JPWO2018216625A1 - 繊維強化樹脂製ホイール及びそれを備えた車両 - Google Patents

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Abstract

強度を確保しつつ、より軽量化が可能な構成を有する繊維強化樹脂製ホイールを提供する。後輪ホイール41は、リム60と、ハブ50と、リム60とハブ50とを径方向に連結する連結部60と、を備える。リム60は、左リム61部と、右リム部62とを有する。連結部60は、前記断面において、樹脂が繊維によって強化された繊維強化樹脂によって構成された左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72を有する。左リム部61と左繊維強化樹脂製連結壁71とを左側部41aとし、右リム部62と右繊維強化樹脂製連結壁72とを右側部41bとした場合に、左側部41aと右側部41bとの間には、互いに径方向に離れた位置に、左右方向に延びて左側部41aと右側部41bとを連結する少なくとも径方向外側連結部81及び径方向内側連結部82が設けられている。

Description

本発明は、車両に用いられる繊維強化樹脂製ホイールに関する。
車両に採用可能な繊維強化樹脂製のリムを備えたホイールが知られている。例えば、特許文献1には、リムと、ハブと、リム及びハブを連結するフランジとが、繊維強化樹脂によって一体に成形された車輪が開示されている。
前記特許文献1に開示されている車輪では、繊維強化樹脂を用いることにより、金属製の車輪よりも軽量化を図れる。また、前記特許文献1に開示されている車両では、リムは、補強用連続繊維または補強用織物によって樹脂が円周方向に強化された層と、補強用短繊維を使用した層とを有する層状体によって構成されている。これにより、前記車輪は、高い強度及び剛性を有する。
したがって、前記特許文献1に開示されている車輪では、軽量化及び強度確保を両立している。
なお、前記特許文献1に開示されている車輪では、リムがフランジに対して左右方向に延びている。すなわち、前記特許文献1に開示されている車輪は、幅広のリムを有する。
特開昭61−135801号公報
上述のように、繊維強化樹脂を含む材料によってホイールを構成することにより、強度を確保しつつ、ホイールの軽量化を図れる。しかしながら、近年では、ホイールの強度を確保しつつ、ホイールのさらなる軽量化が望まれている。
本発明は、強度を確保しつつ、より軽量化が可能な構成を有する繊維強化樹脂製ホイールを提供することを目的とする。
一般的に、自動二輪車または自動車の車輪は、タイヤ及びホイールを有し、車両を支持するとともに回転によって駆動力を路面に伝達する。よって、特許文献1にも開示されているように、繊維強化樹脂製ホイールは、該繊維強化樹脂製ホイールを径方向に切断した際の断面(以下、径方向断面という)で見て、前記繊維強化樹脂製ホイールの幅方向(車両の左右方向)にそれぞれ突出した繊維強化樹脂製のリムを有する。すなわち、繊維強化樹脂製ホイールを径方向断面で見て、繊維強化樹脂製のリムは、該繊維強化樹脂製のリムと繊維強化樹脂製のハブとを径方向に連結する繊維強化樹脂製の連結部から左方向または右方向に突出している。
本発明者は、上述のような構成を有する繊維強化樹脂製ホイールにおいて、車両の走行中に前記繊維強化樹脂製ホイールに作用する力について検討した。その検討の中で、本発明者は、例えば車体の旋回中に、車輪に対して斜め方向に力が入力される点に着目した。そして、本発明者は、上述のような力が前記車輪に入力された場合に、繊維強化樹脂製ホイールにおける繊維強化樹脂製の連結部が、車両の左右方向のうち繊維強化樹脂製のリムに前記力が入力される方向に倒れる傾向にあることに気付いた。
前記繊維強化樹脂製の連結部における上述のような変形を抑制するためには、まず、前記繊維強化樹脂製の連結部の剛性を高めることが考えられる。
そこで、本発明者は、まず、繊維強化樹脂製の連結部の幅方向の寸法を大きくすることを考えた。しかしながら、前記繊維強化樹脂製の連結部の寸法を大きくすると、金属よりも軽量な前記繊維強化樹脂製の連結部とはいえ、ホイール全体の重量が増大してしまう。
そのため、本発明者は、前記繊維強化樹脂製の連結部の剛性を確保しつつ前記繊維強化樹脂製の連結部を軽量化可能な構成を検討した。
具体的には、本発明者は、繊維強化樹脂製の連結部を径方向断面で見た場合、左繊維強化樹脂製連結壁及び左リム部を左側部とし、右繊維強化樹脂製連結壁及び右リム部を右側部として、車輪に対して斜め方向に力が入力されたときの左側部及び右側部の変形を検討した。
検討の結果、本発明者は、前記左繊維強化樹脂製連結壁及び前記右繊維強化樹脂製連結壁は、繊維強化樹脂製のハブよりも繊維強化樹脂製のリムに近い領域で変形が顕著であることが分かった。
これに対し、本発明者は、径方向に離れた位置で左側部と右側部とを連結する径方向外側連結部及び径方向内側連結部を設けることにより、繊維強化樹脂製の連結部の幅方向寸法を大きくすることなく変形を抑制できることを見出した。
具体的には、本発明者は、以下のような構成に想到した。
本発明の一実施形態に係る繊維強化樹脂製ホイールは、円環状のリムと、回転中心に位置するハブと、前記リムと前記ハブとを径方向に連結する連結部と、を備えた繊維強化樹脂製ホイールである。前記リムは、径方向の断面において、左右方向の中央よりも左方に位置する左リム部と、前記左右方向の中央よりも右方に位置する右リム部と、を有する。前記連結部は、前記断面において、前記リムの前記左リム部と前記ハブとを径方向に連結し、樹脂が繊維によって強化された繊維強化樹脂を含む左繊維強化樹脂製連結壁と、前記リムの前記右リム部と前記ハブとを径方向に連結し、樹脂が繊維によって強化された繊維強化樹脂を含む右繊維強化樹脂製連結壁と、を有する。前記左リム部と前記左繊維強化樹脂製連結壁とを左側部とし、前記右リム部と前記右繊維強化樹脂製連結壁とを右側部とした場合に、前記左側部と前記右側部との間には、互いに径方向に離れた位置に、前記左右方向に延びて前記左側部と前記右側部とを連結する少なくとも径方向外側連結部及び径方向内側連結部が設けられている。
これにより、車輪に対して斜め方向に力が入力された場合における繊維強化樹脂製ホイールの連結部の変形を抑制できる。すなわち、車両の旋回時等に車輪に対して斜め方向に力が入力された場合、繊維強化樹脂製ホイールの連結部は、車両の左右方向のうち前記力が繊維強化樹脂製ホイールのリムに入力される方向に倒れる。この場合、前記連結部における左繊維強化樹脂製連結壁及び右繊維強化樹脂製連結壁は、前記左右方向に離間するように変形を生じる。これに対し、上述の構成のように、左繊維強化樹脂製連結壁を含む左側部と右繊維強化樹脂製連結壁を含む右側部とを、左右方向に延びる径方向外側連結部及び径方向内側連結部によって、連結することにより、上述のような変形を抑制できる。
しかも、連結部において、左右の連結壁を維強化樹脂製にすることにより、繊維強化樹脂製ホイールの軽量化を図れる。
したがって、繊維強化樹脂製ホイールにおいて、強度を確保しつつ、より軽量化が可能な構成を実現できる。
他の観点によれば、本発明の繊維強化樹脂製ホイールは、以下の構成を含むことが好ましい。前記径方向外側連結部及び前記径方向内側連結部は、前記左側部と前記右側部との間に、前記径方向において前記ハブよりも前記リムに近い位置に設けられている。
これにより、車輪に対して斜め方向に力が入力された場合に、連結部の変形を、径方向外側連結部及び径方向内側連結部によって、より確実に抑制できる。
他の観点によれば、本発明の繊維強化樹脂製ホイールは、以下の構成を含むことが好ましい。前記径方向外側連結部及び前記径方向内側連結部は、前記左側部と前記右側部との間に、前記径方向において前記ハブと前記リムとの中間位置よりも前記リムに近い位置に設けられている。
これにより、車輪に対して斜め方向に力が入力された場合に、連結部の変形を、径方向外側連結部及び径方向内側連結部によって、より確実に抑制できる。
他の観点によれば、本発明の繊維強化樹脂製ホイールは、以下の構成を含むことが好ましい。前記径方向外側連結部は、前記左リム部と前記右リム部とを前記左右方向に連結する。前記径方向内側連結部は、前記左繊維強化樹脂製連結壁と前記右繊維強化樹脂製連結壁とを前記左右方向に連結する。
これにより、車輪に対して斜め方向に力が入力された場合に、左リム部と右リム部とが左右方向に離間するように連結部が変形することを、径方向外側連結部及び径方向内側連結部によって、抑制できる。
他の観点によれば、本発明の繊維強化樹脂製ホイールは、以下の構成を含むことが好ましい。前記径方向内側連結部は、少なくとも、前記左繊維強化樹脂製連結壁から右方向且つ前記径方向に延びる第1斜め方向連結部と、前記右繊維強化樹脂製連結壁から左方向且つ前記径方向に延びる第2斜め方向連結部と、を含む。
これにより、車輪に対して斜め方向に力が入力された場合に、連結部の変形を、径方向内側連結部の第1斜め方向連結部及び第2斜め方向連結部によって、より確実に抑制できる。
他の観点によれば、本発明の繊維強化樹脂製ホイールは、以下の構成を含むことが好ましい。前記径方向における前記径方向外側連結部と前記径方向内側連結部との間に、前記左側部と前記右側部とを連結する補強連結部をさらに備える。
これにより、径方向外側連結部と径方向内側連結部とによって連結される繊維強化樹脂製ホイールの左側部と右側部とを、より強固に連結できる。よって、車輪に対して斜め方向に力が入力された場合に、連結部の変形をより確実に抑制できる。
本明細書で使用される専門用語は、特定の実施例のみを定義する目的で使用されるのであって、前記専門用語によって発明を制限する意図はない。
本明細書で使用される「及び/または」は、一つまたは複数の関連して列挙された構成物の全ての組み合わせを含む。
本明細書において、「含む、備える(including)」「含む、備える(comprising)」または「有する(having)」及びそれらの変形の使用は、記載された特徴、工程、要素、成分、及び/または、それらの等価物の存在を特定するが、ステップ、動作、要素、コンポーネント、及び/または、それらのグループのうちの1つまたは複数を含むことができる。
本明細書において、「取り付けられた」、「接続された」、「結合された」、及び/または、それらの等価物は、広義の意味で使用され、“直接的及び間接的な”取り付け、接続及び結合の両方を包含する。さらに、「接続された」及び「結合された」は、物理的または機械的な接続または結合に限定されず、直接的または間接的な接続または結合を含むことができる。
他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。
一般的に使用される辞書に定義された用語は、関連する技術及び本開示の文脈における意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本明細書で明示的に定義されていない限り、理想的または過度に形式的な意味で解釈されることはない。
本発明の説明においては、いくつもの技術及び工程が開示されていると理解される。これらの各々は、個別の利益を有し、他に開示された技術の1つ以上、または、場合によっては全てと共に使用することもできる。
したがって、明確にするために、本発明の説明では、不要に個々のステップの可能な組み合わせを全て繰り返すことを控える。しかしながら、本明細書及び特許請求の範囲は、そのような組み合わせが全て本発明の範囲内であることを理解して読まれるべきである。
本明細書では、本発明に係る繊維強化樹脂製ホイールの実施形態について説明する。
以下の説明では、本発明の完全な理解を提供するために多数の具体的な例を述べる。しかしながら、当業者は、これらの具体的な例がなくても本発明を実施できることが明らかである。
よって、以下の開示は、本発明の例示として考慮されるべきであり、本発明を以下の図面または説明によって示される特定の実施形態に限定することを意図するものではない。
<繊維強化樹脂製の定義>
本明細書において、繊維強化樹脂製とは、樹脂が繊維によって強化された繊維強化樹脂のみによって部品が構成されている場合だけでなく、繊維強化樹脂に加えて、繊維強化樹脂以外の材料も用いて部品が構成されている場合も含む。
<区画の定義>
本明細書において、区画とは、壁等によって空間が複数に仕切られることを意味する。区画は、壁等によって密閉空間が形成される場合だけでなく、空間として分離されていれば、空間の一部が他の空間と繋がっている場合も含む。
本発明の適用対象は、自動二輪車に限らない。本発明は、三輪車、四輪車など、自動二輪車以外の車両に適用してもよい。
本発明の一実施形態によれば、繊維強化樹脂製の連結部を備えた繊維強化樹脂製ホイールにおいて、強度を確保しつつ、より軽量化が可能な構成を実現できる。
図1は、本発明の実施形態1に係る車両の全体構成の概略を示す左側面図である。 図2は、後輪ホイールの斜視図、及び、該斜視図におけるA−A線断面図である。 図3は、後輪ホイールの概略構成を示す斜視図である。 図4は、図3におけるIV−IV線断面図である。 図5は、後輪タイヤに斜め方向に力が入力された場合に、後輪ホイールのリムが受ける力を模式的に示す図である。 図6は、後輪ホイールが、それぞれ、(a)実施形態1の構成、(b)から(e)の構成を有する場合に、後輪ホイールの変形を模式的に示す図である。 図7は、実施形態2に係る車両の後輪ホイールの概略構成を示す断面図である。 図8は、実施形態3に係る後輪ホイールの概略構成を示す断面図である。 図9は、実施形態4に係る後輪ホイールの概略構成を示す断面図である。 図10は、実施形態4の変形例に係る後輪ホイールの概略構成を示す断面図である。 図11は、実施形態4の変形例に係る後輪ホイールの概略構成を示す断面図である。 図12は、実施形態5に係る後輪ホイールの概略構成を示す断面図である。 図13は、実施形態5の変形例に係る後輪ホイールの概略構成を示す断面図である。 図14は、実施形態5の変形例に係る後輪ホイールの概略構成を示す断面図である。
以下で、実施形態について、図面を参照しながら説明する。各図において、同一部分には同一の符号を付して、その同一部分の説明は繰り返さない。なお、各図中の構成部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各構成部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
以下、図中の矢印Fは、車両の前方向を示す。図中の矢印RRは、車両の後方向を示す。図中の矢印Uは、車両の上方向を示す。図中の矢印Lは、車両の左方向を示す。図中の矢印Rは、車両の右方向を示す。また、以下の説明において前後左右の方向は、それぞれ、車両を運転する乗員から見た場合の前後左右の方向を意味する。
[実施形態1]
<全体構成>
図1は、実施形態1に係る車両1の全体構成の概略を示す左側面図である。車両1は、例えば、自動二輪車であり、車体2と、前輪3と、後輪4とを備える。車体2は、前輪3、後輪4、ハンドル6、シート7及びパワーユニット8等の各構成部品を支持する。本実施形態では、車体2は、フレーム10と、一対のフロントフォーク15と、リアアーム16とを含む。
フレーム10は、ヘッドパイプ11と、メインフレーム12とを有する。ヘッドパイプ11は、車両1の前部に位置し、ハンドル6に接続されたステアリングシャフト(図示省略)を回転可能に支持する。メインフレーム12は、ヘッドパイプ11から車両後方に向かって延びるように、ヘッドパイプ11に接続されている。メインフレーム12には、パワーユニット8等が支持されている。
フレーム10は、金属材料によって構成されていてもよいし、炭素繊維などの繊維によって樹脂が強化された繊維強化樹脂によって構成されていてもよい。
一対のフロントフォーク15は、前輪3の左方及び右方に配置され、前輪3から上方且つ後方に延びている。各フロントフォーク15の上端部は、ハンドル6に接続されている。各フロントフォーク15の下端部は、前輪3を回転可能に支持している。
リアアーム16は、メインフレーム12の後部から後方に伸びている。リアアーム16の前端部は、メインフレーム12の後部に、上下方向に回転可能に接続されている。リアアーム16の後端部は、後輪4を回転可能に支持している。なお、リアアーム16とメインフレーム12とは、リアサスペンション17によって接続されている。
前輪3は、前輪ホイール31と、前輪タイヤ32とを有する。前輪ホイール31は、一対のフロントフォーク15の下端部に、回転可能に支持されている。本実施形態では、前輪ホイール31は、従来と同様、例えば金属製のホイールである。前輪タイヤ32は、前輪ホイール31の外周面上に配置されている。
前輪ホイール31には、回転中心に、前輪ブレーキの一部を構成する前輪ブレーキディスク33が取り付けられている。前輪ブレーキディスク33は、円盤状であり、前輪ホイール31とともに回転する。なお、前輪ブレーキディスク33の外周部には、前輪ブレーキの動作時に前輪ブレーキディスク33を把持する前輪キャリパ34が配置されている。
後輪4は、後輪ホイール41(繊維強化樹脂製ホイール)と、後輪タイヤ42(タイヤ)とを有する。後輪ホイール41は、リアアーム16の後端部に、回転可能に支持されている。本実施形態では、後輪ホイール41は、樹脂が炭素繊維で強化された炭素繊維強化樹脂によって構成されている。後輪タイヤ42は、後輪ホイール41の外周面上に配置されている。
後輪ホイール41にも、回転中心に、後輪ブレーキの一部を構成する後輪ブレーキディスク43が取り付けられている。後輪ブレーキディスク43は、円盤状であり、後輪ホイール41とともに回転する。なお、前輪3と同様、後輪ブレーキディスク43の外周部には、後輪ブレーキの動作時に後輪ブレーキディスク43を把持する後輪キャリパ44が配置されている。
<後輪ホイール>
次に、後輪ホイール41の具体的な構成を、図2から図4を用いて説明する。図2は、後輪ホイール41の斜視図及び後輪ホイール41の断面図である。図2における後輪ホイール41の斜視図は、図3と同様である。同様に、図2における後輪ホイール41の断面図は、図4と同様である。よって、以下では、図3及び図4を参照して、後輪ホイール41の構成について説明する。図3は、後輪ホイール41の概略構成を示す斜視図である。図4は、図3におけるIV−IV線断面図である。
図3及び図4に示すように、後輪ホイール41は、後輪4の回転中心に位置する回転軸Rの軸線方向から見て、円形状である。後輪ホイール41は、前記軸線方向から見て、中心が回転軸Rと一致するように配置されている。なお、後輪4の回転軸Rの軸線方向は、車両1の左右方向と一致している。
後輪ホイール41は、後輪4の回転中心に位置するハブ50と、後輪ホイール41の径方向外周部に位置する円環状のリム60と、リム60の径方向内方に位置し、ハブ50とリム60とを連結する連結部70とを有する。本実施形態の後輪ホイール41は、連結部70が円盤状である、いわゆるディッシュホイールである。
ハブ50は、後輪ホイール41の回転中心に位置する。図4に示すように、ハブ50は、左ハブ部51と、右ハブ部52とを有する。左ハブ部51は、後輪ホイール41の左右方向の中心よりも左方に位置する。右ハブ部52は、前記左右方向の中心よりも右方に位置する。左ハブ部51及び右ハブ部52は、それぞれ、円環状且つ板状であり、厚み方向が前記左右方向に一致するように配置されている。
左ハブ部51には、左側部に左側ハブ接続部材53が接続されている。右ハブ部52には、右側部に右側ハブ接続部材54が接続されている。左側ハブ接続部材53及び右側ハブ接続部材54は、それぞれ円盤状であり、厚み方向が前記左右方向に一致するようにハブ50に取り付けられている。左側ハブ接続部材53及び右側ハブ接続部材54は、ハブ50を挿通する連結パイプ55によって、左右方向に連結されている。連結パイプ55内には、図示しない車軸が挿通している。これにより、ハブ50は、左側ハブ接続部材53、右側ハブ接続部材54及び連結パイプ55を介して、図示しない車軸に回転可能に支持される。
なお、特に図示しないが、右側ハブ接続部材54には、パワーユニットの動力を伝達するチェーンと噛み合うスプロケットが取り付けられている。これにより、パワーユニットの動力がチェーンを介して後輪ホイール41に伝達される。
本実施形態では、左側ハブ接続部材53、右側ハブ接続部材54及び連結パイプ55は、それぞれ、金属製の部材である。
連結部70は、後輪ホイール41の径方向の断面(以下、径方向断面という)で見て、リム60との連結部分における幅がハブ50との連結部分における幅よりも小さい。これにより、連結部70におけるリム60との連結部分の右方に後輪キャリパ44を配置することができる。よって、後輪キャリパ44を後輪4に対して左右方向にコンパクトに配置できる。
詳しくは、連結部70は、左繊維強化樹脂製連結壁71と、右繊維強化樹脂製連結壁72とを有する。左繊維強化樹脂製連結壁71は、左ハブ部51とリム60の後述の左リム部61とを連結する。右繊維強化樹脂製連結壁72は、右ハブ部52とリム60の後述の右リム部62とを連結する。左繊維強化樹脂製連結壁71及び左リム部61は、後輪ホイール41の左側部41aを構成する。右繊維強化樹脂製連結壁72及び右リム部62は、後輪ホイール41の右側部41bを構成する。
左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72は、それぞれ、平面視で円環形状を有する板状であり、前記径方向断面で見て、ハブ50からリム60に向かうほど間隔が狭くなるように設けられている。左繊維強化樹脂製連結壁71と右繊維強化樹脂製連結壁72との間には、空間が形成されている。
具体的には、左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72は、それぞれ、リム60との連結部分に位置するリム側連結壁71a,72aと、ハブ側連結壁71b,72bとを有する。
リム側連結壁71a,72a及びハブ側連結壁71b,72bは、それぞれ、平面視で円環形状を有する板状である。リム側連結壁71a,72aの径方向長さは、それぞれ、前記径方向断面で見て、左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72の径方向長さの半分よりも小さい。リム側連結壁71a,72aは、左右方向に平行に配置されていて、外周部がリム60に連結されている。ハブ側連結壁71b,72bは、ハブ50からリム60に向かって間隔が徐々に小さくなるように設けられている。ハブ側連結壁71b,72bは、内周部がハブ50に連結され、外周部がそれぞれリム側連結壁71a,72aに連結されている。
左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72は、それぞれ、炭素繊維によって樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなど)が強化された炭素繊維強化樹脂によって構成されている。本実施形態では、前記炭素繊維は、厚み方向に複数積層された繊維シートを含む。この繊維シート(繊維)の積層方向は、左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72の厚み方向である。前記繊維シートは、繊維を例えば編んだり固めたりすることによって、シート状(平面状)に形成された部材を意味する。
リム60は、前記径方向断面で見て、後輪ホイール41の左右方向の中央から左右方向に延びている。すなわち、リム60は、前記左右方向の中央から左方且つ前記径方向の外方に延びる左リム部61と、前記左右方向の中央から右方且つ前記径方向の外方に延びる右リム部62とを有する。リム60において、左リム部61及び右リム部62は一体で形成されている。リム60において、左リム部61と右リム部62との接続部分は、前記径方向の内方に凹んでいる。後述するように、左リム部61と右リム部62との接続部分は、径方向外側連結部81を構成する。
左リム部61は、前記径方向断面で見て、連結部70よりも左方に突出している。右リム部62は、前記径方向断面で見て、連結部70よりも右方に突出している。本実施形態では、左リム部61及び右リム部62は、前記径方向断面で見て、左右対称である。
左リム部61及び右リム部62の径方向外方に、後輪タイヤ42が配置される。具体的には、左リム部61及び右リム部62の径方向外周部には、後輪タイヤ42の内周部が接触する。これにより、リム60と後輪タイヤ42との間には、リム60に沿って環状に延びる環状空間Sが形成される。
左リム部61は、左端部に、径方向外方に突出した突出部61aを有する。右リム部62は、右端部に、径方向外方に突出した突出部62aを有する。すなわち、リム60の左右方向の両端部には、突出部61a,62aが位置する。後輪タイヤ42の内周部は、左右方向において、リム60における突出部61aと突出部62aとの間に配置されている。
後輪ホイール41は、炭素繊維によって樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなど)が強化された炭素繊維強化樹脂によって構成されている。本実施形態では、前記炭素繊維は、厚み方向に複数積層された繊維シートを含む。この繊維シート(繊維)の積層方向は、後輪ホイール41を構成する各壁の厚み方向である。前記繊維シートは、繊維を例えば編んだり固めたりすることによって、シート状(平面状)に形成された部材を意味する。
本実施形態では、ハブ50、リム60及び連結部70は、炭素繊維樹脂によって構成されている。また、ハブ50、リム60及び連結部70は、一体で形成されている。
図5に示すように、例えば車両1の旋回時等に後輪タイヤ42が路面の凸部Mに乗り上げた場合、後輪タイヤ42には斜め方向に力が入力される(図5の白抜き矢印)。後輪タイヤ42にこのような力が入力された場合、リム60の左リム部61及び右リム部62のいずれか一方に力が入力される(図5の実線矢印)。図5に示す例では、右リム部62に力が入力される。この場合、右リム部62に連結された右繊維強化樹脂製連結壁72は、右方向に倒れるように変形を生じる。
すなわち、後輪タイヤ42に斜め方向に力が入力された場合、リム60における左リム部61及び右リム部62の一方に力が入力される。これにより、左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72の一方は、左繊維強化樹脂製連結壁71と右繊維強化樹脂製連結壁72とが離れる方向に変形を生じる。
これに対し、図4に示すように、本実施形態では、後輪ホイール41は、左側部41aと右側部41bとの間に設けられ、径方向に離れた位置で左側部41aと右側部41bとを連結する径方向外側連結部81及び径方向内側連結部82を有する。よって、左側部41aと右側部41bとは、径方向の2箇所で、回転軸Rの軸線方向に連結されている。
径方向外側連結部81は、左リム部61と右リム部62とを連結する。すなわち、径方向外側連結部81は、リム60において左リム部61の右端部及び右リム部62の左端部によって構成されている。径方向外側連結部81は、リム60において前記径方向の内方に凹んだ部分に位置する。
径方向内側連結部82は、左繊維強化樹脂製連結壁71と右繊維強化樹脂製連結壁72とを連結する。詳しくは、径方向内側連結部82は、後輪ホイール41の径方向において、左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72の中央よりも外方に設けられている。本実施形態では、径方向内側連結部82は、リム側連結壁71a,72aを連結する。詳しくは、径方向内側連結部82は、左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72において、リム側連結壁71a,72aとハブ側連結壁71b,72bとの連結部分同士を連結する。また、径方向内側連結部82は、前記径方向において、左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72をそれぞれハブ側部分、中央部分及びリム側部分に3等分した場合に、前記リム側部分に設けられている。
これにより、左繊維強化樹脂製連結壁71と右繊維強化樹脂製連結壁72とが離れる方向に変形を生じることを防止できる。したがって、後輪ホイール41の強度を向上できる。
左繊維強化樹脂製連結壁71と右繊維強化樹脂製連結壁72との間に、両者を連結する径方向外側連結部81及び径方向内側連結部82を設けることにより、径方向外側連結部81と径方向内側連結部82との間に、区画空間Pが形成される。すなわち、左繊維強化樹脂製連結壁71、右繊維強化樹脂製連結壁72、径方向外側連結部81及び径方向内側連結部82によって、区画空間Pが形成される。
よって、後輪ホイール41は、リム60と連結部70との接続部分に、区画空間Pを有する。なお、区画空間Pは、後輪ホイール41のリム60の径方向内方に、周方向全周に円環状に形成されていてもよいし、周方向の一部のみに形成されていてもよい。
なお、本実施形態の場合、後輪ホイール41の径方向において、左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72のうち、径方向外側連結部81と径方向内側連結部82との間の部分では、左繊維強化樹脂製連結壁71と右繊維強化樹脂製連結壁72とは平行である。
上述のように、径方向外側連結部81及び径方向内側連結部82によって、左繊維強化樹脂製連結壁71と右繊維強化樹脂製連結壁72とを連結することにより、後輪ホイール41の径方向の断面において、断面係数を大きくすることができる。よって、後輪ホイール41の強度を向上できる。
後輪ホイール41の径方向において、径方向外側連結部81と径方向内側連結部82との間隔は、回転軸Rの軸線方向において、左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72のうち区画空間Pを形成する部分の間隔(前記軸線方向における径方向内側連結部82の長さ)よりも大きい。よって、区画空間Pは、径方向の寸法が左右方向の寸法よりも大きい。これにより、後輪ホイール41の径方向において、区画空間Pを形成する部分の強度を向上することができる。よって、後輪ホイール41の径方向の強度を向上することができる。
上述の径方向外側連結部81及び径方向内側連結部82による後輪ホイール41の強度向上の効果について以下で説明する。
図6に、後輪ホイール41に斜め方向に力が入力された場合の変形の一例を示す。図6には、(a)後輪ホイールが本実施形態の構成を有する場合の変形以外に、比較例として、後輪ホイールが(b)から(e)の構成を有する場合の変形を示す。図6は、後輪ホイールの各構成において、右リム部62に力が入力されるように、図5と同様に斜め方向(図5における実線矢印方向)から力が入力された場合の変形を示す。
なお、図6(b)は、後輪ホイールの径方向において、径方向内側連結部82を左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72の中央部分に設けた場合の後輪ホイールの変形を示す。図6(c)は、後輪ホイールに径方向内側連結部82を設けない場合の後輪ホイールの変形を示す。図6(d)は、後輪ホイールに径方向外側連結部81を設けない場合の後輪ホイールの変形を示す。図6(e)は、後輪ホイールに径方向外側連結部81及び径方向内側連結部82を設けない場合の後輪ホイールの変形を示す。各図において、符号90は、後述のバルブである。
図6に示すように、径方向外側連結部81及び径方向内側連結部82の少なくとも一方が設けられていない後輪ホイール(図6(c)から(e))では、径方向外側連結部81及び径方向内側連結部82の両方が設けられている後輪ホイール(図6(a)、(b))に比べて、左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72の少なくとも一方の左右方向の変形量が大きい。
また、径方向外側連結部81が設けられていない後輪ホイール(図6(d)、(e))では、径方向外側連結部81が設けられている後輪ホイール(図6(a)から(c))に比べて、右繊維強化樹脂製連結壁72における右リム部62側部分の左右方向の変形量が大きい。さらに、径方向内側連結部82が設けられていない後輪ホイール(図6(c)、(e))では、径方向内側連結部82が設けられている後輪ホイール(図6(a)、(b)、(d))に比べて、右繊維強化樹脂製連結壁72における径方向中央部分の左右方向の変形量が大きい。
したがって、径方向外側連結部81及び径方向内側連結部82が設けられた後輪ホイールでは、左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72の変形を抑制できる。よって、径方向外側連結部81及び径方向内側連結部82を設けることによって、後輪ホイール41の連結部70の強度を向上できる。
なお、径方向内側連結部82を、左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72における後輪ホイールの径方向の中央部分に設けた場合(図6(b))には、本実施形態の構成(図6(a))に比べて、左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72において区画空間Pを構成する部分の変形量が大きい。すなわち、本実施形態の構成のように、径方向内側連結部82を、後輪ホイール41の径方向において、左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72の中央部よりもリム60に近い位置に設けることにより、左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72の変形をより抑制できる。したがって、後輪ホイール41の強度をより向上できる。
図4に示すように、径方向外側連結部81には、径方向外側連結部81を径方向に貫通する通気孔81aが設けられている。通気孔81aは、環状空間Sと区画空間Pとを接続する。この通気孔81aは、バルブ90が取り付けられる後述のバルブ取付穴71cよりも小さい。通気孔81aは、リム60を径方向の断面で見て、リム60の左右方向の中央部分に設けられている。
本実施形態では、左繊維強化樹脂製連結壁71において区画空間Pを区画する部分には、左繊維強化樹脂製連結壁71を左右方向に貫通するバルブ取付穴71cが設けられている。バルブ取付穴71cは、区画空間Pと外部とを接続する。バルブ取付穴71cには、バルブ90が取り付けられている。
詳しくは、バルブ90は、バルブ本体91と、カラー92とを有する。バルブ本体91は、カラー92を介してバルブ取付穴71cの周縁部に取り付けられる。カラー92は、例えばアルミ合金などの金属材料によって構成されていて、バルブ取付穴71cの周縁部に接着剤等によって固定されている。カラー92には、バルブ本体91が取り付けられる。すなわち、カラー92は、バルブ本体91を左繊維強化樹脂製連結壁71におけるバルブ取付穴71cの周縁部に取り付けるための取り付け部材として機能する。
上述のように、バルブ90を取り付けるためのバルブ取付穴71cを、後輪タイヤ42とリム60との間の環状空間Sと区画空間Pとを接続する通気孔81aとは別に設けることにより、後輪ホイール41の強度低下を防止できる。すなわち、上述の構成により、リム60の一部を構成する径方向外側連結部81に設けられる通気孔81aを、バルブ90を取り付け可能なサイズにする必要がなくなる。よって、通気孔及びバルブ取付穴の形状、サイズ、位置及び数等の設計自由度を向上できるとともに、リム60の強度低下を防止できる。したがって、後輪ホイール41の強度低下を防止できる。
以上より、本実施形態では、リム60とハブ50とを径方向に連結する連結部70は、左リム部61とハブ50とを径方向に連結し、樹脂が炭素繊維で強化された繊維強化樹脂によって構成された左繊維強化樹脂製連結壁71と、右リム部62とハブ50とを径方向に連結し、樹脂が炭素繊維で強化された炭素繊維強化樹脂によって構成された右繊維強化樹脂製連結壁72と、を有する。左リム部61と左繊維強化樹脂製連結壁71とを左側部41aとし、右リム部62と右繊維強化樹脂製連結壁72とを右側部41bとした場合に、左側部41aと右側部41bとの間には、互いに径方向に離れた位置に、左右方向に延びて左側部41aと右側部41bとを連結する径方向外側連結部81及び径方向内側連結部82が設けられている。
これにより、後輪4に対して斜め方向に力が入力された場合において、後輪ホイール41の連結部70の変形を抑制できる。すなわち、車両1の旋回時等に後輪4に対して斜め方向に力が入力された場合、後輪ホイール41の連結部70は、車両1の左右方向においてリム60に前記力が入力される方向に倒れる。この場合、連結部70における左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72は、前記左右方向に離間するように変形を生じる。これに対し、上述の構成のように、左繊維強化樹脂製連結壁71を含む左側部41aと右繊維強化樹脂製連結壁72を含む右側部41bとを、左右方向に延びる径方向外側連結部81及び径方向内側連結部82によって、連結することにより、上述のような変形を抑制できる。
しかも、連結部70において、左右の連結壁を維強化樹脂製にすることにより、後輪ホイール41の軽量化を図れる。
したがって、後輪ホイール41において、強度を確保しつつ、より軽量化が可能な構成を実現できる。
また、径方向外側連結部81及び径方向内側連結部82は、左側部41aと右側部41bとの間に、後輪ホイール41の径方向においてハブ50よりもリム60に近い位置に設けられている。具体的には、径方向外側連結部81及び径方向内側連結部82は、左側部41aと右側部41bとの間に、後輪ホイール41の径方向においてハブ50とリム60との中間位置よりもリム60に近い位置に設けられている。
これにより、後輪4に対して斜め方向に力が入力された場合に、後輪ホイール41の連結部70の変形を、径方向外側連結部81及び径方向内側連結部82によって、より確実に抑制できる。
さらに、径方向外側連結部81は、左リム部61と右リム部62とを左右方向に連結し、径方向内側連結部82は、左繊維強化樹脂製連結壁71と右繊維強化樹脂製連結壁72とを左右方向に連結する。
これにより、後輪4に対して斜め方向に力が入力された場合に、左リム部61と右リム部62とが左右方向に離間するように連結部70が変形することを、径方向外側連結部81及び径方向内側連結部82によって、抑制できる。
[実施形態2]
図7に、実施形態2に係る後輪ホイール141の断面図を示す。この実施形態2における後輪ホイール141は、径方向内側連結部182の構成が実施形態1の構成とは異なるとともに、区画空間P内に断面楕円形状の円筒補強連結部183(補強連結部)を有する。よって、以下では、実施形態1と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
なお、図7では、バルブ、及び、環状空間Sと区画空間Pとを接続する通気孔等の記載を省略している。図示しないが、バルブは、実施形態1と同様、連結部70の左繊維強化樹脂製連結壁71に、区画空間Pと外部とを接続するように設けられているとともに、通気孔は、実施形態1と同様、環状空間Sと区画空間Pとを接続するように径方向外側連結部81に設けられている。また、図7では、タイヤの図示も省略している。図7における図示の省略は、以下の各実施形態における図についても同様である。
図7に示すように、後輪ホイール141における左側部41aと右側部41bとの間には、径方向外側連結部81及び径方向内側連結部182が、左側部41aと右側部41bとを連結するように設けられている。
径方向内側連結部182は、左繊維強化樹脂製連結壁71と右繊維強化樹脂製連結壁72とを連結する。径方向内側連結部182は、後輪ホイール41の径方向において、左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72に、図示しないハブよりもリム60に近い位置に設けられている。径方向内側連結部182は、左繊維強化樹脂製連結壁71と右繊維強化樹脂製連結壁72との中間に位置する部分が径方向外方に突出した断面半円状である。なお、径方向内側連結部182は、断面直線状、または、左繊維強化樹脂製連結壁71と右繊維強化樹脂製連結壁72との中間に位置する部分が径方向内方に突出した断面半円状など、左繊維強化樹脂製連結壁71と右繊維強化樹脂製連結壁72とを連結可能な形状であれば、どのような形状であってもよい。
径方向外側連結部81、径方向内側連結部182、左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72によって、連結部70に区画空間Pが形成される。
区画空間Pの内方には、径方向外側連結部81、径方向内側連結部182、左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72に接するように、後輪ホイール141を径方向の断面で見て、断面楕円状の円筒補強連結部183が設けられている。円筒補強連結部183は、後輪ホイール141の径方向における径方向外側連結部81と径方向内側連結部182との間に位置し、左側部41aと右側部41bとを連結する。なお、円筒補強連結部183は、前記断面で見て、直線部を含む断面形状であってもよいし、真円状など、楕円以外の断面形状であってもよい。
左繊維強化樹脂製連結壁71、右繊維強化樹脂製連結壁72、左リム部61、右リム部62、径方向外側連結部81、径方向内側連結部182及び円筒補強連結部183は、一体で形成されている。
本実施形態の後輪ホイール141も、炭素繊維によって樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなど)が強化された炭素繊維強化樹脂によって構成されている。本実施形態においても、前記炭素繊維は、厚み方向に複数積層された繊維シートを含む。この繊維シート(繊維)の積層方向は、後輪ホイール141を構成する各壁の厚み方向である。前記繊維シートは、繊維を例えば編んだり固めたりすることによって、シート状(平面状)に形成された部材を意味する。
本実施形態の構成により、区画空間Pを構成する、径方向外側連結部81、径方向内側連結部182、左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72の剛性を、円筒補強連結部183によって向上できる。よって、後輪ホイール141に斜め方向に力が入力された場合に、連結部70の変形を抑制できる。したがって、後輪ホイール141の強度を確保しつつ、後輪ホイール141のより軽量化が可能な構成を実現できる。
[実施形態3]
図8に、実施形態3に係る後輪ホイール241の断面図を示す。この実施形態3における後輪ホイール241は、区画空間P内に、断面八角形状の角筒補強連結部283が設けられている点で、実施形態2の構成とは異なる。よって、以下では、実施形態2と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
図8に示すように、後輪ホイール241における左側部41aと右側部41bとの間には、径方向外側連結部81及び径方向内側連結部282が、左側部41aと右側部41bとを連結するように設けられている。
径方向内側連結部282は、左繊維強化樹脂製連結壁71と右繊維強化樹脂製連結壁72とを連結する。径方向内側連結部282は、後輪ホイール41の径方向において、左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72に、図示しないハブよりもリム60に近い位置に設けられている。径方向内側連結部282は、左端部及び右端部が、左右方向の中央部分よりも後輪ホイール241の径方向内方に位置する。すなわち、径方向内側連結部282は、左右方向の中央部分が左右方向に延びる直線状であり、左端部及び右端部が後輪ホイール241の径方向内方に曲がって延びている。
なお、径方向内側連結部282は、左繊維強化樹脂製連結壁71と右繊維強化樹脂製連結壁72との中間が径方向外方に突出する断面半円状、または、左繊維強化樹脂製連結壁71と右繊維強化樹脂製連結壁72との中間が径方向内方に突出する断面半円状など、左繊維強化樹脂製連結壁71と右繊維強化樹脂製連結壁72とを連結可能な形状であれば、どのような形状であってもよい。
径方向外側連結部81、径方向内側連結部282、左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72によって、連結部70に区画空間Pが形成される。
区画空間Pの内方には、径方向外側連結部81、径方向内側連結部282、左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72に接するように、後輪ホイール241を径方向の断面で見て、断面八角形状の角筒補強連結部283(補強連結部)が設けられている。角筒補強連結部283は、後輪ホイール241の径方向における径方向外側連結部81と径方向内側連結部282との間に位置し、左側部41aと右側部41bとを連結する。なお、角筒補強連結部283は、前記断面で見て、八角形状以外の多角形状であってもよい。
左繊維強化樹脂製連結壁71、右繊維強化樹脂製連結壁72、左リム部61、右リム部62、径方向外側連結部81、径方向内側連結部282及び角筒補強連結部283は、一体で形成されている。
本実施形態の後輪ホイール241も、炭素繊維によって樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなど)が強化された炭素繊維強化樹脂によって構成されている。本実施形態においても、前記炭素繊維は、厚み方向に複数積層された繊維シートを含む。この繊維シート(繊維)の積層方向は、後輪ホイール241を構成する各壁の厚み方向である。前記繊維シートは、繊維を例えば編んだり固めたりすることによって、シート状(平面状)に形成された部材を意味する。
本実施形態の構成により、区画空間Pを構成する、径方向外側連結部81、径方向内側連結部282、左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72の剛性を、角筒補強連結部283によって向上できる。よって、後輪ホイール241に斜め方向に力が入力された場合に、連結部70の変形を抑制できる。したがって、後輪ホイール241の強度を確保しつつ、後輪ホイール241のより軽量化が可能な構成を実現できる。
[実施形態4]
図9に、実施形態4に係る後輪ホイール341の断面図を示す。この実施形態4における後輪ホイール341は、区画空間P内に、後輪ホイール341の径方向及び左右方向に延びる第1補強連結部383及び第2補強連結部384を有する点で、実施形態1の構成とは異なる。よって、以下では、実施形態1と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
図9に示すように、左繊維強化樹脂製連結壁71、右繊維強化樹脂製連結壁72、径方向外側連結部81及び径方向内側連結部82によって囲まれる区画空間P内には、後輪ホイール341の径方向及び左右方向に延びる第1補強連結部383及び第2補強連結部384(補強連結部)が設けられている。
第1補強連結部383は、左繊維強化樹脂製連結壁71及び径方向内側連結部82と、右繊維強化樹脂製連結壁72及び径方向外側連結部81とを連結する。第2補強連結部384は、右繊維強化樹脂製連結壁72及び径方向内側連結部82と、左繊維強化樹脂製連結壁71及び径方向外側連結部81とを連結する。すなわち、第1補強連結部383は、左繊維強化樹脂製連結壁71から後輪ホイール341の径方向及び右方向に延びて、左側部41aと右側部41bとを連結する。第2補強連結部384は、右繊維強化樹脂製連結壁72から後輪ホイール341の径方向及び左方向に延びて、右側部41bと左側部41aとを連結する。第1補強連結部383及び第2補強連結部384は、後輪ホイール341の径方向における径方向外側連結部81と径方向内側連結部82との間に位置し、左側部41aと右側部41bとを連結する。
第1補強連結部383と第2補強連結部384とは、後輪ホイール341を径方向に切断した断面で見て、交差し、その交差部分で連結されている。
左繊維強化樹脂製連結壁71、右繊維強化樹脂製連結壁72、左リム部61、右リム部62、径方向外側連結部81、径方向内側連結部82、第1補強連結部383及び第2補強連結部384は、一体で形成されている。
本実施形態の後輪ホイール341も、炭素繊維によって樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなど)が強化された炭素繊維強化樹脂によって構成されている。本実施形態においても、前記炭素繊維は、厚み方向に複数積層された繊維シートを含む。この繊維シート(繊維)の積層方向は、後輪ホイール341を構成する各壁の厚み方向である。前記繊維シートは、繊維を例えば編んだり固めたりすることによって、シート状(平面状)に形成された部材を意味する。
本実施形態の構成により、区画空間Pを構成する、径方向外側連結部81、径方向内側連結部82、左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72の剛性を、第1補強連結部383及び第2補強連結部384によって向上できる。よって、後輪ホイール341に斜め方向に力が入力された場合に、連結部70の変形を抑制できる。したがって、後輪ホイール341の強度を確保しつつ、後輪ホイール341のより軽量化が可能な構成を実現できる。
<変形例>
図10及び図11に、実施形態4の変形例を示す。図10は、実施形態4の変形例に係る後輪ホイール441の断面図である。図11は、実施形態4の変形例に係る後輪ホイール541の断面図である。
図10に示すように、第1補強連結部483(補強連結部)を、左繊維強化樹脂製連結壁71及び径方向内側連結部82と径方向外側連結部81とを連結するように設けてもよい。第2補強連結部484(補強連結部)を、右繊維強化樹脂製連結壁72及び径方向内側連結部82と径方向外側連結部81とを連結するように設けてもよい。
図11に示すように、第1補強連結部583(補強連結部)を、径方向内側連結部82と左繊維強化樹脂製連結壁71及び径方向外側連結部81とを連結するように設けてもよい。第2補強連結部584(補強連結部)を、径方向内側連結部82と右繊維強化樹脂製連結壁72及び径方向外側連結部81とを連結するように設けてもよい。
[実施形態5]
図12に、実施形態5に係る後輪ホイール641の断面図を示す。この実施形態5における後輪ホイール641は、径方向内側連結部として、第1径方向内側連結部682a及び第2径方向内側連結部682bを有する点で、実施形態1の構成とは異なる。よって、以下では、実施形態1と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
図12に示すように、後輪ホイール641は、左繊維強化樹脂製連結壁71と右繊維強化樹脂製連結壁72とを連結する第1径方向内側連結部682a(第1斜め方向連結部)及び第2径方向内側連結部682b(第2斜め方向連結部)を有する。第1径方向内側連結部682aと第2径方向内側連結部682bとは、後輪ホイール641を径方向の断面で見て、交差し、その交差部分で連結されている。
第1径方向内側連結部682aは、左繊維強化樹脂製連結壁71から後輪ホイール641の径方向且つ右方向に延びて、左繊維強化樹脂製連結壁71と右繊維強化樹脂製連結壁72とを連結する。第2径方向内側連結部682bは、右繊維強化樹脂製連結壁72から後輪ホイール641の径方向且つ左方向に延びて、右繊維強化樹脂製連結壁72と左繊維強化樹脂製連結壁71とを連結する。
左繊維強化樹脂製連結壁71、右繊維強化樹脂製連結壁72、径方向外側連結部81、第1径方向内側連結部682a及び第2径方向内側連結部682bによって、区画空間Pが形成される。
本実施形態の後輪ホイール641も、炭素繊維によって樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなど)が強化された炭素繊維強化樹脂によって構成されている。本実施形態においても、前記炭素繊維は、厚み方向に複数積層された繊維シートを含む。この繊維シート(繊維)の積層方向は、後輪ホイール641を構成する各壁の厚み方向である。前記繊維シートは、繊維を例えば編んだり固めたりすることによって、シート状(平面状)に形成された部材を意味する。
本実施形態の構成により、左繊維強化樹脂製連結壁71及び右繊維強化樹脂製連結壁72の剛性を、径方向外側連結部81、第1径方向内側連結部682a及び第2径方向内側連結部682bによって向上できる。よって、後輪ホイール641に斜め方向に力が入力された場合に、連結部70の変形を抑制できる。したがって、後輪ホイール641の強度を確保しつつ、後輪ホイール641のより軽量化が可能な構成を実現できる。
<変形例>
図13及び図14に、実施形態5の変形例を示す。図13は、実施形態5の変形例に係る後輪ホイール741の断面図である。図14は、実施形態5の変形例に係る後輪ホイール841の断面図である。
図13に示すように、第1径方向内側連結部782aを、左繊維強化樹脂製連結壁71と右繊維強化樹脂製連結壁72及び径方向外側連結部81とを連結するように設けてもよい。第2径方向内側連結部782bを、右繊維強化樹脂製連結壁72と左繊維強化樹脂製連結壁71及び径方向外側連結部81とを連結するように設けてもよい。
図14に示すように、第1径方向内側連結部882aを、左繊維強化樹脂製連結壁71と径方向外側連結部81とを連結するように設けてもよい。第2径方向内側連結部882bを、右繊維強化樹脂製連結壁72と径方向外側連結部81とを連結するように設けてもよい。図14に示す構成の場合、第1径方向内側連結部882a及び第2径方向内側連結部882bは、径方向外側連結部81に対して左右方向の同じ位置(図14の例では、左右方向の中央部分)に連結されている。
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
前記各実施形態では、径方向外側連結部81は、左リム部61と右リム部62とを連結する。しかしながら、径方向外側連結部81は、径方向内側連結部82よりも径方向外方に位置していれば、左繊維強化樹脂製連結壁71と右繊維強化樹脂製連結壁72とを連結してもよい。
前記各実施形態では、径方向内側連結部82は、左繊維強化樹脂製連結壁71のリム側連結壁71aと右繊維強化樹脂製連結壁72のリム側連結壁72aとを連結する。しかしながら、径方向内側連結部82は、左繊維強化樹脂製連結壁71のハブ側連結壁71bと右繊維強化樹脂製連結壁72のハブ側連結壁72bとを連結してもよい。
前記各実施形態では、後輪ホイール41,141,241,341,441,541,641,741,841について適用した場合について説明したが、前輪ホイールを繊維強化樹脂によって構成するとともに、前記各実施形態の構成を、前輪ホイールに適用してもよい。
前記各実施形態では、後輪ホイール41,141,241,341,441,541,641,741,841は、連結部70が円盤状である、いわゆるディッシュホイールである。しかしながら、後輪ホイールの連結部は、円盤状であれば、開口等を有していてもよい。
前記各実施形態では、後輪ホイール41,141,241,341,441,541,641,741,841において、左リム部61及び右リム部62は、左右対称の形状を有する。しかしながら、左リム部と右リム部とは左右非対称であってもよい。例えば、後輪ホイールは、径方向の断面で見て、リムにおける左右方向の中央よりも左方または右方に連結部が連結された構成を有していてもよい。
前記各実施形態では、通気孔81aは、後輪ホイール41,141,241,341,441,541,641,741,841に一つ設けられている。しかしながら、通気孔は、後輪ホイールに複数設けられていてもよい。また、通気孔の大きさ及び形状は、どのような大きさ及び形状であってもよい。なお、後輪ホイールにバルブを複数取り付けてもよい。
前記各実施形態では、後輪ホイール41,141,241,341,441,541,641,741,841は、炭素繊維によって樹脂が強化された炭素繊維強化樹脂によって構成されている。しかしながら、後輪ホイールを、炭素繊維以外の繊維(例えば、アラミド繊維、ポリエチレン繊維、ガラス繊維など)によって樹脂が強化された繊維強化樹脂によって構成してもよい。また、前記各実施形態では、後輪ホイール41,141,241,341,441,541,641,741,841は、エポキシ樹脂、ビニルエステル、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなどの樹脂によって構成されている。樹脂は、繊維によって強化可能な樹脂であれば、他の種類の樹脂であってもよい。
また、後輪ホイール41,141,241,341,441,541,641,741,841は、連結部70が繊維強化樹脂製であれば、それら以外の部分、すなわち、ハブ、リム、径方向外側連結部、径方向内側連結部、第1径方向内側連結部及び第2径方向内側連結部、円筒補強連結部、角筒補強連結部、第1補強連結部及び第2補強連結部が、例えば金属材料または樹脂などによって構成されていてもよい。
例えば、リム及び径方向外側連結部が繊維強化樹脂製であり、径方向内側連結部が金属製であってもよい。
また、リム、径方向外側連結部及び径方向内側連結部が金属製であってもよい。
また、リムが金属製であり、径方向外側連結部及び径方向内側連結部が繊維強化樹脂製であってもよい。
また、リム及び径方向外側連結部が金属製であり、径方向内側連結部が繊維強化樹脂製であってもよい。
また、リム及び径方向内側連結部が金属製であり、径方向外側連結部が繊維強化樹脂製であってもよい。
また、リムが繊維強化樹脂製であり、径方向外側連結部及び径方向内側連結部が金属製であってもよい。
さらに、リム及び径方向内側連結部が繊維強化樹脂製であり、径方向外側連結部が金属製であってもよい。
前記各実施形態において、炭素繊維強化樹脂に用いられる炭素繊維は、繊維同士が編まれていてもよいし、編まれていない状態であってもよい。すなわち、炭素繊維は、繊維シートでなくてもよい。また、前記各実施形態では、炭素繊維の繊維シートは、複数、積層されているが、この限りではなく、繊維シートが1枚だけであってもよい。この場合には、前記各実施形態における積層方向は、炭素繊維強化樹脂によって構成された部材の厚み方向に対応する。さらに、前記炭素繊維は、所定長さ(例えば1mm)以上、連続した繊維であってもよいし、不連続繊維であってもよい。
前記各実施形態において、炭素繊維強化樹脂に用いられる繊維シートは、厚み方向に複数、積層された状態で、樹脂によって結合されている。しかしながら、前記炭素繊維強化樹脂は、繊維シートによって強化された炭素繊維強化樹脂層と、発泡合成樹脂を含む発泡樹脂層とが厚み方向に積層された複合材料によって構成されていてもよい。この複合材料は、一対の前記炭素繊維強化樹脂層を有し、それらの炭素繊維強化樹脂層の間に、前記発泡樹脂層が配置された材料である。前記複合材料を用いることにより、炭素繊維強化樹脂層のみを用いる場合に比べて、炭素繊維強化樹脂を含む各部材の軽量化を図れるとともに、前記各部材の厚みを容易に変えることができる。なお、前記発泡樹脂層の前記発泡合成樹脂として、振動を吸収可能な樹脂を用いてもよい。
前記各実施形態では、後輪ホイール41,141,241,341,441,541,641,741,841は一体で形成されている。しかしながら、後輪ホイールは、複数の部材が接着剤またはボルト等によって接続されることによって構成されていてもよい。
前記各実施形態では、区画空間Pは空洞である。しかしながら、区画空間P内に、発泡材料または樹脂材料などが充填されていてもよい。
前記各実施形態では、バルブ90は、バルブ本体91と、カラー92とを有する。しかしながら、バルブは、バルブ取付穴に取り付け可能なゴム部を有していてもよい。この場合には、バルブは、カラーを有していなくてもよい。前記各実施形態において、バルブは、後輪タイヤとリムとの間の環状空間に空気を供給可能な構成であれば、どのような構成を有していてもよい。
前記実施形態1から4では、区画空間Pは、径方向の寸法が左右方向の寸法よりも大きい。しかしながら、区画空間は、径方向の寸法が左右方向の寸法と同じであってもよいし、左右方向の寸法が径方向の寸法よりも大きくてもよい。
1 車両
2 車体
3 前輪
4 後輪
31 前輪ホイール
32 前輪タイヤ
41、141、241、341、441、541、641、741、841 後輪ホイール(繊維強化樹脂製ホイール)
41a 左側部
41b 右側部
42 後輪タイヤ(タイヤ)
43 後輪ブレーキディスク
44 後輪キャリパ
50 ハブ
51 左ハブ部
52 右ハブ部
60 リム
61 左リム部
61a 突出部
62 右リム部
62a 突出部
70 連結部
71 左繊維強化樹脂製連結壁
71a リム側連結壁
71b ハブ側連結壁
71c バルブ取付穴
72 右繊維強化樹脂製連結壁
72a リム側連結壁
72b ハブ側連結壁
81 径方向外側連結部
82、182、282 径方向内側連結部
90 バルブ
91 バルブ本体
92 カラー
183 円筒補強部(補強連結部)
283 角筒補強部(補強連結部)
383、483、583 第1補強連結部(補強連結部)
384、484、584 第2補強連結部(補強連結部)
682a 第1径方向内側連結部(第1斜め方向連結部)
682b 第2径方向内側連結部(第2斜め方向連結部)
782a 第1径方向内側連結部(第1斜め方向連結部)
782b 第2径方向内側連結部(第2斜め方向連結部)
882a 第1径方向内側連結部(第1斜め方向連結部)
882b 第2径方向内側連結部(第2斜め方向連結部)
S 環状空間
P 区画空間

Claims (7)

  1. 円環状のリムと、
    回転中心に位置するハブと、
    前記リムと前記ハブとを径方向に連結する連結部と、を備えた繊維強化樹脂製ホイールであって、
    前記リムは、
    径方向の断面において、
    左右方向の中央よりも左方に位置する左リム部と、
    前記左右方向の中央よりも右方に位置する右リム部と、
    を有し、
    前記連結部は、
    前記断面において、
    前記リムの前記左リム部と前記ハブとを径方向に連結し、樹脂が繊維によって強化された繊維強化樹脂を含む左繊維強化樹脂製連結壁と、
    前記リムの前記右リム部と前記ハブとを径方向に連結し、樹脂が繊維によって強化された繊維強化樹脂を含む右繊維強化樹脂製連結壁と、
    を有し、
    前記左リム部と前記左繊維強化樹脂製連結壁とを左側部とし、前記右リム部と前記右繊維強化樹脂製連結壁とを右側部とした場合に、
    前記左側部と前記右側部との間には、互いに径方向に離れた位置に、前記左右方向に延びて前記左側部と前記右側部とを連結する少なくとも径方向外側連結部及び径方向内側連結部が設けられている、繊維強化樹脂製ホイール。
  2. 請求項1に記載の繊維強化樹脂製ホイールにおいて、
    前記径方向外側連結部及び前記径方向内側連結部は、前記左側部と前記右側部との間に、前記径方向において前記ハブよりも前記リムに近い位置に設けられている、繊維強化樹脂製ホイール。
  3. 請求項1に記載の繊維強化樹脂製ホイールにおいて、
    前記径方向外側連結部及び前記径方向内側連結部は、前記左側部と前記右側部との間に、前記径方向において前記ハブと前記リムとの中間位置よりも前記リムに近い位置に設けられている、繊維強化樹脂製ホイール。
  4. 請求項1から3のいずれか一つに記載の繊維強化樹脂製ホイールにおいて、
    前記径方向外側連結部は、前記左リム部と前記右リム部とを前記左右方向に連結し、
    前記径方向内側連結部は、前記左繊維強化樹脂製連結壁と前記右繊維強化樹脂製連結壁とを前記左右方向に連結する、繊維強化樹脂製ホイール。
  5. 請求項4に記載の繊維強化樹脂製ホイールにおいて、
    前記径方向内側連結部は、少なくとも、
    前記左繊維強化樹脂製連結壁から右方向且つ前記径方向に延びる第1斜め方向連結部と、
    前記右繊維強化樹脂製連結壁から左方向且つ前記径方向に延びる第2斜め方向連結部と、
    を含む、繊維強化樹脂製ホイール。
  6. 請求項1から5のいずれか一つに記載の繊維強化樹脂製ホイールにおいて、
    前記径方向における前記径方向外側連結部と前記径方向内側連結部との間に、前記左側部と前記右側部とを連結する補強連結部をさらに備える、繊維強化樹脂製ホイール。
  7. 請求項1から6のいずれか一つに記載の繊維強化樹脂製ホイールを備えた車両。
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