JPWO2019049905A1 - 金属酸化物−多孔体複合体の製造方法及び多孔質炭素材料と金属酸化物との複合体 - Google Patents

金属酸化物−多孔体複合体の製造方法及び多孔質炭素材料と金属酸化物との複合体 Download PDF

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Abstract

本発明は、多孔体の細孔内に金属酸化物を担持させて、金属酸化物-多孔体複合体を製造する方法に関する。この方法は、多孔体を減圧下に置き、金属酸化物前駆体の分解温度まで加熱する工程(1)、減圧下、かつ加熱下の多孔体に、金属酸化物前駆体を断続的に繰り返し供給して、多孔体の細孔内に前駆体の分解物を析出させる工程(2)、及び工程(2)後に、細孔内に前駆体及び/又はその分解物が析出した多孔体を、不活性雰囲気下、工程(1)及び(2)より高い温度で加熱して、金属酸化物-多孔体複合体を調製する工程(3)を含む。ナノ構造内部にまで均一に金属酸化物を析出させた多孔質炭素と金属酸化物との複合体を、比較的容易に調製できる。本発明は、金属酸化物の一部又は全部は、多孔質炭素材料の細孔内に存在する、多孔質炭素材料と金属酸化物との複合体に関する。炭素ナノ構造内部まで均一に金属酸化物を析出させた多孔質炭素と金属酸化物との複合体である。

Description

本発明は、金属酸化物-多孔体複合体の製造方法及び多孔質炭素材料と金属酸化物との複合体に関する。
関連出願の相互参照
本出願は、2017年9月5日出願の日本特願2017−170669号の優先権を主張し、その全記載は、ここに特に開示として援用される。
二酸化チタン(TiO2)は電解液が安定な電位で充放電可能なため次世代型リチウムイオンキャパシタの負極活物質としての利用が期待されている。しかし、二酸化チタンは導電性に乏しいことから電極として用いるためには炭素などの導電物質とナノレベルでの複合化が検討されている(特許文献1〜3、非特許文献1)。
特許文献1:特開2008−147612号公報
特許文献2:特表2016−538709号公報
特許文献3:特表2016−518023号公報
非特許文献1:H.Sohnら,RSC Adv. 2016,6,39484−39491
特許文献1〜3及び非特許文献1の全記載は、ここに特に開示として援用される。
特許文献1及び非特許文献1においては、チタン酸リチウム又は酸化チタンの前駆体を湿式法により炭素材料と複合化して、酸化チタンと炭素材料の複合化をしている。しかし、湿式法では、炭素材料の細孔のナノ構造内部まで均一に酸化チタンを複合化することは困難である。
本発明において解決すべき課題は、複雑な炭素材料のナノ構造内部にまで均一に二酸化チタンなどの金属酸化物を析出させた多孔質炭素と金属酸化物との複合体を、比較的容易に調製できる方法を提供することであり、この課題を解決することが本発明の目的である。さらに本発明は、複雑な炭素ナノ構造内部まで均一に二酸化チタンなどの金属酸化物を析出させた多孔質炭素と金属酸化物との複合体を提供することも目的とする。
本発明者らは、多孔質炭素などナノ構造を持つ安価な炭素材料に、気相法により酸化チタンなどの金属酸化物を複合化することができれば、低コストかつ量産化可能な方法が提供できると考えた。しかし、そのためにはガス化可能なチタン化合物などの金属含有化合物を用いる必要である。例えば、チタン化合物の場合、ガス化したチタン化合物は反応性が高く、かつ蒸気圧が低いことが多い。そのため、既存の気相プロセスでは複雑な炭素ナノ構造内部まで均一に酸化チタンなどの金属酸化物を析出させることは困難であった。
本発明者らは、新たな方法を開発した。この方法では、多孔質炭素を設置した反応管を減圧下で加熱し、チタン化合物の液体をパルス状で導入することにより瞬時に蒸発させ、一般的な流通式の原料ガス導入手法では得られない高濃度のチタン化合物の蒸気を多孔質炭素付近で発生させる。この蒸気は細孔内外の圧力差が駆動力となり脱気状態の細孔内へ円滑に拡散し、細孔壁からの熱伝導により熱分解し、細孔内にチタン化合物の分解物が析出する。余剰ガスは反応管内から脱気(排気)されるため、細孔外へのチタン化合物の分解物の析出は比較的少ない。この操作を任意の回数繰り返すことでチタン化合物の分解物の析出量を制御できる。その後に、チタン化合物の分解物が析出した多孔質炭素を不活性雰囲気中でより高い温度で加熱して、チタン化合物の分解物中に残存している有機基を脱離させ、かつ結晶性を上げることで、例えば、アナターゼ型二酸化チタンにする。得られる複合体は炭素細孔内にナノレベルの二酸化チタンが均一に分散したものであることを確認した。さらに同様の方法を用いてチタン以外の金属の酸化物が炭素細孔内にナノレベルで均一に分散した複合体が得られることを確認して、本発明の方法を完成させた。
さらに本発明の方法で得られる複合体は、炭素細孔内にナノレベルの二酸化チタンなどの金属酸化物が均一に分散したものである。そのため、二酸化チタン及び酸化スズなどの電極活物質として用いられる金属酸化物との複合体の場合、金属酸化物への十分な導電パスが存在し、高い電極特性を提供できる材料であることを見出した。さらに、触媒として用いられる酸化バナジウムなどの金属酸化物との複合体の場合、炭素細孔内にナノレベルで金属酸化物が均一に分散したものであり、触媒として高い活性が期待されることを見出して、本発明の複合体を完成させた。
本発明は、以下のとおりである。
[1]
多孔体の細孔内に金属酸化物を担持させて、金属酸化物-多孔体複合体を製造する方法であって、
多孔体を減圧下に置き、かつ金属酸化物の前駆体の分解温度まで加熱する工程(1)、
減圧下、かつ加熱下の多孔体に、液体状の金属酸化物の前駆体を断続的に繰り返し供給し、多孔体の細孔内に前駆体の分解物を析出させる工程(2)、及び
工程(2)における断続的繰り返し供給後に、細孔内に前駆体及び/又はその分解物が析出した多孔体を、減圧下又は不活性雰囲気下、工程(1)及び(2)より高い温度で加熱して、金属酸化物-多孔体複合体を調製する工程(3)、
を含む、前記方法。
[2]
工程(2)における断続的繰り返し供給の回数は10〜1000回の範囲である、[1]に記載の製造方法。
[3]
工程(2)における断続的繰り返し供給は、前駆体の供給時間と前駆体の供給停止時間との繰り返しからなり、前駆体の供給時間は0.01〜2秒の範囲、前駆体の供給停止時間は、1〜600秒の範囲である、[1]又は[2]に記載の製造方法。
[4]
工程(1)、(2)及び(3)における減圧は、0.1hPa(10Pa)〜1kPa(1000Pa)の範囲である、[1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]
前駆体は、金属アルコキシド又は金属塩化物である、[1]〜[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6]
金属酸化物-多孔体複合体を基準とした金属酸化物の担持量は、1〜90質量%の範囲である、[1]〜[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7]
金属酸化物の金属は、Ti、Si、Ni、V、Sn、Zr、Ta、及びGeからなる少なくとも1種である、[1]〜[6]のいずれかに記載の製造方法。
[8]
多孔体は、細孔容積が0.1〜10cm3(g−carbon)-1の範囲であり、平均細孔径が1〜500nmの範囲である、[1]〜[7]のいずれかに記載の製造方法。
[9]
多孔体は、多孔質炭素材料である、[1]〜[8]のいずれかに記載の製造方法。
[10]
多孔質炭素材料と金属酸化物との複合体であって、
金属酸化物の一部又は全部は、多孔質炭素材料の細孔内に存在する、前記複合体。
[11]
多孔質炭素材料は、細孔容積が0.1〜10cm3(g−carbon)-1の範囲であり、平均細孔径が1〜500nmの範囲であり、かつ複合体を基準とした金属酸化物の担持量は、1〜90質量%の範囲である、[10]に記載の複合体。
[12]
金属酸化物の金属は、Ti、Si、Ni、V、Sn、Zr、Ta、及びGeからなる少なくとも1種である、[10]又は[11]に記載の複合体。
[13]
金属酸化物がアナターゼ型二酸化チタンである[10]又は[11]に記載の複合体。
[14]
負極材料として用いられる[10]〜[13]のいずれかに記載の複合体。
[15]
リチウムイオンキャパシタ負極用の材料として用いられる[14]に記載の複合体。
[16]
触媒として用いられる[10]〜[13]のいずれかに記載の複合体。
本発明によれば、複雑な炭素材料のナノ構造内部にまで均一に二酸化チタンなどの金属酸化物を析出させた多孔質炭素と金属酸化物との複合体を、比較的容易に調製することができる。さらに本発明によれば、複雑な炭素ナノ構造内部まで均一に金属酸化物を析出させた多孔質炭素と金属酸化物との複合体を提供することができる。金属酸化物が二酸化チタン、二酸化スズ等の場合、この複合体は高い電極特性を有し、金属酸化物が、酸化バナジウム、二酸化チタン等の場合、この複合体は優れた触媒活性を有する。
実施例で用いたVLP-CVD実験装置の概略図を示す。 本発明の方法(減圧液パルスCVD(VLP-CVD)法)の概略説明図を示す。 各複合体の外観を示す電子顕微鏡写真及びTiO2析出量の測定結果を示す。 複合体(CNovel MJ(4)150)の熱処理結果を示す。 細孔の違いによる生成物の変化を示す。 熱処理の影響の測定結果を示す。 応用評価:LIC負極特性(TiO2重量当たり) 測定結果を示す。 Cnovel MJ(4)150/TiO2ナノ複合体のレート・サイクル特性の測定結果を示す。 参考例1及び2におけるCVD条件の異なるTiO2/Cナノ複合体のTEM像を示す。 参考例1及び2におけるCVD条件の異なるTiO2/Cナノ複合体の電極特性を示す。 各複合体の外観を示す電子顕微鏡写真及びSnO2析出量の測定結果を示す。 TiO2ナノ複合体のレート・サイクル特性の測定結果を示す。 複合体の外観を示す電子顕微鏡写真及びV2O5析出量の測定結果を示す。
<金属酸化物-多孔体複合体の製造方法>
本発明の第一の態様は、多孔体の細孔内に金属酸化物を担持させて、金属酸化物-多孔体複合体を製造する方法である。この方法は、
多孔体を減圧下に置き、かつ金属酸化物の前駆体の分解温度まで加熱する工程(1)、
減圧下、かつ加熱下の多孔体に、液体状の金属酸化物の前駆体を断続的に繰り返し供給し、多孔体の細孔内に前駆体の分解物を析出させる工程(2)、及び
工程(2)における断続的繰り返し供給後に、細孔内に前駆体の分解物が析出した多孔体を、減圧下又は不活性雰囲気下、工程(1)及び(2)より高い温度で加熱して、金属酸化物-多孔体複合体を調製する工程(3)、
を含む。
本発明において、複合体作製に用いる多孔体は、多孔質な物質であれば特に限定はない。多孔体の細孔内に金属酸化物を担持させるという観点から、多孔体は、細孔容積が0.1〜10cm3(g−carbon)-1の範囲であり、平均細孔径が例えば、1〜500nmの範囲であることができる。但し、この範囲に限定されるものではない。多孔体は、例えば、多孔質炭素材料であることができる。
多孔質炭素材料には特に制限はないが、例えば、ミクロ孔性炭素、メソ孔性炭素、マクロ孔性炭素などを挙げることができる。尚、IUPACでは2nm以下の細孔をミクロ孔、2〜50nmの細孔をメソ孔、50nm以上の細孔をマクロ孔と定義する。メソ孔性炭素としては、例えば、CNovel MH、CNovel MJ(4)030(東洋炭素株式会社製)を挙げることができ、マクロ孔性炭素としては、例えば、CNovel MJ(4)150挙げることができる。ミクロ孔性炭素としては、球状活性炭であるA-BAC PW15(株式会社クレハ製)を挙げることができる。本発明では、50nm前後の細孔を有する炭素をメソ・マクロ孔性炭素と呼ぶが、メソ・マクロ孔性炭素としてカーボンゲルを挙げることができる。カーボンゲルとしては、レゾルシノール-ホルムアルデヒド樹脂を加熱(例えば、1000℃)して炭素化したメソ・マクロ孔性炭素(例えば、特開2013−159515号公報参照)を挙げることができる。多孔質炭素材料ではないが、カーボンナノファイバー(CNF)も、本発明の方法により、表面に金属酸化物を担持させることができる。カーボンナノファイバー(CNF)としては、液パルスインジェクション法により作製したナノファイバー(特開2012-246590公報)を挙げることができる。これらに限定される意図ではない。
金属酸化物の前駆体は、常圧で液体状となり得る(例えば、常温で液体である、または常温で固体であるが、加熱すると液体になる)物質であって、工程(2)における減圧下において気化することで気相として存在できる、金属を含有する化合物であれば、特に制限はない。前駆体が含有する金属としては、例えば、Ti、Si、Ni、V、Sn、Zr、Ta、及びGeからなる少なくとも1種であることができる。金属酸化物の前駆体は、例えば、金属アルコキシド又は金属塩化物であることができる。金属アルコキシド及び金属塩化物は、これらの金属のアルコキシド又は塩化物であることができる。複合体が有する金属酸化物は、例えば、Ti、Si、Ni、V、Sn、Zr、Ta、及びGeの酸化物からなる少なくとも1種であることができる。
工程(1)では、多孔体を減圧下に置き、かつ金属酸化物の前駆体の分解温度まで加熱する。工程(1)における減圧は、多孔体の種類、金属酸化物の前駆体の種類及び分解温度など考慮して、適宜決定することができ、例えば、0.1hPa(10Pa)〜1kPa(1000Pa)の範囲であることができる。加熱の温度は、前駆体の分解温度以上の温度であればよく、金属アルコキシド又は金属塩化物の分解温度以上の温度であることができる。したがって、加熱の温度は、前駆体の種類に応じて適宜決定できる。例えば、100〜200℃の範囲であることができるが、この範囲に限定される意図ではない。
工程(2)では、減圧下、かつ加熱下の多孔体に、金属酸化物の前駆体を断続的に繰り返し供給し、多孔体の細孔内に前駆体及び/又はその分解物を析出させる。析出物は前駆体の種類及び加熱条件などにより、前駆体のみの場合、前駆体及びその分解物の両方の場合、並びに分解物のみの場合が有り得る。工程(2)における減圧は、工程(1)と同様の例えば、0.1hPa(10Pa)〜1kPa(1000Pa)の範囲であることができる。前駆体の供給停止時間には、系内の減圧が進むが、前駆体を供給すると前駆体は気化し、この気化により一時的に圧力の変動が生じる。減圧下かつ加熱下の多孔体に供給された前駆体は、気化及び/又は分解することで多孔体を取り囲む雰囲気の圧力は増加し、この圧力の増加により、気化及び/又は分解した前駆体が多孔体の細孔内に取り込まれやすくなると推察される。さらに、前駆体供給停止時間における減圧により細孔内が減圧になっていることも、気化及び/又は分解した前駆体が多孔体の細孔内に取り込まれやすくなる要因の1つと推察される。工程(2)においける断続的繰り返し供給の回数は、任意であり、所望の複合体を調製できるように適宜決定すればよいが、例えば、10〜1000回の範囲であることができる。但し、この範囲に制限されるものではない。多孔体の種類及び量、前駆体の種類及び1回の供給量、所望の複合体(金属酸化物の析出量)などを考慮して適宜決定される。
工程(2)における断続的繰り返し供給は、前駆体の供給時間と前駆体の供給停止時間との繰り返しからなる。例えば、液体状態の前駆体を少量ずつ一定間隔で、所謂パルス状で導入することで実施できる。前駆体の供給時間は、前駆体の種類や1回の供給量等を考慮して適宜決定することができ、例えば、0.01〜2秒の範囲であることができ、好ましくは0.05〜1秒の範囲とすることができる。また、前駆体の供給停止時間は、減圧度、加熱温度、前駆体の種類などを考慮し、かつ多孔体の細孔内への金属酸化物の析出速度などを考慮して適宜決定することができ、例えば、1〜600秒の範囲であることができ、好ましくは10〜120秒の範囲である。前駆体の1回あたりの供給量は、多孔体の種類及び量、前駆体の種類などを考慮して適宜決定できるが、例えば、多孔体1g当たり、0.01〜0.1mgを目安とすることができる。この範囲はあくまでも目安であり、多孔体の種類及び量、前駆体の種類、さらには、運転条件(減圧度や加熱温度など)も考慮して適宜決定できる。本発明の方法では、減圧下で、液体原料を断続的に供給して酸化物を析出させることから、本発明の方法は、減圧液パルス(Vacuum Liquid Pulse) CVD(VLP-CVD)法と呼ぶことができる。
工程(3)では、工程(2)における断続的繰り返し供給後に、細孔内に前駆体及び/又はその分解物が析出した多孔体を、減圧下又は不活性有雰囲気下、工程(1)及び(2)より高い温度で加熱して、金属酸化物-多孔体複合体を調製する。この加熱温度は、前駆体の種類及び前駆体から形成される金属酸化物の種類に応じて適宜決定することができ、多孔体の細孔内に析出した前駆体の分解物中の有機基が脱離し、及び/又は、酸化物の結晶化を促進する温度から選択できる。工程(3)における減圧は、工程(2)と同様の例えば、0.1hPa(10Pa)〜1kPa(1000Pa)の範囲であることができる。不活性含有雰囲気は、例えば、窒素、ヘリウム、アルゴンであることができる。金属がチタンである場合、熱処理の温度は例えば、600〜800℃の範囲、好ましくは650〜750℃の範囲であることが、炭素材料を劣化させることなく、かつ結晶化した酸化チタンを含む金属酸化物-多孔体複合体が得られるという観点から好ましい。酸化チタンの場合は、アナターゼ型とルチル型等があるが、所望の結晶構造になるように加熱条件は適宜設定することが好ましい。但し、多孔体が炭素材料の場合には、温度及び雰囲気によっては炭素材料中の細孔の収縮が有り得るので、この点も考慮して加熱用の雰囲気及び温度は選択する。加熱時間は、例えば、1分間〜2時間程度とすることができる。但し、この範囲に限定される意図ではない。
実験装置の概略図を図1に示し、操作の状況を図2に示す。図1に示すように、実験装置は、炭素材料を設置するための反応管、反応管の上流側に原料液である前駆体を収納し、かつ供給するためのシリンジ及び断続的繰り返し供給のための電磁弁を有し、下流側には真空ポンプを有する。反応管の周囲には、加熱用の電気炉を配置する。
操作は、反応管内に多孔質炭素材料を設置し、反応管内を真空ポンプで減圧下にした後、使用する前駆体の熱分解温度まで加熱装置を用いて昇温する。次に、真空ポンプを連続的に運転しながら、液体状の前駆体を反応管内に断続的繰り返し供給する。断続的繰り返し供給により、多孔体の細孔内に前駆体及び/又はその分解物が析出する。前駆体及び/又はその分解物は、細孔の内外の圧力差(内<外)を推進力として細孔内に進入し、細孔内表面に析出する。断続的繰り返し供給後に、不活性雰囲気下で多孔質炭素材料を加熱して、細孔内表面に析出した前駆体及び/又は前駆体の分解物中の有機基の脱離及び/又は結晶化を促進する。図2では細孔内表面にTiO2の微粒子が析出した状態を模式的に示す。
金属酸化物-多孔体複合体を基準とした金属酸化物の担持量は、特に限定はなく、所望の複合体に応じて適宜決定することができ、例えば、1〜90質量%の範囲であることができる。但し、この範囲に制限されるものではない。
<多孔質炭素材料と金属酸化物との複合体>
本発明の第2の態様は、多孔質炭素材料と金属酸化物との複合体である。この複合体は、金属酸化物の少なくとも一部は、多孔質炭素材料の細孔内に存在する。多孔質炭素材料は、前記製造方法にて説明したものと同様である。金属酸化物の担持量は、特に限定はなく、所望の複合体に応じて適宜決定することができ、例えば、1〜90質量%の範囲であることができる。金属酸化物の金属は、例えば、Ti、Si、Ni、V、Sn、Zr、Ta、及びGeからなる少なくとも1種であることができる。本発明の複合体は、金属酸化物がチタン酸化物の場合、アナターゼ型チタン酸化物であることができる。
多孔質炭素材料と金属酸化物との複合体は、金属酸化物を担持した後も細孔を有することが、例えば、電極材料として用いる場合などには好ましく、金属酸化物を担持した後の複合体は、細孔容積が、例えば、0.1〜10cm3(g−carbon)-1の範囲であり、平均細孔径が1〜500nmの範囲であることができる。
多孔質炭素材料は、細孔容積が0.1〜10cm3(g−carbon)-1の範囲であり、平均細孔径が1〜500nmの範囲であり、かつ複合体を基準とした金属酸化物の担持量は、1〜90質量%の範囲である、ことができる。多孔質炭素材料は、好ましくは、細孔容積が1〜5cm3(g−carbon)-1の範囲であり、平均細孔径が2〜300nmの範囲であり、かつ複合体を基準とした金属酸化物の担持量は、10〜60質量%の範囲である。多孔質炭素材料は、さらに好ましくは、細孔容積が2〜4cm3(g−carbon)-1の範囲であり、平均細孔径が10〜200nmの範囲であり、かつ複合体を基準とした金属酸化物の担持量は、20〜50質量%の範囲である。
金属酸化物がアナターゼ型チタン酸化物である本発明の複合体は、電極材料として用いることができ、例えば、負極材料として用いることができる。より具体的には、本発明の複合体は、リチウムイオンキャパシタ負極用の材料として用いられる。
金属酸化物が酸化スズSnO2の場合、炭素材料とのナノレベルの複合化により導電性を改善することができる。SnO2は一般的な黒鉛負極と比べて約3倍の理論容量を持つことからリチウムイオン電池の高容量負極材料として期待されている。
金属酸化物が酸化バナジウムV2O5の場合、V2O5は有機物や二酸化硫黄などの酸化触媒として知られている。多孔質な炭素材料担体に担持することで V2O5など金属酸化物触媒は、触媒表面積の増加およびハンドリングの向上が期待される。
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明する。但し、実施例は本発明の例示であって、本発明は実施例に限定される意図ではない。
実施例1 TiO2−炭素複合体の作製
1.1 実験装置
実験装置の概略図を図1に示す。反応管として石英製の管を使用し、これを垂直に電気炉内へ挿入して温度調節を行った。反応管上部から電磁弁を介したシリンジを差し込み、反応管下部には真空ポンプを取り付けた。この装置では反応管が脱気状態において電磁弁を開放することで圧力差が推進力となり、シリンジ内の原料が反応管内に導入される。
・反応管(石英管)
内径:13 mm
長さ:600 mm
石英フィルターを上から25cmの位置に固定、この石英フィルターが電気炉の中心位置になるように設置
1.2 原料
Ti源:チタンテトライソプロポキシド(和光純薬工業(株))
炭素担体:
メソ・マクロ孔性炭素 カーボンゲル(GC)
マクロ孔性炭素 CNovel MJ(4)150(東洋炭素(株))
メソ孔性炭素 CNovel MJ(4)030(東洋炭素(株))
メソ孔性炭素 CNovel MH(東洋炭素(株))
ミクロ孔性炭素 A-BAC PW15((株)クレハ)
無細孔性炭素 カーボンナノファイバー(CNF)(参考例)
CG作製方法(特開2013−159515号公報参照)
試薬
R:レソルシノール(和光純薬工業株式会社)
F:ホルムアルデヒド液(和光純薬工業株式会社, 濃度36-38%)
C:炭酸ナトリウム(和光純薬工業株式会社)
TBA:t-ブチルアルコール(和光純薬工業株式会社)
水、R、FおよびCを混合し、R/C=1000 mol mol-1、R/W=0.5 mol mol-1、R/F=0.5 mol mol-1の溶液を調製した。スターラーで2 h撹拌後、30℃に保ったインキュベーター内で2日間、その後60℃で3日間静置した。試料がゲル化していることを確認し、過剰量のTBAに3日間浸漬することで、ゲル内の水を除去した。予備凍結後に-10℃において真空ポンプで脱気することにより、2日間凍結乾燥を行った。乾燥した試料は窒素雰囲気下で5 ℃ min-1で1000℃まで昇温し、この温度で4 h炭素化し、CGを得た。
1.3 実験操作
(1)TiO2の析出
1)反応管の石英フィルター上に炭素試料(約200 mg)を設置。
2)反応管内を真空ポンプで脱気し、10℃ min-1の昇温速度で反応管を昇温した。
3)設定温度(180℃)まで昇温されているのを確認した後、電磁弁の開閉プログラム(60 s閉、0.1 s開)を開始し原料液の導入を行った。この条件での導入量は1回50μLずつ、100回(合計5 mL)である。これにより原料の断続的供給を行った。
4)真空ポンプを停止した後、温度調節器の電源を切り、反応管を冷却した。
5)100℃程度まで冷却したのを確認し、反応管を取り出し、反応管中心部にある石英フィルター上の生成物を回収した。
(2)試料の熱処理
1)(1)の操作でTiO2を析出させた試料をセラミックスボートに載せ、横型管状炉(アサヒ理化製作所、ARF-30K)に設置した石英管(外径1インチ、長さ60 cm)内の中心部に導入した。
2)100 mL min-1で窒素を流通させながら、5℃min-1で700℃まで昇温し、この温度で1 h保持した。
3)室温まで冷却後、反応管から熱処理試料を回収した。
2. 評価方法
2.1 生成物の観察
得られた生成物は電界放出型走査電子顕微鏡(Field-Emission Scanning Electron Microscope: FE-SEM, JSM-6600F; JEOL)、透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope: TEM, JEM-2010; JEOL)により観察した。
FE-SEM観察に向け、試料台にカーボンテープを貼り、その上に薄く試料をのせた。この試料台をFE-SEMに挿入し、印加電圧15.0 kVで観察を行った。
TEM観察に向け、試料を超音波処理によりエタノール中に分散させ、マイクログリッド(日新EM(株), 200 mesh Cu)上に数滴滴下した後、乾燥させた。この試料グリッドをTEMに挿入し、印加電圧200 kVで観察した。
2.2 TiO2含有量の測定
TiO2複合試料のTiO2含有量は熱重量分析(TGA, 島津製作所; TGA-50H)と(DTG, 島津製作所; DTA-50)により測定した。試料を白金製のセル(高さ3 mm, 直径6 mm)に10 mg程度のせ、20 mL min-1の空気流通下において昇温速度5℃min-1で800℃まで昇温した後800℃で1 h保持し、冷却後回収し残留していた重量をTiO2重量とした。
2.3 結晶構造解析
結晶構造の解析を粉末X線回折測定装置(試料水平型多目的X線回折装置Ultima IV: Rigaku)により行った。なお、詳細な測定条件は表1に示した。
2.4 細孔構造の解析
試料の細孔構造の解析を吸着測定装置(マイクロトラック・ベル; BELSORP miniII)により行った。吸着測定前に試料の前処理として、窒素流通下、250℃で4 h保持し、試料中に含まれる水分等を除去した。なお、吸着測定温度は-196℃、吸着質はN2として測定を行った。
細孔容積の違いによるTiO2析出量の変化を表2に示す。尚、CNFは細孔を有さず、参考例として挙げた。
本発明の複合体において、酸化チタンなどの金属酸化物の含有量は、複合体を酸素雰囲気中で加熱することで、炭素を燃焼させたときの重量変化から求めることができる。金属酸化物の析出量は用いた多孔質炭素の細孔構造により変化し、細孔径と細孔容積が大きい場合の方が、析出量が大きくなる傾向を示す(表2参照)。
複合体の外観を図3に示す。図4には、加熱処理前後のXRD及び透過型電子顕微鏡写真を示す。図5に窒素吸着測定結果から計算した細孔径分布を示す。図3から、得られた複合体の走査型電子顕微鏡観察から、多孔質炭素外表面への析出物はほとんど見られず、かつ図4から細孔内に酸化チタンが析出していることが示された。このことは、図5に示す細孔径分布から、析出後にメソ孔容積が減少していることからも確認され、細孔容積に応じてTiO2析出量が変化していることも確認した。図4の透過型電子顕微鏡観察およびX線回折測定より、アモルファス状に析出したTiO2は熱処理により粒径5 nm以下の微小なアナターゼ結晶になり(結晶性向上)、多孔質炭素細孔内に均一に担持されていることが観察された。
実施例2 電極作製
1)実施例1で作製した試料:カーボンブラック(電気化学工業(株) デンカブラック):ポリフッ化ビニリデン(クレハ(株), KFポリマーL #1120)が8:1:1となるように秤量した。
2)混合物に1-メチル-2-ピロリドン(和光純薬工業(株), 和光特級, 99.0%)を数滴加え、あわとり練太郎(シンキー(株), AR-100)を用いて3 min遊星混合しスラリーを作製した。
3)銅箔の上にこのスラリーをのせ、ベーカー式アプリケーター(テスター(株), SA-201)を用いて厚さ5 milに伸ばした。
4)スラリーを塗布した銅箔をホットプレート(アズワン(株), NINOS ND-2)で80℃、1 h空気中で乾燥し、電極打ち抜き器(宝泉, 直径16 mm)で円形に切り抜いた。
5)作製した電極をグローブボックスのパスボックス内で、10 h、120℃で真空乾燥した後、Ar雰囲気のグローブボックス内へ入れた。
6)グローブボックス内で三極式セルを組み立てた。
使用試薬・部材
対極・参照極: 金属リチウム(本城金属(株), 厚さ0.2 mm)
セパレーター: CELGARD2400, ポリポア(株), 直径24 mmに切り抜いて使用
電解液: LiPF6 1 mol/L EC:DEC(1:1 v/v%), キシダ化学(株)
測定セル: 三極式セル, 東洋システム(株)
充放電測定
組み立てた三極式セルは電池充放電装置(北斗電工株式会社, HJ-1010mSM8(s))に接続し、25℃に保たれたインキュベーター内で1.0〜2.5 V(vs. Li/Li+)の電位範囲で定電流充放電測定を行った。
図6〜8に電気化学的評価結果を示す。図6に示すように、実施例1で行った窒素雰囲気での加熱処理により、放電容量が向上することが分かる。各種多孔質炭素を用いた複合体の電極特性評価から、メソ孔性炭素及びマクロ孔性炭素から作製した複合体はTiO2の放電容量を十分に活用し、TiO2重量当たり200 mAh/g付近の容量が得られ(図7)、高速充放電特性も優れていることが判明し、複合体中のTiO2は十分な導電パスを有していることが確認された。細孔径の大きい試料ほど高いレート特性を示した。特にマクロ孔性炭素を用いた複合体(Cnovel MJ(4)150/TiO2ナノ複合体)は、10000サイクル後にも約80%の容量を保っており、15000mA/gもの高電流密度においても約半分の容量を利用できた(図8)ことから、長寿命かつ優れた高速充放電性能を有していることが判明した。
図7におけるTiO2重量当たりの容量計算方法は以下のとおりである。
参考例1(連続流通式CVD)
実施例1で用いた実験装置と同様の反応管の石英フィルター上に炭素試料であるCNovel MJ(4)150(約200 mg)を設置し、反応管内を設定温度(180℃)まで昇温した後、反応管上方から窒素を連続的に100mL/minで流通させ、反応管高温部にマイクロフィーダーにて原料液チタンテトライソプロポキシドを50μL/minで100分間導入した。その後、窒素100mL/min流通下において700℃で1時間熱処理し、石英フィルター上の生成物を回収した。生成物の観察及びTiO2含有量の測定は、実施例1の2.評価方法と同様に実施した。TEM写真及びTiO2-の担持量(含有量)を図9(A)に示す。比較として図9(C)に図4(a)のVLP-CVDで調製した本発明のTiO2-炭素材料複合体を示す。TEM写真ではTiO2の粒径が大きく (10〜20 nm) 凝集していることがわかる。
参考例2(減圧連続導入CVD)
実施例1で用いた実験装置と同様の反応管の石英フィルター上に炭素試料であるCNovel MJ(4)150(約200 mg)を設置し、反応管内を設定温度(180℃)まで昇温した後、反応管下方から真空ボンプで脱気し、反応管高温部にマイクロフィーダーにて原料液チタンテトライソプロポキシドを50μL/minで100分間導入した。その後、連続的な窒素100mL/min流通下において700℃で1時間熱処理し、石英フィルター上の生成物を回収した。生成物の観察及びTiO2含有量の測定は、実施例1の2.評価方法と同様に実施した。TEM写真及びTiO2-の担持量(含有量)を図9(B)に示す。比較として図9(C)に図4(a)のVLP-CVDで調製した本発明のTiO2-炭素材料複合体を示す。TEM写真ではTiO2の粒径が大きく (10〜20 nm) 凝集していることがわかる。
参考例1及び2と実施例1のTEM写真(図4(a))を対比すると、参考例1及び2に示す一般的なCVD法では細孔内へ微小なTiO2ナノ粒子を担持することが困難であるが、本発明の手法を用いることで数nmの粒径のTiO2ナノ粒子を炭素材料の細孔内に担持することができることが分かる。
参考例3(充放電測定)
参考例1及び2において調製したTiO2-炭素材料複合体を用いて、実施例2と同様に電極を作製し、実施例2と同様の条件で定電流充放電測定を行った。図10(A)に充放電カーブを示し、(B)にレート特性評価結果を示す。これらの結果から、参考例1及び2に示す一般的な連続導入CVDで得られたTiO2/Cナノ複合体と比べて、VLP-CVD法で作製した本発明のTiO2/Cナノ複合体は高容量で高速充放電可能であることが分かる。
実施例3
3.1 実験操作
(1)SnO2の析出
1)反応管の石英フィルター上に炭素試料であるCNovel MJ(4)030またはCNovel MJ(4)150(約200 mg)を設置。
2)反応管内を真空ポンプで脱気して管内圧力を500 Paとし、10℃ min-1の昇温速度で反応管を昇温した。
3)設定温度(80℃または100℃)まで昇温されているのを確認した後、電磁弁の開閉プログラム(60 s閉、0.1 s開)を開始し原料液であるスズ(IV)イソプロポキシドの導入を行った。この条件での導入量は1回50μLずつ、50回または100回(合計2.5mLまたは5 mL)である。
4)真空ポンプを停止した後、温度調節器の電源を切り、反応管を冷却した。
5)100℃程度まで冷却したのを確認し、反応管を取り出し、反応管中心部にある石英フィルター上の生成物を回収した。
(2)試料の熱処理
1)(1)の操作でSnO2を析出させた試料をセラミックスボートに載せ、横型管状炉(アサヒ理化製作所、ARF-30K)に設置した石英管(外径1インチ、長さ60 cm)内の中心部に導入した。
2)100 mL min-1で窒素を流通させながら、5℃min-1で700℃まで昇温し、この温度で1 h保持した。
3)室温まで冷却後、反応管から熱処理試料を回収した。
3.2 評価方法
生成物の観察及びSnO2含有量の測定は、実施例1の2.評価方法と同様に実施した。昇温設定温度を100℃とし、かつスズ(IV)イソプロポキシドの導入量を合計5 mLとして得られたSnO2-炭素材料複合体のTEM写真及びSnO2-の担持量(含有量)を図11に示す。(A)細孔径150 nmの多孔質炭素および(B)30 nmの多孔質炭素の細孔内にそれぞれ10 nm以下の微小なSnO2ナノ粒子が均一に担持された複合体が得られた。
3.3 充放電測定
3.1において調製したSnO2-炭素材料複合体を用いて、実施例2と同様に電極を作製し、実施例2と同様の条件で定電流充放電測定を行った。図12に電気化学的評価結果を示す。(A) は異なる多孔質炭素から得られた複合体の充放電特性(反応温度:100oC、原料導入量:5 mL)であり、(B) は異なる反応温度で得られた複合体の充放電特性(多孔質炭素:CNovel150、原料導入量:2.5 mL)である。(A)の結果は、いずれの複合体もSnO2の容量を活用できている細孔径の大きいCNovel150を担体に用いた場合、SnO2担持量は少ないにも関わらず高容量かつ高レート特性であることを示す。(B)の結果は、反応温度が100℃よりも80℃の方が担持量が多く、高容量が得られることを示す。(A)(に示すように、実施例1で行った窒素雰囲気での加熱処理により、放電容量が向上することが分かる。本発明のVLP-CVD法によれば、SnO2ナノ粒子の担持も可能であり、SnO2ナノ粒子担持炭素材料複合体は、リチウムイオン電池の高容量負極材料としての活用が期待できる。
実施例4
4.1 実験操作
(1)V2O5の析出
1)反応管の石英フィルター上に炭素試料であるCNovel MJ(4)150(約200 mg)を設置。
2)反応管内を真空ポンプで脱気して管内圧力を500 Paとし、10℃ min-1の昇温速度で反応管を昇温した。
3)設定温度(100℃)まで昇温されているのを確認した後、電磁弁の開閉プログラム(60 s閉、0.1 s開)を開始し原料液であるバナジウム(V) オキシトリイソプロポキシドの導入を行った。この条件での導入量は1回50μLずつ、20回合計1 mLである。
4)真空ポンプを停止した後、温度調節器の電源を切り、反応管を冷却した。
5)100℃程度まで冷却したのを確認し、反応管を取り出し、反応管中心部にある石英フィルター上の生成物を回収した。
(2)試料の熱処理
1)(1)の操作でV2O5を析出させた試料をセラミックスボートに載せ、横型管状炉(アサヒ理化製作所、ARF-30K)に設置した石英管(外径1インチ、長さ60 cm)内の中心部に導入した。
2)100 mL min-1で窒素を流通させながら、5℃min-1で700℃まで昇温し、この温度で1 h保持した。
3)室温まで冷却後、反応管から熱処理試料を回収した。
4.2 評価方法
生成物の観察及びV2O5含有量の測定は、実施例1の2.評価方法と同様に実施した。得られたSnO2-炭素材料複合体のTEM写真及びV2O5-の担持量(含有量)を図13に示す。細孔径150 nmの多孔質炭素の細孔内にそれぞれ10 nm以下の微小なV2O5ナノ粒子が均一に担持された複合体が得られた。得られた複合体は、触媒としての利用が期待される。
本発明は、多孔体−金属前駆体の複合体に関する分野に有用であり、かつリチウムイオンキャパシタの電極材料に関する分野に有用である。

Claims (16)

  1. 多孔体の細孔内に金属酸化物を担持させて、金属酸化物-多孔体複合体を製造する方法であって、
    多孔体を減圧下に置き、かつ金属酸化物の前駆体の分解温度まで加熱する工程(1)、
    減圧下、かつ加熱下の多孔体に、液体状の金属酸化物の前駆体を断続的に繰り返し供給し、多孔体の細孔内に前駆体の分解物を析出させる工程(2)、及び
    工程(2)における断続的繰り返し供給後に、細孔内に前駆体及び/又はその分解物が析出した多孔体を、減圧下又は不活性雰囲気下、工程(1)及び(2)より高い温度で加熱して、金属酸化物-多孔体複合体を調製する工程(3)、
    を含む、前記方法。
  2. 工程(2)における断続的繰り返し供給の回数は10〜1000回の範囲である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 工程(2)における断続的繰り返し供給は、前駆体の供給時間と前駆体の供給停止時間との繰り返しからなり、前駆体の供給時間は0.01〜2秒の範囲、前駆体の供給停止時間は、1〜600秒の範囲である、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 工程(1)、(2)及び(3)における減圧は、0.1hPa(10Pa)〜1kPa(1000Pa)の範囲である、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前駆体は、金属アルコキシド又は金属塩化物である、請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 金属酸化物-多孔体複合体を基準とした金属酸化物の担持量は、1〜90質量%の範囲である、請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 金属酸化物の金属は、Ti、Si、Ni、V、Sn、Zr、Ta、及びGeからなる少なくとも1種である、請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 多孔体は、細孔容積が0.1〜10cm3(g−carbon)-1の範囲であり、平均細孔径が1〜500nmの範囲である、請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 多孔体は、多孔質炭素材料である、請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
  10. 多孔質炭素材料と金属酸化物との複合体であって、
    金属酸化物の一部又は全部は、多孔質炭素材料の細孔内に存在する、前記複合体。
  11. 多孔質炭素材料は、細孔容積が0.1〜10cm3(g−carbon)-1の範囲であり、平均細孔径が1〜500nmの範囲であり、かつ複合体を基準とした金属酸化物の担持量は、1〜90質量%の範囲である、請求項10に記載の複合体。
  12. 金属酸化物の金属は、Ti、Si、Ni、V、Sn、Zr、Ta、及びGeからなる少なくとも1種である、請求項10又は11に記載の複合体。
  13. 金属酸化物がアナターゼ型二酸化チタンである請求項10又は11に記載の複合体。
  14. 負極材料として用いられる請求項10〜13のいずれかに記載の複合体。
  15. リチウムイオンキャパシタ負極用の材料として用いられる請求項14に記載の複合体。
  16. 触媒として用いられる請求項10〜13のいずれかに記載の複合体。
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