JPWO2019012858A1 - 撮像装置、画像生成方法、撮像システム - Google Patents
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Abstract
Description
この場合、透明な部分と不透明な部分を持つワーク(被検査品)を撮像する場合には、ステージを別に設け、透明部分と不透明部分のそれぞれを別々のカメラで撮像を行うことになる。
このため、検査のための撮像システム構成の複雑化が生ずる。
また透明部分と不透明部分の撮像画像を合成することで、それらを含んだ被検査品の画像が得られるが、異なるカメラで撮像した複数の画像の合成の際には当然ながら位置合わせの処理が必要となり、画像合成処理の負担が大きい。
偏光方向に対応する画像とは、単一偏光方向の成分を有する偏光画像を意味する。上記構成によれば、共通の撮像部の信号に基づいて、第二の偏光方向としての所定の偏光方向に対応する第一画像と共に、第一画像とは異なる第二画像が得られる。
これにより、第一画像として、被写体の透明部を映し出す画像を得ることが可能とされる。
これにより、第一画像は、後述する関数を用いず第一画素群の信号をそのまま用いて生成することが可能とされる。
これにより、第一画像として、第一の偏光方向(つまり第一画素群が受光可能な直線偏光の偏光方向)とは異なる偏光方向に対応する画像を得ることが可能とされる。換言すれば、第一画像を得るにあたり、該第一画像が対応する偏光方向と第一画素群が受光可能な直線偏光の偏光方向とを一致させる必要がなくなる。
これにより、第一画像と第二画像が共通の撮像部の信号に基づいて同時に生成される。
これにより、各画素ユニットにおいては、画素毎に偏光方向の異なる直線偏光がそれぞれ受光される。
即ち透明部が映し出される直交画像を得る。
即ち仮想フィルタ角度と受光信号値との関係を表す関数を用いることで、透明部が映し出される直交画像を得る。
即ち透明部が映し出される直交画像に加え、不透明部が映し出されるキャンセル画像を得るようにする。
即ち透明部が映し出される直交画像と不透明部が映し出されるキャンセル画像を合成した合成画像を生成する。
直交画像と不透明部の差分に基づいて被写体の透明部分が抽出できる。キャンセル画像は通常の画像であるので、不透明部分が抽出できる。
即ち所定の偏光条件の画像、もしくは複数の所定の偏光条件の画像の合成等の演算により透明被写体の輪郭が観察できる画像を生成する。
即ち所定の偏光条件の画像、もしくは複数の所定の偏光条件の画像の合成等の演算により不透明被写体の輪郭が観察できる画像を生成する。
透明被写体や不透明被写体の輪郭線により、傾きが検出できる。このように検出した傾きに基づき、被写体が映し出された画像の回転補正を行う。
上記の撮像部においては、一つの画素対(一つの画素位置)につき、偏光方向が直交関係にある2種の直線偏光を選択的に受光可能とされ、また、隣接関係にある二つの画素対においては、偏光方向がそれぞれ異なる4種の直線偏光を選択的に受光可能とされる。
この画像生成方法によっても、上記した本技術に係る撮像装置と同様の作用が得られる。
偏光照明は、例えば照明装置と偏光フィルタを用いる構成等により所定角度の偏光を被写体に照射する照明をいう。
例えば被写体の表面の画像光が撮像部に導かれるようにする照明を追加する。
この場合、被写体において偏光照明の複屈折が生じた部分が区別される画像を生成できる。
この場合、被写体において偏光照明の複屈折が生じた部分が区別される画像を生成できるとともに、被写体の表面を表現できる画像が生成できるような撮像が行われる。
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
<1.第一実施形態>
[1-1.撮像システムの構成概要]
[1-2.信号処理による仮想偏光画像の生成]
[1-3.第一実施形態の画像取得手法]
[1-4.処理手順]
<2.第二実施形態>
[2-1.撮像システムの構成概要]
[2-2.第二実施形態の画像取得手法]
[2-3.処理手順]
<3.第三実施形態>
[3-1.システム構成概要]
[3-2.透明用紙/不透明用紙の対応手法]
[3-3.処理例]
<4.撮像部の変形例>
<5.実施形態のまとめ>
<6.本技術>
[1-1.撮像システムの構成概要]
図1に、本技術に係る第一実施形態としての撮像装置1を備えた撮像システム10の構成例を示す。
撮像システム10は、撮像装置1、発光部2、偏光フィルタ3、及びステージ4を備えている。
撮像装置1は、後述する撮像部11を備え、ステージ4上に配置される透明部5aと不透明部5bとを有する被写体5の撮像画像を得ることが可能とされる。
ここで、透明部5aと不透明部5bとを有する被写体5の例としては、例えば、ペットボトル製品等を挙げることができる。例えば、透明部5aが透明容器部分、不透明部5bが容器のキャップ部分や栓部分に相当する場合等である。
発光部2と偏光フィルタ3は、撮像装置1側から見て、ステージ4上に配置された被写体5の背後から被写体5に特定偏光方向による直線偏光を照射する偏光照明として機能する。この意味で以下、発光部2と偏光フィルタ3による偏光照明を「偏光バックライト」と表記する。
また、上記のように被写体5を境に偏光バックライトと対向して位置された撮像装置1は、被写体5の背面側から偏光が照射された状態で、被写体5の前面側を撮像するように配置されていると換言できる。
撮像装置1は、撮像部11、記憶部14、通信部15、表示部16、操作部17、光学系18、光学系駆動部19、デジタル信号処理部20、及び制御部30を有する。
なお、本実施形態における撮像部11の構造については後述する。
本実施形態におけるデジタル信号処理部20は、偏光処理部21、及びコーデック部22を少なくとも有している。
なお、偏光処理部21が行う処理については改めて説明する。
CPUがROMやフラッシュメモリ等に記憶されたプログラムを実行することで、撮像装置1全体を統括的に制御する。
RAMは、CPUの各種データ処理の際の作業領域として、データやプログラム等の一時的な格納に用いられる。
ROMやフラッシュメモリ(不揮発性メモリ)は、CPUが各部を制御するためのOS(Operating System)や、画像ファイル等のコンテンツファイルの他、各種動作のためのアプリケーションプログラムや、ファームウエア等の記憶に用いられる。
表示部16は、上記のディスプレイデバイスと、該ディスプレイデバイスに表示を実行させる表示ドライバとから成る。表示ドライバは、制御部30の指示に基づいて、ディスプレイデバイス上に各種表示を実行させる。
この操作部17としては、例えば撮像装置1の筐体上に設けられた各種操作子や、表示部16に形成されたタッチパネルなどとして実現される。
画像ファイルは、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)、TIFF(Tagged Image File Format)、GIF(Graphics Interchange Format)等の形式で記憶される。
記憶部14の実際の形態は多様に考えられる。例えば記憶部14は、撮像装置1に内蔵されるフラッシュメモリでもよいし、撮像装置1に着脱できるメモリカード(例えば可搬型のフラッシュメモリ)と該メモリカードに対して記録再生アクセスを行うカード記録再生部による形態でもよい。また撮像装置1に内蔵されている形態としてHDD(Hard Disk Drive)などとして実現されることもある。
例えば外部の表示装置、記録装置、再生装置等の間で撮像画像データ(静止画ファイルや動画ファイル)の通信を行う。
また、ネットワーク通信部として、例えばインターネット、ホームネットワーク、LAN(Local Area Network)等の各種のネットワークによる通信を行い、ネットワーク上のサーバ、端末等との間で各種データ送受信を行うようにしてもよい。
図3は、撮像装置1が備える撮像部11の構造についての説明図であり、図3Aは概略縦断面図、図3Bは概略正面図である。
撮像部11においては、撮像素子12の撮像面上に光学部材13が配置されている。撮像素子12においては、複数の受光素子12aが二次元(縦横方向)に配列されており、光学部材13においては、受光素子12aごとに、受光面上に位置する偏光フィルタ13aが形成されている。
以下では仮に、紙面の横方向、つまり撮像素子12の横方向(水平ライン方向)と一致する方向が水平方向(水平線)と一致するものとし、横向きの両矢印で表す偏光軸の角度を「0deg」、縦向きの両矢印で表す偏光軸の角度を「90deg」、右上がり(左下がり)に傾斜した両矢印で表す偏光軸の角度を「45deg」、左上がり(右下がり)に傾斜した両矢印で表す偏光軸の角度を「135deg」と表記する。
撮像部11においては、このような画素ユニットUが縦方向及び横方向に複数配列されている。
具体的に、偏光方向が異なる直線偏光をそれぞれ個別に受光した複数の受光信号値を用いることで、偏光フィルタの偏光軸の角度と受光素子12aで得られる受光信号値(輝度値)との関係を表す関数を求めることができる。これはすなわち、回転可能な偏光フィルタを介した光を受光して撮像画像を得ると仮定した際における、該偏光フィルタの回転角度と受光信号値(輝度値)との関係を表す関数が求まることを意味する。
ここで以下、上記のように回転可能な偏光フィルタを介した光を受光して撮像画像を得ると仮定した際における該偏光フィルタの回転角度のことを、「仮想フィルタ角度」と表示する。また、上記の関数を「関数F」と表記する。
関数Fは、具体的にはcosカーブとされる。このcosカーブを用いることで、仮想フィルタ角度を任意角度とした場合に得られる受光信号値を求めることができる。すなわち、任意の偏光フィルタ効果を与えた画像を得ることができる。
以下、このように偏光フィルタ効果をゼロとした通常の撮像画像に相当する画像のことを「キャンセル画像」と表記する。
図4は、キャンセル画像の生成手法についての説明図である。
図4Aでは、撮像部11における画素配列を各偏光フィルタ13aの偏光軸角度の表記と共に模式的に表している。
一方で、撮像部11においては、偏光フィルタ13aの偏光軸が0deg、90deg、45deg、135degの画素は、図4Bで表すように縦方向及び横方向においてそれぞれ間欠的に配置されているため、そのままでは各画素位置について4種の直線偏光の受光信号値を得ることはできない。
このため、0deg、90deg、45deg、135degの各直線偏光について、図4Cに示すようにそれぞれ受光信号値が欠落する画素位置の受光信号値を対応する直線偏光が受光される画素の受光信号値を用いて補間し、各画素位置で0degの直線偏光を選択的に受光したことに相当する画像(以下「第一偏光画像」と表記)、各画素位置で90degの直線偏光を選択的に受光したことに相当する画像(以下「第二偏光画像」と表記)、各画素位置で45degの直線偏光を選択的に受光したことに相当する画像(以下「第三偏光画像」と表記)、各画素位置で135degの直線偏光を選択的に受光したことに相当する画像(以下「第四偏光画像」と表記)をそれぞれ生成する。
具体的には、第一偏光画像の各画素位置の受光信号値に対し、第二偏光画像におけるそれぞれ同一画素位置の受光信号値を加算するか、或いは、第三偏光画像の各画素位置の受光信号値に対し、第四偏光画像におけるそれぞれ同一画素位置の受光信号値を加算することにより得ることができる。
図4Dは、このように第一偏光画像と第二偏光画像、又は第三偏光画像と第四偏光画像から仮想通常画像が生成されることを模式的に表している。
これら図5A、図5Bより、各画素位置において四つの直線偏光の受光信号値が得られることで、cosカーブをフィッティングできることが分かる。
上記「式3」により求まった「J」を最小とする「y」が実測値にフィッティングされたcosカーブである。
以下、上記のようにフィッティングしたcosカーブと任意の仮想フィルタ角度とに基づいて生成される画像のことを「仮想偏光画像」と表記する。
上記説明から理解されるように、偏光処理部21は、共通の撮像部11で得られる信号に基づいて、仮想偏光画像とキャンセル画像を信号処理により生成可能とされる。本例では、これら仮想偏光画像とキャンセル画像は、撮像部11における同一のフレーム期間で得られた各受光素子12aの受光信号(同一の露光期間に得られた各受光素子12aの受光信号)に基づいて生成している。つまりこの意味で、本例では、仮想偏光画像とキャンセル画像を同時に生成するものである。
なお、ここで言う「同時」の概念は、所定枚数以内のフレーム誤差を含み得るものであるが、同一のフレームであることが望ましい。
撮像システム10において、発光部2と偏光フィルタ3による偏光バックライトからの直線偏光が背後から照射された被写体5を撮像装置1が撮像し、その撮像画像に基づいてキャンセル画像を生成したとする。
この場合のキャンセル画像には、図示のように透明部5aは(少なくとも明確には)映し出されず、不透明部5bが映し出される。キャンセル画像は、偏光フィルタ効果がキャンセルされた画像であるため、仮に被写体5が存在しなければ略全白の画像となる。不透明部5bは撮像装置1から見て偏光バックライトからの光を遮る遮蔽物となるため、キャンセル画像においていわば影の部分として映し出される。一方、透明部5aは偏光バックライトからの光を透過するため、不透明部5のような(少なくとも明確な)影を形成することはなく、キャンセル画像には映し出されない。
なお、偏光バックライトが照射する直線偏光の偏光方向は、光学部材13に入射する直線偏光の偏光方向と換言できる。つまり、上記の直交画像とは、仮想フィルタ角度を、光学部材13に入射する直線偏光の偏光方向に略直交する角度とした場合に得られる画像に相当する画像と言うことができる。
この直交画像においては、図示のように、不透明部5bは映し出されず、透明部5aが映し出される。仮想フィルタ角度が直線偏光の偏光方向に略直交する角度とされているため、仮に被写体5が存在しなければ、直交画像としては略全黒画像が得られる。被写体5が存在する場合、不透明部5bはそもそも偏光バックライトからの光を透過しないため、直交画像には写し出されない。
これに対し、透明部5aは、偏光バックライトからの光を透過する。このとき、偏光バックライトからの偏光は、透明部5aを透過する際の複屈折により、偏光方向が変化する。このため、透明部5aを透過した偏光の少なくとも一部は、その偏光方向が、直交画像の生成に用いた仮想フィルタ角度に対して直交する関係とはならず、従って、この透過光の成分が直交画像において映し出される。すなわち、透明部5aの像が写し出される。
その上で、これら抽出した不透明部分と透明部分を合成し、1枚の撮像画像を得る。
また、本明細書において、「撮像画像(撮像画像データ)」は、撮像に基づき得られる画像を広く意味するものであり、撮像部11で得られる画像のみでなく、該画像から所要の信号処理を介して生成される上述した第一偏光画像〜第四偏光画像や仮想偏光画像、キャンセル画像等も含む語として用いている。
さらに、本明細書において「撮像」とは、撮像素子12において受光信号を得るまでの動作を意味するものとする。
ここで、上記説明において、直交画像が対応する偏光方向、すなわち偏光バックライトの偏光方向に略直交する偏光方向を「第二の偏光方向」とすると、本実施形態の撮像部11は、第二の偏光方向の光を透過させる被写体5を撮像するものと換言することができる。つまり、この場合の被写体5は、光透過性を有し透過後の光に第二の偏光方向の光が含まれる被写体と言うことができ、撮像部11は、該被写体を撮像するものである。このような撮像を行うことで、直交画像としての、透明部5aを映し出す画像を得ることができる。
なお、光透過性とは、入射した光のうち少なくとも一部の光を透過する性質を言う。
図9は、上記した第一実施形態としての画像取得手法を実現するために偏光処理部21が行うべき処理の手順を示したフローチャートである。
先ず、偏光処理部21はステップS101で、画像生成指示の有無を確認する。例えば、図1に示した制御部30が、操作部17を介した所定の操作入力に応じて偏光処理部21に画像生成指示を行う。ステップS101では、例えばこのように制御部30が行う画像生成指示の有無を確認する。
画像生成指示がない場合、偏光処理部21はステップS101の処理を再度実行する。換言すれば、画像生成指示があるまでステップS101の処理を継続的に実行する。
キャンセル画像の生成処理は、ステップS102で取得した撮像画像データを用いて、例えば以下の手順で行う。
先ず、各角度の偏光画像生成処理を行う。具体的には、図4Cで説明した第一偏光画像、第二偏光画像、第三偏光画像、第四偏光画像を生成する。そして、画素位置ごとに、偏光方向が直交する二つの偏光画像の受光信号値を加算する。具体的には、第一偏光画像の各画素位置の受光信号値に対し、第二偏光画像におけるそれぞれ同一画素位置の受光信号値を加算する。或いは、第三偏光画像の各画素位置の受光信号値に対し、第四偏光画像におけるそれぞれ同一画素位置の受光信号値を加算する。
これにより、偏光フィルタ効果をキャンセルしたキャンセル画像が得られる。
直交画像の生成処理は、ステップS102で取得した撮像画像データを用いて、例えば以下の手順で行う。
先ず、先のステップS103で得た第一偏光画像、第二偏光画像、第三偏光画像、第四偏光画像に基づき、画素位置ごとにcosカーブをフィッティングする。すなわち、第一偏光画像、第二偏光画像、第三偏光画像、第四偏光画像の生成によって画素位置ごとに四つ得られる受光信号値を用いて、画素位置ごとに前述した[式3]に基づいてcosカーブをフィッティングする。
そして、画素位置ごとに、cosカーブに予め定められた仮想フィルタ角度を代入して輝度値を算出する。ここで用いる仮想フィルタ角度としては、発光部2と偏光フィルタ3による偏光バックライトが照射する直線偏光に対し略直交する(クロスニコルとなる)角度が用いられる。これにより、直交画像が得られる。なお、直交画像は、偏光バックライトが照射する偏光に対して偏光方向が直交する偏光を受光して得られる画像に相当する画像と換言できる。
最後に、偏光処理部21はステップS107の合成処理として、抽出した不透明部分と透明部分とを1フレーム分の撮像画像データに合成する処理を行う。
ステップS107を実行したことに応じ、偏光処理部21は図9に示す一連の処理を終了する。
或いは、動画像データとしての記憶も可能である。合成画像として動画像データを生成する場合は、ステップS102以降の処理を毎フレーム繰り返し実行すればよい。
カラー画像とする場合は、画素位置ごとにR、G、Bの各受光素子12aが存在するため、第一偏光画像〜第四偏光画像としてはR、G、Bそれぞれを生成することになる。そして、第一偏光画像〜第四偏光画像の各画素位置について行うcosカーブのフィッティング、及びcosカーブに基づく直交画像の生成は、R、G、Bのそれぞれについて行う。これにより、画素位置ごとにR、G、Bそれぞれの受光信号値(輝度値)を有した直交画像を得ることができる。また、キャンセル画像についても、同様にR、G、Bそれぞれの第一偏光画像〜第四偏光画像に基づき、R、G、Bそれぞれについて生成する。
例えば、偏光バックライトに対し偏光方向が略直交する偏光を撮像部11における0deg、90deg、45deg、135degの受光素子12aのうち何れかの受光素子12aで受光できれば、該受光素子12aの受光信号をそのまま用いて直交画像に相当する画像を得ることができる。この場合は、0deg、90deg、45deg、135degの受光素子12aのうち何れかの受光素子12aが上記略直交する偏光を受光できるように、撮像装置1(撮像部11)の配置姿勢を調整する。
関数Fが不要となることで、直交画像の生成について処理負荷の軽減を図ることができる。
第一の偏光方向と第二の偏光方向が異方向である場合には、例えば直交画像等の第一画像として、第一の偏光方向(つまり第一画素群が受光可能な直線偏光の偏光方向)とは異なる偏光方向に対応する画像を得ることが可能とされる。換言すれば、第一画像を得るにあたり、該第一画像が対応する偏光方向と第一画素群が受光可能な直線偏光の偏光方向とを一致させる必要がなくなる。
この場合、第一画像の生成には関数Fの使用を要するが、第一画像を得るにあたっての撮像装置1(撮像部11)の配置姿勢の自由度向上を図ることができる。
[2-1.撮像システムの構成概要]
続いて、第二実施形態としての撮像システム10Aの構成例について図10を参照して説明する。
なお、以下の説明において、既に説明済みとなった部分と同様となる部分については同一符号、同一ステップ番号を付して説明を省略する。
発光部6は、撮像装置1Aから見て、被写体5の正面側から該被写体5に対して光を照射する。ここで、発光部6としては、光源に例えばLEDや蛍光灯、白熱電球等の所要の発光素子が用いられ、発光部6の出射光は、発光部2の出射光と同様に非偏光(自然光)とされる。この点から以下、第二発光部6については「通常照明」とも表記する。
第二実施形態の撮像装置1Aにおいて被写体5を撮像した際の作用を図11により説明する。
第二実施形態では、被写体5に正面側から通常照明からの非偏光が照射されるため、不透明部5bの正面側の表面から撮像装置1A側に向けて、該非偏光の反射光が導かれる。このため、撮像部11の撮像画像に基づきキャンセル画像を生成すると、この場合のキャンセル画像には、表面の状態が映し出された状態の不透明部5bが映し出される。一方、透明部5aについては通常照明からの非偏光の反射はほぼ生じず、従ってこの場合のキャンセル画像には透明部5aが映し出されない。
これは、通常照明による非偏光が不透明部5b表面で反射された際、その反射光の一部が、直交画像の生成に用いた仮想フィルタ角度に一致する偏光方向を有する直線偏光として撮像装置1A側に導かれるためである。
図12は、第二実施形態における画像合成についての説明図である。
先ず、キャンセル画像については、第一実施形態と同様に不透明部分の抽出を行う。
この場合、透明部分の抽出は、キャンセル画像と直交画像との差分に基づいて抽出する。具体的には、例えばキャンセル画像と直交画像の差分値が一定値以上となる画像部分を抽出する処理とすることが考えられる。
図13は、第二実施形態としての画像取得手法を実現するために偏光処理部21が行うべき処理の手順を示したフローチャートである。
先の図7で説明した処理との差は、ステップS106の抽出処理に代えてステップS201の抽出処理を実行する点である。
具体的には、上述のようにキャンセル画像と直交画像の差分値が一定値以上となる画像部分を抽出する処理とする。或いは、ステップS104でのキャンセル画像からの不透明部分の抽出結果を利用し、不透明部分に該当する画像部分を除いた画像部分について、差分値が一定値以上となる画像部分を抽出する処理することも考えられる。
この場合における透明部分の抽出処理手法としては多様に考えられ、特定手法に限定されるものではない。
[3-1.システム構成概要]
第三実施形態は、複写機への適用を想定したものである。
図14は、第三実施形態としての撮像システム10Bの構成例を示している。
撮像システム10Bは、第一発光部41と、偏光フィルタ42と、第二発光部43と、撮像装置1Bとを有している。
第一発光部41、及び第二発光部43は、光源に例えばLEDや蛍光灯、白熱電球等の所要の発光素子が用いられ、出射光は非偏光とされる。
なお以下、第一発光部41と偏光フィルタ42による偏光照明についても「偏光バックライト」と表記する。
以下、第二発光部43についても、非偏光を照射する点から「通常照明」とも表記する。
撮像装置1Bは、制御部30に代えて制御部30Bが設けられ、またデジタル信号処理部20において偏光処理部21に代えて偏光処理部21Bが設けられた点が撮像装置1の場合と異なる。
また、偏光処理部21Bは、後述する第三実施形態としての処理を行う点が偏光処理部21と異なる。
第三実施形態の撮像装置1Bは、上記した複写元用紙やコピー用紙として透明用紙、不透明用紙が混在して用いられる場合に対応した各種の処理を行う。
このために撮像装置1Bにおける偏光処理部21Bは、先に説明したキャンセル画像、直交画像と共に、平行画像を生成する。
平行画像は、仮想フィルタ角度を、偏光バックライトが照射する直線偏光の偏光方向に略平行な角度として得られる仮想偏光画像である。これは、偏光バックライトが照射する直線偏光と偏光方向が略一致する直線偏光を選択的に受光して得られる画像相当の画像であると換言できる。
図16は、以下の説明で前提とする被写体5’を例示している。
この場合の被写体5’は用紙とされ、紙面には図中「5’a」と示すような情報が印刷等されて表示されているとする。以下、このように用紙としての被写体5’における表示情報のことを「用紙表示情報5a’」と表記する。
具体的に、図17A、図17B、図17Cでは、それぞれ偏光バックライトを照射状態としたとき(通常照明はOFF状態)に得られるキャンセル画像、直交画像、平行画像を示している。
なお、図17では、用紙としての被写体5’が撮像装置1Bの撮像画枠に対して傾斜された状態で撮像が行われたことを前提としている。なおこの点は、後述する図18についても同様である。
また、図17Bに示す直交画像としては、略黒色の背景に被写体5’の輪郭と用紙表示情報5’aとが映し出された画像が得られる。この際、該直交画像に映し出される被写体5’中の用紙表示情報5’aが表示されている以外の領域は、略グレーとなる。すなわち、透明用紙としての被写体5’における透明部が映し出されている部分は略グレーとなる。これは、該透明部の複屈折により偏光バックライトによる照明光の偏光方向が変化するたである。
但し、図18Aに示すキャンセル画像は、通常照明を照射して得られる画像とされる(偏光バックライトはOFF状態)。図18B、図18Cの直交画像、平行画像は、図17B、図17Cの場合と同様に偏光バックライトを照射状態として得られる画像である。
具体的に、透明用紙か不透明用紙かの判定は、図17B、図18Bで説明した性質を利用し、偏光バックライトを照射状態として得た直交画像に基づいて行う。より具体的には、該直交画像が全黒画像であるか否かを判定することで行う。
また、不透明用紙については、偏光バックライトを照射状態とした場合の平行画像(図18C)に基づいて行う。
複写機への適用を考えた場合、上記のような用紙判定、輪郭抽出、傾き検出は、複写元用紙としての被写体5’における用紙表示情報5’aを撮像画像として取り込み、取り込んだ用紙表示情報5’aをコピー用紙に複写する際に行うことが想定される。
以下では、複写にあたっての用紙表示情報5’aの取り込み時に対応して行われる処理を図19のフローチャートを参照して説明する。
前提として、図19に示す処理が開始されるにあたっては、撮像システム50Bにおいて用紙表示情報5’aが表示された複写元用紙としての被写体5’が、撮像装置1Bが撮像可能な位置にセットされていることを前提とする。
これにより、第一発光部41がON、第二発光部43がOFFとされ、偏光バックライトによる照明光が被写体5’に照射、通常照明による照明光が被写体5’に照射の状態が得られる。
その上で、偏光処理部21BはステップS303で、全黒画像か否かについての判定を行う。具体的には、ステップS302で得た直交画像の輝度値が全体的に所定の輝度値以下となっているか否を判定する。これは、被写体5’が不透明用紙か否かの判定を行うことに相当する。例えば、該直交画像の全画素等、所定の画素について、輝度値が一定値以下か否かを判定する。或いは、該直交画像の輝度値の平均値が一定値以下か否かを判定してもよい。全黒画像か否かの判定手法は多様に考えられ、透明用紙か不透明用紙かの判定が可能であれば特定手法に限定されるものではない。
先ず、ステップS305で偏光処理部21Bは、キャンセル画像の生成を行う。この処理は、先の図9のステップS103の処理と同様の処理である。
次に、ステップS306で偏光処理部21Bは、用紙表示情報5’aを抽出する処理を実行する。すなわち、キャンセル画像において用紙表示情報5’aが映し出された画像部分を抽出する処理である。
さらに、偏光処理部21Bは続くステップS307で、直交画像から用紙輪郭を抽出する処理を実行する。つまり、ステップS302で得られた直交画像(この場合は図17Bの態様となる)に基づき、該直交画像に映し出された透明用紙としての被写体5’の輪郭を抽出する。この場合の輪郭抽出としては、例えば、エッジ検出を行い、画像中心から最も外側で検出されるエッジを矩形状に結んで行うことが考えられる。
さらに、偏光処理部21Bは続くステップS317で、傾き情報、すなわちステップS316で検出した被写体5’の傾き情報に基づき、抽出済みとされた用紙表示情報5’a(ステップS306、又は以下で説明するステップS311で抽出済みとされる)の傾きを補正する。つまり、検出した傾きがキャンセルされるように用紙表示情報5’aとしての画像データに対する画像回転処理を施す。
すなわち、ステップS308で偏光処理部21Bは、通常照明をONさせるための指示を制御部30Bに行い、続くステップS309でキャンセル画像の生成を行い、ステップS310で通常照明をOFFさせるための指示(照明OFF指示)を制御部30Bに行った上で、ステップS311で用紙表示情報5’aを抽出する処理を行う。つまり、ステップS309で生成したキャンセル画像(図18Aの態様となる)において、用紙表示情報5’aが映し出された画像部分を抽出する。
次に、偏光処理部21BはステップS315で、平行画像から用紙輪郭を抽出する処理を実行する。つまり、ステップS313で得られた平行画像(図18Cの態様となる)に基づき、該平行画像に映し出された不透明用紙としての被写体5’の輪郭を抽出する。この場合の輪郭抽出としても、例えば、エッジ検出を行い、画像中心から最も外側で検出されるエッジを矩形状に結んで行うことが考えられる。
図20において、制御部30BはステップS401で、用紙を選択する操作の有無、すなわち不透明用紙、透明用紙を選択する操作の有無を判定する。用紙選択操作がない場合、制御部30BはステップS401の処理を繰り返す。
偏光処理部21BはステップS501で、制御部30Bからの判定指示、すなわち用紙判定実行指示の受信を待機しており、該判定指示を受信すると、偏光処理部21Bは、ステップS502で直交画像を生成する処理を実行し、生成した直交画像が全黒画像あるか否かをステップS503で判定する。これらの処理は、図19のステップS302、S304の処理と同様の処理である。
制御部30Bは、上記の判定情報についての受信待機処理をステップS406で行い、判定情報が受信された場合はステップS407でマニュアル設定と一致するか否かを判定する。すなわち、先のステップS402で記憶された用紙情報が示す用紙種別と、ステップS406で受信した判定情報が示す用紙種別とが一致しているか否かを判定する。
マニュアル設定と一致していない場合、制御部30BはステップS408でユーザへの確認処理を行う。該確認処理として、本例では使用者に表示部16等を介して判定した用紙の種別を表す情報の通知、マニュアル設定と不一致である旨の通知、及び通知した種別のコピー用紙に複写を行うことの可否について指示する操作の受け付け等を行う。
一方、上記の応答に問題がない旨の応答があれば、制御部30BはステップS411でパラメータ設定処理を行って、図20に示す一連の処理を終える。このパラメータ設定処理では、例えばコピー用紙としてセットされた不透明用紙、透明用紙の別に応じた印刷濃度等の所定パラメータが設定される。
図22において、制御部30BはステップS601で、用紙がセットされるまで待機する処理を行い、用紙がセットされた場合には、ステップS602で偏光バックライトをON、通常照明をOFFとするための処理を行った上で、ステップS603で用紙判定実行指示を偏光処理部21Bに対して行う。この用紙判定実行指示に応じても、偏光処理部21Bにおいて図21に示した処理が行われる。
ステップS605で透明用紙であると判定した場合、制御部30BはステップS606に進み、透明用パラメータ設定処理として、透明用紙に対応した例えば印刷濃度等の所定パラメータの設定を行い、図22に示す一連の処理を終える。
一方、ステップS605で透明用紙でないと判定した場合、制御部30BはステップS607の不透明用パラメータ設定処理として、不透明用紙に対応した例えば印刷濃度等の所定パラメータの設定を行い、図22に示す一連の処理を終える。
図23は、変形例としての撮像部11Aの構造についての説明図であり、図23Aは撮像部11Aが備える画素対50の概略縦断面図、図23Bは撮像部11Aにおける画素対50の配列を正面視した図である。
変形例としての撮像部11Aは、画素対50として2種の画素対50(以下「画素対50−1」「画素対50−2」と表記する)を有する。画素対50−1は、偏光スプリッタ51−1と、画素52及び画素53とを有し、画素対50−2は偏光スプリッタ51−2と画素52及び画素53とを有している。
このような画素対50−1における画素52と画素53は、偏光方向が90deg異なる直線偏光をそれぞれが選択的に受光する。
このような画素対50−2における画素52と画素53としても、偏光方向が90deg異なる直線偏光をそれぞれが選択的に受光することになる。
これにより、画素対50−1における画素52、53、画素対50−2における画素52、53は、偏光方向が45degずつ異なる直線偏光を選択的に受光することなる。
なお、図23Bでは、各画素対50で選択的に受光される直線偏光の偏光方向を、先の図3Bで偏光フィルタ13aの偏光軸の向きとして表した両矢印と同様の要領で表している。
撮像部11Aにおいては、各画素対50、すなわち各画素位置において偏光方向が直交する二つの直線偏光を受光することができる。このため、撮像部11を用いた場合(図4参照)と比較して、第一偏光画像〜第四偏光画像の解像度感を高めることができる(図4B及び図4Cと図24B及び図24Cを参照)。なお、縦2×横2=4つの画素対50が一つの画素位置であるとみなして第一偏光画像〜第四偏光画像を画素補間せずに生成する場合は、解像度を高めることができる。
また、本例では、画素対50−1と画素対50−2を縦方向及び横方向に交互に配列しているため、縦横の解像度を等しくすることができる。さらには、第一偏光画像〜第四偏光画像の生成のための補間処理は、それぞれ同様の手法で行うことができる。例えば、画素対50−1と画素対50−2を線順次に配置した場合等では、縦方向と横方向とで補間処理の手法が異なり、また補間しない場合には得られる画像の解像度は縦方向と横方向で異なってしまうが、本例では、そのような問題が解消される。
この場合も、第一偏光画像〜第四偏光画像が得られた以降におけるcosカーブのフィッティングやcosカーブに基づく仮想偏光画像の生成処理については、これまでで説明したものと同様となることから重複説明は避ける。
従って、仮想偏光画像の解像度向上を図ることができる。また、一つの画素対50に対する入射光を複数の受光素子12aで受光するため、画素位置ごとの受光感度の向上を図ることができる。
上記のように実施形態の撮像装置(1又は1A又は1B)は、第一の偏光方向の光を受光可能な画素を含む第一画素群と、第二画素群とを含む画素群を有する撮像部(11又は11A)と、少なくとも第一画素群を含む画素群の信号に基づいて、所定の偏光方向である第二の偏光方向に対応する第一画像を生成し、少なくとも第二画素群を含む画素群の信号に基づいて、第一画像とは異なる第二画像を生成する画像生成部(偏光処理部21又は21B)と、を備えている。
従って、実施形態によれば、撮像装置による1回の撮像により、所定の偏光方向に対応する第一画像と該第一画像とは異なる第二画像とを得ることができ、例えば被写体の透明部分、不透明部分の撮像画像などを一度の撮像により得ることができる。
従って、透明部を有する被写体の撮像に好適となる。
従って、第一画像の生成について処理負荷の軽減を図ることができる。
従って、第一画像を得るにあたっての撮像部の配置姿勢の自由度向上を図ることができる。
従って、第一画像と第二画像を1台の撮像装置による一度の撮像により生成することができる。
従って、各画素ユニットから、所定の直線偏光の受光信号を抽出したり、直線偏光の受光信号の演算を行うことで、任意の偏光条件の画像となる画像データを生成することができる。異なる偏光条件の画像を生成することで、一回の撮像で、被写体について偏光条件の異なる複数の画像を得ることができる。
ここで、「偏光条件」は、偏光(直線偏光)に関する条件を意味するものである。例えば、直交画像や平行画像のような、所定の偏光方向に対応する画像(所定の単一偏光方向による直線偏光を選択的に受光して得られる画像)と、キャンセル画像(非偏光を受光して得られる画像に相当する画像)との関係は、「偏光条件」の異なる画像の関係に該当する。また、直交画像と平行画像との関係のように、所定の偏光方向に対応する画像と該所定の偏光方向とは異なる偏光方向に対応する画像との関係も、「偏光条件」の異なる画像の関係に該当する。
直交偏光の画像は偏光が透明部位を通過して複屈折を起こすことにより表現される透明部位の画像である。
このような直交画像は透明部分を有する被写体の撮像に好適となる。
これにより透明部分を観察できる被写体の画像が適正に得られる。
これにより、透明部が映し出される直交画像と不透明部が映し出されるキャンセル画像とが共通の撮像部による一度の撮像により得られる。
従って、透明部と不透明部の双方を有する被写体の撮像画像を得るにあたって、透明部撮像用の撮像装置と不透明部撮像用の撮像装置とを別々に設けて被写体を個別に撮像する必要がなくなり、作業効率の向上が実現される。
これにより合成画像として、被写体の透明部と不透明部を同時に観察できる画像を提供できる。
また、この場合、別々の撮像装置の撮像画像を合成する際に行われていた画像間の位置合わせを不要とできるため、合成画像の作業効率の向上が図られることになる。
これにより被写体の透明部と不透明部を同時に観察できる合成画像を容易に生成できる。
この場合も、撮像装置での一度の撮像信号を用いるため、透明部と不透明部の画像間の位置合わせは不要である。
これにより透明被写体の観察に適した撮像装置を提供できる。
これにより不透明被写体の観察に適した撮像装置を提供できる。特に複写機における通常紙などの不透明用紙等の傾き検出に有用である。
これにより被写体が傾いていた場合にも修正された画像を提供できる。例えば複写機や投影機等において、コピー用紙や複写元用紙が傾いていた場合に、正常な方向に修正したコピー画像を生成できる。
従って、仮想偏光画像の解像度向上を図ることができる。また、一つの画素対に対する入射光を複数の受光素子で受光するため、画素位置ごとの受光感度の向上を図ることができる。
この偏光照明を被写体の背後から照射し、被写体の前面側で撮像部により受光することで、画像生成部が第一画像として前記偏光の偏光方向に対し直交する偏光方向に対応する画像(直交画像)を生成すれば、透明被写体を観察できる画像を得ることができる。
この際、画像生成部が第二画像として例えば非偏光を受光して得られる画像に相当するキャンセル画像を生成すれば、被写体の透明部、不透明部の撮像画像を1回の撮像により得ることができる。
これにより被写体をより詳細に観察できる画像を得ることができる。
即ち、被写体における透明部分では、偏光は複屈折を起こす。例えば直交画像を生成すると、これが表現された画像となる。つまり透明部位を示す画像が得られる。
即ち、通常照明を被写体の正面側に照射することで、被写体の正面側の表面を表す画像を得ることができる。
なお本技術は以下のような構成も採ることができる。
(1)
第一の偏光方向の光を受光可能な画素を含む第一画素群と、第二画素群とを含む画素群を有する撮像部と、
少なくとも前記第一画素群を含む画素群の信号に基づいて、所定の偏光方向である第二の偏光方向に対応する第一画像を生成し、少なくとも前記第二画素群を含む画素群の信号に基づいて、前記第一画像とは異なる第二画像を生成する画像生成部と、を備える
撮像装置。
(2)
前記撮像部は、
光透過性を有し透過後の光に前記第二の偏光方向の光が含まれる被写体を撮像する
前記(1)に記載の撮像装置。
(3)
前記第一の偏光方向と前記第二の偏光方向が同一方向とされた
前記(1)又は(2)に記載の撮像装置。
(4)
前記第一の偏光方向と前記第二の偏光方向が異方向とされた
前記(1)又は(2)に記載の撮像装置。
(5)
前記画像生成部は、
前記第一画像と前記第二画像を同時に生成する
前記(1)乃至(4)の何れかに記載の撮像装置。
(6)
前記撮像部は、
それぞれが所定数の受光素子を有した複数の画素と、前記画素ごとに偏光方向が異なる直線偏光の光を受光させる偏光部とを有する画素ユニットが複数配列されている
前記(1)乃至(5)の何れかに記載の撮像装置。
(7)
回転自在な偏光フィルタを介した光を受光して撮像画像を得ると仮定した場合における前記偏光フィルタの回転角度を仮想フィルタ角度としたときに、
前記画像生成部は、生成する画像データの一つとして、
前記仮想フィルタ角度を、前記偏光部に入射する直線偏光の偏光方向に略直交する角度とした場合に得られる画像に相当する直交画像となる画像データを生成する
前記(6)に記載の撮像装置。
(8)
前記画像生成部は、
前記画素ユニットにおけるそれぞれ異なる直線偏光を受光する前記受光素子の受光信号値に基づき前記仮想フィルタ角度と受光信号値との関係を表す関数を取得し、前記関数を用いて、前記直交画像となる画像データを生成する
前記(7)に記載の撮像装置。
(9)
前記画像生成部は、生成する画像データの一つとして、
前記偏光フィルタの機能をキャンセルしたキャンセル画像となる画像データを生成する
前記(8)に記載の撮像装置。
(10)
前記画像生成部は、前記直交画像と前記キャンセル画像の合成画像を生成する処理を行う
前記(9)に記載の撮像装置。
(11)
前記画像生成部は、前記直交画像と前記キャンセル画像の差分に基づいて抽出した透明部の画像と、前記キャンセル画像から抽出した不透明部の画像の合成画像を生成する処理を行う
前記(9)に記載の撮像装置。
(12)
前記画像生成部は、
透明被写体の輪郭を観察できる画像を生成する
前記(1)乃至(11)の何れかに記載の撮像装置。
(13)
前記画像生成部は、
不透明被写体の輪郭を観察できる画像を生成する
前記(1)乃至(11)の何れかに記載の撮像装置。
(14)
前記画像生成部は、
被写体の輪郭を観察できる画像を生成するとともに、該画像から判定される輪郭の情報を用いて、回転補正を施した画像を生成する
前記(1)乃至(11)の何れかに記載の撮像装置。
(15)
前記撮像部は、
偏光スプリッタと、所定数の受光素子を有し該受光素子が前記偏光スプリッタの分離面を反射した反射光の光軸に略直交する受光面を有して前記反射光を受光する第一種の画素と、所定数の受光素子を有し該受光素子が前記分離面を透過した透過光の光軸に略直交する受光面を有して前記透過光を受光する第二種の画素と、を有した画素対を複数備え、
隣接関係にある前記画素対において、前記偏光スプリッタにおける前記分離面の偏光軸の面内角度が異なっている
前記(1)乃至(14)の何れかに記載の撮像装置。
(16)
直線偏光とされた光を照射する偏光照明と、
第一の偏光方向の光を受光可能な画素を含む第一画素群と、第二画素群とを含む画素群を有する撮像部と、
少なくとも前記第一画素群を含む画素群の信号に基づいて、所定の偏光方向である第二の偏光方向に対応する第一画像を生成し、少なくとも前記第二画素群を含む画素群の信号に基づいて、前記第一画像とは異なる第二画像を生成する画像生成部と、を備える
撮像システム。
(17)
前記偏光照明とは異なる方向から被写体に非偏光を照射する照明を備えた
前記(16)に記載の撮像システム。
(18)
前記撮像部は、前記偏光照明を被写体の背面側から照射した状態で、被写体の前面側を撮像するように配置される
前(16)又は(17)に記載の撮像システム。
(19)
前記撮像部は、前記偏光照明を被写体の背面側から照射した状態で、被写体の前面側を撮像するように配置されるとともに、
被写体の正面側から非偏光を照射する照明を備えた
前記(16)に記載の撮像システム。
Claims (20)
- 第一の偏光方向の光を受光可能な画素を含む第一画素群と、第二画素群とを含む画素群を有する撮像部と、
少なくとも前記第一画素群を含む画素群の信号に基づいて、所定の偏光方向である第二の偏光方向に対応する第一画像を生成し、少なくとも前記第二画素群を含む画素群の信号に基づいて、前記第一画像とは異なる第二画像を生成する画像生成部と、を備える
撮像装置。 - 前記撮像部は、
光透過性を有し透過後の光に前記第二の偏光方向の光が含まれる被写体を撮像する
請求項1に記載の撮像装置。 - 前記第一の偏光方向と前記第二の偏光方向が同一方向とされた
請求項1に記載の撮像装置。 - 前記第一の偏光方向と前記第二の偏光方向が異方向とされた
請求項1に記載の撮像装置。 - 前記画像生成部は、
前記第一画像と前記第二画像を同時に生成する
請求項1に記載の撮像装置。 - 前記撮像部は、
それぞれが所定数の受光素子を有した複数の画素と、前記画素ごとに偏光方向が異なる直線偏光の光を受光させる偏光部とを有する画素ユニットが複数配列されている
請求項1に記載の撮像装置。 - 回転自在な偏光フィルタを介した光を受光して撮像画像を得ると仮定した場合における前記偏光フィルタの回転角度を仮想フィルタ角度としたときに、
前記画像生成部は、生成する画像データの一つとして、
前記仮想フィルタ角度を、前記偏光部に入射する直線偏光の偏光方向に略直交する角度とした場合に得られる画像に相当する直交画像となる画像データを生成する
請求項6に記載の撮像装置。 - 前記画像生成部は、
前記画素ユニットにおけるそれぞれ異なる直線偏光を受光する前記受光素子の受光信号値に基づき前記仮想フィルタ角度と受光信号値との関係を表す関数を取得し、前記関数を用いて、前記直交画像となる画像データを生成する
請求項7に記載の撮像装置。 - 前記画像生成部は、生成する画像データの一つとして、
前記偏光フィルタの機能をキャンセルしたキャンセル画像となる画像データを生成する
請求項8に記載の撮像装置。 - 前記画像生成部は、前記直交画像と前記キャンセル画像の合成画像を生成する処理を行う
請求項9に記載の撮像装置。 - 前記画像生成部は、前記直交画像と前記キャンセル画像の差分に基づいて抽出した透明部の画像と、前記キャンセル画像から抽出した不透明部の画像の合成画像を生成する処理を行う
請求項9に記載の撮像装置。 - 前記画像生成部は、
透明被写体の輪郭を観察できる画像を生成する
請求項1に記載の撮像装置。 - 前記画像生成部は、
不透明被写体の輪郭を観察できる画像を生成する
請求項1に記載の撮像装置。 - 前記画像生成部は、
被写体の輪郭を観察できる画像を生成するとともに、該画像から判定される輪郭の情報を用いて、回転補正を施した画像を生成する
請求項1に記載の撮像装置。 - 前記撮像部は、
偏光スプリッタと、所定数の受光素子を有し該受光素子が前記偏光スプリッタの分離面を反射した反射光の光軸に略直交する受光面を有して前記反射光を受光する第一種の画素と、所定数の受光素子を有し該受光素子が前記分離面を透過した透過光の光軸に略直交する受光面を有して前記透過光を受光する第二種の画素と、を有した画素対を複数備え、
隣接関係にある前記画素対において、前記偏光スプリッタにおける前記分離面の偏光軸の面内角度が異なっている
請求項1に記載の撮像装置。 - 第一の偏光方向の光を受光可能な画素を含む第一画素群と、第二画素群とを含む画素群を有する撮像部により被写体を撮像し、
少なくとも前記第一画素群を含む画素群の信号に基づいて、所定の偏光方向である第二の偏光方向に対応する第一画像を生成し、少なくとも前記第二画素群を含む画素群の信号に基づいて、前記第一画像とは異なる第二画像を生成する
画像生成方法。 - 直線偏光とされた光を照射する偏光照明と、
第一の偏光方向の光を受光可能な画素を含む第一画素群と、第二画素群とを含む画素群を有する撮像部と、
少なくとも前記第一画素群を含む画素群の信号に基づいて、所定の偏光方向である第二の偏光方向に対応する第一画像を生成し、少なくとも前記第二画素群を含む画素群の信号に基づいて、前記第一画像とは異なる第二画像を生成する画像生成部と、を備える
撮像システム。 - 前記偏光照明とは異なる方向から被写体に非偏光を照射する照明を備えた
請求項17に記載の撮像システム。 - 前記撮像部は、前記偏光照明を被写体の背面側から照射した状態で、被写体の前面側を撮像するように配置される
請求項17に記載の撮像システム。 - 前記撮像部は、前記偏光照明を被写体の背面側から照射した状態で、被写体の前面側を撮像するように配置されるとともに、
被写体の正面側から非偏光を照射する照明を備えた
請求項17に記載の撮像システム。
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