを供給して第2リガンドをアナライトに結合させた後に、カルボキシメチルデキストランを供給する態様としては、第2リガンドをアナライトに結合させた後に、カルボキシメチルデキストランを、基板を洗浄する洗浄液に含有させて供給する方法が挙げられる。
供給されるカルボキシメチルデキストランの濃度は1〜30mg/mLであることが好ましく、1〜10mg/mLであることがより好ましい。カルボキシメチルデキストランの濃度が前記範囲であると、アナライトの高い検出感度が得られやすい。また、カルボキシメチルデキストランの濃度が30mg/mLを超えると、溶解しにくく、粘度が高くなり、操作が困難になる場合がある。
カルボキシメチルデキストランの分子量は1万〜100万であることが好ましく、4万〜75万であることがより好ましく、10万〜50万であることがさらに好ましい。カルボキシメチルデキストランの分子量が前記範囲であると、アナライトの高い検出感度が得られやすい。
カルボキシメチルデキストランのカルボキシル基の置換度は0.2〜0.8であることが好ましく、0.4〜0.7であることがさらに好ましい。カルボキシメチルデキストランのカルボキシル基の置換度が前記範囲であると、アナライトの高い検出感度が得られやすい。なお、カルボキシメチルデキストランのカルボキシル基の置換度は、カルボキシメチルデキストラン1分子において、残基がカルボキシル基に置換されている割合と定義される。
[第三の工程]
第三の工程では、前記アナライトに結合した前記第2リガンドを測定する。第2リガンドの測定方法は、第2リガンドを標識する標識物質および検出デバイスの種類に応じて適宜決定される。
検出デバイスが、第一の工程において述べたプラズモン励起センサーであり、標識物質が蛍光色素である場合、第三の工程は以下のように行うことができる。
プラズモン励起センサーのセンサーチップに、支持体の、金属部材が形成されていない表面から、プリズムを経由してレーザ光を照射し、励起された蛍光色素から発光された蛍光量を測定して、測定結果から検体中に含有されるアナライト量を算出する。
蛍光量を測定する際に照射される光源は、金属部材にプラズモン励起を生じさせることができるものであれば特に制限はないが、波長分布の単一性および光エネルギーの強さの点で、レーザ光を光源として用いることが好ましい。レーザ光は、光学フィルタを通して、プリズムに入射する直前のエネルギーおよびフォトン量を調節することが望ましい。
レーザ光の照射により、全反射減衰条件〔ATR〕において、金属部材の表面に表面プラズモンが発生する。表面プラズモンの電場増強効果により、照射したフォトン量の数十〜数百倍に増えたフォトンにより蛍光色素を励起する。なお、該電場増強効果によるフォトン増加量は、支持体の屈折率、金属部材の金属種およびその膜厚に依存するが、通常、金では約10〜20倍の増加量となる。
蛍光色素は、光吸収により分子内の電子が励起され、短時間のうちに第一電子励起状態に移動し、この状態(準位)から基底状態に戻る際、そのエネルギー差に相当する波長の蛍光を発する。
光源の種類は、特に限定されず、レーザーダイオードでなくてもよい。光源の例には、発光ダイオード、水銀灯、その他のレーザ光源が含まれる。光源から出射される光がビームでない場合は、光源から出射される光は、レンズや鏡、スリットなどによりビームに変換される。また、光源から出射される光が単色光でない場合は、光源から出射される光は、回折格子などにより単色光に変換される。さらに、光源から出射される光が直線偏光でない場合は、光源から出射される光は、偏光子などにより直線偏光の光に変換される。
プリズムは、必要に応じて用いられる光学フィルタ、偏光フィルタ及びカットフィルタ等の各種フィルタを介したレーザ光が、金属部材に効率よく入射されることを目的としており、屈折率が透明支持体と同じであることが好ましい。本発明は、全反射条件を設定できる各種プリズムを適宜選択することができることから、角度、形状に特に制限はなく、例えば、60度分散プリズムなどであってもよい。このようなプリズムの市販品としては、上述したガラス製の透明支持体の市販品と同様のものが挙げられる。
光学フィルタとしては、例えば、減光〔ND〕フィルタ、ダイアフラムレンズなどが挙げられる。減光〔ND〕フィルタ(または、中性濃度フィルタ)は、入射レーザ光量を調節することを目的とするものである。特に、ダイナミックレンジの狭い検出器を使用するときには精度の高い測定を実施する上で用いることが好ましい。
偏光フィルタは、レーザ光を、表面プラズモンを効率よく発生させるP偏光とするために用いられるものである。
カットフィルタは、外光(装置外の照明光)、励起光(励起光の透過成分)、迷光(各所での励起光の散乱成分)、プラズモンの散乱光(励起光を起源とし、センサーチップ表面上の構造体または付着物などの影響で発生する散乱光)などの光学ノイズ、および蛍光色素の自家蛍光を除去するフィルタであって、例えば、干渉フィルタ、色フィルタなどが挙げられる。
集光レンズは、蛍光量を測定する検出器に、蛍光シグナルを効率よく集光することを目的として使用され、任意の集光レンズでよい。簡易な集光レンズとして、顕微鏡などで使用されている、市販の対物レンズ(例えば、(株)ニコン製またはオリンパス(株)製等)を転用してもよい。対物レンズの倍率としては、10〜100倍が好ましい。
検出器としては、超高感度の観点からは光電子増倍管(浜松ホトニクス(株)製のフォトマルチプライヤー)が好ましい。また、これらに比べると感度は下がるが、画像として見ることができ、かつノイズ光の除去が容易なことから、多点計測が可能なCCDイメージセンサーも好適である。
測定結果から、検体中に含有されるアナライト量を算出する方法としては、具体的には、既知濃度の標的抗原または標的抗体での測定を実施することで検量線を作成し、その検量線に基づいて検体中のアナライト(標的抗原)量を測定シグナルから算出する方法が挙げられる。
さらに、第二の工程の前に測定したブランク発光シグナル、第三の工程で得られたアッセイ発光シグナル、および何も修飾していない金属基板を流路に固定し、超純水を流しながら測定して得られた初期ノイズシグナルを用いて、下記式(1a)で表されるS/N比を算出することができる:
S/N=|Ia/Io|/In (1a)
(上記式(1a)において、Iaはアッセイ発光シグナル、Ioはブランク発光シグナル、Inは初期ノイズシグナルである)。
ただし、S/Nを算出するにあたっては、実用上、上記式(1a)に代えて、検体中に含まれるアナライトの濃度が0の場合におけるアッセイノイズシグナルを基準として、下記式(1b)にしたがって算出してもよい:
S/N=|Ia|/|Ian| (1b)
(上記式(1b)において、Ianはアッセイノイズシグナル、Iaは上記式(1a)の場合と同様にアッセイ発光シグナルである)。
[アナライト検出用キット]
本発明に係るアナライト検出用キットは、前記アナライトの検出方法において使用されるキットであって、第2リガンドおよびカルボキシメチルデキストランを含有する第2リガンド含有液、またはカルボキシメチルデキストランを含有する、前記基板を洗浄する洗浄液を含む。
前記アナライト検出用キットは、前記アナライトの検出方法を実施するにあたり、検体を除き必要とされるすべてのものを含むことが好ましい。検出デバイスが、第一の工程において述べたプラズモン励起センサーである場合、アナライト検出用キットは、少なくともセンサーチップ(支持体上に少なくとも金属部材、SAM、親水性高分子層及びリガンドを有する)、及び第2リガンドおよびカルボキシメチルデキストランを含有する第2リガンド含有液、またはカルボキシメチルデキストランを含有する、前記基板を洗浄する洗浄液を含むことが好ましい。より好ましいアナライト検出用キットは、本発明のアッセイ方法を実施するにあたり、検体およびリガンドを除く必要とされるものすべてを含む。検出デバイスが、第一の工程において述べたプラズモン励起センサーである場合、アナライト検出用キットは、少なくとも、リガンドを固定化していないセンサーチップ(支持体上に少なくとも金属部材、SAMおよび親水性高分子層)、及び第2リガンドおよびカルボキシメチルデキストランを含有する第2リガンド含有液、またはカルボキシメチルデキストランを含有する。このようなアナライト検出用キットを使用する場合、所望のリガンド(例えば、特定の抗体など)を、当該センサーチップが有する親水性高分子層に容易に固定化することができるから、本発明のキットの汎用性がより高くなる。
このようなアナライト検出用キットと、例えば、検体として血液または血清と、特定の腫瘍マーカーに対する抗体とを用いることによって、特定の腫瘍マーカーの含有量を、高感度かつ高精度で検出することができる。この結果から、触診などによって検出することができない前臨床期の非浸潤癌(上皮内癌)の存在も高精度で予測することができる。
(1)検出デバイスの作製
屈折率〔nd〕1.72、厚さ1mmのガラス製の透明支持体((株)オハラ製の「S−LAL 10」)をプラズマ洗浄し、該支持体の片面にクロム薄膜をスパッタリング法により形成した後、その表面にさらに金属部材である金薄膜をスパッタリング法により該透明支持体に金属膜を形成した。クロム薄膜の厚さは1〜3nm、金薄膜の厚さは42〜47nmであった。
こうして金薄膜が形成された支持体を、1mMに調製した10−アミノ−1−デカンチオールのエタノール溶液10mLに24時間浸漬し、金薄膜の片面にSAMを形成した。その後、この支持体をエタノール溶液から取り出し、エタノールおよびイソプロパノールでそれぞれ洗浄した後、エアガンを用いて乾燥させた。
続いて、分子量50万のカルボキシメチルデキストラン〔CMD〕を1mg/mLと、N−ヒドロキシコハク酸イミド〔NHS〕を0.5mMと、水溶性カルボジイミド〔WSC〕を1mMとを含むpH7.4のMES緩衝生理食塩水〔MES〕(イオン強度:10mM)にSAMを形成した支持体を1時間浸漬し、SAMに親水性高分子層としてCMDを固定化し、1モル/リットルのNaOH水溶液に30分間浸漬することで未反応のコハク酸エステルを加水分解させた。CMD層の平均膜厚は70nmであり、密度は5.0ng/mm2であった。
続いて、NHSを50mMと、WSCを100mMとを含むMESに1時間浸漬させた後に、抗ヒトトロポニンI IgGモノクローナル抗体「抗体」溶液(Hytest社)溶液に30分間浸漬することで、CMDに第1のリガンドとして1次抗体を固定化した。
さらに、1質量%の牛血清アルブミン〔BSA〕および1Mのアミノエタノールを含むPBSにて30分間循環送液することで、非特異的吸着防止処理を行なった。
上記1次抗体が固定化された支持体上に流路部材を装着して検出デバイスを作製した。流路部材は、その上面から下面に至る流路aおよび流路b、ならびに下面部に凹部を有し、流路aおよび流路bの下端はそれぞれ前記凹部の両端に通じる構造を有している。この流路部材を支持体上に装着することにより、前記凹部に支持体によって蓋をして、反応室(測定領域)が形成される。この反応室に固定化された1次抗体が収容される。つまり、前記検出デバイスは、流路部材の上面から支持体の上面に至る流路aおよび流路b、ならびに両端において流路aおよび流路bに通じ、1次抗体を収容する反応室を有する。前記検出デバイスにおいては、液体を流路aに注入して、反応室に送り、その後流路bから排出することができる。
(2)標識物質で標識されたリガンドの作製
抗ヒトトロポニンI IgGモノクローナル抗体「抗体」溶液(Hytest社)と、AlexaFluor647標識キット(Invitrogen社)とを用いて、当該キットの所定の手順に従い、AlexaFluor647標識化抗体を作製した。その後、分子量カットフィルタ(日本ミリポア(株))を用いて未反応物を除去し、AlexaFluor647標識化抗体を精製し、下記アッセイの実施まで4℃で保存した。
[実施例1]
(第一の工程)
前記検出デバイスの流路aから前記反応室に、ヒトトロポニンIを100pg/mL(0.1ng/mL)含むPBS溶液0.1mLを送液した。続いて、流路aから前記反応室に、SPFS用検出デバイスの流路にTween20を0.05質量%含むトリス緩衝生理食塩水(TBS)を送液し、10分間循環させて流路および反応室を洗浄した。
(第二の工程)
前記検出デバイスの流路aから前記反応室に、AlexaFluor647標識化抗体を2μg/mL、およびカルボキシメチルデキストラン(商品名CMD−500、名糖産業株式会社製、分子量:50万)を2.5mg/mL含むPBS溶液を送液した。続いて、流路aから前記反応室に、Tween20を0.05質量%含むトリス緩衝生理食塩水(TBS)を送液し、10分間循環させて流路および反応室を洗浄した。
(第三の工程)
PBSバッファー(pH7.4)で流路を満たした状態にしてから、測定領域の金属薄膜の裏面からプリズム(シグマ光機(株)製)を経由してレーザ光(640nm、40μW)を照射し、測定領域の上部に設置された光電子増倍管(PMT)で蛍光量を測定した。この測定値を、トロポニンI濃度が100pg/mLにおけるアッセイ発光シグナルIaとした。
一方、トロポニンIを100pg/mL含むPBS溶液の代わりにトロポニンIを全く含まない(0pg/mL)PBS溶液を送液し、それ以外は上記と同様の手順により、蛍光量を測定した。この測定値をアッセイノイズシグナルIanとした。
上記式(1b)に従い、S/N比を求めた。得られたIa、IanおよびS/N比を表1および2に示す。また、下記比較例1において得られたS/N比に対して増加したS/N比の比率をS/N比増加率として表2に示す。
なお、各実施例における上記第二の工程で用いたカルボキシメチルデキストランは、表1および2において、「添加物質」として「CMD」と表記した。
[実施例2〜4]
実施例2〜4では、上記第二の工程において、AlexaFluor647標識化抗体およびカルボキシメチルデキストランを含むPBS溶液におけるカルボキシメチルデキストランの濃度をそれぞれ5mg/mL、10mg/mLおよび30mg/mLに変更したこと以外は実施例1と同様にアナライトの検出を行った。得られたIa、IanおよびS/N比を表1に示す。
[比較例1]
上記第二の工程において、AlexaFluor647標識化抗体を2μg/mLおよびカルボキシメチルデキストランを2.5mg/mL含むPBS溶液に替えて、AlexaFluor647標識化抗体を2μg/mL含み、カルボキシメチルデキストランを含まないPBS溶液を使用したこと以外は実施例1と同様にアナライトの検出を行った。得られたIa、IanおよびS/N比を表1および2に示す。
[比較例2]
上記第二の工程において、AlexaFluor647標識化抗体を2μg/mLおよびカルボキシメチルデキストランを2.5mg/mL含むPBS溶液に替えて、AlexaFluor647標識化抗体を2μg/mL、およびポリエチレングリコール(PEG♯4000、和光純薬株式会社製)を1質量%含むPBS溶液を使用したこと以外は実施例1と同様にアナライトの検出を行った。得られたIa、IanおよびS/N比を表1に示す。
なお、比較例2〜4における上記第二の工程で用いたポリエチレングリコールは、表1において、「添加物質」として「PEG」と表記した。
[比較例3および4]
比較例3および4では、上記第二の工程において、AlexaFluor647標識化抗体およびポリエチレングリコールを含むPBS溶液におけるポリエチレングリコールの濃度をそれぞれ3質量%および5質量%に変更したこと以外は比較例2と同様にアナライトの検出を行った。得られたIa、IanおよびS/N比を表1に示す。
[実施例5〜9]
実施例5〜9では、上記第二の工程において使用するカルボキシメチルデキストランをそれぞれカルボキシメチルデキストラン(名糖産業株式会社製、分子量:1万)、カルボキシメチルデキストラン(名糖産業株式会社製、分子量:4万)、カルボキシメチルデキストラン(名糖産業株式会社製、分子量:20万)、およびカルボキシメチルデキストラン(名糖産業株式会社製、分子量:100万)に変更したこと以外は実施例1と同様にアナライトの検出を行った。得られたIa、Ian、S/N比およびS/N比増加率を表2に示す。
Figure 2019069885
Figure 2019069885

Claims (9)

  1. 基板上に固定化された、アナライトに特異的に結合しうる第1リガンドを有する検出デバイスの前記基板上に検体を供給して、前記検体に含まれるアナライトを前記第1リガンドに結合させる第一の工程と、
    前記基板上に、標識物質で標識された、前記アナライトに特異的に結合しうる第2リガンドを供給して、前記第1リガンドに結合した前記アナライトに前記第2リガンドを結合させる第二の工程と、
    前記アナライトに結合した前記第2リガンドを測定する第三の工程とを含み、
    前記第二の工程において、前記基板上にカルボキシメチルデキストランを供給するアナライトの検出方法。
  2. 前記第二の工程において、前記基板上にカルボキシメチルデキストランを1〜30mg/mLの濃度で供給する請求項1に記載のアナライトの検出方法。
  3. 前記第二の工程において、前記基板上に第2リガンドとともにカルボキシメチルデキストランを供給する請求項1または2に記載のアナライトの検出方法。
  4. 前記第二の工程において、前記基板上に、前記第2リガンドおよびカルボキシメチルデキストランを含有する第2リガンド含有液を供給する請求項3に記載のアナライトの検出方法。
  5. 前記第二の工程において、前記基板上に第2リガンドを供給して前記第2リガンドを前記アナライトに結合させた後に、カルボキシメチルデキストランを供給する請求項1または2に記載のアナライトの検出方法。
  6. カルボキシメチルデキストランを、前記第二の工程において、第2リガンドを前記アナライトに結合させた後に、前記基板を洗浄する洗浄液に含有させて供給する請求項5に記載のアナライトの検出方法。
  7. 前記アナライトは、心筋トロポニンI(cTnI)または脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)である請求項1〜6のいずれかに記載のアナライトの検出方法。
  8. 請求項1または2に記載のアナライトの検出方法において使用されるキットであって、前記第2リガンドおよびカルボキシメチルデキストランを含有する第2リガンド含有液を含むアナライト検出用キット。
  9. 請求項1または2に記載のアナライトの検出方法において使用されるキットであって、カルボキシメチルデキストランを含有する、前記基板を洗浄する洗浄液を含むアナライト検出用キット。
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