JPWO2019045028A1 - 非破壊検査方法及び非破壊検査装置 - Google Patents
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Abstract
試料に電流を流して発生する2次元磁場分布を測定して試料の異常箇所を検出するにあたり、異常箇所に起因する微弱磁場変化を効果的に強調し、精度よく異常箇所を検出する。試料1に電流を流して発生する2次元磁場分布を測定して試料の異常箇所14を検出する非破壊検査方法において、試料内の主電流が流れる方向13に対し平行な方向Yについて2次元磁場分布の空間差分をとった2次元空間差分分布を算出する。空間差分をとる磁場成分は、主電流が流れる方向に対し垂直な方向Xの磁場成分とする。
Description
本発明は、非破壊検査方法及び非破壊検査装置に関する。
非破壊検査の分野において試料から発生する磁場分布を測定する磁場分布測定装置が知られている。また、測定された磁場分布から異常箇所を特定するために磁場分布データを空間差分処理する方法が知られている。
特許文献1では、コンクリートに埋設される鉄筋の非破壊検査で、鉄筋の長手方向に沿って自然磁界による磁束密度を測定し、鉄筋の長手方向について測定値の微分値を算出することで、異常箇所を検出しようとする。
特許文献2では、人体頭部等を対象に2つの2次元センサーアレイを、それらの配置面の法線方向に離して配置することで3次元磁場分布を得て、その法線方向について微分値を取得する。
特許文献1では、コンクリートに埋設される鉄筋の非破壊検査で、鉄筋の長手方向に沿って自然磁界による磁束密度を測定し、鉄筋の長手方向について測定値の微分値を算出することで、異常箇所を検出しようとする。
特許文献2では、人体頭部等を対象に2つの2次元センサーアレイを、それらの配置面の法線方向に離して配置することで3次元磁場分布を得て、その法線方向について微分値を取得する。
しかし、特許文献1に記載の発明においては、自然磁界を対象とするので主たる電流方向は存在せず、主たる電流方向に基づき特定される方向についての空間差分が得られない。また特許文献1に記載の発明においては、磁場分布も1次元であるから、2次元磁場分布における空間差分が得られない。
特許文献2に記載の発明においては、人体頭部等を対象にするので主たる電流方向は存在せず、主たる電流方向に基づき特定される方向についての空間差分が得られない。また特許文献2に記載の発明においては、2次元センサーアレイの配置面の法線方向に差分を算出するから、2以上の2次元センサーアレイによる3次元磁場分布が必要であり、対象物に対向する2次元磁場分布における空間差分が得られない。
特許文献2に記載の発明においては、人体頭部等を対象にするので主たる電流方向は存在せず、主たる電流方向に基づき特定される方向についての空間差分が得られない。また特許文献2に記載の発明においては、2次元センサーアレイの配置面の法線方向に差分を算出するから、2以上の2次元センサーアレイによる3次元磁場分布が必要であり、対象物に対向する2次元磁場分布における空間差分が得られない。
本発明は以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、試料に電流を流して発生する2次元磁場分布を測定して試料の異常箇所を検出するにあたり、当該2次元磁場分布について空間差分をとる方向を主たる電流方向に基づき特定することにより、異常箇所に起因する微弱磁場変化を効果的に強調し、精度よく異常箇所を検出することを課題とする。
以上の課題を解決するための請求項1記載の発明は、試料に電流を流して発生する2次元磁場分布を測定して試料の異常箇所を検出する非破壊検査方法において、
試料内の主電流が流れる方向に対し平行な方向について前記2次元磁場分布の空間差分をとった2次元空間差分分布を算出する非破壊検査方法である。
試料内の主電流が流れる方向に対し平行な方向について前記2次元磁場分布の空間差分をとった2次元空間差分分布を算出する非破壊検査方法である。
請求項2記載の発明は、前記空間差分をとる磁場成分は、前記主電流が流れる方向に対し垂直な方向の磁場成分である請求項1に記載の非破壊検査方法である。
請求項3記載の発明は、前記主電流が流れる方向に対し垂直な方向の磁場成分を対象に、主電流が流れる方向に対し平行な方向について空間差分をとって算出できる2次元空間差分分布を、電流垂直成分の電流平行差分の2次元空間差分分布というとき、
電流垂直成分の電流平行差分の2次元空間差分分布、電流平行成分の電流平行差分の2次元空間差分分布、電流垂直成分の電流垂直差分の2次元空間差分分布、電流平行成分の電流垂直差分の2次元空間差分分布の順で優先順位が高いとして、
前記優先順位が高い順で前記2次元空間差分分布を評価し、試料の異常箇所の有無、位置の特定を行う請求項1又は請求項2に記載の非破壊検査方法である。
電流垂直成分の電流平行差分の2次元空間差分分布、電流平行成分の電流平行差分の2次元空間差分分布、電流垂直成分の電流垂直差分の2次元空間差分分布、電流平行成分の電流垂直差分の2次元空間差分分布の順で優先順位が高いとして、
前記優先順位が高い順で前記2次元空間差分分布を評価し、試料の異常箇所の有無、位置の特定を行う請求項1又は請求項2に記載の非破壊検査方法である。
請求項4記載の発明は、前記2次元磁場分布に基づき前記主電流が流れる方向を決定する請求項1から請求項3のうちいずれか一に記載の非破壊検査方法である。
請求項5記載の発明は、一のロットの最初の試料の前記2次元磁場分布に基づき、同試料及び同ロットの他の試料の前記主電流が流れる方向を決定する請求項1から請求項4のうちいずれか一に記載の非破壊検査方法である。
請求項6記載の発明は、磁気センサーを2次元に配列させた2次元センサーアレイを用い、前記2次元センサーアレイに属する磁気センサーの同期した磁気検出により、前記2次元磁場分布を取得する請求項1から請求項5のうちいずれか一に記載の非破壊検査方法である。
請求項7記載の発明は、磁気センサーを2次元に配列させた2次元センサーアレイを用いて、
まず試料の検査対象全域を対象に前記2次元センサーアレイに属する磁気センサーから一又は複数個置きに検出信号を取得することで空間分解能の粗い2次元磁場分布を取得し、当該空間分解能の粗い2次元磁場分布に基づき、試料の異常箇所の存在が疑われる領域を限定し、
次いで前記疑われる領域を対象に前記空間分解能の細かい2次元磁場分布を取得し、当該空間分解能の細かい2次元磁場分布に基づき、試料の異常箇所の有無、位置の特定を行う請求項1から請求項6のうちいずれか一に記載の非破壊検査方法である。
まず試料の検査対象全域を対象に前記2次元センサーアレイに属する磁気センサーから一又は複数個置きに検出信号を取得することで空間分解能の粗い2次元磁場分布を取得し、当該空間分解能の粗い2次元磁場分布に基づき、試料の異常箇所の存在が疑われる領域を限定し、
次いで前記疑われる領域を対象に前記空間分解能の細かい2次元磁場分布を取得し、当該空間分解能の細かい2次元磁場分布に基づき、試料の異常箇所の有無、位置の特定を行う請求項1から請求項6のうちいずれか一に記載の非破壊検査方法である。
請求項8記載の発明は、空間周波数フィルターをかけて、異常箇所の磁場変化から分離して試料の電極付近の磁場分布を取り除いた前記2次元空間差分分布を算出する請求項1から請求項7のうちいずれか一に記載の非破壊検査方法である。
請求項9記載の発明は、異常箇所が検出できた試料に対し、当該異常箇所にマーキングを行い、当該異常箇所の位置を後の検査で認識できるようにする請求項1から請求項8のうちいずれか一に記載の非破壊検査方法である。
請求項10記載の発明は、試料の異常箇所を検出するために当該試料に電流を流して発生する2次元磁場分布を測定する非破壊検査装置において、
試料内の主電流が流れる方向に対し平行な方向について前記2次元磁場分布の空間差分をとった2次元空間差分分布を算出する制御装置を有する非破壊検査装置である。
試料内の主電流が流れる方向に対し平行な方向について前記2次元磁場分布の空間差分をとった2次元空間差分分布を算出する制御装置を有する非破壊検査装置である。
請求項11記載の発明は、前記空間差分をとる磁場成分は、前記主電流が流れる方向に対し垂直な方向の磁場成分である請求項10に記載の非破壊検査装置である。
請求項12記載の発明は、前記主電流が流れる方向に対し垂直な方向の磁場成分を対象に、主電流が流れる方向に対し平行な方向について空間差分をとって算出できる2次元空間差分分布を、電流垂直成分の電流平行差分の2次元空間差分分布というとき、
電流垂直成分の電流平行差分の2次元空間差分分布、電流平行成分の電流平行差分の2次元空間差分分布、電流垂直成分の電流垂直差分の2次元空間差分分布、電流平行成分の電流垂直差分の2次元空間差分分布の順で優先順位が高いとして、
前記制御装置は、前記優先順位が高い順で前記2次元空間差分分布を表示するか又は、前記優先順位が高い順で前記2次元空間差分分布を対象にして、試料の異常箇所の検出処理を実行する請求項10又は請求項11に記載の非破壊検査装置である。
電流垂直成分の電流平行差分の2次元空間差分分布、電流平行成分の電流平行差分の2次元空間差分分布、電流垂直成分の電流垂直差分の2次元空間差分分布、電流平行成分の電流垂直差分の2次元空間差分分布の順で優先順位が高いとして、
前記制御装置は、前記優先順位が高い順で前記2次元空間差分分布を表示するか又は、前記優先順位が高い順で前記2次元空間差分分布を対象にして、試料の異常箇所の検出処理を実行する請求項10又は請求項11に記載の非破壊検査装置である。
請求項13記載の発明は、前記制御装置は、前記2次元磁場分布に基づき前記主電流が流れる方向を決定する請求項10から請求項12のうちいずれか一に記載の非破壊検査装置である。
請求項14記載の発明は、磁気センサーを2次元に配列させた2次元センサーアレイを備え、前記2次元センサーアレイに属する磁気センサーの同期した磁気検出により、前記2次元磁場分布を取得する請求項10から請求項13のうちいずれか一に記載の非破壊検査装置である。
請求項15記載の発明は、磁気センサーを2次元に配列させた2次元センサーアレイを備え、
前記制御装置は、
まず試料の検査対象全域を対象に前記前記2次元センサーアレイに属する磁気センサーから一又は複数個置きに検出信号を取得することで空間分解能の粗い2次元磁場分布を取得し、当該空間分解能の粗い2次元磁場分布に基づき、試料の異常箇所の存在が疑われる領域を限定し、
次いで前記疑われる領域を対象に前記空間分解能の細かい2次元磁場分布を取得し、当該空間分解能の細かい2次元磁場分布に基づき、試料の異常箇所の検出処理を実行する請求項10から請求項14のうちいずれか一に記載の非破壊検査装置である。
前記制御装置は、
まず試料の検査対象全域を対象に前記前記2次元センサーアレイに属する磁気センサーから一又は複数個置きに検出信号を取得することで空間分解能の粗い2次元磁場分布を取得し、当該空間分解能の粗い2次元磁場分布に基づき、試料の異常箇所の存在が疑われる領域を限定し、
次いで前記疑われる領域を対象に前記空間分解能の細かい2次元磁場分布を取得し、当該空間分解能の細かい2次元磁場分布に基づき、試料の異常箇所の検出処理を実行する請求項10から請求項14のうちいずれか一に記載の非破壊検査装置である。
請求項16記載の発明は、前記制御装置は、空間周波数フィルターをかけて、異常箇所の磁場変化から分離して試料の電極付近の磁場分布を取り除いた前記2次元空間差分分布を算出する請求項10から請求項15のうちいずれか一に記載の非破壊検査装置である。
請求項17記載の発明は、マーキング装置を備え、
前記制御装置は、前記マーキング装置を制御して、異常箇所が検出できた試料に対し、当該異常箇所にマーキングを行い、当該異常箇所の位置を後の検査で認識できるようにする請求項10から請求項16のうちいずれか一に記載の非破壊検査装置である。
前記制御装置は、前記マーキング装置を制御して、異常箇所が検出できた試料に対し、当該異常箇所にマーキングを行い、当該異常箇所の位置を後の検査で認識できるようにする請求項10から請求項16のうちいずれか一に記載の非破壊検査装置である。
本発明によれば、試料に電流を流して発生する2次元磁場分布を測定して試料の異常箇所を検出するにあたり、当該2次元磁場分布について空間差分をとる方向を主たる電流方向に基づき特定することにより、異常箇所に起因する微弱磁場変化を効果的に強調し、精度よく異常箇所を検出することができる。
以下に本発明の一実施形態につき図面を参照して説明する。以下は本発明の一実施形態であって本発明を限定するものではない。
図1又は図2、図3に示す試料1を測定対象とする。試料1は、薄型のリチウムイオン電池であり、XY平面上に広く、XY平面に垂直なZ方向に薄く形成されており、+極11、及び−極12を有する。図1に示す試料1は、Y方向の両端に+極11と−極12を互いにZ方向にギャップを設けて有し、図2に示す試料1は、Y方向の一端に+極11及び−極12を互いにX方向及びZ方向にギャップを設けて有し、図3に示す試料1は、Y方向の一端に+極11及び−極12を互いにZ方向にギャップを設けて有する。それぞれで、試料内の主電流が流れる方向13が図示するように異なる。
図4に本実施形態で用いる一例の非破壊検査装置2の構成ブロック図を示す。非破壊検査装置2は、磁気センサー21を2次元に配列させた2次元センサーアレイ22と、各磁気センサー21の検出値をデジタル変換するとともに2次元センサーアレイ22の2次元座標上の各磁気センサー21の位置情報と同検出値とを対応させた形式のデータを生成するデータ生成部23と、制御装置としてのCPU(Central Processing Unit)24のほか、ROM(Read Only Memory)25、RAM(Random access memory)26,表示部27、操作部28、通信インターフェース29等を備える。
試料1のX・Y・Z方向と2次元センサーアレイ22のX・Y・Z方向を合せて、試料1に対し2次元センサーアレイ22をZ方向に近接配置した上で、試料1に電流を流して発生する2次元磁場分布を2次元センサーアレイ22を介して測定する。
図1に示す試料1を参照する。試料1に異常箇所14があると、異常箇所14に局所的な電流が流れ、微弱な磁場を発生させる。通常の+極11から−極12への主電流が−Y方向(方向13)に流れ、発生する磁場はビオ・サバールの法則よりX・Z成分を有する周回磁場(図中においてY軸回りのループ状に示す)となる。
異常箇所14での磁場はZ方向への局所的な電流よりX・Y成分を有する周回磁場(図中においてZ軸回りのサークル状に示す)となって発生する。磁場強度は重ねあわせより、XY平面にて2次元磁場分布を取得すると主電流に起因するX、Z成分の大きな磁場と異常箇所14に流れる微弱な電流を起因とするX・Y成分の小さな磁場が合わさった信号となる。
図1に示す試料1を参照する。試料1に異常箇所14があると、異常箇所14に局所的な電流が流れ、微弱な磁場を発生させる。通常の+極11から−極12への主電流が−Y方向(方向13)に流れ、発生する磁場はビオ・サバールの法則よりX・Z成分を有する周回磁場(図中においてY軸回りのループ状に示す)となる。
異常箇所14での磁場はZ方向への局所的な電流よりX・Y成分を有する周回磁場(図中においてZ軸回りのサークル状に示す)となって発生する。磁場強度は重ねあわせより、XY平面にて2次元磁場分布を取得すると主電流に起因するX、Z成分の大きな磁場と異常箇所14に流れる微弱な電流を起因とするX・Y成分の小さな磁場が合わさった信号となる。
異常箇所14の磁場分布を取得するためには主電流が起因となる磁場分布をできるだけ取り除いて評価したい。図1に示す試料1の構成ではX・Z成分に大きな磁場を有し、周回形状をしているためX成分はX方向に強度が変化した分布となる。異常箇所14の磁場分布変化を検出するには背景となる主電流起因の磁場をキャンセルしたいが、空間差分を取る場合、X方向に差分をとるよりもY方向に差分を取る方が背景分布の変化が少なく、より精度よく磁場変化を取得することが可能となる。
また、異常箇所14から発生する磁場成分はX成分かY成分が主となるが、差分をY方向でとる場合はX成分のほうが差分による変化の強調の効果が高かった。
以上より、図1に示す試料1では主電流がY方向であるため、2次元磁場分布をX磁場成分で取得し、Y方向の差分を算出することが最も異常箇所14の磁場変化を強調することができ、精度よく異常箇所14のXY座標を推定することが可能となる。
また、異常箇所14から発生する磁場成分はX成分かY成分が主となるが、差分をY方向でとる場合はX成分のほうが差分による変化の強調の効果が高かった。
以上より、図1に示す試料1では主電流がY方向であるため、2次元磁場分布をX磁場成分で取得し、Y方向の差分を算出することが最も異常箇所14の磁場変化を強調することができ、精度よく異常箇所14のXY座標を推定することが可能となる。
非破壊検査装置2は、2次元磁場分布を測定し、さらに2次元磁場分布から以下の2次元空間差分分布を算出する。
具体的な測定結果の一例を図5から図11に示す。
図1に示す試料1を対象に測定した結果として、X磁場成分の2次元磁場分布を図5に、X磁場成分のX方向の差分をとった2次元空間差分分布を図6に、X磁場成分のY方向の差分をとった2次元空間差分分布を図7に、Y磁場成分の2次元磁場分布を図8に、Y磁場成分のX方向の差分をとった2次元空間差分分布を図9に、Y磁場成分のY方向の差分をとった2次元空間差分分布を図10に示す。
具体的な測定結果の一例を図5から図11に示す。
図1に示す試料1を対象に測定した結果として、X磁場成分の2次元磁場分布を図5に、X磁場成分のX方向の差分をとった2次元空間差分分布を図6に、X磁場成分のY方向の差分をとった2次元空間差分分布を図7に、Y磁場成分の2次元磁場分布を図8に、Y磁場成分のX方向の差分をとった2次元空間差分分布を図9に、Y磁場成分のY方向の差分をとった2次元空間差分分布を図10に示す。
図5A,6A,7A,8A,9A,10Aを参照すると中央右寄りにリーク箇所があり、図5B,6B,7B,8B,9B,10Bに拡大図を示す。これらの分布図を参照すると、X成分やY成分のデータからもリーク位置は検出できるが、差分を取ったグラフのほうがより鮮明に位置を特定できる。
各差分の中ではX磁場成分のY方向の差分、Y磁場成分のY方向の差分が先の説明のより主電流に平行な方向13の差分であることより差が大きくなっている。X磁場成分のX方向の差分、Y磁場成分のX方向の差分でも特定は可能である。それぞれの差分の相対的な差を図11にブラフと表で示す。(X磁場成分のY方向の差分)>(Y磁場成分のY方向の差分)>>(X磁場成分のX方向の差分)>(Y磁場成分のX方向の差分)の順に検出しやすい。差分にて評価する場合はなるべく差が大きくなるような組合せより換算し評価する方が有利となる。
図11A,Cは、図5から図10の各分布から異常箇所を通る断面を切り取った一次元分布のグラフであり、図11Aは異常がある場合のグラフ、図11Bはそのうち異常箇所の座標Eにおける値を記載したものであり、図11Cは異常がない場合のグラフである。
特に図11Bの表を参照すればわかるように、上述した順序に従って異常箇所の空間差分が大きい。
各差分の中ではX磁場成分のY方向の差分、Y磁場成分のY方向の差分が先の説明のより主電流に平行な方向13の差分であることより差が大きくなっている。X磁場成分のX方向の差分、Y磁場成分のX方向の差分でも特定は可能である。それぞれの差分の相対的な差を図11にブラフと表で示す。(X磁場成分のY方向の差分)>(Y磁場成分のY方向の差分)>>(X磁場成分のX方向の差分)>(Y磁場成分のX方向の差分)の順に検出しやすい。差分にて評価する場合はなるべく差が大きくなるような組合せより換算し評価する方が有利となる。
図11A,Cは、図5から図10の各分布から異常箇所を通る断面を切り取った一次元分布のグラフであり、図11Aは異常がある場合のグラフ、図11Bはそのうち異常箇所の座標Eにおける値を記載したものであり、図11Cは異常がない場合のグラフである。
特に図11Bの表を参照すればわかるように、上述した順序に従って異常箇所の空間差分が大きい。
X磁場成分のY方向の差分が最も異常箇所強調の効果が高いが、他の組合せでも差分による異常箇所強調効果はあるため、(X磁場成分のY方向の差分)、(Y磁場成分のY方向の差分)、(X磁場成分のX方向の差分)、(Y磁場成分のX方向の差分)の順で優先順位が高いとして、優先順位が高い順で2次元空間差分分布を評価し、試料の異常箇所の有無、位置の特定を行うことが好ましい。
そのために非破壊検査装置2のCPU24は、優先順位が高い順で2次元空間差分分布を表示部27に表示する。例えば、最初に(X磁場成分のY方向の差分)の分布を表示し、操作部28を介したユーザーからの要求に従い次に優先順位が高い分布を表示するという形態で実施する。
又は非破壊検査装置2自身が試料の異常箇所の有無、位置の特定を行うならば、非破壊検査装置2のCPU24は、優先順位が高い順で2次元空間差分分布を対象にして、試料1の異常箇所の検出処理を実行する。例えば、最初に(X磁場成分のY方向の差分)の分布を対象に複数のレベルの閾値処理にて異常箇所の有無を一定の信頼性をもって判断できた場合はこれにて終了し、その他の場合は次に優先順位が高い分布を対象に同様の処理をする形態で実施する。異常箇所の有無がはっきり判断できた場合は、以降の処理を省くことで短時間に処理でき、異常箇所が顕在化しやすい優先順位が高い順で処理するので判断の信頼性も確保できる。
そのために非破壊検査装置2のCPU24は、優先順位が高い順で2次元空間差分分布を表示部27に表示する。例えば、最初に(X磁場成分のY方向の差分)の分布を表示し、操作部28を介したユーザーからの要求に従い次に優先順位が高い分布を表示するという形態で実施する。
又は非破壊検査装置2自身が試料の異常箇所の有無、位置の特定を行うならば、非破壊検査装置2のCPU24は、優先順位が高い順で2次元空間差分分布を対象にして、試料1の異常箇所の検出処理を実行する。例えば、最初に(X磁場成分のY方向の差分)の分布を対象に複数のレベルの閾値処理にて異常箇所の有無を一定の信頼性をもって判断できた場合はこれにて終了し、その他の場合は次に優先順位が高い分布を対象に同様の処理をする形態で実施する。異常箇所の有無がはっきり判断できた場合は、以降の処理を省くことで短時間に処理でき、異常箇所が顕在化しやすい優先順位が高い順で処理するので判断の信頼性も確保できる。
本発明を実施するには、試料に流れる主たる電流の方向13を決定する必要があるが、まずCU24は試料1の検査対象全域を対象に2次元センサーアレイ22に属する磁気センサー21から一又は複数個置きに検出信号を取得することで空間分解能の粗いX・Y磁場成分の2次元磁場分布を短時間で取得し、取得した2次元磁場分布に基づき主たる方向を決定する。上記ビオ・サバールの法則によるからである。
一度方向を決定できたら同一ロットサンプルでは主電流の方向13はほぼ同じと考えられるので全てのサンプルにて主電流の方向を決定するための測定を行わず最初の測定で代表させることもできる。すなわち、一のロットの最初の試料の2次元磁場分布に基づき、同試料及び同ロットの他の試料すべての主電流が流れる方向を決定する。これにより、大幅な測定時間の短縮ができる。
2次元磁気分布を取得するには磁気センサーを走査させてもよいし、1次元磁気センサーアレイを1方向に走査させてもよいが、本実施形態のように2次元磁気センサーアレイにて一度に取得すると測定時間を大幅に短縮させることができる。その際、2次元磁気センサーアレイのデータ取得タイミングがバラバラであるとそれぞれの磁気センサー21での磁場信号の振幅の位相がずれ正確な評価ができない場合があるため、取得タイミングは同一で行う。すなわち、2次元センサーアレイ22に属する磁気センサー21の同期した磁気検出により、2次元磁場分布を取得する。これにより、上記位相がずれを解消することが可能となる。
また、異常箇所14の検知のための処理のさらなる時間短縮のため、まずCU24は試料1の検査対象全域を対象に2次元センサーアレイ22に属する磁気センサー21から一又は複数個置きに検出信号を取得することで空間分解能の粗い2次元磁場分布を取得し、試料の異常箇所の存在が疑われる領域を限定する。
次いでCU24は前記疑われる領域を対象に空間分解能の細かい2次元磁場分布を取得し、当該空間分解能の細かい2次元磁場分布に基づき、試料1の異常箇所の検出処理を実行する。これにより試料1の検査対象全域を対象に空間分解能の細かい2次元磁場分布を取得することなく、短時間で空間分解能の高い異常検知を行うことができる。
表示部27に2次元空間差分分布を表示することで、ユーザーに試料の異常箇所の存在が疑われる領域を判断させ、操作部28を介したユーザーからの入力により同領域をCU24が認識し、同領域を対象に空間分解能の細かい2次元磁場分布を取得して表示部27に表示することでも、短時間に異常箇所の探索が可能である。
次いでCU24は前記疑われる領域を対象に空間分解能の細かい2次元磁場分布を取得し、当該空間分解能の細かい2次元磁場分布に基づき、試料1の異常箇所の検出処理を実行する。これにより試料1の検査対象全域を対象に空間分解能の細かい2次元磁場分布を取得することなく、短時間で空間分解能の高い異常検知を行うことができる。
表示部27に2次元空間差分分布を表示することで、ユーザーに試料の異常箇所の存在が疑われる領域を判断させ、操作部28を介したユーザーからの入力により同領域をCU24が認識し、同領域を対象に空間分解能の細かい2次元磁場分布を取得して表示部27に表示することでも、短時間に異常箇所の探索が可能である。
図12のフローチャートを参照して処理の一例につき説明する。
図12に示すように最初に全域からXY空間分解能の粗いX・Y磁場成分の2次元磁場分布を取得し(ステップS1)、主電流の方向を決定する(ステップS2)。ここでは、主電流の方向をY方向に決定したとする。ステップS1で取得した粗い2次元磁場分布のうちX磁場成分のものをさらに利用し、Y方向についての空間差分に換算後に異常箇所14の存在が疑われるXY座標を粗いXY空間分解能で選定する(ステップS3,S4)。
選定されたXY座標を中心とした局所領域に対し、細かいXY空間分解能でX磁場成分の2次元磁場分布を取得し(ステップS5)、これをY方向空間差分に変換し(ステップS6)、異常箇所14をより高いXY空間分解能にて特定する(ステップS7)。
図12に示すように最初に全域からXY空間分解能の粗いX・Y磁場成分の2次元磁場分布を取得し(ステップS1)、主電流の方向を決定する(ステップS2)。ここでは、主電流の方向をY方向に決定したとする。ステップS1で取得した粗い2次元磁場分布のうちX磁場成分のものをさらに利用し、Y方向についての空間差分に換算後に異常箇所14の存在が疑われるXY座標を粗いXY空間分解能で選定する(ステップS3,S4)。
選定されたXY座標を中心とした局所領域に対し、細かいXY空間分解能でX磁場成分の2次元磁場分布を取得し(ステップS5)、これをY方向空間差分に変換し(ステップS6)、異常箇所14をより高いXY空間分解能にて特定する(ステップS7)。
以上のように2次元磁場分布を取得し背景効果を除くことを目的として空間差分への換算を行うが、+極11、−極12付近は電極起因の強い磁場変化が発生し、異常箇所14の磁場変化を見つけにくくする。ただし、電極のサイズは異常箇所14のサイズよりもオーダーが大きいため、取得している2次元磁場分布に空間周波数フィルターをほどこすことでおおきな空間周波数の影響を取り除き、電極起因の磁場変化を取り除くことができる。したがって、好ましくはCPU24は、空間周波数フィルターをかけて、異常箇所の磁場変化から分離して試料1の電極11,12付近の磁場分布を取り除いた2次元空間差分分布を算出する。
以上の処理の結果、異常箇所14が検出できた試料1に対し、異常箇所14にマーキングを行い、異常箇所14の位置を後の検査(例えばX線装置、カメラ、断面測定など)で認識できるようにする。これにより、共通箇所について多角的な検査が容易である。そのために、非破壊検査装置2は、2次元センサ―アレイ22が配置されるXY範囲(この範囲に対向して試料1配置される)を画像形成領域としたインクジェットプリンター20をマーキング装置として備え、インクジェットプリンター20を制御して上記マーキングを行う。
(まとめ)
以上説明したように、2次元磁場分布から主電流から発生する磁場分布を空間差分にてキャンセルして異常箇所の磁場変化を強調させたいが、主電流から発生する磁場分布は電流方向に対して垂直成分が多く(ビオ・サバールの法則)なり、主電流方向に対し平行な差分のほうが小さいため、異常箇所の磁場変化を強調させやすい。
上述したように異常箇所の局所的な電流方向は試料に主に流れる電流とは垂直方向が多いため、発生しやすい磁場成分は2次元分布を取得する平面に平行な2つの成分であるが、差分を主電流と平行に取得する場合は差分を取得する方向に対し垂直な磁場成分がさらに望ましい。
上述したように異常箇所から発生する磁場成分は2つあり、差分方向も2つあるが、上記組合せが最も効果が高い。他の組み合わせでも信号強調効果はあるので効果の順に、信号差分処理を行い、異常箇所の信号が顕著に現れる組合せの後で選択的に利用してもよい。
主電流の流れる方向は試料が固有に持っているものであるが、上述したように2方向の成分の2次元磁場分布を測定することで決定することができる。
上述したように同ロットサンプルの場合は主に流れる電流は概ねすべて同じと考えられるため、最初の1つのみ電流方向を決定させる測定を実施し、その後の磁場分布の差分換算にはすでに決定した電流方向を用いることで測定の簡素化・時間短縮を図れる。
2次元磁場部分の測定に用いるセンサーユニットは、上記実施形態のように2次元センサ―アレイが好ましく、磁気センサーを同期させてデータを取得することで容易に空間差分に換算することができる。
上述したように2次元センサーアレイでの磁場分布測定を最初は全体の粗いデータで取得し、異常箇所をおおよそ限定後に、その限定箇所の分布を細かく取得することで時間短縮して精度よく異常箇所の座標を検出できる。
上述したように電極からは特有の磁場分布が発生することが多く、異常箇所からの微弱磁場変化を検出しにくくしているが、空間分解能が違うので空間的なローパスフィルターを測定磁場分布に処理することで電極の影響を取り除いて異常箇所からの微弱磁場を検出しやすくすることができる。
上述したように検出できた試料の異常箇所にマーキングを行うことで、後の装置(例えばX線装置、カメラ、断面測定など)にてマーキング位置を中心におおよその位置を検出しながら異なる検査装置にて詳細測定が効率的に可能となる。
以上説明したように、2次元磁場分布から主電流から発生する磁場分布を空間差分にてキャンセルして異常箇所の磁場変化を強調させたいが、主電流から発生する磁場分布は電流方向に対して垂直成分が多く(ビオ・サバールの法則)なり、主電流方向に対し平行な差分のほうが小さいため、異常箇所の磁場変化を強調させやすい。
上述したように異常箇所の局所的な電流方向は試料に主に流れる電流とは垂直方向が多いため、発生しやすい磁場成分は2次元分布を取得する平面に平行な2つの成分であるが、差分を主電流と平行に取得する場合は差分を取得する方向に対し垂直な磁場成分がさらに望ましい。
上述したように異常箇所から発生する磁場成分は2つあり、差分方向も2つあるが、上記組合せが最も効果が高い。他の組み合わせでも信号強調効果はあるので効果の順に、信号差分処理を行い、異常箇所の信号が顕著に現れる組合せの後で選択的に利用してもよい。
主電流の流れる方向は試料が固有に持っているものであるが、上述したように2方向の成分の2次元磁場分布を測定することで決定することができる。
上述したように同ロットサンプルの場合は主に流れる電流は概ねすべて同じと考えられるため、最初の1つのみ電流方向を決定させる測定を実施し、その後の磁場分布の差分換算にはすでに決定した電流方向を用いることで測定の簡素化・時間短縮を図れる。
2次元磁場部分の測定に用いるセンサーユニットは、上記実施形態のように2次元センサ―アレイが好ましく、磁気センサーを同期させてデータを取得することで容易に空間差分に換算することができる。
上述したように2次元センサーアレイでの磁場分布測定を最初は全体の粗いデータで取得し、異常箇所をおおよそ限定後に、その限定箇所の分布を細かく取得することで時間短縮して精度よく異常箇所の座標を検出できる。
上述したように電極からは特有の磁場分布が発生することが多く、異常箇所からの微弱磁場変化を検出しにくくしているが、空間分解能が違うので空間的なローパスフィルターを測定磁場分布に処理することで電極の影響を取り除いて異常箇所からの微弱磁場を検出しやすくすることができる。
上述したように検出できた試料の異常箇所にマーキングを行うことで、後の装置(例えばX線装置、カメラ、断面測定など)にてマーキング位置を中心におおよその位置を検出しながら異なる検査装置にて詳細測定が効率的に可能となる。
本発明は、リチウムイオン電池等の非破壊検査方法及び非破壊検査装置に利用することができる。
1 試料
2 非破壊検査装置
11 +極
12 −極
13 主電流が流れる方向
14 異常箇所
21 磁気センサー
22 2次元センサーアレイ
2 非破壊検査装置
11 +極
12 −極
13 主電流が流れる方向
14 異常箇所
21 磁気センサー
22 2次元センサーアレイ
Claims (17)
- 試料に電流を流して発生する2次元磁場分布を測定して試料の異常箇所を検出する非破壊検査方法において、
試料内の主電流が流れる方向に対し平行な方向について前記2次元磁場分布の空間差分をとった2次元空間差分分布を算出する非破壊検査方法。 - 前記空間差分をとる磁場成分は、前記主電流が流れる方向に対し垂直な方向の磁場成分である請求項1に記載の非破壊検査方法。
- 前記主電流が流れる方向に対し垂直な方向の磁場成分を対象に、主電流が流れる方向に対し平行な方向について空間差分をとって算出できる2次元空間差分分布を、電流垂直成分の電流平行差分の2次元空間差分分布というとき、
電流垂直成分の電流平行差分の2次元空間差分分布、電流平行成分の電流平行差分の2次元空間差分分布、電流垂直成分の電流垂直差分の2次元空間差分分布、電流平行成分の電流垂直差分の2次元空間差分分布の順で優先順位が高いとして、
前記優先順位が高い順で前記2次元空間差分分布を評価し、試料の異常箇所の有無、位置の特定を行う請求項1又は請求項2に記載の非破壊検査方法。 - 前記2次元磁場分布に基づき前記主電流が流れる方向を決定する請求項1から請求項3のうちいずれか一に記載の非破壊検査方法。
- 一のロットの最初の試料の前記2次元磁場分布に基づき、同試料及び同ロットの他の試料の前記主電流が流れる方向を決定する請求項1から請求項4のうちいずれか一に記載の非破壊検査方法。
- 磁気センサーを2次元に配列させた2次元センサーアレイを用い、前記2次元センサーアレイに属する磁気センサーの同期した磁気検出により、前記2次元磁場分布を取得する請求項1から請求項5のうちいずれか一に記載の非破壊検査方法。
- 磁気センサーを2次元に配列させた2次元センサーアレイを用いて、
まず試料の検査対象全域を対象に前記2次元センサーアレイに属する磁気センサーから一又は複数個置きに検出信号を取得することで空間分解能の粗い2次元磁場分布を取得し、当該空間分解能の粗い2次元磁場分布に基づき、試料の異常箇所の存在が疑われる領域を限定し、
次いで前記疑われる領域を対象に前記空間分解能の細かい2次元磁場分布を取得し、当該空間分解能の細かい2次元磁場分布に基づき、試料の異常箇所の有無、位置の特定を行う請求項1から請求項6のうちいずれか一に記載の非破壊検査方法。 - 空間周波数フィルターをかけて、異常箇所の磁場変化から分離して試料の電極付近の磁場分布を取り除いた前記2次元空間差分分布を算出する請求項1から請求項7のうちいずれか一に記載の非破壊検査方法。
- 異常箇所が検出できた試料に対し、当該異常箇所にマーキングを行い、当該異常箇所の位置を後の検査で認識できるようにする請求項1から請求項8のうちいずれか一に記載の非破壊検査方法。
- 試料の異常箇所を検出するために当該試料に電流を流して発生する2次元磁場分布を測定する非破壊検査装置において、
試料内の主電流が流れる方向に対し平行な方向について前記2次元磁場分布の空間差分をとった2次元空間差分分布を算出する制御装置を有する非破壊検査装置。 - 前記空間差分をとる磁場成分は、前記主電流が流れる方向に対し垂直な方向の磁場成分である請求項10に記載の非破壊検査装置。
- 前記主電流が流れる方向に対し垂直な方向の磁場成分を対象に、主電流が流れる方向に対し平行な方向について空間差分をとって算出できる2次元空間差分分布を、電流垂直成分の電流平行差分の2次元空間差分分布というとき、
電流垂直成分の電流平行差分の2次元空間差分分布、電流平行成分の電流平行差分の2次元空間差分分布、電流垂直成分の電流垂直差分の2次元空間差分分布、電流平行成分の電流垂直差分の2次元空間差分分布の順で優先順位が高いとして、
前記制御装置は、前記優先順位が高い順で前記2次元空間差分分布を表示するか又は、前記優先順位が高い順で前記2次元空間差分分布を対象にして、試料の異常箇所の検出処理を実行する請求項10又は請求項11に記載の非破壊検査装置。 - 前記制御装置は、前記2次元磁場分布に基づき前記主電流が流れる方向を決定する請求項10から請求項12のうちいずれか一に記載の非破壊検査装置。
- 磁気センサーを2次元に配列させた2次元センサーアレイを備え、前記2次元センサーアレイに属する磁気センサーの同期した磁気検出により、前記2次元磁場分布を取得する請求項10から請求項13のうちいずれか一に記載の非破壊検査装置。
- 磁気センサーを2次元に配列させた2次元センサーアレイを備え、
前記制御装置は、
まず試料の検査対象全域を対象に前記前記2次元センサーアレイに属する磁気センサーから一又は複数個置きに検出信号を取得することで空間分解能の粗い2次元磁場分布を取得し、当該空間分解能の粗い2次元磁場分布に基づき、試料の異常箇所の存在が疑われる領域を限定し、
次いで前記疑われる領域を対象に前記空間分解能の細かい2次元磁場分布を取得し、当該空間分解能の細かい2次元磁場分布に基づき、試料の異常箇所の検出処理を実行する請求項10から請求項14のうちいずれか一に記載の非破壊検査装置。 - 前記制御装置は、空間周波数フィルターをかけて、異常箇所の磁場変化から分離して試料の電極付近の磁場分布を取り除いた前記2次元空間差分分布を算出する請求項10から請求項15のうちいずれか一に記載の非破壊検査装置。
- マーキング装置を備え、
前記制御装置は、前記マーキング装置を制御して、異常箇所が検出できた試料に対し、当該異常箇所にマーキングを行い、当該異常箇所の位置を後の検査で認識できるようにする請求項10から請求項16のうちいずれか一に記載の非破壊検査装置。
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JP2017168166 | 2017-09-01 | ||
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JPH1194804A (ja) * | 1997-09-17 | 1999-04-09 | Hitachi Metals Ltd | 自動探傷方法及び装置 |
JP3394515B2 (ja) * | 2000-10-06 | 2003-04-07 | 川崎重工業株式会社 | 磁粉探傷法および磁粉探傷装置 |
JP5052006B2 (ja) * | 2005-12-28 | 2012-10-17 | 株式会社日本自動車部品総合研究所 | 燃料電池の電流測定システムおよび電流測定方法 |
JP2012088177A (ja) * | 2010-10-20 | 2012-05-10 | Pulstec Industrial Co Ltd | 電池の検査装置 |
JP5841779B2 (ja) * | 2011-09-06 | 2016-01-13 | 株式会社日立製作所 | 磁気計測装置および磁気計測方法 |
JP6167917B2 (ja) * | 2013-09-27 | 2017-07-26 | トヨタ自動車株式会社 | 二次電池の検査方法及び検査装置 |
-
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