JPWO2018212354A1 - 原液処理装置および原液処理装置の操作方法 - Google Patents
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Abstract
Description
しかも、失われた成分のうち特定の成分を限られた量しか供給できないので、低栄養や易感染性などの問題が生じる可能性もある。
第1発明の原液処理装置の操作方法は、原液を濾過する濾過部材を有する濾過器と、該濾過器によって濾過された濾過液が供給され該濾過液を濃縮して濃縮液を形成する濃縮器と、を備えた、原液処理装置の操作方法であって、前記濾過器が、前記原液が供給される流路と前記濾過部材によって隔離されている内部空間を有する本体部と、該本体部の内部空間と外部とを連通する濾過液排出口と、を備えており、前記本体部の内部空間を外部から気密に隔離した状態で該内部空間に前記濾過液排出口から加圧気体を供給して該内部空間内の気体の圧力を測定することを特徴とする。
第2発明の原液処理装置の操作方法は、第1発明において、前記原液が供給される流路を外部から気密に隔離した状態で、前記原液が供給される流路の圧力と前記濾過器の内部空間内の気体の圧力とを測定し、両圧力を比較することを特徴とする。
第3発明の原液処理装置の操作方法は、第2発明において、前記原液が供給される流路と連通された流路に該流路内に液体の流れを発生させる送液部が設けられており、前記内部空間に前記濾過液排出口から加圧気体を供給している間は、前記原液が供給される流路内から液体を排出する方向に液体が流れるように前記送液部を作動させることを特徴とする。
第4発明の原液処理装置の操作方法は、第2または第3発明において、前記内部空間に前記濾過液排出口から加圧気体を供給している間は、前記原液が供給される流路内の流路の圧力を一定に維持することを特徴とする。
第5発明の原液処理装置の操作方法は、第1、第2、第3または第4発明において、前記濾過器が、前記濾過部材が中空糸膜であって、前記本体部の内部空間が前記中空糸膜を内部に収容する空間であることを特徴とする。
(洗浄)
第6発明の原液処理装置の操作方法は、原液を濾過する濾過部材を有する濾過器と、該濾過器によって濾過された濾過液が供給され該濾過液を濃縮して濃縮液を形成する濃縮器と、を備えた、原液処理装置の操作方法であって、前記濾過器が、前記原液が供給される流路と前記濾過部材によって隔離されている内部空間を有する本体部と、前記本体部の内部空間と液密に分離されかつ前記原液が供給される流路の両端とそれぞれ連通された原液供給口および洗浄液供給口と、を備えており、前記原液供給口と前記洗浄液供給口との間に洗浄液を流すことを特徴とする。
第7発明の原液処理装置の操作方法は、第6発明において、前記濾過器が、前記濾過部材が一端部同士および他端部同士が束ねられた複数本の中空糸膜であり、前記本体部の内部空間が前記中空糸膜を内部に収容する空間であり、前記複数本の中空糸膜の貫通流路の両端にそれぞれ連通されかつ前記本体部の内部空間と液密に隔離された、前記貫通流路よりも断面積が大きい空間である一対のヘッダ部を備えており、各ヘッダ部には、前記原液供給口または前記洗浄液供給口のいずれかが設けられており、前記原液供給口に連通された流路には、該流路内に負圧を発生させる負圧発生部が設けられており、前記原液供給口と前記洗浄液供給口との間に洗浄液を流しつつ、前記負圧発生部を作動させることを特徴とする。
第8発明の原液処理装置の操作方法は、第6または第7発明において、前記濾過器が、前記内部空間と連通された濾過液排出口を備えており、前記濾過液排出口に洗浄液を流しつつ、前記負圧発生部を作動させることを特徴とする。
第9発明の原液処理装置の操作方法は、第8発明において、前記原液処理装置が、濾過濃縮作業時において前記濾過液排出口に連通された流路に設けられた送液部を作動させて前記濾過器から濾過液を排出させるものであり、前記洗浄作業において、前記濾過器の内部空間に前記濾過液排出口を通して洗浄液を押し込むことを特徴とする。
(原液処理装置)
第10発明の原液処理装置は、原液を濃縮して濃縮液を形成する装置であって、前記原液を濾過する濾過部材を有する濾過器と、該濾過器によって濾過された濾過液が供給され、該濾過液を濃縮して前記濃縮液を形成する濃縮器と、前記濾過器に前記原液を供給する原液供給部と、該原液供給部と前記濾過器の原液が供給される流路の一端に連通された原液供給口とを連通する給液流路と、前記濾過器の濾過液排出口と前記濃縮器の濾過液供給口とを連通する濾過液供給流路と、前記濃縮器の濃縮液排出口に接続された濃縮液流路と、前記濃縮器において前記濃縮液と分離された廃液を排出する廃液排出口に接続された廃液流路と、前記濾過器において前記濾過器の原液が供給される流路の他端に連通された濾過器洗浄液供給口に接続された洗浄液供給流路と、前記濾過器の原液供給口に連通された洗浄液回収流路と、前記濾過液供給流路に連通された連結流路と、を備えていることを特徴とする。
第11発明の原液処理装置は、第10発明において、前記濾過液供給流路、前記濃縮液流路、前記洗浄液供給流路および前記連結流路に、各流路における送液を行う送液部が設けられており、前記連結流路が、前記濾過液供給流路に設けられた送液部と前記濾過器との間に接続されていることを特徴とする。
第12発明の原液処理装置は、第10発明において、前記濾過液供給流路、前記濃縮液流路および前記洗浄液供給流路に、各流路における送液を行う送液部が設けられていることを特徴とする。
第13発明の原液処理装置は、第12発明において、前記連結流路が、前記濾過液供給流路に設けられた送液部と前記濃縮器との間に接続されていることを特徴とする。
第14発明の原液処理装置は、第10発明において、前記給液流路、前記洗浄液回収流路、前記濃縮液流路および前記連結流路に、各流路における送液を行う送液部が設けられていることを特徴とする。
第15発明の原液処理装置は、第10から第14発明のいずれかにおいて、前記濾過部材が、軸方向に貫通する貫通流路が形成された中空糸膜であることを特徴とする。
第1発明によれば、原液が供給される流路内に気体を入れないでリークチェックを行うので、リークチェック後の空気抜き作業を確実かつ短時間で実施することができる。
第2発明によれば、原液が供給される流路の内外の圧力を比較してリークチェックを行うので、リークチェックの精度を高めることができる。
第3、第4発明によれば、リークチェックの精度を高めることができる。
第5発明によれば、濾過部材が中空糸膜であってもリークチェック後の空気抜き作業を確実かつ短時間で実施することができる。
(洗浄)
第6発明によれば、一対のポート間に洗浄液を流せば、原液が供給される流路内に直接洗浄液を供給できるので、原液が供給される流路を洗浄する効果を高めることができる。しかも、原液が供給される流路を洗浄できる量の洗浄液を使用すればよいので、使用する洗浄液の量を少なくできる。
第7発明によれば、ヘッダ部に蓄積された大きな固形分等を除去しやすくなる。
第8、第9発明によれば、洗浄効果を高めることができる。
(原液処理装置)
第10発明によれば、各流路に配置された流路に適切に気体や洗浄液を供給すれば、リークチェックおよび流路の洗浄を効果的に行うことができる。
第11発明によれば、濾過器への原液の供給を陰圧によって実施できる。しかも、陽圧で濾過器を洗浄するので原液が供給される流路の詰まりを効果的に解消することができる。
第12、第13発明によれば、濾過器への原液の供給を陰圧によって実施できる。しかも、濾過器の原液が供給される流路の洗浄を効果的に実施することができる。
第14発明によれば、濾過器の原液が供給される流路内の洗浄を効果的に実施することができる。
第15発明によれば、濾過部材が中空糸膜であってもリークチェックおよび流路の洗浄を効果的に行うことができる。
図3に基づいて、本実施形態の原液処理装置1を説明する。
まず、本実施形態の原液処理装置1の概略構成を説明する。
図2に示すように、本実施形態の原液処理装置1の準備洗浄作業では、濃縮液チューブ4の他端に濃縮液バッグCBに代えて洗浄液バッグSBを接続して、廃液チューブ5の他端には廃液バッグDBに代えて洗浄液回収バッグFBを接続する。なお、廃液チューブ5の他端は、廃液バッグDBを接続したままでもよいし、単なるバケツなどに配置してもよい。
また、給液チューブ2の他端にも原液バッグUBに代えて洗浄液回収バッグFBを接続する。なお、給液チューブ2の他端には、廃液バッグDBを接続してもよいし、単なるバケツなどに配置してもよい。
そして、連結チューブ9の他端にも洗浄液回収バッグFBを接続する。なお、連結チューブ9の他端には、廃液バッグDBを接続してもよいし、単なるバケツなどに配置してもよい。
準備洗浄作業が終了すると、濾過濃縮作業が実施される。
一方、給液チューブ2には、洗浄液回収バッグFBに代えて原液バッグUBが接続される。
また、流量調整手段3cによって濾過液供給チューブ3内を液体が流れることができる状態を維持する一方、流量調整手段6cによって洗浄液供給チューブ6内は液体が流れないように閉塞する。加えて、洗浄液回収チューブ送液部7pおよび連結チューブ送液部9pを作動させず、クランプとして機能させる。
なお、本実施形態の原液処理装置1の濾過濃縮作業の途中に、濾過器10の濾過部材(図5では中空糸膜束15の複数本の中空糸膜16、図16では濾過膜17b)を洗浄してもよい。具体的には、図3において、流量調整手段3cによって濾過液供給チューブ3内を液体が流れないように閉塞する。加えて給液チューブ送液部2pの作動を停止し、クランプとして機能させる。一方、流量調整手段6cによって洗浄液供給チューブ6内に液体が流れることができるようにする。
濾過濃縮作業によって得られた濃縮液をさらに濃縮する場合には、再濃縮作業が実施される。
また、流量調整手段3cによって濾過液供給チューブ3内を液体が流れることができる状態を維持する一方、給液チューブ送液部2pおよび洗浄液回収チューブ送液部7pを作動させず、クランプとして機能させる。加えて、流量調整手段6cによって洗浄液供給チューブ6内は液体が流れないように閉塞する。すると、濾過器10には液体が流れない状態となる。
本実施形態の原液処理装置1では、各バッグと濾過器10および濃縮器20を上記のように接続したが、濾過器10が以下のような構造を有しかつ濾過器10に対して各チューブが以下のように接続されていれば、濾過器10の洗浄およびリークチェックを効果的に実施できる。
以下、濾過器10の構成と濾過器10に対する各チューブの接続、および、濾過器10の洗浄およびリークチェックについて説明する。
濾過器10は、例えば、CARTに使用されている腹水濾過器や、血漿交換に使用される血漿分離器、血漿成分分離器などである。この濾過器10は、濾過部材が内部に収容されたものであり、濾過部材によって胸腹水を濾過して、濾過液と細胞等を含む分離液とに分離することができるものである。
図5に示すように、中空糸膜束15は、複数本の中空糸膜16を束ねて構成されたものである。
図5に示すように、本体部11には、外部と気密かつ液密に隔離された空間である内部空間12hを有する胴部12を備えている。この胴部12の内部空間12は、後述するポートのみで外部と連通されるように形成されており、上述した中空糸膜束15を内部に収容している。この内部空間12は、上述した中空糸膜束15を内部に収容した状態において、複数本の中空糸膜16の貫通流路16hと気密に分離されているが、壁16wを通して両者間を液体が通過できるようになっている。つまり、内部空間12内の液体を貫通流路16hに供給できるし、貫通流路16h内の液体を内部空間12に供給できるようになっている。
また、本体部11には、上述したように、本体部11に形成されている胴部12の内部空間12hおよび一対のヘッダ部13,14と外部を連通するポート11a〜11cが設けられている。
濾過器10は以上のごとき構成を有し、かつ、上記のように本体部11の各ポート11a〜11cに各チューブを介して原液バッグUBや洗浄液バッグSBが連通されている。このため、給液チューブ送液部2pを作動させて原液バッグUBから給液チューブ2と原液供給ポート11aを介して本体部11のヘッダ部13に原液を供給すれば、中空糸膜束15の中空糸膜16の貫通流路16h内に原液が供給されるので、中空糸膜16によって原液が濾過される。つまり、原液に含まれる固形分は中空糸膜16を通過できないので貫通流路16h内に残り、液体分、つまり、濾過液のみが中空糸膜16の壁16wを通過するので、原液を濾過した濾過液を得ることができる。
また、濾過器10の洗浄の際に、洗浄液回収チューブ送液部7pに代えて給液チューブ送液部2pを作動してもよい。この場合、洗浄液とともに中空糸膜16の貫通流路16h内の原液も原液バッグUBに回収できるので、回収された原液を含む洗浄液を再度濾過器に供給するようにすれば、濾過液の回収率の低下を防ぐことができる。
また、濾過器10において、中空糸膜束15の複数の中空糸膜16が折損していたりすれば、中空糸膜束15の複数の中空糸膜16に原液を供給した場合に、原液が濾過されずに内部空間12hに漏れ出してしまう可能性がある。同様に、内部空間12hと一対のヘッダ部13,14の間の気密性や液密性が保たれていない場合も、原液が濾過されずに内部空間12hに漏れ出してしまう可能性がある。このため、原液を処理する前に、濾過器10の漏れを確認すること(リークチェック)が必要になる。本実施形態の原液処理装置1の場合、以下のような方法でリークチェックを実施することができる。
なお、準備洗浄を実施する場合、リークチェック作業は準備洗浄の前に実施する。したがって、以下では、図1に示すように、本実施形態の原液処理装置1を準備洗浄直前の状態としたままリークチェック作業を実施する場合を説明する。
また、連結チューブ9に、連結チューブ9に連通する分岐チューブ9bを設け、この連結チューブ9の分岐チューブ9bにリークチェック作業において加圧気体を供給する加圧気体供給部GSを設けた場合を説明する。なお、この場合には、分岐チューブ9bに分岐チューブ9bを閉塞開放する流量調整手段9cを設ける。
まず、図1に示すように、濾過液供給チューブ3に、濾過液供給チューブ3内の圧力を測定する圧力計P1を設置する。なお、圧力計P1は、リークチェック作業の際に一時的に設置してもよいし、濾過濃縮作業等の際にも常時設置した状態としてもよい。常時設置する場合には、圧力計P1として気圧と液圧の両方を測定できるものを使用する。
上記第一方法では、内部空間12h内の圧力を測定してリークチェックを実施したが、給液チューブ2、洗浄液供給チューブ6、洗浄液回収チューブ7のいずれかに圧力計P2を設置してリークチェックを実施してもよい。つまり、圧力計P1だけでなく、圧力計P2によってもリークを確認してもよい。例えば、図1に示すように、給液チューブ2に圧力計P2を設置する。この場合、不良個所があり貫通流路16h等に加圧気体が流入すれば、圧力計P1の圧力が低下するとともに、圧力計P2の圧力が上昇する。したがって、圧力計P2の圧力によってもリークを確認することができる。
本実施形態の原液処理装置1では、濃縮器20に対する各チューブが以下のように接続されていることが望ましい。以下、濃縮器20の構成と濃縮器20に対する各チューブの接続について説明する。
上述した本実施形態の原液処理装置1では、濾過濃縮の際に、原液を押し込むように濾過器10に供給する構成としているが、濾過器10から原液を吸い出すようにして濾過器10に原液を供給する構成としてもよい。
図6に示すように、濃縮液チューブ4の他端に濃縮液バッグCBに代えて洗浄液バッグSBを接続して、廃液チューブ5の他端には廃液バッグDBに代えて洗浄液回収バッグFBを接続する。なお、廃液チューブ5の他端は、廃液バッグDBを接続したままでもよいし、単なるバケツなどに配置してもよい。
また、給液チューブ2の他端にも原液バッグUBに代えて洗浄液回収バッグFBを接続する。なお、給液チューブ2の他端には、廃液バッグDBを接続してもよいし、単なるバケツなどに配置してもよい。
そして、連結チューブ9の他端にも洗浄液回収バッグFBを接続する。なお、連結チューブ9の他端には、廃液バッグDBを接続してもよいし、単なるバケツなどに配置してもよい。
さらに、洗浄液供給チューブ6の他端には洗浄液バッグSBに代えて洗浄液回収バッグFBを接続し、洗浄液回収チューブ7の他端には洗浄液回収バッグFBに代えて洗浄液バッグSBを接続する。なお、洗浄液供給チューブ6の他端および洗浄液回収チューブ7の他端にも、廃液バッグDBを接続してもよいし、単なるバケツなどに配置してもよい。
準備洗浄作業が終了すると、濾過濃縮作業が実施される。
一方、給液チューブ2の他端には、洗浄液回収バッグFBに代えて原液バッグUBが接続される。
また、流量調整手段2cによって給液チューブ2内を液体が流れることができる状態を維持する一方、流量調整手段9cによって連結チューブ9内は液体が流れないように閉塞する。加えて、洗浄液回収チューブ送液部7pおよび洗浄液供給チューブ送液部6pを作動させず、クランプとして機能させる。
本実施形態の原液処理装置1Bの濾過濃縮作業の途中には、濾過器10の中空糸膜束15の複数本の中空糸膜16を洗浄してもよい。具体的には、図7において、流量調整手段2cによって給液チューブ2内を液体が流れないように閉塞する。加えて濾過液供給チューブ送液部3pおよび濃縮液チューブ送液部4pの作動を停止し、クランプとして機能させる。また、濾過濃縮作業の途中に濾過器洗浄を実施する場合には、準備洗浄作業の終了後、洗浄液供給チューブ6の他端には洗浄液回収バッグFBに代えて洗浄液バッグSBを接続しておき、洗浄液回収チューブ7の他端には洗浄液バッグSBに代えて洗浄液回収バッグFBを接続しておく。
濾過濃縮作業によって得られた濃縮液をさらに濃縮する場合には、再濃縮作業が実施される。
また、流量調整手段9cによって連結チューブ9内を液体が流れることができる状態を維持する一方、洗浄液供給チューブ送液部6pおよび洗浄液回収チューブ送液部7pを作動させず、クランプとして機能させる。加えて、流量調整手段2cによって給液チューブ2内は液体が流れないように閉塞する。すると、濾過器10には液体が流れないような状態となる。
上述した本実施形態の原液処理装置1Bでは、濾過器10の洗浄の際に、洗浄液回収チューブ送液部7pを作動させながら連結チューブ9に接続された洗浄液バッグSBから洗浄液を供給して、中空糸膜16の詰まりを解消している。つまり、陰圧方式を採用して、中空糸膜16外から中空糸膜16内に洗浄液を流すことによって中空糸膜16の詰まりを解消している。
原液処理装置1Cでは、洗浄液回収チューブ7には洗浄液回収チューブ送液部7pに代えて流量調整手段7cを設ける一方、連結チューブ9に連結チューブ送液部9pを設けている。また、洗浄液供給チューブ6の他端には、洗浄液バッグSBに代えて廃液バッグDBが接続されている。そして、連結チューブ送液部9pによって洗浄液を中空糸膜16外から中空糸膜16内に押し込むこと(陽圧)によって中空糸膜16の詰まりを解消している。
さらに、洗浄液供給チューブ6には、洗浄液供給チューブ送液部6pと濾過器10の間に中空糸膜16の貫通流路16h内の圧力を測定する圧力計P2を設置する。
なお、圧力計P1、P2は、リークチェック作業の際に一時的に設置してもよいし、濾過濃縮作業等の際にも常時設置した状態としてもよい。常時設置する場合には、圧力計P1、P2として気圧と液圧の両方を測定できるものを使用する。
原液処理装置1Cにおいて、リークチェックを実施する方法を説明する。
また、リークチェックでは、図9の状態、つまり、濾過洗浄作業が可能な状態から、以下の点を変更する(図10参照)。
給液チューブ2の他端には、原液バッグUBに代えて洗浄液バッグSBを接続する。
洗浄液供給チューブ6の他端には、廃液バッグDBに代えて洗浄液回収バッグFBを接続する。なお、洗浄液供給チューブ6の他端に接続されるバッグは、廃液バッグDBのままでもよいし、単なるバケツなどに配置してもよい。
洗浄液回収チューブ7の他端に接続されるバッグは、洗浄液回収バッグFBのままでもよいし、廃液バッグDBに代えたり単なるバケツなどに配置したりしてもよい。
また、再循環チューブ8の他端を濃縮液バッグCBから外して、洗浄液回収バッグFBに接続して開放端とする。
なお、濾過液供給チューブ3の他端および再循環チューブ8の他端は、廃液バッグDBを接続してもよいし単なるバケツなどに配置してもよい。
濃縮液チューブ4の他端に、濃縮液バッグCBに代えて洗浄液回収バッグFBを接続する。廃液チューブ5の他端に、廃液バッグDBに代えて洗浄液回収バッグFBを接続する。なお、濃縮液チューブ4の他端には、廃液バッグDBを接続してもよいし単なるバケツなどに配置してもよい。また、廃液チューブ5の他端も、廃液バッグDBを接続してもよいし単なるバケツなどに配置してもよい。
上記準備ができると(図10参照)、濾過器10内(中空糸膜16の貫通流路16h内や一対のヘッダ部13,14内、内部空間12h内)に液体が存在している可能性があるときには、以下のようにして、濾過器10内の液体を排出する。
また、再循環チューブ8の他端が洗浄液回収バッグFBに接続されておらず、バケツに配置されている場合、つまり、再循環チューブ8の他端が開放端となっている場合も、同様の方法で、濾過器10の内部空間12h内の液体を洗浄液供給チューブ6に接続されている洗浄液回収バッグFBに回収することができる。つまり、再循環チューブ8の他端が開放端となっている場合、流量調整手段8cを開放して、洗浄液供給チューブ6に設けられている洗浄液供給チューブ送液部6pを上記と同様に作動させる。すると、洗浄液供給チューブ送液部6pが発生する吸引力によって、濾過器10の内部空間12h内の液体を洗浄液供給チューブ6に吸引できるので、洗浄液供給チューブ6に接続されている洗浄液回収バッグFBに回収することができる。
上述したような方法で濾過器10内の液体が排出されると、リークチェックが実施される。
上述した方法以外にも、以下の方法でリークチェックを実施することができる。
図11に示すように、連結チューブ9に加圧気体供給部GSを設けた場合には、以下の方法でリークチェックを実施する。この方法でリークチェックを実施した場合には、不良個所が無ければ、中空糸膜16の貫通流路16h内に気体が入らない。つまり、中空糸膜16の貫通流路16h内に気体を入れないでリークチェックを行うことができるので、リークチェック後の空気抜き作業を確実かつ短時間で実施することができるという利点がある。
給液チューブ2の他端には、原液バッグUBに代えて洗浄液バッグSBを接続する。
洗浄液供給チューブ6の他端には、廃液バッグDBに代えて洗浄液回収バッグFBを接続する。なお、洗浄液供給チューブ6の他端に接続されるバッグは、廃液バッグDBのままでもよいし、単なるバケツなどに配置してもよい。
洗浄液回収チューブ7の他端に接続されるバッグは、洗浄液回収バッグFBのままでもよいし、廃液バッグDBに代えたり単なるバケツなどに配置したりしてもよい。
また、再循環チューブ8の他端を濃縮液バッグCBから外して、洗浄液回収バッグFBに接続して開放端とする。
なお、濾過液供給チューブ3の他端および再循環チューブ8の他端は、廃液バッグDBを接続してもよいし単なるバケツなどに配置してもよい。
濃縮液チューブ4の他端に、濃縮液バッグCBに代えて洗浄液回収バッグFBを接続する。廃液チューブ5の他端に、廃液バッグDBに代えて洗浄液回収バッグFBを接続する。なお、濃縮液チューブ4の他端は、廃液バッグDBを接続してもよいし単なるバケツなどに配置してもよい。また、廃液チューブ5の他端も、廃液バッグDBを接続してもよいし単なるバケツなどに配置してもよい。
上記準備ができると(図11参照)、濾過器10の内部空間12h内に液体が存在している可能性があるときには、以下のようにして、濾過器10の内部空間12h内の液体を排出する。
上述したような方法で濾過器10の本体部11の内部空間12h内の液体が排出されると、リークチェックが実施される。
ついで、分岐チューブ9bに設けられている流量調整手段9cを開放し、加圧気体供給部GSから加圧気体を分岐チューブ9bに供給する。すると、本体部11の胴部12の内部空間12h内に加圧気体が供給され、内部空間12h内の圧力(言い換えれば連結チューブ9および分岐チューブ9b内の圧力)が上昇する。そして、圧力計P1によって測定される内部空間12h内の圧力が一定の圧力以上となると、加圧気体供給部GSによる加圧気体の供給を停止し、流量調整手段9cによって分岐チューブ9bを閉塞する。
上記例では、濾過液供給チューブ3の濃縮器20の濾過液供給口20aに接続されている端部を濾過液供給口20aから外してリークチェックを行う場合を説明した。しかし、リークチェックは、濾過液供給チューブ3を濃縮器20の濾過液供給口20aに接続したまま実施してもよい。この場合、リークチェックが終了した後、すぐに準備洗浄を実施できる。この場合でも、上記例と同様にすればリークチェックを行うことができる。
給液チューブ2の他端には、原液バッグUBに代えて洗浄液バッグSBを接続する。
洗浄液供給チューブ6の他端には、廃液バッグDBに代えて洗浄液回収バッグFBを接続する。なお、洗浄液供給チューブ6の他端に接続されるバッグは、廃液バッグDBのままでもよいし、単なるバケツなどに配置してもよい。
洗浄液回収チューブ7の他端に接続されるバッグは、洗浄液回収バッグFBのままでもよいし、廃液バッグDBに代えたり単なるバケツなどに配置したりしてもよい。
濃縮液チューブ4の他端に、濃縮液バッグCBに代えて洗浄液回収バッグFBを接続する。廃液チューブ5の他端に、廃液バッグDBに代えて洗浄液回収バッグFBを接続する。なお、濃縮液チューブ4の他端は、廃液バッグDBを接続してもよいし単なるバケツなどに配置してもよい。また、廃液チューブ5の他端も、廃液バッグDBを接続してもよいし単なるバケツなどに配置してもよい。
上記準備ができると(図15参照)、濾過器10内(中空糸膜16の貫通流路16h内や一対のヘッダ部13,14内、内部空間12h内)に液体が存在している可能性があるときには、以下のようにして、濾過器10内の液体を排出する。
上述したような方法で濾過器10内の液体が排出されると、リークチェックが実施される。
また、濾過液供給チューブ送液部3pに設けられた圧力計P3の圧力が上昇する場合には、濃縮液チューブ4に設けられた濃縮液チューブ送液部4pによって濃縮器20内から空気を吸引するように作動させる。
図12に示すように、リークチェックが終了すると、準備洗浄作業を実施する。
以下では、図11の状態から準備洗浄を実施する場合を説明する。
例えば、再循環チューブ8及び連結チューブ9を満たす場合には、再循環チューブ8に設けられている流量調整手段8cを開放し、連結チューブ9に設けられている連結チューブ送液部9pを駆動させる。その状態で、連結チューブ9に接続されている洗浄液バッグSBから洗浄液を供給し再循環チューブ8に接続された洗浄液回収バッグFBに洗浄液を回収すれば、再循環チューブ8及び連結チューブ9を洗浄液で満たすことができる。
まず、洗浄液回収チューブ7に接続された洗浄液回収バッグFBを給液チューブ2に接続されている洗浄液バッグSBよりも低い位置に配置する。その状態で、給液チューブ2に設けられている流量調整手段2c及び、洗浄液回収チューブ7に設けられている流量調整手段7cを開放する。すると、給液チューブ2を通して給液チューブ2に接続されている洗浄液バッグSBから洗浄液回収チューブ7に洗浄液が流れるので、洗浄液回収チューブ7に接続された洗浄液回収バッグFBに洗浄液を回収すれば、洗浄液回収チューブ7も洗浄液で満たすことができる。
また、濾過器10の中空糸膜16の貫通通路16h内に加圧気体を供給してリークチェックを行った場合には(つまり、濾過器10の中空糸膜16の貫通通路16h内に加圧気体が存在していれば)、流量調整手段2cを開放した際に、加圧気体が洗浄液バッグSBへと逆流する可能性がある。通常、洗浄液バッグSBは加圧されることを想定していないため、加圧空気の圧力によって損傷してしまう可能性がある。
準備洗浄作業が終了すると、濾過濃縮作業が実施される。
なお、再循環チューブ8も濃縮液チューブ4が接続されている濃縮液バッグCBに接続され、流量調整手段8cによって再循環チューブ8を閉塞する。
本実施形態の原液処理装置1Cの濾過濃縮作業の途中には、濾過器10の中空糸膜束15の複数本の中空糸膜16を洗浄してもよい。具体的には、図13において、流量調整手段2cによって給液チューブ2内を液体が流れないように閉塞する。加えて濾過液供給チューブ送液部3pおよび濃縮液チューブ送液部4pの作動を停止し、クランプとして機能させる。
濾過濃縮作業によって得られた濃縮液をさらに濃縮する場合には、再濃縮作業が実施される。
他の実施形態の原液処理装置1Dは、原液処理装置1Cから、連結チューブ9を濾過液供給チューブ3に接続する位置を変更し、連結チューブ送液部9pに代えて連結チューブ9に流量調整手段9fを設けたものである。
上記説明では、濾過部材が中空糸膜16である場合における濾過器10を使用した場合を代表として説明したが、濾過部材として平板状の濾過膜を積層した濾過部材を使用してもよい。以下では、濾過膜を積層した濾過部材(積層型)の構造について図16に基づいて説明する。
保持部材17aは、濾過膜17bを蛇腹状に折りたたんだ場合、濾過膜17b同士が圧力の影響によって接触し、濾過効率が低下することを防ぐために設けられている部材である。この保持部材17aは折りたたまれた濾過膜17bの間に挿入されている。この保持部材17aは、上記機能を発揮するように設けられていればよく、その素材や形状などはとくに限定されない。保持部材17aを挿入する位置に関しても、図16では空間17f側に配置されているが、空間17h側、空間17f側のいずれに配置してもよい。また、保持部材17aを空間17h側と空間17f側の両方に配置してもよい。濾過器10Bを使用する条件などに合せて、適切な位置に保持部材17aを挿入すればよい。
本体部11には、その外面に4つのポートが設けられている。この4つのポートのうち、2つは空間17hが接している面上に、残り2つは、空間17fが接している面上に設けられている。言い換えれば、2つのポート(図16ではポート11a,11b)は空間17hに連通されており、他の2つのポート(図16ではポート11c,11c)は空間17fに連通されている。空間17hに連通されているポートにおいて、一方が上述した原液供給ポート11aとなり、もう一方が洗浄液供給ポート11bとなる。また、空間17fに連通されている2つのポートが濾過液排出ポート11cとなる。そして、本体部11の各ポート11a〜11cは、濾過器10と同様に、チューブが接続されている。例えば、原液供給ポート11aには給液チューブ2の一端、濾過液排出ポート11cには濾過液供給チューブ3の一端、洗浄液供給ポート11bには洗浄液供給チューブ6の一端が、それぞれ連結されている。
2 給液チューブ
2c 流量調整手段
2p 給液チューブ送液部
3 濾過液供給チューブ
3c 流量調整手段
3p 濾過液供給チューブ送液部
4 濃縮液チューブ
4p 濃縮液チューブ送液部
5 廃液チューブ
5c 流量調整手段
6 洗浄液供給チューブ
6c 流量調整手段
6p 洗浄液供給チューブ送液部
7 洗浄液回収チューブ
7c 流量調整手段
7p 洗浄液回収チューブ送液部
8 再循環チューブ
8c 流量調整手段
9 連結チューブ
9c 流量調整手段
9f 流量調整手段
9p 連結チューブ送液部
10 濾過器
10B 濾過器
11 本体部
11a 原液供給ポート
11b 洗浄液供給ポート
11c 濾過液排出ポート
12 胴部
12h 内部空間
13 ヘッダ部
14 ヘッダ部
15 中空糸膜束
16 中空糸膜
16h 貫通流路
16w 壁
17a 保持部材
17b 濾過膜
17h 空間
17f 空間
20 濃縮器
20a 濾過液供給口
20b 濃縮液排出口
20c 廃液排出口
UB 原液バッグ
CB 濃縮液バッグ
DB 廃液バッグ
SB 洗浄液バッグ
FB 洗浄液回収バッグ
P1 圧力計
P2 圧力計
P3 圧力計
GS 加圧気体供給部
できる原液処理装置および原液処理装置の操作方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0015]
(リークチェック)
第1発明の原液処理装置の操作方法は、原液を濾過する濾過部材を有する濾過器と、該濾過器によって濾過された濾過液が供給され該濾過液を濃縮して濃縮液を形成する濃縮器と、を備えた、原液処理装置のリークチェックをする方法であって、前記濾過器が、前記原液が供給される流路と前記濾過部材によって隔離されている内部空間を有する本体部と、該本体部の内部空間と外部とを連通する濾過液排出口と、を備えており、前記原液が供給される流路内および前記本体部の内部空間に液体が存在しない状態において前記原液が供給される流路および前記本体部の内部空間を外部から気密に隔離した状態とし、前記本体部の内部空間に前記濾過液排出口から加圧気体を供給して、前記原液が供給される流路の圧力と前記濾過器の内部空間内の気体の圧力とを測定し、両圧力を比較することを特徴とする。
第2発明の原液処理装置の操作方法は、第1発明において、前記濾過器の内部空間内の気体の圧力よりも低くなる状態を維持するように前記原液が供給される流路の圧力を調整することを特徴とする。
第3発明の原液処理装置の操作方法は、第1または第2発明において、前記原液が供給される流路と連通された流路に該流路内に液体の流れを発生させる送液部が設けられており、前記内部空間に前記濾過液排出口から加圧気体を供給している間は、前記原液が供給される流路内から液体を排出する方向に液体が流れるように前記送液部を作動させることを特徴とする。
第4発明の原液処理装置の操作方法は、第1、第2または第3発明において、前記内部空間に前記濾過液排出口から加圧気体を供給している間は、前記原液が供給される流路内の流路の圧力を一定に維持することを特徴とする。
第5発明の原液処理装置の操作方法は、第1、第2、第3または第4発明において、前記濾過器が、前記濾過部材が中空糸膜であって、前記本体部の内部空間が前記中空糸膜を内部に収容する空間であることを特徴とする。
(洗浄)
第6発明の原液処理装置の操作方法は、原液を濾過する濾過部材を有する濾過器と、該濾過器によって濾過された濾過液が供給され該濾過液を濃縮して濃縮液を形成する濃縮器と、を備えた、原液処理装置の操作方法であって、前記濾過器が、前記原液が供給される流路と前記濾過部材によって隔離されている内部空間を有する本体部と、前記本体部の内部空間と液密に分離されかつ前記原液が供給される流路の両端とそれぞれ連通された原液供給口および洗浄液供給口と、前記内部空間と連通された濾過液排出口と、を備えており、濾過濃縮作業の際には、前記洗浄液供給口を閉塞した状態で前記原液供給口に原液を供給し、洗浄作業の際には、前記洗浄液供給口を開放して前記原液供給口と前記洗浄液供給口との間に洗浄液を流すことを特徴とする。
第7発明の原液処理装置の操作方法は、第6発明において、前記濾過器が、前記濾過部材が一端部同士および他端部同士が束ねられた複数本の中空糸膜であり、前記本体部の内部空間が前記中空糸膜を内部に収容する空間であり、前記複数本の中空糸膜の貫通流路の両端にそれぞれ連通されかつ前記本体部の内部空間と液密に隔離された、前記貫通流路よりも断面積が大きい空間である一対のヘッダ部を備えており、各ヘッダ部には、前記原液供給口または前記洗浄液供給口のいずれかが設けられており、前記原液供給口に連通された流路には、該流路内に負圧を発生させる負圧発生部が設けられており、洗浄作業の際には、前記原液供給口と前記洗浄液供給口との間に洗浄液を流しつつ、前記負圧発生部を作動させることを特徴とする。
第8発明の原液処理装置の操作方法は、第6または第7発明において、前記濾過器が、前記内部空間と連通された濾過液排出口を備えており、洗浄作業の際には、前記濾過液排出口に洗浄液を流しつつ、前記負圧発生部を作動させることを特徴とする。
第9発明の原液処理装置の操作方法は、第8発明において、前記原液処理装置が、濾過濃縮作業時において前記濾過液排出口に連通された流路に設けられた送液部を作動させて前記濾過器から濾過液を排出させるものであり、洗浄作業の際には、前記濾過器の内部空間に前記濾過液排出口を通して洗浄液を押し込むことを特徴とする。
(原液処理装置)
第10発明の原液処理装置は、原液を濃縮して濃縮液を形成する装置であって、前記原液を濾過する濾過部材を有する濾過器と、該濾過器によって濾過された濾過液が供給され、該濾過液を濃縮して前記濃縮液を形成する濃縮器と、前記濾過器に前記原液を供給する原液供給部と、該原液供給部と前記濾過器の原液が供給される流路の一端に連通された原液供給口とを連通する給液流路と、前記濾過器の濾過液排出口と前記濃縮器の濾過液供給口とを連通する濾過液供給流路と、前記濃縮器の濃縮液排出口に接続された濃縮液流路と、前記濃縮器において前記濃縮液と分離された廃液を排出する廃液排出口に接続された廃液流路と、前記濾過器において前記濾過器の原液が供給される流路の他端に連通された濾過器洗浄液供給口に接続された洗浄液供給流路と、前記濾過器の原液供給口に連通された洗浄液回収流路と、前記濾過液供給流路に連通された連結流路と、を備えており、前記洗浄液供給流路は、濾過濃縮作業の際には前記洗浄液供給口を閉塞し、洗浄作業の際には前記洗浄液供給口を開放するクランプ機能を有していることを特徴とする。
第11発明の原液処理装置は、第10発明において、前記濾過液供給流路、前記濃縮液流路、前記洗浄液供給流路および前記連結流路に、各流路における送液を行う送液部が設けられており、前記連結流路が、前記濾過液供給流路に設けられた送液部と前記濾過器との間に接続されていることを特徴とする。
第12発明の原液処理装置は、第10発明において、前記濾過液供給流路、前記濃縮液流路および前記洗浄液供給流路に、各流路における送液を行う送液部が設けられていることを特徴とする。
第13発明の原液処理装置は、第12発明において、前記連結流路が、前記濾過液供給流路に設けられた送液部と前記濃縮器との間に接続されていることを特徴とする。
第14発明の原液処理装置は、第10発明において、前記給液流路、前記洗浄液回収流路、前記濃縮液流路および前記連結流路に、各流路における送液を行う送液部が設けられていることを特徴とする。
第15発明の原液処理装置は、第10から第14発明のいずれかにおいて、前記濾過部材が、軸方向に貫通する貫通流路が形成された中空糸膜である
ことを特徴とする。
発明の効果
[0016]
(リークチェック)
第1発明によれば、原液が供給される流路内に気体を入れないでリークチェックを行うので、リークチェック後の空気抜き作業を確実かつ短時間で実施することができる。原液が供給される流路の内外の圧力を比較してリークチェックを行うので、リークチェックの精度を高めることができる。
第2発明によれば、リークチェックの精度を高めることができる。
第3、第4発明によれば、リークチェックの精度を高めることができる。
第5発明によれば、濾過部材が中空糸膜であってもリークチェック後の空気抜き作業を確実かつ短時間で実施することができる。
(洗浄)
第6発明によれば、一対のポート間に洗浄液を流せば、原液が供給される流路内に直接洗浄液を供給できるので、原液が供給される流路を洗浄する効果を高めることができる。しかも、原液が供給される流路を洗浄できる量の洗浄液を使用すればよいので、使用する洗浄液の量を少なくできる。
第7発明によれば、ヘッダ部に蓄積された大きな固形分等を除去しやすくなる。
第8、第9発明によれば、洗浄効果を高めることができる。
(原液処理装置)
第10発明によれば、各流路に配置された流路に適切に気体や洗浄液を供給すれば、リークチェックおよび流路の洗浄を効果的に行うことができる。
第11発明によれば、濾過器への原液の供給を陰圧によって実施できる。しかも、陽圧で濾過器を洗浄するので原液が供給される流路の詰まりを効果的に解消することができる。
第12、第13発明によれば、濾過器への原液の供給を陰圧によって実施できる。しかも、濾過器の原液が供給される流路の洗浄を効果的に実施することができる。
Claims (15)
- 原液を濾過する濾過部材を有する濾過器と、該濾過器によって濾過された濾過液が供給され該濾過液を濃縮して濃縮液を形成する濃縮器と、を備えた、原液処理装置の操作方法であって、
前記濾過器が、
前記原液が供給される流路と前記濾過部材によって隔離されている内部空間を有する本体部と、
該本体部の内部空間と外部とを連通する濾過液排出口と、を備えており、
前記本体部の内部空間を外部から気密に隔離した状態で該内部空間に前記濾過液排出口から加圧気体を供給して該内部空間内の気体の圧力を測定する
ことを特徴とする原液処理装置の操作方法。 - 前記原液が供給される流路を外部から気密に隔離した状態で、前記原液が供給される流路の圧力と前記濾過器の内部空間内の気体の圧力とを測定し、両圧力を比較する
ことを特徴とする請求項1記載の原液処理装置の操作方法。 - 前記原液が供給される流路と連通された流路に該流路内に液体の流れを発生させる送液部が設けられており、
前記内部空間に前記濾過液排出口から加圧気体を供給している間は、前記原液が供給される流路内から液体を排出する方向に液体が流れるように前記送液部を作動させる
ことを特徴とする請求項2記載の原液処理装置の操作方法。 - 前記内部空間に前記濾過液排出口から加圧気体を供給している間は、前記原液が供給される流路内の流路の圧力を一定に維持する
ことを特徴とする請求項2または3記載の原液処理装置の操作方法。 - 前記濾過器が、
前記濾過部材が中空糸膜であって、
前記本体部の内部空間が前記中空糸膜を内部に収容する空間である
ことを特徴とする請求項1、2、3、または4記載の原液処理装置の操作方法。 - 原液を濾過する濾過部材を有する濾過器と、該濾過器によって濾過された濾過液が供給され該濾過液を濃縮して濃縮液を形成する濃縮器と、を備えた、原液処理装置の操作方法であって、
前記濾過器が、
前記原液が供給される流路と前記濾過部材によって隔離されている内部空間を有する本体部と、
前記本体部の内部空間と液密に分離されかつ前記原液が供給される流路の両端とそれぞれ連通された原液供給口および洗浄液供給口と、を備えており、
前記原液供給口と前記洗浄液供給口との間に洗浄液を流す
ことを特徴とする原液処理装置の操作方法。 - 前記濾過器が、
前記濾過部材が一端部同士および他端部同士が束ねられた複数本の中空糸膜であり、
前記本体部の内部空間が前記中空糸膜を内部に収容する空間であり、
前記複数本の中空糸膜の貫通流路の両端にそれぞれ連通されかつ前記本体部の内部空間と液密に隔離された、前記貫通流路よりも断面積が大きい空間である一対のヘッダ部を備えており、
各ヘッダ部には、前記原液供給口または前記洗浄液供給口のいずれかが設けられており、
前記原液供給口に連通された流路には、該流路内に負圧を発生させる負圧発生部が設けられており、
前記原液供給口と前記洗浄液供給口との間に洗浄液を流しつつ、前記負圧発生部を作動させる
ことを特徴とする請求項6記載の原液処理装置の操作方法。 - 前記濾過器が、
前記内部空間と連通された濾過液排出口を備えており、
前記濾過液排出口に洗浄液を流しつつ、前記負圧発生部を作動させる
ことを特徴とする請求項6または7記載の原液処理装置の操作方法。 - 前記原液処理装置が、濾過濃縮作業時において前記濾過液排出口に連通された流路に設けられた送液部を作動させて前記濾過器から濾過液を排出させるものであり、
前記洗浄作業において、
前記濾過器の内部空間に前記濾過液排出口を通して洗浄液を押し込む
ことを特徴とする請求項8記載の原液処理装置の操作方法。 - 原液を濃縮して濃縮液を形成する装置であって、
前記原液を濾過する濾過部材を有する濾過器と、
該濾過器によって濾過された濾過液が供給され、該濾過液を濃縮して前記濃縮液を形成する濃縮器と、
前記濾過器に前記原液を供給する原液供給部と、
該原液供給部と前記濾過器の原液が供給される流路の一端に連通された原液供給口とを連通する給液流路と、
前記濾過器の濾過液排出口と前記濃縮器の濾過液供給口とを連通する濾過液供給流路と、
前記濃縮器の濃縮液排出口に接続された濃縮液流路と、
前記濃縮器において前記濃縮液と分離された廃液を排出する廃液排出口に接続された廃液流路と、
前記濾過器において前記濾過器の原液が供給される流路の他端に連通された濾過器洗浄液供給口に接続された洗浄液供給流路と、
前記濾過器の原液供給口に連通された洗浄液回収流路と、
前記濾過液供給流路に連通された連結流路と、を備えている
ことを特徴とする原液処理装置。 - 前記濾過液供給流路、前記濃縮液流路、前記洗浄液供給流路および前記連結流路に、各流路おける送液を行う送液部が設けられており、
前記連結流路が、
前記濾過液供給流路に設けられた送液部と前記濾過器との間に接続されている
ことを特徴とする請求項10記載の原液処理装置。 - 前記濾過液供給流路、前記濃縮液流路および前記洗浄液供給流路に、各流路における送液を行う送液部が設けられている
ことを特徴とする請求項10記載の原液処理装置。 - 前記連結流路が、
前記濾過液供給流路に設けられた送液部と前記濃縮器との間に接続されている
ことを特徴とする請求項12記載の原液処理装置。 - 前記給液流路、前記洗浄液回収流路、前記濃縮液流路および前記連結流路に、各流路における送液を行う送液部が設けられている
ことを特徴とする請求項10記載の原液処理装置。 - 前記濾過部材が、
軸方向に貫通する貫通流路が形成された中空糸膜である
ことを特徴とする請求項10から14のいずれか1項に記載の原液処理装置。
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