JP2003080038A - 中空糸膜モジュールの製造方法 - Google Patents
中空糸膜モジュールの製造方法Info
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- JP2003080038A JP2003080038A JP2001274914A JP2001274914A JP2003080038A JP 2003080038 A JP2003080038 A JP 2003080038A JP 2001274914 A JP2001274914 A JP 2001274914A JP 2001274914 A JP2001274914 A JP 2001274914A JP 2003080038 A JP2003080038 A JP 2003080038A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】封止側端面形成の際、該端面に生じた欠陥を簡
単な操作により完全に修復できる中空糸膜モジュールの
製造方法を提供する。 【解決手段】中空糸膜束3をケース1内収納し、ケース
1の両端を第1の樹脂20で接着固定して開口端面3e
と封止端面3e’を形成し、ケースの両端にキャップケ
ース1c、1c’を接続した中空糸膜モジュール50の
製造方法において、ケース1の両端を第1の樹脂20で
接着固定して開口端面3eと封止端面3e’を形成し、
少なくとも前記封止端面キャップケース1c’をケース
1に接続後、さらに当該封止端面3e’に第2の樹脂を
注入して接着固定する。
単な操作により完全に修復できる中空糸膜モジュールの
製造方法を提供する。 【解決手段】中空糸膜束3をケース1内収納し、ケース
1の両端を第1の樹脂20で接着固定して開口端面3e
と封止端面3e’を形成し、ケースの両端にキャップケ
ース1c、1c’を接続した中空糸膜モジュール50の
製造方法において、ケース1の両端を第1の樹脂20で
接着固定して開口端面3eと封止端面3e’を形成し、
少なくとも前記封止端面キャップケース1c’をケース
1に接続後、さらに当該封止端面3e’に第2の樹脂を
注入して接着固定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は中空糸膜モジュール
の製造方法に関し、さらに詳しくは、多数の中空糸膜が
用いられ両端を樹脂で接着固定された大型モジュールの
封止端面において、該端面に生じた欠陥を簡単な操作に
より、完全に修復できる中空糸膜モジュールの製造方法
に関する。
の製造方法に関し、さらに詳しくは、多数の中空糸膜が
用いられ両端を樹脂で接着固定された大型モジュールの
封止端面において、該端面に生じた欠陥を簡単な操作に
より、完全に修復できる中空糸膜モジュールの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に中空糸膜モジールは、内圧式と外
圧式の中空糸膜モジュールに大別される。そのうち外圧
式中空糸膜モジュールは、数百〜数万本の中空糸膜が束
ねられた中空糸膜束を筒状のケースに収納し、その中空
糸膜束の少なくとも片端部を樹脂で接着固定した状態に
してケース内壁に接着している。また、このように中空
糸膜束の少なくとも片端部をそれぞれ接着固定するに当
たり、一方の端部は中空糸膜端を開口させ、他方の端部
では中空糸膜端を封止させるようにして、この両端部間
に挟まれた領域に原水を加圧供給することにより多数本
の中空糸膜を透過させて濾過し、その濾過水を中空糸膜
端が開口した端部に集めて取り出すようになっている。
圧式の中空糸膜モジュールに大別される。そのうち外圧
式中空糸膜モジュールは、数百〜数万本の中空糸膜が束
ねられた中空糸膜束を筒状のケースに収納し、その中空
糸膜束の少なくとも片端部を樹脂で接着固定した状態に
してケース内壁に接着している。また、このように中空
糸膜束の少なくとも片端部をそれぞれ接着固定するに当
たり、一方の端部は中空糸膜端を開口させ、他方の端部
では中空糸膜端を封止させるようにして、この両端部間
に挟まれた領域に原水を加圧供給することにより多数本
の中空糸膜を透過させて濾過し、その濾過水を中空糸膜
端が開口した端部に集めて取り出すようになっている。
【0003】このような中空糸膜モジュールの端部形成
技術においては、既に種々の方法が開発され実用化され
ているが、使用される中空糸膜が数百本から数万本にお
よぶ多数の中空糸膜を用いる大型モジュールにおいて
は、接着端面の形成が非常に困難であり、結果として、
端面の亀裂、ケース内壁と樹脂層の剥離、中空糸膜内へ
の樹脂充填不良による未封止部分の発生等の不具合が生
じる。
技術においては、既に種々の方法が開発され実用化され
ているが、使用される中空糸膜が数百本から数万本にお
よぶ多数の中空糸膜を用いる大型モジュールにおいて
は、接着端面の形成が非常に困難であり、結果として、
端面の亀裂、ケース内壁と樹脂層の剥離、中空糸膜内へ
の樹脂充填不良による未封止部分の発生等の不具合が生
じる。
【0004】上記不具合は次のような原因で生じる。樹
脂の硬化時の収縮により端部に生じる微細な亀裂、ケー
ス壁部と樹脂との接着不良による剥離、あるいは中空糸
膜端形状変形により樹脂流入不良による未封止部分の発
生などであり、このまま使用すると中空糸膜モジュール
の機能を阻害するばかりか、上記の亀裂や剥離が成長拡
大して接着固定部の強度低下から破損につながるため、
速やかに修復する必要がある。
脂の硬化時の収縮により端部に生じる微細な亀裂、ケー
ス壁部と樹脂との接着不良による剥離、あるいは中空糸
膜端形状変形により樹脂流入不良による未封止部分の発
生などであり、このまま使用すると中空糸膜モジュール
の機能を阻害するばかりか、上記の亀裂や剥離が成長拡
大して接着固定部の強度低下から破損につながるため、
速やかに修復する必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来の問題を解消し、多数の中空糸膜が用いられ樹
脂で固定された大型モジュールの封止端面において、該
端面に生じた欠陥を簡単な操作により完全に修復できる
中空糸膜モジュールの製造方法を提供することにある。
した従来の問題を解消し、多数の中空糸膜が用いられ樹
脂で固定された大型モジュールの封止端面において、該
端面に生じた欠陥を簡単な操作により完全に修復できる
中空糸膜モジュールの製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は以下の構成を採用する。すなわち、 (1)中空糸膜束をケース内に収納し、ケース両端を樹
脂で接着固定して開口端面と封止端面とを形成し、ケー
ス両端にキャップケースを接続した中空糸膜モジュール
の製造方法において、前記ケース両端を第1の樹脂で接
着固定した後、前記封止端面のキャップケースをケース
に接続し、さらに当該封止端面に第2の樹脂を注入して
接着固定することを特徴とする中空糸膜モジュールの製
造方法。
め、本発明は以下の構成を採用する。すなわち、 (1)中空糸膜束をケース内に収納し、ケース両端を樹
脂で接着固定して開口端面と封止端面とを形成し、ケー
ス両端にキャップケースを接続した中空糸膜モジュール
の製造方法において、前記ケース両端を第1の樹脂で接
着固定した後、前記封止端面のキャップケースをケース
に接続し、さらに当該封止端面に第2の樹脂を注入して
接着固定することを特徴とする中空糸膜モジュールの製
造方法。
【0007】(2)前記第2の樹脂を、封止端面キャッ
プケース開口部から注入することを特徴とする前記
(1)に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
プケース開口部から注入することを特徴とする前記
(1)に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
【0008】(3)前記第2の樹脂が、下記一般式
(1)で示されるビスフェノールを有するエポキシ樹脂
であることを特徴とする前記(1)または(2)に記載
の中空糸膜モジュールの製造方法。
(1)で示されるビスフェノールを有するエポキシ樹脂
であることを特徴とする前記(1)または(2)に記載
の中空糸膜モジュールの製造方法。
【0009】
【化3】
【0010】(ここで、Xはアルキレン基を示す。)
(4)前記一般式(1)におけるアルキレン基Xが下記
式(2)
式(2)
【0011】
【化4】
【0012】(ここで、R1およびR2はCnH2n+1(た
だしn=0またはn≧2の整数)を表す。)で示される
樹脂であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいず
れかに記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
だしn=0またはn≧2の整数)を表す。)で示される
樹脂であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいず
れかに記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
【0013】(5)前記第2の樹脂がビスフェノールF
型エポキシ樹脂であることを特徴とする前記(1)〜
(4)のいずれかに記載の中空糸膜モジュールの製造方
法。
型エポキシ樹脂であることを特徴とする前記(1)〜
(4)のいずれかに記載の中空糸膜モジュールの製造方
法。
【0014】(6)前記第2の樹脂注入重量が、前記第
1の樹脂注入重量の1/3以下であることを特徴とする
前記(1)〜(5)のいずれかに記載の中空糸膜モジュ
ールの製造方法。
1の樹脂注入重量の1/3以下であることを特徴とする
前記(1)〜(5)のいずれかに記載の中空糸膜モジュ
ールの製造方法。
【0015】(7)前記ケースの内部最小断面積が15
0cm2以上であることを特徴とする前記(1)〜
(6)のいずれかに記載の中空糸膜モジュールの製造方
法。
0cm2以上であることを特徴とする前記(1)〜
(6)のいずれかに記載の中空糸膜モジュールの製造方
法。
【0016】上記のように、ケース両端を第1の樹脂で
接着固定した後、前記封止端面のキャップケースをケー
スに接続後、さらに当該封止端面に第2の樹脂を注入し
て接着固定することにより、第1の樹脂で接着固定した
封止端面に生じた亀裂、剥離隙間、あるいは中空糸膜の
未封止部分などに第2の樹脂を注入硬化せしめることに
より該端面に生じた欠陥を簡単な操作により、完全に修
復することが可能になる。
接着固定した後、前記封止端面のキャップケースをケー
スに接続後、さらに当該封止端面に第2の樹脂を注入し
て接着固定することにより、第1の樹脂で接着固定した
封止端面に生じた亀裂、剥離隙間、あるいは中空糸膜の
未封止部分などに第2の樹脂を注入硬化せしめることに
より該端面に生じた欠陥を簡単な操作により、完全に修
復することが可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施例に基づい
て本発明をさらに詳細に説明する。図1(A)、(B)
は、本発明の実施形態からなる中空糸膜モジュールの一
部を例示したものである。
て本発明をさらに詳細に説明する。図1(A)、(B)
は、本発明の実施形態からなる中空糸膜モジュールの一
部を例示したものである。
【0018】中空糸膜モジュール50のモジュールケー
ス1は、塩化ビニル樹脂等の樹脂から成形された複数の
筒状ケースから組み立てられている。すなわち、モジュ
ールケース1は、中央に長尺の本体ケース1aを配置
し、その両端部に、それぞれ中空糸膜束3の端部3e
(A)と3e' (B)を接着固定するようにした保持ケ
ース1b,1b' が連結され、さらに保持ケース1b,
1b' の外側端に、それぞれキャップケース1c,1
c' が連結されて構成されている。
ス1は、塩化ビニル樹脂等の樹脂から成形された複数の
筒状ケースから組み立てられている。すなわち、モジュ
ールケース1は、中央に長尺の本体ケース1aを配置
し、その両端部に、それぞれ中空糸膜束3の端部3e
(A)と3e' (B)を接着固定するようにした保持ケ
ース1b,1b' が連結され、さらに保持ケース1b,
1b' の外側端に、それぞれキャップケース1c,1
c' が連結されて構成されている。
【0019】中空糸膜束3は数百〜数万本の中空糸膜2
が集束されたもので、その束ねられた状態でモジュール
ケース1に収納され、その両端部3e,3e' がそれぞ
れ第1の樹脂20によって液密に接着固定され、かつ保
持ケース1b,1b' の内壁に接着されている。
が集束されたもので、その束ねられた状態でモジュール
ケース1に収納され、その両端部3e,3e' がそれぞ
れ第1の樹脂20によって液密に接着固定され、かつ保
持ケース1b,1b' の内壁に接着されている。
【0020】第1の樹脂20により液密に接着固定され
た中空糸膜束3の端部3e,3e'のうち、上方側の端
部3eは各中空糸膜2の端部が端部3eの外端面に開口
しているが、下方側の端部3e' は各中空糸膜2の端部
が当該樹脂で封止されている。
た中空糸膜束3の端部3e,3e'のうち、上方側の端
部3eは各中空糸膜2の端部が端部3eの外端面に開口
しているが、下方側の端部3e' は各中空糸膜2の端部
が当該樹脂で封止されている。
【0021】本発明によれば、下方側の封止端端部3
e'の外端面にさらに第2の樹脂を注入することによ
り、第2の樹脂層30を該端面3e'およびキャップケ
ース1c'の内壁と液密に形成するものである。
e'の外端面にさらに第2の樹脂を注入することによ
り、第2の樹脂層30を該端面3e'およびキャップケ
ース1c'の内壁と液密に形成するものである。
【0022】前記樹脂の注入方法としては、図1の状態
と上下逆方向にモジュールを直立させた状態とし、キャ
ップケース1c'の端版34'が取り付けられていない開
口端面もしくはノズル10(排水口)等の開口部より注
入するのが好ましい。勿論、樹脂が流入しないよう、貫
通孔11には盲栓をした状態で樹脂を注入する必要があ
る。
と上下逆方向にモジュールを直立させた状態とし、キャ
ップケース1c'の端版34'が取り付けられていない開
口端面もしくはノズル10(排水口)等の開口部より注
入するのが好ましい。勿論、樹脂が流入しないよう、貫
通孔11には盲栓をした状態で樹脂を注入する必要があ
る。
【0023】ここで上記下方側の端部3e'の外端面に
第2の樹脂層30を該端部3e'およびキャップケース
1cの内壁と液密に形成することにより、該端部3e'
に生じた亀裂、剥離隙間、あるいは中空糸膜内樹脂注入
不良による未封止部分に樹脂を流入せしめことにより、
完全に修復することが可能になる。
第2の樹脂層30を該端部3e'およびキャップケース
1cの内壁と液密に形成することにより、該端部3e'
に生じた亀裂、剥離隙間、あるいは中空糸膜内樹脂注入
不良による未封止部分に樹脂を流入せしめことにより、
完全に修復することが可能になる。
【0024】本発明に用いられる前記第2の樹脂は、熱
硬化性樹脂であれば特に限定されないが、特にエポキシ
樹脂が好ましい。また、エポキシ樹脂としては、下記の
一般式(1)で表されるビスフェノールを有するエポキ
シ樹脂はが好ましい。
硬化性樹脂であれば特に限定されないが、特にエポキシ
樹脂が好ましい。また、エポキシ樹脂としては、下記の
一般式(1)で表されるビスフェノールを有するエポキ
シ樹脂はが好ましい。
【0025】
【化5】
【0026】(ここでXはアルキレン基を示す。)
また、ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、上記一
般式(1)におけるアルキレン基Xが、下記の式(2)
で表される樹脂であることが好ましく、さらに好ましく
は、同式(2)中の n=0であるビスフェノールF型
エポキシ樹脂がよい。
般式(1)におけるアルキレン基Xが、下記の式(2)
で表される樹脂であることが好ましく、さらに好ましく
は、同式(2)中の n=0であるビスフェノールF型
エポキシ樹脂がよい。
【0027】
【化6】
【0028】(ここで、R1およびR2はCnH2n+1(た
だしn=0またはn≧2の整数)を表す。) 上式(2)において、n=1であるビスフェノールA型
樹脂は、高い接着強度と耐熱性を示す点でポッティング
樹脂として優れているが、最近原料のビスフェノールA
が外因的内分泌攪乱化学物質(環境ホルモン)の一つと
して疑われている。この点では問題あるが、上記ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂などの、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂以外の他のビスフェノール型エポキシ樹脂
は、何れも化学構造が異なるため環境ホルモン物質には
該当せずに、ポッティング樹脂として接着強度および耐
熱性において優れた効果を奏することができる。
だしn=0またはn≧2の整数)を表す。) 上式(2)において、n=1であるビスフェノールA型
樹脂は、高い接着強度と耐熱性を示す点でポッティング
樹脂として優れているが、最近原料のビスフェノールA
が外因的内分泌攪乱化学物質(環境ホルモン)の一つと
して疑われている。この点では問題あるが、上記ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂などの、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂以外の他のビスフェノール型エポキシ樹脂
は、何れも化学構造が異なるため環境ホルモン物質には
該当せずに、ポッティング樹脂として接着強度および耐
熱性において優れた効果を奏することができる。
【0029】ケース内部最小横断面積が150cm2
以上の大容量モジュールでは、樹脂粘度が高いと樹脂が
膜束内に浸透しにくく、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂の方がビスフェノールA型エポキシ樹脂より低粘度で
ある点好ましい。
以上の大容量モジュールでは、樹脂粘度が高いと樹脂が
膜束内に浸透しにくく、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂の方がビスフェノールA型エポキシ樹脂より低粘度で
ある点好ましい。
【0030】前記第2の樹脂注入量は、第1の樹脂接着
の不良により発生した亀裂、剥離等の欠陥を修復する程
度の量を補充すれば良いため、前記第1の樹脂重量の1
/3以下とするのが好ましく、1/10以下とするのが
さらに好ましい。前記第2の樹脂注入量を増やすほど濾
過域4の無効部分が増加するため、その量は少量の方が
好ましい。
の不良により発生した亀裂、剥離等の欠陥を修復する程
度の量を補充すれば良いため、前記第1の樹脂重量の1
/3以下とするのが好ましく、1/10以下とするのが
さらに好ましい。前記第2の樹脂注入量を増やすほど濾
過域4の無効部分が増加するため、その量は少量の方が
好ましい。
【0031】本発明において好ましいエポキシ樹脂の一
例を挙げると、バンティコ社製LST868のR54
(主剤)とH54(硬化剤)を挙げることができる。主
剤のR54はビスフェノールF型エポキシ樹脂を主成分
として、フィラーを約20〜30%程度含み、粘度が約
1,500mPa・s(23℃)、比重が約1.40(2
3℃)である。また、硬化剤のH54は主成分が脂肪族
ポリアミンであり、粘度が約35mPa・s(23℃)、
比重が約0.96(23℃)である。そして、注入時に
上記主剤R54と硬化剤H54とを混合し、好的な粘度
100〜3,000mPa・s になるように調整する。
例を挙げると、バンティコ社製LST868のR54
(主剤)とH54(硬化剤)を挙げることができる。主
剤のR54はビスフェノールF型エポキシ樹脂を主成分
として、フィラーを約20〜30%程度含み、粘度が約
1,500mPa・s(23℃)、比重が約1.40(2
3℃)である。また、硬化剤のH54は主成分が脂肪族
ポリアミンであり、粘度が約35mPa・s(23℃)、
比重が約0.96(23℃)である。そして、注入時に
上記主剤R54と硬化剤H54とを混合し、好的な粘度
100〜3,000mPa・s になるように調整する。
【0032】この両端部3e,3e' の間に挟まれたケ
ース内領域は、本件中空糸膜モジュール50の濾過域4
になっている。上記濾過域4には、端部3e' に近い側
のケース壁面に原水供給口5を設け、また端部3eに近
い側のケース壁面にエア排出口6を設けている。このエ
ア排出口6は、エアおよびそのエアに同伴するオーバフ
ロー水を排出するためのものであるとともに、濃縮水排
出口を兼ねるようになっている。原水供給口5が設けら
れた箇所のモジュールケース1(保持ケース1b' )の
内面には、その内周を1周に渡り覆うように整流筒15
が設けられ、この整流筒15に多数分散するように設け
られた分散孔15aから、原水が均等に濾過域4内へ供
給されるようになっている。また、エア排出口6の箇所
にも、同様にモジュールケース1(保持ケース1b)の
内周面に1周に渡るように整流筒15が設けられ、濾過
処理後に懸濁物質で濃縮された濃縮水またはエアレーシ
ョンフラッンシング後のエアが、その整流筒15を介し
て排出されるようになっている。
ース内領域は、本件中空糸膜モジュール50の濾過域4
になっている。上記濾過域4には、端部3e' に近い側
のケース壁面に原水供給口5を設け、また端部3eに近
い側のケース壁面にエア排出口6を設けている。このエ
ア排出口6は、エアおよびそのエアに同伴するオーバフ
ロー水を排出するためのものであるとともに、濃縮水排
出口を兼ねるようになっている。原水供給口5が設けら
れた箇所のモジュールケース1(保持ケース1b' )の
内面には、その内周を1周に渡り覆うように整流筒15
が設けられ、この整流筒15に多数分散するように設け
られた分散孔15aから、原水が均等に濾過域4内へ供
給されるようになっている。また、エア排出口6の箇所
にも、同様にモジュールケース1(保持ケース1b)の
内周面に1周に渡るように整流筒15が設けられ、濾過
処理後に懸濁物質で濃縮された濃縮水またはエアレーシ
ョンフラッンシング後のエアが、その整流筒15を介し
て排出されるようになっている。
【0033】端部3eの外側(上方側)には、キャップ
ケース1cに囲まれた濾過水取出室7が設けられてい
る。この濾過水取出室7は、中空糸膜束3の端部3e上
面が底面となり、多数の中空糸膜2の端部が開口し、こ
の多数の開口から濾過水が濾過水取出室7内に流入する
ようになっている。また、キャップケース1cの壁面に
濾過水出口8が設けられ、濾過水取出室7内の濾過水
(精製水)をモジュールの外側へ送り出すようにしてい
る。
ケース1cに囲まれた濾過水取出室7が設けられてい
る。この濾過水取出室7は、中空糸膜束3の端部3e上
面が底面となり、多数の中空糸膜2の端部が開口し、こ
の多数の開口から濾過水が濾過水取出室7内に流入する
ようになっている。また、キャップケース1cの壁面に
濾過水出口8が設けられ、濾過水取出室7内の濾過水
(精製水)をモジュールの外側へ送り出すようにしてい
る。
【0034】他方、端部3e' には、濾過域4から外側
に貫通する複数の貫通孔11が設けられ、その外側(下
方側)に空室9がキャップケース1c' に囲まれるよう
に設けられている。これら貫通孔11は端部3e' 内の
中空糸膜2と実質的に平行に設けられ、互いに干渉しな
いようになっている。複数の貫通孔11はエア分散孔兼
排水孔として設けられたもので、エアレーションフラッ
シングの際には、圧縮エアを濾過域4に吹き込むエア分
散孔になり、また原水供給時あるいは逆洗時には、濾過
域4から生ずるドレンを排出する排水孔になる。
に貫通する複数の貫通孔11が設けられ、その外側(下
方側)に空室9がキャップケース1c' に囲まれるよう
に設けられている。これら貫通孔11は端部3e' 内の
中空糸膜2と実質的に平行に設けられ、互いに干渉しな
いようになっている。複数の貫通孔11はエア分散孔兼
排水孔として設けられたもので、エアレーションフラッ
シングの際には、圧縮エアを濾過域4に吹き込むエア分
散孔になり、また原水供給時あるいは逆洗時には、濾過
域4から生ずるドレンを排出する排水孔になる。
【0035】空室9には、キャップケース1c' の側壁
に排水口10が設けられ、また下端の隔壁にエア供給口
12が設けられている。排水口10は、原水を濾過処理
するとき、あるいは逆洗操作するとき、空室9に流出し
たドレンを排水するためのものである。また、エア供給
口12は、エアレーションフラッシングの際に圧縮エア
を吹き込むための吹込口である。
に排水口10が設けられ、また下端の隔壁にエア供給口
12が設けられている。排水口10は、原水を濾過処理
するとき、あるいは逆洗操作するとき、空室9に流出し
たドレンを排水するためのものである。また、エア供給
口12は、エアレーションフラッシングの際に圧縮エア
を吹き込むための吹込口である。
【0036】上述したように本発明によれば、第1の樹
脂を接着固定した保持ケース1b、1b’の外側端に少
なくともキャップケース1c’を接続後、該封止端面3
e’の外端面にさらに第2の樹脂を注入し、樹脂層30
を形成することにより、該封止端面3e’に生じた亀
裂、剥離隙間、あるいは中空糸膜の未封止部分等に樹脂
を注入せしめて端面の欠陥を修復することができる。
脂を接着固定した保持ケース1b、1b’の外側端に少
なくともキャップケース1c’を接続後、該封止端面3
e’の外端面にさらに第2の樹脂を注入し、樹脂層30
を形成することにより、該封止端面3e’に生じた亀
裂、剥離隙間、あるいは中空糸膜の未封止部分等に樹脂
を注入せしめて端面の欠陥を修復することができる。
【0037】本発明おいて、中空糸膜の素材としては、
ポリアクリロニトリル、ポリスルホン、ポリフッ化ビニ
リデン等の従来から中空糸膜用として公知の重合体をい
ずれも使用することができる。中でもポリアクリロニト
リルやポリフッ化ビニリデンからなり、膜表面の微細孔
の径を1μm以下、特に0.005〜0.5μmにした
ものが好ましく、微粒子や懸濁物質を効率よく除去する
ほか、菌類やウィルスに対しても高い阻止性能を発揮す
ることができる。
ポリアクリロニトリル、ポリスルホン、ポリフッ化ビニ
リデン等の従来から中空糸膜用として公知の重合体をい
ずれも使用することができる。中でもポリアクリロニト
リルやポリフッ化ビニリデンからなり、膜表面の微細孔
の径を1μm以下、特に0.005〜0.5μmにした
ものが好ましく、微粒子や懸濁物質を効率よく除去する
ほか、菌類やウィルスに対しても高い阻止性能を発揮す
ることができる。
【0038】本発明の樹脂層30を形成する第2の樹脂
は、すでに接着固定部を形成している第1の樹脂と必ず
しも同種のものでなくてもよいが、樹脂の親和性から同
種のものを用いるのが普通である。第2の樹脂の粘度は
亀裂、剥離隙間あるいは中空糸の内径の大きさ等から流
動性より選択できるが、100〜5,000mPa・S程
度のものを用いるのが好ましい。あまり粘度が低いと修
復部より漏出し他の中空糸膜を汚損することになり、ま
た余り粘度が高いと修復部への浸透不足になり完全な修
復ができなくなる。
は、すでに接着固定部を形成している第1の樹脂と必ず
しも同種のものでなくてもよいが、樹脂の親和性から同
種のものを用いるのが普通である。第2の樹脂の粘度は
亀裂、剥離隙間あるいは中空糸の内径の大きさ等から流
動性より選択できるが、100〜5,000mPa・S程
度のものを用いるのが好ましい。あまり粘度が低いと修
復部より漏出し他の中空糸膜を汚損することになり、ま
た余り粘度が高いと修復部への浸透不足になり完全な修
復ができなくなる。
【0039】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、ケース
両端を第1の樹脂で接着固定した後、封止端面のキャッ
プケースをケースに接続し、さらに当該封止端面に第2
の樹脂を注入して接着固定することにより、封止端面生
じた亀裂、剥離隙間、あるいは中空糸膜の未封止部分等
に樹脂を流入せしめることにより修復することができ
る。また、第1の樹脂により形成した接着固定部の不具
合有無を検査確認することなく、第2の樹脂を注入する
だけの簡便な操作で問題点の発生を回避し得る利点もあ
る。
両端を第1の樹脂で接着固定した後、封止端面のキャッ
プケースをケースに接続し、さらに当該封止端面に第2
の樹脂を注入して接着固定することにより、封止端面生
じた亀裂、剥離隙間、あるいは中空糸膜の未封止部分等
に樹脂を流入せしめることにより修復することができ
る。また、第1の樹脂により形成した接着固定部の不具
合有無を検査確認することなく、第2の樹脂を注入する
だけの簡便な操作で問題点の発生を回避し得る利点もあ
る。
【0040】本発明によれば、上記封止端面の修復が簡
単な操作により完全に行えるので、従来は廃棄していた
欠陥モジュールも修復使用が可能になり、収率向上より
コスト低減に多大な効果がある。
単な操作により完全に行えるので、従来は廃棄していた
欠陥モジュールも修復使用が可能になり、収率向上より
コスト低減に多大な効果がある。
【図1】本発明の中空糸膜モジュール濾過ユニットの実
施形態を示し、(A)は縦断面図、(B)はX−X矢視
断面図である。
施形態を示し、(A)は縦断面図、(B)はX−X矢視
断面図である。
1:モジュールケース
1a:本体ケース
1b,1b':保持ケース
1c ,1c':キャップケース
2:中空糸膜
3:中空糸膜束
3e,3e' :(中空糸膜束の)端部
4:濾過域
5:原水供給口
6:エア排出口
7:濾過水取出室
8:濾過水出口
9:空室
10:排水口
11:貫通孔(エア分散孔兼排水孔)
12:エア供給口
13:絞り孔
14:逆止弁
20:第1の樹脂
30:第2の樹脂層
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 4D006 HA02 HA19 JA13A JA13C
JB06 LA04 MC29 MC39 MC62
Claims (7)
- 【請求項1】中空糸膜束をケース内に収納し、ケース両
端を樹脂で接着固定して開口端面と封止端面とを形成
し、ケース両端にキャップケースを接続した中空糸膜モ
ジュールの製造方法において、前記ケース両端を第1の
樹脂で接着固定した後、前記封止端面のキャップケース
をケースに接続し、さらに当該封止端面に第2の樹脂を
注入して接着固定することを特徴とする中空糸膜モジュ
ールの製造方法。 - 【請求項2】前記第2の樹脂を、封止端面キャップケー
ス開口部から注入することを特徴とする請求項1に記載
の中空糸膜モジュールの製造方法。 - 【請求項3】前記第2の樹脂が、下記一般式(1)で示
されるビスフェノールを有するエポキシ樹脂であること
を特徴とする請求項1または2に記載の中空糸膜モジュ
ールの製造方法。 【化1】 (ここで、Xはアルキレン基を示す。) - 【請求項4】前記一般式(1)におけるアルキレン基X
が下記式(2) 【化2】 (ここで、R1およびR2はCnH2n+1(ただしn=0ま
たはn≧2の整数)を表す。)で示される樹脂であるこ
とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の中空糸
膜モジュールの製造方法。 - 【請求項5】前記第2の樹脂がビスフェノールF型エポ
キシ樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
かに記載の中空糸膜モジュールの製造方法。 - 【請求項6】前記第2の樹脂注入重量が、前記第1の樹
脂注入重量の1/3以下であることを特徴とする請求項
1〜5のいずれかに記載の中空糸膜モジュールの製造方
法。 - 【請求項7】前記ケースの内部最小断面積が150cm
2以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか
に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001274914A JP2003080038A (ja) | 2001-09-11 | 2001-09-11 | 中空糸膜モジュールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001274914A JP2003080038A (ja) | 2001-09-11 | 2001-09-11 | 中空糸膜モジュールの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003080038A true JP2003080038A (ja) | 2003-03-18 |
Family
ID=19099873
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001274914A Pending JP2003080038A (ja) | 2001-09-11 | 2001-09-11 | 中空糸膜モジュールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003080038A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105879689A (zh) * | 2016-05-26 | 2016-08-24 | 天邦膜技术国家工程研究中心有限责任公司 | 一种内压可拆卸式双封式膜分离器 |
WO2018235871A1 (ja) * | 2017-06-20 | 2018-12-27 | 旭化成株式会社 | 中空糸膜モジュールおよびろ過方法 |
-
2001
- 2001-09-11 JP JP2001274914A patent/JP2003080038A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105879689A (zh) * | 2016-05-26 | 2016-08-24 | 天邦膜技术国家工程研究中心有限责任公司 | 一种内压可拆卸式双封式膜分离器 |
WO2018235871A1 (ja) * | 2017-06-20 | 2018-12-27 | 旭化成株式会社 | 中空糸膜モジュールおよびろ過方法 |
JPWO2018235871A1 (ja) * | 2017-06-20 | 2019-11-07 | 旭化成株式会社 | 中空糸膜モジュールおよびろ過方法 |
US11364469B2 (en) | 2017-06-20 | 2022-06-21 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Hollow fiber membrane module and filtering method |
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