図1、2は、本実施形態に係る健康管理システム1の一例となる全体的な構成を示す概略図である。この健康管理システム1は、人体の測定を行う人体測定システム5、及び測定結果に応じた人物の体格を示す人体モデルの表示を行う人体モデル表示システム2をネットワークで接続したものになっており、基本的な構成は、上述した特許文献3で開示された健康管理システムと同等である。
人体モデル表示システム2は、人体モデル提供装置50及び通信端末装置3を含んでおり、人体モデル提供装置50は、人体測定システム5から送られる被験者Hの身体的な測定結果を取得し、その取得した測定結果に基づいた被験者Hの体格を示す人体モデルを生成して通信端末装置3へ提供する。被験者H等は、測定後、通信端末装置3を用いて、人体モデル提供装置50が提供する人体モデルを表示し、その表示した人体モデルから自身の体格等を確認できる。通信端末装置3として図1、2では、通信機能を有するタブレットを示すが、タブレット以外にも、スマートフォンのような携帯通信端末、又は通信機能を有するパソコン(ノート型パソコン、デスクトップ型パソコン等)も使用できる。また、図1、2では、1台の通信端末装置3を示すに留まるが、実際の場面では、被験者H等の数に応じた複数の通信端末装置3が使用されることになる。
本発明は、本システムのユーザ(第1の人物に相当)の測定結果に応じたユーザ自身の人体モデル(第1の人体モデルに相当)を通信端末装置3で表示することに加えて、ユーザが比較を希望する人物(第2の人物に相当)に応じた人体モデル(第2の人体モデルに相当)も通信端末装置3で表示して、二つの人体モデルを比較できるようにしている。特に、本実施形態では、比較対象となる第2の人物として、スポーツ選手、役者、モデルなどの有名人の体格を示す人体モデルを人体モデル提供装置50に予め準備(記憶)しておき、有名人の人体モデルと被験者自身の人体モデルを比較できるようにして、有名人と体格的な違いを確認できるようにしたことが特徴になっている。
被験者自身及び有名人の各人体モデルの表示のための測定を行う人体測定システム5は、体組成計10及び三次元測定器20を組み合わせて所要の身体的な測定を行い、測定されたデータを測定処理装置30で処理する。健康管理システム1(人体モデル表示システム2を含む)のユーザになるには、会員登録が必要になっており、会員登録するには、ユーザの氏名、ニックネーム、パスワード、メールアドレス等を、健康管理システム1の利用を管理する事業体に提出することになり、事業体は、会員登録をしたユーザについて、ユーザを識別するユーザIDを発行する。会員登録したユーザの情報及びユーザの測定結果等は、人体モデル提供装置50が有する会員データベース60に蓄積される。なお、本システムにおいて、比較対象となる有名人は特別会員扱いになっており、有名人を識別する有名人ユーザID(特別ユーザID)が発行され、この有名人に関するデータ及び情報も会員データベース60に記憶される。以下、健康管理システム1に含まれる人体測定システム5及び人体モデル表示システム2等について詳しく説明する。
人体測定システム5は、人体の組成的な測定を体組成計10で行うと共に、人体の体格に関する三次元的な測定を三次元測定器20で行っている。体組成計10は、被験者Hの組成に係る測定を行う装置(第1測定器)である。この体組成計10は、被験者Hの体全体に対する測定と、特定部位に対する測定を行う。体全体に対する身体的な測定項目としては、体重、体脂肪率、脂肪量、筋肉量、体水分量等があり、特定部位に対する身体的な測定項目としては、体脂肪率、筋肉量、脂肪量等があり、特定部位としては、左腕、右腕、体幹部、左脚、右脚がある。体幹部(胴体部)における脂肪の測定は、内臓脂肪の測定と、皮下脂肪の測定を含み、残りの四肢(左右腕、左右脚)については皮下脂肪を測定する。
体組成計10は、図1に示すように、被験者Hが載る台状の本体部11並びに被験者Hの両手で把持される左グリップ部12a及び右グリップ部12bを具備し、本体部11と、左グリップ部12a及び右グリップ部12bは、左右接続線13a、13bで接続される。本体部11の上面の被験者Hの載置箇所には、被験者Hの足裏と接触する測定電極部を設けられており、同様に、左右グリップ部12a、12bの表面にも測定電極部が設けられている。また体組成計10は、本体部11を、第1接続線14により測定処理装置30と接続する。
体組成計10は、第1接続線14を介して測定処理装置30から送られてくる測定開始指示が本体部11に入力されると、上述した各項目の測定を行い、測定が完了すると、測定した数値等を含む測定結果を、第1接続線14を介して、本体部11から測定処理装置30へ送る。
一方、人体測定システム5が有する三次元測定器20は、測定対象物の三次元データ(OBJデータ)の測定が可能な装置(第2測定器)であり、計三本の柱状部21、22、23を有する。これら三本の柱状部21、22、23は、上述した体組成計10の本体部11の周囲を、平面視で三角形を構成するように、三角形の各頂点となる位置にそれぞれ配置され、体組成計10による測定と同期して三次元測定を行う。各柱状部21、22、23は複数のレーザ光出射部21a、22a、23a及び走査状況取得部21b、22b、23bを具備し、各レーザ光出射部21a、22a、23aからレーザ光を出射して測定対象物を走査すると共に、走査した状況を走査状況取得部21b、22b、23bで撮像して検知する。なお、この撮像の際、被験者Hの外観も三次元的に撮像されることになる。三次元測定器20は、各柱状部21、22、23を、三次元測定用接続線24a、24b、24cで測定処理装置30と接続している。
三次元測定器20は、三次元測定用接続線24a、24b、24cを介して測定処理装置30から送られてくる測定開始指示が、各柱状部21、22、23へ入力されると、各柱状部21、22、23の各レーザ光出射部21a、22a、23aからレーザ光を出射して測定を開始し、測定開始から約2秒でレーザ光の走査状況の検知測定を完了し、測定した数値に応じた数値情報(OBJデータ)及び撮像画像等を含む測定結果を、測定処理装置30へ送る。
測定処理装置30では、三次元測定器20から送られてきた測定結果に含まれる数値結果(OBJデータ、人体の各部の位置に関する情報)に基づき測定対象物に関する各種寸法値を算出しており、各種寸法値を算出する部分において、測定処理装置30は三次元測定器20の一部を構成している。
測定処理装置30が、算出処理により得ることのできる各種寸法値としては、測定対象物の全体寸法、体表面積、体容積、任意部の長さ、任意部の周囲長等がある。被験者Hという人体を身体的に測定対象にするときは、人体の身長に加えて、人体の特定部位である各腕についての長さ(袖丈の長さ)、手首の周囲長及び腕の周囲長(最大周囲長)、体幹部の長さ(座高)、ウエストの周囲長、胸囲の周囲長、及び臀部の周囲長、各脚についての長さ(股下の長さ)、足首の周囲長、及び太ももの周囲長(最大周囲長)等と云った被験者Hの体格に係る項目を算出する(その他、左右の肩幅、襟ぐり等も測定)。なお、図1に示すように、被験者Hは測定時に足を開くので、足を開いた分、実際の身長より測定値が小さくなるので、身長については、測定処理装置30において所定の比率を乗じて、自動補正を行う。
なお、上述した三本の柱状部21、22、23を三角形の各頂点に配置して三次元測定する方法は、三角測量の原理を用いた公知の三次元距離計測手法(三角測量の原理)により、レーザ光出射部21a、22a、23aから出射するレーザ光で測定対象物の表面を走査し、その走査状況を、走査状況取得部21b、22b、23bで撮像して、柱状部21、22、23を三角形の位置と、走査状況取得部21b、22b、23bで撮像した画像におけるレーザ光の走査位置のポイント等との関係に基づき、測定対象物の各表面のポイント(表面をメッシュにした交点)を三次元座標上(水平面の一方向に応じたX軸、水平面においてX軸と直交する方向に応じたY軸、X軸及びY軸に直交する垂直方向に応じたZ軸で構成される座標)に展開した位置を求めることになる。
三次元測定器20は、人体(被験者H)を三次元測定する場合、人体の表面上の約3万のポイントについての位置を三次元座標値の数値で求めており、これら三次元測定される各ポイントは、それぞれを識別できるように番号が付されており(1番目のポイント〜約3万番目のポイントが存在する)、各番号と三次元座標値が対応づけたものが測定結果(OBJデータ)に含まれる。なお、三次元座標値に係る三次元座標系を構成するX、Y、Z軸について、本実施形態では図1に示すように、X軸方向を人体の幅方向に一致させており、Y軸方向を人体の身長方向に一致させており、Z軸方向を人体の厚み方向に一致させている。そのため、例えば人体を正面から見た場合、主にXY座標系で表現されることになり、人体を横方向から見た場合、主にYZ座標系で表現される。
図3は、測定処理装置30の主要構成を示したブロック図である。本実施形態の測定処理装置30としては、各測定器10、20との接続機能、及びネットワークNWを介した通信機能等を具備したコンピュータを用いており、図3は、そのコンピュータを用いた場合の構成を示している。測定処理装置30は、全体的な制御及び各種処理を行うCPU30aに、各種デバイス等を内部接続線30hで接続したものになっており、各種デバイス等には、外部機器接続部30b、通信部30c、ROM30d、RAM30e、表示入出力インタフェース30f、及び記憶部30g等がある。
外部機器接続部30bは、各種規格(例えば、IEEE系などの規格)に準じた双方向で各種信号、情報等を送ることが可能な接続インタフェース(例えば、USB系のシリアルインタフェース)であり、本実施形態では、この外部機器接続部30bで各測定器10、20と接続して、各測定器10、20の測定結果を取得すると共に、各測定器10、20への測定開始指示を送るようにしている。
通信部30cは、ネットワークNWとの接続通信デバイスに相当する所要の通信規格に応じたものであり(例えばLANモジュール)、通信線L及び所要の通信機器(図示は省略。例えばルータ等が該当)を介してネットワークNWと接続することで、人体モデル表示システム2の人体モデル提供装置50との通信を可能にしている。
ROM30dは、CPU30aの基本的な処理内容を規定したプログラム等を記憶するものであり、RAM30eは、CPU30aの処理に伴う内容、ファイル等を一時的に記憶するものである。表示入出力インタフェース30fは、接続線36で表示装置35が接続されるインタフェースであり、本実施形態の表示装置35は、タッチスクリーン機能を具備する表示スクリーン35aを有するので、表示スクリーン35aに表示させる各種画面に応じた各画面データを出力することに加えて、表示スクリーン35aでのタッチによる操作内容の入力を受け付けて、その受け付けた操作内容をCPU30aへ送る処理等も行う。
記憶部30gは、HDD(Hard Disc Drive)又はSSD(Solid State Drive)等により構成される記憶デバイスであり、基本プログラムP1、三次元測定プログラムP2、組成測定プログラムP3、及び測定管理プログラムP4といったプログラム、並びに画面データテーブルT1、基準値テーブルT2等を記憶する。各プログラムの説明を後にして、先ず、テーブル(画面データテーブルT1、基準値テーブルT2)について説明する。画面データテーブルT1は、図4に示す画面内容等を表示装置35で表示させるための各種画面データを複数格納したものである。
図4(a)は、画面データテーブルT1に格納された中の初期画面データが表示装置35に出力されることで、表示スクリーン35aに初期画面40が表示された状態を示す。初期画面40は、人体測定システム5において、最初に提示される画面であり、画面上部に「ユーザID、パスワードを入力し、決定ボタンを選択してください。」というテキストが配置されると共に、そのテキストの下方に、ユーザID入力欄40a、パスワード入力欄40b、及び選択可能な決定ボタン40cが配置されている。そして、初期画面40は、画面下方に、選択可能なキーボード欄40dを設けており、このキーボード欄40dの所望のキーを順次選択することで、ユーザID入力欄40a及びパスワード入力欄40bのそれぞれに、選択されたキーに応じた英数字が入力されるように作り込まれている。
ユーザID入力欄40a及びパスワード入力欄40bに英数字(ユーザID、パスワード)がそれぞれ入力された状態で決定ボタン40cの選択操作(ログイン操作)が行われると、入力された英数字(ユーザID及びパスワード)が、表示装置35から測定処理装置30へ送られ、測定処理装置30は入力内容(ユーザID及びパスワード)を人体モデル提供装置50へ送信する。なお、このような測定用ログイン操作の結果、人体モデル提供装置50から、会員として登録されている旨の回答が測定処理装置30へ送られると、測定処理装置30は測定のためにユーザのログインが完了した状態となる。
図4(b)は、測定のためのログインが完了して、画面データテーブルT1に格納された中の測定開始画面データが表示装置35に出力されることで、表示スクリーン35aに測定開始画面41が表示された状態を示す。測定開始画面41は、「準備ができたら、測定開始ボタンを選択してください。」というテキストと、そのテキストの下方に、選択可能な測定開始ボタン41aを配置している。測定開始画面41の測定開始ボタン41aの選択操作が行われると、測定開始ボタン41aの選択された旨が、表示装置35から測定処理装置30へ送られる。
測定開始ボタン41aの下方には、「選択開始ボタンの選択から、10秒後に測定を始めます。」というテキストを配置して、ユーザ(被験者H)に注意を促している。このようなテキストを配置しているのは、三次元測定器20による測定は、一定の時間(約2秒間)、被験者Hは、所定の姿勢で静止することが要求されるので、測定開始ボタン41aが選択されてから、即座に三次元測定を行うと、所定の姿勢で静止する状態を確保できないため、10秒の準備時間を入れることで、被験者Hが測定に適した姿勢をつくれるようにしている。
なお、測定開始画面41で測定開始ボタン41aが選択されると、表示スクリーン35aの表示は、測定中を示す測定中画面に切り替わると共に、測定が完了すると、測定終了画面に切り替わるようになっている。このような測定中画面、及び測定終了画面も、画面データテーブルT1に格納された画面データに応じたものであり、処理の進行に応じて、適宜、測定処理装置30から表示装置35へ出力されて各画面が表示される。
図5は、記憶部30gに記憶される基準値テーブルT2を示す。基準値テーブルT2は、体組成計10で測定された筋肉及び脂肪に関するレベルを判定するための数値(基準値)を格納したものである。本実施形態では左腕、右腕、左脚、右脚、及び体幹部という計5つの特定部位において、筋肉レベル及び脂肪レベルをそれぞれ判定するための複数の基準値を特定部位ごとに格納する(筋肉判定用、及び脂肪判定用の複数の基準値をそれぞれ格納)。
すなわち、各特定部位(左腕、右腕、左脚、右脚、及び体幹部)に関する筋肉判定用の複数の基準値として、基準値テーブルT2は第1〜9基準値という複数の基準用数値を含み、同様に、脂肪判定用の複数の基準値として、第1〜9基準値という複数の基準用数値を含む。なお、第1〜9基準値の数値には「第1基準値<第2基準値<第3基準値<第4基準値<第5基準値<第6基準値<第7基準値<第8基準値<第9基準値」という大小関係が成立する。
これは、筋肉レベル及び脂肪レベルとして本実施形態では、それぞれ計9段階のレベルを判定するためである。計9段階のレベルを、筋肉の場合で説明すると、標準を「0」レベルにしており、標準より筋肉の量が少ないレベルを「−1」、「−2」、「−3」、「−4」というように、少ない量の程度に応じて計4段階で区別し、標準より筋肉の量が多いレベルを「+1」、「+2」、「+3」、「+4」というように、多い量の程度に応じて計4段階で区別する。脂肪の場合も同様に、標準を「0」として、標準より脂肪の量が少ないレベルを「−1」、「−2」、「−3」、「−4」の計4段階で区別し、標準より脂肪の量が多いレベルを「+1」、「+2」、「+3」、「+4」の計4段階で区別する。
筋肉についてのレベルの区分けの具体例を、左腕の場合で説明すると、測定された左腕の筋肉量の数値が第1基準値未満であれば「−4」、第1基準時以上第2基準値未満であれば「−3」、第2基準値以上第3基準値未満であれば「−2」、第3基準値以上第4基準値未満であれば「−1」、第4基準時以上第5基準値未満であれば「0」、第5基準値以上第6基準値未満であれば「+1」、第6基準時以上第7基準値未満であれば「+2」、第7基準値以上第8基準値未満であれば「+3」、第8基準値以上第9基準値未満であれば「+4」と判定される(他の特定部位の測定された筋肉量についても同様)。
また、脂肪についてのレベルの区分けの具体例を、左腕の場合で説明すると、測定された左腕の脂肪量が第1基準値未満であれば「−4」、第1基準時以上第2基準値未満であれば「−3」、第2基準値以上第3基準値未満であれば「−2」、第3基準値以上第4基準値未満であれば「−1」、第4基準時以上第5基準値未満であれば「0」、第5基準値以上第6基準値未満であれば「+1」、第6基準時以上第7基準値未満であれば「+2」、第7基準値以上第8基準値未満であれば「+3」、第8基準値以上第9基準値未満であれば「+4」と判定される(他の特定部位の測定された脂肪量についても同様)。上述した計9段階のレベルを表す数値は、特定部位の筋肉量又は脂肪量に係る数値を示す測定結果を意味する。
なお、図5に示すように、体幹部においては、通常の脂肪用の数値(皮下脂肪用の第1〜第9基準値)に加えて、内臓脂肪用の基準値(第1〜第9基準値)を基準値テーブルT2は格納しており、体幹部においては、通常の脂肪(皮下脂肪)と、内臓脂肪の二種類の脂肪についてレベル判定が行えるようにしている(内臓脂肪の脂肪量に係るレベル判定は、上述した皮下脂肪の場合と同様)。
次に、図3の記憶部130gに記憶される各プログラムについて説明する。まず、基本プログラムP1は、測定処理装置30を一般的なコンピュータとして機能させるために、CPU30aが行う基本的な処理を規定したオペレーティングシステムに相当するものであり、この基本プログラムP1には、上述した外部機器接続部30bを通じた信号等の入出力機能、通信部30cを通じた通信機能、及び表示入出力インタフェース30fを通じた表示機能・操作受付機能等を含んでいるものとする。
また、三次元測定プログラムP2は、三次元測定器20から送られてくる測定結果に含まれる数値(検知した複数の頂点のXYZ座標値、OBJデータ)を用いて、上述した三角測量の原理を用いた公知の三次元距離計測手法により、被験者Hの測定項目(身長、各四肢の長さ等)に係る数値を算出する処理をCPU30aが行うことを規定したものになっている。
組成測定プログラムP3は、体組成計10から送られてくる脂肪又は筋肉に係る測定数値を取得すること、及び特定部位(体幹部、及び四肢)については、測定数値を、図5の基準値テーブルT2に格納される基準値と対比することで、測定された筋肉量、及び脂肪量が、計9段階のいずれのレベルに該当するかを判定する処理も規定する。なお、9段階のレベルは上述したように、「−4」〜「+4」の段階で示され、「0」の段階が標準であり、「0」からマイナスの数値が大きくなるにつれて、筋肉量又は脂肪量が少なくなっていくことを表し、また、「0」からプラスの数値が大きくなるにつれて、筋肉量又は脂肪量が多くなっていくことを表す。
測定管理プログラムP4は、人体測定システム5における全般的な処理に関して、CPU30aが行う各種処理の内容を規定したものである。具体的には、表示装置35に各種画面を表示する処理、登録ユーザの会員認証に関する処理、ユーザ操作に応じた対応処理、測定結果を人体モデル提供装置50へ送る処理等をCPU30aに行わせるプログラミング内容を測定管理プログラムP4は含んでいる。
具体的には、まず、図4(a)の初期画面40を表示する処理を行い、この初期画面40を通じて入力されたユーザIDを測定処理装置30(CPU130a)が取得すると、その取得したユーザIDが登録されているか否かを問い合わせる旨の問合せ情報を人体モデル提供装置50へ送信することを測定管理プログラム処理P4は規定する。また、問合せ情報の送信に応じて、人体モデル提供装置50から、登録されていない旨の返信を測定処理装置30が受信すると、再度、ユーザIDの入力を行うことを示したユーザID入力画面を表示する処理を測定管理プログラム処理P4は規定する。
一方、問合せ情報の送信に応じて、人体モデル提供装置50から、登録されている旨の返信を測定処理装置30が受信すると、次に、図4(b)の測定開始画面41の表示処理を行うことを測定管理プログラム処理P4は規定する。また、その測定開始画面41で測定開始ボタン41aの選択操作を受け付けると、測定準備画面の表示処理を行うと共に、測定開始ボタン41aの選択操作から10秒が経過すれば、体組成計10及び三次元測定器20へ測定開始指示を送信することも測定管理プログラム処理P4は規定する。
そして、測定管理プログラム処理P4は、測定開始指示の送信後に、測定中画面の表示処理を行って、体組成計10及び三次元測定器20の両方から測定結果を測定処理装置30(CPU30a)が受け取ると、測定終了画面の表示に切り替えて、演算結果の整理が完了すると、その演算結果の各数値等を示す結果画面の表示処理を行うことを規定する。また、測定結果(被験者Hの三次元撮像画像、体格及び体型に応じた各点のXYZ座標値、身長及び各特定部位の寸法に係る数値、脂肪(各特定部位の皮下脂肪及び体幹部の内臓脂肪)又は筋肉の測定結果に基づくレベル判定結果(レベルを示す数値)、及びユーザID等を含む測定結果に係る情報を人体モデル提供装置50へ送信する処理を演算装置(CPU130a)が行うことも、測定管理プログラム処理P4は規定する。
なお、測定結果に係る情報を人体モデル提供装置50へ送信することで、測定処理装置30を含む人体測定システム5の被験者Hの測定に関する一連の処理は一旦完了し、これ以降については人体測定システム5では次回の測定を待つ状態になる。一方、人体測定システム5(測定処理装置30)から測定結果を受信する人体モデル表示システム2の人体モデル提供装置50は、測定結果に係る情報の受信に伴い、測定を行った被験者Hに応じた解剖的な三次元の人体モデルを提供するための処理を開始することになる。
図6は、人体モデル提供装置50の主要な内部構成を示すブロック図である。本実施形態の人体モデル提供装置50は、一般的なサーバコンピュータ(サーバ装置)で構築したものになっているが、分散処理等を行うことで複数のサーバ装置及びデータベース装置等を組み合わせてシステムを構築することも勿論可能である(例えば、人体モデルの提供に関する処理を主に行うサーバ装置、及び登録会員及び特別会員の会員データを格納するデータベースに関する処理を主に行うデータベースサーバ装置を組み合わせてシステムを構築することなどが想定できる)。なお、人体モデル提供装置50は、通信端末装置3に対し、外部の装置(外部のサーバ装置)として機能する。
人体モデル提供装置50は、全体的な制御及び各種処理を行うMPU50aに、各種デバイス等を内部接続線50hで接続したものになっており、各種デバイス等には、通信モジュール50b、RAM50c、ROM50d、入力インタフェース50e、出力インタフェース50f、及び記憶部50g等がある。
通信モジュール50bは、ネットワークNWとの接続モジュールに相当する通信デバイスであり、所要の通信規格に応じたものである(例えばLANモジュール)。通信モジュール50bは、所要の通信機器(図示は省略。例えばルータ等が該当)を介してネットワークNWと接続されており、測定処理装置30及び通信端末装置3等との通信を可能にする。なお、本実施形態において、人体モデル提供装置50は、被験者Hの身体的な測定結果(測定結果に係る各種情報)を、通信モジュール50bで取得することになる。
RAM50cは、MPU50aの処理に伴う内容、ファイル等を一時的に記憶するものであり、ROM50dは、MPU50aの基本的な処理内容を規定したプログラム等を記憶するものである。入力インタフェース50eは、システム管理者等からの操作指示等を受け付けるキーボード50i、マウス等が接続されるものである。出力インタフェース50fは、ディスプレイ50j(表示出力装置)が接続されるものであり、MPU50aの処理に伴う内容をディスプレイ50jへ出力し、システム管理者等が現在の処理内容等を確認できるようにしている。
記憶部50gは、データベース、プログラム、及びテーブル等を記憶するものであり、具体的には、データベースとして会員データベース60を記憶し、プログラムとしてはサーバプログラムP10、モデル変形プログラムP11を記憶し、テーブルとしては、人体モデルテーブル70、ポイントテーブル80及びモデル数値テーブル85等を記憶する。なお、モデル変形プログラムP11等の各プログラムを記憶部50gにインストールするには、光ディスク等の記憶媒体にモデル変形プログラムP11を記憶しておき、その記憶媒体を通じて、記憶部50gにインストールすること等が考えられる。
記憶部50gに記憶される会員データベース60は、通常のユーザ(一般登録会員)の各種データを格納する一般ユーザDB部61、及び有名人(特別会員)の各種データを格納する有名人DB部62を含んでいる。
図7は、一般ユーザDB部61の中身の一例を示し、ユーザ欄として、人物を識別するユーザIDごとに、会員の氏名、ニックネーム、メールアドレス、及び各測定時のデータ(体組成計10及び三次元測定器20のそれぞれの測定結果を示す数値、測定結果に基づき得られた人体モデル等を示すデータ等)が記憶される(なお、図7では示していないが、会員データベース60には、その他、性別、パスワード等も記憶される)。会員データベース60の一般ユーザDB部61のユーザ欄は、新たなユーザの会員登録により増加し、会員ユーザが退会することで、そのユーザのユーザ欄が削除されることになり、また、各ユーザが測定を行うごとに、測定データ欄には測定時(測定日時)のデータが順次格納されるようになり、これらの要因により、会員データベース60の中身は随時、更新される。
図8は、有名人DB部62の中身の一例を示し、有名人DB62部の中身は基本的に、上述した一般ユーザDB部61と同等になっている。すなわち、有名人を識別する有名人ID(特別ユーザID)ごとに、有名人の氏名、プロフィール(スポーツの種類、俳優、モデルなど)、メールアドレス、及び各日のデータ(体組成計10及び三次元測定器20のそれぞれの測定結果を示す数値、測定結果に基づき得られた人体モデルを示すデータ等)が記憶される。なお、有名人の特別ユーザIDは、最初のアルファベットが、一般ユーザのユーザIDと異なったものにして、両者を区別できるようにしている。また、測定データ欄には、有名人を人体測定システム5で測定した結果及び人体モデルを示すデータ等が格納されており、有名人が測定を行うごとに、最新の測定結果等が格納される。
なお、会員データベース60は、上述した内容の一般ユーザDB部61及び有名人DB部62を含むことにより、各登録会員及び特別会員(有名人)といった人物ごとに、それぞれの人物の体格を示す人体モデル(人体測定システム5による人物の測定結果に基づき生成されたもの)を記憶することになる。また、会員が複数の測定を行うと、会員データベース60は、その会員に対して、測定時が異なる複数の人体モデルを記憶することになる。
記憶部50gに記憶されるプログラムの中のサーバプログラムP1は、サーバコンピュータ用のオペレーティングシステムに応じた各種処理を規定したものであり、この規定内容に基づいた処理をMPU50aが行うことで、人体モデル提供装置50は、サーバコンピュータ(サーバ装置)としての各機能を果たす。
また、モデル変形プログラムP11は、ユーザ又は有名人に応じた人体モデルを得るための各処理を規定したものであり、会員認証に係る処理、測定結果に応じた人体モデルを生成する処理、生成した人体モデルを配信(提供)する処理等を、MPU50aが各種手段として行うことを規定した内容になっている。モデル変形プログラムP11の詳細は後述し、先に、各テーブル(人体モデルテーブル70、ポイントテーブル80、モデル数値テーブル85)について説明する。
図9は、人体モデルテーブル70の中身の一部を示し、図9に示すのは男性用の人体モデルの範囲であり、女性用人体モデルの範囲は図示しないが、男性用のものと同等になっている。本発明では、被験者Hの測定結果に応じた人体モデルを提供するにあたり、一から人体モデルを生成するのではなく、ベースとなる三次元表示が可能な人体モデルを予め準備しておき、その準備した人体モデルを被験者Hの測定結果に応じて適宜、変形等を行うことで、被験者の体格及び体つきに応じた人体モデルを生成している。人体モデルテーブル70は、予め準備する人体モデルのデータを男女別に格納したものであり、ログイン中のユーザ(被験者)の性別を会員データテーブル60から特定し、男女いずれのモデルデータを用いるかをMPU50aが判断する。本実施形態の人体モデルは、骨格モデル、筋肉モデル、及び脂肪モデルを含んで構成することで、解剖的な表示を可能にしている。なお、人体モデルは、人体モデルは、骨格モデル、筋肉モデル、及び脂肪モデルの他に、三次元測定の際の三次元撮像に基づいて生成された撮像画像モデルも含むが、この撮像画像モデルは、撮像により得られるので、人体モデルテーブル70には含んでいない。また、このような三次元撮像モデルは、スワイプ操作等により、人物の外観を様々な角度から示すことが可能になっている。
人体モデルテーブル70の中身に関して、男性用人体モデルを例にして説明すると、まず、人体モデルテーブル70は、人体モデルを構成する骨格モデル71、筋肉モデル72、及び脂肪モデル73の三種類のモデルを含み、また、モデル毎に、統計的に身長に対する四肢の長さ寸法の比率(袖丈の比率、股下の比率)が標準である標準パターン70a、標準パターン70aに対して四肢の寸法(手足の寸法)を約95%短くした第1パターン70b、及び標準パターンル70aに対して四肢の寸法(手足の寸法)を約105%長くした第2パターン70cという計三種類のパターンを含む。
骨格モデル71は、骨格を示すモデルであり、標準パターン70aに応じた標準の骨格モデル71a、第1パターン70bに応じた第1の骨格モデル71b、及び第2パターン70cに応じた第2の骨格モデル71cを含む。また、筋肉モデル72も、骨格モデル71と同様に、標準パターン70aに応じた標準の筋肉モデル72a、第1パターン70bに応じた第1の筋肉モデル72b、及び第2パターン70cに応じた第2の筋肉モデル72cを含み、脂肪モデル73も、標準パターン70aに応じた標準の脂肪モデル73a、第1パターン70bに応じた第1の脂肪モデル73b、及び第2パターン70cに応じた第2の脂肪モデル73cを含む。
これら各骨格モデル71、筋肉モデル72、脂肪モデル73は、人体モデルとしてパターン別に組み合わされる1つのセットになっている。すなわち、標準パターン70aとして、標準の骨格モデル71a、筋肉モデル72a、及び脂肪モデル73aが対応付けられて一つのセット(組合せ)になっており、以下同様に、第1パターン70bとして、第1の骨格モデル71b、筋肉モデル72b、及び脂肪モデル73bが対応付けられて一つのセットになっており、第2パターン70cとして、第2の骨格モデル71c、筋肉モデル72c、及び脂肪モデル73cが対応付けられて一つのセットになっている。
また、これらの各骨格モデル71、筋肉モデル72、脂肪モデル73は三次元表示が可能に形成されており、上述した非特許文献1に係る3D人体解剖アプリで示されるモデルと同様に、各モデルを回転させる操作(例えば、スワイプ操作)を行うことで、所望の角度から、各モデルを確認できると共に、各モデルの所要部分の拡大又は縮小も所要の操作(例えば、ピンチ操作)で可能になっている。
さらに、これらの各骨格モデル71、筋肉モデル72、脂肪モデル73は、形状的に変形可能なテクスチャで形成されている。例えば、人体の骨格を表す骨格モデル71(標準の骨格モデル71a、第1の骨格モデル71b、第2の骨格モデル71c)は、相似的に拡大又は縮小する変形が可能になっていると共に、骨格を構成する複数の骨部分(ボーン)のレベルでも長さ寸法の拡大又は縮小、骨格における関節を中心とした角度変化等の変形が可能になっており、それにより骨格の部分的な変形も可能になっている。なお、これらの各骨格モデル71、筋肉モデル72、脂肪モデル73は、それらの体格に応じた数値を有するものとなっており、それらの数値は、モデル数値テーブル85(図12参照)においてモデルごとに示される。
また、人体の筋肉を表す筋肉モデル72(標準の筋肉モデル72a、第1の筋肉モデル72b、第2の筋肉モデル72c)は、上述した骨格モデル(標準の骨格モデル71a、第1の骨格モデル71b、第2の骨格モデル71c)を覆う筋肉(筋肉のテクスチャ)を有する形態で形成してあり、赤又はピンク色系統の色合いをテクスチャ表面に付したものになっている。筋肉モデル72も形状的に変形可能となっているが、変形の仕方としては、骨格モデル71の上述した変形に追従して変形する場合と、筋肉モデルが単独で変形する場合の二通りの変形の仕方が存在する。
すなわち、筋肉モデル72の筋肉は、筋肉を表す一定の厚みを有するシート状のテクスチャで形成されており、骨格モデル71が、上述したように相似的に拡大又は縮小すると、そのような変形に追従するように、筋肉のテクスチャが伸縮して寸法的に拡大又は縮小するように作り込まれている。また、骨格モデル71が、上述したように部分的に寸法の拡大又は縮小、若しくは角度変化等の変形が行われると、筋肉モデル72は、そのような部分的な変形にも追従して、筋肉のテクスチャが伸縮変形するように作り込まれている。なお、本実施形態の筋肉モデル72は、顔部分、手先部分、及び足先部分の筋肉を省略した構成にしている。
また、筋肉モデル72が単独で変形する場合としては、特定部位(左腕、右腕、左脚、右脚、及び体幹部)の単位で、特定部位の太さ寸法を、測定結果により判定されたレベルに応じた程度に合わせて筋肉部分(筋肉のテクスチャの厚み)を太くする変形、又は細くする変形が可能になっている。なお、筋肉モデル72は、一定の厚みのあるテクスチャで形成されているため、太さ寸法を細くする場合はテクスチャの厚みを薄くするように変形されるので、骨格モデルを侵食するようにまで変形することは生じ得ない。
さらに、人体の脂肪を表す脂肪モデル73(標準の脂肪モデル73a、第1の脂肪モデル73b、第2の脂肪モデル73c)は、上述した筋肉モデル72(標準の筋肉モデル72a、第1の筋肉モデル72b、第2の筋肉モデル72c)を覆う脂肪(脂肪のテクスチャ)を有する形態で形成してあり、黄又は黄土色系統の色合いを基準色としてテクスチャ表面に付したものになっている。脂肪モデル73も形状的に変形可能となっているが、変形の仕方としては、筋肉モデル72の場合と同様に、筋肉モデル72の上述した変形に追従して変形する場合と、脂肪モデル単体で変形する場合の二通りの変形の仕方がある。
脂肪モデル73の脂肪も、脂肪を示す所定の厚みを有するシート状のテクスチャで形成されているが、厚み自体は、筋肉モデル72より薄くなっている。筋肉モデル72が、上述したように骨格モデル71に追従して相似的に拡大又は縮小するように変形した場合、脂肪モデル73は、脂肪のテクスチャが、そのような変形に追従して変形するように作り込まれている。また、筋肉モデル72の特定部位(四肢のいずれか、又は体幹部)の太さ寸法が太く又は細く変形した場合、脂肪モデル73も、その筋肉モデル72の変形した特定部位に応じた脂肪箇所が、追従するように太く又は細く変形するように、脂肪のテクチャが伸縮変形する。なお、本実施形態の脂肪モデル73は、顔部分、手先部分、及び足先部分の筋肉を省略した構成にしている。
また、脂肪モデル73が単独で変形する場合としては、特定部位(左腕、右腕、左脚、右脚、及び体幹部)の単位で、特定部位の脂肪部分の太さ寸法を、判定されたレベルに応じた程度に合わせて太くする変形が可能になっている。さらに、脂肪モデル73において特定部位の太さ寸法を太くする変形を行った場合は、太くした特定部位の表面箇所の色合い(基準色の色合い)を、太くした度合いに応じて段階的に濃くするように、脂肪モデル73のテクスチャは作り込まれている。なお、脂肪モデル73の脂肪は、筋肉モデル72の表面に密着して覆うよう配置されるようになっており、そのため、筋肉モデル72の筋肉の形状を、脂肪に反映しやすくしている。
一方、脂肪モデル73の特定部位の脂肪部分を、判定されたレベルに応じて細くすることは、上述したように脂肪モデル73は薄いテクスチャで形成されているので、一段階程度しか細くすることができず、それ以上の段階で細くすることは、対象となる特定部位の表面の色合い(基準色の色合い)を薄くし、更に細くするレベルを示すことについては、対象となる特定部位の脂肪部分の透明度を段階的に増すようにしている。例えば、皮下脂肪に係る判定レベルが、標準の「0」より小さい「−1」であれば、特定部位の脂肪部分の寸法を一段階、細くする変形を行うと共に、その脂肪部分の表面の色合いを基準色(「0」の場合の表面の色)より一段階薄くし、判定レベルが「−2」であれば、特定部位の脂肪部分の表面の色合いを、更に一段階薄くし、判定レベルが「−3」であれば、特定部位の脂肪部分が半透明になるようにし、判定レベルが「−4」であれば、特定部位の脂肪部分の透明度(透過度)を高めて、脂肪モデルの下の層となる筋肉モデルの筋肉が映るように、テクスチャを作り込んでいる。
このような人体モデル(骨格モデル71、筋肉モデル72、脂肪モデル73)は、相似的に拡大又は縮小の変形は、骨格モデル71の相似的な変形に追従して、筋肉モデル72及び脂肪モデル73が相似的に変形する。このような各モデル間での追従変形は、同率で拡大又は縮小することで行われる。
例えば,骨格モデル71(例えば、標準の骨格モデル71a)は、その体格を表す身長として170.58cmの寸法を有し(図12のモデル数値テーブル参照)、一方、被験者Hの測定結果で、被験者の身長が約179.1cmであれば、被験者の測定結果に合わせて、骨格モデル71全体を1.05倍(179.1/170.58)で相似的に拡大変形することになり、この場合、筋肉モデル72(例えば、標準の筋肉モデル72a)及び脂肪モデル73(例えば、標準の脂肪モデル73a)も、それぞれ全体を1.05倍で拡大する処理を行うことで、追従した拡大変形を行うようにしている。また、骨格モデル71(例えば、標準の骨格モデル71a)を、被験者の測定結果に合わせて全体を0.95倍で相似的に縮小変形する場合、筋肉モデル72(例えば、標準の筋肉モデル72a)及び脂肪モデル73(例えば、標準の脂肪モデル73a)も、それぞれ全体を0.95倍に縮小する処理を行うことで、追従した縮小変形を行うようにしている。
また、骨格を示す骨格モデル71が部分的に寸法の拡大又は縮小するような変形を行えるようにするため、そして、そのような変形に追従して、筋肉を示す筋肉モデル72及び脂肪を示す脂肪モデル73が変形できるようにするために、各モデルには、変形の基点となる複数の点(変形基点)が設けられている。
図10(a)〜(c)は、各モデルにおける複数の変形基点の代表例を概要的に示したものである。まず、図10(a)は標準の骨格モデル71aにおける複数の変形基点の中の一部を示す変形基点P1〜P14を示す。変形基点P1は頭部頂点であり、以下、変形基点P2は右肩、変形基点P3は左肩、変形基点P4は右肘、変形基点P5は左肘、変形基点P6は右手先端(中指の第3関節)、変形基点P7は左手先端(中指の第3関節)、変形基点P8は腰中心の背骨、変形基点P9は右骨盤、変形基点P10は左骨盤、変形基点P11は右膝、変形基点P12は左膝、変形基点P13は右足先端、変形基点P14は左足先端になっている。これら各変形基点P1〜P14は、XYZ座標系における座標値をそれぞれ有したものになっている。なお、各変形基点P1〜P14は、変形基点の代表例であり、実際には、もう少し多くの点が存在する(図11のポイントテーブル80を参照)。
また、図10(b)は、図10(a)に示す標準の骨格モデル71aに対応付けられる標準の筋肉モデル72aおける複数の変形基点P1′〜P14′を示し、これらの変形基点P1′〜P14′は、図10(a)の標準の骨格モデル71aの変形基点P1〜P14に対応した点になっている。なお、本実施形態の筋肉モデル72は、顔部分、手先部分、及び足先部分の筋肉を省略した構成にしているので、図中に示す顔部分、手先部分、及び足先部分に応じた筋肉モデル72における変形基点P1′、P6′、P7′、P13′、P14′は仮想的な変形基点になる。
さらに、図10(c)は、図10(a)に示す標準の骨格モデル71a及び図10(b)の標準の筋肉モデル72aに対応付けられる標準の脂肪モデル73aおける複数の変形基点P1″〜P14″を示し、これらの変形基点P1″〜P14″は、図10(a)の標準の骨格モデル71aの変形基点P1〜P14及び図10(b)の標準の筋肉モデル72aの変形基点P1′〜P14′に対応した点になっている。なお、本実施形態の脂肪モデル73は、顔部分、手先部分、及び足先部分の筋肉を省略した構成にしているので、図中に示す顔部分、手先部分、及び足先部分に応じた脂肪モデル73における変形基点P1″、P6″、P7″、P13″、P14″は仮想的な変形基点になる。
図10(a)に示す標準の骨格モデル71aにおける部分的な変形の例として、右肩の変形基点P2が、被験者の測定結果に応じて、XYZ座標系において(X、Y、Z)=(3、4,4)という座標距離分だけ移動するように変形した状況を想定する。このような部分的な変形が標準の骨格モデル71aに生じた場合、この右肩の変形基点P2に対応する標準の筋肉モデル72aの右肩の変形基点P2′及び標準の脂肪モデル73aの右肩の変形基点P2″の座標値も同様に、(X、Y、Z)=(3、4,4)という座標距離分だけ移動するように変形することで、骨格モデル71aにおける部分的な変形処理に対しても追従変形を行えるようにしている。なお、このような部分的な変形処理を行った場合、その変形基点周辺のテクスチャは、変形(拡大又は縮小)に応じて自在に伸び縮みするように作り込まれている。
また、図10(b)の標準の筋肉モデル72aが部分的に変形した場合の標準の脂肪モデルの追従変形も、上記と同様に行われる。例えば、標準の脂肪モデル72aにおける部分的な変形の例として、腰中心の背骨に応じた変形基点P8′が、被験者の測定結果に応じて、XYZ座標系において(X、Y、Z)=(0、0,6)という座標距離分だけ移動するように変形したことを想定する。このような部分的な変形が標準の筋肉モデル72aに生じた場合、この変形基点P8′に対応する標準の脂肪モデル73aの変形基点P8″の座標値も同様に、(X、Y、Z)=(0、0,6)という座標距離分だけ移動するように変形することで、筋肉モデル72aにおける部分的な変形処理に対しても追従変形を行えるようにしている。
なお、上述した変形に関する説明では、標準の人体モデル(標準の骨格モデル71a、筋肉モデル72a、脂肪モデル73a)の場合で説明したが、第1の人体モデル(第1の骨格モデル71b、筋肉モデル72b、脂肪モデル73b)及び第2の人体モデル(第2の骨格モデル71c、筋肉モデル72c、脂肪モデル73c)でも同様な変形に関する処理が可能となっている。
図11は、図6の記憶部50gに記憶されるポイントテーブル80の中身の一例を示している。ポイントテーブル80は、骨格モデル71の変形基点と、被験者の三次元測定器20の測定結果に含まれる各ポイントの番号との対応関係を示すものになっている。すなわち、三次元測定器20で測定される被験者Hの皮膚の表面上のポイントは約3万点に至り、被験者Hの測定結果に応じて骨格モデル71を変形するにあたり、骨格モデル71の変形基点を、約3万点の中のいずれのポイントを目指して移動させるかを特定する必要があるので、このような特定のための対応付けをポイントテーブル80は定めている。なお、ポイントテーブル80の中で規定される変形基点としては、皮膚の上からでも骨張った箇所(筋肉及び脂肪が基本的に覆わないで、皮膚が骨を覆うような箇所)が選ばれており、それにより、被験者Hの測定結果は皮膚の表面上であっても、筋肉及び脂肪の影響を受けにくくして、骨格モデルとの対応が取れるようにしている。
例えば、骨格モデル71の変形基点として頭部頂点は、三次元測定器20の測定結果の中の3225番目のポイントに対応することをポイントテーブル80は定めており、この場合は、骨格モデル71の頭部頂点のXYZ座標値が、3225番目のポイント(対応点に相当)のXYZ座標値に対応し,両者にずれがあれば、ずれている座標値の分だけ、骨格モデル71の頭部頂点を、3225番目のポイントへ移動する処理を行う。
また、骨格モデル71の変形基点(XYZ座標値)に対応づけられる測定結果のポイント(XYZ座標値)は、1つの場合の他に、複数のポイントが対応づけられることがあり、このような場合は、複数のポイントのXYZ座標値の平均値を有する点が対応点となって、その対応点のXYZ座標値(三次元的な位置を示す数値)が、変形基点のXYZ座標値に対応付けられることになる。
例えば、変形基点として右肩は、右方向からの見た場合(YZ平面での視図)の10166番目のポイント、前方向から見た場合(XY平面での視図)の2055番目のポイント、及び後ろ方向から見た場合(XY平面での視図)の14829番目のポイントという計3つのポイントに対応付けられる。そして、この場合、10166番目のポイント、2055番目のポイント、及び14829番目のポイントの平均XYZ座標値の数値をMPU50aが算出し、その算出した平均XYZ座標値を有する点が対応点として特定されると共に、その対応点の平均XYZ座標値が、右肩の変形基点のXYZ座標値と対応し、両者にズレが存在すれば、一致するように、右肩の変形基点を対応点へ向けて移動する処理をMPU50aが行う。
また、図12は、図6の記憶部50gに記憶されるモデル数値テーブル85の中身の一例を示す。モデル数値テーブル85は、図9に示す人体モデルテーブル70に格納される各人体モデル(男性用及び女性用のそれぞれのパターンの骨格モデル、筋肉モデル、脂肪モデル)の各部に応じた数値を格納するものであり、図12では、男性及び女性の標準パターン70aに応じた人体モデルの各部に応じた数値が格納される範囲を示している。なお、モデル数値テーブル85は、図12では示していないが、男性の第1パターン70b及び第2パターン70cに応じた数値、並びに女性のそれらの各パターンに応じた数値も含んでいる。
モデル数値テーブル85が格納する各数値は、統計的に得られた数値に基づいたパターンごとの平均値であり、平均の身長の数値、股下の数値、及び腕長さの数値等より得られた股下割合(身長に対する足の左右平均長さが占める割合)、袖丈比率(身長に対する腕の左右平均長さが占める割合)等が格納されており、これらの数値は、被験者Hに応じたモデルのパターンを各パターン70a〜70cの中から特定する場合、及び特定したパターンのモデルの拡大又は縮小する度合いを特定する場合などに用いられる。
次に、記憶部50gに記憶されるモデル変形プログラム11について説明していく。モデル変形プログラムP11の具体的なプログラミングの内容としては、会員認証に係る処理、測定結果に応じた人体モデルを生成する処理等が含まれる。
会員認証に係る処理として、測定処理装置30からユーザID及びパスワードを含む会員認証に係る問合せ情報を人体モデル提供装置50(MPU50a)が受信すると、受信した問合せ情報に含まれるユーザID及びパスワードが会員データベース60に含まれるか否かを判断する。そして、ユーザID及びパスワードが会員データベース60に含まれる場合、MPU50aは、登録の旨の回答を測定処理装置30へ返信する処理を行い、また、含まれていない場合は、非登録の旨(非会員である旨)の回答を測定処理装置30へ返信する処理を行う。
また、測定処理装置30から送られてきたユーザIDを含む測定結果(測定結果に係る情報)を受信すると、会員データベース60の測定データの欄に、その受信した中に含まれるユーザID(又は特別ユーザID)に対応づけて、測定結果を受信日時(又は測定日時)と共に格納する処理を行う。なお、測定処理装置30から送られてきた測定結果が、一般ユーザのものであれば、会員デーベース60の一般ユーザDB部61に測定結果が格納され、送られてきた測定結果が有名人のものであれば、有名人DB部62に測定結果が格納される。
図13は、モデル変形プログラムP11が規定する処理の中で、本発明の主要な処理として、想定結果に応じた人体モデルを生成して提供するために、人体モデルテーブル70に格納される人体モデルを変形する処理を示すフローチャートである。このフローチャートに従って、MPU50aは、被験者Hの測定結果に応じた人体モデルを変形するための一連の処理を行う。なお、図13のフローチャートに示すMPU50aによる処理は、測定処理装置30から送られた測定結果に係る情報を、人体モデル提供装置50が取得(受信)したことに応じて開始されることになる。
最初のS1の段階で、測定処理装置30からの測定結果に係る情報に基づき、図9の人体モデルテーブル70の標準パターン70a、手足が短めの第1パターン70b、手足が長めの第2パターン70cの中からいずれを用いるかを特定する処理をMPU50aは行う。具体的には、測定処理装置30から送られる測定結果に係る情報は、被験者Hの身長、左腕の長さ、右腕の長さ、左脚の長さ、及び右脚の長さといった被験者Hの体格を示す寸法数値が含まれているので、これらの寸法数値から、被験者Hの袖丈比率及び股下比率を算出し(四肢の寸法に係る比率を算出)、その算出した数値に対して、図12のモデル数値テーブル85に格納される同姓の袖丈比率及び股下比率の中で最も近いものをMPU50aは特定し、その特定した袖丈比率及び股下比率に応じたパターンを、被験者Hのパターンとして特定する。
次のS2の段階で、特定したパターンに応じた人体モデル(一つのセットになった骨格モデル、筋肉モデル及び脂肪モデル)を、被験者Hの測定された身長の寸法(ユーザの三次元測定に基づく体格に係る測定結果)に応じて、相似的に拡大又は縮小する処理をMPU50aは行う。
S3の段階で、相似的に拡大又は縮小した人体モデルの中の骨格モデル71(例えば、標準の骨格モデル71a)を部分的に変形する処理をMPU50aは行う。この部分的な変形は、図11のポイントテーブル80に含まれる複数の変形基点(例えば、標準の骨格モデル71の変形基点)が対応する番号のポイント(対応点)のXYZ座標値を取得した測定結果に含まれる中から特定し、その特定した番号のポイントの測定XYZ座標値へ変形基点のXYZ座標値が一致するように移動する処理を行って、骨格モデル71における部分的な変形を行う。このような処理により、ユーザの三次元測定に基づいた骨格モデルが生成されることになる。
S4の段階では、上述したS3の段階での骨格モデル71(例えば、標準の骨格モデル71a)の変形に追従して、その骨格モデル71のセットとして組み合わされる筋肉モデル72(例えば、標準の筋肉モデル72a)及び脂肪モデル73(例えば、標準の脂肪モデル73a)を変形する処理をMPU50aは行う。具体的には、S3の段階で、骨格モデル71の各変形基点を移動させたXYZ座標値の数値分だけ、筋肉モデル72及び脂肪モデル73におけるそれぞれの対応する各変形基点(図14参照)を移動させる処理を行う。このS4の段階の処理を行うことで、筋肉モデル72及び脂肪モデル73の基本的な形状が、被験者自身の骨格に準じた形状に沿うことになる。
S5の段階では、筋肉モデル72(例えば、標準の筋肉モデル72a)を、測定結果に含まれる体幹部の内臓脂肪について判定されたレベル(「−4」〜「+4」。内臓脂肪に係る数値に相当)に基づき、腹の部位が太く又は細くなるように変形する処理を行う。
それから、S6の段階では、筋肉モデル72(例えば、標準の筋肉モデル72a)を、測定結果に含まれる特定部位(左腕、右腕、左脚、右脚、及び体幹部)の筋肉量について判定されたレベル(「−4」〜「+4」。筋肉量に係る数値に相当)に基づき、各特定部位に係る筋肉部分が太く又は細くなるように変形する処理を行う。なお、レベルが「0」の場合が標準となり、「0」の部位についてはS6の段階で変形を行わない。
そして、S7の段階では、上述したS5、S6の段階での筋肉モデル72(例えば、標準の筋肉モデル72a)の変形に追従して、この筋肉モデル72のセットとして組み合わされる脂肪モデル73(例えば、標準の脂肪モデル73a)を変形する処理をMPU50aは行う。具体的には、S5の段階の腹の部位の変形に合わせて、脂肪モデル73の腹の部位も追従して変形し(筋肉モデルの腹の部位のXYZ座標値の移動量だけ、同様に脂肪モデル73の対応部位を移動変形する)、さらに、S6の段階で、筋肉モデル72の特定部位における変形に伴うXYZ座標値の数値分だけ、脂肪モデル73におけるそれぞれの対応する特定部位を移動変形させる処理を行う。このS7の段階の処理を行うことで、脂肪モデル73の基本的な形状が、被験者自身の筋肉の付き方に沿った形状になる。
なお、図13に示すフローチャートにおいて、脂肪モデル73については、S4の段階で骨格モデル71の変形に追従して変形処理を行うと共に、S7の段階で筋肉モデル72の変形に追従して変形処理を行うようにしているが、S4の段階での脂肪モデル73の追従変形処理を省略し、S7の段階で、それまでの骨格モデル71及び筋肉モデル72の変形に伴う変形量を一括して反映するように、一度に追従変形処理を行ってもよい。
フローチャートのS8の段階では、脂肪モデル73(例えば、標準の筋肉モデル73a)を、測定結果に含まれる特定部位(左腕、右腕、左脚、右脚、及び体幹部)の脂肪量(皮下脂肪の量)について判定されたレベル(「−4」〜「+4」。脂肪量に係る数値に相当)に基づき、各特定部位に係る脂肪部分が太く又は細くなるように変形する処理を行うか、又は脂肪部分の表面の質などが変化する処理を行う。
最後に、フローチャートのS9の段階において、上述し処理を経て変形した人体モデル(変形した骨格モデル71、変形した筋肉モデル72、変形した脂肪モデル73)を示すデータを、測定を行った被験者HのユーザIDに対応付けて、会員データベース60の一般ユーザDB部61の測定データの欄に、測定時の日時と共に格納する処理をMPU50aは行う。なお、測定を行った被験者Hが有名人である場合は、会員データベース60の有名人ユーザDB部62の測定データの欄に、上述したフローチャートの各段階を経て得られた人体モデルを示すデータが、測定時の日時と共に格納される。また、人体モデル提供装置から送られてきた測定結果に係る情報には、撮像画像モデルも含まれるので、この撮像画像モデルも、上述した骨格モデル、筋肉モデル、及び脂肪モデルと一緒に人体モデルとして会員データベース60の所定の測定時の欄に格納されており、この撮像画像モデルの身長も、格納の際、生成された骨格モデル等に応じた寸法に合うように、MPU50aの処理により調整されている。
会員データベース60に格納された人体モデル(人体モデルを示すデータ)は、図1、2に示す通信端末装置3を用いて、人体モデル提供装置50へ閲覧要求を行えば、読み出して通信端末装置3で表示することが可能になっており、このような読み出しに係る処理も、モデル変形プログラムP11が規定する処理の中に含まれる。
すなわち、人体モデル提供装置50は、通信端末装置3からユーザID及びパスワードが送られてくると、データ閲覧についてのログイン処理を行うことになり、送られてきたユーザID及びパスワードが会員データベース60に登録されていると、ログイン状態となり、ログイン状態となった直近の人体モデル(人体モデルを示すデータ。身長、体重などの測定数値等も含むデータ)を会員データベース60の一般ユーザDB部61から読み出して、ログイン状態になった通信端末装置3へ送信する処理を行うことになる。なお、この送信の際、人体モデル提供装置50は、ログイン状態となったユーザが今まで測定を行った測定時を示す情報、及び会員データベース60の有名人DB部62に格納されている有名人の有名人ID(特別ユーザID)、氏名及びプロフィール等を示す情報も、通信端末装置3へ送信するデータに含ませている。
また、人体モデル提供装置50は、測定時を含む閲覧要求(選択モデル要求)が送られてくると、ログイン中のユーザ(第1の人物)を示すユーザIDに対応付けられた人体モデル(閲覧要求のあった測定時の人体モデル(撮像画像モデル、脂肪モデル、筋肉モデル、骨格モデルを含むもの)を示すデータ等)を、会員データベース60の一般ユーザDB部61から読み出して、通信端末装置3へ送信する処理をMPU50aは行う。さらに、有名人(第2の人物)を示す特別ユーザID(有名人ID)の閲覧要求(モデル要求)が送られてくると、会員データベース60の有名人DB部62から、閲覧要求に含まれる特別ユーザIDに対応付けられた有名人の人体モデル(有名人の人体モデル(撮像画像モデル、脂肪モデル、筋肉モデル、骨格モデルを含むもの)を示すデータ等)を読み出して、モデル要求を行った通信端末装置3へ送信する処理をMPU50aは行う。
図14は、通信端末装置3の主要な内部構成を示す。通信端末装置3としては上述したように、タブレット、スマートフォンのような携帯通信端末、通信機能を有するパソコン(ノート型パソコン、デスクトップ型パソコン等)などを用いることができ、通信端末装置3は一種のコンピュータに相当する(図14はタブレットの場合の構成を示す)。ただし、通信端末装置3として、スマートフォンのような携帯通信端末、通信機能を有するパソコン(ノート型パソコン、デスクトップ型パソコン等)を用いた場合でも、本発明に関する構成部分は、図14に示す構成に準じたものとなるので、タブレット以外の場合も図14に示す構成で代表される。
通信端末装置3は、全体的な制御及び各種処理を行うCPU3b(プロセッサ3b)に、内部接続線3kを介して、通信モジュール3c(通信手段に相当)、RAM3d、ROM3e、入出力インタフェース3f、記憶部(記憶手段に相当)3g等の各種デバイス等を接続したものになっている。
通信モジュール3cは、ネットワークを介した無線通信処理を、CPU3bの制御に従って行うものである。RAM3dは、CPU3bの処理に伴う内容、ファイル等を一時的に記憶すると共に、人体モデル提供装置50から送られてくる各種情報(測定結果に係る情報等)の記憶も行う。ROM3eは、CPU3bの基本的な処理内容を規定したプログラム等を記憶すると共に、通信端末装置3を識別する識別情報(UID)等も格納している。なお、このUIDは、上述した通信モジュール3cで通信(送信する際、送信内容に含まれるようになっている(例えば、送信パケットのヘッダ等にUIDを含めて送信が行われるので、通信先で通信端末装置3を識別できるようになる)。
入出力インタフェース3fは、タッチパネル機能を具備した長方形のパネル画面を有する表示スクリーン3aと接続されており、CPU3bの制御処理により生成された各種画面(図15〜24等に示す画面)を表示スクリーン3aに出力する処理を行い、それにより、出力した画面内容が表示スクリーン3aに表示されることになる。また、入出力インタフェース3fは、表示スクリーン3aの表面をユーザがタッチ、スワイプ等することで受け付けた各種操作内容をCPU3bへ送る処理も行う。なお、ユーザが表示スクリーン3aの表面をタッチすることで受け付ける操作内容は、表示している画面内容に応じて適宜、変化する。
記憶部3gは、OSプログラムP20、人体モデル表示アプリP21、及びその他の各種アプリ等のプログラムを記憶(インストール)すると共に、各種データも記憶する。OSプログラムP20は、オペレーティングシステムに相当する基本プログラムであり、通信端末装置3が一種のコンピュータとして機能するためのCPU3bの処理を規定している。OSプログラムP20が規定する基本的な処理の一つとしては、表示スクリーン3aにホーム画面を表示することが挙げられ、このホーム画面においては、記憶部3gにインストールされている各種アプリに応じたアイコン等を配置することも、OSプログラムP20の規定する処理によるものとなっている。
記憶部3gに記憶される人体モデル表示アプリP21は、人体測定システム5で測定を行ったユーザが、その測定結果等を確認するための内容を表示するためのアプリケーションプログラム(コンピュータプログラム)であり、測定結果を示す各種数値の他に、測定結果に応じたユーザ自身の人体モデル、及びユーザが比較を希望する有名人の人体モデルを示す画面(図16〜24等に示す画面)の表示をCPU3bが行うための各種処理を規定し、それにより、CPU3bは、各種処理を行う手段として機能する。なお、人体モデル表示アプリP21は、CPU3bが行う各種制御処理を規定するプログラミングに加えて、表示スクリーン3aに表示する画面内容に応じた画面データも含んでいる。人体モデル表示アプリP21は、起動すると、最初にログインのためのユーザID、及びパスワード(又はパスコード)の入力を受け付けるログイン画面を表示スクリーン3aに表示するように作り込まれている。また、人体モデル表示アプリP21は、ダウンロード又はメモリカードのような記憶媒体を介して、記憶部3gに記憶されて起動可能なようにインストールされる。
図15は、ディスプレイ3aに表示されるログイン画面140の一例を示し、CPU3bの処理により、人体モデル表示アプリP21に含まれるログイン画面用の画面データに基づき生成される。ログイン画面140は、ユーザID入力欄140a、パスワード入力欄140b、及び選択可能なログインボタン140cを配置している。ログイン画面140を表示した状態で、上述したOSプログラムP20が規定する処理に応じた機能により、ディスプレイ3aにソフトキーボード131を表示し、このソフトキーボード131に含まれる各キーをユーザが操作することで、各入力欄140a、140bに所定の内容を入力していくことになる。なお、入力するパスワードは、上述した会員登録(ユーザ登録)の際にユーザごとに定められた内容になっており、会員データベース60の中に、ユーザIDに対応づけて格納されている。
そして、ユーザID入力欄140aに所定のユーザID(会員データベース60に格納されているユーザID。被験者識別情報に該当)が入力されると共に、パスワード入力欄140bへ所定のパスワードが入力された状態で、ログインボタン140cの選択操作を通信端末装置3が受け付けると、入力された情報(ユーザID、パスワード)がユーザのログイン情報として、人体モデル提供装置50(サーバ装置)へ送信されるように、ログイン画面140は作り込みされており、このような作り込みの内容等を規定したデータ(スクリプト系言語等で記載されたデータ)も、ログイン画面用の画面データに含まれる(このような選択ボタンに関する内容は、他の画面データでも同様)。
ログイン画面140を介してログイン情報を送信すると、人体モデル提供装置50(サーバ装置)は、会員データベース60の中に、送信されてきたログイン情報と同一の情報が格納されているかを判断し、格納されている場合は上述したように、そのログイン情報を送信してきたユーザ及びそのユーザの通信端末装置3をログインが完了したログイン状態に設定すると共に、そのログインが完了したユーザのユーザIDに対応づけて格納されているユーザの測定結果に係る各種情報(直近の測定結果に係る数値、及び人体モデルを示すデータ等)を、ログイン状態になった通信端末装置3へ送信する。
また、上記の判断において、送信されてきたログイン情報と同一の情報が会員データベース60の中に存在しなかった場合、人体モデル提供装置50(サーバ装置)は、再度のログイン情報の要求する通知を、通信端末装置3へ送信することになる。この場合、通信端末装置3は、正しい情報の入力をユーザに要求する文言を追加したログイン画面140をディスプレイ3aに表示することになる。
図16(a)は、ログインの完了に伴い、通信端末装置3のディスプレイ3aに表示される人体モデル画面141を示す。通信端末装置3は、ログイン完了により、人体モデル提供装置50(サーバ装置)から送信されてきたログイン中のユーザ(第1の人物)の測定結果に係る情報(人体モデルを示すデータ等を含む情報)を受信し、人体モデル画面141は、このように通信端末装置3で受信した人体モデルを示すデータ等(撮像画像モデル、脂肪モデル、筋肉モデル、骨格モデルを含むもの)に基づき生成された人体モデル95(第1の人物に応じた人体モデル)を含む画面になっている。
表示された直後の人体モデル画面141に含まれる人体モデル95は、送信されてきた測定結果に情報等に含まれる被験者の撮影画像(三次元画像)をテクスチャとして表出した撮像画像モデルになっている。このような撮影画像モデルの状態の人体モデル95は、表示スクリーン3aに対するスワイプ操作による回転(角度変化)、ピンチアウト操作による拡大、ピンチイン操作による縮小、離れた二本指のスワイプ操作による移動等が可能になっている。
また、人体モデル画面141は、画面下部に切替ボタン141bを有しており、この切替ボタン141bの選択操作を行うと、ボタンの選択操作ごとに、撮影画像モデルから筋肉モデル、脂肪モデル、骨格モデルへと順次、モデル状態を切り替える。表示された各モデルも三次元モデルになっており、上述した表示スクリーン3aに対する各種操作により、回転、拡大、縮小、移動等が可能になっている。さらに、人体モデル画面141は、画面左上にメニューアイコン141aを選択可能(タップ可能)に有しており、このメニューアイコン141aが選択されると、メニューウインドウが表示される。
図16(b)は、メニューウインドウ142を表示した状態の人体モデル画面141を示す。メニューウインドウ142は、人体モデル画面141の約左半分を覆うように表示され、一覧選択部142a、カレンダー選択部142b、有名人比較部142c等の複数のメニュー項目を選択可能に有する。一覧選択部142aは、複数の測定時に応じたユーザの人体モデルの中から、ユーザが閲覧を希望する人体モデルを選択するための選択一覧画面(図19参照)の表示指示を受け付けるものである。カレンダー選択部142bは、カレンダー及び測定を行った日を示す画面の表示指示を受け付けるものである。有名人比較部142cは、比較を希望する有名人の選択を行う画面を表示するためのものである。
図17(a)、(b)は、有名人選択画面143を示し、上述したメニューウインドウ142の中の有名人比較部142cの選択を受け付けた場合、CPU3bの制御によって、表示スクリーン3aに表示される画面である。有名人選択画面143は、会員データベース60の中の有名人DB部62に格納された各有名人を、ユーザ(第1の人物)と相違する比較対象としてユーザが選択する画面になっており、人体モデル提供装置50から送られてきた情報に含まれる有名人の氏名及びプロフィールを示す有名人欄143a〜143dを選択可能に配置したものになっている。
なお、図17(a)、(b)では、計4名の有名人に応じた有名人欄143a〜143dを示すに留まるが、表示スクリーン3aを垂直方向にスワイプ操作等を行うことで、隠れている有名人欄もスクロールして、表示スクリーン3aに表示でき、それにより、有名人DB部62に格納されている全ての有名人を選択できるようになっている。また、図17(a)(b)では、図示していないが、各有名人欄143a等の背景には、各有名人の画像を配置して、視覚的にも各有名人を認識できるようになっているものとする。
有名人選択画面143は、各有名人欄143a等に、有名人の氏名、有名人のプロフィール(サッカー選手、野球選手、テニス選手、水泳選手、タレント、モデル、俳優、女優などの各有名人の職業などを示すプロフィール)を示しており、このような複数の有名人欄143a等は、いずれか一つがタップにより選択可能になっている(図17(b)は、一番上の有名人欄143aが選択されて太枠になった状態を示す)。また、有名人選択画面143は、画面右上に比較ボタン143xを設けており、複数の有名人欄143aの中のいずれか一つが選択された状態になると、この比較ボタン143xもタップにより、選択できるように作り込まれている。
いずれか一つの有名人欄が選択された状態で、比較ボタン143xの選択操作を行われると、有名人選択画面143に示される複数の有名人の中から、ユーザの希望する比較対象の有名人(第2の人物)の選択をCPU3bが受け付けたことになり、選択された有名人欄に埋め込まれている有名人IDを含む有名人に応じた人体モデルのモデル閲覧要求(モデル要求)を、CPU3bが人体モデル提供装置50へ送信する制御を行うように、有名人選択画面143は作り込まれている。
図18は、有名人モデル画面144を示し、上述した有名人のモデル要求の送信に応じて、人体モデル提供装置50から、有名人の人体モデル(人体モデル(撮像画像モデル、脂肪モデル、筋肉モデル、骨格モデルを含むもの)を示すデータ等)を受信することで表示スクリーン3aに表示される画面となっている。この有名人モデル画面144の構成は、上述した図16(a)に示す人体モデル画面141と同様であり、異なるのは、表示される人体モデルが、ユーザのものではなく、有名人を示す人体モデル210になっている点である。
この有名人の人体モデル210も、有名人モデル画面144が表示された直後は、撮像画像モデルの状態になっており、画面下部の切替ボタン144bの選択操作を行うことで、選択操作ごとに、上述した人体モデル画面141の場合と同様に、有名人の人体モデルについても、撮像画像モデル、筋肉モデル、脂肪モデル、骨格モデルの各状態に順次、切替可能となっている。また、有名人の人体モデル210も、人体モデル画面141の場合と同様に、上述した表示スクリーン他3aに対する各種操作により、回転、拡大、縮小、移動等が可能になっている。そして有名人モデル画面144は、画面右上に比較ボタン144aを選択可能に配置している。
図19は、選択一覧画面145を示し、上述した有名人モデル画面144の比較ボタン144aが選択された場合に、有名人モデル画面144から切り替わって、表示スクリーン3aに表示される画面となっている。この選択一覧画面145は、有名人モデル画面144の有名人の人体モデル210と比較させたいユーザ自身の人体モデルを、測定時(測定日又は測定日時)が異なる複数の人体モデルの中から、ユーザが選ぶためのものである。このように複数の測定時の中から、比較させたい自身の人体モデルを選べるようにすることで、例えば、トレーニングにより体形が変化した場合、それに応じて、測定時ごとの人体モデルの体形も変化するので、トレーニングによる体形の変化を、有名人との対比により確認できるなどのメリットがある。なお、このような測定時の情報等は、ログイン完了に伴い、人体モデル提供装置50から送られてきた情報に含まれており、この測定時の情報に基づき、CPU3bの制御により、選択一覧画面145は生成されて表示される。
選択一覧画面145は、測定時(測定日)ごとのサムネイル画像150〜158等を格子状に配置したものになっており、各サムネイル画像150〜158等はタップ操作により選択可能になっている。なお、図19では、計9つのサムネイル画像を示すに留まるが、ユーザの過去の測定回数が9回を上回る場合は、選択一覧画面145は、9以上のサムネイル画像を含むことになり、表示スクリーン3aを垂直方向でスワイプ操作等を行うことで、隠れているサムネイル画像を表示スクリーン3aに表示できるようになる。なお、図19は、右上のサムネイル画像152が選択された状態を示す。
また、選択一覧画面145は、画面下部左側に戻るボタン145a、及び画面下部右側に比較ボタン145bを有する。戻るボタン145aは選択されると、表示スクリーン3aの表示が切り替わって、図18の有名人モデル画面144に表示が戻る。比較ボタン145bは、いずれか一つのサムネイル画像が選択状態になっていると、選択可能になるボタンであり、タップによる選択操作が行われると、選択状態になっているサムネイル画像の測定時のユーザ(第1の人物)に応じた人体モデルの選択をCPU3bが受け付けたことになり、選択対象となった測定時の人体モデルを要求する選択モデル要求を人体モデル提供装置50へ送信する制御を行うように、選択一覧画面145は作り込まれている。
図20は、実測対比画面146を示し、上述した選択一覧画面145の比較ボタン145bが選択された場合に、選択一覧画面145から切り替わって、表示スクリーン3aに表示される画面となっている。実測対比画面146は、画面左側に、上述した有名人モデル画面144で示された有名人の人体モデル210(第2の人物に応じた人体モデル)を配置し、画面右側に、上述した選択一覧画面145で選択された測定時に応じたユーザの人体モデル200(第1の人物に応じた人体モデル)を配置する。このユーザの人体モデル200(第1の人体モデル)は、選択一覧画面145の比較ボタン145bの選択(選択モデル要求の送信)に応じて、人体モデル提供装置50から送信されてきた人体モデル(撮像画像モデル、脂肪モデル、筋肉モデル、骨格モデルを含むもの)を示すデータ等に基づいて生成表示されたものである。
実測対比画面146は、有名人の人体モデル210と、ユーザの人体モデル200を、それぞれ撮像画像モデルの状態で、両者の足元(足先)が同一の仮想水平線K1(仮想水平線は説明のため二点鎖線で図示したものであり、実際の画面では図示しなくてもよい。以下同様)の上に位置して並ぶように配置する。これにより、両者の頭の位置の差、肩の位置の差などにより、体格的な大小関係を容易に把握できるようにしている。また、実測対比画面146は、画面左側の有名人の人体モデル210の下方に有名人情報欄146aを配置し、画面右側のユーザの人体モデル200の下方に測定情報欄146bを配置する。有名人情報欄146aは、有名人の氏名、有名人に関する身長、体重、体脂肪率、及び基礎代謝の各数値を有し、一方、測定情報欄146bは、表示されたユーザの人体モデル200に関する測定時(測定日時)、その測定時に測定されたユーザの身長、体重、体脂肪率、及び基礎代謝の各数値を有する。このような情報欄146a、146bを配置することで、体格を表す様々な数値によっても、両者を客観的に比較できる。
図21は、相似変形対比画面147を示し、図20の実測対比画面146の表示から基準時間(例えば、約3〜15秒ほどの時間、5秒前後が好適)の経過後に表示スクリーン3aで自動的に表示される画面となっている。相似変形対比画面147は、上述した実測対比画面146と同様、画面左側に、有名人の人体モデル220(第2の人体モデル)を配置すると共に、画面右側に、ユーザの人体モデル200(第1の人体モデル)を配置するが、この有名人の人体モデル220は、表示されたユーザの人体モデル200の身長に、実測対比画面146で表示された有名人の人体モデル210の身長が合致するように、この有名人の人体モデル210を相似的に変形(図21の場合は縮小)したものになっている。
このような変形処理は、人体モデル提供装置50から送られてくるユーザ及び有名人の身長に係る数値に基づき、人体モデル表示アプリP21の規定に従って、通信端末装置3のCPU3bにより行われる。具体的には,ユーザの身長が170cm、比較対象に選ばれた有名人の身長が187cmであった場合、「ユーザの身長/有名人の身長」の比として、「1/1.1」という数値(対比値)をCPU3bが算出し、この算出した対比値で、図20に示す有名人の人体モデル210を相似的に変形(この場合は縮小)する処理をCPU3bが行うことにより、図21に示す変形後の有名人の人体モデル220を得る。なお、有名人の身長が、ユーザの身長より小さい場合、CPU3bは、この相似変形の処理において、有名人の人体モデル210を相似的に拡大する処理を行うことになる。
そして、CPU3bは、相似的に変形した有名人の人体モデル220と、ユーザの人体モデル200とを、両者の足元(足先)が同一の仮想水平線K1上に位置するように配置して、相似変形対比画面147を生成し、表示スクリーン3aに両方の人体モデル220、200を一緒に表示する処理を行う。また、図21では、両方の人体モデル220、200の高さが一致することを示すため、各人体モデル220、200の頭頂部が位置する第二仮想水平線K2も図示している。このように相似変形対比画面147では、対比対象となる有名人の人体モデル220が、ユーザの人体モデル200と同寸で、同じ水平位置に配置されるので(両方の人体モデルの足元の位置は、図20の実測対比画面146の場合と同じ)、ユーザの人体モデル200の身長に合わせて、ユーザと有名人との体型・体格等を比較できるようになり、足の長さの違い、腕の長さの違い、胴部の長さの違い、頭部の大きさの違いなど、人体を構成する各部分の比率の違いなどを容易に確認できる。
また、相似変形対比画面147は、左側の有名人の人体モデル220の下方に有名人の名称を配置した名称欄147a、右側のユーザの人体モデル200の下方に、表示した人体モデル200の測定日時を配置した測定時欄147bを設けており、これら各欄147a、147bの下方に、操作部欄160を設けている。
相似変形対比画面147の操作部欄160は、上から順に、有名人色操作部161
ユーザ色操作部162、有名人透明度調整部163、ユーザ透明度調整部164、外見調整部165、距離調整部166、及び閉じるボタン167を有する。
有名人色操作部161は、有名人の人体モデル220の色合(色目)を調整するものであり、左右方向に移動可能なスライダ161aを、適宜移動することで、赤系、オレンジ色、黄色系、緑系、青系、紫系などのように、人体モデル220の外観の色目の変更操作指示をCPU3bが受け付けることになる。ユーザ色操作部162も、上述した有名人色操作部161と同様の構成になっており、スライダ162aを適宜移動することで、ユーザの人体モデル200の外観の色目を調整できるようになっている。このように、本実施形態では、二つの色操作部161、162を設けることで、有名人及びユーザの各人体モデル220、200について、CPU3bがスライダ161a、162aの移動量に応じた色合変更の制御処理を行うことで、それぞれ独立して色目を変更(調整)でき、それにより、二つの人体モデル200、220を容易に区別できるようにしている。このことは、後述するように、二つの人体モデル200、220の距離を縮めて、重なるようになった場合などに有用となる。
有名人色操作部161の下方に設けられた有名人透明度調整部163は、有名人の人体モデル220の透明度(アルファ度)を調整するものであり、左右方向に移動可能なスライダ163aを左方向へ移動するほど、有名人の人体モデル220の透明度が高くなるように、人体モデル220の透明度の変更操作指示をCPU3bが受け付けることになる。ユーザ透明度調整部164も、上述した有名人透明度調整部163と同様の構成になっており、スライダ164aを左方向へ移動するほど、ユーザの人体モデル200の透明度が高くなる。このように、本実施形態では、二つの透明度調整部163、164を設けることで、有名人及びユーザの各人体モデル220、200の透明度を、それぞれ独立して調整可能にしており、それにより、二つの人体モデル200、220を容易に区別できるようにしている。このことは、後述するように、二つの人体モデル200、220の距離を縮めて、重なるようになった場合などに有用となる。なお、このような透明度の調整(変更)も、スライダ163a、163aの移動量に応じた透明度変更の制御処理をCPU3bが行うことで実現される。
二つの透明度調整部163、164の下方に設けられた外見調整部165は、二つの人体モデル220、200の外観を調整(変更)するためのものである。左右方向に移動可能なスライダ165aを移動することで、二つの人体モデル220、200の外観が変化する。スライダ165aが最も右方に位置する場合は、図21に示すように、両方の人体モデル220、200の外観は撮像画像モデルになっている。
図22(a)は、スライダ165aを、図21の状態より左方へ移動することで、両方の人体モデル220、200の外観が、脂肪モデルの状態になった相似変形対比画面147を示している。また、図22(b)は、スライダ165aを、図22(a)の状態より左方へ移動することで、両方の人体モデル220、200の外観が、筋肉モデルの状態になった相似変形対比画面147を示している。さらに、図22(c)は、スライダ165aを、最も左方へ移動することで、両方の人体モデル220、200の外観が、骨格モデルの状態になった相似変形対比画面147を示している。
このように本実施形態の相似変形対象画面147は、外見調整部165のスライダ165aの移動操作をCPU3bが受け付けることで、モデル状態の切替制御を行うことから、両方の人体モデル220、200の外観を、撮像画像モデル、脂肪モデル、筋肉モデル、骨格モデルに切り替えられるので、比較対象の有名人の人体モデル220とユーザ自身の人体モデル200を、これら4つの状態で適宜比較でき、それにより、本実施形態では、外観での比較の他に、脂肪の付き方の違い、筋肉の付き方の違い、骨格の違いなども対比することができる。
なお、撮像画像モデル、脂肪モデル、筋肉モデル、骨格モデルの各モデル間の切り替わり方は、徐々に切り替わるようになっており、例えば、撮像画像モデルから脂肪モデルへの切替は、スライダ165aを徐々に左方へ移動させることで、撮像画像モデルの透明度が増して、脂肪モデルが徐々に現れると共に、撮像画像モデルが薄くなっていくことで、最終的に脂肪モデルへと切り替わるようになっている。同様に、脂肪モデルから筋肉モデルへの切替は、スライダ165aを徐々に左方へ移動させることで、脂肪モデルの透明度が増して、筋肉モデルが徐々に現れると共に、脂肪モデルが薄くなっていくことで、最終的に筋肉モデルへと切り替わるようになっている。そして、筋肉モデルから骨格モデルへの切替は、スライダ165aを徐々に左方へ移動させることで、筋肉モデルの透明度が増して、骨格モデルが徐々に現れると共に、筋肉モデルが薄くなっていくことで、最終的に骨格モデルへと切り替わるようになっている。
上述した外見調整部165の下方に設けられた距離調整部166は、二つの人体モデル220、200の間の距離を調整(変更)するためのものである。左右方向に移動可能なスライダ166aを移動することで、二つの人体モデル220、200の間の距離が変化する。スライダ166aが最も右方に位置する場合は、図21に示す状態となり、両方の人体モデル220、200の間の距離は、最も離れた状態になっている。スライダ166aを左方へ移動させるにつれて、有名人の人体モデル220は右方へ徐々に移動すると共に、ユーザの人体モデル200も、有名人の人体モデル220と同量を左方へ移動し、それにより、両方の人体モデル220、200の間の距離が短くなる。このようなスライダ166aの移動操作は、CPU3bで受け付けられて、CPU3bの制御処理により、両方の人体モデル間の距離が、スライダ166aの移動に連動して変化することになる。
図23(a)に示す相似変形対比画面147は、図21の相似変形対比画面147に示す状態に比べて、距離調整部166のスライダ166aを左方に移動させたことを受けて、CPU3bが、両方の人体モデル220、200の間の距離を縮めるように移動させた状態を示している。また、図23(b)に示す相似変形対比画面147は、図23(a)の相似変形対比画面147に示す状態に比べて、距離調整部166のスライダ166aを更に左方に移動させたことを受けて、CPU3bが、両方の人体モデル220、200の間の距離を縮めるように移動させた状態を示しており、両方の人体モデル220、200の一部が重なっている。このように両方の人体モデル220、200が重なるようになると、上述したように色目の調整(変更)、又は透明度の調整を適宜行えば、重なった部分でも、各人体モデル220、200を区別しやすくなり、それに伴い、近寄せることで、両モデル220、200の対比も形状等の違いが分かりやすくなり、対比が更に容易となる。
図24(a)に示す相似変形対比画面147は、距離調整部166のスライダ166aを、最も左方に移動させた場合を示し、スライダ166aを最左方に移動させると、CPU3bは重合指示を受け付けたことになり、両方の人体モデル220、200の間の距離を縮めて、両方の人体モデル220、200が完全に重なる状態に配置して表示する。このように両方の人体モデル220、200が完全に重なる状態になると、両方の人体モデル220、200の輪郭の違いが明確となり、輪郭の際に基づき両者の体格・体型比較等を行える。また、このように完全に重なる状態にした場合は、上述したように色目の調整(変更)を行うことで、両者の輪郭の差異を区別しやすなり、又は透明度の調整を適宜行えば、重なっている箇所も確認できるようになり好適である。なお、両方の人体モデル220、200は、モデルを回転させる操作(例えば、スワイプ操作)を行うことで、CPU3bの制御処理により、所望の同じ角度に回転して配置して表示できる。
図24(b)は、図24(a)に示す状態の両方の人体モデル220、200が左横方向を向くように、モデルを回転させる操作を行った場合の相似変形対比画面147を示している。このように両方の人体モデル220、200が完全に重なった状態では、横方向から見た場合も、完全に重なった状態になっており、具体的には、距離調整部166のスライダ166aを、最左方に移動させた操作指示(重合指示に相当)をCPU3bが受け付けると、ユーザの人体モデル200の重心を垂直方向に貫通する仮想の第1中心線200aと、有名人の人体モデル220の重心を垂直方向に貫通する仮想の第2中心線220bが一致するように、両方の人体モデル220、200がCPU3bの処理により重ね合わされた状態となる。
本実施形態では、これら第1中心線200a、第2中心線200b(図中、一点鎖線で示す)は、重心を通るようにしているが、上述した骨格モデルにおける骨盤中心を通る垂直線を、第1中心線200a、第2中心線200bにすることも可能である。なお、図24(b)の相似変形対比画面147では、第1中心線200a及び第2中心線220aを図示したが、これは説明のために示したものであり、実際の相似変形対比画面147で基本的に、第1中心線200a及び第2中心線220aは示されない。
また、本実施形態では、両方の人体モデル220、200を完全に重なった状態では上述したような重ね方(両方の中心線が一致する重ね方)をするので、モデルを回転させる操作を行って、様々な角度から確認した場合でも、両方の人体モデル220、200の重なった状態を確認しやすくなり、特に、輪郭に対する対比を、どの角度からでも行える点にメリットが生じる。なお、このような回転操作は、両方の人体モデル220、200を完全に重ねた状態以外でも勿論行うことが可能である。
図25(a)の相似変形対比画面147は、図21の撮像画像モデルの状態の人体モデル220、200を示す相似変形対比画面147に対して、モデルを回転させる操作を行って、人体モデル220、200を斜めから見た状態に同じ角度で回転させて表示した例を示している。また、図25(b)の相似変形対比画面147は、図21の撮像画像モデルの状態の人体モデル220、200を示す相似変形対比画面147に対して、モデルを回転させる操作を行って、人体モデル220、200を真上から見た状態(XZ平面で見た状態)に回転させた例を示している。このように、相似変形対比画面147は、ユーザ所望の角度に、両方の人体モデル220、200を連携して同角度で回転させることができるので、体格・体形の違いなどを様々な方向から確認できる。
このような回転は、人体モデル220、200が、撮像画像モデル、脂肪モデル、筋肉モデル、骨格モデルの状態であっても可能であり、また、両方の人体モデル220、200の間の距離が如何様であっても可能であり、更には、上述した色合いの調整又は透明度の調整を行った状態でも可能である。なお、相似変形対比画面147の操作部欄160の最下方に設けられた閉じるボタン167(図21参照)の選択操作(タップ操作)が行われると、CPU3bは、表示スクリーン3aの表示を、図16(a)の人体モデル画面141に切り替える制御を行う。
図26、27に示すフローチャートは、上述した比較対象となる有名人の選択の受付から図21の相似変形対比画面147の表示に至るまでの人体モデル提供装置50及び通信端末装置3の処理手順を整理したものである(人体モデル表示方法の処理内容に相当)。以下、図26、27に示すフローチャートに従って人体モデル表示方法の処理手順を説明していく。なお、図26のフローチャートは、通信端末装置3の表示スクリーン3aに図17(a)(b)の有名人選択画面143を表示し、ユーザが比較対象を希望する有名人を選択して比較ボタン143xの選択操作を行った時点から開始するものとする。
まず、通信端末装置3は、比較対象として選択された有名人の有名人ID(特別ユーザID)を含む有名人のモデル要求を人体モデル提供装置50へ送信する(S10)。人体モデル提供装置50は、モデル要求を受信したか否かを判断しており(S20)、受信していない場合は(S20:NO)、モデル要求の受信待ちとなる。また、モデル要求を受信した場合(S20:YES)、人体モデル提供装置50は、モデル要求に含まれる有名人IDに対応付けられた有名人の人体モデル(人体モデルを示すデータ等)を、会員データベース60から読み出して、モデル要求の要求元になる通信端末装置3へ送信する(S21)。
モデル要求を送信した通信端末装置3は、有名人の人体モデルを受信したか否かを判断する段階となり(S11)、受信していない場合は(S11:NO)、受信待ちの状態となる。有名人の人体モデル(人体モデルを示すデータ等)を受信した場合(S11:YES)、受信した有名人の人体モデルを示すデータ等に基づき、撮像画像モデルの有名人の人体モデルを作成して、図18に示す有名人モデル画面144を生成し、表示スクリーン3aに表示する(S12)。
そして、この有名人モデル画面144において、比較ボタン144aの選択操作を受け付けたか否かを通信端末装置3は判断し(S13)、選択操作を受け付けていない場合(S13:NO)、選択待ちの状態となる。比較ボタン144aの選択操作を受け付けた場合(S13:YES)、通信端末装置3は、ログイン完了に伴い人体モデル提供装置50から送られてきた測定結果に係る情報(RAM3dに記憶している情報)の中から、測定時に係る情報等を読み出して、図19に示す選択一覧画面145を生成して表示スクリーン3aに表示する(S14)。
それから、この選択一覧画面145において、測定時が選択されて比較ボタン145bの選択操作を受け付けたか否かを通信端末装置3は判断し(S15)、選択操作を受け付けていない場合(S15:NO)、選択待ちの状態となる。比較ボタン145bの選択操作を受け付けた場合(S15:YES)、通信端末装置3は、選択された測定時に応じたユーザの人体モデルを要求する閲覧要求(測定時を含む選択モデル要求)を人体モデル提供装置50へ送信する(S16)。
有名人の人体モデルを送信した人体モデル提供装置50は次に、選択モデル要求を受信したか否かを判断しており(S22)、受信していない場合は(S22:NO)、受信待ちとなる。また、選択モデル要求を受信した場合(S22:YES)、人体モデル提供装置50は、選択モデル要求に含まれる測定時に対応付けられたログイン中のユーザの人体モデルを示すデータ等を、会員データベース60から読み出して、閲覧要求の要求元になる通信端末装置3へ送信する(S23)。なお、この送信処理により、人体モデル提供装置50に係る処理は一旦終了し、次のモデル要求の受信に備えることになる。
閲覧要求を送信した通信端末装置3は、測定時のユーザの人体モデルを示すデータを受信したか否かを判断しており(S17)、受信していない場合は(S17:NO)、受信待ちの状態となる。測定時のユーザの人体モデルを示すデータ等を受信した場合(S17:YES)、図27に示すフローチャートの処理に進む。
図27のフローチャートにおいて、通信端末装置3は、受信したユーザの人体モデル(人体モデルし示すデータ等)に基づき、撮像画像モデルのユーザの人体モデルを作成して、事前に作成した有名人の人体モデルを並べて配置した図20に示す実測対比画面146を生成し、表示スクリーン3aに表示する(S30)。実測対比画面146の表示を行ってから、通信端末装置3は、基準時間が経過したか否かを判断し(S31)、基準時間を経過していない場合(S31:NO)、基準時間の経過待ちとなる。
基準時間が経過した場合(S31:YES)、通信端末装置3は、有名人の人体モデルを、ユーザの人体モデルの身長に一致するように相似変形を行い(S32)、その相似変形を行った有名人の人体モデルと、ユーザの人体モデルを並べて配置した相似変形対比画面147を生成し、表示スクリーン3aに表示する(S33)。このような処理を経て、図21に示す相似変形対比画面147が表示されるようになり、それによりユーザは、有名人との体形等の比較を行うことができ、また、この相似変形対比画面では上述したように人体モデルの回転、拡大、縮小、色合の調整、透明度の調整、間隔の調整等を行えると共に、人体モデルの外観として撮像画像モデルの他に、脂肪モデル、筋肉モデル、骨格モデルも表示できるので、様々な観点でユーザは有名人と体形等の対比を行える。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が想定できる。例えば、上述した実施形態では、図20の実測対比画面146から図21の相似変形対比画面147への表示切替は、基準時間の経過で行うようにしたが、実測対比画面146及び相似変形対比画面147に、それぞれ切替ボタンを選択可能に設けて、実測対比画面146の切替ボタンが選択されると、相似変形対比画面147に表示が切り替わり、相似変形対比画面147の切替ボタンが選択されると、実測対比画面146に表示が切り替わるようにしてもよい。
また、図21の相似変形対比画面147の操作部欄160の色操作部161、162、及び透明度調整部163、164は、有名人の人体モデル用と、ユーザの人体モデル用に、それぞれ設けるようにしたが、仕様の簡易化を図る場合は、いずれか一方のみに設けるようにしてもよく、更なる仕様の簡易化を図るときは省略することも可能である。
さらにまた、操作部160の外見調整部165は、一つだけにするのではなく、有名人の人体モデル用と、ユーザの人体モデル用に、それぞれ設けるようして、個別に各人体モデルの状態(撮像画像モデル、脂肪モデル、筋肉モデル、骨格モデル)を切替可能にしてもよい。そして、また、外見調整部165は、スライド式で調整する他には、撮像画像モデル、脂肪モデル、筋肉モデル、骨格モデルのそれぞれに切替可能な切替ボタンの方式を採用することも可能である。なお、仕様の簡易化を図る場合は、外見の調整機能を省略して、撮像画像モデルの状態のみで対比を行うようにしてもよい。このように撮像画像モデルの状態のみで対比を行う場合は、図1、2に示す体組成計10は省略可能であり、また、三次元的に撮像画像を取得するものを準備できるのであれば、三次元測定器20及び測定処理装置30といった機器装置類と代替可能であり、別途、測定した身長の寸法を三次元的な撮像画像と、セットにした状態で、人体モデル提供装置50の会員データベース60にユーザID(又は有名人ID)に対応づけて保存すれば、撮像画像モデルでの対比が可能となり、システムの大幅な簡易化も実現できる。
さらに、操作部160の距離調整部166は、スライド式で調整可能にする以外に、段階的に距離を調整できるスイッチを設けて、例えば、図21に示す状態の人体モデル間の距離から、図23(a)、(b)及び図24に示す距離の状態へ段階的に切替可能にしてもよい。また、仕様の簡易化を図る場合は、人体モデル間の距離の調整機能自体を省略してもよい。
さらにまた、直近の測定時に応じたユーザの人体モデルを対比に用いる仕様にする場合、又は複数の測定を行っていないユーザの場合などでは、有名人選択画面143で比較対象の画面を選択して、通信端末装置3が比較対象となる有名人の人体モデルを受信すると、図16(a)の人体モデル画面141で表示していたユーザの人体モデルと、受信した有名人の人体モデルを一緒に配置して、図20の実測対比画面146を表示スクリーン3aに表示するような画面遷移にして、選択一覧画面145の表示を省略することも可能である。なお、この場合も上記と同様に、実測対比画面146から図21の相似変形対比画面147へ画面遷移して、表示内容を切り替えられるようにする。
なお、図20に示した仮想水平線K1、図21等に示した第二仮想水平線K2は、両方のモデルを比較する際の目安のガイド線にもなるので、積極的に表示する仕様にすることも可能であり、また、第二仮想水平線K2は垂直方向に移動可能にして、任意の箇所(例えば、一方の人体モデルの肩の箇所)に配置して、任意の箇所のガイド線として用いる仕様にすることも可能である。さらに、ガイド線としての機能を積極的に取り入れる場合などは、一方の人体モデルの主要な箇所(頭頂部、肩、腰、膝などの一つ又は複数の箇所)において、図10に示す変形基点(P1、2、3、P8、11、12等)に応じたポイントの座標(特にY座標)の高さで、一本又は複数のガイド線(水平線)をCPU3bが自動で描写して、両方の人体モデルの主要箇所の高さの違いを、ガイド線に基づき対比できる仕様にしてもよい。さらにまた、このようなガイド線(水平線)は、ユーザが相似変形対比画面147の画面上で自由に描写できるようにしてもよい。
また、対比対象としては、有名人に限定されるものではなく、有名人以外を対比可能にすることも可能である。例えば、会員データベース60に欧米人(第2の人物に相当)のデータベース部を設けて、欧米人とユーザとの間で体形・体格を対比できるようにすることや、学校や会社などの組織等に属する人達のデータベース部を設けて、ある組織等に属する人(第2の人物に相当)とユーザとの間で体形・体格の対比を行うようにしてもよい。さらに、組織等には属さないが統計的に集計した集団に属する人のデータベース部を会員データベース60に設けて、組織等に属さない人(第2の人物に相当)とユーザとの間で体形・体格の対比を行うようにすることも可能である。
さらにまた、上述した実施形態では、有名人の人体モデル210(図18参照)を相似変形するようにしたが、これを逆にして、ユーザの人体モデルの身長が、有名人の人体モデルの身長に合致(一致)するように、ユーザの人体モデルを相似的に変形(相似的に拡大又は縮小)するようにしてもよい。この場合、ユーザが第2の人物に相当し、有名人が第1の人物に相当し、その結果、ユーザの人体モデルが第2の人体モデルに相当し、有名人の人体モデルが第1の人体モデルに相当する。このようにユーザの人体モデル(第2の人物に応じた人体)の方を変形する場合は、有名人の人体モデルが固定された状態となるので、ユーザ自身が有名人に合わせて変形するようなイメージをユーザが楽しむことができる。
さらに、本発明を商業ベースで実施する場合は、各機能を実行するにあたり、課金するようにしてもよく、例えば、図17(a)の有名人選択画面で、比較対象の有名人を選択するには所要の費用がかかるようにすることなどが考えられる。