JPWO2018235871A1 - 中空糸膜モジュールおよびろ過方法 - Google Patents

中空糸膜モジュールおよびろ過方法 Download PDF

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Abstract

中空糸膜束と、ハウジングと、中空糸膜束の両端部において、中空糸膜同士および中空糸膜束とハウジング内壁とをポッティング材によって接着固定する第1の接着固定部および第2の接着固定部と、中空糸膜の配置を規制する規制部材40とを備え、第1の接着固定部および第2の接着固定部の少なくとも一方のハウジングの外側の端面において、端面の中心を中心点とし端面の半径の1/2を半径とする円の範囲を中央部とし、その中央部以外の範囲を外周部とした場合に、中央部の全面積に対する規制部材40およびポッティング材の面積比率と、外周部の全面積に対する規制部材40およびポッティング材の面積比率との比が、0.8以上1.2以下である。

Description

本発明は、河川水、湖沼水、地下水、海水、生活排水、または工場排水等の大量の原水について、除濁または除菌などを行うろ過装置に用いられる中空糸膜モジュールおよびその中空糸膜モジュールを用いたろ過方法に関する。
一般に中空糸膜モジュールは、内圧式と外圧式とに大別される。そのうち外圧式中空糸膜モジュールは、通常、長さ200〜3000mm、外径0.1〜5mmの中空糸膜を数百〜数万本束ねて筒状のハウジングに収納し、その両側端部をポッティング材(接着剤)でケース内壁に接着固定している。その両端部を接着固定するにあたり、一方の接着固定部では中空糸膜端を開口させ、他方の接着固定部は中空部を封止し、この両接着固定部間に挟まれた領域に原水を加圧供給することによって中空糸膜を透過させ、そのろ過水を中空糸端部が開口した接着固定部から取り出すようにした片端集水方式のモジュールと、両方の接着固定部で中空糸膜端を開口させて両端部から透過液を取り出すようにした両端集水方式のモジュールとがある。さらに、使用時に下方側になる接着固定部に複数の貫通孔が設けられており、ろ過処理時の被処理水の供給口として利用したり、物理洗浄工程における空気の供給口や洗浄排水出口として利用される。
このような外圧式中空糸膜モジュールを除菌や除濁目的で使用する場合、通常、クロスフローろ過を行って中空糸膜表面への懸濁物質の蓄積を防止したり、定期的に逆洗やエアスクラビングなどの物理洗浄を行ってろ過性能を回復させ、安定なろ過運転を可能にしている。
外圧ろ過処理の際には、下側の接着固定部に設けられた貫通孔から懸濁物質を含んだ被処理水を供給し、ハウジング上部側面に設けられたノズルから濃縮水を排出する。また、エアスクラビングによる洗浄の際には、下側の貫通孔から空気を供給するとともに、上側の接着固定部における中空糸膜の中空部に清浄水を供給し、空気および水の流れにより中空糸膜を揺り動かして膜表面に堆積した懸濁物質を剥ぎ取り、ハウジング上部側面に設けられたノズルから排出する。
このようなエアスクラビング洗浄の際、中空糸膜が揺動することによって、接着固定部内側表面付近の中空糸膜へ応力が集中し、これにより中空糸膜が破断しやすいという問題がある。
特に、上述したようにハウジング内に中空糸膜束を収容して両端を接着固定部で固定する場合、中空糸膜の密度分布に偏りが生じ易いが、大きな偏りを持ったまま中空糸膜モジュールを形成してしまうと、上述した中空糸膜の揺動がより大きくなり、結果として中空糸膜が破断しやすくなる。
そこで、中空糸膜の密度分布の偏りを防止するために、たとえば特許文献1〜3には、中空糸膜束の端部の接着固定部内に、中空糸膜の密度分布の偏りを防止する規制部材を設けた中空糸膜モジュールが開示されている。
特開2015−131267号公報 特開2012−045453号公報 特開2000−185220号公報
しかしながら、特許文献1〜特許文献3に記載の中空糸膜モジュールのように、たとえば十字形状の規制部材を中空糸膜束の中央に設けた場合、中空糸膜が分布する区間を規制部材によって区切ることによって大まかな中空糸膜の密度分布を調整することは可能であるが、実際には、中空糸膜の密度を全体として均一にすることは困難であり、相対的に中空糸膜の密度が低い部分が形成される。
また、規制部材の形状としては、十字形状に限らず、円柱形状の規制部材を中空糸膜束内に複数挿入する方法もある。図6は、円柱形状の規制部材41を12本挿入して配置した場合の中空糸膜束の端面を示す図である。図6における多数の小さい2重丸が各中空糸膜であり、中空糸膜と規制部材41を除く白色部分がポッティング材を示している。図6に示すように規制部材41を配置した場合、中空糸膜束の中央部(点線の円の範囲)の中空糸膜の密度が、中央部以外の外周部と比較して疎な状態となることが分かった。そして、中空糸膜束の長さ方向に沿った断面内部を確認すると、ポッティング材によって各中空糸膜の表面に形成されるセリ部の長さが、外周部よりも中央部において長くなっていることが分かった。なお、セリ部とは、ハウジング内のポッティング材の界面から中空糸膜の表面に沿ってポッティング材がせりあがって形成された部分である。そして、このセリ部が長い場合、ポッティング材の界面近傍において中空糸膜が柔軟に折れ曲がることができないため、上述したような中空糸膜の搖動を吸収することができず、より破断しやすいことが分かった。
ここで、空糸膜束の中央部の中空糸膜の密度が外周部と比較して疎な状態である場合に、セリ部の長さが外周部よりも長くなる理由について、詳細に説明する。上述したような中空糸膜モジュールを製造する際には、たとえば遠心接着によって接着固定部が形成される。具体的には、ハウジングの両端部にポッティング材が注入され、そのポッティング材が注入されたハウジングを水平方向に回転させることによって遠心接着が行われる。この遠心接着によって大部分のポッティング材がハウジングの両側に寄り、これにより接着固定部が形成されるが、一部のポッティング材が各中空糸膜の表面に沿って残り、この残ったポッティング材によってセリ部が形成される。
従来の中空糸膜モジュールでは、上述したように中空糸膜束の端面の中央部において中空糸膜の密度が低くなっていたので、ポッティング材を注入した際、中央部の中空糸膜間に対して外周部の中空糸膜間よりも相対的に多くのポッティング材が注入されていた。これにより遠心接着したとしても、中央部の中空糸膜間の表面に付着したポッティング材が中空糸膜束の両側に戻りきらず、結果として中央部のセリ部の長さが長くなっていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、中空糸膜の破断を抑制することができる中空糸膜モジュールおよびろ過方法を提供することを目的とするものである。
本発明の中空糸膜モジュールは、複数の中空糸膜を束ねた中空糸膜束と、中空糸膜束が収容される筒状体のハウジングと、中空糸膜の一方の端部において、中空糸膜同士および中空糸膜束とハウジング内壁とを樹脂材によって接着固定する第1の接着固定部と、中空糸膜の他方の端部において、中空糸膜同士および中空糸膜束とハウジング内壁とを樹脂材によって接着固定する第2の接着固定部と、第1の接着固定部および第2の接着固定部の少なくとも一方に設けられ、中空糸膜の配置を規制する規制部材とを備え、第1の接着固定部および第2の接着固定部の少なくとも一方のハウジングの外側の端面において、端面の中心を中心点とし端面の半径の1/2を半径とする円の範囲を中央部とし、その中央部以外の範囲を外周部とした場合に、中央部の全面積に対する規制部材および樹脂材の面積比率と、外周部の全面積に対する規制部材および樹脂材の面積比率との比が、0.8以上1.2以下である。
また、上記本発明の中空糸膜モジュールにおいては、中央部の全面積に対する中央部に含まれる中空糸膜の肉厚部の端面の総面積の比率は、50%以上であることが好ましい。
また、上記本発明の中空糸膜モジュールにおいては、中空糸膜の一方の端部の中空部が閉塞され、他方の端部の中空部が開口されていることが好ましい。
また、上記本発明の中空糸膜モジュールにおいては、中空糸膜の中空部が開口された端部側の第1の接着固定部または第2の接着固定部のハウジングの外側の端面において、中央部の全面積に対する規制部材および樹脂材の面積比率と、外周部の全面積に対する規制部材および樹脂材の面積比率との比が、0.8以上1.2以下であることが好ましい。
また、上記本発明の中空糸膜モジュールにおいて、中空糸膜の中空部が閉塞された端部側の第1の接着固定部または第2の接着固定部は、ハウジングの外側から供給された液体を、第1の接着固定部と第2の接着固定部との間のハウジング内の空間に導入する少なくとも1つの貫通孔を有することが好ましい。
また、上記本発明の中空糸膜モジュールにおいては、中空糸膜の中空部が開口された端部側の第1の接着固定部および第2の接着固定部の少なくとも一方において、ハウジング内の樹脂材の界面から中空糸膜の表面に沿って樹脂材がせりあがって形成されたセリ部の界面からの長さが20mm以下であることが好ましい。
また、上記本発明の中空糸膜モジュールにおいて、中空糸膜の中空部が開口された端部側の第1の接着固定部および第2の接着固定部の少なくとも一方の厚さが最小となる部分の最小厚さD0と最大となる部分の最大厚さD1は、D1≦120%×D0を満たすことが好ましい。
また、上記本発明の中空糸膜モジュールにおいて、規制部材は、円柱形状であることが好ましい。
また、上記本発明の中空糸膜モジュールにおいて、規制部材は、上記中央部と上記外周部の両方に配置されていることが好ましい。
本発明のろ過方法は、上記本発明の中空糸膜モジュールを使用してろ過を行うことを特徴とする。
本発明の中空糸膜モジュールによれば、中空糸膜モジュールにおける第1の接着固定部および第2の接着固定部の少なくとも一方のハウジングの外側の端面において、中央部の全面積に対する規制部材および樹脂材の面積比率と、外周部の全面積に対する規制部材および樹脂材の面積比率との比が、0.8以上1.2以下となるように、中空糸膜および規制部材を配置するようにしたので、中央部の中空糸膜に形成されるセリ部の長さを短くすることができ、これにより中空糸膜の破断を抑制することができる。
本発明の中空糸膜モジュールの一実施形態の概略構成を示す図 図1に示す中空糸膜モジュールのC−D線断面図 図1に示す中空糸膜モジュールの第2の接着固定部の端面を矢印A方向から見た場合の模式図 セリ部の長さおよび接着固定部の厚さを説明するための図 ハウジングに設けられた保護部材の外観を示す図 比較例1の中空糸膜モジュールの第2の接着固定部の端面を示す図
以下、本発明の中空糸膜モジュールの一実施形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態の中空糸膜モジュールは、上下水道、食品工業、一般工業、医療、および理化学といった様々な分野で利用されるものである。図1は、本実施形態の中空糸膜モジュールの概略構成を示す図である。なお、図1においては、その上下方向を矢印で示している。また、以下、図1に示す上下方向を中空糸膜モジュール1の上下方向として説明する。
図1に示されるように、本実施形態の中空糸膜モジュール1は、複数の中空糸膜2が束ねられた中空糸膜束3と、中空糸膜束3を収容する筒状のハウジング5とを備えるものである。なお、図1においては、ハウジング5および後述するキャップ10,11については、手前半分を取り除いた断面図を示している。
中空糸膜2としては、逆浸透膜、ナノろ過膜、限外ろ過膜、及び精密ろ過膜を用いることが出来る。中空糸膜の素材は特に限定されず、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(4−メチルペンテン)、エチレン−ビニルアルコール共重合体、セルロース、酢酸セルロース、ポリフッ化ビニリデン、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、およびポリテトラフルオロエチレン等が挙げられ、また、これらの複合素材も使用できる。
また、中空糸膜の形状としては、内径が50μm〜3000μmであることが好ましく、より好ましくは500〜2000μmである。また、内径/外径比が0.3〜0.8のものが好適に使用される。
ハウジング5の両端開口には、配管が接続される管路10a,11aが形成された配管接続用のキャップ10,11がそれぞれ設けられており、配管接続用のキャップ10,11はクランプ13によってハウジング5に固定装着されている。キャップ10,11のハウジング5側の端面とハウジング5のキャップ10,11側の端面には環状の溝が形成されており、この溝によってサニタリーガスケット12が挟まれている。このサニタリーガスケット12によりハウジング両端とキャップ10,11の間がシールされる。
ハウジング5は、第1筒状部材51と、ノズル52aと一体成型された第2筒状部材52と、第1筒状部材51と第2筒状部材52との間に配される直管状の第3筒状部材53とが互いに接合されて構成されている。ノズル52aは、ハウジング5の上側端部の側部に設けられ、ハウジング5の長手方向に直交する方向に突き出すように設けられている。ノズル52aは、外圧ろ過処理の過程において濃縮水が排出されるノズルである。
本実施形態の中空糸膜モジュール1は、その長手方向が鉛直方向となるように立設され、ノズル52aが鉛直方向上側に配置されるように設置される。
また、中空糸膜束3の上側(ノズル52a側)の端部には、図1に示すように、整流筒7が装着されている。整流筒7は筒状に形成されたものであり、ノズル52aのハウジング5の内壁側の開口と中空糸膜束3との間に設けられ、中空糸膜束3の外周を囲むように設けられている。整流筒7は、ノズル52aの近傍において、中空糸膜束3とハウジング5の内壁との間隔を確保するために設けられたものである。これにより、ノズル52aから濃縮水が排出される際、中空糸膜2がノズル52a側に揺れ動くのを抑制することができ、中空糸膜2の破断を抑制することができる。
整流筒7には、図1に示すように、複数の貫通穴30が設けられている。整流筒7の貫通穴30は、ノズル52aのハウジング5の内側面側の開口に対向する領域以外の領域に形成し、開口に対向する領域には形成しないようにすることが望ましい。
整流筒7はフランジ7aを備えており、そのフランジ7aを第2筒状部材52と第3筒状部材53の接合部分で挟むことによって、整流筒7が位置決めされる。整流筒7の上側端部は、後述する第2の接着固定部21内で接着固定される。
中空糸膜束3の両端部には、各中空糸膜2同士および中空糸膜束3とハウジング5の内壁とをポッティング材(本発明の樹脂材に相当する)によって接着固定する第1の接着固定部20および第2の接着固定部21が形成されている。ハウジング5の両端部の内壁には環状凹凸部5aが形成されており、この環状凹凸部5aの溝にポッティング材が流れ込むことによって、第1の接着固定部20および第2の接着固定部21の側面に環状凹凸構造が形成される。このようにハウジング5の内壁に環状凹凸部5aを形成することによって、ハウジング5と第1および第2の接着固定部20,21との接着面積を広くすることができ、より高い接着力を得ることができる。
ポッティング材としては、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、オレフィン系ポリマー、シリコン樹脂、およびフッ素含有樹脂等の高分子材料が好ましく、これらの高分子材料のいずれかでもよいし、複数の高分子材料を組み合わせて用いるようにしてもよい。
中空糸膜束3の両端部に形成された第1の接着固定部20と第2の接着固定部21との間の中空糸膜2の外側には被処理水が流れ込む領域5b(以下、外側領域という)が形成される。
また、図1に示すように、中空糸膜モジュール1を鉛直方向に立設した場合に下側に位置する第1の接着固定部20には、複数の貫通孔20aが形成されている。図2は、図1に示す中空糸膜モジュール1のC−D線断面図である。
貫通孔20aは、ハウジング5の長手方向に平行に形成されており、上述した外側領域5bと第1の接着固定部20を挟んで反対側の外部領域5cとを連通させる孔である。本実施形態においては、複数の貫通孔20aは、図2に示すように、第1の接着固定部20内に均一に分布するように形成されている。なお、貫通孔20aは、本実施形態のように第1の接着固定部20内に均一に分布するように形成することが望ましいが、これに限らず、その他配置としてもよい。
そして、貫通孔20aが設けられた側における各中空糸膜2の中空部は閉塞されており、貫通孔20aが形成された側とは反対側における各中空糸膜2の中空部は開口されている。ろ過処理が行われる際には、第1の接着固定部20の外側に設けられたキャップ11の管路11aから被処理水(被処理液)が流入し、その被処理水が貫通孔20aを通過して外側領域5bに供給される。
そして、外側領域5bに供給された被処理水は、保護部材8を透過した後、各中空糸膜2の外表面から染み込み、各中空糸膜2の中空部を通過したろ過水が、キャップ10の管路10aから流出され、濃縮水がノズル52aから流出される。
ここで、本実施形態の中空糸膜モジュール1においては、上述したような外圧ろ過処理に用いられた後、定期的にエアスクラビングによる洗浄処理が行われる。具体的には、上側の第2の接着固定部21側から清浄水を供給し、同時に下側の第1の接着固定部20の貫通孔20aに空気を供給し、供給された両流体を、第2筒状部材52のノズル52aから排出させることによって、中空糸膜2を揺らしながら膜表面に付着した汚れをはぎ取る処理が行われる。このエアスクラビングの際、第2の接着固定部21近傍の各中空糸膜2がその揺れによって破断し易いという問題がある。
特に、従来の中空糸膜モジュールにおいては、上側の第2の接着固定部において規制部材を用いて中空糸膜の位置を規制して配置した結果、第2の接着固定部の端面において、中央部の中空糸膜の密度が低くなり、これにより第2の接着固定部の形成時において、セリ部の長さが長くなり、中空糸膜が折れやすくなるという問題がある。なお、セリ部とは、上述したとおり、ポッティング材の界面から中空糸膜2の表面に沿ってポッティング材がせりあがって形成された部分である。
そこで、本実施形態の中空糸膜モジュール1においては、第2の接着固定部21のハウジング5の外側の端面において、全体として中空糸膜2の密度が均一になるように各中空糸膜2を配置する。
図3は、図1に示す中空糸膜モジュール1の第2の接着固定部21の端面を矢印A方向から見た場合の模式図である。
本実施形態の中空糸膜モジュール1においては、図3に示すように、第2の接着固定部21内に、円柱形状の規制部材40が設けられている。規制部材40は、円柱形状の樹脂から形成される部材である。なお、図3に示す第2の接着固定部21の端面において、中空糸膜2および規制部材40以外の白色の部分はポッティング材を示す。
本実施形態の中空糸膜モジュール1においては、8本の規制部材40が、中空糸膜束3の端面全体に亘って均等に分布するように配置されている。
そして、第2の接着固定部21のハウジング5の外側の端面において、上記端面の中心を中心点とし上記端面の半径の1/2を半径とする円の範囲を中央部とし、その中央部以外の範囲を外周部とした場合に、中央部の全面積に対する規制部材40およびポッティング材の面積比率と、外周部の全面積に対する規制部材40およびポッティング材の面積比率との比が、0.8以上1.2以下となるように、中空糸膜2および規制部材40が配置されている。図3において点線で示される円の範囲が中央部であり、それ以外の中央部の外側の範囲が外周部である。本実施形態においては、規制部材40が、中央部と外周部の両方に配置されている。
図3に示すように、第2の接着固定部21の端面において、全体として中空糸膜2の密度が均一になるように各中空糸膜2を配置することによって、中央部の中空糸膜2の密度が従来よりも高くなり、これにより第2の接着固定部21の形成時において、セリ部の長さを短くすることができるので、中空糸膜2を折れにくくすることができる。なお、セリ部の長さを短くすることができる理由については、後で詳述する。
また、第2の接着固定部21の端面においては、その中央部の全面積に対する中央部に含まれる中空糸膜2の肉厚部の端面の総面積の比率が、50%以上であることが好ましい。
また、上述したセリ部のポッティング材の界面からの長さは、20mm以下であることが好ましい。ここで、ポッティング材の界面とは、隣接する中空糸膜2の間に形成されるセリ部を除くポッティング材の表面である。また、ここでいうセリ部の長さとは、各中空糸膜2に沿って形成される複数のセリ部のうち、最も長いセリ部の長さのことをいう。図4は、セリ部50を模式的に示した図である。図4において、斜線で示すPの範囲がポッティング材であり、ポッティング材Pの界面Sから上側において斜線で示す部分がセリ部50である。各中空糸膜2のセリ部50のうち、最も長いセリ部50の長さLが20mm以下であることが好ましい。より好ましくは、5mm以下である。
また、第2の接着固定部21の厚さについては、その最小となる部分の最小厚さD0と最大となる部分の最大厚さD1が、D1≦120%×D0を満たすことが好ましい。すなわち、第2の接着固定部21の厚さについては、ばらつきが小さい方が好ましい。なお、第2の接着固定部21の厚さとは、図4に示すように、第2の接着固定部21のハウジング5の外側の端面21aから第2の接着固定部21を形成するポッティング材の界面Sまでの厚さである。図4は、上述した最小厚さD0と最大厚さD1とが等しい場合を示している。
なお、上述したように、従来の中空糸膜モジュールでは、中空糸膜束の端面の中央部において中空糸膜の密度が低くなっていたので、ポッティング材を注入した際、中央部の中空糸膜間に対して外周部の中空糸膜間よりも相対的に多くのポッティング材が注入され、これにより接着固定部の中央部の厚さが外周部の厚さよりも厚くなり、すなわち接着固定部の厚さのばらつきが大きくなっていた。このように接着固定部の厚さのばらつきが大きい場合、部分的に耐圧が弱い等の問題があるが、上述したように接着固定部の厚さのばらつきを小さくすることによって、この問題を解消することができる。
次に、中空糸膜モジュール1は、中空糸膜束3の外周面を包みこむように設けられた筒状の保護部材8を備えている。図5は、ハウジング5内に設けられた保護部材8の外観を示すものである。なお、図5においては、図1に示す中空糸膜束3および整流筒7は図示省略している。また、図1においては、保護部材8を図示省略している。
図5に示すように、本実施形態においては、中空糸膜束3の外周面の略全体を包み込むように保護部材8が設けられている。本実施形態で用いられる保護部材8は、図5に示すようなネット状の部材を筒状に形成したものであり、可撓性を有するものである。ネット状の保護部材8の材質としては、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(4.6フッ化))、ETFE(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン(4フッ化))、ポリスルホン等の耐熱性を有する材質を用いることが望ましい。
保護部材8の両端は、それぞれ第1の接着固定部20内および第2の接着固定部21内に位置し、第1の接着固定部20および第2の接着固定部21によって固定されている。
次に、上記実施形態の中空糸膜モジュール1の製造方法について、詳細に説明する。
まず、所定の本数の中空糸膜2を束として整え、中空糸膜束3を作製する。続いて、中空糸膜束3の各中空糸膜2の一端部の開口を封止物で目止めして封止する。封止物としては、たとえばホットメルト接着剤が用いられるが、その他の材料を用いてもよい。
次に、第3筒状部材53の両端に対して、第1筒状部材51および第2筒状部材52が接合されてハウジング5が形成されるとともに、整流筒7が取り付けられてモジュールケース本体が形成される。そして、一端部の開口が封止された中空糸膜束3の外周を保護部材8で包み、その保護部材8で包んだ中空糸膜束3をハウジング5内に挿入する。なお、この際、中空糸膜束3の中空部が封止された側が、第2筒状部材52側に位置するように挿入される。
そして、その後、第2筒状部材52側の中空糸膜束3の端部において、規制部材40が挿入され、上述したように中空糸膜2の密度が端部において均一になるように各中空糸膜2の配置が調整される。一方、第1筒状部材51側の中空糸膜束3の端部において、貫通孔20aを形成予定の位置に柱状部材が挿入される。
次いで、ハウジング5の両端に接着固定部形成用容器を取り付け、ハウジング5の両端部にポッティング材を注入する。そして、ポッティング材が注入されたハウジング5を水平方向に回転させることによって遠心接着が行われる。この遠心接着によって大部分のポッティング材がハウジング5の両側に寄り、これにより第1の接着固定部20および第2の接着固定部21が形成されるが、一部のポッティング材が各中空糸膜2の表面に沿って残り、この残ったポッティング材によってセリ部が形成される。
従来の中空糸膜モジュールでは、上述したように中空糸膜束の端面の中央部において中空糸膜の密度が低くなっていたので、ポッティング材を注入した際、中央部の中空糸膜間に対して外周部の中空糸膜間よりも相対的に多くのポッティング材が注入されていた。これにより遠心接着したとしても、中央部の中空糸膜間の表面に付着したポッティング材が中空糸膜束の両側に戻りきらず、結果としてセリ部の長さが長くなり、上述したエアスクラビングを行った際、中空糸膜がセリ部近傍で折れやすいという問題があった。
本実施形態においては、上述したように中空糸膜束3の端面において中空糸膜2の密度が均一になるように各中空糸膜2および規制部材40の配置が調整されているので、中空糸膜束3の中央部の各中空糸膜2の密度を従来よりも高くすることができ、これにより第2の接着固定部21の形成時において、中央部の中空糸膜間に対して相対的に多くのポッティング材が注入されるのを防止することができる。したがって、セリ部の長さを短くすることができるので、中空糸膜2を折れにくくすることができる。
そして、第1の接着固定部20および第2の接着固定部21が形成された後、第1の接着固定部20側の柱状部材が取り除かれることによって複数の貫通孔20aが形成される。なお、第1筒状部材51側の中空糸膜束3の中空部は、ポッティング材によって閉塞される。ポッティング材が硬化した後、必要に応じて高温での完全硬化を実施しても良い。
ハウジング5内のポッティング材が硬化したことを確認した後、接着固定部形成用容器が取り除かれ、第2筒状部材52側の第2の接着固定部21の端部を切断することによって、中空糸膜束3の中空部を開口させる。
最後に、中空糸膜束3が接着固定されたハウジング5の両端部のそれぞれに、配管接続用のキャップ10,11がサニタリーガスケット12を介して装着され、クランプ13によって締結固定された後、リーク検査、試運転等を実施し、規定通りに製造できていることを確認して中空糸膜モジュール1が完成する。
なお、本実施形態においては、遠心接着を行うようにしたが、これに限らず、ハウジング5の長手方向を鉛直方向に配置し、ポッティング材をハウジング5の下端から注入する静置接着を行うことによって第1の接着固定部20および第2の接着固定部21を形成するようにしてもよい。
また、第2の接着固定部21内に設置される規制部材40の先端部分は、たとえば錐状にするなどして長さ方向についてテーパー形状に形成することが望ましい。これにより中空糸膜束3への挿入性を向上させることができる。また、規制部材40を中空糸膜束3に挿入する際、中空糸膜2の表面を傷つけるのを防止することができる。
また、規制部材40の断面形状は特に限定されるものではなく、円形、楕円形、四角形、六角形、扇形等の多角形や板状が例として挙げられるが、中空糸膜束3に挿入した際に中空糸膜2に損傷を与える恐れのない円形または楕円形であることが好ましい。
また、第1の接着固定部20内に設置される柱状部材については、上述したように接着完了後に抜き取り、貫通孔20aを形成するため、第1の接着固定部20の厚み以上の長さであることが望ましい。
また、柱状部材の先端部分も、たとえば錐状にするなどして長さ方向についてテーパー形状に形成することが望ましい。このように柱状部材の先端部分をテーパー形状にすることによって、貫通孔20a形成時の抜取性を良くすることができる。
柱状部材の断面形状も特に限定されるものではなく、円形、楕円形、四角形、六角形、扇形等の多角形や板状が例として挙げられるが、中空糸膜束3に挿入した際に中空糸膜2に損傷を与える恐れのない円形または楕円形であることが好ましい。
柱状部材の材質としては、高分子材料、無機材料、および金属材料等を用いることができ、特に限定されないが、ポッティング材との接着力が弱い材質で形成し、かつ、剥離可能な構造としておくことが好ましい。具体的には、柱状部材の長さ方向の断面形状が円形または楕円形状であることが好ましい。
また、本実施形態の中空糸膜モジュール1は、第1の接着固定部20に貫通孔20aを有する外圧式中空糸膜モジュールであって、第2の接着固定部21のみに規制部材40を設けるようにしたが、本発明は、その他の中空糸膜モジュールにも適用可能である。具体的には、たとえばハウジングの側面に形成されたノズルから被処理水を流入する外圧式中空糸膜モジュールにも適用可能であり、この場合、両端部の接着固定部にそれぞれ規制部材を設けるようにしてもよい。
そして、両端部の接着固定部の端面において、中央部の全面積に対する規制部材およびポッティング材の面積比率と、外周部の全面積に対する規制部材およびポッティング材の面積比率との比が、0.8以上1.2以下となるように、中空糸膜および規制部材を配置するようにしてもよい。
また、上記実施形態の中空糸膜モジュール1のように、外圧式中空糸膜モジュールのろ過水の出口側であって、かつ水処理装置に組み込まれて垂直に設置されて使用される場合には、上側に配置される第2の接着固定部21において、セリ部の長さを20mm以下とすることがより好ましい形態であるが、これに限らず、たとえば第1の接着固定部と第2の接着固定部の両方において中空糸膜の中空部を開口させる場合には、第1の接着固定部と第2の接着固定部の両方において、セリ部の長さを20mm以下とすることが好ましい。すなわち、中空糸膜の中空部を開口させている端部側の接着固定部において、セリ部の長さを20mm以下とすることが好ましい。
また、第1の接着固定部20と第2の接着固定部21との厚さについても、上記実施形態の中空糸膜モジュール1のように、中空糸膜2の中空部が開口された端部側の第2の接着固定部21の最小厚さD0と最大厚さD1が、D1≦120%×D0を満たすことがより好ましい形態であるが、これに限らず、たとえば第1の接着固定部と第2の接着固定部の両方において中空糸膜の中空部を開口させる場合には、第1の接着固定部と第2の接着固定部の両方において、最小厚さD0と最大厚さD1が、D1≦120%×D0を満たすことが好ましい。すなわち、中空糸膜の中空部を開口させている端部側の接着固定部において、最小厚さD0と最大厚さD1が、D1≦120%×D0を満たすことが好ましい。
また、内圧式中空糸膜モジュールの少なくとも一方の接着固定部において、本発明を適用するようにしてもよい。
次に、本発明の中空糸膜モジュールの実施例および比較例について説明する。
(実施例1)
片端の中空部を閉塞させたPVDF(ポリフッ化ビリニデン)製中空糸膜(旭化成製)11000本を束ね、内径154mmの整流筒が内側に装着された第2筒状部材を有するハウジングに挿入した。用いた中空糸膜は、平均孔径0.1μm、内径0.6mm、外径1.0mmである。
次いで、中空部を閉塞した側(第2筒状部材側)の中空糸膜束の端部に、外径11mmの円柱形状の規制部材40(予め下記のポッティング材と同様の接着剤を型に流延して硬化させて成形したもの)を、図3に示したように8本均等に分布するように挿入して配置した。一方、第1筒状部材側の中空糸膜束の端部において、貫通孔を形成予定の位置に柱状部材を挿入した。
次いで、ポッティング材導入用チューブを取り付けた接着固定部形成用容器をハウジング5の両端に固定し、水平方向に回転させながらポッティング材をハウジングの第1筒状部材内および第2筒状部材内に注入した。ポッティング材としては、2液性熱硬化型ウレタン樹脂(サンユレック社製:SA−6330A2/SA−6330B5(商品名))を用いた。ポッティング材の硬化反応が進行して流動化が停止した時点で遠心機の回転を停止して取り出し、オーブン中で50℃に加熱してキュアーした。
その後、ハウジングの第2筒状部材側の端部を切断して接着前の段階で中空部を閉塞した側の中空部を開口させた。一方、第1筒状部材側の第1の接着固定部から柱状部材を取り除いて複数の貫通孔を形成した。
このとき、第2の接着固定部の切断端面の最外周部に存在する中空糸膜を結んだ円を切断端面円とし、その切断端面円の中心を中心点とし、切断端面円の半径の1/2を半径とする円の範囲を中央部とし、中央部以外の範囲を外周部とした場合に、中央部および外周部のポッティング材および規制部材の面積比率はそれぞれ46.5%および47.4%であった。すなわち、中央部のポッティング材および規制部材の面積比率と、外周部のポッティング材および規制部材の面積比率との比は1.0であった。
ポッティング材および規制部材の面積比率は、以下の方法で求めた。まず、切断端面を500ルクス以上の照度のあるところでデジタルカメラにて200万画素数以上の設定にて接写モードで撮影した。その後得られた写真データを画像解析ソフトWin Roof 6.1.3にて開き、「モノクロ画像化」コマンドにてモノクロ画像に変換した。次いで、「反転」コマンドにて色調を反転し、切断端面円のみを選択し、「明るさ・コントラスト」コマンドでコントラスト「100」にて強調した。さらに「2値処理」の「単一しきい値による2値化」コマンドでしきい値「140」にて画像を2値化し、「計測」の「総面積・個数」コマンドで面積率を選択して実行することにより、面積率の値を求めた。
次いで、中空部が開口した側を上にして中空糸膜モジュールをろ過装置に取り付け、以下の物理洗浄耐久性試験を行った。なお、本中空糸膜モジュールの膜有効長は2mである。
上側の第2の接着固定部側から清浄水を8m/hrの流量で供給し、同時に下側の第1の接着固定部の貫通孔に空気を7m/hrの流量で供給した。供給された両流体は、上側の第2筒状部材のノズルから排出させた。1ヵ月毎に行うリークテストの時以外は連続的に上記の運転を実施した。なお、運転中は水温を5℃に保持した。
6ヶ月間の運転後、中空糸膜の破断によるリークは5本発生した。
試験終了後、膜モジュールを解体して、ろ過側の第2の接着固定部の状態を確認すると、ろ過側の第2の接着固定部の厚みは、33mmから37mmの範囲であり、また、セリ部の長さは最大で10mmであった。
(比較例1)
片端の中空部を閉塞させたPVDF(ポリフッ化ビリニデン)製中空糸膜(旭化成製)11000本を束ね、内径154mmの整流筒が内側に装着された第2筒状部材を有するハウジングに挿入した。用いた中空糸膜は、平均孔径0.1μm、内径0.6mm、外径1.0mmである。
次いで、中空部を閉塞した側の中空糸膜束の端部に、外径11mmの円柱形状の規制部材41(予め下記のポッティング材と同様の接着剤を型に流延して硬化させて成形したもの)を、図6に示したように12本挿入して配置した。なお、図6は最終的に製造された中空糸膜モジュールの第2の接着固定部の端面を示す図である。一方、第1筒状部材側の中空糸膜束の端部において、貫通孔を形成予定の位置に柱状部材を挿入した。
次いで、ポッティング材導入用チューブを取り付けた接着固定部形成用容器をハウジング5の両端に固定し、水平方向に回転させながらポッティング材をハウジングの第1筒状部材内および第2筒状部材内に注入した。ポッティング材としては、2液性熱硬化型ウレタン樹脂(サンユレック社製:SA−6330A2/SA−6330B5(商品名))を用いた。ポッティング材の硬化反応が進行して流動化が停止した時点で遠心機の回転を停止して取り出し、オーブン中で50℃に加熱してキュアーした。
その後、ハウジングの第2筒状部材側の端部を切断して接着前の段階で中空部を閉塞した側の中空部を開口させた。一方、第1筒状部材側の第1の接着固定部から柱状部材を取り除いて複数の貫通孔を形成した。
このとき、第2の接着固定部の切断端面の最外周部に存在する中空糸膜を結んだ円を切断端面円とし、その切断端面円の中心を中心点とし、切断端面円の半径の1/2を半径とする円の範囲を中央部とし、中央部以外の範囲を外周部とした場合に、中央部および外周部のポッティング材および規制部材の面積比率はそれぞれ60.9%および48.3%であった。すなわち、中央部のポッティング材および規制部材の面積比率と、外周部のポッティング材および規制部材の面積比率との比は0.79であった。なお、図6に示す点線の円の範囲が中央部であり、それ以外の範囲が外周部である。
次いで、中空部が開口した側を上にして中空糸膜モジュールをろ過装置に取り付け、以下の物理洗浄耐久性試験を行った。なお、本中空糸膜モジュールの膜有効長は2mである。
上側の第2の接着固定部側から清浄水を8m/hrの流量で供給し、同時に下側の第1の接着固定部の貫通孔に空気を7m/hrの流量で供給した。供給された両流体は、上側の第2筒状部材のノズルから排出させた。1ヵ月毎に行うリークテストの時以外は連続的に上記の運転を実施した。なお、運転中は水温を5℃に保持した。
6ヶ月間の運転後、膜の破断によるリークは50本発生した。
試験終了後、膜モジュールを解体して、ろ過側の第2の接着固定部の状態を確認すると、ろ過側の第2の接着固定部の厚みは、29mmから40mmの範囲であり、また、セリ部の長さは最大で22mmであった。
1 中空糸膜モジュール
2 中空糸膜
3 中空糸膜束
5 ハウジング
5a 環状凹凸部
5b 外側領域
5c 外部領域
7 整流筒
7a フランジ
8 保護部材
10,11 キャップ
10a,11a 管路
12 サニタリーガスケット
13 クランプ
20 第1の接着固定部
20a 貫通孔
21 第2の接着固定部
30 貫通穴
40 規制部材
41 規制部材
50 セリ部
52a ノズル
P ポッティング材
S ポッティング材の界面

Claims (10)

  1. 複数の中空糸膜を束ねた中空糸膜束と、
    前記中空糸膜束が収容される筒状体のハウジングと、
    前記中空糸膜の一方の端部において、前記中空糸膜同士および前記中空糸膜束と前記ハウジング内壁とを樹脂材によって接着固定する第1の接着固定部と、
    前記中空糸膜の他方の端部において、前記中空糸膜同士および前記中空糸膜束と前記ハウジング内壁とを樹脂材によって接着固定する第2の接着固定部と、
    前記第1の接着固定部および前記第2の接着固定部の少なくとも一方に設けられ、前記中空糸膜の配置を規制する規制部材とを備え、
    前記第1の接着固定部および前記第2の接着固定部の少なくとも一方の前記ハウジングの外側の端面において、前記端面の中心を中心点とし前記端面の半径の1/2を半径とする円の範囲を中央部とし、該中央部以外の範囲を外周部とした場合に、前記中央部の全面積に対する前記規制部材および前記樹脂材の面積比率と、前記外周部の全面積に対する前記規制部材および前記樹脂材の面積比率との比が、0.8以上1.2以下である中空糸膜モジュール。
  2. 前記中央部の全面積に対する前記中央部に含まれる前記中空糸膜の肉厚部の端面の総面積の比率が、50%以上である請求項1記載の中空糸膜モジュール。
  3. 前記中空糸膜の一方の端部の中空部が閉塞され、他方の端部の中空部が開口されている請求項1または2記載の中空糸膜モジュール。
  4. 前記中空糸膜の中空部が開口された端部側の前記第1の接着固定部または前記第2の接着固定部の前記ハウジングの外側の端面において、前記中央部の全面積に対する前記規制部材および前記樹脂材の面積比率と、前記外周部の全面積に対する前記規制部材および前記樹脂材の面積比率との比が、0.8以上1.2以下である請求項3記載の中空糸膜モジュール。
  5. 前記中空糸膜の中空部が閉塞された端部側の前記第1の接着固定部または前記第2の接着固定部が、前記ハウジングの外側から供給された液体を、前記第1の接着固定部と第2の接着固定部との間の前記ハウジング内の空間に導入する少なくとも1つの貫通孔を有する請求項1から4いずれか1項記載の中空糸膜モジュール。
  6. 前記中空糸膜の中空部が開口された端部側の前記第1の接着固定部および前記第2の接着固定部の少なくとも一方において、前記ハウジング内の前記樹脂材の界面から前記中空糸膜の表面に沿って前記樹脂材がせりあがって形成されたセリ部の前記界面からの長さが20mm以下である請求項1から4いずれか1項記載の中空糸膜モジュール。
  7. 前記中空糸膜の中空部が開口された端部側の前記第1の接着固定部および前記第2の接着固定部の少なくとも一方の厚さが最小となる部分の最小厚さD0と最大となる部分の最大厚さD1が、D1≦120%×D0を満たす請求項1から4いずれか1項記載の中空糸膜モジュール。
  8. 前記規制部材が、円柱形状である請求項1から7いずれか1項記載の中空糸膜モジュール。
  9. 前記規制部材が、前記中央部と前記外周部の両方に配置されている請求項8記載の中空糸膜モジュール。
  10. 請求項1から9いずれか1項記載の中空糸膜モジュールを使用してろ過を行うろ過方法。
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