JP6667852B2 - 原液処理装置および原液処理装置の操作方法 - Google Patents
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しかも、失われた成分のうち特定の成分を限られた量しか供給できないので、低栄養や易感染性などの問題が生じる可能性もある。
第1発明の原液処理装置の操作方法は、原液を濃縮して濃縮液を形成する装置の使用方法であって、装置が、前記原液を濾過する濾過部材を有する濾過器と、該濾過器によって濾過された濾過液が供給され、該濾過液を濃縮して前記濃縮液を形成する濃縮器と、前記濾過器に前記原液を供給する原液供給部と、該原液供給部と前記濾過器の原液が供給される流路の一端に連通された原液供給口とを連通する給液流路と、前記濾過器の濾過液排出口と前記濃縮器の濾過液供給口とを連通する濾過液供給流路と、前記濃縮器の濃縮液排出口に接続された濃縮液流路と、前記濃縮器において前記濃縮液と分離された廃液を排出する廃液排出口に接続された廃液流路と、前記給液流路に設けられた給液流路送液部と、前記濃縮液流路に設けられた濃縮液流路送液部または前記廃液流路に設けられた廃液流路送液部と、を備えており、前記濾過器の濾過器膜間差圧および/または前記濃縮器の濃縮器膜間差圧に基づいて各流路を流れる液体の送液量を調整し、前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濾過器への原液の送液量を増加させ、濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濾過器への原液の送液量を維持し、前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧より大きい場合には、前記濾過器への原液の送液量を減少させることを特徴とする。
第2発明の原液処理装置の操作方法は、第1発明において、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量を減少または前記廃液流路の廃液の送液量を増加させ、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濃縮液流路の濃縮液または前記廃液流路の送液量を維持し、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧より大きい場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量を増加または前記廃液流路の廃液の送液量を減少させることを特徴とする。
第3発明の原液処理装置の操作方法は、第1発明において、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濾過器への原液の送液量を増加させ、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濾過器への原液の送液量を維持し、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧より大きい場合には、前記濾過器への原液の送液量を減少させることを特徴とする。
<陰圧/陽圧>
第4発明の原液処理装置の操作方法は、原液を濃縮して濃縮液を形成する装置の使用方法であって、装置が、前記原液を濾過する濾過部材を有する濾過器と、該濾過器によって濾過された濾過液が供給され、該濾過液を濃縮して前記濃縮液を形成する濃縮器と、前記濾過器に前記原液を供給する原液供給部と、該原液供給部と前記濾過器の原液が供給される流路の一端に連通された原液供給口とを連通する給液流路と、前記濾過器の濾過液排出口と前記濃縮器の濾過液供給口とを連通する濾過液供給流路と、前記濃縮器の濃縮液排出口に接続された濃縮液流路と、前記濃縮器において前記濃縮液と分離された廃液を排出する廃液排出口に接続された廃液流路と、前記濾過液供給流路に設けられた濾過液供給流路送液部と、前記濃縮液流路に設けられた濃縮液流路送液部または前記廃液流路に設けられた廃液流路送液部と、を備えており、前記濾過器の濾過器膜間差圧および/または前記濃縮器の濃縮器膜間差圧に基づいて各流路を流れる液体の送液量を調整し、前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濃縮器への濾過液の送液量を増加させ、前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濃縮器への濾過液の送液量を維持し、前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧より大きい場合には、前記濃縮器への濾過液の送液量を減少させることを特徴とする。
第5発明の原液処理装置の操作方法は、第4発明において、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量を減少または前記廃液流路の廃液の送液量を増加させ、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濃縮液流路の濃縮液または前記廃液流路の送液量を維持し、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧より大きい場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量を増加または前記廃液流路の廃液の送液量を減少させることを特徴とする。
第6発明の原液処理装置の操作方法は、第4発明において、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濃縮器への濾過液の送液量を増加させ、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濃縮器への濾過液の送液量を維持し、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧より大きい場合には、前記濃縮器への濾過液の送液量を減少させることを特徴とする。
<陰圧/陰圧>
第7発明の原液処理装置の操作方法は、原液を濃縮して濃縮液を形成する装置の使用方法であって、装置が、前記原液を濾過する濾過部材を有する濾過器と、該濾過器によって濾過された濾過液が供給され、該濾過液を濃縮して前記濃縮液を形成する濃縮器と、前記濾過器に前記原液を供給する原液供給部と、該原液供給部と前記濾過器の原液が供給される流路の一端に連通された原液供給口とを連通する給液流路と、前記濾過器の濾過液排出口と前記濃縮器の濾過液供給口とを連通する濾過液供給流路と、前記濃縮器の濃縮液排出口に接続された濃縮液流路と、前記濃縮器において前記濃縮液と分離された廃液を排出する廃液排出口に接続された廃液流路と、前記濃縮液流路に設けられた濃縮液流路送液部と、前記廃液流路に設けられた廃液流路送液部と、を備えており、前記濾過器の濾過器膜間差圧および/または前記濃縮器の濃縮器膜間差圧に基づいて各流路を流れる液体の送液量を調整し、前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濃縮液の送液量および/または前記廃液の送液量を増加させ、前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濃縮液の送液量および/または前記廃液の送液量を維持し、前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧より大きい場合には、前記濃縮液の送液量および/または前記廃液の送液量を減少させることを特徴とする。
第8発明の原液処理装置の操作方法は、第7発明において、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量を減少および/または前記廃液流路の廃液の送液量を増加させ、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量および/または前記廃液流路の廃液の送液量を維持し、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧より大きい場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量を増加および/または前記廃液流路の廃液の送液量を減少させることを特徴とする。
<洗浄>
第9発明の原液処理装置の操作方法は、第1〜第8発明のいずれかにおいて、前記濾過器が、中空な空間を内部に有する本体部と、該本体部の中空な空間内に設けられた中空糸膜と、を備えており、該濾過器は、前記中空糸膜内または前記本体部の中空な空間内に原液が供給されるように配設されており、該濾過器の中空糸膜を洗浄する際に、該濾過器の本体部の中空な空間内または前記中空糸膜内に空気および/または洗浄液が供給される状態で前記中空な空間内または前記中空糸膜内の液体を排出し、または、該濾過器の本体部の中空な空間内および前記中空糸膜内に空気および/または洗浄液が供給される状態で前記中空な空間内および前記中空糸膜内の液体を排出し、その後、前記中空糸膜および前記中空糸膜内を洗浄液が透過するように洗浄液を前記本体部の中空な空間内および/または前記中空糸膜内に供給する、または、前記中空糸膜内を洗浄液が透過するように洗浄液を前記中空糸膜内に供給する、または、前記本体部の中空な空間内を洗浄液が透過するように洗浄液を前記本体部の中空な空間内に供給する
ことを特徴とする。
第10発明の原液処理装置の操作方法は、第9発明において、前記濾過器が、前記中空な空間内および/または前記中空糸膜内の液体を排出する際に、空気および/または洗浄液を加圧して前記中空な空間内および/または前記中空糸膜内に供給する、および/または、前記中空な空間内および/または前記中空糸膜内の液体を陰圧で排出することを特徴とする。
第11発明の原液処理装置の操作方法は、第9または第10発明において、前記濾過器が、空気および/または洗浄液を前記本体部の中空な空間内および/または前記中空糸膜内に供給する際に、空気および/または洗浄液を加圧して前記中空な空間内および/または前記中空糸膜内に供給する、および/または、前記中空な空間内および/または前記中空糸膜内を陰圧にすることを特徴とする。
<原液処理装置>
第12発明の原液処理装置は、原液を濃縮して濃縮液を形成する装置であって、前記原液を濾過する濾過部材を有する濾過器と、該濾過器によって濾過された濾過液が供給され、該濾過液を濃縮して前記濃縮液を形成する濃縮器と、前記濾過器に前記原液を供給する原液供給部と、該原液供給部と前記濾過器の原液が供給される流路の一端に連通された原液供給口とを連通する給液流路と、前記濾過器の濾過液排出口と前記濃縮器の濾過液供給口とを連通する濾過液供給流路と、前記濃縮器の濃縮液排出口に接続された濃縮液流路と、前記濃縮器において前記濃縮液と分離された廃液を排出する廃液排出口に接続された廃液流路と、各流路の送液を行う送液部と、該送液部の作動を制御する制御部と、を備えており、前記送液部が、前記給液流路に設けられた給液流路送液部と、前記濃縮液流路に設けられた濃縮液流路送液部または前記廃液流路に設けられた廃液流路送液部と、を有しており、前記制御部は、前記濾過器の濾過器膜間差圧および/または前記濃縮器の濃縮器膜間差圧に基づいて各送液部の作動を制御するものであり、前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濾過器への原液の送液量が増加するように前記給液流路送液部を作動させ、前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濾過器への原液の送液量を維持するように前記給液流路送液部を作動させ、前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧より大きい場合には、前記濾過器への原液の送液量が減少するように前記給液流路送液部を作動させることを特徴とする。
第13発明の原液処理装置は、第12発明において、前記制御部は、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量が減少または前記廃液流路の廃液の送液量が増加するように前記濃縮液流路送液部または前記廃液流路送液部を作動させ、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量または前記廃液流路の廃液の送液量を維持するように前記濃縮液流路送液部または前記廃液流路送液部を作動させ、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧より大きい場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量が増加または前記廃液流路の廃液の送液量が減少するように前記濃縮液流路送液部または前記廃液流路送液部を作動させることを特徴とする。
第14発明の原液処理装置は、第12発明において、前記制御部は、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濾過器への原液の送液量が増加するように前記給液流路送液部を作動させ、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濾過器への原液の送液量を維持するように前記給液流路送液部を作動させ、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧より大きい場合には、前記濾過器への原液の送液量が減少するように前記給液流路送液部を作動させることを特徴とする。
第15発明の原液処理装置は、原液を濃縮して濃縮液を形成する装置であって、前記原液を濾過する濾過部材を有する濾過器と、該濾過器によって濾過された濾過液が供給され、該濾過液を濃縮して前記濃縮液を形成する濃縮器と、前記濾過器に前記原液を供給する原液供給部と、該原液供給部と前記濾過器の原液が供給される流路の一端に連通された原液供給口とを連通する給液流路と、前記濾過器の濾過液排出口と前記濃縮器の濾過液供給口とを連通する濾過液供給流路と、前記濃縮器の濃縮液排出口に接続された濃縮液流路と、前記濃縮器において前記濃縮液と分離された廃液を排出する廃液排出口に接続された廃液流路と、各流路の送液を行う送液部と、該送液部の作動を制御する制御部と、を備えており、前記送液部が、前記濾過液供給流路に設けられた濾過液供給流路送液部と、前記濃縮液流路に設けられた濃縮液流路送液部または前記廃液流路に設けられた廃液流路送液部と、を有しており、前記制御部は、前記濾過器の濾過器膜間差圧および/または前記濃縮器の濃縮器膜間差圧に基づいて各送液部の作動を制御するものであり、前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濃縮器への濾過液の送液量が増加するように前記濾過液供給流路送液部を作動させ、前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濃縮器への濾過液の送液量を維持するように前記濾過液供給流路送液部を作動させ、前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧より大きい場合には、前記濃縮器への濾過液の送液量が減少するように前記濾過液供給流路送液部を作動させることを特徴とする。
第16発明の原液処理装置は、第15発明において、前記制御部は、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量が減少または前記廃液流路の廃液の送液量が増加するように前記濃縮液流路送液部または前記廃液流路送液部を作動させ、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量または前記廃液流路の廃液の送液量を維持するように前記濃縮液流路送液部または前記廃液流路送液部を作動させ、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧より大きい場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量が増加または前記廃液流路の廃液の送液量が減少するように前記濃縮液流路送液部または前記廃液流路送液部を作動させることを特徴とする。
第17発明の原液処理装置は、第15発明において、前記制御部は、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濃縮器への濾過液の送液量が増加するように前記濾過液供給流路送液部を作動させ、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濃縮器への濾過液の送液量を維持するように前記濾過液供給流路送液部を作動させ、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧より大きい場合には、前記濃縮器への濾過液の送液量が減少するように前記濾過液供給流路送液部を作動させることを特徴とする。
第18発明の原液処理装置は、原液を濃縮して濃縮液を形成する装置であって、前記原液を濾過する濾過部材を有する濾過器と、該濾過器によって濾過された濾過液が供給され、該濾過液を濃縮して前記濃縮液を形成する濃縮器と、前記濾過器に前記原液を供給する原液供給部と、該原液供給部と前記濾過器の原液が供給される流路の一端に連通された原液供給口とを連通する給液流路と、前記濾過器の濾過液排出口と前記濃縮器の濾過液供給口とを連通する濾過液供給流路と、前記濃縮器の濃縮液排出口に接続された濃縮液流路と、前記濃縮器において前記濃縮液と分離された廃液を排出する廃液排出口に接続された廃液流路と、各流路の送液を行う送液部と、該送液部の作動を制御する制御部と、を備えており、前記送液部が、前記濃縮液流路に設けられた濃縮液流路送液部と、前記廃液流路に設けられた廃液流路送液部と、を有しており、前記制御部は、前記濾過器の濾過器膜間差圧および/または前記濃縮器の濃縮器膜間差圧に基づいて各送液部の作動を制御するものであり、前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濃縮液の送液量および/または前記廃液の送液量が増加するように前記濃縮液流路送液部および/または前記廃液流路送液部の作動を調整し、前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濃縮液の送液量および/または前記廃液の送液量を維持するように前記濃縮液流路送液部および/または前記廃液流路送液部の作動を調整し、前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧より大きい場合には、前記濃縮液の送液量および/または前記廃液の送液量が減少するように前記濃縮液流路送液部および/または前記廃液流路送液部の作動を調整することを特徴とする。
第19発明の原液処理装置は、第18発明において、前記制御部は、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量が減少および/または前記廃液流路の廃液の送液量が増加するように前記濃縮液流路送液部および/または前記廃液流路送液部の作動を調整し、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量および/または前記廃液流路の廃液の送液量を維持するように前記濃縮液流路送液部および/または前記廃液流路送液部の作動を調整し、前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧より大きい場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量が増加および/または前記廃液流路の廃液の送液量が減少するように前記濃縮液流路送液部および/または前記廃液流路送液部の作動を調整することを特徴とする。
<陽圧/陽圧>
第1発明によれば、濾過器膜間差圧および濃縮器膜間差圧に基づいて送液部を制御するので、濾過器や濃縮器の能力を効果的に活用でき、さらに原液から濃縮液を生成する時間を短くでき、濃縮効率を向上させることができる。しかも、濾過器の能力を効果的に活用できる。
第2、第3発明によれば、濃縮時間を短縮でき、濃縮効率も高くできる。
<陰圧/陽圧>
第4発明によれば、濾過器膜間差圧および濃縮器膜間差圧に基づいて送液部を制御するので、濾過器や濃縮器の能力を効果的に活用でき、さらに原液から濃縮液を生成する時間を短くでき、濃縮効率を向上させることができる。しかも、濾過器の能力を効果的に活用できる。
第5、第6発明によれば、濃縮時間を短縮でき、濃縮効率も高くできる。
<陰圧/陰圧>
第7発明によれば、濾過器膜間差圧および濃縮器膜間差圧に基づいて送液部を制御するので、濾過器や濃縮器の能力を効果的に活用でき、さらに原液から濃縮液を生成する時間を短くでき、濃縮効率を向上させることができる。しかも、濾過器の能力を効果的に活用できる。
第8発明によれば、濃縮時間を短縮でき、濃縮効率も高くできる。
<洗浄>
第9〜11発明によれば、濾過器を洗浄する際に、濾過器内に存在する濾過液が洗浄によって排出されてしまうことを抑制し、濾過器内に存在する濾過液を濾過器に送り濃縮することによって、濃縮液として回収できる。したがって、原液中に含まれる有効成分の濃縮液中への回収量を多くすることができる。
<原液処理装置>
<陽圧/陽圧>
第12発明によれば、濾過器膜間差圧および濃縮器膜間差圧に基づいて送液部を制御するので、濾過器や濃縮器の能力を効果的に活用でき、さらに原液から濃縮液を生成する時間を短くでき、濃縮効率を向上させることができる。しかも、濾過器の能力を効果的に活用できる。
第13、第14発明によれば、濃縮時間を短縮でき、濃縮効率も高くできる。
<陰圧/陽圧>
第15発明によれば、濾過器膜間差圧および濃縮器膜間差圧に基づいて送液部を制御するので、濾過器や濃縮器の能力を効果的に活用でき、さらに原液から濃縮液を生成する時間を短くでき、濃縮効率を向上させることができる。しかも、濾過器の能力を効果的に活用できる。
第16、第17発明によれば、濃縮時間を短縮でき、濃縮効率も高くできる。
<陰圧/陰圧>
第18発明によれば、濾過器膜間差圧および濃縮器膜間差圧に基づいて送液部を制御するので、濾過器や濃縮器の能力を効果的に活用でき、さらに原液から濃縮液を生成する時間を短くでき、濃縮効率を向上させることができる。しかも、濾過器の能力を効果的に活用できる。
第19発明によれば、濃縮時間を短縮でき、濃縮効率も高くできる。
図13〜図19に基づいて、本実施形態の原液処理装置1を説明する。
図13、図14、図19に示すように、本実施形態の原液処理装置1は、本体部100と、この本体部100に設けられた一対のローラーポンプ110,120と、濾過器10を保持する濾過器保持部101と、濃縮器20を保持する濃縮器保持部102と、チューブホルダー150や各バッグBが吊り下げられる一対の吊り下げ部103,103と、を備えている。
以下では、本実施形態の原液処理装置1の装置各部について説明する。
図13、図14、図19に示すように、本体部100は、その中央部に制御部106を備えている。この制御部106は、一対のローラーポンプ110,120や装置全体の作動を制御する機能を有している。また、制御部106には、装置を操作する操作用パネルと、各種表示が表示される表示パネルと、を兼ねるパネル部106pが設けられている。つまり、パネル部106pから制御部106に指示を与えることによって、作業者が本実施形態の原液処理装置1による処理を指示することができるようになっている。また、制御部106からの指示によってパネル部106pに表示される数値や警告などを確認することによって、作業者が本実施形態の原液処理装置1の状況を把握できるようになっている。
図13、図14、図19に示すように、本体部100の制御部106の両側には、一対のローラーポンプ110,120が設けられている。一対のローラーポンプ110,120は、実質的に同じ構造を有しているので、以下では、ローラーポンプ110について説明する。なお、図15では、ローラーポンプ110を分かりやすくするために、本体部100からローラーポンプ110として機能する部分を取り出した状態を示している。
また、複数のチューブTをローラー116に配置する場合であって、配置するチューブTの径が異なる場合には、各チューブTが配置される位置に応じて、隙間が異なるようになっていてもよい。例えば、ホルダー113の凹み面113aに段差を設けてホルダー113の凹み面113aからローラー116までの距離が異なるようにすれば、各チューブTが配置される位置に応じて隙間を変更することができる。一方、複数のローラー116を設けており各ローラー116で配置するチューブTの径が異なる場合であれば、ローラー116の直径を変更しても、チューブTに合わせて隙間を変更することができる。
ここで、ローラー部115とホルダー113の凹み面113aとの間にチューブTを配置した際に、チューブTが適切な位置に配置されない場合がある。このような状態で駆動源114を作動させた際に、チューブTがローラー部115のローラー116以外と干渉してしまう可能性がある。チューブTがローラー部115のローラー116以外と干渉した場合、送液ができなかったり、チューブTやローラー116が損傷したりする恐れがある。
チューブTを適正な位置に配置する方法として、以下のようなチューブ位置決め部材160を使用することができる。以下のようなチューブ位置決め部材160を使用すれば、ローラー116にチューブTを巻き掛けた際に、チューブTとローラー116とを密着させやすくなるし、2つのローラー116に2本のチューブTをそれぞれ適切に巻き掛け易くなる。
図16および図17に示すように、チューブ位置決め部材160は、一対の保持部材161,161と、連結部材165と、を備えている。
図16および図17に示すように、一対の保持部材161,161は、同じ2本のチューブTを保持するものであり、同じ2本のチューブTにその軸方向において間隔を空けた状態(距離を離した状態)で配置されるものである。この一対の保持部材161,161は同じ構造を有するものであり、ベース部材162とガイド部材163とを組み合わせて形成されている。
図16および図17に示すように、連結部材165は、上述した一対のチューブ保持部161,161を連結するものである。より具体的には、連結部材165は、一対のチューブ保持部161,161をチューブTの軸方向に沿って所定の距離だけ離した状態に維持するために、一対のチューブ保持部161,161間に設けられている。
一方、ローラーポンプ110には、一対のチューブ保持部161,161を収容する一対の収容部を設けておく。具体的には、ローラー部115の回転軸117を含む面を挟む位置に、一対のチューブ保持部161,161を収容する一対の収容部を設けておく。しかも、一対の収容部は、一対のチューブ保持部161,161をそれぞれ一対の収容部に収容すると、チューブTが適正な状態でローラー部115の2つの116,116に巻き掛けられる状態に設けておく。
すると、一対の収容部に一対のチューブ保持部161,161を配置するだけで、2本のチューブTをローラー部115の2つの116,116に適正に巻き掛けることができる。
図13、図14および図19に示すように、一対のローラーポンプ110,120の外方には、それぞれ濾過器保持部101や濃縮器保持部102が設けられている。図13および図14であれば、制御部106の左側に設けられているローラーポンプ110が濾過器保持部101を備えており、制御部106の右側に設けられているローラーポンプ120が濃縮器保持部102を備えている。
図13、図14および図19に示すように、本体部100の背面には、一対の吊り下げ部103,103が設けられている。この一対の吊り下げ部103,103は軸状の部材で形成されており、その軸の基端が本体部100の背面に設けられた一対の取付部100h,100hに着脱可能に取り付けられている。より具体的には、この一対の吊り下げ部103,103の基端を一対の取付部100h,100hに取り付けると一対の吊り下げ部103,103の軸方向がほぼ鉛直になるように、一対の取付部100h,100hが設けられている。
図18に示すように、チューブホルダー150は複数本のチューブTを保持するための部材である。このチューブホルダー150に複数本のチューブTを保持させておけば、図18に示すように、複数本のチューブTを一対の吊り下げ部103,103に吊り下げておくことができる(図19参照)。すると、複数本のチューブTを、本体部100の制御部106や、濾過器10、濃縮器20、一対のローラーポンプ110,120にセットする際に、必要なチューブTだけをチューブホルダー150から外して作業することができる。つまり、複数本のチューブTを装置にセットする際に、すぐに使用しないチューブTを作業者が保持しておく必要がないので、作業者の作業が行いやすくなる。
図18に示すように、チューブホルダー150は、板状の本体部151を備えている。本体部151には、その上端縁151aに連結部152が設けられている。この連結部152は、表裏を貫通する貫通孔152hが形成されており、この貫通孔152hに一対の吊り下げ部103,103のフック部103fを通せば、チューブホルダー150をその上端縁151aが上方を向いた状態で吊り下げ部103に吊り下げることができる。
本体部151の表面151c(第一面)には、チューブTを着脱可能に保持する保持部155が複数設けられている。この保持部155は、上下方向を貫通する貫通孔155hを有する筒状構造を有しており、その前面にスリット状の開口155sが形成されたものである。この保持部155は、その貫通孔155hの開口155sの幅は、チューブTの直径よりも小さくなっている。つまり、開口155sからチューブTを貫通孔155hに押し込めばチューブTを保持部155の貫通孔155hに配置して保持させることができ、チューブTを引っ張ればチューブTを保持部155から取り外すことができるようになっている。
また、連結部152は、本体部151の裏面151d(つまり表面151cと反対側の第二面)側に係合部材153を備えている。この係合部材153は、本体部151の裏面151dに突出した状態となるように設けられており、その一端(上端)に開口153sを有しており、この開口153sと連続する隙間153hを備えている。
また、係合部材153の形状等も上記の形状等に限定されず、上述したような機能を有するような形状であればよい。そして、係合部材153は必ずしも設けなくてもよい。
さらに、上記例では、係合部材153を本体部151の裏面151dに設けた場合を説明したが、係合部材153は本体部151の表面151cに設けてもよいし、本体部151の表面151cと裏面151dの両方に設けてもよい。
本実施形態の原液処理装置1の回路を説明する前に、本実施形態の原液処理装置1で使用する濾過器および濃縮器の一例を説明する。なお、以下では、濾過部材として中空糸膜を使用した濾過器および濃縮器を説明するが、本実施形態の原液処理装置1で使用する濾過器および濃縮器は濾過部材として中空糸膜を使用したものに限定されず、中空糸膜以外の公知の濾過部材を使用した濾過器および濃縮器も使用できる。
濾過器10は、例えば、CARTに使用されている腹水濾過器や、血漿交換に使用される血漿分離器、血漿成分分離器などである。この濾過器10は、濾過部材が内部に収容されたものであり、濾過部材によって胸腹水を濾過して、濾過液と細胞等を含む分離液とに分離することができるものである。
図5に示すように、中空糸膜束15は、複数本の中空糸膜16を束ねて構成されたものである。
図5に示すように、本体部11には、外部と気密かつ液密に隔離された空間である内部空間12hを有する胴部12を備えている。この胴部12の内部空間12は、後述するポートのみで外部と連通されるように形成されており、上述した中空糸膜束15を内部に収容している。この内部空間12は、上述した中空糸膜束15を内部に収容した状態において、複数本の中空糸膜16の貫通流路16hと気密に分離されているが、壁16wを通して両者間を液体が通過できるようになっている。つまり、内部空間12内の液体を貫通流路16hに供給できるし、貫通流路16h内の液体を内部空間12に供給できるようになっている。
また、本体部11には、上述したように、本体部11に形成されている胴部12の内部空間12hおよび一対のヘッダ部13,14と外部を連通するポート11a〜11cが設けられている。
濾過器10は以上のごとき構成を有し、かつ、上記のように本体部11の各ポート11a〜11cに各チューブを介して原液バッグUBや洗浄液バッグSBが連通されている。このため、給液チューブ送液部2pを作動させて原液バッグUBから給液チューブ2と原液供給ポート11aを介して本体部11のヘッダ部13に原液を供給すれば(図1参照)、中空糸膜束15の中空糸膜16の貫通流路16h内に原液が供給されるので、中空糸膜16によって原液が濾過される。つまり、原液に含まれる固形分は中空糸膜16を通過できないので貫通流路16h内に残り、液体分、つまり、濾過液のみが中空糸膜16の壁16wを通過するので、原液を濾過した濾過液を得ることができる。
また、濾過器10の洗浄の際に、洗浄液回収チューブ送液部7pに代えて給液チューブ送液部2pを作動してもよい。この場合、洗浄液とともに中空糸膜16の貫通流路16h内の原液も原液バッグUBに回収できるので、回収された原液を含む洗浄液を再度濾過器10に供給するようにすれば、濾過液の回収率の低下を防ぐことができる。
本実施形態の原液処理装置1では、濃縮器20に対する各チューブが以下のように接続されていることが望ましい。以下、濃縮器20の構成と濃縮器20に対する各チューブの接続について説明する。
つぎに、図1に基づいて、本実施形態の原液処理装置1の回路構成を説明する。
また、各送液部は、上述した制御部によってその作動が制御されているので、以下では、各送液部が制御部によって制御されていることを前提に説明する。
まず、本実施形態の原液処理装置1の概略構成を説明する。
図2に示すように、本実施形態の原液処理装置1の準備洗浄作業では、濃縮液チューブ4の他端に濃縮液バッグCBに代えて洗浄液バッグSBを接続して、廃液チューブ5の他端には廃液バッグDBに代えて洗浄液回収バッグFBを接続する。なお、廃液チューブ5の他端は廃液バッグDBを接続したままでもよいし、廃液チューブ5の他端を単なるバケツなどに配置してもよい。
また、給液チューブ2の他端にも原液バッグUBに代えて洗浄液回収バッグFBを接続する。なお、給液チューブ2の他端には廃液バッグDBを接続してもよいし、給液チューブ2の他端を単なるバケツなどに配置してもよい。
そして、連結チューブ9の他端にも洗浄液回収バッグFBを接続する。なお、連結チューブ9の他端には廃液バッグDBを接続してもよいし、連結チューブ9の他端を単なるバケツなどに配置してもよい。
準備洗浄作業が終了すると、濾過濃縮作業が実施される。
一方、給液チューブ2には、洗浄液回収バッグFBに代えて原液バッグUBが接続される。
また、流量調整手段3cによって濾過液供給チューブ3内を液体が流れることができる状態を維持する一方、流量調整手段6cによって洗浄液供給チューブ6内は液体が流れないように閉塞する。加えて、洗浄液回収チューブ送液部7pおよび連結チューブ送液部9pを作動させず、クランプとして機能させる。
ここで、濾過濃縮作業では、濃縮割合が所定の範囲になるように、給液チューブ送液部2pおよび濃縮液チューブ送液部4pの作動が制御されている。しかし、以下のように、濾過器膜間差圧や濃縮器膜間差圧を利用して、給液チューブ送液部2pおよび濃縮液チューブ送液部4pの作動、つまり、給液チューブ送液部2pおよび濃縮液チューブ送液部4p内の液体の流量を制御してもよい。すると、濾過器10や濃縮器20の能力を有効に活用して、濾過濃縮を行うことができるので、濃縮液を生成するまでの時間を短縮でき、濃縮作業の効率を高くできる。
以下では、濾過器膜間差圧や濃縮器膜間差圧を利用して、給液チューブ送液部2pおよび濃縮液チューブ送液部4pの作動を制御して濾過濃縮する作業を説明する。
また、濃縮器膜間差圧とは、濃縮器20の水分分離部材(中空糸膜等)等の給液側と排液側の差圧を意味している。
濾過器膜間差圧や濃縮器膜間差圧を利用した濾過濃縮作業を行う場合、予め許容差圧を設定する。つまり、濾過器10や濃縮器20に応じて、濾過器10や濃縮器20が許容できる差圧(許容差圧)をそれぞれ設定する。この許容差圧は、所定の幅を有していてもよいし、特定の値に設定してもよい。
さらに、濾過器膜間差圧や濃縮器膜間差圧を利用した濾過濃縮作業を行う場合、予め許容濃縮倍率を設定することが望ましい。つまり、給液チューブ2内の原液の流量に対する濃縮液チューブ4を流れる濃縮液の流量の比率(許容濃縮倍率)を設定することが望ましい。この許容濃縮倍率は、所定の幅を有していてもよいし、特定の値に設定してもよい。かかる許容濃縮倍率は必ずしも設定しなくてもよい。しかし、給液チューブ2内の原液の流量に対する濃縮液チューブ4を流れる濃縮液の流量の比率である濃縮倍率が低下しすぎると、再濃縮処理に時間を要する。したがって、濃縮倍率が低下しすぎることを防止する上では、許容濃縮倍率を設定しておくことが望ましい。
濾過器10への原液の送液量の増加は、濾過器膜間差圧が濾過器10の許容差圧になるまで継続される。そして、濾過器膜間差圧が濾過器10の許容差圧になると、給液チューブ2内の原液の流量を濾過器膜間差圧が濾過器10の許容差圧となった状態の流量に維持するように給液チューブ送液部2pが制御される。一方、濃縮液チューブ送液部4pが操作され、濃縮液チューブ4を流れる濃縮液の流量が調整される。
まず、濃縮器膜間差圧が濃縮器20の設定差圧よりも小さい場合には、濃縮液チューブ送液部4pは、濃縮液バッグCBへの濃縮液の送液量が減少するように作動される。つまり、濃縮液の濃度を高くするように濃縮液チューブ送液部4pの作動が制御される。
そして、濃縮器膜間差圧が濃縮器20の設定差圧になるまで濃縮器20への濃縮液の送液量が増加される。濃縮器膜間差圧が濃縮器20の設定差圧になると、濃縮液チューブ4内の濃縮液の流量を濃縮器膜間差圧が濃縮器20の設定差圧となった状態の流量に維持するように濃縮液チューブ送液部4pが制御される。
やがて、濃縮器20の詰り等によって、濃縮器膜間差圧が濃縮器20の設定差圧よりも大きくなると、濃縮液バッグCBへの濃縮液の送液量が増加するように濃縮液チューブ送液部4pが制御される。なお、濃縮液の送液量が増加すると濃縮倍率が低下するが、許容濃縮倍率を満たしつつ濃縮倍率が低下するように(濃縮液の濃度が低くなるように)濃縮液チューブ送液部4pの作動が制御される。
なお、濃縮器膜間差圧を設定差圧に維持するために濃縮液の送液量を増加させた際に、濃縮倍率が許容濃縮倍率より小さくなってしまう場合には、下記方法(第二方法)で対応することができる。
しかも、上記のように作動すれば、濾過濃縮開始時に濾過器10、濃縮器20および回路内に充填された洗浄液や濾過器10を洗浄した直後の濾過器10および回路内の洗浄液を、濃縮器20の廃液として短時間に除去することが可能となる。つまり、上述したような、開始時および濾過器洗浄直後の洗浄液による濃縮液の希釈を効率的に防ぐことができる。
また、濾過器膜間差圧が許容差圧よりも大きい場合や、濾過器膜間差圧が許容差圧よりも小さい場合、さらに、濾過器10への原液の送液量が濾過器膜間差圧に関係なく一定の場合にも、上記ステップ1〜3を繰り返して、濃縮器20への濃縮液の送液量を調整してもよい。
第一方法では、濃縮器膜間差圧に基づいて濃縮液チューブ4内の濃縮液の流量を調整したが、以下のように、濃縮器膜間差圧に基づいて給液チューブ2内の原液の流量を調整することもできる。
まず、濃縮器膜間差圧が濃縮器20の設定差圧よりも小さい場合には、給液チューブ送液部2pは、濾過器10への原液の送液量が増加するように作動される。つまり、濃縮器20に送られる濾過液の生成量が多くなるように給液チューブ送液部2pの作動が制御される。
そして、濃縮器膜間差圧が濃縮器20の設定差圧になるまで濃縮器20に送られる濾過液の生成量が増加される。そして、濃縮器膜間差圧が濃縮器20の設定差圧になると、給液チューブ2内の原液の流量を濃縮器膜間差圧が濃縮器20の設定差圧となった状態の流量に維持するように給液チューブ送液部2pの作動が制御される。
やがて、濃縮器20の詰り等によって、濃縮器膜間差圧が濃縮器20の設定差圧よりも大きくなると、給液チューブ2内の原液の流量が減少するように給液チューブ送液部2pの作動が制御される。つまり、濃縮器20に送られる濾過液の生成量が少なくなるように給液チューブ送液部2pの作動が制御される。
しかも、上記のように作動すれば、濾過濃縮開始時に濾過器10、濃縮器20および回路内に充填された洗浄液や濾過器10を洗浄した直後の濾過器10および回路内の洗浄液を、濃縮器20の廃液として短時間に除去することが可能となる。つまり、上述したような、開始時および濾過器洗浄直後の洗浄液による濃縮液の希釈を効率的に防ぐことができる。
また、濾過器膜間差圧が許容差圧よりも大きい場合や、濾過器膜間差圧が許容差圧よりも小さい場合、さらに、濾過器10への原液の送液量が濾過器膜間差圧に関係なく一定の場合にも、上記ステップ1〜3を繰り返して、濃縮器20への濃縮液の送液量を調整してもよい。
上述したような濾過濃縮作業を実施していると、濾過器10の詰り等によって、濾過器膜間差圧が濾過器10の許容差圧よりも大きくなる。この場合、給液チューブ送液部2pの作動を制御して給液チューブ2内の原液の流量を減少させれば、濾過器膜間差圧を濾過器10の許容差圧よりも小さくできる。しかし、濾過器10の詰り等がひどくなると、濾過器膜間差圧を濾過器10の許容差圧に維持するために給液チューブ2内の原液の流量が減少し、給液チューブ2内の原液の流量が許容流量よりも小さくなる。かかる状態になると、本実施形態の原液処理装置1の濾過濃縮作業の途中に、濾過器10の洗浄作業が実施される。
一方、上記方法で濾過器洗浄を実施した場合、濾過器10の本体部11の内部空間12h内に残留していた濾過液は洗浄液と混合して排出されてしまう。すると、濾過濃縮によって回収される有効成分の量が減少することになる。
濾過濃縮作業によって得られた濃縮液をさらに濃縮する場合には、再濃縮作業が実施される。
また、流量調整手段3cによって濾過液供給チューブ3内を液体が流れることができる状態を維持する一方、給液チューブ送液部2pおよび洗浄液回収チューブ送液部7pを作動させず、クランプとして機能させる。加えて、流量調整手段6cによって洗浄液供給チューブ6内は液体が流れないように閉塞する。すると、濾過器10には液体が流れない状態となる。
上述した本実施形態の原液処理装置1では、濾過濃縮の際に、原液を押し込むように濾過器10に供給する構成としているが、濾過器10から原液を吸い出すようにして濾過器10に原液を供給する構成としてもよい。
図6に示すように、濃縮液チューブ4の他端に濃縮液バッグCBに代えて洗浄液バッグSBを接続して、廃液チューブ5の他端には廃液バッグDBに代えて洗浄液回収バッグFBを接続する。なお、廃液チューブ5の他端は、廃液バッグDBを接続したままでもよいし、単なるバケツなどに配置してもよい。
また、給液チューブ2の他端にも原液バッグUBに代えて洗浄液回収バッグFBを接続する。なお、給液チューブ2の他端には廃液バッグDBを接続してもよいし、給液チューブ2の他端を単なるバケツなどに配置してもよい。
そして、連結チューブ9の他端にも洗浄液回収バッグFBを接続する。なお、連結チューブ9の他端には廃液バッグDBを接続してもよいし、連結チューブ9の他端を単なるバケツなどに配置してもよい。
さらに、洗浄液供給チューブ6の他端には洗浄液バッグSBに代えて洗浄液回収バッグFBを接続し、洗浄液回収チューブ7の他端には洗浄液回収バッグFBに代えて洗浄液バッグSBを接続する。なお、洗浄液供給チューブ6の他端および洗浄液回収チューブ7の他端にも廃液バッグDBを接続してもよいし、洗浄液供給チューブ6の他端および洗浄液回収チューブ7の他端を単なるバケツなどに配置してもよい。
準備洗浄作業が終了すると、濾過濃縮作業が実施される。
一方、給液チューブ2の他端には、洗浄液回収バッグFBに代えて原液バッグUBが接続される。
また、流量調整手段2cを開放して給液チューブ2内を液体が流れることができる状態を維持する一方、流量調整手段9cによって連結チューブ9内は液体が流れないように閉塞する。加えて、洗浄液回収チューブ送液部7pおよび洗浄液供給チューブ送液部6pを作動させず、クランプとして機能させる。
ここで、濾過濃縮作業では、濃縮割合が所定の範囲になるように、濾過液供給チューブ送液部3pおよび濃縮液チューブ送液部4pの作動が制御されている。しかし、以下のように、濾過器膜間差圧や濃縮器膜間差圧を利用して、濾過液供給チューブ送液部3pおよび濃縮液チューブ送液部4pの作動、つまり、濾過液供給チューブ3および濃縮液チューブ4内の液体の流量を制御してもよい。すると、濾過器10や濃縮器20の能力を有効に活用して、濾過濃縮を行うことができるので、濃縮液を生成するまでの時間を短縮でき、濃縮作業の効率を高くできる。
以下では、濾過器膜間差圧や濃縮器膜間差圧を利用して、濾過液供給チューブ送液部3pおよび濃縮液チューブ送液部4pの作動を制御して濾過濃縮する作業を説明する。
濾過器膜間差圧や濃縮器膜間差圧を利用した濾過濃縮作業を行う場合、予め許容差圧を設定する。つまり、濾過器10や濃縮器20に応じて、濾過器10や濃縮器20が許容できる差圧(許容差圧)をそれぞれ設定する。この許容差圧は、所定の幅を有していてもよいし、特定の値に設定してもよい。
さらに、濾過器膜間差圧や濃縮器膜間差圧を利用した濾過濃縮作業を行う場合、予め許容濃縮倍率を設定することが望ましい。つまり、給液チューブ2内の原液の流量に対する濃縮液チューブ4を流れる濃縮液の流量の比率(許容濃縮倍率)を設定することが望ましい。この許容濃縮倍率は、所定の幅を有していてもよいし、特定の値に設定してもよい。かかる許容濃縮倍率は必ずしも設定しなくてもよい。しかし、給液チューブ2内の原液の流量に対する濃縮液チューブ4を流れる濃縮液の流量の比率である濃縮倍率が低下しすぎると、再濃縮処理に時間を要する。したがって、濃縮倍率が低下しすぎることを防止する上では、許容濃縮倍率を設定しておくことが望ましい。
濃縮器20への濾過液の送液量の増加は、濾過器膜間差圧が濾過器10の許容差圧になるまで継続される。そして、濾過器膜間差圧が濾過器10の許容差圧になると、濃縮器20への濾過液の送液量が濾過器膜間差圧が濾過器10の許容差圧となった状態の流量に維持するように濾過液供給チューブ送液部3pが制御される。一方、濃縮液チューブ送液部4pが操作され、濃縮液チューブ4を流れる濃縮液の流量が調整される。
まず、濃縮器膜間差圧が濃縮器20の設定差圧よりも小さい場合には、濃縮液チューブ送液部4pは、濃縮液バッグCBへの濃縮液の送液量が減少するように作動される。つまり、濃縮液の濃度を高くするように濃縮液チューブ送液部4pの作動が制御される。
そして、濃縮器膜間差圧が濃縮器20の設定差圧になるまで濃縮器20への濃縮液の送液量が増加される。濃縮器膜間差圧が濃縮器20の設定差圧になると、濃縮液チューブ4内の濃縮液の流量が濃縮器膜間差圧が濃縮器20の設定差圧となった状態の流量に維持するように濃縮液チューブ送液部4pが制御される。
やがて、濃縮器20の詰り等によって、濃縮器膜間差圧が濃縮器20の設定差圧よりも大きくなると、濃縮液バッグCBへの濃縮液の送液量が増加するように濃縮液チューブ送液部4pが制御される。なお、濃縮液の送液量が増加すると濃縮倍率が低下するが、許容濃縮倍率を満たしつつ濃縮倍率が低下するように(濃縮液の濃度が低くなるように)濃縮液チューブ送液部4pの作動が制御される。
なお、濃縮器膜間差圧を設定差圧に維持するために濃縮液の送液量を増加させた際に、濃縮倍率が許容濃縮倍率より小さくなってしまう場合には、下記方法(第二方法)で対応することができる。
しかも、上記のように作動すれば、濾過濃縮開始時に濾過器10、濃縮器20および回路内に充填された洗浄液や濾過器10を洗浄した直後の濾過器10および回路内の洗浄液を、濃縮器20の廃液として短時間に除去することが可能となる。つまり、上述したような、開始時および濾過器洗浄直後の洗浄液による濃縮液の希釈を効率的に防ぐことができる。
また、濾過器膜間差圧が許容差圧よりも大きい場合や、濾過器膜間差圧が許容差圧よりも小さい場合、さらに、濾過器10への原液の送液量が濾過器膜間差圧に関係なく一定の場合にも、も、上記ステップ1〜3を繰り返して、濃縮器20への濃縮液の送液量を調整してもよい。
第一方法では、濃縮器膜間差圧に基づいて濃縮液チューブ4内の濃縮液の流量を調整したが、以下のように、濃縮器膜間差圧に基づいて濃縮器20への濾過液の送液量を調整することもできる。
まず、濃縮器膜間差圧が濃縮器20の設定差圧よりも小さい場合には、濾過液供給チューブ送液部3pは、濃縮器20への濾過液の送液量(言い換えれば濾過器10への原液の送液量)が増加するように作動される。つまり、濃縮器20に送られる濾過液の生成量が多くなるように濾過液供給チューブ送液部3pの作動が制御される。
そして、濃縮器膜間差圧が濃縮器20の設定差圧になるまで濃縮器20への濃縮液に送られる濾過液の生成量が増加される。そして、濃縮器膜間差圧が濃縮器20の設定差圧になると、濃縮器20への濾過液の送液量が濃縮器膜間差圧が濃縮器20の設定差圧となった状態の流量に維持するように濾過液供給チューブ送液部3pの作動が制御される。
やがて、濃縮器20の詰り等によって、濃縮器膜間差圧が濃縮器20の設定差圧よりも大きくなると、濃縮器20への濾過液の送液量が減少するように濾過液供給チューブ送液部3pの作動が制御される。つまり、濃縮器20に送られる濾過液の生成量が少なくなるように濾過液供給チューブ送液部3pの作動が制御される。
しかも、上記のように作動すれば、濾過濃縮開始時に濾過器10、濃縮器20および回路内に充填された洗浄液や濾過器10を洗浄した直後の濾過器10および回路内の洗浄液を、濃縮器20の廃液として短時間に除去することが可能となる。つまり、上述したような、開始時および濾過器洗浄直後の洗浄液による濃縮液の希釈を効率的に防ぐことができる。
また、濾過器膜間差圧が許容差圧よりも大きい場合や、濾過器膜間差圧が許容差圧よりも小さい場合、さらに、濾過器10への原液の送液量が濾過器膜間差圧に関係なく一定の場合にも、上記ステップ1〜3を繰り返して、濃縮器20への濃縮液の送液量を調整してもよい。
本実施形態の原液処理装置1Bでも、上述したような濾過濃縮作業を実施していると、濾過器10の詰り等によって、濾過器膜間差圧が濾過器10の許容差圧よりも大きくなる。この場合、給液チューブ2内の原液の流量を減少させれば、濾過器膜間差圧を濾過器10の許容差圧よりも小さくできる。しかし、濾過器10の詰り等がひどくなると、濾過器膜間差圧を濾過器10の許容差圧に維持するために給液チューブ2内の原液の流量が減少し、給液チューブ2内の原液の流量が許容流量よりも小さくなる。かかる状態になると、本実施形態の原液処理装置1の濾過濃縮作業の途中に、濾過器10の洗浄作業が実施される。
一方、上記方法で濾過器洗浄を実施した場合、濾過器10の本体部11の内部空間12h内に残留していた濾過液は洗浄液と混合して排出されてしまう。すると、濾過濃縮によって回収される有効成分の量が減少することになる。
濾過濃縮作業によって得られた濃縮液をさらに濃縮する場合には、再濃縮作業が実施される。
また、流量調整手段9cによって連結チューブ9内を液体が流れることができる状態を維持する一方、洗浄液供給チューブ送液部6pおよび洗浄液回収チューブ送液部7pを作動させず、クランプとして機能させる。加えて、流量調整手段2cによって給液チューブ2内は液体が流れないように閉塞する。すると、濾過器10には液体が流れないような状態となる。
上述した本実施形態の原液処理装置1Bでは、濾過液供給チューブ3に濾過液供給チューブ送液部3pを設けて、濾過濃縮の際に、濾過器10から原液を吸い出すようにしている。かかる構成とする場合、濾過液供給チューブ3に濾過液供給チューブ送液部3pを設ける代わりに、廃液チューブ5に廃液チューブ送液部5pを設けることもできる(図12参照)。
図10に示すように、濃縮液チューブ4の他端に濃縮液バッグCBに代えて洗浄液バッグSBを接続して、廃液チューブ5の他端には廃液バッグDBに代えて洗浄液回収バッグFBを接続する。なお、廃液チューブ5の他端は、廃液バッグDBを接続したままでもよいし、単なるバケツなどに配置してもよい。
また、給液チューブ2の他端にも原液バッグUBに代えて洗浄液回収バッグFBを接続する。なお、給液チューブ2の他端には廃液バッグDBを接続してもよいし、給液チューブ2の他端を単なるバケツなどに配置してもよい。
そして、連結チューブ9の他端にも洗浄液回収バッグFBを接続する。なお、連結チューブ9の他端には廃液バッグDBを接続してもよいし、連結チューブ9の他端を単なるバケツなどに配置してもよい。
さらに、洗浄液供給チューブ6の他端には洗浄液バッグSBに代えて洗浄液回収バッグFBを接続し、洗浄液回収チューブ7の他端には洗浄液回収バッグFBに代えて洗浄液バッグSBを接続する。なお、洗浄液供給チューブ6の他端および洗浄液回収チューブ7の他端にも廃液バッグDBを接続してもよいし、洗浄液供給チューブ6の他端および洗浄液回収チューブ7の他端を単なるバケツなどに配置してもよい。
準備洗浄作業が終了すると、濾過濃縮作業が実施される。
一方、給液チューブ2の他端には、洗浄液回収バッグFBに代えて原液バッグUBが接続される。
また、流量調整手段2cを開放して給液チューブ2内を液体が流れることができる状態を維持する一方、流量調整手段9cによって連結チューブ9内は液体が流れないように閉塞する。加えて、洗浄液回収チューブ送液部7pおよび洗浄液供給チューブ送液部6pを作動させず、クランプとして機能させる。
ここで、濾過濃縮作業では、濃縮割合が所定の範囲になるように、濃縮液チューブ送液部4pおよび廃液チューブ送液部5pの作動が制御されている。しかし、以下のように、濾過器膜間差圧や濃縮器膜間差圧を利用して、濃縮液チューブ送液部4pおよび廃液チューブ送液部5pの作動、つまり、濃縮液チューブ4および廃液チューブ5内の液体の流量を制御してもよい。すると、濾過器10や濃縮器20の能力を有効に活用して、濾過濃縮を行うことができるので、濃縮液を生成するまでの時間を短縮でき、濃縮作業の効率を高くできる。
以下では、濾過器膜間差圧や濃縮器膜間差圧を利用して、濃縮液チューブ送液部4pおよび廃液チューブ送液部5pの作動を制御して濾過濃縮する作業を説明する。
濾過器膜間差圧や濃縮器膜間差圧を利用した濾過濃縮作業を行う場合、予め許容差圧を設定する。つまり、濾過器10や濃縮器20に応じて、濾過器10や濃縮器20が許容できる差圧(許容差圧)をそれぞれ設定する。この許容差圧は、所定の幅を有していてもよいし、特定の値に設定してもよい。
さらに、濾過器膜間差圧や濃縮器膜間差圧を利用した濾過濃縮作業を行う場合、予め許容濃縮倍率を設定することが望ましい。つまり、給液チューブ2内の原液の流量に対する濃縮液チューブ4を流れる濃縮液の流量の比率(許容濃縮倍率)を設定することが望ましい。この許容濃縮倍率は、所定の幅を有していてもよいし、特定の値に設定してもよい。かかる許容濃縮倍率は必ずしも設定しなくてもよい。しかし、給液チューブ2内の原液の流量に対する濃縮液チューブ4を流れる濃縮液の流量の比率である濃縮倍率が低下しすぎると、再濃縮処理に時間を要する。したがって、濃縮倍率が低下しすぎることを防止する上では、許容濃縮倍率を設定しておくことが望ましい。
ここで、濾過器10への原液の送液量の増加は、濾過器膜間差圧が濾過器10の許容差圧になるまで継続される。そして、濾過器膜間差圧が濾過器10の許容差圧になると、給液チューブ2内の原液の流量が濾過器膜間差圧が濾過器10の許容差圧となった状態の流量に維持するように濃縮液チューブ送液部4pおよび廃液チューブ送液部5pの作動が制御される。
まず、濃縮器膜間差圧が濃縮器20の設定差圧よりも小さい場合には、濃縮液チューブ送液部4pは、濃縮液バッグCBへの濃縮液の送液量が減少するように作動される。つまり、濃縮液の濃度を高くするように濃縮液チューブ送液部4pの作動が制御される。このとき、廃液チューブ送液部5pは廃液チューブ5内を流れる廃液の送液量が維持されるように作動状態を維持してもよい。
逆に、濃縮器膜間差圧が濃縮器20の設定差圧よりも小さい場合には、廃液チューブ5内を流れる廃液の送液量が増加するように廃液チューブ送液部5pの作動を制御して、濃縮器20への濃縮液の送液量を維持してもよい。
そして、濃縮器膜間差圧が濃縮器20の設定差圧になるまで濃縮器20への濃縮液の送液量が増加される。そして、濃縮器膜間差圧が濃縮器20の設定差圧になると、濃縮液チューブ4内の濃縮液の流量を濃縮器膜間差圧が濃縮器20の設定差圧となった状態の流量に維持するように濃縮液チューブ送液部4pが制御される。このとき、廃液チューブ送液部5pも、廃液チューブ5内を流れる廃液の送液量を維持するように作動を制御してもよい。
やがて、濃縮器20の詰り等によって、濃縮器膜間差圧が濃縮器20の設定差圧よりも大きくなると、濃縮液バッグCBへの濃縮液の送液量が増加するように濃縮液チューブ送液部4pが制御される。なお、濃縮液の送液量が増加すると濃縮倍率が低下するが、許容濃縮倍率を満たしつつ濃縮倍率が低下するように(濃縮液の濃度が低くなるように)濃縮液チューブ送液部4pの作動が制御される。このとき、廃液チューブ送液部5pは廃液チューブ5内を流れる廃液の送液量が維持されるように作動状態を維持してもよい。
逆に、濃縮器膜間差圧が濃縮器20の設定差圧よりも大きい場合には、廃液チューブ5内を流れる廃液の送液量が減少するように廃液チューブ送液部5pの作動が制御される。なお、廃液の送液量が減少すると濃縮倍率が低下するが、許容濃縮倍率を満たしつつ濃縮倍率が低下するように(濃縮液の濃度が低くなるように)廃液チューブ送液部5pの作動が制御される。
しかも、上記のように作動すれば、濾過濃縮開始時に濾過器10、濃縮器20および回路内に充填された洗浄液や濾過器10を洗浄した直後の濾過器10および回路内の洗浄液を、濃縮器20の廃液として短時間に除去することが可能となる。つまり、上述したような、開始時および濾過器洗浄直後の洗浄液による濃縮液の希釈を効率的に防ぐことができる。
さらに、上記方法(第一方法)は、濾過濃縮の全期間を通じて採用されてもよいが、濾過濃縮開始時や濾過器洗浄直後などの一定期間にのみ採用され、他の期間は設定された濃縮倍率で濃縮されてもよい。
本実施形態の原液処理装置1Cでも、上述したような濾過濃縮作業を実施していると、濾過器10の詰り等によって、濾過器膜間差圧が濾過器10の許容差圧よりも大きくなる。この場合、給液チューブ2内の原液の流量を減少させれば、濾過器膜間差圧を濾過器10の許容差圧よりも小さくできる。しかし、濾過器10の詰り等がひどくなると、濾過器膜間差圧を濾過器10の許容差圧に維持するために給液チューブ2内の原液の流量が減少し、給液チューブ2内の原液の流量が許容流量よりも小さくなる。かかる状態になると、本実施形態の原液処理装置1の濾過濃縮作業の途中に、濾過器10の洗浄作業が実施される。
一方、上記方法で濾過器洗浄を実施した場合、濾過器10の本体部11の内部空間12h内に残留していた濾過液は洗浄液と混合して排出されてしまう。すると、洗浄液と混合して排出された濾過液に含まれる成分を回収するには、再濃縮を行わなければならないので、濃縮液の生成に時間を要することになる。
濾過濃縮作業によって得られた濃縮液をさらに濃縮する場合には、再濃縮作業が実施される。
また、流量調整手段9cによって連結チューブ9内を液体が流れることができる状態を維持する一方、洗浄液供給チューブ送液部6pおよび洗浄液回収チューブ送液部7pを作動させず、クランプとして機能させる。加えて、流量調整手段2cによって給液チューブ2内は液体が流れないように閉塞する。すると、濾過器10には液体が流れないような状態となる。
2 給液チューブ
2c 流量調整手段
2p 給液チューブ送液部
3 濾過液供給チューブ
3c 流量調整手段
3p 濾過液供給チューブ送液部
4 濃縮液チューブ
4p 濃縮液チューブ送液部
5 廃液チューブ
5c 流量調整手段
6 洗浄液供給チューブ
6c 流量調整手段
6p 洗浄液供給チューブ送液部
7 洗浄液回収チューブ
7c 流量調整手段
7p 洗浄液回収チューブ送液部
9 連結チューブ
9c 流量調整手段
9f 流量調整手段
9p 連結チューブ送液部
10 濾過器
10B 濾過器
11 本体部
11a 原液供給ポート
11b 洗浄液供給ポート
11c 濾過液排出ポート
12 胴部
12h 内部空間
15 中空糸膜束
16 中空糸膜
16h 貫通流路
16w 壁
17a 保持部材
17b 濾過膜
17h 空間
17f 空間
20 濃縮器
20a 濾過液供給口
20b 濃縮液排出口
20c 廃液排出口
100 本体部
103 吊り下げ部
106 制御部
110 ローラーポンプ
120 ローラーポンプ
150 チューブホルダー
155 保持部
152 連結部
153 係合部材
160 チューブ位置決め部材
161 保持部材
165 連結部材
UB 原液バッグ
CB 濃縮液バッグ
DB 廃液バッグ
SB 洗浄液バッグ
FB 洗浄液回収バッグ
GB 濃縮器洗浄液回収バッグ
P1 圧力計
P2 圧力計
Claims (19)
- 原液を濃縮して濃縮液を形成する装置の使用方法であって、
装置が、
前記原液を濾過する濾過部材を有する濾過器と、
該濾過器によって濾過された濾過液が供給され、該濾過液を濃縮して前記濃縮液を形成する濃縮器と、
前記濾過器に前記原液を供給する原液供給部と、
該原液供給部と前記濾過器の原液が供給される流路の一端に連通された原液供給口とを連通する給液流路と、
前記濾過器の濾過液排出口と前記濃縮器の濾過液供給口とを連通する濾過液供給流路と、
前記濃縮器の濃縮液排出口に接続された濃縮液流路と、
前記濃縮器において前記濃縮液と分離された廃液を排出する廃液排出口に接続された廃液流路と、
前記給液流路に設けられた給液流路送液部と、
前記濃縮液流路に設けられた濃縮液流路送液部または前記廃液流路に設けられた廃液流路送液部と、を備えており、
前記濾過器の濾過器膜間差圧および/または前記濃縮器の濃縮器膜間差圧に基づいて各流路を流れる液体の送液量を調整し、
前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濾過器への原液の送液量を増加させ、
前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濾過器への原液の送液量を維持し、
前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧より大きい場合には、前記濾過器への原液の送液量を減少させる
ことを特徴とする原液処理装置の操作方法。 - 前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量を減少または前記廃液流路の廃液の送液量を増加させ、
前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濃縮液流路の濃縮液または前記廃液流路の送液量を維持し、
前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧より大きい場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量を増加または前記廃液流路の廃液の送液量を減少させる
ことを特徴とする請求項1記載の原液処理装置の操作方法。 - 前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濾過器への原液の送液量を増加させ、
前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濾過器への原液の送液量を維持し、
前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧より大きい場合には、前記濾過器への原液の送液量を減少させる
ことを特徴とする請求項1記載の原液処理装置の操作方法。 - 原液を濃縮して濃縮液を形成する装置の使用方法であって、
装置が、
前記原液を濾過する濾過部材を有する濾過器と、
該濾過器によって濾過された濾過液が供給され、該濾過液を濃縮して前記濃縮液を形成する濃縮器と、
前記濾過器に前記原液を供給する原液供給部と、
該原液供給部と前記濾過器の原液が供給される流路の一端に連通された原液供給口とを連通する給液流路と、
前記濾過器の濾過液排出口と前記濃縮器の濾過液供給口とを連通する濾過液供給流路と、
前記濃縮器の濃縮液排出口に接続された濃縮液流路と、
前記濃縮器において前記濃縮液と分離された廃液を排出する廃液排出口に接続された廃液流路と、
前記濾過液供給流路に設けられた濾過液供給流路送液部と、
前記濃縮液流路に設けられた濃縮液流路送液部または前記廃液流路に設けられた廃液流路送液部と、を備えており、
前記濾過器の濾過器膜間差圧および/または前記濃縮器の濃縮器膜間差圧に基づいて各流路を流れる液体の送液量を調整し、
前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濃縮器への濾過液の送液量を増加させ、
前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濃縮器への濾過液の送液量を維持し、
前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧より大きい場合には、前記濃縮器への濾過液の送液量を減少させる
ことを特徴とする原液処理装置の操作方法。 - 前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量を減少または前記廃液流路の廃液の送液量を増加させ、
前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濃縮液流路の濃縮液または前記廃液流路の送液量を維持し、
前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧より大きい場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量を増加または前記廃液流路の廃液の送液量を減少させる
ことを特徴とする請求項4記載の原液処理装置の操作方法。 - 前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濃縮器への濾過液の送液量を増加させ、
前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濃縮器への濾過液の送液量を維持し、
前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧より大きい場合には、前記濃縮器への濾過液の送液量を減少させる
ことを特徴とする請求項4記載の原液処理装置の操作方法。 - 原液を濃縮して濃縮液を形成する装置の使用方法であって、
装置が、
前記原液を濾過する濾過部材を有する濾過器と、
該濾過器によって濾過された濾過液が供給され、該濾過液を濃縮して前記濃縮液を形成する濃縮器と、
前記濾過器に前記原液を供給する原液供給部と、
該原液供給部と前記濾過器の原液が供給される流路の一端に連通された原液供給口とを連通する給液流路と、
前記濾過器の濾過液排出口と前記濃縮器の濾過液供給口とを連通する濾過液供給流路と、
前記濃縮器の濃縮液排出口に接続された濃縮液流路と、
前記濃縮器において前記濃縮液と分離された廃液を排出する廃液排出口に接続された廃液流路と、
前記濃縮液流路に設けられた濃縮液流路送液部と、
前記廃液流路に設けられた廃液流路送液部と、を備えており、
前記濾過器の濾過器膜間差圧および/または前記濃縮器の濃縮器膜間差圧に基づいて各流路を流れる液体の送液量を調整し、
前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濃縮液の送液量および/または前記廃液の送液量を増加させ、
前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濃縮液の送液量および/または前記廃液の送液量を維持し、
前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧より大きい場合には、前記濃縮液の送液量および/または前記廃液の送液量を減少させる
ことを特徴とする原液処理装置の操作方法。 - 前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量を減少および/または前記廃液流路の廃液の送液量を増加させ、
前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量および/または前記廃液流路の廃液の送液量を維持し、
前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧より大きい場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量を増加および/または前記廃液流路の廃液の送液量を減少させる
ことを特徴とする請求項7記載の原液処理装置の操作方法。 - 前記濾過器が、
中空な空間を内部に有する本体部と、
該本体部の中空な空間内に設けられた中空糸膜と、を備えており、
該濾過器は、
前記中空糸膜内または前記本体部の中空な空間内に原液が供給されるように配設されており、
該濾過器の中空糸膜を洗浄する際に、
該濾過器の本体部の中空な空間内または前記中空糸膜内に空気および/または洗浄液が供給される状態で前記中空な空間内または前記中空糸膜内の液体を排出し、または、該濾過器の本体部の中空な空間内および前記中空糸膜内に空気および/または洗浄液が供給される状態で前記中空な空間内および前記中空糸膜内の液体を排出し、
その後、前記中空糸膜および前記中空糸膜内を洗浄液が透過するように洗浄液を前記本体部の中空な空間内および/または前記中空糸膜内に供給する、または、前記中空糸膜内を洗浄液が透過するように洗浄液を前記中空糸膜内に供給する、または、前記本体部の中空な空間内を洗浄液が透過するように洗浄液を前記本体部の中空な空間内に供給する
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の原液処理装置の操作方法。 - 前記濾過器が、
前記中空な空間内および/または前記中空糸膜内の液体を排出する際に、
空気および/または洗浄液を加圧して前記中空な空間内および/または前記中空糸膜内に供給する、および/または、前記中空な空間内および/または前記中空糸膜内の液体を陰圧で排出する
ことを特徴とする請求項9記載の原液処理装置の操作方法。 - 前記濾過器が、
空気および/または洗浄液を前記本体部の中空な空間内および/または前記中空糸膜内に供給する際に、
空気および/または洗浄液を加圧して前記中空な空間内および/または前記中空糸膜内に供給する、および/または、前記中空な空間内および/または前記中空糸膜内を陰圧にする
ことを特徴とする請求項9または10記載の原液処理装置の操作方法。 - 原液を濃縮して濃縮液を形成する装置であって、
前記原液を濾過する濾過部材を有する濾過器と、
該濾過器によって濾過された濾過液が供給され、該濾過液を濃縮して前記濃縮液を形成する濃縮器と、
前記濾過器に前記原液を供給する原液供給部と、
該原液供給部と前記濾過器の原液が供給される流路の一端に連通された原液供給口とを連通する給液流路と、
前記濾過器の濾過液排出口と前記濃縮器の濾過液供給口とを連通する濾過液供給流路と、
前記濃縮器の濃縮液排出口に接続された濃縮液流路と、
前記濃縮器において前記濃縮液と分離された廃液を排出する廃液排出口に接続された廃液流路と、
各流路の送液を行う送液部と、
該送液部の作動を制御する制御部と、を備えており、
前記送液部が、
前記給液流路に設けられた給液流路送液部と、
前記濃縮液流路に設けられた濃縮液流路送液部または前記廃液流路に設けられた廃液流路送液部と、を有しており、
前記制御部は、
前記濾過器の濾過器膜間差圧および/または前記濃縮器の濃縮器膜間差圧に基づいて各送液部の作動を制御するものであり、
前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濾過器への原液の送液量が増加するように前記給液流路送液部を作動させ、
前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濾過器への原液の送液量を維持するように前記給液流路送液部を作動させ、
前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧より大きい場合には、前記濾過器への原液の送液量が減少するように前記給液流路送液部を作動させる
ことを特徴とする原液処理装置。 - 前記制御部は、
前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量が減少または前記廃液流路の廃液の送液量が増加するように前記濃縮液流路送液部または前記廃液流路送液部を作動させ、
前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量または前記廃液流路の廃液の送液量を維持するように前記濃縮液流路送液部または前記廃液流路送液部を作動させ、
前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧より大きい場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量が増加または前記廃液流路の廃液の送液量が減少するように前記濃縮液流路送液部または前記廃液流路送液部を作動させる
ことを特徴とする請求項12記載の原液処理装置。 - 前記制御部は、
前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濾過器への原液の送液量が増加するように前記給液流路送液部を作動させ、
前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濾過器への原液の送液量を維持するように前記給液流路送液部を作動させ、
前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧より大きい場合には、前記濾過器への原液の送液量が減少するように前記給液流路送液部を作動させる
ことを特徴とする請求項12記載の原液処理装置。 - 原液を濃縮して濃縮液を形成する装置であって、
前記原液を濾過する濾過部材を有する濾過器と、
該濾過器によって濾過された濾過液が供給され、該濾過液を濃縮して前記濃縮液を形成する濃縮器と、
前記濾過器に前記原液を供給する原液供給部と、
該原液供給部と前記濾過器の原液が供給される流路の一端に連通された原液供給口とを連通する給液流路と、
前記濾過器の濾過液排出口と前記濃縮器の濾過液供給口とを連通する濾過液供給流路と、
前記濃縮器の濃縮液排出口に接続された濃縮液流路と、
前記濃縮器において前記濃縮液と分離された廃液を排出する廃液排出口に接続された廃液流路と、
各流路の送液を行う送液部と、
該送液部の作動を制御する制御部と、を備えており、
前記送液部が、
前記濾過液供給流路に設けられた濾過液供給流路送液部と、
前記濃縮液流路に設けられた濃縮液流路送液部または前記廃液流路に設けられた廃液流路送液部と、を有しており、
前記制御部は、
前記濾過器の濾過器膜間差圧および/または前記濃縮器の濃縮器膜間差圧に基づいて各送液部の作動を制御するものであり、
前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濃縮器への濾過液の送液量が増加するように前記濾過液供給流路送液部を作動させ、
前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濃縮器への濾過液の送液量を維持するように前記濾過液供給流路送液部を作動させ、
前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧より大きい場合には、前記濃縮器への濾過液の送液量が減少するように前記濾過液供給流路送液部を作動させる
ことを特徴とする原液処理装置。 - 前記制御部は、
前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量が減少または前記廃液流路の廃液の送液量が増加するように前記濃縮液流路送液部または前記廃液流路送液部を作動させ、
前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量または前記廃液流路の廃液の送液量を維持するように前記濃縮液流路送液部または前記廃液流路送液部を作動させ、
前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧より大きい場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量が増加または前記廃液流路の廃液の送液量が減少するように前記濃縮液流路送液部または前記廃液流路送液部を作動させる
ことを特徴とする請求項15記載の原液処理装置。 - 前記制御部は、
前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濃縮器への濾過液の送液量が増加するように前記濾過液供給流路送液部を作動させ、
前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濃縮器への濾過液の送液量を維持するように前記濾過液供給流路送液部を作動させ、
前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧より大きい場合には、前記濃縮器への濾過液の送液量が減少するように前記濾過液供給流路送液部を作動させる
ことを特徴とする請求項15記載の原液処理装置。 - 原液を濃縮して濃縮液を形成する装置であって、
前記原液を濾過する濾過部材を有する濾過器と、
該濾過器によって濾過された濾過液が供給され、該濾過液を濃縮して前記濃縮液を形成する濃縮器と、
前記濾過器に前記原液を供給する原液供給部と、
該原液供給部と前記濾過器の原液が供給される流路の一端に連通された原液供給口とを連通する給液流路と、
前記濾過器の濾過液排出口と前記濃縮器の濾過液供給口とを連通する濾過液供給流路と、
前記濃縮器の濃縮液排出口に接続された濃縮液流路と、
前記濃縮器において前記濃縮液と分離された廃液を排出する廃液排出口に接続された廃液流路と、
各流路の送液を行う送液部と、
該送液部の作動を制御する制御部と、を備えており、
前記送液部が、
前記濃縮液流路に設けられた濃縮液流路送液部と、
前記廃液流路に設けられた廃液流路送液部と、を有しており、
前記制御部は、
前記濾過器の濾過器膜間差圧および/または前記濃縮器の濃縮器膜間差圧に基づいて各送液部の作動を制御するものであり、
前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濃縮液の送液量および/または前記廃液の送液量が増加するように前記濃縮液流路送液部および/または前記廃液流路送液部の作動を調整し、
前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濃縮液の送液量および/または前記廃液の送液量を維持するように前記濃縮液流路送液部および/または前記廃液流路送液部の作動を調整し、
前記濾過器膜間差圧が前記濾過器の設定差圧より大きい場合には、前記濃縮液の送液量および/または前記廃液の送液量が減少するように前記濃縮液流路送液部および/または前記廃液流路送液部の作動を調整する
ことを特徴とする原液処理装置。 - 前記制御部は、
前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧よりも小さい場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量が減少および/または前記廃液流路の廃液の送液量が増加するように前記濃縮液流路送液部および/または前記廃液流路送液部の作動を調整し、
前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧の範囲内にある場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量および/または前記廃液流路の廃液の送液量を維持するように前記濃縮液流路送液部および/または前記廃液流路送液部の作動を調整し、
前記濃縮器膜間差圧が前記濃縮器の設定差圧より大きい場合には、前記濃縮液流路の濃縮液の送液量が増加および/または前記廃液流路の廃液の送液量が減少するように前記濃縮液流路送液部および/または前記廃液流路送液部の作動を調整する
ことを特徴とする請求項18記載の原液処理装置。
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