JP2003144860A - 中空糸膜モジュール - Google Patents

中空糸膜モジュール

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JP2003144860A
JP2003144860A JP2001347379A JP2001347379A JP2003144860A JP 2003144860 A JP2003144860 A JP 2003144860A JP 2001347379 A JP2001347379 A JP 2001347379A JP 2001347379 A JP2001347379 A JP 2001347379A JP 2003144860 A JP2003144860 A JP 2003144860A
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JP2001347379A
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Tatsuo Akimoto
龍夫 秋本
Tetsuo Nishimura
哲夫 西村
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】中空糸膜の目詰まり等により交換の際、廃棄物
の量を削減できる中空糸膜モジュールを提供する。 【解決手段】ケース内に挿入された中空糸膜束の片端が
開孔された接着固定端であり、当該中空糸膜他端が閉塞
された固定端もしくはU字端である構造を有する中空糸
膜エレメントと、当該膜エレメントを収納するモジュー
ル容器と、前記中空糸膜エレメントとモジュール容器と
を液密にシールする弾性シール材とを有し、前記中空糸
膜エレメントがモジュール容器から着脱可能な構造にさ
れているとともに、前記中空糸膜エレメントの開孔固定
端と閉塞固定端もしくはU字端とがステーで連結された
構造を有することを特徴とする中空糸膜モジュール。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は中空糸膜モジュール
に関し、さらに詳しくは、膜が目詰まりして廃棄する際
にもモジュール容器を再使用でき、かつ逆洗時の排水量
の少ない中空糸膜モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、加圧型中空糸膜モジールの形態
は容器一体型とタンク型に大別される。容器一体型モジ
ュールは、例えば実開昭58−108113号に示され
るように、数百〜数千本の中空糸膜が束ねられた中空糸
膜束を筒状の耐圧性を有するモジュール容器に収納し、
その中空糸膜束の少なくとも片端部を樹脂で接着固定し
た状態にして前記容器内壁に接着したモジュール構造を
有している。また、タンク型モジュールは、例えば特開
昭62−191004号公報に示されるように、前記中
空糸膜束を筒状のケースに収納し、その中空糸膜束の少
なくとも片端部を樹脂で前記ケース内壁に接着開口して
膜エレメントとし、複数個の前記膜エレメントを耐圧タ
ンク内の仕切板に設けた開孔部に差込み液密シールした
モジュール構造である。
【0003】このように中空糸膜束の少なくとも片端部
を接着固定するに当たり、一方の端部は中空糸膜端を開
口させ、他方の端部をU字状に折り返したり中空糸膜端
を接着封止させるようにして、この両端部間に挟まれた
領域に原水を加圧供給することにより多数本の中空糸膜
に透過させて濾過し、その濾過水を中空糸膜端が開口し
た端部に集めて取り出すようになっている。
【0004】しかしながら、上記の容器一体型モジュー
ルでは、中空糸膜束の少なくとも片端部を樹脂によりモ
ジュール容器に接着固定しているため、膜が目詰まりし
て使用不可能となった場合にはモジュール容器毎廃棄す
る必要があり、大規模な浄水施設では廃棄物量が膨大と
なる問題が顕在化してきている。
【0005】一方、タンク型モジュールは、膜目詰まり
においては膜エレメントのみの交換で済むが、原水をタ
ンク内に供給し中空糸膜外から膜内に通過することによ
り濾過されるまでの原水域が、タンク内の多大な部分を
デッドスペースとして占めるため、逆洗による膜洗浄を
実施した後の洗浄水を排出するための排水量が必然的に
多量となり、原水供給量に対する透過処理水量の割合、
すなわち透過水回収率が低レベルである欠点を有してい
た。
【0006】その結果、特に膜モジュールが大型化する
程、容器一体型においては、製作コストに占める耐圧容
器としてのモジュール容器のコスト比率が大きくなり、
膜の目詰まり毎に廃棄するには、コスト的にも地球環境
上も問題を有していた。また、タンク型モジュールにお
いては、タンクサイズを大型化する程デッドスペースの
比率が大きくなり、逆洗排水量が増加する欠点を有して
いた。また、膜エレメントの本数を増やし収納する耐圧
タンクを大型化する程、タンク製作費用が急激に高価と
なる欠点もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来の問題を解消し、膜が目詰まりして廃棄する際
にもモジュール容器を再使用でき、かつまたデッドスペ
ースが少なく透過水回収率の高い中空糸膜モジュールを
提供することにあり、さらにまた、本発明の目的は、中
空糸膜エレメントがその濾過圧や逆洗圧の作用によりケ
ース等が座屈することを防止する中空糸膜モジュールを
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、ケース内に挿入された中空糸膜束の片端が開孔さ
れた接着固定端であり、当該中空糸膜他端が閉塞された
固定端もしくはU字端である構造を有する中空糸膜エレ
メントと、当該膜エレメントを収納するモジュール容器
と、前記中空糸膜エレメントとモジュール容器とを液密
にシールする弾性シール材とを有し、前記中空糸膜エレ
メントがモジュール容器から着脱可能な構造にされてい
るとともに、前記中空糸膜エレメントの開孔固定端と、
閉塞固定端もしくはU字端とが、ステーで連結された構
造を有することを特徴とする中空糸膜モジュールであ
る。
【0009】さらにまた、前記中空糸膜エレメントのケ
ース内濾過域におけるケース側面の一部に、全周に渡っ
て形成された複数個の貫通孔と、モジュール容器内壁と
の間に設けられた2mm以上の空隙とで構成された整流
部を有する構造である上記記載の中空糸膜モジュールで
ある。
【0010】上記のように、ケース内に挿入された中空
糸膜束の片端が開孔された接着固定端であり、当該中空
糸膜他端が閉塞された固定端もしくはU字端である構造
を有する1本の中空糸膜エレメントと、当該膜エレメン
トを収納するモジュール容器と、前記膜エレメントとモ
ジュール容器とを液密にシールする弾性シール材とで構
成され、前記膜エレメントがモジュール容器から着脱可
能な中空糸膜モジュール構造とすることにより、膜エレ
メントが目詰まりして使用不可能になった場合は、モジ
ュール容器から中空糸膜エレメントのみ脱着交換して、
モジュール容器はそのまま継続再使用することができ
る。
【0011】また、タンク型モジュールに比較してデッ
ドスペースが少ないので、逆洗排水量が少なく透過水回
収率も大幅に向上する。
【0012】また、前記中空糸膜エレメントの開孔固定
端と閉塞固定端もしくはU字端を、ステーで連結した上
記記載の中空糸膜モジュール構造とすることにより、濾
加圧に対するケースの圧縮強度不足を補強して座屈を防
止できる。
【0013】さらにまた、前記中空糸膜エレメントのケ
ース内濾過域におけるケース側面の一部に、全周に渡っ
て形成された複数個の貫通孔と、モジュール容器内壁と
の間に設けられた2mm以上の空隙とで構成された整流
部を有する構造である上記記載の中空糸膜モジュール構
造としたことにより、スクラビングエアやそれに同伴す
る濃縮水を中空糸膜にダメージを与えることなくスムー
ズに排出可能である。前記貫通孔寸法はφ2〜10mm
程度、孔数としては膜エレメント直径によっても異なる
が20〜400個程度が、中空糸膜へダメージを与える
ことなく排気エアを整流する点から好ましい。また、前
記空隙は3mm以上あることが同様の点でさらに好まし
い。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、ケース内に挿入された中
空糸膜束の片端が開孔された接着固定端であり、他端が
閉塞された固定端からなる本発明の実施態様の中空糸膜
モジュールを例示したものである。
【0015】中空糸膜束3は数百〜数万本の中空糸膜2
が集束されたもので、その束ねられた状態でケース16
に収納され、その両端部3e,3e' がそれぞれ樹脂2
0によって液密に接着固定され、かつ前記ケース16の
内壁に接着されて膜エレメント21を構成している。さ
らに、この1本の膜エレメント21を耐圧性を有するモ
ジュール容器1に収納し、Oリング19で液密にシール
して中空糸膜モジュール50を構成している。
【0016】樹脂20により液密に接着固定された中空
糸膜束3の端部3e,3e' のうち、上方側の端部3e
は各中空糸膜2の端部が端部3eの外端面に開口してい
るが、下方側の端部3e' は各中空糸膜2の端部が樹脂
で封止されている。この両端部3e,3e' の間に挟ま
れたケース内領域は、本件中空糸膜モジュール50の濾
過域4になっている。また、両端部3e,3e' は、濾
過圧によりケース16が座屈を生じないようステー17
により接着部同士を連結するものである。
【0017】本ステー17は、金属やプラスチック等剛
性を有する材質からなり、断面形状としては円形、パイ
プ状等特に限定されない。本ステー17で当該接着部同
士を連結することにより、濾過圧に対するケース16の
圧縮強度不足を補強して座屈を防止する作用がある。
【0018】上記端部3e' に近い側のケース16壁面
には原水供給口5を設け、また端部3eに近い側のモジ
ュール容器1壁面に透過水出口8を設けている。また、
ケース16の濾過域4内上端側端部近傍には、エア排出
口6を設けている。このエア排口6は、エアおよびその
エアに同伴するオーバフロー水を排出するためのもので
あるとともに、濃縮水排出口を兼ねるようになっていて
も差し支えない。エア排出口6の位置に該当するケース
16側面には、全周に渡って形成された多数の貫通孔1
5と、その外周とモジュール容器1内壁との間に設けら
れた2mm以上、より好ましくは5mm以上の空隙18
とからなる整流部を設け、濾過処理後に懸濁物質で濃縮
された濃縮水またはスクラビング後のエアが、その整流
部15から空隙部18を介して、エア排出口6へ排出さ
れるようになっている。
【0019】端部3eの濾過水取出側(上方側)には、
モジュール容器1と端板34に囲まれた濾過水取出室7
が設けられている。この濾過水取出室7は、中空糸膜束
3の端部3e上面が底面となり、多数の中空糸膜2の端
部が開口し、この多数の開口から濾過水が濾過水取出室
7内に流入するようになっている。また、モジュール容
器1の側面に濾過水出口8が設けられ、濾過水取出室7
内の濾過水(精製水)を中空糸膜モジュール50の系外
へ送り出すようにしている。
【0020】端板34は、割リング38によりモジュー
ル容器1にセットされ、該端板34の弾性シール材であ
るOリング35およびケース16の弾性シール材である
Oリング19により濾過取出室7を液密シールしてい
る。また、抑えリング25を介して膜エレメント21が
濾過圧により上部へ押し上げられるのを防止する役目も
有している。前記弾性シール材は、Oリングやゴムパッ
キンで対応可能である。
【0021】他方、端部3e' には、濾過域4から外側
に貫通する複数の貫通孔11が設けられ、その外側(下
方側)に空室9がモジュール容器1と端板34'に囲ま
れるように設けられている。これら貫通孔11は端部3
e' 内の中空糸膜2と実質的に平行に設けられ、互いに
干渉しないようになっている。複数の貫通孔11は濾過
域4への原水通過孔、エア分散孔兼排水孔として設けら
れたもので、原水供給口5から供給された原水は、この
貫通孔11を介して濾過域4へ供給されるとともに、エ
アスクラビングの際には、圧縮エアを濾過域4に吹き込
むエア分散孔になり、また逆洗時には、濾過域4から生
ずるドレンを排出する排水孔になる。
【0022】空室9には、モジュール容器1の側壁に原
水供給口5が設けられ、また下端の隔板に排水口兼エア
供給口10が設けられている。排水口兼エア供給口10
は、逆洗操作する時、空室9に流出したドレンを排水す
るための排水口であり、また、エアスクラビングの際に
圧縮エアを吹き込むための吹込口でもある。
【0023】上記中空糸膜モジュール50により原水の
濾過処理を行うときは、原水を原水供給口5から濾過域
4内へ加圧供給する。濾過域4に供給された原水は、図
3に示すように、中空糸膜束3の各中空糸膜2の表面に
多数存在する微細な径(0.01〜1μm程度)の濾過
孔2aを透過し、その時原水中の懸濁物質mを外側に残
し、水だけを通過させて精製される。多数本の中空糸膜
2によって精製された濾過水は、それぞれ中空糸膜束3
の端部3eへ流れて濾過水取出室7に集められ、さらに
濾過水取出室7から濾過水出口8を経てモジュール外へ
送り出される。
【0024】原水の濾過処理を長時間続けていると、中
空糸膜2の表面に懸濁物質mが蓄積することにより濾過
機能が低下していく。そのため原水の濾過処理運転の途
中に一定のインターバルで逆洗やエアスクラビングを行
うことにより、中空糸膜2の表面から懸濁物質mを除去
し、濾過性を回復させることができる。
【0025】逆洗は、原水供給口5およびエア排出口6
を閉鎖して、濾過水出口8から精製水を逆方向に加圧供
給し、各中空糸膜2の濾過孔2aを内側から外側へ通過
させることにより、膜表面の懸濁物質mを剥離させ、そ
れを貫通孔11を通して排水口10から排出するように
する操作である。
【0026】また、エアスクラビングは、逆洗工程の前
後において、原水供給口5は閉に、エア排出口6は開の
状態にして、下部の排水口兼エア供給口10から圧縮エ
アを供給し、複数の貫通孔11を介して濾過域4に吹き
込みエア排出口6から排出させるようにして中空糸膜束
3の各中空糸膜2を揺り動かし、その表面の懸濁物質m
を剥離させたのち、逆洗水と共に排水口兼エア供給口1
0から排出するようにする操作である。
【0027】図2は、ケース内に挿入された中空糸膜束
をU字状に折り返し、片端(上端)が開孔された接着固
定端からなる本発明の他の実施態様の中空糸膜モジュー
ルを例示したものである。
【0028】中空糸膜束3は数百〜数万本の中空糸膜2
が集束され、ステー17を介してU字状に折り返したも
ので、その束ねられた状態でケース16に収納され、そ
の片端部3eが樹脂20によって相互に接着固定され、
かつケース16の内壁に液密に接着されて膜エレメント
21を構成している。さらに、この膜エレメント21を
耐圧性を有するモジュール容器1に収納し、Oリング1
9で液密にシールして中空糸膜モジュール50を構成し
ている。
【0029】樹脂20により液密に接着固定された中空
糸膜束3の上方側の端部3eは、各中空糸膜2の端部が
端部3eの外端面に開口しているが、下方側の端部は図
1の態様とは異なり、U字状に折り返しているため各中
空糸膜2の下端は閉塞されている。このため、中空糸膜
下端部の接着固定による封止の必要がない。この態様の
場合は、上端部3eとU字状折り返し下端の間に挟まれ
たケース16内領域が、本件中空糸膜モジュール50の
濾過域4に該当する。
【0030】その他の構成については、図1を用いて前
述した実施態様と同一である。また、その作用について
も図3を用いて説明した通りである。
【0031】上述したように、本発明によれば、割リン
グ38を除去し、端板34、抑えリング25を取り外せ
ば、膜エレメント21をモジュール容器1と分離脱着す
ることが可能となる。すなわち、中空糸膜2が目詰まり
し薬液洗浄によっても濾過機能が回復しない場合は、膜
モジュールの寿命と見なし取り替える必要があるが、本
発明の膜モジュールは、膜エレメント21をモジュール
容器1と分離することが可能であるため、膜エレメント
21のみ取り外して交換すればよいので廃棄物量を削減
できる。また、膜エレメント21の交換に際しても、中
空糸膜モジュール50と給排水配管、エア配管等への接
続配管を脱着することなく容易に交換できる利点があ
る。
【0032】本発明おいて、中空糸膜の素材としては、
ポリアクリロニトリル、ポリスルホン、ポリフッ化ビニ
リデン等の重合体をいずれも使用することができる。中
でもポリアクリロニトリルやポリフッ化ビニリデンから
なり、膜表面の微細孔の径を1μm以下、特に0.00
5〜0.5μmにしたものが好ましく、微粒子や懸濁物
質を効率よく除去するほか、菌類やウィルスに対しても
高い阻止性能を発揮することができるので好ましい。
【0033】中空糸膜束の端部を接着固定するために使
用する樹脂としては、低粘度のエポキシ樹脂が好まし
い。さらに具体的には、室温時の粘度が100〜5,0
00mPa・s、室温下の硬化時間(ポリマーの架橋に
要する時間)が48時間以内であるエポキシ樹脂がよ
い。このようなエポキシ樹脂により、静置ポッティング
法であっても、中空糸膜束の接着固定部にボイドを作る
ことなく、樹脂を均一充填して接着固定することができ
る。もちろん、本発明において、遠心ポッティング法に
より樹脂の充填を行うことを妨げるものではない。
【0034】本発明において、中空糸膜の充填率、すな
わち中空糸膜横断面の外輪郭面積の合計が、ケース内壁
の横断面積に占める割合として定義される中空糸膜の充
填率は、特に限定されないが、40〜70%の範囲にす
るのが好ましい。充填率が40%よりも低いと、濾過処
理能率が十分に得られず、また70%よりも高いと、中
空糸膜が密になりすぎて懸濁物質が中空糸膜相互相に溜
まりやすくなり、濾過性が低下するようになる。
【0035】また、本発明において、中空糸膜束3の端
部3eの濾過水取出側に設けた濾過水取出室7は、濾過
水取出管を取り外すことなく開閉可能な構成にすること
が好ましい。濾過水取出室7を開閉可能にすると、原水
の濾過処理中に中空糸膜2の一部が糸切れした場合、そ
の補修作業を中空糸膜モジュールを基台に据え付け状態
のままで実施することができ、操業性を向上することが
できる。
【0036】図1の実施形態では、濾過水取出室7の端
板34を、モジュール容器1とは別体になるようにOリ
ング35で液密シールされた構造とし、端板34を割リ
ング38の係脱により着脱自在にしている。すなわち、
割リング37を外すと、端板34を簡単に取り外すこと
ができ、また逆に装着することができるようになってい
る。
【0037】したがって、原水の濾過処理中に中空糸膜
2のいずれかが糸切れしたとき、中空糸膜モジュール5
0への原水供給を停止して端板34を外すと中空糸膜束
3の端部3eの外端面が露出するので、その外端面に開
口している中空糸膜2のうち、糸切れした中空糸膜2の
開口端だけを樹脂等で封止すれば、簡単に濾過水中に原
水が混入しないように補修することができる。また、こ
のような補修作業を、濾過水取出管を取り外さずに、か
つ中空糸膜モジュール50を基台から取り外すことな
く、据え付け状態のままで簡単に作業することができ
る。
【0038】このような着脱自在にした隔壁は、図1に
示すように、中空糸膜束3の端部3e' 側に設けた空室
9の端板34' にも設けることができる。端板34'
は、Oリング35' でシールされ、割リング38' の係
脱により着脱されるようになっている。
【0039】なお、本発明においては、前記ケースの内
部最小横断面積が150cm2 以上であることが好まし
い。
【0040】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、ケース
内に挿入された中空糸膜束の片端が開孔された接着固定
端であり、当該中空糸膜他端が閉塞された固定端もしく
はU字端である構造を有する1本の中空糸膜エレメント
と、当該膜エレメントを収納するモジュール容器と、前
記膜エレメントとモジュール容器とを液密にシールする
弾性シール材とで構成され、前記膜エレメントがモジュ
ール容器から着脱可能な構造を有する中空糸膜モジュー
ルとしたことにより、中空糸膜が目詰まりし膜モジュー
ルの寿命と見なし取り替える必要がある場合、本発明の
中空糸膜モジュールは、膜エレメントのみ取り外して交
換すればよいので廃棄物量を削減できる。
【0041】また、前記接着部同士をステーで連結する
ことにより、濾過圧に対するケースの圧縮強度不足を補
強して座屈を防止する作用がある。
【0042】さらにまた、膜モジュールのデッドスペー
スが小さいので、透過水回収率が高い。さらにまた、膜
エレメントの交換に際しても、中空糸膜モジュールと給
排水配管、エア配管等への接続配管を脱着することなく
容易に交換できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の中空糸膜モジュールの一実施態様例を
示す縦断面図である。
【図2】本発明の中空糸膜モジュールの他の実施態様例
を示す縦断面図である。
【図3】中空糸膜による濾過作用を示す説明図である。
【符号の説明】
1:モジュール容器 2:中空糸膜 3:中空糸膜束 3e,3e':(中空糸膜束の)端部 4:濾過域 5:原水供給口 6:エア排出口 7:濾過水取出室 8:濾過水出口 9:空室 10:排水口 11:貫通孔(エア分散孔兼排水孔) 12:エア供給口 16:ケース 17:ステー 19、35、35' :Oリング 20:樹脂 21:中空糸膜エレメント 34、34':端板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケース内に挿入された中空糸膜束の片端が
    開孔された接着固定端であり、当該中空糸膜他端が閉塞
    された固定端もしくはU字端である構造を有する中空糸
    膜エレメントと、当該膜エレメントを収納するモジュー
    ル容器と、前記中空糸膜エレメントとモジュール容器と
    を液密にシールする弾性シール材とを有し、前記中空糸
    膜エレメントがモジュール容器から着脱可能な構造にさ
    れているとともに、前記中空糸膜エレメントの開孔固定
    端と閉塞固定端もしくはU字端とがステーで連結された
    構造を有することを特徴とする中空糸膜モジュール。
  2. 【請求項2】前記中空糸膜エレメントのケース内濾過域
    におけるケース側面の一部に、全周に渡って形成された
    複数個の貫通孔と、モジュール容器内壁との間に設けら
    れた2mm以上の空隙とで構成された整流部を有する構
    造であることを特徴とする請求項1に記載の中空糸膜モ
    ジュール。
  3. 【請求項3】前記開孔固定端の濾過水取出側のモジュー
    ル容器に設けた濾過水取出室を開閉可能な構造にしたこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の中空糸膜モジ
    ュール。
  4. 【請求項4】前記ケースの内部最小横断面積が150c
    2 以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載の中空糸膜モジュール。
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