JPWO2019009284A1 - 光ファイバ及び光伝送システム - Google Patents

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Abstract

本発明の光ファイバは、コアと、コアの外周に設けられてコアより低屈折率の第1クラッドと、第1クラッドの外周に設けられて第1クラッドより低屈折率の第2クラッドと、を備える。本発明の光ファイバでは、波長1.55μmにおけるモードフィールド径が11.5μm以上であり、カットオフ波長が1.53μm以下であり、曲げ半径30mm及び波長1.625μmにおける曲げ損失が2dB/100turns以下であって、波長1.55μmにおいて単位長さ当たりの伝搬光の遅延時間が4.876μs/km以下である。

Description

本発明は、光ファイバ及び光伝送システムに関する。本願は、2017年7月3日に、日本に出願された特願2017−130725号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
近年、通信ネットワークの利用の多様化に伴い、伝送遅延の低減が求められている。例えば、国際的な規模で行われる金融取引に高頻度で用いられるコンピュータ間の通信では、1msの伝送遅延低減が通信の伝送性能、金融取引サービス及び顧客の利益や損失に大きな影響を与える。将来に向けて、伝送遅延の低減量の増大に対する要求は加速すると予想される。
太平洋を横断する光海底ケーブルネットワークを初めとする長距離通信ネットワークでは、通信線路の敷設長は、数千kmにおよぶ。長距離通信ネットワークの伝送性能の向上には、伝送線路において発生する遅延の低減が重要になる。光海底ケーブルネットワークでは、大陸間を跨ぐ光海底ケーブルの敷設ルートの最適化によって通信線路の遅延を低減する取り組みが行われている。この取り組みによって、長距離通信ネットワークの伝送遅延が数ms程度低減されることが報告されている。
通信ネットワークの遅延には、伝送機器等の装置の内部で生じる遅延と伝送路で生じる遅延とが含まれる。長距離通信ネットワークでは、伝送路で生じる遅延時間がネットワーク全体で生じる遅延時間の大部分を占め、無視できない程大きくなる。
通信ネットワークの伝送路を構成する光ファイバの単位長さ当たりの遅延時間は、主に、光ファイバの媒体の屈折率によって決定される。通信ネットワークの伝送遅延を低減するためには、光ファイバの媒質として低屈折率の媒質を用いることが効果的である。従来の光海底ケーブルネットワークに用いられるカットオフシフトファイバは、高純度の石英ガラスによって形成されたコアを有する。このことにより、従来の光海底ケーブルネットワークでは、1.55μmを含む波長帯において、4.876μs/km程度の遅延時間での光の伝送が可能である。非特許文献1には、フォトニックバンドギャップファイバの遅延時間が3.448μs/km程度に低減されることが報告されている。このフォトニックバンドギャップファイバは、媒質の屈折率を極限まで低下させた中空のコアを有している。
上述したように、長距離通信ネットワークでは、敷設ルートの最適化によって遅延時間が改善される。しかしながら、実際に敷設ルートの最適化を行う際には地理的条件や敷設コストの制限があり、この制限によって敷設ルートの最適化による遅延時間の低減量は少なくなるという問題があった。
また、フォトニックバンドギャップファイバには、低屈折率の中空コアが形成されている。しかしながら、フォトニックバンドギャップファイバの伝搬損失は数dB/km程度におよぶため、フォトニックバンドギャップファイバは長距離通信ネットワークの伝送路には適さないという問題があった。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、長距離通信ネットワークに適用可能であり、従来のカットオフシフトファイバのMFD及び曲げ損失と同等のモードフィールド径(Mode Field Diameter:MFD)及び曲げ損失を有し、且つ前記カットオフシフトファイバファイバの遅延時間よりも少ない遅延時間を有する光ファイバを提供する。
また、本発明は、前記光ファイバの優れた特徴を有する光伝送システムを提供する。
本発明者らは、上述の問題を解決する光ファイバとして、(1)コアとこのコアの外周に隣接する第1クラッドと第1クラッドの外周に隣接する第2クラッドとを有し、(2)コアの半径は4μm以下であり、(3)コアに対する第1クラッドの比屈折率差が0.0%以下であり、(4)波長1.55μmにおけるモードフィールド径(Mode Field Diameter:MFD)が11.5μm以上であり、(5)曲げ半径30mm、且つ波長1.625μmにおける曲げ損失が2.0dB/100turns以下である、という5つの特徴を全て備える光ファイバの設計条件及び構造を新たに見出した。
本発明の光ファイバは、コアと、前記コアの外周部に設けられ、前記コアよりも低い屈折率を有する第1クラッドと、前記第1クラッドの外周部に設けられ、前記第1クラッドよりも低い屈折率を有する第2クラッドと、を備える。波長1.55μmにおける本発明の光ファイバのモードフィールド径は11.5μm以上である。本発明の光ファイバのカットオフ波長は1.53μm以下である。曲げ半径30mm及び波長1.625μmにおける本発明の光ファイバの曲げ損失は2dB/100turns以下である。波長1.55μmにおいて本発明の光ファイバの前記コアを伝搬する光の前記コアの単位長さ当たりの遅延時間は4.876μs/km以下である。
本発明の光ファイバは、前記コアの半径が1.0μm以上4.3μm以下であり、前記第1クラッドの半径が以下の(1)式及び(2)式を満たしてもよい。
Figure 2019009284
Figure 2019009284
なお、(1)式及び(2)式において、aは前記コアの半径[μm]である。aは前記第1クラッドの半径[μm]である。Δは前記コアに対する前記第1クラッドの比屈折率差[%]である。
本発明の光ファイバは、前記第1クラッドに対する前記第2クラッドとの比屈折率差が、以下の(3)式を満たしてもよい。
Figure 2019009284
本発明の光ファイバには、断面視において前記第2クラッドの中心の同心円上に、第1のコアとしての前記コアと前記第1のコアの外周部に設けられた前記第1クラッドとを有する低遅延コアが複数配置されてもよい。
本発明の光ファイバには、前記第2クラッドの中心に第2のコアとしての前記コアが配置されてもよい。
本発明の光ファイバは、断面視において、前記第2クラッドの中心に、第1のコアとしての前記コアと前記第1のコアの外周部に設けられた前記第1クラッドとを有する低遅延コアが配置され、前記低遅延コアを中心として同心円上に第3のコアとして前記コアが配置されてもよい。
本発明の光ファイバは、断面視において、前記第2クラッドの中心に、第1のコアとしての前記コアと前記第1のコアの外周部に設けられた前記第1クラッドとを有する低遅延コアが配置され、前記低遅延コアを中心として第4のコアとして前記コアが最密充填されていてもよい。
本発明の光伝送システムは、上述の光ファイバと、前記光ファイバの一方の端部に接続された送信器と、前記光ファイバの他方の端部に接続された受信器と、を備えている。
本発明によれば、従来のカットオフシフトファイバのMFD及び曲げ損失と同等のMFD及び曲げ損失を有し、且つ前記カットオフシフトファイバの遅延時間よりも少ない遅延時間を有する光ファイバが得られる。本発明によれば、光ファイバと既存の光海底ケーブルネットワークとの親和性が得られるので、光ファイバの遅延時間は減少する。本発明によれば、伝送路が本発明の光ファイバで構成されるので、光伝送システムの伝送路で生じる遅延時間は減少し、光伝送システム全体で生じる遅延時間も減少する。
従来の石英コアファイバにおける光学特性と遅延時間との関係を表すグラフである。 本発明の単一モード光ファイバ(SMF)の屈折率分布を表す図である。 コアの半径が1.0μmである場合に、カットオフ波長が1.53μm、MFDが11.5μm以上、曲げ損失が2dB/100turns以下、遅延時間がカットオフシフトファイバの遅延時間以下、という複数の条件を全て満たす本発明の光ファイバの半径aと比屈折率差Δの条件を表すグラフである。 コアの半径が1.5μmである場合に、カットオフ波長が1.53μm、MFDが11.5μm以上、曲げ損失が2dB/100turns以下、遅延時間がカットオフシフトファイバの遅延時間以下、という複数の条件を全て満たす本発明の光ファイバの半径aと比屈折率差Δの条件を表すグラフである。 コアの半径が2.0μmである場合に、カットオフ波長が1.53μm、MFDが11.5μm以上、曲げ損失2dB/100turns以下、遅延時間がカットオフシフトファイバの遅延時間以下、という複数の条件を全て満たす本発明の光ファイバの半径aと比屈折率差Δの条件を表すグラフである。 所定の要求条件を満たす本発明のSMFの遅延時間のフィッティング係数とコアの半径との関係を示すグラフである。 所定の要求条件を満たす本発明のSMFのMFDのフィッティング係数とコアの半径との関係を示すグラフである。 所定の要求条件を満たす本発明のSMFの曲げ損失のフィッティング係数とコアの半径のとの関係を示すグラフである。 コアの半径が1.0μmの場合に、カットオフ波長が1.53μm、MFDが11.5μm以上12.5μm以下、曲げ損失が0.1dB/100turns以下、遅延時間がカットオフシフトファイバの遅延時間以下、という複数の条件を全て満たす本発明の光ファイバの半径aと比屈折率差Δの条件を表すグラフである。 コア半径が1.5μmの場合に、カットオフ波長が1.53μm、MFDが11.5μm以上12.5μm以下、曲げ損失が0.1dB/100turns以下、遅延時間がカットオフシフトファイバの遅延時間以下、という複数の条件を全て満たす本発明の光ファイバの半径aと比屈折率差Δの条件を表すグラフである。 コア半径が2.0μmの場合に、カットオフ波長が1.53μm、MFDが11.5μm以上12.5μm以下、曲げ損失が0.1dB/100turns以下、遅延時間がカットオフシフトファイバの遅延時間以下、という複数の条件を全て満たす本発明の光ファイバの半径aと比屈折率差Δの条件を表すグラフである。 所定の要求条件を満たす本発明のSMFの曲げ損失のフィッティング係数とコアの半径との関係を示す図である。 カットオフ波長が1.53μm以下となる本発明のSMFの半径aと比屈折率差Δとの関係を示すグラフである。 本発明のSMFのカットオフ波長のフィッティング係数κ,κ10とコアの半径aとコア領域に対する第1クラッドの比屈折率差Δとの関係を示すグラフである。 本発明のSMFのカットオフ波長のフィッティング係数κ11,κ12とコアの半径aとの関係を示すグラフである。 本発明のSMFにおけるカットオフ波長のフィッティング係数κ13とコアの半径aとの関係を示すグラフである。 第2クラッドに低屈折率層を有する本発明のSMFの屈折率分布を表す図である。 本発明のSMFを備えた光伝送システムの一例を表す図である。 コアを複数有する本発明の光ファイバの第1例の断面図である。 コアを複数有する本発明の光ファイバの第2例の断面図である。 コアを1つ有する本発明の光ファイバの第3例の断面図である。 コアを1つ有する本発明の光ファイバの第4例の断面図である。 本発明の光ファイバを用いた光伝送システムの一例を表す図である。 本発明の光ファイバにおいて、モードフィールド径が11.5μmである電界分布がコア及び第1クラッドによって受けるレイリー散乱損失とコアの半径との関係を示すグラフである。 本発明の光ファイバにおいて、モードフィールド径が15.0μmである電界分布がコア及び第1クラッドによって受けるレイリー散乱損失と半径aとの関係を示すグラフである。 勧告G.654.Dに準拠する本発明の光ファイバにおけるレイリー散乱損失α、MFD、単位長さ当たりのコアを伝搬する光の群遅延時間と半径aとの関係を示すグラフである。 勧告G.654.Eに準拠する本発明の光ファイバにおけるレイリー散乱損失α、MFD、単位長さ当たりのコアを伝搬する光の群遅延時間と半径aとの関係を示すグラフである。 試作した本発明の光ファイバの屈折率分布を表す図である。 試作した本発明の光ファイバと汎用SMF及びCSF(各種ファイバ)における光学特性の測定・評価結果を示す図である。 各種ファイバのMFDの波長依存性の測定結果を示すグラフである。 各種ファイバの伝搬損失の波長依存性(損失波長スペクトル)の測定結果を示すグラフである。 各種ファイバの損失波長スペクトルの波長の−4乗プロットとそれらのプロットのフィッティング直線とを示すグラフである。 各種ファイバの非線形係数評価におけるCW−SPM法による位相シフト量の入射光パワー依存性測定結果と各測定結果のフィッティング直線とを示すグラフである。 各種ファイバのインパルス応答法による群遅延時間の測定結果を示すグラフである。 各種ファイバのインパルス応答法による群遅延時間の波長依存性の測定結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施の一例であり、本発明は以下に説明する実施形態に制限されない。なお、本明細書及び図面において、同一の機能を有する構成には同一の符号が付され、重複する説明は省略されている。
従来の石英コアファイバは、99.8重量%以上の高純度の石英(SiO)からなるコア(コア領域という場合がある)を有し、汎用的なステップインデックス型の屈折率分布を有している。よく知られているように、ステップインデックス型の屈折率分布では、光を伝送するコアの屈折率、及びクラッド(クラッド領域という場合がある)の屈折率は、均一である。図1は、従来の石英コアファイバの光学特性(石英からなるコアの半径a(μm)、コアに対するクラッドの比屈折率差Δ(%))と遅延時間(GD)との関係を示している。石英の屈折率は、波長1.55μmにおいて1.444377とした。
主に光海底ケーブルに用いられているカットオフシフトファイバの光学特性は、ITU−T(International Telecommunication Union - Telecommunication Standardization Sector)の勧告G.654.Dに規定されている。勧告G.654.Dには、波長1.55μmにおけるカットオフシフトファイバのMFDは11.5μm以上15.0μm以下であることが規定されている。勧告G.654.Dには、波長1.625μm及び曲げ半径30mmにおいて、カットオフシフトファイバの曲げ損失は2.0dB/100turns以下であること、及びカットオフシフトファイバのカットオフ波長は1.53μm以下であることが規定されている。
長距離通信の陸上コアネットワークに用いられている光ファイバの光学特性は、ITU−Tの勧告G.654.Eに規定されている。勧告G.654.Eには、波長1.55μmにおける陸上コアネットワーク用ファイバのMFDは11.5μm以上12.5μm以下であることが規定されている。勧告G.654.Eには、波長1.625μm及び曲げ半径30mmにおいて、陸上コアネットワーク用ファイバの曲げ損失は0.1dB/100turns以下であること、及び陸上コアネットワーク用ファイバのカットオフ波長は1.53μm以下であることが規定されている。
図1の実線(A)は、勧告G.654.Dに規定されているようにMFDが11.5μmとなる石英コアファイバのコアの半径a(μm)と、コアに対するクラッドの比屈折率差Δ(%)との関係を示している。図1の実線(B)は、曲げ損失αが2.0dB/100turnsとなる石英コアファイバの半径aと比屈折率差Δとの関係を示している。図1の実線(C)は、カットオフ波長λが1.53μmとなる石英コアファイバのコアの半径aと比屈折率差Δとの関係を示している。
図1に矢印で示されているように、勧告G.654.Dの規定を満たす条件、すなわちMFDが11.5μm以上であり、曲げ損失αが2.0dB/100turns以下であり、且つカットオフ波長λが1.53μm以上であるというそれぞれの条件を満たす領域は、実線(A)より比屈折率差Δが低い側(すなわち、比屈折率差Δが0に近づく側であって、図1のグラフの上側)と、実線(B)より半径aが大きい側と、実線(C)より半径aが小さい側が重なる領域である。図1の斜線部を満たす構造を備える石英コアファイバは、長距離通信ネットワーク用の光ファイバに要求される条件を全て満たし、4.4μm以上の半径のコアを有することがわかる。
図1の各々の破線は、群遅延時間(Gloup Delay:GD、単に遅延時間という場合がある)が4.861μs/km,4.87μs/km,4.873μs/km,4.876μs/km,4.879μs/kmの各値となる石英コアファイバの半径aと比屈折率差Δとの関係を示している。なお、勧告G.654.Eの規定を満たす石英コアファイバには、勧告G.654.Dの規定を満たす石英コアファイバに比べて低い曲げ損失が要求されている。勧告G.654.Eの規定を満たす領域は、図1に示す斜線部より半径aが大きくなる側に変化する。
図1に示す斜線部との相対位置からわかるように、カットオフシフトファイバで達成可能な最小の群遅延時間は4.876μs/kmである。また、半径aが小さい程、達成される群遅延時間が小さくなることがわかる。半径aが4.4μm以下になると、曲げ損失が増大し、群遅延時間を減らすことは困難である。群遅延時間の低減が困難になるのは、伝搬光の電界分布が殆どコアに閉じ込められており、伝搬光の速度がコアの材料である高純度の石英の屈折率によって支配的に決まるためである。コアの拡大と低損失化とを両立するために開発されているステップインデックス型以外の屈折率分布を有する石英コアファイバでは、電界分布はコア内に良好に閉じ込められるので、遅延時間がステップインデックス型の石英コアファイバと同等またはステップインデックス型の石英コアファイバの遅延時間より低減される。ステップインデックス型以外の屈折率分布として、例えばW型屈折率分布が挙げられる。
図2は、本発明に係る単一モード光ファイバ(光ファイバ、Single Mode optical fiber:SMF)の屈折率nの分布を示している。本発明では、比屈折率差Δは、絶対値をとらず、基本的に負の値である。本発明に係る光ファイバは、長手方向に対する断面の中心から半径rと重なる方向に沿って、コア(r≦a)、第1クラッド(a<r≦a)、及び第2クラッド(r>a)を有する。すなわち、第1クラッドはコアの外周部に設けられ、第2クラッドは第1クラッドの外周部に設けられている。コアの屈折率nは高純度の石英ガラスの屈折率(波長1.55μmにおいて屈折率nSiO2=1.444377)と同等または高純度の石英ガラスの屈折率以下である。第1クラッドの屈折率nは、屈折率nより低い。第2クラッドの屈折率nは、屈折率nより低い。
半径aが小さいSMFでは、遅延時間の低減が見込まれ、伝搬光のコアへの閉じ込めは第2クラッドによって達成される。特に、光の電界分布が比較的広がるという特性を有する第1高次モードの光の閉じ込めは、コア内の光の伝搬に対する影響が少ない。したがって、半径aと、第1クラッドに対する第2クラッドの比屈折率差Δが後述するように設計されることにより、本発明のSMFのカットオフ波長は最適化されている。一方、基本モードは光ファイバの断面の中心付近の屈折率分布に影響を受ける。このことをふまえ、本発明のSMFのMFDや曲げ損失は、半径a,aの調整により適切に設定されている。
(第1実施形態)
図3は、本発明の第1実施形態のSMFの光学特性と遅延時間との関係を示している。第1実施形態のSMFの半径aは1.0μmに設定されている。比屈折率差Δ(%)及び半径aを考慮し、第1実施形態のSMFのカットオフ波長は1.53μm以下に設定されている。図3の実線(D)は、MFDが11.5μm以上となる第1実施形態のSMFの半径aと比屈折率差Δとの関係を示している。図3の実線(E)は、曲げ損失が2.0dB/100turns以下となる第1実施形態のSMFの半径aと比屈折率差Δとの関係を示している。
図1と図3とを比較するとわかるように、従来のカットオフシフトファイバと同等の遅延時間(4.876μs/km)を有する第1実施形態のSMFの比屈折率差Δ1は、半径aの増大に伴って比屈折率差Δ1が大きい側(すなわち、比屈折率差Δが0か離れる側であって、図3のグラフの下側)に変化する。カットオフシフトファイバと同等の遅延時間を有する第1実施形態のSMFの半径aは、比屈折率差Δ1及び半径aの関数κ(a),κ(a),κ(a)によって、(4)式のように表される。本明細書において、関数はフィッティング関数を表し、引数を省略して記載する場合がある。
Figure 2019009284
上述したように、第1実施形態のSMFの半径aが1.0μmである場合、関数κ(a)の値は2.00になり、関数κ(a)の値は−1.42になり、関数κ(a)の値は0.50である。図3に示すように、MFDが11.5μm以上となるSMFの境界(図3における実線(D))において、比屈折率差Δが0.0%である場合の半径aは5.56μmである。
半径aが増大するにしたがって、MFDに対する第1クラッドの影響は小さくなり、SMFの屈折率分布がステップインデックス型に近づく。この場合、MFDはコアの構造(すなわち、半径aや屈折率n等のパラメータ)のみによって決まる。したがって、半径aの増加に伴い、比屈折率差Δ1は、半径aに依存する値に収束する。このことから、第1実施形態のSMFのMFDが11.5μmとなる半径aは、比屈折率差Δ1と、半径aの関数κ(a)と、半径aの増大によって比屈折率差Δが収束する関数κ(a)によって、(5)式のように表される。
Figure 2019009284
第1実施形態のSMFの半径aが1.0μmである場合、関数κ(a)の値は−3.94であり、関数κ(a)の値は−0.88である。図3に示すように、曲げ損失が2.0dB/100turns以下となるSMFの境界(図3における実線(E))において、比屈折率差Δが0.0%であると、半径aは7.68μmである。
半径aが増大するにしたがって、前述のようにSMFの屈折率分布が単純なステップインデックス型に近づくと、曲げ損失もコアの構造のみによって決まる。半径aの増加に伴い、比屈折率差Δ1は半径aで決まる値に収束するので、SMFの曲げ損失が2.0dB/100turnsとなる半径aは、比屈折率差Δ1と、半径aの関数κ(a),κ(a)によって、(6)式のように表される。
Figure 2019009284
第1実施形態のSMFの半径aが1.0μmである場合、関数κ(a)の値は−1.08であり、関数κ(a)の値は−0.82である。
図3の斜線部は、勧告G.654.Dの規格を満たし、カットオフシフトファイバ以下の遅延時間(4.876μs/km以下)を実現可能な第1実施形態のSMFの設計領域を表している。
以上説明したように、遅延時間、MFD、及び曲げ損失の条件によって、比屈折率差Δ1に対する半径aの選択範囲は制限される。図3の斜線部に該当する構造を採用することによって、第1実施形態のSMFは、従来のカットオフシフトファイバと同等の光学特性を実現すると同時に、カットオフシフトファイバの遅延時間以下の遅延時間を実現する。比屈折率差Δ1を低くする程、第1実施形態のSMFの遅延時間は減少する。
図4は、半径aが1.5μmである第1実施形態のSMFの半径aと比屈折率差Δとの関係を示している。図4及び図5、後に示す図9から図11の各グラフの実線(D),(E)は、図3の実線(D),(E)と同じ内容を表している。遅延時間がカットオフシフトファイバの遅延時間以下となるSMFの比屈折率差Δ1に対する半径aの選択範囲の境界線は、(4)式で表される。MFDが11.5μm以上となるSMFの比屈折率差Δ1に対する半径aの選択範囲の境界線は、(5)式で表される。曲げ損失が2dB/100turns以下となるSMFの比屈折率差Δ1に対する半径aの選択範囲の境界線は、(6)式で表される。半径aが1.5μmである場合は、関数κ(a)の値は2.00になり、関数κ(a)の値は−0.86になり、関数κ(a)の値は0.43になり、関数κ(a)の値は−3.94になり、関数κ(a)の値は−0.50である。図4の斜線部は、勧告G.654.Dの規定を満たす第1実施形態のSMFの設計領域を示している。
図5は、コア領域の半径aが2.0μmであるSMFの第一クラッドの半径aと比屈折率差Δとの関係を示している。カットオフシフトファイバ以下の遅延時間となる構造の境界線は、上述した(4)式で表わされる。MFDが11.5μm以上となる構造の境界線は、上述した(5)式で表わされる。曲げ損失が2dB/100turns以下となる構造の境界線は上述した(6)式で表わされる。コア領域の半径aが2.0μmである場合は、関数κ(a)の値は2.00になり、関数κ(a)の値は−0.50になり、関数κ(a)の値は0.38になり、関数κ(a)の値は−3.94になり、関数κ(a)の値は−0.36であった。図5の斜線部は、本発明の単一モード光ファイバでITU−Tの勧告G.654.Dの規定を満たすSMFの設計領域を示している。
図3から図5に示すように、比屈折率差Δ1と半径aの相対関係は、半径aに依存して変化する。第1実施形態のSMFの設計領域は、図3から図5に示す斜線部を囲む各境界線を表す関数の係数が半径aの関数として表現されることによって、特定される。本発明では、光ファイバを容易に製造できる条件を考慮し、半径aが1.0μm以上であることが前提になっている。
カットオフシフトファイバの遅延時間以下の遅延時間を実現するSMFの構造の境界線(すなわち、(1)式で表される境界線)では、関数κ(a)の値は、コア領域の半径aに依らず、2.00である。図6は、関数κ(a),κ(a)のそれぞれの値と半径aとの関係を表している。図6に示すように、関数κ(a)は(7)式で表され、関数κ(a)は(8)式で表される。
Figure 2019009284
Figure 2019009284
遅延時間が4.876μs/kmとなる構造の境界線を半径a、比屈折率差Δ1、及び半径aで表すことによって、第1実施形態のSMFの設計領域(すなわち、光学特性を表す領域)は、(1)式のように表される。
Figure 2019009284
MFDが11.5μm以上となる構造の境界線((5)式で表される境界線)では、関数κ(a)の値は、半径aに依らず、−3.94である。図7は、関数κ(a)の値と半径aとの関係を表している。図7に示すように、関数κ(a)は(10)式で表される。
Figure 2019009284
MFDが11.5μmとなる構造の境界線を半径a、比屈折率差Δ1、及び半径aで表すことによって、第1実施形態のSMFの設計領域は、(11)式のように表される。
Figure 2019009284
曲げ損失が2.0dB/100turns以下となる構造の境界線((6)式で表される境界線)に関し、図8は、関数κ(a),κ(a)のそれぞれの値と半径aとの関係を表している。図8に示すように、関数κ(a)は(12)式で表され、関数κ(a)は(13)式で表される。
Figure 2019009284
Figure 2019009284
曲げ損失が2.0dB/100turnsとなる構造の境界線を半径a、比屈折率差Δ1、及び半径aで表すことによって、第1実施形態のSMFの設計領域は、次に示す(9)式のように表される。
Figure 2019009284
上述した内容に基づき、第1実施形態のSMFは、半径aが1.0μm以上4.3μm以下のコアを有し、比屈折率差Δ1に対する半径aの関係として前述の(1)式及び次に示す(2)式を満たす。
Figure 2019009284
半径a、比屈折率差Δ1に対する半径aが上述の条件を満たすことにより、第1実施形態のSMFは、カットオフシフトファイバと同等の光学特性を実現すると同時に、カットオフシフトファイバの遅延時間以下の遅延時間を実現する。
表1は、第1実施形態のSMFの設計パラメータの一例を示している。表1に示す設計では、カットオフシフトファイバと同等の光学特性が達成されると共に、0.05μs/kmの遅延時間の低減が実現する。このように設計されたSMFを用いることにより、太平洋横断光海底ケーブルのようにネットワーク長が10000km程度に及ぶ長距離ネットワークにおいて、1ms程度の遅延時間の低減が実現する。表1に示す設計パラメータは上述した条件を満たす一例であり、上述した条件を満たす構造を有するSMFによって表1の設計パラメータを有するSMFと同様の効果が得られる。
Figure 2019009284
(第2実施形態)
図9は、半径aが1.0μmである場合の半径aと比屈折率差Δとの関係、及び勧告G.654.Eを満たす本発明の第2実施形態のSMFの設計領域を示している。比屈折率差Δと半径aをふまえ、第2実施形態のSMFのカットオフ波長は1.53μm以下に設定されている。図9の実線(D)は、第1実施形態と同様に、MFDが11.5μmとなる構造の境界線を示している。図9の実線(E)は、第1実施形態と同様に、曲げ損失が0.1dB/100turns以下となる構造の境界線を示している。図9の斜線部は、カットオフ波長、MFD及び曲げ損失に関する前述の条件をすべて満たし、かつカットオフシフトファイバの遅延時間以下の遅延時間(4.876μs/km以下)を実現可能な設計領域を示している。
半径aが1.0μmである場合に、カットオフシフトファイバの遅延時間以下の遅延時間となる境界線は、第1実施形態と同様に、(4)式で表される。関数κ(a),κ(a),κ(a)のそれぞれの値は、第1実施形態で説明した関数κ(a),κ(a),κ(a)のそれぞれの値と同一である。また、MFDが11.5μm以上となる境界線は、(5)式で表される。関数κ(a),κ(a)のそれぞれの値は、第1実施形態で説明した関数κ(a),κ(a)のそれぞれの値と同一である。
曲げ損失が0.1dB/100turns以下になる構造の境界線では、比屈折率差Δ1が0.0%の場合、半径aは6.88μmである。半径aが増大するに従って、曲げ損失に対する第1クラッドの影響は小さくなり、曲げ損失はコア領域の構造のみによって決まる。半径aの増加に伴い、比屈折率差Δ1は、コア領域の半径aで決まる値に収束する。このことから、本発明のSMFの曲げ損失が0.1dB/100turnsとなる半径aは、比屈折率差Δ1、及び半径aの関数κ(a),κ(a)によって、(14)式のように表される。
Figure 2019009284
半径aが1.0μmである場合、関数κ(a)の値は−3.74であり、関数κ(a)の値は−1.36である。比屈折率差Δ1が高い設計領域は、遅延時間の増大によって制限される。MFD及び半径aの設計範囲は、要求される曲げ損失の条件によって制限される。図9に示すように、比屈折率差Δ1が低い程、遅延時間は短くなる。
図10は、半径aが1.5μmである場合の半径aと比屈折率差Δとの関係、及び勧告G.654.Eを満たす第2実施形態のSMFの設計領域を示している。半径aが1.5μmである場合でも、カットオフシフトファイバの遅延時間以下の遅延時間となる境界線は、(4)式で表される。関数κ(a),κ(a),κ(a)のそれぞれの値は、第1実施形態で説明した関数κ(a),κ(a),κ(a)のそれぞれの値と同一である。また、MFDが11.5μm以上となる境界線は、(5)式で表される。関数κ(a),κ(a)のそれぞれの値は、第1実施形態で説明した関数κ(a),κ(a)のそれぞれの値と同一である。
曲げ損失が0.1dB/100turns以下になる構造の境界線は、(14)式で表される。半径aが1.5μmであるので、関数κ(a)の値は−5.60であり、関数κ(a)の値は−0.87である。図10の斜線部は、カットオフ波長、MFD及び曲げ損失に関する前述の条件をすべて満たし、且つカットオフシフトファイバの遅延時間以下の遅延時間を実現可能な設計領域を表している。
図11は、半径aが2.0μmである場合の半径aと比屈折率差Δとの関係、及び勧告G.654.Eを満たす第2実施形態のSMFの設計領域を示している。半径aが2.0μmである場合でも、カットオフシフトファイバの遅延時間以下の遅延時間となる境界線は、(4)式で表わされる。関数κ(a),κ(a),κ(a)のそれぞれの値は、第1実施形態で説明した関数κ(a),κ(a),κ(a)のそれぞれの値と同一である。また、MFDが11.5μm以上となる境界線は、(5)式で表わされる。関数κ(a),κ(a)のそれぞれの値は、第1実施形態で説明した関数κ(a),κ(a)のそれぞれの値と同一である。
曲げ損失が0.1dB/100turns以下になる構造の境界線は、前述の(14)式で表わされる。半径aが2.0μmであるので、関数κ(a)の値は−6.25であり、関数κ(a)の値は−0.61である。図11の斜線部は、カットオフ波長、MFD及び曲げ損失に関する前述の要求条件をすべて満たし、且つカットオフシフトファイバの遅延時間以下の遅延時間を実現可能な設計領域を表している。
図9から図11に示すように、比屈折率差Δ1と半径aの相対関係は、半径aに依存する。図9から図11に示す、MFDが11.5μm以上となる境界線は、図3から図5に示す境界線と同一である。MFDが11.5μm以上となるSMFの構造は、(9)式で表される。図9から図11に示す、カットオフシフトファイバの遅延時間以下の遅延時間となる境界線は、図3から図5に示す境界線と同一である。カットオフシフトファイバの遅延時間以下の遅延時間を実現するSMFの構造は、(9)式及び(11)式で表される。
曲げ損失が0.1dB/100turns以下になる構造の境界線は、(14)式で表わされる。図12は、半径aに対する関数κ(図12の左側の軸)及び関数κ(図12の右側の軸)の変化を表している。図12に示すように、関数κ(a)は(15)式で表され、関数κ(a)は(16)式で表される。
Figure 2019009284
Figure 2019009284
以上説明したように、曲げ損失が0.1dB/100turns以下となる第2実施形態のSMFの半径aの設計領域は、(17)式のように表される。
Figure 2019009284
上述した内容から、第2実施形態のSMFは、半径aが1.0μm以上4.3μm以下のコアを有し、比屈折率差Δ1に対する半径aの関係として(1)式及び(2)式を満たす設計領域を有する。
Figure 2019009284
Figure 2019009284
半径a、比屈折率差Δ1に対する半径aが上述の条件を満たすことにより、第2実施形態のSMFは、カットオフシフトファイバと同等の光学特性を実現すると同時に、カットオフシフトファイバの遅延時間以下の遅延時間を実現する。
図13では、コア領域の半径aが1.0μmである場合と2.0μmである場合のそれぞれにおいて、比屈折率差Δ1を−0.1%としたときと−0.8%としたときの半径aと比屈折率差Δ2について、カットオフ波長が1.53μm以下となる境界線を示した。これらの境界線より比屈折率差Δ2が低い側(すなわち、比屈折率差Δが0に近づく側であって、図13のグラフの上側)で、カットオフ波長、MFD及び曲げ損失に関する前述の要求条件が満たされる。図9に示されているように、カットオフ波長が1.53μm以下となる境界線は、コア半径a及び比屈折率差Δ1によって変化する。したがって、カットオフ波長が1.53μmとなる比屈折率差Δ2は、半径a、比屈折率差Δ1、及び半径aで表される。
半径aが増大すると、カットオフ波長が1.53μmとなる境界線は、比屈折率差Δ2が低い側に変化する。半径aが大きくなると、カットオフ波長に対するコアの構造の影響が減少するため、半径a及び比屈折率差Δ1に依らず、比屈折率差Δ2は収束する。比屈折率差Δ2の収束値は、−0.033%であった。比屈折率差Δ2の収束値と、半径a、及び比屈折率差Δ1を変数とする関数κ(a,Δ),κ10(a,Δ)を用いると、カットオフ波長が1.53μmとなる比屈折率差Δ2は、(20)式のように表される。
Figure 2019009284
図14は、半径aを1.0μm、2.0μm、4.3μmとしたときの比屈折率差Δに対する関数κ(図14の左側の軸)及び関数κ10(図14の右側の軸)の変化を表している。前述のように比屈折率差Δ1が0.0%である場合、比屈折率差Δ1と関数κ,κ10の関係は、半径aを変数とする関数κ11(a),κ12(a),κ13(a)を用いて、(21)式及び(22)式のように表される。
Figure 2019009284
Figure 2019009284
半径aが4.3μmであり、比屈折率差Δ1が−0.531%以下である場合では、半径a及び比屈折率差Δ2に係らず、カットオフ波長が1.53μm以上になる。したがって、半径aが4.3μmである場合、(21)式及び(22)式は、比屈折率差Δ1が−0.531%以上であるSMFの構造に適用される。
図15は、半径aに対する関数κ11(図15の左側の軸)及び関数κ12(図15の右側の軸)の変化を表している。半径aが0.0μmである場合は、関数κ11,κ12の両方が比屈折率差Δに対する依存性を失うので、関数κ11,κ12は0(零)になる。図15に実線で示す曲線は、(23)式によって表される。図15に破線で示す曲線は、(24)式によって表される。
Figure 2019009284
Figure 2019009284
図16は、半径aに対する関数κ13の変化を表している。半径aが0.0μmである場合は、関数κ13が比屈折率差Δに対する依存性を失うので、関数κ13は0(零)になる。図16に実線で示す曲線は、(25)式によって表される。
Figure 2019009284
上述した内容に基づき、カットオフ波長が1.53μm以下となる第2実施形態のSMFの構造の境界線が半径a、比屈折率差Δ1、及び半径aによって表現されることによって、比屈折率差Δ2は、(3)式のように表される。
Figure 2019009284
以上説明した第2実施形態のSMFは、半径a,a、及び比屈折率差Δ1,Δ2が上述の好適な条件を満たすように設計されている。
本発明では、半径aが1.0μm以上4.3μm以下の範囲になるように設計されることによって、勧告G.654.Dに準拠するSMFにおいて、(1)式及び(2)式で表される半径a及び比屈折率差Δ1の好適な設計領域が特定される。同様に、勧告G.654.Eに準拠するSMFにおいて、(18)式及び(19)式で表される半径a及び比屈折率差Δ1の好適な設計領域が特定される。前述の好適な領域において、実現可能なSMFの遅延時間は、比屈折率差Δ1によっておおよそ決定され、比屈折率差Δ1が低い程長くなる。上述の好適な領域内で半径a,a、及び比屈折率差Δ1が適宜選択されることによって、カットオフ波長がSMFを長距離通信ネットワークに適用する際に要求される条件を満たし、(3)式によって比屈折率差Δ2が決定される。
第2実施形態のSMFの第2クラッドは、図2に示す屈折率分布における第2クラッドに限定されない。図17は、図2に示す第2クラッドの半径aから半径aまでの幅wの領域に、屈折率がnであって、第2クラッドに対する比屈折率差がΔ3である低屈折率領域が設けられた屈折率分布の一例を示している。つまり、半径aは半径aより大きく、屈折率nは屈折率nより低い。第2クラッドの低屈折率領域は、MFDや曲げ損失等の光学特性に生じるトレードオフを緩和することが知られている。第2実施形態のSMFによって、設計領域が好適に拡大されることが見込まれる。第2クラッドに低屈折率領域に替えて空孔が形成されることによって、第2クラッドに低屈折率領域を有するSMFと同様の効果が得られる。
(第3実施形態)
図18は、本発明の光伝送システム100の構成を示している。光伝送システム100は、送信機102と、本発明の光ファイバ(SMF)104と、受信機106と、を備えている。送信機102と光ファイバ104とは、コネクタによって互いに接続されている。光ファイバ104と受信機106とは、コネクタによって互いに接続されている。光伝送システム100は光ファイバ104を備えているので、光伝送システム100の伝送遅延は低減される。このことによって、光伝送システム100は送信機102と受信機106との間の遅延低減の要求に応えることができる。
(第4実施形態)
図19A、図19B、図19C及び図19Dは、一芯の光ファイバであり、長手方向に対する断面で見たときに複数のコアが配置された光ファイバ51,52,53,54の構造を示している。光ファイバ51,52,53,54の一つ以上のコアは、第1実施形態又は第2実施形態で説明した条件を満たし、光ファイバの遅延時間を低減可能な低遅延コアである。
図19Aは、125μmの直径を有する第2クラッド66(すなわち、第1実施形態及び第2実施形態における第2クラッド)に4個の低遅延コア60Aのみが配置されている光ファイバの断面を示している。各々の低遅延コア60Aは、断面視で中心のコア(第1のコア)62と、コア62の外周部に設けられた第1クラッド64と、を有する。図19Bは、125μmの外径を有する第2クラッド66の中心にコア(第2のコア)60Bが配置されると共にコア60Bの中心から同心円上に4個の低遅延コア60Aが配置されている光ファイバの断面を示している。図19Cは、175μmの直径の第2クラッド66と、第2クラッド66の外周部に設けられた250μmの直径の被覆70とを備えた光ファイバの断面を示している。図19Cに示すSMFでは、第2クラッド66の中心に低遅延コア60Aが配置されると共に、低遅延コア60Aの中心から同心円上にコア(第3のコア)60Cが配置されている。図19Dは、信頼性を確保し得る最大のクラッドの直径と考えられている250μmの直径を有する第2クラッド66の中心に低遅延コア60Aが配置され、低遅延コア60Aの外周の第2クラッドに複数のコア(第4のコア)60Dが互いに間隔をあけて六角形状に配置(すなわち、最密充填)されている光ファイバの断面を示している。
図19Aから図19Dまでに例示した光ファイバ51,52,53,54を備える光伝送システムによれば、従来の光通信と時間遅延が低減された光通信とを同時に且つ好適に実現できる。
(第5実施形態)
図20は、本発明の光ファイバを備えた光伝送システム200を示す。光伝送システム200は、SMF(光ファイバ)150、複数の送信機172及び複数の受信機174を備えている。SMF150は、第1実施形態から第3実施形態のSMF、第4実施形態の光ファイバ51,52,53,54のうちのいずれかであってよい。複数の送信機172の少なくとも1機以上は、ファンインデバイスを介してSMF150の一方の端部に結合している。複数の受信機174の少なくとも1機以上は、SMF150の他方の端部にファンインデバイスを介して結合している。光伝送システム200によれば、従来の光通信と伝送装置間の伝送遅延が低減された光通信を同時に実現できる。このことにより、光伝送システム200は、伝送路の遅延低減の要求に柔軟に応じることができる。
(より好ましい光ファイバの設計条件)
図21は、MFDが11.5μmである場合に、SMFのコアを伝搬する光の電界分布が第1クラッドの影響を受けることによるレイリー散乱損失αについて、半径aと比屈折率差Δとの関係を数値計算で求めた結果を示す。図22は、MFDが15.0μmである場合に、SMFのコアを伝搬する光の電界分布が第1クラッドの影響を受けることによるレイリー散乱損失αについて、半径aと比屈折率差Δとの関係を数値計算で求めた結果を示す。図21及び図22に示すように、半径aを小さくし、比屈折率差Δを低くすることで、SMFのレイリー散乱損失αが増大することがわかる。
図23は、図21及び図22に示す数値計算結果をふまえた、勧告G.654.Dに準拠するSMFにおける、レイリー散乱損失α、MFD、単位長さ当たりのコアを伝搬する光の群遅延時間と半径aとの関係を示している。図24は、図21及び図22に示す数値計算結果をふまえた、勧告G.654.Eに準拠するSMFにおける、レイリー散乱損失α、MFD、単位長さ当たりのコアを伝搬する光の群遅延時間と半径aとの関係を示している。
汎用的なSMFのレイリー散乱損失αは0.17dB/km程度と考えられる。カットオフシフトファイバ(CSF)の群遅延時間が4.877μs/km程度であることを考えると、図23及び図24の斜線部に該当する半径a及び比屈折率差Δを設定することによって、勧告G.654.D及び勧告G.654.Eにそれぞれ準拠する光学特性と低損失性・低遅延性とを同時に実現でき、本発明の光ファイバのより好適な設計領域が提供される。図23及び図24の斜線部は、それぞれの勧告を満たすようにMFDが11.5μm以上となる境界線、レイリー散乱損失αが0.17dB/kmとなる境界線の各々の境界線より比屈折率差Δが低い側(すなわち、比屈折率差Δが0に近づく側であって、図13のグラフの上側)で互いに重なる範囲を示している。すなわち、上述の各実施形態において、レイリー散乱損失αが0.17dB/km以下であるという条件をさらに含めることによって、勧告G.654.D及び勧告G.654.Eにそれぞれ準拠する光学特性と低損失性・低遅延性とを同時に実現可能かつより好適な設計領域が提供される。
(実施例)
上述の実施形態で説明した設計領域及びパラメータの相対関係、好適な条件をふまえ、本発明のSMF(光ファイバ)を試作した。図25は、試作したSMFの屈折率分布を表している。試作した本発明のSMFと共に、汎用的なSMFと、CSFの特性の評価を行った。
図26は、試作した本発明の光ファイバ(以下、試作光ファイバという場合がある)について、波長1.55μmにおけるMFD、波長1.55μmにおける実効断面積(Aeff)、カットオフ波長、波長1.625μmにおいて曲げ半径15mmでの1巻あたりの曲げ損失、波長1.55μmでの伝搬損失、波長1.55μmでのレイリー散乱損失、波長1.55μmでの波長分散、波長1.55μmでの非線形係数の測定時の基準とする波長、測定結果及び各種測定に用いた測定手法を示している。比較のために、汎用SMF、及び、勧告G.654.D準拠のカットオフシフトファイバ(CSF)についても、試作した本発明の光ファイバ(図26における「試作光ファイバ」)と同様の測定を行った。
図25は、数値計算結果に基づいて特定したカットオフシフトファイバの特性を規定する勧告G.654.Dに準拠する構造パラメータの設計領域にて試作した光ファイバ構造を示している。試作光ファイバは、純石英ガラスからなるコアを備えている。コアの半径は1.0μmであり、第1クラッドの半径は6.4μmである。また、コアと第1クラッドとの比屈折率差は−0.38%であり、第1クラッドと第2クラッドとの比屈折率差は−0.24%である。
図26に示すように、設計した通り、試作光ファイバは、CSFと同等のMFD、Aeff、カットオフ波長、曲げ損失を有する。また、試作光ファイバの伝搬損失は、汎用SMFと同程度に低い。さらに、試作光ファイバの波長分散と非線形係数は、CSFと同等の値である。
図27は、各種ファイバのMFDの波長特性を測定した結果を示している。試作した光ファイバでは、C帯+L帯の全域でCSFと同程度にMFDが拡大されている。MFDが拡大される傾向は、実線で示す数値計算結果とよく一致した。
図28は、各種ファイバの損失波長スペクトルの測定結果を示している。試作光ファイバの損失波長スペクトルの形状は、汎用SMF及びCSFの形状と同様になった。試作光ファイバの伝搬損失は、測定波長の全域で、汎用SMFと同等になっている。
図29は、図28に示す損失波長スペクトルを波長λの−4乗プロットした結果を示している。λ−4が0.52μm−4から0.80μm−4までのフィッティング直線の傾きに基づいて波長1.55μmでのレイリー散乱損失を解析すると、試作光ファイバでは0.161dB/km、汎用SMFでは0.166dB/km、CSFでは0.146dB/kmである。この結果から、試作光ファイバのレイリー散乱損失が汎用SMFと同程度であることを確認した。
図30は、各種ファイバの非線形係数の評価にあたるCW−SPM法による位相シフト量の入射光パワー依存性の測定結果を示している。CW−SPM法では、位相シフト量の入射光パワー依存性の傾きから、(26)式を用いることにより非線形係数(n/Aeff)を解析できる。
Figure 2019009284
(26)式において、ΦSPMは位相シフト量、λは波長、Leffは各種ファイバの実効長、Pinは各種ファイバへの入射光のパワーである。破線で示すフィッティング直線の傾きに基づいて解析した非線形係数は、試作光ファイバ、汎用SMF、CSFのそれぞれで、1.79×10−10/W、2.95×10−10/W、1.90×10−10/Wである。この結果から、試作光ファイバがCSFと同程度の低非線形性を有していることを確認した。
図31は、各種ファイバにおけるインパルス応答法を用いた群遅延時間の測定結果を示している。図31のグラフの横軸は、測定した群遅延時間を単位長さ当たりの群遅延時間に換算して示している。測定では、パルス光源から発せられるパルスのパルス幅を100psに変調し、測定光ファイバ長は350mとした。CSFでは汎用SMFに比べて群遅延時間が0.018μs/km低減されている。これに対し、試作光ファイバではCSFに対して群遅延時間がさらに0.016μs/km低減されていることを確認した。
図32は、図31に示す群遅延時間の測定結果についてC帯+L帯での波長依存性を測定した結果を示している。試作した光ファイバの群遅延時間は、C帯+L帯の全域において、CSFに比べて0.016μs/km程度低減されていることを確認した。
なお、汎用SMFはコア、第1クラッド及び第2クラッドからなる3層構造を有し、汎用SMFに関する上述の数値計算では以下のパラメータを用いた。
・コアの半径・・・3.5μm
・第1クラッドの半径・・・6.5μm
・第2クラッドに対するコアの比屈折率差・・・0.38%
・第2クラッドの半径・・・62.5μm
・第2クラッドに対する第1クラッドとの比屈折率差・・・0.05%
・第2クラッドの屈折率(波長1.55μm)・・・1.444377
また、CSFはコア、第1クラッド及び第2クラッドからなる3層構造を有し、CSFに関する上述の数値計算では以下のパラメータを用いた。
・コアの半径・・・6μm
・コアの屈折率(波長1.55μm)・・・1.444377
・第1クラッドの半径・・・25μm
・コアに対する第1クラッドの比屈折率差・・・−0.35%
・第2クラッドの半径・・・62.5μm
・コアに対する第2クラッドの比屈折率差・・・−0.25%
本発明は、主に長距離通信ネットワーク用の光ファイバをはじめとして伝送遅延の低減が求められる応用分野の光ファイバに広く適用可能できる。また、本発明は、光通信システムにおける端末間通信に適用できる。
60A…低遅延コア
60B…コア(第2のコア)
60C…コア(第3のコア)
60D…コア(第4のコア)
62…コア(第1のコア)
150…SMF(光ファイバ)
172送信機
174…受信機
,a,a…半径
Δ,Δ,Δ…比屈折率差

Claims (8)

  1. コアと、
    前記コアの外周部に設けられ、前記コアよりも低い屈折率を有する第1クラッドと、
    前記第1クラッドの外周部に設けられ、前記第1クラッドよりも低い屈折率を有する第2クラッドと、
    を備え、
    波長1.55μmにおけるモードフィールド径が11.5μm以上であり、
    カットオフ波長が1.53μm以下であり、
    曲げ半径30mm及び波長1.625μmにおける曲げ損失が2dB/100turns以下であり、
    波長1.55μmにおいて伝搬光の単位長さ当たりの遅延時間が4.876μs/km以下であることを特徴とする光ファイバ。
  2. 前記コアの半径が1.0μm以上4.3μm以下であり、
    前記第1クラッドの半径が以下の(1)式及び(2)式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ。
    Figure 2019009284
    Figure 2019009284
    なお、(1)式及び(2)式において、aは前記コアの半径[μm]であり、aは前記第1クラッドの半径[μm]であり、Δは前記コアに対する前記第1クラッドの比屈折率差[%]である。
  3. 前記第1クラッドに対する前記第2クラッドの比屈折率差が、以下の(3)式を満たすことを特徴とする請求項2に記載の光ファイバ。
    Figure 2019009284
  4. 断面視において、
    前記第2クラッドの中心の同心円上に、第1のコアとしての前記コアと前記第1のコアの外周に設けられた前記第1クラッドとを有する低遅延コアが複数配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光ファイバ。
  5. 前記第2クラッドの中心に第2のコアとしての前記コアが配置されていることを特徴とする請求項4に記載の光ファイバ。
  6. 断面視において、
    前記第2クラッドの中心に、第1のコアとしての前記コアと前記第1のコアの外周に設けられた前記第1クラッドとを有する低遅延コアが配置され、
    前記低遅延コアを中心として同心円上に第3のコアとしての前記コアが配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光ファイバ。
  7. 断面視において、
    前記第2クラッドの中心に、第1のコアとしての前記コアと前記第1のコアの外周に設けられた前記第1クラッドとを有する低遅延コアが配置され、
    前記低遅延コアを中心に第4のコアとしての前記コアが最密充填されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光ファイバ。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の光ファイバと、
    前記光ファイバの一方の端部に接続された送信器と、
    前記光ファイバの他方の端部に接続された受信器と、を備えていることを特徴とする光伝送システム。
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