JPWO2018207559A1 - 固体燃料バーナおよび燃焼装置 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1に記載の構成では燃料濃縮流路で流速を低下させているが、粒子の粗いバイオマス燃料において、バーナ(燃料ノズル)の上流側で流速を落としすぎると、ノズル内部の構造物等に燃料粒子が付着・堆積する恐れがある。
固体燃料とその搬送気体の混合流体が流れ、火炉に向かって開口する燃料ノズルと、
前記燃料ノズルの外周側に配置され、燃焼用気体を噴出させる燃焼用ガスノズルと、
前記燃料ノズルに設けられ、前記燃料ノズル内の前記混合流体の流路を流路断面における中心に向けて絞るベンチュリと、
前記燃料ノズルの前記中心側に設けられ、前記混合流体に、前記燃料ノズルの中心から離れる向きの速度成分を付与する燃料濃縮器と、
前記燃料ノズルの流路を、流路断面における内側と外側とに区画する流路区画部材と、
を備えた固体燃料バーナであって、
前記流路区画部材は、外側流路の断面積が上流端よりも下流端の方で拡大する形状を有し、
前記ベンチュリは、前記混合流体の流路の断面積が下流側に行くに連れて小さくなる縮小部と、前記縮小部の下流側に配置され且つ前記混合流体の流路の断面積が下流側に行くに連れて大きくなる拡大部と、を少なくとも有し、
前記燃料濃縮器の上流端を、前記ベンチュリの前記拡大部の上流端から下流端の間に設けた、
ことを特徴とする。
前記混合流体の流れ方向に沿って前記流路区画部材の下流端部と前記固体燃料バーナの火炉側の開口端部との距離が、前記燃料ノズル内径の1/2から2倍の範囲に設定されている
ことを特徴とする。
前記燃料ノズルの内壁側から支持部材によって支持された前記流路区画部材、
を備えたことを特徴とする。
前記支持部材は、前記燃料ノズルの開口面側から見た場合に、複数の板状の部材が線状となるように配置された
ことを特徴とする。
前記支持部材は、前記燃料ノズル周方向の流路幅が下流側に行くに連れて狭まるように幅が大きく形成され、最大幅に達した後、下流側に行くに連れて流路幅が徐々に拡大するように幅が小さく形成された、
ことを特徴とする。
火炉の側壁面の上下方向に複数段、且つ、各段において炉幅方向に複数のバーナを備えた燃焼装置であって、
請求項1に記載の固体燃料バーナを少なくとも1以上備えてなることを特徴とする。
請求項1に記載の固体燃料バーナを少なくとも最上段に1以上備えてなることを特徴とする。
図1において、火力発電所等で使用される実施例1の燃焼システム(燃焼装置)1では、バイオマス燃料(固体燃料)がバンカ(燃料ホッパ)4に収容されている。バンカ4のバイオマス燃料は、ミル(粉砕機)5で粉砕される。粉砕された燃料は、ボイラ(火炉)6の固体燃料バーナ7に燃料配管8を通じて供給されて、燃焼される。なお、固体燃料バーナ7は、ボイラ6に複数設置されている。
空気予熱器10を通過した排ガスは、ガスガスヒータ(熱回収器)13を通過する際に熱が回収されて低温化する。
乾式集塵機14を通過した排ガスは、脱硫装置15に送られて脱硫される。
脱硫装置15を通過した排ガスは、湿式集塵機16で排ガス中の塵等が回収、除去される。
湿式集塵機16を通過した排ガスは、ガスガスヒータ(再加熱器)17で再加熱される。
ガスガスヒータ(再加熱器)17を通過した排ガスは、煙突18から大気に排気される。
なお、ミル5自体の構成は、従来公知の種々の構成を使用可能であり、例えば、特開2010−242999号公報等に記載されているので詳細な説明は省略する。
図3は図2の矢印III方向から見た図である。
図2、図3において、実施例1の固体燃料バーナ7は、搬送気体が流れる燃料ノズル21を有する。燃料ノズル21の下流端の開口は、ボイラ6の火炉22の壁面(火炉壁、水管壁)23に設けられている。燃料ノズル21は、燃料配管8が上流端に接続される。燃料ノズル21は中空の筒状に形成されており、燃料ノズル21の内部には、固体燃料(粉砕されたバイオマス燃料)と搬送気体とが流れる流路24が形成されている。
図2、図3において、燃料ノズル21の流路断面の中心部には、点火バーナ(オイルガン)32が貫通して配置されている。点火バーナ32は、燃料ノズル21の衝突板フランジ21aに支持された衝突板32aに貫通した状態で支持されている。
したがって、実施例1のベンチュリ33では、燃料ノズル21に供給された燃料と搬送気体との混合流体が、径縮小部33aを通過する際に、径方向の内側に絞られる。したがって、燃料ノズル21の内壁面近傍に偏った燃料を中心側に移動させることが可能である。
したがって、実施例1の燃料濃縮器34では、燃料と搬送気体との混合流体に、径拡大部34aを通過する際に、径方向の外側に向かう速度成分が付与される。よって、燃料が燃料ノズル21の内壁面に向かって濃縮される。
図2、図3において、燃料濃縮器34の下流側には、流路区画部材36が配置されている。流路区画部材36は、支持部材37により燃料ノズル21の内面に支持されている。実施例1の流路区画部材36は、上流端S1から下流端S2に向かうに連れて内径が縮小する部分円錐状(コニカル形状)に形成されている。したがって、流路区画部材36は、流路24を外側流路24aと内側流路24bとに区画する。
図3、図4において、支持部材37は、径方向に沿って延びる板状に形成されている。支持部材37は、周方向に対して間隔をあけて複数配置されている。図3において、実施例1では、支持部材37は、保炎器31の内周側突起31aどうしの間に対応する位置に配置されている。
しかし、流路区画部材36の上流端S1の位置を、あまり上流側に設定しすぎると、径方向外側へ向かって流れている燃料粒子の妨げとなる。よって、実施例1では、燃料濃縮器34の最大径部34bの下流端部C3よりも下流側、すなわち、径方向外側へ向かって流れる燃料粒子の流線(延長線41)と重複しない領域に、流路区画部材36の上流端S1を設定している。
また、例えば、混合流体の流速が燃料ノズル21内の全断面において下がりきる燃料濃縮器34の径縮小部34cの下流端C4よりも下流側であると、流路区画部材36の外側流路24aにおける混合流体の流速は、上流端S1から下流端S2に至る間にさらに低減される結果、流速が下がりすぎて燃料粒子の付着・堆積の可能性が高まる。
従って、実施例1では、流路区画部材36の上流端S1は、少なくとも燃料濃縮器34の径縮小部34cの下流端C4より上流側に設定されている。
なお、流路区画部材36の下流端S2を、各位置fs,neから離しすぎると、流路区画部材36での流速低減後の区間が長くなる。流速低減後の区間が長くなると、燃料粒子が燃料ノズル21の壁面に付着堆積する可能性が高くなったり、燃料ノズル21が長大化して固体燃料バーナ7が大型化するといった問題がある。したがって、現実的には、位置neから流路区画部材36の下流端S2までの距離が、内径D1の2倍程度までにすることが望ましい。
ここで、混合流体の流速Fについて、上流側からFを見ていくと、まずベンチュリ33の上流端V1でF0であったものが、径縮小部33aで徐々に加速され、最小径部33bで最も速められた後、径拡大部33cにおいて、燃料ノズル21の軸方向断面積の増大とともに徐々に減速される。
燃料濃縮器34の上流端C1から、径拡大部34aの下流端C2にかけては、燃料ノズル21の軸方向断面積の増大度合いが小さくなるものの、減速される。
そして、燃料濃縮器34の径拡大部34aの下流端C2が、ベンチュリ33の下流端V4と同じか上流側に設定されていると、流速Fは、位置V3からV4に至るまで減速する傾向が継続し、加速に転じることがない。そして、ベンチュリ33の下流端V4から、燃料濃縮器34の最大径部34bの下流端C3までの間、流速Fは一定で、下流端C3以降、径縮小部34cの外径の縮小に伴って、流速Fはさらに減速していく。
また、実施例1の支持部材37は、保炎器31の内周側突起31aと重ならない位置に配置されており、重なる場合に比べて、混合気体の流れの抵抗が低減されている。
図2〜図4に示す支持部材37の形態に変えて、図5に示す支持部材37′は、燃料ノズル21の周方向の流路幅が下流側に行くに連れて狭まるように、支持部材37′の幅が大きく形成された上流部37a′と、最大幅(位置Sm)に達した後、下流側に行くに連れて流路幅が徐々に拡大するように、支持部材37′の幅が小さく形成された下流部37b′とを有する。したがって、支持部材37′は、図5(C)に示すように、径方向断面が菱形状に形成されているが、これに限定されず、燃料ノズル21内を流れる混合流体に対して流線型等の形態とすることも可能である。
なお、前述の最大幅部の幅はノズル径方向に一定である必要は無く、ノズル開口から見た支持部材37′の断面形状が略台形状になっていても良い。
図5の形態の支持部材37′では、図2〜図4に示す場合に比べて、燃料ノズル21の周方向の燃料濃縮機能が向上すると共に、特許文献1と異なり、流路幅が徐々に縮小する下流部37b′を有するため渦流が発生しにくく、燃料粒子の付着、成長ないし滞留が抑制される。
図6(A)に示す形態では、固体燃料バーナ7のうち、最上段の固体燃料バーナ7には、バイオマス燃料が供給される。一方、中段と下段の固体燃料バーナ7′には、固体燃料の一例としての石炭が供給される。石炭は、バンカ4′に収容されたものがミル5′で粉砕されて微粉炭となり、中段と下段の固体燃料バーナ7′に供給される。なお、各段において、固体燃料バーナ7は、燃焼装置1の炉幅方向に沿って複数設置されている。
固体燃料バーナ7′の形態は、必ずしも上述した本発明の固体燃料バーナでなくても良い。
これらに対して、図6(A)に示す形態では、最上段の固体燃料バーナ7のみでバイオマス燃料が使用される。したがって、最上段の固体燃料バーナ7で未着火のバイオマス燃料が発生しても、炉底に落下するまでの間に、中段と下段の固体燃料バーナ7′で着火されて燃え尽きやすい。特に、ボイラ6において、固体燃料バーナ7,7′が設置されている領域では、上方ほど高温になりやすい。したがって、最上段の固体燃料バーナ7でバイオマス燃料を使用すれば、下段の固体燃料バーナでバイオマス燃料を使用する場合に比べて、未着火のバイオマス燃料が発生しにくい。よって、図6Aに示す形態では、未着火のバイオマス燃料が炉底に落下しにくく、燃料の無駄等を抑制できる。
さらに、図6(B)、図6(C)に示すように、固体燃料バーナ7,7′の段数が缶前後で異なる構成(あるいは、同数段備えているが、1つ休止させている構成)においても、缶前側または缶後側の最上段の1つの固体燃料バーナ7のみでバイオマス燃料を使用するように変更することも可能である。
このとき、バイオマス燃料を使用する固体燃料バーナ7は、最上段とすることが望ましいが、これに限定されない。最上段と中段の2段以上とすることも可能である。
また、例えば、図6(D)、図6(E)のように最上段において、一方の固体燃料バーナ7ではバイオマス燃料を使用し、他方の固体燃料バーナ7′では微粉炭を使用する構成とすることも可能である。すなわち、バイオマス燃料を使用する固体燃料バーナ7と、微粉炭を使用する固体燃料バーナ7′とを対向させる構成とすることも可能である。
例えば、最小径部33bや最大径部34bを有する構成を例示したが、有しない構成とすることも可能である。
また、2次燃焼用ガスノズル26と3次燃焼用ガスノズル27を有する2段の燃焼用ガスノズル26,27の構成を例示したが、これに限定されず、燃焼用ガスノズルは1段または3段以上とすることも可能である。
4,4′…燃料バンカ、
5,5′…粉砕機、
7,7′…固体燃料バーナ、
8…燃料配管、
21…燃料ノズル、
22…火炉、
24…混合流体の流路、
24a…外側流路、
26,27…燃焼用ガスノズル、
33…ベンチュリ、
33a…縮小部、
33c…拡大部、
34…燃料濃縮器、
36…流路区画部材、
37,37′…支持部材、
C1…燃料濃縮器の上流端、
D1…燃料ノズル内径、
ne…固体燃料バーナの火炉側の開口端部、
S2…流路区画部材の下流端部、
V3…ベンチュリの拡大部の上流端、
V4…ベンチュリの拡大部の下流端。
前記燃料ノズルの前記中心側に設けられ、前記混合流体に、前記燃料ノズルの中心から離れる向きの速度成分を付与する燃料濃縮器と、
前記燃料ノズルの流路を、流路断面における内側と外側とに区画する流路区画部材と、
を備えた固体燃料バーナであって、
前記流路区画部材は、外側流路の断面積が上流端よりも下流端の方で拡大する形状を有し、
前記ベンチュリは、前記混合流体の流路の断面積が下流側に行くに連れて小さくなる縮小部と、前記縮小部の下流側に配置され且つ前記混合流体の流路の断面積が下流側に行くに連れて大きくなる拡大部と、を少なくとも有し、
前記燃料濃縮器の上流端を、前記ベンチュリの前記拡大部の上流端から下流端の間に設け、
前記燃料ノズルの火炉側の開口部の内径が、前記ベンチュリの上流端の内径よりも大きい、
ことを特徴とする。
[0009]
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の固体燃料バーナにおいて、
前記混合流体の流れ方向に沿って前記流路区画部材の下流端部と前記固体燃料バーナの火炉側の開口端部との距離が、前記燃料ノズル内径の1/2から2倍の範囲に設定されている
ことを特徴とする。
[0010]
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の固体燃料バーナにおいて、
前記燃料ノズルの内壁側から支持部材によって支持された前記流路区画部材、
を備えたことを特徴とする。
[0011]
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の固体燃料バーナにおいて、
前記支持部材は、前記燃料ノズルの開口面側から見た場合に、複数の板状の部材が線状となるように配置された
ことを特徴とする。
[0012]
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の固体燃料バーナにおいて、
前記支持部材は、前記燃料ノズル周方向の流路幅が下流側に行くに連れて狭まるように幅が大きく形成され、最大幅に達した後、下流側に行くに連れて流路幅が徐々に拡大するように幅が小さく形成された、
ことを特徴とする。
[0013]
前記技術的課題を解決するために、請求項6に記載の発明の燃焼装置は、
火炉の側壁面の上下方向に複数段、且つ、各段において炉幅方向に複数のバーナを備えた燃焼装置であって、
請求項1に記載の固体燃料バーナを少なくとも1以上備えてなることを特徴とする。
[0014]
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の燃焼装置において、
請求項1に記載の固体燃料バーナを少なくとも最上段に1以上備えてなることを特徴とする。
発明の効果
[0015]
請求項1,6に記載の発明によれば、外側流路の断面積が上流端よりも下流端の方で拡大する形状を流路区画部材が有し、燃料濃縮器の上流端がベンチュリの拡大部の上流端から下流端の間に設けられているので、混合流体の流速が、脈動するように増減することが低減される。燃料粒子の付着、堆積、滞留が懸念される低流速の領域の発生が抑制され、滑らかに流速が減速される。よって、バイオマス燃料を粉砕した固体燃料粒子が、ノズル内部に付着、堆積することを抑制することができる。また、請求項1,6に記載の発明によれば、燃料ノズルの火炉側開口部の内径(D1)がベンチュリの上流端の内径(D2)よりも大きい(D1>D2)ことで、小さい場合(D1<D2の場合)に比べて、燃料ノズルの開口部において混合流体の流速が低減され、着火性・保炎性が向上される。
[0016]
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、流路区画部材の下流端部と固体燃料バーナの火炉側の開口端部との距離が、燃料ノズル内径の1/2倍未満の場合に比べて、火炉からの輻射による損傷が軽減される。また、流路区画部材の下流端部と固体燃料バーナの火炉側の開口端部との距離が、燃料ノズル内径の2倍より大きい場合に比べて、固体燃料バーナが大型化、長大化することを低減できる。
[0017]
請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2に記載の発明の効果に加えて、流路区画部材が燃料ノズルの内壁側から支持部材で支持されない場
前記燃料ノズルの前記中心側に設けられ、前記混合流体に、前記燃料ノズルの中心から離れる向きの速度成分を付与する燃料濃縮器と、
前記燃料ノズルの流路を、流路断面における内側と外側とに区画する流路区画部材と、
を備えた固体燃料バーナであって、
前記流路区画部材は、外側流路の断面積が上流端よりも下流端の方で拡大する形状を有し、
前記ベンチュリは、前記混合流体の流路の断面積が下流側に行くに連れて小さくなる縮小部と、前記縮小部の下流側に配置され且つ前記混合流体の流路の断面積が下流側に行くに連れて大きくなる拡大部と、を少なくとも有し、
前記燃料濃縮器の上流端を、前記ベンチュリの前記拡大部の上流端から下流端の間に設け、
前記燃料ノズルは、内側面が、前記ベンチュリの拡大部の下流端から火炉側の開口部に渡って直管形状に構成され、
前記ベンチュリの拡大部の下流端における前記燃料ノズルの火炉側の開口部の内径が、前記ベンチュリの上流端の内径よりも大きい、
ことを特徴とする。
[0009]
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の固体燃料バーナにおいて、
前記混合流体の流れ方向に沿って前記流路区画部材の下流端部と前記固体燃料バーナの火炉側の開口端部との距離が、前記燃料ノズル内径の1/2から2倍の範囲に設定されている
ことを特徴とする。
[0010]
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の固体燃料バーナにおいて、
前記燃料ノズルの内壁側から支持部材によって支持された前記流路区画部材、
を備えたことを特徴とする。
[0011]
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の固体燃料バーナにおいて、
前記支持部材は、前記燃料ノズルの開口面側から見た場合に、複数の板状の部材が線状となるように配置された
ことを特徴とする。
[0012]
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の固体燃料バーナにおいて、
前記支持部材は、前記燃料ノズル周方向の流路幅が下流側に行くに連れて狭まるように幅が大きく形成され、最大幅に達した後、下流側に行くに連れて流路幅が徐々に拡大するように幅が小さく形成された、
ことを特徴とする。
[0013]
前記技術的課題を解決するために、請求項6に記載の発明の燃焼装置は、
火炉の側壁面の上下方向に複数段、且つ、各段において炉幅方向に複数のバーナを備えた燃焼装置であって、
請求項1に記載の固体燃料バーナを少なくとも1以上備えてなることを特徴とする。
[0014]
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の燃焼装置において、
請求項1に記載の固体燃料バーナを少なくとも最上段に1以上備えてなることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1に記載の固体燃料バーナにおいて、
前記混合流体の流路の断面積が、前記拡大部の上流端から前記火炉側の開口部に渡って単調増加または同一となるように形成されたことを特徴とする。
発明の効果
[0015]
請求項1,6に記載の発明によれば、外側流路の断面積が上流端よりも下流端の方で拡大する形状を流路区画部材が有し、燃料濃縮器の上流端がベンチュリの拡大部の上流端から下流端の間に設けられているので、混合流体の流速が、脈動するように増減することが低減される。燃料粒子の付着、堆積、滞留が懸念される低流速の領域の発生が抑制され、滑らかに流速が減速される。よって、バイオマス燃料を粉砕した固体燃料粒子が、ノズル内部に付着、堆積することを抑制することができる。また、請求項1,6に記載の発明によれば、ベンチュリ(33)の径拡大部(33c)の下流端(V4)における燃料ノズルの火炉側開口部の内径(D1)がベンチュリの上流端の内径(D2)よりも大きい(D1>D2)ことで、小さい場合(D1<D2の場合)に比べて、燃料ノズルの開口部において混合流体の流速が低減され、着火性・保炎性が向上される。
[0016]
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、流路区画部材の下流端部と固体燃料バーナの火炉側の開口端部との距離が、燃料ノズル内径の1/2倍未満の場合に比べて、火炉からの輻射による損傷が軽減される。また、流路区画部材の下流端部と固体燃料バーナの火炉側の開口端部との距離が、燃料ノズル内径の2倍より大きい場合に比べて、固体燃料バーナが大型化、長大化することを低減できる。
[0017]
請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2に記載の発明の効果に加えて、流路区画部材が燃料ノズルの内壁側から支持部材で支持されない場
合(例えば、オイルガンに支持される場合)に比べて、例えば、固体燃料バーナのメンテナンス等で、オイルガンを燃料ノズルに対して軸方向に抜き差しする際に、流路区画部材が妨げにならず、固体燃料バーナの組み立てや分解の作業を容易に行うことができる。
[0018]
請求項4に記載の発明によれば、請求項3に記載の発明の効果に加えて、支持部材が混合流体の流れを妨げることを抑制できる。また、燃料ノズルの開口面側から見た場合に、複数の板状の部材が線状となるように配置されない場合に比べて、渦流の発生が抑制され、燃料の支持部材への付着や、付着した燃料の着火による各部材の損傷が低減される。
[0019]
請求項5に記載の発明によれば、請求項3に記載の発明の効果に加えて、支持部材が混合流体の流れを妨げることを抑制できる。また、幅が大きく形成された部位で、周方向に燃料を濃縮することができる。さらに、幅が小さくなる下流側の部位を有しない場合に比べて、渦流の発生が抑制され、燃料の支持部材への付着や、付着した燃料の着火による各部材の損傷が低減される。
[0020]
請求項7に記載の発明によれば、請求項6に記載の発明の効果に加えて、バイオマス燃料が未着火のまま火炉の炉底に落下することを抑制できる。
請求項8に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、混合流体の流路の断面積が、拡大部の上流端から火炉側の開口部に渡って単調減少する場合に比べて、着火性、燃焼性が向上すると共に、バイオマス燃料のような粒径の大きな燃料粒子が燃料ノズル内で付着・堆積することが抑制され、燃焼性が向上する。
図面の簡単な説明
[0021]
[図1]図1は本発明の実施例1の燃焼システムの全体説明図である。
[図2]図2は実施例1の固体燃料バーナの説明図である。
[図3]図3は図2の矢印III方向から見た図である。
[図4]図4は実施例1の流路区画部材の説明図であり、図4(A)は側面図、図4(B)は図4(A)のIVB−IVB線断面図である。
[図5]図5は本発明の実施例の他の形態の説明図であり、図5(A)は図2に対応する図、図5(B)は図3に対応する図、図5(C)は図4に対応する図である。
[図6]図6は本発明の固体燃料バーナを備えたボイラ(燃焼装置)の説明図であり、図6(A)は缶(ボイラ)前後各3段の固体燃料バーナのうちの缶前
Claims (7)
- 固体燃料とその搬送気体の混合流体が流れ、火炉に向かって開口する燃料ノズルと、
前記燃料ノズルの外周側に配置され、燃焼用気体を噴出させる燃焼用ガスノズルと、
前記燃料ノズルに設けられ、前記燃料ノズル内の前記混合流体の流路を流路断面における中心に向けて絞るベンチュリと、
前記燃料ノズルの前記中心側に設けられ、前記混合流体に、前記燃料ノズルの中心から離れる向きの速度成分を付与する燃料濃縮器と、
前記燃料ノズルの流路を、流路断面における内側と外側とに区画する流路区画部材と、
を備えた固体燃料バーナであって、
前記流路区画部材は、外側流路の断面積が上流端よりも下流端の方で拡大する形状を有し、
前記ベンチュリは、前記混合流体の流路の断面積が下流側に行くに連れて小さくなる縮小部と、前記縮小部の下流側に配置され且つ前記混合流体の流路の断面積が下流側に行くに連れて大きくなる拡大部と、を少なくとも有し、
前記燃料濃縮器の上流端を、前記ベンチュリの前記拡大部の上流端から下流端の間に設けた、
ことを特徴とする固体燃料バーナ。 - 前記混合流体の流れ方向に沿って前記流路区画部材の下流端部と前記固体燃料バーナの火炉側の開口端部との距離が、前記燃料ノズル内径の1/2から2倍の範囲に設定されている
ことを特徴とする請求項1に記載の固体燃料バーナ。 - 前記燃料ノズルの内壁側から支持部材によって支持された前記流路区画部材、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の固体燃料バーナ。 - 前記支持部材は、前記燃料ノズルの開口面側から見た場合に、複数の板状の部材が線状となるように配置された
ことを特徴とする請求項3に記載の固体燃料バーナ。 - 前記支持部材は、前記燃料ノズル周方向の流路幅が下流側に行くに連れて狭まるように幅が大きく形成され、最大幅に達した後、下流側に行くに連れて流路幅が徐々に拡大するように幅が小さく形成された、
ことを特徴とする請求項3に記載の固体燃料バーナ。 - 火炉の側壁面の上下方向に複数段、且つ、各段において炉幅方向に複数のバーナを備えた燃焼装置であって、
請求項1に記載の固体燃料バーナを少なくとも1以上備えてなることを特徴とする燃焼装置。 - 請求項1に記載の固体燃料バーナを少なくとも最上段に1以上備えてなることを特徴とする請求項6に記載の燃焼装置。
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