JPWO2019031173A1 - 農業ハウス用フィルムおよび農業ハウス - Google Patents

農業ハウス用フィルムおよび農業ハウス Download PDF

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Abstract

本発明は、高い生産性を達成することができる農業ハウス用フィルムおよびそれを用いた農業ハウスを提供すること課題とする。本発明の農業ハウス用フィルムは、基材と、基材上に設けられた散乱層とを有する農業ハウス用フィルムであって、基材が、セルロースアシレート樹脂を含有し、農業ハウス用フィルムの散乱層側の表面に光が入射した際に、農業ハウス用フィルムの基材側の表面から出射する出射光が、8〜30度の散乱光を含み、ヘイズ値が60%以上であり、透湿度が500g/m2・24h以上である、農業ハウス用フィルムである。

Description

本発明は、農業ハウス用フィルムおよび農業ハウスに関する。
塩化ビニル、ポリエチレン、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体などを主原料とする透明フィルムを用いた農業ハウスは、夏季の日照時などには、日光による日射熱でハウス内が40℃以上の高温になることが知られており、また、冬季の日照時などには、日光による日射熱のみではハウス内の保温効果が十分ではないことが知られている。
このような農業ハウスで用いられる透明フィルムに対して、特許文献1〜3には、セルロースアシレート樹脂を含有し、透湿度が600g/m・24h以上であるフィルムを用いることが記載されている。
特開2015−213499号公報 特開2016−123299号公報 特開2016−185116号公報
本発明者らは、特許文献1〜3について検討したところ、生産する作物の種類によっては、葉などの成長に伴い、太陽光の届かない部分が生じる場合があり、生産性に改善の余地があることを明らかとした。
そこで、本発明は、高い生産性を達成することができる農業ハウス用フィルムおよびそれを用いた農業ハウスを提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、セルロースアシレート樹脂を含有する基材上に散乱層を設け、所定の散乱光を出射することができ、所定のヘイズ値および透湿度を満たす農業ハウス用フィルムが、高い生産性を達成することができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、以下の構成により上記課題を達成することができることを見出した。
[1] 基材と、基材上に設けられた散乱層とを有する農業ハウス用フィルムであって、
基材が、セルロースアシレート樹脂を含有し、
農業ハウス用フィルムの散乱層側の表面に光が入射した際に、農業ハウス用フィルムの基材側の表面から出射する出射光が、8〜30度の散乱光を含み、
ヘイズ値が60%以上であり、透湿度が500g/m・24h以上である、農業ハウス用フィルム。
[2] 光線透過率が92%以上である、[1]に記載の農業ハウス用フィルム。
[3] 更に、散乱層上に、散乱層よりも屈折率が低い低屈折率層を有する、[1]または[2]に記載の農業ハウス用フィルム。
[4] 散乱層が、樹脂バインダーおよび透光性樹脂粒子を含有する層であり、
樹脂バインダーが、重量平均分子量が1万以上100万未満のポリマーである、[1]〜[3]のいずれかに記載の農業ハウス用フィルム。
[5] 出射光に対する散乱光の比率が25〜75%となる、[1]〜[4]のいずれかに記載の農業ハウス用フィルム。
[6] 躯体と、フィルムとを有し、
フィルムが、躯体に展張されることにより外部から仕切られた空間を形成し、
フィルムが、[1]〜[5]のいずれかに記載の農業ハウス用フィルムである、農業ハウス。
本発明によれば、高い生産性を達成することができる農業ハウス用フィルムおよびそれを用いた農業ハウスを提供することができる。
図1は、本発明の農業ハウス用フィルムの一例を示す模式的な断面図である。 図2は、本発明の農業ハウスの外観の一例を示す模式的な斜視図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
なお、本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[農業ハウス用フィルム]
本発明の農業ハウス用フィルムは、基材と、基材上に設けられた散乱層とを有する農業ハウス用フィルムである。
また、本発明の農業ハウス用フィルムは、基材が、セルロースアシレート樹脂を含有する基材である。
また、本発明の農業ハウス用フィルムは、農業ハウス用フィルムの散乱層側の表面に光が入射した際に、農業ハウス用フィルムの基材側の表面から出射する出射光が、8〜30度の散乱光を含むフィルムである。
また、本発明の農業ハウス用フィルムは、ヘイズ値が60%以上であり、透湿度が500g/m・24h以上となるフィルムである。
ここで、上述した8〜30度、すなわち、散乱光の角度(以下、「散乱角」ともいう。)は、農業ハウス用フィルムの散乱層側の表面に基材と垂直に入射する入射光の進行方向と、散乱光の進行方向とがなす角度と定義し、ゴニオフォトメーター(例えば、自動変角光度計GP−5(村上色彩技術研究所製)など)で測定した値をいう。
また、ヘイズ値とは、JIS K7136:2000の「プラスチック?透明材料のヘーズの求め方」に準じて測定したヘーズをいい、ヘイズメーター(例えば、NDH2000(日本電色工業株式会社製)など)で測定した値をいう。
また、透湿度とは、JIS Z 0208:1976の「防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法)」に記載された手法に従い、温度40℃、相対湿度90%の条件下で24時間に通過した水蒸気の量(g/m2・24h)をいう。
本発明の農業ハウス用フィルムは、上述した構成、特に、セルロースアシレート樹脂を含有する基材上に散乱層を設けることにより、農業ハウス用フィルムの散乱層側の表面に光が入射した際に、農業ハウス用フィルムの基材側の表面から出射する出射光に8〜30度の散乱光を生じさせることにより、高い生産性を達成することができる。
このような効果を奏する理由は、詳細には明らかではないが、本発明者らは以下のように推測している。
すなわち、本発明の農業ハウス用フィルムの散乱層側の表面から太陽光が入射した際に、農業ハウスの内側となる農業ハウス用フィルムの基材側の表面から出射する出射光が所定の散乱光を含むことにより、農業ハウスの躯体や作物の葉などにより影となる部分を減らすことができたためであると考えられる。
図1に、本発明の農業ハウス用フィルムの一例を示す模式的な断面図を示す。
図1に示す農業ハウス用のフィルム10は、太陽光100の入射側と反対側から、セルロースアシレート樹脂を含有する基材1と、基材1上に設けられた散乱層2とを有する。
また、本発明の農業ハウス用フィルムは、図1に示すように、散乱層2が、樹脂バインダー3および透光性樹脂粒子4を含有する層であることが好ましい。
以下に、本発明の農業ハウス用フィルムを構成する基材および散乱層ならびに任意の低屈折率層などについて詳述する。
〔基材〕
本発明の農業ハウス用フィルムが有する基材は、セルロースアシレート樹脂を含有する基材である。
ここで、セルロースアシレート樹脂は、後述する透湿度を保持する観点から、基材の総質量に対して60〜90質量%含有しているのが好ましく、65〜80質量%含有しているのがより好ましい。
<セルロースアシレート樹脂>
上記セルロースアシレート樹脂は、特に限定されず、従来公知の、炭素数2〜22の脂肪族アシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ペンタノイル基など)を含むセルロースアシレート樹脂;無置換の芳香族アシル基を少なくとも1種を含むセルロースアシレート樹脂;等を用いることができる。
なお、本発明においては、セルロースアシレート樹脂の原料セルロース、セルロースアシレート樹脂を構成するセルロースアシレートとしては、特許文献1(特開2015−213499号公報)の[0015]〜[0026]段落に記載されたものと同様のものを用いることができる。
<添加剤>
本発明の農業ハウス用フィルムが有する基材は、使用環境に応じて、可塑剤、マット剤、劣化防止剤、紫外線吸収剤などの添加剤を含有していてもよい。
可塑剤としては、具体的には、例えば、ポリエーテルエステルを含むエステル系可塑剤、ポリエーテルを含むエーテル系可塑剤などが挙げられる。
また、マット剤としては、有機または無機微粒子のいずれも使用することができる。
また、劣化防止剤としては、具体的には、例えば、ヒンダードアミン系光安定剤、酸化防止剤、過酸化物分解剤、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、酸捕獲剤、アミンなどが挙げられる。
また、紫外線吸収剤としては、紫外線吸収性を発現できるもので、公知のものがいずれも使用でき、例えば、ベンゾトリアゾール系やヒドロキシフェニルトリアジン系の紫外線吸収剤が好適に挙げられる。
このような添加剤を添加する場合、セルロースアシレート溶液(ドープ)中に含有させるのが好ましい。
上記基材の製造方法は特に限定されず、例えば、特許文献1(特開2015−213499号公報)の[0055]〜[0062]段落に記載された農業ハウス用フィルムの製造方法と同様の方法で作製することができる。
本発明の農業ハウス用フィルムが有する基材の厚みは、60〜200μmであることが好ましく、80〜150μmであることがより好ましく、80〜120μmであるのが更に好ましい。
〔散乱層〕
本発明の農業ハウス用フィルムが有する散乱層は、上述した基材上に設けられる層であり、本発明においては、農業ハウス用フィルムの散乱層側の表面に光が入射した際に、農業ハウス用フィルムの基材側の表面から出射する出射光に8〜30度の散乱光を生じさせる層ともいえる。
上記散乱層は、上述した基材上に、硬化性樹脂化合物、透光性樹脂粒子、光重合開始剤および溶剤等を含む組成物(以下、「硬化性組成物」ともいう。)を塗布し、乾燥させた後に、硬化させることにより形成することができる。
ここで、硬化性樹脂化合物は、硬化後に透光性樹脂となり、散乱層を構成するマトリックスを形成する樹脂バインダーの働きをすることが好ましい。
このような樹脂バインダーとしては、電離放射線等による硬化後に飽和炭化水素鎖を主鎖として有する透光性ポリマー(バインダーポリマーともいう)であることが好ましい。
<樹脂バインダー>
上記硬化性組成物に用いられる硬化性樹脂化合物としては、2個以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーが好ましい。
上記モノマーとしては、多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル{例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,2,3−クロヘキサンテトラメタクリレート、ポリウレタンポリアクリレート、ポリエステルポリアクリレート};ビニルベンゼン及びその誘導体(例えば、1,4−ジビニルベンゼン、4−ビニル安息香酸−2−アクリロイルエチルエステル、1,4−ジビニルシクロヘキサノン);ビニルスルホン(例えば、ジビニルスルホン);(メタ)アクリルアミド(例えば、メチレンビスアクリルアミド);等が挙げられる。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル酸」との文言は、「アクリル酸またはメタクリル酸」を意味する文言であり、「(メタ)アクリレート」との文言は、「アクリレートまたはメタクリレート」を意味する文言であり、「(メタ)アクリルアミド」との文言は、「アクリルアミドまたはメタクリルアミド」を意味する文言である。
(メタ)アクリロイル基を有する多官能アクリレート系化合物類は市販されているものを用いることもでき、日本化薬(株)製KAYARAD DPHA、同PET−30、新中村化学工業(株)NKエステル A−TMMT、同A−TMPT等を挙げることができる。硬化収縮を低減してカールを抑制する観点からはエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド、カプロラクトン付加して架橋点間距離を広げることが好ましく、例えば、エチレンオキサイド付加したトリメチロールプロパントリアクリレート(例えば大阪有機化学社製ビスコートV#360)、グリセリンプロピレンオキサイド付加トリアクリレート(例えば大阪有機化学社製V#GPT)、カプロラクトン付加ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(例えば日本化薬製DPCA−20、120)などが好ましく用いられる。2個以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーは2種以上併用することも好ましい。
また、硬化性樹脂化合物としては、2個以上のエチレン性不飽和基を有する樹脂、例えば、比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂および多価アルコール等の、多官能化合物などのオリゴマーまたはプレポリマー等も挙げられる。これらのオリゴマーまたはプレポリマーは2種以上併用してもよい。
上記2個以上のエチレン性不飽和基を有する樹脂は、硬化性樹脂化合物全量に対して10〜100質量%含有することが好ましい。
本発明においては、硬化性樹脂化合物は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<透光性樹脂粒子>
上記硬化性組成物に用いられる透光性樹脂粒子としては、具体的には、例えば、架橋ポリメチルメタアクリレート粒子、架橋メチルメタアクリレート−スチレン共重合体粒子、架橋ポリスチレン粒子、架橋メチルメタアクリレート−メチルアクリレート共重合粒子、架橋アクリレート−スチレン共重合粒子、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂粒子、ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド樹脂粒子等の樹脂粒子が挙げられる。
これらのうち、架橋スチレン粒子、架橋ポリメチルメタアクリレート粒子、架橋メチルメタアクリレート−スチレン共重合体粒子等が好ましい。
なお、これらの樹脂粒子は、その表面に、フッ素原子、シリコン原子、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、スルホン酸基、燐酸基等を含む化合物を化学結合させた表面修飾粒子であってもよく、シリカやジルコニアなどのナノサイズの無機微粒子を表面に結合した粒子であってもよい。
本発明においては、透光性樹脂粒子の平均粒径は、散乱層の表面に凹凸構造を生じさせ、農業ハウス用フィルムのヘイズ率を60%以上に調整しやすくなる理由から、1〜15μmであることが好ましく、3〜12μmであることがより好ましい。
ここで、本発明において、透光性樹脂粒子の平均粒径は、粒子の粒度分布をコールターカウンター法により測定し、測定された分布を粒子数分布に換算して得られた粒子分布から算出した値をいう。
また、本発明においては、透光性樹脂粒子は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
透光性樹脂粒子の含有量は、散乱性をより発現させる観点から、散乱層を形成するための硬化性組成物の全固形分に対して30〜80質量%が好ましく、40〜70質量%がより好ましい。
<光重合開始剤>
上記硬化性組成物に用いられる光重合開始剤としては、市販の化合物を利用することができ、それらは、「最新UV硬化技術」(p.159,発行人;高薄一弘,発行所;(株)技術情報協会,1991年発行)や、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)のカタログに記載されている。光重合開始剤は2種以上を併用することもできる。
光重合開始剤は、散乱層を形成するための硬化性組成物における硬化性樹脂化合物100質量部に対して、総量として0.1〜15質量部の範囲で使用することが好ましく、1〜10質量部の範囲で使用することがより好ましく、1〜6質量部の範囲で使用することが最も好ましい。
<溶剤>
上記硬化性組成物に用いられる溶剤としては、各成分を溶解または分散可能である溶剤が好ましく、例えば、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤などが挙げられる。
アルコール系溶剤としては、具体的には、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール(イソプロピルアルコールと同じ)、1−プロパノール、n−ブタノールなどが挙げられる。
ケトン系溶剤としては、炭素数3〜20のケトンが好ましく、炭素数3〜15のケトンがより好ましく、炭素数3〜10のケトンが更に好ましい。例えば、アセトン、2−ブタノン(メチルエチルケトンと同じ)、シクロヘキサノン、2−メチル−4−ペンタノン(メチルイソブチルケトンと同じ)が挙げられる。
エステル系溶剤としては、炭素数3〜20のエステルが好ましく、炭素数3〜15のエステルがより好ましく、炭素数3〜10のエステルが更に好ましい。また、脂肪族エステルが好ましい。例えば、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、炭酸ジメチルなどが挙げられる。
本発明においては、上記散乱層は、後述する透湿度を保持しやすくなる観点から、硬化性樹脂化合物を予め硬化させた樹脂バインダー、上述した透光性樹脂粒子および溶剤等を含む組成物(以下、「塗布組成物」ともいう。)を塗布し、乾燥させることにより形成することが好ましい。
このような予め硬化させた樹脂バインダーとしては、重量平均分子量が1万以上100万未満のポリマーを用いることが好ましい。
ここで、本発明における重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフ(GPC)法により以下の条件で測定された値である。
・溶媒(溶離液):テトラヒドロフラン
・装置名:TOSOH HLC−8220GPC
・カラム:TOSOH TSKgel Super HZM−H(4.6mm×15cm)を3本接続して使用
・カラム温度:25℃
・試料濃度:0.1質量%
・流速:0.35ml/min
・校正曲線:TOSOH製TSK標準ポリスチレン Mw=2800000〜1050(Mw/Mn=1.03〜1.06)までの7サンプルによる校正曲線を使用
予め硬化させた樹脂バインダーとしては、具体的には、例えば、上述した2個以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーの重合体や、上述した2個以上のエチレン性不飽和基を有する樹脂が挙げられる。
また、予め硬化させた樹脂バインダーの他の具体例としては、ポリメタクリル酸メチル樹脂(Polymethyl methacrylate:PMMA)、ウレタンアクリルポリマーなどのバインダーポリマーが挙げられる。
本発明においては、上述した透光性樹脂粒子を除く散乱層の屈折率は、1.46〜1.65であることが好ましく、1.47〜1.55であることがより好ましく、1.48〜1.50であることが特に好ましい。
ここで、透光性樹脂粒子を除く散乱層の屈折率は、アッベ屈折計で直接測定するか、分光反射スペクトルや分光エリプソメトリーを測定するなどして定量評価できる。
また、本発明においては、上述した透光性樹脂粒子は、上述した樹脂バインダーとの屈折率差を制御することで内部散乱を抑制することができる。具体的には、透光性樹脂粒子と、透光性樹脂粒子を除く散乱層との屈折率差を0.050以下に設計することが好ましく、0.020以下に設計することがより好ましく、0.010以下に設計することが更に好ましい。
本発明の農業ハウス用フィルムが有する散乱層の厚みは、1〜50μmであることが好ましく、2〜25μmであることがより好ましく、3〜15μmであることが更に好ましい。
〔低屈折率層〕
本発明の農業ハウス用フィルムは、光透過性が高くなる理由から、上述した散乱層上に、散乱層よりも屈折率が低い低屈折率層を有していることが好ましい。
このような低屈折率層は、上述した散乱層を形成する硬化性組成物または塗布組成物において、透光性樹脂粒子に代えて無機粒子を用いた組成物を用いることにより、形成することができる。
ここで、無機粒子としては、無機粒子としては、金属酸化物粒子等を挙げることができる。また、使用に際しては、1種または2種以上混合して用いることができる。金属酸化物粒子は、一次粒子径が数十nmの粒子が低屈折率層を平滑にできる観点から好ましい。
このような無機粒子としては、中実シリカ、中空シリカ、アルミナ、ジルコニア等が好適に挙げられるが、特にこれらに限らない。
上記低屈折率層の屈折率は、上述した散乱層の屈折率より低く、1.20〜1.55であることが好ましく、1.25〜1.46であることがより好ましく、1.30〜1.40であることが特に好ましい。
本発明の農業ハウス用フィルムが低屈折率層を有する場合、低屈折率層の厚みは、50〜200nmであることが好ましく、70〜150nmであることがより好ましい。
本発明の農業ハウス用フィルムは、上述したように、散乱層側の表面(任意の低屈折率層を有する場合は低屈折率層側の表面をいう。以下同様。)に光が入射した際に、農業ハウス用フィルムの基材側の表面から出射する出射光が、8〜30度の散乱光を含む。
本発明においては、作物全体に光が当たりやすくなる理由から、出射光に対する散乱光の比率が25〜75%となることが好ましく、40〜70%であることがより好ましい。
ここで、出射光に対する散乱光の比率は、ヘイズメーターで測定した全光線透過率と拡散透過率から算出した値(拡散透過率/全光線透過率)をいう。
本発明の農業ハウス用フィルムのヘイズ値は、60%以上であり、作物全体に光が当たりやすくなる観点から、60〜80%であることが好ましい。
本発明の農業ハウス用フィルムの透湿度は、500g/m・24h以上であり、農業ハウスの結露発生を抑制する観点から、525g/m2・24h以上であることが好ましく、550g/m2・24h以上であるのが更に好ましい。
また、本発明の農業ハウス用フィルムの光線透過率は、ハウス内の植物の光合成を促進する観点から、80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、92%以上であることが更に好ましい。
ここで、光線透過率は、分光光度計(ジャスコエンジニアリング製:V−560)を用いて測定を行い、光合成に有効な波長域(400〜700nm)について平均した透過率をいう。
[農業ハウス]
本発明の農業ハウスは、躯体と、フィルムとを有し、フィルムが躯体に展張されることにより外部から仕切られた空間が形成される農業ハウスである。
図2は、本発明の農業ハウスの外観の一例を示す模式的な斜視図である。
図2に示すように、農業ハウス20は、躯体5に展張されたフィルム10を有する。
以下に、本発明の農業ハウスを構成する躯体およびフィルムについて詳述する。
〔躯体〕
本発明の農業ハウスが有する躯体は特に限定されず、従来公知のビニールハウスなどで用いられる骨材(例えば、鋼材、鋼管など)を用いることができる。
〔フィルム〕
本発明の農業ハウスが有するフィルムは、上記躯体に展張されるフィルムであり、上述した本発明の農業ハウス用フィルムである。なお、本発明の農業ハウスにおいては、本発明の農業ハウス用フィルムは、図1に示すように、外側(太陽光が入射する側)に上述した散乱層が配置されるように設ける。
本発明の農業ハウスは、上述した本発明の農業ハウス用フィルムを有しているため、上述した通り、農業ハウス用フィルムの散乱層側の表面に太陽光が入射した際に、農業ハウス用フィルムの基材側の表面から出射する出射光に8〜30度の散乱光を生じさせることにより、高い生産性を達成することができる。
以下に実施例に基づいて本発明の第1態様をさらに詳細に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す実施例により限定的に解釈されるべきものではない。
〔トリアセチルセルロース(TAC)基材の作製〕
<ドープの調製>
下記の組成物をミキシングタンクに投入し攪拌して、各成分を溶解し、セルロースアセテート溶液を調製した。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
・セルロースアシレート 100質量部
(アセチル基置換度:2.86,粘度平均重合度:320)
・シリカ粒子分散液(平均粒径16nm) 1.3質量部
“AEROSIL R972”、日本アエロジル(株)製
・メチレンクロライド 635質量部
・メタノール 125質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――
<基材の形成>
30℃に温度調整されたドープを用いて、乾燥後膜厚が120μmとなるようにエンドレスステンレスベルト(支持体)上に均一に流延した。
流延後、ただちにベルト上のドープ膜(ウエブ)に100℃の温風をあてて乾燥させた後、流延から120秒後に、剥離張力150N/mで剥離し、多数のロールで搬送張力100N/mで搬送させながら乾燥させた。剥離部のエンドレスステンレスベルトの温度は10℃とした。剥離時の残留溶媒量は100質量%であった。
80℃に設定された第1乾燥ゾーンを5分間搬送させた後、さらに120℃に設定された第2乾燥ゾーンで10分間搬送させて、乾燥を行った。乾燥後、ロール状に巻き取ることで、フィルム幅1.5m、巻長2000m、膜厚120μmのTAC基材を作製した。なお、巻き取り時の残留溶媒量は0.3%であった。
〔実施例1〕
<硬化性組成物の調製>
下記の組成物をミキシングタンクに投入し攪拌して、各成分を溶解または分散し、硬化性組成物を調製した。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
・架橋アクリル−スチレン粒子(平均粒径:12μm、
屈折率:1.515、積水化成品工業社製) 25質量部
・架橋アクリル−スチレン粒子(平均粒径:3μm、
屈折率:1.520、積水化成品工業社製) 25質量部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)
(新中村化学工業社製) 47質量部
・光重合開始剤
(IRGACURE 184、BASF社製) 3質量部
・メチルエチルケトン(MEK) 10質量部
・メチルイソブチルケトン(MIBK) 90質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――
<散乱層の形成>
作製したTAC基材をロール形態で巻き出して、硬化性組成物を塗布し、散乱層を形成した。
具体的には、特開2003−236451公報の実施例1に記載のスロットダイを用いたダイコート法で、搬送速度30m/分の条件で硬化性組成物を塗布し、60℃で150秒乾燥の後、更に窒素パージ下、酸素濃度約0.1%で160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm、照射量180mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させて散乱層(厚み:9μm)を形成し、農業ハウス用フィルムを作製した。
〔実施例2〕
散乱層の厚みを6μmに変更した以外は、実施例1と同様の方法で、農業ハウス用フィルムを作製した。
〔実施例3〕
<低屈折率層用組成物の調製>
下記の組成物をミキシングタンクに投入し攪拌して、各成分を溶解し、低屈折率層用組成物を調製した。なお、下記P−1は、特開2004−45462号公報に記載された含フッ素共重合体P−3(重量平均分子量:50000)である。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
・DPHA(日本化薬社製) 1.0質量部
・P−1 1.6質量部
・中空シリカ粒子分散液(CS60−IPA、触媒化成工業社製、
平均粒子径60nm、シェル厚み10nm、シリカ濃度20%、
シリカ粒子の屈折率1.31、固形分濃度18.2%) 28.7質量部
・重合開始剤
(IRGACURE 907、BASF社製) 0.3質量部
・メチルエチルケトン(MEK) 168.4質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――――
<低屈折率層の形成>
実施例2と同様の方法で、塗布層を硬化させて散乱層(厚み:6μm)を形成した後、実施例1における散乱層の形成方法と同様の方法で、低屈折率層用組成物を塗布し、硬化させて、低屈折率層(厚み:80nm)を形成し、農業ハウス用フィルムを作製した。
〔実施例4〕
硬化性組成物に代えて、下記の組成物をミキシングタンクに投入し攪拌して、各成分を溶解した塗布組成物を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、農業ハウス用フィルムを作製した。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
・架橋アクリル−スチレン粒子(平均粒径:12μm、
屈折率:1.515、積水化成品工業社製) 25質量部
・架橋アクリル−スチレン粒子(平均粒径:3μm、
屈折率:1.520、積水化成品工業社製) 25質量部
・アクリル樹脂(ダイヤナールBR−83、
重量平均分子量:4万、三菱ケミカル社製) 47質量部
・光重合開始剤
(IRGACURE 184、BASF社製) 3質量部
・メチルエチルケトン(MEK) 10質量部
・メチルイソブチルケトン(MIBK) 90質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――
〔比較例1〕
ポリオレフィン(PO)基材(ダイヤスター透明、三菱ケミカルアグリドリーム社製、厚み:150μm)を農業ハウス用フィルムとして用意した。
〔比較例2〕
テトラフルオロエチレン(CF4)とエチレン(C)との共重合体(以下、「ETFE」と略す。)からなるAGCグリーンテック社製の製品〔エフクリーン(登録商標)自然光ナシジ〕を農業ハウス用フィルムとして用意した。
〔比較例3〕
散乱層を設けなった以外は、実施例1と同様の方法で、農業ハウス用フィルムとして用意した。
作製または市販品を使用した各農業ハウス用フィルムの散乱光の比率、ヘイズ値、透湿度および光線透過率について、上述した方法で測定した。測定結果を下記表1に示す。
なお、下記表1中、「−」を記載した項目は、各項目に該当する散乱層または低屈折率層を有していないことを示す。
〔農業ハウスの作製〕
南足柄市宮台にて、6m×9m×(高さ)4mの骨組みを建て、実施例1〜4および比較例1〜3で作製ないし用意した農業ハウス用フィルムを躯体に展張することにより、農業ハウスを作製した。なお、比較例2は、フィルムの凹凸面と反対側の表面から太陽光が入射するように展張し、実施例1〜4は、散乱層(実施例3は低屈折率層)側の表面から太陽光が入射するように展張した。
実施例1〜4および比較例1〜3で作製ないし用意した農業ハウス用フィルムを用いた農業ハウス内で、9月〜11月に大玉トマト(ミソラ)、中玉トマト(フルティカ)、ミニトマト(ファブリーサクラ)の3種を生育した。生育が安定した1ヶ月間に収穫されたトマトの収穫量を比較した。
生育の結果(収穫量)を下記表1に示す。
表1に示す結果から、ポリオレフィン基材を農業ハウス用フィルムとして用いた場合には、出射光に8〜30度の散乱光が含まれず、また、ヘイズ値が60%未満となり、更に透湿度が500g/m・24h未満となり、その結果、収穫量も低くなることが分かった(比較例1)。
また、市販のETFE基材を農業ハウス用フィルムとして用いた場合には、出射光に8〜30度の散乱光を含み、かつ、ヘイズ値が60%以上となるが、透湿度が500g/m・24h未満となり、その結果、収穫量も低くなることが分かった(比較例2)。
また、TAC基材を農業ハウス用フィルムとして用いた場合には、透湿度が500g/m・24h以上となるが、出射光に8〜30度の散乱光を含まず、また、ヘイズ値が60%未満となるため、収穫量も低くなることが分かった(比較例3)。
これに対し、TAC基材に散乱層を設けることにより、出射光に8〜30度の散乱光を含ませ、ヘイズ値を60%以上とし、透湿度を500g/m・24h以上とした農業ハウス用フィルムは、いずれも、収穫量が高くなることが分かった。
特に、実施例1と実施例3との比較から、低屈折率層を有する場合には、収穫量がより高くなることが分かった。
また、実施例1と実施例4との比較から、予め硬化させた樹脂バインダーを含有する塗布組成物を用いて散乱層を形成した場合には、透湿度が高くなり、収穫量が更に高くなることが分かった。
1 基材
2 散乱層
3 樹脂バインダー
4 透光性樹脂粒子
5 躯体
10 フィルム
20 農業ハウス
100 太陽光

Claims (6)

  1. 基材と、前記基材上に設けられた散乱層とを有する農業ハウス用フィルムであって、
    前記基材が、セルロースアシレート樹脂を含有し、
    前記農業ハウス用フィルムの前記散乱層側の表面に光が入射した際に、前記農業ハウス用フィルムの前記基材側の表面から出射する出射光が、8〜30度の散乱光を含み、
    ヘイズ値が60%以上であり、透湿度が500g/m・24h以上である、農業ハウス用フィルム。
  2. 光線透過率が92%以上である、請求項1に記載の農業ハウス用フィルム。
  3. 更に、前記散乱層上に、前記散乱層よりも屈折率が低い低屈折率層を有する、請求項1または2に記載の農業ハウス用フィルム。
  4. 前記散乱層が、樹脂バインダーおよび透光性樹脂粒子を含有する層であり、
    前記樹脂バインダーが、重量平均分子量が1万以上100万未満のポリマーである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の農業ハウス用フィルム。
  5. 前記出射光に対する前記散乱光の比率が25〜75%となる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の農業ハウス用フィルム。
  6. 躯体と、フィルムとを有し、
    前記フィルムが、前記躯体に展張されることにより外部から仕切られた空間を形成し、
    前記フィルムが、請求項1〜5のいずれか1項に記載の農業ハウス用フィルムである、農業ハウス。
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